JP6295963B2 - 信号処理装置、信号処理方法、および信号処理プログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法、および信号処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、信号処理装置、信号処理方法、および記憶媒体に関し、特に、画像信号に含まれるノイズを除去する信号処理装置、信号処理方法、および記憶媒体に関する。
画像データや音声データを構成するデジタル信号に対する、圧縮処理やノイズ除去処理においては、構成データのそれぞれについて、空間或いは平面座標領域から周波数領域への変換処理が多く行われる。すなわち、デジタル信号に対するデータ処理においては、座標領域でのデータ分布における、視覚或いは聴覚で認識される領域と、殆ど認識されない領域とを、周波数領域への変換により分離することができるので、データ量の削減やノイズの除去などの処理が可能である。
例えば、画像データのデータ量を圧縮する方式の一つであるJPEG(Joint Photographic Experts Group)では、画像データは、離散コサイン変換により空間座標領域から周波数領域へ変換される。周波数領域でのデータは、量子化され、高周波成分の削除によりデータ量が削減された後に、エントロピー符号化によりデータ圧縮が行われる。JPEGによる圧縮処理において、画像データは、離散コサイン変換され、視覚により殆ど認識されない高周波成分を除去して低周波成分が残されることにより、元の画像に対して視覚的に殆ど変化がみられないような、データ量の圧縮が行われる。
さらに、JPEGの後継の規格であるJPEG2000では、周波数領域への変換処理に離散ウェーブレット変換が採用される。離散ウェーブレット変換は、離散コサイン変換での基底である遍在した余弦波ではなく、空間的に局在する波束を基底として演算処理を行う。離散ウェーブレット変換における、画像データの画素値の低周波成分の画質は、離散コサイン変換における画質と同等である。さらに、離散ウェーブレット変換は、輪郭などの急激に画素値が変化する部分に対してもノイズを発生させない符号化を実行することができる。離散コサイン変換においては、輪郭部分での高周波成分の削除によるノイズが不可避であったが、離散ウェーブレット変換においては、ノイズの発生が抑制される。すなわち、符号化によって、低周波成分については比較的元の画像の色彩情報が維持される一方、画像中で画素値が急激に変化する部分であるエッジ情報も保持される。
画像や音声などのデータに含まれるノイズのうち、高周波成分のノイズとして、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサなどの撮像素子に由来するカメラノイズがある。このノイズは、CCDを用いて被写体を撮影するときに、隣接する画素間を流れる電流の影響により、画素に生じる。このノイズは、数画素程度の大きさの粒状の特異な点として画像上に現れる。このようなノイズは、離散コサイン変換やウェーブレット変換によって、高周波成分として分離されることが多い。
一方、低周波成分のノイズとしては、上記の粒状のノイズを含む画像信号の変換処理などにより生じるノイズがある。すなわち、デジタルカメラなどの撮像素子から得られるベイヤパターンの色信号は、画像データとしてRGBパターンを生成するときに、画素間で色信号を平均化するなどの処理が必要である。このような画像処理によって、粒状のノイズは広範囲に拡大する。高周波成分のノイズが画像中に粒状の点として視覚されるのに対して、低周波成分のノイズは、画像中では被写体を覆うもやのように視覚される。
このようなノイズは、被写体に存在しなかった色情報である。より忠実に被写体の画像を得るために、ノイズの除去が必要である。デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の、撮像素子によって得られる画像や映像には、上記のような高周波成分および低周波成分のノイズが混入するため、ノイズの除去が必須である。ノイズの除去は、情報処理装置側で行われることが一般的であるが、デジタルカメラ等の撮影機器側で行われる場合もある。
撮影機器内でノイズ除去処理が行われる場合、消費電力や実装面積が制約される等の理由により、撮影機器には高性能なCPU(Central Processing Unit)が搭載できないことがある。このような場合は、ノイズ除去処理の専用回路、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)上でノイズ除去処理を実行することにより、高速処理、更にはリアルタイム処理が実現される。
特許文献1の画像符号化装置は、画像データを画像ブロックに分割し、各画像ブロックに対して離散ウェーブレット変換を行う。画像符号化装置は、変換処理で得られた任意の周波数帯域の変換データから離散ウェーブレット変換後の高域側周波数帯域の変換データ値を予測する。さらに、画像符号化装置は、離散ウェーブレット変換処理で得られた高域側周波数帯域の変換データと上記の予測結果との差分をとる。画像符号化装置は、任意の周波数帯域の変換データを圧縮符号化するとともに、上記の減算結果である差分を圧縮符号化する。連続した同一の値の発生が抑制されることにより、ブロック状のノイズは、除去される。すなわち、特許文献1の画像符号化装置は、ブロックノイズの生成を抑制することはできる。
しかしながら、特許文献1の画像符号化装置は、上述のように画像中に不規則に発生するカメラノイズや、フォーマット変換により生じる低周波ノイズを除去することはできない。
画像データのノイズを除去する方法として、分離型変分モデルが提案されている(非特許文献1)。このモデルでは、入力画像は、幾何学的画像構造に対応した骨格成分Uと振動的テクスチャVとに分解される。例えば、画像の拡大処理の場合、成分毎に拡大処理が実行される。それぞれに拡大された各成分が合成されることにより、入力画像を拡大した拡大画像が得られる。
振動的テクスチャVは雑音の影響を受けているが、骨格画像Uは雑音の影響を受けていない。従って、雑音成分除去の対象は、振動的テクスチャVのみである。
入力画像から、ノイズを含まない骨格成分Uを分離する方法として、全変分(Total Variation、以下、T−Vと称する)ノルム正則化によるノイズ除去処理方法(以下では、T−V法と称する)が知られている。非特許文献2は、T−V法を開示する。
T−V法において、画像信号は、骨格成分と残差成分とに分離される。骨格成分は、強エッジと平坦領域から構成される。一方、残差成分は、テクスチャとノイズから構成される。残差成分のノイズ成分を、既知の方法により減衰させることにより、画像信号に含まれるノイズが除去される。
骨格成分は以下の式(1)で定義されるT−VノルムJ(U)を最小化することにより得られる。
[数1]
Figure 0006295963
なお、上記の式の中で、UT−Vは、骨格成分を示す。xは、骨格成分UT−Vの水平方向の画素位置を示す。yは、骨格成分UT−Vの垂直方向の画素位置を示す。
この最小化問題は、非特許文献3に記載されるChambolleの射影法を用いて解くことができる。
ただし、Chambolleの射影法は計算量が多く、リアルタイム処理には向いていない。この射影法の代替として、T−Vノルムの劣勾配を用いた劣勾配法が用いられる。劣勾配法においては、kを反復回数、UT−V (k)をk回目の反復時の骨格成分、βを対象画像のノイズの標準偏差に基づいて設定される値とする。反復処理の初期値(k=0)として、骨格成分UT−V (0)に入力画像を設定する。
劣勾配法における反復処理の漸化式を以下の式で示す。すなわち、(k+1)回目の反復時の骨格成分UT−V (k+1)は、以下のように表される。
[数2]
Figure 0006295963
ただし、
Figure 0006295963


Figure 0006295963
および
Figure 0006295963
ここで、Fは原画像であり、J(U)は上述のT−Vノルムである。
上記の反復処理において、まず、k回目の反復の結果と(k+1)回目の反復の結果とが比較される。変動量が十分小さいとの判断により解が収束したと見なされた場合、反復処理は、停止する。一方、収束が遅い場合、反復処理は、反復回数kが設定した最大の反復回数に到達したときに、停止する。
上記のT−Vノルム正則化によるノイズ除去方法に基づいて、画像信号のノイズを除去する装置は、上記(2)式の処理を実行するためのモジュール(T−Vモジュール)が実行された、専用回路またはFPGAを備える。このモジュールは、反復処理の1回分の計算を実行する。反復処理において、このモジュールの出力は、再度、T−Vモジュールに入力される。劣勾配法の反復回数だけ再入力を繰り返すことにより、(2)式の反復処理が、実現される。
特にリアルタイム処理、例えば映像信号に対するストリーム処理、を行う場合、入力される映像信号と少なくとも同じデータレートで、ノイズ除去処理の結果を出力する必要がある。すなわち、処理回路内におけるデータの滞留は、許容されない。しかしながら、上記反復処理(T−Vモジュールの出力をT−Vモジュールに再入力させることにより、(2)式の反復処理を繰り返す処理)の場合、上記データ滞留が発生する可能性がある。このため、劣勾配法の反復処理に対しては、1段目のT−Vモジュールの出力は異なるT−Vモジュールに入力して、それぞれ別個にノイズ除去処理を実行することにより、処理速度の低下を回避する。すなわち、反復回数と同一数のT−Vモジュールを直列に接続する(パイプライン構造とする)ことにより、T−Vノルム正則化によるノイズ除去は、リアルタイムに実行される。
特許文献2は、上記のT−V法を利用したノイズ除去処理システムを開示する。
特許文献2の開示するノイズ除去処理システムにおいては、T−Vノルム最小化問題に対する劣勾配法等の反復処理の初期解UT−V (0)として、原画像を用いる代わりに、異なる手段により生成された初期ノイズ除去画像が設定される。この初期解の設定により、反復処理の収束解が得られるまでの反復処理の回数が削減され、より高速なノイズ除去処理システムが提供される。
初期ノイズ除去画像を生成する手段として、Bilateralフィルタを用いる方法、及び、ウェーブレット縮退法を用いる方法がある。ウェーブレット縮退法を用いる方法においては、ウェーブレット変換を複数回用いてフィルタバンクを構成する多重解像度解析を用いることで、原画像中に含まれる低周波成分に含まれるノイズ除去処理性能が向上する。
