JPWO2016092611A1 - 神経刺激装置 - Google Patents

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Abstract

この神経刺激装置は、生体に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激装置であって、第一の刺激電極を有し生体の内部に配置される第一の電極部と、第一の刺激電極よりも面積が大きい第二の刺激電極を有し、体表面又は皮下に配置される第二の電極部と、電気刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激生成部を有する刺激発生装置と、第一の電極部及び第二の電極部と刺激発生装置とを接続するリード部と、を備える。

Description

本発明は、神経刺激装置、より詳しくは、脈管(血管、リンパ管)、消化管、気道、尿路等の管腔組織内に留置されて神経刺激治療に使用される刺激電極を備えた神経刺激装置に関する。
従来、神経組織に電気刺激を与えることによる治療法の研究が行われてきた。その神経刺激用デバイスの1つとして、特許文献1に記載された医療用電極リードが知られている。この医療用電極リードは、パルス発生器(刺激発生装置)に接続するように構成された基端を有する導電性リード本体(リード部)と、血管壁を越えて電気パルスを印加するように構成された少なくとも1つの電極(刺激電極)を具備する先端部(電極部)と、折り畳み形状から予形成拡張形状へと拡張するための形状に形成されたリードアンカーとを具備する。
この医療用電極リードとパルス発生器とで、神経刺激装置を構成する。
リードアンカーが折り畳み形状のとき、先端部は、折り畳み時のリードアンカーの有効長と実質的に等しい有効長を有し、先端部はリードアンカーの外側に結合されている。折り畳み形状のときのリードアンカーは、リードが拡張配置されている血管の少なくとも1つの血管壁にリードの先端部を押し付けて、リード先端部を血管内に配備し、固定する。
医療用電極リードは、刺激すべき神経に隣接する血管内の刺激部位に送達されるように構成されている。リードアンカーは、刺激すべき神経に隣接する血管内の刺激部位に到達したら予形成拡張形状へと拡張し、リードアンカーの外側に取り付けられている先端部を血管の壁と接触させて、摩擦係合させる。
特表2010−516405号公報
しかしながら、血管内に配備した電極のみで刺激を行う場合、血管に固定した電極が移動し、刺激すべき神経に刺激が印加できなくなることあるという課題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、脈管内において、刺激すべき神経に電気刺激を印加可能となる刺激電極の配置範囲が広い神経刺激装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様の神経刺激装置は、生体に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激装置であって、第一の刺激電極を有し前記生体の内部に配置される第一の電極部と、前記第一の刺激電極よりも面積が大きい第二の刺激電極を有し、体表面又は皮下に配置される第二の電極部と、前記電気刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激生成部を有する刺激発生装置と、前記第一の電極部及び前記第二の電極部と前記刺激発生装置とを接続するリード部と、を備えることを特徴としている。
また、上記の神経刺激装置において、前記第一の電極部は前記第一の刺激電極を一対有し、一対の前記第一の刺激電極間で前記電気刺激を行う状態と、一対の前記第一の刺激電極の一方と前記第二の刺激電極との間で前記電気刺激を行う状態とに、切り替え可能であることがより好ましい。
また、上記の神経刺激装置において、前記刺激生成部を制御する制御部を備え、前記制御部は、複数の刺激パルスが休みなく連続的に印加される探索モードと、複数の刺激パルスが連続的に印加される印加時間と前記刺激パルスが印加されないオフ時間とで刺激サイクルが構成される治療モードと、を前記神経刺激信号の態様に含み、前記態様として前記探索モードを設定したときに、一対の前記第一の刺激電極間で前記電気刺激を行い、前記態様として前記治療モードを設定したときに、一対の前記第一の刺激電極の少なくとも一方と前記第二の刺激電極との間と、一対の前記第一の刺激電極間とで切り替えて前記電気刺激を行うことがより好ましい。
また、上記の神経刺激装置において、前記刺激生成部を制御する制御部を備え、前記制御部は、一対の前記第一の刺激電極間のインピーダンスが所定値以上変化したときに前記第一の電極部が移動したと判定することがより好ましい。
