〔実施形態の概要〕
まず、以下に説明する実施形態1〜9の概要について説明する。メッセージを音声出力する電気機器(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)が同じ内容のメッセージを何度も音声出力すると、ユーザが不愉快に感じるおそれがある。
そこで、実施形態1〜9の各電気機器は、音声を出力するとき、複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられている、上記メッセージデータにおける出力の優先度を示すスコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定する。そして、決定されたメッセージデータを使用して音声が出力されると、当該メッセージデータに対応付けられているスコアを下げる(換言すれば、スコアを変更することにより、使用されたメッセージデータの優先度を下げる)。
これにより、音声を出力するために使用されたメッセージデータにおける、音声出力の優先度が下がるため、同じ内容のメッセージが何度も音声出力される可能性が低くなる。よって、ユーザは電気機器を快適に利用することができる。
以下、実施形態1〜9を詳細に説明する。なお、以下の実施形態1〜9においては、上述した出力メッセージ決定装置として、冷蔵庫、エアコン、掃除ロボットなどの家電に備えられた出力メッセージ決定装置について説明する。しかしながら、本発明に係る出力メッセージ決定装置は家電に備えられたものに限定されず、音声出力のために使用される複数のメッセージデータから、自装置と1対1で対応する音声出力機器が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置であれば、本発明を適用可能である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下のとおりである。
(出力メッセージ決定システム700)
まず、図2を参照して、出力メッセージ決定システム700(書き込みデータ送信指示システム)について説明する。図2は、出力メッセージ決定システム700の概略図である。
図2に示すように、出力メッセージ決定システム700は、電気機器10(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)、エージェントサーバ600(書き込みデータ送信装置)、および家族伝言板サーバ610(情報処理装置)を含む。また、家族伝言板には、家族のメンバー(例えば、お父さん、お母さん、子供など)の所持する携帯端末300(端末装置、表示装置)、310、および320にてアクセスし、書き込みおよび閲覧などを行うことができるようになっている。また、電気機器10は、エージェントサーバ600と無線通信接続されている。電気機器10は例えば冷蔵庫、エアコン、掃除ロボットなどであるが、その種類および数は特に限定されるものではない。
電気機器10は、ユーザが電気機器10に備えられた所定のボタンを押下する、または、ユーザが電気機器10に備えられたカメラの撮影領域に入るなどのトリガが発生したときに、メッセージを音声出力する。さらに、電気機器10は、音声出力したメッセージを示すデータ(例えば、音声出力したメッセージのID)を、当該メッセージに応じた書き込みを家族伝言板に投稿させるための指示とともに、無線ルータ100およびインターネット網200を介してエージェントサーバ600に送信する。なお、電気機器10の詳細については後述する。また、トリガについては上記の例に限定されるものではなく、例えば、電気機器10とユーザの携帯端末とが、近距離通信(NEC)を行った場合などに、電気機器10はメッセージを音声出力してもよい。
エージェントサーバ600は、電気機器10で使用される各種データを管理する。また、エージェントサーバ600は、電気機器10からの指示に応じて、家族伝言板に書き込みを行う。具体的には、エージェントサーバ600は、電気機器10を擬人化したキャラクタとして書き込みを行う。これにより、家族伝言板を使用するユーザは、家族伝言板において、電気機器10とのコミュニケーションを疑似体験することができる。なお、エージェントサーバ600の詳細については後述する。
家族伝言板サーバ610は、投稿された書き込みデータを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置である。具体的には、携帯端末300、310、および320に対する家族伝言板の表示画面の提示、および書き込みの管理などの家族伝言板に関する処理全般を行う。上記処理の一例としては、電気機器10または携帯端末300、310、および320のいずれかから送信されたデータを反映させた表示画面を生成し、携帯端末300、310、および320へ送信する。
携帯端末300、310、および320は、家族伝言板の閲覧および家族伝言板への書き込みを行うための装置である。図2では、携帯端末300、310、および320がスマートフォンである例を示しているが、家族伝言板の閲覧および家族伝言板への書き込みを行うことができるものであればこれに限定されるものではない。
携帯端末300は、操作部301、音声取得部302、記憶部303、通信部304、表示部305、投稿生成部311、通信制御部312、および表示制御部313(表示部)を含む。なお、携帯端末310および320は、携帯端末300と同様の構成であるため、その説明を省略する。
操作部301は、ユーザによる入力操作を受け付ける入力デバイスである。操作部301は、指示体(指またはペンなど)の接触(接近も含む)を受け付けるタッチ面と、指示体とタッチ面との間の接触の有無、および、接触位置(座標)を検知するためのタッチセンサとで構成されている。タッチセンサは、指示体とタッチ面との接触の有無を検知できるのであれば、どのようなセンサで実現されてもよい。また、操作部301は、検知した座標などを投稿生成部311に出力する。
なお、操作部301は、表示部305とともにタッチパネルを形成していてもよい。また、操作部301は、物理キーであってもよい。この場合、操作部301は、ユーザに押下された物理キーを示す情報を投稿生成部311に出力する。
音声取得部302は、携帯端末300の周囲で発せられた音声を取得する、いわゆるマイクである。音声取得部302は、取得した音声を投稿生成部311に出力する。
記憶部303は、携帯端末300にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部303は例えば、画像データや映像データなどを記憶しており、ユーザは当該画像データや映像データなどを家族伝言板に投稿することができる。
通信部304は、携帯端末300と外部機器との間で情報の送受信を行うための通信デバイスである。通信部304は例えば、通信制御部312に制御されて、家族伝言板に投稿するためのデータを家族伝言板サーバ610に送信する。また、通信部304は、家族伝言板サーバ610が生成した家族伝言板の表示画面を受信し、通信制御部312に出力する。
表示部305は、携帯端末300が処理する情報を画像として表示領域に表示する表示デバイスであり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)である。表示部305は例えば、表示制御部313によって制御されて、家族伝言板の表示画面を表示する。
投稿生成部311は、家族伝言板サーバ610に送信するデータ(投稿データ)を生成するものである。投稿生成部311は、操作部301から入力された座標情報に基づいて、文字列データを生成したり、記憶部303に記憶されている画像データや映像データなどを読み出したりする。また、投稿生成部311は、音声取得部302に音声が入力された場合、当該音声から音声データを生成する。そして、投稿生成部311は、これらのデータを投稿データとして通信制御部312に供給する。
通信制御部312は、通信部304を制御するものである。通信制御部312は例えば、投稿生成部311が生成した投稿データを、通信部304を介して家族伝言板サーバ610に送信する。また、通信制御部312は、通信部304を介して家族伝言板サーバ610から受信した家族伝言板の表示画面を、表示制御部313に供給する。
表示制御部313は、表示部305を制御するものである。表示制御部313は例えば、通信制御部312から供給された家族伝言板の表示画面を表示部305に表示させる。
なお、携帯端末300に一般的に備えられているその他の部材については、本発明との関連性が薄いため、ここでの説明を省略している。
(電気機器10の要部構成)
次に、図1を参照して、電気機器10の要部構成について説明する。図1は、本実施形態に係る電気機器10の要部構成の一例を示すブロック図である。電気機器10は、入力部11(検知部)、制御部12、記憶部13、音声出力部14、通信部15を備える構成である。なお、電気機器10は、出力メッセージ決定装置1と一体となっている(出力メッセージ決定装置1は、電気機器10の内部に備えられている)。図1において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置1である。なお、電気機器10と出力メッセージ決定装置1とが一体となっている場合、電気機器10が出力メッセージ決定装置であると表現することもできる。これは、他の実施形態でも同様である。また、出力メッセージ決定装置1は、電気機器10と着脱可能に構成されていてもよい。つまり、出力メッセージ決定装置1の機能を、電気機器10と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。なお、通信部15は、出力メッセージ決定装置1の外部に備えられていてもよい。また、電気機器10における一般的な機能(例えば、電気機器10が冷蔵庫である場合の冷却機能など)を実現する部材は、本発明との関連性が薄いため、その説明および図1への図示を省略する。これは、以降の実施形態2〜9においても同様である。
なお、出力メッセージ決定装置1は、電気機器10とは別体であってもよい。この場合、出力メッセージ決定装置1は、電気機器10と通信可能な構成となっている。これは、以下の実施形態2〜9においても同様である。
入力部11は、電気機器10が音声メッセージを出力するためのトリガを発生させるための入力デバイスである。換言すれば、入力部11は、自装置の近傍に存在するユーザを検知する検知デバイスである。入力部11は例えば物理キーであり、ユーザが当該物理キーを押下したとき、上記トリガが発生し、電気機器10は音声メッセージを出力する。なお、入力部11はタッチパネルであってもよい。また、タッチパネルにキーを模したUI部品が表示されていてもよい。
また、入力部11は、カメラであってもよい。この場合、当該カメラが撮影可能な領域である撮影領域にユーザが入ったとき、上記トリガが発生し、電気機器10は音声メッセージを出力する。
入力部11は、トリガが発生したことを示す情報、例えば、物理キーが押下されたことを示す情報、タッチパネルにおいてタッチされた座標(UI部品が表示されている座標)の情報、または、ユーザが撮影されたことを示す情報を、後述するスコア判定部21(出力データ決定部)に供給する。
音声出力部14は、音声を出力する、いわゆるスピーカである。音声出力部14としては、既存のスピーカを使用することができる。
通信部15は、電気機器10と外部機器との間で情報の送受信を行うための通信デバイスである。通信部15は例えば、音声として出力されたランダムメッセージを示すデータ(当該ランダムメッセージのメッセージID)と、後述する投稿指示部24(第2の投稿指示部)によって生成された、当該ランダムメッセージに応じた書き込みを家族伝言板に投稿させるための指示(出力通知投稿要求)とをエージェントサーバ600(外部の機器)に送信する。また、通信部15は、エージェントサーバ600から送信された複数のランダムメッセージのメッセージデータ、および、当該ランダムメッセージを示すメッセージIDを含む音声決定情報を受信する。なお、音声決定情報の詳細については後述する。
記憶部13は、電気機器10、具体的には出力メッセージ決定装置1にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部13は、音声決定情報記憶部31、およびメッセージデータ記憶部32(メッセージ記憶部)を含む。
メッセージデータ記憶部32は、電気機器10が音声として出力するメッセージデータが記憶されている。ここで、図4の(b)を参照して、メッセージデータの詳細について説明する。図4の(b)は、電気機器10に記憶されているメッセージデータの一例を示す図である。なお、メッセージデータ記憶部32に記憶されているメッセージデータはテキストデータであってもよいし、音声データであってもよい。また、テキストデータと音声データとが対応付けられて記憶されていてもよい。
電気機器10は、メッセージデータ記憶部32に予め記憶されているメッセージデータのうち、1つのメッセージデータに従って音声を出力する。例えば、図4の(b)に示すメッセージIDがV001のメッセージデータに従って音声を出力する場合、電気機器10は、「これからもよろしくね」という音声を出力する。ここで、ユーザにとっては、電気機器10がどのような音声を出力するか事前にわからないため、電気機器10が出力する音声は、複数のメッセージデータの中からランダムに選択されて出力される音声であるといえる。そのため、以降、メッセージデータ記憶部32に予め記憶されているメッセージデータをランダムメッセージと称する。後述する音声決定情報31aは、この複数のランダムメッセージの中から、どのメッセージデータに従って音声を出力するかを決定するための情報である。
なお、ランダムメッセージの数、およびメッセージの内容は図4の(b)の例に限定されるものではない。また、図4の(b)は、ランダムメッセージを説明するためのテーブル形式の図であるが、実際にこのようなデータ構造の情報がメッセージデータ記憶部32に記憶されていてもよい。この場合、「メッセージ」のカラムに格納されている文字列データを音声データに変換することによって音声を出力する。また、上述するように、メッセージIDと文字列データに、音声データが対応付けられてメッセージデータ記憶部32に記憶されていてもよい。この場合、音声データを読み出すことで音声を出力する。
また、メッセージデータ記憶部32には、メッセージの内容が同じであるが、音声の高低、出力時間、抑揚などが異なる音声データに、異なるメッセージIDを対応付けて記憶していてもよい。
音声決定情報記憶部31は、電気機器10が出力する音声メッセージを決定するための音声決定情報を記憶している。音声決定情報は、後述するランダムメッセージ制御部25によって音声決定情報記憶部31に記憶される。ここで、図4の(a)を参照して、音声決定情報の詳細について説明する。図4の(a)は、電気機器10に記憶されている音声決定情報31aのデータ構造および具体例を示す図である。
図4の(a)に示すように、音声決定情報31aはメッセージIDとスコアとを対応付けた情報である。なお、図4の(a)のように音声決定情報31aをテーブル形式の情報としたのは一例であり、音声決定情報31aのデータ構造はこの例に限定されるものではない。
「メッセージID」のカラムには、メッセージデータ記憶部32に記憶されている各ランダムメッセージを示す情報であるメッセージIDが格納される。メッセージIDは、上述したようにランダムメッセージのデータ名であり、英数字からなる文字列として説明するが、各ランダムメッセージを識別できるものであれば特に限定されるものではない。
「スコア」のカラムには、ランダムメッセージが音声出力されるときの優先度を示すための、大小関係が規定された情報が格納される。例えば、「スコア」のカラムには、図4の(a)に示すように、100を最大値とする20、40、60、80、100の5種類の数値のいずれかが格納されてもよいし、Aを最大値とするA〜Eの5種類のアルファベットのいずれかが格納されてもよい。また、上記の2つの例のスコアは5段階であるが、これに限定されるものではない。例えば、格納される数値は100を最大値とする0、50、100のいずれか、すなわち、スコアが3段階であってもよい。また、スコアの最大値は100に限定されるものではないし、スコアの最小値も上述した0または20に限定されるものではない。
上述したように、「スコア」のカラムに格納される情報は、メッセージデータ記憶部32に記憶されているランダムメッセージから、音声として出力されるランダムメッセージを決定するときの優先度を示す。つまり、図4の(a)の例の場合、メッセージIDに対応付けられている数値が大きいほど上記優先度が高くなる。換言すれば、対応付けられている数値が大きいメッセージIDが示すランダムメッセージは、音声として出力される可能性が高くなる。具体的には、図4の(a)の例では、メッセージIDがV002およびV009であるランダムメッセージのスコアが100であるため、音声として出力される可能性が最も高い。ここで仮に、スコアが100であるメッセージIDが無い場合は、音声として出力される可能性が最も高くなるランダムメッセージは、スコアが80であるメッセージIDが示すランダムメッセージとなる。
制御部12は、電気機器10が備える各部を統括制御するものである。制御部12は、スコア判定部21、出力音声取得部22、スコア制御部23(制御部)、投稿指示部24、およびランダムメッセージ制御部25を含む。
スコア判定部21は、スコアの最も高いメッセージIDを特定するものである。具体的には、スコア判定部21は、入力部11からトリガが発生したことを示す情報を取得すると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31aを確認する。そして、音声決定情報31aの中から、スコアの最も高いメッセージIDを特定する。ここで、スコアの最も高いメッセージIDが複数ある場合は、スコアの最も高いすべてのメッセージIDを特定し、特定したメッセージIDの中から、ランダムに1つのメッセージIDを選択することで、1つのメッセージIDを特定する。そして、スコア判定部21は、特定したメッセージIDを出力音声取得部22に供給する。
図4の(a)の例の場合、スコア判定部21は、スコアが最も高いメッセージIDとして、スコアが100であるV002およびV009を特定する。そして、V002およびV009からランダムに1つ、例えばV002を選択して、選択したV002を特定したメッセージIDとして出力音声取得部22に供給する。ここで仮に、スコアが100であるメッセージIDが音声決定情報31aに無い場合は、スコアが80であるメッセージIDを特定して、特定したメッセージIDを出力音声取得部22に供給する。
出力音声取得部22は、音声として出力されるメッセージデータ(ランダムメッセージ)を取得するものである。具体的には、出力音声取得部22は、スコア判定部21から供給されたメッセージIDをデータ名として有するメッセージデータを読み出す。そして、読み出したメッセージデータに従って、音声出力部14から音声を出力させる。また、出力音声取得部22は、音声として出力したメッセージデータのメッセージIDをスコア制御部23および投稿指示部24に供給する。
スコア制御部23は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。具体的には、スコア制御部23は、出力音声取得部22からメッセージIDを供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31aから、供給されたメッセージIDを特定する。そして、特定したメッセージIDに対応付けられているスコアを変更する。
より具体的には、スコア制御部23は、特定したメッセージIDに対応付けられている数値を下げる。換言すれば、音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられた数値を下げる。例えば、スコアが上述した20〜100の5段階である場合に、特定したメッセージID(音声として出力されたランダムメッセージのメッセージID)に対応付けられている数値が100であるとき、当該数値を80にする。また例えば、特定したメッセージIDに対応付けられている数値が60であるとき、当該数値を40にする。これにより、音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられたスコアが、音声決定情報31aにおいて最も大きい値となる可能性は低くなる。よって、電気機器10から同じ内容の音声が連続して出力される可能性が低くなるため、ユーザは電気機器10を快適に利用することができる。
なお、上述した例では、5段階のスコアが予め決まっており(20、40、60、80、100の5段階)、音声として出力されたランダムメッセージのスコアを1段階下げる例について説明したが、スコア制御部23によるスコアの変更処理は、この例に限定されない。例えば、「音声出力後のスコア=(スコアの最大値)+{(発話回数)×(負の定数)}」といった計算式を用いて、音声として出力されたランダムメッセージのスコアを決定してもよい。なお、負の定数はすべてのメッセージIDに対応付けられているスコアにおいて同じであってもよいし、メッセージIDごとに異なる値を設定可能であってもよい。
なお、スコア制御部23は、音声決定情報31aに記憶されているスコアがすべて最小値になったとき、すべてのスコアを最大値に変更してもよい。また、スコア制御部23は、スコアが最小値となったランダムメッセージを削除し、外部のサーバから新たなランダムメッセージを取得し、メッセージデータ記憶部32に記憶してもよい。
直前に出力されたランダムメッセージは選択されないようにしてもよい。例えば、音声決定情報31aにおいて、メッセージIDとスコアに、直前に出力されたか否かを示す直前出力情報を対応付けて記録しておき、直前出力情報が、当該メッセージIDのランダムメッセージが直前に出力されたことを示している場合は、当該メッセージIDのスコアが音声決定情報31aにおいて最も大きい値であっても、スコア判定部21が選択しないようにしてもよい。これにより、同じ内容の音声が連続して出力されることはなくなるので、ユーザはより電気機器10を快適に利用することができる。
投稿指示部24は、電気機器10として家族伝言板に書き込む指示を行うものである。具体的には、投稿指示部24は、出力音声取得部22からメッセージIDを供給されると、音声として出力したメッセージデータに応じた書き込みを家族伝言板に投稿させるための指示である出力通知投稿要求を生成し、供給されたメッセージIDとともに、通信部15を介してエージェントサーバ600に送信する。
ランダムメッセージ制御部25は、エージェントサーバ600から受信したメッセージデータ(ランダムメッセージ)を管理するものである。具体的には、ランダムメッセージ制御部25は、エージェントサーバ600からメッセージデータおよび音声決定情報を受信すると、音声決定情報記憶部31およびメッセージデータ記憶部32に記憶されているデータを、受信したデータに変更する。より具体的には、ランダムメッセージ制御部25は、受信したメッセージデータの中に、メッセージデータ記憶部32に記憶されていないものがあれば、当該メッセージデータをメッセージデータ記憶部32に記憶する。また、メッセージデータ記憶部32に記憶されているメッセージデータの中に、受信したメッセージデータにないものがあれば、当該メッセージデータを削除してもよい。
(エージェントサーバ600の要部構成)
次に、図3を参照して、エージェントサーバ600の要部構成について説明する。図3は、本実施形態に係るエージェントサーバ600の要部構成の一例を示すブロック図である。エージェントサーバ600は、通信部601、制御部602、記憶部603を備える構成である。
通信部601は、エージェントサーバ600と外部機器との間で情報の送受信を行うための通信デバイスである。通信部601は例えば、電気機器10から、音声として出力されたランダムメッセージを示すメッセージIDと、投稿指示部24によって生成された出力通知投稿要求を受信し、後述する投稿データ生成部623(未出力情報受信部、書き込みデータ送信部)に出力する。また、通信部15は、投稿データ生成部623から出力された投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する。さらに、通信部15は、メッセージデータ制御部622から出力されたメッセージデータ、および、音声決定情報生成部621から出力された音声決定情報を電気機器10に送信する。
制御部602は、エージェントサーバ600が備える各部を統括制御するものである。制御部602は、音声決定情報生成部621、メッセージデータ制御部622、および投稿データ生成部623を含む。
投稿データ生成部623は、家族伝言板に投稿される書き込みを家族伝言板サーバ610に作成させるための投稿データを生成するものである。具体的には、投稿データ生成部623は、通信部601を介して電気機器10から音声として出力されたランダムメッセージを示すメッセージIDと、出力通知投稿要求とを受信すると、受信したメッセージIDに応じたデータを全メッセージデータ記憶部631から読み出す。より具体的には、投稿データ生成部623は、全メッセージデータ記憶部631に記憶されている、受信したメッセージIDに対応付けられているテキストデータ(メッセージデータの内容を示すテキストデータ)、画像データ(電気機器10を示す画像データ)などを読み出し、読み出したデータから投稿データを生成する。また、投稿データには音声データや映像データなどを追加してもよい。そして、投稿データ生成部623は、生成した投稿データを、通信部601を介して家族伝言板サーバ610に送信する。