図1は、特許文献2の開示するT−V法のノイズ除去処理システム1001Aの一例を示す。ノイズ除去処理システム1001Aは、ウェーブレット変換を2回行ってノイズ除去処理を行う。最初のウェーブレット変換回路1101による多重解像度解析により入力画像信号は、高周波成分と低周波成分に分離される。高周波成分のT−V法によるノイズ除去処理を行う階層と、低周波成分のT−V法によるノイズ除去処理を行う階層のそれぞれにおいて、ウェーブレット縮退回路1102及び1106は、それぞれに、ノイズ除去処理を実行する。そして、処理された信号が初期解として用いられる。このように、各階層で初期ノイズ除去画像を求めて、各階層のT−V法の初期解とすることにより、各階層のT−V法ノイズ除去処理で解が収束するまでに必要な反復回数が削減される。また、ウェーブレット変換を複数回実行して、より低周波領域の成分を抽出することにより、高周波ノイズだけでなく、多重解像度解析で分離した低周波成分に含まれる低周波ノイズも除去される。ウェーブレット変換の回数を増加させ、より低周波の周波数成分を分離すると、低周波ノイズの除去性能は、向上する。上記のことから、特許文献2に記載されるノイズ除去処理システムにおいては、ウェーブレット変換の回数と、劣勾配法の反復回数制限に応じて、ノイズ除去性能が変更される。
特許文献3は、パイプライン処理を開示する。特許文献3に記載される画像処理パイプライン回路は、複数の画像処理機能を行うモジュールを連結して、モジュール間の遅延を考慮して、入力されたデータに対して複数回の画像処理を行う。すなわち、画像処理モジュール間の相対的な遅延量を付加して同期信号を生成し、出力信号における遅延による影響を排除する。
特開平8−242450号公報 特願2012−102019号 特開2006−318315号公報
石井勇樹、中川陽介、小松隆、齊藤隆弘、"乗算型骨格/テクスチャ画像分離の画像処理への応用"、電気情報通信学会論文誌D,Vol.J90−D、No.7、p.1682−1685、2007年 L.Ludin,S.Osher,E.Fatemi,"Nonlinear Total Variation based noise removal algorithms",Physica D, vol.60,1992,pp.259−268. A.Chambolle、J.Math.Imaging&Vision、Vol.20、p.89−97、2004
このとき、T−Vノルム正則化によるノイズ除去処理の劣勾配法の反復回数は、T−Vモジュールの個数として、回路上に表現される。このとき、過大な反復回数が設定されると、T−Vモジュールの物理的な数が増加し、回路規模の増大につながる。そのため、回路規模の増加を抑制しつつ、所望のノイズ除去性能を達成するためには、劣勾配法の反復回数を調整しながら、最適なモジュール構成を求める必要がある。
一方、画像信号に混入するノイズの量は、撮影環境の変化にも影響される。混入したノイズの量に比べて、ノイズ除去処理性能が強すぎる場合、画像の解像感を損なう場合がある。このため、ウェーブレット変換の実行回数は多ければよいということはなく、ノイズの混入量に応じて、ノイズ除去処理性能が可変であることが望ましい。
撮影環境は、撮影場所及び撮影時刻に強く影響されるため、ノイズ除去処理を行う撮影機器は容易にノイズ除去性能を変更できることが望ましい。
しかしながら、T−Vノルム正則化によるノイズ除去方法によるノイズ除去処理回路では、ウェーブレット変換と、それに続くT−Vモジュールのパイプラインが物理的に接続されているため、ノイズ除去性能は固定されている。このため、ノイズ除去性能の変更には回路構成そのものの変更を伴うため、ノイズ除去性能の変更には手間と時間がかかっていた。
特許文献2に記載のノイズ除去処理システムを、リアルタイム処理を行う回路として実装する場合、ウェーブレット変換の回数はウェーブレット変換モジュールの個数として、T−V法における反復回数はT−Vモジュールの個数として回路上で表現される。所望の性能でのノイズ除去処理を実行するには、ウェーブレット変換の回数や、T−Vモジュールの反復回数を調整しながら、最も相応しいモジュール構成を探索する必要がある。すなわち、ウェーブレット変換モジュールの個数及びT−Vモジュールの個数を調整しながら、最も相応しいモジュール構成を探索する必要がある。
図2は、特許文献2に記載のノイズ除去処理回路1001Bの一例のブロック図を示す。ノイズ除去処理回路1001Bにおいて、ウェーブレット変換の回数は2回、T−Vモジュールの反復回数はウェーブレット変換の1回目の階層で5回、2回目の階層で3回としている。
図3は、特許文献2に記載のノイズ除去処理回路1001Bを変形したノイズ除去処理回路1001Cのブロック図を示す。ノイズ除去処理回路1001Cは、ウェーブレット変換の2回目の階層で分離された低周波成分をさらにTVノイズ除去を行って初期解生成処理をして、逆ウェーブレット変換回路1107に入力する。同時に、ウェーブレット変換の1回目の階層では、T−Vモジュールの反復処理は、省略される。
図2及び図3に示される各ノイズ除去処理回路1001B、1001Cにおいて、それぞれのモジュールは配線によって物理的に結線される。このため、一度回路が実装されると、その回路のノイズ除去処理性能は固定され、撮影環境によってノイズ除去処理性能を動的に変更したいという要求に対応できない。図2に示されるノイズ除去処理回路と図3に示されるノイズ除去処理回路の違いは、T−Vモジュールの反復回数が異なる点のみである。しかしながら、両回路は、別個のハードウェアとして構成されている。
すなわち、上記のノイズ除去処理回路において、アルゴリズム上のパラメータを変更するには、ハードウェア構成の変更を伴う。このため、T−V法を用いたノイズ除去処理回路ではノイズ除去性能が柔軟に変更できないという問題があった。
また、上記のノイズ除去処理回路は処理性能を変更すると回路規模が大きく変化する。T−V法によるノイズ除去処理性能向上の為には、解が収束するまで反復処理を実行する必要があり、計算量はその分増加する。特に劣勾配法の反復式(2)の計算量が大きく、回路化した際にはこの式(2)を計算するT−Vモジュールの回路規模は大きくなる。リアルタイム処理を実行する回路で、T−V法を実行する際には、複数のT−Vモジュールが必要となるため、さらに回路規模の増加が問題となる。
すなわち、処理性能の向上は回路規模の増加に直結する。リアルタイム処理が必要な場合、所望の処理性能を達成するためにT−V法の反復回数を増加させると、回路規模が大きいT−Vモジュールを複数個用いる必要がある。このため、回路規模が増大しやすく、回路規模の制約に反するという問題があった。
特許文献2に記載のノイズ除去処理回路は、ウェーブレット変換により、T−V法の反復回数を削減できる。しかしながら、ウェーブレット変換の回数を増加させることにより、それぞれの階層で新たにT−Vモジュールが必要となる。ノイズ除去処理性能を向上させようとすれば、ウェーブレット変換を行う回数が増加し、回路規模はその分増大する。すなわち、特許文献2に記載のノイズ除去処理回路は、回路規模の増大を抑制することはできない。
また、特許文献3の画像処理パイプライン回路は、複数の画像処理モジュールを連結することにより、入力データを多段処理する。画像処理パイプライン回路は、画像処理の段数を動的に変更することはできず、また、処理の段数が画像処理モジュールの個数で決定されるため、回路規模の増大を抑制することはできない。
本発明は上記課題に鑑みて発明されたものであって、装置規模を増大させることなく、ノイズ除去処理性能を動的に変更することができる信号処理装置、信号処理方法、および記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の信号処理装置は、入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離する第1のウェーブレット変換処理手段と、前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離する第2のウェーブレット変換処理手段と、前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成するとともに、第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことによって、第2のパイプライン処理信号を生成する第1のパイプライン処理手段と、前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、前記第1の再構成信号を生成する第2の逆ウェーブレット変換処理手段と、前記第1の高周波信号と、前記第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成する第1の逆ウェーブレット変換処理手段と、前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記第1のパイプライン処理手段に転送する入力切替手段と、前記第1のパイプライン処理信号を前記第2の逆ウェーブレット変換処理手段に転送し、前記第2のパイプライン処理信号を前記第1の逆ウェーブレット変換処理手段に転送する出力切替手段とを有し、前記第2の再構成信号を出力信号として出力する。
本発明の信号処理方法は、入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離し、前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離し、前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成し、前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、第1の再構成信号を生成し、前記第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことによって第2のパイプライン処理信号を生成し、前記第1の高周波信号と、前記第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成し、前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記パイプライン処理に入力し、前記第2の再構成信号を出力信号として出力することを特徴とする。
