JP2006039307A - 自動車用音声情報伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車に備えられるカーナビゲーションシステム等と組合せ可能な音声情報伝達装において、使用者に対して音声にて十分な「もてなし」を可能とすること。
【解決手段】 自動車用音声情報伝達装置が、現在の日時を示す現時情報を生成する現時情報生成手段と、複数の固定メッセージを、該固定メッセージの各々を生成すべき時間帯と関連づけて格納する固定メッセージ格納手段と、使用者が運転席に着座したことを検知する使用者検知手段と、使用者が運転席に着座したときに、前記現時情報生成手段からの現時情報と、前記固定メッセージ格納手段に格納されている固定メッセージの各々を生成すべき時間帯とを比較して、複数の固定メッセージから1つの固定メッセージを選択する固定メッセージ選択手段と、抽出された固定メッセージを音声により使用者に表示するメッセージ表示手段とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使用者が自動車の運転席に着座している間に所定の日時が到来したときに、予め格納したメッセージ情報を音声にて使用者に伝達する自動車用音声情報伝達装置に関する。
自動車に搭載される所謂カーナビゲーション装置が広く利用されている。こうしたカーナビゲーション装置には、音声認識装置により使用者がキー等による手操作ではなく音声で操作できるようにしたものがあり、使用者の声による挨拶を認識して対応した挨拶を音声にて返すようにした対話機能付きカーナビゲーション装置がある。例えば、特許文献1には、運転者から挨拶等の呼び掛けがあると、自動車について把握した状態に矛盾しない応答を行うようにしたカーナビゲションシステムが開示されている。このカーナビゲーションシステムでは、時計センサーより時刻に係る信号を演算処理部に入力して現時刻を把握し、夜の時間帯に、運転者から「おはよう。」の呼び掛けがあっても、『おはよう。』と応答せず、『こんはんわ。』と応答するようになっている。
また、特許文献2には、オーナ登録を予め行い、再びオーナ呼出しを行なう場合、オーナ名に「さん」付けして、呼び捨てにせず、更に起動日に対応した「こんにちは」等のメッセージ或は挨拶文を表示手段に表示するようにした情報処理装置、より詳細には電子手帳装置が開示されている。
特開2000−213945号公報 特開平11−265353号公報
然しながら、特許文献1の発明では、使用者が何らかの呼びかけを行わなければカーナビゲーションシステムは返答することがない。従って、使用者が該カーナビゲーションシステムを自動車に搭載した当初は興味から利用することがあっても、しばらくすると飽きてしまい、利用されなくなるのが一般的である。結局、特許文献1の発明では、使用者が何らかのアクションを取らなければシステムが応答しないので、十分な「もてなし」がなされているとは言えない。
また、特許文献2の発明では、音声でメッセージを表示するのではなく、電子手帳装置の表示ウィンドウ内に挨拶メッセージを表示するようになっている。更に、この表示は電子手帳装置の起動時に表示されるようになっている。従って、特許文献2の発明では、挨拶メッセージが表示されるときに使用者が表示ウィンドウを注視することがないと考えられるカーナビゲーションシステムその他の車載用のコミュニケーションシステムでは利用することができない。また、起動時に挨拶メッセージを表示するのでは、十分な「もてなし」がなされているとは言えない。
本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、十分な「もてなし」の可能な音声情報伝達装置を提供することを目的とする。
更に、本発明は、使用者が予め入力したスケジュールを、自動車の運転中に時間の経過に合わせて音声により使用者に伝達する音声情報伝達装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の本発明は、現在の日時を示す現時情報を生成する現時情報生成手段と、複数の固定メッセージを、該固定メッセージの各々を生成すべき時間帯と関連づけて格納する固定メッセージ格納手段と、使用者が運転席に着座したことを検知する使用者検知手段と、使用者が運転席に着座したときに、前記現時情報生成手段からの現時情報と、前記固定メッセージ格納手段に格納されている固定メッセージの各々を生成すべき時間帯とを比較して、複数の固定メッセージから1つの固定メッセージを選択する固定メッセージ選択手段と、選択された固定メッセージを音声により使用者に表示するメッセージ表示手段とを具備する自動車用音声情報伝達装置を要旨とする。