メッセージデータ制御部622は、エージェントサーバ600(全メッセージデータ記憶部631)に記憶されているメッセージデータを管理するものである。具体的には、メッセージデータ制御部622は、通信部601を介して外部からメッセージデータを受信したとき、受信したメッセージデータを全メッセージデータ記憶部631に記憶する。このとき全メッセージデータ記憶部631は、当該メッセージデータを示すメッセージIDを付して、受信したメッセージデータを記憶する。メッセージデータは例えば、ユーザが携帯端末を用いて作成した音声データであってもよいし、エージェントサーバ600の管理者が生成した音声データであってもよい。なお、前者の場合、当該音声データは家族伝言板サーバ610を介してエージェントサーバ600に送信される。
また、メッセージデータ制御部622は、全メッセージデータ記憶部631に記憶されているメッセージデータのうちの少なくとも一部を読み出し、読み出したすべてのメッセージデータと、読み出したすべてのメッセージデータのメッセージIDとともに音声決定情報生成部621に供給する。
なお、メッセージデータ制御部622は、電気機器が複数ある場合、メッセージデータを送信する電気機器を特定してもよい。このとき、メッセージデータ制御部622はさらに、送信先の電気機器を示す情報(例えば、後述する機器ID)を音声決定情報生成部621に供給してもよい。なお、電気機器が複数ある場合については、後述する実施形態2および3にて詳細に説明する。
また、メッセージデータ制御部622は、電気機器がユーザごとの音声決定情報を有する構成である場合、ユーザを示す情報(例えば、後述するユーザID)を音声決定情報生成部621に供給してもよい。なお、電気機器がユーザごとの音声決定情報を有する構成については、後述する実施形態4および5にて詳細に説明する。
音声決定情報生成部621は、電気機器10に送信する音声決定情報を生成するものである。具体的には、音声決定情報生成部621は、メッセージデータ制御部622からメッセージIDを供給されると、供給されたメッセージIDをすべて含む音声決定情報を生成する。このとき、各メッセージIDに対応付けられているスコアは、すべて最大値(初期スコア)となっている。つまり、音声決定情報生成部621によって生成された時点での音声決定情報に含まれるスコアは、すべて所定値である。また、一度も音声出力されていないメッセージデータに対応付けられているスコア(すなわち、初期スコア)は所定値であると表現することもできる。そして、音声決定情報生成部621は、生成した音声決定情報を、メッセージIDとともに供給されたメッセージデータとともに、通信部601を介して、電気機器10に送信する。
音声決定情報生成部621は、メッセージデータ制御部622から送信先の電気機器を示す情報を併せて供給されている場合は、当該情報が示す電気機器に、メッセージデータおよび音声決定情報を送信する。また、音声決定情報生成部621は、メッセージデータ制御部622からユーザを示す情報を併せて供給されている場合は、供給されたユーザを示す情報を、生成した音声決定情報に対応付けて電気機器に送信する。
メッセージデータと音声決定情報とを電気機器10に送信するタイミングとしては、まず、電気機器10が起動し、エージェントサーバ600との通信が確立したときである。そして、それ以降は定期的に、電気機器10に前回送信したメッセージデータの組み合わせとは異なる組み合わせのメッセージデータをメッセージデータ制御部622が読み出す。そして、音声決定情報生成部621が、読み出されたメッセージデータのメッセージIDをすべて含む音声決定情報を生成し、メッセージデータと音声決定情報とを電気機器10に送信する。なお、メッセージデータ制御部622は、定期的にメッセージデータを読み出すのではなく、電気機器10からの送信要求があったときにメッセージデータを読み出してもよい。また、音声決定情報生成部621は、生成した音声決定情報を記憶部603に記憶してもよい。
記憶部603は、エージェントサーバ600にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部603は、全メッセージデータ記憶部631を含む。
全メッセージデータ記憶部631には、電気機器10が音声として出力するメッセージデータがすべて記憶されている。上述したように、全メッセージデータ記憶部631に記憶されているメッセージデータのうち少なくとも一部が、電気機器10に送信される。つまり、全メッセージデータ記憶部631には、電気機器10に送信されて音声として出力される可能性のあるメッセージデータと、電気機器10に送信されていないメッセージデータとが記憶されている。なお、メッセージデータの詳細については、図4の(b)と同様であるため、ここでの説明を省略する。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図5を参照して、電気機器10(出力メッセージ決定装置1)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図5は、電気機器10における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図5は、電気機器10が音声を出力するトリガが、電気機器10に備えられた発話ボタンをユーザが押下することである例について説明している。つまり、上述した入力部11は発話ボタンを含む。これは、以降に説明する出力メッセージ決定処理のフローチャートについても同様である。
また、図5は、ランダムメッセージ制御部25が、音声決定情報記憶部31およびメッセージデータ記憶部32に記憶されているデータを変更した後の処理を示したものである。これは、以降に説明する出力メッセージ決定処理のフローチャートについても同様である。
ユーザが発話ボタンを押下したとき(S1でYES)、入力部11は発話ボタンが押下されたことを示す情報をスコア判定部21に供給する。続いて、スコア判定部21は、発話ボタンが押下されたことを示す情報を供給されると、スコアが最も高いメッセージIDを特定する(S2、出力データ決定ステップ)。具体的には、スコア判定部21は、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31aを確認し、対応付けられたスコアが最も高いメッセージIDを特定する。ここで、スコア判定部21は、供給されたメッセージIDが複数あるか否かを確認する(S3)。複数ある場合(S3でYES)、スコア判定部21は、供給された複数のメッセージIDからランダムに1つを選択することで、メッセージIDを特定する(S4)。なお、スコアが最も高いメッセージIDが1つである場合(S3でNO)、スコア判定部21は、ステップS4を省略する。そして、スコア判定部21は、特定したメッセージIDを出力音声取得部22に供給する。
出力音声取得部22は、選択したメッセージIDに対応するメッセージデータ(ランダムメッセージ)をメッセージデータ記憶部32から読み出す(S5)。そして、出力音声取得部22は、読み出したメッセージデータに従って、音声出力部14に音声を出力させる(S6)。そして、出力音声取得部22は、音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDを、スコア制御部23および投稿指示部24に供給する。
投稿指示部24はメッセージIDを供給されると、出力通知取得要求を生成し、供給されたメッセージIDおよび出力通知投稿要求をエージェントサーバに送信する(S7)。
続いて、スコア制御部23はメッセージIDを供給されると、当該メッセージIDと対応付けられて音声決定情報記憶部31に記憶されているスコアを下げる(S8、制御ステップ)。具体的には、スコア制御部23は、供給されたメッセージIDに対応付けられているスコアを1段階下げる。例えば、スコアが上述した20〜100の5段階である場合に、スコアが80であるときは、スコアを1段階下げて60にする。なお、供給されたメッセージIDに対応付けられているスコアを1段階下げた結果、音声決定情報31aに含まれるすべてのスコアが最小値になった場合は、音声決定情報31aに含まれるすべてのスコアを最大値に変更してもよい。以上で、出力メッセージ決定処理は終了する。
また、ステップS5およびステップS6と、ステップS7と、ステップS8とは、どれが先に行われてもよい。つまり、上述した例と異なり、ステップS8がステップS7より先に行われてもよいし、ステップS5およびステップS6が行われる前に、ステップS8が行われてもよい。
(メッセージ投稿処理の流れ)
次に、図6を参照して、エージェントサーバ600が実行するメッセージ投稿処理の流れについて説明する。図6は、エージェントサーバ600におけるメッセージ投稿処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、投稿データ生成部623がメッセージIDおよび出力通知投稿要求を受信した場合(S11でYES)、投稿データ生成部623は、メッセージIDに対応する投稿データを読み出す(S12)。具体的には、投稿データ生成部623は、全メッセージデータ記憶部631に記憶されている、受信したメッセージIDに対応付けられているテキストデータ(メッセージデータの内容を示すテキストデータ)、画像データ(電気機器10を示す画像データ)などを読み出し、読み出したデータから投稿データを生成する。
続いて、投稿データ生成部623は、投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する(S13)。具体的には、投稿データ生成部623は、生成した投稿データを、通信部601を介して家族伝言板サーバ610に送信する。
(実施形態1に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る出力メッセージ決定装置1は、音声決定情報31aにおいて、メッセージIDに対応付けられたスコアが最も大きいメッセージIDが示すメッセージデータ(ランダムメッセージ)の中から、音声として出力するメッセージデータを決定する。そして、音声として出力されたメッセージデータのメッセージIDに対応付けられているスコアを下げる。
これにより、次に音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられたスコアが、音声決定情報31aにおいて最も大きい値となる可能性は低くなる。つまり、直前に音声として出力されたランダムメッセージが、連続して選択される可能性は低くなる。よって、電気機器10から同じ内容の音声が連続して、あるいは短い間隔で繰り返し出力されることがなくなるため、ユーザは電気機器10を快適に利用することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る電気機器20(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)は、ユーザの家庭に設置されている複数の電気機器のうちの1つである。以降、電気機器20を第1の電気機器20a、第2の電気機器20b、第3の電気機器20cと呼称する場合がある。ここで、第1の電気機器20aを例に挙げて説明すると、第1の電気機器20aは、自装置だけでなく、ユーザの家庭に設定されている他の電気機器(第2の電気機器20b、第3の電気機器20cなど)が音声としてランダムメッセージを出力した場合、当該ランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられたスコアを下げる(つまり、ランダムメッセージは複数の電気機器20において共通のメッセージデータである)。なお、この構成は、第2の電気機器20bおよび第3の電気機器20cについても同様である。
(電気機器20の要部構成)
まず、図7を参照して、電気機器20の要部構成について説明する。図7は、本実施形態に係る電気機器20の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、実施形態2〜7におけるブロック図においては、図面の見やすさを考慮し、実施形態1にて説明したランダムメッセージ制御部25およびランダムメッセージ制御部25に関する矢印を省略している。すなわち、本実施形態以降の実施形態2〜7における電気機器は、ランダムメッセージ制御部25を有しているが、ブロック図には記載していないということである。
電気機器20は、実施形態1にて説明した電気機器10における制御部12に代えて、制御部17を備える。なお、電気機器20は、出力メッセージ決定装置2と一体となっている。すなわち、出力メッセージ決定装置2は、複数の電気機器20それぞれに対応付けられている。図7において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置2である。また、出力メッセージ決定装置2は、電気機器20と着脱可能に構成されていてもよい。つまり、出力メッセージ決定装置2の機能を、電気機器20と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
制御部17は、電気機器20が備える各部を統括制御するものである。制御部17は、投稿指示部24、スコア制御部26、スコア判定部27(出力データ決定部)、および出力音声取得部28を含む。なお、投稿指示部24については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部26は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。具体的には、スコア制御部26は、入力部11からトリガが発生したことを示す情報を取得すると、通信部15を介して、後述する履歴管理サーバ500(履歴管理装置)に出力情報取得要求(使用済メッセージ情報取得要求)を送信する。そして、通信部15を介して、履歴管理サーバ500から出力情報504bを受信する。本実施形態における出力情報504bとは、履歴管理サーバ500に記憶されている履歴情報504aに含まれる、1以上のメッセージIDを示す。また、出力情報取得要求とは、出力情報504bを電気機器20に送信させるために履歴管理サーバ500に送信する指示である。なお、本実施形態では、スコア制御部26は、入力部11からトリガが発生したことを示す情報を取得したとき(例えば、ユーザが発話ボタンを押下したときなど)に、履歴管理サーバ500に出力情報取得要求を送信しているが、この構成に限定されず、例えば、スコア制御部26は、定期的に出力情報取得要求を履歴管理サーバ500に送信してもよい。
スコア制御部26は、当該出力情報504bを取得することにより、出力メッセージ決定システム800において音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDを取得することができる。そして、スコア制御部26は、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31aにおいて、取得したメッセージIDに対応付けられているスコアを変更する。当該変更の詳細については、実施形態1で説明したスコア制御部23の機能と同様であるため、ここでの説明を省略する。そして、スコア制御部26は、スコアの変更が完了すると、トリガが発生したことを示す情報をスコア判定部27に供給する。
スコア判定部27は、スコアの最も高いメッセージIDを特定するものである。スコア判定部21は、スコア制御部26から、トリガが発生したことを示す情報を供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31aを確認する。そして、音声決定情報31aの中から、スコアの最も高いメッセージIDを特定する。なお、メッセージIDの特定の詳細については、実施形態1で説明したスコア判定部21の機能と同様であるため、ここでの説明を省略する。そして、スコア判定部27は、特定したメッセージIDを出力音声取得部28に供給する。
出力音声取得部28は、音声として出力されるメッセージデータ(ランダムメッセージ)を取得するものである。出力音声取得部28は、実施形態1で説明した出力音声取得部22の機能に加え、音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDを、通信部15を介して後述する履歴管理サーバ500に送信する。
(出力メッセージ決定システム800)
次に、図8を参照して、出力メッセージ決定システム800について説明する。図8は、出力メッセージ決定システム800の概略図である。なお、出力メッセージ決定システム800においても、実施形態1にて説明した出力メッセージ決定システム700と同様に、各電気機器(第1の電気機器20a、第2の電気機器20b、および第3の電気機器20c)は、無線ルータ100およびインターネット網200を介してエージェントサーバ600と通信可能な構成である。また、出力メッセージ決定システム800においても、家族伝言板には、家族のメンバーの所持する携帯端末300、310、および320にてアクセスすることができる。ただし、エージェントサーバ600、家族伝言板サーバ610、家族伝言板、並びに携帯端末300、310、および320については、実施形態1にて既に説明しているため、図8では記載を省略している。
図8に示すように、ユーザの家庭に設置されている各電気機器(第1の電気機器20a、第2の電気機器20b、および第3の電気機器20c)は、無線ルータ100およびインターネット網200を介して履歴管理サーバ500と通信可能な構成である。
履歴管理サーバ500は、各電気機器が音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDを履歴情報504aとして記憶するサーバである。履歴管理サーバ500は、通信部501、履歴情報更新部502、出力情報生成部503、および履歴情報記憶部504を含む。なお、履歴管理サーバ500とエージェントサーバ600とは、同じサーバであってもよい。
通信部501は、履歴管理サーバ500と外部機器との間で情報の送受信を行うための通信デバイスである。通信部501は例えば、出力メッセージ決定システム800に含まれる各電気機器からメッセージIDを受信する。そして、通信部501は、履歴情報更新部502に受信したメッセージIDを供給する。また、通信部501は、各電気機器からの出力情報取得要求を受信する。そして、通信部501は、出力情報生成部503に受信した出力情報取得要求を供給する。また、通信部501は、出力情報生成部503から供給された出力情報504bを、出力情報取得要求を送信した電気機器に対して送信する。
履歴情報記憶部504は、出力メッセージ決定システム800に含まれる各電気機器が音声として出力したランダムメッセージの履歴である履歴情報504aを記憶する記憶デバイスである。ここで、図9を参照して、履歴情報504aの詳細について説明する。図9は、履歴管理サーバ500に記憶されている履歴情報504aのデータ構造および具体例を示す図である。なお、図9のように履歴情報504aをテーブル形式の情報としたのは一例であり、履歴情報504aのデータ構造はこの例に限定されるものではない。
「メッセージID」のカラムには、メッセージデータ記憶部32に記憶されている各ランダムメッセージを示す情報であるメッセージIDが格納される。このメッセージIDは、各電気機器において音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDである。また、「出力情報送信済み機器ID」のカラムには、電気機器20を識別するための機器IDが格納される。当該カラムに格納される機器IDは、対応付けられているメッセージIDが、出力情報として送信された電気機器20を示す機器IDである。例えば、V003というメッセージIDにはA001およびA002という機器IDが対応付けられている。これは、V003というメッセージIDが、出力情報としてA001およびA002が示す電気機器20に送信されたことを表している。
なお、以降、メッセージIDおよび当該メッセージIDに対応付けられた出力情報送信済み機器IDをあわせて履歴レコード504cと称する。
履歴情報更新部502は、履歴情報504aを更新するものである。具体的には、履歴情報更新部502は、通信部501からメッセージIDを供給されると、受信したメッセージIDを含む履歴レコード504cを履歴情報記憶部504に追加する。このとき、追加された履歴レコード504cの出力情報送信済み機器IDには、いずれの機器IDも格納されていない状態である。
出力情報生成部503は、出力情報504bを生成するものである。具体的には、出力情報生成部503は、通信部501から、電気機器20からの出力情報取得要求を供給されると、出力情報取得要求を送信した電気機器20の機器IDを特定する。なお、出力情報生成部503は、出力情報取得要求に含まれている機器IDを読み出すことで機器IDを特定する構成であってもよいし、その他の情報で送信先の電気機器20の機器IDを特定することができる構成であってもよい。
また、出力情報生成部503は、出力情報取得要求を供給されると、履歴情報記憶部504に記憶されている履歴情報504aに含まれるメッセージIDを読み出す。このとき、出力情報生成部503は、「出力情報送信済み機器ID」のカラムを参照して、特定した機器IDが出力情報送信済み機器IDのセルに格納されていないメッセージIDを読み出す。そして、出力情報生成部503は、読み出したメッセージIDを出力情報504bとする。そして、出力情報生成部503は、通信部501を介して、出力情報取得要求を送信した電気機器20に対して出力情報504bを送信する。例えば、機器IDがA001である電気機器20から出力情報取得要求が送信された場合、出力情報生成部503は、図9に示す履歴情報504aから、出力情報送信済み機器IDのセルにA001を格納していない、V008およびV005というメッセージIDを読み出して出力情報504bとする。これにより、既にメッセージIDが送信された電気機器20に同じメッセージIDが送信される、つまり、当該メッセージIDに対応付けられたスコアが二重に下げられることを防ぐことができる。
そして、出力情報生成部503は、履歴情報504aにおいて、送信した出力情報504bに含まれるメッセージIDにおける出力情報送信済み機器IDのセルに、出力情報504bの送信先である電気機器20の機器IDを追加する。例えば、出力情報生成部503が、V008およびV005というメッセージIDを含む出力情報504bを、機器IDがA001である電気機器20に送信した場合、出力情報生成部503は、図9に示す履歴情報504aの、V008およびV005における出力情報送信済み機器IDのセルに、A001を追加する。
そして、出力情報生成部503は、出力情報送信済み機器IDのセルに、出力メッセージ決定システム800に含まれるすべての電気機器20の機器IDが格納された履歴レコード504cがある場合、当該履歴レコード504cを削除する。これはつまり、当該履歴レコード504cに含まれるメッセージIDが、出力メッセージ決定システム800に含まれるすべての電気機器20に出力情報504bとして送信されているということである。換言すれば、当該メッセージIDは、これ以降、出力情報504bに含まれて電気機器20に送信されることはない。よって、このようなメッセージIDを含む履歴レコード504cを削除することで、履歴情報記憶部504に記憶されるデータの容量を小さくすることができる。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図10を参照して、電気機器20(出力メッセージ決定装置2)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図10は、電気機器20における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ユーザが発話ボタンを押下したとき(S21でYES)、入力部11は発話ボタンが押下されたことを示す情報をスコア制御部26に供給する。続いて、スコア制御部26は、発話ボタンが押下されたことを示す情報を供給されると、出力情報取得要求を、通信部15を介して履歴管理サーバ500に送信する(S22)。続いて、スコア制御部26は、履歴管理サーバ500から出力情報504bを受信すると(S23でYES)、出力情報504bに含まれるメッセージIDに対応付けられたスコアを下げる(S24)。なお、ステップS24における、スコアを下げる処理の具体的な内容は、図5のステップS8における処理と同様であるため、その説明を省略する。そして、スコア制御部26は、発話ボタンが押下されたことを示す情報をスコア判定部27に供給する。
また、ステップS25からステップS30までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS2からステップS7までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
最後に、出力音声取得部28は、出力したメッセージデータ(ランダムメッセージ)のメッセージIDと出力日時とを、通信部15を介して履歴管理サーバ500に送信する(S31)。なお、ステップS28およびステップS19と、ステップS30と、ステップS31とは、どれが先に行われてもよい。
(履歴管理処理の流れ)
