JPWO2017002876A1 - スピーカシステム、表示装置、及びテレビジョン受像機 - Google Patents

スピーカシステム、表示装置、及びテレビジョン受像機 Download PDF

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Abstract

最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(スリム化)が図りやすく、且つ、テレビ用に利用しても音質の劣化が生じにくいスピーカシステムを実現する。スピーカシステム(100)は、互いの音声出力面が対向している2つのスピーカ(120)を備えている。スピーカシステム(100)は2つのスピーカ(120)の間にディフューザ(110)を備え、ディフューザ(110)は、2つのスピーカ(120)が発した音を特定の半空間内方向に反射する。

Description

本発明は、スピーカシステム、及び、スピーカシステムを備えた表示装置に関する。
従来、スピーカシステムは、2つの直接放射型のスピーカを、音声の出力面(つまり、スピーカを構成する振動板)が同一の方向を向くように並列に配置されて(単に、左右に配置されているとも記載する)構成されている。このような従来のスピーカシステムは、左右に配置された各スピーカからの距離の等しい位置には最適な音場を形成することができるものの、2つのスピーカからの距離の等しい位置からずれた位置には、最適な音場を形成することができない。
そのため、最近では、互いの音声出力面が対向している1対のスピーカユニットと各スピーカユニットが発する音を聴取者の居る方向に反射する反射部材とが設けられたスピーカ装置(対向配置型のスピーカ装置)が提案されている。
例えば、特許文献1には、ツイータが発した音及び1対の中間域ドライバが発した音を導波路が全周方向に反射する無指向性のスピーカ装置が開示されている。また、特許文献2には、1対のスピーカが発した音を反射板が特定の空間内方向に反射する指向性の低いスピーカシステム(特許文献2の図9のスピーカシステム)が開示されている。
これらのスピーカ装置は、最適な音場を周囲の広い範囲に形成できるため、周囲に多くの聴取者が居る場合であっても、各聴取者に優れた音質の音を聞かせることができる。
また、特許文献2のスピーカシステムは、テレビ用のスピーカシステムとしての利用にも適していると言える。ユーザが、テレビ用のスピーカシステムとして利用するために特許文献2のスピーカシステムをテレビの左右に配置し、該スピーカシステムに音を出力させた場合であっても、上記1対のスピーカを囲むように配置されている反射板が、テレビの背面側に音が回りこむことによる音質の低下を抑制するからである。
特許5662462号公報(2015年1月28日発行) 特開2014−107751号公報(2014年6月9日公開)
しかしながら、特許文献1のスピーカ装置及び特許文献2のスピーカシステムには、以下の問題がある。
即ち、ユーザが、テレビ用のスピーカとして利用するために特許文献1のスピーカ装置をテレビの左右に配置し、該スピーカ装置に音を出力させた場合、テレビの背面側に音が回りこむことによる音質の劣化が生じ易い、という問題がある。
一方、特許文献2のスピーカシステムには、上記のような音質の劣化は生じにくいものの、反射板が1対のスピーカユニットを囲むように配置されているために小型化(スリム化)が図りにくいという問題があった。
また、特許文献1の段落0010から明らかなように、特許文献1のスピーカ装置は、指向性の高い3KHz〜8KHzの範囲の音をツイータおよび中間域ドライバの両方から出力する。そして、特許文献1のスピーカ装置においては、ツイータが発した音を反射する導波路と、1対の中間域ドライバが発した音を反射する1対の導波路とが互いに離れた位置に設けられている。
そのため、特許文献1のスピーカ装置には、「2つの異なる方向から同じ内容の指向性の高い音が聞こえることに対して、一部の聴取者が違和感を受けることがある」という問題がある。
また、特許文献2のスピーカシステムには、反射板が1対のスピーカユニットを囲むように配置されているために小型化(スリム化)が図りにくいという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みて成されたものであり、その主な目的は、(1)最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(スリム化)が図りやすく、尚且つ、テレビ用のスピーカシステムとして利用しても音質の劣化が生じにくいスピーカシステムを実現し、(2)対向配置された1対のスピーカを含むスピーカ群が発する音を、聴取者に違和感を与えることなく聞かせることが可能なスピーカシステムを実現し、(3)最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(スリム化)が可能であり、且つ、テレビ用のスピーカシステムとして利用しても音質の低下が生じにくいスピーカシステムを実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るスピーカシステムは、互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備えたスピーカシステムであって、第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、上記ディフューザは、特定の半空間内方向に、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射する。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るスピーカシステムは、互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備えたスピーカシステムにおいて、第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、上記ディフューザが第3のスピーカを備えている。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るスピーカシステムは、互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備え、第1のスピーカが入っている第1のエンクロージャ部と第2のスピーカが入っている第2のエンクロージャ部との間に、第1のエンクロージャ部と第2のエンクロージャ部とを連結する壁状の連結部材を備えている。
本発明の一態様に係るスピーカシステムには、最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(スリム化)が図りやすく、且つ、テレビ用のスピーカシステムとして利用しても音質の劣化が生じにくい、という利点がある。
さらに、本発明の一態様によれば、対向配置された1対のスピーカを含むスピーカ群が発する音を、聴取者に違和感を与えることなく聞かせることができる、という効果を奏する。
本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムの平面図、右側面図、左側面図、及び、正面図からなる1組の図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムの斜視図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムの別の斜視図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムが備えるディフューザを表す六面図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムが備えるディフューザの斜視図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムが備えるディフューザの各種断面図である。 本発明の実施形態1、2に係るスピーカシステムが表示パネルの筐体の左右に設けられたテレビジョン受像機における、2つのスピーカシステムと表示パネルの筐体との位置関係を説明するための図である。 本発明の様々な実施形態に係るスピーカシステムにおけるディフューザ周辺の構造を説明するための図である。 本発明の更に別の実施形態に係るスピーカシステムの外観を概略的に示す図である。 本発明の更に別の実施形態に係るスピーカシステムの外観を概略的に示す図である。 スピーカシステムの指向性を説明するための図である。 図10に示すスピーカシステムの駆動制御部の概略ブロック図である。 ソースジャンルと各スピーカの出力割合との対応関係を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本実施形態に係るスピーカシステム、及び、そのようなスピーカシステムを表示画面の左右(周囲)に設けられた本実施形態に係るテレビジョン受像機について、図面を参照しながら説明する。
