JPWO2016114151A1 - 質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、3段のQMSから成るタンデム型質量分析システムで、娘イオンの不安定化による損失、或いは、娘イオン生成功率の低下による、娘イオンの感度が低下しており、娘イオンの感度向上が大きな課題である。本発明では、上記課題を解決するため、親イオンのq値を下げ、尚且つ、親イオンの基本振動周波数を下げない手段を備えた質量分析システム。本発明の上記手段により、本発明は、安定に透過できる娘イオンの質量数範囲が拡大され、また、親イオンの振動回数が1段目のQMSとほぼ同じとなり、娘イオンの生成効率が低減しない、維持可能な効果が期待できる。

Description

本発明は、タンデム型四重極質量分析計を用いた質量分析装置に係り、特に、生体内試料の分析用途の場合など、高い感度を必要とする質量分析装置に関するものである。
少なくとも4本の棒状電極から成り、前記棒状電極に直流電圧Uと高周波電圧Vcos(Ωt+ Φ0)とを印加された四重極型質量分析計(QMS)では、その電極間に生成される高周波電界を通過するイオン軌道の安定性は、図3に示される、安定性パラメータa,q値による安定透過領域で決定される。尚、安定性パラメータa,qは次式により表される。
Figure 2016114151
Figure 2016114151
ここで、対象イオンの質量対電荷比はm/Z、r0は対向する棒状電極間距離の半値、eは素電荷、Uは直流電圧、V,Ωは高周波電圧の振幅,角振動周波数を表す。
従来、3段のQMSから成るタンデム型質量分析装置では、1段目のQMS(Q1)では、特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種のみがQ1を通過させるため、図4aに示すように、安定透過領域の頂点付近の点に操作点が来るように、電極への印加電圧を調整し、2段目のQMS(Q2)では、Q1を通過した特定イオン種(親イオン)を衝突解離(Collision Induced Dissociation)などにより壊して解離イオン(娘イオン)を生成させる。このとき、広い質量数範囲の娘イオンを安定に通過させるため、操作点がa=0軸上になるように、Q2における電極への印加電圧のうち、直流電圧U=0とし、高周波電圧はQ1と同じ電圧Vcos(Ωt+Φ0)を印加し、図4aに示すように、q値はQ1とQ2でほぼ同じであった。
また、特表2012-516013に記載されているように、2段目のQMS(Q2)において、直流電圧U=0とし、高周波電圧Vcos(Ωt+Φ0)の振幅はQ1の時と同じにし、周波数Ω/(2π)をQ1の周波数より大きく、或いは、小さく設定することが記載されている。
特表2012−516013号公報
3段のQMSから成るタンデム型質量分析装置では、1段目のQMS(Q1)で親イオンの質量選択・分離し、2段目のQMS(Q2)では親イオンを解離して、娘イオンを生成させ、安定に透過させ、3段目のQMS(Q3)で各種の娘イオンを質量スペクトル分析する。
従来は、図4aに示すように、Q1では、特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種のみがQ1を通過させるため、安定透過領域の頂点付近の点に操作点が来るように、電極への印加電圧を調整し、Q2では、Q1を通過した親イオンを壊して生成される娘イオンを安定に通過させるため、操作点がa=0軸上になるように、直流電圧に対してのみU=0に変更し、高周波電圧に関しては変更されない。このとき、図4aに示すように、親イオンの安定性パラメータq値はほぼ変わらないため、親イオンを解離して生成される娘イオンは親イオンより低質量数であるため、m/Zが小さくなり、その結果、娘イオンのq値は(2)式に示すように、親イオンのq値より大きくなり、娘イオンの一部が安定領域外に出てしまい、安定に透過できず(検出されず)、感度が低下する可能性がある。