次に、図11を参照して、履歴管理サーバ500が実行する履歴管理処理の流れについて説明する。図11は、履歴管理サーバ500における履歴管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、通信部501が、電気機器20からメッセージIDを受信したとき(S41でYES)、通信部501は、受信したメッセージIDを履歴情報更新部502に供給する。履歴情報更新部502は、供給されたメッセージIDを履歴情報記憶部504に記憶されている履歴情報504aに追加する(S42)。具体的には、受信したメッセージIDを含む履歴レコード504cを履歴情報記憶部504に追加する。このとき、追加された履歴レコード504cの出力情報送信済み機器IDには、いずれの機器IDも格納されていない状態である。
続いて、通信部501が、電気機器20から出力情報取得要求を受信したとき(S43でYES)、通信部501は、出力情報取得要求を出力情報生成部503に供給する。出力情報生成部503は、出力情報取得要求を受信すると、出力情報取得要求を送信した電気機器20の機器IDを特定する(S44)。
続いて、出力情報生成部503は、特定した機器IDと対応付けられていないメッセージIDを読み出し、出力情報504bとする(S45)。具体的には、出力情報生成部503は、履歴情報記憶部504に記憶されている履歴情報504aから、出力情報送信済み機器IDのセルに特定した機器IDが格納されていないメッセージIDをすべて読み出し、出力情報504bとする。
続いて、出力情報生成部503は、特定した機器IDが示す電気機器20に出力情報504bを送信する(S46)。そして、送信した出力情報504bに含まれるメッセージIDに送信先の電気機器20の機器IDを対応付ける(S47)。具体的には、送信した出力情報504bに含まれるメッセージIDを含む履歴レコード504cにおける出力情報送信済み機器IDのセルに送信先の電気機器20の機器IDを格納する。
続いて、出力情報生成部503は、出力メッセージ決定システム800に含まれるすべての電気機器20の機器IDが出力情報送信済み機器IDのセルに格納された履歴レコード504cがあるか否かを判定する(S48)。このような履歴レコード504cがある場合(S48でYES)、出力情報生成部503は、履歴情報504aから当該履歴レコード504cを削除する(S49)。以上で、本実施形態に係る履歴管理処理は終了する。
なお、出力メッセージ決定システム800に含まれるすべての電気機器20の機器IDが出力情報送信済み機器IDのセルに格納された履歴レコード504cが無い場合(S48でNO)、出力情報生成部503は、ステップS49を省略する。そして、本実施形態に係る履歴管理処理は終了する。
(実施形態2に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器20に含まれる出力メッセージ決定装置2は、音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDを履歴管理サーバ500に送信させる。そして、音声を出力するトリガが発生したとき、履歴管理サーバ500から出力情報504bを取得し、出力情報504bに含まれるメッセージIDと、音声決定情報31aにおいて対応付けられているスコアを下げる。
つまり、本実施形態に係る出力メッセージ決定装置2は、出力メッセージ決定システム800に含まれる電気機器20にて音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDに、音声決定情報31aにおいて対応付けられているスコアを下げる。
これにより、例えば、先に第1の電気機器20aが出力した音声と同じ内容の音声を、第2の電気機器20bが出力するという可能性が低くなる。つまり、所定の領域内(例えばユーザの家の中全体)において、ユーザは同じ内容の音声を連続して、あるいは短い間隔で繰り返し聞くことがなくなる。よって、複数の音声出力機器からの音声出力を、ユーザにとって快適なものにすることができる。
なお、上記所定の領域は、ユーザの家の中全体に限定されず、例えばユーザの家における1つの部屋であってもよい。また、電気機器20ごとに、同じメッセージIDが対応付けられたメッセージデータについて、出力される音声の高低、出力時間、抑揚、表現などが変わってもよい。例えば、第1の電気機器20aが出力する音声を男性の声や男性的な表現(語尾を「・・・だ。」とするなど)にし、第2の電気機器20bが出力する音声を女性の声や女性的な表現(語尾を「・・・よ。」とするなど)としてもよい。これは、複数の電気機器が存在する他の実施形態についても同様である。
〔実施形態3〕
本発明のさらに別の実施形態について、図12および図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
実施形態2では、電気機器(例えば、第1の電気機器20a)が、履歴管理サーバ500を介して、自装置における音声出力を他の電気機器におけるランダムメッセージのスコアに反映させる構成について説明した。
これに対して本実施形態では、電気機器30aが、履歴管理サーバ500を介すことなく、自装置における音声出力を他の電気機器30bにおけるランダムメッセージのスコアに反映させる構成について説明する。つまり、本実施形態における各電気機器は互いに通信可能である。なお、各電気機器の通信手段は特に限定されない。なお、上述した電気機器30aおよび電気機器30bは、各電気機器を区別するための記載であり、いずれも以降に説明する電気機器30(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)に含まれる。
(電気機器30の要部構成)
まず、図12を参照して、電気機器30の要部構成について説明する。図12は、本実施形態に係る電気機器30の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、破線で示す矢印は、他の電気機器30(例えば電気機器30b)から送信された情報の流れを示す。
電気機器30は、実施形態1にて説明した電気機器10における制御部12に代えて、制御部18を備える。なお、電気機器30は、出力メッセージ決定装置3と一体となっている。図12において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置3である。また、出力メッセージ決定装置3は、電気機器30と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置3の機能を、電気機器30と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
制御部18は、電気機器30が備える各部を統括制御するものである。制御部18は、スコア判定部21、出力音声取得部29、スコア制御部39(出力済メッセージ情報送信部、出力済メッセージ情報受信部)、および投稿指示部24を含む。なお、スコア判定部21および投稿指示部24については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。また、出力音声取得部29は、実施形態1にて説明した出力音声取得部22と同様であるため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部39は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。スコア制御部39は、実施形態1で説明したスコア制御部23の機能に加え、通信部15を介して受信したメッセージIDに、音声決定情報31aにおいて対応付けられているスコアを下げる。つまり、スコア制御部39は、出力音声取得部29からメッセージIDを供給されたときだけでなく、他の電気機器から通信部15を介してメッセージIDを受信したときも、音声決定情報31aにおいて当該メッセージIDに対応付けられているスコアを下げる。
また、スコア制御部39は、出力音声取得部29から取得したメッセージID(出力音声取得部29が音声として出力させたランダムメッセージのメッセージID、出力済メッセージ情報)を、通信部15を介して他の電気機器に送信する。なお、本実施形態では、出力音声取得部29が、音声として出力させたメッセージデータのメッセージIDを他の電子機器に送信してもよい。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図13を参照して、電気機器30(出力メッセージ決定装置3)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図13は、電気機器30における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、この説明においては、処理主体となる電気機器30とは別の電気機器30を、区別のために電気機器30bと呼称する。
まず、通信部15は、他の電気機器30bからメッセージIDを受信したとき(S51でYES)、受信したメッセージIDをスコア制御部39に出力する。他の電気機器30bから送信されたメッセージIDを取得したスコア制御部39は、当該メッセージIDに対応付けられたスコアを下げる(S52、制御ステップ)。なお、ステップS52における、スコアを下げる処理の具体的な内容は、図5のステップS8における処理と同様であるため、その説明を省略する。
また、ステップS53からステップS60(制御ステップ)までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS1からステップS8までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
最後に、スコア制御部39は、出力音声取得部29が音声として出力させたメッセージデータ(ランダムメッセージ)のメッセージIDを、通信部15を介して他の電気機器30bに送信する(S61)。なお、ステップS61の処理は、ステップS56の処理が終了した後であれば、どのタイミングで行われてもよい。例えば、ステップS59の処理の後に行われてもよい。
(実施形態3に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器30(電気機器30a)に含まれる出力メッセージ決定装置3は、自装置において音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDを、他の電気機器30(電気機器30b)に送信する。また、他の電気機器30bから送信されたランダムメッセージのメッセージIDを受信し、受信したメッセージIDに、音声決定情報31aにおいて対応付けられているスコアを下げる。
これにより、ユーザは所定の領域内(例えばユーザの家の中全体)において、同じ内容の音声を連続して、あるいは短い間隔で繰り返し聞くことがなくなる。よって、複数の音声出力機器からの音声出力を、ユーザにとって快適なものにすることができる。
なお、上記各電気機器においてメッセージIDを送信する他の電気機器が設置されている領域の範囲は、特に限定されるものではない。例えば、電気機器30(電気機器30a)は、ユーザの家に設置されている、自装置以外の電気機器30すべてに対してメッセージIDを送信してもよいし、自装置が設置されている部屋にある自装置以外の電気機器30のみにメッセージIDを送信してもよい。
〔実施形態4〕
本発明のさらに別の実施形態について、図14〜図20に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態に係る電気機器40(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)はトリガを発生させたユーザを特定することができる。また、電気機器40はユーザごとの音声決定情報を記憶している。つまり、本実施形態に係る電気機器40は、トリガを発生させたユーザの音声決定情報に基づいて、音声として出力するランダムメッセージを決定する。また、トリガを発生させたユーザの音声決定情報において、音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられたスコアを下げる。
(電気機器40の要部構成)
まず、図14を参照して、電気機器40の要部構成について説明する。図14は、本実施形態に係る電気機器40の要部構成の一例を示すブロック図である。
電気機器40は、実施形態1にて説明した電気機器10が備える各部材の他に、ユーザ情報取得部16を備える。また、実施形態1にて説明した制御部12および記憶部13に代えて、制御部19および記憶部44を備える。なお、電気機器40は、出力メッセージ決定装置4と一体となっている。図14において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置4である。また、出力メッセージ決定装置4は、電気機器40と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置4の機能を、電気機器40と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
ユーザ情報取得部16は、電気機器40における複数のユーザを識別するためのユーザ情報を取得するものである。ユーザ情報の具体例としては、例えば各ユーザの顔写真が挙げられる。この場合、ユーザ情報取得部16は、各ユーザの顔を撮影するカメラである。なお、ユーザ情報は上記の例に限定されるものではない。例えば、ユーザ情報は各ユーザの指紋情報であってもよい。この場合、ユーザ情報取得部16は指紋認証装置である。ユーザ情報取得部16としての指紋認証装置には、既存の指紋認証装置を利用することができる。また、入力部11が物理キーである場合、入力部11とユーザ情報取得部16(指紋認証装置)とは一体となっていることが好ましい。また、ユーザ情報取得部16は、取得したユーザ情報をスコア判定部42(ユーザ特定部)に出力する。本実施形態では、ユーザ情報が各ユーザの顔写真であり、ユーザ情報取得部16がカメラである例を説明する。
制御部19は、電気機器40が備える各部を統括制御するものである。制御部19は、投稿指示部24、スコア制御部41、スコア判定部42、および出力音声取得部43を含む。なお、投稿指示部24については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部41は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。具体的には、スコア制御部41は、入力部11からトリガが発生したことを示す情報を取得すると、通信部15を介して、後述する履歴管理サーバ510(履歴管理装置)に出力情報取得要求を送信する。そして、通信部15を介して、履歴管理サーバ510から出力情報514bを受信する。本実施形態における出力情報514bとは、履歴管理サーバ510に記憶されている履歴情報514aに含まれる、1以上のメッセージIDと、当該メッセージIDに対応付けられているユーザIDを示す。なお、実施形態2と同様に、スコア制御部41は、定期的に出力情報取得要求を履歴管理サーバ510に送信してもよい。
スコア制御部41は、当該出力情報514bを取得することにより、出力メッセージ決定システム900において音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDおよび音声出力のトリガを発生させたユーザを示すユーザIDを取得することができる。そして、スコア制御部41は、受信したユーザIDと対応付けられて、後述する音声決定情報記憶部34に記憶されている音声決定情報を特定する。そして、特定した音声決定情報において、メッセージID(音声決定情報を特定するために使用したユーザIDと対応付けられている、受信したメッセージID)に対応付けられているスコアを変更する。当該変更の詳細については、実施形態1で説明したスコア制御部23の機能と同様であるため、ここでの説明を省略する。そして、スコア制御部41は、スコアの変更が完了すると、トリガが発生したことを示す情報をスコア判定部42に供給する。
スコア判定部42は、スコアの最も高いメッセージIDを特定するものである。スコア判定部42は、スコア制御部26から、トリガが発生したことを示す情報を供給されると、ユーザ情報取得部16から取得したユーザ情報を用いて、後述するユーザ決定情報記憶部33に記憶されているユーザ決定情報を確認する。そして、スコア判定部42は、ユーザ決定情報から、取得したユーザ情報に対応付けられている、各ユーザを示す情報であるユーザIDを特定する。
続いて、スコア判定部42は、特定したユーザIDを用いて、後述する音声決定情報記憶部35を検索して、ユーザIDに対応付けられた音声決定情報を特定する。そして、特定した音声決定情報の中から、スコアの最も高いメッセージIDを特定する。なお、メッセージIDの特定の詳細については、実施形態1で説明したスコア判定部21の機能と同様であるため、ここでの説明を省略する。そして、スコア判定部27は、特定したメッセージIDおよびユーザIDを出力音声取得部43に供給する。
出力音声取得部43は、音声として出力されるメッセージデータ(ランダムメッセージ)を取得するものである。出力音声取得部43は、実施形態1で説明した出力音声取得部22の機能に加え、音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDと、スコア判定部42から供給されたユーザIDとを、通信部15を介して履歴管理サーバ500に送信する。
記憶部44は、電気機器40、具体的には出力メッセージ決定装置4にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部44は、メッセージデータ記憶部32、ユーザ決定情報記憶部33、および音声決定情報記憶部34(データベース記憶部)を含む。なお、メッセージデータ記憶部32については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
ユーザ決定情報記憶部33は、各ユーザを示すユーザIDに、ユーザを識別するためのユーザ情報(本実施形態ではユーザの顔写真)を対応付けたユーザ決定情報を記憶している。ここで、図15を参照して、ユーザ決定情報の詳細について説明する。図15は、電気機器40に記憶されているユーザ決定情報のデータ構造および具体例を示す図である。なお、図15のようにユーザ決定情報をテーブル形式の情報としたのは一例であり、ユーザ決定情報のデータ構造はこの例に限定されるものではない。
「ユーザID」のカラムには、各ユーザを示す情報であるユーザIDが格納される。なお、図15のユーザIDは英数字からなる文字列であるが、各ユーザを一義的に表すことができればよく、図15の例に限定されるものではない。
「ユーザ顔写真」のカラムには、電気機器40の各ユーザの顔写真データが格納される。顔写真のデータは画像データであってもよいし、画像データから抽出された特徴量のデータであってもよく、その形式が限定されるものではない。なお、スコア判定部42は、取得した顔写真データと、ユーザ決定情報記憶部33に記憶されている顔写真データとが一致するか否かを判定し、一致した顔写真データに対応付けられているユーザIDを特定する。この判定については既存の技術を用いればよい。
音声決定情報記憶部35は、実施形態1で説明した音声決定情報記憶部31と異なり、複数の音声決定情報を記憶している。この複数の音声決定情報について、図16を参照して説明する。図16は、電気機器40に記憶されている音声決定情報のデータ構造および具体例を示す図である。図16に示すように、音声決定情報記憶部35に記憶されている複数の音声決定情報は、それぞれユーザIDと対応付けられている。そして、スコア判定部42は、特定したユーザIDと対応付けられている音声決定情報から、スコアの最も高いメッセージIDを読み出す。
例えば、特定したユーザIDがU001だった場合、スコア判定部42は、図16の(a)に示す音声決定情報35aから、スコアの最も高いメッセージIDであるV002およびV009を読み出す。これに対して、特定したユーザIDがU002だった場合、スコア判定部42は、図16の(b)に示す音声決定情報35bから、スコアの最も高いメッセージIDであるV001およびV009を読み出す。つまり、同じメッセージIDであっても、音声決定情報ごとにスコアが異なる可能性がある。そのため、トリガを発生させたユーザが異なれば、読み出されるメッセージIDが異なる可能性がある。
なお、図14に図示してはいないが、ランダムメッセージ制御部25は、受信した音声決定情報に対応付けられているユーザIDに応じて、音声決定情報記憶部34に記憶されている音声決定情報を変更する。すなわち、ランダムメッセージ制御部25は、受信した音声決定情報に対応付けられている、音声決定情報記憶部34に記憶されている音声決定情報のみを、受信した音声決定情報に変更し、他の音声決定情報は変更しない。これは、後述する実施形態5においても同様である。
(出力メッセージ決定システム900)
次に、図17を参照して、出力メッセージ決定システム900について説明する。図17は、出力メッセージ決定システム900の概略図である。なお、出力メッセージ決定システム900においても、実施形態1にて説明した出力メッセージ決定システム700と同様に、各電気機器(第1の電気機器40a、第2の電気機器40b、および第3の電気機器40c)は、無線ルータ100およびインターネット網200を介してエージェントサーバ600と通信可能な構成である。また、出力メッセージ決定システム900においても、家族伝言板には、家族のメンバーの所持する携帯端末300、310、および320にてアクセスすることができる。ただし、エージェントサーバ600、家族伝言板サーバ610、家族伝言板、並びに携帯端末300、310、および320については、実施形態1にて既に説明しているため、図17では記載を省略している。
図17に示すように、ユーザの家庭に設定されている各電気機器(第1の電気機器40a、第2の電気機器40b、および第3の電気機器40c)は、無線ルータ100およびインターネット網200を介して履歴管理サーバ510と通信可能な構成である。
履歴管理サーバ510は、各電気機器が音声として出力したランダムメッセージのメッセージIDを履歴情報514aとして記憶するサーバである。履歴管理サーバ510は、通信部501、履歴情報更新部512(履歴記憶部)、出力情報生成部513(履歴送信部)、および履歴情報記憶部514を含む。なお、通信部501については、実施形態2にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。なお、履歴管理サーバ510とエージェントサーバ600とは、同じサーバであってもよい。
履歴情報記憶部504は、出力メッセージ決定システム900に含まれる各電気機器が音声として出力したランダムメッセージの履歴である履歴情報514aを記憶する記憶デバイスである。本実施形態に係る履歴情報514aは、実施形態2にて説明した履歴情報504aとそのデータ構造が異なる。ここで、本実施形態に係る履歴情報514aについて、図18を参照して説明する。図18は、履歴管理サーバ510に記憶されている履歴情報514aのデータ構造および具体例を示す図である。なお、図18のように履歴情報514aをテーブル形式の情報としたのは一例であり、履歴情報514aのデータ構造はこの例に限定されるものではない。
本実施形態における履歴情報514aは、実施形態2にて説明した履歴情報504aと異なり、「ユーザID」のカラムが追加されている。「ユーザID」のカラムには、上述したユーザ決定情報に格納されているユーザIDのいずれかが格納される。具体的には、「メッセージID」のカラムに格納されているメッセージIDが示すランダムメッセージを音声として出力するトリガを発生させたユーザを示すユーザIDが格納される。なお、「メッセージID」および「出力情報送信済み機器ID」のカラムに格納される情報については、実施形態2にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
つまり、本実施形態における履歴情報514aには、出力メッセージ決定システム900に含まれるいずれかの電気機器40にて音声として出力されたランダムメッセージのメッセージID、当該メッセージIDを含む出力情報を送信した電気機器40を示す機器ID、および、当該音声を出力するトリガを発生させたユーザのユーザIDが対応付けられて格納される。なお、出力日時は実施形態2で説明したように受信日時であってもよい。
なお、以降、メッセージID、並びに、当該メッセージIDに対応付けられた出力情報送信済み機器IDおよびユーザIDをあわせて履歴レコード514cと称する。
履歴情報更新部512は、履歴情報514aを更新するものである。具体的には、履歴情報更新部512は、通信部501からメッセージID、出力日時、およびユーザIDを供給されると、受信したメッセージIDおよびユーザIDを含む履歴レコード514cを履歴情報記憶部514に追加する。
出力情報生成部513は、出力情報514bを生成するものである。具体的には、出力情報生成部513は、通信部501から、電気機器40からの出力情報取得要求を供給されると、出力情報取得要求を送信した電気機器40の機器IDを特定する。
