以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る映像表示システム10の全体構成の一例を示す図である。図2は、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ(HMD)12の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る映像表示システム10は、HMD12とエンタテインメント装置14と中継装置16とディスプレイ18とカメラマイクユニット20とコントローラ22とを含んでいる。
本実施形態に係るHMD12には、例えば図2に示すように、制御部30、記憶部32、入出力部34、表示部36、音声出力部38、センサ部40、が含まれる。
制御部30は、例えばHMD12にインストールされるプログラムに従って動作するマイクロプロセッサ等のプログラム制御デバイスである。
記憶部32は、例えばROMやRAM等の記憶素子などである。記憶部32には、制御部30によって実行されるプログラムなどが記憶される。
入出力部34は、例えばHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポートやUSBポートなどの入出力ポートである。
表示部36は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイであり、エンタテインメント装置14が生成する映像などを表示させる。表示部36は、例えばエンタテインメント装置14が出力して中継装置16で中継される映像信号を受信して、当該映像信号が表す映像を出力するようにしてもよい。本実施形態に係る表示部36は、例えば左目用の画像と右目用の画像を表示することによって三次元画像を表示させることができるようになっている。なお表示部36は三次元画像の表示ができず二次元画像の表示のみができるものであっても構わない。また表示部36が、例えば、画面上に任意の文字や記号を表示させるオンスクリーンディスプレイの機能や、表示される画面に子画面を追加する機能を備えていてもよい。また表示部36が、受信する映像信号が表す映像を薄くしたりモノクロにしたりする機能を備えていてもよい。
音声出力部38は、例えばヘッドホンやスピーカ等であり、エンタテインメント装置14が生成する音声データが表す音声などを出力する。音声出力部38は、例えばエンタテインメント装置14が出力して中継装置16で中継される音声信号を受信して、当該音声信号が表す音声を出力する。
また音声出力部38が、メモリを備えており、このメモリに所定の音声を表す音声データが記憶されていてもよい。そして音声出力部38に、このメモリに記憶されている音声データが表す音声を中継装置16から受信した音声信号が表す音声にミキシングする音声処理を実行するオーディオICが含まれていてもよい。そして音声出力部38が、オーディオICによってミキシングされた音声を出力するようにしてもよい。
センサ部40は、本実施形態では例えば、赤外線センサ等の近接センサや接触センサなどといった、ユーザによるHMD12の装着又は脱着を検出可能なセンサである。
なお本実施形態に係るセンサ部40に、加速度センサやモーションセンサなどのセンサが含まれていても構わない。そしてセンサ部40が、HMD12の姿勢、回転量、移動量などの計測結果を所定のフレームレートで、制御部30に出力してもよい。そして制御部30が、当該計測結果に基づいて、単位時間あたりのHMD12の移動量及び回転量、すなわちHMD12の速度及び角速度を特定してもよい。
本実施形態に係るエンタテインメント装置14は、例えばゲームコンソール、DVDプレイヤ、Blu−ray(登録商標)プレイヤなどといったコンピュータである。本実施形態に係るエンタテインメント装置14は、例えば記憶されているゲームプログラムの実行や光ディスクに記録されたコンテンツの再生などによって映像や音声を生成する。そして本実施形態に係るエンタテインメント装置14は、生成される映像を表す映像信号や生成される音声を表す音声信号を、中継装置16を経由して、HMD12やディスプレイ18に出力する。
本実施形態に係る中継装置16は、例えば制御回路、画像処理回路、音声処理回路等の制御部、メモリ等の記憶部、などを備えたコンピュータである。そして本実施形態に係る中継装置16は、エンタテインメント装置14から出力される映像信号や音声信号を中継してHMD12やディスプレイ18に出力する。
