JPWO2016103761A1 - 癌の血中バイオマーカー - Google Patents
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Abstract
【課題】 全身の各臓器・組織から発生する癌に罹患している状態を確からしく確認可能であり且つ簡便に測定可能な、新規な癌の血中バイオマーカーの提供。【解決手段】 ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンを必須とした少なくとも7種の特定アミノ酸群からなることを特徴とする、癌の血中バイオマーカー。【選択図】 図1a
Description
本発明は、癌の血中バイオマーカーに関する。
癌のバイオマーカーは、体内に存在する癌の予測並びに抗癌薬の薬効予測等の観点から有用である。
例えば、特許文献1には、癌に特異的なバイオマーカーとして使用し得る、新規ポリペプチド及びその特異的な部分ペプチド等が開示されている。また、特許文献2には、miRNAの発現量を指標とした癌のバイオマーカーが開示されている。更に、特許文献3には、正常人と肝癌患者において存在の有無、存在量が異なるタンパク質からなる肝癌検出のためのバイオマーカーが開示されている。
以上のように癌のバイオマーカーとして各種提案されているが、全身の各臓器・組織から発生する癌に罹患している状態、すなわち担癌状態を把握する血中のバイオマーカーは、これまで、確かなものが存在しない。しかも、例えば特許文献1〜3のように、多くのバイオマーカーは特殊なペプチドや特殊な核酸であり、測定も必ずしも容易とはいえない。よって、本発明は、全身の各臓器・組織から発生する癌に罹患している状態を確からしく確認可能であり且つ簡便に測定可能な、新規な癌の血中バイオマーカーを提供することを課題とする。
本発明(1)は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンを必須とした少なくとも7種の特定アミノ酸群からなることを特徴とする、癌の血中バイオマーカーである。
本発明(2)は、前記特定アミン酸群が、更にフェニルアラニンを含む、前記発明(1)の癌の血中バイオマーカーである。
本発明(3)は、前記癌が、肝癌、大腸癌、肺癌、胆のう癌、リンパ節転移癌(例えば、肝門部リンパ節転移癌など)、胃癌及び膵癌からなる群より選ばれる少なくとも1種の癌である、前記発明(1)又は(2)の癌の血中マーカーである。
本発明(4)は、被験者の癌診断のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(5)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(4)の方法である。
本発明(6)は、被験者の癌診断のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(7)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(6)のシステムである。
本発明(8)は、被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(9)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(8)の方法である。
本発明(10)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(8)又は(9)の方法である。
本発明(11)は、被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(12)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(11)のシステムである。
本発明(13)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(11)又は(12)のシステムである。
本発明(14)は、被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(15)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(14)の方法である。
本発明(16)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(14)又は(15)の方法である。
本発明(17)は、被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(18)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(17)のシステムである。
本発明(19)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(17)又は(18)のシステムである。
本発明(2)は、前記特定アミン酸群が、更にフェニルアラニンを含む、前記発明(1)の癌の血中バイオマーカーである。