また、出力情報生成部513は、出力情報取得要求を供給されると、履歴情報記憶部514に記憶されている履歴情報514aに含まれるメッセージIDおよびユーザIDを読み出す。このとき、出力情報生成部503は、「出力情報送信済み機器ID」のカラムを参照して、特定した機器IDが出力情報送信済み機器IDのセルに格納されていないメッセージIDおよびユーザIDを読み出す。そして、出力情報生成部513は、読み出したメッセージIDを出力情報514bとする。そして、出力情報生成部513は、通信部501を介して、出力情報取得要求を送信した電気機器40に対して、出力情報514bを送信する。例えば、機器IDがA001である電気機器40から出力情報取得要求が送信された場合、出力情報生成部503は、図18に示す履歴情報514aから、出力情報送信済み機器IDのセルにA001を格納していない、V008およびU003、並びにV005およびU002というメッセージIDとユーザIDの組を読み出して出力情報514bとする。これにより、読み出したユーザIDに対応付けられている音声決定情報において、読み出したメッセージIDのスコアが二重に下げられることを防ぐことができる。
そして、出力情報生成部513は、履歴情報514aにおいて、送信した出力情報514bに含まれるメッセージIDにおける出力情報送信済み機器IDのセルに、出力情報514bの送信先である電気機器40の機器IDを追加する。
そして、出力情報生成部513は、出力情報送信済み機器IDのセルに、出力メッセージ決定システム900に含まれるすべての電気機器40の機器IDが格納された履歴レコード514cがある場合、当該履歴レコード514cを削除する。これはつまり、当該履歴レコード514cに含まれるメッセージIDおよびユーザIDが、出力メッセージ決定システム900に含まれるすべての電気機器40に出力情報514bとして送信されているということである。換言すれば、当該メッセージIDおよびユーザIDは、これ以降、出力情報514bに含まれて電気機器40に送信されることはない。よって、このようなメッセージIDおよびユーザIDを含む履歴レコード514cを削除することで、履歴情報記憶部514に記憶されるデータの容量を小さくすることができる。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図19を参照して、電気機器40(出力メッセージ決定装置4)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図19は、電気機器40における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS71からステップS73までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図10のステップS21からステップS23までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
スコア制御部41は、履歴管理サーバ510から出力情報514bを受信すると(S73でYES)、出力情報514bに含まれるユーザIDに対応付けられている音声決定情報を特定し、特定した音声決定情報において、出力情報514bに含まれるメッセージIDに対応付けられたスコアを下げる(S74)。なお、ステップS74における、スコアを下げる処理の具体的な内容は、図5のステップS8における処理と同様であるため、その説明を省略する。そして、スコア制御部41は、発話ボタンが押下されたことを示す情報をスコア判定部42に供給する。
続いて、スコア判定部42は、発話ボタンが押下されたことを示す情報を供給されると、トリガを発生させたユーザを示すユーザIDを特定する(S75)。具体的には、ユーザが発話ボタンを押下したとき、ユーザ情報取得部16(カメラ)は、ユーザの顔写真を撮影する。そしてユーザ情報取得部16は、撮影したユーザの顔写真データをスコア判定部42に出力する。スコア判定部42は、ユーザの顔写真を取得すると、ユーザ決定情報記憶部33に記憶されているユーザ決定情報を確認する。具体的には、ユーザ決定情報に格納されているユーザの顔写真データと、取得したユーザの顔写真データを比較し、一致するか否かを判定する。そして、一致する顔写真データに対応付けられているユーザIDを特定する。
続いて、スコア判定部42は、特定したユーザIDに対応付けられた音声決定情報を特定する(S76)。具体的には、スコア判定部42は、特定したユーザIDを用いて、音声決定情報記憶部35を検索して、ユーザIDに対応付けられた音声決定情報を特定する。
以降のステップS77からステップS82までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS2からステップS7までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
最後に、出力音声取得部43は、出力したメッセージデータ(ランダムメッセージ)のメッセージIDと、スコア判定部42から供給されたユーザIDとを、通信部15を介して履歴管理サーバ510に送信する(S83)。なお、ステップS70およびステップS71と、ステップS72と、ステップS73とは、どれが先に行われてもよい。
(履歴管理処理の流れ)
次に、図20を参照して、履歴管理サーバ510が実行する履歴管理処理の流れについて説明する。図20は、履歴管理サーバ510における履歴管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、通信部501が、電気機器40からメッセージIDおよびユーザIDを受信したとき(S91でYES)、通信部501は、受信したメッセージIDおよびユーザIDを履歴情報更新部512に供給する。履歴情報更新部512は、供給されたメッセージIDおよびユーザIDを履歴情報記憶部514に記憶されている履歴情報514aに追加する(S92)。具体的には、受信したメッセージIDおよびユーザIDを含む履歴レコード514cを履歴情報記憶部514に追加する。このとき、追加された履歴レコード514cの出力情報送信済み機器IDには、いずれの機器IDも格納されていない状態である。
続いて、通信部501が、電気機器40から出力情報取得要求を受信したとき(S93でYES)、通信部501は、出力情報取得要求を出力情報生成部513に供給する。出力情報生成部513は、出力情報取得要求を取得すると、出力情報取得要求を送信した電気機器40の機器IDを特定する(S94)。
続いて、出力情報生成部513は、特定した機器IDと対応付けられていないメッセージIDおよびユーザIDを読み出し、出力情報514bとする(S95)。具体的には、出力情報生成部513は、履歴情報記憶部514に記憶されている履歴情報514aから、出力情報送信済み機器IDのセルに特定した機器IDが格納されていないメッセージIDをすべて読み出し、出力情報514bとする。
続いて、出力情報生成部513は、特定した機器IDが示す電気機器40に出力情報514bを送信する(S96)。そして、送信した出力情報514bに含まれるメッセージIDおよびユーザIDに送信先の電気機器40の機器IDを対応付ける(S97)。具体的には、送信した出力情報514bに含まれるメッセージIDおよびユーザIDを含む履歴レコード514cにおける出力情報送信済み機器IDのセルに送信先の電気機器40の機器IDを格納する。
続いて、出力情報生成部513は、出力メッセージ決定システム900に含まれるすべての電気機器40の機器IDが出力情報送信済み機器IDのセルに格納された履歴レコード514cがあるか否かを判定する(S98)。このような履歴レコード514cがある場合(S98でYES)、出力情報生成部513は、履歴情報514aから当該履歴レコード514cを削除する(S99)。以上で、本実施形態に係る履歴管理処理は終了する。なお、出力メッセージ決定システム900に含まれるすべての電気機器40の機器IDが、出力情報送信済み機器IDのセルに格納された履歴レコード514cに無い場合(S98でNO)、出力情報生成部513は、ステップS89を省略する。そして、本実施形態に係る履歴管理処理は終了する。
(実施形態4に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器40に含まれる出力メッセージ決定装置4は、音声を出力するトリガを発生させたユーザを示すユーザIDを特定する。そして、特定したユーザIDに対応付けられている音声決定情報から、スコアが最も高いメッセージIDを特定して、音声として出力するランダムメッセージを決定する。
実施形態1〜3に係る出力メッセージ決定装置では、音声決定情報は1つであるため、他のユーザによって出力されたことによりスコアが下がったランダムメッセージを、ユーザが聞くことができない可能性がある。
これに対して、本実施形態に係る出力メッセージ決定装置4では、音声決定情報がユーザIDごとに存在するので、ユーザは自身が聞いていないランダムメッセージのスコアを、他のユーザが当該内容を聞いたことによって下げられることはない。よって、あるユーザが、そのユーザのための特定の内容の音声を聞くことができないという状況を防ぐことができる。
また、メッセージデータを、特定のユーザの音声決定情報にのみメッセージIDが含まれるようなメッセージデータとすることも可能である。例えば、エージェントサーバ600の音声決定情報生成部621が、特定のユーザに適した商品や店舗の紹介メッセージのメッセージIDを、当該ユーザの音声決定情報にのみ加えることで、電気機器40において、そのユーザにのみ紹介メッセージを聞かせることができる。例えば、音声決定情報生成部621は、お母さんを示すユーザIDに対応付けられている音声決定情報に、スーパーマーケットの安売り情報であるメッセージのメッセージIDを加えたり、お父さんを示すユーザIDに対応付けられている音声決定情報に、居酒屋の情報であるメッセージのメッセージIDを加えたりすることができる。これは、後述する実施形態5においても同様である。
〔実施形態5〕
本発明のさらに別の実施形態について、図21および図22に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態では、実施形態4にて説明したような、トリガを発生させたユーザを示すユーザIDを特定する電気機器50aであって、履歴管理サーバ510を介すことなく、自装置における音声出力を他の電気機器50bにおけるランダムメッセージのスコアに反映させる構成について説明する。つまり、本実施形態における各電気機器は互いに通信可能である。なお、各電気機器の通信手段は特に限定されない。なお、上述した電気機器50aおよび電気機器50bは、各電気機器を区別するための記載であり、いずれも以降に説明する電気機器50(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)に含まれる。
(電気機器50の要部構成)
まず、図21を参照して、電気機器50の要部構成について説明する。図21は、本実施形態に係る電気機器50の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、破線で示す矢印は、他の電気機器50(例えば電気機器50b)から送信された情報の流れを示す。
電気機器50は、実施形態4にて説明した電気機器40における制御部19に代えて、制御部51を備える。なお、電気機器50は、出力メッセージ決定装置5と一体となっている。図21において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置5である。また、出力メッセージ決定装置5は、電気機器50と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置5の機能を、電気機器50と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
制御部51は、電気機器50が備える各部を統括制御するものである。制御部51は、スコア判定部52、出力音声取得部53、スコア制御部54、および投稿指示部24を含む。なお、投稿指示部24については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
スコア判定部52は、スコアの最も高いメッセージIDを特定するものである。スコア判定部52は、トリガが発生したことを示す情報を、入力部11から取得する以外は、実施形態4にて説明したスコア判定部42と同様である。そのためここでの詳細な説明は省略する。
出力音声取得部53は、音声として出力されるメッセージデータ(ランダムメッセージ)を取得するものである。出力音声取得部53は、音声として出力したランダムメッセージのメッセージID、およびスコア判定部52から供給されたユーザIDをスコア制御部54に供給する。その他の機能については、出力音声取得部43と同様であるため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部54は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。具体的には、スコア制御部54は、出力音声取得部53から、音声として出力したランダムメッセージのメッセージID、およびスコア判定部52によって特定されたユーザIDを供給されると、供給されたユーザIDと対応付けられて、音声決定情報記憶部35に記憶されている音声決定情報を特定する。そして、特定した音声決定情報において、供給されたメッセージIDに対応付けられているスコアを変更する。当該変更の詳細については、実施形態1で説明したスコア制御部23の機能と同様であるため、ここでの説明を省略する。
また、スコア制御部54は、出力音声取得部53から取得したメッセージIDおよびユーザIDを、通信部15を介して他の電気機器に送信する。なお、本実施形態では、出力音声取得部53が、音声として出力させたメッセージデータのメッセージIDと、スコア判定部52から供給されたユーザIDとを他の電子機器に送信してもよい。
また、スコア制御部54は、通信部15を介して他の電気機器50(例えば、ここで説明している電気機器50が電気機器50aであるとき、他の電気機器50は電気機器50bである)から、電気機器50bにおいて音声出力されたランダムメッセージのメッセージID、および、電気機器50bにおいてトリガを発生させたユーザを示すユーザIDを受信する。そして、スコア制御部54は、受信したユーザIDと対応付けられて、音声決定情報記憶部35に記憶されている音声決定情報を特定する。そして、特定した音声決定情報において、受信したメッセージIDに対応付けられているスコアを変更する。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図22を参照して、電気機器50(出力メッセージ決定装置5)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図22は、電気機器50における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS101およびステップS102の処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図13のステップS51およびステップS52の処理と同様であるため、その説明を省略する。また、ステップS103の処理の内容は、図5のステップS1の処理と同様であるため、その説明を省略する。さらに、ステップS104およびステップS105の処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図19のステップS75およびステップS76の処理と同様であるため、その説明を省略する。そして、ステップS106からステップS112までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS2からステップS8までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
最後に、スコア制御部54は、出力音声取得部53が音声として出力させたメッセージデータ(ランダムメッセージ)のメッセージIDと、スコア判定部52から供給されたユーザIDとを、通信部15を介して他の電気機器50bに送信する(S113)。なお、ステップS104の処理は、ステップS108の処理が終了した後であれば、どのタイミングで行われてもよい。例えば、ステップS111の処理の後に行われてもよい。
(実施形態5に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器50(電気機器50a)に含まれる出力メッセージ決定装置5は、音声を出力するトリガを発生させたユーザを示すユーザIDを特定する。そして、特定したユーザIDに対応付けられている音声決定情報から、スコアが最も高いメッセージIDを特定して、音声として出力するランダムメッセージを決定する。
また、出力メッセージ決定装置5は、自装置において音声として出力されたランダムメッセージのメッセージIDおよび特定したユーザIDを、他の電気機器50(電気機器50b)に送信する。また、他の電気機器50bから送信されたランダムメッセージのメッセージIDおよびユーザIDを受信し、受信したユーザIDに対応付けられている音声決定情報を特定する。そして、特定した音声決定情報において、受信したメッセージIDに対応付けられているスコアを下げる。
これにより、実施形態3にて説明した出力メッセージ決定装置3と同様に、ユーザは出力メッセージ決定装置5を含む各電気機器を備えた領域内において、快適に生活することができる。なお、実施形態3と同様に本実施形態においても、各電気機器においてメッセージIDを送信する他の電気機器が設置されている領域の範囲は、特に限定されるものではない。例えば、電気機器50(電気機器50a)は、ユーザの家に設置されている、自装置以外の電気機器50すべてに対してメッセージIDを送信してもよいし、自装置が設置されている部屋にある自装置以外の電気機器50のみにメッセージIDを送信してもよい。
また、実施形態4にて説明した出力メッセージ決定装置4と同様に、あるユーザが、そのユーザのための特定の内容の音声を聞くことができないという状況を防ぐことができる。
〔実施形態6〕
本発明のさらに別の実施形態について、図3、および図23〜図29に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態では電気機器60(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)について説明する。電気機器60は、ランダムメッセージの他に伝言メッセージ(ユーザ作成メッセージ)を音声出力する。ここで伝言メッセージとは、ユーザが電気機器60に音声出力させるために作成したメッセージデータ(例えば音声データ)である。ユーザは、電気機器60に伝言メッセージの内容を音声出力させるために、携帯端末(携帯端末300、携帯端末310、または携帯端末320)を用いて伝言メッセージを電気機器60に記憶させる。具体的には、携帯端末は、ユーザの入力操作に基づいて、伝言メッセージと電気機器60に伝言メッセージを記憶するための指示とを含む投稿データ(以降、エージェントサーバ600が家族伝言板サーバ610に送信する投稿データと区別するために、ユーザ投稿データと称する)を生成する。そして、携帯端末は、生成したユーザ投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する。
家族伝言板サーバ610は、伝言メッセージを含むユーザ投稿データが携帯端末から送信されると、当該ユーザ投稿データに基づいて家族伝言板への投稿を行うとともに、エージェントサーバ600に当該ユーザ投稿データを送信する。なお、電気機器60が、文字列データを音声に変換して出力する構成の場合、伝言メッセージは、ユーザが携帯端末を用いて家族伝言板に投稿した文字列データであってもよい。
メッセージデータ制御部622は、ユーザ投稿データを受信すると、伝言メッセージにメッセージIDを付し、全メッセージデータ記憶部631に記憶する。そして、メッセージデータ制御部622は、受信したユーザ投稿データおよび伝言メッセージに付したメッセージIDを電気機器60に送信する。
このとき、メッセージデータ制御部622はさらに、伝言メッセージが音声として出力されたときに家族伝言板サーバ610に送信する投稿データ、および、伝言メッセージが出力期限までに音声として出力されなかったときに家族伝言板サーバ610に送信する投稿データを生成し、メッセージIDおよび伝言メッセージと対応付けて全メッセージデータ記憶部631に記憶する。具体的には、メッセージデータ制御部622は、予め記憶部603に記憶されている文字列データである定型文データに、受信したユーザ投稿データに含まれる投稿したユーザを示す情報(投稿ユーザ情報)、および、受信した投稿データが投稿された時間(投稿時間)を追加して、投稿データ(文字列データ)を生成する。なお、この投稿データは文字列データの他に、画像データ、音声データ、映像データを含んでもよい。そして、メッセージデータ制御部622は、生成した投稿データをメッセージIDおよび伝言メッセージと対応付けて全メッセージデータ記憶部631に記憶する。なお、メッセージデータ制御部622によって生成される投稿データの具体例は後述する。
伝言メッセージには期限が設定されており、当該期限を示す情報は、ユーザ投稿データに含まれている。当該期限までに伝言メッセージが電気機器60から音声出力されない場合、電気機器60は、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿を行うよう、通信部15を介してエージェントサーバ600に指示する。
(電気機器60の要部構成)
まず、図23を参照して、電気機器60の要部構成について説明する。図23は、本実施形態に係る電気機器60の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、破線で示す矢印は、伝言メッセージの期限を過ぎた後の処理における情報の流れを示す矢印である。
電気機器60は、実施形態1にて説明した電気機器10が備える各部材の他に、タイマ62を備える。また、電気機器60は、実施形態1にて説明した制御部12に代えて制御部61を備える。なお、電気機器60は、出力メッセージ決定装置6(書き込みデータ送信指示装置)と一体となっている。図23において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置6である。また、出力メッセージ決定装置6は、電気機器60と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置6の機能を、電気機器60と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
制御部61は、電気機器60が備える各部を統括制御するものである。制御部61は、スコア判定部21、出力音声取得部22、スコア制御部63(スコア付与部)、伝言メッセージ制御部64(メッセージ受信部)、および投稿指示部65(第1の投稿指示部、投稿指示部)を含む。なお、スコア判定部21および出力音声取得部22については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部63は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。スコア制御部63は、実施形態1にて説明したスコア制御部23の機能に加え、伝言メッセージ制御部64から伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に追加した旨の情報を供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31bに、当該伝言メッセージを示すメッセージIDおよび伝言メッセージのスコアを対応付けて追加する。
また、スコア制御部63は、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32から削除した旨の情報を、伝言メッセージ制御部64から供給されると、音声決定情報31bから、当該伝言メッセージを示すメッセージIDおよび伝言メッセージのスコアを削除する。このとき、伝言メッセージのスコアが初期値から変化していない場合、スコア制御部63は、当該伝言メッセージが音声出力されなかったと判定する。そして、伝言メッセージが音声出力されなかった旨を示す未出力情報を投稿指示部65に供給する。
ここで、本実施形態に係る音声決定情報31bについて図24を参照して説明する。図24は、電気機器60に記憶されている音声決定情報31bのデータ構造および具体例を示す図である。本実施形態に係る音声決定情報31bは、音声決定情報31aと異なり、伝言メッセージのメッセージIDおよびスコアが追加されている。
伝言メッセージのスコアは、ランダムメッセージのスコアの最大値より大きい値が格納される。図24の例では、ランダムメッセージのスコアの最大値100より大きい値である110が格納されている。換言すれば、スコア判定部21は、伝言メッセージが音声出力されるメッセージデータの候補に含まれる場合、当該伝言メッセージを音声出力するメッセージデータとして決定する。これにより、ユーザが音声出力のトリガを発生させたとき、伝言メッセージが音声出力されるメッセージデータとして決定される。よって、ユーザは、伝言メッセージが記憶されている場合に、トリガを発生させさえすれば伝言メッセージを聞くことができる。
