JPWO2016178394A1 - 燃料電池発電単位および燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

発電効率の低下を抑制しつつ、溶接部の突起部の存在に起因してガスシール部材によるガスシール性が低下することを抑制する。燃料電池発電単位は、単セルと、第1,2のインターコネクタと、セパレータと、セパレータと第1のインターコネクタとの間に配置された金属製のフレーム部材と、セパレータの表面と第2のインターコネクタの表面とに接触して空気室または燃料室をシールする接触部を有するガスシール部材とを備える。燃料電池発電単位における接触部と第1の方向に重なる部分である接触重複部分には、ガスシール部材とセパレータとフレーム部材と第1,第2のインターコネクタとのいずれもが存在する。単セルの外周部からの距離が接触重複部分より遠い位置に、セパレータとフレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、フレーム部材と第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部との少なくとも一方が形成されている。

Description

本明細書によって開示される技術は、燃料電池発電単位および燃料電池スタックに関する。
燃料電池の種類の1つとして、固体酸化物形燃料電池(以下、「SOFC」ともいう)が知られている。SOFCの発電の最小単位である燃料電池発電単位(以下、単に「発電単位」ともいう)は、例えば、単セルと、金属製のセパレータと、第1および第2のインターコネクタと、金属製のフレーム部材と、ガスシール部材とを備える。単セルは、電解質層と、電解質層を挟んで所定の方向(以下、「第1の方向」という)に互いに対向する空気極および燃料極とを含む。セパレータは、貫通孔が形成されたフレーム状の部材であり、セパレータの貫通孔を取り囲む部分は、単セルの周縁部と接合される。このような構成のセパレータによって、空気極に面する空気室と燃料極に面する燃料室とが区画される。第1および第2のインターコネクタは、単セルを挟んで第1の方向に互いに対向するように配置された平板状の部材である。フレーム部材は、セパレータと第1のインターコネクタとの間に配置され、燃料室を構成する貫通孔が形成されたフレーム状の部材である。ガスシール部材は、セパレータと第2のインターコネクタとの間に配置され、セパレータにおける第2のインターコネクタ側の表面と第2のインターコネクタにおけるセパレータ側の表面との両方に接触して空気室をシールする接触部を有する。
発電単位において、例えばレーザ溶接等により、セパレータとフレーム部材との間をシールする溶接部が形成されることがある。このような構成では、溶接部に形成されたビード等の突起部によってセパレータの表面の平坦性が保たれず、ガスシール部材がセパレータの表面に良好に接触することが妨げられ、ガスシール部材による空気室のガスシール性が低下するおそれがある。従来、フレーム部材を、薄板部と、第1の方向に直交する第2の方向において薄板部の外側(単セルの外周部からの距離が遠い側)に配置された厚板部とから構成された段付き形状とし、セパレータをフレーム部材の薄板部に溶接することにより、溶接部の突起部が収容される空間を確保し、突起部の存在に起因してガスシール部材による空気室のガスシール性が低下することを抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−230875号公報
上記従来の技術では、ガスシール部材においてフレーム部材の厚板部と接触する部分が空気室のシール機能を担う接触部となるため、接触部は、フレーム部材の薄板部の位置に形成された溶接部より外側に位置することとなる。そのため、接触部より内側において、上述した溶接部の突起部が収容される空間が空気室と連通し、そのような空間が酸化剤ガスの迂回路となって、一部の酸化剤ガスが発電に寄与しないまま空気室から排出され、発電効率が低下するおそれがある。
なお、このような課題は、フレーム部材に空気室を構成する貫通孔が形成され、かつ、ガスシール部材の接触部が燃料室をシールする構成にも共通の課題である。また、このような課題は、セパレータとフレーム部材との間をシールする溶接部が形成される構成に限らず、フレーム部材と第1のインターコネクタとの間をシールする溶接部が形成される構成にも共通の課題である。また、このような課題は、SOFCに限らず、他のタイプの燃料電池にも共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される燃料電池発電単位は、電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、前記単セルを挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、前記セパレータと前記第1のインターコネクタとの間に配置され、前記燃料室と前記空気室との一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、前記セパレータと前記第2のインターコネクタとの間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を備える燃料電池発電単位において、前記燃料電池発電単位の一部分であって前記接触部と前記第1の方向に重なる部分である接触重複部分には、前記ガスシール部材と前記セパレータと前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタとのいずれもが存在し、前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部に対応する前記接触重複部分より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする。本燃料電池発電単位によれば、第1の方向に直交する第2の方向における単セルの外周部からの距離がガスシール部材の接触部と第1の方向に重なる接触重複部分より遠い位置に、第1の溶接部と第2の溶接部との少なくとも一方が形成されているため、溶接部に形成された突起部の影響を受けることなく、ガスシール部材の接触部によって第2の室を良好にシールすることができる。さらに、本燃料電池発電単位によれば、第2の方向において溶接部と重なる空間が第2の室と連通することが接触部により妨げられるため、そのような空間がガスの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
(2)上記燃料電池発電単位において、前記燃料電池発電単位の一部分であって前記第1の溶接部と前記第2の溶接部との少なくとも一方と前記第1の方向に重なる部分である溶接重複部分の内、前記ガスシール部材と前記第2の方向に重なる範囲には、空間が存在することを特徴とする構成としてもよい。本燃料電池発電単位によれば、ガスシール部材の形状を調整するだけで上記効果を得られるため、例えばインターコネクタ等の金属製部材に溝加工等を行う場合と比較して、製造工程の容易化・効率化を実現することができる。
(3)上記燃料電池発電単位において、前記燃料電池発電単位の一部分であって前記第1の溶接部と前記第2の溶接部との少なくとも一方と前記第1の方向に重なる部分である溶接重複部分の内、前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタとの少なくとも一方と前記第2の方向に重なる範囲には、空間が存在することを特徴とする構成としてもよい。本燃料電池発電単位によれば、溶接重複部分に空間を確保するという目的のためにガスシール部材の形状が制約されることがないため、ガスシール部材の外形をセパレータやフレーム部材の外形と合わせて位置合わせを容易化することにより、組み付け精度を向上させることができる。
(4)上記燃料電池発電単位において、前記ガスシール部材は、前記第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が前記第1の溶接部および前記第2の溶接部より遠い位置に、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触してシールする第2の接触部を有することを特徴とする構成としてもよい。本燃料電池発電単位によれば、第2の接触部の存在により溶接重複部分に形成された空間が閉空間となるため、空間内にガラスシール等のシール材を容易に配置することができ、ガスシール性をさらに向上させることができる。
(5)上記燃料電池発電単位において、前記ガスシール部材は、前記フレーム部材と前記単セルとの間の空間と前記第1の方向に重なることを特徴とする構成としてもよい。本燃料電池発電単位によれば、ガスシール部材が第2の方向のより内側まで延伸しているため、第2の室における発電に寄与しないガスが流れる空間の容積をより小さくすることができ、発電効率が低下することをさらに効果的に抑制することができる。
