JPWO2015177846A1 - 基地局装置およびシステム - Google Patents

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Abstract

端末装置(101)は、第1セル(111)および第2セル(121)に接続し、第1セル(111)に設定された第1ベアラによって通信を行う。基地局装置(120)は、端末装置(101)における第1セル(111)の無線品質が第1所定値を下回ると第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル(121)に設定する。また、基地局装置(120)は、端末装置(101)における第1セル(111)の無線品質が第1所定値より低い第2所定値を下回ると、端末装置(101)の通信のベアラを第1ベアラから第2ベアラに切り替える。

Description

本発明は、基地局装置およびシステムに関する。
従来、LTE(Long Term Evolution)などの通信システムが知られている。また、移動機のハンドオーバ時に予め切替先のベアラを設定する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、移動機がアイドル状態からアクティブ状態に遷移する際に、アクセスするセルを事前に選択する技術が知られている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
特開2013−223218号公報 国際公開第2008/023609号
しかしながら、上述した従来技術では、たとえばスモールセルからマクロセルへのハンドオーバなどのセル切替に時間がかかり、セル切替時のスループットの低下を抑えることができないという問題がある。
1つの側面では、本発明は、セル切替時のスループットの低下を抑えることができる基地局装置およびシステムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置における測定結果を示す測定報告が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定報告が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える基地局装置およびシステムが提案される。
本発明の一側面によれば、セル切替時のスループットの低下を抑えることができるという効果を奏する。
図1Aは、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す図である。 図1Bは、図1Aに示したシステムにおける信号の流れの一例を示す図である。 図2Aは、実施の形態2にかかる通信システムの一例を示す図である。 図2Bは、プロトコルアーキテクチャの一例を示す図である。 図3Aは、ベアラ切替の一例を示す図(その1)である。 図3Bは、ベアラ切替の一例を示す図(その2)である。 図3Cは、U−Planeのプロトコルスタックの一例を示す図である。 図4は、通信システムの動作の一例を示す図である。 図5は、各閾値の一例を示す図である。 図6Aは、通信システムの各装置の構成の一例を示す図である。 図6Bは、図6Aに示した通信システムの各装置の構成における信号の流れの一例を示す図である。 図7Aは、各基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7Bは、図7Aに示した各基地局のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。 図8Aは、移動機のハードウェア構成の一例を示す図である。 図8Bは、図8Aに示した移動機のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。 図9は、電波状況監視部によって監視される情報の一例を示す図である。 図10Aは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図(その1)である。 図10Bは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図(その2)である。 図11は、ベアラ複製動作の一例を示すシーケンス図である。 図12は、ベアラ複製後のデータ転送の一例を示すシーケンス図である。 図13は、データバッファリング動作の一例を示すシーケンス図である。 図14は、ベアラ切替動作の一例を示すシーケンス図である。 図15は、複製ベアラ解放動作の一例を示すシーケンス図である。 図16は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図17は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 図18は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その3)である。 図19は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図20は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる基地局装置およびシステムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかるシステム)
図1Aは、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す図である。図1Bは、図1Aに示したシステムにおける信号の流れの一例を示す図である。図1A,図1Bに示すように、実施の形態1にかかるシステム100は、第1基地局装置110と、第2基地局装置120と、端末装置101と、を含む。
第1セル111は、第1基地局装置110のセルである。第2セル121は、第2基地局装置120のセルである。第1セル111は、少なくとも一部が第2セル121と重複するセルである。たとえば、第1セル111は第2セル121に包含されていてもよい。
端末装置101は、第1セル111と第2セル121との重複部分に位置しており、第1セル111および第2セル121と同時に接続している。また、端末装置101は、第1セル111に設定された第1ベアラによって通信を行っているとする。なお、このとき、端末装置101は、同時に第2セル121に設定された他のベアラによる通信を行っていてもよい。
第2基地局装置120は、たとえば第1セル111と第2セル121とを管理する基地局装置である。第2基地局装置120は、取得部122と、制御部123と、を備える。
取得部122は、端末装置101における測定結果を示す測定報告を取得する。たとえば、取得部122は、第1セル111における端末装置101の無線品質に関する無線品質情報を取得する。無線品質に関する無線品質情報は、たとえば無線品質を示す情報である。無線品質は、たとえばRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)などの受信電波強度である。取得部122は、取得した無線品質情報を制御部123へ出力する。
たとえば、取得部122は、図1A,図1Bに示す例のように端末装置101から無線送信される無線品質情報を直接受信する。または、取得部122は、端末装置101からの無線品質情報を、たとえば第1基地局装置110を介して取得してもよい。
制御部123は、取得部122から出力された無線品質情報に基づいて、端末装置101の通信に用いるベアラの切替を行う。たとえば、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が第1所定値を下回ると(第1条件を満たすと)、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定する。
また、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が第2所定値を下回ると(第2条件を満たすと)、端末装置101の通信のベアラを第1ベアラから第2ベアラに切り替える。これにより、端末装置101の通信に使用されるセルが第1セル111から第2セル121へ切り替わる。第2所定値は、第1所定値より低い値である。
このように、実施の形態1によれば、端末装置101における第1セル111の無線品質の劣化を検知した場合に、第1セル111で確立している端末装置101のベアラを第2セル121に複製することができる。そして、端末装置101における第1セル111の無線品質のさらなる劣化を検知した場合に、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えることができる。
これにより、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
なお、第2基地局装置120が取得部122および制御部123を備える構成について説明したが、第1基地局装置110が取得部122および制御部123を備える構成としてもよい。
また、無線品質情報が無線品質を示す情報である場合について説明したが、無線品質情報は、無線品質に関する無線品質情報が第1所定値以下であることを示す情報や、無線品質に関する無線品質情報が第2所定値以下であることを示す情報などであってもよい。
<バッファリング>
制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回り、複製ベアラを第2セル121に設定した場合に、以下のバッファリングを制御してもよい。すなわち、制御部123は、第1セル111が第1ベアラで端末装置101へ送信するデータの複製データを第1基地局装置110から第2基地局装置120へ送信させ、第2基地局装置120に複製データをバッファリングさせる制御を行ってもよい。
この場合に、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回り、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えると、以下の制御を行う。すなわち、制御部123は、第2基地局装置120にバッファリングさせておいた複製データを第2ベアラで端末装置101へ送信させる。これにより、ベアラ切替時に短時間で第2ベアラでのデータ送信を開始することができる。このため、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
また、この場合に、制御部123は、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えた後に、第2基地局装置120に対して、他の通信装置から受信した端末装置101へのデータをバッファリングしながら、複製データの送信を行わせてもよい。他の通信装置は、たとえば第2基地局装置120の上位装置である。