(スピーカシステムの構成)
まず、本実施形態に係るスピーカシステムの構成について図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るスピーカシステム100の平面図、右側面図、左側面図、及び、正面図からなる1組の図である。具体的には、図1の(a)がスピーカシステム100の平面図を示しており、図1の(b)及び(d)が、スピーカシステム100の左右の側面図を示しており、図1の(c)が、スピーカシステム100の正面図を示している。
図2及び図3は、スピーカシステム100の斜視図である。なお、図2の(a)におけるOは、図1の(b)に示されているXYZ空間座標系(互いに直交する第X軸、第Y軸及び第Z軸が規定された空間座標系)における原点の位置を示している。
図1〜図3からわかるように、スピーカシステム100は、互いの音声出力面(第1のスピーカ120Aの音声出力面121A、及び、第2のスピーカ120Bの音声出力面121B)が対向している2つのスピーカ120(第1のスピーカ120A、及び、第2のスピーカ120B)を備えている。
2つのスピーカ120は、同じアンプ(図示せず)に接続され、同じ音を発するスピーカユニットである。なお、本実施形態では2つのスピーカ120は中低音出力用のスピーカ(ミッドバススピーカ)であるが、2つのスピーカ120は、他の種類のスピーカ(例えば、ツイータやスコーカ、ミッドハイスピーカ等)であってもよい。
スピーカシステム100は、第1のスピーカ120Aが発した音、及び、第2のスピーカ120Bが発した音を特定の半空間内方向に反射するディフューザ(音響拡散器)110を備えている。ここで、特定の半空間とは、具体的には、上記XYZ空間座標系におけるY座標値が正であるような無数の座標からなる半空間のことを指している。
図1の(b)からわかるように、上記XYZ空間座標系で表わされる空間内(空間内部の位置が上記XYZ空間座標系の座標値で表わされる空間内)において、第1のスピーカ120A、第2のスピーカ120B、および、ディフューザ110が、Z軸(第1軸)に沿って、第1のスピーカ120A、ディフューザ110、第2のスピーカ120Bの順に並置されている。
また、スピーカシステム100は、2つのエンクロージャ部130(第1のスピーカ120Aが入っている第1のエンクロージャ部130A、及び、第2のスピーカ120Bが入っている第2のエンクロージャ部130B)を備えている。図1の(b)、(d)、及び図2の(a)からわかるように、スピーカシステム100は、2つのエンクロージャ部130の間に、第1のエンクロージャ部130Aと第2のエンクロージャ部130Bとを連結する壁状(本実施形態では、コの字状)の連結部材140を備えている。
ディフューザ110は、この連結部材140に取り付けられている。
なお、コの字状の連結部材140におけるコの字の内側には、吸音材が取り付けられていてもよいし、連結部材140の全部または一部が吸音材料でできていてもよい。
以下、ディフューザ110の構造について更に図4〜図6を参照しながら詳細に説明する。
図4は、スピーカシステム100が備えるディフューザ110を表す六面図である。
具体的には、図4の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ、平面図、右側面図、及び、正面図を示している。図4の(d)、(e)及び(f)は、それぞれ、左側面図、背面図、及び、底面図を示している。
図5は、ディフューザ110の斜視図である。また、図6は、ディフューザ110の各種断面図である。
具体的には、図6の(a)及び(b)は、それぞれ、A−A’線断面図、及び、A−A’線切断部断面図である。図6の(c)及び(d)は、それぞれ、B−B’線断面図、及び、B−B’線切断部断面図である。図6の(e)及び(f)は、それぞれ、C−C’線断面図、及び、C−C’線切断部断面図である。
図1、図4及び図5からわかるように、ディフューザ110は、XY平面(第1軸に垂直な平面)を対称面とする面対称(略面対称)な形状を呈している。図1及び図3からわかるように、上記対称面は、第1のスピーカ120Aの音声出力面121Aからの距離と第2のスピーカ120Bの音声出力面121Bからの距離とが略等しい面である。なお、上記対称面は、両方の距離が完全に等しい面であってもよい。また、ディフューザ110は、XY平面(第1軸に垂直な平面)を対称面とする完全に面対称な形状を呈していてもよい。
また、図4〜図6を見るとわかるように、ディフューザ110は、スピーカ112を備えている。具体的には、図1からわかるように、ディフューザ110は、上記対称面を跨ぐ位置にスピーカ112を備えている。より具体的には、ディフューザ110は、上記対称面内に音声出力面の中心が位置するスピーカ112を備えている。
スピーカ112の音声出力面は、上記特定の半空間内における、XY平面と平行な方向を向いている。
なお、本実施形態に係るスピーカ112は、前述のアンプとは別のアンプに接続される高音出力用のスピーカ(ツイータ)であるが、スピーカ112は、他の種類のスピーカ(例えば、ミッドバススピーカやスコーカ、ミッドハイスピーカ等)であってもよい。
また、図4の(b)に示すように、2つの反射面111を備えている。
上記2つの反射面111のうちの一方の反射面111は、第1のスピーカ120Aが発した音を、上記特定の半空間を分割した2つの四分の一空間のうちの一方の四分の一空間内方向に反射する。ここで、一方の四分の一空間とは、上記XYZ空間座標系における、Y座標値及びZ座標値が正であるような無数の座標からなる空間のことを指している。
上記2つの反射面111のうちの他方の反射面111は、第2のスピーカ120Bが発した音を上記2つの四分の一空間のうちの他方の四分の一空間内方向に反射する。ここで、他方の四分の一空間とは、上記XYZ空間座標系における、Y座標値が正であり、且つ、Z座標値が負であるような無数の座標からなる空間のことを指している。
換言すれば、ディフューザ110の全ての反射面(2つの反射面111)上の全ての位置における法線ベクトルのY軸成分(第2軸成分)の値は、正負が同じ値になっている。具体的には、どの位置の法線ベクトルのY軸成分の値も、正の値になっている。
(テレビジョン受像機)
以下、スピーカシステム100が設けられているテレビジョン受像機(表示装置)について、更に図7を参照しながら説明する。
図7は、そのようなテレビジョン受像機1における、2つのスピーカシステム100と表示パネル200の筐体との間の位置関係を説明するための図である。
なお、図7は、上記位置関係を説明するための図であるので、表示パネル200の筐体の外観、及び、スピーカシステム100の外観を正確には示していない。また、図7においては、ディフューザ110およびスピーカ120の図示も省略している。
図7に示すように、2つのスピーカシステム100は、表示パネル200の筐体の左右に配置されている。具体的には、2つのスピーカシステム100は、各スピーカシステム100の背面(2つのエンクロージャ部130の背面及び連結部材140の壁面からなる面)と表示パネル200の筐体の背面とが面一になるように、配置されている。