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1において、自動車用音声情報伝達装置10は、CUP12、内部記憶装置14、タイマー16、これらCUP、内部記憶装置およびタイマーを接続する双方向バス18、アナログ−デジタルインターフェース20を介して双方向バス18に接続されたスピーカ22およびスイッチ24、デジタル−デジタルインターフェース26を介して双方向バス18に接続されたスケジュール入力装置28を主要なハードウェア構成として具備している。アナログ−デジタルインターフェース20はA/D変換器とすることができ、デジタル−デジタルインターフェース26は、例えば、シリアルバスインターフェース、パラレルバスインターフェース、USB(ユニバーサルシリアルバス)インターフェース等のインターフェースを含むことができる。
内部記憶装置14は、ROM(読み出し専用メモリー)やRAM(ランダムアクセスメモリー)、フラッシュメモリー、ハードディスクなどを含むことができ、自動車用音声情報伝達装置10の制御プログラムを格納するプログラム格納手段、および、所定の固定メッセージを格納する固定メッセージ格納手段、および、使用者が入力するスケジュールを格納するスケジュール格納手段を形成する。図2を参照すると、固定メッセージは、「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」等の挨拶に関連した複数のメッージ情報を含むことができる。固定メッセージとしてこうした挨拶を格納する場合には、各々の挨拶を発するのに適した、例えば4〜10時、10〜18時、18時〜4時といった幅をもった時間情報と関連づけて内部記憶装置14に格納される。
格納されるスケジュールはスケジュール項目と、該スケジュール項目に関連した時間情報とを含み、使用者によってスケジュール入力装置28から内部記憶装置14に表形式で予め格納されている。図3を参照すると、例えばスケジュール項目「会議」には、当該「会議」がなされる日時である2004年8月1日、開始予定時刻9時30分および終了予定時刻11時30分という時間情報が関連づけられている。スケジュール項目「薬」には、当該「薬」を飲む日である2004年8月1日と時刻12時00分という時間情報と関連づけられており、終了予定時刻を含んでいない。スケジュール項目「会食」には、当該「会食」が行われる2004年8月1日、開始予定時刻19時00分および終了予定時刻21時00分という時間情報が関連づけられている。
スケジュール入力装置28としては、ペン入力可能なカーナビゲーション装置の画面、タッチパネル、外部のパーソナルコンピュータで表形式に作成したスケジュールを格納したメモリーカードのためのカードリーダ、電子手帳、メール機能を具えた携帯電話等を用いることができる。
タイマー16は年月日を設定できる24時間計であり、現在の日時を示す現在時間情報を生成する現在時間情報生成手段を形成する。スイッチ24は、使用者が運転席に着座したことを検知する使用者検知手段を形成し、運転席の座面や背もたれ等に配設することができる。スイッチ24は、使用者が運転席に着座している場合に閉成され、直流電源(自動車に搭載のバッテリー)30から所定の電位がアナログ−デジタルインターフェース20に印加され、該アナログ−デジタルインターフェース20からCPU12へ向けて人が運転席に着座している旨の信号が送出される。この信号は、例えば、人が運転席に着座している場合には1、人が運転席に着座していない場合には0とすることができる。スイッチ24は、感圧式、レバー式、プッシュ式、赤外線式など種々の形式のスイッチを用いることができる。
スピーカ22は、詳細に後述するように生成されたメッセージを音声により使用者に表示するメッセージ表示手段を形成する。スピーカ22として、本自動車用音声情報伝達装置10の専用スピーカを配設することができる。この場合、他のオーディオシステムからの音声と混じり合わないように、運転席の背もたれ頂部に設けたヘッドレストや、運転席近傍の天井部に配設したスピーカとすることができる。また、該自動車用音声情報伝達装置10が搭載される自動車のナビゲーションシステムやオーディオシステムのスピーカをスピーカ22として利用しても良い。
