JPWO2016075914A1 - 画像信号処理装置、画像信号処理方法及び画像信号処理プログラム - Google Patents

画像信号処理装置、画像信号処理方法及び画像信号処理プログラム Download PDF

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Abstract

背景技術を適用して画像信号のノイズ除去を行う場合には、画像信号のノイズの影響で意に反して画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定してしまう場合がある。この課題を解決するための方法として、フィルタ係数の補正に必要な広範囲の画像特徴量の計算を行う方法が考えられるが、この方法は膨大な量の計算が必要があり、計算コストが増大するという課題がある。上記課題を解決するため、画像信号入力手段と、ウェーブレット変換手段と、第一ストラクチャ・テクスチャ分離手段と、テクスチャ成分縮退手段と、第一合成手段と、逆ウェーブレット変換手段と、第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段とを備える。さらに、第二テクスチャ成分縮退手段と、第二合成手段と、画像信号出力手段とを備える。

Description

本発明は、画像信号処理方法、画像信号処理装置及び画像信号処理プログラムに関し、特に画像からノイズを除去する、画像信号処理方法、画像信号処理装置及び画像信号処理プログラムに関する。
画像信号処理技術の中でも、画像に含まれるノイズを除去する技術は、撮影した画像をより鮮明に再現するためには、欠かせない技術である。
撮影した画像のノイズを除去する技術に関連して、特許文献1乃至3及び非特許文献1及び2に以下の技術が開示されている。
特許文献1には、ウェーブレット変換、逆ウェーブレット変換を通して、画像の画質改善を行う方法が開示されている。
特許文献2には、入力画像を出力サイズに拡大して仮高解像度画像(土台画像)を作成する方法が開示されている。
特許文献3には、原画像にウェーブレット変換を行い、低周波成分に対して画像の傷を内挿法により修復し、修復された低周波成分と高周波成分を用いて逆ウェーブレット変換を行い、画像を再構築して最終的な修復画像を得る方法が開示されている。
非特許文献1には、画像の成分分離に基づくデノイズ処理(ノイズを除去する処理をいう。以下、同じ。)の手法が開示されている。
非特許文献2には、ウェーブレット縮退に基づくデノイズ処理の手法が開示されている。
以下、本発明の理解を容易にする目的で、非特許文献1及び2に開示された技術の要旨を簡単に説明する。
まず、非特許文献1の技術について説明する。
図15は、非特許文献1の技術について説明するための概念図である。
まず、STD部(Structure Texture Decomposition)部1001において、入力される原画像信号finを、画像のエッジ成分や平坦成分からなるストラクチャ成分uと、ノイズや細かい模様からなるテクスチャ成分vに分離する。この分離には、非特許文献3の全変分ノルム最小化(Total Variation minimization、TV)法や非特許文献4のバイラテラルフィルタなどを用いることができる。
次に、TC(Texture Component)縮退部1002において、テクスチャ成分vに含まれるノイズ成分を抑圧する処理を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。このノイズ抑圧処理には様々な方法があるが、下記式(1)に示した軟判定閾値処理が効果的である。
Figure 2016075914
なお、式中のSign(v)はvの符号を返す関数、τはノイズ減衰量である。あるいは、下記式(2)に示した硬判定閾値処理を適用してもよい。
Figure 2016075914
最後に、合成部1003においてストラクチャ成分uとノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を合成し、出力画像信号を生成する。
入力画像信号をストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する手法の一つであるTV法について説明する。ストラクチャ成分uは、下記式(3)で表される全変分ノルムTV(u)に、正則化項を導入し、下記式(4)を最小化することで求めることができる。
Figure 2016075914

Figure 2016075914
なお、式(4)中、uは原画像信号fであり、μは原画像信号との忠実度を表すパラメータである。
式(3)を解く方法としては、非特許文献5のDigital TV Filter(DTVF)がある。今、画像uの画素位置α=(i、j)における画素値をuαと表記する。また、αの近傍画素位置の集合をN(α)と表記する。近傍を8近傍とするとき、
N(α)={(i、j±1)、(i±1、j)、(i+1、j±1)、(i−1、j±1)}
である。DTVFでは、式(4)を解くために、局所変動量に基づくフィルタ処理を用いる。入力画像信号をu (0)、N回フィルタ後の出力画像信号をu (N)とすると、画素位置αにおけるフィルタ出力uα (N)は下記式(5)で表される。
Figure 2016075914
式(5)中、hαβおよびhααはフィルタ係数(フィルタ処理の係数をいう。以下同じ。)であり、下記式(6)、(7)、(8)で表される。
Figure 2016075914

Figure 2016075914

Figure 2016075914
なお、式(8)中の|∇αu|、および|∇γu|は下記式(9)で定義する局所変動量である。
Figure 2016075914
これらの式より、αに隣接する画素βにおける局所変動量|∇βu|がノイズ成分に対して十分大きい時、hαα≒1となるため、エッジのぼけを防ぐことができる。逆に、局所変動量|∇βu|が小さい時、DTVFはこの領域を平坦とみなしてhαα≒0となるため、通常のローパスフィルタのように振る舞う。なお、μについては、推定するノイズ標準偏差σを用いて、μ=1/σとすればよい。実用上は、式(8)における0除算を防ぐため、局所変動量|∇αu|の代わりに、
Figure 2016075914
を用いる。
次に、非特許文献2の技術(ウェーブレット縮退)について説明する。
図16は、非特許文献2の技術について説明するための概念図である。
まず、WT(Wavelet Transform、ウェーブレット変換)部2001、2002、2003において、ウェーブレット変換により、入力画像信号を複数の周波数成分に分離(多重解像度分解)する。
なお、この例では3階層のウェーブレット変換を示しているが、変換の階層数は任意に設定できる。当然ながら、図16におけるウェーブレット縮退においても、変換の階層数は任意に設定できる。また、以下の説明において、階層数が大きいほど、解像度が低いものとする。
次に、WC縮退部2004において、最低解像度の高周波成分LH、HL、HHに対し、絶対値の小さなウェーブレット係数を0にする処理(縮退処理)を適用し、LH’、HL’、HH’を得る。ここで、WCは、Wavelet Coefficient、すなわち、ウェーブレット係数である。この処理方法には様々なものがあるが、簡単には式(1)や式(2)でよい。ノイズがランダムノイズである場合、入力画像に含まれるノイズ成分はすべてのウェーブレット係数に分散するため、各ウェーブレット係数からノイズ分を差し引くことでノイズを除去できる。
そして、IWT部2005において、最低解像度の1つ上の階層におけるノイズの抑圧された低周波成分LL’の生成を、逆ウェーブレット変換によって行う。ここで、IWTは、Inverse WT、すなわち、逆ウェーブレット変換である。その生成は、最低解像度の低周波成分LLと、縮退処理が適用された最低解像度の高周波成分LH’、HL’、HH’とから行う。
以下、最低解像度における処理と同様に、順次、最低解像度以外の解像度についても、当該解像度の高周波ウェーブレット係数に縮退処理を適用する(WC縮退部2006、2008)。そして、当該解像度の1つ低い解像度から得られる当該解像度の低周波成分と、縮退処理が適用された当該解像度の高周波成分から、1つ上の解像度の低周波成分を、逆ウェーブレット変換によって生成する(IWT部2007、2009)。そして、最高解像度における逆ウェーブレット変換結果を出力画像とする。
ここで、図17は、非特許文献2の技術の適用例を表わす図である。図17の左が入力画像、図17の中央が1階層のウェーブレット変換による結果、図17の右が3階層のウェーブレット変換による結果である。図中、LLは第l階層の低周波成分、LH、HL、HHはそれぞれ第l階層の高周波成分を表す。
また、本発明に関連して、他に非特許文献3乃至7に記載の技術が開示されている。
国際公開第2011/108144号 特開2012−118752号公報 特開2007−148945号公報
藤田和弘 監修、藤田和弘、棟安実治、中森伸行、近藤浩、奈倉理一、渡辺伸之、廖洪恩 著、「劣化画像の復元・ノイズ除去による高画質化」、トリケップス企画部編、2008年3月26日、p.149−152 David L. Donoho and Iain m.Johnstone、 "Ideal spatialadaptation by wavelet shrinkage"、 Biometrika、vol. 81、 pp. 425−455、 1994. L. Rudin、 S. Osher、 E. Fatemi、 "Nonlinear Total Variationbased Noise removal algorithms"、 Physica D vol.60、 1992、 pp.259−268. C. Tomasi、 R. Manduchi、"Bilateral filtering for gray andcolor images"、 Sixth InternationalConference on Computer Vision、pp.839−846、Jan. 1998. Chan、 T.F.、 Osher、 S.、Shen、 J.、 "The digital TV filter andNonlinear denoising"、 IEEE Transactions on Image Processing、 vol.10、No.2、 pp.231−241、 Feb 2001. Kenta Senzaki、 MasatoToda、 Masato Tsukada、 "FilteringDirection Controlled Digital TotalVariation Filter for ImageDenoising、" The SeventhInternational Workshop on ImageMedia Quality and its Applications(IMQA2014)、 Sep 2014. Chris Harris and MikeStephens、 "A Combined Corner andEdge Detector、" in Alvey VisionConference、 pp. 1−6、 1988.
