JPWO2016092869A1 - 部材の状態評価方法 - Google Patents

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Abstract

検査対象の部材の形状や検査環境、検査員の熟練度に依存せず、より高い精度で部材の様々な状態を瞬時に把握することができる部材の状態評価方法を提供する。各々の解析モデルに対して複数の加振点および測定点を決定し、加振点より加振を行うと共に、測定点で加振により発生する音響信号を測定して、周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して、状態評価データベースを構築する状態評価データベース構築工程と、検査対象の部材の複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして取得する実測状態評価データ取得工程と、取得された実測状態評価データと、状態評価データベースの各状態評価データとを照合して検査対象の部材を評価する状態評価工程とを備えている部材の状態評価方法。

Description

本発明は、外観を目視検査することが困難な部材の状態を非破壊で定量的に把握して評価する部材の状態評価方法に関する。
金属、セラミックス、樹脂等で製作された管材、棒材、板材、ワイヤ材、チェーン材、もしくはそれらの組み合わせ部材など、具体的には、鉄骨・鉄筋・鋼管(土木、建築、鉄塔、足場、支柱、ガードレール、フェンス、その他の構造物に使用される部材)、配管、機器(ポンプや車など)のシャフト、アンカーボルト(接着系アンカー、金属系アンカー、基礎ボルトなど)、ロックボルト(ねじり棒鋼、異形棒鋼、全ねじ棒鋼、鋼管膨張型など)、緊張材・引張材(例えば、プレストレストコンクリートやグラウンドアンカーに使用されるPC鋼線、PC鋼より線、異形PC鋼線、異形PC鋼より線、連続繊維補強材など)などは、一般的に、施工された後や組み立てられた後には外観を目視検査することが難しい。
例えば、鉄骨・鉄筋・鋼管、アンカーボルト、ロックボルト、緊張材・引張材などではコンクリートや地面などに覆われている部分、また、配管では保温材などに覆われている部分、機器のシャフトではケーシングやカバーなどで覆われている部分があり、このような部分において部材の外観を目視検査することは難しい。
しかしながら、鉄骨・鉄筋・鋼管、配管に関しては、変形、腐食、き裂、破断などの劣化が発生したり、それに伴い機械強度の低下が生じる可能性がある。
同様に、機器のシャフトに関しても、摺動部における変形、摩耗、腐食、き裂、破断などの劣化が発生する可能性がある。
また、アンカーボルトに関しては、上記のような部材自体の形状変化以外にも、接着樹脂の充填不足や接着樹脂の攪拌不良、接着樹脂の劣化・剥離、異物の混入、孔内清掃不足、ボルトの緩み、ナットの締付不足・緩み・脱落、周りを覆っているコンクリートの強度不足・ひび割れ・強度劣化などの施工不良や劣化が発生したり、それに伴い、固着力・引抜強度が低下することがある。
同様に、ロックボルトや緊張材・引張材に関しても、上記の施工不良や劣化以外に、グラウト充填不足などの施工不良や、緊張力の変動や地山の強度変化などの劣化が発生することがある。
そして、これらの施工不良や劣化を放置すると、構造物や機器の安全性に問題が生じる恐れがある。従って、構造物や機器において、目視検査が困難な箇所に配置された部材の状態を検査してその状態を評価することは、構造物や機器の安全性を確認する上で極めて重要である。
そこで、従来より、目視検査が困難な箇所に配置された部材の状態を検査してその状態を評価する方法として、打音検査法、超音波検査法、X線検査法が採用されている。
打音検査法は、部材をハンマで打撃し、その時にハンマが発する打音とハンマを通した打感の二つから検査員が異常の有無を判定する手法である。しかしながら、打音検査法により異常の有無を定量的に判定することは検査員の熟練度に大きく依存し、また検査環境(騒音環境、設置状況)などによっては検査すること自体が困難になるなどの問題がある。
また、超音波検査法は、部材の露出している部分に超音波センサを設置して、アンカーボルトの腐食や傷など部材の欠陥を受信信号から判定する手法であり、非破壊検査法として一般的に広く使用されている。しかしながら、超音波センサが接触する部分の面の平滑度を考慮する必要があり、形状が複雑なものには適用できないなどの問題がある。
また、X線検査法は、形状変化などに対し定量的な測定が可能であるが、測定時間や、装置の規模のほか、放射線を取り扱うために様々な制約があるなどの問題がある。
このように、従来の打音検査法、超音波検査法、X線検査法には、種々の問題や制約がある状況下、特許文献1に、アンカーボルトを対象としてその腐食減肉を診断する方法が提案されている。
この手法の手順は概略、以下の2点で示されるが、いずれの点においても、未だ問題がある。
即ち、まず、検査対象となるアンカーボルトを試験体としてハンマ等で振動を加え、集音マイクや加速度ピックアップ等を用いて試験体の固有振動数を測定しているが、その際、試験体を加振した際に発する試験体本来の音響の他、外部の騒音や振動を拾ってしまい、正しく評価することが難しい。このため、上記した従来の打音検査法と同じく、検査環境(騒音環境、設置状況)などによっては検査すること自体が困難になる。