CUP12は、内部記憶装置14内に格納されている制御プログラムを実行して、自動車用音声情報伝達装置10の全体を制御すると共に、タイマー16からの現在時間情報に基づいて、内部記憶装置14に格納されている複数の固定メッセージから1つの固定メッセージを選択する固定メッセージ選択手段、および、後述するように、使用者が入力したスケジュールの各スケジュール項目に対応したメッセージを生成するスケジュールメッセージ生成手段を形成する。
以下、図5〜図9を参照して、本実施形態の作用を説明する。図5は、自動車用音声情報伝達装置10のメッセージ生成方法を示すメインフローチャートであり、図6〜図9はサブルーチンである。
図5に示すメインルーチンは自動車用音声情報伝達装置10がOFFの状態でも、待機電圧を利用して一定の時間間隔で常時実行されている。つまり、メインルーチンのステップS100において着座確認サブルーチンが実行され、以下に説明するように着座が確認される(ステップS116でNoとなる)まで、この着座確認サブルーチンが繰り返される。
着座確認サブルーチン(図6)では、アナログ−デジタルインターフェース20からの信号fがフラグF1に読み込まれる(ステップS102)。本実施形態において、信号fは既述したように0または1である。つまり、運転席に使用者が着座しておらず、スイッチ24が開成されている場合には、信号fは0である。使用者が運転席に着座すると、スイッチ24は従前の開成状態から閉成状態となり、直流電源30から所定の電圧がデジタル−アナログインターフェース20に印加されて、信号fは0から1となる。
フラグF1が0の場合(ステップS104でYesの場合)、着座状態を示すフラグFFに0が立てられ(ステップS106)、次いでフラグF0にフラグF1の値が読み込まれ(ステップS114)、メインルーチンのステップS116へ進む。つまり、フラグF0はフラグF1の前回値を保持するフラグである。ステップS104でNoの場合、つまりフラグF1が1の場合、ステップS108でフラグF1の前回値であるフラグF0の値が参照される。フラグF0が0の場合(ステップS108においてYesの場合)、フラグFFに1が立てられ、ステップS114を経てメインルーチンのステップS116へ進む。ステップS108でフラグF0が1の場合(ステップS108においてNoの場合)、ステップS112へ進みフラグFFに2が立てられ、ステップS114を経てメインルーチンのステップS116へ進む。つまり、フラグFFの値0は現在誰も着座していないことを意味し、1は前回確認したときには着座されておらず、今回になって初めて着座が確認されたことを意味し、2は着座が継続していることを意味している。
メインルーチンへ戻り、ステップS116においてフラグFFが0の場合(Yesの場合)、使用者が運転席に着座していないのでメインルーチンは終了する。所定時間経過後、再びメインルーチンが実行され、こうして、着座が確認されるまで、着座確認サブルーチンが繰り返される。
ステップS116においてフラグFFが0ではない場合、つまり、初めて着座が確認された場合(FF=1)または着座が継続してい場合(FF=2)の場合、タイマー16から現在の時刻tpが変数TPに読み込まれる(ステップS118)。なお、本実施形態では、現在の時刻tpは2004年8月1日の0時〜24時の間の値として説明するが、自動車用音声情報伝達装置10の使用中に日付が変更される場合には、現在の時刻を示す変数TPの値を適宜変換して、日付変更に対応可能であることは当業者に理解されよう。
次いで、ステップS120でフラグFFが参照される。FF=1の場合(ステップS120でYesの場合)、メインルーチンはステップS130へ進み固定メッセージ生成サブルーチンが開始される。一方、ステップS120でNoの場合は、固定メッセージを生成することなく、ステップS150のスケジュール読込サブルーチンが実行される。