また、上記の神経刺激装置において、記第一の刺激電極又は前記第二の刺激電極を用いて生体情報を取得することがより好ましい。
本発明の神経刺激装置によれば、脈管内において、刺激すべき神経に電気刺激を印加可能となる刺激電極の配置範囲を広くすることができる。
本発明の第1実施形態の神経刺激装置の全体構成を示す模式図である。 同神経刺激装置の第一の電極部を患者の血管に導入し第二の電極部を背部に取付けた状態を説明する図である。 図2中の要部拡大図である。 同神経刺激装置の線状弾性部材の側面図である。 図4中の切断線A1−A1の断面図である。 同神経刺激装置の刺激発生装置の外観を示す模式図である。 同神経刺激装置の機能ブロック図である。 探索モードにおける神経刺激信号の態様を示す図である。 治療モードにおける神経刺激信号の態様を示す図である。 本実施形態の神経刺激装置の使用時の作用を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態の神経刺激装置の第一の電極部の側面図である。 本実施形態の神経刺激装置の使用時の作用を説明する断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る神経刺激装置の第1実施形態を、図1から図10を参照しながら説明する。
図1及び2に示すように、この神経刺激装置1は、患者(生体)P等の迷走神経(神経)Vnに電気刺激を行い、頻脈や心筋梗塞、慢性心不全等の治療を行うものである。神経刺激装置1は、電気刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激発生装置10と、刺激発生装置10に接続されて血管(脈管)内に留置される神経刺激電極20とを備えている。
神経刺激電極20は、1つの第一の刺激電極21を有する第一の電極部22と、1つの第二の刺激電極23を有する第二の電極部24と、第一の電極部22及び第二の電極部24と刺激発生装置10とを接続するリード部25とを有している。以下では、刺激発生装置10に対する神経刺激電極20側を先端側、神経刺激電極20に対する刺激発生装置10側を基端側とそれぞれ称する。
第一の電極部22の構成は、第一の電極部22が1つの第一の刺激電極21を有していれば特に限定されない。本実施形態では第一の電極部22は、図3に示すように、軸線C周りに3つの線状弾性部材28、29、30が等角度ごとに配置された籠状に形成されている。
線状弾性部材28は、1本の線状の弾性部材を折り曲げることにより、立体的なループ形状が形成された部材である。
線状弾性部材28は、図4及び5に示すように、金属ワイヤからなるワイヤ本体32と、ワイヤ本体32の外周面を覆って絶縁する内部被覆33と、内部被覆33の外周面を覆って絶縁する外部被覆34とを有している。
ワイヤ本体32は、第一の電極部22の外径を変化させる外力によっても塑性変形せず、外力が解除されると自然状態に戻る良好な弾性を有する適宜の金属ワイヤを採用することができる。ワイヤ本体32に好適な金属ワイヤとしては、例えば、形状記憶合金や超弾性ワイヤなどを挙げることができる。
内部被覆33は、ワイヤ本体32とともに変形可能であって電気絶縁性を有する適宜の合成樹脂材料、例えば、ポリウレタン樹脂などを採用することができる。
外部被覆34は、第一の刺激電極21の露出部位を除いては、線状弾性部材28の最外周面を形成する被覆部材である。したがって、外部被覆34は、血管内に導入されると、外部被覆34の外周面が血液、血管の内壁等の生体組織と接触する。このため、外部被覆34は、ワイヤ本体32及び内部被覆33とともに変形可能な絶縁性材料であって、生体適合性に優れる材料で形成される。外部被覆34に好適な材料としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などを採用することができる。
内部被覆33は、白金イリジウム合金等の生体適合性を有する金属管21aに挿通されている。金属管21aの一部であって、外部被覆34の開口34aを通して、線状弾性部材28の外部に露出した部分が、第一の刺激電極21となっている。第一の刺激電極21を金属管21aの軸線に直交する方向から見た形状は矩形状である。
ただし、第一の刺激電極21の形状はこれには限定されず、例えば、金属管21aの軸線方向に長い長円形状や楕円形状などの形状も可能である。
金属管21aの内部には、ワイヤ本体32との短絡を防止するための管状の絶縁部材36が挿通されており、この絶縁部材36内に内部被覆33及びワイヤ本体32が挿通されている。
また、外部被覆34に埋没された金属管21aの内周面には、配線37が電気的に接続されている。配線37としては、例えば、耐屈曲性を有するニッケルコバルト合金(35NLT25%Ag材)からなる撚り線を、電気的絶縁材(例えば、厚さ20μmのETFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)で被覆したものを好適に用いることができる。