伝言メッセージ制御部64は、メッセージデータ記憶部32にメッセージデータを追加したり、メッセージデータ記憶部32に記憶されているメッセージデータを削除したりするものである。具体的には、伝言メッセージ制御部64は、通信部15を介して、家族伝言板サーバ610からユーザ投稿データおよび伝言メッセージのメッセージIDを受信すると、ユーザ投稿データに含まれる伝言メッセージとメッセージIDとを対応付けてメッセージデータ記憶部32に追加する。そして、スコア制御部63に、伝言メッセージのメッセージIDと、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に追加した旨の情報とを供給する。
また、伝言メッセージ制御部64は、受信した伝言メッセージに設定された出力期限を保持しておき、タイマ62が測定する時刻が当該出力期限を超えたとき、メッセージデータ記憶部32に記憶した伝言メッセージを削除する。そして、スコア制御部63に、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32から削除した旨の情報を供給する。
投稿指示部65は、電気機器60として家族伝言板に書き込む指示を行うものである。投稿指示部65は、実施形態1にて説明した投稿指示部24の機能に加え、スコア制御部63から未出力情報を供給されたとき、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿を行うための指示(未出力通知投稿要求)を生成し、伝言メッセージのメッセージIDとともに、通信部15を介してエージェントサーバ600に送信する。
投稿データ生成部623は、電気機器60から伝言メッセージのメッセージIDと未出力通知投稿要求とを受信すると、受信したメッセージIDに対応付けられて全メッセージデータ記憶部631に記憶されている投稿データを読み出し、家族伝言板サーバ610に送信する。これにより、家族伝言板には、電気機器60の書き込みとして、伝言メッセージが音声出力されなかったことが表示される。
ここで、図25を参照して、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す書き込みの詳細について説明する。図25は、携帯端末(携帯端末300、携帯端末310、携帯端末320)に表示される家族伝言板の表示画面例を示す図である。
表示部305には、家族伝言板の表示画面が表示され、表示画面においては、電気機器60を含む各ユーザからの書き込みが時系列順に表示されている。ここで、あるユーザ(お母さん)が、伝言メッセージを電気機器60に送信する旨の書き込みM2を投稿し、当該伝言メッセージの出力期限を5月5日の15時と設定したとする。伝言メッセージは家族伝言板サーバ610およびエージェントサーバ600を介して、電気機器60に送信される。なお、エージェントサーバ600(投稿データ生成部623)は、伝言メッセージを受信したことを示す書き込みM3の投稿データを生成し、家族伝言板サーバ610に送信してもよい。
そして、出力期限である5月5日の15時までに、当該伝言メッセージが音声出力されなかったとする。このとき、上述したように、投稿指示部65は、当該伝言メッセージのメッセージIDと、未出力通知投稿要求とをエージェントサーバ600に送信する。そして、エージェントサーバ600(投稿データ生成部623)は、出力期限までに伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿データを読み出し、通信部601を介して家族伝言板サーバ610に送信する。この投稿データは、例えば、図25に示すように、「ごめん、お母さんからの14:10の伝言を伝えられなかったよ。」というように、「ごめん(投稿ユーザ情報)からの(投稿時間)の伝言を伝えられなかったよ。」という定型文に、伝言メッセージを含む投稿を行ったユーザを示す投稿ユーザ情報と当該投稿の投稿時間とを追加したものである。その結果、家族伝言板には書き込みM1が表示される。なお、図示してはいないが、出力期限までに伝言メッセージが音声出力されたことを示す投稿データは、例えば「(投稿時間)の(投稿ユーザ情報)からの伝言を伝えたよ♪」という定型文に、投稿ユーザ情報と投稿時間とを追加したものである。
タイマ62は、現在時刻を測定する測定デバイスであり、いわゆる時計である。タイマ62は伝言メッセージ制御部64に現在時刻を出力する。
(伝言メッセージ記憶処理の流れ)
次に、図26を参照して、電気機器60における伝言メッセージ記憶処理の流れについて説明する。図26は、電気機器60における伝言メッセージ記憶処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、伝言メッセージ制御部64は、通信部15を介して、エージェントサーバ600からユーザ投稿データを受信すると(S121でYES)、受信したユーザ投稿データに含まれる伝言メッセージに、ユーザ投稿データとともに受信したメッセージIDを付してメッセージデータ記憶部32に記憶する(S122)。そして、スコア制御部63に、伝言メッセージのメッセージIDと、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に追加した旨の情報とを供給する。
スコア制御部63は、伝言メッセージIDに付したメッセージIDにスコアを対応付けて音声決定情報31bに追加する(S123)。具体的には、伝言メッセージ制御部64から、伝言メッセージのメッセージIDと、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に追加した旨の情報とを供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31bに、受信した伝言メッセージを示すメッセージIDおよび伝言メッセージのスコアを対応付けて追加する。なお、伝言メッセージのスコアは、ランダムメッセージのスコアの最大値より大きい値が格納される。以上で、伝言メッセージ記憶処理は終了する。
なお、電気機器60における出力メッセージ決定処理の流れについては、実施形態1にて説明した出力メッセージ決定処理の流れと同様であるため、その説明を省略する。本実施形態における出力メッセージ決定処理と、実施形態1における出力メッセージ決定処理との違いは、メッセージデータに伝言メッセージが含まれるか否かのみである。
(投稿要求処理の流れ)
次に、図27を参照して、電気機器60における投稿要求処理の流れについて説明する。図27は、電気機器60における投稿要求処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、伝言メッセージ制御部64は、伝言メッセージに対してユーザが設定した出力期限を現在時刻が過ぎたと判定したとき(S131でYES)、メッセージデータ記憶部32に記憶していた伝言メッセージを削除する(S132)。そして、スコア制御部63に、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32から削除した旨の情報を供給する。
スコア制御部63は、伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32から削除した旨の情報を供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報から、削除された伝言メッセージのメッセージIDおよびスコアを削除する(S133)。このとき、スコア制御部63は、削除された伝言メッセージのスコアが初期値から下がっているか否かを判定する(S134)。初期値から下がっている場合(S134でYES)、すなわち、削除された伝言メッセージが、少なくとも1回は音声として出力されている場合、メッセージ投稿処理は終了する。
これに対して、削除された伝言メッセージのスコアが初期値から下がっていない場合(S134でNO)、すなわち、削除された伝言メッセージが、1回も音声として出力されていない場合、スコア制御部63は、伝言メッセージが音声出力されなかった旨を示す未出力情報を投稿指示部65に供給する。
そして、未出力情報を供給された投稿指示部65は、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿を行うための指示(未出力通知投稿要求)を生成し、生成した未出力通知投稿要求をエージェントサーバ600に送信する(S135)。このとき、未出力通知投稿要求とともに、伝言メッセージのメッセージIDもエージェントサーバ600に送信する。以上で、投稿要求処理は終了する。
(メッセージ投稿処理の流れ)
次に、図28を参照して、エージェントサーバ600が実行するメッセージ投稿処理の流れについて説明する。図28は、エージェントサーバ600におけるメッセージ投稿処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、投稿データ生成部623が、メッセージIDおよび出力通知投稿要求を受信した場合(S141でYES)の処理の内容、すなわち、ステップS142およびステップS143の処理の内容は、図6のステップS12およびステップS13の処理と同様であるため、その説明を省略する。
投稿データ生成部623が、メッセージIDおよび出力通知投稿要求を受信せず(S141でNO)、未出力通知投稿要求を受信した場合(S144でYES)、投稿データ生成部623は、伝言データを未出力であることを示す投稿データを読み出す(S145)。具体的には、未出力通知投稿要求とともに受信した伝言メッセージのメッセージIDに、全メッセージデータ記憶部631において対応付けられている投稿データを読み出す。そして、投稿データ生成部623は、読み出した投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する(S146)。
(実施形態6に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器60に含まれる出力メッセージ決定装置6は、携帯端末から家族伝言板サーバ610およびエージェントサーバ600を介して受信した伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に記憶する。そして、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31bに、受信した伝言メッセージを示すメッセージIDと、受信した伝言メッセージのスコアとを対応付けて追加する。このとき、伝言メッセージのスコアは、ランダムメッセージのスコアの最大値より高い値となる。
これにより、ユーザが音声出力のトリガを発生させたとき、伝言メッセージが音声出力されるメッセージデータとして決定される。よって、ユーザは、伝言メッセージが記憶されている場合に、トリガを発生させさえすれば伝言メッセージを聞くことができる。
また、出力メッセージ決定装置6は、伝言メッセージが1回も音声として出力されないまま、設定された出力期限を過ぎた場合、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿を行うよう、エージェントサーバ600に指示する。具体的には、出力メッセージ決定装置6は、未出力通知投稿要求をエージェントサーバ600に送信する。そして、エージェントサーバ600は、未出力通知投稿要求を受信すると、伝言メッセージのメッセージIDに対応付けられて全メッセージデータ記憶部631に記憶されていた投稿データを読み出し、家族伝言板サーバ610に送信する。これにより、家族伝言板には、電気機器60の書き込みとして、伝言メッセージが音声出力されなかったことが表示される。よって、ユーザは伝言メッセージが期限までに音声出力されなかったことを知ることができる。
なお、本実施形態の構成は、上述した実施形態1〜5に適用することが可能である。つまり、実施形態1〜5は、メッセージデータとしてランダムメッセージをメッセージデータ記憶部32に記憶している構成であったが、携帯端末から家族伝言板サーバ610を介して受信した伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に記憶してもよい。また、本実施形態では、伝言メッセージを1つのみメッセージデータ記憶部32に記憶する例を説明したが、メッセージデータ記憶部32が記憶する伝言メッセージの数は特に限定されるものではない。複数の伝言メッセージが記憶される場合、それぞれに異なるメッセージIDが付与される。
(実施形態6の変形例1)
実施形態6の変形例について、図3および図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。上述した実施形態6では、音声決定情報に対する伝言メッセージのメッセージIDおよびスコアの追加は、電気機器60において行われていた。
これに対して本変形例では、伝言メッセージのメッセージIDおよびスコアが追加された音声決定情報を、エージェントサーバ600において生成する構成について説明する。なお、本変形例においては、音声決定情報生成部621は、最新の音声決定情報を記憶部603に記憶する構成である。
メッセージデータ制御部622は、ユーザ投稿データを受信すると、受信した投稿データから伝言メッセージおよび期限を示す情報を取得する。そして、伝言メッセージにメッセージIDを付して全メッセージデータ記憶部631に記憶し、伝言メッセージ、メッセージID、および期限を示す情報を音声決定情報生成部621に供給する。
音声決定情報生成部621は、メッセージIDを供給されると、記憶部603に記憶している最新の音声決定情報を読み出し、読み出した音声決定情報に供給されたメッセージID、すなわち、伝言メッセージのメッセージIDを追加する。そして、伝言メッセージのメッセージIDに、ランダムメッセージのメッセージIDに対応付けられているスコア(最大値)より大きい値を対応付ける。
そして、音声決定情報生成部621は、生成した音声決定情報、メッセージIDを付した伝言メッセージ、および期限を示す情報を電気機器60に送信する。
伝言メッセージ制御部64は、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報を、受信した音声決定情報に変更する。また、伝言メッセージ制御部64は、受信した伝言メッセージをメッセージデータ記憶部32に追加する。
これにより、電気機器60は、伝言メッセージにスコアを対応付ける処理などを行わなくてよいので、電気機器60(出力メッセージ決定装置6)の処理負荷を軽減することができる。
(実施形態6の変形例2)
実施形態6の別の変形例について、図3、図23、および図29に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態では、エージェントサーバ600は、ユーザ投稿データを受信したときにユーザ投稿データを電気機器60に送信しない。具体的には、メッセージデータ制御部622はユーザ投稿データを受信すると、ユーザ投稿データに含まれる伝言メッセージを全メッセージデータ記憶部631に記憶しておく。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
図29を参照して、電気機器60(出力メッセージ決定装置6)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図29は、電気機器60における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ユーザが発話ボタンを押下するなどのトリガを発生させたとき(S151でYES)、伝言メッセージ制御部64は、メッセージ送信要求をエージェントサーバ600に送信する(S152)。ここで、メッセージ送信要求とは、伝言メッセージがエージェントサーバ600に記憶されている場合に、記憶されている伝言メッセージを電気機器60に送信するよう要求する指示である。
メッセージデータ制御部622は、メッセージ送信要求を受信すると、全メッセージデータ記憶部631に伝言メッセージが記憶されているか否かを確認する。伝言メッセージが記憶されている場合、記憶されている伝言メッセージを読み出し、電気機器60に送信する。これに対して、伝言メッセージが記憶されていない場合、伝言メッセージが記憶されていないことを示す、伝言非所持情報を電気機器60に送信する。
伝言メッセージ制御部64は、伝言メッセージを受信したとき(S153でYES)、当該伝言メッセージを出力音声取得部22に供給する。そして、出力音声取得部22は、受信した伝言メッセージに従って音声を出力する(S161)。そして、伝言メッセージ制御部64は、エージェントサーバ600に伝言メッセージ出力通知投稿要求を送信する(S162)。ここで、伝言メッセージ出力通知投稿要求とは、伝言メッセージを音声出力したことを家族伝言板に投稿するよう指示する情報である。
そして、投稿データ生成部623は、ユーザ投稿データを受信したときに生成した、出力期限までに伝言メッセージが音声出力されたことを示す投稿データを読み出し、家族伝言板サーバ610に送信する。
なお、伝言メッセージ制御部64が伝言メッセージを受信しなかったとき(S153でNO)、すなわち、伝言非所持情報を受信したときの処理であるステップS154からステップS160までの処理の内容は、図5のステップS2からステップS8までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
また、本変形例では、伝言メッセージの期限の管理はエージェントサーバ600にて行う。つまり、メッセージデータ制御部622は、ユーザ投稿データに含まれる期限を示す情報を保持しておき、図示しないタイマが出力する時刻が当該期限を超えたとき、全メッセージデータ記憶部631に記憶している伝言メッセージを削除する。そして、メッセージデータ制御部622は、伝言メッセージを削除した旨を示す情報を投稿データ生成部623に供給する。
投稿データ生成部623は、伝言メッセージを削除した旨を示す情報を受信すると、ユーザ投稿データを受信したときに生成した、出力期限までに伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿データを読み出し、家族伝言板サーバ610に送信する。
(実施形態6の変形例3)
実施形態6のさらに別の変形例について、図3および図23に基づいて説明すれば、以下のとおりである。電気機器60(出力メッセージ決定装置6)は、伝言メッセージのメッセージIDと当該伝言メッセージが音声として出力されたか否かを示す情報とを対応付けたデータベースである伝言出力情報を記憶部13に記憶していてもよい。
具体的には、ユーザが発話ボタンを押下するなどのトリガを発生させたとき、伝言メッセージ制御部64は、伝言出力情報を参照して、音声として出力されていない伝言メッセージがあるか否かを判定する。そして、伝言メッセージ制御部64は、音声として出力されていない伝言メッセージがある場合、当該伝言メッセージのメッセージIDを出力音声取得部22に供給する。そして、出力音声取得部22は、メッセージデータ記憶部32から、供給されたメッセージIDの伝言メッセージを読み出し、音声として出力する。つまり、伝言メッセージ制御部64は、伝言メッセージが音声出力されるメッセージデータの候補に含まれる場合(音声として出力されていない伝言メッセージがある場合)、当該伝言メッセージを音声出力するメッセージデータとして決定する。
一方、伝言メッセージ制御部64は、伝言出力情報に含まれている伝言メッセージのメッセージIDが、すべて音声として出力されていることを示す情報と対応付けられている場合、その旨をスコア判定部21に供給する。そして、実施形態1などで説明した、ランダムメッセージのいずれかを音声として出力するための、出力メッセージ決定処理が開始される。
なお、音声として出力されていない伝言メッセージが複数ある場合、伝言メッセージ制御部64は、音声として出力されていない伝言メッセージのメッセージIDをすべて出力音声取得部22に供給してもよい。
また、伝言メッセージ制御部64は、伝言出力情報にメッセージIDが含まれている伝言メッセージの期限を管理している。そして、タイマ62が出力する時刻が当該期限を超えたとき、伝言出力情報を参照して、期限を超えた伝言メッセージが音声として出力されているか否かを判定する。当該伝言メッセージが音声として出力されていない場合、伝言メッセージ制御部64は、伝言メッセージが音声出力されなかった旨を示す未出力情報と、当該伝言メッセージのメッセージIDとを投稿指示部65に出力する。
投稿指示部65は、伝言メッセージが音声出力されなかったことを示す投稿を行うための指示(未出力通知投稿要求)を生成し、伝言メッセージのメッセージIDとともに、通信部15を介してエージェントサーバ600に送信する。
投稿データ生成部623は、電気機器60から伝言メッセージのメッセージIDと未出力通知投稿要求とを受信すると、受信したメッセージIDに対応付けられて全メッセージデータ記憶部631に記憶されている投稿データを読み出し、家族伝言板サーバ610に送信する。これにより、家族伝言板には、電気機器60の書き込みとして、伝言メッセージが音声出力されなかったことが表示される。
〔実施形態7〕
本発明のさらに別の実施形態について、図3、および図30〜図32に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
本実施形態においては、音声出力のトリガを発生させたユーザを特定し、当該ユーザを示す文字列を、投稿データに含まれる文字列データに追加して家族伝言板サーバ610に送信する電気機器70(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)について説明する。
(電気機器70の要部構成)
まず、図30を参照して、電気機器70の要部構成について説明する。図30は、本実施形態に係る電気機器70の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、破線で示す矢印は、伝言メッセージの期限を過ぎた後の処理における情報の流れを示す矢印である。
電気機器70は、実施形態6にて説明した電気機器60が備える各部材の他に、ユーザ情報取得部16を備える。また、電気機器70は、実施形態6にて説明した制御部61、および実施形態1にて説明した記憶部13に代えて、制御部71および記憶部72を備える。なお、電気機器70は、出力メッセージ決定装置7と一体となっている。図30において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置7である。また、出力メッセージ決定装置7は、電気機器70と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置7の機能を、電気機器70と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。なおユーザ情報取得部16は、実施形態4にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
記憶部72は、電気機器70、具体的には出力メッセージ決定装置7にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部72は、音声決定情報記憶部31、メッセージデータ記憶部32、およびユーザ決定情報記憶部33を含む。なお、音声決定情報記憶部31およびメッセージデータ記憶部32については、実施形態1にて既に説明しており、ユーザ決定情報記憶部33については、実施形態4にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
制御部71は、電気機器70が備える各部を統括制御するものである。制御部71は、スコア判定部21、出力音声取得部22、スコア制御部63、伝言メッセージ制御部64、および投稿指示部73を含む。なお、スコア判定部21、出力音声取得部22、スコア制御部63、および伝言メッセージ制御部64は、上述した実施形態で既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
投稿指示部73は、電気機器70として家族伝言板に書き込む指示を行うものである。投稿指示部73は、実施形態6にて説明した投稿指示部65の機能に加え、ユーザ情報取得部16からトリガを発生させたユーザを識別するためのユーザ情報(例えばユーザの顔写真)を取得する。そして、投稿指示部73は、取得したユーザ情報と対応付けられてユーザ決定情報記憶部33に記憶されている、各ユーザを示す情報であるユーザIDを特定する。
そして、投稿指示部73は、生成した出力通知投稿要求とともに、メッセージIDおよびユーザIDを、通信部15を介してエージェントサーバ600に送信する。
投稿データ生成部623は、出力通知投稿要求、メッセージID、およびユーザIDを受信すると、全メッセージデータ記憶部631から当該メッセージIDに対応付けられた投稿データを読み出す。また、投稿データ生成部623は、受信したユーザIDに基づいて、ユーザを示す文字列を特定する。当該文字列は、文字列データとしてユーザIDと対応付けられて、記憶部603に記憶されている。
ここで、図31を参照して、ユーザを示す文字列を追加した文字列データの詳細について説明する。図31は、本実施形態に係る携帯端末に表示される画面例を示す図である。
図31の(a)は、書き込みM2において、お母さんが伝言メッセージを電気機器70に送信し、電気機器70においてお父さんがトリガを発生させることで当該伝言メッセージを聞いた場合の家族伝言板の表示画面を示す。投稿指示部73は、ユーザ情報取得部16からお父さんの顔写真を取得すると、ユーザ決定情報記憶部33に記憶されているユーザ決定情報から当該顔写真と対応付けられているユーザIDを特定する。