本発明(3)は、前記癌が、肝癌、大腸癌、肺癌、胆のう癌、リンパ節転移癌(例えば、肝門部リンパ節転移癌など)、胃癌及び膵癌からなる群より選ばれる少なくとも1種の癌である、前記発明(1)又は(2)の癌の血中マーカーである。
本発明(4)は、被験者の癌診断のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(5)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(4)の方法である。
本発明(6)は、被験者の癌診断のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(7)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(6)のシステムである。
本発明(8)は、被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(9)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(8)の方法である。
本発明(10)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(8)又は(9)の方法である。
本発明(11)は、被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(12)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(11)のシステムである。
本発明(13)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(11)又は(12)のシステムである。
本発明(14)は、被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法である。
本発明(15)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、前記発明(14)の方法である。
本発明(16)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(14)又は(15)の方法である。
本発明(17)は、被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、前記発明(1)〜(3)のいずれかの血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステムである。
本発明(18)は、更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、前記発明(17)のシステムである。
本発明(19)は、前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、前記発明(17)又は(18)のシステムである。
本発明によれば、全身の各臓器・組織から発生する癌に罹患している状態を確からしく確認可能且つ簡便に測定可能な、新規な癌の血中バイオマーカーを提供することが可能になる。よって、本発明を通じ、体内に存在する癌の予測を確実に行うことができ、癌患者に対して当該癌患者に投与している薬剤の有効性を確実に見極めることができ、更には、抗癌薬の薬効予測等にも有効であり新薬開発を効率的に行うことができる。
≪癌の血中バイオマーカー≫
本発明に係る癌の血中バイオマーカーは、分析必須成分が、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンからなる(以下、これらを「特定アミノ酸」ということもある)ことを特徴とする。ここで、癌細胞には、中性アミノ酸を取り込む中性アミノ酸トランスポーター(LAT1、LAT3)が特異的に存在する。ここで、当該中性アミノ酸トランスポーターは、前記特定アミノ酸のみならず、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、フェニルアラニン、リジン、プロリン、L−ドーパ等の中性アミノ酸をも取り込むので、これらアミノ酸もバイオマーカーとして理論的には機能し得る筈である。しかしながら、数多くの治験を重ねたところ、前記7種の特定アミノ酸を少なくとも含む組み合わせこそが癌のバイオマーカーとして極めて有効であることを見出し、これが本発明の本質である。
本発明に係る癌の血中バイオマーカーは、分析必須成分が、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンからなる(以下、これらを「特定アミノ酸」ということもある)ことを特徴とする。ここで、癌細胞には、中性アミノ酸を取り込む中性アミノ酸トランスポーター(LAT1、LAT3)が特異的に存在する。ここで、当該中性アミノ酸トランスポーターは、前記特定アミノ酸のみならず、アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、フェニルアラニン、リジン、プロリン、L−ドーパ等の中性アミノ酸をも取り込むので、これらアミノ酸もバイオマーカーとして理論的には機能し得る筈である。しかしながら、数多くの治験を重ねたところ、前記7種の特定アミノ酸を少なくとも含む組み合わせこそが癌のバイオマーカーとして極めて有効であることを見出し、これが本発明の本質である。