配線37は、外部被覆34内に配置されてワイヤ本体32に沿って基端側に向かって延びている。
線状弾性部材29、30は、線状弾性部材28の構成に対して、金属管21a、絶縁部材36、及び配線37を備えず、外部被覆34に開口34aが形成されていないことが異なる。すなわち、線状弾性部材29、30には、第一の刺激電極21は形成されていない。
図3に示すように軸線C周りに配置された線状弾性部材28、29、30は、軸線C方向における中間部で弾性部材固定部38により互いに固定されるとともに、基端部で集束部39により互いに固定されている。
第一の刺激電極21は、第一の電極部22の径方向外側に向かって露出するように配置されている。第一の電極部22は、患者Pの血管内に配置(留置)される。このとき、第一の刺激電極21は血管内電極となる。
第二の刺激電極23は、後述するように例えば患者の体表面に取付けて用いられる。第二の刺激電極23は、図1及び2に示す平坦で矩形の板状に形成されている。なお、第二の刺激電極23の形状は矩形の板状に限定されず、6角形や8角形等の多角形状や、円形や楕円形等の丸みを帯びた形状でもよい。
第二の刺激電極23を形成する材料は、第一の刺激電極21と同一の材料、又は、アルミニウム、Ag/AgCl(銀−塩化銀)を用いることができる。第二の電極部24は、導電性を有する粘着ゲル等で表面が覆われていることが望ましい。なお、第二の刺激電極23を患者の皮下に固定して用いる場合には、第二の刺激電極23を形成する材料には、白金イリジウム合金やチタン等の生体適合性及び導電性を有する材料を用いることができる。
第二の刺激電極23の一方の主面の面積(第二の刺激電極23の面積)は、第一の刺激電極21が外部に露出している面積よりも大きい。狭い領域に通電を行うとの筋肉の収縮が誘発され、特に高頻度刺激の場合には筋の痙攣を生じて患者Pに痛み等の不快感を与える可能性がある。このため、第二の刺激電極23の面積は一定以上の大きさであることが必要である。
筋肉の刺激閾値は数100mA/mとされているため、筋肉において電流密度がこれ以下となるような大きさの第二の刺激電極23を設置することが好ましい。 例えば、第二の刺激電極23の面積は30cm以上である。
第二の電極部24は、患者Pの外部である体表面や皮下に配置される。例えば、第二の電極部24は、第一の電極部22とともに刺激すべき神経を挟むように患者Pの外部である体表面や皮下に配置される。後述するように神経刺激信号を出力するときに第一の刺激電極21と第二の刺激電極23との間に電気力線が形成されるが、この電気力線上に刺激すべき神経があれば神経を神経刺激信号で刺激することができる。
このとき、第二の刺激電極23は、体表面電極や皮下電極となり、第一の刺激電極21に対向するように配置される。
第一の刺激電極21と第二の刺激電極23との間のインピーダンスは、1000Ω(オーム)程度であることが好ましい。
リード部25は、図1及び2に示すように、第一の電極部22の第一の刺激電極21と刺激発生装置10とを接続する第一のリード42と、第二の電極部24の第二の刺激電極23と刺激発生装置10とを接続する第二のリード43とを有している。
第一のリード42は、図示はしないが、コイルと、絶縁性を有してコイルの外周を覆う被覆材と、コイルの基端部に設けられたコネクタとを備えた公知の構成を有している。第一のリード42のコイルは、先端側が第一の電極部22の配線37に、基端側がコネクタにそれぞれ接続されている。
第二のリード43は、第一のリード42と同様に構成されている。第二のリード43のコイルは、先端側が第二の電極部24の第二の刺激電極23に、基端側がコネクタに接続されている。
刺激発生装置10は、図6に示すように、外面に各種情報を表示する表示部11と、刺激発生装置10の各種操作を行うインターフェース部12とを備えている。
表示部11としては、液晶画面やLED等を用いたもの等、公知の構成を適宜選択して用いることができる。インターフェース部12は、各種設定を行うための設定ボタン群13と、設定ボタン群13で設定された条件での刺激を行うための出力ボタン14と、出力ボタン14の出力を取り消すための停止ボタン15とを備えている。
第一のリード42のコネクタ、及び第二のリード43のコネクタは、刺激発生装置10に着脱可能である。
図7は、神経刺激装置1の機能ブロック図である。刺激発生装置10は、神経刺激信号を生成する刺激生成部16と、刺激生成部16等の神経刺激装置1全体の制御を行う制御部17とを備えている。