(6)本明細書に開示される燃料電池スタックは、第1の方向に並べて配置された複数の燃料電池発電単位と、前記複数の燃料電池発電単位を挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のエンドプレートと、を備える燃料電池スタックにおいて、各前記燃料電池発電単位は、電解質層と前記電解質層を挟んで前記第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、前記単セルと前記第1の方向に対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、前記セパレータと、前記セパレータの一方の面に対向する前記第1のインターコネクタと、の間に配置され、前記燃料室または前記空気室のいずれか一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、前記セパレータと、前記セパレータの前記フレーム部材に対向する面とは反対側の面に対向する前記第2のインターコネクタと、の間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を含み、前記燃料電池スタックの一部分であって各前記燃料電池発電単位の前記接触部と前記第1の方向に重なる部分である接触重複部分には、各前記燃料電池発電単位の前記ガスシール部材と前記セパレータと前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタと、前記第1および第2のエンドプレートとのいずれもが存在し、各前記燃料電池発電単位において、前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部に対応する前記接触重複部分より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されている。本燃料電池スタックによれば、第1の方向に直交する第2の方向における単セルの外周部からの距離がガスシール部材の接触部と第1の方向に重なる接触重複部分より遠い位置に、第1の溶接部と第2の溶接部との少なくとも一方が形成されているため、溶接部に形成された突起部の影響を受けることなく、ガスシール部材の接触部によって第2の室を良好にシールすることができる。さらに、本燃料電池スタックによれば、第2の方向において溶接部と重なる空間が第2の室と連通することが接触部により妨げられるため、そのような空間がガスの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池発電単位、複数の燃料電池発電単位を備える燃料電池スタック、燃料電池スタックを備える発電モジュール、発電モジュールを備える燃料電池システム等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における燃料電池スタック100の外観構成を示す斜視図である。 第1実施形態における燃料電池スタック100の上側のXY平面構成を示す説明図である。 第1実施形態における燃料電池スタック100の下側のXY平面構成を示す説明図である。 図1から図3のIV−IVの位置における燃料電池スタック100のXZ断面構成を示す説明図である。 図1から図3のV−Vの位置における燃料電池スタック100のYZ断面構成を示す説明図である。 図4に示す断面と同一の位置における互いに隣接する2つの発電単位102のXZ断面構成を示す説明図である。 第1実施形態における空気極側フレーム130の位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 第1実施形態における燃料極側フレーム140の位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 第1実施形態におけるセパレータ120の位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 第1実施形態におけるインターコネクタ150の位置における発電単位102のXY断面構成を示す説明図である。 第1実施形態における熱交換部103のXY断面構成を示す説明図である。 図7から図10のXII−XIIの位置における発電単位102の一部のXZ断面構成を示す説明図である。 比較例における発電単位102Xの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第1実施形態における発電単位102の一部のXZ断面構成を示す他の説明図である。 第2実施形態における発電単位102aの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第3実施形態における発電単位102bの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第4実施形態における発電単位102cの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第5実施形態における発電単位102dの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第6実施形態における発電単位102eの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第7実施形態における発電単位102fの一部のXZ断面構成を示す説明図である。 第8実施形態における燃料電池スタック100gのXZ断面構成を示す説明図である。 第8実施形態における発電単位102gの一部のXZ断面構成を示す説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.燃料電池スタック100の構成:
図1から図6は、第1実施形態における燃料電池スタック100の構成を概略的に示す説明図である。図1には、燃料電池スタック100の外観構成が示されており、図2には、燃料電池スタック100の上側の平面構成が示されており、図3には、燃料電池スタック100の下側の平面構成が示されており、図4には、図1から図3のIV−IVの位置における燃料電池スタック100の断面構成が示されており、図5には、図1から図3のV−Vの位置における燃料電池スタック100の断面構成が示されており、図6には、図1から図3のVI−VIの位置における燃料電池スタック100の断面構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼ぶものとするが、燃料電池スタック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。図7以降についても同様である。
燃料電池スタック100は、複数の(本実施形態では6つの)発電単位102と、熱交換部103と、一対のエンドプレート104,106とを備える。6つの発電単位102は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向)に並べて配置されている。ただし、6つの発電単位102の内、3つの発電単位102は互いに隣接するように配置され、残りの3つの発電単位102も互いに隣接するように配置され、上記3つの発電単位102と上記残りの3つの発電単位102との間に熱交換部103が配置されている。すなわち、熱交換部103は、6つの発電単位102と熱交換部103とから構成される集合体における上下方向の中央付近に配置されている。一対のエンドプレート104,106は、6つの発電単位102と熱交換部103とから構成される集合体を上下から挟むように配置されている。
燃料電池スタック100を構成する各層(発電単位102、熱交換部103、エンドプレート104,106)のZ方向回りの周縁部には、上下方向に貫通する複数の(本実施形態では8つの)孔が形成されており、各層に形成され互いに対応する孔同士が上下方向に連通して、一方のエンドプレート104から他方のエンドプレート106にわたって上下方向に延びる連通孔108を構成している。
各連通孔108には上下方向に延びるボルト22が挿入されており、ボルト22とボルト22の両側に嵌められたナット24とによって、燃料電池スタック100は締結されている。なお、図4から図6に示すように、ボルト22の一方の側(上側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の上端を構成するエンドプレート104の上側表面との間、および、ボルト22の他方の側(下側)に嵌められたナット24と燃料電池スタック100の下端を構成するエンドプレート106の下側表面との間には、絶縁シート26が介在している。ただし、後述のガス通路部材27が設けられた箇所では、ナット24とエンドプレート106の表面との間に、ガス通路部材27とガス通路部材27の上側および下側のそれぞれに配置された絶縁シート26とが介在している。絶縁シート26は、例えばマイカシートや、セラミック繊維シート、セラミック圧粉シート、ガラスシート、ガラスセラミック複合剤等により構成される。
各ボルト22の軸部の外径は各連通孔108の内径より小さい。そのため、各ボルト22の軸部の外周面と各連通孔108の内周面との間には、空間が確保されている。図2から図4に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの頂点(Y軸負方向側およびX軸負方向側の頂点)付近に位置するボルト22(ボルト22A)と、そのボルト22Aが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から酸化剤ガスOGが導入されるガス流路である酸化剤ガス導入マニホールド161として機能し、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22C)と、そのボルト22Cが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、熱交換部103から排出された酸化剤ガスOGを各発電単位102に向けて運ぶガス流路である酸化剤ガス供給マニホールド163として機能する。また、図2、図3および図5に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(Y軸に平行な2つの辺の内のX軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22B)と、そのボルト22Bが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102から排出された未反応の酸化剤ガスOGである酸化剤オフガスOOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する酸化剤ガス排出マニホールド162として機能する。なお、本実施形態では、酸化剤ガスOGとして、例えば空気が使用される。