そして、制御部123は、第2基地局装置120に対して、複製データの送信が完了した後に、他の通信装置から受信してバッファリングしておいた端末装置101へのデータの第2ベアラでの送信を開始させる。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回るまでのデータ(複製データ)と、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回ってからのデータと、の順序保証を行うことができる。
<送信対象の複製データ>
制御部123は、第2基地局装置120がベアラ切替後に送信する複製データを、バッファリングした複製データのうちの、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回っていなかった時点までの複製データとしてもよい。これにより、端末装置101が第1セル111から正常に受信できた可能性が高いデータを第2セル121から再度送信することを抑制することができる。
この場合に、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回り第2所定値を下回っていない場合は、第2基地局装置120がバッファリングしている複製データを順次削除させる制御を行ってもよい。これにより、第2基地局装置120におけるバッファリングのためのメモリの使用量を削減することができる。
<無線品質の改善時の処理>
また、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回った後に第3所定値を上回った場合に、第2セル121に設定した第2ベアラを削除してもよい。第3所定値は、第1所定値以上の値である。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が改善した場合に第2セル121における無線リソースを解放し、無線リソースの使用効率を向上させることができる。
また、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回った後に第3所定値を上回った場合に、第1基地局装置110から第2基地局装置120への複製データの送信を停止させる制御を行ってもよい。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が改善した場合に第1基地局装置110と第2基地局装置120との間のトラヒックを低減することができる。
<変形例>
取得部122は、端末装置101の移動速度と、端末装置101における第1セル111の無線品質と、に関する情報を取得してもよい。この情報は、たとえば端末装置101の移動速度および無線品質を示す情報である。この場合に、制御部123は、端末装置101の移動速度が所定速度を上回ると、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定する。
また、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が所定値(たとえば上述した第2所定値)を下回ると、端末装置101の通信のベアラを第1ベアラから第2ベアラに切り替える。これにより、端末装置101の通信に使用されるセルが第1セル111から第2セル121へ切り替わる。第2所定値は、第1所定値より低い値である。
このように、実施の形態1において、端末装置101の移動速度の増加を検知した場合に、第1セル111で確立している端末装置101のベアラを第2セル121に複製するようにしてもよい。そして、端末装置101における第1セル111の無線品質の劣化を検知した場合に、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替える。
これにより、端末装置101の移動によって端末装置101における第1セル111の無線品質が劣化する前に、端末装置101のベアラを第2セル121に複製しておくことができる。したがって、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
また、取得部122が取得する情報が移動速度を示す情報である場合について説明したが、取得部122が取得する情報は、移動速度が所定速度を上回ったことを示す情報などであってもよい。
また、制御部123は、端末装置101の移動速度が所定速度を上回り、かつ無線品質が第1所定値を下回った場合に、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定するようにしてもよい。
(実施の形態2)
(実施の形態2にかかる通信システム)
図2Aは、実施の形態2にかかる通信システムの一例を示す図である。図2Aに示すように、実施の形態2にかかる通信システム200は、コアネットワーク210と、マクロセル基地局220と、スモールセル基地局230と、移動機201と、を含む。通信システム200は、たとえば3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定されるLTEなどの通信システムである。
図1A,図1Bに示したシステム100は、たとえば通信システム200により実現することができる。この場合に、図1A,図1Bに示した第1基地局装置110は、たとえばマクロセル基地局220により実現することができる。また、図1A,図1Bに示した第2基地局装置120は、たとえばスモールセル基地局230により実現することができる。また、図1A,図1Bに示した端末装置101は、たとえば移動機201により実現することができる。
上位装置211は、コアネットワーク210に含まれる通信装置であって、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230の上位装置である。たとえば、上位装置211は、SGW(Serving Gateway)などである。
マクロセル221は、マクロセル基地局220が形成するセルである。マクロセル基地局220は、たとえばeNB(evolved Node B)である。スモールセル231は、スモールセル基地局230が形成するセルである。スモールセル231は、たとえば、フェムトセル、ピコセル、ナノセルなどの、マクロセル221と比べて範囲が小さいセルである。
マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230は、それぞれS1インターフェース241,242によってコアネットワーク210の上位装置211と接続されている。また、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230は、X2インターフェース243によって互いに接続されている。
移動機201は、たとえばUE(User Equipment:ユーザ端末)である。移動機201は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230に接続可能である。また、移動機201は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230と同時に通信を行い、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230からそれぞれ別のデータ(たとえばU−Planeデータ)を受信可能である。
この場合に、コアネットワーク210の上位装置211は、それぞれ別のデータをマクロセル基地局220およびスモールセル基地局230へ送信する。たとえば、移動機201は、それぞれ異なる周波数によってマクロセル基地局220およびスモールセル基地局230と同時に通信を行う。
また、上位装置211は、移動機201へ送信するデータの転送経路を、データの種類に応じて選択してもよい。たとえば、上位装置211は、高スループットよりも確実な通信を要する音声通信などのデータについては、マクロセル基地局220を経由して移動機201へ送信する。音声通信は、たとえばVoIP(Voice over IP)やVoLTE(Voice over LTE)などである。また、上位装置211は、高スループットを要するストリーミングなどの通信についてはスモールセル基地局230を経由して移動機201へ送信する。
(プロトコルアーキテクチャ)
図2Bは、プロトコルアーキテクチャの一例を示す図である。図2Bに示すRRC251(Radio Resource Control:無線リソース制御)は、マクロセル基地局220におけるRRCの制御部である。RRC252は、移動機201におけるRRCの制御部である。
マクロセル基地局220と移動機201との間のRRCは、それぞれRRC251,252によって終端される。また、スモールセル基地局230を経由する移動機201の通信のRRCについてもRRC251,252によって終端される。このように、マクロセル基地局220のRRC251においては、マクロセル221のU−Plane経路と、スモールセル231のU−Plane経路と、の両方の管理が行われる。
(ベアラ切替)
図3Aおよび図3Bは、ベアラ切替の一例を示す図である。図3A,図3Bに示すように、たとえば、マクロセル基地局220と移動機201との間には、セル#1を用いたベアラ#1と、セル#2を用いたベアラ#2と、が設定される。そして、マクロセル基地局220および移動機201は、たとえば、図3Aに示すようにベアラ#1を用いて通信を行う状態から、図3Bに示すようにベアラ#2を用いて通信を行う状態へ切り替えるベアラ切替を行う。
このように、移動機201に対して複数のベアラを設定し、セル切替時に、使用するベアラを切り替えることで通信を継続させることができる。これにより、たとえばハンドオーバと比べて短時間でのセル切替が可能になる。
実施の形態2においては、スモールセル基地局230を経由する移動機201のベアラをマクロセル基地局220に複製することで複数のベアラを設定し、使用するベアラをスモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替える。これにより、短時間でのセル切替が可能になる。
(U−Planeのプロトコルスタック)
図3Cは、U−Planeのプロトコルスタックの一例を示す図である。図3Cに示すプロトコルスタック330は、たとえばE−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)におけるU−Planeのプロトコルスタックである。上述したベアラの複製は、たとえばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤによって行うことができる。
図3Cに示す移動機はたとえば移動機201である。図3Cに示すマクロセル基地局はたとえばマクロセル基地局220である。図3Cに示すSGWはたとえば上位装置211である。図3Cに示すserverは、コアネットワーク210に設けられ移動機201と通信を行うサーバである。
(通信システムの動作)
図4は、通信システムの動作の一例を示す図である。図4において、図2Aに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
<マクロセルによるスモールセルの電波状況管理>
