JPWO2016072038A1 - 通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置 - Google Patents

通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置 Download PDF

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Abstract

本発明にかかる通信システム(1000)は、マスタ装置(13)とスレーブ装置(14)で時刻同期を行うための時刻同期パケットを第1の無線中継装置(21)と第2の無線中継装置(22)の間で無線通信により中継するものである。第1の無線中継装置(21)は、第1のパルスを設定した第1の無線フレームを送信し、第2の無線中継装置(22)は、受信した第1の無線フレームからの第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを返信し、第1の無線中継装置(21)は、受信した第2の無線フレームから第2のパルスを検出し、いずれか一方の中継装置は、少なくとも第1のパルスの設定及び第2のパルスの検出に基づいて算出される、2つの無線中継装置間の伝送遅延時間を用いて、時刻同期パケットに含まれる補正値を調整する。

Description

本発明は、通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置に関し、特に、時刻同期を行う通信装置間を無線通信により中継する複数の無線中継装置を制御するための通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置に関する。
近年、通信装置間の時刻同期を行う技術として、これまでのGNSS(Global Navigation Satellite System)等を用いるものから、パケットによる位相同期(例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1588等)が注目されている。IEEE1588では、ネットワーク内の通信装置の間で精度よく時刻を同期させるためのプロトコルとしてPTP(Precision Time Protocol)を定めている。
一般に、時刻の同期元の通信装置であるマスタ装置と、時刻の同期先の通信装置であるスレーブ装置との間には、PTPパケットを中継する中継装置が設置される。ここで、パケットによる位相同期の場合、中継装置内の処理により伝送遅延時間に大きな揺らぎが発生する。そこで、IEEE1588version2の通信網における中継時に伝送遅延の揺らぎを低減させる機能として、Transparent Clock機能がある。
Transparent Clock機能では、マスタ装置においてPTPパケットのオーバーヘッドの補正フィールドに中継装置の滞留時間を時刻の補正値として設定する。具体的には、中継装置は、自己の処理開始時の時刻(カウント値等)を補正値から減算し、自己の処理終了時の時刻を当該補正値に加算する。そして、スレーブ装置において、マスタ装置から受信したPTPパケット内の補正値を用いて、マスタ装置からスレーブ装置までの到達遅延時間の補正を行う。
尚、特許文献1には、時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置の間に複数の中継装置(スレーブ装置)により多段に中継する場合において、各装置間で時刻同期を行う技術が開示されている。特許文献1に係る技術では、各スレーブ装置は、マスタ装置から末端のスレーブ装置に向けた測定フレームに、自身の内部処理の測定時間(処理遅延時間)を書込んで中継する。
特開2012−175567号公報
ここで、PTPパケット等の時刻同期パケットを用いて時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置の間を2以上の無線中継装置が中継する場合に、補正フィールドの補正値の精度を維持することが困難であるという問題点がある。その理由を以下に説明する。
まず、時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置の間は、特許文献1のように、2以上の中継装置により通信が中継されることが一般的である。そして、PTPパケットを用いる場合、各中継装置は、補正フィールドに対して自己の処理開始時及び処理終了時の2回の更新をすることで、自身の処理遅延時間を加えることになる。そのため、中継装置の数が増えるほど、更新回数が多くなり、各中継装置の合計の処理遅延時間が増加し、結果としてマスタ装置とスレーブ装置の間の伝送時間(データの到達時間)への影響が大きくなる。
そこで、各中継装置の更新回数を減らすために、2つの中継装置を一つの中継装置とみなし、一端の中継装置の処理開始時にその時刻を補正フィールドの補正値から減算し、他端の中継装置の処理終了時にその時刻を補正値に加算するという2回の補正フィールドの更新により2つの中継装置の合計の処理遅延時間とみなす方法が考えられる。
しかしながら、この方法の場合、2つの中継装置の間で時刻(を示すカウンタやクロック)が同期している必要がある。ここで、中継装置間が無線通信の場合、無線通信区間の無線フレームに時刻を同期するための同期パルスを埋め込み、中継装置間の時刻を同期する手法がある。この手法による時刻同期では、カウンタのカウント間隔(又はカウント値が上限値に達し他場合にクリアする間隔)の同期を図ることができる。但し、同期パルスの転送時間(つまり、中継装置間の伝送遅延時間)分の時刻(カウント値)の同期をすることができない。
そのため、この同期により上記2回の更新を行うと、2つの中継装置の合計の処理遅延時間から中継装置間の伝送遅延時間が漏れてしまう。そのため、上記2回の更新を行う際には、補正フィールドの補正値に中継装置間の伝送遅延時間を加算する必要がある。
ここで、中継装置間が無線通信の場合、2つの装置の設置間隔の自由度が高く、設置される2装置間ごとに伝送遅延時間が異なる。そのため、各中継装置の設置間隔に応じた伝送遅延時間を求めなければ、補正フィールドの補正値の精度を維持することができない。よって、設置するごとに伝送遅延時間を測定し直さなければならず、設置作業が煩雑となる。以上のことから、上述した問題点が発生し得る。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、時刻同期パケットを用いて時刻同期を行う通信装置の間を2以上の無線中継装置が中継する場合に、補正フィールドの補正値の精度を維持するための通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる通信システムは、
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
を備え、
前記第1の無線中継装置は、
第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
前記第2の無線中継装置は、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1の無線中継装置は、
受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置は、
少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する。
本発明の第2の態様にかかる時刻同期方法は、
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
を備える通信システムにおける時刻同期方法であって、
前記第1の無線中継装置が、
第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
前記第2の無線中継装置が、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1の無線中継装置が、
受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置が、
少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する。
本発明の第3の態様にかかる無線中継装置は、
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置との間で無線通信により中継する複数の無線中継装置のうちの一つであり、
第1の無線フレームに第1のパルスを設定し、当該第1の無線フレームを前記複数の無線中継装置のうちの他の無線中継装置へ送信し、当該他の無線中継装置から当該第1の無線フレームに対して折り返され、かつ、第2のパルスが設定された第2の無線フレームを受信し、当該第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出する無線通信部と、
前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて自己と前記他の無線中継装置との間の伝送遅延時間を測定する測定部と、
前記伝送遅延時間を用いて当該時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する調整部と、
を備える。
