JPWO2016163179A1 - 変形検出センサおよびその製造方法 - Google Patents

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貴啓 太田
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Abstract

本発明は、変形検出センサであって、幅広い温度域(例えば−20℃〜+80℃)で安定性と感度を維持するものを提供することを目的とする。本発明は、樹脂に磁性フィラーが分散されている磁性樹脂と、該磁性樹脂がその一部に存在する高分子発泡体と、からなるクッションパッド、および該クッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサ、からなる変形検出センサであって、該磁性樹脂がガラス転移点(Tg)−30℃以下を有することを特徴とする変形検出センサおよびその変形検出センサの製造方法を提供する。

Description

本発明は、変形検出センサ、特に車の座席に人が着座したかどうかを検出するのに好適な変形検出センサ、およびその製造方法に関する。
自動車などの車両において、人が座席に着座してシートベルトをしかたどうか、を検出して、シートベルトをしていないときに警告を発するアラームシステムが実用化されている。このシステムは、通常、人の着座を検知して、着座してもシートベルトしないときに警告を発するものである。この装置には、人が着座したかどうかを検出する着座センサと、シートベルトがバックルに固定されたことを検出する装置が組み合わされていて、人が着座してもシートベルトがバックルに固定されない時に警告を発するようにしたものが用いられている。着座センサは、人が何回も座るのを検出しなければならないので、高い耐久性を必要とする。また、人が座ったときに、異物感が無いものが求められている。
特開2012−108113号公報(特許文献1)には、座席に配置されて人の着座を検知する着座センサであって、クッション部材の中に対向した電極を設けて、電気的接触で人の着座を検知するものが開示されている。このセンサは、電極を用いるもので、配線がどうしても必要であり、大きな変位を受けると断線することも考えられ、耐久性に問題がある。また、電極は金属的な物が多く、人が座ったときに異物感が生じるし、電極が金属的で無いとしても、その他のものによる異物感が存在する。
特開2011−255743号公報(特許文献2)には、誘電体を挟んで対向するセンサ電極と、センサ電極の間の静電容量を測定する静電容量センサをと備えた静電容量式着座センサが記載されている。このセンサも電極を使うので、配線が必要であり、上記特許文献1と同じように耐久性の問題がある。また、電極の使用により、異物感はぬぐえない。
特開2007−212196号公報(特許文献3)には、変位可能な可撓部材に取り付けられた磁気を発生させる磁気発生体と、磁気発生体から発生された磁場を検出する磁気インピーダンス素子を有するフレームの固定部材に取り付けられた磁気センサを備える車両シート用加重検出装置が記載されている。この装置では、磁気発生体は所定の大きさを有する磁石を用いるもので、異物感がなくクッション材の表層へ配置することが難しく、クッション材内層部に配置すると、検出精度が問題となる。
特開2006−014756号公報(特許文献4)には、永久磁石と磁気センサを備えた生体信号検出装置が記載されている。この装置も明らかに永久磁石を使用するものであって、異物感があるので、クッション材の表層への配置が難しい。また、クッション内層部への配置も、検出精度が劣ることになる。
特開2012−108113号公報 特開2011−255743号公報 特開2007−212196号公報 特開2006−014756号公報
本発明者等は、既に変形検出センサの耐久性を向上すると共に、異物感が生じないものを得るために、樹脂中に磁性フィラーを分散した磁性樹脂を高分子発泡体中に導入することを提案したが、幅広い温度域(例えば−20℃〜+80℃)で安定性と感度を維持することが難しかった。本発明者等は、鋭意検討の結果、磁性樹脂のガラス転移点を−30℃以下に制御することにより、幅広い温度域においても優れた安定性と感度を維持できることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち、本発明は、樹脂に磁性フィラーが分散されている磁性樹脂と、該磁性樹脂がその一部に存在する高分子発泡体と、からなるクッションパッド、および
該クッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサ、
からなる変形検出センサであって、
該磁性樹脂がガラス転移点(Tg)−30℃以下を有することを特徴とする変形検出センサを提供する。