本発明の記憶媒体は、入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離する第1のウェーブレット変換処理と、前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離する第2のウェーブレット変換処理と、前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成するとともに、第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことによって、第2のパイプライン処理信号を生成する第1のパイプライン処理と、前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、前記第1の再構成信号を生成する第2の逆ウェーブレット変換処理と、前記第1の高周波信号と、前記第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成する第1の逆ウェーブレット変換処理と、前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記第1のパイプライン処理に入力する入力切替処理と、前記第1のパイプライン処理信号を前記第2の逆ウェーブレット変換処理に入力し、前記第2のパイプライン処理信号を前記第1の逆ウェーブレット変換処理に入力する出力切替処理と、前記第2の再構成信号を出力信号として出力する出力処理とを信号処理装置のコンピュータに実行させるための信号処理プログラムを記憶する。
本発明によれば、装置規模を増大させることなく、ノイズ除去処理性能を動的に変更することができる。
関連技術におけるノイズ除去処理システムの構成を示す。 関連技術におけるノイズ除去処理回路の構成を示す。 関連技術におけるノイズ除去処理回路の構成を示す。 本発明の第1の実施形態に係るノイズ除去処理システムの構成の一例を示す。 本発明の第1の実施形態に係るパイプライン処理部の構成の一例を示す。 本発明の第1の実施形態に係るノイズ除去処理の手続きの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るパイプライン処理の手続きの一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るノイズ除去処理システムの構成の一例を示す。 本発明の第2の実施形態に係るノイズ除去処理の手続きの一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理システムの構成の一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係るパイプライン処理部の構成の一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係る信号処理システムの構成の一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理システムを構成するノイズ除去処理回路の一部分の構成例を示す。 本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理システムにおいて処理される信号のタイミングチャートの一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理システムにおいて処理される信号のタイミングチャートの、図14Aと別の一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理の手続きの一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るTVパイプライン処理回路における処理の手続きの一例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係るノイズ除去処理システムの構成の一例を示す。 本発明の第4の実施形態に係るノイズ除去処理の手続きの一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
[構成]
図4は、本発明の第1の実施形態に係る、ノイズ除去処理システム1Aの構成の一例を示す。
ノイズ除去処理システム1Aは、入力データ信号Aを入力し、出力データ信号Lを出力するノイズ除去処理部11と、入力制御信号Kが入力されてノイズ除去処理部11に制御信号を送信する制御部12を含む。
制御部12は、フロー制御処理部121を含む。
ノイズ除去処理部11は、第1のウェーブレット変換処理部101と、第2のウェーブレット変換処理部103と、第1の逆ウェーブレット変換処理部102と、第2の逆ウェーブレット変換処理部104と、を含む。
第1のウェーブレット変換処理部101および第2のウェーブレット変換処理部103は、入力されたデータ信号に対して、ウェーブレット変換処理を実行する。第1の逆ウェーブレット変換処理部102および第2の逆ウェーブレット変換処理部104は、入力されたデータ信号に対して、逆ウェーブレット変換処理を実行する。
ノイズ除去処理部11は、さらに、パイプライン処理部106と、入力スイッチ105と、出力スイッチ107と、を含む。パイプライン処理部106は、フロー制御処理部121からの制御信号を受けて、所定の信号処理(後述)を実行する。
外部からノイズ除去処理システム1Aに入力された入力データ信号Aは、ノイズ除去処理部11に入力される。入力データ信号Aに対して、第1のウェーブレット変換処理部101はウェーブレット変換処理を実施し、第1の低周波成分Bと、第1の低周波成分Bより高い周波数成分を含む第1の高周波成分Cとに分離して出力する。第1の低周波成分Bに対し、第2のウェーブレット変換処理部103は、再度ウェーブレット変換処理を実施し、第2の低周波成分Dと、第2の低周波成分Dより高い周波数成分を含む第2の高周波成分Eとに分離して出力する。
第1の逆ウェーブレット変換処理部102は、第1のウェーブレット変換処理部101から出力される第1の高周波成分C、及びパイプライン処理部106から出力されるデータをもとに出力スイッチ107で生成された第2のパイプライン処理信号Gに対して逆ウェーブレット変換処理を実施し、再構成したデータを出力する。また、第2の逆ウェーブレット変換処理部104は、第2のウェーブレット変換処理部103から出力される第2の高周波成分E、及びパイプライン処理部106からの出力データをもとに出力スイッチ107で生成された第1のパイプライン処理信号Fに対して逆ウェーブレット変換処理を実施し、再構成データQを出力する。
入力スイッチ105は、第2の逆ウェーブレット変換処理部104から出力される再構成画像データQと、第2のウェーブレット変換処理部103から出力される第2の低周波成分Dとを入力する。入力スイッチ105は、フロー制御処理部121から送信される入力スイッチ制御信号Hに基づいて、再構成画像データQおよび第2の低周波成分Dのうちの一方を選択する。選択された入力信号は、パイプライン処理部106に出力される。
パイプライン処理部106は、入力スイッチ105によって選択された信号に対して、フロー制御処理部121から送信されるパイプライン制御信号Iにより制御されて、パイプライン処理を実施する。パイプライン処理部106からはパイプライン処理を受けた複数の出力信号が出力される。出力スイッチ107は、フロー制御処理部121から送信される出力スイッチ制御信号Jにより制御されて、パイプライン処理部106からの複数の出力信号のうち、いずれか1つを選択して、第1の逆ウェーブレット変換処理部102または第2の逆ウェーブレット変換処理部104に転送する。
ノイズ除去処理システム1Aに入力された入力制御信号Kは、制御部12のフロー制御処理部121に入力される。フロー制御処理部121は入力制御信号Kを受けて、入力スイッチ105、パイプライン処理部106、および出力スイッチ107のそれぞれに制御信号(入力スイッチ制御信号H、パイプライン制御信号I、出力スイッチ制御信号J)を送信して、動作を制御する。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aは、第1の逆ウェーブレット変換処理部102において再構成されたデータを、出力データ信号Lとして出力する。
ノイズ除去処理部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算装置、または半導体集積回路により実現される。また、ノイズ除去処理部11は、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、シンクライアントコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、スーパーコンピュータ等)により実現される。ノイズ除去処理部11の構成が上述した各構成例によって限定されないことは説明するまでもない。
制御部12は、ノイズ除去処理部11と同様に、演算装置、半導体集積回路、あるいは、上記各種コンピュータ装置により実現される。当然のことながら、制御部12の構成は、上述した各構成例によって限定されない。
また、ノイズ除去処理部11および制御部12は、1つのハードウェア(演算装置、半導体集積回路、コンピュータ装置等)上に構成することもでき、あるいは、別々のハードウェア上に構成することもできる。
入力スイッチ105は、複数の入力系統と1つの出力系統を有し、フロー制御処理部121からの入力スイッチ制御信号Hに基づいて、入力系統を切り替える。入力スイッチ105は、例えば、マルチプレクサ、クロスバースイッチ等の選択装置により実現される。また、入力スイッチ105は、CAM(Contents Addressable Memory)やTCAM(Ternary Contents Addressable Memory)などのLUT(Look Up Table)を用いた転送装置により実現される。
出力スイッチ107は、複数の入力系統と複数の出力系統を有し、フロー制御処理部121からの出力スイッチ制御信号Jに基づいて、入力系統および出力系統のそれぞれを切り替える。出力スイッチ107は、マルチプレクサやデマルチプレクサによる組み合わせ回路や、クロスバースイッチ等の選択装置により実現される。また、出力スイッチ107は、CAMやTCAMなどのLUTを用いた転送装置により実現される。
入力スイッチ105及び出力スイッチ107のそれぞれは、複数の入力信号が同時に入力されるのを避けるための、切り替えタイミング調整機構を有してもよい。
具体的には、例えば、入力スイッチ105或いは出力スイッチ107の前段に、これらへのデータ入力のタイミングをずらすためのバッファを設けてもよい。
また、入力スイッチ105及び出力スイッチ107のそれぞれは、複数の入力信号が同時に入力した場合にデータの損失を防ぐ機構を有しても良い。