(テレビジョン受像機1の音響上の利点)
テレビジョン受像機1の音響上の利点について以下に説明する。
2つのスピーカ120は互いの音声出力面が対向している対向スピーカであるため、上記特定の半空間内のどの位置にいる視聴者も、優れた音質の番組音声を聴取することができる。
また、前述の説明から明らかなように、スピーカ112はディフューザ110に設けられているため、視聴者は、2つのスピーカ120が発する音(ディフューザ110が反射した音)と、スピーカ112が発した音とを同じ方向に知覚することになる。
従って、視聴者は、違和感を受けることなく番組音声を聞くことができる。
さらに、前述のように、ディフューザ110は、2つのスピーカ120が発した音を、特定の半空間内方向(番組の視聴者がいる半空間の方向)に反射し、もう一方の半空間内方向(番組の視聴者がない半空間の方向)には反射しない。即ち、2つのスピーカ120が発した音は、テレビジョン受像機1の背面側には反射しない。
また、前述のように、スピーカシステム100には壁状の連結部材140が設けられている。壁状の連結部材140が、2つのスピーカ120が発した音が回折現象によってテレビジョン受像機1の背面側に回り込むことを抑制している。
更に、スピーカシステム100の背面(壁状の連結部材140の背面)と、表示パネル200の筐体の背面とが面一になっていることも、2つのスピーカ120が発した音がテレビジョン受像機1の背面側に回り込むことを防ぐことに寄与している。
以上のように、テレビジョン受像機1の背面が部屋の壁と近接するようにテレビジョン受像機1が設置されている場合であっても、2つのスピーカ120が発した音は、テレビジョン受像機1の背面と部屋の壁との間の隙間に入り込みにくい。そのため、視聴者が聴取する番組音声は、籠った感じの音声にはなりにくい。
よって、上記特定の半空間内のどの位置にいる視聴者も、非常にクリアな音質の番組音声を聴取することができる。
(スピーカシステム100の利点)
上述の説明からわかるように、スピーカシステム100は、テレビジョン受像機1の構成部品として用いられることにより、特に音響上の優れた効果を奏するスピーカ装置であると言える。
さらに、壁状の連結部材140、及び、ディフューザ110は、2つのスピーカ120が並んでいるZ軸に沿って配置されているので、Z軸の方向を長手方向とする形状のスピーカシステム100には、小型化(スリム化)が図りやすい、という利点もある。
(付記事項1)
本発明に係る表示装置はテレビジョン受像機1には限定されない。例えば、テレビジョン受像機1と同様の特徴を備えた、デスクトップPC用のディスプレイも、本発明に係る表示装置の範囲に含まれる。
(付記事項2)
テレビジョン受像機1の2つのスピーカ112の音声出力面は、表示パネル200の法線方向から少しだけ(例えば、18°だけ)表示パネル200側に傾いた方向を向いていてもよい。これにより、テレビジョン受像機1の正面方向の、一般的に適切と考えられる距離(例えば、表示画面の縦方向の長さの3倍に相当する距離)だけテレビジョン受像機1から離れた位置に居る視聴者は、クリアな高音を聴取することができる。
〔実施形態2〕
本発明の別の実施形態について、更に図8を参照して説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8は、本発明の様々な実施形態に係るスピーカシステムにおけるディフューザ周辺の構造を説明するための図である。
図8の(a)は、実施形態1に係るスピーカシステムのD−D’線切断部の断面を示した図であり、図8の(b)は、本実施形態に係るスピーカシステムのD−D’線切断部の断面を示した図である。
本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、それぞれ、実施形態1に係るスピーカシステム100及びテレビジョン受像機1と以下の点で異なっている。
即ち、実施形態1では、図8の(a)のように、コの字状の連結部材140におけるコの字の内側に空間(Z軸に垂直な四方(X軸正方向、X軸負方向、Y軸正方向、及び、Y軸負方向)のうちの三方(X軸正方向、X軸負方向、及び、Y軸負方向)が連結部材140によって囲まれた空間)が存在するのに対し、本実施形態では、図8の(b)のように、連結部材140におけるコの字の内側の空間に、該空間を無くすための充填部材4(例えば、板)が充填されている。
上記の点を除き、本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、それぞれ、実施形態1に係るスピーカシステム100及びテレビジョン受像機1と同様に構成されている。
本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、充填部材4を備えることにより、2つのスピーカ120が発した音が連結部材140におけるコの字の内側の空間に入りこむことによる音質の劣化が生じない、という更なる効果を奏する。
なお、充填部材4は、吸音材料でできていることが望ましい。充填部材4が吸音材料でできていれば、2つのスピーカ120が発したテレビジョン受像機1の背面側に回り込もうとする音が充填部材4により吸収されることにより、視聴者が聴取する番組音声が、一層、籠った感じの音声になりにくいからである。
〔実施形態3〕
本発明の更に別の実施形態について、引き続き図8を参照しつつ他の図面も参照して説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8の(c)〜(e)は、本実施形態に係るスピーカシステムの連結部材140及びディフューザ110’の切断部の断面(連結部材140の長手方向に垂直な面で切断した断面)を例示している。
本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、それぞれ、実施形態1及び2に係るスピーカシステム100及びテレビジョン受像機1と以下の点のみにおいて異なっている。
即ち、実施形態1及び2では、図6の(c)〜(f)に示すように、ディフューザ110をXY平面で切った断面の外縁(輪郭)が半円周状に近い形状を呈しているのに対し、本実施形態では、図8の(c)のように、連結部材140の長手方向に垂直な面でディフューザ110’を切断した断面の外縁(輪郭)が円周状の形状を呈している。
本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、実施形態1と同様に(即ち、図8(c)のように)、連結部材140におけるコの字の内側の空間に、該空間を無くすための充填部材4が充填されていなくてもよい。あるいは、本実施形態に係るスピーカシステム及びテレビジョン受像機は、実施形態2と同様に(即ち、図8の(d)のように)、該空間に、該空間を無くすための充填部材4が充填されていてもよい。
後者の場合、2つのスピーカ120が発した音が連結部材140におけるコの字の内側の空間に入りこむことによる音質の劣化が生じなくなる。
なお、図8の(d)を見るとわかるように、後者のスピーカシステム及びテレビジョン受像機においては、充填部材4が充填された連結部材140とディフューザ110’とによって三方を囲まれた、スピーカシステムの正面からは見えない空間が2つのスピーカ120の近くに形成される。
2つのスピーカ120が発した音がこの空間に入りこむことによる音質の劣化を避けるために、図8の(e)のように、この空間に別の充填部材4’を充填する(例えば、この空間を無くすための肉盛材をディフューザ110’に盛る)ようにしてもよい。
〔実施形態4〕
本発明のその他の実施形態について、引き続き図8を参照しつつ説明する。
図8の(f)は、本発明の一実施形態に係るスピーカシステムの連結部材140の切断部の断面(連結部材140の長手方向に垂直な面で切断した断面)を示しており、図8の(g)は、本発明の別の一実施形態に係るスピーカシステムの連結部材140の切断部の断面(連結部材140の長手方向に垂直な面で切断した断面)を示している。
図8の(f)及び(g)からわかるように、壁状の連結部材は、コの字状の連結部材140に限定されない。