固定メッセージ選択サブルーチン(図7)が開始されると、まず、現在の時刻TPが一日のうちどの時間帯にあるかが確認される。つまり、現在の時刻TPが4時よりも早い場合、つまり、午前0時〜午前4時の場合(ステップS132においてYesの場合)、ステップS134へ進んで『こんばんは』との挨拶に関連した固定メッセージが選択され、スピーカ22から使用者へ向けて音声にて伝達される。現在の時刻TPが4時以降10時より前の場合(ステップS132においてNoかつステップS136でYesの場合)、メインルーチンはステップS138へ進んで『おはようございます』との固定メッセージが選択され、10時以降18時より前の場合(ステップS136およびS140でNoの場合)、メインルーチンはステップS142へ進んで『こんにちは』との固定メッセージが選択され、18時以降の場合(ステップS142においてNoの場合)、ステップS134へ進んで『こんばんは』との固定メッセージが選択され、スピーカ22から使用者へ向けて音声にて伝達される。このように、着座したときに、使用者へ向けて挨拶に関連したメッセージが音声により伝達されることにより、使用者をもてなすことが可能となると共に、自動車用音声情報伝達装置10が正常に作動していることが使用者により認識され、使用者に安心感を与えることが可能となる。
次いで、メインルーチンに戻り、ステップS150でスケジュール読込サブルーチン(図8)が実行されて、使用者により内部記憶装置14に予め格納されているスケジュールが読み込まれる。スケジュール読込サブルーチンでは、先ず、ステップS152においてパラメータj、Nが読み込まれる。パラメータjは、表形式で入力されているスケジュールの行番号に対応し、各スケジュール項目Ijと開始予定時刻TSjおよび終了予定時刻TEjを繰り返し読み込むためのパラメータとして参照される。パラメータNは、繰り返しの終了を表すパラメータである。
ステップS152では、先ず、パラメータjが1にリセットされ、パラメータNに上記スケジュールの最終行番号nが読み込まれる。次いで、ステップS154において、スケジュール項目Ijと開始予定時刻TSjおよび終了予定時刻TEjが読み込まれる。例えば、スケジュールの項目が「薬」のような場合には終了予定時刻TEjが入力されないこともあるので、ステップS154に続いてステップS156において、終了予定時刻TEjが参照され、TEjに終了予定時刻が入力されているか否かが判別される。
終了予定時刻TEjが入力されている場合(ステップS158でNoの場合)、サブルーチンはステップS160へ進み、jがNに到達して全てのスケジュールを読み込んだか否かが判別される。スケジュールの読込が完了すると(ステップS160でYesの場合)、メインルーチンへ戻りステップS170以下のスケジュールメッセージ生成サブルーチンへ進む。スケジュールの読込が完了していない場合(ステップS160でNoの場合)、ステップS162でjに1を加えてステップS154へ戻り、次のスケジュールの項目Ij+1と開始予定時刻TSj+1および終了予定時刻TEj+1が読み込まれる。このように、j=N(ステップS160でYes)となるまで、ステップS154〜S158を繰り返して全てのスケジュールが読み込まれる。
一方、TEjに終了予定時刻が入力されていない場合(ステップS156でYesの場合)には、サブルーチンはステップS158に進み、開始予定時刻TEjに所定時間Cを加えて終了予定時刻TEjとして、ステップS160へ進む。所定時間Cは、例えば1時間とすることができる。
メインルーチンへ戻り、ステップS170でスケジュールメッセージ生成サブルーチン(図9)が開始される。スケジュールメッセージ生成サブルーチンで生成されるメッセージは、スケジュールを開始予定時刻TEjよりも所定時間ΔT1だけ先だって告知する予告メッセージと、スケジュールを開始予定時刻TEj定刻に告知する定刻メッセージと、スケジュールを開始予定時刻TEjから所定時間ΔT2経過後に告知するリマインドメッセージとを含んでいる。
スケジュールメッセージ生成サブルーチンでは、先ず予告メッセージを生成すべきか否かが判別される。すなわち、ステップS172においてパラメータjを1にリセットした後、ステップS174へ進んで、現在の時刻TPがスケジュール項目Ijの終了予定時刻TEjと比較される。現在の時刻TPが終了予定時刻TEjを過ぎている場合(ステップS174でYesの場合)、当該スケジュール項目Ijは既に上記3つのメッセージを既に使用者に伝達しているので、処理を終了して次のスケジュール項目Ij+1へ移行する。すなわち、サブルーチンはステップS200へ進み、jがNに達したか否かが判別され、Nに達していれば(ステップS200においてYesの場合)スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了し、Nに達していなければ(ステップS200においてNoの場合)、ステップS202へ進んでjに1を加えてステップS174に戻る。