背景技術を適用して画像信号のノイズ除去(本明細書において、ノイズの除去はノイズの除去又は低減をいう。)を行う場合には、画像信号のノイズの影響で意に反して画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定してしまう場合がある。
この課題を解決するための方法として、フィルタ係数の補正に必要な広範囲の画像特徴量の計算を行う方法が考えられるが、この方法は膨大な量の計算が必要であり、計算コストが増大する。
本発明は、上記課題を解決し、画像を構成するエッジをノイズの影響で意に反して不鮮明にしてしまうようなフィルタ係数を設定してしまうことが少ない画像信号処理方法等を提供することを目的とする。上記画像信号処理方法等は、計算コストの増大を抑えることができるものである。
原画像の画像信号を入力する画像信号入力部と、前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成するウェーブレット変換部を備える。さらに、前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離する第一ストラクチャ・テクスチャ分離部と、前記第一テクスチャ成分についてその値を補正し、補正後の第一テクスチャ成分を生成するテクスチャ成分縮退部を備える。加えて、前記第一ストラクチャ成分と前記補正後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成する第一合成部と、前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する逆ウェーブレット変換部を備える。そして、前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離する第二ストラクチャ・テクスチャ分離部と、前記第二テクスチャ成分についてその値を補正し、補正後の第二テクスチャ成分を生成する第二テクスチャ成分縮退部を備える。さらに、前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する第二合成部と、前記補正後の画像信号を出力する画像信号出力部を備える。
本実施形態の画像信号処理装置では、デノイズ処理の際のストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を、ウェーブレット変換を用いて生成する原画像よりノイズの少ない画像から算出することができる。ウェーブレット変換における低周波成分は、原画像の画像信号より解像度の低い画像信号である。原画像より低い解像度の画像信号から算出されたフィルタ係数は、原画像信号と同じ解像度の画像信号から算出されるフィルタ係数より、より広範囲の画素値を参照して生成されている。また、原画像より低い解像度の画像信号は、当該解像度の画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号と同じ解像度の画像信号より少ない。よって、この低周波成分に基づいてストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を求めると、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなる。そのため、低周波成分に含まれるエッジ成分を維持しつつ、低周波成分のノイズを効果的に抑圧できる。さらに、ノイズを抑圧した低周波成分からウェーブレット逆変換を用いて原画像と同じ解像度の画像を生成すると、この画像は原画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号より少ない。そのため、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなりエッジ成分を維持しつつ、ノイズを効果的に抑圧できる。加えて、本実施形態の画像信号処理装置は、広範囲の画像特徴量の計算結果を用いてフィルタ係数の補正を行う必要がないため、計算コストの増大を抑えることができる。
第一実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第一実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第二実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第二実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第三実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第三実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第四実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第四実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第五実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第五実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第六実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第六実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 第七実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。 第七実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。 非特許文献1の技術について説明するための概念図である。 非特許文献2の技術について説明するための概念図である。 非特許文献2の技術の適用例を表わす図である。
<第一実施形態>
第一実施形態は、本発明の最小構成の画像信号処理装置に関する実施形態である。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図1は第一実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。同図(b)に示す構成が、本発明の最小構成である。
本実施形態の画像信号処理装置は、同図(a)に示すように、画像信号入力部001と、画像信号処理部002と、画像信号出力部003とを備える。
画像信号入力部001は、入力された原画像の画像信号を画像信号処理部002へ出力する。
画像信号処理部002は、入力された原画像の画像信号に対してデノイズ処理を行い、デノイズ処理をされた補正画像信号を画像信号出力部003に出力する。
画像信号出力部003は、デノイズ処理を行った画像信号を外部へ出力する。
画像信号処理部002は、同図(b)に示すように、WT(Wavelet Transform(ウェーブレット変換))部101を備える。画像信号処理部002は、さらに、IWT(Inverse Wavelet Transform(逆ウェーブレット変換))部201を備える。画像信号処理部002は、さらに、第一STD部(Structure Texture Decomposition(ストラクチャ・テクスチャ分解))部301を備える。画像信号処理部002は、さらに、第二STD部302と、第一TC(Texture Component(テクスチャ成分))縮退部401を備える。画像信号処理部002は、さらに、第二TC縮退部402と、第一合成部501と、第二合成部502と、を備える。
以下、各部の動作を説明する。
WT部101は、画像信号入力部001から入力される原画像信号finに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換の低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第一STD部301に低周波成分LLを、IWT部201に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
ここで、低周波成分LLは、原画像信号finより、ウェーブレット変換上1階層低い解像度を持つ画像信号である。
第一STD部301は、WT部101から入力されるウェーブレット変換の低周波成分LLをストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する。次に、ストラクチャ成分uを第一合成部501に、テクスチャ成分vを第一TC縮退部401に出力する。
第一TC縮退部401は、第一STD部301から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズ成分を抑圧する処理を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成し、第一合成部501に出力する。
第一合成部501は、第一STD部301から入力されるストラクチャ成分uと、第一TC縮退部401から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を合成し、補正された低周波成分LL’を生成する。
そして、補正後の低周波成分LL’をIWT部201に出力する。
IWT部201は、第一合成部501から入力される補正後の低周波成分LL’と、WT部101から入力される高周波成分LH、HL、HHから、逆ウェーブレット変換を用いて、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を生成する。この再構成画像信号LL’は、入力画像信号finと同じ解像度の画像信号である。そして、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を第二STD部302に出力する。
第二STD部302は、IWT部201から入力される補正後の再構成画像LL’を、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する。そして、ストラクチャ成分uを合成部502に、テクスチャ成分vを第二TC縮退部402に出力する。
第二TC縮退部402は、第一TC縮退部401と同様に、第二STD部302から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズ成分を抑圧する処理を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。そして、生成されたテクスチャ成分v’を第二合成部502に出力する。
第二合成部502は、第一合成部501と同様に、第二STD部302から入力されるストラクチャ成分uと、第二TC縮退部402から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を合成し、出力画像信号foutを生成する。そして、生成したfoutを画像信号出力部003に出力する。
[本実施形態の画像信号処理方法]
続いて、本実施形態の画像信号処理方法について説明する。
図2は、第一実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。
はじめに、WT部101は、入力画像信号にウェーブレット変換を適用し、入力画像の低周波成分と高周波成分を得る(S001)。ウェーブレット変換で得られた低周波成分に対し、第一STD部301は、同部に関して説明した上記手順でストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S002)。さらに、低周波成分のテクスチャ成分から、第一TC縮退部401は同部に関して説明した上記手順でノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S003)。そして、低周波成分のストラクチャ成分とノイズが抑圧されたテクスチャ成分を、第一合成部501は、同部に関して説明した上記手順で合成し、補正された低周波成分を得る(S004)。こうして補正された低周波成分と、高周波成分とを用いて逆ウェーブレット変換を適用し、再構成画像信号を得る(S005)。再構成画像信号に対し、第二STD部302は、同部に関して説明した上記手順でストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、再構成画像信号のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S006)。さらに、再構成画像信号のテクスチャ成分に対し、第二TC縮退部402は、同部に関して説明した上記手順を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S007)。そして、第二合成部502は、再構成画像信号のストラクチャ成分と、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分とを合成して出力画像信号を生成する(S008)。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置では、デノイズ処理の際のストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を、ウェーブレット変換を用いて生成する原画像よりノイズの少ない画像から算出することができる。ウェーブレット変換における低周波成分は、原画像の画像信号より解像度の低い画像信号である。原画像より低い解像度の画像信号から算出されたフィルタ係数は、原画像信号と同じ解像度の画像信号から算出されるフィルタ係数より、より広範囲の画素値を参照して生成されている。また、原画像より低い解像度の画像信号は、当該解像度の画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号と同じ解像度の画像信号より少ない。よって、この低周波成分に基づいてストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を求めると、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなる。そのため、低周波成分に含まれるエッジ成分を維持しつつ、低周波成分のノイズを効果的に抑圧できる。さらに、ノイズを抑圧した低周波成分からウェーブレット逆変換を用いて原画像と同じ解像度の画像を生成すると、この画像は原画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号より少ない。そのため、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなりエッジ成分を維持しつつ、ノイズを効果的に抑圧できる。加えて、本実施形態の画像信号処理装置は、広範囲の画像特徴量の計算結果を用いてフィルタ係数の補正を行う必要がないため、計算コストの増大を抑えることができる。