即ち、壁状の連結部材は、図8の(f)に示すような、断面の形状がI字状であるような連結部材140Aであってもよいし、図8の(g)に示すような、断面の形状がL字状であるような連結部材140Bであってもよい。
また、以下の4つのスピーカシステム100と超大型の表示パネルとを備えたテレビジョン受像機も、本発明に係る表示装置の範囲に含まれる。
・長手方向が表示パネルの上下方向と平行になり、且つ、長手方向の一端の高さが表示パネルの上端の高さと一致するように、表示パネルの左側に設けられたスピーカシステム100(第1のスピーカシステム100)
・長手方向が表示パネルの上下方向と平行になり、且つ、長手方向の一端の高さが表示パネルの下端の高さと一致するように、表示パネルの左側に設けられたスピーカシステム100(第2のスピーカシステム100)
・長手方向が表示パネルの上下方向と平行になり、且つ、長手方向の一端の高さが表示パネルの上端の高さと一致するように、表示パネルの右側に設けられたスピーカシステム100(第3のスピーカシステム100)
・長手方向が表示パネルの上下方向と平行になり、且つ、長手方向の一端の高さが表示パネルの下端の高さと一致するように、表示パネルの右側に設けられたスピーカシステム100(第4のスピーカシステム100)
なお、第1のスピーカシステム100及び第3のスピーカシステム100の各スピーカ112の音声出力面は、上記XYZ空間座標系におけるZ座標値が負であるような無数の座標からなる半空間内の方向(XY平面に平行ではない方向)を向いていることが望ましい。また、第2のスピーカシステム100及び第4のスピーカシステム100の各スピーカ112の音声出力面は、もう一方の半空間内の方向(XY平面に平行ではない方向)を向いていることが望ましい。
表示パネルの正面方向、仰角方向、及び、俯角方向のそれぞれに視聴者が居るような視聴環境でテレビジョン受像機を使用する場合であっても、各視聴者がスピーカ112からの音を明瞭に聞くことができるからである。
また、同様の理由により、4つのスピーカシステム100の各々のディフューザ110は、以下のように構成されていてもよい。
即ち、第1のスピーカシステム100及び第3のスピーカシステム100のディフューザ110は、XY平面に平行な面に対する上側の反射面111の傾斜が強く、XY平面に平行な目に対する下側の反射面111の傾斜が弱くなるように形成されてもよい。
換言すれば、XY平面に平行な面と上側の反射面111とがなす角度が大きく、且つ、XY平面に平行な面と下側の反射面111とがなす角度が小さくなっていてもよい。例えば、前者の角度が45°を上回り、後者の角度が45°を下回っていてもよい。
これにより、第1のスピーカシステム100の2つのスピーカ120が発した音、及び、第3のスピーカシステム100の2つのスピーカ120が発した音の、表示パネルの正面方向または俯角方向に位置する空間における音圧レベルが高まることになる。
同様に、第2のスピーカシステム100及び第4のスピーカシステム100のディフューザ110は、XY平面に平行な面に対する上側の反射面111の傾斜が弱く、当該面に対する下側の反射面111の傾斜が強くなるように形成されてもよい。
換言すれば、XY平面に平行な面と上側の反射面111とがなす角度が小さく、且つ、XY平面に平行な面と下側の反射面111とがなす角度が大きくなっていてもよい。例えば、前者の角度が45°を下回り、後者の角度が45°を上回っていてもよい。
これにより、第2のスピーカシステム100の2つのスピーカ120が発した音、及び、第4のスピーカシステム100の2つのスピーカ120が発した音の、表示パネルの正面方向または仰角方向に位置する空間における音圧レベルが高まることになる。
〔実施形態5〕
本発明に係るスピーカシステム及び表示装置のその他のバリエーションについて図9を参照しつつ説明する。
図9は、本発明の更に別の実施形態に係るスピーカシステム100’の外観を概略的に示す図である。
本発明に係るスピーカシステムの範囲には、任意の形状のディフューザを備えたスピーカシステムが含まれる。
例えば、本発明に係るスピーカシステムの範囲には、図9に示すスピーカシステムも含まれる。即ち、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bが発した音を、特定の半空間内方向ではなく全周方向に反射するディフューザ110Bを備えたスピーカシステム100’も本発明に係るスピーカシステムの範囲に含まれる。
また、本発明に係る表示装置の範囲には、スピーカシステム100’を備えたテレビジョン受像機も含まれる。
各実施形態のスピーカシステム及びテレビジョン受像機には、スピーカ112を備えたディフューザが設けられているが、本発明はそのような構成には限定されない。即ち、各実施形態のスピーカシステム及びテレビジョン受像機には、スピーカ112を備えていないディフューザが設けられていてもよい。
〔実施形態6〕
本発明の更に別の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記各実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
(スピーカシステムの構成)
図10は、本発明の更に別の実施形態に係るスピーカシステムの外観を概略的に示す図である。図10に示すスピーカシステム300は、前記実施形態5の図9に示すスピーカシステム100’の外観とほぼ同じであるが、ディフューザ110Bが第3のスピーカ150を備えている点で異なる。
第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bは、アンプ(第1スピーカ駆動部313:図12)に接続される中低音出力用のスピーカであり、第3のスピーカ150は、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bに接続されたアンプとは別のアンプ(第2スピーカ駆動部314:図12)に接続される中高音出力用のスピーカである。
本実施形態では、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bとしてミッドバススピーカを用い、第3のスピーカ150としてスコーカを用いる。なお、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bは、ミッドバススピーカに限定されるものではなく、音場重視型の指向性を有する中低音出力用のスピーカであればよい。また、第3のスピーカ150は、スコーカに限定されるものではなく、音像重視型の指向性を有する中高音出力用のスピーカであればよい。
スピーカシステム300では、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bが担当する音域の一部を、第3のスピーカ150が担当する音域よりも低くしている。
第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bが発した音は、ディフューザ110Bによって全周方向に反射するようになっているため、聴取者が居る空間を含む周囲に音が広がるようになっている。
一方、第3のスピーカ150の音声出力面は、聴取者が居る空間に向くようにディフューザ110B内に設けられている。これにより、第3のスピーカ150が発した音は、指向性が高く、聴取者の居る方向に向かうので、聴取者が聞き取りやすくなる。つまり、第3のスピーカ150が発した音は、中高音域の音であり、例えばニュースを読むアナウンサーの声と同じ音域の音であるため、聴取者はアナウンサーの声が聞き取りやすくなる。
(スピーカシステムの指向性)
図11は、スピーカシステムの指向性を説明するための図であり、(a)は、音像重視型の指向性、(b)は音場重視型の指向性を示す。ここで、図11の(a)に示す音像重視型の指向性は、一般的なスピーカシステムの指向性を示し、図11の(b)に示す音場重視の指向性は、本発明の実施形態1〜5に記載されたスピーカシステムの指向性を示す。
音像重視型の指向性と音場重視型の指向性におけるそれぞれのメリット・デメリットについて説明する。
