以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、実施形態の被監視者監視システムにおける被監視者監視中央処理装置の構成を示すブロック図である。図3は、前記被監視者監視中央処理装置に記憶される異常判定閾値情報テーブルを示す図である。図3Aは、第1センサ装置D−1に対応する第1異常判定閾値情報テーブルTB−1を示し、図3Bは、第2センサ装置D−2に対応する第2異常判定閾値情報テーブルTB−2を示し、図3Cは、第3センサ装置D−3に対応する第3異常判定閾値情報テーブルTB−1を示し、図3Dは、第4センサ装置D−4に対応する第4異常判定閾値情報テーブルTB−2を示す。図4は、実施形態の被監視者監視システムにおけるセンサ装置の構成を示す図である。
実施形態における被監視者監視システムSは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)を、互いに通信可能に接続された複数の機器で監視するシステムである。被監視者監視システムSは、被監視者に応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)は、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者は、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムSは、被監視者の種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。
図1に示す例では、被監視者監視システムSは、複数の場所それぞれに配設され被監視者Obに関する所定のデータを得る複数のセンサ装置Dと、前記複数のセンサ装置Dそれぞれと互いに通信可能に接続され前記センサ装置Dの出力に基づいて被監視者Obを監視する被監視者監視中央処理装置SVとを備える。
図1に示す例では、被監視者監視システムSは、被監視者Obの居住空間として割り当てられた4個の第1ないし第4部屋R−1〜R4を持つ建物に配設され、各部屋R−1〜R−4それぞれを個別に監視するべく各部屋R−1〜R−4それぞれにセンサ装置Dを配設するために、センサ装置Dは、4個の第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4から成る。これら第1ないし第4部屋R−1は、2行2列でアレイ状に配置されており、第1部屋R−1は、第2および第3部屋R−2、R−3それぞれに隣接し、第4部屋R−4は、第2および第3部屋R−2、R−3それぞれに隣接している。これらの間を行き来できるように、第1部屋R−1と第2部屋R−2とを区切る壁には、第1出入り口が設けられ、第1部屋R−1と第3部屋R−3とを区切る壁には、第2出入り口が設けられ、第2部屋R−2と第4部屋R−4とを区切る壁には、第3出入り口が設けられ、第3部屋R−3と第4部屋R−4とを区切る壁には、第4出入り口が設けられている。第4部屋R−4には、外部との間で行き来できるように、第5出入り口が設けられている。第1部屋(例えば台所等)R−1には、第1センサ装置D−1が配設され、第2部屋(例えば寝室等)R−2には、第2センサ装置D−2が配設され、第3部屋(例えばトイレ等)R−3には、第3センサ装置D−3が配設され、第4部屋(例えば脱衣所洗面所等)R−4には、第4センサ装置D−4が配設されている。このように各部屋R−1〜R−4それぞれに配設された各センサ装置D−1〜D−4それぞれは、各部屋R−1〜R−4それぞれにおいて、被監視者Obに関する所定のデータを得ている。
これら第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4は、互いに、そして、被監視者監視中央処理装置SVと、有線や無線で、LAN(Local Area Network)、電話網およびデータ通信網等の網(ネットワーク、通信回線)を介して通信可能に接続される。前記ネットワークには、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジ、ルーターおよびクロスコネクト等の中継局が備えられても良い。図1に示す例では、第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4および被監視者監視中央処理装置SVは、例えばIEEE802.11規格に従った無線LANによって互いに通信可能に接続されている。
このように各部屋R−1〜R−4それぞれに配設された各センサ装置D−1〜D−4それぞれは、被監視者Obに関する所定のデータを得て前記ネットワークを介して被監視者監視中央処理装置SVへ送信する。被監視者Obに関する前記所定のデータは、被監視者Obに生じる、監視すべき不都合な事象の検知に好適な種類のデータであって良いが、例えば、本実施形態では、被監視者Obの異常状態(例えば転倒、転落および微体動異常(呼吸や心拍等の異常による体動の異常)等)を検知するために、被監視者Obに関する前記所定のデータは、画像および体動である。このため、本実施形態では、第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4は、それぞれ、画像を生成する例えば画像センサ等の撮像部11aおよび体動を検出する例えば体動センサ等の体動検出部11bを備え、その配設された当該配設場所の部屋Rにかかる前記撮像部11aの出力(画像(画像データ))および前記体動検出部11bの出力を前記ネットワークを介して被監視者監視中央処理装置SVへ送信する。
これら第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4は、互いに同一の構成であり、それぞれ、例えば、図4に示すように、撮像部11aと、体動検出部11bと、センサ制御処理部(D制御処理部)12と、センサ入力部(D入力部)13と、センサ出力部(D出力部)14と、センサインターフェース部(DIF部)15と、センサ通信インターフェース部(D通信IF部)16と、センサ記憶部(D記憶部)17と、照明部18と、電源部19とを備える。
撮像部11aは、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、画像(画像データ)を生成する装置である。撮像部11aは、監視すべき監視対象である被監視者Obが所在を予定している空間(所在空間、図1に示す例では配設場所の部屋R)を監視可能に配置され、前記所在空間を撮像対象として撮像し、前記撮像対象の画像(画像データ)を生成し、前記撮像対象の画像をD制御処理部12へ出力する。撮像部11aは、可視光の画像を生成する装置であって良いが、比較的暗がりでも被監視者Obを監視できるように、本実施形態では、赤外線の画像を生成する装置である。このような撮像部11aは、例えば、本実施形態では、撮像対象における赤外の光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記撮像対象における赤外の光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、および、イメージセンサの出力を画像処理することで前記撮像対象における赤外の画像を表すデータである画像データを生成する画像処理部等を備えるデジタルカメラ(画像センサの一例)、ならびに、前記デジタルカメラから出力される画像データのデータ形式をD制御処理部12で取り扱うことできるデータ形式に変換するイメージシグナルプロセッサ(ISP)やJPEG/MPEG4コンバータ等を備えて構成される。前記デジタルカメラの結像光学系は、本実施形態では撮像対象が例えば玄関、廊下、洗面所、居間および寝室等の部屋Rであるので、センサ装置Dが配設された部屋R全体を撮像できる画角を持つ広角な光学系(いわゆる広角レンズ(魚眼レンズを含む))であることが好ましく、また、この観点から、前記デジタルカメラは、センサ装置Dが配設される部屋Rのサイズ(広さ)に応じて、すなわち撮像すべき撮像対象の範囲(広さ)に応じて、前記結像光学系を交換可能であることが好ましい。
体動検出部11bは、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、体動を検出する装置である。体動検出部11bは、前記所在空間(図1に示す例では配設場所の部屋R)を監視可能に配置され、前記所在空間での体動を検出し、その出力をD制御処理部12へ出力する。体動検出部11bは、本実施形態では、例えば、ドップラセンサを備えて構成される。ドップラセンサは、送信波を送信し、物体で反射した前記送信波の反射波を受信し、前記送信波と前記反射波とに基づいてドップラ周波数成分のドップラ信号を出力する体動センサの一例である。前記物体が動いている場合、いわゆるドップラ効果により前記物体の動いている速度に比例して反射波の周波数がシフトするため、送信波の周波数と反射波の周波数とに差(ドップラ周波数成分)が生じる。ドップラセンサは、このドップラ周波数成分の信号をドップラ信号として生成し、出力する。前記送信波は、超音波やマイクロ波等であって良いが、本実施形態では、マイクロ波である。マイクロ波は、着衣を透過して被監視者Obの体表で反射できるため、被監視者Obが衣服を着ていても体表の動きを検知でき、好ましい。このようなドップラセンサは、前記所在空間に前記送信波を送信し、前記空間から前記反射波を受信するように、配置され、前記ドップラ信号を体動検出部11bの出力としてD制御処理部12へ出力する。
D入力部13は、D制御処理部12に接続され、例えば、所定の指示をセンサ装置Dに入力する機器であり、例えば、所定の機能を割り付けられた1または複数のスイッチ等である。より具体的には、D入力部13は、例えば、本実施形態では、センサ装置Dをシャットダウンするためのシャットダウンスイッチ、および、センサ装置Dをリセットするためのリセットスイッチ等を含む。D出力部14は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、センサ装置Dの稼働状態を表示する装置であり、例えば、インジケータとして機能する、所定の色(例えば緑色や赤色等)や所定の発光状態(例えば連続点灯や点滅等)で光を発光する1または複数の発光ダイオード(LED)等である。なお、D出力部14は、省略されても良い。