制御部17は、表示部11及びインターフェース部12の各ボタンと接続されている。制御部17は、インターフェース部12からの入力に基づいて、神経刺激信号の各種パラメータ(電圧値、パルス幅、周波数等)を決定し、刺激生成部16に送信する。刺激生成部16は、制御部17による設定に基づいて神経刺激信号を生成し、リード部25経由で電極部22、24に送る。
このとき、第一の電極部22の第一の刺激電極21はマイナス(−)極として機能し、第二の電極部24の第二の刺激電極23はプラス(+)極として機能する。
制御部17は、第一の電極部22の留置手技に適した探索モードと、治療に適した治療モードとの2つのモードを神経刺激信号の態様に含んでいる。
図8に、探索モードにおける神経刺激信号の態様の一例を示す。図8の横軸に神経刺激信号の刺激時間、縦軸に刺激強度を示す。探索モードでは、基本単位である刺激サイクルSc中に複数の刺激パルスが休みなく連続的に印加される。探索モードでは、出力ボタン14の操作による刺激開始指示後、停止ボタン15の操作による刺激終了指示等があるまでの間には、刺激パルスが印加されない時間であるオフ時間は存在しない。
探索モードは、迷走神経Vn(図2参照)の位置を探すためのモードである。
図9に治療モードにおける神経刺激信号の態様の一例を示す。治療モードは、複数の刺激パルスが連続的に印加される印加時間T1と、印加時間T1に連続し、刺激パルスが印加されないオフ時間T2とで構成される刺激サイクルScを基本単位とする。治療モードは、治療を目的として迷走神経Vnに継続的にエネルギーを与えるモードである。
この例では、探索モードにおける刺激パルスと治療モードにおける刺激パルスとは、パルス幅や刺激強度が互いに等しい同一の波形である。
治療モードにおける神経刺激信号は、例えば刺激サイクルScが60秒である場合に印加時間T1を10〜30秒とする。すなわち、オフ時間T2は30〜50秒となる。
治療モードにおける神経刺激信号の刺激強度は、探索モードで決めてもよいし、治療モードで決めてもよい。
治療モードにおける神経刺激信号の刺激強度を探索モードで決める場合には、電気刺激の印加を停止し、心拍数の変化がほとんどなくなった状態の心拍数(基準心拍数)を測定し、その基準心拍数に比べて、心拍数が10%程度下がる強度と、刺激による著しい血圧低下がない強度とのうち小さい方を、治療モードにおける刺激強度として選択する。
なお、基準心拍数として用いる心拍数は、探索モードで迷走神経Vnの位置を探す前の心拍数としてもよい。
神経刺激信号の刺激強度は、インピーダンスを測定することで調整することができる。
治療モードにおける神経刺激信号の刺激強度を治療モードで決める場合には、まず探索モードを終えて電気刺激の印加を停止し、心拍数を測定する。その後治療モードに切り替え、電気刺激を印加する。インターフェース部12を操作して刺激強度を調節し、測定した心拍数に比べて心拍数が5〜10%程度下がる強度と、刺激による著しい血圧低下がない強度とのうち小さい方を、治療モードにおける刺激強度として選択する。
なお、治療モードにおける治療期間が、例えば6時間未満という比較的短時間の場合には、治療モードの刺激サイクルScのオフ時間T2が比較的短いものであってもよい。
治療期間が、例えば6時間以上という比較的長時間の場合には、刺激サイクルScのオフ時間T2が比較的長いものであることが好ましい。
長時間にわたって連続的に刺激を行う場合には、心拍数低下の基準となる心拍数を計測することができないため、心拍数が一定範囲内(治療モードにおける治療を開始した頃の心拍数から5〜10%程度低下した状態)に保たれる刺激強度とする。
インターフェース部12から入力できるパラメータは、各モードにより異なる。治療モードでは、電圧値、パルス幅、周波数等の、一つの刺激パルスの態様を決定するパラメータに加え、刺激サイクルScの長さや、印加時間T1及びオフ時間T2の長さ等を設定できる。
これに対して探索モードでは、オフ時間T2は設定できなくなっている。また刺激サイクルScの長さと印加時間T1とが同一となるため、いずれか一方のみが設定可能とされている。
後述するように刺激発生装置を皮下に固定する場合には、例えば、刺激発生装置は以下のように構成されていることが好ましい。
第一の例として、刺激発生装置が表示部11及びインターフェース部12を備えず、表示部及びインターフェース部は刺激発生装置から分離された無線操作装置に備えられてもよい。刺激発生装置と無線操作装置とは、公知の無線通信により信号の送受信ができる。刺激発生装置の外面は平坦で、ボタン等は形成されていない。無線操作装置の表示部に表示された情報を確認しながらインターフェース部を操作することで、刺激生成部16や制御部17等の各種設定を行うことができる。このように構成することで、刺激発生装置を皮下に固定した後でも、無線操作装置により刺激発生装置を操作することができる。