<第二実施形態>
第二実施形態は、ある解像度の画像信号に対するストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を算出する画像信号処理装置の実施形態である。本実施形態においてウェーブレット変換の階層は任意であるが、ここでは1階層の場合について説明する。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図3は、第二実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。
本実施形態の画像信号処理装置は、同図(a)に示すように、画像信号入力部011と、画像信号処理部012と、画像信号出力部013とを備える。
画像信号入力部011は、入力された原画像の画像信号を画像信号処理部012へ出力する。画像信号入力部011は、例えば、カメラやスキャナなどの撮像機器、またはそれらにより撮影されて画像データが蓄積される画像データベース、あるいは、それらが接続されるネットワークなどに接続され、それらの機器等から原画像信号が入力される。
画像信号処理部012は、入力された原画像の画像信号に対してデノイズ処理を行い、デノイズ処理をされた補正画像信号を画像信号出力部013に出力する。
画像信号出力部013は、デノイズ処理を行った画像信号を外部へ出力する。この外部は、例えば、ディスプレイ、プリンタ、画像データを保持するハードディスクやメモリカードなどの記憶媒体、あるいはそれらが接続されるネットワークなどであり、これらにより、画像の表示や蓄積あるいは伝送が行われる。
画像信号処理部012は、同図(b)に示すように、WT部111と、IWT部211と、第一STD部311と、第二STD部312と、を備える。画像信号処理部012は、さらに、第一TC縮退部411と、第二TC縮退部412と、第一合成部511と、第二合成部512と、フィルタ係数算出部710と、を備える。
第一実施形態との違いを、同図(b)において、点線で囲み、「特徴箇所」と表示してある。
以下、各部の動作について記す。
WT部111は、画像信号入力部011から入力される原画像信号finに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換の低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第一STD部311に低周波成分LLを、IWT部211に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
ここで、低周波成分LLは、原画像信号finより、ウェーブレット変換上1階層低い解像度を持つ画像信号である。
第一STD部311は、WT部111から入力されるウェーブレット変換の低周波成分LLに対して、例えば、非特許文献2記載のDTVFを適用して、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する。そして、ストラクチャ成分uを第一合成部511に、テクスチャ成分vを第一TC縮退部411に出力する。
第一TC縮退部411は、第一STD部311から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズ成分を抑圧する処理を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。このノイズ抑圧処理には様々な方法があるが、式(1)や式(2)のような簡単な処理でもよいし、第一STD部311で用いる非線形ローパスフィルタをパラメータを変更して適用してもよい。そして、生成されたテクスチャ成分v’を第一合成部511に出力する。
第一合成部511は、第一STD部311から入力されるストラクチャ成分u1と、第一TC縮退部411から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を合成し、補正された低周波成分LL’を生成する。
Figure 2016075914
そして、補正後の低周波成分LL’をIWT部211に出力する。
IWT部211は、第一合成部511から入力される補正後の低周波成分LL’と、WT部111から入力される補正後の高周波成分LH’、HL’、HH’から、逆ウェーブレット変換を用いて、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を生成する。この再構成画像信号LL’は、入力画像finと同じ解像度の画像である。そして、ノイズが除去された再構成画像信号LL’をフィルタ係数算出部710に出力する。
フィルタ係数算出部710は、入力された再構成画像信号LL’を用いてフィルタ係数の集合h、すなわち、DTVFにおいて、式(6)および式(7)で算出されるフィルタ係数の集合h={hα|α∈ΩLL0’}を算出する。フィルタ係数算出部710は、フィルタ係数の集合h={hα|α∈ΩLL0’}を第二STD部312に出力する。なお、hαは、画素位置αにおいて算出されたフィルタ係数を表し、hαの中心のフィルタ係数が式(6)のhαα、中心以外のフィルタ係数が式(7)のhαβで表される。また、ΩLL1はウェーブレット変換の低周波成分LLの各係数の位置を表す。
第一STD部311や第二STD部312で行われる処理は、非特許文献2記載のストラクチャ・テクスチャ分解に限定されることなく、バイラテラルフィルタやイプシロンフィルタといった、非線形ローパスフィルタを適用した処理であってもよい。
再構成画像信号LL’は第二STD部312に出力される。
第二STD部312は、フィルタ係数算出部710から入力されるフィルタ係数の集合hと、IWT部211から入力される補正後の再構成画像信号LL’とから、非特許文献5のDTVFを適用して、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する。そして、ストラクチャ成分uを第二合成部512に、テクスチャ成分vを第二TC縮退部412に出力する。
第二TC縮退部412は、第一TC縮退部411と同様に、第二STD部312から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズ成分を抑圧する処理を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。そして、生成されたテクスチャ成分v’を第二合成部512に出力する。
第二合成部512は、第一合成部511と同様に、第二STD部312から入力されるストラクチャ成分uと、第二TC縮退部412から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を合成し、出力画像foutを生成する。そして、生成したfoutを画像信号出力部013に出力する。
[本実施形態の画像信号処理方法]
続いて、本実施形態の画像信号処理方法について説明する。
図4は、第二実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。
はじめに、WT部111は、入力画像にウェーブレット変換を適用し、入力画像の低周波成分と高周波成分を得る(S101)。ウェーブレット変換で得られた低周波成分に対し、第一STD部311は、同部に関して説明した前記手順でストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S102)。さらに、低周波成分のテクスチャ成分から、第一TC縮退部411は、同部に関して説明した前記手順でノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S103)。そして、低周波成分のストラクチャ成分とノイズが抑圧されたテクスチャ成分を、第一合成部511は、同部に関して説明した前記手順で合成し、補正された低周波成分を得る(S104)。こうして補正された低周波成分と高周波成分を用いてIWT部211は逆ウェーブレット変換を適用し、再構成画像信号を得る(S105)。次に、再構成画像信号を用いてフィルタ算出部710がフィルタ係数の集合を算出する(S106)。そして、再構成画像信号に対し、第二STD部312は、同部に関して説明した前記手順を適用し、S106で算出したフィルタ係数の集合を用いてストラクチャ・テクスチャ分解を行い、再構成画像信号のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S107)。さらに、再構成画像信号のテクスチャ成分に対し、第二TC縮退部412は、同部に関して説明した前記手順を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S108)。そして、第二合成部512は、再構成画像信号のストラクチャ成分と、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分とを合成して出力画像信号を生成する(S109)。
尚、上述した説明からも明らかなように、各部をハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施形態と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施形態の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置では、デノイズ処理の際のストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を、ウェーブレット変換を用いて生成する原画像よりノイズの少ない画像から算出することができる。ウェーブレット変換における低周波成分は、原画像の画像信号より解像度の低い画像信号である。原画像より低い解像度の画像信号から算出されたフィルタ係数は、原画像信号と同じ解像度の画像信号から算出されるフィルタ係数より、より広範囲の画素値を参照して生成されている。また、原画像より低い解像度の画像信号は、当該解像度の画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号と同じ解像度の画像信号より少ない。よって、この低周波成分に基づいてストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を求めると、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなる。そのため、低周波成分に含まれるエッジ成分を維持しつつ、低周波成分のノイズを効果的に抑圧できる。さらに、ノイズを抑圧した低周波成分からウェーブレット逆変換を用いて原画像と同じ解像度の画像を生成すると、この画像は原画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号より少ない。そのため、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなりエッジ成分を維持しつつ、ノイズを効果的に抑圧できる。加えて、本実施形態の画像信号処理装置は、広範囲の画像特徴量の計算結果を用いてフィルタ係数の補正を行う必要がないため、計算コストの増大を抑えることができる。
<第三実施形態>
第三実施形態は、ある解像度の画像信号に対するストラクチャ・テクスチャ分離をする際のフィルタ係数を、低解像度な低周波成分から算出したフィルタ係数を用いて算出する画像信号処理装置の実施形態である。ここで、ウェーブレット変換の階層は任意であるが、ここでは1階層の場合について説明する。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図5は、第三実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。
本実施形態の画像信号処理装置は、同図(a)に示すように、画像信号入力部021と、画像信号処理部022と、画像信号出力部023とを備える。
画像信号入力部021は、入力された原画像の画像信号を画像信号処理部022へ出力する。画像信号入力部021は、例えば、カメラやスキャナなどの撮像機器、またはそれらにより撮影されて画像データが蓄積される画像データベース、あるいは、それらが接続されるネットワークなどに接続され、それらの機器等から原画像信号が入力される。
画像信号処理部022は、入力された原画像の画像信号に対してデノイズ処理を行い、デノイズ処理をされた補正画像信号を画像信号出力部023に出力する。
画像信号出力部023は、デノイズ処理を行った画像信号を外部へ出力する。当該外部は、例えば、ディスプレイ、プリンタ、画像データを保持するハードディスクやメモリカードなどの記憶媒体、あるいはそれらが接続されるネットワークなどであり、これらにより、画像の表示や蓄積あるいは伝送が行われる。