DIF部15は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部2の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、SD規格のSDインターフェース回路、シリアル通信方式であるRS−232Cのインターフェース回路、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA(Infrared Data Asscoiation)規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB(Universal Serial Bus)規格を用いたインターフェース回路等である。DIF部15は、例えば、本実施形態では、microSDメモリーカードとの間でデータの入出力を行うmicroSDコネクター等を備えて構成される。
D通信IF部16は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、有線や無線で、LAN、電話網およびデータ通信網等の網(ネットワーク)を介して被監視者監視中央処理装置SVとの間で通信を行うための通信装置である。D通信IF部16は、D制御処理部12から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、前記ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を前記ネットワークを介して被監視者監視中央処理装置SVへ送信する。D通信IF部16は、前記ネットワークを介して被監視者監視中央処理装置SVから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをD制御処理部12が処理可能な形式のデータに変換してD制御処理部12へ出力する。D通信IF部16は、例えば、本実施形態では、無線LANの規格の一つであるWi−Fi(Wireless Fidelity)規格で通信信号を送受信する、IEEE802.11b/g/nに対応したWi−Fi Module(通信カード)等を備えて構成される。
照明部18は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、前記撮像対象を照明する装置である。照明部18は、例えば、本実施形態では、赤外光を発光する赤外LEDおよび前記赤外LEDを駆動するための回路である赤外LEDドライバ等を備えて構成される赤外LED照明等を備えて構成される。
電源部19は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、電力の必要なセンサ装置Dの各部へ給電するための装置である。電源部19は、例えば、本実施形態では、商用電源に接続されたACアダプターから供給された電力を、センサ装置Dの各部に適した電力(例えば各部に適した電圧)に変換する電源回路等を備えて構成される。
D記憶部17は、D制御処理部12に接続され、D制御処理部12の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、撮像部11aによって所定のサンプリング間隔で生成された前記撮像対象の画像および前記体動検出部11bによって所定のサンプリング間隔で生成された前記体動検出部11bの出力を被監視者監視中央処理装置SVへ送信する被監視者データ送信プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、センサ装置Dを特定し識別するための自機のセンサ識別子(センサID)、および、前記画像および体動検出部11bの出力の送信先である被監視者監視中央処理装置SVの通信アドレス(例えばIPアドレス等)等が含まれる。D記憶部17は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子である例えばFlash ROM等のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。そして、D記憶部17は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するCPU(Central Processing Unit)のいわゆるワーキングメモリとなる例えばDD3 SDRAM(Double−Data−Rate 3 Synchronous Dynamic Random Access Memory)等のRAM(Random Access Memory)等を含む。
D制御処理部12は、センサ装置Dの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、配設場所の部屋Rにかかる撮像部11aの出力(画像(画像データ))および体動検出部11bの出力をD通信IF部16で前記ネットワークを介して被監視者監視中央処理装置SVへ送信するものである。D制御処理部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびPMIC(Power Management Integrated Circuit)等を備えて構成される。前記PMICは、省電力化を図るために、いわゆる、給電を制御する集積回路である。
一方、被監視者監視中央処理装置SVは、複数のセンサ装置Dそれぞれと互いに通信可能に接続され、各センサ装置Dの各出力に基づいて被監視者Obを監視する装置である。本実施形態では、被監視者監視中央処理装置SVは、さらに公衆通信網を介して外部の端末装置TAに通信可能に接続され、被監視者Obに異常が生じたと判定した場合に、その旨および画像を前記端末装置TAへ報知し、また、前記端末装置TAとの間で音声通話可能に端末装置TAに接続される。被監視者監視中央処理装置SVは、被監視者Obの監視に関する監視情報を管理し、例えば外部の端末装置TA等のクライアントからの要求に応じて前記要求されたデータを前記クライアントへ返信するサーバ機能を持つ。
前記端末装置TAは、他の機器と通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、被監視者監視中央処理装置SVから通知された情報を表示し、また必要に応じて被監視者監視中央処理装置SVを介してセンサ装置Dとの間で音声通話を可能とする機器である。このような端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置等である。
上記のような被監視者監視中央処理装置SVは、例えば、図2に示すように、サーバ通信インターフェース部(SV通信IF部)1と、サーバ制御処理部(SV制御処理部)2と、サーバ記憶部(SV記憶部)3と、サーバ入力部(SV入力部)4と、サーバ出力部(SV出力部)5と、サーバインターフェース部(SVIF部)6とを備える。
SV通信IF部1は、D通信IF部16と同様に、SV制御処理部2に接続され、SV制御処理部2の制御に従って、有線や無線で、LAN、電話網およびデータ通信網等の網(ネットワーク)を介して各センサ装置Dとの間や外部の端末装置TAとの間で通信を行うための通信装置である。SV通信IF部1は、SV制御処理部2から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、前記ネットワークで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号を前記ネットワークを介して各画像センサDや端末装置TAへ送信する。SV通信IF部1は、前記ネットワークを介して各画像センサDや端末装置TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部2が処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部2へ出力する。SV通信IF部1は、例えば、本実施形態では、無線LANの規格の一つであるWi−Fi規格で通信信号を送受信する、IEEE802.11b/g/nに対応したWi−Fi Module(通信カード)や、イーサネット規格で通信信号を送受信するEthernet MAC(通信カード)等を備えて構成される。そして、SV通信IF部1は、図略のアクセスポイントを介して公衆通信網と接続される。なお、イーサネット(Ethernet)は、登録商標である。
SV入力部4は、SV制御処理部2に接続され、例えば、監視の開始を指示するコマンド等の各種コマンド、および、例えば被監視者Obの氏名、センサ装置Dごとの後述の第1時間帯、パラメータ別異常判定閾値を備えて成る時間帯別異常判定閾値および第2時間帯等の監視する上で必要な各種データを被監視者監視中央処理装置SVに入力する機器であり、例えば、キーボードやマウス等である。SV出力部5は、制御処理部2に接続され、制御処理部2の制御に従って、SV入力部4から入力されたコマンドやデータ、および、センサ装置Dの出力等を出力する機器であり、例えばCRTディスプレイ、LCDおよび有機ELディスプレイ等の表示装置やプリンタ等の印刷装置等である。
SVIF部6は、SV制御処理部2に接続され、SV制御処理部2の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行うデバイスであり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