ここで、バイオマーカーとして測定されるアミノ酸は、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンの7種アミノ酸である。但し、これらを必須とする限り、他のアミノ酸の測定を除外するものではない。例えば、前記7種アミノ酸に加え、フェニルアラニンを測定対象としてもよい。また、他の測定対象アミノ酸候補としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、リジン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン等を挙げることができる。
≪用途≫
(被験者の癌診断)
本発明に係るバイオマーカーは、被験者の癌診断に有効である。ここで、「癌診断」とは、被験者(検診者等)が癌である可能性があるか否かの判断の他、癌患者の癌の程度(進行度及び/又は悪性度)の判断をも包含する概念である。被験者の癌診断の手法としては、まず、被験者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、例えば、図1bに示すように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。ここで、本発明にいうレーダーグラフとは、複数の項目(少なくとも特定アミノ酸である7項目)の大きさを一見して比較することのできるグラフである。各項目の軸は、中心から正多角形状に配置されることが好適である。そして、図1bの例では、「被験者のレーダーグラフ」と「平均(健常者)のレーダーグラフ」とを対比することで、癌である可能性や癌の程度を推定できる。具体的には、被験者が癌に罹患している場合、癌細胞の存在やその量に応じ、当該被験者のレーダーグラフは平均のレーダーグラフと対比し、全体的にレーダーグラフ形状が縮小する。より具体的には、健常者の各アミノ酸濃度の平均値を100%とした場合の夫々の血中アミノ酸濃度の百分率の和が700以下を示す場合には当該被験者の体内に癌の存在が疑われる。なお、本発明に係るバイオマーカーが適用可能な癌種としては何ら限定されず、例えば、胃癌、食道癌、小腸癌、大腸癌、直腸癌、肛門癌、膵癌、胆のう癌、肝癌、甲状腺癌、副腎皮質癌、乳癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣腫瘍、陰茎癌、口腔癌、唾液腺癌、咽頭癌、喉頭癌、皮膚癌、黒色腫、軟部肉腫、膀胱癌、尿道癌、腎臓癌、中皮腫、肺癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、脳腫瘍、各臓器・組織への転移性癌から選ばれる任意の一つ又は複数の癌種である。
(被験者の癌診断)
本発明に係るバイオマーカーは、被験者の癌診断に有効である。ここで、「癌診断」とは、被験者(検診者等)が癌である可能性があるか否かの判断の他、癌患者の癌の程度(進行度及び/又は悪性度)の判断をも包含する概念である。被験者の癌診断の手法としては、まず、被験者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、例えば、図1bに示すように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。ここで、本発明にいうレーダーグラフとは、複数の項目(少なくとも特定アミノ酸である7項目)の大きさを一見して比較することのできるグラフである。各項目の軸は、中心から正多角形状に配置されることが好適である。そして、図1bの例では、「被験者のレーダーグラフ」と「平均(健常者)のレーダーグラフ」とを対比することで、癌である可能性や癌の程度を推定できる。具体的には、被験者が癌に罹患している場合、癌細胞の存在やその量に応じ、当該被験者のレーダーグラフは平均のレーダーグラフと対比し、全体的にレーダーグラフ形状が縮小する。より具体的には、健常者の各アミノ酸濃度の平均値を100%とした場合の夫々の血中アミノ酸濃度の百分率の和が700以下を示す場合には当該被験者の体内に癌の存在が疑われる。なお、本発明に係るバイオマーカーが適用可能な癌種としては何ら限定されず、例えば、胃癌、食道癌、小腸癌、大腸癌、直腸癌、肛門癌、膵癌、胆のう癌、肝癌、甲状腺癌、副腎皮質癌、乳癌、子宮癌、子宮頸癌、卵巣癌、前立腺癌、精巣腫瘍、陰茎癌、口腔癌、唾液腺癌、咽頭癌、喉頭癌、皮膚癌、黒色腫、軟部肉腫、膀胱癌、尿道癌、腎臓癌、中皮腫、肺癌、骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、脳腫瘍、各臓器・組織への転移性癌から選ばれる任意の一つ又は複数の癌種である。