そして中継装置16が備える画像処理回路が、例えば、画面上に任意の文字や記号を表示させるオンスクリーンディスプレイの機能や、表示される画面に子画面を追加する機能を備えていてもよい。また中継装置16が備える画像処理回路が、例えば、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像を加工する機能を備えていてもよい。具体的には例えば、中継装置16が備える画像処理回路が、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像を薄くしたりモノクロにしたりする機能を備えていてもよい。
また中継装置16が備えるメモリに、所定の音声を表す音声データが記憶されていてもよい。そして中継装置16が備える音声処理回路が、例えばこのメモリに記憶された音声データが表す音声をエンタテインメント装置14から受信した音声信号が表す音声にミキシングしてHMD12やディスプレイ18に出力する機能を備えていてもよい。
本実施形態に係るディスプレイ18は、例えば液晶ディスプレイ等であり、エンタテインメント装置14から出力される映像信号が表す映像などを表示させる。そして本実施形態では、HMD12を装着しているユーザは、HMD12を装着している際にはディスプレイ18を視覚不能である。またディスプレイ18が、例えば、画面上に任意の文字や記号を表示させるオンスクリーンディスプレイの機能や、表示される画面に子画面を追加する機能を備えていてもよい。またディスプレイ18が、受信する映像信号が表す映像を薄くしたりモノクロにしたりする機能を備えていてもよい。
本実施形態に係るカメラマイクユニット20は、例えば被写体を撮像した画像をエンタテインメント装置14に出力するカメラ20a及び周囲の音声を取得して当該音声を音声データに変換してエンタテインメント装置14に出力するマイク20bを含んでいる。また本実施形態に係るカメラ20aはステレオカメラである。
HMD12と中継装置16とは、例えば、HDMIケーブルやUSBケーブルなどを介して接続されている。エンタテインメント装置14と中継装置16とは、例えば、HDMIケーブルやUSBケーブルなどを介して接続されている。中継装置16とディスプレイ18とは、例えば、HDMIケーブルなどを介して接続されている。エンタテインメント装置14とカメラマイクユニット20とは、例えば、AUXケーブルなどを介して接続されている。
本実施形態に係るコントローラ22は、エンタテインメント装置14に対する操作入力を行うための操作入力装置である。ユーザは、コントローラ22が備える方向キーやボタンを押下したり、操作スティックを傾けたりすることで、コントローラ22を用いて各種の操作入力を行うことができる。そして本実施形態では、コントローラ22は、操作入力に対応付けられる入力データをエンタテインメント装置14に出力する。また本実施形態に係るコントローラ22は、USBポートを備えている。そしてコントローラ22は、USBケーブルでエンタテインメント装置14と接続することで、有線で入力データをエンタテインメント装置14に出力することができる。また本実施形態に係るコントローラ22は、無線通信モジュール等を備えており、無線で入力データをエンタテインメント装置14に出力することができるようにもなっている。
また本実施形態に係るコントローラ22は、バイブレータなどの振動子を備えており、この振動子は、エンタテインメント装置14から振動の強度を示す信号を受け付けた際には、当該信号に応じた強度で振動する。
本実施形態では、上述のように、ゲームプログラムの実行や光ディスクに記録された映画等のコンテンツの再生などによってエンタテインメント装置14で生成される映像がHMD12の表示部36やディスプレイ18に表示される。
そして本実施形態に係る映像表示システム10では、ユーザのHMD12の装着時間に応じた通知が行われる。以下、ユーザのHMD12の装着時間に応じた通知についてさらに説明する。
図3は、本実施形態に係る映像表示システム10で行われる、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tに応じた通知の一例を説明する説明図である。図3の例では、以下に説明するように、HMD12の装着時間tに応じた通知の主な実行主体はHMD12であり、また上記通知はHMD12を装着するユーザに対して行われる。