SV記憶部3は、D記憶部17と同様に、SV制御処理部2に接続され、SV制御処理部2の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のデータには、1日のうちの1または複数の第1時間帯に対応付けられた時間帯別異常判定閾値や、前記時間帯別異常判定閾値について設けられ、被監視者における所定の複数のパラメータそれぞれに対応する複数のパラメータ別異常判定閾値や、前記パラメータに関するログ情報や、前記所定の通信装置(上述では端末装置TA等)における通信アドレス(例えばIPアドレス等)等の、被監視者Obを監視する上で必要なデータが含まれる。前記各種の所定のプログラムには、例えば、センサ装置Dの出力に基づいて前記第1時間帯の第1時間長よりも短い第2時間長(判定時間)の第2時間帯での被監視者Obにおける所定のパラメータを求めるパラメータ演算プログラムや、パラメータ演算プログラムで求めたパラメータと異常判定閾値とを比較することによって被監視者Obに異常が生じたか否かを判定する異常判定プログラムや、外部から入力されたデータで被監視者監視中央処理装置SVを設定する設定処理プログラムや、ログ情報で異常判定閾値を求めて異常判定閾値を更新する閾値更新処理プログラムや、閾値更新処理プログラムで異常判定閾値を更新した場合にその旨を前記所定の通信装置(上述では端末装置TA等)に送信する更新通知処理プログラムや、センサ装置Dと前記所定の通信装置(例えば上記端末装置TA等)との間で、音声通話を相互に中継する音声中継処理プログラムや、クライアント(本実施形態では端末装置TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供するサーバプログラム等の制御処理プログラムが含まれる。SV記憶部3は、例えばROMやEEPROM等を備える。そして、SV記憶部3は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSV制御処理部2のワーキングメモリとなるRAM等を含む。
そして、SV記憶部3は、異常判定閾値記憶部31およびログ情報記憶部32を機能的に備える。
異常判定閾値記憶部31は、時間帯別に、そして、パラメータ別に、複数の異常判定閾値を記憶するものである。前記異常判定閾値は、センサ装置Dの出力から被監視者Obに異常が生じているか否かを判定するための閾値である。時間帯別の異常判定閾値(時間帯別異常判定閾値)は、1日のうちの1または複数の第1時間帯に対応付けられた異常判定閾値である。前記第1時間帯は、例えば、1日のうちの一部分に設定されて良く、また例えば、1日の全部または一部を複数に分けて設定されて良い。また、前記複数の第1時間帯は、連続的であって良く、非連続的であって良い。パラメータ別の異常判定閾値(パラメータ別異常判定閾値)は、被監視者Obにおける所定の複数のパラメータそれぞれに対応付けられた異常判定閾値である。前記複数のパラメータ別異常判定閾値は、前記時間帯別異常判定閾値について設けられる。そして、前記複数のパラメータ別異常判定閾値を持つ前記1または複数の時間帯別異常判定閾値は、複数のセンサ装置Dそれぞれについて設けられる。
本実施形態では、前記複数のパラメータ別異常判定閾値を持つ前記1または複数の時間帯別異常判定閾値は、テーブル形式で異常判定閾値記憶部31に記憶されている。前記複数のパラメータ別異常判定閾値を持つ前記1または複数の時間帯別異常判定閾値を登録する異常判定閾値情報テーブルTB(TB−1〜TB−4)は、例えば、図3に示すように、第1時間帯の個数に応じた個数の時間帯別異常判定閾値フィールド311を備え、この時間帯別異常判定閾値フィールド311は、第1時間帯の開始時刻および終了時刻を登録する第1時間帯レコード321と、第2時間帯の第2時間長(判定時間)を登録する第2時間帯レコード322と、パラメータ別異常判定閾値を登録するパラメータ別異常判定閾値レコード323とを備える。そして、パラメータ別異常判定閾値レコード323は、パラメータの種類ごとに異常判定閾値を登録するために、互いに異なる種類の複数のパラメータにおけるその個数に応じた個数のサブレコードを備える。本実施形態では、前記複数のパラメータは、例えば、検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値の3個から成ることから、パラメータ別異常判定閾値レコード323は、前記検知回数の異常判定閾値(検知回数異常判定閾値)を登録する検知回数サブレコード3231と、前記動体移動範囲の異常判定閾値(動体移動範囲異常判定閾値)を登録する動体移動範囲サブレコード3232と、前記体動センサ最大値の異常判定閾値(体動センサ最大値異常判定閾値)を登録する体動センサ最大値サブレコード3233とを備える。前記検知回数は、被監視者Obにおける所定の状態を検知した場合を1回と計数した場合に第2時間帯の第2時間長(判定時間)での検知数の累積値である。前記動体移動範囲は、第2時間帯の第2時間長での被監視者の移動範囲である。前記体動センサ最大値は、第2時間帯の第2時間長での体動の大きさの最大値である。そして、このような異常判定閾値情報テーブルTBは、センサ装置Dごとに設けられている。図1および図3に示す例では、異常判定閾値情報テーブルTBは、4個の第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4に対応して4個の第1ないし第4異常判定閾値情報テーブルTB−1〜TB−4から成る。第1異常判定閾値情報テーブルTB−1は、例えば図3Aに示すように、台所R−1に配置された第1センサ装置D−1に対する異常判定閾値を登録し、第2異常判定閾値情報テーブルTB−2は、例えば図3Bに示すように、寝室R−2に配置された第2センサ装置D−2に対する異常判定閾値を登録し、第3異常判定閾値情報テーブルTB−3は、例えば図3Cに示すように、トイレR−3に配置された第3センサ装置D−3に対する異常判定閾値を登録し、そして、第4異常判定閾値情報テーブルTB−4は、例えば図3Dに示すように、脱衣所・洗面所R−4に配置された第4センサ装置D−4に対する異常判定閾値を登録する。例えば、台所R−1に配置された第1センサ装置D−1に対する異常判定閾値は、図3Aに示すように、まず、7:00〜20:59の第1時間帯A1と、21:00〜翌6:59の第1時間帯B1との2個の時間帯別異常判定閾値を備える。前記第1時間帯A1では、第2時間帯の第2時間長(判定時間)は、2時間であり、検知回数異常判定閾値は、3であり、動体移動範囲異常判定閾値は、2.3mであり、そして、体動センサ最大値異常判定閾値は、100である。前記第1時間帯B1では、第2時間帯の第2時間長(判定時間)は、2時間であり、検知回数異常判定閾値は、1であり、動体移動範囲異常判定閾値は、2.3mであり、そして、体動センサ最大値異常判定閾値は、10である。また例えば、脱衣所・洗面所R−4に配置された第4センサ装置D−4に対する異常判定閾値は、図3Dに示すように、まず、7:00〜7:59の第1時間帯A4と、20:00〜20:59の第1時間帯B4との2個の時間帯別異常判定閾値を備える。前記第1時間帯A4では、第2時間帯の第2時間長(判定時間)は、1時間であり、検知回数異常判定閾値は、3であり、動体移動範囲異常判定閾値は、2mであり、そして、体動センサ最大値異常判定閾値は、50である。前記第1時間帯B4では、第2時間帯の第2時間長(判定時間)は、1時間であり、検知回数異常判定閾値は、3であり、動体移動範囲異常判定閾値は、2mであり、そして、体動センサ最大値異常判定閾値は、50である。
ログ情報記憶部32は、後述のパラメータ演算部23で求めたパラメータを、このパラメータを求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻と対応付けてログ情報として記憶するものである。なお、ログ情報記憶部32は、パラメータ演算部23で求めたパラメータを、このパラメータを求めた第2時間帯に対応する第1時間帯と対応付けてログ情報として記憶しても良い。本実施形態では、前記パラメータは、検知回数、動体移動範囲および体動センサ出力から成り、異常判定閾値は、センサ装置Dごとに備えるので、これに応じてログ情報記憶部32には、検知回数のログ情報、体動移動範囲のログ情報および体動センサ最大値のログ情報がセンサ装置Dごとに記憶される。すなわち、ログ情報記憶部32は、検知回数のログ情報、体動移動範囲のログ情報および体動センサ最大値のログ情報を複数のセンサ装置Dそれぞれに対応付けて記憶する。
SV制御処理部2は、D制御処理部12と同様に、被監視者監視中央処理装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、各センサ装置の出力に基づいて被監視者Obを監視する回路である。SV制御処理部2は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部2には、制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ制御部(SV制御部)21、計時部22、パラメータ演算部23、異常判定部24、設定処理部25、閾値更新処理部26および更新通知処理部27を機能的に備え、パラメータ演算部23には、状態計数処理部231、行動範囲処理部232および体動処理部233とを備える。
SV制御部21は、被監視者監視中央処理装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者監視中央処理装置SVの全体制御を司るものである。
計時部22は、時間を計ることによって、現在の年月日曜日および時刻を出力するものである。
パラメータ演算部23は、SV通信IF部1で受信したセンサ装置Dの出力に基づいて前記第1時間帯の第1時間長よりも短い第2時間長の第2時間帯での被監視者Obにおける所定のパラメータを求めるものである。前記所定のパラメータは、被監視者Obに異常が生じているか否かを判定するために有意な、被監視者Obに関する予め設定された諸量である。例えば、本実施形態では、前記所定のパラメータは、上述したように、第2時間帯での検知回数、第2時間帯での動体移動範囲および第2時間帯での体動センサ最大値である。これに応じて、パラメータ演算部23は、機能的に、被監視者Obについて前記検知回数を求める状態計数処理部231と、被監視者Obについて前記動体移動範囲を求める行動範囲処理部232と、被監視者Obについて前記体動センサ最大値を求める体動処理部233とを備える。