ここで、当該レーダーグラフ作成に際しては、所定のプログラムが組み込まれたシステムにて実行することが好適である。当該システムは、被験者から採取された血液中における、少なくとも前記7種の特定アミノ酸濃度の分析結果に基づき、当該各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段、を有している。尚、当該システムは、一例として、外部で行われた分析結果を入力(インターネットや専用線を介しての外部からの情報取得を含む)することにより前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得する。但し、当該システム自体が、血液を分析する手段を備えていてもよく、この場合にはシステム内部で前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得可能となる。
(薬効判定)
本発明に係るバイオマーカーは、抗癌剤の薬効判定に有効である。具体的には、まず、ある抗癌剤が投与された癌患者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、(被験者の癌診断)の項目で説明したように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。これを経時的に繰り返す。その結果、当該癌患者のレーダーグラフが経時的に大きくなっているか否かを判定することで、投与した抗癌剤が当該癌患者に適合しているか否かを判定することが可能となる。このように、当該手法は、当該癌患者に対しての当該抗癌剤の投薬継続の可否を判定する簡便手法である。
本発明に係るバイオマーカーは、抗癌剤の薬効判定に有効である。具体的には、まず、ある抗癌剤が投与された癌患者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、(被験者の癌診断)の項目で説明したように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。これを経時的に繰り返す。その結果、当該癌患者のレーダーグラフが経時的に大きくなっているか否かを判定することで、投与した抗癌剤が当該癌患者に適合しているか否かを判定することが可能となる。このように、当該手法は、当該癌患者に対しての当該抗癌剤の投薬継続の可否を判定する簡便手法である。
また、当該薬効判定に際しても、(被験者の癌診断)の項目と同様、所定のプログラムが組み込まれたシステムにて実行することが好適である。当該システムは、ある抗癌剤が投与された癌患者から採取された血液中における、少なくとも前記7種の特定アミノ酸濃度の分析結果に基づき、当該各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段、を有している。尚、当該システムも、(被験者の癌診断)の項目と同様、一例として、外部で行われた分析結果を入力(インターネットや専用線を介しての外部からの情報取得を含む)することにより前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得する。但し、これも(被験者の癌診断)の項目と同様、当該システム自体が、血液を分析する手段を備えていてもよく、この場合にはシステム内部で前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得可能となる。加えて、抗癌剤投与後1回だけ分析ではなく抗癌剤投与後複数回に亘り経時的に分析することが、当該抗癌剤が当該癌患者に適合したものかを適切に判断できることから好ましい。よって、この観点からは、当該システムは、同一人の情報を経時的に記録するための記録手段を有していることが好適である。
(抗癌剤開発)
本発明に係るバイオマーカーは、抗癌剤の開発に有効である。具体的には、まず、臨床試験にて、抗癌剤の候補成分が投与された癌患者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、(被験者の癌診断)の項目で説明したように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。これを経時的に繰り返す。その結果、当該癌患者のレーダーグラフが経時的に大きくなっているか否かを判定することで、投与した抗癌剤の候補成分の有効性を判定することが可能となる。
本発明に係るバイオマーカーは、抗癌剤の開発に有効である。具体的には、まず、臨床試験にて、抗癌剤の候補成分が投与された癌患者から採取された血液中における特定アミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)を必須成分として定量する。次いで、(被験者の癌診断)の項目で説明したように、これら特定アミノ酸濃度をレーダーグラフ(レーダーチャート)化する。これを経時的に繰り返す。その結果、当該癌患者のレーダーグラフが経時的に大きくなっているか否かを判定することで、投与した抗癌剤の候補成分の有効性を判定することが可能となる。