本発明により、時刻同期パケットを用いて時刻同期を行う通信装置の間を2以上の無線中継装置が中継する場合に、補正フィールドの補正値の精度を維持するための通信システム、時刻同期方法及び無線中継装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかる通信システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる伝送遅延時間の算出処理及び時刻同期パケットの補正値の調整処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例1にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる無線フレームに含まれる同期パルス及び遅延測定パルスの概念を説明するための図である。 本発明の実施例1にかかる伝送遅延時間の算出処理及び補正値の調整処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の実施の形態1にかかる時刻同期パケットの中継時における補正フィールドの更新処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の実施例3にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4にかかる伝送遅延時間の算出処理及び補正値の調整処理の流れを示すシーケンス図である。 本発明の実施例5にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかる無線通信を行う3台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1にかかる通信システム1000の全体構成を示すブロック図である。通信システム1000は、GNSS衛星11と、GNSS受信機12と、マスタ装置13と、スレーブ装置14と、第1の無線中継装置21と、第2の無線中継装置22とを備える。尚、本実施の形態1にかかる通信システム1000は、少なくともマスタ装置13と、スレーブ装置14と、第1の無線中継装置21と、第2の無線中継装置22とを備えるものであればよい。
GNSS受信機12は、衛星航法システムにおける受信機であり、GNSS衛星11等からの航法信号を受信する。尚、GNSS衛星11及びGNSS受信機12は、公知のものであるため、詳細な説明を省略する。また、有線伝送路31及び32は、例えば、Ethernet(登録商標)による伝送路である。
マスタ装置13は、IEEE1588のTransparent Clock機能に対応した通信装置である。そして、マスタ装置13は、スレーブ装置14との間で時刻同期を行う際の時刻の同期元であるものとする。マスタ装置13は、第1の無線中継装置21と有線伝送路31により接続されている。ここで、マスタ装置13は、GNSS受信機12から時刻、タイミングパルス又はクロック等を定期的に受信する。そして、マスタ装置13は、スレーブ装置14に向けて時刻同期パケット(例えば、PTPパケット)を定期的に送信する。
ここで、時刻同期パケットは、時刻同期を行うための補正値を含むものである。補正値は、マスタ装置13とスレーブ装置14の間で時刻同期パケットの中継を行う各中継装置に時刻同期パケットが滞留した時間の総和である。そして、時刻同期パケットがPTPパケットの場合、補正値はPTPパケット内のオーバーヘッドの補正フィールドに設定される値である。
スレーブ装置14は、IEEE1588のTransparent Clock機能に対応した通信装置である。そして、スレーブ装置14は、マスタ装置13との間で時刻同期を行う際の時刻の同期先であるものとする。スレーブ装置14は、第2の無線中継装置22と有線伝送路32により接続されている。
第1の無線中継装置21は、IEEE1588のTransparent Clock機能に対応した無線中継装置である。第1の無線中継装置21は、マスタ装置13と有線伝送路31により接続されている。また、第1の無線中継装置21は、第2の無線中継装置22と無線伝送路33により無線通信が可能である。そのため、第1の無線中継装置21は、マスタ装置13から有線伝送路31を介して受信した時刻同期パケットを、無線伝送路33を介して第2の無線中継装置22へ送信する。つまり、第1の無線中継装置21は、受信した時刻同期パケットを無線通信により第2の無線中継装置22へ転送する中継装置である。
第2の無線中継装置22は、IEEE1588のTransparent Clock機能に対応した無線中継装置である。第2の無線中継装置22は、スレーブ装置14と有線伝送路32により接続されている。また、第2の無線中継装置22は、第1の無線中継装置21と無線伝送路33により無線通信が可能である。そのため、第2の無線中継装置22は、第1の無線中継装置21から無線伝送路33を介して受信した時刻同期パケットを、有線伝送路32を介してスレーブ装置14へ送信する。つまり、第2の無線中継装置22は、無線通信により受信した時刻同期パケットをスレーブ装置14へ転送する中継装置である。
このように、本実施の形態1にかかる通信システム1000は、マスタ装置13とスレーブ装置14との間の通信に2つの無線中継装置を経由するものである。そして、マスタ装置13からスレーブ装置14へ時刻同期パケットを送信するにあたり、上述したように、各無線中継装置の補正値の更新回数を各1回とするものである。すなわち、第1の無線中継装置21は、内部のパケット処理の開始時に、補正フィールドの補正値から、内部のカウンタ(不図示)のカウント値を減算する。そして、第1の無線中継装置21は、パケット処理の終了後には補正値の更新をせずに、更新後の補正値を含む時刻同期パケットを無線フレーム化して第2の無線中継装置22へ送信する。また、第2の無線中継装置22は、受信した無線フレーム内の時刻同期パケットに対するパケット処理の開始時には補正値の更新をせず、パケット処理の終了時に、補正フィールドの補正値に、内部のカウンタ(不図示)のカウント値を加算する。このように、マスタ装置13とスレーブ装置14との間で、第1の無線中継装置21及び第2の無線中継装置22を一つの中継装置とみなしてこれらの合計の処理遅延時間を補正値に加えるものである。
但し、上記の処理だけでは、上述したように無線中継装置間の時刻のずれがあることから、合計の処理遅延時間から無線中継装置間の伝送遅延時間が漏れてしまうため、合計の処理遅延時間に伝送遅延時間を加算する必要がある。そこで、本発明の実施の形態1では、時刻同期パケットを中継する前に、第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を予め算出し、補正値の調整を行うものである。そのため、以下に、伝送遅延時間の算出処理及び補正値の調整について概要を説明する。
まず、第1の無線中継装置21は、第2の無線中継装置22との間のRound Trip Delay(RTD)を測定する。そのために、第1の無線中継装置21は、遅延測定パルス(第1のパルス)を設定した第1の無線フレームを第2の無線中継装置22に送信する。そして、第2の無線中継装置22は、遅延測定パルス(第2のパルス)を設定した第2の無線フレームを第1の無線中継装置21に返送する。そして、第1の無線中継装置21又は第2の無線中継装置22のいずれか一方の中継装置は、少なくとも第1のパルスの設定及び第2のパルスの検出に基づいて算出される第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置33との間の伝送遅延時間を用いて、時刻同期パケットに含まれる補正値を調整する。
尚、上述した第1のパルス及び第2のパルスである遅延測定パルスは、上述したフレームパルスのように周期性を持たせることも可能な情報である。但し、遅延測定パルスは、第1の無線フレームと、その返送である第2の無線フレームとにそれぞれ少なくとも1回ずつ設定されていればよい。そのため、遅延測定パルスは、第1の無線中継装置21及び第2の無線中継装置22のそれぞれにおいて検出可能な信号又はデータ等の情報を用いることができる。例えば、遅延測定パルスは少なくとも1ビットの信号で表現することもできる。よって、第1のパルス及び第2のパルスは、単に第1の信号及び第2の信号、第1のデータ及び第2のデータ、又は、第1の情報及び第2の情報等と表現してもよい。
図2は、本発明の実施の形態1にかかる伝送遅延時間の算出及び時刻同期パケットの補正値の調整処理の流れを示すフローチャートである。まず、第1の無線中継装置21は、遅延測定パルス(第1のパルス)を第1の無線フレームに設定し、当該第1の無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する(S11)。尚、無線フレームに遅延測定パルスを「設定する」ことは、「多重する」ことと言い換えることができる。そして、第2の無線中継装置22は、第1の無線フレームを受信し、当該第1の無線フレームから第1のパルスを検出する。続いて、第2の無線中継装置22は、第1のパルスの検出に応じて、遅延測定パルス(第2のパルス)を第2の無線フレームに設定し、第2の無線フレームを第1の無線中継装置21へ送信する(S12)。つまり、第2の無線中継装置22は、第1の無線中継装置21から第1のパルスが設定された第1の無線フレームを受信した場合に、第2のパルスが設定された第2の無線フレームを折り返して返信する。
その後、第1の無線中継装置21は、第2の無線フレームから第2のパルスを検出する。つまり、第1の無線フレームに対して、第2の無線中継装置22から第2のパルスが設定された第2の無線フレームが折り返された場合に、第1の無線中継装置21は、第2の無線フレームから遅延測定パルスを検出する。そして、第1の無線中継装置21は、第1のパルスの設定及び第2のパルスの検出に基づいて、自己と第2の無線中継装置22との間のRTD(第1の時間)を測定する(S13)。
一方、第2の無線中継装置22は、第1のパルスの検出及び第2のパルスの設定に基づいて、第1の無線フレームに対する第2の無線フレームの返送処理時間dt(第2の時間)を測定する(S14)。
ここで、第1の無線中継装置21及び第2の無線中継装置22は、一方の中継装置にRTD及び返送処理時間dtを集約させる(S15)。例えば、第1の無線中継装置21が「一方の中継装置」である場合、第2の無線中継装置22が第1の無線中継装置21へ返送処理時間dtを通知する。また、第2の無線中継装置22が「一方の中継装置」である場合、第1の無線中継装置21が第2の無線中継装置22へRTDを通知する。これにより、「一方の中継装置」は、RTD及び返送処理時間dtの両方を保持する。