画像信号処理部022は、同図(b)に示すように、WT部121と、IWT部221と、第一STD部321と、第二STD部322と、第一TC縮退部421、第二TC縮退部422と、を備える。画像信号処理部022は、さらに、第一合成部521と、第二合成部522と、第一フィルタ係数算出部721と、第二フィルタ係数算出部722と、フィルタ係数合成部820と、を備える。
第二実施形態との違いを、同図(b)において、点線で囲み、「特徴箇所」と表示してある。
以下、第二実施形態と共通の部分は説明を省略し、本特徴箇所を中心に説明する。
第一フィルタ係数算出部721は、WT部121から入力されるウェーブレット変換により分離された低周波成分LLを用いてフィルタ係数の集合hを算出し、フィルタ係数合成部820へ出力する。フィルタ係数の集合hは、DTVFにおいて、式(6)および式(7)で算出されるフィルタ係数の集合h={hα|α∈ΩLL1}である。なお、hαは、画素位置αにおいて算出されたフィルタ係数を表し、hαの中心のフィルタ係数が式(6)のhαα、中心以外のフィルタ係数が式(7)のhαβで表される。また、ΩLL1はウェーブレット変換の低周波成分LLの各係数の位置を表す。STD部では非特許文献2のストラクチャ・テクスチャ分解に限定されることなく、バイラテラルフィルタやイプシロンフィルタといった、非線形ローパスフィルタを適用してもよい。
第一フィルタ係数算出部は、バイラテラルフィルタやイプシロンフィルタを用いる場合も、DTVFの場合と同様に、各画素位置について算出されたフィルタの集合をフィルタ係数合成部820に出力する。
低周波成分LLは第一STD部321へ出力される。
IWT部221は、第一合成部521から入力される補正後の低周波成分LL’と、WT部121から入力される高周波成分LH、HL、HHから、逆ウェーブレット変換を用いて、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を生成する。この再構成画像信号LL’は、入力画像finと同じ解像度の画像である。そして、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を第二フィルタ係数算出部722に出力する。
第二フィルタ係数算出部722は、入力された再構成画像信号LL’を用いてフィルタ係数の集合hを算出する。その算出方法は、第一フィルタ係数算出部721におけるフィルタ係数の算出方法と同じである。フィルタ係数hは、フィルタ係数合成部820に出力される。
また、再構成画像信号LL’は第二STD部322に出力される。
フィルタ係数合成部820は、フィルタ係数の集合h及びhを合成し、フィルタ係数の集合h’を生成する。フィルタ係数の集合h’は、第二STD部322に出力される。
フィルタ係数合成部820におけるフィルタ係数の集合h及びhの合成方法は次のとおりである。
DTVFにおいて、再構成画像信号LL’から式(6)、(7)で算出される画素位置α=(i、j)におけるフィルタ係数をそれぞれh0、αα、h0、αβとする。また、第一STD部321から入力されるフィルタ係数の集合hにおいて、画素位置α’=(i/2、j/2)とその近傍画素β’∈N(α’)におけるフィルタ係数をh1、α’α’、h1、α’β’とする。すると、この階層のDTVFで用いるフィルタ係数は、下記式(11)及び式(12)のように合成される。
Figure 2016075914

Figure 2016075914
なお、cはフィルタ係数の合成比率であり、0≦c≦1である。本合成の意味について説明する。TV法では、隣接画素間の画素値の変動量がノイズと同程度の弱いエッジがノイズと区別できないため、出力画像で鮮明に維持できない課題がある。この課題を解決するには、非特許文献6に示されるように、局所的な画素値の変動だけでなく、広範囲の画素値の変動を解析することでエッジを推定し、TV法でのフィルタリング方向をエッジに沿う方向に限定することが有効である。
ただし、非特許文献6の技術は、広範囲の画素値の変動解析のために追加の広範囲フィルタ処理が必要になり、計算コスト面が課題となる。
さて、当該階層より低い階層の低周波成分から算出されたDTVFのフィルタ係数の集合hを構成するフィルタ係数は、当該階層より広範囲の画素値の変動を解析した結果から得られたフィルタ係数となっている。つまり、平坦な領域で生成されたフィルタ係数であれば、強い平滑化がかかりやすく、エッジが存在する領域では、エッジの方向に沿う係数に強い重みがかかりやすいフィルタとなっている。また、ウェーブレット変換はローパスフィルタによって低周波成分を生成するため、当該階層より低い階層の低周波成分は、当該階層よりもノイズの影響が少ない。よってフィルタ係数hはノイズの影響も少ない。当該階層よりも低い階層で生成されたフィルタ係数を当該階層のフィルタ係数に合成することで、広範囲の画素値の変動も考慮したフィルタ係数を生成することができ、DTVF処理におけるエッジ維持性能を改善することができる。また、非特許文献6の技術で必要となる追加の広範囲フィルタ処理が不要なため、計算コスト面の課題も解決できる。
なお、式(11)および式(12)で用いる合成比率cについては、ユーザが設定するパラメータとして与えてもよいし、適応的に定まる値としてもよい。たとえば、注目画素とその周辺の画素の画素値の分散を計算し、分散が小さい領域ほど当該解像度より低い解像度のフィルタ係数の重みを大きくするようにしてもよい。
第二STD部322は、非特許文献5のDTVFを改良した手法を適用して、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vへの分離を行う。その分離は、フィルタ係数合成部820から入力されるフィルタ係数の集合h’と、IWT部221から入力される補正後の再構成画像信号LL’とから行う。そして、ストラクチャ成分uを第二合成部522に、テクスチャ成分vをTC縮退部422に出力する。
第二フィルタ係数算出部722とフィルタ係数合成部820とは共通であっても構わない。また、フィルタ係数合成部810と第二STD部322とは共通であっても構わない。第二フィルタ係数算出部722とフィルタ係数合成部820と第二STD部とは共通であっても構わない。
[本実施形態の画像信号処理方法]
続いて、本実施形態の画像信号処理方法について説明する。
図6は、第三実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。
はじめに、WT部121は、入力画像にウェーブレット変換を適用し、入力画像の低周波成分と高周波成分を得る(S201)。ウェーブレット変換で得られた低周波成分に対し、第一STD部321は、同部に関して説明した手順でストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S202)。さらに、低周波成分のテクスチャ成分から、第一TC縮退部421は、同部に関して説明した手順でノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S203)。そして、低周波成分のストラクチャ成分とノイズが抑圧されたテクスチャ成分を、第一合成部521は、同部に関して説明した手順で合成し、補正された低周波成分を得る(S204)。IWT部221は、こうして補正された低周波成分と高周波成分を用いて逆ウェーブレット変換を適用し、再構成画像信号を得る(S205)。第一フィルタ係数算出部721は、低周波成分を用いてフィルタ係数の集合を算出する(S206)。第二フィルタ係数算出部722は、再構成画像信号を用いてフィルタ係数の集合を算出する(S207)。フィルタ係数合成部820は、低周波成分を用いて求めたフィルタ係数と再構成画像信号を用いて求めたフィルタ係数とを合成する(S208)。再構成画像信号に対し、第二STD部322は、同部に関して説明した上記手順を適用したストラクチャ・テクスチャ分解を行い、再構成画像信号のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S209)。さらに、再構成画像信号のテクスチャ成分に対し、第二TC縮退部422は、同部に関して説明した手順を適用し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S210)。そして、第二合成部522は、再構成画像信号のストラクチャ成分と、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分とを合成して出力画像信号を生成する(S211)。
尚、上述した説明からも明らかなように、各部をハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施形態と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施形態の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置では、ストラクチャ・テクスチャ分解に用いるフィルタ係数を、画像信号にウェーブレット変換を適用して得られた低周波成分から算出されるフィルタ係数を合成することで生成する。低周波成分は、原画像の画像信号より解像度の低い画像信号である。原画像より低い解像度の画像信号から算出されたフィルタ係数は、原画像信号と同じ解像度の画像信号から算出されるフィルタ係数より、より広範囲の画素値を参照して生成されている。また、原画像より低い解像度の画像信号は、当該解像度の画像よりノイズが抑圧されているため、フィルタ係数算出時におけるノイズの影響が原画像信号と同じ解像度の画像信号より少ない。よって、ノイズの影響で画像を構成するエッジを不鮮明にするようなフィルタ係数を設定することが少なくなる。加えて、本実施形態の画像信号処理装置は、フィルタ係数の補正に必要な広範囲の画像特徴量の計算を行う必要がないため、計算コストの増大を抑えることができる。
<第四実施形態>
第四実施形態は、ストラクチャ・テクスチャ分離処理時に用いるフィルタの集合を、画像を構成する各点の画素値の勾配強度の集合(以下、「勾配強度の集合」という。)により補正する画像信号処理装置に関する実施形態である。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図7は、第四実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。
同図(a)に示すように、第四実施形態の画像信号処理装置は、画像信号入力部031と、画像信号処理部032と、画像信号出力部033とを備える。
画像信号入力部031と画像信号出力部033については、第三実施形態の画像信号処理装置と同様である。
画像信号処理部032は、同図(b)に示すように、WT部131と、IWT部231と、第一STD部331と、第二STD部332と、第一TC縮退部431と、第二TC縮退部432と、を備える。画像信号処理部032は、さらに、第一合成部531と、第二合成部532と、WC縮退部631と、フィルタ係数算出部730と、を備える。画像信号処理部032は、さらに、第一勾配強度算出部931と、第二勾配強度算出部932と、勾配強度合成部1030と、フィルタ補正部1130とを備える。なお、WT変換の階層は任意であるが、ここでは1階層の場合を示している。
本実施形態が、第三実施形態と異なる点を、同図(b)において点線で囲み、「特徴箇所」と表示してある。従い、第三実施形態と共通な部分は説明を省略し、以下、この点を中心に説明する。
フィルタ係数算出部730は、再構成画像信号LL’を用いてフィルタ係数の集合hを算出し、フィルタ補正部1130に出力する。
第一勾配強度算出部931は、WT部131から入力されるウェーブレット変換の低周波成分LLを用いて、画像中の各点αにおける勾配強度の集合を算出する。画像中の各点αにおける勾配強度の集合は、例えば非特許文献6の手法で算出される、画像中の各点αにおける勾配強度の集合
Figure 2016075914
である。勾配強度の集合gは勾配強度合成部1030に出力される。低周波成分LLは第一STD部331に出力される。
第一勾配強度算出部931は第一STD部331と共通であっても構わない。
第二勾配強度算出部932は、再構成画像信号LL’を用いて、同様の手法により、画像中の各点αにおける勾配強度の集合
Figure 2016075914
を求め、勾配強度合成部1030に出力する。
勾配強度合成部1030は、勾配強度の集合gとgとを合成し、合成された勾配強度の集合g’を作成し、フィルタ補正部1130に出力する。
フィルタ補正部1130は、合成された勾配強度の集合g’を用いて、フィルタ係数の集合hを補正し、補正されたフィルタ係数の集合h’を作成する。補正されたフィルタ係数の集合h’は第二STD部332に出力される。
非特許文献6記載の勾配強度の集合を求める手法について説明する。非特許文献6の手法は、非特許文献5のDTVFにおけるフィルタ係数導出過程に、新たな評価軸を導入したものである。具体的には、式(9)で定義する局所変動量によって算出されるDTVFの正規化前のフィルタ係数wαγ(u)を、下記式(13)のように補正する。
Figure 2016075914
ここで、gαγは、画素αから、画素αに隣接する画素γ方向への画素値の勾配の強さである。gαγは、下記式(14)及び式(15)のように算出される。その算出の際に、低周波成分LLの画素αにおいて計算される非特許文献7のHarris行列(構造テンソル)の固有値λα、0、λα、1、および固有ベクトルeα、0、eα、1を用いる。
Figure 2016075914

Figure 2016075914
なお、Harris行列の固有値および固有ベクトルは、それぞれ、注目画素を中心とした数画素範囲の勾配強度および勾配の方向を示す。