この状態計数処理部231は、SV通信IF部1でセンサ装置Dの出力を受信すると、そのセンサ装置Dの出力に含まれる撮像部11aで生成された画像に基づいて、公知の常套手段を用いて、被監視者Obに予め設定された所定の状態が生じているか否かを検知し、前記所定の状態を検知した場合に1回を計数し、現在時刻(処理時刻)に対応した第2時間帯の第2時間長での検知数の累積値を前記第2時間帯での検知回数として求めるものである。前記所定の状態は、例えば、被監視者Obの立位姿勢である。また例えば、前記所定の状態は、例えば、被監視者Obの座位姿勢である。また例えば、前記所定の状態は、例えば、被監視者Obの横臥姿勢である。前記所定の状態は、部屋Rの用途に応じて、すなわち、センサ装置Dの配設場所に応じて決定されることが好ましい。このような姿勢(立位姿勢、座位姿勢および横臥姿勢)の検出では、状態計数処理部231は、例えば、まず、センサ装置Dによって生成された前記配設場所での画像から例えば背景差分法等によって動体検出することで人物領域を検出する。この背景差分法では、予め背景画像が求められて前記各種の所定のデータの1つとしてSV記憶部3に予め記憶され、センサ装置Dによって生成された前記配設場所での画像と前記背景画像との差分画像から動体の有無が判定され、この判定の結果、動体がある場合にはこの動体の領域が人物領域とされる。そして、例えば、頭部、体幹および両足からなる人体の外形を表す1または複数の人体パターン(例えば、立位姿勢、座位姿勢、横臥姿勢等の人体パターンを含む)がSV記憶部3に前記各種の所定のデータの1つとして予め記憶され、状態計数処理部231は、前記検出した人物領域と前記人体パターンとのパターンマッチングによって、前記被監視者Obの姿勢(立位姿勢、座位姿勢、横臥姿勢)を判定する。また例えば、状態計数処理部231は、前記検出した人物領域の縦横比から被監視者Obの姿勢を判定する。また例えば、状態計数処理部231は、前記検出した人物領域における頭部領域の大きさ(見かけの大きさ(サイズ))から被監視者Obの頭部の高さを求め、この求めた高さから被監視者Obの姿勢を判定する。
行動範囲処理部232は、SV通信IF部1でセンサ装置Dの出力を受信すると、そのセンサ装置Dの出力に含まれる撮像部11aで生成された画像に基づいて、公知の常套手段を用いて、現在時刻(処理時刻)に対応した第2時間帯の第2時間長での被監視者Obの移動範囲を前記第2時間帯での動体移動範囲として求めるものである。行動範囲処理部232は、例えば、センサ装置Dによって生成された前記配設場所での画像から例えば背景差分法等によって動体検出することで人物領域を検出し、センサ装置Dによって生成された前記配設場所での時系列な各画像から各人物領域を比較してその移動軌跡を求めることで被監視者Obの移動範囲を求める。前記移動範囲は、例えば、前記第2時間帯の第2時間長での移動軌跡長として求められる。また例えば、前記移動範囲は、前記第2時間帯の開始時刻における被監視者Obの位置(開始位置)と前記第2時間帯の終了時刻における被監視者Obの位置(終了位置)との差として求められる。また例えば、前記移動範囲は、前記第2時間帯の開始時刻における被監視者Obの位置(開始位置)と前記第2時間帯での前記開始位置から最も離れた被監視者Obの位置(最離間位置)との差として求められる。
体動処理部233は、SV通信IF部1でセンサ装置Dの出力を受信すると、そのセンサ装置Dの出力に含まれる体動検知部11bの出力に基づいて、現在時刻(処理時刻)に対応した第2時間帯の第2時間長での体動の大きさの最大値を前記第2時間帯での体動センサ最大値として求めるものである。
異常判定部24は、パラメータをパラメータ演算部23で求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻それぞれを計時部22から求め、この求めた開始時刻から終了時刻までの第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値を異常判定閾値記憶部31から取得し、パラメータ演算部23で求めたパラメータとこの取得した時間帯別異常判定閾値とを比較することによって被監視者Obに異常が生じたか否かを判定するものである。より具体的には、本実施形態では、前記パラメータは、互いに種類の異なる複数のパラメータから成るので、パラメータ演算部23は、互いに異なる種類の複数のパラメータをそれぞれ求め、異常判定部24は、前記取得した時間帯別異常判定閾値における複数のパラメータ別異常判定閾値を異常判定閾値記憶部31から取得し、パラメータ演算部23で求めた前記複数のパラメータそれぞれとこの取得した複数のパラメータ別異常判定閾値それぞれとを比較することによって被監視者Obに異常が生じたか否かを判定する。より詳しくは、異常判定部24は、まず、検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値をパラメータ演算部23で求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻それぞれを計時部22から求め、次に、パラメータ演算部23でこれら検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値を求めるために用いられた画像および体動センサの出力を出力したセンサ装置Dに対応する異常判定閾値情報テーブルTBから、前記求めた開始時刻から終了時刻までの第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値フィールド311を求め、この求めた時間帯別異常判定閾値フィールド311における検知回数サブレコード3231、動体移動範囲サブレコード3232および体動センサ最大値サブレコード3233それぞれから、検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値を取得し、パラメータ演算部23で求めた検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値とこの取得した検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれとを比較することによって被監視者Obに異常が生じたか否かを判定する。
設定処理部25は、SV入力部4から第1時間帯が入力された場合に、この入力された第1時間帯で異常判定閾値記憶部31を更新し、SV入力部4から時間帯別異常判定閾値が入力された場合に、この入力された時間帯別異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31を更新し、SV入力部4から第2時間帯が入力された場合に、この入力された第2時間帯で前記パラメータを求めるように設定するものである。本実施形態では、このような設定の処理は、センサ装置Dごとに可能となっている。すなわち、設定処理部25は、SV入力部4から複数のセンサ装置Dごとの第1時間帯が入力された場合に、この入力された複数のセンサ装置Dごとの第1時間帯で異常判定閾値記憶部31を更新し、SV入力部4から複数のセンサ装置Dごとの時間帯別異常判定閾値が入力された場合に、この入力された複数のセンサ装置Dごとの時間帯別異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31を更新し、SV入力部4から複数のセンサ装置Dごとの第2時間帯が入力された場合に、この入力された複数のセンサ装置Dごとの第2時間帯で前記パラメータを求めるように設定する。
閾値更新処理部26は、ログ情報記憶部32に記憶された所定の期間における複数のパラメータに基づいて、時間帯別異常判定閾値を求め、この求めた時間帯別異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値と異なる場合に、この求めた時間帯別異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新するものである。より具体的には、時間帯別異常判定閾値は、上述したように、3個の検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値を備えるので、閾値更新処理部26は、ログ情報記憶部32に記憶された所定の期間における検知回数に基づいて、時間帯別異常判定閾値の検知回数異常判定閾値を求め、この求めた検知回数異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された検知回数異常判定閾値と異なる場合に、この求めた検知回数異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31に記憶された検知回数異常判定閾値を更新し、ログ情報記憶部32に記憶された所定の期間における動体移動範囲に基づいて、時間帯別異常判定閾値の動体移動範囲異常判定閾値を求め、この求めた動体移動範囲異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された動体移動範囲異常判定閾値と異なる場合に、この求めた動体移動範囲異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31に記憶された動体移動範囲異常判定閾値を更新し、そして、ログ情報記憶部32に記憶された所定の期間における体動センサ最大値に基づいて、時間帯別異常判定閾値の体動センサ最大値異常判定閾値を求め、この求めた体動センサ最大値異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された体動センサ最大値異常判定閾値と異なる場合に、この求めた体動センサ最大値異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31に記憶された体動センサ最大値異常判定閾値を更新する。
更新通知処理部27は、閾値更新処理部26で異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新した場合に、時間帯別異常判定閾値を更新した旨を表す更新通知情報を収容した更新通知通信信号をSV通信IF部1によって所定の通信装置、図1に示す例では外部の端末装置TAへ送信するものである。
このような被監視者監視中央処理装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
次に、実施形態における被監視者監視システムSおよびその被監視者監視中央処理装置SVの動作について説明する。図5は、実施形態の被監視者監視システムにおける被監視者監視中央処理装置のメイン動作を示すフローチャートである。図6は、実施形態の被監視者監視システムにおける被監視者監視中央処理装置の異常判定動作を示すフローチャートである。図7は、実施形態の被監視者監視システムにおける被監視者監視中央処理装置の閾値更新動作を示すフローチャートである。図8は、前記閾値更新動作における異常判定閾値情報テーブルを示す図である。図8Aは、更新前の第1異常判定閾値情報テーブルTB−1aを示し、そして、図8Bは、更新後の第1異常判定閾値情報テーブルTB−1bを示す。