また、当該抗癌剤開発に際しても、(被験者の癌診断)の項目と同様、所定のプログラムが組み込まれたシステムにて実行することが好適である。当該システムは、抗癌剤の候補成分が投与された癌患者から採取された血液中における、少なくとも前記7種の特定アミノ酸濃度の分析結果に基づき、当該各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段、を有している。尚、当該システムも、(被験者の癌診断)の項目と同様、一例として、外部で行われた分析結果を入力(インターネットや専用線を介しての外部からの情報取得を含む)することにより前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得する。但し、これも(被験者の癌診断)の項目と同様、当該システム自体が、血液を分析する手段を備えていてもよく、この場合にはシステム内部で前記7種の特定アミノ酸濃度情報を取得可能となる。加えて、候補成分投与後1回だけ分析ではなく、候補成分投与後複数回に亘り経時的に分析することが、当該候補成分の有効性を適切に判断できることから好ましい。よって、この観点からは、当該システムは、同一人の情報を経時的に記録するための記録手段を有していることが好適である。
≪材料と方法≫
1)患者血清での解析
胃癌[100例, 年令平均値(最小−最大値) 66.1(31-89才)、男女比72:28]、膵癌[27, 70.3(56-81) 13:14]、胆道癌患者[6, 70.5(68-75) 5:1]及び非癌健常者[12, 50.8(29-73) 11:1]から採血後、直ちに血清を分離し、検索までの期間、deep freezer (-80℃)で保存した。これを質量分析にて、7種のアミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)濃度を測定して、健常者血液から得られる値と比較した。各アミノ酸濃度は健常者の平均値を100%として、各症例の値をこれに対する百分率であらわして、癌患者と健常者の2群間で比較した。
2)発明の基礎的根拠として、閉鎖環境となる癌細胞株培養系での解析
44As3-11 (gastric cancer cell line)、T3M-4 (pancreas cancer cell line) , MIAPaCa-2 (Pancreas cancer cell line)の各癌細胞株を使用した。6 well plateを使用して、5x104 cells in 3mL(10%FBS, L-Glu+PS in RPMI1640)、37℃で培養して、0, 24, 48, 72, 97hrs に培養液を回収して1,000 rpm で遠心し、上清1.0mLを測定までの期間、deep freezer (-80℃)で保存した。8種のアミノ酸(前述のヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンに加え、フェニルアラニン)を質量分析にて測定した。各培養はtripletで行い、この検体を測定して、各アミノ酸濃度を平均値±標準偏差としてあらわし、各群間で比較した。また、抗癌剤(O−(5−アミノ−2−フェニルベンズオキサゾール−7−イル)メチル−3,5−ジクロロ−L−チロシン)を各濃度で培養液に加えることにより、培養液中のアミノ酸濃度の低下の抑性を観察した。
3)統計処理は、2群間の比較はMann-Whitney U test を使用し、危険率0.05以下を有意な差と決定した。
1)患者血清での解析
胃癌[100例, 年令平均値(最小−最大値) 66.1(31-89才)、男女比72:28]、膵癌[27, 70.3(56-81) 13:14]、胆道癌患者[6, 70.5(68-75) 5:1]及び非癌健常者[12, 50.8(29-73) 11:1]から採血後、直ちに血清を分離し、検索までの期間、deep freezer (-80℃)で保存した。これを質量分析にて、7種のアミノ酸(ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシン)濃度を測定して、健常者血液から得られる値と比較した。各アミノ酸濃度は健常者の平均値を100%として、各症例の値をこれに対する百分率であらわして、癌患者と健常者の2群間で比較した。
2)発明の基礎的根拠として、閉鎖環境となる癌細胞株培養系での解析
44As3-11 (gastric cancer cell line)、T3M-4 (pancreas cancer cell line) , MIAPaCa-2 (Pancreas cancer cell line)の各癌細胞株を使用した。6 well plateを使用して、5x104 cells in 3mL(10%FBS, L-Glu+PS in RPMI1640)、37℃で培養して、0, 24, 48, 72, 97hrs に培養液を回収して1,000 rpm で遠心し、上清1.0mLを測定までの期間、deep freezer (-80℃)で保存した。8種のアミノ酸(前述のヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンに加え、フェニルアラニン)を質量分析にて測定した。各培養はtripletで行い、この検体を測定して、各アミノ酸濃度を平均値±標準偏差としてあらわし、各群間で比較した。また、抗癌剤(O−(5−アミノ−2−フェニルベンズオキサゾール−7−イル)メチル−3,5−ジクロロ−L−チロシン)を各濃度で培養液に加えることにより、培養液中のアミノ酸濃度の低下の抑性を観察した。
3)統計処理は、2群間の比較はMann-Whitney U test を使用し、危険率0.05以下を有意な差と決定した。