また、特表2012-516013に記載されているように、2段目のQMS(Q2)において、直流電圧U=0とし、さらに、高周波電圧Vcos(Ωt+Φ0)に対して、振幅VはQ1の時と同じで、周波数Ω/(2π)をQ1の周波数より大きくすることで、図4bに示すように、親イオンのq値が下がり、娘イオンのq値も下がるため、安定透過できる娘イオンの質量数範囲が増加する。しかし、単に、親イオンのq値を下げただけでは、図5aに示すように、親イオンの基本振動周波数((3)式)が減少する。
Figure 2016114151
このとき、親イオンの基本振動周波数が減少すると、特に、親イオンをCIDにて解離する場合、中性ガスなどのバッファーガスとの衝突回数も減少するため、親イオンの解離効率、すなわち、娘イオンの生成率が低減するため、娘イオンの感度低減につながる可能性がある。
つまり、従来の方法では、次の2つの課題があると考える。
(1)娘イオンの軌道の不安定化(安定領域外に出ること)による感度低下
(2)娘イオンの生成効率低下(親イオンの振動回数低下)による感度低下
上記の課題を解決するためには、親イオンのq値を下げつつ、親イオンの基本振動周波数を下げない手段が必要となる。
本発明では、タンデム型四重極質量分析システムにおいて、前記の課題を解決するため、親イオンのq値を下げつつ、親イオンの基本振動周波数を下げない手段として、Q1における親イオンのq値をq1、Q2における親イオンのq値をq2とし、Q1,Q2における親イオンの基本振動周波数をω1,ω2とするとき、
Figure 2016114151
Figure 2016114151
Figure 2016114151
ここで、(4)式と(5)式が両立するためには、(6)式を満足する必要がある。 従って、(4)〜(6)式までを満足するためには、次式を満足するように、Q1,Q2の印加電圧(直流電圧Uと高周波電圧Vcos(Ωt))の制御やQ1,Q2の電極間距離を変更させる。
Figure 2016114151
本発明の手段により、安定に透過できる娘イオンの質量数範囲が拡大され、また、娘イオンの生成効率が低減しない(親イオンの振動回数がQ1とほぼ同じ)効果が期待できると考える。
以上説明したように、本発明は、タンデム型四重極質量分析システム医において、安定に透過できる娘イオンの質量数範囲が拡大され、また、娘イオンの生成効率が低減しない(親イオンの振動回数がQ1とほぼ同じ)効果が期待できると考える。
図1は、本発明の第一実施例のタンデム型四重極質量分析装置の各電極配置、構造の概略図である。 図2は、本発明による質量分析データを計測する質量分析システム全体の概略図である。 図3は、四重極電場内におけるイオン安定透過領域図である。 図4は、四重極質量分析計のイオン安定透過領域図における、1段目、2段目QMSにおける操作点の概念図である。 図5は、1段目、2段目QMSにおける、親イオン軌道の概念図である。 図6は、本発明の第二実施例による、イオンガイド、及び、質量分析部の電極配置・形状の場合に、生成される電位ポテンシャル分布とイオン不安定化損失累計数を、シミュレーションにより導出した結果をまとめた図である。 図7は、本発明の第二実施例における、タンデム型四重極質量分析装置の各電極配置、構造の概略図である。 図8は、本発明の第三実施例による、四重極質量分析計のイオン安定透過領域図における、1段目、2段目QMSにおける操作点の概念図である。 図9は、タンデム型四重極質量分析装置の各電極配置、構造の概略図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
まず、第一の実施例について、図1〜5を用いて説明する。図1は第一実施例の特徴である、3段のQMSから成るタンデム型四重極質量分析装置を示す図であり、図2は、本実施例の質量分析システムの全体構成図である。まず、質量分析システム11に対して、分析フローを示す。質量分析対象の試料は、ガスクロマトグラフィー(GC)又は液体クロマトグラフィー(LC)などの前処理系1にて、時間的に分離・分画され、次々とイオン化部2にて、イオン化された試料イオンは、イオン輸送部3を通って、質量分析部4に入射され、質量分離される。ここで、mはイオン質量、Zはイオンの帯電価数である。質量分離部4への電圧は、制御部8から制御されながら、電圧源9から印加される。最終的に分離され通過してきたイオンは、イオン検出部5で検出され、データ処理部6でデータ整理・処理され、その分析結果である質量分析データは表示部7にて表示される。