本発明は、また、クッションパッドと、該クッションパッドの変形を検出するセンサとからなる変形検出センサの製造方法であって、該製造方法が、磁性フィラーを樹脂前駆体液に分散させる工程、樹脂前駆体液を硬化させてガラス転移点−30℃以下である磁性樹脂を形成する工程、クッションパッド用モールドに前記磁性樹脂を配設する工程、高分子発泡体原液をクッションパッド用モールドに注入する工程、前記高分子発泡体原液を発泡させて、磁性樹脂と高分子発泡体を一体化してクッションパッドを形成する工程、および該クッションパッドをクッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと組み合わせる工程、からなる変形検出センサの製造方法を提供する。
前記磁性樹脂は、20℃での貯蔵弾性率E’(20℃)と−20℃での貯蔵弾性率E’(−20℃)との比である貯蔵弾性率比E’(20℃/−20℃)0.2以上を有するのが好ましい。
前記磁性樹脂および高分子発泡体は、ポリウレタンから形成されるのが好ましい。
前記磁性樹脂と高分子発泡体とは、自己接着しているのが好ましい。
前記磁性樹脂を形成するポリウレタンは、主鎖型シリコーン含有ポリオールを含むのが好ましい。
前記主鎖型シリコーン含有ポリオールは、好ましくは数平均分子量(Mn)1,000〜5,000を有し、前記磁性樹脂の樹脂中の主鎖型シリコーン含有ポリオールの含有量が、20〜80重量%であるのが好ましい。
前記クッションパッドは、車載用であり、検出する変形が人の着座状態であるのが好ましい。
本発明によれば、磁性樹脂のガラス転移点を−30℃以下に制限することにより、磁性樹脂が−20℃〜+80℃のような幅広い温度域で性能に変化が少なく、優れた安定性と感度が得られる。これにより、本発明の変形検出センサは、幅広い温度域で高分子発泡体の変形に起因する磁力の変化に対して優れた検出能が発揮される。
本発明の磁性樹脂は、磁性フィラーが分散されているので、固体状の磁石を用いる場合に比べて、異物感が非常に少なく、座り心地が良いクッションパッドとなる。また、磁気センサは、磁性樹脂中の磁性フィラーの磁気変化を検出するので、距離を離して設置しても良く、また電極を用いる変形検出センサと異なって、電極に接続するための配線が不要であり、配線の切断などの耐久性の問題が解消される。更に、電極に接続する配線が不要なので、高分子発泡体内に異物を設置する必要が無く、製造面でも簡単になる。
本発明の変形検出センサを車載用シートに応用した場合を示す模式断面図である。 本発明のクッションパッドの斜視図を模式的に表した図である。
図1および図2を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の変形検出センサを車載用シートに応用する場合を示す模式断面図である。
図2は、本発明のクッションパッドの斜視図を模式的に表した図である。
本発明の変形検出センサを利用する車載用シートは、基本的には、着座部1と、背もたれ部2と、磁気センサ3とから構成されている。着座部1は、磁性樹脂4と、高分子発泡体5とからなるクッションパッド6と、それを覆う外皮7からなり、磁性樹脂4は高分子発泡体5の着座面の一部に層状に形成されている。磁気センサ3は、車載用シートを支える台座8に固定されているのが好ましい。台座8は、自動車の場合車体(図示せず)に固定されている。
図2では、磁性樹脂4と高分子発泡体5とからなる本発明のクッションパッド6の斜視図を示し、台座8とその上に載置された磁気センサ3も図示している。磁性樹脂4は、人が着座して、変形を一番受けやすい場所の上方に配置してある。図2では、クッションパッド6の上の外皮7が記載されていない。外皮7は、皮、布、合成樹脂が用いられるが、それらに限定されない。
磁性樹脂4中には、磁性フィラーが分散されていて、磁性フィラーは着磁その他方法で磁力を有している。人が着座部1に着座すると、クッションパッド6が変形し、これにより磁場が変化する。その磁場の変化を磁気センサ3が検出し、人が着座したことを認識する。上記図1および図2では、磁性樹脂4を有するクッションパッド6は、人が着座する尻部にあり、人が座っていることを認識して、例えばシートベルトをしていない場合に警告を発するようにすることができる。また、本発明のクッションパッド6は、人の背中にあたる背もたれ部2に使用してよく、その場合は人の着座の姿勢を検知することができる。
磁性樹脂
本明細書において「磁性樹脂」とは、樹脂中に磁性フィラー(即ち、磁性を有する無機フィラー)が分散したものと言う。
磁性フィラーは、一般的に、稀土類系、鉄系、コバルト系、ニッケル系、酸化物系があるが、これらのいずれでもよい。好ましくは、高い磁力が得られる稀土類系であるが、これに限られない。特に好ましくはネオジム系のフィラーが好ましい。磁性フィラーの形状は、特に限定的ではなく、球状、扁平状、針状、柱状および不定形のいずれであってよい。磁性フィラーは、平均粒径0.02〜500μm、好ましくは0.1〜400μm、より好ましくは0.5〜300μmである。平均粒径が0.02μmより小さいと、磁性フィラーの磁気特性が悪化してしまう。平均粒径500μmを超えると磁性樹脂の機械的特性(脆性)が悪化してしまう。