そして、一方の中継装置は、RTD及び返送処理時間dtに基づいて第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を算出する(S16)。ここで、伝送遅延時間の算出方法としては、例えば以下の(1)式が挙げられる。
伝送遅延時間 = (RTD − dt) / 2 ・・・(1)式
その後、一方の中継装置は、伝送遅延時間を用いて補正値を調整する(S17)。ここで、「補正値を調整する」とは、一方の中継装置が有するカウンタのカウント値をクリアするタイミングに関する補正を行うことであるか、または、伝送遅延時間を補正値に加算すること等を含むものとする。
このように、本実施の形態1では、無線中継装置間の伝送遅延時間を測定するためのパルスを含めて無線フレームの送受信を行うことで、無線中継装置間の設置間隔や設置状況に応じた伝送遅延時間を正確に算出することができる。そのため、各無線中継装置ごとに処理遅延時間を算出する必要がなくなる。そして、一端の無線中継装置のパケット処理開始時に補正値を修正し、他端の無線中継装置のパケット処理終了時に補正値を修正するという2回の更新により、無線中継装置間の当初の時刻のずれに相当する伝送遅延時間を用いて補正値を調整(カウンタのクリアタイミングの補正又は補正値自体の修正)することで、補正値の精度を維持することができる。そのため、複数の無線中継装置を介したマスタ装置13とスレーブ装置14との間の時刻同期を正確に行うことができる。
<実施例1>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例1について説明する。実施例1は、第1の無線中継装置21が「一方の中継装置」であり、「補正値を調整する」ことがカウント値をクリアするタイミングに関する補正である場合について示す。特に、カウント値をクリアするタイミングに関する補正のうち、クリアタイミングを遅らせる場合について示す。そのため、本実施例1では、無線中継装置間のカウンタ値の同期を行うことができる。
図3は、本発明の実施例1にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。第1の無線中継装置21は、カウンタ211と、Port部212と、補正値更新部213と、パケット処理部214と、無線処理部215と、遅延測定部216とを備える。
カウンタ211は、無線フレームに含まれるフレームパルス(後述)の検出に応じて調整されたカウント間隔に従ってカウント値を1ずつ加算し、上限値に達した場合に、カウント値を0にクリアする。尚、カウント値をクリアする間隔(上限値)は、無線通信中にカウント値がクリアされることを回避するために、2つの無線中継装置の合計の処理遅延時間と比べて十分に長い時間であるものとする。また、カウンタ211は、フレームパルスの検出に応じてカウント値のクリア間隔を調整してもよい。
Port部212は、マスタ装置13から有線伝送路31を介して送信された時刻同期パケット等の各種データを受信し、補正値更新部213へ出力する。
補正値更新部213は、Port部212から時刻同期パケットの入力を受け付けた時点のカウント値をカウンタ211から取得し、時刻同期パケットのオーバーヘッドから補正値を抽出し、補正値から当該カウント値を減算する。そして、補正値更新部213は、当該オーバーヘッド内の減算前の補正値を減算後の補正値に置き換える。そして、補正値更新部213は、減算後の補正値を含む時刻同期パケットをパケット処理部214へ出力する。
パケット処理部214は、補正値更新部213から受け付けた時刻同期パケットに対してパケット処理を行う。ここで、パケット処理とは、第1の無線中継装置21における時刻同期パケットのペイロードやオーバーヘッドに対する各種処理である。例えば、書き換え処理等である。そのため、パケット処理は、時刻同期パケットのペイロードやオーバーヘッドの各設定値に応じて変動する。そして、パケット処理部214は、パケット処理後の時刻同期パケットを無線処理部215へ出力する。
無線処理部215は、第2の無線中継装置22へ送信するための各種データについて無線フレームとして生成する。そして、無線処理部215は、当該生成した無線フレームを、無線伝送路33を介して第2の無線中継装置22へ送信する。ここで、無線フレームの生成にあたり、無線処理部215は、カウント間隔の同期を行うためのフレームパルスを無線フレームのオーバーヘッドに設定する。ここで、フレームパルスとは、第1の無線中継装置21が有する第1のカウンタ211と、第2の無線中継装置22が有する第2のカウンタ221とのカウント間隔を同期させるための同期パルスである。また、無線処理部215は、第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を算出する場合に、RTDを測定するための遅延測定パルスを無線フレームのオーバーヘッドに設定する。さらに、無線処理部215は、カウンタ211とカウンタ221とのクリアタイミングを同期する場合に、クリアフラグを無線フレームのオーバーヘッドに設定する。尚、無線処理部215は、遅延測定部216からの指示に応じて遅延測定パルス及びクリアフラグを設定する。
また、無線処理部215は、第2の無線中継装置22から無線伝送路33を介して無線フレームを受信し、受信した無線フレームについて解析等を行う。例えば、無線処理部215は、受信した無線フレームのオーバーヘッドからフレームパルス、遅延測定パルス及び返送処理時間dtを検出する。無線処理部215は、フレームパルスを検出した場合、カウンタ211へ通知し、カウンタ211のカウント間隔を調整させる。また、無線処理部215は、遅延測定パルス及び返送処理時間dtを検出した場合、遅延測定部216へ通知する。
図4は、本発明の実施の形態1にかかる無線フレームに含まれる同期パルス及び遅延測定パルスの概念を説明するための図である。無線フレーム群RF1は、第1の無線中継装置21から第2の無線中継装置22の方向へ送信される無線フレームの集合である。無線フレーム群RF1に属する無線フレームF1は、オーバーヘッドF11とペイロードF12を備える。例えば、無線フレームF1は、第1の無線フレームに相当する。そして、オーバーヘッドF11は、フレームパルスP11と、遅延測定パルスP12とが多重されている。ここで、遅延測定パルスP12は、上述した第1のパルスに相当する。尚、フレームパルスP11は、無線フレームF1以外の各無線フレームの各オーバーヘッドにそれぞれ多重されている。
また、無線フレーム群RF2は、第2の無線中継装置22から第1の無線中継装置21の方向へ送信される無線フレームの集合である。無線フレーム群RF2に属する無線フレームF2は、オーバーヘッドF21とペイロードF22を備える。例えば、無線フレームF2は、第2の無線フレームに相当する。そして、オーバーヘッドF21は、フレームパルスP21と、遅延測定パルスP22とが多重されている。ここで、遅延測定パルスP22は、上述した第2のパルスに相当する。尚、フレームパルスP21は、フレームパルスP11と同様に、無線フレームF2以外の各無線フレームの各オーバーヘッドにそれぞれ多重されている。
尚、Port部212が時刻同期パケットを受信し、補正値更新部213が補正値を更新し、パケット処理部214が所定のパケット処理を行った後、無線処理部215は、無線フレームに時刻同期パケットを含める。例えば、無線フレームF1のしばらく後の無線フレームのペイロードF14内にPTPパケットPTPを含める。そして、PTPパケットには、補正値CFが含まれている。尚、このとき、オーバーヘッドF13にフレームパルスが含まれていても良い。
図3に戻り説明を続ける。
遅延測定部216は、第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を算出する場合に、遅延測定パルス(第1のパルス)の設定を無線処理部215へ指示する。そして、遅延測定部216は、遅延測定パルスの設定を指示した時点のカウント値をカウンタ211から取得し、保持する。
また、遅延測定部216は、無線処理部215から遅延測定パルス(第2のパルス)を検出した旨の通知を受け付けた場合、この時点のカウント値をカウンタ211から取得し、保持する。そして、遅延測定部216は、第1のパルスの設定時と第2のパルスの検出時の差分をRTDとして測定する。
また、遅延測定部216は、無線処理部215から返送処理時間dtの通知を受け付けた場合、上記(1)式により伝送遅延時間を算出する。そして、遅延測定部216は、カウンタ211のカウント値をクリアするタイミングに関する補正を行う。本実施例1では、遅延測定部216は、カウンタ211のカウント値をクリアするタイミングを、算出した伝送遅延時間分遅らせる。例えば、遅延測定部216は、カウンタ211のカウント値のクリアタイミングにおいて、クリアを抑止し、クリアフラグを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する指示を、無線処理部215へ行う。そして、遅延測定部216は、上記クリアフラグを送信する指示から伝送遅延時間の経過後に、カウンタ211のカウント値を0にクリアする。
続いて、第2の無線中継装置22は、カウンタ221と、Port部222と、補正値更新部223と、パケット処理部224と、無線処理部225と、遅延測定部226とを備える。
カウンタ221は、カウンタ211と同様に、フレームパルスの検出に応じて調整されたカウント間隔に従ってカウント値を1ずつ加算し、上限値に達した場合に、カウント値を0にクリアする。また、カウンタ221は、無線処理部225からクリアフラグの検出の通知を受け付けた場合にも、カウント値を0にクリアする。