第二の例として、刺激発生装置の表示部11及びインターフェース部12は、刺激発生装置の本体から着脱可能に構成されてもよい。本体に表示部11及びインターフェース部12を取付けた状態で、インターフェース部12を用いて各種の設定をする。その後で、本体から表示部11及びインターフェース部12を取外し、刺激発生装置の本体を皮下に固定する。
上記のように構成された神経刺激装置1を起動した時には、制御部17における神経刺激信号の態様は探索モードになっている。
術者は患者Pの血管に小切開を加え、血管内に神経刺激電極20を挿入し、血管内の適切な位置に第一の電極部22を留置する。具体的には、図2に示すように第一の電極部22を、患者Pの頸部P1及び右外頚静脈P2を通して、上大静脈P3内に配置する。上大静脈P3には、迷走神経Vnが並走している。上大静脈P3の下流側には、心臓Htの右心房P4がある。
なお、右外頚静脈P2に第一の電極部22を通すとしたが、これに代えて右内頚静脈に第一の電極部22を通すとしてもよい。
その後、刺激発生装置10を体表面、皮下、あるいは衣服等に固定する。図10に示すように、多くの場合、患者Pの背部P6の体表面に第二の電極部24を取付ける。なお、図10は患者Pの迷走神経Vnや背骨に直交する平面による断面図である。患者Pに、心拍数を測定するための心電計(不図示)を取付ける。
術者が出力ボタン14を押すと、制御部17は図8に示す探索モードにおける神経刺激信号を設定された条件で刺激生成部16に生成させ、この神経刺激信号が電極部22、24から出力されて患者Pに印加される。探索モードでは、刺激サイクルSc中に複数の刺激パルスが休みなく連続的に印加される。
図10に示すように、電気力線S2はプラス極である第二の刺激電極23からマイナス極である第一の刺激電極21に向かうように形成される。この電気力線S2が形成される空間S1内に迷走神経Vnが配置されているときに迷走神経Vnに電気刺激が印加される。この例では、空間S1は第二の刺激電極23を底面、第一の刺激電極21を頂点とする四角錐状になる。なお、前述のように第二の刺激電極23の形状は矩形に限定されない。第二の刺激電極23が例えば円形の場合には、この空間S1は円錐状になる。
この空間S1内に迷走神経Vnが配置されているときに、迷走神経Vnが上大静脈P3の血管壁越しに刺激され、心拍数正常化等の所望の効果が発揮される。
神経刺激装置1では、第一の電極部22が適切な位置に留置されることが治療のために重要である。しかし、血管内を内視鏡等により直接観察することは容易でない上、血管内を観察しても血管外に並走する迷走神経Vnと第一の電極部22との位置関係が直ちに把握できるわけでもない。
したがって、一度の配置で第一の電極部22の適切な位置を特定することは困難であるため、配置した第一の電極部22から試験刺激用信号を印加し、これに対する生体反応を確認しながら第一の電極部22の適切な留置位置を特定し、留置する。
より具体的に説明すると、神経刺激装置1の神経刺激電極20の第一の電極部22を上大静脈P3に対して軸線C方向に押込んだり引き戻したり、軸線C周りに回転させたりしながら、患者Pの心拍数を観察する。患者Pの心拍数が最も低下したときの第一の電極部22の上大静脈P3に対する軸線C方向の位置、及び軸線C周りの位置が、第一の電極部22の適切な留置位置となる。前述の空間S1内に迷走神経Vnが配置されているときに迷走神経Vnに電気刺激が印加されるため、上大静脈P3に対して第一の刺激電極21が軸線C方向や軸線C周りに移動しても、迷走神経Vnに電気刺激を印加しやすい。
第一の電極部22の留置位置が決まったら、術者は刺激発生装置10の設定ボタン群13を操作して、制御部17における神経刺激信号の態様を探索モードから治療モードにする。治療モードでは、刺激パルスが連続的に印加される印加時間T1と刺激パルスが印加されないオフ時間T2とで構成される刺激サイクルScを基本単位とする神経刺激信号が用いられる。
迷走神経Vnから第一の電極部22がずれていないことを確認するために、刺激中の心拍数の低下が見られない場合には、1〜3時間に1回程度、電気刺激の刺激強度を上げて刺激を行い、心拍数の低下が見られるか否かを確認する。
連続的に長期間刺激を行う場合には、生体の適応により心拍数が低下するという刺激効果が観察されなくなる可能性が高まるからである。
以上説明したように、本実施形態の神経刺激装置1によれば、第一の刺激電極21と第二の刺激電極23との間に規定される空間S1内に迷走神経Vnが配置されていれば、迷走神経Vnに電気刺激が印加される。このため、迷走神経Vnに電気刺激を印加可能となる第一の刺激電極21の配置範囲が広くなる。言い換えれば、第一の刺激電極21の位置に対して寛容になる。
なお、本実施形態では、神経刺激信号の態様に治療モードしかない場合等には、刺激発生装置10に制御部17は備えられなくてもよい。この場合、神経刺激装置は第一の電極部22、第二の電極部24、リード部25、及び刺激生成部16で構成される。