次に、試験体の腐食減肉が進めば梁の曲げ振動の理論より固有振動数が下がることに基づいて試験体の腐食減肉量を判定しているが、本手法においては、一様減肉のみを対象とし固有振動数の変化を求めて評価しているため、片側のみ腐食というような不均一な劣化や施工不良が発生している場合には、誤った評価を下す可能性がある。即ち、不均一な劣化や施工不良が発生している場合、加振方向によっては必ずしも固有振動数の低周波側への変化が見られないため、不均一な劣化や施工不良の発生が検知されず、精度良く評価することが難しい。また、検査に際しては、ナットなどを取り外す必要があるなどの制限がある。
そして、このような問題は、上記した各部材だけではなく、これらの部材を施工する際に基礎となるコンクリート自体(コンクリート部材)においても同様の状況にあった。
特開2004−325224号公報
本発明は、上記した施工不良や劣化、それに伴う機械強度、固着力、引抜強度の低下を含めた部材の状態を評価する手法における種々の問題点に鑑み、検査対象の部材の形状や検査環境、検査員の熟練度に依存せず、より高い精度で部材の様々な状態を瞬時に把握することができる部材の状態評価方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
検査対象の部材が加振されることにより発生する音響信号に基づいて前記部材の状態を非破壊で定量評価する部材の状態評価方法であって、
健全状態にある部材および不健全状態にある部材のそれぞれをモデル化して解析モデルを作成する解析モデル作成工程と、
各々の解析モデルに対して複数の加振点および測定点を決定して、加振点より加振を行うと共に、測定点で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して、状態評価データベースを構築する状態評価データベース構築工程と、
前記検査対象の部材を複数の加振点より加振を行うと共に、複数の測定点で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして取得する実測状態評価データ取得工程と、
取得された前記実測状態評価データと、前記状態評価データベースの各状態評価データとを照合することにより、前記検査対象の部材の状態を評価する状態評価工程と
を備えていることを特徴とする部材の状態評価方法である。
請求項2に記載の発明は、
前記解析モデルが、数値解析用に作成された解析モデルであり、
前記状態評価データベース構築工程が、前記解析モデルに数値解析手法を用いて、前記状態評価データを取得する状態評価データベース構築工程である
ことを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価方法である。
請求項3に記載の発明は、
前記解析モデルが、前記検査対象の部材を拘束する拘束条件を加えてモデル化された解析モデルであることを特徴とする請求項2に記載の部材の状態評価方法である。
請求項4に記載の発明は、
前記数値解析手法が、有限要素法、有限差分法、有限体積法、および境界要素法からなる群より選択された一つの数値解析手法であることを特徴とする請求項2に記載の部材の状態評価方法である。
請求項5に記載の発明は、
前記状態評価データベース構築工程における前記周波数分析が、時刻歴応答解析または周波数応答解析であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法である。
請求項6に記載の発明は、
前記状態評価データベース構築工程において、前記時刻歴応答解析または周波数応答解析を行う前に、前記各々の解析モデルに対して固有値解析を行い、前記固有値解析の結果に基づいて前記時刻歴応答解析または周波数応答解析を行うことを特徴とする請求項5に記載の部材の状態評価方法である。
請求項7に記載の発明は、
前記解析モデルが、実際の使用状況を模擬して作成されたモックアップ試験体であり、
前記状態評価データベース構築工程が、前記モックアップ試験体への加振により発生する音響信号を測定することにより、前記状態評価データを取得する状態評価データベース構築工程である
ことを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価方法である。
請求項8に記載の発明は、
前記解析モデルが、前記検査対象の部材を拘束する部材を加えてモデル化された解析モデルであることを特徴とする請求項7に記載の部材の状態評価方法である。
請求項9に記載の発明は、
前記検査対象の部材が、目視検査が困難な箇所に配置された金属、セラミックス、または樹脂で製作された管材、棒材、板材、ワイヤ材、チェーン材、もしくはそれらの組み合わせ部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記検査対象の部材が、目視検査が困難な箇所に施工されたコンクリート部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法である。
請求項11に記載の発明は、
前記実測状態評価データ取得工程において、前記加振により発生する音響信号を測定する機材として、検査対象部材に直接接触させることができるセンサを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法である。
請求項12に記載の発明は、
前記センサとして、アコースティックエミッションセンサを用いることを特徴とする請求項11に記載の部材の状態評価方法である。