無線処理部225は、第1の無線中継装置21から無線伝送路33を介して無線フレームを受信し、受信した無線フレームについて解析等を行う。例えば、無線処理部225は、受信した無線フレームのオーバーヘッドからフレームパルス、遅延測定パルス及びクリアフラグを検出する。無線処理部215は、フレームパルスを検出した場合、カウンタ221へ通知し、カウンタ221のカウント間隔を調整させる。特に、フレームパルスは常時、無線フレームに含まれるため、カウンタ211とカウンタ221とは、カウント間隔が同期している。
また、無線処理部225は、遅延測定パルスを検出した場合、遅延測定部226へ通知する。さらに、無線処理部225は、クリアフラグを検出した場合、カウンタ221のカウント値をクリアさせる。
また、無線処理部225は、無線フレームのペイロードから抽出した時刻同期パケット等をパケット処理部224へ出力する。
また、無線処理部225は、遅延測定部226からの指示に応じて、遅延測定パルス及び返送処理時間dtを無線フレームのオーバーヘッドに設定する。
尚、別の側面では、無線処理部215及び225は、BB信号からRF信号への変調処理や、RF信号からBB信号への復調処理を行うものということができる。
遅延測定部226は、無線処理部225から遅延測定パルス(第1のパルス)を検出した旨の通知を受け付けた場合、この時点のカウント値をカウンタ221から取得し、保持する。そして、遅延測定部226は、第1のパルスを検出した旨の通知に応じて、遅延測定パルス(第2のパルス)の設定を無線処理部225へ指示する。そして、遅延測定部226は、遅延測定パルスの設定を指示した時点のカウント値をカウンタ221から取得し、保持する。そして、遅延測定部226は、第1のパルスの検出時と第2のパルスの設定時の差分を返送処理時間dtとして測定する。その後、遅延測定部226は、測定した返送処理時間dtを無線処理部225へ出力し、第1の無線中継装置21へ通知する指示を行う。
尚、返送処理時間dtは、第1のパルスの検出から第2のパルスの設定までに要する時間であり、無線フレームのペイロードの内容に依存しないといえる。そのため、一度、カウンタ211とカウンタ221とのカウント間隔の同期が取れれば、返送処理時間dtは第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との設置間隔に依存せず、一定といえる。よって、第2の無線中継装置22における返送処理時間dtが一度測定されれば、以後、第2の無線中継装置22の設置位置を変更したとしても返送処理時間dtの測定は不要といえる。その場合、返送処理時間dtの第1の無線中継装置21への通知も不要となる。さらに、第2の無線中継装置22において、第1のパルスの検出タイミングと第2のパルスの設定タイミングを予め規定することで、返送処理時間dtの測定自体を省略することもできる。
パケット処理部224は、無線処理部225から受け付けた時刻同期パケットに対してパケット処理を行う。そして、パケット処理部224は、パケット処理後の時刻同期パケットを補正値更新部223へ出力する。補正値更新部223は、パケット処理部224から時刻同期パケットの入力を受け付けた時点のカウント値をカウンタ221から取得し、時刻同期パケットのオーバーヘッドから補正値を抽出し、補正値に当該カウント値を加算する。そして、補正値更新部223は、当該オーバーヘッド内の加算前の補正値を加算後の補正値に置き換える。そして、補正値更新部223は、加算後の補正値を含む時刻同期パケットをPort部222へ出力する。
Port部222は、補正値更新部223から受け付けた時刻同期パケットを、有線伝送路32を介してスレーブ装置14へ送信する。
図5は、本発明の実施例1にかかる伝送遅延時間の算出処理及び補正値の調整処理の流れを示すシーケンス図である。まず、第1の無線中継装置21は、第1のパルスを設定する(S301)。例えば、図4の場合、無線処理部215は、遅延測定部216の指示に応じて、無線フレームF1のオーバーヘッドF11に遅延測定パルスP12を設定する。
次に、第1の無線中継装置21は、第1のパルスが設定された無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する(S302)。そして、第2の無線中継装置22は、受信した無線フレームから第1のパルスを検出する(S303)。例えば、図4の場合、無線処理部225は、無線フレームF1のオーバーヘッドF11から遅延測定パルスP12を検出し、その旨を遅延測定部226へ通知する。
第2の無線中継装置22は、第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定する(S304)。例えば、図4の場合、無線処理部225は、遅延測定部226の指示に応じて、無線フレームF2のオーバーヘッドF21に遅延測定パルスP22を設定する。
そして、第2の無線中継装置22は、第2のパルスが設定された無線フレームを第1の無線中継装置21へ送信する(S305)。そして、第1の無線中継装置21は、受信した無線フレームから第2のパルスを検出する(S306)。例えば、図4の場合、無線処理部215は、無線フレームF2のオーバーヘッドF21から遅延測定パルスP22を検出し、その旨を遅延測定部216へ通知する。
その後、第1の無線中継装置21は、RTDを測定する(S307)。つまり、遅延測定部216は、無線フレームF1のオーバーヘッドF11に遅延測定パルスP12を設定した時から、無線フレームF2のオーバーヘッドF21から遅延測定パルスP22を検出するまでの時間をRTDとして測定する。
また、ステップS306及びS307と並行して、第2の無線中継装置22は、返送処理時間dtを測定する(S308)。つまり、遅延測定部226は、無線フレームF1のオーバーヘッドF11から遅延測定パルスP12を検出した時から、無線フレームF2のオーバーヘッドF21に遅延測定パルスP22を設定するまでの時間を返送処理時間dtとして測定する。そして、第2の無線中継装置22は、返送処理時間dtを含めた無線フレームを第1の無線中継装置21へ送信する(S309)。これにより、第1の無線中継装置21にRTDと返送処理時間dtとが集約される。
そして、第1の無線中継装置21は、受信した無線フレームに含まれる返送処理時間dtと自己が測定したRTDとを用いて、伝送遅延時間を算出する(S310)。
その後、第1の無線中継装置21は、カウンタ211の補正前のクリアタイミングとなった時に(S311)、カウント値のクリアを抑止し、クリアフラグを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する(S312)。そして、第1の無線中継装置21は、ステップS311から伝送遅延時間の経過後に、カウンタ211のカウント値を0にクリアする(S313)。また、第2の無線中継装置22は、受信した無線フレームからクリアフラグを検出したタイミングで、カウンタ221のカウント値を0にクリアする(S314)。このようにして、カウンタ211とカウンタ221のカウント値のクリアタイミングを同期する。
そのため、以後、第1の無線中継装置21におけるパケット処理開始時に、カウンタ211のカウント値を補正値から減算し、第2の無線中継装置22におけるパケット処理終了時に、カウンタ221のカウント値を補正値に加算することで、第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を加味した補正値とすることができる。
図6は、本発明の実施例1にかかる時刻同期パケットの中継時における補正フィールドの更新処理の流れを示すシーケンス図である。尚、図6の処理の開始前に図5の処理が完了しており、カウンタ211とカウンタ221とのカウント値は同期しているものとする。また、図6では時刻同期パケットをPTPパケットであるものとして説明する。まず、マスタ装置13は、スレーブ装置14宛のPTPパケットを、有線伝送路31を介して第1の無線中継装置21へ送信する(S21)。このとき、PTPパケットには上述した通り補正値が含まれている。
次に、第1の無線中継装置21は、PTPパケットを受信し、受信したPTPパケット内の補正値を更新する(S22)。具体的には、補正値更新部213は、カウンタ211のカウント値を補正値から減算して、減算後の補正値をPTPパケットに多重する。すなわち、ステップS22において第1の無線中継装置21は、パケット処理の開始時のカウント値を補正値から減算する。
そして、第1の無線中継装置21は、PTPパケットについてパケット処理を行う(S23)。
続いて、第1の無線中継装置21は、パケット処理後のPTPパケットについて無線処理を行う(S24)。例えば、図4の場合、無線処理部215は、無線フレームのペイロードF14にPTPパケットを含める。そして、第1の無線中継装置21は、PTPパケットを含む無線フレームを、無線伝送路33を介して第2の無線中継装置22へ無線送信する(S25)。
続いて、第2の無線中継装置22は、無線フレームを受信し、受信した無線フレームからPTPパケットを抽出する無線処理を行う(S26)。続いて、第2の無線中継装置22は、抽出したPTPパケットについてパケット処理を行う(S27)。
そして、第2の無線中継装置22は、パケット処理後のPTPパケット内の補正値を更新する(S28)。具体的には、第2の無線中継装置22は、カウンタ221のカウント値を補正値に加算して、加算後の補正値をPTPパケットに多重する。すなわち、ステップS28において第2の無線中継装置22は、パケット処理の終了時のカウント値を補正値に加算する。
その後、第2の無線中継装置22は、更新済みの補正値を含むPTPパケットを、有線伝送路32を介してスレーブ装置14へ送信する(S29)。これにより、スレーブ装置14は、受信したPTPパケットに含まれる補正値を用いて、マスタ装置13との時刻の同期を行うことができる。