図11に示すように、2つのスピーカシステム300を所定の間隔で配置し、その中央から所定の距離離れた位置に聴取者Xが居る場合を考える。
まず、音像重視型の指向性では、2つのスピーカシステム300から出力されるステレオ音声のLch(左チャンネル)の音はほとんど聴取者Xの左耳に、Rch(右チャンネル)の音はほとんど聴取者Xの右耳に入る。このように、音像重視型の指向性では、あまり音の広がりを必要としない、ニュースなどの人の声がメインの場合に好適である反面、ライブ音源や映画などではスピーカシステム300の配置間隔以上の音の広がり感が余り得られず、また、聴取者Xが視聴位置から少しでも左右にずれると片側の音が支配的になり、ステレオ感も得られない。
一方、音場重視型の指向性では、2つのスピーカシステム300から出力されるステレオ音声の両chの音が聴取者Xの左耳及び右耳に入る。このように、聴取者の両耳に両chの音が入ることで、スピーカシステム300の配置間隔以上の音の広がり感が得られるので、音の広がり感を必要とするライブ音源、映画などの視聴に好適であり、聴取者Xが視聴位置から多少左右にずれてもステレオ感は損なわない反面、音が広がりすぎて人の声が聞き取りにくいため、ニュースなどの人の声がメインの場合にあまり適さない。
つまり、音像重視型の指向性と音場重視型の指向性は相反するメリット・デメリットを有していることになる。そこで、本実施形態に係るスピーカシステム300は、音像重視型の指向性と音場重視型の指向性の両方のメリットを有するように、出力する音声の種類、すなわち出力する音声データのソース(ニュース、ライブ、映画など)に応じて、図11の(a)に示す音像重視型の指向性と図11の(b)に示す音場重視型の指向性とを切り換える。以下に、スピーカシステム300における音像重視型の指向性と音場重視型の指向性との切り換え制御について説明する。
(スピーカシステムの駆動制御)
図12は、スピーカシステム300の駆動を制御する駆動制御部310の概略ブロック図である。
駆動制御部310は、入力された音声データから出力する音声の種類(音声データのソース)を判定する判定部311と、判定部311の判定結果を用いて、上記第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bによる出力と、上記第3のスピーカ150による出力との比率を制御する出力制御部312と、出力制御部312によって制御された比率に応じた出力を第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bに与える第1スピーカ駆動部313と、出力制御部312によって制御された比率に応じた出力を第3のスピーカ150に与える第2スピーカ駆動部314と、を含んでいる。
図13は、音声データのソースの種類(ソースジャンル)と、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率と、第3のスピーカの出力比率との関係を示す表である。
出力制御部312は、判定部311からの判定結果から音声データのソースジャンルを特定し、特定したソースジャンルから図13に示す表を参照して、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率と、第3スピーカの出力比率とを決定し、決定した出力比率から第1のスピーカ・第2のスピーカ及び第3のスピーカそれぞれの制御信号を生成し、第1スピーカ駆動部313及び第2スピーカ駆動部314それぞれに出力する。
第1スピーカ駆動部313は、受け取った制御信号に基づき第1のスピーカ120A・第2のスピーカ120Bを駆動し、第2スピーカ駆動部314は、受け取った制御信号に基づき第3のスピーカ150を駆動する。
例えば、ソースジャンルがニュース・報道であれば、図13に示すように、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率は0、第3スピーカの出力比率は100である。この場合、第1のスピーカ・第2のスピーカから音が発せられず、第3スピーカからのみ音が発せられるので、図11の(a)に示す音像重視型の指向性となり、聴視者Xはニュースを読むアナウンサーの声が聞き取りやすくなる。一方、ソースジャンルが音楽であれば、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率は100、第3スピーカの出力比率は0である。この場合、第1のスピーカ・第2のスピーカからのみ音が発せられ、第3スピーカから音が発せられないので、図11の(b)に示す音場重視型の指向性となり、視聴者Xは音の広がりを感じ、ライブ感を得ることができる。
また、ソースジャンルがバラエティであれば、ある程度の音の広がりが必要なため、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率は20、第3スピーカの出力比率は80であり、図11の(a)に示す音像重視型の指向性となる。
さらに、ソースジャンルが映画であれば、音の広がりが必要であるが、音声の聞き取りも必要となるため、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率は70、第3スピーカの出力比率は30であり、図11の(a)に示す音場重視型の指向性となる。
他のソースジャンルにおいても同様に、予め設定されている第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率と、第3のスピーカの出力比率とにより、スピーカシステム300が発する音の指向性が決まる。
このように、スピーカシステム300では、駆動制御部310を用いて、各スピーカの出力比率をソースジャンルに応じて振り分けることで、音場重視型の指向性と音像重視型の指向性とを選択することができる。このように、特定されたソースジャンルが音声メインのソースであれば、第3のスピーカからの出力比率を高くし、特定されたソースジャンルが臨場感を楽しむためのソースであれば、第1のスピーカ・第2のスピーカの出力比率を高くすることで、ソースジャンルに適した音場音像を得ることができるので、どのソースジャンルの音も常に聴取者に違和感を与えることなく聞かせることが可能となる。
なお、ソースジャンルに応じた各スピーカの出力比率の振り分けは、上述のように、駆動制御部310によって自動的に行うことに限定されるものではなく、ユーザ(聴取者)自身が操作パネル(図示せず)を操作して行ってもよい。
また、本実施形態に係るスピーカシステム300では、第1のスピーカ120A及び第2のスピーカ120Bが発した音を、特定の半空間内方向ではなく全周方向に反射するディフューザ110Bを備えた例について説明したが、これに限定されるものではなく、前記実施形態1等で用いた特定の半空間内方向に反射するディフューザ110を用いてもよい。この場合、前記実施形態1の図4に示すディフューザ110が備えている高音出力用のスピーカ112を、本実施形態で説明した中高音出力用の第3のスピーカ150に置き換えればよい。
(テレビジョン受像機)
本実施形態に係るスピーカシステム300は、前記の実施形態1の図7に示すテレビジョン受像機(表示装置)が備えたスピーカシステム100と置き換えることにより、テレビジョン受像機のスピーカシステムとして用いてもよい。この場合、スピーカシステム300から発せられる音は、テレビジョン受像機にて視聴するソースジャンルに適した指向性となるため、どのソースジャンルの音も常に視聴者に違和感を与えることなく聞かせることができる。