本発明によれば、検査対象の部材の形状や検査環境、検査員の熟練度に依存せず、より高い精度で部材の様々な状態を瞬時に把握することができる部材の状態評価方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される腐食減肉をモデル化した解析モデルを示す図である。 本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される腐食減肉をモデル化した解析モデルのモードと変形形状との対応を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される図1に示したNo2の解析モデルにおけるセンサ設置位置および加振点を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される解析モデルの周波数応答解析の結果を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法における多点測定を説明する図である。 本発明の一実施の形態に係る部材の状態評価方法において得られた周波数分布のデータを示す図である。 評価実験1における鋼管をモデル化した解析モデルを示す図である。 評価実験1において得られた周波数分布のデータを示す図である。 評価実験2におけるロックボルトをモデル化した解析モデルを示す図である。 評価実験2において得られた周波数分布のデータを示す図である。 評価実験3におけるグラウンドアンカーをモデル化した解析モデルを示す図である。 評価実験3において得られた周波数分布のデータを示す図である。 評価実験3におけるグラウンドアンカーの緊張力とピークの周波数との関係を示す図である。 評価実験4における健全なコンクリートブロック試験体を説明する図である。 評価実験4における鉄筋入り模擬コンクリートブロック試験体を説明する図である。 評価実験4における空隙模擬コンクリートブロック試験体を説明する図である。 評価実験4におけるひび割れ・剥離模擬コンクリートブロック試験体を説明する図である。 評価実験4における試験を説明する図である。 評価実験4における試験結果を示す図である。
以下、発明を実施するための形態に基づき、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。
1.本実施の形態に係る部材の状態評価方法の概要
最初に、本実施の形態に係る部材の状態評価方法の概要について説明する。
本実施の形態に係る部材の状態評価方法は、評価対象の部材に対してハンマ等で振動を加え、加振により発生する音響信号に基づいて、部材の状態評価を行う点においては、上記した特許文献1に示されている状態評価方法と同様である。
しかし、本実施の形態に係る部材の状態評価方法は、複数の加振点より加振を行うと共に、複数の測定点で加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して、状態評価データベースを構築する状態評価データベース構築工程と、検査対象の部材に加振を行い、発生した音響信号を周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして取得する実測状態評価データ取得工程と、取得された実測状態評価データと、状態評価データベースの各状態評価データとを照合することにより、検査対象の部材の状態を評価する状態評価工程とを備えている点において、特許文献1の方法と異なっている。
2.本実施の形態に係る部材の状態評価方法における工程
次に、本実施の形態に係る部材の状態評価方法における工程について説明する。
(1)状態評価データベース構築工程
本工程は、検査対象の部材の状態を評価する際に比較対象となる状態評価データを格納した状態評価データベースを予め構築する工程である。
まず、検査対象の部材と同じ部材を解析モデルとして準備し、健全状態にある部材(通常状態の部材)および不健全状態にある部材(施工不良、劣化などが発生している部材)のそれぞれがモデル化された数値解析用の解析モデルとして有限要素法用の解析モデルを作成する。
この時、解析モデルとして、検査対象の部材を拘束する拘束条件や物性、形状などを適宜変更させてモデル化した解析モデル(例えば、樹脂の充填不足については、樹脂の寸法を短くしてモデル化することにより適応させることができる)を用いることもできる。このような部材本体以外の要素が加味された解析モデルを用いることにより、部材が使用された構造物などから取り外すことなく、部材の状態を評価することができ、状態評価に要する時間を大幅に短縮することができる。
次に、有限要素法を用いて各解析モデルに対して固有値解析を行う。
次に、各解析モデルに対して同様に有限要素法を用いて、上記の固有値解析の結果に基づき周波数分析を行うことにより加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分析のデータを状態評価データとして取得して状態評価データベースを構築する。
具体的には、まず、評価を行う際の複数の加振点および複数の測定点(センサ設置位置)を解析モデル上に決定する。
次に、ハンマの打撃を模擬した加振力を解析モデル上に設けられた加振点に入力し、測定点での振動(例えば、変位、速度、加速度など)を算出し、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを得る。
この際、加振力として単純な正弦波を入力し、それに対応する定常的な応答をある周波数範囲に対して解析する周波数応答解析(モード法)を実施する。
また、センサが得る正確な信号変化を得る場合は、打撃を模擬した加振力を入力し、時刻歴応答解析(過渡応答解析)を実施することも可能である。この場合、より正確な周波数分布が得られる。
各々の解析モデルに対して加振点毎および測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを求め、周波数分布のデータを状態評価データとして取得して状態評価データベースを構築する。