<実施例2>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例2について説明する。実施例2は、実施例1との違いとして、カウント値をクリアするタイミングに関する補正として、カウント値を補正する場合について示す。
実施例1との違いとして、本実施例2にかかる第1の無線中継装置21は、遅延測定部216がカウンタ211のカウント値をクリアするタイミングにおいて、伝送遅延時間を用いて当該カウント値を修正することにより、タイミングに関する補正を行うものである。具体的には、本実施例2にかかる遅延測定部216は、カウント値を以下の(2)式に示す値に修正する。
Tmax − ((RTD − dt) / 2) ・・・(2)式
言い換えると、カウント値が上限値(Tmax)に達したときに(例えば、図5のステップS311のタイミングに)、第1の無線中継装置21は、カウント値を0ではなく、伝送遅延時間分減算した値とする。そして、その後、図5のステップS312と同様に、第1の無線中継装置21は、クリアフラグを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する。そのため、ステップS311から伝送遅延時間の経過後に、カウンタ211のカウント値が上限値(Tmax)に達するため、通常通り、第1の無線中継装置21は、カウント値を0にクリアする。そして、同時に、ステップS311から伝送遅延時間の経過後に、第2の無線中継装置22は、受信した無線フレームからクリアフラグを検出するため、図5のステップS314と同様に、カウンタ221のカウント値を0にクリアする。このように、実施例2においてもカウンタ211とカウンタ221との同期を取ることができる。実施例2では、実施例1と比べて、ステップS312の後に、第1の無線中継装置21が伝送遅延時間の経過を測定する必要がなく、通常のカウントアップにより結果的に伝送遅延時間の経過後にカウンタ211のカウント値が上限値(Tmax)に達する。つまり、実施例2は、実施例1と比べて調整処理自体を簡略化できる。
<実施例3>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例3について説明する。実施例3は、実施例1との違いとして、「補正値を調整する」ことが伝送遅延時間を補正値から加算する場合について示す。
図7は、本発明の実施例3にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。尚、第2の無線中継装置22は、実施例1の図3と同等である。第1の無線中継装置21aは、図3の第1の無線中継装置21との違いとして、補正値更新部213及び遅延測定部216が補正値更新部213a及び遅延測定部216aに置き換わったものである。その他の構成は実施例1と同等であるため説明を省略する。
遅延測定部216aは、伝送遅延時間を算出した後、カウンタ211のクリアを抑止するのではなく、補正値更新部213aに伝送遅延時間を出力する。そして、補正値更新部213aは、遅延測定部216aから受け付けた伝送遅延時間を補正値に加算することにより、補正値を調整する。そのため、図6のステップS22においては、補正値更新部213aは、補正値からカウンタ211のカウント値を減算し、かつ、補正値に伝送遅延時間を加算する。
このように、本実施例3では、実施例1及び2と比べて、クリアタイミングの調整が不要となり、即時に伝送遅延時間の反映が可能となる。
<実施例4>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例4について説明する。実施例4は、第2の無線中継装置22が「一方の中継装置」であり、「補正値を調整する」ことがカウント値をクリアするタイミングに関する補正である場合について示す。特に、クリアするタイミングに関する補正として、カウント値を補正する場合について示す。
図8は、本発明の実施例4にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。第1の無線中継装置21bは、図3の第1の無線中継装置21との違いとして、無線処理部215及び遅延測定部216が無線処理部215b及び遅延測定部216bに置き換わったものである。その他の構成は実施例1と同等であるため説明を省略する。
遅延測定部216bは、RTDを測定する処理までは遅延測定部216と同様である。遅延測定部216bは、測定したRTDを無線処理部215bへ出力し、第2の無線中継装置22bへ通知する指示を行う。また、無線処理部215bは、遅延測定部216bからの指示に応じて遅延測定パルス、RTD及びクリアフラグを設定して、第2の無線中継装置22bへ送信する。特に、無線処理部215bは、RTDの送信後、カウンタ211のカウント値がクリアされた後、クリアフラグを設定した無線フレームを第2の無線中継装置22bへ送信する。
第2の無線中継装置22bは、図3の第2の無線中継装置22との違いとして、無線処理部225及び遅延測定部226が無線処理部225b及び遅延測定部226bに置き換わったものである。その他の構成は実施例1と同等であるため説明を省略する。
無線処理部225bは、受信した無線フレームのオーバーヘッドからフレームパルス、遅延測定パルス、RTD及びクリアフラグを検出する。また、無線処理部225bは、遅延測定パルス、RTD及びクリアフラグを検出した場合、遅延測定部226bへ通知する。
遅延測定部226bは、返送処理時間dtを測定する処理までは遅延測定部226と同様である。遅延測定部226bは、無線処理部225bからRTDの通知を受け付けた場合、上記(1)式により伝送遅延時間を算出する。そして、遅延測定部226bは、無線処理部225bからクリアフラグを検出した旨の通知を受け付けた場合、伝送遅延時間を用いて当該カウント値を修正することにより、タイミングに関する補正を行うものである。具体的には、遅延測定部226bは、カウント値を伝送遅延時間に修正する。
言い換えると、第2の無線中継装置22bは、第1の無線中継装置21bのカウンタ211のカウント値がクリアされてから伝送遅延時間の経過後にクリアフラグを検出する。そして、第2の無線中継装置22bは、クリアフラグを検出した際に、カウント値を0ではなく、伝送遅延時間に相当する値とする。これにより、その後、「上限値(Tmax)−伝送遅延時間」の経過後に、カウンタ211及びカウンタ221のカウント値が、同時に0にクリアされる。つまり、カウンタ211とカウンタ221との同期を取ることができる。そのため、実施例1と比べて、調整処理自体を簡略化できる。
図9は、本発明の実施例4にかかる伝送遅延時間の算出処理及び補正値の調整処理の流れを示すシーケンス図である。図5との違いは、ステップS309以降がステップS309a、S310a、S311a、S312a及びS313aに置き換わった点である。
ステップS307の後、第1の無線中継装置21bは、RTDを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22bへ送信する(S309a)。これにより、第2の無線中継装置22bにRTDと返送処理時間dtとが集約される。
そして、第2の無線中継装置22bは、受信した無線フレームに含まれるRTDと自己が測定した返送処理時間dtとを用いて、伝送遅延時間を算出する(S310a)。
一方、第1の無線中継装置21bは、カウンタ211のクリアタイミングにカウント値を0にクリアする(S311a)。そして、同時に、第1の無線中継装置21bは、クリアフラグを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する(S312a)。ステップS311aから伝送遅延時間の経過後に、第2の無線中継装置22bは、受信した無線フレームからクリアフラグを検出し、カウント値を伝送遅延時間に補正する(S313a)。そのため、この後、「上限値(Tmax)−伝送遅延時間」の経過後に、カウンタ211とカウンタ221は共にカウント値のクリアタイミングとなり、同期する。
<実施例5>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例5について説明する。実施例5は、実施例4との違いとして、「補正値を調整する」ことを、伝送遅延時間を補正値から加算することとする場合について示す。
図10は、本発明の実施例5にかかる無線通信を行う2台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。第1の無線中継装置21bは、図8と同等である。第2の無線中継装置22cは、図8の第2の無線中継装置22bとの違いとして、補正値更新部223及び遅延測定部226bが補正値更新部223c及び遅延測定部226cに置き換わったものである。尚、無線処理部225cは、無線処理部225bと同等である。その他の構成は実施例4と同等であるため説明を省略する。
遅延測定部226cは、伝送遅延時間を算出した後、カウンタ221のカウント値の補正を行うのではなく、補正値更新部223cに伝送遅延時間を出力する。そして、補正値更新部223cは、遅延測定部226cから受け付けた伝送遅延時間を補正値に加算することにより、補正値を調整する。そのため、図6のステップS28においては、補正値更新部223cは、補正値にカウンタ221のカウント値を加算し、かつ、補正値に伝送遅延時間を加算する。
このように、本実施例5では、実施例4と比べて、クリアタイミングの調整が不要となり、即時に伝送遅延時間の反映が可能となる。
<実施の形態2>
本発明の実施形態2は、第1の無線中継装置に対向する中継装置が2台ある場合を示す。但し、本発明の実施形態2は第1の無線中継装置に対向する中継装置が3台以上であっても適用可能である。
図11は、本発明の実施の形態2にかかる無線通信を行う3台の無線中継装置の構成を示すブロック図である。図11では、第1の無線中継装置21dと、第2の無線中継装置22cと、第3の無線中継装置23とを備える。