(第2実施形態)
以下、本発明に係る神経刺激装置の第2実施形態を、図11及び図12を参照しながら説明する。
図11に示すように、本実施形態の神経刺激装置2は第1実施形態の神経刺激装置1の第一の電極部22が一対の第一の刺激電極21、46を備えている。第一の刺激電極46の構成は、第一の刺激電極21の構成と同様である。第一の刺激電極46は、線状弾性部材28における第一の刺激電極21よりも基端側に設けられている。
リード部25のコネクタを刺激発生装置10に取付けたときに、制御部17は第一の刺激電極21、46及び第二の刺激電極23を独立して制御することができる。制御部17は、一対の第一の刺激電極21、46間で電気刺激を行う体内通電状態と、第一の刺激電極21及び第一の刺激電極46の少なくとも一方と第二の刺激電極23との間で電気刺激を行う体内外通電状態とに、切り替え可能である。
なお、神経刺激信号の態様として探索モードを設定したときに制御部17は体内通電状態となり、神経刺激信号の態様として治療モードを設定したときに制御部17は体内外通電状態又は体内通電状態となる。
上記のように構成された神経刺激装置2を起動し、上大静脈P3内に第一の電極部22を留置すると、基端側の第一の刺激電極46よりも先端側の第一の刺激電極21の方が心臓Htに近い位置に配置される。
制御部17における神経刺激信号の態様が探索モード、すなわち制御部17が体内通電状態になっている時には、例えば第一の刺激電極21がマイナス極、第一の刺激電極46がプラス極になっている。この場合、図12に示すように第一の刺激電極46から第一の刺激電極21に向かうように電気力線S2が形成される。
患者Pの心拍数を観察しながら、上大静脈P3に対する第一の電極部22の軸線C方向の位置、及び軸線C周りの位置を調節し、患者Pの心拍数が最も低下するようにする。
探索モードでは体内通電状態となって第一の刺激電極21、46を用いて電気刺激を印加することで、第一の刺激電極21及び第二の刺激電極23を用いる場合に比べて電気力線S2が形成される範囲が狭くなる。このため、より小さなエネルギーで迷走神経Vnに電気刺激を効率的に印加することができる。
第一の電極部22の留置位置が決まったら、制御部17における神経刺激信号の態様を探索モードから治療モードにする。
治療モードでは体内外通電状態と体内通電状態とが切り替えられ、ここでは体内外通電状態となっているとする。体内外通電状態では、例えば第一の刺激電極21と第二の電極部24の第二の刺激電極23との間で電気刺激が行われる。このとき、第一の刺激電極21はマイナス極として機能し、第二の刺激電極23はプラス極として機能する。
マイナス極としては、第一の刺激電極21と第二の刺激電極23との間、第一の刺激電極46と第二の刺激電極23との間で電気刺激を行ったときに心拍数がより低下した第一の刺激電極を選択することが可能である。又は、第一の刺激電極21、46の両方をマイナス極として、第二の刺激電極23との間で電気刺激を行うことも可能である。
心拍数の低下に差が無い場合には、先端側の第一の刺激電極21を選択する。
一般的に、心臓の拍動の影響やリード部が外力により引っ張られること等により上大静脈に対して電極部が移動すると、迷走神経と電極部との位置関係が変わってしまう。これにより、電極部で迷走神経に電気刺激を印加できなくなることがある。
本実施形態の神経刺激装置2では、治療モードにおいて体内外通電状態となって第一の刺激電極21と第二の刺激電極23との間で電気刺激を行うことで、上大静脈P3に対して第一の刺激電極21が移動した影響を低減させ、迷走神経Vnに電気刺激を印加し続けることができる。
上大静脈P3内に第一の刺激電極21を設置する際、できる限り迷走神経Vnに近く、効果的に刺激ができる場所に第一の刺激電極21、46を設置すべきである。このときに、第一の刺激電極21、46の位置に対して寛容な体内外通電状態で刺激すると、適切な位置に第一の刺激電極21、46を設置することが困難となる。このため、迷走神経Vnの位置を探す際には血管内に設置された第一の刺激電極21、46間(体内通電状態)で刺激を行った方がよい。
一方で、実際に第一の刺激電極21、46を設置し、長期間にわたって刺激を行う場合には、継続的に刺激が迷走神経Vnに伝えられるよう、移動に対して寛容な体内外通電状態で刺激を行うほうがよい。
つまり、段階に応じてどの刺激電極間で刺激を行うかを選択することにより、より効率的かつ効果的に本神経刺激装置2を使用することができる。
以上説明したように、本実施形態の神経刺激装置2によれば、迷走神経Vnに電気刺激を印加可能となる第一の刺激電極21、46の配置範囲を広くすることができる。