具体的には、データをバッファに一時的に保持して、データの欠損が生じたときには、欠損したデータを再送するように制御してもよい。これらのタイミングの制御は、フロー制御処理部121により行われてもよいし、入力スイッチ105或いは出力スイッチ107において、内部処理として自律的に制御されてもよい。
入力スイッチ105及び出力スイッチ107の構成は、上述した構成例によって限定されない。
図5は、本実施形態に係るパイプライン処理部106の構成の一例を示す。
パイプライン処理部106は、複数の出力切替処理部111−1乃至111−N、及び複数の画像処理部112−1乃至112−Nを含む。
複数の画像処理部112−1乃至112−Nのそれぞれは、全変分(TV)ノルム正則化によるノイズ除去処理に適用された劣勾配法の反復処理における1回または複数回のデータ処理を行う。データ処理の詳細は(2)式により示される。すなわち、データが通過する画像処理部112の個数は、(2)式で示される漸化式の反復回数に対応する。
入力スイッチ105から出力されたデータは、パイプライン処理部106の出力切替処理部1段目111−1に入力される。
出力切替処理部1段目111−1は2つの出力系統を有し、そのうちの1つの出力系統からのデータは画像処理部1段目112−1へ入力され、もう1つの出力系統からのデータはパイプライン処理部106の外部へ出力され、出力スイッチ107に入力される。
画像処理部1段目112−1で処理されたデータは、出力切替処理部2段目111−2に入力される。出力切替処理部2段目112−2は出力切替処理部1段目112−1と同様に2つの出力系統を有し、1つの出力系統からのデータは画像処理部2段目112−2へ入力され、もう1つの出力系統からのデータはパイプライン処理部106の外部へ出力され、出力スイッチ107に入力される。
以下同様に、パイプライン処理部106において、出力切替処理部111と画像処理部112とは、交互に且つ直列に接続される。パイプライン処理部106がそれぞれN個の出力切替処理部111と画像処理部112とを含む場合(Nは2以上の整数)、画像処理部N段目からの出力はパイプライン処理部106の外部へ出力され、出力スイッチ107に入力される。パイプライン処理部106に含まれるN個の出力切替処理部111のそれぞれには、フロー制御処理部121から、パイプライン制御信号Iが入力され、このパイプライン制御信号Iに従って出力先の切替処理を実施する。
本実施形態においては、画像処理部112は全て、同一の効果を持つ処理を実施する。例えば、ノイズ除去処理、シャープニング、細線化、色彩強調等の画像補正を含む処理がパイプライン処理部106によって繰り返されることにより、強度の異なる処理効果が、得られる。
次に、ノイズ除去処理部11におけるデータ処理の流れについて説明する。
ノイズ除去処理システム1Aに入力された入力データ信号Aは、ノイズ除去処理部11の第1のウェーブレット変換処理部101に入力される。入力データ信号Aは、第1のウェーブレット変換処理部101においてウェーブレット変換処理され、第1の低周波成分Bと第1の高周波成分Cに分離される。第1の低周波成分Bは、第2のウェーブレット変換処理部103に入力され、第1の高周波成分Cは、第1の逆ウェーブレット変換処理部に102に入力される。
第2のウェーブレット変換処理部103に入力された第1の低周波成分Bは、再度ウェーブレット変換処理され、第2の低周波成分Dと第2の高周波成分Eに分離される。第2の高周波成分Eは第2の逆ウェーブレット変換処理部104に入力され、第2の低周波成分Dは入力スイッチ105に入力される。
一方、ノイズ除去処理システム1Aに入力された入力制御信号Kは、制御部12のフロー制御処理部121に入力される。フロー制御処理部121は、入力制御信号Kに従って、動的に、入力スイッチ105、パイプライン処理部106、及び出力スイッチ107のそれぞれを制御する。
入力スイッチ105は、フロー制御処理部121から送信された入力スイッチ制御信号Hに従って、入力系統を切り替える。このとき、入力スイッチ105が入力系統として第2の低周波成分Dを選択すると、第2の低周波成分Dは入力スイッチ105を介してパイプライン処理部106に入力される。
パイプライン処理部106に含まれる、複数の出力切替処理部111のそれぞれは、フロー制御処理部121から送信されるパイプライン制御信号Iに従って、出力系統を切り替える。
パイプライン処理部106に入力された第2の低周波成分Dは、パイプライン処理部106において画像処理され、出力切替処理部111の1段目からN段目のいずれか、或いは最終段であるN段目の画像処理部112−Nから出力される。
出力スイッチ107は、フロー制御処理部121からの出力スイッチ制御信号Jにより制御される。すなわち、複数の入力系統のうち1つが選択され、複数の出力系統のうち1つが選択される。
第2のウェーブレット変換処理部103から入力スイッチ105を経てパイプライン処理部106に入力された第2の低周波成分Dは、そのまま画像処理されずに出力されるか、1個以上の画像処理部112により画像処理されて、第1のパイプライン処理信号Fとして出力スイッチ107に入力される。このとき、出力スイッチ107は、出力先に第2の逆ウェーブレット変換処理部104を選択し、第1のパイプライン処理信号Fは第2の逆ウェーブレット変換処理部104に入力される。
次に、第2の逆ウェーブレット変換処理部104では、第1のパイプライン処理信号Fと第2の高周波成分Eが逆ウェーブレット変換処理され、処理された信号(再構成画像データQ)が入力スイッチ105に入力される。このとき、入力スイッチ105は、入力スイッチ制御信号Hに従って、入力系統として第2の逆ウェーブレット変換処理部104を選択する。これにより、第2の逆ウェーブレット変換処理部104の出力(再構成画像データQ)は、パイプライン処理部106に入力スイッチ105を経て入力される。
パイプライン処理部106では、第2の逆ウェーブレット変換処理部104の出力が画像処理される。処理された信号は、フロー制御処理部121からのパイプライン制御信号Iに従って出力切替処理部111が切り替えられて、第2のパイプライン処理信号Gとして、出力スイッチ107に出力される。出力スイッチ107では、フロー制御処理部121からの出力スイッチ制御信号Jに従って、出力先として第1の逆ウェーブレット変換処理部102が選択され、第2のパイプライン処理信号Gが入力される。第1の逆ウェーブレット変換処理部102では、第1の高周波成分Cと第2のパイプライン処理信号Gが逆ウェーブレット変換され、出力データ信号Lとして、ノイズ除去処理システム1Aから出力される。
[動作]
次に、図4乃至図7を参照して、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aの動作の一例を詳細に説明する。
図6は、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aにおけるノイズ除去処理の方法の手続きの一例を示すフローチャートである。
ノイズ除去処理システム1Aに入力データ信号Aが入力されると(図6ステップS601)、入力データ信号Aに対して第1のウェーブレット変換処理が行われる(ステップS602)。
第1のウェーブレット変換処理により分離して出力された第1の低周波成分Bに対して、第2のウェーブレット変換処理が行われる(ステップS603)。第2のウェーブレット変換処理により分離して出力された第2の低周波成分Dは、入力スイッチ105に入力される。第2の低周波成分Dは、フロー制御処理部121からの入力スイッチ制御信号Hに従って入力スイッチ105により入力として選択されて(ステップS604)、パイプライン処理部106に転送され、パイプライン処理される(ステップS605)。
パイプライン処理部106は、フロー制御処理部121からのパイプライン制御信号Iに従って、パイプライン処理されたデータの出力系統が制御されて出力スイッチ107に出力される。出力スイッチ107は、フロー制御処理部121からの出力スイッチ制御信号Jに従って、出力系統を選択し、第1のパイプライン処理信号Fとして、出力先を第2の逆ウェーブレット変換処理部104に選択する(ステップS606)。
第2の逆ウェーブレット変換処理部104では、ステップS603において第2のウェーブレット変換により分離された第2の高周波成分Eと、出力スイッチ107から出力された第1のパイプライン処理信号Fに対して、第2の逆ウェーブレット変換処理が行われて、再構成画像データQが構成される(ステップS607)。再構成画像データQは、入力スイッチ105に入力され、フロー制御処理部121からの入力スイッチ制御信号Hに従って、入力系統として選択されると(ステップS608)、再構成画像データQはパイプライン処理部106に入力される。
パイプライン処理部106において、再構成画像データQはパイプライン処理され(ステップS609)、パイプライン制御信号Iに従って、出力スイッチ107に出力される。出力スイッチ107は、出力スイッチ制御信号Jに従って、パイプライン処理されたデータを第2のパイプライン処理信号Gとして、第1の逆ウェーブレット変換処理部102に出力する(ステップS610)。
第1の逆ウェーブレット変換処理部102において、ステップS602において第1のウェーブレット変換により分離された第1の高周波成分Cと、出力スイッチ107から出力された第2のパイプライン処理信号Gに対して、第1の逆ウェーブレット変換処理が行われて、出力データ信号Lが構成される(ステップS611)。出力データ信号Lは、ノイズ除去処理システム1から出力データとして出力され(ステップS612)、処理を終える。
図7は、本実施形態に係るパイプライン処理部106における、パイプライン処理の手続きの一例を示すフローチャートである。
パイプライン処理部106は、N個の画像処理部112とN個の出力切替処理部111を有する。パイプライン処理部106に入力された信号が最初に入力される出力切替処理部を1段目の出力切替処理部111−1として、この段階での処理をi=1とする。以下、i段目の処理が出力切替処理部111−iで行われるものとする。ただし、iは1からNまでの整数である。
パイプライン処理部106に入力されたデータは、1段目の出力切替処理部111−1に入力される(図7ステップS701)。
フロー制御処理部121からのパイプライン制御信号Iに従って、i段目の出力切替処理部111−iでは、i段目の画像処理部112−iでi回目の画像処理を行うかどうかが選択される(ステップS702)。
ステップS702で、i回目の画像処理を行うと選択した場合(S702Yes)は、出力切替処理部111−iの出力先としてi段目の画像処理部112−iが選択される(ステップS703)。i段目の画像処理部112−iでは、入力されたデータに画像処理が行われ(ステップS704)、処理されたデータが出力される。