このような構成の被監視者監視システムSでは、商用電源に接続されたACアダプターにセンサ装置Dが接続され、前記ACアダプターから電力がセンサ装置Dに給電されると、そのD制御処理部12は、必要な各部の初期化を実行し、その制御処理プログラムの実行によって、撮像部11aに当該センサ装置Dの配設場所の画像を生成させ、体動検出部11bに体動を検出させ、そして、撮像部11aによって生成された当該センサ装置Dの配設場所の画像、当該センサ装置Dの配設場所における体動検出部11bの出力および自機のセンサID等を収容した通信信号(センサ出力通信信号)を生成し、このセンサ出力通信信号をD通信IF部16によって被監視者監視中央処理装置SVへ送信する。センサ装置Dは、このような配設場所の画像を生成し、前記配設場所の体動を検出し、これら画像および体動検出部11bの出力をセンサ出力通信信号で送信する動作を繰り返し実行する、あるいは、被監視者監視中央処理装置SVの要求に応じて実行する。
一方、被監視者監視中央処理装置SVでは、その電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部2には、SV制御部21、計時部22、パラメータ演算部23、異常判定部24、設定処理部25、閾値更新処理部26および更新通知処理部27が機能的に構成され、パラメータ演算部23には、状態計数処理部231、行動範囲処理部232および体動処理部233が機能的に構成される。上記構成の被監視者監視中央処理装置SVは、次の動作によって、被監視者Obを監視している。
図5において、ユーザ(監視者)は、SV入力部4から、閾値を更新する日時である閾値更新日時を入力し、設定する。ユーザの閾値更新日時をSV入力部4で受け付けると、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、このSV入力部4で受け付けた閾値更新日時をSV記憶部3に記憶する(S1)。この閾値更新日時は、特定の日時によって指定されて良く、また、毎月曜の1時のように、特定の曜日および時間によって指定されても良い。
次に、ユーザ(監視者)は、SV入力部4から、第1時間帯を入力し、設定する。第1時間帯の設定は、例えば、センサ装置Dを指定して個々のセンサ装置Dについて実施されて良く、また例えば、複数のセンサ装置Dをグループに纏めて指定して複数のセンサ装置Dについて一括で実施されても良い。ユーザの第1時間帯をSV入力部4で受け付けると、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、設定処理部25によって、このSV入力部4で受け付けた第1時間帯をSV記憶部3の異常判定閾値記憶部31に記憶する(S2)。例えば、ユーザは、台所R−1に配置された第1センサ装置D−1について、「7:00〜20:59」の第1時間帯A1および「21:00〜翌6:59」の第1時間帯B1をSV入力部4から入力し、設定する。設定処理部25は、第1センサ装置D−1に対応する第1異常判定閾値情報テーブルBT−1に、第1時間帯A1の時間帯別異常判定閾値および第2時間帯B1の時間帯別異常判定閾値を登録するために、2個の時間帯別異常判定閾値フィールド311−A1、311−B1を作成し、第1時間帯A1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−A1における第1時間帯レコード321に「7:00〜20:59」を登録し、第1時間帯B1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−B1における第1時間帯レコード321に「21:00〜翌6:59」を登録する。
次に、ユーザ(監視者)は、SV入力部4から、第1時間帯A1、B1別に、第2時間帯の第2時間長(判定時間)を入力し、設定する。ユーザの各第1時間帯A1,B1別の第2時間帯の第2時間長(判定時間)をSV入力部4で受け付けると、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、設定処理部25によって、このSV入力部4で受け付けた各第1時間帯A1,B1別の第2時間帯の第2時間長(判定時間)を異常判定閾値記憶部31に記憶する(S3)。例えば、ユーザは、台所R−1に配置された第1センサ装置D−1について、前記第1時間帯A1に対する第2時間帯の第2時間長として「2時間」を、そして、前記第1時間帯B1に対する第2時間帯の第2時間長として「2時間」を、SV入力部4から入力し、設定する。設定処理部25は、第1センサ装置D−1に対応する第1異常判定閾値情報テーブルBT−1に、第1時間帯A1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−A1における第2時間帯レコード322に「2時間」を登録し、第1時間帯B1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−B1における第2時間帯レコード322に「2時間」を登録する。
次に、ユーザ(監視者)は、SV入力部4から、パラメータ別に、各第1時間帯の時間帯別異常判定閾値を入力し、設定する。ユーザのパラメータ別の各第1時間帯の時間帯別異常判定閾値をSV入力部4で受け付けると、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、設定処理部25によって、このSV入力部4で受け付けたパラメータ別の各第1時間帯の時間帯別異常判定閾値を異常判定閾値記憶部31に記憶する(S4)。例えば、ユーザは、台所R−1に配置された第1センサ装置D−1について、前記第1時間帯A1に対する検知回数異常判定閾値として「3」を、そして、前記第1時間帯B1に対する検知回数異常判定閾値として「1」を、SV入力部4から入力し、設定し、前記第1時間帯A1に対する動体移動範囲異常判定閾値として「2.3m」を、そして、前記第1時間帯B1に対する動体移動範囲異常判定閾値として「2.3m」を、SV入力部4から入力し、設定し、さらに、前記第1時間帯A1に対する体動センサ最大値異常判定閾値として「100」を、そして、前記第1時間帯B1に対する体動センサ最大値異常判定閾値として「10」を、SV入力部4から入力し、設定する。設定処理部25は、第1センサ装置D−1に対応する第1異常判定閾値情報テーブルBT−1に、第1時間帯A1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−A1における検知回数サブレコード3231、動体移動範囲サブレコード3232および体動センサ最大値サブレコード3233それぞれに、「3」、「2.3m」および「100」を登録し、第1時間帯B1用の時間帯別異常判定閾値フィールド311−B1における検知回数サブレコード3231、動体移動範囲サブレコード3232および体動センサ最大値サブレコード3233それぞれに、「1」、「2.3m」および「10」を登録する。
なお、パラメータ別の時間帯別異常判定閾値(この例では検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値)は、デフォルト値として、部屋Rの用途ごとに予め用意されてSV記憶部3に記憶され、処理S4において、設定処理部25は、ユーザ入力の各パラメータ別の時間帯別異常判定閾値に代え、このデフォルト値を用いて各パラメータ別の時間帯別異常判定閾値を異常判定閾値情報テーブルBTに登録しても良い。
次に、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、判定時間タイマーをリセットしてスタートし、その計時を開始する(S5)。前記判定時間タイマーは、被監視者Obの異常を判定するタイミングになったか否かを判定するために、第2時間帯の開始から第2時間長の経過を計るものである。前記判定時間タイマーは、センサ装置Dごとに用意され、センサ装置Dそれぞれに対応付けられる。前記判定時間タイマーのタイムアップ時間は、対応するセンサ装置Dの異常判定閾値情報テーブルBTにおいて、現在時刻に対応する第1時間帯別異常判定閾値フィールドの第2時間帯レコード322に登録された値(第2時間長、判定時間)に設定される。例えば、現在時刻が7:00である場合には、図3Aに示す例では、前記判定時間タイマーのタイムアップ時間は、2時間に設定される。
次に、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、閾値更新サブルーチンを実行する(S6)。この閾値更新サブルーチンの動作は、図7および図8を用いて後述する。
次に、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、異常判定サブルーチンを実行する(S7)。この異常判定サブルーチンの動作は、図6を用いて後述する。
次に、被監視者監視中央処理装置SVのSV制御処理部2は、プログラム(監視の各処理)を停止するか否かを判定する(S8)。この判定の結果、例えばユーザによる終了コマンドをSV入力部4で受け付けるなど、プログラムの停止の場合(Yes)には、SV制御処理部2は、処理を終了し、一方、プログラムの停止ではない場合(No)には、SV制御処理部2は、処理を処理S6に戻す。
次に、異常判定サブルーチンの動作について図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、説明の便宜上、現在の第1時間帯(現第1時間帯)は、第1装置D−1について、7:00〜20:59の第1時間帯A1であるとする。
図6において、まず、被監視者監視中央処理装置SVにおけるSV制御処理部2の異常判定部24は、各センサ装置Dそれぞれについて、現在の時刻(現時刻)が現在の第1時間帯(現第1時間帯)の範囲内か否かを判定する(S11)。より具体的には、異常判定部24は、計時部22から現在の時刻を取得し、各センサ装置Dごとに、この取得した現在の時刻が現在の第1範囲内であるか否かを判定する。各センサ装置Dごとに、この判定の結果、現在の時刻が現在の第1時間帯の範囲内である場合には、異常判定部24は、次の処理S13を実行し、一方、前記判定の結果、現在の時刻が現第1時間帯の範囲内ではない場合には、異常判定部24は、処理S12を介して処理S13を実行する。