≪結果≫
1)癌患者血清中アミノ酸濃度の低下
・131全癌患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0043)。(図1a)
・100全胃癌患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0021)。(図1b)
・43胃癌未治療患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0394)。(図1c)
・35胃癌stage I未治療患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0205)。(図1d) (早期胃癌はstage Iに含まれる)
2)癌細胞株培養系におけるアミノ酸濃度の低下
・胃癌細胞株44As 3-11の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008)。(図2a)
・一方、LAT1抑制剤(LAT1阻害剤)を培養液に加えた群では薬剤濃度依存的にこのアミノ酸低下の抑性がみとめられた(図2b)
・膵癌細胞株 T3M-4 の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008。(図3a)
・一方、LAT1抑制剤(LAT1阻害剤)を培養液に加えた群では薬剤濃度依存的にこのアミノ酸低下の抑性がみとめられた(図3b)
・膵癌細胞株 MIAPaCa-2 の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008。(図3c)
なお、本実施例で示すLAT1阻害剤{LAT1阻害薬(又は、単に、阻害剤、阻害薬)等と表現する場合がある。}は、O−(5−アミノ−2−フェニルベンズオキサゾール−7−イル)メチル−3,5−ジクロロ−L−チロシンである。
1)癌患者血清中アミノ酸濃度の低下
・131全癌患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0043)。(図1a)
・100全胃癌患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0021)。(図1b)
・43胃癌未治療患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0394)。(図1c)
・35胃癌stage I未治療患者血清中の7種アミノ酸濃度の全平均値は、12健常者血清の平均値と比較して有意に低値を示した(p=0.0205)。(図1d) (早期胃癌はstage Iに含まれる)
2)癌細胞株培養系におけるアミノ酸濃度の低下
・胃癌細胞株44As 3-11の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008)。(図2a)
・一方、LAT1抑制剤(LAT1阻害剤)を培養液に加えた群では薬剤濃度依存的にこのアミノ酸低下の抑性がみとめられた(図2b)
・膵癌細胞株 T3M-4 の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008。(図3a)
・一方、LAT1抑制剤(LAT1阻害剤)を培養液に加えた群では薬剤濃度依存的にこのアミノ酸低下の抑性がみとめられた(図3b)
・膵癌細胞株 MIAPaCa-2 の培養液中の8アミノ酸濃度の平均値は培養時間が長くなるに従って、培養0hrに比較して、階段的に低下がみられた(96hrs後ではp=0.0008。(図3c)
なお、本実施例で示すLAT1阻害剤{LAT1阻害薬(又は、単に、阻害剤、阻害薬)等と表現する場合がある。}は、O−(5−アミノ−2−フェニルベンズオキサゾール−7−イル)メチル−3,5−ジクロロ−L−チロシンである。
≪緩和維持療法(best supportive care, BSC)期がん患者血液の分析≫
1)BSC期患者血清での解析
所定の臨床試験(治験)の当局手続を終了し、治験実施施設の治験審査委員会(IRB)の承認を得た上で患者選択と分析用血清を採取、保存、分析した。対象の患者はがんの標準的治療法が無効或いは不耐の状態にある固形がんを有し、一般的にはBSC期にあると呼ばれる状態にある。血清の採取と分析方法は≪材料と方法≫に述べたとおりである。採取の時期は(a)阻害薬投与(12 mg/m2/day)前と(b)最初の単回投与開始25.5時間後、(c)反復投与開始前、(d)12 mg/m2/dayの阻害薬を一週間連日反復投与25.5時間後、(e)反復投与終了三週間後、の5点の結果を図4a~4cに示した。
2)健常者(64人)と各患者の8アミノ酸濃度毎の相対的な濃度の平均値±標準偏差は、対応する2群間の比較はStudent t testの統計処理法を使用し、危険率0.05以下を有意な差と見なして表示した。
1)BSC期患者血清での解析