また、図2、図3および図6に示すように、燃料電池スタック100のZ方向回りの外周における1つの辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸正方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22D)と、そのボルト22Dが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、燃料電池スタック100の外部から燃料ガスFGが導入され、その燃料ガスFGを各発電単位102に供給する燃料ガス導入マニホールド171として機能し、該辺の反対側の辺(X軸に平行な2つの辺の内のY軸負方向側の辺)の中点付近に位置するボルト22(ボルト22E)と、そのボルト22Eが挿入された連通孔108とにより形成された空間は、各発電単位102から排出された未反応の燃料ガスFGや燃料ガスFGの発電後のガスを含む燃料オフガスFOGを燃料電池スタック100の外部へと排出する燃料ガス排出マニホールド172として機能する。なお、本実施形態では、燃料ガスFGとして、例えば都市ガスを改質した水素リッチなガスが使用される。
図4から図6に示すように、燃料電池スタック100には、4つのガス通路部材27が設けられている。各ガス通路部材27は、中空筒状の本体部28と、本体部28の側面から分岐した中空筒状の分岐部29とを有している。分岐部29の孔は本体部28の孔と連通している。各ガス通路部材27の分岐部29には、ガス配管(図示せず)が接続される。また、図4に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161を形成するボルト22Aの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス導入マニホールド161に連通している。また、図5に示すように、酸化剤ガス排出マニホールド162を形成するボルト22Bの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、酸化剤ガス排出マニホールド162に連通している。また、図6に示すように、燃料ガス導入マニホールド171を形成するボルト22Dの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス導入マニホールド171に連通しており、燃料ガス排出マニホールド172を形成するボルト22Eの位置に配置されたガス通路部材27の本体部28の孔は、燃料ガス排出マニホールド172に連通している。
(エンドプレート104,106の構成)
一対のエンドプレート104,106は、矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばステンレスにより形成されている。一方のエンドプレート104は、最も上に位置する発電単位102の上側に配置され、他方のエンドプレート106は、最も下に位置する発電単位102の下側に配置されている。一対のエンドプレート104,106によって複数の発電単位102と熱交換部103とが押圧された状態で挟持されている。上側のエンドプレート104は、燃料電池スタック100のプラス側の出力端子として機能し、下側のエンドプレート106は、燃料電池スタック100のマイナス側の出力端子として機能する。
(発電単位102の構成)
図4から図6に示すように、発電の最小単位である発電単位102は、単セル110と、セパレータ120と、空気極側フレーム130と、空気極側集電体134と、燃料極側フレーム140と、燃料極側集電体144と、発電単位102の最上層および最下層を構成する一対のインターコネクタ150とを備えている。
図7から図10は、第1実施形態における発電単位102の構成を概略的に示す説明図である。図7から図10には、それぞれ、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、セパレータ120、インターコネクタ150の位置における発電単位102のZ方向に直交する断面構成が示されている。図7から図10に示すように、空気極側フレーム130、燃料極側フレーム140、セパレータ120、インターコネクタ150におけるZ方向回りの周縁部には、上述したボルト22が挿入される連通孔108に対応する孔が形成されている。
図10に示すように、インターコネクタ150は、矩形の平板形状の導電性部材であり、例えばフェライト系ステンレスにより形成されている。インターコネクタ150は、発電単位102間の電気的導通を確保すると共に、発電単位102間での反応ガスの混合を防止する。なお、図4から図6に示すように、本実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合、1つのインターコネクタ150は、隣接する2つの発電単位102に共有されている。すなわち、ある発電単位102における上側のインターコネクタ150は、その発電単位102の上側に隣接する他の発電単位102における下側のインターコネクタ150と同一部材である。また、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート104,106を備えているため、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102は上側のインターコネクタ150を備えておらず、最も下に位置する発電単位102は下側のインターコネクタ150を備えていない。
図5に示すように、単セル110は、電解質層112と、電解質層112を挟んで上下方向(発電単位102が並ぶ配列方向)に互いに対向する空気極(カソード)114および燃料極(アノード)116とを備える。なお、本実施形態の単セル110は、燃料極116で電解質層112および空気極114を支持する燃料極支持形の単セルである。空気極114および燃料極116が対向する方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。
電解質層112は、矩形の平板形状部材であり、例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリウムドープセリア)、GDC(ガドリニウムドープセリア)、ペロブスカイト型酸化物等の固体酸化物により形成されている。空気極114は、矩形の平板形状部材であり、例えば、ペロブスカイト型酸化物(例えばLSCF(ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物)、LSM(ランタンストロンチウムマンガン酸化物)、LNF(ランタンニッケル鉄))により形成されている。燃料極116は、矩形の平板形状部材であり、例えば、Ni(ニッケル)、Niとセラミック粒子からなるサーメット、Ni基合金等により形成されている。このように、本実施形態の単セル110(発電単位102)は、電解質として固体酸化物を用いる固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。
図9に示すように、セパレータ120は、中央付近に上下方向に貫通する矩形の孔121が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。図5に示すように、セパレータ120における孔121の周囲部分は、電解質層112における空気極114の側の表面の周縁部に対向している。セパレータ120は、その対向した部分に配置されたロウ材(例えばAgロウ)により形成された接合部124により、電解質層112(単セル110)と接合されている。セパレータ120により、空気極114に面する空気室166と燃料極116に面する燃料室176とが区画され、単セル110の周縁部における一方の電極側から他方の電極側へのガスのリークが抑制される。なお、セパレータ120が接合された単セル110をセパレータ付き単セルともいう。
図7に示すように、空気極側フレーム130は、中央付近に上下方向に貫通する矩形の孔131が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、マイカやサーミキュライト、バーミキュライト等の絶縁体により形成されている。空気極側フレーム130の孔131は、空気極114に面する空気室166を構成する。また、空気極側フレーム130には、酸化剤ガス供給マニホールド163と空気室166とを連通する酸化剤ガス供給連通孔132と、空気室166と酸化剤ガス排出マニホールド162とを連通する酸化剤ガス排出連通孔133とが形成されている。図4から図6に示すように、空気極側フレーム130は、セパレータ120における電解質層112に対向する側とは反対側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面の周縁部とに接触している。より詳細には、空気極側フレーム130は、ボルト22による締結力によって上下方向に圧縮力が加えられた状態で、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面とに接触している。このような構成の空気極側フレーム130によって、空気室166がシールされると共に、発電単位102に含まれる一対のインターコネクタ150間が電気的に絶縁される。なお、空気極側フレーム130によるシールは、コンプレッションシールとも呼ばれる。空気極側フレーム130の構成については、後に詳述する。
図8に示すように、燃料極側フレーム140は、中央付近に上下方向に貫通する矩形の孔141が形成されたフレーム状の部材であり、例えば、金属により形成されている。燃料極側フレーム140の孔141は、燃料極116に面する燃料室176を構成する。また、燃料極側フレーム140には、燃料ガス導入マニホールド171と燃料室176とを連通する燃料ガス供給連通孔142と、燃料室176と燃料ガス排出マニホールド172とを連通する燃料ガス排出連通孔143とが形成されている。図4から図6に示すように、燃料極側フレーム140は、セパレータ120における電解質層112に対向する側の表面の周縁部と、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面の周縁部とに接触している。燃料極側フレーム140の構成については、後に詳述する。