処理S12では、異常判定部24は、現在使用中の時間別異常判定閾値を、現在の時刻を含む第1時間帯の時間帯別異常判定閾値(本実施形態では検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値)に入れ替え(切り替え)、各パラメータ(本実施形態では検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値)をリセットする。例えば、第1センサ装置D−1において、現在の時刻が21:00である場合には、異常判定部24は、7:00〜20:59の第1時間帯A1に対応する時間帯別異常判定閾値(本実施形態では検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値)から21:00〜翌6:59の第1時間帯B1に対応する時間帯別異常判定閾値(本実施形態では検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値)に入れ替え、各パラメータをリセットする(本実施形態では検知回数=0、動体移動範囲=0および体動センサ最大値=0)。この処理S12によって、パラメータをパラメータ演算部23で求めた第2時間帯における開始時刻から終了時刻までの前記第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値が設定される。
処理S13では、被監視者監視中央処理装置SVにおけるSV制御処理部2のパラメータ演算部23は、各センサ装置D(本実施形態では第1ないし第4センサ装置D−1〜D−4)からSV通信IF部1を介してその出力(本実施形態では撮像部11aの出力(画像(画像データ))および体動検出部11bの出力)を取得する。
次に、パラメータ演算部23は、各センサ装置Dそれぞれについて、そのセンサ装置Dの出力から所定のパラメータを求める(S14)。より具体的には、本実施形態では、パラメータ演算部23は、各センサ装置Dそれぞれについて、そのセンサ装置Dの出力から、第2時間帯での検知回数、第2時間帯での動体移動範囲および第2時間帯での体動センサ最大値を求める。より詳しくは、パラメータ演算部23の状態計数処理部231は、各センサ装置Dそれぞれについて、そのセンサ装置Dの撮像部11aの出力(画像)に基づいて、被監視者Obに予め設定された所定の状態(例えば立位姿勢等)が生じているか否かを検知し、前記所定の状態を検知した場合に1回を計数し、現在時刻(処理時刻)に対応した第2時間帯の第2時間長での検知数の累積値を検知回数として求めるものである。パラメータ演算部23の行動範囲処理部232は、各センサ装置Dそれぞれについて、そのセンサ装置Dの撮像部11aの出力(画像)に基づいて、第2時間帯の第2時間長での被監視者Obの移動範囲を前記第2時間帯での動体移動範囲として求める。パラメータ演算部23の体動処理部233は、各センサ装置Dそれぞれについて、そのセンサ装置Dの体動検知部11bの出力に基づいて、第2時間帯の第2時間長での体動の大きさの最大値を前記第2時間帯での体動センサ最大値として求める。
次に、異常判定部24は、各センサ装置Dそれぞれについて、判定時間に達したか否か、すなわち、第2時間帯の第2時間長が経過したか否かを判定する(S15)。より具体的には、異常判定部24は、各センサ装置Dそれぞれについて、前記処理S5でスタートした判定時間タイマーがタイムアップしたか否かを判定する。各センサ装置Dごとに、この判定の結果、判定時間に達していない(判定時間タイマーがタイムアップしていない)場合(No)には、異常判定部24は、この異常判定サブルーチンの処理を終了し、一方、判定時間に達している(判定時間タイマーがタイムアップしている)場合(Yes)には、異常判定部24は、次の処理S16を実行する。
処理S16では、SV制御処理部2は、各センサ装置Dそれぞれについて、ログ情報をログ情報記憶部32に記憶する。より具体的には、パラメータ演算部23で求めた各センサ装置Dごとの各パラメータ(本実施形態では、検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値)を、この各パラメータを求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻と対応付けてログ情報として各センサ装置Dごとに記憶する。
次に、異常判定部24は、各センサ装置Dそれぞれについて、パラメータ演算部23で求めたパラメータと時間帯別異常判定閾値とを比較し、被監視者Obに異常が生じているか否かを判定する(S17)。より具体的には、本実施形態では前記パラメータが検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値であるから、異常判定部24は、まず、各センサ装置Dそれぞれについて、状態計数処理部231で求めた検知回数と第1時間帯A1の検知回数異常判定閾値とを比較し、状態計数処理部231で求めた検知回数が第1時間帯A1の検知回数異常判定閾値より小さい場合に、検知回数の点で、被監視者Obに異常が生じていると判定し、状態計数処理部231で求めた検知回数が第1時間帯A1の検知回数異常判定閾値より小さくない(すなわち、第1時間帯A1の検知回数異常判定閾値以上である)場合に、検知回数の点で、被監視者Obに異常が生じていないと判定する。次に、異常判定部24は、各センサ装置Dそれぞれについて、行動範囲処理部232で求めた動体移動範囲と第1時間帯A1の動体移動範囲異常判定閾値とを比較し、行動範囲処理部232で求めた動体移動範囲が第1時間帯A1の動体移動範囲異常判定閾値より小さい場合に、動体移動範囲の点で、被監視者Obに異常が生じていると判定し、行動範囲処理部232で求めた動体移動範囲が第1時間帯A1の動体移動範囲異常判定閾値より小さくない(すなわち、第1時間帯A1の動体移動範囲異常判定閾値以上である)場合に、動体移動範囲の点で、被監視者Obに異常が生じていないと判定する。次に、異常判定部24は、まず、各センサ装置Dそれぞれについて、体動処理部233で求めた体動センサ最大値と第1時間帯A1の体動センサ最大値異常判定閾値とを比較し、体動処理部233で求めた体動センサ最大値が第1時間帯A1の体動センサ最大値異常判定閾値より小さい場合に、体動センサ最大値の点で、被監視者Obに異常が生じていると判定し、体動処理部233で求めた体動センサ最大値が第1時間帯A1の体動センサ最大値異常判定閾値より小さくない(すなわち、第1時間帯A1の体動センサ最大値異常判定閾値以上である)場合に、体動センサ最大値の点で、被監視者Obに異常が生じていないと判定する。そして、異常判定部24は、全ての種類のパラメータの点(本実施形態では、検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値の各点)で、被監視者Obに異常が生じていると判定された場合に、被監視者Obに異常が生じていると最終的に判定し、いずれかの種類のパラメータの点(本実施形態では、検知回数、動体移動範囲および体動センサ最大値の各点)で、被監視者Obに異常が生じていないと判定された場合に、被監視者Obに異常が生じていないと最終的に判定し、前記最終的な判定を処理S17の判定結果とする。この判定の結果、被監視者Obに異常が生じていないと判定した場合(No)には、異常判定部24は、この異常判定サブルーチンの処理を終了し、一方、被監視者Obに異常が生じていると判定した場合(Yes)には、異常判定部24は、次の処理S18を実行する。
処理S18では、異常判定部24は、被監視者Obに異常が生じたと判定された旨を表す異常判定通知情報を収容した通信信号(異常判定通知通信信号)をSV通信IF部1によって所定の通信装置、図1に示す例では、端末装置TAへ送信する。これによって端末装置TAを扱うユーザ(監視者)は、端末装置TAから出力される異常判定通知情報を参照することで、被監視者Obに異常が生じたと判定されたことを認識できる。したがって、端末装置TAを扱うユーザ(監視者)に、被監視者Obへ適宜な対応を採ることができる。そして、異常判定部24は、各パラメータをリセットし(本実施形態では検知回数=0、動体移動範囲=0および体動センサ最大値=0)、この異常判定サブルーチンの処理を終了する。
次に、閾値更新サブルーチンの動作について図7および図8を用いて説明する。図7において、まず、被監視者監視中央処理装置SVにおけるSV制御処理部2の閾値更新処理部26は、閾値更新の日時か否かを判定する(S21)。より具体的には、閾値更新処理部26は、計時部22から現在の日時(または曜日と時刻)を取得し、SV記憶部3に記憶されている、処理S1で設定された閾値更新日時(または閾値更新の曜日と時刻)を取得し、これらが一致するか否かを判定する。前記判定の結果、一致する場合には、閾値更新の日時(または曜日と時刻)であると判定され(Yes)、閾値更新処理部26は、次の処理S22を実行し、一方、一致しない場合(不一致である場合)には、閾値更新の日時(または曜日と時刻)ではないと判定され(No)、閾値更新処理部26は、この閾値更新サブルーチンの処理を終了する。
処理S22では、閾値更新処理部26は、SV記憶部3のログ情報記憶部32に記憶された所定の期間における複数のパラメータ(各ログ情報)に基づいて、時間帯別異常判定閾値を求める。より具体的には、閾値更新処理部26は、センサ装置D別、第1時間帯別およびパラメータ別に、所定の期間におけるログ情報を集計し、その平均値を異常判定閾値として求める。例えば、閾値更新処理部26は、第1センサ装置D−1のログ情報について、例えば前回の閾値更新タイミングから今回の閾値更新タイミングまでにログ情報記憶部32に記憶された検知回数を、第1時間帯A1、B1別に、それぞれ集計(合計)し、その平均値を検知回数異常判定閾値として求める。閾値更新処理部26は、第1センサ装置D−1のログ情報について、例えば前記前回の閾値更新タイミングから前記今回の閾値更新タイミングまでにログ情報記憶部32に記憶された動体移動範囲を、第1時間帯A1、B1別に、それぞれ集計(合計)し、その平均値を動体移動範囲異常判定閾値として求める。そして、閾値更新処理部26は、第1センサ装置D−1のログ情報について、例えば前記前回の閾値更新タイミングから前記今回の閾値更新タイミングまでにログ情報記憶部32に記憶された体動センサ最大値を、第1時間帯A1、B1別に、それぞれ集計(合計)し、その平均値を体動センサ最大値異常判定閾値として求める。さらに、閾値更新処理部26は、同様の処理を、全てのセンサ装置D(図1に示す例では第2ないし第4センサ装置D−2〜D−4)のログ情報についても実行し、全てのセンサ装置D(この例では第2ないし第4センサ装置D−2〜D−4)の各異常判定閾値を求める。