また、各実施形態のスピーカシステム及びテレビジョン受像機には、第1のエンクロージャ部130Aと第2のエンクロージャ部130Bとを連結する連結部材として壁状の連結部材が設けられているが、本発明はそのような構成には限定されない。即ち、連結部材は、例えば、断面が円形を呈する細長い棒状部材であってもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るスピーカシステム(スピーカシステム100)は、互いの音声出力面(音声出力面121A、121B)が対向している第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)を備えたスピーカシステムであって、第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザ(ディフューザ110)を備え、上記ディフューザは、特定の半空間内方向に、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射する。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムでは対向配置型のスピーカが音を発するので、上記スピーカシステムは、最適な音場を広い範囲に形成できる。
上記の構成によれば、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音は、特定の半空間内方向に反射されるが、もう一方の半空間内方向には反射されない。
即ち、上記スピーカシステムをテレビ用のスピーカシステムとして利用する場合、テレビの前方の空間が上記特定の半空間内に入り、テレビの後方の空間が上記もう一方の半空間内に入るようにスピーカシステムを配置すれば、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音は、テレビの背面側には反射されない。
従って、上記スピーカシステムには、「テレビ用のスピーカシステムとして利用しても、テレビの背面側に音が入り込むことに起因する音質の劣化が生じにくい」という利点があると言える。
また、ディフューザが第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられているため、上記スピーカシステムには、「従来のスピーカシステムに比べて小型化(スリム化)が図りやすい」という利点もあると言える。
本発明の態様2に係るスピーカシステムは、上記態様1において、互いに直交する第1軸(Z軸)、第2軸(Y軸)及び第3軸(X軸)が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値は、正負が同じ値であってもよい。
本発明の態様3に係るスピーカシステムは、上記態様2において、上記ディフューザが、第1軸に垂直な面(XY平面)を対称面とする面対称な形状(略又は完全に面対称な形状)を呈していてもよい。
ここで、特定の半空間とは、上記空間(全空間)を第1軸及び第3軸を含む平面で分割した2つの半空間のうちの、以下のような半空間を指している。
上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値が正である場合:第2軸成分の値が正であるような無数の座標からなる半空間
上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値が負である場合:第2軸成分の値が負であるような無数の座標からなる半空間
上記の構成によれば、上記特定の半空間を上記対称面で分割した2つの四分の一空間のうちの一方の四分の一空間における第1のスピーカからの音の音圧分布と、上記2つの四分の一空間のうちの他方の四分の一空間における第2のスピーカからの音の音圧分布とが同じになる。
従って、上記スピーカシステムは、視聴者が起立した時や着席した時(即ち、視聴者の耳が一方の四分の一空間内(例えば、上記対称面よりも低い位置)から他方の四分の一空間内(例えば、上記対称面よりも高い位置)に移動した時)にも、スピーカシステムが発する音によって視聴者に違和感を与えない、という更なる効果を奏する。
本発明の態様4に係るスピーカシステム(スピーカシステム100)は、互いの音声出力面(音声出力面121A、121B)が対向している第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)を備えたスピーカシステムであって、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザ(ディフューザ110)を備え、互いに直交する第1軸(Z軸)、第2軸(Y軸)及び第3軸(X軸)が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値は、正負が同じ値である。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、上記態様1に係るスピーカシステムと同様の作用効果を奏する。
本発明の態様5に係る表示装置(テレビジョン受像機1)は、上記態様1〜上記態様4のいずれかの態様のスピーカシステムと表示パネル(表示パネル200)とを備えている。
上記の構成によれば、上記表示装置には、最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(薄型化)が図りやすく、且つ、自装置の背面側に音が入りこむことに起因する音質の劣化が生じにくい、という利点がある。
本発明の態様6に係るスピーカシステム(スピーカシステム100、300)は、互いの音声出力面(音声出力面121A、121B)が対向している第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)を備えたスピーカシステムにおいて、第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザ(ディフューザ110、ディフューザ110B)を備え、上記ディフューザが第3のスピーカ(スピーカ112、第3のスピーカ150)を備えている。
上記の構成によれば、上記ディフューザは、対向配置された1対のスピーカ(第1のスピーカおよび第2のスピーカ)が発した音を反射するので、聴取者は、対向配置された1対のスピーカが発した音を上記ディフューザの方向に知覚する。
また、上記ディフューザは第3のスピーカを備えているので、聴取者は、第3のスピーカが発した音を上記ディフューザの方向に知覚する。
そして、聴取者は、対向配置された1対のスピーカを含む3つのスピーカ(スピーカ群)が発した音を同じ方向に知覚するので、「2つの異なる方向から同じ内容の指向性の高い音が聞こえることによる違和感」を受けることはない。
従って、上記スピーカシステムは、対向配置された1対のスピーカを含む3つのスピーカ(スピーカ群)が発する音を、聴取者に違和感を与えることなく聞かせることができる、という効果を奏する。
なお、ディフューザが第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられているため、上記スピーカシステムには、「従来のスピーカシステムに比べて小型化(スリム化)が図りやすい」という利点もあると言える。
本発明の態様7に係るスピーカシステムは、上記態様6において、第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)が担当する音域の一部は、第3のスピーカ(第3のスピーカ150)が担当する音域よりも低いことが好ましい。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、聴取者に対し、「2つの異なる方向から同じ内容の指向性の高い音が聞こえることによる違和感」を与えずに、中高音域の音を聞かせることができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様8に係るスピーカシステムは、上記態様6または7において、第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)がミッドバススピーカであり、第3のスピーカ(スピーカ112)がツイータであってもよい。
上記の構成によれば、第3のスピーカがツイータであることで、特に高音域の音を違和感なく聴取者に聞かせることができる。
本発明の態様9に係るスピーカシステムは、上記態様6または7において、第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)がミッドバススピーカであり、第3のスピーカ(第3のスピーカ150)がスコーカであってもよい。