このとき、iの値がNに等しいかどうかが判定される(ステップS705)。iがNに等しいときは(S705Yes)、画像処理はパイプライン処理部106の最終段111−Nでの処理であるから、出力スイッチ制御信号Jに従って、出力スイッチ107の入力系統がN段目の画像処理部112−Nに選択され、処理された信号が出力スイッチ107に入力される(ステップS707)。
ステップS705において、iがNでない場合、すなわち、画像処理が最終段Nでない場合は、次段の出力切替処理部111−(i+1)に処理されたデータが出力される。すなわち、iの値を1つ増やして(ステップS706)、ステップS702に戻る。
一方、ステップS702において、i番目の画像処理を実行しないと選択された場合(S702No)、パイプライン制御信号Iに従って、i段目の出力切替処理部111−iの出力先に、出力スイッチ107が選択される(ステップS708)。このとき、出力スイッチ107は、出力スイッチ制御信号Jに従って、i段目の出力切替処理部111−iに入力系統を選択し(ステップS709)、データを出力して処理を終える。
[効果]
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aにおいては、フロー制御処理部121から、入力スイッチ105、パイプライン処理部106及び出力スイッチ107へ、入力スイッチ制御信号H、パイプライン制御信号I及び出力スイッチ制御信号Jがそれぞれ入力される。
入力スイッチ105は、入力スイッチ制御信号Hに基づいて、入力系統を制御する。パイプライン処理部106は、パイプライン制御信号Iに基づいて、データに対する画像処理の回数(すなわち、データが通過する画像処理部112の個数)を制御する。出力スイッチ107は、出力スイッチ制御信号Jに基づいて、入力系統及び出力系統を制御する。
以上説明した第1の実施形態によれば、第2のウェーブレット変換処理部103から出力される第2の低周波成分D、及び第2のウェーブレット逆変換処理部104から出力される再構成画像データQに対して、画像処理の回数をそれぞれ動的に変更することができる。これにより、データに対するノイズ除去処理性能は動的に変更することができる。
また、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aにおいて、第2のウェーブレット変換処理部103から出力される第2の低周波成分Dを処理する期間と、第2のウェーブレット逆変換処理部104から出力される出力信号を処理する期間を、フロー制御処理部によって、1つのパイプライン処理部106により、2種類の信号のそれぞれを、異なる画像処理回数でパイプライン処理することが可能である。このため、ノイズ除去処理システムを回路で実現する場合に、回路規模の増大が抑制される。
なお、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aにおいては、入力データに対して2回のウェーブレット変換処理を行うが、これに限定されず。ウェーブレット変換処理は3回以上でもよい。例えば、ウェーブレット変換処理の回数が3の場合、入力スイッチには、3系統の入力、すなわち、第3の低周波成分と、第3の逆ウェーブレット変換処理部からの出力信号と、第2の逆ウェーブレット変換処理部からの出力信号、が入力系統として入力される。この3系統の入力に対して、1つのパイプライン処理部でパイプライン処理が行われる。以下、ウェーブレット変換処理の回数を増加させても、同様である。
[第2の実施形態]
[構成]
図8は、本発明の第2の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bの構成の一例を示す。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bにおいては、第1の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aのノイズ除去処理部11に、ウェーブレット変換切替処理部108が追加される。これに対応して、入力スイッチ110は3つの入力系統を備える。この他の構成は第1の実施形態におけるノイズ除去処理部と同一であるので、構成要素のそれぞれに同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bにおいて、制御部12に含まれるフロー制御処理部121は、ノイズ除去処理システム1Bに入力された入力制御信号Kに基づいて、入力スイッチ制御信号Hと、パイプライン制御信号Iと、出力スイッチ制御信号Jと、ウェーブレット制御信号Rとを生成する。フロー制御処理部121は、入力スイッチ制御信号Hを入力スイッチ110へ出力し、パイプライン制御信号Iをパイプライン処理部106へ出力し、出力スイッチ制御信号Jを出力スイッチ107へ出力し、ウェーブレット制御信号Rをウェーブレット変換切替処理部108へ出力する。
第1のウェーブレット変換処理部101から出力された第1の低周波成分Bは、ウェーブレット変換切替処理部108に入力される。ウェーブレット変換切替処理部108は、1系統の入力に対して、2系統の出力として、第2のウェーブレット変換処理部103と、入力スイッチ110を有する。ウェーブレット変換切替処理部108は、フロー制御処理部121からのウェーブレット制御信号Rにより制御されて、出力系統を切り替える。
入力スイッチ110は、フロー制御処理部121からの入力スイッチ制御信号Hにより制御されて、第2のウェーブレット変換処理部103から出力された第2の低周波成分Dと、第2の逆ウェーブレット変換処理部104から出力された出力信号と、ウェーブレット変換切替処理部108から出力された第1の低周波成分Bのうち、いずれか1つを選択してパイプライン処理部106に入力する。
第1のウェーブレット変換処理部101から出力された第1の低周波成分Bは、ウェーブレット変換切替処理部108に入力され、第2のウェーブレット変換処理部103及び入力スイッチ110にいずれかに出力される。
このうち、第1の低周波成分Bが第2のウェーブレット変換処理部103に入力される場合の処理は、第1の実施形態における処理と同一であるので、説明を省略する。
第1の低周波成分Bが入力スイッチ110に入力される場合、入力スイッチ110は、フロー制御処理部121からの入力スイッチ制御信号Hに従って、第1の低周波成分Bを入力系統として選択し、パイプライン処理部106に入力する。
第1の低周波成分Bは、パイプライン処理部106において、0乃至N個(Nは2以上の整数)の画像処理部112を経て、第2の第2のパイプライン処理信号Gとして、出力スイッチ107に入力される。このとき、出力スイッチ107は、出力スイッチ制御信号Jに従って、出力先として、第1の逆ウェーブレット変換処理部102を選択する。第2のパイプライン処理信号Gは、第1の逆ウェーブレット変換処理部102に入力される。
第1の逆ウェーブレット変換処理部102では、第1の高周波成分Cと、第2のパイプライン処理信号Gに対して、逆ウェーブレット変換処理が行われ、処理されたデータは出力データ信号Lとして、ノイズ除去処理システム1Bから出力される。
[動作]
次に、第2の実施形態に係るノイズ除去処理方法について説明する。
図9のフローチャートを参照して、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bにおける処理について詳細に説明する。
図9は、本実施形態にかかるノイズ除去処理システム1Bの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ノイズ除去処理システム1Bにデータが入力され(図9ステップS901)、入力されたデータに対して第1のウェーブレット変換処理が行われる(ステップS902)。
次に、第1のウェーブレット変換処理により分離された第1の低周波成分Bに対して、引き続き第2のウェーブレット変換処理を実施するか否かが選択される(ステップS903)。
ステップS903において、第2のウェーブレット変換処理を実施する、と選択した場合、ウェーブレット変換切替処理部108に出力先として、第2のウェーブレット変換処理部103が選択される(ステップS904)。これ以降の処理は、第1の実施形態における動作と同じである。すなわち、図9におけるステップS905乃至S914は、第1の実施形態における図6におけるステップS603乃至S612と同一であり、ステップS907及びS911におけるパイプライン処理の動作は、第1の実施形態におけるパイプラインの処理と同じであるので、説明を省略する。
ステップS903において、第2のウェーブレット変換処理を実施しない、と選択した場合、ウェーブレット変換切替処理部108は、出力先として入力スイッチ110を選択する(ステップS915)。これと同時に、入力スイッチは入力先として第1の低周波成分Bを選択する(ステップS916)。
入力スイッチは、第1の低周波成分Bをパイプライン処理部106に転送し、第1の低周波成分Bに対してパイプライン処理が実施される(ステップS911)。パイプライン処理された信号は、出力スイッチ107に送られる。出力スイッチ107は、出力先として、第1の逆ウェーブレット変換処理部102を選択し、パイプライン処理された信号を第1の逆ウェーブレット変換処理部102に転送する。第1の逆ウェーブレット変換処理部102は、第1の高周波成分Cと、パイプライン処理された信号に対して、第1の逆ウェーブレット変換を実施して、処理されたデータを出力データ信号Lとして、ノイズ除去処理システム1Bから出力する。
[効果]
次に、本第2の実施形態の効果について説明する。
第2の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bは、第1の実施形態における構成に、ウェーブレット変換切替処理部が追加される。すなわち、第1のウェーブレット変換処理部101において出力される第1の低周波成分Bが、第2のウェーブレット変換処理部103に入力される前に、出力先として、入力スイッチ110も選択可能である。すなわち、出力先として、第2のウェーブレット変換処理部103が選択された場合は、第1の実施形態と同様の処理が実施され、同様のノイズ除去処理性能が得られる。