磁性フィラーは、着磁後に樹脂中に導入してもよいが、樹脂に導入した後に着磁することが好ましい。樹脂中に導入後、着磁すると、磁石の極性の制御が容易になり、磁力の検出が容易になる。
本発明の磁性樹脂は、ガラス転移点(Tg)が−30℃以下であることが特徴である。磁性樹脂は、好ましくはガラス転移点(Tg)−80℃〜−30℃が好ましい。また、磁性樹脂は、クッションパッドの変形を、幅広い温度領域(特に低温域)で高感度に検出するために、20℃での貯蔵弾性率E’(20℃)と−20℃での貯蔵弾性率E’(−20℃)との比である貯蔵弾性率比E’(20℃/−20℃)が0.2以上であることが好ましい。
本発明の磁性樹脂の樹脂は、Tgが上記所望の範囲内となるものを任意に使用可能である。樹脂としては、熱可塑性エラストマー、熱硬化性エラストマーまたはそれらの混合物を用いることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。また、熱硬化性エラストマーとしては、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の非ジエン系合成ゴム、および天然ゴム等を挙げることができる。このうち好ましいのは熱硬化性エラストマーであり、長期に使用することに伴う磁性樹脂のへたりを抑制できるためである。更に好ましくは、ポリウレタンエラストマー(ポリウレタンゴムともいう)またはシリコーンエラストマー(シリコーンゴムともいう)である。
上記ポリウレタンエラストマーは、活性水素含有化合物とイソシアネート成分とを反応させることにより得られる。ポリウレタンエラストマーを樹脂成分として用いる場合、活性水素含有化合物と磁性フィラーとを混合し、ここにイソシアネート成分を混合させて混合液を得る。また、イソシアネート成分に磁性フィラーを混合し、活性水素含有化合物を混合させることで混合液を得ることも出来る。その混合液を離型処理したモールド内に注型し、その後硬化温度まで加熱して硬化することにより、磁性樹脂を製造することができる。また、シリコーンエラストマーを樹脂成分として用いる場合、シリコーン樹脂の前駆体に磁性フィラーを入れて混合し、モールド内に入れ、その後加熱して硬化させることにより磁性樹脂を製造することができる。なお、必要に応じて溶剤を添加してもよい。
ポリウレタンエラストマーに使用できるイソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を使用できる。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、イソシアネート成分は、ウレタン変性、アロファネート変性、ビウレット変性、及びイソシアヌレート変性等の変性化したものであってもよい。好ましいイソシアネート成分は、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジシソシアネート、より好ましくは2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネートである。
活性水素含有化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを用いることができる。ただし、本発明においては、活性水素含有化合物として、シリコーン含有ポリオールを使用した場合、特に磁性樹脂のガラス転移温度(Tg)を−30℃以下に設定し易く、かつ常温時と比べて、低温時および高温時のいずれにおいても磁性樹脂の弾性率の変化を小さくすることができるため好ましい。シリコーン含有ポリオールは、末端に少なくとも二つの活性水素基を有し、その主鎖または側鎖にシリコーン部位(Si−O−Si)を有するものであり、本発明においては主鎖にシリコーン部位を有するポリオール(主鎖型シリコーン含有ポリオール)、および側鎖にシリコーン部位を有するポリオール(側鎖型シリコーン含有ポリオール)のいずれも使用可能である。ただし、主鎖にシリコーン部位を有するポリオールの方が、ポリウレタンエラストマー中で相分離を発生し難く、最終的に得られる磁性樹脂の接着性が保持され易いため好ましい。
活性水素含有化合物としてシリコーン含有ポリオールを使用する場合、その数平均分子量は1,000〜5,000であることが好ましい。数平均分子量が1,000より少ないと、低温特製の改善が十分でなく、数平均分子量が5,000を超えると、シリコーンのドメインが大きくなりすぎるため、剥がれが起こりやすく、特性安定性が低下する。また、シリコーン含有ポリオールの含有量は、マトリックス全体の重量の20〜80重量%であることが好ましい。シリコーン含有ポリオールの含有量が、20重量%より少ないとガラス転移点を−30℃以下にすることが難しく、80重量%を超えるとシリコーン成分に起因して高分子発泡体との接着性が悪化し、特性安定性が悪くなる。