そして、投稿指示部73は、出力音声取得部22からメッセージID(伝言メッセージを示すメッセージID)を供給されると、生成した出力通知投稿要求とともに、メッセージIDおよびユーザIDをエージェントサーバ600に送信する。
投稿データ生成部623は、全メッセージデータ記憶部631において、受信したメッセージIDと対応付けられている、書き込みM2におけるユーザ投稿データを受信したときに生成した、「14:10のお母さんからの伝言を(ユーザを示す文字列)に伝えたよ♪」という文字列データを含む投稿データを読み出す。
また、投稿データ生成部623は、受信したユーザIDと対応付けられて記憶部603に記憶されている文字列データである「お父さん」を読み出す。そして、読み出した投稿データの(ユーザを示す文字列)の位置に、特定した文字列データである「お父さん」を挿入する。これにより、「14:10のお母さんからの伝言をお父さんに伝えたよ♪」という文字列データを含む投稿データが生成される。投稿データ生成部623は、生成した文字列データを含む投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する。その結果、家族伝言板に書き込みM4が投稿され、ユーザの携帯端末(例えば携帯端末300)に書き込みM4を含む家族伝言板の表示画面が表示される。
なお、音声として出力されるメッセージデータは、ランダムメッセージであってもよい。例えば、投稿データ生成部623は、ランダムメッセージのうち「いつもお疲れ様。」というメッセージデータのメッセージID、および、お父さんを示すユーザIDを受信すると、受信したメッセージIDに対応付けられた投稿データ(文字列データ)の冒頭に、「To:(ユーザを示す文字列)」を、(ユーザを示す文字列)に「お父さん」を挿入して追加する。そして、投稿データを家族伝言板サーバ610に送信する。これにより、図31の(b)に示すように、家族伝言板に書き込みM5が投稿され、ユーザの携帯端末(例えば携帯端末300)に書き込みM5含む家族伝言板の表示画面が表示される。
なお、ユーザIDとユーザを示す文字列とを対応付けた情報は、電気機器70の記憶部72(例えば、ユーザ決定情報記憶部33)に記憶されていてもよい。この場合、投稿指示部73は、特定したユーザIDと対応付けられているユーザを示す文字列を読み出し、出力通知投稿要求とともに、メッセージIDおよびユーザを示す文字列を送信する。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図32を参照して、電気機器70(出力メッセージ決定装置7)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図32は、電気機器70における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ユーザが発話ボタンを押下したとき(S171でYES)、ユーザ情報取得部16は、ユーザ情報(例えば、ユーザの顔写真)を取得して、投稿指示部73に出力する。続いて、投稿指示部73は、ユーザ情報を取得すると、ユーザを識別してユーザIDを特定する(S172)。具体的には、ユーザ決定情報記憶部33に記憶されている、ユーザ決定情報を参照して、取得したユーザ情報と対応付けられているユーザIDを特定する。
続いて、ステップS173からステップS178までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS2からステップS7までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
続いて、投稿指示部73は、エージェントサーバ600にメッセージID、ユーザID、および出力通知投稿要求を送信する(S178)。
最後に、ステップS179の処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS8と同様であるため、その説明を省略する。
(実施形態7に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る、電気機器70に含まれる出力メッセージ決定装置7は、音声出力のトリガを発生させたユーザを特定し、当該ユーザを示す文字列を、投稿データに含まれる文字列データに追加して家族伝言板サーバ610に送信する。これにより、家族伝言板のサービスを利用するユーザは、電気機器70において音声出力のトリガを発生させたユーザ(音声を出力させたユーザ)が誰であるかを知ることができる。また、屋外にいるユーザは、ユーザの家の中に家族のうちの誰がいるかを知ることができる。
さらに、音声として出力されたメッセージデータが伝言メッセージである場合、伝言メッセージを送信するための書き込みを家族伝言板に投稿したユーザは、誰に伝言メッセージが伝わったかを知ることができる。
なお、本実施形態では、伝言メッセージのメッセージIDが音声決定情報31bにおいてスコアと対応付けられている構成(実施形態6に対応する構成)として説明したが、実施形態6の変形例2にて説明したように、ユーザが音声を出力するトリガを発生させたときに、エージェントサーバ600から伝言メッセージを取得する構成であってもよい。この場合、投稿指示部73は、出力通知投稿要求および伝言メッセージのメッセージIDに代えて、実施形態6の変形例2にて説明した、伝言メッセージ出力通知投稿要求をエージェントサーバ600に送信する。また、実施形態2〜5に示すように、他の電気機器70における音声出力を、自装置のスコアに反映させる構成であってもよい。
〔実施形態8〕
本発明のさらに別の実施形態について、図33〜図38に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(電気機器80の要部構成)
まず、図33を参照して、電気機器80(音声出力機器、出力メッセージ決定装置)の要部構成について説明する。図33は、本実施形態に係る電気機器80の要部構成の一例を示すブロック図である。
電気機器80は、実施形態1にて説明した電気機器10が備える各部材の他に、検知部81を備える。また、実施形態1にて説明した制御部12に代えて、制御部82を備える。なお、電気機器80は、出力メッセージ決定装置8と一体となっている。図33において、破線で囲まれた部分が出力メッセージ決定装置8である。また、出力メッセージ決定装置8は、電気機器80と着脱可能な構成であってもよい。つまり、出力メッセージ決定装置8の機能を、電気機器80と着脱可能なネットワークアダプタなどが備えていてもよい。
検知部81は、1つ以上のセンサを含む検知デバイスである。検知部81は、例えば周囲の気温を検知する温度センサ、電気機器80の運転時間を検知するタイマ、電気機器80における各部材が正常に動作しているか否かを検知するセンサなどの少なくとも1つを含む。なお、検知部81に含まれるセンサは、上述した例のセンサに限定されない。例えば、検知部81は湿度センサなどを含んでもよい。なお、本実施形態では、検知部81が温度センサを含む構成を例に挙げて説明する。
制御部82は、電気機器80が備える各部を統括制御するものである。制御部82は、スコア判定部21、出力音声取得部22、スコア制御部83、投稿指示部24、ランダムメッセージ制御部25、および検知制御部84を含む。なお、スコア判定部21、出力音声取得部22、投稿指示部24、およびランダムメッセージ制御部25は、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
スコア制御部83は、メッセージIDに対応付けられたスコアを変更するものである。具体的には、スコア制御部83は、実施形態1にて説明したスコア制御部23の機能に加え、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報において、音声出力されたメッセージデータのメッセージIDに対応付けられているカテゴリ情報と、同じカテゴリ情報が対応付けられているメッセージIDに対応付けられているスコアを下げる。
ここで、本実施形態における音声決定情報の詳細について、図34の(a)を参照して説明する。図34の(a)は、電気機器80に記憶されている音声決定情報のデータ構造および具体例を示す図であり、(b)は、電気機器80が音声として出力するメッセージデータの一例を示す図である。
図34の(a)に示すように、電気機器80の音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31cは、実施形態1にて説明した音声決定情報31aと異なり、メッセージID、スコア、およびカテゴリ情報を対応付けた情報である。なお、図34の(a)のように音声決定情報31cをテーブル形式の情報としたのは一例であり、音声決定情報31cのデータ構造はこの例に限定されるものではない。
なお、「メッセージID」のカラム、および「スコア」のカラムに格納される情報については、実施形態1で既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
「カテゴリ情報」のカラムには、メッセージIDが示すメッセージデータのカテゴリを示すカテゴリ情報が格納される。カテゴリ情報の具体例としては、ユーザへのあいさつを音声出力するためのメッセージデータのメッセージIDに対応付けられる「あいさつ」、今日の日付や現在時刻などを音声出力するためのメッセージデータのメッセージIDに対応付けられる「日時情報」、ユーザをねぎらう言葉を音声出力するためのメッセージデータのメッセージIDに対応付けられる「ねぎらいの言葉」、および、電気機器80の周囲の気温が閾値を超えたことを音声出力するためのメッセージIDに対応付けられる「温度情報」などがある。ただし、上述したカテゴリ情報の具体例は一例であり、この例に限定されるものではない。また、カテゴリ情報として「温度情報」が付されるメッセージデータは、他のメッセージデータと異なり、電気機器80の周囲の気温が閾値を超えたことを検知部81が検知したことを示す検知情報が、後述するエージェントサーバ620に送信されることによって生成される。なお、カテゴリ情報として「温度情報」が付されるメッセージデータの生成の詳細については後述する。
また、図34の(b)に示すように、カテゴリ情報は、メッセージデータ記憶部32に記憶されているメッセージデータに対応付けられてもよい。
スコア制御部83は、出力音声取得部22から、音声出力に使用されたメッセージデータのメッセージIDを供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31cから、供給されたメッセージIDと、当該メッセージIDに対応付けられているカテゴリ情報を特定する。そして、特定したメッセージIDに対応付けられているスコアを下げる。さらに、特定したカテゴリ情報と同じカテゴリ情報に対応付けられているメッセージIDに対応付けられているスコアも下げる。なお、スコアの変更の詳細については、実施形態1で説明したスコア制御部23の機能と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
また、音声出力に使用されたメッセージデータのメッセージIDに対応付けられているスコア(以降、音声出力スコアと称する)と、音声出力に使用されたメッセージデータのメッセージIDと同じカテゴリ情報が対応付けられているスコア(以降、同一カテゴリスコアと称する)とで、スコアの下げ幅は同じであってもよいし、スコアの下げ幅を変えてもよい。すなわち、同一カテゴリスコアを、音声出力に使用されたメッセージデータの優先度の下げ幅と同じ下げ幅となるように変更してもよいし、異なる下げ幅となるように変更してもよい。スコアの下げ幅が同じである場合、例えば実施形態1で説明したように、音声出力スコアおよび同一カテゴリスコアを20ずつ下げてもよいし、音声出力スコアおよび同一カテゴリスコアを一度に最小値まで下げてもよい。また、スコアの下げ幅を異ならせる場合、例えば、音声出力スコアは20ずつ値を下げるが、同一カテゴリスコアは10ずつ値を下げるとしてもよい。
さらに、実施形態6にて説明した伝言メッセージのメッセージIDについても同様にカテゴリ情報を対応付けてもよい。ただし、複数の伝言メッセージがメッセージデータ記憶部32に記憶されている場合、これら複数の伝言メッセージはいずれも音声出力に使用されることが好ましい。なぜなら伝言メッセージとは、それぞれが異なる伝言であるため、1つの伝言メッセージが出力された場合に他の伝言メッセージ(同一カテゴリが付された伝言メッセージ)が出力されないという状況は好ましくない。よって、伝言メッセージのメッセージIDにはカテゴリ情報を対応付けないことが好ましい。
また、実施形態2〜5にて説明したように、履歴管理サーバまたは他の電気機器から、複数の電気機器のうちのいずれかが音声出力に使用したメッセージデータのメッセージIDを受信して、当該メッセージIDに対応付けられたスコアを下げる構成の場合においても、上述したように、スコア制御部83が受信したメッセージIDに対応付けられたカテゴリ情報を特定して、音声出力スコアおよび同一カテゴリスコアを下げればよい。
検知制御部84は、検知部81の検知結果に基づいて検知情報を生成するものである。具体的には、検知制御部84は、検知部81が出力した検知結果が所定の条件を満たしているとき、当該所定の条件を満たしたことを示す検知情報を生成し、通信部15を介してエージェントサーバ620に送信する。例えば、検知部81に含まれる温度センサが検知した温度の値が出力されると、検知制御部84は、当該温度の値が所定の閾値を超えるか否かを判定する。そして、出力された温度の値が閾値を超えていた場合、電気機器80の周囲の気温が閾値を超えたことを示す情報、すなわち検知情報をエージェントサーバ620に送信する。なお、検知制御部84が生成する検知情報は、検知部81から出力される検知結果に応じて変わり、上述した例の温度に関するものに限定されない。例えば、検知部81から、電気機器80の連続運転時間の値を出力され、当該時間が閾値を超えていた場合、電気機器80の運転時間が閾値を超えたことを示す検知情報を生成する。
また、検知情報は、当該検知情報が表す内容をエージェントサーバ620が特定することができればよく、例えば、英数字からなる文字列であってもよい。具体的には、第2の電気機器80bが送信する検知情報が温度に関する情報であり、閾値が30℃に設定されているときに、検知部81によって、当該閾値を超える温度が検知された場合、検知制御部84は、「Db1030」という検知情報を生成し、エージェントサーバ620に送信してもよい。この英数字からなる文字列は、1文字目が検知情報であることを示し、2文字目が検知情報を生成した電気機器を示し、3文字目が温度に関する情報であることを示し、4〜6文字目が設定された閾値を示す。また、この例に基づけば、送信する検知情報が第2の電気機器80bの運転時間に関するものであり、閾値が120分に設定されているときに、検知部81によって、運転時間が当該閾値を超えたことが検知された場合、検知制御部84は、「Db2120」という検知情報を生成することになる。なお、文字列の構成は上述した例に限定されるものではない。
(エージェントサーバ620の要部構成)
次に、図35および図36を参照して、エージェントサーバ620の要部構成について説明する。図35は、出力メッセージ決定システム950の一例を示す概略図であり、図36は、エージェントサーバ620の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、図36において実線で示す矢印は、検知情報に基づくメッセージデータ生成に関する情報の流れを示す矢印であり、破線で示す矢印は、電気機器80に対するメッセージデータの送信に関する情報の流れを示す矢印である。
図35に示すように、エージェントサーバ620は、複数の電気機器、例えば図35に示す第1の電気機器80a、第2の電気機器80b、および第3の電気機器80cで使用される各種データを管理する。具体的には、エージェントサーバ620は、第1の電気機器80aで使用される各種データを管理する第1のエージェント部641、第2の電気機器80bで使用される各種データを管理する第2のエージェント部642、および、第3の電気機器80cで使用される各種データを管理する第3のエージェント部643を備える。すなわち、エージェントサーバ620は、各電気機器80と1対1で対応するエージェント部を備える。また、エージェントサーバ620は、実施形態1で説明したエージェントサーバ600と同様に、電気機器80からの指示に応じて、家族伝言板に書き込みを行う。なお、家族伝言板、並びに携帯端末300、310、および320については、実施形態1にて既に説明しているため、図35では記載を省略している。
図36に示すように、エージェントサーバ620は、第1のエージェント部641、第2のエージェント部642、第3のエージェント部643、および通信部651を備えている。通信部651は、エージェントサーバ620と外部機器との間で情報の送受信を行うための通信デバイスである。通信部651は、第1のエージェント部641、第2のエージェント部642、および第3のエージェント部643から供給された情報を電気機器80または家族伝言板サーバ610に送信する。例えば、通信部651は後述するメッセージデータ生成部624が生成したメッセージデータを含む複数のメッセージデータ、および、当該複数のメッセージデータのメッセージIDにスコアおよびカテゴリ情報が対応付けられた音声決定情報31cを送信する。また、通信部651は、電気機器80から受信した情報を第1のエージェント部641、第2のエージェント部642、および第3のエージェント部643のうち、少なくとも1つに供給する。例えば、通信部651は、第2の電気機器80bから受信した検知情報を、第2のエージェント部642に供給する。
次に、第1のエージェント部641、第2のエージェント部642、および第3のエージェント部643について説明する。ただし、第1のエージェント部641、第2のエージェント部642、および第3のエージェント部643はその構成が同一であるため、ここでは、第2のエージェント部642を例に挙げて説明する。
第2のエージェント部642は、制御部652および記憶部653を備える。なお、以降、電気機器80から検知情報を受信したことによって、エージェントサーバ620にて生成されるメッセージデータを機器メッセージと称する場合がある。
記憶部653は、エージェントサーバ620にて使用される各種データを記憶する記憶デバイスである。記憶部653は、全メッセージデータ記憶部631およびメッセージ生成情報記憶部632を含む。
全メッセージデータ記憶部631は、実施形態1にて既に説明しているため、詳細な説明を省略する。ただし、本実施形態の全メッセージデータ記憶部631に記憶されているメッセージデータのうち、少なくともランダムメッセージと機器メッセージとには、カテゴリ情報が対応付けられている。
メッセージ生成情報記憶部632は、メッセージ生成情報を記憶するものである。ここで、図37を参照して、メッセージ生成情報の詳細について説明する。図37は、エージェントサーバ620に記憶されているメッセージ生成情報のデータ構造および具体例を示す図である。
図37に示すように、メッセージ生成情報は、電気機器80から送信された検知情報、メッセージデータの雛形、およびカテゴリ情報を対応付けた情報である。なお、図37のように、メッセージ生成情報をテーブル形式の情報としたのは一例であり、メッセージ生成情報はこの例に限定されるものではない。
「電気機器から送信された検知情報」のカラムには、検知情報の内容を示す情報が格納される。なお、図37の例では、検知情報の内容を具体的に説明するために、検知情報の内容を示す文が格納されたものとしている。しかしながら、当該カラムに格納される情報は、図37の例に限定されず、例えば検知情報が、当該検知情報の内容を表す英数字からなる文字列である場合、当該英数字からなる文字列が格納されてもよい。なお、検知情報が上述した6文字の文字列である場合、格納される文字列は、検知情報の内容を示す文字列のみであることが好ましい。すなわち、「Db1030」のうちの「Db1」または「1」のみが格納されることが好ましい。
「メッセージデータの雛形」のカラムには、後述するメッセージデータ生成部624が機器メッセージを生成するときに使用するテキストデータ(以降、雛形データと称する)が格納されている。雛形データは一部を空欄にしたテキストデータであり、メッセージデータ生成部624は、検知制御部84が設定している閾値、および検知情報を送信した電気機器80が複数の電気機器80のうちのいずれであるか、などの情報を用いて、上記空欄に文字列を挿入して機器メッセージを完成させる。
「カテゴリ情報」には、上述したカテゴリ情報が格納される。
制御部652は、第2のエージェント部642が備える各部を統括制御するものである。制御部652は、音声決定情報生成部621、メッセージデータ制御部622、投稿データ生成部623、およびメッセージデータ生成部624を含む。なお、音声決定情報生成部621、メッセージデータ制御部622、および投稿データ生成部623については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。
メッセージデータ生成部624は、検知情報に基づくメッセージデータ、すなわち機器メッセージを生成するものである。具体的には、メッセージデータ生成部624は、通信部651を介して、第2の電気機器80bから検知情報を受信すると、メッセージ生成情報記憶部632に記憶されているメッセージ生成情報から、受信した検知情報に対応付けられている雛形データおよびカテゴリ情報を読み出し、機器メッセージを生成する。
例えば、メッセージデータ生成部624は、検知情報として「Db1030」という検知情報を受信すると、当該検知情報の3文字目から、この検知情報が「気温が閾値を超えたことを示す情報」であることを特定し、当該検知情報に対応付けられている雛形データおよびカテゴリ情報を読み出す。そして、メッセージデータ生成部624は、検知情報の4〜6文字目から、雛形データに挿入すべき数字が30であることを特定し、この数字を雛形データに挿入することで、「気温が30℃を超えたよ」という機器メッセージを生成する。そして、メッセージデータ生成部624は、読み出した「気温情報」というカテゴリ情報を、生成した機器メッセージに対応付ける。最後に、メッセージデータ生成部624は、機器メッセージおよびカテゴリ情報を、第1のエージェント部641および第3のエージェント部643のメッセージデータ制御部に出力するとともに、メッセージデータ制御部622に供給する。メッセージデータ制御部622は、供給された機器メッセージおよびカテゴリ情報にメッセージIDを対応付けて、全メッセージデータ記憶部631に記憶する。
なお、機器メッセージおよびカテゴリ情報が供給された第1のエージェント部641および第3のエージェント部643についても、上述したように、メッセージデータ制御部が、機器メッセージおよびカテゴリ情報を全メッセージデータ記憶部631に記憶する。
これにより、エージェントサーバ620は、複数の電気機器80に、機器メッセージを含む複数のメッセージデータと、当該複数のメッセージデータのメッセージID、スコア、およびカテゴリ情報が対応付けられた音声決定情報31cを送信することができる。なお、メッセージデータおよび音声決定情報の送信の詳細については、実施形態1にて既に説明しているため、ここでの説明を省略する。メッセージデータおよび音声決定情報31cを受信した電気機器80(ランダムメッセージ制御部25)は、メッセージデータ記憶部32および音声決定情報記憶部31に記憶されているデータを受信したものに変更する具体的には、ランダムメッセージ制御部25は、受信したメッセージデータの中に、メッセージデータ記憶部32に記憶されていないものがあれば、当該メッセージデータをメッセージデータ記憶部32に記憶する。また、メッセージデータ記憶部32に記憶されているメッセージデータの中に、受信したメッセージデータにないものがあれば、当該メッセージデータを削除してもよい。また、ランダムメッセージ制御部25は、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報を、受信した音声決定情報31cに変更する。
また、上述した例では、メッセージデータ生成部624は、検知情報の文字列を確認して閾値などを特定し、メッセージデータの生成に使用していたが、この例に限定されるものではない。例えば、メッセージ生成情報において検知情報とメッセージデータとが1対1で対応しており、メッセージデータ生成部624は、受信した検知情報を用いてメッセージ生成情報を参照して、メッセージデータを特定してもよい。
(出力メッセージ決定処理の流れ)
次に、図38を参照して、電気機器80(出力メッセージ決定装置8)が実行する出力メッセージ決定処理の流れについて説明する。図38は、電気機器80における出力メッセージ決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS181からステップS188までの処理の内容は、処理主体である部材の部材番号が異なるのみで、図5のステップS1からステップS8までの処理と同様であるため、その説明を省略する。