第1の無線中継装置21dは、図3の第1の無線中継装置21との違いとして、補正値更新部213、パケット処理部214、無線処理部215及び遅延測定部216が、補正値更新部213d、パケット処理部2141及び2142、無線処理部2151及び2152、並びに、遅延測定部216dに置き換わったものである。その他の構成は実施例1と同等であるため説明を省略する。
補正値更新部213dは、減算後の補正値を含む時刻同期パケットをパケット処理部2141及び2142の双方へ出力する。パケット処理部2141及び2142のそれぞれは、独立してパケット処理部214と同等のパケット処理を行い、パケット処理後の時刻同期パケットを無線処理部2151及び2152のそれぞれへ出力する。
無線処理部2151は、無線処理部215と同等である。無線処理部2152は、カウンタ211への通知を除くと、無線処理部215と同等である。尚、カウンタ211への通知は、無線処理部2151の代わりに無線処理部2152が行っても構わない。
遅延測定部216dは、図8及び図9の遅延測定部216bの処理を、第2の無線中継装置22c側及び第3の無線中継装置23側の双方について行う。つまり、遅延測定部216dは、第1の無線中継装置21dと第2の無線中継装置22cとの間のRTDを測定し、測定したRTDを無線処理部2151へ出力し、第2の無線中継装置22cへ通知する指示を行う。また、遅延測定部216dは、第1の無線中継装置21dと第3の無線中継装置23との間のRTDを測定し、測定したRTDを無線処理部2152へ出力し、第3の無線中継装置23へ通知する指示を行う。
第2の無線中継装置22cは、第1の無線中継装置21dの無線処理部2151と無線通信を行うものであり、図10と同等である。第3の無線中継装置23は、第1の無線中継装置21dの無線処理部2152と無線通信を行うものである。
また、第3の無線中継装置23は、マスタ装置13と時刻同期を行う他のスレーブ装置(不図示)へ時刻パケットを転送する中継装置である。第3の無線中継装置23は、他のスレーブ装置と有線伝送路(不図示)により接続されている。尚、第3の無線中継装置23は、第2の無線中継装置22cと同等の機能を有する。そのため、第3の無線中継装置23のカウンタ231、Port部232、補正値更新部233、パケット処理部234、無線処理部235及び遅延測定部236は、対応する第2の無線中継装置22cの各構成と同等である。
これにより、本実施形態2にかかる通信システムは、第1の無線中継装置21dと第2の無線中継装置22cとの間の伝送遅延時間と、第1の無線中継装置21dと第3の無線中継装置23との間の伝送遅延時間とを、それぞれ正確に算出し、それぞれのスレーブ装置へ転送される補正値も正確に調整することができる。
尚、上記では、第2の無線中継装置及び第3の無線中継装置に実施例5相当のものを適用したが、実施例4相当のものを適用しても構わない。
尚、本実施形態2にかかる通信システムは、実施の形態1に以下の構成を加えることで実現できる。すなわち、通信システムは、
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行う他のスレーブ装置へ転送する第3の無線中継装置をさらに備え、
前記第1の無線中継装置は、
前記第1の無線フレームを前記第3の無線中継装置へさらに送信し、
前記第3の無線中継装置は、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第3のパルスを設定した第3の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1のパルスの検出時から前記第3のパルスの設定時までの第3の時間を測定し、
前記第1の無線中継装置は、
受信した前記第3の無線フレームから前記第3のパルスを検出し、
前記第1のパルスの設定時から前記第3のパルスの検出時までの第4の時間を測定し、
前記測定した前記第4の時間を前記第3の無線中継装置へ送信し、
前記第3の無線中継装置は、
前記第1の無線中継装置から受信した前記第4の時間と、自己が測定した前記第3の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する。
<その他の実施の形態>
尚、本発明の実施形態1及び2と上述した特許文献1との違いについて補足する。まず、IEEE1588v2では超高精度の時刻同期(nsオーダの精度)を要求される。ここで、上述した特許文献1にかかる技術は、スレーブ装置で発生する「中継時間」を計測応答フレームに多重し、その値を用いて時刻同期を行い、中継時間は各スレーブ装置にて測定するものといえる。しかし、マスタ装置と各スレーブ装置は、通常、異なるクロックで動作している為、各スレーブ装置におけるクロック間隔(カウント間隔)には揺らぎがある。そのため、各スレーブ装置のカウンタで「中継時間」として測定した時間は、マスタ装置のカウンタを基準とした場合、カウント間隔の揺らぎによる誤差が発生する。例えば、マスタ装置とスレーブ装置の各カウンタに使用するクロック間隔にそれぞれ100ppmのズレがあったとする。このとき、スレーブ1台あたり100us転送時間かかる場合、100nsの誤差が生じる。スレーブ装置の3台で最大300ns、往復で最大600nsの誤差が発生し、高精度同期システムとしては精度が不十分と言わざるを得ない。
一方、本発明の実施の形態1では無線通信を前提としており、無線区間は「無線フレーム」と呼ぶ、連続的なフレームでデータのやり取りを行っている。この無線フレームにはフレームパルス(FP)と呼ぶ同期パルスを定期的に送信する事により、常時、クロック同期を行っている。従って、第1の無線中継装置と第2の無線中継装置ではカウント間隔の同期がとれた状態となっている。そのため、本発明の実施例1では、第1の無線中継装置21のカウンタ211と、第2の無線中継装置22のカウンタ221とは、カウント間隔の同期がとれたクロックで動作するため、特許文献1のようなカウント間隔の揺らぎによる誤差は発生しない。
さらに、特許文献1の様に遅延測定にパケットを使用する場合、「宛先」「送信元」「フレーム種別」「往復中継時間」「基準時刻」「補正後マスタ往復伝搬遅延時間」「先行中継時間」などの情報を多重する必要がある(特許文献1の段落0121〜0124)。そのため、回線帯域のリソースを多く使用する。回線帯域が広い場合には問題ないが、無線回線では回線状況などにより帯域が狭い場合もあり、帯域を節約することは重要である。
一方、本発明の実施の形態1の場合、遅延の測定はパルス(1ビット)のやり取りのみで済み、遅延測定後にマスタ装置とスレーブ装置の間でやり取りするデータも、実施例1〜3の場合は返送処理時間dtのみ、実施例4及び5の場合はRTD測定結果(T)のみでよい。そのため、本発明の実施の形態1では、帯域を節約できるという効果も奏する。
尚、本実施の形態1にかかる第1の無線中継装置21又は第2の無線中継装置22は、次のような構成としても、同等の効果を奏する。すなわち、
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置との間で無線通信により中継する複数の無線中継装置のうちの一つであり、
第1の無線フレームに第1のパルスを設定し、当該第1の無線フレームを前記複数の無線中継装置のうちの他の無線中継装置へ送信し、当該他の無線中継装置から当該第1の無線フレームに対して折り返され、かつ、第2のパルスが設定された第2の無線フレームを受信し、当該第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出する無線通信部と、
前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて自己と前記他の無線中継装置との間の伝送遅延時間を測定する測定部と、
前記伝送遅延時間を用いて当該時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する調整部と、
を備える無線中継装置。
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
を備え、
前記第1の無線中継装置は、
第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
前記第2の無線中継装置は、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1の無線中継装置は、
受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置は、
少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する
通信システム。
(付記2)
前記第1の無線中継装置は、
前記第1のパルスの設定時から前記第2のパルスの検出時までの第1の時間を測定し、
前記第2の無線中継装置は、
前記第1のパルスの検出時から前記第2のパルスの設定時までの第2の時間を測定し、
前記第1の無線中継装置及び前記第2の無線中継装置は、
前記一方の中継装置に前記第1の時間及び前記第2の時間を集約させ、
前記一方の中継装置は、
前記第1の時間及び前記第2の時間に基づいて、前記伝送遅延時間を算出し、
前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
付記1に記載の通信システム。
(付記3)
前記一方の中継装置は、前記第1の無線中継装置であり、
前記第2の無線中継装置は、前記測定した前記第2の時間を前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1の無線中継装置は、
前記第2の無線中継装置から受信した前記第2の時間と、自己が測定した前記第1の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