ステップS174でNoの場合、ステップS176へ進み、現在の時刻TPが開始予定時刻TSjの所定時間ΔT1前に達しているか否かが判別される。ΔT1は予告メッセージを開始予定時刻TSjからどのくらい前に予告するかを決定する時間であり、ΔT1は、例えば30分とすることができる。現在の時刻TPが予告メッセージを生成する時刻に未だ達していない場合(ステップS176でYesの場合)、ステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
ステップS176の判別において、現在の時刻TPが予告メッセージを生成する時刻となっているか或いは過ぎている場合(ステップS176においてNoの場合)、サブルーチンはステップS178へ進み、現在の時刻TPが開始予定時刻TSjと比較される。現在の時刻TPが開始予定時刻TSjに達していない場合(ステップS178でYesの場合)、同じメッセージを繰り返し生成することを防止するためのフラグF3 jが参照される。後述するように、フラグF3 jには従前に0が入力されているが、予告メッセージを生成した際にフラグF3 jに1が立てられる。ステップS180でYesの場合は、既に予告メッセージを生成した後であるので、ステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
ステップS180でNoの場合、ステップS182において、読み込んだスケジュール項目Ijに従い、『もうすぐ「Ij」のお時間です』との予告メッセージが生成される。なお、「Ij」の部分に読み込んだスケジュール項目に応じた文字列が代入される。予告メッセージを発生すると、サブルーチンはステップS182に進みフラグF3 jに1が読み込まれる。次いで、サブルーチンはステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
現在の時刻TPが開始予定時刻TSjとなると(ステップS178でNo、かつ、ステップS186でYesの場合)、ステップS188で『「Ij」のお時間です』との定刻メッセージが生成される。次いで、サブルーチンはステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
現在の時刻TPが開始予定時刻TSjを過ぎているとき(ステップS186でNoの場合)、ステップS190でメッセージを繰り返し生成することを防止するためのフラグF3 jが参照される。後述するように、既にリマインドメッセージが生成されている場合には、フラグF3 jに2が立てられいる。リマインドメッセージが従前に生成されている場合(ステップS190でYesの場合)、サブルーチンはステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
ステップS190でNoの場合、ステップS192でフラグFFが参照され、FF=1の場合、ステップS194で『「Ij」のお時間が過ぎました』とのリマインドメッセージが生成される。次いで、サブルーチンはステップS196へ進み、フラグF3 jに2が立てられる。次いで、サブルーチンはステップS200へ進み、上述したように、jの値に従い、次のスケジュール項目Ij+1についてスケジュールメッセージ生成サブルーチンを実行するか、或いは、スケジュールメッセージ生成サブルーチンを終了する。
ステップS196でステップS192でNoの場合は、開始予定時刻TSjから所定時間ΔT2が経過したとき(ステップS198でYesの場合)の場合に、サブルーチンはステップS194へ進み『「Ij」のお時間が過ぎました』とのメッセージが生成される。
以下、図3のスケジュールと、使用者が運転席に着座している時間とを関連づけて示すタイムチャートである図4を参照して、既述したフローチャートを一層詳細に説明する。図4の例では、使用者は2004年8月1日に7時30分〜9時15分(乗車1)、12時15分〜1時30分(乗車2)、18時45分〜19時45分(乗車3)の3回乗車している。なお、図4のタイムチャートにおいて、着座状態1は使用者が運転席に着座している状態を、そして着座状態0は着座していない状態を示している。また、以下の説明では、ΔT1、ΔT2を30分とする。