一方、ウェーブレット変換切替処理部108において、出力先に入力スイッチが選択された場合は、第2のウェーブレット変換処理部103における処理を経ずに、第1の低周波成分Bは、パイプライン処理部106においてパイプライン処理が実施される。パイプライン処理された信号は、第1の逆ウェーブレット変換処理部102に転送されて、出力データ信号Lが生成される。このとき出力されるデータ信号は、パイプライン処理が1度のみ実行された入力信号である。従って、本実施形態に係るノイズ除去システム1Bは、第1の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Aと比較して、ノイズ除去処理性能を抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Bにおいては、ウェーブレット変換切替処理部108でのデータ転送先の切り替えを、フロー制御処理部121により動的に制御することが可能である。これにより、第1の実施形態で説明したパイプライン処理部の動的制御に加えて、ウェーブレット変換の段数を動的に制御することができるため、ノイズ除去処理性能をさらに柔軟に変更することが可能である。
なお、本実施形態では、ウェーブレット変換処理の段数が2段階のケースが例示されているが、上記段数は2段階に限定されない。ウェーブレット変換処理の段数は、3段階以上であってもよい。たとえば、ウェーブレット変換処理を3段階とした場合、第1のウェーブレット変換処理部と第2のウェーブレット変換処理部との間に、第1のウェーブレット変換切替処理部を接続し、第2のウェーブレット変換処理部と第3のウェーブレット変換処理部との間に、第2のウェーブレット変換切替処理部を接続して、それぞれをフロー制御処理部により制御すればよい。
第1のウェーブレット変換切替処理部の出力先が入力スイッチである場合、第2のウェーブレット変換処理および第3のウェーブレット変換処理は、実施されない。第2のウェーブレット変換切替処理部の出力先が入力スイッチである場合、第3のウェーブレット変換処理のみが実施されない。第2のウェーブレット変換切替処理部の出力先が第3のウェーブレット変換処理部である場合、入力信号に対して、3段階のウェーブレット変換を含むノイズ除去処理が実施される。
以下同様にして、ウェーブレット変換処理の段数を任意に設定することが可能である。
[第3の実施形態]
図10は、本発明の第1の実施形態に対応する、第3の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cの構成の一例を示す。ノイズ除去処理システム1Cは、ノイズ除去処理回路21と制御部22を有する。
ノイズ除去処理回路21は、図4に示されるノイズ除去処理部11を専用の回路として実現する。
ノイズ除去処理回路21は、第1のウェーブレット変換処理回路201と、第2のウェーブレット変換処理回路203と、第1の逆ウェーブレット変換処理回路202と、第2の逆ウェーブレット変換処理回路204を含む。ノイズ除去処理回路21はさらに、2系統の入力に対して1系統の出力を行うマルチプレクサ及びバッファを有する2to1入力切替スイッチ205と、第1のTVパイプライン処理回路206と、出力クロスバースイッチ207を含む。図10において、ノイズ除去処理回路21はさらに、第2のTVパイプライン処理回路209を含む。
本実施形態において、第1のウェーブレット変換処理回路201は図4における第1のウェーブレット変換処理部101に対応する。第2のウェーブレット変換処理回路202は第2のウェーブレット変換処理部103に対応する。第1の逆ウェーブレット変換処理回路202は図4における第1の逆ウェーブレット変換処理部102に対応する。第2の逆ウェーブレット変換処理回路204は第2のウェーブレット変換処理部104に対応する。
また、2to1入力切替スイッチ205は、図4における入力スイッチ105に、第1のTVパイプライン処理回路206はパイプライン処理部106に、出力クロスバースイッチ207は出力スイッチ107に、それぞれ対応する。第2のTVパイプライン処理回路209は第1のTVパイプライン処理回路206と同様の構成を有する。
第2のTVパイプライン処理回路209は、第1の逆ウェーブレット変換処理回路202で再構成されたデータにパイプライン処理を実施し、ノイズ除去処理システム1Cの出力データ信号Lとして出力する。
図11は、第1のTVパイプライン処理回路206或いは第2のTVパイプライン処理回路209の構成の一例を示す。出力切替処理回路1段目211−1は、図5における出力切替処理部111−1に対応する。TV処理回路1段目212−1は、図5における画像処理部112−1に対応する。この段以降の出力切替処理回路およびTV処理回路も同様に、図5に示される構成要素に対応する。
なお、図11においては、それぞれ3つの出力切替処理回路211及びTV処理回路212が示されるが、それぞれの回路の個数は3に限定されない。
本実施形態は、TV処理回路がTV正則化法による骨格成分を分離する反復処理の1回分の計算処理を実施すると想定する。そのため、本実施形態は、図11に示されるように、TVの処理を最大で3回実施する例を示す。
また、1つのTV処理回路が前記反復処理の複数回分の計算処理を実施するとしてもよい。
図12は、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cを含む信号処理システムの構成の一例を示す。ノイズ除去処理システム1Cは、入力データ信号Aを外部のCCDセンサ3から受信し、入力制御信号Kを明度センサ4から受信する。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cは、入力データ信号Aを、上記の例に限らず、画像に対して補正処理を実施する、異なる画像処理システムから受信しても良い。また、デジタルカメラ等の撮影装置から受信しても良い。さらに、ハードディスクやストレージ、PC(Personal Computer)を含む情報処理装置から受信しても良い。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cは、入力制御信号Kを、上記の例に限らず、赤外線センサや輝度センサ等の各種センサから受信しても良い。また、ノイズ解析システムやシーン解析システムなどのプログラムの実行処理の出力や、情報処理装置からの出力でもよい。さらに、ユーザがスイッチ、ダイアル、などを介して手動で入力したものでも良い。
ただし、上述の使用例は一例であり、実際には、上記の例に限定されない。
次に、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cの各部の動作を説明する。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cにおいて、入力データ信号Aは画面の走査線方向に沿って順次1ピクセルずつ入力される。ノイズ除去処理回路21は、ピクセル単位で入力を受信して、ピクセル単位で出力データ信号Lを出力する。
制御部22は、フロー制御処理部221と、メモリ222とを含む。本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cにおいて、例えば、フロー制御処理部221はCPUやマイコン等の汎用演算処理装置で実現される。また、本実施形態において、フロー制御処理部221はメモリ222に格納される構成情報を参照して、入力スイッチ制御信号H、出力スイッチ制御信号J、第1TVパイプライン制御信号M、及び第2TVパイプライン制御信号Nを生成して発信する。
次に、図13を参照して、TVパイプライン処理回路における制御信号とデータの流れについて説明する。
図13は、ノイズ除去処理回路21の一部分の構成例を示す。図13では、2to1切替スイッチ205と、第1のTVパイプライン処理回路206と、出力クロスバースイッチ207と、が示される。なお、図13では、制御部22を構成するフロー制御処理部221も示されている。
図13に示されるノイズ除去処理回路21において、2to1切替スイッチ205は、2系統の入力(入力系1と入力系2)を有する。例えば、入力系1の入力についてTV処理が3回実施され、入力系2の入力についてTV処理が1回実施される。
このとき、フロー制御処理部221からのパイプライン制御信号は次のように入力データの流れを制御する。すなわち、入力系1からの入力データに対して、TV処理回路1段目の制御信号で出力先をTV処理回路1段目に設定し、TV処理回路2段目の制御信号で出力先をTV処理回路2段目に設定し、TV処理回路3段目の制御信号で出力先をTV処理回路3段目に設定する。
また、入力系2からの入力データに対して、TV処理回路1段目の制御信号で出力先をTV処理回路1段目に設定し、TV処理回路2段目の制御信号で出力先を出力クロスバースイッチに設定する。
第1のTVパイプライン処理回路内において、入力されたデータはパイプライン処理が行われるため、出力クロスバースイッチ207への制御信号は1段目から順にタイミングを調整しながら発行される。
次に、図14A及び図14Bを参照して、2to1切替スイッチ205の制御を説明する。
図14Aは、クロック(CLK)、入力データ信号A、第1のウェーブレット変換処理回路201から出力される第1の低周波成分B、及び第2のウェーブレット変換処理回路203から出力される第2の低周波成分Dの波形を示す。
図14Aに示されるように、入力データ信号Aは、データがクロックに同期して連続的に出力される信号である。これに対して、第1の低周波成分Bは、データが間欠的に出力される信号である。信号が間欠的に出力される理由は、2次元ウェーブレット変換に由来する。ウェーブレット変換によって分離された低周波成分の出力スループットは、ウェーブレット変換する前の信号のスループットの4分の1になる。この関係は、ウェーブレット変換の「入力」が第1の低周波成分Bである場合における、第1の低周波成分Bと「出力」である第2の低周波成分Dとの間においても同様である。
図10に示されるような、2段のウェーブレット変換処理を実施するノイズ除去処理においては、TVパイプライン処理が3回実施される。すなわち、図10に示されるノイズ除去処理システム1Cの構成は、図3に示されるノイズ除去処理システムに第2のTVパイプライン処理回路209を追加して得られる構成に対応する。図3に示されるノイズ除去処理システムは、T−Vノイズ除去部1014と初期解生成部1015を含み、この2つのTV処理部に第2のTVパイプライン処理回路209を追加して、図10に示されるノイズ除去処理システム1Cが得られる。このようなノイズ除去処理システムにおいては、上記のウェーブレット変換の特徴を用いることにより、TVパイプライン処理回路が共有できる。
しかしながら、2つの入力を、共有するTVパイプライン処理回路に同時に入力することは出来ない。上記のウェーブレット変換の特徴を用いると、TVパイプライン処理回路へのデータ発生のタイミングが、図14Aに示されるタイミングと同様の波形になり、入力が同時に発生する。