また、式(13)の関数F(gαγ)は様々な形態をとり得るが、基本的には、gαγが小さいときにはF(gαγ)が大きな値をとり、gαγが大きいときにはF(gαγ)は小さな値をとるように設計すればよい。つまり、勾配が大きな方向についてはフィルタ係数を小さくすることで、エッジをまたぐ処理によるエッジのボケの発生を抑制できる。
勾配強度合成部1030は、上記手法により求めた勾配強度の集合g及びgを下記手法により合成する。
画素位置α=(i、j)での式(14)のgαγをg0、αγとする。また、第一勾配強度算出部931におけるLLから求める式(14)のgαγについて、画素位置α’=(i/2、j/2)とその近傍画素γ’∈N(α’)における勾配強度をg1、α’γ’とすると、フィルタ係数の補正で用いる合成されたgαγ
Figure 2016075914
で表される。ここで、cは合成比率であり、0≦c≦1である。cはユーザが設定するパラメータとして与えてもよいし、適応的に定まる値としてもよい。たとえば、注目画素とその周辺の画素の画素値の分散を計算し、分散が小さい領域ほど、当該解像度より低い解像度のフィルタ係数の重みを大きくするようにしてもよい。
第二STD部332は、補正されたフィルタ係数の集合h’を用いて、再構成画像信号LL’についてストラクチャ・テクスチャ分離を行う。
フィルタ係数算出部730、第二勾配強度算出部732、勾配強度合成部1030及び第二STD部のうちの二以上は共通にすることもできる。
[本実施形態の画像信号処理方法]
図8は、第四実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。同図では、第三実施形態の画像信号処理装置と異なる点を、点線で囲み、「特徴箇所」と表示してある。すなわち、以下の点が異なる。
第一勾配強度算出部931は、低周波成分から勾配強度の集合を算出する(S302)。
フィルタ係数算出部730は、逆ウェーブレット変換後の画像信号からフィルタ係数の集合を算出する(S308)。
第二勾配強度算出部932は、逆ウェーブレット変換後の画像信号から勾配強度の集合を算出する(S309)。
勾配強度合成部1030は、低周波成分から算出した勾配強度の集合と、逆ウェーブレット変換後の画像信号から算出した勾配強度の集合とを合成する(S310)。
フィルタ補正部1130は、S310で合成した勾配強度の集合を用いて、S308で求めたフィルタ係数の集合を補正する(S311)。
第二STD部332は、S311で補正したフィルタ係数の集合を用いて、逆ウェーブレット変換後の画像信号にストラクチャ・テクスチャ分解を適用する(S312)。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置は、原画像より低い解像度の画像信号である低周波成分について算出した勾配強度の集合と、原画像と同じ解像度の画像信号である再構成画像信号を用いて算出した勾配強度の集合とを合成する。そして、合成した勾配強度の集合を用いてフィルタ係数の集合を補正する。ここで、原画像と同じ解像度の画像信号である再構成画像信号を用いて算出した勾配強度は、隣接する画素間との局所的な変動量を評価する指標であり。また、原画像より低い解像度の画像信号である低周波成分について算出した勾配強度は、広範囲の画素値の変動を評価する指標である。従い、補正後のフィルタ係数は、より広範囲の画素値変動を考慮したものとなっている。このため、画像中のエッジがノイズ除去により不鮮明にならないようにエッジの維持性能を向上させることができる。加えて、原画像より低い解像度の画像信号を用いての計算なので、計算量が少なく、計算コストを抑えることができる。
<第五実施形態>
第五実施形態は、ウェーブレット変換により得られた高周波成分にデノイズ処理を行う場合である。なお、本実施形態において、ウェーブレット変換の階層は任意であるが、ここでは1階層の場合について説明する。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図9は、第五実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。
本実施形態の画像信号処理装置は、同図(a)に示したように、画像信号入力部041と画像信号処理部042と画像信号出力部043とを備える。
画像信号入力部041及び画像信号出力部043については、第二実施形態の対応する部分と同様である。
画像信号処理部042は、同図(b)に示されるように、WT部141と、IWT部241と、第一STD部341と、第二STD部342と、第一TC縮退部441と、第二TC縮退部442と、を備える。画像信号処理部042は、さらに、第一合成部541と、第二合成部542と、WC(Wavelet
Coefficient(ウェーブレット係数))縮退部641と、を備える。画像信号処理部042は、さらに、第一フィルタ係数算出部741と、第二フィルタ係数算出部742と、フィルタ係数合成部840と、を備える。
第三実施形態の画像信号処理装置との違いは、同図(b)において点線で囲い、「特徴箇所」と表示した部分、すなわちWT部141におけるウェーブレット変換による高周波成分について、WC縮退部641において縮退処理をする部分である。その他については第三実施形態の場合と同様であるので、ここでは説明を省略し、上記特徴箇所に関連する部分について説明する。
WT部141は、画像信号入力部041から入力される原画像信号finに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換の低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第一STD部341に低周波成分LLを、WC縮退部641に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
WC縮退部641は、WT部141から入力されるウェーブレット変換の高周波成分LH、HL、HHに対し、式(1)、あるいは式(2)の縮退処理を適用し、補正された高周波成分LH’、HL’、HH’を算出する。そして、補正後の高周波成分LH’、HL’、HH’をIWT部241に出力する。
IWT部241は、逆ウェーブレット変換を用いて、ノイズが除去された再構成画像信号LL’の生成を行う。その生成は、第一合成部541から入力される補正後の低周波成分LL’と、WC縮退部641から入力される補正後の高周波成分LH’、HL’、HH’とから行う。この再構成画像信号LL’は、入力画像finと同じ解像度の画像である。そして、ノイズが除去された再構成画像信号LL’を第二STD部342に出力する。
[本実施形態の画像信号処理方法]
図10は、第五実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。同図では、第三実施形態の画像信号処理装置と異なる点を、点線で囲み、「特徴箇所」と表示してある。すなわち、WC縮退部641は、本実施形態は、ウェーブレット変換で得られた高周波成分に対しては、縮退処理を適用し、補正された高周波成分を得る(S405)という点が異なる。
[本実施形態の効果]
本実施形態は、まず、第三実施形態と同じ効果を得ることができる。加えて、本実施形態では、ウェーブレット変換後の高周波成分に対してもデノイズ処理をしているので、一層ノイズの少ない画像信号を得ることができる。
<第六実施形態>
第六実施形態は、第五実施形態におけるウェーブレット変換を多段階にするものである。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図11は、第六実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。ここでは、行うウェーブレット変換が3段階の場合について説明する。
同図(a)に示したように、第六実施形態の画像信号処理装置は、画像信号入力部051と画像信号処理部052と画像信号出力部053とを備える。
画像信号入力部051と画像信号出力部053については、第二実施形態の画像信号処理装置と同様である。
画像信号処理部052は、同図(b)に示すように、第一WT部151と、第二WT部152と、第三WT部153と、第一WC縮退部651と、第二WC縮退部652と、第三WC縮退部653と、第一IWT部251と、を備える。画像信号処理部052は、さらに、第二IWT部252と、第三IWT部253と、第一STD部351と、第二STD部352と、第三STD部353と、第四STD部354と、第一TC縮退部451と、を備える。画像信号処理部052は、さらに、第二TC縮退部452と、第三TC縮退部453と、第四TC縮退部454と、を備える。さらに、第一合成部551と、第二合成部552と、第三合成部553と、第四合成部554と、第一フィルタ係数算出部751と、第二フィルタ係数算出部752と、第三フィルタ係数算出部753と、第四フィルタ係数算出部754と、を備える。さらに、第一フィルタ係数合成部851と、第二フィルタ係数合成部852と、第三フィルタ係数合成部853と、を備える。なお、本実施形態では、3階層のウェーブレット変換の例を示しているが、ウェーブレット変換の階層数は任意に設定できる。
以下、各部の動作について記す。
第一WT部151は、画像信号入力部051から入力される原画像信号finに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、ウェーブレット変換の低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第二WT部152に低周波成分LLを、WC縮退部653に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
ここで、低周波成分LLは、原画像信号finより、ウェーブレット変換上1階層低い解像度を持つ画像信号である。
第二WT部152は、第一WT部151から入力される第一階層のウェーブレット変換の低周波成分LLに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第三WT部153に低周波成分LLを、第二WC縮退部452に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
ここで、低周波成分LLは、低周波成分LLより、ウェーブレット変換上1階層低い解像度を持つ画像信号である。すなわち、低周波成分LLは、原画像信号finより、ウェーブレット変換上2階層低い解像度を持つ画像信号である。
第三WT部153は、第二WT部152から入力される第二階層のウェーブレット変換の低周波成分LLに対して、1階層のウェーブレット変換を適用し、低周波成分LLと高周波成分LH、HL、HHを算出する。そして、第一フィルタ係数算出部751に低周波成分LLを、WC縮退部651に高周波成分LH、HL、HHを出力する。
ここで、低周波成分LLは、低周波成分LLより、ウェーブレット変換上1階層低い解像度を持つ画像信号である。すなわち、低周波成分LLは、原画像信号finより、ウェーブレット変換上3階層低い解像度を持つ画像信号である。
第一フィルタ係数算出部751は、第三WT部153から入力されるウェーブレット変換の低周波成分LLを用いてフィルタ係数を算出する。すなわち、DTVFにおいて、式(6)および式(7)で算出されるフィルタ係数の集合
Figure 2016075914
を第一フィルタ係数合成部851に出力する。低周波成分LLは第一STD部351に出力される。
第一STD部351は、第三WT部153から入力される第三階層のウェーブレット変換の低周波成分LLを、第五実施形態におけるSTD部321と同様の処理で、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vに分離する。そして、ストラクチャ成分uを第一合成部551に、テクスチャ成分vを第一TC縮退部451に出力する。
第一TC縮退部451は、STD部351から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。そして、生成されたテクスチャ成分v’を第一合成部551に出力する。
第一合成部551は、第一STD部351から入力されるストラクチャ成分uと、第一TC縮退部451から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’に対し、補正された第三階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’の生成を行う。その生成は、第五実施形態における合成部521と同様の処理により行う。そして、補正後の第三階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’を第一IWT部251に出力する。
第一WC縮退部651は、第三WT部153から入力される第三階層のウェーブレット変換の高周波成分LH、HL、HHに対し、補正された第三階層のウェーブレット変換の高周波成分LH’、HL’、HH’を算出する。そして、補正後の第三階層のウェーブレット変換の高周波成分LH’、HL’、HH’を第一IWT部251に出力する。
第一IWT部251は、低周波成分LL’と、高周波成分LH’、HL’、HH’から、逆ウェーブレット変換を用いて、ノイズが除去された第二階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’を生成する。ここで、低周波成分LL’は、第一合成部551から入力される補正後の第三階層のウェーブレット変換の低周波成分である。また、高周波成分LH’、HL’、HH’は、第一WC縮退部651から入力される補正後の第三階層のウェーブレット変換の高周波成分である。そして、ノイズが除去された第二階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’を、第二フィルタ係数算出部752に出力する。