この一連の質量分析過程(試料のイオン化、試料イオンビームの質量分析部3への輸送及び入射、質量分離過程、及び、イオン検出、データ処理、ユーザ入力部10の指令処理)の全体を制御部8で制御している。ここで、質量分離部4は、図1に示すように、4本の棒状電極から成る四重極質量分析計(QMS)がほぼ同軸上に、3段連なって構成されている。ここで、4本以上の棒状電極から構成する多重極質量分析計としてもよい。また、図1に示すように、棒状電極の長手方向をz方向、断面方向をx,y平面とすると、棒状電極のx,y断面図にて示すように、4本の棒状電極は、円柱電極でも良く、また、点線で示したような双極面形状をした棒状電極でも良い。
質量分析部4における、i段目のQMSの4本の電極には、向かい合う電極を1組として、電極4−i−aと4−i−cには、直流電圧と高周波電圧の重畳した電圧:+(Ui+VicosΩit)、電極4−i−bと4−i−dには、その逆位相の電圧:−(Ui+VicosΩit)が印加され、4本の棒状電極間には、(8)式に示す、高周波電界Exi,Eyiが生成される。
Figure 2016114151
ここで、iはQMSの段目数を表し、この場合、QMSは3段あるため、i=1〜3である。イオン化された試料イオンは、この棒状電極間の中心軸(z方向)に沿って導入され、(8)式の高周波電界の中を通過する。このときのx,y方向のイオン軌道の安定性は棒状電極間でのイオンの運動方程式(Mathieu方程式)から導かれる次の無次元パラメータai、qiによって決まる。
Figure 2016114151
Figure 2016114151
ここで、無次元パラメータai、qiは、i段目のQMSにおける安定性パラメータである。また、(9)、(10)式中のr0は対向するロッド電極間の距離の半値、eは素電荷、m/Zはイオンの質量対電荷比、Uはロッド電極に印加する直流電圧、V、Ωは高周波電圧の振幅及び角振動周波数である。r0、U、V、Ωの値が決まると、各イオン種はその質量対電荷比m/Zに応じて、図3のa−q平面上の異なる(ai,qi)点に対応する。このとき、(9)、(10)の式から、各イオン種の異なる(ai,qi)点は、次の(11)式の直線上に全て存在することになる。
Figure 2016114151
x, y両方向のイオン軌道に対し、安定解を与えるai,qiの定量的範囲(安定透過領域)を図3に示す。ある特定の質量対電荷比m/Zを有するイオン種のみを棒状電極間に通過させ、その他のイオン種をQMSの外に不安定出射させて質量分離するためには、図3の安定透過領域の頂点付近と交わるようにU,V比を調整する必要がある(図3)。安定透過するイオンが振動しながら、棒状電極間をz方向に通過するのに対して、不安定化イオンは振動が発散して、x、y方向に出射する。この点を利用して、3段のQMSによるタンデム型四重極質量分析システムでは、1段目のQMS(Q1)では、特定の質量対電荷比m/Zを持つイオン種のみがQ1を通過するようにさせるため、図4aに示すように、安定透過領域の頂点付近の点に操作点が来るように、電極への印加電圧を調整し、2段目のQMS(Q2)では、中性ガスなどのバッファーガスを充填させた衝突室13が設置されており、その中でQ1を通過した特定イオン種(親イオン)を衝突解離(Collision Induced Dissociation)などにより壊して解離イオン(娘イオン)を生成させ、3段目のQMS(Q3)で各種の娘イオンを質量スペクトル分析する。
本実施例では、各i段目のQMSに印加する電圧(直流電圧Uiと高周波電圧VicosΩit)に対して、図1における、制御内容12に示すように、制御する。Q1に印加する電圧U1+V1cosΩ1tは、ある特定の親イオンのみが質量分離して通過するように、図4bに示すように、(8)、(9)式に基づいて、安定領域の頂点になるように、U1,V1,ω1を調整する。
Q2においては、図4bに示すように、 となるように、直流電圧U2=0とし、親イオンのq値がQ1のときに比べて下がり、尚且つ、親イオンの基本振動周波数ω2がQ1のとき(ω1)とほぼ同じになるように、(7)式に基づいて制御する。但し、本実施例では、Q1,Q2,Q3で、棒状電極間距離の半値r0はほぼ同じであることから、(12)式となるように制御する。