例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第1の時間t1(例えば1時間)を超えたとする。この場合は、例えば「1時間経過しています。」との音声が、中継装置16から受信する音声信号が表す音声にミキシングされて音声出力部38から出力される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第2の時間t2(例えば2時間)を超えたとする。この場合は、例えば「2時間経過しています。」との音声が、中継装置16から受信する音声信号が表す音声にミキシングされて音声出力部38から出力される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第3の時間t3(例えば3時間)を超えたとする。この場合は、例えば、「3時間経過しています。」との音声が、中継装置16から受信する音声信号が表す音声にミキシングされて音声出力部38から出力される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第4の時間t4(例えば4時間)を超えたとする。この場合は、例えば「音を切ります。休憩してください。」との音声が、中継装置16から受信する音声信号が表す音声にミキシングされて音声出力部38から出力される。そしてその後、HMD12が中継装置16から受信する音声信号が表す音声の出力が抑制される。このようにして、図3の例では、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第4の時間t4(例えば4時間)を超えると、音声出力部38から音声が出力されないこととなる。
図4は、本実施形態に係る映像表示システム10で行われる、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tに応じた通知の一例を説明する説明図である。図4の例では、以下に説明するように、HMD12の装着時間tに応じた通知の主な実行主体は中継装置16であり、また上記通知はHMD12を装着するユーザ及びHMD12を装着していない人物に対して行われる。
例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第1の時間t1(例えば1時間)を超えたとする。この場合は例えばHMD12には、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像に、子画面及び中継装置16のオンスクリーンディスプレイ機能により実現される任意の文字が重畳された映像を表す映像信号が出力される。また例えばHMD12には、例えば中継装置16が備えるメモリに予め記憶された短い警告音の音声データが表す音声が、エンタテインメント装置14から送信される音声信号が表す音声にミキシングされて出力される。そして例えばこのようにして加工された映像が表示部36で表示され、ミキシングされた音声が音声出力部38から出力されることとなる。そしてこの場合は例えば中継装置16は、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像に子画面が重畳された映像を表す映像信号を生成して、当該映像信号をディスプレイ18に出力する。そして例えばこのようにして加工された映像がディスプレイ18で表示されることとなる。なおこの場合はディスプレイ18には、エンタテインメント装置14から送信される音声信号がそのまま出力される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第2の時間t2(例えば2時間)を超えたとする。この場合は例えば中継装置16は、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像に子画面が重畳された映像を表す映像信号を生成して、当該映像信号をHMD12及びディスプレイ18に出力する。また例えばHMD12には、例えば中継装置16が備えるメモリに予め記憶された長い警告音の音声データが表す音声が、エンタテインメント装置14から送信される音声信号が表す音声にミキシングされて出力される。そして例えばこのようにして加工された映像が表示部36で表示され、ミキシングされた音声が音声出力部38から出力されることとなる。またディスプレイ18には、例えば時間t1を超えた場合と同様の映像信号及び音声信号が出力される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第3の時間t3(例えば3時間)を超えたとする。この場合は例えば中継装置16は、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像をトーンダウンさせ、さらには子画面が重畳された映像などといった、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像を加工した映像を生成する。そして中継装置16は、例えば当該映像を表す映像信号をHMD12に出力する。また例えばHMD12には、例えば中継装置16に予め記憶されたメッセージの音声データが表す音声が、エンタテインメント装置14から送信される音声信号が表す音声にミキシングされて出力される。そして例えばこのようにして加工された映像が表示部36で表示され、ミキシングされた音声が音声出力部38から出力されることとなる。