なお、固有値解析を用いずに、全体減衰、材料減衰、減衰要素等を適切に与えることにより、各解析モデルに対して時刻歴応答解析または周波数応答解析を実施し、複数のモード毎の固有周周波数を含む周波数分布のデータを得ることもできる。
(2)実測状態評価データ取得工程
本工程は、実際の検査対象における実測状態評価データを得る工程である。
まず、検査対象の部材に対して、測定点となる箇所にセンサを設置する。
次に、検査対象の部材に対してハンマ等で加振力を与え、加振により発生する音響信号をセンサにより取得する。
次に、得られた音響信号に対して周波数分析を行い、加振点毎および測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして得る。このとき、周波数分析に際して高速フーリエ変換解析を用いることにより、短時間で処理することができる。
なお、センサとしては、アコースティックエミッションセンサ(AEセンサ)など、検査対象部材に直接接触させることができるセンサを用いることが好ましい。このようにセンサを検査対象の部材に直接接触させることにより、打音により励起された検査対象の部材本来の音響信号を取得することが可能となるため、従来の打音検査法や特許文献1の手法における問題、即ち、検査環境(騒音環境、設置状況)により検査すること自体が困難になるという問題の発生が抑制されて、外部騒音などの外乱に対する耐性を向上させることができ、より精度高く評価することができる。なお、AEセンサに替えて、変位センサや加速度センサなどを用いることもできる。
(3)状態評価工程
実測状態評価データ取得工程において得られた実測状態評価データ(周波数分布のデータ)を、状態評価データベース構築工程において予め構築された状態評価データベースの各状態評価データ(周波数分布のデータ)と比較する。これにより、実測状態評価データが、状態評価データベースにおけるどのような状態の状態評価データであるかを確認することができるため、目視検査が困難な箇所に検査対象の部材が配置されていても、検査対象の部材の状態(通常状態、施工不良、劣化など)を瞬時に把握して、定量的に評価することができる。
なお、目視検査が困難な箇所に配置された部材としては、前記したように、金属、セラミックス、樹脂で製作された管材、棒材、板材、ワイヤ材、チェーン材、もしくはそれらの組み合わせ部材など、具体的には、鉄骨・鉄筋・鋼管、配管、機器(ポンプや車など)のシャフト、アンカーボルト、ロックボルト、緊張材・引張材などを挙げることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、単一の固有周波数ではなく、詳細な周波数応答解析や時刻歴応答解析に基づいて加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して状態評価データベースを予め構築し、状態評価データベースの各状態評価データと、検査対象の部材の加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布を各状態評価データと照合することにより評価している。
このため、不均一な施工不良や劣化などの状態についても、特許文献1に比べて遥かに高い精度で評価することができる。即ち、特許文献1においては、梁の曲げ振動の理論を用いた単一の固有周波数により状態評価を行うが、加振点の位置により励起されやすい振動モードが異なったり、センサの設置位置により評価できる振動モードが異なったりすることにより、どのモードの固有振動数をピックアップしているかが不明であり、誤った判断をしてしまうという恐れがあり、高い精度の評価が難しい。
なお、本実施の形態では、状態評価データベース構築工程において有限要素法を用いて状態評価データベースを構築したが、これ以外の有限差分法、有限体積法、境界要素法などの数値解析手法を用いて状態評価データベースを構築することもできる。
また、上記においては、解析モデルとして数値解析用に作成された解析モデルを用い、この解析モデルに数値解析手法を適用して状態評価データを取得しているが、解析モデルとして実際の使用状況を模擬して作成されたモックアップ試験体を用いて、実際の加振により発生する音響信号を測定して、状態評価データを取得してもよい。
そして、本実施の形態に係る部材の状態評価方法は、上記した各部材だけでなく、これらを施工する際に基礎となるコンクリート部材にも適用することができ、目視検査が困難な箇所に施工されたコンクリート部材の状態についても同様にして評価することができる。
3.本実施の形態に係る部材の状態評価方法を用いた具体的な評価
以下、本実施の形態に係る部材の状態評価方法を用いた具体的な一例として、腐食減肉が生じた部材に対して行った部材の状態評価を例に挙げてさらに詳しく説明する。なお、ここでは、数値解析手法として、有限要素法による周波数応答解析(モード法)を採用した。
(1)固有値解析
図1は、本実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される腐食減肉をモデル化した解析モデルを示す図である。
まず、図1のNo1〜3に示すような腐食減肉による減肉部2が生じた部材を解析モデル(試験体)1として作成した。これらの解析モデルに対し、周波数応答解析(モード法)を実施する前に、まず、固有値解析を実施した。
表1に腐食減肉をモデル化した解析モデルに対するモード別固有値解析結果を示す。なお、表1における各モードは、図2に示す変形形状と対応している。
Figure 2016092869