第二フィルタ係数算出部752は、低周波成分LL’から、フィルタ係数の集合hを、第一フィルタ係数合成部851に出力する。低周波成分LL’は第二STD部352に出力される。
第一フィルタ係数合成部851は、フィルタ係数の集合h及びhを合成し、フィルタ係数の集合h’を作成し、第二STD部352に出力する。
第二STD部352は、第一IWT部251から入力される補正後の第二階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’の、ストラクチャ成分uとテクスチャ成分vとへの分離を行う。その分離は、第一フィルタ係数合成部851から入力されるフィルタ係数の集合h’を用いて行う。そして、ストラクチャ成分uは第二合成部552に、テクスチャ成分vは第二TC縮退部452にそれぞれ出力される。また、フィルタ係数の集合
Figure 2016075914
は第二フィルタ係数合成部852に出力される。
第二TC縮退部452は、第二STD部352から入力されるテクスチャ成分vに対し、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’を生成する。そして、生成されたテクスチャ成分v’は第二合成部552に出力される。
第二合成部552は、第二STD部352から入力されるストラクチャ成分uと、第二TC縮退部452から入力されるノイズが抑圧されたテクスチャ成分v’に対し、補正された第二階層のウェーブレット変換の低周波成分LL’’を生成する。そして、補正後の低周波成分LL’’を第二IWT部252に出力する。
以下、入力画像と同じ解像度になるまで同様の処理を繰り返すことで出力画像foutを得る。
第一フィルタ係数算出部751と第一STD部351は共通にすることもできる。
第二フィルタ係数算出部752、第一フィルタ係数合成部851及び第二STD部352のうちの二又は三は共通にすることもできる。
第三フィルタ係数算出部753、第二フィルタ係数合成部852及び第三STD部353のうちの二又は三は共通にすることもできる。
第四フィルタ係数算出部754、第三フィルタ係数合成部853及び第四STD部354のうちの二又は三は共通にすることもできる。
[本実施形態の画像信号処理方法]
図12は、第六実施形態の画像信号処理方法の動作を表わすフローチャートである。ここでは、行うウェーブレット変換がL段階の場合について説明する。図11に表した画像信号処理部052の場合はL=3である。
まず、入力画像にL階層の多重解像度ウェーブレット変換を適用する(S501)。次に、注目する階層lをl=Lと設定する(S502)。そして、第l階層の低周波成分を用いてフィルタ係数の集合を算出する(S503)。次に、第l階層の低周波成分に対し、第一STD部351に関して説明した手順でストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S504)。そして、第l階層の低周波成分のテクスチャ成分から、第一TC縮退部451について説明した手順でノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S505)。さらに、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とノイズが抑圧された第l階層のテクスチャ成分を、第一合成部551について説明した手順で合成し、補正された第l階層の低周波成分を得る(S506)。次に、ウェーブレット変換で得られた高周波成分に対しては、WC縮退部651に関して説明した手順で縮退処理を適用し、補正された高周波成分を得る(S507)。こうして補正された第l階層の低周波成分と高周波成分を用いて逆ウェーブレット変換を適用し、第l−1階層の低周波成分を得る(S508)。さらに、注目する階層を上げるために、lの値を一つ減らす(S509)。そして、第l階層の低周波成分(S509でlの値を一つ減らしているため、S503で用いた低周波成分よりは一つ上の階層の低周波成分になる。)からフィルタ係数の集合を算出する(S510)。次に、S503で算出したフィルタ係数の集合とS511で算出したフィルタ係数の集合とを合成する(S511)。そして、第l階層の低周波成分に対し、合成したフィルタ係数を用い、第二STD部352に関して説明した手順を適用して、ストラクチャ・テクスチャ分解を行い、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S512)。さらに、第l階層の低周波成分のテクスチャ成分に対し、第二TC縮退部452について説明した手順を適用して、ノイズが抑圧された第l階層の低周波成分のテクスチャ成分を得る(S513)。次に、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分と、ノイズが抑圧された第l階層の低周波成分のテクスチャ成分とを合成して補正された第l階層の低周波成分を生成する(S514)。もし、lが0より大きい場合は、S507の直前に戻って処理を継続する(S515−Yes)。lが0の場合は、処理を終了する(S515−No)。
尚、上述した説明からも明らかなように、各部をハードウェアで構成することも可能であるが、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施の形態と同様の機能、動作を実現させる。また、上述した実施の形態の一部の機能のみをコンピュータプログラムにより実現することも可能である。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置は、第四実施形態の画像信号処理装置の画像信号処理を多重解像度に拡張したものである。従い、第四実施形態の画像信号処理装置の効果に加えて、様々な周波数のノイズに対してより有効なノイズ除去が可能という効果が得られる。
[第七実施形態]
第七実施形態は、第六実施形態に、第四実施形態の技術を組み合わせた画像信号処理装置に関する実施形態である。
[本実施形態の画像信号処理装置]
図13は、第七実施形態の画像信号処理装置を表わす概念図である。ここでは、行うウェーブレット変換の階層が3段階の場合について説明する。
本実施形態の画像信号処理装置は、画像信号入力部061と画像信号処理部062と画像信号出力部063とを備える。
画像信号入力部061と画像信号出力部063については、第二実施形態の画像信号処理装置と同様である。
画像信号処理部062は、同図(b)に示すように、第一WT部161と、第二WT部162と、第三WT部163と、第一WC縮退部661と、第二WC縮退部662と、第三WC縮退部663と、第一IWT部261と、を備える。さらに、第二IWT部262と、第三IWT部263と、第一STD部361と、第二STD部362と、第三STD部363と、第四STD部364と、を備える。さらに、第一TC縮退部461と、第二TC縮退部462と、第三TC縮退部463と、第四TC縮退部464と、第一合成部561と、第二合成部562と、第三合成部563と、第四合成部564と、を備える。さらに、第一フィルタ係数算出部761と、第二フィルタ係数算出部762と、第三フィルタ係数算出部763と、第一勾配強度算出部961と、第二勾配強度算出部962と、第三勾配強度算出部963と、第四勾配強度算出部964と、を備える。さらに、第一勾配強度合成部1061と、第二勾配強度合成部1062と、第三勾配強度合成部1063と、を備える。なお、本実施形態では、3階層のウェーブレット変換の例を示しているが、ウェーブレット変換の階層数は任意に設定できる。
本実施形態においては、上記各構成要素は、第四実施形態及び第五実施形態の対応する構成要素と同じ動作をするため、説明を省略する。
なお、第一勾配強度算出部961と第一STD部361は共通にすることもできる。
第一フィルタ係数算出部761、第二勾配強度算出部962、第一勾配強度合成部1061、第一フィルタ補正部1161、及び第二STD部362のうちの二以上は共通にすることもできる。
第二フィルタ係数算出部762、第三勾配強度算出部963、第二勾配強度合成部1062、第二フィルタ補正部1162、及び第三STD部363のうちの二以上は共通にすることもできる。
第三フィルタ係数算出部763、第四勾配強度算出部964、第三勾配強度合成部1063、第三フィルタ補正部1163、及び第四STD部364のうちの二以上は共通にすることもできる。
[本実施形態の画像信号処理方法]
続いて、本実施形態の画像信号処理方法について説明する。図14は、本実施形態の画像信号処理方法を示すフローチャートである。ここでは、行うウェーブレット変換の階層がL段階の場合について説明する。図13に表した画像信号処理部062の場合はL=3である。
はじめに、入力画像にL階層の多重解像度ウェーブレット変換を適用する(S601)。注目する階層lをl=Lと設定する(S602)。第l階層の低周波成分から、勾配強度の集合を算出する(S603)。
さらに、第l階層の低周波成分に対し、ストラクチャ・テクスチャ分解を適用し、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S604)。さらに、第l階層の低周波成分のテクスチャ成分から、ノイズが抑圧されたテクスチャ成分を得る(S605)。そして、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とノイズが抑圧された第l階層のテクスチャ成分を合成し、補正された第l階層の低周波成分を得る(S606)。一方、ウェーブレット変換で得られた高周波成分に対しては、補正された高周波成分を得る(S607)。こうして補正された第l階層の低周波成分と高周波成分を用いて逆ウェーブレット変換を適用し、第l−1階層の低周波成分を得る(S608)。そして、注目する階層を上げるために、lの値を一つ減らす(S609)。第l階層の低周波成分から勾配強度の集合を算出する(S610)。第l階層の低周波成分からフィルタ係数の集合を算出する(S611)。さらに、S603で求めた勾配強度の集合とS610で求めた勾配強度の集合とを合成する(S612)。S612で求めた勾配強度の集合を用いて、S611で求めたフィルタ係数の集合を補正する(S613)。続いて、第l階層の低周波成分に対し、ストラクチャ・テクスチャ分解を適用して、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分とテクスチャ成分を得る(S614)。さらに、第l階層の低周波成分のテクスチャ成分に対し、ノイズが抑圧された第l階層の低周波成分のテクスチャ成分を得る(S615)。そして、第l階層の低周波成分のストラクチャ成分と、ノイズが抑圧された第l階層の低周波成分のテクスチャ成分とを合成して補正された第l階層の低周波成分を生成する(S616)。もし、lが0より大きい場合は、S607の直前に戻って処理を継続する(S617−Yes)。lが0の場合は、処理を終了する(S617−No)。
[本実施形態の効果]
本実施形態の画像信号処理装置は、第四実施形態の画像信号処理装置に第五実施形態のWC縮退部を追加した上で、その画像信号処理を多重解像度に拡張したものである。従い、第四実施形態及び第五実施形態の画像信号処理装置の効果に加えて、様々な周波数のノイズに対してより有効なノイズ除去が可能になるという効果が得られる。
以上好ましい実施形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
また、上記の実施形態において説明した各図面中の矢印の向きは一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
また、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
(付記1)
原画像の画像信号を入力する画像信号入力部と、
前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成するウェーブレット変換部と、
前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離する第一ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第一テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第一テクスチャ成分を生成するテクスチャ成分縮退部と、
前記第一ストラクチャ成分と前記補正後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成する第一合成部と、
前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する逆ウェーブレット変換部と、
前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離する第二ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第二テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第二テクスチャ成分を生成する第二テクスチャ成分縮退部と、
前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する第二合成部と、
前記補正後の画像信号を出力する画像信号出力部と、
を備える画像信号処理装置。
(付記2)
前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を、前記逆ウェーブレット変換後の画像信号から算出する第一フィルタ係数算出手段をさらに備える、付記1記載の画像信号処理装置。
(付記3)