本発明においては活性水素含有化合物として、シリコーン含有ポリオールだけでなく、ポリウレタンの分野において公知の化合物を使用できる。例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、3−メチル−1,5−ペンタンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオール等の高分子量ポリオールを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素含有化合物として上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオール成分、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類を混合することもできる。好ましい活性水素含有化合物は、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体、3−メチル−1,5−ペンタンアジペート、より好ましくはポリプロピレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体である。
ポリウレタンエラストマーを磁性樹脂に用いる場合、そのNCO indexは、好ましくは0.3〜1.2、より好ましくは0.5〜1.1、更に好ましく0.7〜1.05である。NCO indexが0.3より小さいと、磁性樹脂の硬化が不十分になる傾向にあり、NCO indexが1.2より大きいと、弾性率が高くなり、磁気センサ感度が低下する傾向にある。
樹脂中の磁性フィラーの量は、樹脂100重量部に対して、1〜450重量部、好ましくは2〜400重量部である。1重量部より少ないと、磁場の変化を検出することが難しくなる。また、450重量部を超えると、樹脂自体が脆くなるなど、所望の特性が得られなくなる。
本発明では、磁性樹脂は、高分子発泡体と両面テープ、もしくは接着剤で貼り付けられていてもよいが、自己接着で一体化していることがより好ましい。自己接着すると、磁性樹脂の高分子発泡体からの剥離なども少なく、耐久性が高く、かつ磁性樹脂の弾性を有する特徴から、柔らかく、座り心地が向上する。磁性樹脂と高分子発泡体との自己接着は、樹脂分子中に存在するウレタン基、およびヒドロキシル基に起因して、化学結合あるいは水素結合により接着するものである。
磁性樹脂の非圧縮状態での厚みは、好ましくは300〜5000μm、より好ましくは400〜4500μm、更に好ましくは500〜4000μmである。上記の厚みが300μmよりも小さいと、所要量のフィラーを添加しようとした際に脆くなってハンドリング性が悪化する傾向にある。一方、上記の厚みが5000μmよりも大きいと、異物感が大きくなる。
磁性樹脂は、気泡を含まない無発泡体であっても構わないが、安定性やセンサ感度を高める観点から、更には軽量化の観点から、気泡を含有する発泡体であってもよい。その発泡体には、一般の樹脂フォームを用いることができるが、圧縮永久歪などの特性を考慮すると熱硬化性樹脂フォームを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂フォームとしては、ポリウレタン樹脂フォーム、シリコーン樹脂フォームなどが挙げられ、このうちポリウレタン樹脂フォームが好適である。ポリウレタン樹脂フォームには、上述したイソシアネート成分や活性水素含有化合物を使用できる。
本発明においては、磁性樹脂の柔軟性を損ねない程度に磁性樹脂の外周部に封止材を設けても良い。封止材としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはそれらの混合物を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えばスチレン系熱可塑性樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリウレタン系熱可塑性樹脂、ポリエステル系熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性樹脂、ポリブタジエン系熱可塑性樹脂、ポリイソプレン系熱可塑性樹脂、フッ素系熱可塑性樹脂、エチレン・アクリル酸エチルコポリマー、エチレン・酢酸ビニルコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリブタジエン等を挙げることができる。