Figure 2016114151
つまり、Q1,Q2でV/Ωの値がほぼ同じになるようにし、さらに、(6)式を満足するためには、
Figure 2016114151
となり、(6)式と(13)式に基づき、Q2に印加する高周波電圧V2cosΩ2tの振幅V2、角振動周波数Ω2の値を設定し印加する。
本実施例によれば、Q1とQ2の印加電圧を調整するだけで、安定に透過できる娘イオンの質量数範囲が拡大され、また、親イオンの振動回数がQ1とほぼ同じとなり、娘イオンの生成効率が低減しない効果が期待できると考える。
次に、第二の実施例について、図6、7を用いて説明する。ここでは、図6に示すように、Q2の棒状電極15において、その棒状電極間距離の半値r02が、Q1のr01に対して、次の関係式を持つとき、
Figure 2016114151
2段目のQMSに印加する電圧(高周波電圧V2cosΩ2t)に対して、図7の制御内容14に示すように、
Figure 2016114151
(6)式および(15)式を満足するように、制御する。本実施例によれば、Q2の高周波電圧V2cosΩ2tの角振動周波数・2のみを制御すればよいため、比較的容易な制御で、実施例1と同等の効果が得られると考える。
次に、第三の実施例について、図8を用いて説明する。ここでは、親イオンが多価(Z>1)に帯電している場合などを想定する。この場合、親イオンを解離して生成される娘イオンの質量対電荷比m/zが、必ずしも、親イオンの質量対電荷比m/zより小さくなるとは限らなくなる。例えば、質量数5000[Da]の親イオンが5価に帯電している場合、質量対電荷比はm/z=1000であり、もし質量数2000[Da]の1価の娘イオンが生成されれば、親イオンより質量対電荷比m/z=2000となり、質量対電荷比が大きくなる。そのような娘イオン生成が想定される場合、図8に示すように、Q2における親イオンのq2値がQ1のときの親イオンのq1値より大きくなるように設定する。このときのQ2の印加電圧や電極間距離に対する制御は、図1、7における制御内容12の中で、γ<1に置き換えればよい。本実施例に拠れば、親イオンが多価で、娘イオンの方が質量対電荷比が大きくなる場合に対しても、第一、第二の実施例と同等の効果が期待できると考える。
次に、第四の実施例について、図9を用いて説明する。ここでは、Q2の印加電圧を制御パラメータであるγ値をある範囲内で振って得られた質量スペクトルデータに基づいて、γ値の最適値を自動導出し、最適なγ値に自動修正することを特徴とする。本実施例によると、ユーザが最適なγ値を入力せずとも、システマティックにγの最適値を導出し設定するため、容易に高精度な分析が可能となると考える。
1 前処理系
2 イオン化部
3 イオン輸送部
4 質量分析部
5 イオン検出部
6 データ処理部
7 表示部
8 制御部
9 電圧源
10 ユーザ入力部
11 タンデム型質量分析システム全体
12 印加電圧制御内容
13 衝突室
14 第二実施例における印加電圧制御内容
15 第二実施例におけるQ2の電極
16 γ最適値導出部

Claims (12)

  1. 少なくとも4本の棒状電極を有し、前記棒状電極に直流電圧Uと高周波電圧VcosΩtとを印加して、前記棒状電極間に高周波の四重極以上の多重極電界を生成させ、特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種を質量選択・分離する質量分析部と、当該質量分析部を通過したイオンを検出する検出器を有する、質量分析装置において、
    前記質量分析部は、少なくとも2段以上同軸上に連ねて設けられており、
    1段目の質量分析部と、2段目の質量分析部とで、ある特定のイオン種の基本振動周波数が1段目と2段目でほぼ同じとなるように、質量分析部の電極への印加電圧、または、電極間距離の半値r0を1段目と2段目で制御することを特徴とする質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    質量分析部を少なくとも3段持ち、1段目の質量分析部では、ある特定の質量対電荷比のイオン種のみを通過させ、2段目の質量分析部では、1段目を通過したある特定イオンに対して衝突解離などにより解離イオンを生成し、3段目の質量分析部で、解離イオンを質量分析することを特徴とする質量分析装置。