そしてこの場合は例えば中継装置16は、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像に子画面が重畳された映像を表す映像信号を生成して、当該映像信号をディスプレイ18に出力する。そのためディスプレイ18には、例えば時間t1を超えた場合と同様の映像信号が出力される。また、ディスプレイ18には、例えば上述のメッセージの音声データが表す音声が、エンタテインメント装置14から送信される音声信号が表す音声にミキシングされて出力される。なお図4を参照しながら説明した以上の内容は一例に過ぎず、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで時間t1、時間t2、又は時間t3を超えた際に、以上で説明したもの以外の映像や音声がHMD12やディスプレイ18に出力されてもよい。またこの場合に、HMD12とディスプレイ18とに別々の映像や音声が出力されてもよい。またHMD12の表示部36やディスプレイ18で、画面上に任意の文字や記号を表示させる処理や、表示される画面に子画面を追加する処理や、映像を薄くしたりモノクロにしたりする処理が実行されるようにしてもよい。
図5は、本実施形態に係る映像表示システム10で行われる、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tに応じた通知のさらに別の一例を説明する説明図である。図5の例では、以下に説明するように、HMD12の装着時間tに応じた通知の主な実行主体はエンタテインメント装置14であり、また上記通知はHMD12を装着するユーザ及びHMD12を装着していない人物に対して行われる。なお図5の例では、エンタテインメント装置14でゲームのプログラムが実行されていることとする。
ここで例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第1の時間t1(例えば1時間)を超えたとする。この場合は例えば、HMD12やディスプレイ18に表示される映像において専用のキャラクタが登場して時間t1を超えたことをお知らせする。そして例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第2の時間t2(例えば2時間)を超えたとする。この場合は例えば、HMD12やディスプレイ18に表示される映像において再度上記の専用のキャラクタが登場して時間t2を超えたことをお知らせするとともに、エンタテインメント装置14は、コントローラ22に所定の振動の強さを示す信号を出力する。そしてコントローラ22は、当該信号に応じた強度で振動する。
なお例えば、専用のキャラクタが登場する代わりに、背景、看板、壁などといったゲームのプレイの進行に影響しない場所に時間t1や時間t2を超えたことが表示されるようにしてもよい。
また例えば、プレイされているゲームが交戦型あるいは対戦型のゲームである場合には、上記の専用のキャラクタが登場している際あるいは所定の時間を超えたことが表示されている際には、攻撃を受けない状態となるようにしてもよい。
また例えば、エンタテインメント装置14は、上記の専用のキャラクタが登場している際あるいは所定の時間を超えたことが表示されている際には、ユーザの操作対象となるキャラクタの体力が上がらないようにしたり、上がりにくくしたりしてもよい。また例えば、上記の専用のキャラクタが登場している際あるいは所定の時間を超えたことが表示されている際には、ユーザの操作対象となるキャラクタの動きが鈍くなったり、ユーザの操作対象となるキャラクタが動けなくなったりしてもよい。
また例えば、プレイされているゲームがレーシングゲームである場合には、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで所定の時間を超えた際に、セーフティーカーが登場してこのことを知らせるようにしてもよい。
なお図5で説明した内容は、例えばゲームプログラムのプロバイダなどに、上記の機能を実装するためのライブラリを提供し、プロバイダに当該ライブラリを用いたゲームプログラムを実装してもらうことにより実現可能である。
一般的にゲームのプレイ中などといった、没入感のあるコンテンツをユーザが楽しんでいる際に、そのコンテンツの再生が中断されるとユーザは不快である。そのため図5に示すようなHMD12の装着時間tに応じた通知がされると、ユーザはコンテンツの世界観と一体化した形で通知を受けることができることとなる。
また図3や図4に示すような通知は、図5に示す通知とは異なり、実行されているプログラムや再生されているコンテンツに依存しない実装が可能となる。
また図3に示す通知では、図4や図5に示す通知よりも簡素にHMD12の装着時間tに応じた通知の実装が可能となる。