また、熱硬化性樹脂としては、例えばポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等のジエン系合成ゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の非ジエン系ゴム、天然ゴム、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。封止材として前記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはそれらの混合物を使用する場合、例えばフィルム状のものを好適に使用することができる。これらのフィルムは積層されていても良く、また、アルミ箔などの金属箔や上記フィルム上に金属が蒸着された金属蒸着膜を含むフィルムであっても良い。封止材は、磁性樹脂中の磁性フィラーの錆を防止する効果を有する。
変形検出センサの製造方法
本発明は、また、磁性フィラーを樹脂前駆体液に分散させる工程、樹脂前駆体液を硬化させてガラス転移点−30℃以下である磁性樹脂を形成する工程、クッションパッド用モールドに前記磁性樹脂を配設する工程、高分子発泡体原液をクッション用パッドモールドに注入する工程、前記高分子発泡体原液を発泡させて、磁性樹脂と高分子発泡体を一体化してクッションパッドを形成する工程、および該クッションパッドをクッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと組み合わせる工程、からなる変形検出センサの製造方法を提供する。
磁性樹脂は、前述したように、樹脂の形成時に、樹脂前駆体液に磁性フィラーを配合して、モールド内で反応させることによりガラス転移点−30℃以下である磁性樹脂を作製することができる。この磁性樹脂をクッションパッド用のモールド内に配設し、その後高分子発泡体原液を注入する。この高分子発泡体原液を発泡させることにより、磁性樹脂と高分子発泡体とが一体化したクッションパッドを形成する。
磁性樹脂では、磁性フィラーは、樹脂中で片面側に偏在しているのが好ましい。また、磁性フィラーの偏在面が、着座面となるのが好ましい。磁性フィラーが磁性樹脂内で偏在することにより、磁性樹脂と高分子発泡体との接着力がより強固なものとなる。
高分子発泡体
高分子発泡体は、上述のように、高分子発泡体原液を発泡させて得られる。高分子発泡体は、一般の樹脂発泡体を用いることができ、その中でも熱硬化性樹脂発泡体が好ましく、より具体的にはポリウレタン樹脂発泡体またはシリコーン樹脂発泡体が用いられる。ポリウレタン樹脂発泡体からなる高分子発泡体の場合、その原液は、ポリイソシアネート成分、ポリオール、水などの活性水素含有化合物を含むものである。ここで、使用できるポリイソシアネート成分、活性水素含有化合物については下記のものが挙げられる。
ポリイソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。また、ジフェニルメタンジイソシアネートの多核体(クルードMDI)であっても良い。エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。また、前記イソシアネートは、ウレタン変性、アロファネート変性、ビウレット変性、及びイソシアヌレート変性等の変性化したものであってもよい。
活性水素含有化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、3−メチル−1,5−ペンタンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオール、ポリマー粒子を分散させたポリエーテルポリオールであるポリマーポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの具体例としては、三井化学株式会社製の市販品(例えば、EP3028、EP3033、EP828、POP3128、POP3428およびPOP3628)などが使用できる。
高分子発泡体を製造するに際して、配合される上記以外のものは通常用いられる架橋剤、整泡剤、触媒等を使用すればよく、その種類はとくに限定されない。
架橋剤の例としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなど挙げられる。整泡剤としては、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン株式会社製のSF-2962、SRX−274C、2969T等が挙げられる。触媒の例としては、Dabco33LV(エアープロダクツジャパン株式会社製)、トヨキャットET、SPF2、MR(東ソー株式会社製)等が挙げられる。
更に、必要に応じて、水、トナー、難燃剤などの添加物を適宜使用することもできる。
難燃剤の例としては、大八化学株式会社製のCR530やCR505が挙げられる。
変形検出センサ