図4から図7に示すように、空気極側集電体134は、空気室166内に配置されている。空気極側集電体134は、所定の間隔をあけて並べられた複数の略四角柱状の導電性部材から構成されており、例えば、フェライト系ステンレスにより形成されている。空気極側集電体134は、空気極114における電解質層112に対向する側とは反対側の表面と、インターコネクタ150における空気極114に対向する側の表面とに接触することにより、空気極114とインターコネクタ150とを電気的に接続する。なお、空気極側集電体134とインターコネクタ150とが一体の部材として形成されていてもよい。
図4から図6および図8に示すように、燃料極側集電体144は、燃料室176内に配置されている。燃料極側集電体144は、インターコネクタ対向部146と、複数の電極対向部145と、各電極対向部145とインターコネクタ対向部146とをつなぐ連接部147とを備えており、例えば、ニッケルやニッケル合金、ステンレス等により形成されている。各電極対向部145は、燃料極116における電解質層112に対向する側とは反対側の表面に接触し、インターコネクタ対向部146は、インターコネクタ150における燃料極116に対向する側の表面に接触する。そのため、燃料極側集電体144は、燃料極116とインターコネクタ150とを電気的に接続する。なお、電極対向部145とインターコネクタ対向部146との間には、例えばマイカにより形成されたスペーサー149が配置されている。そのため、燃料極側集電体144が温度サイクルや反応ガス圧力変動による発電単位102の変形に追随し、燃料極側集電体144を介した燃料極116とインターコネクタ150との電気的接続が良好に維持される。
(熱交換部103の構成)
図11は、第1実施形態における熱交換部103の構成を概略的に示す説明図である。図11には、熱交換部103のZ方向に直交する断面構成が示されている。図4から図6および図11に示すように、熱交換部103は、矩形の平板形状部材であり、例えば、フェライト系ステンレスにより形成されている。上述したように、熱交換部103のZ方向回りの周縁部には、ボルト22が挿入される連通孔108を構成する8つの孔が形成されている。また、熱交換部103の中央付近には、上下方向に貫通する孔182が形成されている。さらに、熱交換部103には、中央の孔182と酸化剤ガス導入マニホールド161を形成する連通孔108とを連通する連通孔184と、中央の孔182と酸化剤ガス供給マニホールド163を形成する連通孔108とを連通する連通孔186とが形成されている。熱交換部103は、熱交換部103の上側に隣接する発電単位102に含まれる下側のインターコネクタ150と、熱交換部103の下側に隣接する発電単位102に含まれる上側のインターコネクタ150とに挟持されている。これらのインターコネクタ150間において、孔182と連通孔184と連通孔186とにより形成される空間は、後述する熱交換のために酸化剤ガスOGを流す熱交換流路188として機能する。
A−2.燃料電池スタック100の動作:
図4に示すように、酸化剤ガス導入マニホールド161の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して酸化剤ガスOGが供給されると、酸化剤ガスOGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して酸化剤ガス導入マニホールド161に供給される。酸化剤ガス導入マニホールド161に供給された酸化剤ガスOGは、図4および図11に示すように、熱交換部103内に形成された熱交換流路188内に流入し、熱交換流路188を通って酸化剤ガス供給マニホールド163へと排出される。なお、酸化剤ガス導入マニホールド161は、各発電単位102の空気室166には連通していないため、酸化剤ガス導入マニホールド161から各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給されることはない。酸化剤ガス供給マニホールド163へと排出された酸化剤ガスOGは、図4、図5および図7に示すように、酸化剤ガス供給マニホールド163から各発電単位102の酸化剤ガス供給連通孔132を介して、空気室166に供給される。
また、図6および図8に示すように、燃料ガス導入マニホールド171の位置に設けられたガス通路部材27の分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料ガスFGが供給されると、燃料ガスFGは、ガス通路部材27の分岐部29および本体部28の孔を介して燃料ガス導入マニホールド171に供給され、燃料ガス導入マニホールド171から各発電単位102の燃料ガス供給連通孔142を介して、燃料室176に供給される。
各発電単位102の空気室166に酸化剤ガスOGが供給され、燃料室176に燃料ガスFGが供給されると、単セル110において酸化剤ガスOGおよび燃料ガスFGの電気化学反応による発電が行われる。この発電反応は発熱反応である。各発電単位102において、単セル110の空気極114は空気極側集電体134を介して一方のインターコネクタ150に電気的に接続され、燃料極116は燃料極側集電体144を介して他方のインターコネクタ150に電気的に接続されている。また、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102は、熱交換部103を介しているものの、電気的に直列に接続されている。そのため、燃料電池スタック100の出力端子として機能するエンドプレート104,106から、各発電単位102において生成された電気エネルギーが取り出される。なお、SOFCは、比較的高温(例えば700℃から1000℃)で発電が行われることから、起動後、発電により発生する熱で高温が維持できる状態になるまで、燃料電池スタック100が加熱器(図示せず)により加熱されてもよい。
各発電単位102の空気室166から排出された酸化剤オフガスOOGは、図5および図7に示すように、酸化剤ガス排出連通孔133を介して酸化剤ガス排出マニホールド162に排出され、さらに酸化剤ガス排出マニホールド162の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示せず)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。また、各発電単位102の燃料室176から排出された燃料オフガスFOGは、図6および図8に示すように、燃料ガス排出連通孔143を介して燃料ガス排出マニホールド172に排出され、さらに燃料ガス排出マニホールド172の位置に設けられたガス通路部材27の本体部28および分岐部29の孔を経て、当該分岐部29に接続されたガス配管(図示しない)を介して燃料電池スタック100の外部に排出される。
A−3.発電単位102の詳細構成:
図12は、第1実施形態における発電単位102の詳細構成を示す説明図である。図12には、図7から図10のXII−XIIの位置における発電単位102の一部の断面構成が示されている。図12に示すように、発電単位102において、燃料極側フレーム140は、セパレータ120に溶接されていると共に、一対のインターコネクタ150の内の下側(燃料極116側)のインターコネクタ150にも溶接されている。すなわち、発電単位102には、燃料極側フレーム140とセパレータ120との間をシールする第1の溶接部410と、燃料極側フレーム140とインターコネクタ150との間をシールする第2の溶接部420とが形成されている。第1および第2の溶接部410,420は、例えばレーザ溶接により形成される。第1および第2の溶接部410,420の形成の際には、ビード等の突起部BUが形成され、溶接面の平坦性が低下することがある。
図8および図9に示すように、燃料極側フレーム140とセパレータ120との間をシールする第1の溶接部410は、発電単位102のZ方向回りの外周の内側に沿って連続的に形成されている。同様に、図8および図10に示すように、燃料極側フレーム140とインターコネクタ150との間をシールする第2の溶接部420も、発電単位102のZ方向回りの外周の内側に沿って連続的に形成されている。
図12に示すように、Z方向に直交する方向(以下、「面方向」ともいう)において、空気極側フレーム130の外形寸法は、燃料極側フレーム140やインターコネクタ150の外形寸法より小さくなっている。その結果、空気極側フレーム130は、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重ならないようになっている。すなわち、発電単位102において、第1および第2の溶接部410,420とZ方向に重なる部分を溶接重複部分Awとすると、溶接重複部分Awの内、空気極側フレーム130と面方向に重なる範囲には、空間SP1が存在している。つまり、燃料電池スタック100におけるZ方向に圧力を加える場合、空間SP1が存在していることにより、溶接重複部分Awには過度な圧力が加わることがなく、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位を抑制することができる。
また、空気極側フレーム130において、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面とに接触する部分が、空気室166をシールする接触部137として機能する。図12に示す断面では、空気極側フレーム130の全体が、接触部137となっている。面方向において、接触部137と単セル110の外周部との間の距離は、第1および第2の溶接部410,420と単セル110の外周部との間の距離より近い。また、発電単位102において、接触部137とZ方向に重なる部分を接触重複部分Acとすると、接触重複部分Acのいずれの位置にも、空気極側フレーム130とセパレータ120と燃料極側フレーム140とインターコネクタ150とのいずれかが存在し、空間は存在しない。また、本実施形態では、接触重複部分Acには、空気極側フレーム130とセパレータ120と燃料極側フレーム140と上下のインターコネクタ150とのいずれもが存在している。