マクロセル基地局220は、移動機201から送信される電波状況の測定結果を監視することで、スモールセル基地局230を用いた通信の電波状況を監視する。移動機201は、たとえば位置登録時などに電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。また、マクロセル基地局220は、定期的に移動機201に対して電波状況の測定要求を行い、移動機201は、測定要求に対して電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。
<マクロセルへのベアラ複製>
移動機201からの電波状況の測定結果が第1閾値(ベアラ設定閾値)を下回っていた場合、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に移動機201に関するベアラ情報を要求する。そして、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230と同じベアラをマクロセル基地局220に設定する。
<スモールセルからマクロセルへのデータ転送>
スモールセル基地局230は、コアネットワーク210から受信したデータを移動機201およびマクロセル基地局220のそれぞれの送信用に複製する。そして、スモールセル基地局230は、移動機201へのデータ送信と並行して、マクロセル基地局220へのデータ転送を行う。このデータ転送は、たとえばX2インターフェース243を介して行われる。
<マクロセルでのデータバッファリング>
マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されたデータをベアラ切替までバッファリングする。また、マクロセル基地局220は、定期的に電波状況を監視し、電波状況の測定結果が第2閾値(ベアラ切替閾値)を下回らない場合は不要なバッファリングデータを削除する。
<ベアラ切替>
マクロセル基地局220は、電波状況の測定結果が第2閾値(ベアラ切替閾値)を下回った場合は、コアネットワーク210にベアラの切替要求を行うことでベアラ切替を行うとともに、バッファリングデータを移動機201へ送信する。このとき、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されたデータとコアネットワーク210から送信されるデータの順序保証を行いながら移動機201にデータを送信する。すなわち、マクロセル基地局220は、ベアラ切替後、コアネットワーク210から送信されるデータをバッファリングデータの送信完了後に送信する。
<ベアラ削除>
マクロセル基地局220は、電波状況の測定結果が第3閾値(ベアラ削除閾値)を上回った場合は、マクロセル基地局220に設定していたベアラを削除し、バッファリングデータの削除を行う。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230においてデータの複製および転送が開始されていた場合は、スモールセル基地局230に対してこれらの複製および転送の停止を要求する停止要求を行う。ベアラの削除およびバッファリングデータの削除は、たとえば停止要求によって複製および転送後に行われる。
これにより、移動機201へのデータ送信を止めなくてもスモールセル基地局230からマクロセル基地局220へのベアラ切替が可能になる。このため、セル切替におけるスループットの低下を抑えることができる。また、無線区間へ同一データを送信しなくてもベアラ切替が可能になるため、無線区間の負荷の軽減を図ることができる。
(各閾値)
図5は、各閾値の一例を示す図である。図5において、縦軸は電波状況を示している。電波状況は、たとえばRSSIなどの受信電波強度である。受信電波強度が高いほど電波状況が良く、受信電波強度が低いほど電波状況が悪い。
図5に示すように、第1閾値、第2閾値および第3閾値は、たとえば第2閾値<第1閾値<第3閾値の関係を有する。ただし、第1閾値=第3閾値としてもよい。第1閾値、第2閾値および第3閾値は、たとえば任意に変更可能なパラメータであり、たとえば通信キャリアにて個別に設定が可能なパラメータとしてもよい。
第1閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の劣化を検出し、予めマクロセル基地局220にベアラを設定(複製)するための閾値である。第2閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の劣化を検出し、マクロセル基地局220への切替を行うための閾値である。第3閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の改善を検出し、マクロセル基地局220に設定したベアラを解放するための閾値である。
電波状況変化501〜503は、移動機201から報告される電波状況の変化を示している。たとえば、電波状況変化501のように、電波状況が第1閾値を下回ると、スモールセル基地局230における通信状況が劣化したと判断することができる。この場合は、スモールセル基地局230は、データの複製およびマクロセル基地局220への転送を開始する。これに対して、マクロセル基地局220は、マクロセル基地局220のベアラを自局に複製(無線リソースの確保)し、マクロセル基地局220からの転送データのバッファリングを開始する。
つぎに、電波状況変化502のように、電波状況が第2閾値も下回ると、スモールセル基地局230における通信状況がさらに劣化し、スモールセル基地局230における通信が困難になったと判断することができる。この場合は、マクロセル基地局220は、移動機201のベアラをスモールセル基地局230からマクロセル基地局220に切り替えるベアラ切替を行う。これにより、移動機201へのデータ送信を継続することができる。
また、電波状況変化503のように、電波状況が第3閾値を超えると、スモールセル基地局230における通信状況が改善したと判断することができる。この場合は、マクロセル基地局220は、電波状況変化501において設定したベアラを削除(無線リソースを解放)し、バッファリングデータを削除する。また、スモールセル基地局230は、データの複製および転送を停止し、移動機201へのデータ送信を継続する。
(通信システムの各装置の構成)
図6Aは、通信システムの各装置の構成の一例を示す図である。図6Bは、図6Aに示した通信システムの各装置の構成における信号の流れの一例を示す図である。図6A,図6Bに示すように、コアネットワーク210は、ベアラ管理部611と、データ送信部612と、を備える。
ベアラ管理部611は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のU−Plane経路の管理を行う。データ送信部612は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230へのデータを送信する。
<マクロセル基地局>
マクロセル基地局220は、電波状況監視部621と、閾値管理部622と、ベアラ管理部623と、データ管理部624と、バッファ625と、データ受信部626と、データ送信部627と、を備える。
電波状況監視部621は、移動機201に対して電波状況の測定要求を定期的に送信する。また、電波状況監視部621は、測定要求に対して移動機201から送信された電波状況の測定結果を受信する。電波状況監視部621は、受信した電波状況の測定結果を閾値管理部622へ出力する。
閾値管理部622は、上述した第1閾値、第2閾値、第3閾値を記憶している。閾値管理部622は、電波状況監視部621から出力された電波状況の測定結果が示す受信電波強度と各閾値とを比較し、比較結果をベアラ管理部623およびデータ管理部624へ出力する。
ベアラ管理部623は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のベアラを管理する。また、ベアラ管理部623は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、マクロセル基地局220のベアラ設定およびコアネットワーク210へのベアラ切替要求を行う。
データ管理部624は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、バッファ625においてバッファリングされているデータの削除を行う。また、データ管理部624は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、バッファ625においてバッファリングされているデータの送信の管理を行う。
バッファ625は、データ受信部626から出力された各データのバッファリングを行う。また、バッファ625は、データ管理部624からの制御によって、バッファリングデータの削除や、バッファリングデータのデータ送信部627への出力を行う。
データ受信部626は、スモールセル基地局230からのデータを受信する。また、データ受信部626は、コアネットワーク210からのデータを受信する。データ受信部626は、受信したデータをバッファ625へ出力する。データ送信部627は、バッファ625から出力されたデータを移動機201へ送信する。
図1A,図1Bに示した取得部122は、たとえば電波状況監視部621によって実現することができる。図1A,図1Bに示した制御部123は、たとえば閾値管理部622、ベアラ管理部623、データ管理部624、バッファ625、データ受信部626およびデータ送信部627によって実現することができる。
<スモールセル基地局>
スモールセル基地局230は、ベアラ管理部631と、データ受信部632と、データ複製部633と、データ送信部634と、を備える。ベアラ管理部631は、マクロセル基地局220からベアラ情報要求を受信すると、移動機201に関するベアラ情報をマクロセル基地局220へ送信する。
また、ベアラ管理部631は、マクロセル基地局220からベアラ削除通知を受信すると、データ複製の停止を要求するデータ複製停止要求をデータ複製部633へ出力する。また、ベアラ管理部631は、データ転送を停止したことを示すデータ転送停止応答がデータ複製部633から出力されると、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をマクロセル基地局220へ送信する。
データ受信部632は、コアネットワーク210からのデータを受信し、受信したデータをデータ複製部633へ出力する。
データ複製部633は、データ受信部632から出力されたコアネットワーク210からの受信データを、移動機201へのデータと、マクロセル基地局220へのデータと、の2つに複製する。そして、データ複製部633は、複製したデータをデータ送信部634へ出力する。データ送信部634は、データ複製部633から出力されたデータを移動機201およびマクロセル基地局220へ送信する。
<移動機>