次に、スコア制御部83は、音声出力に使用されたメッセージデータと同じカテゴリ情報が対応付けられたメッセージデータがあるか否かを判定する(S189)。具体的には、スコア制御部83は、出力音声取得部22が音声出力に用いたメッセージデータのメッセージIDを供給されると、音声決定情報記憶部31に記憶されている音声決定情報31cを参照して、供給されたメッセージIDに対応付けられたカテゴリ情報と、同一のカテゴリ情報が対応付けられたメッセージIDがあるか否かを判定する。
同一のカテゴリ情報が対応付けられたメッセージIDがある場合(S189でYES)、スコア制御部83は、同じカテゴリ情報が対応付けられたメッセージデータのスコアを下げる(S190)。つまり、スコア制御部83は同一カテゴリスコアを下げる。一方、同一のカテゴリ情報が対応付けられたメッセージIDがない場合(S189でNO)、出力メッセージ決定処理は終了する。
(実施形態8に係る出力メッセージ決定装置の作用効果)
以上のように、本実施形態に係る電気機器80は、メッセージID、スコアに加え、カテゴリ情報が対応付けられた音声決定情報31cを、音声決定情報記憶部31に記憶する。そして、スコア制御部83は、音声出力スコアだけでなく、同一カテゴリスコアも下げる。
また、本実施形態に係る電気機器80は、検知部81による検知結果が所定の条件を満たしている場合、検知制御部84が検知情報を生成し、エージェントサーバ620に送信する。そして、本実施形態に係るエージェントサーバ620は、当該検知情報を受信すると、メッセージデータ生成部624が機器メッセージを生成する。
ここで、上述した例では、第2の電気機器80bから送信された検知情報に基づいて、第2のエージェント部642が機器メッセージを生成していたが、同様に、第1のエージェント部641および第3のエージェント部643も、それぞれ第1の電気機器80aおよび第3の電気機器80cから送信された検知情報に基づいて機器メッセージを生成する。
例えば、第1の電気機器80aである冷蔵庫と、第2の電気機器80bであるエアコンが、ともに温度センサを有する場合、冷蔵庫およびエアコンの周囲の気温が閾値(例えば30℃)を超えると、第1のエージェント部641および第2のエージェント部642は、ともに温度が閾値を超えたことを示す機器メッセージを生成する。
生成された機器メッセージは、各エージェント部に供給される。ここで、第1のエージェント部641を例に挙げて説明すると、第1のエージェント部641は、温度が閾値を超えたことを示す機器メッセージを2つ取得することになる。そして、これら2つの機器メッセージはともに第1の電気機器80a(冷蔵庫)に送信されるので、第1の電気機器80aは、温度に関する同一内容の音声出力を続けて行ってしまう可能性がある。
この問題を解決するために、メッセージデータとともに送信される音声決定情報31cでは、メッセージIDにカテゴリ情報が対応付けられている。そして、同一内容のメッセージデータのメッセージIDには、同じカテゴリ情報が対応付けられる。
そして、電気機器80は、上述した音声出力スコアとともに、同一カテゴリスコアも下げるので、電気機器80が同一内容の音声出力を行うことを防ぐことができる。
なお、機器メッセージは、検知情報を生成した電気機器80ごとに語尾を異ならせてもよい。例えば、図34の(b)に示すように、第2の電気機器80bから検知情報が送信されることで、第2のエージェント部642が生成した機器メッセージ(メッセージIDがV008の機器メッセージ)は、語尾が「〜たよ」であり、第1の電気機器80aから検知情報が送信されることで、第1のエージェント部641が生成した機器メッセージ(メッセージIDがV009の機器メッセージ)は、語尾が「〜ました」であってもよい。なお、語尾は図34の(b)に限定されるものではない。例えば、「気温が30℃を超えたわ」のように女性が発言したかのような語尾であってもよい。
(実施形態1〜8に共通の変形例)
上記各実施形態では、1つのエージェントサーバ600および1つの履歴管理サーバ500(または履歴管理サーバ510)を用いる例を説明したが、エージェントサーバ600、履歴管理サーバ500、および履歴管理サーバ510の有する各機能が、個別のサーバにて実現されていてもよい。例えば、エージェントサーバ600における音声決定情報生成サービス、メッセージデータ制御サービス、および投稿データ生成サービスのそれぞれが個別のサーバによって提供されていてもよい。そして、これらの場合、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。
〔実施形態9〕
実施形態1〜8に記載の各電気機器、エージェントサーバ600およびエージェントサーバ620、履歴管理サーバ500および履歴管理サーバ510、並びに、携帯端末300、携帯端末310、および携帯端末320の各ブロックは、集積回路(ICチップ)などに形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、実施形態1〜8に記載の各電気機器などを、図39に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成することができる。図39は、実施形態1〜8に記載の各電気機器などとして利用可能なコンピュータ400の構成を例示したブロック図である。
コンピュータ400は、図39に示すように、バス410を介して互いに接続された演算装置420と、主記憶装置430と、補助記憶装置440と、入出力インターフェース450とを備えている。演算装置420、主記憶装置430、および補助記憶装置440は、それぞれ、例えばCPU、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブであってもよい。なお、主記憶装置430は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などを用いることができる。
入出力インターフェース450には、入力装置460および出力装置470が接続されている。実施形態1〜8に記載の各電気機器などの入力装置460および出力装置470は、ユーザの入力操作の受け付け、他の装置から送信されるデータの受信、他の装置へのデータの送信、および音声の出力、画像の表示を行う。
補助記憶装置440には、コンピュータ400を実施形態1〜8に記載の各電気機器などとして動作させるための各種プログラムが格納されている。そして、演算装置420は、補助記憶装置440に格納された上記各プログラムを主記憶装置430上に展開し、主記憶装置430上に展開された上記各プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ400を実施形態1〜8に記載の各電気機器などが備える各部として機能させる。
なお、ここでは、内部記録媒体である補助記憶装置440に記録されている上記各プログラムを用いてコンピュータ400を機能させる構成について説明したが、外部記録媒体に記録されているプログラムを用いてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波など)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る出力メッセージ決定装置1は、音声出力機器(電気機器10)の音声出力のために使用するメッセージデータを複数のメッセージデータから決定する出力メッセージ決定装置であって、上記出力メッセージ決定装置は、以下を含む;上記複数のメッセージデータの優先度に基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定する出力データ決定部(スコア判定部21)、音声出力された上記メッセージデータの優先度を下げる制御部(スコア制御部23)。
上記の構成によれば、メッセージデータの優先度に基づいて、音声出力されるメッセージデータを決定する。また、音声出力されたメッセージデータの優先度を下げる。
これにより、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータが、続けて音声出力に使用される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声が出力されなくなるため、ユーザが不愉快に感じることを防ぐことができる。以上より、音声出力機器の音声によるメッセージ出力に関し、上記メッセージ出力をユーザにとって快適なものとすることができる。
本発明の態様2に係る出力メッセージ決定装置は、上記態様1において、上記出力データ決定部は、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられているスコアに基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定し、上記制御部は、音声出力された上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアを変更することにより、当該メッセージデータの上記優先度を下げてもよい。
上記の構成によれば、メッセージデータに対応付けられているスコアに基づいて音声出力するメッセージデータを決定するので、出力するメッセージデータを正確に決定することができる。また、スコアを変更することはすなわち、メッセージデータの優先度を下げることとなるので、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータが、続けて音声出力に使用される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声が出力されなくなる。
本発明の態様3に係る出力メッセージ決定装置6は、上記態様1または2において、上記出力データ決定部は、ユーザが端末装置から送信した上記メッセージデータであるユーザ作成メッセージが、音声出力されるメッセージデータの候補に含まれる場合、当該ユーザ作成メッセージを音声出力するメッセージデータとして決定してもよい。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージが最優先で音声出力されるため、ユーザが音声出力のトリガを発生させたとき、確実にユーザ作成メッセージが音声出力に使用されることとなる。よって、ユーザ作成メッセージが音声出力されるメッセージデータの候補に含まれる場合は、トリガを発生させたユーザに確実にユーザ作成メッセージを使用した音声を聞かせることができる。なお、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の態様4に係る出力メッセージ決定装置4は、上記態様1または2において、以下を含む;上記音声出力機器に音声を出力させるためのトリガを発生させたユーザを特定するユーザ特定部(スコア判定部42)、上記出力データ決定部は、上記ユーザ特定部が特定したユーザに対応付けられている上記複数のメッセージデータのうち、最も優先度の高いメッセージデータを出力してもよい。
上記の構成によれば、音声出力機器に音声を出力させるためのトリガを発生させたユーザを特定して、特定したユーザに対応付けられている複数のメッセージデータのうち、最も優先度の高いメッセージデータを出力する。
これにより、あるユーザが、そのユーザのための特定の内容の音声を聞くことができないという状況を防ぐことができる。
また、ユーザを特定したユーザにのみ出力されるメッセージデータを実現することができる。これにより、各ユーザに適した音声を出力させることが可能になる。これにより、各ユーザに適した商品紹介や店舗の紹介などを行うことができる。
本発明の態様5に係る出力メッセージ決定装置8は、上記態様1または2において、上記複数のメッセージデータは、各メッセージデータのカテゴリを示すカテゴリ情報がそれぞれ対応付けられており、上記制御部はさらに、音声出力に使用された上記メッセージデータと同一の上記カテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータの優先度を下げてもよい。
上記の構成によれば、自装置と対応付けられている音声出力機器において音声出力に使用されたメッセージデータだけでなく、当該メッセージデータと同一のカテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータについても、優先度を下げる。
これにより、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータと同一のカテゴリである、すなわち、類似の内容であるメッセージデータが、続けて音声出力される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、類似の内容の音声が出力されなくなるため、ユーザが不愉快に感じることを防ぐことができる。
本発明の態様6に係る出力メッセージ決定装置(電気機器10)は、上記態様1または2において、以下を含んでもよい;ユーザを検知する検知部(入力部11)、上記検知部によって上記ユーザの存在が検知されたとき、上記出力データ決定部によって決定されたメッセージデータに従って音声を出力する音声出力部(14)。
上記の構成によれば、ユーザを検知したとき、決定されたメッセージデータに従って音声を出力する。これにより、特定のユーザに対して、音声出力機器が連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声を出力する可能性が低くなるので、ユーザは、出力メッセージ決定装置を快適に利用することができる。
本発明の態様7に係る出力メッセージ決定装置の制御方法は、音声出力機器の音声出力のために使用するメッセージデータを複数のメッセージデータから決定する出力メッセージ決定装置の制御方法であって、上記出力メッセージ決定装置の制御方法は、以下を含む;上記複数のメッセージデータそれぞれの優先度に基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定する出力データ決定ステップ(S2)、音声出力された上記メッセージデータの優先度を下げる制御ステップ(S8)。
この制御方法によれば、態様1に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様8に係る出力メッセージ決定装置3は、複数の音声出力機器それぞれに対応付けられている出力メッセージ決定装置であって、上記出力メッセージ決定装置は、上記音声出力機器の音声出力のために使用するメッセージデータを複数のメッセージデータから決定し、上記複数のメッセージデータは、各音声出力機器に共通のメッセージデータを含み、上記出力メッセージ決定装置の各々は、以下を含む;上記複数のメッセージデータそれぞれの優先度に基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定する出力データ決定部(スコア判定部27)、上記複数の音声出力機器のうち少なくとも1つの音声出力機器が音声出力した共通の上記メッセージデータの優先度を下げる制御部(39)。
上記の構成によれば、他の音声出力機器で音声出力されたメッセージデータについて、当該メッセージデータの優先度を下げる。つまり、他の音声出力機器において、どのメッセージデータが音声出力されたかが、自装置のメッセージデータの優先度に反映される。
これにより、ある音声出力機器にて出力された内容が、連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、別の音声出力機器にて出力されなくなる。よって、複数の音声出力機器からの音声出力を、ユーザにとって快適なものにすることができる。
本発明の態様9に係る出力メッセージ決定装置3は、上記態様8において、上記出力データ決定部は、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられているスコアに基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定し、上記制御部は、音声出力された上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアを変更することにより、当該メッセージデータの上記優先度を下げてもよい。
上記の構成によれば、メッセージデータに対応付けられているスコアに基づいて音声出力するメッセージデータを決定するので、出力するメッセージデータを正確に決定することができる。また、スコアを変更することはすなわち、メッセージデータの優先度を下げることとなるので、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータが、続けて音声出力に使用される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声が出力されなくなる。
本発明の態様10に係る出力メッセージ決定装置3は、上記態様8または9において、以下を含んでもよい;上記出力データ決定部によって決定された上記メッセージデータに従って音声を出力したとき、当該メッセージデータを示す情報である出力済メッセージ情報を他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置に送信する出力済メッセージ情報送信部(スコア制御部39)。
上記の構成によれば、自装置と対応する音声出力機器が音声を出力したとき、音声出力に使用されたメッセージデータを示す出力済メッセージ情報を、他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置に送信する。これにより、自装置と対応する音声出力機器における音声出力の結果を、他の出力メッセージ決定装置におけるスコアに反映させることができる。
本発明の態様11に係る出力メッセージ決定装置3は、上記態様10において、以下を含む;上記他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置から送信された上記出力済メッセージ情報を受信する出力済メッセージ情報受信部(スコア制御部39)、上記制御部は、上記出力済メッセージ情報受信部によって受信された上記出力済メッセージ情報が示す上記メッセージデータの優先度を下げてもよい。
上記の構成によれば、他の出力メッセージ決定装置から送信された出力済メッセージ情報を受信して、当該出力済メッセージ情報が示すメッセージデータの優先度を下げる。これにより、他の出力メッセージ決定装置と対応する音声出力機器における出力の結果を、自装置におけるメッセージデータの優先度に反映することができる。
本発明の態様12に係る出力メッセージ決定装置の制御方法は、複数の音声出力機器それぞれに対応付けられている出力メッセージ決定装置の制御方法であって、上記出力メッセージ決定装置は、上記音声出力機器の音声出力のために使用するメッセージデータを複数のメッセージデータから決定し、上記複数のメッセージデータは、各音声出力機器に共通のメッセージデータを含み、上記出力メッセージ決定装置の制御方法は、以下を含む;上記複数のメッセージデータそれぞれの優先度に基づいて、音声出力する上記メッセージデータを決定する出力データ決定ステップ(S54)、上記複数の音声出力機器のうち少なくとも1つの音声出力機器が音声出力した共通の上記メッセージデータの優先度を下げる制御ステップ(S52、S60)。
この制御方法によれば、態様8に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様13に係る履歴管理装置(履歴管理サーバ510)は、複数の音声出力機器が音声出力のために使用したメッセージデータの履歴を管理する履歴管理装置であって、上記履歴管理装置は、以下を含んでもよい;音声出力された上記メッセージデータを示す情報である出力済メッセージ情報とともに、上記音声出力機器に音声出力のためのトリガを発生させたユーザのユーザ情報を受信したとき、当該出力済メッセージ情報および当該ユーザ情報を対応付けて記憶する履歴記憶部(履歴情報更新部512)、上記音声出力機器が音声出力するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置から、上記履歴記憶部が記憶した上記出力済メッセージ情報を取得するための要求を受信したとき、上記履歴記憶部が対応付けて記憶した上記出力済メッセージ情報および上記ユーザ情報を上記出力メッセージ決定装置に送信する履歴送信部(出力情報生成部513)。
上記の構成によれば、音声出力されたメッセージデータの出力済メッセージ情報と、当該音声出力のトリガを発生させたユーザのユーザ情報とを対応付けて記憶し、出力メッセージ決定装置から要求を受信したとき、記憶した使用済メッセージ情報とユーザ情報とを送信する。これにより、ユーザごとに複数のメッセージデータが対応付けられている出力メッセージ決定装置において、自装置と対応する音声出力機器と別の音声出力機器にて音声出力されたメッセージデータのうち、当該メッセージデータを出力させたユーザに対応付けられているメッセージデータの優先度のみを下げることができる。
本発明の態様14に係る書き込みデータ送信指示装置(出力メッセージ決定装置6)は、外部の機器に、複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に投稿された書き込みデータを送信するよう指示する書き込みデータ送信指示装置であって、上記書き込みデータ送信指示装置は、以下を含んでもよい;ユーザが端末装置から送信したメッセージデータであるユーザ作成メッセージが、設定された期限までに音声出力に使用されなかった場合、上記ユーザ作成メッセージが使用されなかったことを示す書き込みデータを、上記情報処理装置に送信するよう外部の機器に指示する投稿指示部(投稿指示部65)。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージに設定された期限までにユーザ作成メッセージが音声出力されなかった場合は、ユーザ作成メッセージが音声出力されなかったことを示す書き込みを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスに投稿するよう、外部の機器に指示することができる。これにより、ユーザ作成メッセージが音声出力されなかったことを示す書き込みが、上記サービスに投稿されるので、上記サービスを利用しているユーザに、ユーザ作成メッセージが期限までに音声出力されなかったことを知らせることができる。なお、外部の機器の一例としては、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に、書き込みデータを送信する機能を有するサーバ(エージェントサーバ600)が挙げられる。また、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の各態様に係る出力メッセージ決定装置、書き込みデータ送信装置、表示装置、履歴管理装置、および書き込みデータ送信指示装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記出力メッセージ決定装置などが備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記出力メッセージ決定装置などをコンピュータにて実現させる出力メッセージ決定装置などの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
〔補足〕
本発明の態様1に係る出力メッセージ決定装置1は、音声出力のために使用される複数のメッセージデータから、自装置と1対1で対応する音声出力機器(電気機器10)が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置であって、上記音声出力機器が音声を出力するとき、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられている、上記メッセージデータにおける出力の優先度を示すスコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定する出力データ決定手段(スコア判定部21)と、上記出力データ決定手段によって決定された上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアを下げるスコア制御手段(スコア制御部23)と、を備える。
上記の構成によれば、メッセージデータに対応付けられているスコアに基づいて、音声出力に使用するメッセージデータを決定する。また、音声出力に使用されたメッセージデータに対応付けられたスコアを下げることで、当該メッセージデータの音声出力に使用されるメッセージデータのとしての優先度を低下させる。
これにより、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータが、続けて音声出力に使用される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声が出力されなくなるため、ユーザが不愉快に感じることを防ぐことができる。以上より、音声出力機器の音声によるメッセージ出力に関し、上記メッセージ出力をユーザにとって快適なものとすることができる。
本発明の態様2に係る出力メッセージ決定装置3は、音声出力のために使用される複数のメッセージデータから、自装置と1対1で対応する音声出力機器(電気機器30)が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置であって、上記音声出力機器が音声を出力するとき、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられている、上記メッセージデータにおける出力の優先度を示すスコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定する出力データ決定手段(スコア判定部27)と、複数の音声出力機器のうち、少なくとも1つの音声出力機器が音声を出力するために使用した上記メッセージデータに、自装置において対応付けられている上記スコアを下げるスコア制御手段(スコア制御部39)と、を備える。