先ず、朝7時30分に着座すると、着座確認サブルーチンのステップS102においてフラグF1に1が読み込まれ、ステップS104の判断はNoとなり、また、7時30分より前には着座していなかったので、フラグF1の前回値であるフラグF0には、前回実行した際にステップS114において既に0が入力されている。従って、この場合、ステップS108の判断はYesとなり、フラグFFには、今着座したことを示す1が立てられる。
このとき、メインルーチンのステップS120の判断はYesとなり、ステップS130において固定メッセージ選択サブルーチンへ進み、現在時刻が7時30分であるので、ステップS138で『おはようございます』とのメッセージが選択される。次いで、メインルーチンはステップS150へ進んでスケジュール読込サブルーチンが開始される。スケジュール読込サブルーチンの結果を以下に示す。
1=「会議」、TS1=9時30分、TE1=11時00分
2=「薬」、TS2=12時00分、TE2=12時30分
3=「会食」、TS3=19時00分、TE3=21時00分
次いで、ステップS170でスケジュールメッセージ生成サブルーチンが開始され、スケジュール項目I1=「会議」について処理される。使用者が着座した時刻TP=7時30分現在、ステップS174の判断はNoであり、ステップS176の判断はYesであるので、スケジュールに関して何等のメッセージを発生することなくサブルーチンはステップS200へ進む。スケジュール項目I2=「薬」およびI3=「会食」についても同様に、現在の時刻TPがスケジュールに関するメッセージを発生する時間帯にないので、何等のメッセージを発することなくスケジュールメッセージ生成サブルーチンが終了する。
メインルーチンは所定の時間間隔で繰り返し実行されるので、使用者がそのまま着座を継続すると、次にメインルーチンが開始したとき、着座確認サブルーチンのステップS104およびステップS108の判断は共にNoとなるので、FF=2となる。従って、メインルーチンのステップS120の判断はNoとなり、固定メッセージ生成サブルーチン(ステップS130)は実行されず、メインルーチンはステップS150へ進みスケジュールメッセージ生成サブルーチンが実行される。
スケジュールメッセージ生成サブルーチンでは、スケジュール項目I1=「会議」関して、開示予定時刻TS1=9時30分の30分前、つまり9時までは、ステップS174、S176の判断はYesであるので、何等のメッセージを発しないが、9時になると、ステップS176の判断がNo、次いで、ステップS178の判断がYesとなり、サブルーチンはステップS180へ進む。
ステップS180ではフラグF3 1が参照される。フラグF3 jには従前に0が入力されているので、ステップS180の判断はNoとなり、ステップS182で『もうすぐ「会議」のお時間です』とのメッセージが生成され、次いで、フラグF3 1に1が入力される(ステップS184)。スケジュール項目I2=「薬」およびI3=「会食」については、ステップS174、S176の判断はYesとなるので、何等のメッセージを発することなく、スケジュールメッセージ生成サブルーチンが終了する。
その後、使用者が9時15分まで使用者が乗車を継続しても、スケジュール項目I1=「会議」関してフラグF3 1に1が入力されるので、予告メッセージは生成されず、スケジュール項目I2=「薬」およびI3=「会食」については、スケジュールに関するメッセージを生成する時間帯には達しないために何等のメッセージも生成されない。使用者が9時15分に下車すると、着座確認サブルーチンのステップS102でフラグF1に0が読み込まれるので、ステップS104の判断はYesとなり、ステップS106でフラグFFに0が読み込まれる。従って、メインルーチンのステップS116の判断がYesとなり、何等のメッセージを発することなく、メインルーチンは着座確認サブルーチンを繰り返し実行して、次に使用者が着座するのを待機する。