上記の構成によれば、第3のスピーカがスコーカであることで、特に中高音域の音を違和感なく聴取者に聞かせることができる。つまり、人の声を違和感なく聴取者に聞かせることができる。
本発明の態様10に係るスピーカシステムは、上記態様6〜上記態様9の何れかの態様において、互いに直交する第1軸(Z軸)、第2軸(Y軸)及び第3軸(X軸)が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、上記ディフューザは、第1軸に垂直な面(XY平面)を対称面とする面対称な形状(略又は完全に面対称な形状)をしていてもよい。
上記の構成によれば、上記空間(全空間)を上記対称面で分割した2つの半空間のうちの一方の半空間における第1のスピーカからの音の音圧分布と、上記2つの半空間のうちの他方の半空間における第2のスピーカからの音の音圧分布とが同じになる。
従って、上記スピーカシステムは、視聴者が起立した時や着席した時(即ち、視聴者の耳が一方の半空間内(例えば、上記対称面よりも低い位置)から他方の半空間内(例えば、上記対称面よりも高い位置)に移動した時)にも、スピーカシステムが発する音によって視聴者に違和感を与えない、という更なる効果を奏する。
本発明の態様11に係るスピーカシステムは、上記態様10において、上記対称面が、第1のスピーカの音声出力面からの距離と第2のスピーカの音声出力面からの距離とが等しい面(両方の距離が略又は完全に等しい面)であり、上記ディフューザは、上記対称面を跨る位置に第3のスピーカを備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、第3のスピーカが発する音をより明瞭に聞かせることができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様12に係るスピーカシステムは、上記態様6〜上記態様11の何れかの態様において、出力する音声の種類を判定する判定部(判定部311)と、上記判定部の判定結果を用いて、上記第1のスピーカ及び第2のスピーカによる出力と、上記第3のスピーカによる出力との比率を制御する出力制御部(出力制御部312)と、をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、出力する音声の種類に応じた、第1のスピーカ及び第2のスピーカによる出力と、上記第3のスピーカによる出力との比率によって、スピーカシステムから音が発せられるため、どのような音声の種類(ソースジャンル)であっても聴取者に違和感を与えることなく聞かせることが可能となる。
本発明の態様13に係る表示装置(テレビジョン受像機1)は、上記態様6〜上記態様12のいずれかの態様のスピーカシステムと表示パネル(表示パネル200)とを備えている。
上記の構成によれば、上記表示装置には、対向配置された1対のスピーカを含むスピーカ群が発する音を聴取者に違和感を与えることなく聞かせることができ、且つ、小型化(薄型化)が図りやすい、という利点がある。
本発明の態様14に係る表示装置は、上記態様13において、上記スピーカシステムが上記表示パネルの左右に設けられており、2つの上記スピーカシステムの各々について、該スピーカシステムが備える第3のスピーカの音声出力面が上記表示パネルの法線方向よりも上記表示パネル側に傾いた方向を向いていてもよい。
上記の構成によれば、上記表示装置は、上記表示装置の正面に居る視聴者に、第3のスピーカが発する音をより明瞭に聞かせることができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様15に係るスピーカシステム(スピーカシステム100)は、互いの音声出力面(音声出力面121A、121B)が対向している第1のスピーカ(第1のスピーカ120A)および第2のスピーカ(第2のスピーカ120B)を備え、第1のスピーカが入っている第1のエンクロージャ部(第1のエンクロージャ部130A)と第2のスピーカが入っている第2のエンクロージャ部(第2のエンクロージャ部130B)との間に、第1のエンクロージャ部と第2のエンクロージャ部とを連結する壁状の連結部材(連結部材140)を備えている。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムでは対向配置型のスピーカが音を発するので、上記スピーカシステムは、最適な音場を広い範囲に形成できる。
上記の構成によれば、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音は、第1のエンクロージャ部と第2のエンクロージャ部とを連結する壁状の連結部材の背面側(即ち、スピーカシステムの背面側)に回りこみにくい。
従って、上記スピーカシステムには、「テレビ用のスピーカシステムとして利用しても、テレビの背面側に音が入り込むことに起因する音質の劣化が生じにくい」という利点があると言える。
また、壁状の連結部材が第1のエンクロージャ部と第2のエンクロージャ部との間に設けられているため、上記スピーカシステムには、「従来のスピーカシステムに比べて小型化(スリム化)が図りやすい」という利点もあると言える。
本発明の態様16に係るスピーカシステムは、上記態様15において、上記連結部材の全体又は一部が吸音材料でできていてもよい。
上記の構成によれば、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発し、上記スピーカシステムの背面側に向かう音を、上記吸音材料でできた壁状の連結部材が吸収する。
従って、上記スピーカシステムには、「テレビ用のスピーカシステムとして利用しても、テレビの背面側に音が入り込むことに起因する音質の劣化が一層生じにくい」という利点があると言える。
本発明の態様17に係るスピーカシステムは、上記態様15または16において、第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザ(ディフューザ110)を備え、上記ディフューザが上記連結部材に取り付けられていてもよい。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、第1のスピーカ及び第2のスピーカが発した音をより明瞭に聴取者に聞かせることができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様18に係るスピーカシステムは、上記態様17において、互いに直交する第1軸(Z軸)、第2軸(Y軸)及び第3軸(X軸)が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、上記壁状の連結部材は、第1軸に垂直な四方のうちの三方が上記連結部材によって囲まれた空間を内側に形成しており、上記空間に充填部材が充填されていてもよい。なお、上記壁状の連結部材の第1軸に垂直な断面の形状は、コの字状であってもよいし(例えば、スピーカシステムの形状が細長い四角柱である場合)、円弧状であってもよいし(例えば、スピーカシステムの形状が細長い円柱である場合)、その他の形状であってもよい。
上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、第1のスピーカ及び第2のスピーカが発した音が上記空間に入りこむことに起因する音質の劣化を防ぐことができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様19に係るスピーカシステムは、上記態様18において、上記充填部材が充填された連結部材と上記ディフューザとに囲まれた空間が別の充填部材(充填部材4’)によって充填されていてもよい。
上記の構成によれば、上記表示装置には、上記の構成によれば、上記スピーカシステムは、第1のスピーカ及び第2のスピーカが発した音が上記空間に入りこむことに起因する音質の劣化を防ぐことができる、という更なる効果を奏する。
本発明の態様20に係る表示装置(テレビジョン受像機1)は、上記態様15〜上記態様19のいずれかの態様のスピーカシステムと表示パネル(表示パネル200)とを備えている。