付記2に記載の通信システム。
(付記4)
前記一方の中継装置は、前記第2の無線中継装置であり、
前記第1の無線中継装置は、前記測定した前記第1の時間を前記第2の無線中継装置へ送信し、
前記第2の無線中継装置は、
前記第1の無線中継装置から受信した前記第1の時間と、自己が測定した前記第2の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
付記2に記載の通信システム。
(付記5)
前記第1の無線中継装置が有する第1のカウンタと前記第2の無線中継装置が有する第2のカウンタとは、前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間で送受信される任意の無線フレームに含まれる同期パルスの検出タイミングによりカウント間隔が同期しており、
前記一方の中継装置は、
前記伝送遅延時間に基づいて、前記第1及び前記第2のカウンタのうち当該一方の中継装置が有する対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングに関する補正を行うことにより、前記補正値を調整する
付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
(付記6)
前記一方の中継装置は、
前記対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングを前記伝送遅延時間分変更することにより、前記タイミングに関する補正を行う
付記5に記載の通信システム。
(付記7)
前記一方の中継装置は、
前記対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングにおいて、前記伝送遅延時間を用いて当該カウント値を修正することにより、前記タイミングに関する補正を行う
付記5に記載の通信システム。
(付記8)
前記一方の中継装置は、
前記伝送遅延時間を前記補正値に加算することにより、前記補正値を調整する
付記1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
(付記9)
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行う他のスレーブ装置へ転送する第3の無線中継装置をさらに備え、
前記第1の無線中継装置は、
前記第1の無線フレームを前記第3の無線中継装置へさらに送信し、
前記第3の無線中継装置は、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第3のパルスを設定した第3の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1のパルスの検出時から前記第3のパルスの設定時までの第3の時間を測定し、
前記第1の無線中継装置は、
受信した前記第3の無線フレームから前記第3のパルスを検出し、
前記第1のパルスの設定時から前記第3のパルスの検出時までの第4の時間を測定し、
前記測定した前記第4の時間を前記第3の無線中継装置へ送信し、
前記第3の無線中継装置は、
前記第1の無線中継装置から受信した前記第4の時間と、自己が測定した前記第3の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
付記3に記載の通信システム。
(付記10)
前記補正値は、前記マスタ装置と前記スレーブ装置の間で前記時刻同期パケットの中継を行う各中継装置に当該時刻同期パケットが滞留した時間の総和である
付記1乃至8のいずれか1項に記載の通信システム。
(付記11)
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
を備える通信システムにおける時刻同期方法であって、
前記第1の無線中継装置が、
第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
前記第2の無線中継装置が、
受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
前記第1の無線中継装置が、
受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置が、
少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する
時刻同期方法。
(付記12)
時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置との間で無線通信により中継する複数の無線中継装置のうちの一つであり、
第1の無線フレームに第1のパルスを設定し、当該第1の無線フレームを前記複数の無線中継装置のうちの他の無線中継装置へ送信し、当該他の無線中継装置から当該第1の無線フレームに対して折り返され、かつ、第2のパルスが設定された第2の無線フレームを受信し、当該第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出する無線通信部と、
前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて自己と前記他の無線中継装置との間の伝送遅延時間を測定する測定部と、
前記伝送遅延時間を用いて当該時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する調整部と、
を備える無線中継装置。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2014年11月5日に出願された日本出願特願2014−224840を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1000 通信システム
11 GNSS衛星
12 GNSS受信機
13 マスタ装置
14 スレーブ装置
21 第1の無線中継装置
21a 第1の無線中継装置
21b 第1の無線中継装置
21c 第1の無線中継装置
21d 第1の無線中継装置
211 カウンタ
212 Port部
213 補正値更新部
213a 補正値更新部
213d 補正値更新部
214 パケット処理部
2141 パケット処理部
2142 パケット処理部
215 無線処理部
2151 無線処理部
2152 無線処理部
215c 無線処理部
216 遅延測定部
216b 遅延測定部
216c 遅延測定部
216d 遅延測定部
22 第2の無線中継装置
22b 第2の無線中継装置
22c 第2の無線中継装置
221 カウンタ
222 Port部
223 補正値更新部
223c 補正値更新部
224 パケット処理部
225 無線処理部
225b 無線処理部
225c 無線処理部
226 遅延測定部
226b 遅延測定部
226c 遅延測定部
23 第3の無線中継装置
231 カウンタ
232 Port部
233 補正値更新部
234 パケット処理部
235 無線処理部
236 遅延測定部
31 有線伝送路
32 有線伝送路
33 無線伝送路
RF1 無線フレーム群
F1 無線フレーム
F11 オーバーヘッド
F12 ペイロード
F13 オーバーヘッド
F14 ペイロード
P11 フレームパルス
P12 遅延測定パルス
PTP 時刻同期パケット
CF 補正値
RF2 無線フレーム群
F2 無線フレーム
F21 オーバーヘッド
F22 ペイロード
P21 フレームパルス
P22 遅延測定パルス
まず、第1の無線中継装置21は、第2の無線中継装置22との間のRound Trip Delay(RTD)を測定する。そのために、第1の無線中継装置21は、遅延測定パルス(第1のパルス)を設定した第1の無線フレームを第2の無線中継装置22に送信する。そして、第2の無線中継装置22は、遅延測定パルス(第2のパルス)を設定した第2の無線フレームを第1の無線中継装置21に返送する。そして、第1の無線中継装置21又は第2の無線中継装置22のいずれか一方の中継装置は、少なくとも第1のパルスの設定及び第2のパルスの検出に基づいて算出される第1の無線中継装置21と第2の無線中継装置22との間の伝送遅延時間を用いて、時刻同期パケットに含まれる補正値を調整する。
無線処理部225は、第1の無線中継装置21から無線伝送路33を介して無線フレームを受信し、受信した無線フレームについて解析等を行う。例えば、無線処理部225は、受信した無線フレームのオーバーヘッドからフレームパルス、遅延測定パルス及びクリアフラグを検出する。無線処理部225は、フレームパルスを検出した場合、カウンタ221へ通知し、カウンタ221のカウント間隔を調整させる。特に、フレームパルスは常時、無線フレームに含まれるため、カウンタ211とカウンタ221とは、カウント間隔が同期している。
言い換えると、カウント値が上限値(Tmax)に達したときに(例えば、図5のステップS311のタイミングに)、第1の無線中継装置21は、カウント値を0ではなく、伝送遅延時間分減算した値とする。そして、その後、図5のステップS312と同様に、第1の無線中継装置21は、クリアフラグを含めた無線フレームを第2の無線中継装置22へ送信する。そのため、ステップS311から伝送遅延時間の経過後に、カウンタ211のカウント値が上限値(Tmax)に達するため、通常通り、第1の無線中継装置21は、カウント値を0にクリアする。そして、同時に、ステップS311から伝送遅延時間の経過後に、第2の無線中継装置22は、受信した無線フレームからクリアフラグを検出するため、図5のステップS314と同様に、カウンタ221のカウント値を0にクリアする。このように、実施例2においてもカウンタ211とカウンタ221との同期を取ることができる。実施例2では、実施例1と比べて、ステップS312の後に、第1の無線中継装置21が伝送遅延時間の経過を測定する必要がなく、通常のカウントアップにより結果的に伝送遅延時間の経過後にカウンタ211のカウント値が上限値(Tmax)に達する。つまり、実施例2は、実施例1と比べて調整処理自体を簡略化できる。