移動機201は、電波状況測定部601と、データ受信部602と、を備える。電波状況測定部601は、たとえば位置登録時などに、通信中の無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定し、電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。また、電波状況測定部601は、マクロセル基地局220からの電波状況測定指示に基づいて、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定し、電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。
データ受信部602は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230からのデータを受信する。
(各基地局のハードウェア構成)
図7Aは、各基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。図7Bは、図7Aに示した各基地局のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のそれぞれは、たとえば図7A,図7Bに示す基地局700により実現することができる。基地局700は、アンテナ701と、アンプ702と、プロセッサ703と、メモリ704と、伝送路インターフェース705と、を備える。
アンテナ701は、他の無線通信装置(たとえば移動機201)から無線送信された信号を受信し、受信した信号をアンプ702へ出力する。また、アンテナ701は、アンプ702から出力された信号を他の無線通信装置へ無線送信する。
アンプ702は、アンテナ701から出力された信号を増幅してプロセッサ703へ出力する。また、アンプ702は、プロセッサ703から出力された信号を増幅してアンテナ701へ出力する。
プロセッサ703は、基地局700の全体の制御を司る。たとえば、プロセッサ703は、他の無線通信装置へ送信すべき信号を生成してアンプ702へ出力する送信処理を行う。また、プロセッサ703は、アンプ702から出力された信号の復調や復号などの受信処理を行う。
メモリ704には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、メモリ704のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、基地局700を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてメモリ704によって実行される。
伝送路インターフェース705は、たとえば有線によってネットワーク706との間で通信を行う通信インターフェースである。たとえば、伝送路インターフェース705は、コアネットワーク210との間のS1インターフェースや基地局間のX2インターフェースなどを含む。伝送路インターフェース705はプロセッサ703によって制御される。
図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220の電波状況監視部621、閾値管理部622、ベアラ管理部623およびデータ管理部624は、たとえばアンテナ701、アンプ702、プロセッサ703およびメモリ704により実現することができる。図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220のデータ受信部626、データ送信部627は、たとえばアンテナ701、アンプ702、プロセッサ703およびメモリ704により実現することができる。図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220のバッファ625は、たとえばプロセッサ703およびメモリ704(補助メモリ)により実現することができる。
図6A,図6Bに示したスモールセル基地局230のベアラ管理部631、データ受信部632、データ複製部633およびデータ送信部634は、たとえばプロセッサ703およびメモリ704(メインメモリ)により実現することができる。
(移動機のハードウェア構成)
図8Aは、移動機のハードウェア構成の一例を示す図である。図8Bは、図8Aに示した移動機のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。移動機201は、たとえば図8A,図8Bに示す移動機800により実現することができる。移動機800は、アンテナ801と、アンプ802と、プロセッサ803と、メモリ804と、を備える。
アンテナ801は、他の無線通信装置(たとえばマクロセル基地局220やスモールセル基地局230)から無線送信された信号を受信し、受信した信号をアンプ802へ出力する。また、アンテナ801は、アンプ802から出力された信号を他の無線通信装置へ無線送信する。
アンプ802は、アンテナ801から出力された信号を増幅してプロセッサ803へ出力する。また、アンプ802は、プロセッサ803から出力された信号を増幅してアンテナ801へ出力する。
プロセッサ803は、移動機800の全体の制御を司る。たとえば、プロセッサ803は、他の無線通信装置へ送信すべき信号を生成してアンプ802へ出力する送信処理を行う。また、プロセッサ803は、アンプ802から出力された信号の復調や復号などの受信処理を行う。
メモリ804には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、メモリ804のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、移動機800を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてメモリ804によって実行される。
図6A,図6Bに示した移動機201の電波状況測定部601およびデータ受信部602は、たとえばプロセッサ803およびメモリ804(メインメモリ)により実現することができる。
(電波状況監視部によって監視される情報)
図9は、電波状況監視部によって監視される情報の一例を示す図である。マクロセル基地局220の電波状況監視部は、たとえば図9に示す電波状況監視テーブル900を管理する。電波状況監視テーブル900は、項目として、移動機識別子、測定時刻および受信電波強度を含む。
移動機識別子は、対象の移動機の識別子である。測定時刻は、対象の移動機から電波状況の測定結果が送信された時刻である。または、測定時刻は、対象の移動機によって電波状況が測定された時刻などであってもよい。受信電波強度は、対象の移動機によって測定された電波強度[dB]である。
(電波状況管理動作)
図10Aおよび図10Bは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、電波状況管理動作として、たとえば図10A,図10Bに示す各ステップのように動作する。
図10Aにおいては、移動機201が自発的に電波状況を測定する場合について説明する。まず、移動機201の電波状況測定部601が、たとえば位置登録時などに、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定する(ステップS1011)。
つぎに、電波状況測定部601は、ステップS1011の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1012)。ステップS1012によって送信される測定結果は、たとえば移動機201の使用周波数や受信電波強度などを示す情報である。この測定結果には、たとえば3GPPで規定されているRRCのMeasurement Reportなどを用いてもよい。マクロセル基地局220の電波状況監視部621は、ステップS1012によって送信された測定結果を、ステップS1012の時刻(測定時刻)とともに電波状況監視テーブル900に格納する(たとえば図9参照)。
図10Bにおいては、マクロセル基地局220が定期的に移動機201の電波状況の測定を指示する場合について説明する。まず、マクロセル基地局220の電波状況監視部621は、たとえば定期的なタイミングで、移動機201に対して電波状況の測定を指示する電波状況測定指示を送信する(ステップS1021)。ステップS1021によって送信される電波状況測定指示は、たとえばRRCのMeasurement Controlである。
つぎに、移動機201の電波状況測定部601が、ステップS1021の電波状況測定指示に基づいて、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定する(ステップS1022)。つぎに、電波状況測定部601は、ステップS1023へ移行する。ステップS1023は、図10Aに示したステップS1012と同様である。
(ベアラ複製動作)
図11は、ベアラ複製動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、ベアラ複製動作として、たとえば図11に示す各ステップのように動作する。
まず、マクロセル基地局220の電波状況監視部621が、移動機201から送信される電波状況の測定結果を受信する(ステップS1101)。ステップS1101は、たとえば図10Aに示したステップS1012や図10Bに示したステップS1023に対応する。つぎに、電波状況監視部621が、ステップS1101によって受信した測定結果が示す電波状況を閾値管理部622へ通知する(ステップS1102)。
つぎに、閾値管理部622が、ステップS1102によって通知された電波状況(たとえば受信電波強度)の閾値判定を行う(ステップS1103)。図11に示す例では、電波状況が第1閾値未満であったとする。つぎに、閾値管理部622が、電波状況が第1閾値未満であった旨の判定結果をベアラ管理部623へ出力する(ステップS1104)。
つぎに、ベアラ管理部623が、スモールセル基地局230に対して、移動機201に関するベアラ情報を要求するベアラ情報要求を送信する(ステップS1105)。つぎに、スモールセル基地局230のベアラ管理部631が、移動機201に関するベアラ情報をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1106)。
ベアラ情報は、たとえば、QCI(QoS Class Identifier)などのQoS(Quality of Service)、PDCPシーケンス番号、下位レイヤのRLC(Radio Link Control:無線リンク制御)シーケンス番号などを示す情報である。
つぎに、マクロセル基地局220のベアラ管理部623が、ステップS1106によって送信されたベアラ情報に基づいて移動機201のベアラ設定を行う(ステップS1107)。これにより、スモールセル基地局230に設定された移動機201のベアラがマクロセル基地局220に複製される。
(ベアラ複製後のデータ転送)
図12は、ベアラ複製後のデータ転送の一例を示すシーケンス図である。図11に示したベアラ複製動作の後は、通信システム200において、たとえば図12に示す各ステップのように、移動機201へのデータ転送が行われる。