所定の臨床試験(治験)の当局手続を終了し、治験実施施設の治験審査委員会(IRB)の承認を得た上で患者選択と分析用血清を採取、保存、分析した。対象の患者はがんの標準的治療法が無効或いは不耐の状態にある固形がんを有し、一般的にはBSC期にあると呼ばれる状態にある。血清の採取と分析方法は≪材料と方法≫に述べたとおりである。採取の時期は(a)阻害薬投与(12 mg/m2/day)前と(b)最初の単回投与開始25.5時間後、(c)反復投与開始前、(d)12 mg/m2/dayの阻害薬を一週間連日反復投与25.5時間後、(e)反復投与終了三週間後、の5点の結果を図4a~4cに示した。
2)健常者(64人)と各患者の8アミノ酸濃度毎の相対的な濃度の平均値±標準偏差は、対応する2群間の比較はStudent t testの統計処理法を使用し、危険率0.05以下を有意な差と見なして表示した。
≪結果≫
1)BSC期患者血清中の遊離アミノ酸濃度
・患者番号101〜104における、がんの原発部位及び転移部位は下記の通りである。
[患者番号101] 原発;膵がん、転移;肝臓(肝がん)
[患者番号102] 原発;膵がん、転移;肝臓(肝がん)
[患者番号103] 原発;大腸がん、転移;肝臓と肺(肝がん、肺がん)
[患者番号104] 原発;胆のうがん、転移;肝門部リンパ節転移がん(リンパがん)
・患者番号101〜104の内、101は単回投与のみ、103は反復投与のみで、102, 104の2人は単回と反復投与の両方の投与がなされた。
・各8アミノ酸の中のvaline, methionine, isoleucine, leucineの結果を図4a.に、残るtyrosine, phenylalanine, histidine, tryptophanの結果を図4b.に示す。図中の四角で囲われた部分は血中アミノ酸濃度の正常範囲を意味する。
・概して、これらアミノ酸の単回投与前の値は正常域の最下段に近い低値を示しており、血中アミノ酸が恐らくLAT1により、がん細胞の中に取り込まれている結果と推察される。
・阻害薬の単回投与後の各アミノ酸濃度は投与前の値より高くなっており、LAT1阻害により上記類推のがんへの取り込みが阻害された結果、血中アミノ酸が上昇に転じたと思われ、極めて重要な生体反応である。
・その後の推移、例えば反復投与前と後の値の推移は多様であるが、投与後の採血時間が反復投与終了三週間後である点は単回投与の場合と大きく異なっている。更に、これは阻害薬の投与後における体内アミノ酸代謝の変動(新しい体内動態の結果に順応した反応)が患者間での差異を示している等、幾つかの要因の合算された結果と考えられる。
2)血中アミノ酸濃度に及ぼす阻害薬の反応
・単回及び反復の両投与を実施した102及び104の症例の血中アミノ酸濃度に及ぼす阻害薬の作用を図4cに示す。健常者(64人)の各アミノ酸の血中濃度の平均値を100とした場合の各人のばらつき(標準偏差)を各グラフの左のカラムにNormalとして示した。各患者の8アミノ酸濃度毎の相対的な濃度の平均値±標準偏差を各採血時点と共に右側の4カラムとして比較した。これら2症例で重要なポイントは2つあって、一つはNormalと単回投与前(before 1 x inhibitor)との間に有意差がある点、二つ目は単回投与の前と後での同じく有意差の2つである。
・今回のBSC期にある患者のように、進行性のがんでは血中アミノ酸濃度に及ぼすLAT1の役割は大きいので、血中8アミノ酸は低下する。従って、阻害薬の適応を患者各人にするかの目安を与える。この8アミノ酸の低下が阻害剤の投与によって上昇を示す反応はこのLAT1の機能が阻害薬に反応したことを物語ることになる。
・更に、その後の阻害薬治療の継続を判断するに際しても、これら血中アミノ酸濃度推移は臨床所見や検査所見、取り分け腫瘍のサイズ変化と相俟って、がんのバイオマーカーとしての役割を果たすことになる。
1)BSC期患者血清中の遊離アミノ酸濃度
・患者番号101〜104における、がんの原発部位及び転移部位は下記の通りである。
[患者番号101] 原発;膵がん、転移;肝臓(肝がん)
[患者番号102] 原発;膵がん、転移;肝臓(肝がん)
[患者番号103] 原発;大腸がん、転移;肝臓と肺(肝がん、肺がん)
[患者番号104] 原発;胆のうがん、転移;肝門部リンパ節転移がん(リンパがん)
・患者番号101〜104の内、101は単回投与のみ、103は反復投与のみで、102, 104の2人は単回と反復投与の両方の投与がなされた。
・各8アミノ酸の中のvaline, methionine, isoleucine, leucineの結果を図4a.に、残るtyrosine, phenylalanine, histidine, tryptophanの結果を図4b.に示す。図中の四角で囲われた部分は血中アミノ酸濃度の正常範囲を意味する。
・概して、これらアミノ酸の単回投与前の値は正常域の最下段に近い低値を示しており、血中アミノ酸が恐らくLAT1により、がん細胞の中に取り込まれている結果と推察される。
・阻害薬の単回投与後の各アミノ酸濃度は投与前の値より高くなっており、LAT1阻害により上記類推のがんへの取り込みが阻害された結果、血中アミノ酸が上昇に転じたと思われ、極めて重要な生体反応である。
・その後の推移、例えば反復投与前と後の値の推移は多様であるが、投与後の採血時間が反復投与終了三週間後である点は単回投与の場合と大きく異なっている。更に、これは阻害薬の投与後における体内アミノ酸代謝の変動(新しい体内動態の結果に順応した反応)が患者間での差異を示している等、幾つかの要因の合算された結果と考えられる。