以上説明した本実施形態の発電単位102によれば、以下に説明するように、発電効率の低下を抑制しつつ、第1および第2の溶接部410,420の突起部BUの存在に起因して空気極側フレーム130による空気室166のガスシール性が低下することを抑制することができる。
図13は、比較例における発電単位102Xの詳細構成を示す説明図である。図13に示す比較例の発電単位102Xでは、燃料極側フレーム140が、薄板部510と、面方向において薄板部510の外側(単セル110の外周部からの距離が遠い側)に配置された厚板部520とから構成された段付き形状となっている。セパレータ120と燃料極側フレーム140との間をシールする第1の溶接部410は、薄板部510の位置に形成されている。そのため、比較例の発電単位102Xでは、第1の溶接部410の突起部BUが収容される空間SP2が確保される。また、空気極側フレーム130の内、燃料極側フレーム140の厚板部520に対向する部分が、接触部137として機能する。そのため、比較例の発電単位102Xでは、第1の溶接部410の突起部BUの存在に起因して空気極側フレーム130による空気室166のガスシール性が低下することを抑制することができる。
しかし、比較例の発電単位102Xでは、面方向において、空気室166のシール機能を担う空気極側フレーム130の接触部137が、第1の溶接部410より外側に位置することとなる。そのため、接触部137より内側(単セル110の外周部からの距離が近い側)において、第1の溶接部410の突起部BUが収容される空間SP2が空気室166と連通し、この空間SP2が酸化剤ガスOGの迂回路となって、一部の酸化剤ガスOGが発電に寄与しないまま空気室166から排出され、発電効率が低下するおそれがある。
一方、図12に示すように、本実施形態の発電単位102では、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されている。そのため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。なお、本実施形態では、発電単位102の溶接重複部分Awには空間SP1が存在し、発電単位102の接触重複部分Acのいずれの位置にもいずれかの部材が存在している(空間が存在しない)ため(発電単位102の接触重複部分Acには、空気極側フレーム130とセパレータ120と燃料極側フレーム140と上下のインターコネクタ150とのいずれもが存在しているため)、突起部BUの影響によって接触部137が変形したり変位したりすることが抑制され、接触部137によって空気室166を確実にシールすることができる。さらに、本実施形態の発電単位102では、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
また、本実施形態の発電単位102では、空気極側フレーム130の形状を調整するだけで上記効果を得られるため、例えば燃料極側フレーム140やインターコネクタ150等の金属製部材に溝加工等を行う場合と比較して、製造工程の容易化・効率化を実現することができる。
なお、本実施形態の発電単位102において、一対のインターコネクタ150の内の下側(燃料極116側)のインターコネクタ150が特許請求の範囲における第1のインターコネクタに相当し、上側(空気極114側)のインターコネクタ150が特許請求の範囲における第2のインターコネクタに相当し、燃料室176が特許請求の範囲における第1の室に相当し、空気室166が特許請求の範囲における第2の室に相当し、Z方向(上下方向)が特許請求の範囲における第1の方向に相当し、Z方向に直交する方向(面方向)が特許請求の範囲における第2の方向に相当する。
また、本実施形態では、第1および第2の溶接部410,420は、上述した発電単位102のZ方向回りの外周付近に加えて、各連通孔108を取り囲む位置にも形成されている。図14は、第1実施形態における発電単位102の詳細構成を示す他の説明図である。図14には、図5に示された位置と同じ位置における発電単位102の一部の断面構成が示されている。図14および図8から図10に示すように、第1および第2の溶接部410,420は、各連通孔108を取り囲む位置にも形成されている。空気極側フレーム130は、この位置に形成された第1および第2の溶接部410,420にも重ならないように形成されている。すなわち、空気極側フレーム130における連通孔108を構成する貫通孔の径は、燃料極側フレーム140やインターコネクタ150における連通孔108を構成する貫通孔の径より大きくなっている。そのため、本実施形態の発電単位102では、各連通孔108についても、空気極側フレーム130によるガスシール性の低下を抑制することができる。
B.第2実施形態:
図15は、第2実施形態における発電単位102aの詳細構成を示す説明図である。第2実施形態における発電単位102aは、空気極側フレーム130aの構成が、図12に示した第1実施形態の発電単位102と異なっている。第2実施形態における発電単位102aのその他の構成は、第1実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
上述したように、図12に示した第1実施形態の発電単位102では、空気極側フレーム130が、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重ならないように形成されているが、図15に示す第2実施形態の発電単位102aでは、空気極側フレーム130aが、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重なっている。ただし、空気極側フレーム130aにおける当該重なる部分において、セパレータ120に対向する表面側の一部分が欠損し、溶接重複部分Awの空気極側フレーム130aの板厚が他の部分より薄くなっている。そのため、第2実施形態の発電単位102aにおいても、発電単位102aの溶接重複部分Awの内、空気極側フレーム130aと面方向に重なる範囲に、空間SP1が存在している。
第2実施形態の発電単位102aでは、上述した第1実施形態の発電単位102と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。また、空気極側フレーム130aの形状を調整するだけで上記効果を得られるため、例えば燃料極側フレーム140やインターコネクタ150等の金属製部材に溝加工等を行う場合と比較して、製造工程の容易化・効率化を実現することができる。
なお、第2実施形態では、第1の溶接部410の突起部BUは空間SP1に面しているが、第2の溶接部420の突起部BUは空間SP1に面していない。しかし、溶接重複部分Awに存在する空間SP1によって、第1の溶接部410に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位に加え、第2の溶接部420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位も吸収されるため、接触部137により空気室166を良好にシールすることができる。つまり、燃料電池スタック100におけるZ方向に圧力を加える場合、空間SP1が存在していることにより、溶接重複部分Awには過度な圧力が加わることがなく、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位を抑制することができる。また、第2実施形態の空気極側フレーム130aにおいて、セパレータ120に対向する表面側ではなくインターコネクタ150に対向する表面側の部分が欠損して、板厚が他の部分より薄くなっていてもよい。
C.第3実施形態:
図16は、第3実施形態における発電単位102bの詳細構成を示す説明図である。第3実施形態における発電単位102bは、インターコネクタ150bおよび空気極側フレーム130bの構成が、図12に示した第1実施形態の発電単位102と異なっている。第3実施形態における発電単位102bのその他の構成は、第1実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
第3実施形態における発電単位102bでは、インターコネクタ150bの内、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重なる部分が薄板部152となっている。薄板部152は、Z方向の板厚が薄くなるように、インターコネクタ150bにおける空気極側フレーム130bに対向する表面側から溝加工された部分である。インターコネクタ150bと燃料極側フレーム140との間をシールする第2の溶接部420は、薄板部152の位置に形成される。第3実施形態の発電単位102bにおいて、第1および第2の溶接部410,420とZ方向に重なる溶接重複部分Awの内、インターコネクタ150bと面方向に重なる範囲に、空間SP1が存在している。
また、第3実施形態における発電単位102bでは、空気極側フレーム130bは、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重なるように形成されている。すなわち、面方向において、空気極側フレーム130bの外形寸法は、燃料極側フレーム140やインターコネクタ150bの外形寸法と同じである。
第3実施形態の発電単位102bでは、上述した第1実施形態の発電単位102と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