上記方法で得られたクッションパッドは、本発明では、磁気センサを組み合わせることにより、本発明の変形検出センサが得られる。クッションパッドには、磁性樹脂の層がその一部に存在し、クッションパッドが人の着座により変形することにより、磁場が変化する。その磁場の変化を磁気センサが検出して、人の着座を検出する。自動車のシートベルトの装着検出センサの場合、人の着座を検出した後に、シートベルトが固定されていない間警告を発し、シートベルトがバックルに固定されたことを検知して、警告を消すようにしてもよい。
本発明の変形検出センサの製造方法では、磁性樹脂は、クッションパッドの上面あるいは下面にあるのが普通だが、変形検出センサとしては磁性樹脂がクッションパッドの内部に存在してもよい。
本発明に用いる磁気センサは、通常磁場の変化を検出するために用いられるセンサであればよく、磁気抵抗素子(例えば、半導体化合物磁気抵抗素子、異方性磁気抵抗素子(AMR)、巨大磁気抵抗素子(GMR)またはトンネル磁気抵抗素子(TMR))、ホール素子、インダクタ、MI素子、フラックスゲートセンサなどを例示することができる。より広範囲にわたって高い感度を有するという観点から、ホール素子が好ましく使用される。
また、上記変形検出センサは、車載用のクッションパッド以外の用途、例えば、ロボットの手や皮膚、ベッド等の面圧分布、タイヤの路面状態や空気圧、生体の運動状態(モーションキャプチャ、呼吸状態や筋肉の弛緩状態など)、立入禁止制限区域への侵入、スライドドアの異物などの検知に利用することができる。
本発明を実施例により更に詳細に説明する。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
製造例1 イソシアネート末端プレポリマーAの合成
反応容器にポリオールA(グリセリンを開始剤にプロピレンオキサイドを付加したポリオキシプロピレングリコール、OH価56、官能基数3、旭硝子株式会社製、EX−3030)85.2重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1時間行った。その後、反応容器内を窒素置換した。次いで、反応容器にトルエンジイソシアネート(三井化学株式会社製、2,4体=80%、NCO%=48.3%)14.8重量部を添加して、反応容器内の温度を80℃に保持しながら5時間反応させてイソシアネート末端プレポリマーA(NCO%=3.58%)を合成した。
製造例2 イソシアネート末端プレポリマーBの合成
反応容器にポリオールC(ポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価56、官能基数2、信越化学株式会社製、X−22−4272)85.2重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1時間行った。その後、反応容器内を窒素置換した。次いで、反応容器にトルエンジイソシアネート(三井化学株式会社製、2,4体=80%、NCO%=48.3%)14.8重量部を添加して、反応容器内の温度を80℃に保持しながら5時間反応させてイソシアネート末端プレポリマーB(NCO%=3.58%)を合成した。
実施例1
次に、ポリオールC(ポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価56、官能基数2、信越化学株式会社製、X−22−4272)106.5重量部およびオクチル酸ビスマス(日本化学産業株式会社製、プキャット25)0.24重量部の混合液にトルエン31.0重量部を加え、そこにネオジム系フィラー(NdFeB磁粉、愛知製鋼株式会社製、MF−15P、平均粒径133μm)206.5重量部を添加し、フィラー分散液を調製した。また、プレポリマーA 100.0重量部をトルエン31.0重量部に溶解させ、プレポリマー溶液を調製した。このプレポリマー溶液に前記フィラー分散液を添加し、自転・公転ミキサー(シンキー株式会社製)にて混合、および脱泡を行った。この反応液を1.0mmのスペーサーを有する離型処理したPETフィルム上に滴下し、ニップロールにて厚み1.0mmに調整した。その後、80℃で1時間硬化を行って、磁性フィラー分散樹脂を得た。得られた該磁性フィラー分散樹脂を着磁装置(玉川製作所株式会社製)にて2.0Tで着磁することにより、磁性樹脂を得た。
得られた磁性樹脂のシリコーン含有量(重量%)を以下の式から求めた。結果を表1に示す。
シリコーン含有量(wt%)=シリコーン含有ポリオールの重量(g)/磁性フィラーの重量を含まない磁性樹脂の重量(g)×100
また、得られた磁性樹脂のガラス転移点(Tg)および貯蔵弾性率(E’)を以下のように測定した。結果を表1に示す。
ガラス転移点(Tg)、および貯蔵弾性率(E’)は動的粘弾性測定装置(メトラー・トレド株式会社製、DMA861e)を用いて測定した。測定条件は以下の通りとした。
測定モード:引張モード