上記の構成によれば、上記表示装置には、最適な音場を広い範囲に形成でき、小型化(薄型化)が図りやすく、且つ、自装置の背面側に音が入りこむことに起因する音質の劣化が生じにくい、という利点がある。
本発明の態様21に係る表示装置は、上記態様20において、上記表示パネルの筐体の周囲に上記スピーカシステムが配置されており、上記連結部材の壁面と上記筐体の背面とが面一になっていてもよい。
上記の構成によれば、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音はより一層、上記表示装置の背面側には回りにくくなる。
従って、上記スピーカシステムには、「テレビ用のスピーカシステムとして利用しても、テレビの背面側に音が入り込むことに起因する音質の劣化が一層生じにくい」という利点があると言える。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 テレビジョン受像機(表示装置)
100 スピーカシステム
110 ディフューザ
111 反射面
112 スピーカ(第3のスピーカ、ツイータ)
120A 第1のスピーカ(ミッドバススピーカ)
120B 第2のスピーカ(ミッドバススピーカ)
121A 音声出力面
121B 音声出力面
130 エンクロージャ部
140 連結部材
150 第3のスピーカ
200 表示パネル
300 スピーカシステム
310 駆動制御部
311 判定部
312 出力制御部

Claims (22)

  1. 互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備えたスピーカシステムであって、
    第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、
    上記ディフューザは、特定の半空間内方向に、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射する、ことを特徴とするスピーカシステム。
  2. 互いに直交する第1軸、第2軸及び第3軸が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、
    上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値は、正負が同じ値である、ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカシステム。
  3. 上記ディフューザが、第1軸に垂直な面を対称面とする面対称な形状を呈している、ことを特徴とする請求項2に記載のスピーカシステム。
  4. 互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備えたスピーカシステムであって、
    第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、
    互いに直交する第1軸、第2軸及び第3軸が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、
    上記ディフューザの全ての反射面上の全ての位置における法線ベクトルの第2軸成分の値は、正負が同じ値である、ことを特徴とするスピーカシステム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のスピーカシステムと表示パネルとを備えた表示装置。
  6. 互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備えたスピーカシステムにおいて、
    第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、
    上記ディフューザが第3のスピーカを備えている、ことを特徴とするスピーカシステム。
  7. 第1のスピーカ及び第2のスピーカが担当する音域の一部は、第3のスピーカが担当する音域よりも低いことを特徴とする請求項6に記載のスピーカシステム。
  8. 第1のスピーカ及び第2のスピーカがミッドバススピーカであり、第3のスピーカがツイータである、ことを特徴とする請求項6または7に記載のスピーカシステム。
  9. 第1のスピーカ及び第2のスピーカがミッドバススピーカであり、第3のスピーカがスコーカである、ことを特徴とする請求項6または7に記載のスピーカシステム。
  10. 互いに直交する第1軸、第2軸及び第3軸が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、
    上記ディフューザは、第1軸に垂直な面を対称面とする面対称な形状をしている、ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
  11. 上記対称面は、第1のスピーカの音声出力面からの距離と第2のスピーカの音声出力面からの距離とが等しい面であり、
    上記ディフューザは、上記対称面を跨る位置に第3のスピーカを備えている、ことを特徴とする請求項10に記載のスピーカシステム。
  12. 出力する音声の種類を判定する判定部と、
    上記判定部の判定結果を用いて、上記第1のスピーカ及び第2のスピーカによる出力と、上記第3のスピーカによる出力との比率を制御する出力制御部と、をさらに備えることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載のスピーカシステム。
  13. 請求項6〜12のいずれか1項に記載のスピーカシステムと表示パネルとを備えた表示装置。
  14. 上記スピーカシステムが上記表示パネルの左右に設けられており、
    2つの上記スピーカシステムの各々について、該スピーカシステムが備える第3のスピーカの音声出力面が上記表示パネルの法線方向よりも上記表示パネル側に傾いた方向を向いている、ことを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
  15. 互いの音声出力面が対向している第1のスピーカおよび第2のスピーカを備え、
    第1のスピーカが入っている第1のエンクロージャ部と第2のスピーカが入っている第2のエンクロージャ部との間に、第1のエンクロージャ部と第2のエンクロージャ部とを連結する壁状の連結部材を備えている、ことを特徴とするスピーカシステム。
  16. 上記連結部材の全体又は一部が吸音材料でできている、ことを特徴とする請求項15に記載のスピーカシステム。
  17. 第1のスピーカと第2のスピーカとの間に設けられ、第1のスピーカおよび第2のスピーカが発した音を反射するディフューザを備え、
    上記ディフューザが上記連結部材に取り付けられている、ことを特徴とする請求項15または16に記載のスピーカシステム。
  18. 互いに直交する第1軸、第2軸及び第3軸が規定された空間座標系で表わされる空間内において、第1のスピーカ、第2のスピーカ、および、上記ディフューザが、第1軸に沿って、第1のスピーカ、上記ディフューザ、第2のスピーカの順に並置されており、
    上記壁状の連結部材は、第1軸に垂直な四方のうちの三方が上記連結部材によって囲まれた空間を内側に形成しており、
    上記空間に充填部材が充填されている、ことを特徴とする請求項17に記載のスピーカシステム。
  19. 上記充填部材が充填された連結部材と上記ディフューザとに囲まれた空間が別の充填部材によって充填されている、ことを特徴とする請求項18に記載のスピーカシステム。
  20. 請求項15〜19のいずれか1項に記載のスピーカシステムと表示パネルとを備えた表示装置。
  21. 上記表示パネルの筐体の周囲に上記スピーカシステムが配置されており、
    上記連結部材の壁面と上記筐体の背面とが面一になっている、ことを特徴とする請求項20に記載の表示装置。
  22. 請求項5,13,14,20,21の何れか1項に記載の表示装置を備えたテレビジョン受像機。

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