なお、この異常判定閾値を求める際の平均は、単純平均であって良く、また重み付き平均であっても良い。例えば、この閾値更新処理のタイミングに時間的に近いログ情報には相対的に重い重み付けが行われ、前記閾値更新処理のタイミングから時間的に遠いログ情報には相対的に軽い重み付けが行わる。これによって、この閾値更新処理のタイミングに時間的に遠い被監視者Obの行動パターンが考慮されつつ前記閾値更新処理のタイミングに時間的に近い被監視者Obの行動パターンが重視された異常判定閾値が、求められる。
次に、閾値更新処理部26は、この求めた時間帯別異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値と異なるか否かを判定する(S23)。この判定の結果、この求めた時間帯別異常判定閾値が異常判定閾値記憶部41に記憶された時間帯別異常判定閾値と異なる場合(Yes)には、閾値更新処理部26は、この求めた時間帯別異常判定閾値で異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新し(S24)、次の処理S25を実行し、この閾値更新サブルーチンの処理を終了する。一方、前記判定の結果、この求めた時間帯別異常判定閾値が異常判定閾値記憶部41に記憶された時間帯別異常判定閾値と異ならない(一致する)場合(No)には、閾値更新処理部26は、この閾値更新サブルーチンの処理を終了する。より具体的には、閾値更新処理部26は、センサ装置D別、第1時間帯別およびパラメータ別に、この求めた各異常判定閾値が異常判定閾値記憶部31に記憶された各異常判定閾値と異なるか否かを判定し、この判定の結果に応じて異常判定閾値記憶部31に記憶された異常判定閾値を更新する。例えば、第1センサ装置D−1の時間帯別異常判定閾値について、処理S22の結果、第1時間帯A1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれが「4」、「2.5m」および「120」と求められ、第1時間帯B1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれが「2」、「2.3m」および「20」と求められ、一方、異常判定閾値記憶部31に記憶されている第1時間帯A1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれが「3」、「2.3m」および「100」であり、第1時間帯B1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれが「1」、「2.3m」および「10」であるとする。この場合では、図8に示すように、図8Aに示す更新前における第1センサ装置D−1の異常判定閾値情報テーブルTB−1aは、処理S23および処理S24の各処理の結果、図8Bに示す第1センサ装置D−1の異常判定閾値情報テーブルTB−1b(更新後)となる。すなわち、第1時間帯A1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値、動体移動範囲異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれは、「3」、「2.3m」および「100」から「4」、「2.5m」および「120」に更新され、第1時間帯B1の時間帯別異常判定閾値における検知回数異常判定閾値および体動センサ最大値異常判定閾値それぞれは、「1」および「10」から「2」および「20」に更新される。一方、第1時間帯B1の時間帯別異常判定閾値における動体移動範囲異常判定閾値は、「2.3m」で更新されずに、維持される。
なお、処理S23の判定では、処理S22で求めた時間帯別異常判定閾値が異常判定閾値記憶部41に記憶された時間帯別異常判定閾値に対し所定の範囲内では、両者は一致すると判定され、前記所定の範囲を超えた場合に両者は異なると判定されても良い。前記所定の範囲は、例えば、異常判定閾値記憶部41に記憶された時間帯別異常判定閾値に対する例えば±5%や±10%等の数%や、およびに、予め設定された±オフセット値等である。
そして、処理S25では、更新通知処理部27は、閾値更新処理部26で異常判定閾値記憶部31に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新した場合に、時間帯別異常判定閾値を更新した旨を表す更新通知情報を収容した更新通知通信信号をSV通信IF部1によって所定の通信装置、図1に示す例では、端末装置TAへ送信する。これによって端末装置TAを扱うユーザ(監視者)は、端末装置TAから出力される更新通知情報を参照することで、時間帯別異常判定閾値の更新、ひいては、被監視者Obの行動が変化したことを認識できる。したがって、端末装置TAを扱うユーザ(監視者)に、被監視者Obへの注意を促すことができる。
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、センサ装置Dが直接的に被監視者Obに関する所定のデータ(本実施形態では画像センサによる画像および体動センサの出力)を得て、第1時間帯別に設けられた時間帯別異常判定閾値で被監視者Obに異常が生じたか否かを判定するので、より的確なタイミングで誤判定をより少なくできる。
本実施形態における被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、SV入力部4および設定処理部25を備えるので、第1時間帯、時間帯別異常判定閾値および第2時間帯(判定時間)のうちの少なくとも1つを個々の被監視者Obに合わせて設定(カスタマイズ)できる。そして、被監視者Obは、センサ装置Dの配設場所の用途に応じて行動する、と考えられる。例えば、配設場所が寝室であって第1時間帯が夜間である場合、被監視者Obの行動は、少なく、一方、配設場所が居間であって第1時間帯が昼間である場合、被監視者Obの行動は、多い。本実施形態では、第1時間帯、時間帯別異常判定閾値および第2時間帯のうちの少なくとも1つを、センサ装置Dごとに、すなわち、配設場所ごとに設定できるので、誤判定をさらに少なくできる。
本実施形態における被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、被監視者Obの異常判定に、互いに異なる種類の複数のパラメータ(本実施形態では、検知回数、動体移動範囲、体動センサ最大値)を用いるので、被監視者Obの異常判定をより高い精度で判定でき、誤判定をさらに少なくできる。
本実施形態における被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、被監視者Obの実際の行動から求められたパラメータに基づいて時間帯別異常判定閾値を求めるので、被監視者Obに応じた時間帯別異常判定閾値を設定できる。そして、現在の時間帯別異常判定閾値(異常判定閾値記憶部31に記憶され使用中の時間帯別異常判定閾値)から変化した場合に、上記被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、時間帯別異常判定閾値を更新するので、被監視者Obの行動が変化した場合にも追従でき、したがって、被監視者Obの行動が変化した場合でもより的確なタイミングで誤判定をより少なくできる。
本実施形態における被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、更新通知情報を所定の通信装置(図1に示す例では端末装置TA)へ通報するので、前記通信装置(端末装置TA)を扱う者(ユーザ、監視者)は、前記通信装置(端末装置TA)から出力される更新通知情報を参照することで、時間帯別異常判定閾値の更新、ひいては、被監視者Obの行動が変化したことを認識できる。したがって、上記被監視者監視システムS、その被監視者監視中央処理装置SVならびにこれに用いられる被監視者監視中央処理方法および被監視者監視中央処理プログラムは、前記通信装置(端末装置TA)を扱う者(ユーザ、監視者)に、被監視者Obへの注意を促すことができる。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
一態様にかかる被監視者監視中央処理装置は、被監視者に関する所定のデータを得る所定のセンサと通信するための通信部と、1日のうちの1または複数の第1時間帯に対応付けられた時間帯別異常判定閾値を記憶する異常判定閾値記憶部と、計時する計時部と、前記通信部で受信した前記センサの出力に基づいて前記第1時間帯の第1時間長よりも短い第2時間長の第2時間帯での被監視者における所定のパラメータを求めるパラメータ演算部と、前記パラメータを前記パラメータ演算部で求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻それぞれを前記計時部から求め、前記求めた開始時刻から終了時刻までの前記第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値を前記異常判定閾値記憶部から取得し、前記パラメータ演算部で求めた前記パラメータと前記取得した時間帯別異常判定閾値とを比較することによって前記被監視者に異常が生じたか否かを判定する異常判定部とを備える。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記センサは、画像を生成する例えば画像センサ等の撮像部である。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記センサは、体動を検出する例えば体動センサ等の体動検出部である。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記パラメータは、被監視者における所定の状態を検知した場合を1回と計数した場合に第2時間帯の第2時間長での検知回数(第2時間帯での検知数の累積値)であり、好ましくは、前記パラメータ演算部は、前記撮像部で生成された画像に基づいて前記検知回数を求める。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記パラメータは、第2時間帯の第2時間長での被監視者の移動範囲であり、好ましくは、前記パラメータ演算部は、前記撮像部で生成された画像に基づいて前記移動範囲を求める。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記パラメータは、体動の大きさであり、好ましくは、前記パラメータ演算部は、前記体動検出部の出力に基づいて第2時間帯の第2時間長での体動の大きさの最大値を求める。