なお、上記においては拘束条件がない状態での例を挙げているが、部材(鉄骨・鉄筋・鋼管、配管、アンカーボルト、ロックボルト、緊張材・引張材、機器のシャフトなど)が実際に施工された状態での固有値解析を実施する際には、検査対象の部材の解析モデルに加えて、その他の要素(たとえば、コンクリートやグラウト、樹脂、ナット、地山など)が加味された解析モデルを作成し、固有値解析を実施する。そして、施工不良や劣化に関しては、その状態に対応する拘束条件や物性値、形状などを適宜変更することによりモデル化する。具体的な一例としては、上記したように、樹脂の充填不足に関しては、樹脂の寸法を短くすることによって適応させる。
(2)状態評価データベースの作成
(a)加振点および測定点の決定
図3は、本実施の形態に係る部材の状態評価方法に使用される図1に示したNo2の解析モデルにおける加振点および測定点を示す図である。
図3に示すように、No2の解析モデル1における加振点を上部端から10mmの位置とした。なお、加振点に関しては、このNo2の解析モデルは片側減肉の腐食減肉モデルであり、加振点によって励起される振動モードに差が生じるため、減肉している箇所を0°として、減肉させた面(0°)、減肉させた面とは反対側の面(180°)、その中間の面(90°)の3点で解析を実施した。そして、測定点は、実際にセンサ3(AEセンサ)を設置する箇所と同じ位置とした。
(b)測定点での振動の数値解析
試験体上面中心の軸方向の速度成分を測定値に基づいて数値計算により算出した。
ハンマの打撃の模擬に関して、本実施の形態においては、得られる周波数成分のうち0〜12kHz程度までの各モードの周波数成分のみに着目したため、上記の固有値解析結果に基づいて周波数応答解析(モード法)を用い、0〜12kHz程度まで加振周波数を変化させて解析を実施した。そして、残りの腐食減肉モデル(No1およびNo3)についても、上記と同様の3点で解析を実施した。結果を図4に示す。
なお、周波数成分およびその強度を評価し、正確な情報を得る場合は、打撃を模擬した加振力を入力し、上記の固有値解析結果に基づいて時刻歴応答解析を実施する。
また、状態評価データベースを拡充し、測定点を変更した状態評価データベースを作成しておくと、図5に示すように、測定点を多様に変化させて診断することや、複数の測定点で同時に測定することなどができる(多点測定)。実際には、測定点を複数設定することで、状態の変化に起因する検査対象部材4の音響変化が捉えやすいため、検査対象部材4の状態の特定が容易になる。
(3)状態評価(実測状態評価データ取得工程および状態評価工程)
(a)センサの設置
まず、No1〜3の形状に形成された検査対象に対して、図3に示した位置にAEセンサを設置した。なお、センサとして変位センサや加速度センサなどを用いる場合には、そのセンサが検出する物理量を数値計算する。
(b)ハンマなどでの加振および、測定対象の部材の音響計測
各検査対象に対し、図3に示した加振点をハンマで打撃し、音響信号の測定を実施した。
(c)音響の周波数分布の取得
得られた音響信号に対して高速フーリエ変換を実施して、周波数分布のデータ(実測状態評価データ)を得た。得られた周波数分布のデータを図6に示す。
(d)状態の評価
予め構築された状態評価データベースより、得られた周波数分布のデータに適合するデータを抽出し、検査対象の部材の状態を定量的に評価した。
まず、通常の試験体(No1の解析モデル)の周波数分布のデータについては、図4の通常の試験体の結果で見られる周波数ピークのうち、2〜3kHz、5kHz、8kHz、10kHzのピークが一致しており、周方向で加振点を変えても変化がないことから、通常であると判定できる。
次に、片側腐食試験体(No2の解析モデル)の周波数分布のデータについては、図4の片側腐食試験体の結果で見られる周波数分布のデータのように、5kHz、10kHz近傍において、二つのピークが見られること、90°の加振点においては、通常試験体の周波数分布のデータと同じようなピーク位置であるが、0°の加振点および180°の加振点においては、通常試験体の周波数ピークより低周波側にシフトしていることなどから、片側腐食であると判定できる。
最後に、周方向腐食試験体(No3の解析モデル)の周波数分布のデータについては、図4の周方向腐食試験体の結果で見られるように、2〜3kHz、5kHz、8kHzのピークが通常のものと比較して低周波側にシフトしており、周方向で加振点を変えても変化がないことから、周方向減肉であると判定できる。
このように、検査対象の複数の打撃点(もしくは複数の測定点)毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータと、複数の打撃点(もしくは複数の測定点)毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを格納した状態評価データベースとを照合することにより、より正確な状態判断が可能となる。
4.評価実験
以下、鋼管(評価実験1)、鋼管膨脹型ロックボルト(評価実験2)、グラウンドアンカー(評価実験3)について行った評価実験を例に挙げて、本発明の有用性について説明する。なお、各部材の状態評価は、上記と同一の手法で行った。
(評価実験1)
評価実験1として、鋼管の状態評価を行った。
(1)固有値解析
図7は、評価実験1における解析モデルを示す図である。図7に示すように、評価実験1においては、通常の健全状態にある鋼管(No1通常)、および不健全状態にある3種類の鋼管、即ち、き裂が発生している鋼管(No2き裂試験体)、周方向に腐食が発生している鋼管(No3周方向腐食試験体)、貫通孔の腐食が発生している鋼管(No4貫通孔腐食試験体)の合計4種類について、解析モデルを作成した。これらの解析モデルに対し、周波数応答解析(モード法)を実施する前に、まず、固有値解析を実施して、各モード毎の固有周波数を求めた。