前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を、前記低周波成分から算出する第二フィルタ係数算出手段をさらに備える、付記2記載の画像信号処理装置。
(付記4)
前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数を、前記第一フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数と、前記第二フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数とを合成することにより求めるフィルタ係数合成手段をさらに備える、付記3記載の画像信号処理装置。
(付記5)
前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数の補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、逆ウェーブレット変換後の画像信号から求める第一勾配強度算出手段をさらに備える、付記2記載の画像信号処理装置。
(付記6)
前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記低周波成分から求める第二勾配強度算出手段をさらに備える、付記5記載の画像信号処理装置。
(付記7)
前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第一勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度と、前記第二勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度とを合成することにより求める勾配強度合成手段をさらに備える、付記6記載の画像信号処理装置。
(付記8)
前記高周波成分のノイズを除去するウェーブレット係数縮退部をさらに備える付記1乃至7のうちのいずれか1に記載された画像信号処理装置。
(付記9)
前記低周波成分をウェーブレット変換することにより第二低周波成分と第二高周波成分とを生成する第二ウェーブレット変換部と、
前記第二低周波成分を、第三ストラクチャ成分と、第三テクスチャ成分とに分離する第三ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第三テクスチャ成分についてその値を補正し、補正後の第三テクスチャ成分を生成する第三テクスチャ成分縮退部と、
前記第三ストラクチャ成分と、前記補正後の第三テクスチャ成分を合成し合成後の第二低周波成分を生成する第三合成部と、
前記第二高周波成分と前記合成後の第二低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、第二逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する逆ウェーブレット変換部と、
前記第二逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第四ストラクチャ成分と、第四テクスチャ成分とに分離する第四ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第四テクスチャ成分についてその値を補正し、補正後の第四テクスチャ成分を生成する第四テクスチャ成分縮退部と、
前記第四ストラクチャ成分と、前記補正後の第四テクスチャ成分とを合成し、第二画像信号処理信号を生成する第四合成部をさらに備える付記1乃至8のうちのいずれか一に記載の画像信号処理装置。
(付記10)
前記第三ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第三ストラクチャ成分と、前記第三テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を、前記第二逆ウェーブレット変換後の画像信号から算出する第三フィルタ係数算出手段をさらに備える、付記9記載の画像信号処理装置。
(付記11)
前記第三ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第三ストラクチャ成分と、前記第三テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数を、前記フィルタ係数合成手段において合成したフィルタ係数と、前記第三フィルタ係数算出手段で算出したフィルタ係数とを合成する、第二フィルタ係数合成手段をさらに備える、付記10記載の画像信号処理装置。
(付記12)
前記第三ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第三ストラクチャ成分と、前記第三テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数の補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第二逆ウェーブレット変換部における逆ウェーブレット変換後の画像信号から求める第三勾配強度算出手段をさらに備える、付記10記載の画像信号処理装置。
(付記13)
前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記勾配強度合成手段において合成した画像中の各点における画素値の勾配強度と、前記第三勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度とを合成することにより求める第二勾配強度合成手段をさらに備える、付記12記載の画像信号処理装置。
(付記14)
前記第二高周波成分のノイズを除去する処理をする第二ウェーブレット係数縮退部をさらに備える付記9乃至13のうちのいずれか1に記載された画像信号処理装置。
(付記15)
原画像の画像信号を入力する画像信号入力部と、
前記画像信号をウェーブレット変換することにより第1低周波成分と第1高周波成分とを生成する第1ウェーブレット変換部と、
前記低周波成分をウェーブレット変換することにより第2低周波成分と第2高周波成分とを生成する第二ウェーブレット変換部と、
第2低周波成分と第2高周波成分を用いて第1低周波成分からノイズを除去するノイズ除去手段と、
前記ノイズ除去手段によりノイズを除去した第1低周波成分と前記第二高周波成分または前記第2高周波成分を処理して得られた処理後の第2高周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する第1逆ウェーブレット変換部と、
前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第1ストラクチャ成分と、第1テクスチャ成分とに分離する第1ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第1テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第1テクスチャ成分を生成する第1テクスチャ成分縮退部と、
前記第1ストラクチャ成分と、前記補正後の第1テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する第1合成部と、
前記補正後の画像信号を出力する画像信号出力部と、
を備える画像信号処理装置。
(付記16)
前記ノイズ除去手段が、
前記第2低周波成分を第2ストラクチャ成分と第2テクスチャ成分とに分離する第2ストラクチャ・テクスチャ分離部と、
前記第2テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第2テクスチャ成分を生成する第2テクスチャ成分縮退部と、
前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する第2合成部と、
を備える付記15記載の画像信号処理装置。
(付記17)
前記ノイズ除去手段が、前記第2高周波成分のノイズを除去するウェーブレット係数縮退部を備える付記15または16に記載された画像信号処理装置。
(付記18)
前記ストラクチャ・テクスチャ分離と、逆ウェーブレット変換と、縮退処理の組み合わせにより前記低周波成分のノイズを除去するノイズ除去手段を備える、付記17記載の画像信号処理装置。
(付記19)
前記第1逆ウェーブレット変換後の画像信号から前記第1ストラクチャ・テクスチャ分離部におけるストラクチャ・テクスチャ分離に用いるフィルタ係数を算出する第1フィルタ係数算出手段をさらに備える、付記15乃至18のいずれか一に記載の画像信号処理装置。
(付記20)
前記第2低周波成分から前記第1ストラクチャ・テクスチャ分離部におけるストラクチャ・テクスチャ分離に用いるフィルタ係数を算出する第2フィルタ係数算出手段をさらに備える、付記15乃至19のいずれか一に記載の画像信号処理装置。
(付記21)
前記第1フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数と、前記第2フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数とを合成するフィルタ係数合成手段をさらに備え、当該フィルタ係数合成手段により合成されたフィルタ係数を用いて前記第1ストラクチャ・テクスチャ分離部におけるストラクチャ・テクスチャ分離を行う、付記20記載の画像信号処理装置。
(付記22)
前記第1ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第1ストラクチャ成分と、前記第1テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第1逆ウェーブレット変換部における逆ウェーブレット変換後の画像信号から求める第1勾配強度算出手段をさらに備える、付記15乃至21のいずれか一に記載の画像信号処理装置。
(付記23)
前記第1ストラクチャ・テクスチャ分離部における、前記第1ストラクチャ成分と、前記第1テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を補正するための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第2低周波成分、または前記第2低周波成分を処理して得られた処理後の第2低周波成分から求める第2勾配強度算出手段をさらに備える、付記22に記載の画像信号処理装置。
(付記24)
前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第1勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度と、前記第2勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度とを合成することにより求める勾配強度合成手段をさらに備える、付記23記載の画像信号処理装置。
(付記25)
前記フィルタ係数として、非線形ローパスフィルタのフィルタ係数を用いる付記2乃至8、10乃至14及び18乃至24のうちのいずれか1に記載の画像信号処理装置。
(付記26)
前記ウェーブレット係数縮退部における高周波成分の補正が、その高周波成分を、符号を変えずに絶対値以下に補正する付記8記載の画像信号処理装置。
(付記27)
前記第二ウェーブレット係数縮退部における第二高周波成分の補正が、その高周波成分を、符号を変えずに絶対値以下に補正する付記14記載の画像信号処理装置。
(付記28)
前記ウェーブレット係数縮退部における高周波成分の補正が、その高周波成分を、符号を変えずに絶対値以下に補正する付記17記載の画像信号処理装置。
(付記29)
前記第一フィルタ係数算出手段により求めたフィルタ係数と、前記第二フィルタ係数算出手段により求めたフィルタ係数との合成比率を、局所的な画素値の分散に基づいて決定する付記7記載の画像信号処理装置。
(付記30)
前記フィルタ係数合成手段により合成したフィルタ係数と、前記第三フィルタ係数算出手段により求めたフィルタ係数との合成比率を、局所的な画素値の分散に基づいて決定する付記7記載の画像信号処理装置。
(付記31)
前記第三フィルタ係数算出手段により求めたフィルタ係数と、前記第四フィルタ係数算出手段により求めたフィルタ係数を合成することにより求めたフィルタ係数を用い、その合成比率を、局所的な画素値の分散に基づいて決定する付記24記載の画像信号処理装置。
(付記32)
前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際に用いられるフィルタ係数を算出するフィルタ係数算出手段をさらに備え、前記フィルタ係数を、注目画素と、注目画素に隣接する画素間の変動量に基づく指標と、
注目画素を中心とする数画素範囲の画素値の勾配強度と勾配方向に基づく指標の合成により算出する、付記1記載の画像信号処理装置。
(付記33)
前記第2ストラクチャ成分と、前記第2テクスチャ成分とに分離する際に用いられるフィルタ係数を算出するフィルタ係数算出手段をさらに備え、前記フィルタ係数を、注目画素と、注目画素に隣接する画素間の変動量に基づく指標と、
注目画素を中心とする数画素範囲の画素値の勾配強度と勾配方向に基づく指標の合成により算出する、付記1記載の画像信号処理装置。
(付記34)
前記第1ストラクチャ成分と、前記第1テクスチャ成分とに分離する際に用いられるフィルタ係数を算出するフィルタ係数算出手段をさらに備え、前記フィルタ係数を、注目画素と、注目画素に隣接する画素間の変動量に基づく指標と、
注目画素を中心とする数画素範囲の画素値の勾配強度と勾配方向に基づく指標の合成により算出する、付記15記載の画像信号処理装置。
(付記35)