また、第3実施形態の発電単位102bでは、溶接重複部分Awに空間SP1を確保するという目的のために空気極側フレーム130bの形状が制約されることがないため、空気極側フレーム130bの外形をセパレータ120や燃料極側フレーム140の外形と合わせて位置合わせを容易化することにより、組み付け精度を向上させることができる。
なお、第3実施形態では、第2の溶接部420の突起部BUは空間SP1に面しているが、第1の溶接部410の突起部BUは空間SP1に面していない。しかし、溶接重複部分Awに存在する空間SP1によって、第2の溶接部420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位に加え、第1の溶接部410に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位も吸収されるため、接触部137により空気室166を良好にシールすることができる。
D.第4実施形態:
図17は、第4実施形態における発電単位102cの詳細構成を示す説明図である。第4実施形態における発電単位102cは、空気極側フレーム130cの構成が、図12に示した第1実施形態の発電単位102と異なっている。第4実施形態における発電単位102cのその他の構成は、第1実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
第4実施形態における発電単位102cでは、第1実施形態の発電単位102と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されている。第4実施形態における発電単位102cでは、さらに、面方向における単セル110の外周部からの距離が第1および第2の溶接部410,420より遠い位置に、空気極側フレーム130cが存在する。空気極側フレーム130cにおけるこの部分は、接触部137と同様に、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面とに接触して両者の間をシールする第2の接触部138として機能する。
第4実施形態の発電単位102cでは、上述した第1実施形態の発電単位102と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。また、空気極側フレーム130cの形状を調整するだけで上記効果を得られるため、例えば燃料極側フレーム140やインターコネクタ150等の金属製部材に溝加工等を行う場合と比較して、製造工程の容易化・効率化を実現することができる。
さらに、第4実施形態の発電単位102cでは、第2の接触部138の存在により空間SP1が閉空間となるため、空間SP1内にガラスシール等のシール材を容易に配置することができ、ガスシール性をさらに向上させることができる。
E.第5実施形態:
図18は、第5実施形態における発電単位102dの詳細構成を示す説明図である。第5実施形態における発電単位102dは、空気極側フレーム130dおよびインターコネクタ150dの構成が、図16に示した第3実施形態の発電単位102bと異なっている。第5実施形態における発電単位102dのその他の構成は、第3実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
第5実施形態における発電単位102dでは、第3実施形態の発電単位102bと同様に、インターコネクタ150dの内、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重なる部分が薄板部152dとなっている。そのため、発電単位102dにおいて、第1および第2の溶接部410,420とZ方向に重なる溶接重複部分Awの内、インターコネクタ150dと面方向に重なる範囲に、空間SP1が存在している。ただし、第5実施形態における発電単位102dでは、薄板部152dは、インターコネクタ150dの外縁部ではなく、外縁部より内側に形成されている。また、第5実施形態における発電単位102dでは、面方向における単セル110の外周部からの距離が第1および第2の溶接部410,420より遠い位置に、空気極側フレーム130dが存在する。空気極側フレーム130dにおけるこの部分は、接触部137と同様に、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面とに接触して両者の間をシールする第2の接触部138として機能する。
第5実施形態の発電単位102dでは、上述した第3実施形態の発電単位102bと同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
また、第5実施形態の発電単位102dでは、溶接重複部分Awに空間SP1を確保するという目的のために空気極側フレーム130dの形状が制約されることがないため、空気極側フレーム130dの外形をセパレータ120や燃料極側フレーム140の外形と合わせて位置合わせを容易化することにより、組み付け精度を向上させることができる。
さらに、第5実施形態の発電単位102dでは、第2の接触部138の存在により空間SP1が閉空間となるため、空間SP1内にガラスシール等のシール材を容易に配置することができ、ガスシール性をさらに向上させることができる。
なお、第5実施形態では、第2の溶接部420の突起部BUは空間SP1に面しているが、第1の溶接部410の突起部BUは空間SP1に面していない。しかし、溶接重複部分Awに存在する空間SP1によって、第2の溶接部420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位に加え、第1の溶接部410に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位も吸収されるため、接触部137により空気室166を良好にシールすることができる。
F.第6実施形態:
図19は、第6実施形態における発電単位102eの詳細構成を示す説明図である。第6実施形態における発電単位102eは、インターコネクタ150eの構成が、図16に示した第3実施形態の発電単位102bと異なっている。第6実施形態における発電単位102eのその他の構成は、第3実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
第6実施形態における発電単位102eでは、インターコネクタ150eが、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重ならないように形成されている。すなわち、面方向において、インターコネクタ150eの外形寸法は、燃料極側フレーム140や空気極側フレーム130eの外形寸法より小さくなっている。そのため、発電単位102eにおいて、第1および第2の溶接部410,420とZ方向に重なる溶接重複部分Awの内、インターコネクタ150eと面方向に重なる範囲に、空間SP1が存在している。なお、本実施形態では、燃料極側フレーム140とインターコネクタ150との間をシールする第2の溶接部420は形成されていない。
第6実施形態の発電単位102eでは、上述した第3実施形態の発電単位102bと同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1の溶接部410が形成されているため、第1の溶接部410に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
また、第6実施形態の発電単位102eでは、溶接重複部分Awに空間SP1を確保するという目的のために空気極側フレーム130eの形状が制約されることがないため、空気極側フレーム130eの外形をセパレータ120や燃料極側フレーム140の外形と合わせて位置合わせを容易化することにより、組み付け精度を向上させることができる。
さらに、第6実施形態の発電単位102eでは、第3実施形態のようにインターコネクタ150bに薄板部152を形成する場合に行われる溝加工等の煩雑な加工を行うことなく、溶接重複部分Awに空間SP1を確保することができる。
なお、第6実施形態では、第1の溶接部410の突起部BUは空間SP1に面していない。しかし、溶接重複部分Awに存在する空間SP1によって、第1の溶接部410に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位は吸収されるため、接触部137により空気室166を良好にシールすることができる。
G.第7実施形態:
図20は、第7実施形態における発電単位102fの詳細構成を示す説明図である。第7実施形態における発電単位102fは、空気極側フレーム130fの構成が、図12に示した第1実施形態の発電単位102と異なっている。第7実施形態における発電単位102fのその他の構成は、第1実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
第7実施形態における発電単位102fでは、第1実施形態の発電単位102と比較して、空気極側フレーム130fが、面方向のより内側まで延伸している。すなわち、空気極側フレーム130fは、燃料極側フレーム140と単セル110との間に存在する空間SP3と、Z方向に重なっている。
第7実施形態の発電単位102fでは、上述した第1実施形態の発電単位102と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、溶接重複部分Awに存在する空間SP1が空気室166と連通することが接触部137により妨げられるため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。また、空気極側フレーム130fの形状を調整するだけで上記効果を得られるため、例えば燃料極側フレーム140やインターコネクタ150等の金属製部材に溝加工等を行う場合と比較して、製造工程の容易化・効率化を実現することができる。
さらに、第7実施形態の発電単位102fでは、空気極側フレーム130fが面方向のより内側まで延伸しているため、空気室166における発電に寄与しない酸化剤ガスOGが流れる空間の容積をより小さくすることができ、発電効率が低下することをさらに効果的に抑制することができる。