(2)状態評価データベースの作成
(a)加振点および測定点の決定
加振点を鋼管の上部端から10mmの位置とした。
なお、加振点に関しては、試験体No2、No4は方向依存性のある試験体であり、加振点によって励起される振動モードに差が生じるため、試験体No2ではき裂(図中の正面)、試験体No4では貫通孔(図中の正面)の劣化のある箇所を0°として、劣化した面(0°)、劣化した面とは反対側の面(180°)、その中間の面(90°)の3点で加振した。
そして、測定点は、上部端面とした。
(b)測定点での振動の数値解析
試験体上面中心の軸方向の速度成分を測定値に基づいて数値計算により算出した。
(3)状態評価(実測状態評価データ取得工程および状態評価工程)
(a)センサの設置
まず、No1〜4の形状に形成された検査対象に対して、AEセンサを上部端面に設置した。
(b)ハンマなどでの加振および、測定対象の部材の音響計測
各検査対象に対し、上記した加振点をハンマで打撃し、音響信号の測定を実施した。
(c)音響の周波数分布の取得
得られた音響信号に対して周波数分布のデータ(実測状態評価データ)を得た。得られた周波数分布のデータを図8に示す。
(d)状態の評価
予め構築された状態評価データベースより、得られた周波数分布のデータに適合するデータを抽出し、検査対象の部材の状態を定量的に評価した。
まず、状態評価データベースとの照合により、4kHz、6kHz、7kHz付近の周波数を評価点とした結果、有意な差が検出されていることが分かる。また、No2試験体およびNo4試験体に関しては、周方向によってピークの差を検出できていることが分かる。
(評価実験2)
評価実験2として、鋼管膨張型のロックボルトの状態評価を行った。
(1)固有値解析
図9は、評価実験2における解析モデルを示す図である。図9に示すように、評価実験2においては、通常の健全状態にあるロックボルト(No1通常)、および不健全状態にある2種類のロックボルト、即ち、き裂が発生しているロックボルト(No2き裂試験体)、曲げ変形を生じているロックボルト(No3曲げ変形試験体)の合計3種類について、解析モデルを作成した。これらの解析モデルに対し、周波数応答解析(モード法)を実施する前に、まず、固有値解析を実施して、各モード毎の固有周波数を求めた。
(2)状態評価データベースの作成
(a)加振点および測定点の決定
加振点をロックボルトの上部端から5mmの位置とした。
なお、加振点に関しては、試験体No2、No3は方向依存性のある試験体であり、加振点によって励起される振動モードに差が生じるため、試験体No2ではき裂(図中の正面)、試験体No3では曲げ変形(図中の左側面)の劣化のある箇所を0°として、劣化した面(0°)、劣化した面とは反対側の面(180°)、その中間の面(90°)の3点で加振した。
そして、測定点は、上部端面(図9中の上部スリーブ端面)とした。
(b)測定点での振動の数値解析
試験体上面中心の軸方向の速度成分を測定値に基づいて数値計算により算出した。
(3)状態評価(実測状態評価データ取得工程および状態評価工程)
(a)センサの設置
まず、No1〜3の形状に形成された検査対象に対して、AEセンサを上部端面に設置した。
(b)ハンマなどでの加振および、測定対象の部材の音響計測
各検査対象に対し、上記した加振点をハンマで打撃し、音響信号の測定を実施した。
(c)音響の周波数分布の取得
得られた音響信号に対して周波数分布のデータ(実測状態評価データ)を得た。得られた周波数分布のデータを図10に示す。
(d)状態の評価
予め構築された状態評価データベースより、得られた周波数分布のデータに適合するデータを抽出し、検査対象の部材の状態を定量的に評価した。
まず、状態評価データベースとの照合により、0°及び180°の打撃位置では、3.4kHz、3.6kHz、3.9kHz、4.6kHz付近の周波数ピークを、90°の打撃位置では、3.3kHz、3.5kHz、3.8kHz、4.0kHz付近の周波数ピークを評価点とした結果、各検査対象の間で有意な差が検出されていることが分かる。また、No2試験体およびNo3試験体に関しては、周方向によってピークの差を検出できていることが分かる。
(評価実験3)
評価実験3として、グラウンドアンカーの状態評価を行った。
(1)固有値解析
図11は、評価実験3における解析モデルを示す図である。図11に示すように、評価実験3においては、グラウンドアンカーにウェイトをつけて、緊張力を変化させた試験体を解析モデルとして作製した。この解析モデルに対し、周波数応答解析(モード法)を実施する前に、まず、固有値解析を実施して、各モード毎の固有周波数を求めた。
(2)状態評価データベースの作成
(a)加振点および測定点の決定
本評価実験3においては、加振点および測定点の組み合わせとして、加振点および測定点のいずれもをボルトの側面とした組み合わせ、および、加振点および測定点のいずれもをボルトの頭頂部とした組み合わせを採用した。
(b)測定点での振動の数値解析
試験体上面中心の軸方向の速度成分を測定値に基づいて数値計算により算出した。
(3)状態評価(実測状態評価データ取得工程および状態評価工程)
(a)センサの設置
まず、図11の形状に形成された検査対象に対して、AEセンサを上記各測定点に設置した。
(b)ハンマなどでの加振および、測定対象の部材の音響計測
各検査対象に対し、上記した加振点をハンマで打撃し、上記した測定点で音響信号の測定を実施した。
(c)音響の周波数分布の取得
得られた音響信号に対して周波数分布のデータ(実測状態評価データ)を得た。得られた周波数分布のデータを図12に示す。