以上、図3〜図5では、HMD12の装着時間tに応じた通知の処理の主な実行主体、及び、通知先となる人物が装着時間tの長さに依らず同じである場合について説明した。しかし、HMD12の装着時間tに応じた通知の処理の主な実行主体や、通知先となる人物が装着時間tの長さに応じて変化するようにしてもよい。
以下、HMD12の装着時間tに応じた通知の処理の主な実行主体、及び、通知先となる人物が装着時間tの長さに応じて変化する場合について、図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第1の時間t1(例えば1時間)を超えたとする。この場合は図3と同様に、例えば「1時間経過しています。」との音声が、中継装置16から受信する音声信号が表す音声にミキシングされてHMD12の音声出力部38から出力される。図3で説明したように、この処理の主な実行主体はHMD12である。またこの場合、HMD12の装着時間tがトータルで時間t1を超えたことは、HMD12を装着しているユーザには通知されるが、HMD12を装着していない人物には通知されない。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第2の時間t2(例えば2時間)を超えたとする。この場合は、HMD12には、エンタテインメント装置14から送信される映像信号が表す映像に、子画面が重畳された映像を表す映像信号が出力される。また例えばHMD12には、例えば中継装置16に予め記憶された長い警告音の音声データが表す音声が、エンタテインメント装置14から送信される音声信号が表す音声にミキシングされて出力される。そして例えばこのようにして加工された映像が表示部36で表示され、ミキシングされた音声が音声出力部38から出力されることとなる。そしてこの場合はディスプレイ18では、子画面による、装着時間tがタイムアップであることを示す表示が開始される。この処理の主な実行主体は中継装置16である。この場合については、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで時間t2を超えたことは、異なる形式で、HMD12を装着するユーザと、HMD12を装着していない人物、ここでは例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物に通知される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第3の時間t3(例えば3時間)を超えたとする。この場合は例えば、ユーザの操作対象となるキャラクタの動きが鈍くなる。この処理の主な実行主体は、エンタテインメント装置14である。なおこのとき、ユーザの操作対象となるキャラクタが動けなくなってもよい。なおこの場合、ディスプレイ18においては、装着時間tがタイムアップであることを示す子画面の表示が継続されている。この場合は、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで時間t3を超えたことが、HMD12を装着するユーザにも、HMD12を装着していない人物、ここでは例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物にも通知される。
それでもユーザがHMD12の装着を続け、例えばユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第4の時間t4(例えば4時間)を超えたとする。この場合は例えば、HMD12で出力される映像及び音声が強制的にミュートされる。そしてディスプレイ18には、映像及び音声が強制的にミュートされたことが追加で表示される。この処理の主な実行主体は、中継装置16である。この場合は、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで時間t4を超えたことが、HMD12を装着するユーザにも、HMD12を装着していない人物、ここでは例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物にも通知される。なおこの処理を、エンタテインメント装置14やHMD12が実行するようにしてもよい。
以上図3〜図6で説明したように、本実施形態に係る映像表示システム10では、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tに応じた通知が複数回行われる。またHMD12の装着時間tが長くなるに従って、段階的に通知の程度が強くなるようになっている。