H.第8実施形態:
図21は、第8実施形態における燃料電池スタック100gの構成を概略的に示す説明図である。また、図22は、第8実施形態における発電単位102gの詳細構成を示す説明図である。図21には、図5と同様の位置における燃料電池スタック100gの断面構成が示されており、図22には、図21のPx部の拡大図が示されている。第8実施形態における燃料電池スタック100gは、エンドプレート104g,106gの構成および発電単位102gの構成が、第1実施形態と異なっている。第8実施形態における燃料電池スタック100gのその他の構成は、第1実施形態と同一であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
図22に示すように、第8実施形態では、各発電単位102gにおける溶接重複部分Awには空間SP1が存在しない。その代わりに、エンドプレート104g,106gが、Z方向において第1および第2の溶接部410,420と重ならないように形成されている。すなわち、面方向において、エンドプレート104g,106gの外形寸法は、燃料極側フレーム140やインターコネクタ150の外形寸法より小さくなっている。そのため、燃料電池スタック100gにおいて、第1および第2の溶接部410,420とZ方向に重なる部分の内、エンドプレート104g,106gと面方向に重なる範囲に、空間SP1が存在している。つまり、エンドプレート104g,106gによって各発電単位102gを押圧して挟持する場合、エンドプレート104g,106gに設けられた空間SP1により、溶接重複部分Awには過度な圧力が加わることがなく、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUによる各部材の変形や変位を抑制することができる。また、第88施形態では、接触重複部分Acには、各発電単位102gの空気極側フレーム130とセパレータ120と燃料極側フレーム140と上下のインターコネクタ150と、エンドプレート104g,106gとのいずれもが存在している。
第8実施形態では、上述した第1実施形態と同様に、面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置(すなわち、該接触部137に対応する接触重複部分Acより遠い位置)に、第1および第2の溶接部410,420が形成されているため、第1および第2の溶接部410,420に形成された突起部BUの影響を受けることなく、接触部137によって空気室166を良好にシールすることができる。また、空間SP1が空気室166と連通することがないため、そのような空間SP1が酸化剤ガスOGの迂回路となって発電効率が低下することを抑制することができる。
さらに、第8実施形態では、発電単位102gを構成する各部材と比較してより厚い板状部材であるエンドプレート104g,106gの面方向の寸法が小さくなるため、燃料電池スタック100gを軽量化することができる。
I.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記各実施形態において、空気極側フレーム130の全体が接触部137として機能する必要は無く、空気極側フレーム130の一部分が接触部137として機能するとしてもよい。
また、上記各実施形態において、発電単位102に第1の溶接部410と第2の溶接部420との両方が形成されている必要は無く、発電単位102に第1の溶接部410と第2の溶接部420との少なくとも一方が形成されていればよい。また、上記各実施形態において、面方向における第1の溶接部410および第2の溶接部420の位置は同一である必要は無く、両者の位置がずれていてもよい。
また、上記実施形態では、発電単位102が、燃料室176を構成する孔141が形成された燃料極側フレーム140と、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面との両方に接触して空気室166をシールする接触部137を有する空気極側フレーム130とを備え、セパレータ120と燃料極側フレーム140との間をシールする第1の溶接部410と、燃料極側フレーム140とインターコネクタ150との間をシールする第2の溶接部420とが形成されているが、この構成において燃料極側と空気極側とを反対にしてもよい。すなわち、発電単位102が、空気室166を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、セパレータ120の表面とインターコネクタ150の表面との両方に接触して燃料室176をシールする接触部を有するガスシール部材とを備え、セパレータ120とフレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、フレーム部材とインターコネクタ150との間をシールする第2の溶接部とが形成されているとしてもよい。
また、上記実施形態において、空間SP1に柔らかい詰め物(例えば発電単位102を構成する各部材よりヤング率の小さい物)が挿入されていてもよい。
また、上記実施形態において、燃料電池スタック100に含まれる発電単位102の個数は、あくまで一例であり、発電単位102の個数は燃料電池スタック100に要求される出力電圧等に応じて適宜決められる。
また、上記実施形態において、燃料電池スタック100の配列方向における熱交換部103の位置はあくまで一例であり、熱交換部103の位置は任意の位置に変更可能である。ただし、熱交換部103の位置は、燃料電池スタック100に含まれる複数の発電単位102の内、より高温になる発電単位102に隣接する位置であることが、燃料電池スタック100の配列方向における熱分布の緩和のために好ましい。例えば、燃料電池スタック100の配列方向中央付近の発電単位102がより高温になりやすい場合には、上記実施形態のように、燃料電池スタック100の配列方向中央付近に熱交換部103を設けることが好ましい。また、燃料電池スタック100が2つ以上の熱交換部103を備えていてもよい。
また、上記実施形態では、熱交換部103が酸化剤ガスOGの温度を上昇させるように構成されているが、熱交換部103が、酸化剤ガスOGに代えて燃料ガスFGの温度を上昇させるように構成されてもよいし、酸化剤ガスOGと共に燃料ガスFGの温度を上昇させるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、ボルト22の両側にナット24が嵌められているとしているが、ボルト22が頭部を有し、ナット24はボルト22の頭部の反対側にのみ嵌められているとしてもよい。
また、上記実施形態では、エンドプレート104,106が出力端子として機能するとしているが、エンドプレート104,106の代わりに、エンドプレート104,106のそれぞれと接続された別部材(例えば、エンドプレート104,106のそれぞれと発電単位102との間に配置された導電板)が出力端子として機能するとしてもよい。
また、上記実施形態では、各ボルト22の軸部の外周面と各連通孔108の内周面との間の空間を各マニホールドとして利用しているが、これに代えて、各ボルト22の軸部に軸方向の孔を形成し、その孔を各マニホールドとして利用してもよいし、各マニホールドを各ボルト22が挿入される各連通孔108とは別に設けてもよい。
また、上記実施形態では、2つの発電単位102が隣接して配置されている場合には、1つのインターコネクタ150が隣接する2つの発電単位102に共有されるとしているが、このような場合でも、2つの発電単位102がそれぞれのインターコネクタ150を備えてもよい。また、上記実施形態では、燃料電池スタック100において最も上に位置する発電単位102の上側のインターコネクタ150や、最も下に位置する発電単位102の下側のインターコネクタ150は省略されているが、これらのインターコネクタ150を省略せずに設けてもよい。
また、上記実施形態において、燃料極側集電体144は、空気極側集電体134と同様の構成であってもよく、燃料極側集電体144と隣接するインターコネクタ150とが一体部材であってもよい。また、空気極側フレーム130ではなく燃料極側フレーム140が絶縁体であってもよい。また、空気極側フレーム130や燃料極側フレーム140は、多層構成であってもよい。
また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
また、上記実施形態において、都市ガスを改質して水素リッチな燃料ガスFGを得るとしているが、LPガスや灯油、メタノール、ガソリン等の他の原料から燃料ガスFGを得るとしてもよいし、燃料ガスFGとして純水素を利用してもよい。
また、上記実施形態では、燃料電池スタック100に含まれるすべての発電単位102が上述した通りの構成(面方向における単セル110の外周部からの距離が接触部137より遠い位置に第1および/または第2の溶接部410,420が形成されている構成)であるとしているが、燃料電池スタック100に含まれる少なくとも1つの発電単位102が上述した通りの構成であれば、少なくともその発電単位102において、発電効率の低下を抑制しつつ第1および第2の溶接部410,420の突起部BUの存在に起因して空気極側フレーム130による空気室166のガスシール性が低下することを抑制することができる。
また、上記実施形態では、固体酸化物形燃料電池(SOFC)を例に説明したが、本発明は、固体高分子形燃料電池(PEFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)といった他のタイプの燃料電池にも適用可能である。
また、本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することも可能である。
(1)電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、