そこで、2to1切替スイッチ205が内部に有するバッファを用いると、図13に示される、2to1入力切替スイッチ205の入力系1と入力系2(図13)からのデータ出力タイミングを、図14Bに示されるように、ずらすことができる。これにより、2つの入力系からのデータを1つの第1のTVパイプライン処理回路206で処理することができる。2to1切替スイッチ205を制御するフロー制御処理部221は、ステートマシンやサイクルカウンタ等を用いて適切なタイミングで入力スイッチ制御信号Hを送信する。2to1切替スイッチ205は入力スイッチ制御信号Hに従って、入力系統を切り替える。
上記と同様にして、出力クロスバースイッチ207においても、複数の信号の出力タイミングが重なる場合、或いは、複数のデータ処理のタイミングを調整する必要がある場合がある。このため、出力クロスバースイッチ207は、予め十分な容量のバッファを各クロスバースイッチの入力部、或いは出力部に備え、出力信号を必要な時間だけバッファリングをして出力タイミングを制御する。この制御処理もフロー制御処理部221からの出力スイッチ制御信号Jに従って実施される。
制御部22のメモリ222は、上記の制御動作に必要な指示データを格納する。例えば、明度センサ4からの明度信号に従って、フロー制御処理部221は、明度信号を解析し、メモリ222から明度信号に対応した制御動作に必要なデータを読みだす。フロー制御処理部221は、適切なタイミングで各種制御信号を発信して、各部の制御動作を実施する。
本実施形態では、2to1切替スイッチ、出力クロスバースイッチ、TVパイプライン処理回路の全てがフロー制御処理部221で制御されるが、これに限定されない。すなわち、ノイズ除去処理回路21は、独自にステートマシンやクロックカウンタを有して、自律して制御を行なうモジュールを含んでもよい。
[動作]
次に、図15を参照して、第3の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cの動作を説明する。図15は、本発明の第3の実施形態に係るノイズ除去処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図15のステップS1501乃至ステップS1512は、それぞれ図6に示されるステップS601乃至S612に対応する。なお、図10に示されるノイズ除去処理システム1Cの各回路は、パイプライン的に処理動作を行うため、図15に示されるフローチャートにおけるステップS1501からS1512の各工程は、並列処理が可能である。
例えば、ステップS1505におけるTVパイプライン処理と、ステップS1509におけるTVパイプライン処理は、同時に実行されうる。これに対して、入力のタイミングが重ならないよう、上述のように2to1切替スイッチ205をクロック単位でタイミング制御し、クロックごとに入力系統を切り替える。これにより、TVパイプライン処理回路206を共有することができる。
図16は、図15に示されるステップS1505乃至ステップS1509におけるTVパイプライン処理回路206における一連の手続きを詳細に示すフローチャートである。図16におけるステップS1601乃至S1609の処理は、図7に示されるステップS701乃至S709に対応する。図16においては、図7におけるNの値が3である。これ以外の処理については、図7と同一であるので、説明を省略する。
[効果]
次に、本発明の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cの効果を説明する。
本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cは、明度センサ4からの入力制御信号Kをフロー制御処理部221で解析し、適切な制御動作及び適切な制御のタイミングについてのデータをメモリ222から読み出し、ノイズ除去処理回路21を制御する。
入力スイッチ制御信号Hは、2to1切替スイッチ205に入力される。各TVパイプライン制御信号は、各TVパイプライン処理回路に入力される。出力スイッチ制御信号Jは、出力クロスバースイッチ207に入力される。2to1切替スイッチ205は、入力スイッチ制御信号Hに基づいて、入力系統の切替を制御する。各TVパイプライン処理回路は、各パイプライン制御信号に基づいて、TV処理の回数、即ちデータが通過するTV処理回路の個数を制御する。出力クロスバースイッチ207は、出力スイッチ制御信号Jに基づいて、入力系統と出力系統のそれぞれの切替を制御する。
以上説明した第3の実施形態によれば、第2の低周波成分D及び第1のTV処理信号に対してTVパイプライン処理回路において実行される処理の回数を、それぞれ動的に変更することができる。これにより、ノイズ除去処理性能は、動的に変更される。
また、本実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cにおいては、TVパイプライン処理回路206に対して、第2の低周波成分Dが入力されるタイミング、及び第2の逆ウェーブレット変換処理回路204からの出力信号が入力されるタイミングが、フロー制御処理部221により制御される。すなわち、フロー制御処理部221から、2to1切替スイッチ205を意図的に制御することによって、第2の低周波成分D、及び第2の逆ウェーブレット変換処理回路204からの2種類の信号を、1つのTVパイプライン処理回路206によって、それぞれ異なるTV処理回数でパイプライン処理することができる。そのため、ノイズ除去処理システムを、回路で実現する場合の回路規模の増大を抑制することができる。
[第4の実施形態]
[構成]
図17は、本発明の第2の実施形態に対応する、第4の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Dの構成の一例を示す。第4の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Dは、第3の実施形態に係るノイズ除去処理回路21にウェーブレット変換切替処理回路208を追加したものである。これに対応して、第3の実施形態における2to1切替スイッチ205は、3to1切替スイッチ210に変更される。ノイズ除去処理回路21におけるこれら以外の構成要素は、第3の実施形態に係るノイズ除去処理回路21と同一である。従って、図17において、図10と同一の符号が付されるとともに、以下の説明において、それらについての説明は、省略される。さらに、フロー制御処理部221には、ウェーブレット変換切替処理回路208を制御するためのウェーブレット制御信号Rを発行する機能が追加される。
第1のウェーブレット変換処理回路201から出力される第1の低周波成分Bは、ウェーブレット変換切替処理回路208に入力される。ウェーブレット変換切替処理回路208は、フロー制御処理部221からのウェーブレット制御信号Rに従って、出力先を切り替える。出力先に第2のウェーブレット変換処理回路203が選択された場合は、以降の動作は第3の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Cにおける処理と同一であるため説明を省略する。出力先に3to1切替スイッチ210が選択された場合、3to1切替スイッチ210は入力系統として、ウェーブレット変換切替処理回路208を選択する。第1の低周波成分Bは3to1切替スイッチ210を経て、第1のTVパイプライン処理回路206にて処理され、処理されたデータは出力クロスバースイッチ207に入力される。出力クロスバースイッチ207は、出力先として第1の逆ウェーブレット変換処理回路202を選択する。第1の逆ウェーブレット変換処理回路202により処理されたデータは、第2のTVパイプライン処理回路209においてTV処理が実施されて、出力データ信号Lとして出力される。
[動作]
次に、図18を参照して、第4の実施形態に係るノイズ除去処理システム1Dの動作を説明する。図18は、本発明の第4の実施形態に係るノイズ除去処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図18のステップS1801乃至ステップS1816は、それぞれ図9に示されるステップS901乃至S916に対応する。なお、図17に示されるノイズ除去処理システム1Dの各回路はパイプライン的に処理動作を行うため、図18に示されるステップS1801乃至S1816の各工程は、並列処理が可能である。
例えば、ステップS1807におけるTVパイプライン処理と、ステップS1811におけるTVパイプライン処理は同時に実行されうる。これに対して、第3の実施形態と同様にして、入力のタイミングが重ならないように、3to1切替スイッチ210をクロック単位でタイミング制御し、クロックごとに入力系統を切り替える。これにより、TVパイプライン処理部206を共有することができる。
ステップS1807とステップS1811におけるTVパイプライン処理の動作については、図16を参照して説明した第3の実施形態におけるTVパイプライン処理の動作と同一であるので、説明は省略する。
本発明に係るノイズ除去処理システムは、モジュール間に出力方向を切り替えるスイッチを配置し、入力データのデータフローを制御するデータフロー制御部を備える。データフロー制御部でモジュール間のスイッチを切り替えることによって、動的にモジュール間接続が変更できる。
以上説明した第4の実施形態のノイズ除去処理システム1Dは、パイプライン処理部の各出力切替処理部を動的に制御して、データが通過する画像処理部の数を動的に変更し、パイプライン処理部での処理強度を動的に変更する。これにより、システム規模の増加を抑制しつつ、ノイズ除去処理性能を動的に変更可能なノイズ除去処理システムを提供するとの本発明の目的を達成することができる。
また、複数のウェーブレット変換処理部を備える場合において、ノイズ除去処理システム1Dは、複数のウェーブレット変換処理部からの出力を1つのパイプライン処理部にスイッチを介して接続させる。各ウェーブレット変換処理部から出力される低周波成分のデータ出力のタイミング、及びスループットが異なる事を考慮して、スイッチの動作が制御される。パイプライン処理部を複数のデータ処理において共有できるため、回路規模の増大を抑制することができる。
すなわち、ノイズ除去処理システム1Dは、第2の低周波成分及び逆ウェーブレット変換処理部からの再構成画像という2つのデータに対して、入力スイッチを動的に制御して、パイプライン処理部に入力されるデータを切り替える。1つのパイプライン処理部には複数のモジュールからデータが入力されるが、これにより、これらの複数のデータフローをそれぞれ独立にパイプライン処理を実施することができる。さらに、それぞれのデータフローにおいて、パイプライン処理部は処理の強度を動的に変更することによって、ノイズ除去処理性能を動的に変更するという本発明の目的を達成することができる。