例えば図6の例では、装着時間tが時間t1を超えた通知はHMD12が簡素に実行する。そしてその後に行われる、装着時間tが時間t2を超えた通知は、中継装置16が主に実行する。さらにその後に行われる、装着時間tが時間t3を超えた通知は、エンタテインメント装置14が主に実行する。また本実施形態では、装着時間tが時間t3を超えた通知は、アプリケーションにより実装されることとなる。
また例えば図6の例では、装着時間tが時間t4を超えた際に行われる映像及び音声のミュートよりも前に、装着時間tが時間t1、t2、t3を超えた際にそれぞれHMD12を装着するユーザに対する通知が行われる。そのためHMD12を装着するユーザは故障のためにミュートされたか装着時間tが長いためにミュートされたかを容易に判断することができることとなる。
また例えば図6の例では、装着時間tが時間t1を超えた通知はHMD12を装着するユーザに対して行われる。そして時間t1を超えた通知の後に行われる、装着時間tが時間t2を超えた通知は、HMD12を装着していない人物、ここでは例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物に対して行われる。
以上説明したように、図6の例では、HMD12を装着するユーザの装着時間tが時間t1を超えた際には当該ユーザには通知が行われるので、当該ユーザはHMD12を長時間装着していることを知ることができる。しかしここで例えば、ユーザがゲームのプレイに没頭している場合などのように、当該ユーザがHMD12の装着を続けることがありうる。このような場合に本実施形態では、HMD12を装着するユーザの装着時間tが時間t1よりも長い時間t2を超えた際に、HMD12を装着していない人物、ここでは例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物に対する通知が行われる。このようにして本実施形態によれば、装着時間tが所定の時間を超えた通知があってもなおユーザがHMD12の装着を続けていることを、例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物などといったHMD12を装着していない人物は知ることができる。そのため例えばディスプレイ18の鑑賞者である人物に、HMD12の脱着を当該ユーザに指示するよう促すことができることとなる。ここでHMD12を装着していない人物としては、例えば、当該ユーザとともにゲームをプレイしているユーザ、当該ユーザとともに映画等を鑑賞している人物、ディスプレイ18が見える位置にいる当該ユーザの保護者、などが挙げられる。
以下、図6の例における時間t1を超えた際の通知のような、HMD12を装着するユーザへの通知を第1の通知と呼ぶこととする。また、図6の例における時間t2を超えた際の通知のような、HMD12を装着していないユーザへの通知を第2の通知と呼ぶこととする。
なお図6の例のように、第2の通知が、HMD12を装着するユーザにもHMD12を装着していない人物へ行われるようにしてもよい。また第2の通知が、HMD12を装着するユーザへは行われないようにしてもよい。
なお映像表示システム10が複数のHMD12を含んでいる場合に、HMD12を装着するユーザの装着時間tが時間t2を超えた際に、当該HMD12を装着しておらず別のHMD12を装着しているユーザへの第2の通知が行われるようにしてもよい。
なお図6の例では、第2の通知は、ディスプレイ18を介して行われたが、第2の通知はこのような通知には限定されない。例えば、HMD12を装着するユーザの装着時間tが時間t2を超えた際に、当該ユーザの保護者等に電子メールが送信されるようにしてもよい。この場合は電子メールによる通知が第2の通知となる。
なお図6の例において、ユーザのHMD12の装着時間tがトータルで第1の時間t1(例えば1時間)を超えた際に、ディスプレイ18で、子画面による、装着時間tがタイムアップであることを示す表示が開始されてもよい。
以下、以上で説明したHMD12を装着するユーザの装着時間tが所定の時間を超えた際の通知を中心に、本実施形態に係るHMD12の機能並びに本実施形態に係るHMD12で実行される処理についてさらに説明する。
図7は、本実施形態に係るHMD12で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に係るHMD12で、図7に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、図7に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
図7に示すように、本実施形態に係るHMD12は、機能的には例えば、検出部50、装着時間判定部52、及び、通知部54、を含んでいる。検出部50は、センサ部40を主として実装される。装着時間判定部52は、制御部30を主として実装される。通知部54は、制御部30、入出力部34及び音声出力部38を主として実装される。