(d)状態の評価
予め構築された状態評価データベースより、得られた周波数分布のデータに適合するデータを抽出し、検査対象の部材の状態を定量的に評価した。
ボルト側面を加振点、測定点としたデータとの照合では、1kHz付近の周波数ピークを評価点とし、ボルト頭頂部を加振点、測定点としたデータとの照合では3、6kHz付近の周波数ピークを評価点とした。
その結果、グラウンドアンカーに加える荷重、すなわち緊張力が増加すると、各周波数ピークが高周波側にシフトしており、その状態を定量的に評価できることが分かる。
そして、このように評価点を確認した後に、図13に示すように、評価点の周波数の値を縦軸に、グラウンドアンカーにかける荷重を横軸にしてグラフ化すると、緊張力の変化に伴う定量的な変化を確認しやすいことが分かる。
(評価実験4)
評価実験4として、上記した各部材を施工する際に基礎となるコンクリート自体の状態評価を行った。
(1)試験体の作製
最初に、図14に示すように、健全なコンクリートブロック試験体6aとして200×200×200(mm)のコンクリートブロック試験体を3体作製した。
次に、図15に示すように、鉄筋の入った状態を模擬したコンクリートブロック試験体として、同じサイズのコンクリートブロック試験体(鉄筋入り模擬コンクリートブロック試験体6b)を1体作製した。なお、図15において、7が鉄筋である。
次に、図16に示す空隙の形成を模擬したコンクリートブロック試験体として、同じサイズのコンクリートブロック試験体(空隙模擬コンクリートブロック試験体6c)を1体作製した。なお、図16において、8が空隙である。
次に、図17に示すひび割れ・剥離の発生を模擬したコンクリートブロック試験体として、同じサイズのコンクリートブロック試験体(ひび割れ・剥離模擬コンクリートブロック試験体6d)を1体作製した。なお、図17において、9がひび割れ・剥離の発生箇所である。
(2)周波数分析
作製された各コンクリートブロック試験体6の上面部に、図18に示すようにセンサ3としてAEセンサを取り付けた後、センサ3近傍の所定の加振点をハンマ5で打撃し、この打撃により発生した音響信号をセンサ3を用いて取得した。その後、取得された音響信号に対して高速フーリエ変換解析(FFT解析)を行うことにより周波数分布のデータを得た。結果を図19に示す。
図19より分かるように、健全なコンクリートブロック試験体ではいずれも概ね同じような周波数分布を示しているが、鉄筋入り模擬コンクリートブロック試験体、空隙模擬コンクリートブロック試験体、ひび割れ・剥離模擬コンクリートブロック試験体では、それぞれを識別可能な程度に異なる周波数分布を示している。
これにより、周波数分布に着目することにより、コンクリート自体に対してもその状態を把握できることが分かる。そして、さらに多くの模擬コンクリートブロック試験体の周波数分布から状態評価データベースを作成しておけば、定量的な状態評価が可能であることが分かる。
5.本実施の形態の効果
以上、説明してきたように、得られる信号の複数のモードの固有周波数を含む周波数分布に着目する本実施の形態を採用して、検査対象の部材の施工不良や劣化をモデル化し、加振点および測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを格納した状態評価データベースを作成しておくことにより、単一のモードの固有周波数に着目する場合のように、劣化しても変化しない周波数を評価して誤った判断を下す恐れが軽減され、より正確な状態診断が可能となる。そして、従来の手法では困難であった不均一な施工不良や劣化を正確に診断することが可能となる。
そして、検査対象の部材以外の要素(ナット、ベースプレート、コンクリート、樹脂、地山など)も取り込むことにより、例えば、ナットを締めつけた状態での状態評価データベースを作成しておけば、ナットを締めつけた状態のままで診断が可能となるため、従来技術では必要であったナットの取り外し工程を省略することができ、診断に要する時間を大幅に短縮させることができる。
さらに、診断の結果として良否のみを判定していた従来技術と異なり、本実施の形態においては、複数の加振点毎、複数の測定点毎に得られた、複数のモードの固有周波数を含む周波数分布のデータを得て状態評価データベースと照合するため、施工状態および劣化状態を正確に判断することができ、さらに不均一な状態(例えば片側腐食やき裂、方向依存のある変形、樹脂の不均一な剥離、劣化、グラウトの不均一な充填など)の診断をも実施することが可能になる。
また、検査対象の部材の要素を含めて拘束条件や物性、形状などを併せて解析モデル化することにより、例えば、使用された構造物などから部材を取り外すことなく状態評価することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1 解析モデル
2 減肉部
3 センサ
4 検査対象部材
5 ハンマ
6 コンクリートブロック試験体
6a 健全なコンクリートブロック試験体
6b 鉄筋入り模擬コンクリートブロック試験体
6c 空隙模擬コンクリートブロック試験体
6d ひび割れ・剥離模擬コンクリートブロック試験体
7 鉄筋
8 空隙
9 ひび割れ・剥離の発生箇所
【0004】
発明が解決しようとする課題
[0019]
本発明は、上記した施工不良や劣化、それに伴う機械強度、固着力、引抜強度の低下を含めた部材の状態を評価する手法における種々の問題点に鑑み、検査対象の部材の形状や検査環境、検査員の熟練度に依存せず、より高い精度で部材の様々な状態を瞬時に把握することができる部材の状態評価方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