なお、上述の処理動作を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read−Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)などのコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体に格納して配布し、或いはネットワークを介して配信し、当該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理動作を実行する装置を構成しても良い。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2012年12月26日に出願された日本出願特願2012−283133号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
本発明は、デジタルカメラの撮像素子などのセンサから出力されるデジタル信号に対して、混入したノイズを除去するノイズ除去処理システムに好適に適用できる。特に、ノイズの強度によってノイズ除去性能を変更可能な、デジタルカメラ或いはビデオカメラに利用できる。さらに、マイクロフォン等から出力されるアナログ信号をデジタル変換した信号に対してノイズを除去する用途にも適用できる。
1A、1B、1C、1D ノイズ除去処理システム
3 CCDセンサ
4 明度センサ
11 ノイズ除去処理部
12、22 制御部
21 ノイズ除去処理回路
101 第1のウェーブレット変換処理部
102 第1の逆ウェーブレット変換処理部
103 第2のウェーブレット変換処理部
104 第2の逆ウェーブレット変換処理部
105、110 入力スイッチ
106 パイプライン処理部
107 出力スイッチ
108 ウェーブレット変換切替処理部
111 出力切替処理部
112 画像処理部
121 フロー制御処理部
201 第1のウェーブレット変換処理回路
202 第1の逆ウェーブレット変換処理回路
203 第2のウェーブレット変換処理回路
204 第2の逆ウェーブレット変換処理回路
205 2to1切替スイッチ
206 第1のTVパイプライン処理回路
207 出力クロスバースイッチ
208 ウェーブレット変換切替処理回路
209 第2のTVパイプライン処理回路
210 3to1切替スイッチ
211 出力切替処理回路
212 TV処理回路
221 フロー制御処理部
222 メモリ
1011、1013、1015 初期解生成部
1012、1014 T−Vノイズ除去部
1101、1105 ウェーブレット変換回路
1102、1106 ウェーブレット縮退回路
1103、1107 逆ウェーブレット変換回路
1104、1108、1109 T−V処理回路
A 入力データ信号
B 第1の低周波成分
C 第1の高周波成分
D 第2の低周波成分
E 第2の高周波成分
F 第1のパイプライン処理信号
G 第2のパイプライン処理信号
H 入力スイッチ制御信号
I パイプライン制御信号
J 出力スイッチ制御信号
K 入力制御信号
L 出力データ信号
M 第1TVパイプライン制御信号
N 第2TVパイプライン制御信号
O 第1のTV処理信号
P 第1のTV処理信号
Q 再構成画像データ
R ウェーブレット制御信号

Claims (9)

  1. 入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離する第1のウェーブレット変換処理手段と、
    前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離する第2のウェーブレット変換処理手段と、
    前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成する第1のパイプライン処理手段と、
    前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、第1の再構成信号を生成する第2の逆ウェーブレット変換処理手段と、
    前記第1の高周波信号と、前記第1のパイプライン処理手段において前記第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことにより生成される第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成する第1の逆ウェーブレット変換処理手段と、
    前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記第1のパイプライン処理手段に転送する入力切替手段と、
    前記第1のパイプライン処理信号を前記第2の逆ウェーブレット変換処理手段に転送し、前記第2のパイプライン処理信号を前記第1の逆ウェーブレット変換処理手段に転送する出力切替手段と
    を有し、
    前記第2の再構成信号を出力信号として出力する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記パイプライン処理手段は、複数の信号処理手段と、前記複数の信号処理手段と同じ数の出力切替処理手段とを含み、
    前記各出力切替処理手段と前記各信号処理手段は、この順に、交互且つ直列に接続され、
    前記各出力切替処理手段は、入力された信号を後段の前記信号処理手段と前記出力切替手段のいずれか一つに転送し、
    最終段の前記信号処理手段は、入力された信号を処理して、処理した信号を前記出力切替手段に転送し、
    最終段の前記信号処理手段以外の前記信号処理手段は、入力された信号を処理して、処理した信号を後段の前記出力切替処理手段に転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記第1の低周波信号を、前記第2のウェーブレット変換処理手段と前記入力切替手段のいずれか一つに転送する、ウェーブレット変換切替処理手段をさらに有し、
    前記入力切替手段は、前記第1の低周波信号、前記第1の再構成信号、及び前記第2の低周波信号のうちいずれか一つを選択して、前記第1のパイプライン処理手段に転送する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の信号処理装置。
  4. 前記第2の再構成信号にパイプライン処理を行って、前記出力信号を生成する、第2のパイプライン処理手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  5. 前記入力切替手段、前記出力切替手段、前記第1及び第2のパイプライン処理手段、及び前記ウェーブレット変換処理手段の、少なくとも1つを制御する、フロー制御処理手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  6. 前記パイプライン処理手段に含まれる複数の信号処理手段は同一の画像信号処理を実施する
    ことを特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  7. 前記複数の信号処理手段のそれぞれは、全変分ノルム正則化によるノイズ除去処理に適用された劣勾配法の反復処理における1回または複数回の画像信号処理を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離する第1のウェーブレット変換ステップと、
    前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離する第2のウェーブレット変換ステップと、
    前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成する第1のパイプライン処理ステップと、
    前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、第1の再構成信号を生成する第2の逆ウェーブレット変換ステップと、
    前記第1の高周波信号と、前記第1のパイプライン処理ステップにおいて前記第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことにより生成される第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成する第1の逆ウェーブレット変換ステップと、
    前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記第1のパイプライン処理ステップに入力する入力切替ステップと、
    前記第1のパイプライン処理信号を前記第2の逆ウェーブレット変換処理ステップに入力し、前記第2のパイプライン処理信号を前記第1の逆ウェーブレット変換処理ステップに入力する出力切替ステップと、
    前記第2の再構成信号を出力信号として出力する出力ステップと
    を備えることを特徴とする信号処理方法。
  9. 入力信号を、第1の低周波信号と第1の高周波信号とに分離する第1のウェーブレット変換処理と、
    前記第1の低周波信号を、第2の低周波信号と第2の高周波信号とに分離する第2のウェーブレット変換処理と、
    前記第2の低周波信号に対してパイプライン処理を行うことによって、第1のパイプライン処理信号を生成する第1のパイプライン処理と、
    前記第2の高周波信号と前記第1のパイプライン処理信号とに基づいて、第1の再構成信号を生成する第2の逆ウェーブレット変換処理と、
    前記第1の高周波信号と、前記第1のパイプライン処理において前記第1の再構成信号に対して前記パイプライン処理を行うことにより生成される第2のパイプライン処理信号とに基づいて、第2の再構成信号を生成する第1の逆ウェーブレット変換処理と、
    前記第2の低周波信号と前記第1の再構成信号のうちの一方を選択し、選択した信号を前記第1のパイプライン処理に入力する入力切替処理と、
    前記第1のパイプライン処理信号を前記第2の逆ウェーブレット変換処理に入力し、前記第2のパイプライン処理信号を前記第1の逆ウェーブレット変換処理に入力する出力切替処理と、
    前記第2の再構成信号を出力信号として出力する出力処理と
    を信号処理装置のコンピュータに実行させるための信号処理プログラム。
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