体内通電状態と体内外通電状態とが切り替え可能であり、探索モードにおいて体内通電状態とすることで、迷走神経Vnに電気刺激を印加するのに必要なエネルギーを体内外通電状態で必要なエネルギーに比べて低下させることができる。
制御部17は、神経刺激信号の態様として探索モードを設定したときに体内通電状態となり、神経刺激信号の態様として治療モードを設定したときに体内外通電状態又は体内通電状態となる。このため、第一の刺激電極21、46及び第二の刺激電極23のうち、各モードに適した電極を自動的に選択することができる。
本実施形態の神経刺激装置2は、以下に説明するように制御部17による制御を様々に変形させることができる。
例えば、治療モードにおいて、上大静脈P3内に配置されている第一の刺激電極21、46のみで電気刺激を印加している(体内通電状態)ときに、この電気刺激が心臓Htの拍動に影響を与える心臓ペーシングが発生した場合、上大静脈P3に対して第一の刺激電極21が移動したと判定して以下のように制御する。すなわち、制御部17は第一の刺激電極21、46のうち心臓から遠い第一の刺激電極46と第二の刺激電極23との間で電気刺激を印加する(体内外通電状態)。
使用する刺激電極をこのように切り替えることで、心臓Htに電気刺激が与える影響を低減させることができる。
制御部17は、第一の刺激電極21、46のみで電気刺激を印加しつつ、第一の刺激電極21、46間のインピーダンスを測定してもよい。第一の刺激電極21、46を留置したときのインピーダンス値に比べて、測定したインピーダンスが所定値以上変化したときには、上大静脈P3に対して第一の電極部22が移動したと判定し、第一の刺激電極46と第二の刺激電極23との間で電気刺激を印加するように切り替える。
ここで言う所定値とは、例えば第一の刺激電極21、46を留置したときのインピーダンス値の20%である。
測定したインピーダンスが所定値以上変化して低下した場合には、第一の電極部22の先端側が右心房P4内に落ちて、第一の刺激電極21、46の少なくとも一方と血管壁とが離間している場合が考えられる。先端側の第一の刺激電極21を用いることなく、基端側の第一の刺激電極46と第二の刺激電極23とを用いることで、心臓Htに電気刺激が与える影響を低減させることができる。
このように、変形例の神経刺激装置2では、第一の電極部22の一部又は全部が心房内に落ちても、第二の刺激電極23を用いることで、心臓Htに電気刺激が与える影響を低減させた状態で、迷走神経Vnに電気刺激を継続的に印加することができる。
第二の電極部24に接続された第二のリード43のコネクタと刺激発生装置10との接続を制御部17が検出することで、神経刺激信号の態様を探索モードから治療モードに切り替えてもよい。具体的には、第二のリード43が刺激発生装置10から取外されているときには態様が探索モードになり、第二のリード43が刺激発生装置10に取付けられているときには態様が治療モードになる。
第二のリード43が刺激発生装置10から取外された状態で、上大静脈P3内に第一の電極部22を留置する。このとき、制御部17により神経刺激信号の態様が探索モードになる。
ここで、刺激発生装置10に第二のリード43を取付けると、態様が探索モードから治療モードになる。患者Pの背部P6に第二の電極部24を取付け、態様が治療モードの状態で電気刺激を印加する。
また、以下に説明するように、神経刺激装置2が心電信号(生体情報)を取得するように構成してもよい。
神経刺激装置2は、第二の刺激電極23を用いて心電信号を取得する。電気刺激の出力が心電信号に与える影響を最小限にするため、まず第二の刺激電極23で心電信号を取得し、その後で第二の刺激電極23を用いて電気刺激を印加する、という方法で心電信号の取得を行う。患者Pの背部P6に第二の刺激電極23を複数取付け、複数の第二の刺激電極23間で心電信号を取得してもよい。第二の刺激電極23と第一の刺激電極21との間で心電信号を取得してもよい。
そして、取得した心電信号の形状が変化したことで、第一の電極部22が移動したと判定してもよい。
このように心電信号を取得するための電極と電気刺激を印加するための電極とを共通化することによって、配線の取り回しが容易になる。さらに、神経刺激装置2を使用している際に確認すべき箇所が減ること、神経刺激装置2のコネクタ数が減ること等につながり、医療従事者、患者、メーカのいずれにとっても効果的である。配線数が減ると、配線に引っかかる可能性が低減できるため、第一の電極部22が移動する可能性を減らすことにもつながる。
また、このような心電信号の解析結果を用いて刺激電極の切り替えを行うことにより、移動前の第一の刺激電極21と迷走神経Vnが適切な位置関係を維持しているときにはもっとも効果的に迷走神経Vnにエネルギーを伝えることができる血管内の第一の刺激電極間で刺激し、移動後に切り替えることができる。したがって、電気刺激の効果を最大限にすることができる。