まず、コアネットワーク210のデータ送信部612が、移動機201へのデータをスモールセル基地局230へ送信する(ステップS1201)。つぎに、スモールセル基地局230のデータ受信部632が、ステップS1201における受信データをデータ複製部633へ出力する(ステップS1202)。つぎに、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データのデータ複製を行う(ステップS1203)。
つぎに、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データ(元データ)をデータ送信部634へ出力する(ステップS1204)。つぎに、データ送信部634が、ステップS1204によって出力された元データを移動機201へ送信する(ステップS1205)。ステップS1205によって送信された元データは、移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データのステップS1203による複製データをデータ送信部634へ出力する(ステップS1206)。つぎに、データ送信部634が、ステップS1206によって出力された複製データをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1207)。ステップS1207によって送信された複製データは、マクロセル基地局220のデータ受信部626によって受信される。
(データバッファリング動作)
図13は、データバッファリング動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、図12に示したデータ転送を行っている場合に、データバッファリング動作として、たとえば図13に示す各ステップのように動作する。
まず、スモールセル基地局230のデータ送信部634が、複製データをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1301)。ステップS1301は、たとえば図12に示したステップS1207に対応するステップである。
つぎに、マクロセル基地局220のデータ受信部626が、ステップS1301による受信データをバッファ625へ出力する(ステップS1302)。つぎに、バッファ625が、ステップS1302によって出力されたデータのバッファリングを行う(ステップS1303)。
一方、移動機201およびマクロセル基地局220は、たとえば図10Bに示したステップS1021〜S1023と同様のステップS1304〜S1306を行っている。ステップS1306のつぎに、マクロセル基地局220の電波状況監視部621が、ステップS1306によって受信した測定結果が示す電波状況を閾値管理部622へ通知する(ステップS1307)。
つぎに、閾値管理部622が、ステップS1307によって通知された電波状況の閾値判定を行う(ステップS1308)。図13に示す例では、電波状況が第2閾値を下回っていなかった(第2閾値以上)とする。つぎに、閾値管理部622が、電波状況が第2閾値以上であった旨の判定結果をデータ管理部624へ出力する(ステップS1309)。
つぎに、データ管理部624が、バッファ625においてバッファリングされているデータの削除を要求するデータ削除要求をバッファ625へ出力する(ステップS1310)。ステップS1310によって出力されるデータ削除要求は、たとえば、バッファ625においてバッファリングされているデータのうちの、受信時刻がステップS1306による測定結果の測定時刻以前のデータを削除する要求である。
つぎに、バッファ625が、ステップS1310によって出力されたデータ削除要求に基づいてバッファリングデータの削除を行う(ステップS1311)。このように、マクロセル基地局220は、ベアラ切替までは、スモールセル基地局230から転送されたデータをバッファリングしておく。
また、マクロセル基地局220は、電波状況が第2閾値以上である期間のバッファリングデータについては順次削除する。電波状況が第2閾値以上である期間のバッファリングデータについては、スモールセル基地局230から移動機201へ到達している可能性が高いため、削除することによってベアラ切替後の伝送効率の向上を図ることができる。また、バッファ625の使用量の低減を図ることができる。
(ベアラ切替動作)
図14は、ベアラ切替動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、図12に示したデータ転送を行っている場合に、ベアラ切替動作として、たとえば図14に示す各ステップのように動作する。
図14に示すステップS1401〜S1405は、図13に示したステップS1304〜S1308と同様である。ただし、図14に示す例では、ステップS1405において、電波状況が第2閾値を下回った(第2閾値未満)とする。ステップS1405のつぎに、マクロセル基地局220の閾値管理部622が、電波状況が第2閾値未満であった旨の判定結果をデータ管理部624およびベアラ管理部623へ出力する(ステップS1406)。
つぎに、データ管理部624が、バッファリングデータの送信を要求するデータ送信要求をバッファ625へ出力する(ステップS1407)。つぎに、バッファ625が、バッファリングデータをデータ送信部627へ出力する(ステップS1408)。つぎに、データ送信部627が、ステップS1408によって出力されたデータ(バッファリングデータ)を移動機201へ送信する(ステップS1409)。ステップS1409によって送信されたデータは移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、ベアラ管理部623が、ベアラ切替を要求するベアラ切替要求をコアネットワーク210へ送信する(ステップS1410)。ステップS1410によって送信されるベアラ切替要求は、移動機201への送信に用いるベアラを、スモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替えることを要求するものである。
つぎに、コアネットワーク210のデータ送信部612が、移動機201へのデータをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1411)。つぎに、マクロセル基地局220のデータ受信部626が、ステップS1411によって送信されたデータをバッファ625へ出力する(ステップS1412)。
つぎに、バッファ625が、ステップS1407までのバッファリングデータの送信が終了し終わるまで、コアネットワーク210からのデータのバッファリングを行う(ステップS1413)。そして、バッファ625は、ステップS1407までのバッファリングデータの送信が終了し終わると、ステップS1413によってバッファリングされたデータをデータ送信部627へ出力する(ステップS1414)。これにより、コアネットワーク210からのデータとバッファリングデータとの順序保証を行うことができる。
つぎに、データ送信部627が、ステップS1414によって出力されたデータを移動機201へ送信する(ステップS1415)。ステップS1415によって送信されたデータは移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、ステップS1410において、ベアラ管理部623は、スモールセル基地局230にもベアラ切替要求を送信してもよい。これに対して、スモールセル基地局230は、移動機201との間のベアラのために確保している無線リソースを解放する。
なお、ベアラ切替のタイミングによっては、ステップS1415によって送信されるデータに、スモールセル基地局230から移動機201に送信されたデータと重複するデータが含まれる場合がある。これに対して、マクロセル基地局220とスモールセル基地局230との間で同期済みであるため、移動機201は、重複データを選択合成して受信することができる。
(複製ベアラ解放動作)
図15は、複製ベアラ解放動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、たとえば図11に示したベアラ複製動作によって複製したベアラの解放動作として、たとえば図15に示す各ステップのように動作する。
図15に示すステップS1501〜S1508は、図13に示したステップS1301〜S1308と同様である。ただし、図15に示す例では、ステップS1508において、電波状況が第3閾値を上回っていた(第3閾値より大きい)とする。つぎに、マクロセル基地局220の閾値管理部622が、電波状況が第3閾値より大きかった旨の判定結果をベアラ管理部623へ出力する(ステップS1509)。
つぎに、ベアラ管理部623が、ベアラを削除することを通知するベアラ削除通知をスモールセル基地局230へ送信する(ステップS1510)。つぎに、スモールセル基地局230のベアラ管理部631が、データ複製の停止を要求するデータ複製停止要求をデータ複製部633へ出力する(ステップS1511)。
つぎに、データ複製部633が、データ複製およびデータ転送を停止する(ステップS1512)。たとえば、データ複製部633は、図12に示したステップS1203によるデータ複製と、図12に示したステップS1206によるデータ転送と、を停止する。
つぎに、データ複製部633が、データ転送を停止したことを示すデータ転送停止応答をベアラ管理部631へ出力する(ステップS1513)。つぎに、ベアラ管理部631が、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1514)。
つぎに、マクロセル基地局220のベアラ管理部623が、複製したベアラを削除する(ステップS1515)。ステップS1515によって削除されるベアラは、たとえば図11に示したステップS1107によって設定されたベアラである。つぎに、ベアラ管理部623が、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をデータ管理部624へ送信する(ステップS1516)。
つぎに、データ管理部624が、バッファリングデータの削除を要求するデータ削除要求をバッファ625へ出力する(ステップS1517)。ステップS1517によって出力されるデータ削除要求は、たとえば、バッファ625においてバッファリングされている、ステップS1515によって削除されたベアラのすべてのデータを削除する要求である。つぎに、バッファ625が、ステップS1517によって出力されたデータ削除要求に基づいて、バッファリングデータの削除を行う(ステップS1518)。
このように、スモールセル基地局230での電波状況が改善した場合は、スモールセル基地局230からマクロセル基地局220へのデータ転送を停止する。これにより、X2インターフェース243のトラヒックの圧迫を抑えることができる。
(マクロセル基地局による処理)
図16は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。実施の形態2にかかるマクロセル基地局220は、たとえば図16に示す各ステップを実行する。まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1601)。
つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1601によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS1602)。受信電波強度が第1閾値以上である場合(ステップS1602:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1601へ戻る。
ステップS1602において、受信電波強度が第1閾値未満である場合(ステップS1602:Yes)は、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に設定されている移動機201のベアラを自局に複製する(ステップS1603)。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されるデータのバッファリングを開始する(ステップS1604)。
図17は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。マクロセル基地局220は、図16に示したステップS1604の後に、たとえば図17に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1701)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1701によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS1702)。
ステップS1702において、受信電波強度が第2閾値以上である場合(ステップS1702:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1703へ移行する。すなわち、マクロセル基地局220は、図16のステップS1604によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行い(ステップS1703)、ステップS1701へ戻る。ステップS1703による削除対象のバッファリングデータは、たとえば、バッファリングデータのうちの、ステップS1701までにスモールセル基地局230から送信されたデータである。
ステップS1702において、受信電波強度が第2閾値未満である場合(ステップS1702:Yes)は、マクロセル基地局220は、コアネットワーク210にベアラ切替要求を送信することによりベアラの切替を行う(ステップS1704)。ステップS1704によるベアラの切替は、移動機201への送信に用いるベアラを、スモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替えるものである。
つぎに、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されてバッファ625に格納されているバッファリングデータを移動機201へ送信する(ステップS1705)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1704による切替後のベアラのデータ送信を開始する(ステップS1706)。
図18は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その3)である。マクロセル基地局220は、図16に示したステップS1604の後に、図17に示した各ステップと並行して、たとえば図18に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1801)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1801によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第3閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1802)。受信電波強度が第3閾値以下である場合(ステップS1802:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1801へ戻る。
ステップS1802において、受信電波強度が第3閾値より大きい場合(ステップS1802:Yes)は、マクロセル基地局220は、図16のステップS1603によって自局に複製したベアラの削除を行う(ステップS1803)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1604によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行う(ステップS1804)。
このように、実施の形態2によれば、移動機201におけるスモールセル231の電波状況(無線品質)の劣化を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製することができる。そして、移動機201におけるスモールセル231の無線品質のさらなる劣化を検知した場合に、移動機201の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えることができる。
これにより、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3について、実施の形態2と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、移動機201におけるスモールセル231の電波状況の劣化を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する構成について説明した。
これに対して、実施の形態3においては、移動機201の移動速度の増加を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する。これにより、移動機201の移動によって移動機201におけるスモールセル231の電波状況が劣化する前に、移動機201のベアラをマクロセル221に複製しておくことができる。
(マクロセル基地局による処理)
図19は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。実施の形態3にかかるマクロセル基地局220は、たとえば図19に示す各ステップを実行する。まず、マクロセル基地局220は、移動機201の速度(端末速度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1901)。端末速度は、たとえば移動機201が測定し、測定結果をマクロセル基地局220へ定期的に送信することで取得することができる。
つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1901によって読み込んだ測定結果が示す端末速度が第1速度閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1902)。端末速度が第1速度閾値以下である場合(ステップS1902:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1901へ戻る。
ステップS1902において、端末速度が第1速度閾値より大きい場合(ステップS1902:Yes)は、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に設定されている移動機201のベアラを自局に複製する(ステップS1903)。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されるデータのバッファリングを開始する(ステップS1904)。
また、実施の形態3にかかるマクロセル基地局220は、図19に示したステップS1904の後に、たとえば図17に示した各ステップを実行する。
図20は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。マクロセル基地局220は、図19に示したステップS1904の後に、図17に示した各ステップと並行して、たとえば図20に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、移動機201の速度(端末速度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS2001)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS2001によって読み込んだ測定結果が示す端末速度が第2速度閾値未満か否かを判定する(ステップS2002)。端末速度が第2速度閾値以上である場合(ステップS2002:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS2001へ戻る。
ステップS2002において、端末速度が第2速度閾値未満である場合(ステップS2002:Yes)は、マクロセル基地局220は、図19のステップS1903によって自局に複製したベアラの削除を行う(ステップS2003)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1904によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行う(ステップS2004)。
このように、実施の形態3によれば、移動機201の移動速度の増加を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する。これにより、移動機201の移動によって移動機201におけるスモールセル231の電波状況が劣化する前に、移動機201のベアラをマクロセル221に複製しておくことができる。
したがって、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
以上説明したように、基地局装置およびシステムによれば、セル切替時のスループットの低下を抑えることができる。
たとえば、昨今、スマートフォンなどの高機能端末の普及により、モバイル端末を用いて利用するサービスが多様化し、端末ごとの通信量も増加してきている。また、モバイルネットワーク全体でもトラヒックが増加していく見込みである。トラヒック増加への対策の一つとして注目されているのがスモールセルの活用である。スモールセルを用いたネットワークでは、従来のマクロセルに比べ、収容ユーザが少なく、帯域の占有を行うことができ、高スループットを確保することが可能である。
一方、スモールセルは、マクロセルに比べてカバーエリアが狭いため、移動機の移動に伴い、スモールセルからのハンドアウトが多発し、スモールセル経由で送信していたデータは受信不可になる。そのため、通常のハンドオーバと同様にスモールセルに対してのみハンドオーバを行う(マクロセルは通信を継続)ことが求められる。