周波数:1Hz
昇温速度:2.5℃/min
測定温度範囲:−100〜100℃
サンプル形状:長さ19.5mm、幅3.0mm、厚み1.0mm
なお、ガラス転移点はtanδのピークトップ温度(℃)とした。
磁性樹脂含有高分子発泡体(クッションパッド)の作製
ポリプロピレングリコール(三井化学株式会社製、EP−3028、OH価28)60.0重量部、ポリマーポリオール(三井化学株式会社製、POP−3128、OH価28)40.0重量部、ジエタノールアミン(三井化学株式会社製)2.0重量部、水3.0重量部、整泡剤(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン株式会社製、SF−2962)1.0重量部およびアミン触媒(エアープロダクツジャパン株式会社製、Dabco33LV)0.5重量部を混合・撹拌し、混合液Aを調製し、23℃に温度を調節した。また、トルエンジイソシアネートとクルードMDIの80/20(重量比)混合物(三井化学株式会社製、TM−20、NCO%=44.8%)を23℃に温調し、混合液Bとした。
次いで、前記磁性樹脂を50mm角に切り出し、これを400mm角×70mm厚みのモールドに配置し、モールド温度を62℃に調整した。そこへ、前記混合液Aと前記混合液BをNCO index=1.0となるように混合した原液を、高圧発泡機にてモールド内に注入し、モールド温度62℃で5分間、発泡・硬化させて、磁性樹脂含有高分子発泡体(即ち、クッションパッド)を得た。この発泡体の磁束密度変化(Gauss)、および特性安定性(%)を下記の要領で測定した。結果を表1に示す。
平均磁束密度変化(Gauss)
ホール素子(旭化成エレクトロニクス株式会社製、EQ−430L)をアクリル板に貼り付け、作製した磁性樹脂含有高分子発泡体の磁性樹脂の下面に貼り付けた。次に、40mmφの面圧子を用いて、10kPaの圧力を印加し、この時のホール素子の出力電圧変化より磁束密度変化(Gauss)を求めた。この磁束密度変化の測定を5回実施し、その平均値を平均磁束密度変化とした。なお、測定温度は−20℃、20℃とした。
特性安定性
作製したクッションパッドを、温度40℃、湿度60%の環境で、30kPaの圧力で50万回の耐久試験を行い、耐久試験前後での平均磁束密度変化から特性安定性を求めた。なお、測定温度は20℃とした。
Figure 2016163179
実施例2〜6および比較例1
使用する配合処方を表1に記載するものを用いて、磁性樹脂を作製し、実施例1と同様の方法でクッションパッドを作製して、磁束密度変化(Gauss)および特性安定性を評価した。結果を表1に示す。表1中には、NCO index、シリコーン含有量(重量%)、シリコーンポリマーのタイプ(主鎖型または側鎖型)、磁性樹脂のガラス転移点(Tg)、貯蔵弾性率比E’(20℃/−20℃)および20℃での貯蔵弾性率E’(20℃)も記載している。
使用したポリオールは以下の通りである。
ポリオールA:グリセリンを開始剤にプロピレンオキサイドを付加したポリオキシプロピレングリコール、OH価56、官能基数3(旭硝子株式会社製、EX−3030)。
ポリオールB:プロピレングリコールを開始剤にプロピレンオキサイドを付加したポリオキシプロピレングリコール、OHV56、官能基数2(旭硝子株式会社製、EX−2020)。
ポリオールC:シリコーンの分子量2,000のポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価56、官能基数2(信越化学株式会社製、X−22−4272)。
ポリオールD:シリコーンの分子量1,000のポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価112、官能基数2(JNC株式会社製、FM−4411)。
ポリオールE:シリコーンの分子量5,000のポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価22、官能基数2(JNC株式会社製、FM−4421)。
ポリオールF:シリコーンの分子量10,000のポリエーテル変性主鎖型反応性シリコーン、OH価11、官能基数2(JNC株式会社製、FM−4425)。
ポリオールG:シリコーンの分子量1,000のポリエーテル変性側鎖型反応性シリコーン、OH価112、官能基数2(JNC株式会社製、FM−DA11)。
ポリオールH:シリコーンの分子量5,000のポリエーテル変性側鎖型反応性シリコーン、OH価22、官能基数2(JNC株式会社製、FM−DA21)。
ポリオールI:グリセリンを開始剤にプロピレンオキサイドを付加したポリオキシプロピレングリコール、OH価168、官能基数3(旭硝子株式会社製、EX−1030)。
比較例1は、上記ポリオールIを用いるもので、シリコーン含有ポリオールを用いないので、ガラス転移点(Tg)が−3.6℃の磁性樹脂を使用するものである。表1に実施例と同様の測定を行った結果を記載する。