<実施例3>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例3について説明する。実施例3は、実施例1との違いとして、「補正値を調整する」ことが伝送遅延時間を補正値加算する場合について示す。
<実施例5>
続いて、本発明の実施の形態1の具体例である実施例5について説明する。実施例5は、実施例4との違いとして、「補正値を調整する」ことを、伝送遅延時間を補正値加算することとする場合について示す。

Claims (12)

  1. 時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
    前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
    を備え、
    前記第1の無線中継装置は、
    第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
    前記第2の無線中継装置は、
    受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
    前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
    前記第1の無線中継装置は、
    受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
    前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置は、
    少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する
    通信システム。
  2. 前記第1の無線中継装置は、
    前記第1のパルスの設定時から前記第2のパルスの検出時までの第1の時間を測定し、
    前記第2の無線中継装置は、
    前記第1のパルスの検出時から前記第2のパルスの設定時までの第2の時間を測定し、
    前記第1の無線中継装置及び前記第2の無線中継装置は、
    前記一方の中継装置に前記第1の時間及び前記第2の時間を集約させ、
    前記一方の中継装置は、
    前記第1の時間及び前記第2の時間に基づいて、前記伝送遅延時間を算出し、
    前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記一方の中継装置は、前記第1の無線中継装置であり、
    前記第2の無線中継装置は、前記測定した前記第2の時間を前記第1の無線中継装置へ送信し、
    前記第1の無線中継装置は、
    前記第2の無線中継装置から受信した前記第2の時間と、自己が測定した前記第1の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
    前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
    請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記一方の中継装置は、前記第2の無線中継装置であり、
    前記第1の無線中継装置は、前記測定した前記第1の時間を前記第2の無線中継装置へ送信し、
    前記第2の無線中継装置は、
    前記第1の無線中継装置から受信した前記第1の時間と、自己が測定した前記第2の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
    前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
    請求項2に記載の通信システム。
  5. 前記第1の無線中継装置が有する第1のカウンタと前記第2の無線中継装置が有する第2のカウンタとは、前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間で送受信される任意の無線フレームに含まれる同期パルスの検出タイミングによりカウント間隔が同期しており、
    前記一方の中継装置は、
    前記伝送遅延時間に基づいて、前記第1及び前記第2のカウンタのうち当該一方の中継装置が有する対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングに関する補正を行うことにより、前記補正値を調整する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
  6. 前記一方の中継装置は、
    前記対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングを前記伝送遅延時間分変更することにより、前記タイミングに関する補正を行う
    請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記一方の中継装置は、
    前記対象カウンタのカウント値をクリアするタイミングにおいて、前記伝送遅延時間を用いて当該カウント値を修正することにより、前記タイミングに関する補正を行う
    請求項5に記載の通信システム。
  8. 前記一方の中継装置は、
    前記伝送遅延時間を前記補正値に加算することにより、前記補正値を調整する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システム。
  9. 前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行う他のスレーブ装置へ転送する第3の無線中継装置をさらに備え、
    前記第1の無線中継装置は、
    前記第1の無線フレームを前記第3の無線中継装置へさらに送信し、
    前記第3の無線中継装置は、
    受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
    前記第1のパルスの検出に応じて、第3のパルスを設定した第3の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
    前記第1のパルスの検出時から前記第3のパルスの設定時までの第3の時間を測定し、
    前記第1の無線中継装置は、
    受信した前記第3の無線フレームから前記第3のパルスを検出し、
    前記第1のパルスの設定時から前記第3のパルスの検出時までの第4の時間を測定し、
    前記測定した前記第4の時間を前記第3の無線中継装置へ送信し、
    前記第3の無線中継装置は、
    前記第1の無線中継装置から受信した前記第4の時間と、自己が測定した前記第3の時間とを用いて、前記伝送遅延時間を算出し、
    前記算出した前記伝送遅延時間を用いて前記補正値を調整する
    請求項3に記載の通信システム。
  10. 前記補正値は、前記マスタ装置と前記スレーブ装置の間で前記時刻同期パケットの中継を行う各中継装置に当該時刻同期パケットが滞留した時間の総和である
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の通信システム。
  11. 時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置から受信し、無線通信により転送する第1の無線中継装置と、
    前記第1の無線中継装置から前記無線通信により受信した前記時刻同期パケットを、前記時刻同期を行うスレーブ装置へ転送する第2の無線中継装置と、
    を備える通信システムにおける時刻同期方法であって、
    前記第1の無線中継装置が、
    第1のパルスを設定した第1の無線フレームを前記第2の無線中継装置へ送信し、
    前記第2の無線中継装置が、
    受信した前記第1の無線フレームから前記第1のパルスを検出し、
    前記第1のパルスの検出に応じて、第2のパルスを設定した第2の無線フレームを前記第1の無線中継装置へ送信し、
    前記第1の無線中継装置が、
    受信した前記第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出し、
    前記第1の無線中継装置又は前記第2の無線中継装置のいずれか一方の中継装置が、
    少なくとも前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて算出される前記第1の無線中継装置と前記第2の無線中継装置との間の伝送遅延時間を用いて、前記時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する
    時刻同期方法。
  12. 時刻同期を行うための補正値を含む時刻同期パケットを、当該時刻同期を行うマスタ装置とスレーブ装置との間で無線通信により中継する複数の無線中継装置のうちの一つであり、
    第1の無線フレームに第1のパルスを設定し、当該第1の無線フレームを前記複数の無線中継装置のうちの他の無線中継装置へ送信し、当該他の無線中継装置から当該第1の無線フレームに対して折り返され、かつ、第2のパルスが設定された第2の無線フレームを受信し、当該第2の無線フレームから前記第2のパルスを検出する無線通信手段と、
    前記第1のパルスの設定及び前記第2のパルスの検出に基づいて自己と前記他の無線中継装置との間の伝送遅延時間を測定する測定手段と、
    前記伝送遅延時間を用いて当該時刻同期パケットに含まれる前記補正値を調整する調整手段と、
    を備える無線中継装置。
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