12時15分に使用者が再び乗車、着座すると(乗車2)、乗車1で既述したように、着座確認サブルーチンでフラグFFに1が入力され、「今着座した」ことが確認される。従って、既述の手順に従い固定メッセージ選択サブルーチンにおいて『こんにちは』とのメッセージが選択される(ステップS142)。スケジュールメッセージ生成サブルーチンでは、スケジュール項目I1=「会議」については、終了予定時刻TE1を既に過ぎているので、ステップS174の判断はYesとなり、スケジュール項目I1=「会議」について何等のメッセージも生成されない。
スケジュール項目I2=「薬」については、使用者が着座した時(12時15分)、現在の時刻TPは既に開始予定時刻TS2を過ぎているので、スケジュールメッセージ生成サブルーチンのステップS174、S176、S178、S186の判断はNoとなる。従って、サブルーチンはステップS190へ移行して、繰り返し同じメッセージを発することを防止するフラグF3 2が参照される。このとき、フラグF3 2=0であるので、ステップS190の判断はNoとなり、サブルーチンはステップS192へ進む。既述したように、フラグFFは1であるので、ステップS192の判断はYesとなり、サブルーチンはステップS194に進んで『「薬」のお時間が過ぎました』とのメッセージが生成され、次いでステップS196においてフラグF3 2に2が立てられる。
次いで、スケジュール項目I3=「会食」についてメッセージ生成サブルーチンが開始されるが、12時30分現在、スケジュール項目I3=「会食」の開始予定時刻TS3まで4時間30分あり、ステップS174の判断はNo、ステップS176の判断はYesとなり、何等のメッセージを発することなく、スケジュールメッセージ生成サブルーチンは終了する。
使用者が、そのまま13時30分まで乗車を継続して、スケジュール項目I2=「会議」およびスケジュール項目I3=「会食」については、上述したように何等のメッセージを発することはない。また、スケジュール項目I2=「薬」については、着座確認サブルーチンでフラグFFには「着座継続」を意味する2が入力されているので、ステップS190の判断はYesとなり、やはり何等のメッセージも発することはない。
使用者はその後18時45分に乗車し、19時45分に下車している(乗車3)。従って、着座確認サブルーチンにおいて、18時45分から19時45分までフラグF1に1が読み込まれ、フラグFFには乗車時の18時45分に1が立てられ、固定メッセージ選択サブルーチンにおいて『こんばんは』とのメッセージが選択される(ステップS134)。その後19時45分までフラグFFに2が立てられる。
使用者が乗車した18時45分現在、スケジュールメッセージ生成サブルーチンでは、スケジュール項目I1=「会議」およびスケジュール項目I2=「薬」については、ステップS174の判断はNoとなり、ステップS176の判断はYesとなるので、何等のメッセージも生成されない。
一方、スケジュール項目I3=「会食」については、乗車したとき既に開始予定時刻TS3の15分前であるので、ステップS174およびS176の判断はNoとなり、ステップS178の判断はYesとなる。また、スケジュール項目I3=「会食」については未だメッセージが生成されていないので、フラグF3 3は0である。従って、ステップS180の判断はNoとなり、ステップS182で『もうすぐ「会食」のお時間です』とのメッセージが生成され、ステップS184で、フラグF3 3に1を立てて再び同じ予告メッセージが生成されることを防止して、スケジュールメッセージ生成サブルーチンが終了する。
その後、着座を継続してもフラグF3 3に1が立てられているので、ステップS180の判断はYesとなり、再び『もうすぐ「会食」のお時間です』との予告メッセージが生成されることはない。現在の時刻TPがスケジュール項目I3=「会食」の開始予定時刻TS3=19時00分となると、ステップS178の判断がNo、かつ、ステップS186の判断はYesとなり、テップS188で『「会食」のお時間です』とのメッセージが生成される。
その後、着座を更に継続すると、フラグF3 3は1、フラグFFは2であるので、ステップS190およびS192の判断はNoとなり、スケジュール項目I3=「会食」の開始予定時刻TS3=19時00分から所定時間、本実施形態では30分経過するまで、何等のメッセージも生成されない(ステップS198でNo)。現在の時刻TPが19時30分となると、ステップS190の判断はYesとなり、サブルーチンはステップS194へ進み『「会食」のお時間が過ぎました』とのメッセージが生成され、ステップS196でフラグF3 3に2が立てられる。従って、この『「会食」のお時間が過ぎました』とのメッセージが生成された後は、ステップS190の判断はYesとなり、同じリマインドメッセージが再度生成されることが防止される。