Figure 2016163179
表1から明らかなように、本発明の実施例の場合は、磁束密度変化(Gauss)および特性安定性が良い。しかし、シリコーン含有ポリオールを用いない比較例1の場合は、磁束密度変化の−20℃が悪い値を示し、特性安定性も一番悪い。
実施例4では、実施例1の主鎖型シリコーンを側鎖型シリコーンに変更したものであるが、側鎖型のほうが相分離しやすくシリコーンドメインが形成されたため、発泡体層との接着性が悪く、一部浮きが生じたためにやや安定性に劣るものであったが、使用可能なレベルであった。実施例5では、実施例1のシリコーンの分子量を2,000から10,000に変更したものであるが、高分子量化により相分離しやすい傾向にあるため、発泡体層との接着性が悪く、一部浮きが生じたためにやや感度に劣るものであったが、使用可能なレベルであった。実施例6では、実施例1のシリコーン含有量を50%から87%に変更したものであるが、シリコーン成分量の増大により発泡体層との接着性が悪く、一部浮きが生じたためにやや安定性に劣るものであったが使用可能なレベルであった。
本発明の変形検出センサは、車の座席などに応用可能であり、長期間の使用に耐える、優れたものである。また、本発明の変形検出センサは、幅広い温度域(例えば−20℃〜+80℃)で安定性と感度を有し、着座しても異物感がなく、長時間座っていても疲れない。
1…着座部
2…背もたれ部
3…磁気センサ
4…磁性樹脂
5…高分子発泡体
6…クッションパッド
7…外皮
8…台座

Claims (13)

  1. 樹脂に磁性フィラーが分散されている磁性樹脂と、該磁性樹脂がその一部に存在する高分子発泡体と、からなるクッションパッド、および
    該クッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサ、
    からなる変形検出センサであって、
    該磁性樹脂がガラス転移点(Tg)−30℃以下を有することを特徴とする変形検出センサ。
  2. 前記磁性樹脂が、20℃での貯蔵弾性率E’(20℃)と−20℃での貯蔵弾性率E’(−20℃)との比である貯蔵弾性率比E’(20℃/−20℃)0.2以上を有する、請求項1記載の変形検出センサ。
  3. 前記磁性樹脂および高分子発泡体が、ポリウレタンからなる、請求項1または2記載の変形検出センサ。
  4. 前記磁性樹脂と高分子発泡体とが、自己接着している、請求項3記載の変形検出センサ。
  5. 前記磁性樹脂を形成するポリウレタンが、主鎖型シリコーン含有ポリオールを含む、請求項3記載の変形検出センサ。
  6. 前記主鎖型シリコーン含有ポリオールが、数平均分子量(Mn)1,000〜5,000を有し、前記磁性樹脂の樹脂中の主鎖型シリコーン含有ポリオールの含有量が、20〜80重量%である、請求項5記載の変形検出センサ。
  7. 前記クッションパッドが、車載用であり、検出する変形が人の着座状態である、請求項1〜6いずれか1項に記載の変形検出センサ。
  8. クッションパッドと、該クッションパッドの変形を検出するセンサとからなる変形検出センサの製造方法であって、該製造方法が、磁性フィラーを樹脂前駆体液に分散させる工程、樹脂前駆体液を硬化させてガラス転移点−30℃以下である磁性樹脂を形成する工程、クッションパッド用モールドに前記磁性樹脂を配設する工程、高分子発泡体原液をクッションパッド用モールドに注入する工程、前記高分子発泡体原液を発泡させて、磁性樹脂と高分子発泡体を一体化してクッションパッドを形成する工程、および該クッションパッドをクッションパッドの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと組み合わせる工程、からなる変形検出センサの製造方法。
  9. 前記磁性樹脂が、20℃での貯蔵弾性率E’(20℃)と−20℃での貯蔵弾性率E’(−20℃)との比である貯蔵弾性率比E’(20℃/−20℃)0.2以上を有する、請求項8記載の変形検出センサの製造方法。
  10. 前記磁性樹脂および高分子発泡体が、ポリウレタンからなる、請求項8または9記載の変形検出センサの製造方法。
  11. 前記磁性樹脂と高分子発泡体とが、自己接着している、請求項10記載の変形検出センサの製造方法。
  12. 前記磁性樹脂を形成するポリウレタンが、主鎖型シリコーン含有ポリオールを含む、請求項10記載の変形検出センサの製造方法。
  13. 前記主鎖型シリコーン含有ポリオールが、数平均分子量(Mn)1,000〜5,000を有し、前記磁性樹脂の樹脂中の主鎖型シリコーン含有ポリオールの含有量が、20〜80重量%である、請求項12記載の変形検出センサの製造方法。
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