本実施形態では、制御部17が治療モードかつ体内通電状態になっているときに、制御部17が上大静脈P3に対して第一の電極部22が移動したと判定したら以下のように制御してもよい。すなわち、第一の刺激電極21がマイナス極、第一の刺激電極46がプラス極になっている状態から第一の刺激電極21、46の極性を入れ替え、第一の刺激電極21をプラス極、第一の刺激電極46をマイナス極にする。
また、制御部17が治療モードかつ体内外通電状態になっているときに、第一の刺激電極21、46の両方がマイナス極として機能するように構成してもよい。この場合、第二の刺激電極23がプラス極となる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、前記第1実施形態及び第2実施形態では、神経刺激装置の神経刺激電極20は1つの第二の電極部24を有するとしたが、神経刺激電極20が複数の第二の電極部24を有するとしてもよい。この場合、例えば複数の第二の電極部24を、図10に示すように患者Pの背部P6の体表面における位置Qに並べて取付ける。位置Q等に取付けられた複数の第二の電極部24は、患者Pの迷走神経Vn周りとなる向きに並べて取付けられる。
治療モードにおいて、患者Pの上大静脈P3内に配置された第一の刺激電極21と複数の第二の電極部24の第二の刺激電極23との間で電気刺激を印加することで、第一の刺激電極21が軸線C周りに移動しても迷走神経Vnに電気刺激を印加しやすくなる。
また、複数の第二の電極部24のうちの1つの第二の刺激電極23と第一の刺激電極21との間で電気刺激を印加してもよい。複数の第二の刺激電極23のうちの1つと第一の刺激電極21との間で電気刺激を印加し、第二の刺激電極23を順に替えて心拍数が最も低下した第二の刺激電極23を選択する。1つの第二の刺激電極23と第一の刺激電極21との間で電気刺激を印加することで、複数の第二の刺激電極23を用いた場合に比べて迷走神経Vnに電気刺激を印加するのに必要なエネルギーを低減させることができる。
第一の電極部22が留置される患者Pの脈管は血管であるとしたが、脈管はリンパ管であるとしてもよい。
本実施形態の神経刺激装置は、患者の神経に電気刺激を行うのに好適に用いることができる。
1、2 神経刺激装置
10 刺激発生装置
16 刺激生成部
17 制御部
21、46 第一の刺激電極
22 第一の電極部
23 第二の刺激電極
24 第二の電極部
25 リード部
P 患者(生体)
Sc 刺激サイクル
T1 印加時間
T2 オフ時間
Vn 迷走神経(神経)

Claims (5)

  1. 生体に留置されて神経に電気刺激を行う神経刺激装置であって、
    第一の刺激電極を有し前記生体の内部に配置される第一の電極部と、
    前記第一の刺激電極よりも面積が大きい第二の刺激電極を有し、体表面又は皮下に配置される第二の電極部と、
    前記電気刺激を印加させるための神経刺激信号を生成する刺激生成部を有する刺激発生装置と、
    前記第一の電極部及び前記第二の電極部と前記刺激発生装置とを接続するリード部と、
    を備える神経刺激装置。
  2. 前記第一の電極部は前記第一の刺激電極を一対有し、
    一対の前記第一の刺激電極間で前記電気刺激を行う状態と、一対の前記第一の刺激電極の一方と前記第二の刺激電極との間で前記電気刺激を行う状態とに、切り替え可能である請求項1に記載の神経刺激装置。
  3. 前記刺激生成部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    複数の刺激パルスが休みなく連続的に印加される探索モードと、複数の刺激パルスが連続的に印加される印加時間と前記刺激パルスが印加されないオフ時間とで刺激サイクルが構成される治療モードと、を前記神経刺激信号の態様に含み、
    前記態様として前記探索モードを設定したときに、一対の前記第一の刺激電極間で前記電気刺激を行い、
    前記態様として前記治療モードを設定したときに、一対の前記第一の刺激電極の少なくとも一方と前記第二の刺激電極との間と、一対の前記第一の刺激電極間とで切り替えて前記電気刺激を行う請求項2に記載の神経刺激装置。
  4. 前記刺激生成部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、一対の前記第一の刺激電極間のインピーダンスが所定値以上変化したときに前記第一の電極部が移動したと判定する請求項2に記載の神経刺激装置。
  5. 前記第一の刺激電極又は前記第二の刺激電極を用いて生体情報を取得する請求項1に記載の神経刺激装置。
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