このような被監視者監視中央処理装置は、前記センサが直接的に被監視者に関する所定のデータを得て、第1時間帯別に設けられた時間帯別異常判定閾値で被監視者に異常が生じたか否かを判定するので、より的確なタイミングで誤判定をより少なくできる。
他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、前記第1時間帯、前記時間帯別異常判定閾値および前記第2時間帯のうちの少なくとも1つを入力するための入力部と、前記入力部から前記第1時間帯が入力された場合に前記入力された前記第1時間帯で前記異常判定閾値記憶部を更新し、前記入力部から前記時間帯別異常判定閾値が入力された場合に前記入力された前記時間帯別異常判定閾値で前記異常判定閾値記憶部を更新し、前記入力部から前記第2時間帯が入力された場合に前記入力された第2時間帯で前記パラメータを求めるように設定する設定処理部とをさらに備える。
このような被監視者監視中央処理装置は、前記入力部および前記設定処理部を備えるので、前記第1時間帯、前記時間帯別異常判定閾値および前記第2時間帯のうちの少なくとも1つを個々の被監視者に合わせて設定(カスタマイズ)できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、前記パラメータ演算部は、互いに異なる種類の複数のパラメータを求め、前記異常判定閾値記憶部に記憶される前記時間帯別異常判定閾値は、前記複数のパラメータそれぞれに対応する複数のパラメータ別異常判定閾値を持ち、前記異常判定部は、前記取得した時間帯別異常判定閾値における前記複数のパラメータ別異常判定閾値を前記異常判定閾値記憶部から取得し、前記パラメータ演算部で求めた前記複数のパラメータそれぞれと前記取得した複数のパラメータ別異常判定閾値それぞれとを比較することによって前記被監視者に異常が生じたか否かを判定する。他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、好ましくは、前記センサは、複数であり、前記複数のセンサは、画像を生成する撮像部および体動を検出する体動検出部を含み、前記複数のパラメータは、被監視者における所定の状態を検知した場合を1回と計数した場合に第2時間帯の第2時間長での検知回数(第2時間帯での検知数の累積値)、第2時間帯の第2時間長での被監視者の移動範囲、および、第2時間帯の第2時間長での体動の大きさの最大値であり、前記パラメータ演算部は、前記撮像部で生成された画像に基づいて前記検知回数を求め、前記撮像部で生成された画像に基づいて前記移動範囲を求め、前記体動検出部の出力に基づいて前記体動の大きさの最大値を求める。
このような被監視者監視中央処理装置は、前記被監視者の異常判定に、互いに異なる種類の複数のパラメータを用いるので、前記被監視者の異常判定をより高い精度で判定でき、誤判定をさらに少なくできる。
他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、前記通信部は、互いに異なる複数の配設場所に配設された複数のセンサと通信し、前記入力部は、前記複数のセンサごとに、前記第1時間帯、前記時間帯別異常判定閾値および前記第2時間帯のうちの少なくとも1つを入力するためのものであり、前記設定処理部は、前記入力部から前記複数のセンサごとの前記第1時間帯が入力された場合に前記入力された前記複数のセンサごとの前記第1時間帯で前記異常判定閾値記憶部を更新し、前記入力部から前記複数のセンサごとの前記時間帯別異常判定閾値が入力された場合に前記入力された前記複数のセンサごとの前記時間帯別異常判定閾値で前記異常判定閾値記憶部を更新し、前記入力部から前記複数のセンサごとの前記第2時間帯が入力された場合に前記入力された前記複数のセンサごとの第2時間帯で前記パラメータを求めるように設定する。
被監視者は、センサの配設場所の用途に応じて行動する、と考えられる。例えば、配設場所が寝室であって第1時間帯が夜間である場合、被監視者の行動は、少なく、一方、配設場所が居間であって第1時間帯が昼間である場合、被監視者の行動は、多い。このような被監視者監視中央処理装置は、前記第1時間帯、前記時間帯別異常判定閾値および前記第2時間帯のうちの少なくとも1つを、センサごとに、すなわち、配設場所ごとに設定できる。
他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、前記パラメータ演算部で求めた前記パラメータを、前記パラメータを求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻と対応付けて記憶するログ情報記憶部と、前記ログ情報記憶部に記憶された所定の期間における複数の前記パラメータに基づいて、前記時間帯別異常判定閾値を求め、前記求めた時間帯別異常判定閾値が前記異常判定閾値記憶部に記憶された時間帯別異常判定閾値と異なる場合に、前記求めた時間帯別異常判定閾値で前記異常判定閾値記憶部に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新する閾値更新処理部とをさらに備える。
このような被監視者監視中央処理装置は、被監視者の実際の行動から求められたパラメータに基づいて時間帯別異常判定閾値を求めるので、被監視者に応じた時間帯別異常判定閾値を設定できる。そして、現在の時間帯別異常判定閾値から変化した場合に、上記被監視者監視中央処理装置は、時間帯別異常判定閾値を更新するので、被監視者の行動が変化した場合にも追従でき、したがって、被監視者の行動が変化した場合でもより的確なタイミングで誤判定をより少なくできる。
他の一態様では、上述の被監視者監視中央処理装置において、前記閾値更新処理部で前記異常判定閾値記憶部に記憶された時間帯別異常判定閾値を更新した場合に、時間帯別異常判定閾値を更新した旨を表す更新通知情報を収容した更新通知通信信号を前記通信部によって所定の通信装置へ送信する更新通知処理部をさらに備える。
このような被監視者監視中央処理装置は、更新通知情報を所定の通信装置へ通報するので、前記通信装置を扱う者(ユーザ、監視者)は、前記通信装置から出力される更新通知情報を参照することで、時間帯別異常判定閾値の更新、ひいては、被監視者の行動が変化したことを認識できる。したがって、上記被監視者監視中央処理装置は、前記通信装置を扱う者(ユーザ、監視者)に、被監視者への注意を促すことができる。
他の一態様にかかる被監視者監視中央処理方法は、1日のうちの1または複数の第1時間帯に対応付けられた時間帯別異常判定閾値を異常判定閾値記憶部に記憶する記憶工程と、被監視者に関する所定のデータを得る所定のセンサから前記センサの出力を通信部で受信する受信工程と、計時する計時工程と、前記受信工程で受信した前記センサの出力に基づいて前記第1時間帯の第1時間長よりも短い第2時間長の第2時間帯での被監視者における所定のパラメータを求めるパラメータ演算工程と、前記パラメータを前記パラメータ演算工程で求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻それぞれを前記計時部から求め、前記求めた開始時刻から終了時刻までの前記第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値を前記異常判定閾値記憶部から取得し、前記パラメータ演算工程で求めた前記パラメータと前記取得した時間帯別異常判定閾値とを比較することによって前記被監視者に異常が生じたか否かを判定する異常判定工程とを備える。
他の一態様にかかる被監視者監視中央処理プログラムは、コンピュータに、1日のうちの1または複数の第1時間帯に対応付けられた時間帯別異常判定閾値を異常判定閾値記憶部に記憶する記憶工程と、被監視者に関する所定のデータを得る所定のセンサから前記センサの出力を通信部で受信する受信工程と、計時する計時工程と、前記受信工程で受信した前記センサの出力に基づいて前記第1時間帯の第1時間長よりも短い第2時間長の第2時間帯での被監視者における所定のパラメータを求めるパラメータ演算工程と、前記パラメータを前記パラメータ演算工程で求めた第2時間帯における開始時刻および終了時刻それぞれを前記計時部から求め、前記求めた開始時刻から終了時刻までの前記第2時間帯を含む第1時間帯に対応する時間帯別異常判定閾値を前記異常判定閾値記憶部から取得し、前記パラメータ演算工程で求めた前記パラメータと前記取得した時間帯別異常判定閾値とを比較することによって前記被監視者に異常が生じたか否かを判定する異常判定工程とを実行させるためのプログラムである。
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、所定のセンサと、前記センサと互いに通信可能に接続され前記センサの出力に基づいて被監視者を監視する被監視者監視中央処理装置とを備える被監視者監視システムであって、前記被監視者監視中央処理装置は、これら上述のいずれかの被監視者監視中央処理装置である。
このような被監視者監視中央処理方法、被監視者監視中央処理プログラムおよび被監視者監視システムは、前記センサが直接的に被監視者に関する所定のデータを得て、第1時間帯別に設けられた時間帯別異常判定閾値で被監視者に異常が生じたか否かを判定するので、より的確なタイミングで誤判定をより少なくできる。
この出願は、2015年6月9日に出願された日本国特許出願特願2015−116646を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。