前記単セルを挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、
貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、
前記セパレータと前記第1のインターコネクタとの間に配置され、前記燃料室と前記空気室との一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、
前記セパレータと前記第2のインターコネクタとの間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を備える燃料電池発電単位において、
前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が、前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする、燃料電池発電単位。
(2)第1の方向に並べて配置された複数の燃料電池発電単位と、前記複数の燃料電池発電単位を挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のエンドプレートと、を備える燃料電池スタックにおいて、
各前記燃料電池発電単位は、
電解質層と前記電解質層を挟んで前記第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、
前記単セルと前記第1の方向に対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、
貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、
前記セパレータと、前記セパレータの一方の面に対向する前記第1のインターコネクタと、の間に配置され、前記燃料室または前記空気室のいずれか一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、
前記セパレータと、前記セパレータの前記フレーム部材に対向する面とは反対側の面に対向する前記第2のインターコネクタと、の間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を含み、
各前記燃料電池発電単位において、前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が、前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されている、燃料電池スタック。
22:ボルト 24:ナット 26:絶縁シート 27:ガス通路部材 28:本体部 29:分岐部 100:燃料電池スタック 102:発電単位 103:熱交換部 104:エンドプレート 106:エンドプレート 108:連通孔 110:単セル 112:電解質層 114:空気極 116:燃料極 120:セパレータ 121:孔 124:接合部 130:空気極側フレーム 131:孔 132:酸化剤ガス供給連通孔 133:酸化剤ガス排出連通孔 134:空気極側集電体 137:接触部 138:第2の接触部 140:燃料極側フレーム 141:孔 142:燃料ガス供給連通孔 143:燃料ガス排出連通孔 144:燃料極側集電体 145:電極対向部 146:インターコネクタ対向部 147:連接部 149:スペーサー 150:インターコネクタ 152:薄板部 161:酸化剤ガス導入マニホールド 162:酸化剤ガス排出マニホールド 163:酸化剤ガス供給マニホールド 166:空気室 171:燃料ガス導入マニホールド 172:燃料ガス排出マニホールド 176:燃料室 182:孔 184:連通孔 186:連通孔 188:熱交換流路 410:第1の溶接部 420:第2の溶接部 510:薄板部 520:厚板部

Claims (7)

  1. 電解質層と前記電解質層を挟んで第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、
    前記単セルを挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、
    貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、
    前記セパレータと前記第1のインターコネクタとの間に配置され、前記燃料室と前記空気室との一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、
    前記セパレータと前記第2のインターコネクタとの間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を備える燃料電池発電単位において、
    前記燃料電池発電単位の一部分であって前記接触部と前記第1の方向に重なる部分である接触重複部分には、前記ガスシール部材と前記セパレータと前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタとのいずれもが存在し、
    前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が、前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部に対応する前記接触重複部分より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする、燃料電池発電単位。
  2. 請求項1に記載の燃料電池発電単位において、
    前記燃料電池発電単位の一部分であって前記第1の溶接部と前記第2の溶接部との少なくとも一方と前記第1の方向に重なる部分である溶接重複部分の内、前記ガスシール部材と前記第2の方向に重なる範囲には、空間が存在することを特徴とする、燃料電池発電単位。
  3. 請求項1に記載の燃料電池発電単位において、
    前記燃料電池発電単位の一部分であって前記第1の溶接部と前記第2の溶接部との少なくとも一方と前記第1の方向に重なる部分である溶接重複部分の内、前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタとの少なくとも一方と前記第2の方向に重なる範囲には、空間が存在することを特徴とする、燃料電池発電単位。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の燃料電池発電単位において、
    前記ガスシール部材は、前記第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が前記第1の溶接部および前記第2の溶接部より遠い位置に、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触してシールする第2の接触部を有することを特徴とする、燃料電池発電単位。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の燃料電池発電単位において、
    前記ガスシール部材は、前記フレーム部材と前記単セルとの間の空間と前記第1の方向に重なることを特徴とする、燃料電池発電単位。
  6. 複数の燃料電池発電単位を備える燃料電池スタックにおいて、
    前記複数の燃料電池発電単位の少なくとも1つは、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の燃料電池発電単位であることを特徴とする、燃料電池スタック。
  7. 第1の方向に並べて配置された複数の燃料電池発電単位と、前記複数の燃料電池発電単位を挟んで前記第1の方向に互いに対向する金属製の第1および第2のエンドプレートと、を備える燃料電池スタックにおいて、
    各前記燃料電池発電単位は、
    電解質層と前記電解質層を挟んで前記第1の方向に互いに対向する空気極および燃料極とを含む単セルと、
    前記単セルと前記第1の方向に対向する金属製の第1および第2のインターコネクタと、
    貫通孔が形成され、前記貫通孔を取り囲む部分が前記単セルの周縁部と接合され、前記空気極に面する空気室と前記燃料極に面する燃料室とを区画する金属製のセパレータと、
    前記セパレータと、前記セパレータの一方の面に対向する前記第1のインターコネクタと、の間に配置され、前記燃料室または前記空気室のいずれか一方である第1の室を構成する貫通孔が形成された金属製のフレーム部材と、
    前記セパレータと、前記セパレータの前記フレーム部材に対向する面とは反対側の面に対向する前記第2のインターコネクタと、の間に配置され、前記セパレータにおける前記第2のインターコネクタ側の表面と前記第2のインターコネクタにおける前記セパレータ側の表面との両方に接触して前記燃料室と前記空気室との他方である第2の室をシールする接触部を有するガスシール部材と、を含み、
    前記燃料電池スタックの一部分であって各前記燃料電池発電単位の前記接触部と前記第1の方向に重なる部分である接触重複部分には、各前記燃料電池発電単位の前記ガスシール部材と前記セパレータと前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタと前記第2のインターコネクタと、前記第1および第2のエンドプレートとのいずれもが存在し
    各前記燃料電池発電単位において、前記第1の方向に直交する第2の方向における前記単セルの外周部からの距離が、前記接触部の内、前記単セルに最も近い位置に配置された前記接触部に対応する前記接触重複部分より遠い位置に、前記セパレータと前記フレーム部材との間をシールする第1の溶接部と、前記フレーム部材と前記第1のインターコネクタとの間をシールする第2の溶接部と、の少なくとも一方が形成されている、燃料電池スタック。
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