これに対して、上述した実施の形態によれば、マクロセルの通信を維持したまま、スモールセルからのハンドアウトに対し、スモールセルで通信していたデータを確実に移動機に届ける仕組みを提供することができる。
また、通常のLTEにおけるハンドオーバの場合は、S1インターフェースまたはX2インターフェースを用いてハードハンドオーバが行われる。その際、送信データを一度ハンドオーバ元でバッファし、ハンドオーバ完了後にハンドオーバ先へと転送される。そのため、ハンドオーバ実施時には一時的にスループットが低下する。
一方、3GにおけるDHO(Diversity Hand Over:基地局間ハンドオーバ)では、データ送信を止めずにハンドオーバを実施しているが、ハンドオーバ元やハンドオーバ先の双方で一時的に同一データの送信を行っている。このため、上位ネットワークや無線区間の負荷増加が発生する。
これに対して、上述した実施の形態によれば、マクロセルで管理しているスモールセルの電波状況が悪化した場合に、マクロセルにスモールセルと同じベアラを予め設定することができる。これにより、スモールセルからマクロセルへのハンドオーバの際に、ハンドオーバ元でのデータバッファリングや同一データの無線区間への送信をなくし、スループット低下や無線区間の負荷増加を回避することができる。
このため、たとえば、異ノード、異周波数による同時通信を行っている環境下での、スモールセルからマクロセルへのハンドオーバにおいて、スループット低下や、上位ネットワークや無線区間の負荷を回避することが可能になる。
100 システム
101 端末装置
110 第1基地局装置
111 第1セル
120 第2基地局装置
121 第2セル
122 取得部
123 制御部
200 通信システム
201,800 移動機
210 コアネットワーク
211 上位装置
220 マクロセル基地局
221 マクロセル
230 スモールセル基地局
231 スモールセル
241,242 S1インターフェース
243 X2インターフェース
251,252 RRC
330 プロトコルスタック
501〜503 電波状況変化
601 電波状況測定部
602,626,632 データ受信部
611,623,631 ベアラ管理部
612,627,634 データ送信部
621 電波状況監視部
622 閾値管理部
624 データ管理部
625 バッファ
633 データ複製部
700 基地局
701,801 アンテナ
702,802 アンプ
703,803 プロセッサ
704,804 メモリ
705 伝送路インターフェース
706 ネットワーク
900 電波状況監視テーブル
本発明は、基地局装置およびシステムに関する。
従来、LTE(Long Term Evolution)などの通信システムが知られている。また、移動機のハンドオーバ時に予め切替先のベアラを設定する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。また、移動機がアイドル状態からアクティブ状態に遷移する際に、アクセスするセルを事前に選択する技術が知られている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
特開2013−223218号公報 国際公開第2008/023609号
しかしながら、上述した従来技術では、たとえばスモールセルからマクロセルへのハンドオーバなどのセル切替に時間がかかり、セル切替時のスループットの低下を抑えることができないという問題がある。
1つの側面では、本発明は、セル切替時のスループットの低下を抑えることができる基地局装置およびシステムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一側面によれば、第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置における測定結果を示す測定報告が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定報告が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える基地局装置およびシステムが提案される。
本発明の一側面によれば、セル切替時のスループットの低下を抑えることができるという効果を奏する。
図1Aは、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す図である。 図1Bは、図1Aに示したシステムにおける信号の流れの一例を示す図である。 図2Aは、実施の形態2にかかる通信システムの一例を示す図である。 図2Bは、プロトコルアーキテクチャの一例を示す図である。 図3Aは、ベアラ切替の一例を示す図(その1)である。 図3Bは、ベアラ切替の一例を示す図(その2)である。 図3Cは、U−Planeのプロトコルスタックの一例を示す図である。 図4は、通信システムの動作の一例を示す図である。 図5は、各閾値の一例を示す図である。 図6Aは、通信システムの各装置の構成の一例を示す図である。 図6Bは、図6Aに示した通信システムの各装置の構成における信号の流れの一例を示す図である。 図7Aは、各基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7Bは、図7Aに示した各基地局のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。 図8Aは、移動機のハードウェア構成の一例を示す図である。 図8Bは、図8Aに示した移動機のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。 図9は、電波状況監視部によって監視される情報の一例を示す図である。 図10Aは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図(その1)である。 図10Bは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図(その2)である。 図11は、ベアラ複製動作の一例を示すシーケンス図である。 図12は、ベアラ複製後のデータ転送の一例を示すシーケンス図である。 図13は、データバッファリング動作の一例を示すシーケンス図である。 図14は、ベアラ切替動作の一例を示すシーケンス図である。 図15は、複製ベアラ解放動作の一例を示すシーケンス図である。 図16は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図17は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。 図18は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その3)である。 図19は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。 図20は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる基地局装置およびシステムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかるシステム)
図1Aは、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す図である。図1Bは、図1Aに示したシステムにおける信号の流れの一例を示す図である。図1A,図1Bに示すように、実施の形態1にかかるシステム100は、第1基地局装置110と、第2基地局装置120と、端末装置101と、を含む。
第1セル111は、第1基地局装置110のセルである。第2セル121は、第2基地局装置120のセルである。第1セル111は、少なくとも一部が第2セル121と重複するセルである。たとえば、第1セル111は第2セル121に包含されていてもよい。
端末装置101は、第1セル111と第2セル121との重複部分に位置しており、第1セル111および第2セル121と同時に接続している。また、端末装置101は、第1セル111に設定された第1ベアラによって通信を行っているとする。なお、このとき、端末装置101は、同時に第2セル121に設定された他のベアラによる通信を行っていてもよい。
第2基地局装置120は、たとえば第1セル111と第2セル121とを管理する基地局装置である。第2基地局装置120は、取得部122と、制御部123と、を備える。
取得部122は、端末装置101における測定結果を示す測定報告を取得する。たとえば、取得部122は、第1セル111における端末装置101の無線品質に関する無線品質情報を取得する。無線品質に関する無線品質情報は、たとえば無線品質を示す情報である。無線品質は、たとえばRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)などの受信電波強度である。取得部122は、取得した無線品質情報を制御部123へ出力する。
たとえば、取得部122は、図1A,図1Bに示す例のように端末装置101から無線送信される無線品質情報を直接受信する。または、取得部122は、端末装置101からの無線品質情報を、たとえば第1基地局装置110を介して取得してもよい。
制御部123は、取得部122から出力された無線品質情報に基づいて、端末装置101の通信に用いるベアラの切替を行う。たとえば、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が第1所定値を下回ると(第1条件を満たすと)、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定する。
また、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が第2所定値を下回ると(第2条件を満たすと)、端末装置101の通信のベアラを第1ベアラから第2ベアラに切り替える。これにより、端末装置101の通信に使用されるセルが第1セル111から第2セル121へ切り替わる。第2所定値は、第1所定値より低い値である。
このように、実施の形態1によれば、端末装置101における第1セル111の無線品質の劣化を検知した場合に、第1セル111で確立している端末装置101のベアラを第2セル121に複製することができる。そして、端末装置101における第1セル111の無線品質のさらなる劣化を検知した場合に、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えることができる。
これにより、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
なお、第2基地局装置120が取得部122および制御部123を備える構成について説明したが、第1基地局装置110が取得部122および制御部123を備える構成としてもよい。
また、無線品質情報が無線品質を示す情報である場合について説明したが、無線品質情報は、無線品質に関する無線品質情報が第1所定値以下であることを示す情報や、無線品質に関する無線品質情報が第2所定値以下であることを示す情報などであってもよい。