  3. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    1段目と2段目で、V/(r0 2Ω)の値がほぼ同じとなるように、1段目の質量分析部と、2段目の質量分析部とで、質量分析部の電極への印加電圧または前記棒状電極間距離を制御することを特徴とする質量分析装置。
  4. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    1段目と2段目で、高周波電圧の振幅値Vと角振動周波数Ωの比V/Ωの値がほぼ同じとなるように、1段目の質量分析部と、2段目の質量分析部とで、質量分析部の電極への印加電圧を制御することを特徴とする質量分析装置。
  5. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記棒状電極に印加する高周波電圧VcosΩtと前記棒状電極間距離の半値r0に対して、V/(r0 2Ω2)の値が、1段目の質量分析部の値と、2段目の質量分析部の値で、2段目の値の方がγ倍小さくなるように、質量分析部の電極への印加電圧または前記棒状電極間距離を制御することを特徴とする質量分析装置。
  6. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記棒状電極に印加する高周波電圧VcosΩtと前記棒状電極間距離の半値r0に対して、V/(r0 2Ω2)の値が、1段目の質量分析部の値と、2段目の質量分析部の値で、2段目の値の方がγ倍大きくなるように、質量分析部の電極への印加電圧または前記棒状電極間距離を制御することを特徴とする質量分析装置。
  7. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記棒状電極に印加する高周波電圧VcosΩtに対して、Ωの値が、1段目の質量分析部の値と、2段目の質量分析部の値で、2段目の値の方がγ倍大きくなるように、質量分析部の電極への印加電圧を制御することを特徴とする質量分析装置。
  8. 請求項1に記載の質量分析装置において、
    前記棒状電極に印加する高周波電圧VcosΩtに対して、Ωの値が、1段目の質量分析部の値と、2段目の質量分析部の値で、2段目の値の方がγ倍小さくなるように、質量分析部の電極への印加電圧を制御することを特徴とする質量分析装置。
  9. 請求項5から8のいずれかに記載の質量分析装置において、
    前記、γの値をある範囲内で振って、最適な分析結果が得られる最適なγの値を自動導出することを特徴とする質量分析装置。
  10. 少なくとも4本の棒状電極を有し、前記棒状電極に直流電圧Uと高周波電圧VcosΩtとを印加して、前記棒状電極間に高周波の四重極以上の多重極電界を生成させ、特定の質量対電荷比m/zを持つイオン種を質量選択・分離する質量分析部と、当該質量分析部を通過したイオンを検出する検出器を有する、質量分析装置において、
    前記質量分析部は、少なくとも2段以上同軸上に連ねて設けられており、
    1段目の質量分析部の安定性パラメータが2段目の質量分析部の安定性パラメータのγ倍(γ>1)となるように設定し、かつ、1段目の質量分析部の角振動周波数Ω1と2段目の質量分析部の角振動周波数Ω2とが以下の関係を満たすように設定されていることを特徴とする、質量分析装置。
    Ω2=Ω1・γ’ 1<γ’≦γ
    (安定パラメータ)=4eZV/Ω2mr0 2 (r0は対向する棒状電極間距離の半値、eは素電荷、Vは高周波電圧の振幅、Ωは角振動周波数)
  11. 請求項10において、
    上記安定パラメータの設定を棒状電極間距離の変更により行うことを特徴とする、質量分析装置。
  12. 請求項10において、
    上記安定パラメータの設定を棒状電極への印加電極への制御により行うことを特徴とする、質量分析装置。
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