本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明がこれに限定されず種々の変更と修正が可能であることは当業者の当然とするところである。
例えば、デジタル−デジタルインターフェース26に車両状態検査装置32を付加してもよい。車両状態検査装置32は、燃料残量、エンジンオイル量、バッテリーの電圧、タイヤの空気圧等の諸量を測定するセンサ、エンジン制御装置が適正に作動するかチェックする異常診断装置等を含むことができ、車両の状態に異常を検知したときに、自動車用音声情報伝達装置10を介してその旨使用者に音声にて伝達するようにできる。その際、車両状態の異常を知らせるメッセージは、ステップS130の固定メッセージ選択サブルーチンの挨拶に関するメッセージを生成した後に、例えば『「燃料残量」をチェックしてください』というようなメッセージを割込ませるようにできる。これにより、挨拶に関連したメッセージによって使用者をもてなすと共に、使用者により車両が正常に作動していることが認識され、使用者に安心感を与えることが可能となる。
また、自動車用音声情報伝達装置10によるメッセージの発生を使用者が望まない場合、自動車用音声情報伝達装置10の作用をONまたはOFFするためのスイッチ34をアナログ−デジタルインターフェース20に更に接続することができる。また、スイッチ34に替えて音声入力用マイクロフォン36をアナログ−デジタルインターフェース20に接続して、それに対応した音声認識装置を自動車用音声情報伝達装置10に組み込んでもよい。
本発明の好ましい実施形態による音声情報伝達装置の略示ブロック図である。 固定メッセージの入力形式を示す表である。 スケジュールの入力形式を示す表である。 図3のスケジュールと、使用者が運転席に着座している時間とを関連づけて示すタイムチャートである。 音声情報伝達装置のメインルーチンを示すフローチャートである。 着座確認サブルーチンを示すフローチャートである。 固定メッセージ選択サブルーチンを示すフローチャートである。 スケジュール読込サブルーチンを示すフローチャートである。 スケジュールメッセージ生成サブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10 自動車用音声情報伝達装置
12 CUP
14 内部記憶装置
16 タイマー
18 双方向バス
20 アナログ−デジタルインターフェース
22 スピーカ
24 スイッチ
26 デジタル−デジタルインターフェース

Claims (2)

  1. 現在の日時を示す現時情報を生成する現時情報生成手段と、
    複数の固定メッセージを、該固定メッセージの各々を生成すべき時間帯と関連づけて格納する固定メッセージ格納手段と、
    使用者が運転席に着座したことを検知する使用者検知手段と、
    使用者が運転席に着座したときに、前記現時情報生成手段からの現時情報と、前記固定メッセージ格納手段に格納されている固定メッセージの各々を生成すべき時間帯とを比較して、複数の固定メッセージから1つの固定メッセージを選択する固定メッセージ選択手段と、
    選択された固定メッセージを音声により使用者に表示するメッセージ表示手段とを具備する自動車用音声情報伝達装置。
  2. 日時とスケジュール項目から成るスケジュールを使用者に入力可能とするスケジュール入力手段と、
    使用者が入力したスケジュールを、日時とスケジュール項目とを関連づけて格納するスケジュール格納手段と、
    使用者が運転席に着座している間、前記現時情報生成手段からの現時情報と、前記スケジュール格納手段に格納されているスケジュール項目の各々と関連する日時とに基づいて、該スケジュール項目に対応したメッセージを生成するスケジュールメッセージ生成手段とを更に具備する請求項1に記載の自動車用音声情報伝達装置。
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