2)血中アミノ酸濃度に及ぼす阻害薬の反応
・単回及び反復の両投与を実施した102及び104の症例の血中アミノ酸濃度に及ぼす阻害薬の作用を図4cに示す。健常者(64人)の各アミノ酸の血中濃度の平均値を100とした場合の各人のばらつき(標準偏差)を各グラフの左のカラムにNormalとして示した。各患者の8アミノ酸濃度毎の相対的な濃度の平均値±標準偏差を各採血時点と共に右側の4カラムとして比較した。これら2症例で重要なポイントは2つあって、一つはNormalと単回投与前(before 1 x inhibitor)との間に有意差がある点、二つ目は単回投与の前と後での同じく有意差の2つである。
・今回のBSC期にある患者のように、進行性のがんでは血中アミノ酸濃度に及ぼすLAT1の役割は大きいので、血中8アミノ酸は低下する。従って、阻害薬の適応を患者各人にするかの目安を与える。この8アミノ酸の低下が阻害剤の投与によって上昇を示す反応はこのLAT1の機能が阻害薬に反応したことを物語ることになる。
・更に、その後の阻害薬治療の継続を判断するに際しても、これら血中アミノ酸濃度推移は臨床所見や検査所見、取り分け腫瘍のサイズ変化と相俟って、がんのバイオマーカーとしての役割を果たすことになる。
このように、本発明によれば、7種類(又は8種類)の特定アミノ酸を血中のバイオマーカーとして用いることにより、健常者の特定アミノ酸濃度の合計値(又は平均値)と、被験者の特定アミノ酸濃度の合計値(又は平均値)を相対的に比較する、といった簡便な方法により、各臓器・組織から発生する癌に罹患している状態かを確認可能である。更には、がん患者のがん治療、取り分け中性アミノ酸トランスポーター、LAT1の選択的阻害薬(LAT1阻害薬)の適用を判定する個別化医療を可能とするシステム又は方法(個別化医療用システム又は方法)や、阻害薬での治療の開始、治療効果の見極め、治療の継続、を判定するシステム又は方法(判定用システム又は方法)等に適用可能である。
Claims (19)
- ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、トリプトファン、バリン及びチロシンを必須とした少なくとも7種の特定アミノ酸群からなることを特徴とする、癌の血中バイオマーカー。
- 前記特定アミン酸群が、更にフェニルアラニンを含む、請求項1記載の癌の血中バイオマーカー。
- 前記癌が、肝癌、大腸癌、肺癌、胆のう癌、リンパ節転移癌、胃癌及び膵癌からなる群より選ばれる少なくとも1種の癌である、請求項1又は2記載の癌の血中マーカー。
- 被験者の癌診断のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、請求項4記載の方法。
- 被験者の癌診断のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステム。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、請求項6記載のシステム。
- 被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、請求項8記載の方法。
- 前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、請求項8又は9記載の方法。
- 被験者に対する抗癌薬の薬効評価のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステム。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、請求項11記載のシステム。
- 前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、請求項11又は12記載のシステム。
- 被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集する方法において、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する工程を含む方法。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化工程を含む、請求項14記載の方法。
- 前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、請求項14又は15記載の方法。
- 被験者に対する抗癌薬の治療の開始、治療効果の見極め及び治療の継続からなる群から選択される少なくとも一の判定のためのデータを収集するシステムにおいて、当該被験者から採取された血液中における、請求項1〜3のいずれか一項記載の血中バイオマーカーに係る各アミノ酸濃度の分析結果を取得する手段を含むシステム。
- 更に、前記各アミノ酸濃度をレーダーグラフ化するグラフ化手段を含む、請求項17記載のシステム。
- 前記抗癌薬がLAT1阻害薬である、請求項17又は18記載のシステム。
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