そして以上の機能は、コンピュータであるHMD12にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムを制御部30で実行することにより実装されている。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してHMD12に供給される。
検出部50は、HMD12を装着するユーザによる、HMD12の装着又は脱着を検出する。
装着時間判定部52は、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tを判定する。本実施形態では例えば、装着時間判定部52は、検出部50が検出するHMD12の装着又は脱着に基づいて装着時間tを判定する。例えば、検出部50の検出結果に基づいて、ユーザがHMD12を装着していると判定される期間は装着時間tが加算され、HMD12を脱着していると判定される期間は装着時間tが加算されないようにしてもよい。またユーザがHMD12を連続して脱着していると判定される期間が所定の時間を超えた場合に装着時間tがリセットされるようにしてもよい。またユーザがHMD12を脱着していると判定される期間は装着時間tが減算されるようにしてもよい。また検出部50が検出するHMD12の装着又は脱着に基づいて装着時間tが判定される必要はなく、例えばHMD12の電源がONとなっている期間は、装着時間tが加算されるようにしてもよい。以上のように本実施形態において装着時間判定部52によるHMD12の装着時間tの判定方法は特に限定されない。
通知部54は、本実施形態では例えば、HMD12を装着するユーザのHMD12の装着時間tに応じた通知を行う。本実施形態では通知部54は、装着時間判定部52が判定する装着時間tに応じた通知を行うこととなる。また本実施形態では、通知部54は、ユーザのHMD12の装着時間tが第1の時間(図6の例では時間t1)を超えた際に、当該ユーザへの第1の通知を行う。また本実施形態では、通知部54は、ユーザのHMD12の装着時間tが第1の時間よりも長い第2の時間(図6の例では時間t2)を超えた際に、HMD12を装着していない人物への第2の通知を行う。
通知部54は、本実施形態では、以上で説明したように様々な形式で通知を行う。例えば図3や図6の時間t1で説明したように、HMD12単独で通知が行われる場合がある。この場合は、通知部54は例えば、上述したような所定の音声を出力することとなる。また図4、図5、及び、図6の時間t2、時間t3、及び、時間t4で説明したように、例えばエンタテインメント装置14や中継装置16が通知の主な実行主体であることもある。この場合は、通知部54は、例えばHMD12の装着時間tが上述の時間t1〜t4を超えたことを示す通知をエンタテインメント装置14や中継装置16に出力する。例えば通知部54は、装着時間tが時間t1を超えた際に、装着時間tが時間t1を超えたことを示す、上述の第1の通知を行い、装着時間tが時間t2を超えた際に、装着時間tが時間t2を超えたことを示す、上述の第2の通知を行うこととなる。また上述したように、通知部54が、ユーザがHMD12を装着している際には当該ユーザが視覚不能なディスプレイ18を介して第2の通知を行ってもよい。
そしてこの通知を受け付けたエンタテインメント装置14や中継装置16は、受け付けた通知に基づいて図4〜図6で説明したような通知の処理を特定して、特定された処理を実行することとなる。この場合、HMD12から第1の通知を受け付けたエンタテインメント装置14や中継装置16は、HMD12を装着しているユーザに対する第1の通知を行うこととなる。またHMD12から第2の通知を受け付けたエンタテインメント装置14や中継装置16は、HMD12を装着していない人物に対する第2の通知を行うこととなる。
ここで、本実施形態に係るHMD12において行われる処理の流れの一例を、図8に例示するフロー図を参照しながら説明する。
まず、装着時間判定部52が、装着時間tを監視する(S101)。S101に示す処理では、例えば、段階的に設定された所定の時間(例えば上述の時間t1、時間t2、時間t3、及び、時間t4)に装着時間tが達したか否かが判定されることとなる。