上記の構成によれば、他の音声出力機器で音声出力に使用されたメッセージデータについて、当該メッセージデータと自装置において対応付けられているスコアを下げる。つまり、他の音声出力機器の音声出力にどのメッセージデータが使用されたかが、自装置の音声出力に使用されるメッセージデータの優先度に反映される。
これにより、ある音声出力機器にて出力された内容が、連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、別の音声出力機器にて出力されなくなる。よって、複数の音声出力機器からの音声出力を、ユーザにとって快適なものにすることができる。
本発明の態様3に係る出力メッセージ決定装置3は、上記態様2において、自装置と対応する音声出力機器が、上記出力データ決定手段によって決定された上記メッセージデータに従って音声を出力したとき、上記メッセージデータを示す情報である使用済メッセージ情報を他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置に送信する使用済メッセージ情報送信手段(スコア制御部39)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、自装置と対応する音声出力機器が音声を出力したとき、音声出力に使用されたメッセージデータを示す使用済メッセージ情報を、他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置に送信する。これにより、自装置と対応する音声出力機器における音声出力の結果を、他の出力メッセージ決定装置におけるスコアに反映させることができる。
本発明の態様4に係る出力メッセージ決定装置3は、上記態様3において、上記他の音声出力機器と対応する出力メッセージ決定装置から送信された上記使用済メッセージ情報を受信する使用済メッセージ情報受信手段(スコア制御部39)をさらに備え、上記スコア制御手段は、上記使用済メッセージ情報受信手段によって受信された上記使用済メッセージ情報が示す上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアを下げてもよい。
上記の構成によれば、他の出力メッセージ決定装置から送信された使用済メッセージ情報を受信して、当該使用済メッセージ情報が示すメッセージデータに対応付けられているスコアを下げる。これにより、他の出力メッセージ決定装置における音声出力の結果を、自装置におけるスコアに反映することができる。
本発明の態様5に係る出力メッセージ決定装置は、上記態様1から4のいずれかにおいて、上記メッセージデータを使用した音声出力が一度も行われていないときのスコアである初期スコアが所定値である複数のメッセージデータを予め記憶しているメッセージ記憶部(メッセージデータ記憶部32)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、初期スコアが所定値である複数のメッセージデータが予め記憶されている。これにより、音声出力機器からの音声出力が一度も行われていない場合、音声出力に使用されるメッセージデータは複数のメッセージデータの中から選択されることとなる。また、音声出力に使用されたメッセージデータのスコアは下がるので、次の音声出力時には、前回使用されたメッセージデータ以外の複数のメッセージデータから選択されることとなる。よって、音声出力機器は、音声出力の度に異なる内容の音声を出力することができるので、同じ内容の音声を出力してユーザを不愉快にすることがなくなる。
本発明の態様6に係る出力メッセージ決定装置6は、上記態様5において、ユーザが端末装置(携帯端末300)から送信した上記メッセージデータであるユーザ作成メッセージを受信するメッセージ受信手段(伝言メッセージ制御部64)と、上記メッセージ受信手段によって受信した上記ユーザ作成メッセージに、上記初期スコアより高い優先度を示すスコアを対応付けるスコア付与手段(スコア制御部63)と、をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、ユーザが端末装置から送信したユーザ作成メッセージには、初期スコアより高い優先度を示すスコアが対応付けられる。これにより、ユーザが音声出力のトリガを発生させたとき、確実にユーザ作成メッセージが音声出力に使用されることとなる。よって、ユーザ作成メッセージがある場合は、トリガを発生させたユーザに確実に伝言を聞かせることができる。なお、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の態様7に係る出力メッセージ決定装置6は、上記態様6において、上記ユーザ作成メッセージには上記ユーザ作成メッセージを自装置に保持する期限が設定されており、上記ユーザ作成メッセージが上記期限までに音声出力に使用されなかった場合、上記ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みデータを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に送信するよう外部の機器に指示する第1の投稿指示手段(投稿指示部65)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージに設定された期限までにユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかった場合は、ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスに投稿するよう、外部の機器に指示することができる。これにより、ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みが、上記サービスに投稿されるので、上記サービスを利用しているユーザに、ユーザ作成メッセージが期限までに音声出力に使用されなかったことを知らせることができる。なお、外部の機器の一例としては、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に、書き込みデータを送信する機能を有するサーバ(エージェントサーバ600)が挙げられる。
本発明の態様8に係る出力メッセージ決定装置4は、上記態様1から7のいずれかにおいて、上記メッセージデータを示す情報と上記スコアとを対応付けた複数のデータベースを、上記音声出力機器(電気機器40)の複数のユーザそれぞれを示すユーザ情報と対応付けて記憶しているデータベース記憶部(音声決定情報記憶部34)と、上記音声出力機器に音声を出力させるためのトリガを発生させたユーザのユーザ情報を特定するユーザ特定手段(スコア判定部42)と、をさらに備え、上記出力データ決定手段は、上記ユーザ特定手段が特定した上記ユーザ情報に対応付けられている上記データベースの上記スコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定してもよい。
上記の構成によれば、上記メッセージデータを示す情報と上記スコアとを対応づけたデータベースがユーザごとに存在する。そして、音声出力機器に音声を出力させるためのトリガを発生させたユーザを特定して、特定したユーザのデータベースを参照して音声出力に使用するメッセージデータを決定する。
これにより、メッセージデータのスコアはデータベースごとに異なるので、ユーザは自身が聞いていない内容のメッセージデータのスコアを、他のユーザが当該内容を聞いたことによって下げられることはない。よって、あるユーザが、そのユーザのための特定の内容の音声を聞くことができないという状況を防ぐことができる。
また、特定のデータベースのみに特定のメッセーデータを示す情報を加えることができる。つまり、ユーザを特定して、特定したユーザに適した音声を出力させることが可能になる。これにより、各ユーザに適した商品紹介やお店の紹介などを行うことができる。
本発明の態様9に係る出力メッセージ決定装置は、上記態様1から8のいずれかにおいて、上記メッセージデータを用いて上記音声出力機器から音声が出力されたとき、音声出力に使用された上記メッセージデータに応じた書き込みデータを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に送信するよう外部の機器に指示する第2の投稿指示手段(投稿指示部24)をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、音声出力機器から音声が出力されたとき、音声出力に使用されたメッセージデータに応じた書き込みデータを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスに投稿するよう指示する。これにより、音声出力機器の近くにいないユーザが、音声出力機器が音声を出力したことを自身の端末装置などを用いて知ることができる。また、書き込みデータに、どのユーザが音声出力のトリガを発生させたかを示す情報を加えれば、音声出力機器の近くにいないユーザは、誰が音声出力機器の近くにいるかを知ることができる。例えば、伝言メッセージを作成したユーザは、誰が伝言を聞いたのかを知ることができる。なお、外部の機器の一例としては、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に、書き込みデータを送信する機能を有するサーバ(エージェントサーバ600)が挙げられる。
本発明の態様10に係る出力メッセージ決定装置8は、上記態様1から9のいずれかにおいて、上記複数のメッセージデータには、各メッセージデータのカテゴリを示すカテゴリ情報がさらに対応付けられており、上記スコア制御手段は、さらに、上記スコアを下げた上記メッセージデータと同一の上記カテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータに対応付けられている上記スコアを下げてもよい。
上記の構成によれば、自装置と対応付けられている音声出力機器において音声出力に使用されたメッセージデータ、または、複数の音声出力機器のうち、少なくとも1つの音声出力機器において音声出力に使用されたメッセージデータに対応付けられているスコアだけでなく、当該メッセージデータと同一のカテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータに対応付けられているスコアも下げる。
これにより、次に音声出力機器から音声が出力されるとき、少なくとも直前に音声出力に使用されたメッセージデータと同一のカテゴリである、すなわち、類似の内容であるメッセージデータが、続けて音声出力に使用される可能性は低くなる。よって、音声出力機器から連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、類似の内容の音声が出力されなくなるため、ユーザが不愉快に感じることを防ぐことができる。
本発明の態様11に係る出力メッセージ決定装置は、上記態様10において、上記スコア制御手段は、上記スコアを下げた上記メッセージデータと同一の上記カテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータに対応付けられている上記スコアを、上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアの下げ幅と異なる下げ幅で下げてもよい。
上記構成によれば、音声出力に使用されたメッセージデータのスコアの下げ幅と、当該メッセージデータと同一のカテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータに対応づけられているスコアの下げ幅を異ならせる。
これにより、音声出力に使用されたメッセージデータにおける、音声出力後のスコアと、当該メッセージデータと同一のカテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータにおける、音声出力後のスコアを異ならせることができる。
例えば、音声出力に使用されたメッセージデータと同一のカテゴリ情報が対応付けられている他のメッセージデータに対応付けられているスコアの下げ幅を、音声出力に使用されたメッセージデータの下げ幅より小さくした場合、音声出力後において、音声出力に使用されたメッセージデータに比べて、当該メッセージデータと類似の内容のメッセージデータを使用した音声が先に出力される。よって、同一のメッセージデータが短い間隔で繰り返し音声出力に使用されなくなるため、ユーザが不愉快に感じることを防ぐことができる。
本発明の態様12に係る出力メッセージ決定装置の制御方法は、音声出力のために使用される複数のメッセージデータから、自装置と1対1で対応する音声出力機器が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置の制御方法であって、上記音声出力機器が音声を出力するとき、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられている、上記メッセージデータにおける出力の優先度を示すスコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定する出力データ決定ステップ(S2)と、上記出力データ決定ステップにて決定された上記メッセージデータに対応付けられている上記スコアを下げるスコア制御ステップ(S8)と、を含む。
この制御方法によれば、態様1に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様13に係る出力メッセージ決定装置の制御方法は、音声出力のために使用される複数のメッセージデータから、自装置と1対1で対応する音声出力機器が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置の制御方法であって、上記音声出力機器が音声を出力するとき、上記複数のメッセージデータそれぞれに対応付けられている、上記メッセージデータにおける出力の優先度を示すスコアに基づいて音声を出力するために使用する上記メッセージデータを決定する出力データ決定ステップ(S54、出力データ決定ステップ)と、複数の音声出力機器のうち、少なくとも1つの音声出力機器が音声を出力するために使用した上記メッセージデータに、自装置において対応付けられている上記スコアを下げるスコア制御ステップ(S52、S60)と、を含む。
この制御方法によれば、態様2に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様14に係る音声出力機器(電気機器10)は、メッセージデータに従って音声を出力する音声出力機器であって、自装置の近傍に存在するユーザを検知する検知手段(入力部11)と、検知手段によって上記ユーザの存在が検知されたとき、態様1から11のいずれかに係る出力メッセージ決定装置によって決定されたメッセージデータに従って音声を出力する音声出力手段(音声出力部14)と、を備えてもよい。
上記の構成によれば、音声出力機器は、自装置の近傍に存在するユーザを検知したとき、出力メッセージ決定装置によって決定されたメッセージデータに従って音声を出力する。これにより、特定のユーザに対して、音声出力機器が連続して、あるいは短い間隔で繰り返し、同じ内容の音声を出力する可能性が低くなるので、ユーザは、音声出力機器を快適に利用することができる。
本発明の態様15に係る音声出力機器は、上記態様14において、上記出力メッセージ決定装置を内部に備えてもよい。
上記の構成によれば、出力メッセージ決定装置が音声出力機器の内部に備えられているので、ユーザは、音声出力機器のみを用意することで、当該音声出力機器が同じ内容の音声を続けて出力する可能性を低くすることができる。よって、ユーザは、音声出力機器を快適に利用することができる。
本発明の態様16に係る書き込みデータ送信装置(エージェントサーバ600)は、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置(家族伝言板サーバ610)に、書き込みデータを送信する書き込みデータ送信装置であって、音声出力のために使用されるメッセージデータであって、ユーザが端末装置から送信した上記メッセージデータであるユーザ作成メッセージが、上記ユーザ作成メッセージに設定された上記ユーザ作成メッセージを保持する期限までに、音声出力機器による音声出力に使用されなかったことを示す未出力情報を受信する未出力情報受信手段(投稿データ生成部623)と、上記未出力情報受信手段が受信した上記未出力情報に応じて、上記ユーザ作成メッセージが上記期限までに音声出力に使用されなかったことを示す書き込みデータを上記情報処理装置に送信する書き込みデータ送信手段(投稿データ生成部623)と、を備える。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージに設定された期限までにユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかった場合は、ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みが、複数のユーザで書き込みを共有可能なサービスに投稿される。これにより、上記サービスを利用しているユーザに、ユーザ作成メッセージが期限までに音声出力に使用されなかったことを知らせることができる。また、ユーザ作成メッセージを作成したユーザは、上記サービスを介して、伝言を誰も聞かなかったことを知ることができる。なお、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の態様17に係る表示装置(携帯端末300)は、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスにおいて投稿された上記書き込みを表示する表示装置であって、投稿された上記書き込みの書き込みデータを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に送信する書き込みデータ送信装置が送信した、ユーザが端末装置から送信したメッセージデータであるユーザ作成メッセージに設定された期限までに、音声出力機器において上記ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みを表示する表示手段(表示制御部313)を備える。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージが、音声機器における音声出力に使用されなかったことを示す書き込みを表示する。これにより、上記サービスのユーザは、ユーザ作成メッセージが音声機器における音声出力に使用されなかったこと、つまり、伝言を誰も聞いていないことを知ることができる。なお、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の態様18に係る履歴管理装置(履歴管理サーバ510)は、複数の音声出力機器が音声出力のために使用したメッセージデータの履歴を管理する履歴管理装置であって、上記音声出力機器によって使用された上記メッセージデータを示す情報である使用済メッセージ情報を受信したとき、当該使用済メッセージ情報を記憶する履歴記憶手段(履歴情報更新部512)と、音声出力機器が音声を出力するために使用するメッセージデータを決定する出力メッセージ決定装置から、上記履歴記憶手段が記憶した上記使用済メッセージ情報を取得するための使用済メッセージ情報取得要求を受信したとき、上記履歴記憶手段が記憶した上記使用済メッセージ情報のうち少なくとも1つを上記出力メッセージ決定装置に送信する履歴送信手段(出力情報生成部513)と、を備える。
上記の構成によれば、複数の音声出力機器が音声出力に使用したメッセージデータの使用済メッセージ情報を記憶し、出力メッセージ決定装置から使用済メッセージ情報取得要求を受信したとき、記憶した使用済メッセージ情報を送信する。これにより、ある音声出力機器が音声出力に使用したメッセージデータの使用済メッセージ情報を、複数の出力メッセージ決定装置に送信することができる。出力メッセージ決定装置が、履歴管理装置から送信された使用済メッセージ情報に基づいてスコアを下げることにより、ある音声出力機器における音声出力の結果を、複数の出力メッセージ決定装置におけるスコアに反映することができる。
本発明の態様19に係る履歴管理装置は、上記態様18において、上記履歴記憶手段は、上記使用済メッセージ情報とともに、上記音声出力機器に音声を出力させるためのトリガを発生させたユーザのユーザ情報を受信したとき、当該使用済メッセージ情報および当該ユーザ情報を対応付けて記憶し、上記履歴送信手段は、上記出力メッセージ決定装置から上記使用済メッセージ情報取得要求を受信したとき、上記履歴記憶手段が対応付けて記憶した、少なくとも1組の上記使用済メッセージ情報および上記ユーザ情報を上記出力メッセージ決定装置に送信してもよい。
上記の構成によれば、複数の音声出力機器が音声出力に使用したメッセージデータの使用済メッセージ情報と、当該音声出力のトリガを発生させたユーザのユーザ情報とを対応付けて記憶し、出力メッセージ決定装置から使用済メッセージ情報取得要求を受信したとき、記憶した使用済メッセージ情報とユーザ情報とを送信する。これにより、出力メッセージ決定装置において、ユーザごとに使用済メッセージ情報とスコアとが対応付けられたデータベースがある場合、ユーザ情報からデータベースを特定して、特定したデータベースにおいてのみ、履歴管理装置から送信された使用済メッセージ情報に対応付けられたスコアを下げることができる。
本発明の態様20に係る出力メッセージ決定システム700は、態様1に係る出力メッセージ決定装置と、態様14または15に係る音声出力機器と、態様16に係る書き込みデータ送信装置と、態様17に係る表示装置と、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置と、を含む。
このシステムによれば、態様1に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様21に係る出力メッセージ決定システム900は、態様2に係る出力メッセージ決定装置と、態様14または15に係る音声出力機器と、態様16に係る書き込みデータ送信装置と、態様17に係る表示装置と、態様18または19に係る履歴管理装置と、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置と、を含む。
このシステムによれば、態様2に係る出力メッセージ決定装置と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様22に係る書き込みデータ送信指示装置(出力メッセージ決定装置6)は、外部の機器に、複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に投稿された書き込みデータを送信するよう指示する書き込みデータ送信指示装置であって、音声出力のために使用されるメッセージデータであって、ユーザが端末装置から送信した上記メッセージデータであるユーザ作成メッセージが、上記ユーザ作成メッセージに設定された、上記ユーザ作成メッセージを保持する期限までに音声出力に使用されなかった場合、上記ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みデータを、上記情報処理装置に送信するよう外部の機器に指示する第3の投稿指示手段(投稿指示部65)を備える。
上記の構成によれば、ユーザ作成メッセージに設定された期限までにユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかった場合は、ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みを、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスに投稿するよう、外部の機器に指示することができる。これにより、ユーザ作成メッセージが音声出力に使用されなかったことを示す書き込みが、上記サービスに投稿されるので、上記サービスを利用しているユーザに、ユーザ作成メッセージが期限までに音声出力に使用されなかったことを知らせることができる。なお、外部の機器の一例としては、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置に、書き込みデータを送信する機能を有するサーバ(エージェントサーバ600)が挙げられる。また、ユーザ作成メッセージとしては、例えば、あるユーザから別のユーザへの伝言である伝言メッセージが挙げられる。
本発明の態様23に係る書き込みデータ送信指示システムは、態様16に係る書き込みデータ送信装置と、態様17に係る表示装置と、態様22に係る書き込みデータ送信指示装置と、投稿された書き込みを複数のユーザで共有可能なサービスを提供する情報処理装置と、を含む。
このシステムによれば、態様22に係る書き込みデータ送信指示装置と同様の作用効果を奏する。