前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際に用いられるフィルタ係数を算出するフィルタ係数算出手段をさらに備え、前記フィルタ係数を、前記低周波成分により算出された注目画素を中心とする数画素範囲の画素値の勾配強度と勾配方向に基づく指標を用いて算出する、付記1記載の画像信号処理装置。
(付記36)
前記第一フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数と、前記第二フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数とを合成する際の合成比率を、局所的な画素値の分散により決定する、付記4記載の画像信号処理装置。
(付記37)
前記ストラクチャ・テクスチャ分離部が非線形ローパスフィルタをさらに備える付記1記載の画像信号処理装置。
(付記38)
原画像信号をウェーブレット変換を用いて多重解像度分解する手段と、
最低解像度から順次、エッジ保存型の非線形ローパスフィルタを用いて、当該解像度の低周波成分を、画像中のエッジや平坦成分から構成されるストラクチャ成分と、ノイズや細かい模様からなるテクスチャ成分と、に分離する手段と、
前記分離されたテクスチャ成分の各値を符号を変えずにその絶対値以下に補正する手段と、
前記ストラクチャ成分と、前記補正されたテクスチャ成分と、を合成して、補正された前記当該解像度の低周波成分を生成する手段と、
当該解像度が原画像解像度よりも低い場合には、前記補正された当該解像度における低周波成分と、当該解像度における高周波成分と、から逆ウェーブレット変換によって当該解像度より一つ上の解像度の低周波成分を生成することを、
当該解像度が原画像と同じ解像度になるまで繰り返す手段と
を備える画像信号処理装置であって、
前記エッジ保存型の非線形ローパスフィルタのフィルタ係数算出において、当該解像度が最低解像度でないときは、当該解像度より低い解像度で算出された非線形ローパスフィルタのフィルタ係数を、当該解像度の非線形ローパスフィルタのフィルタ係数に合成することを特徴とする
画像信号処理装置。
(付記39)
前記ストラクチャ・テクスチャ分離部が非線形ローパスフィルタを備え、前記非線形ローパスフィルタのフィルタ係数は、注目画素と、注目画素に隣接する画素間の変動量に基づく指標と、
注目画素を中心とする数画素範囲の画素値の勾配強度と勾配方向に基づく指標の合成によって算出されることを特徴とする付記1記載の画像信号処理装置。
(付記40)
原画像の画像信号を入力するステップと、
前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成するステップと、
前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離するステップと、
前記第一テクスチャ成分からノイズを除去し、ノイズを除去後の第一テクスチャ成分を生成するステップと、
前記第一ストラクチャ成分と前記ノイズを除去後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成するステップと、
前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成するステップと、
前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離するステップと、
前記第二テクスチャ成分からノイズを除去し、ノイズを除去後の第二テクスチャ成分を生成するステップと、
前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成するステップと、
前記補正後の画像信号を出力するステップと、
を備える画像信号処理方法。
(付記41)
原画像の画像信号を入力する処理と、
前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成する処理と、
前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離する処理と、
前記第一テクスチャ成分からノイズを除去し、当該ノイズを除去後の第一テクスチャ成分を生成する処理と、
前記第一ストラクチャ成分と前記補正後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成する処理と、
前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する処理と、
前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離する処理と、
前記第二テクスチャ成分からノイズを除去し、当該ノイズを除去後後の第二テクスチャ成分を生成する処理と、
前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する処理と、
前記補正後の画像信号を出力する処理と、
をコンピュータに実行させる画像信号処理プログラム。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2014年11月13日に出願された日本出願特願2014−230381を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
001、011、021、031、041、051、061 画像信号入力部
002、012、022、032、042、052、062 画像信号処理部
003、013、023、033、043、053、063 画像信号出力部
101、111、121、131、141 WT部
151、161 第一WT部
152、162 第二WT部
153、163 第三WT部
201、211、221、231、241 IWT部
251、261 第一IWT部
252、262 第二IWT部
253、263 第三IWT部
301、311、321、331、341、351、361 第一STD部
302、312、322、332、342、352、362 第二STD部
343、353、363 第三STD部
344、354、364 第四STD部
401、411、421、431、441、451、461 第一TC縮退部
402、412、422、432、442、452、462 第二TC縮退部
443、453、463 第三TC縮退部
444、454、464 第四TC縮退部
501、511、521、531、541、551、561 第一合成部
502、512、522、532、542、552、562 第二合成部
543、553、563 第三合成部
544、554、564 第四合成部
641 WC縮退部
651、661 第一WC縮退部
652、662 第二WC縮退部
653、663 第二WC縮退部
710 フィルタ係数算出部
721、741、751、761 第一フィルタ係数算出部
722、742、752、762 第二フィルタ係数算出部
753、763 第三フィルタ係数算出部
754 第四フィルタ係数算出部
820、830、840 フィルタ係数合成部
851 第一フィルタ係数合成部
852 第二フィルタ係数合成部
853 第三フィルタ係数合成部
930 勾配強度算出部
961 第一勾配強度算出部
962 第二勾配強度算出部
963 第三勾配強度算出部
1030 勾配強度合成部
1061 第一勾配強度合成部
1062 第二勾配強度合成部
1063 第三勾配強度合成部
1130 フィルタ補正部
1161 第一フィルタ補正部
1162 第二フィルタ補正部
1163 第三フィルタ補正部

Claims (10)

  1. 原画像の画像信号を入力する画像信号入力手段と、
    前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成するウェーブレット変換手段と、
    前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離する第一ストラクチャ・テクスチャ分離手段と、
    前記第一テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第一テクスチャ成分を生成するテクスチャ成分縮退手段と、
    前記第一ストラクチャ成分と前記補正後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成する第一合成手段と、
    前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する逆ウェーブレット変換手段と、
    前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離する第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段と、
    前記第二テクスチャ成分についてノイズを除去し、当該処理後の第二テクスチャ成分を生成する第二テクスチャ成分縮退手段と、
    前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する第二合成手段と、
    前記補正後の画像信号を出力する画像信号出力手段と、
    を備える画像信号処理装置。
  2. 前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を、前記逆ウェーブレット変換後の画像信号から算出する第一フィルタ係数算出手段をさらに備える、請求項1記載の画像信号処理装置。
  3. 前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際のフィルタ係数を、前記低周波成分から算出する第二フィルタ係数算出手段をさらに備える、請求項2記載の画像信号処理装置。
  4. 前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数を、前記第一フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数と、前記第二フィルタ係数算出手段により算出したフィルタ係数とを合成することにより求めるフィルタ係数合成手段をさらに備える、請求項3記載の画像信号処理装置。
  5. 前記第二ストラクチャ・テクスチャ分離手段における、前記第二ストラクチャ成分と、前記第二テクスチャ成分とに分離する際の前記フィルタ係数の補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、逆ウェーブレット変換後の画像信号から求める第一勾配強度算出手段をさらに備える、請求項2記載の画像信号処理装置。
  6. 前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記低周波成分から求める第二勾配強度算出手段をさらに備える、請求項5記載の画像信号処理装置。
  7. 前記補正をするための画像中の各点における画素値の勾配強度を、前記第一勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度と、前記第二勾配強度数算出手段により算出した前記画像中の各点における画素値の勾配強度とを合成することにより求める勾配強度合成手段をさらに備える、請求項6記載の画像信号処理装置。
  8. 前記高周波成分のノイズを除去するウェーブレット係数縮退手段をさらに備える請求項1乃至7のうちのいずれか1に記載された画像信号処理装置。
  9. 原画像の画像信号を入力し、
    前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成し、
    前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離し、
    前記第一テクスチャ成分からノイズを除去し、ノイズを除去後の第一テクスチャ成分を生成し、
    前記第一ストラクチャ成分と前記ノイズを除去後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成し、
    前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成し、
    前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離し、
    前記第二テクスチャ成分からノイズを除去し、ノイズを除去後の第二テクスチャ成分を生成し、
    前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成し、
    前記補正後の画像信号を出力する、
    画像信号処理方法。
  10. 原画像の画像信号を入力する処理と、
    前記画像信号をウェーブレット変換することにより低周波成分と高周波成分とを生成する処理と、
    前記低周波成分を、第一ストラクチャ成分と、第一テクスチャ成分とに分離する処理と、
    前記第一テクスチャ成分からノイズを除去し、当該ノイズを除去後の第一テクスチャ成分を生成する処理と、
    前記第一ストラクチャ成分と前記補正後の第一テクスチャ成分とを合成し、合成後の低周波成分を生成する処理と、
    前記高周波成分と前記合成後の低周波成分とを逆ウェーブレット変換することにより、逆ウェーブレット変換後の画像信号を生成する処理と、
    前記逆ウェーブレット変換後の画像信号を、第二ストラクチャ成分と、第二テクスチャ成分とに分離する処理と、
    前記第二テクスチャ成分からノイズを除去し、当該ノイズを除去後後の第二テクスチャ成分を生成する処理と、
    前記第二ストラクチャ成分と、前記補正後の第二テクスチャ成分とを合成し、画像信号処理信号を生成する処理と、
    前記補正後の画像信号を出力する処理と、
    をコンピュータに実行させる画像信号処理プログラムを記録した記録媒体。
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