そして所定の時間に達したことが判定された際には(S101:Y)、通知部54は、達した所定の時間に基づいて、実行すべき通知を特定する(S102)。そして通知部54は、S102に示す処理で特定された通知を実行する(S103)。S103に示す処理では例えば、上述したような、所定の音声の出力や、エンタテインメント装置14又は中継装置16への、HMD12の装着時間tが所定の時間を超えたことを示す信号の出力などが行われる。そして、S101に示す処理に戻る。S103に示す処理では、上述したように、S102に示す処理で特定された通知に応じて、HMD12を装着しているユーザへの第1の通知、又は、HMD12を装着していないユーザへの第2の通知が行われることとなる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えばセンサ部40が、例えば公知の虹彩検出技術等により、HMD12を装着するユーザを特定可能なカメラを備えていてもよい。そして装着時間判定部52が、HMD12を装着しているユーザを特定する機能を備えていてもよい。
そして装着時間判定部52が、ユーザ毎に装着時間tを管理するようにしてもよい。そして装着時間判定部52がセンサ部40により特定されたユーザについての装着時間tが所定の時間を超えたと判定した際に、通知部54が、当該装着時間tに応じた上述の第1の通知や第2の通知を行うようにしてもよい。
また例えば、映像表示システム10が複数のHMD12を含んでいてもよい。そして、それぞれのHMD12においてHMD12の装着時間tが特定されるようにしてもよい。そして、あるHMD12において装着時間tが所定の時間を超えたと装着時間判定部52が判定した際に、このHMD12の通知部54が、当該装着時間tに応じた上述の第1の通知や第2の通知を行うようにしてもよい。ここで例えばHMD12の通知部54は、他のHMD12を装着しているユーザに第2の通知を行うようにしてもよい。
また例えば、複数のHMD12のそれぞれにおいて装着しているユーザが特定され、ユーザ毎に装着時間tが管理されるようにしてもよい。そしてあるHMD12において、特定されたユーザについての装着時間tが所定の時間を超えたと装着時間判定部52が判定した際に、このHMD12の通知部54が、当該装着時間tに応じた上述の第1の通知や第2の通知を行うようにしてもよい。
またユーザ毎に装着時間tが管理される場合には、通知部54は、特定されたユーザのHMD12の装着時間tが所定の時間(例えば時間t2)を超えた際に、装着時間tが所定の時間を超えたと判定されたユーザを特定可能な第2の通知を行うようにしてもよい。具体的には例えば、装着時間tが所定の時間を超えたと判定されたユーザのIDや名前などといった当該ユーザの識別情報を含む第2の通知がディスプレイ18に送信されてもよい。そして当該ユーザの識別情報がディスプレイ18に表示されるようにしてもよい。こうすれば、ディスプレイ18の鑑賞者である人物は、どのユーザがHMD12の装着時間tが長いのかを認識できることとなる。
またこの場合、上述の第2の通知が行われる前に行われる、HMD12を装着しているユーザへの第1の通知では、HMD12を装着しているユーザに装着時間tが長いということが伝われば充分である。そのため、通知部54は、特定されたユーザのHMD12の装着時間tが所定の時間(例えば時間t1)を超えた際に、HMD12を装着しているユーザに依らない共通の通知を行うようにしてもよい。具体的には例えば所定のメッセージの音声データが表す音声が音声出力部38から出力されるようにしてもよい。
またHMD12、エンタテインメント装置14、中継装置16の役割分担は上述のものに限定されない。例えば図7に例示する機能の一部又は全部が、エンタテインメント装置14、又は、中継装置16で実装されても構わない。あるいは図7に例示する機能が、映像表示システム10を構成するHMD12、エンタテインメント装置14、又は、中継装置16で分散して実装されていても構わない。
具体的には例えば、センサ部40によりHMD12の装着又は脱着が検出された際に、HMD12が、エンタテインメント装置14や中継装置16に検出結果を示す信号を出力してもよい。そして、エンタテインメント装置14や中継装置16が受信した信号に基づいて、ユーザのHMD12の装着時間tを判定してもよい。このようにエンタテインメント装置14や中継装置16が装着時間判定部52の機能を備えていてもよい。そして、エンタテインメント装置14や中継装置16が、エンタテインメント装置14や中継装置16において判定される装着時間tに応じた通知を行うようにしてもよい。このように、エンタテインメント装置14や中継装置16が上述の通知部54の機能を備えていてもよい。
また例えば、HMD12の検出部50が、カメラ20aで撮影される画像に基づいて、HMD12を装着するユーザによる、HMD12の装着又は脱着を検出してもよい。そしてこの場合に、HMD12ではなく、エンタテインメント装置14や中継装置16が検出部50の機能を備えていてもよい。
また、上記の具体的な文字列や数値及び図面中の具体的な文字列や数値は例示であり、これらの文字列や数値には限定されない。