[0020]
請求項1に記載の発明は、
検査対象の部材が加振されることにより発生する音響信号に基づいて前記部材の状態を非破壊で定量評価する部材の状態評価方法であって、
健全状態にある部材および不健全状態にある部材のそれぞれをモデル化して複数の解析モデルを作成する解析モデル作成工程と、
各々の解析モデルに対して複数の加振点および測定点を決定して、前記複数の加振点の各々より加振を行うと共に、前記複数の測定点の各々で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して、状態評価データベースを構築する状態評価データベース構築工程と、
前記検査対象の部材を複数の加振点の各々より加振を行うと共に、複数の測定点の各々で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして取得する実測状態評価データ取得工程と、
取得された前記実測状態評価データと、前記状態評価データベースの各状態評価データとを照合することにより、前記検査対象の部材の状態を評価する状態評価工程と
を備えていることを特徴とする部材の状態評価方法である。
[0021]
請求項2に記載の発明は、
前記解析モデルが、数値解析用に作成された解析モデルであり、

Claims (12)

  1. 検査対象の部材が加振されることにより発生する音響信号に基づいて前記部材の状態を非破壊で定量評価する部材の状態評価方法であって、
    健全状態にある部材および不健全状態にある部材のそれぞれをモデル化して解析モデルを作成する解析モデル作成工程と、
    各々の解析モデルに対して複数の加振点および測定点を決定して、加振点より加振を行うと共に、測定点で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを状態評価データとして取得して、状態評価データベースを構築する状態評価データベース構築工程と、
    前記検査対象の部材を複数の加振点より加振を行うと共に、複数の測定点で前記加振により発生する音響信号を測定して周波数分析を行うことにより、加振点毎、測定点毎に得られた、複数のモード毎の固有周波数を含む周波数分布のデータを実測状態評価データとして取得する実測状態評価データ取得工程と、
    取得された前記実測状態評価データと、前記状態評価データベースの各状態評価データとを照合することにより、前記検査対象の部材の状態を評価する状態評価工程と
    を備えていることを特徴とする部材の状態評価方法。
  2. 前記解析モデルが、数値解析用に作成された解析モデルであり、
    前記状態評価データベース構築工程が、前記解析モデルに数値解析手法を用いて、前記状態評価データを取得する状態評価データベース構築工程である
    ことを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価方法。
  3. 前記解析モデルが、前記検査対象の部材を拘束する拘束条件を加えてモデル化された解析モデルであることを特徴とする請求項2に記載の部材の状態評価方法。
  4. 前記数値解析手法が、有限要素法、有限差分法、有限体積法、および境界要素法からなる群より選択された一つの数値解析手法であることを特徴とする請求項2に記載の部材の状態評価方法。
  5. 前記状態評価データベース構築工程における前記周波数分析が、時刻歴応答解析または周波数応答解析であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法。
  6. 前記状態評価データベース構築工程において、前記時刻歴応答解析または周波数応答解析を行う前に、前記各々の解析モデルに対して固有値解析を行い、前記固有値解析の結果に基づいて前記時刻歴応答解析または周波数応答解析を行うことを特徴とする請求項5に記載の部材の状態評価方法。
  7. 前記解析モデルが、実際の使用状況を模擬して作成されたモックアップ試験体であり、
    前記状態評価データベース構築工程が、前記モックアップ試験体への加振により発生する音響信号を測定することにより、前記状態評価データを取得する状態評価データベース構築工程である
    ことを特徴とする請求項1に記載の部材の状態評価方法。
  8. 前記解析モデルが、前記検査対象の部材を拘束する部材を加えてモデル化された解析モデルであることを特徴とする請求項7に記載の部材の状態評価方法。
  9. 前記検査対象の部材が、目視検査が困難な箇所に配置された金属、セラミックス、または樹脂で製作された管材、棒材、板材、ワイヤ材、チェーン材、もしくはそれらの組み合わせ部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法。
  10. 前記検査対象の部材が、目視検査が困難な箇所に施工されたコンクリート部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法。
  11. 前記実測状態評価データ取得工程において、前記加振により発生する音響信号を測定する機材として、検査対象部材に直接接触させることができるセンサを用いることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の部材の状態評価方法。
  12. 前記センサとして、アコースティックエミッションセンサを用いることを特徴とする請求項11に記載の部材の状態評価方法。
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