<バッファリング>
制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回り、複製ベアラを第2セル121に設定した場合に、以下のバッファリングを制御してもよい。すなわち、制御部123は、第1セル111が第1ベアラで端末装置101へ送信するデータの複製データを第1基地局装置110から第2基地局装置120へ送信させ、第2基地局装置120に複製データをバッファリングさせる制御を行ってもよい。
この場合に、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回り、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えると、以下の制御を行う。すなわち、制御部123は、第2基地局装置120にバッファリングさせておいた複製データを第2ベアラで端末装置101へ送信させる。これにより、ベアラ切替時に短時間で第2ベアラでのデータ送信を開始することができる。このため、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
また、この場合に、制御部123は、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えた後に、第2基地局装置120に対して、他の通信装置から受信した端末装置101へのデータをバッファリングしながら、複製データの送信を行わせてもよい。他の通信装置は、たとえば第2基地局装置120の上位装置である。
そして、制御部123は、第2基地局装置120に対して、複製データの送信が完了した後に、他の通信装置から受信してバッファリングしておいた端末装置101へのデータの第2ベアラでの送信を開始させる。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回るまでのデータ(複製データ)と、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回ってからのデータと、の順序保証を行うことができる。
<送信対象の複製データ>
制御部123は、第2基地局装置120がベアラ切替後に送信する複製データを、バッファリングした複製データのうちの、端末装置101における第1セル111の無線品質が第2所定値を下回っていなかった時点までの複製データとしてもよい。これにより、端末装置101が第1セル111から正常に受信できた可能性が高いデータを第2セル121から再度送信することを抑制することができる。
この場合に、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回り第2所定値を下回っていない場合は、第2基地局装置120がバッファリングしている複製データを順次削除させる制御を行ってもよい。これにより、第2基地局装置120におけるバッファリングのためのメモリの使用量を削減することができる。
<無線品質の改善時の処理>
また、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回った後に第3所定値を上回った場合に、第2セル121に設定した第2ベアラを削除してもよい。第3所定値は、第1所定値以上の値である。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が改善した場合に第2セル121における無線リソースを解放し、無線リソースの使用効率を向上させることができる。
また、制御部123は、端末装置101における第1セル111の無線品質が第1所定値を下回った後に第3所定値を上回った場合に、第1基地局装置110から第2基地局装置120への複製データの送信を停止させる制御を行ってもよい。これにより、端末装置101における第1セル111の無線品質が改善した場合に第1基地局装置110と第2基地局装置120との間のトラヒックを低減することができる。
<変形例>
取得部122は、端末装置101の移動速度と、端末装置101における第1セル111の無線品質と、に関する情報を取得してもよい。この情報は、たとえば端末装置101の移動速度および無線品質を示す情報である。この場合に、制御部123は、端末装置101の移動速度が所定速度を上回ると、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定する。
また、制御部123は、端末装置101における第1基地局装置110の無線品質が所定値(たとえば上述した第2所定値)を下回ると、端末装置101の通信のベアラを第1ベアラから第2ベアラに切り替える。これにより、端末装置101の通信に使用されるセルが第1セル111から第2セル121へ切り替わる。第2所定値は、第1所定値より低い値である。
このように、実施の形態1において、端末装置101の移動速度の増加を検知した場合に、第1セル111で確立している端末装置101のベアラを第2セル121に複製するようにしてもよい。そして、端末装置101における第1セル111の無線品質の劣化を検知した場合に、端末装置101の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替える。
これにより、端末装置101の移動によって端末装置101における第1セル111の無線品質が劣化する前に、端末装置101のベアラを第2セル121に複製しておくことができる。したがって、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
また、取得部122が取得する情報が移動速度を示す情報である場合について説明したが、取得部122が取得する情報は、移動速度が所定速度を上回ったことを示す情報などであってもよい。
また、制御部123は、端末装置101の移動速度が所定速度を上回り、かつ無線品質が第1所定値を下回った場合に、第1セル111に設定された端末装置101の第1ベアラを複製した第2ベアラを第2セル121に設定するようにしてもよい。
(実施の形態2)
(実施の形態2にかかる通信システム)
図2Aは、実施の形態2にかかる通信システムの一例を示す図である。図2Aに示すように、実施の形態2にかかる通信システム200は、コアネットワーク210と、マクロセル基地局220と、スモールセル基地局230と、移動機201と、を含む。通信システム200は、たとえば3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規定されるLTEなどの通信システムである。
図1A,図1Bに示したシステム100は、たとえば通信システム200により実現することができる。この場合に、図1A,図1Bに示した第1基地局装置110は、たとえばマクロセル基地局220により実現することができる。また、図1A,図1Bに示した第2基地局装置120は、たとえばスモールセル基地局230により実現することができる。また、図1A,図1Bに示した端末装置101は、たとえば移動機201により実現することができる。
上位装置211は、コアネットワーク210に含まれる通信装置であって、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230の上位装置である。たとえば、上位装置211は、SGW(Serving Gateway)などである。
マクロセル221は、マクロセル基地局220が形成するセルである。マクロセル基地局220は、たとえばeNB(evolved Node B)である。スモールセル231は、スモールセル基地局230が形成するセルである。スモールセル231は、たとえば、フェムトセル、ピコセル、ナノセルなどの、マクロセル221と比べて範囲が小さいセルである。
マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230は、それぞれS1インターフェース241,242によってコアネットワーク210の上位装置211と接続されている。また、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230は、X2インターフェース243によって互いに接続されている。
移動機201は、たとえばUE(User Equipment:ユーザ端末)である。移動機201は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230に接続可能である。また、移動機201は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230と同時に通信を行い、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230からそれぞれ別のデータ(たとえばU−Planeデータ)を受信可能である。
この場合に、コアネットワーク210の上位装置211は、それぞれ別のデータをマクロセル基地局220およびスモールセル基地局230へ送信する。たとえば、移動機201は、それぞれ異なる周波数によってマクロセル基地局220およびスモールセル基地局230と同時に通信を行う。
また、上位装置211は、移動機201へ送信するデータの転送経路を、データの種類に応じて選択してもよい。たとえば、上位装置211は、高スループットよりも確実な通信を要する音声通信などのデータについては、マクロセル基地局220を経由して移動機201へ送信する。音声通信は、たとえばVoIP(Voice over IP)やVoLTE(Voice over LTE)などである。また、上位装置211は、高スループットを要するストリーミングなどの通信についてはスモールセル基地局230を経由して移動機201へ送信する。
(プロトコルアーキテクチャ)
図2Bは、プロトコルアーキテクチャの一例を示す図である。図2Bに示すRRC251(Radio Resource Control:無線リソース制御)は、マクロセル基地局220におけるRRCの制御部である。RRC252は、移動機201におけるRRCの制御部である。
マクロセル基地局220と移動機201との間のRRCは、それぞれRRC251,252によって終端される。また、スモールセル基地局230を経由する移動機201の通信のRRCについてもRRC251,252によって終端される。このように、マクロセル基地局220のRRC251においては、マクロセル221のU−Plane経路と、スモールセル231のU−Plane経路と、の両方の管理が行われる。
(ベアラ切替)
図3Aおよび図3Bは、ベアラ切替の一例を示す図である。図3A,図3Bに示すように、たとえば、マクロセル基地局220と移動機201との間には、セル#1を用いたベアラ#1と、セル#2を用いたベアラ#2と、が設定される。そして、マクロセル基地局220および移動機201は、たとえば、図3Aに示すようにベアラ#1を用いて通信を行う状態から、図3Bに示すようにベアラ#2を用いて通信を行う状態へ切り替えるベアラ切替を行う。
このように、移動機201に対して複数のベアラを設定し、セル切替時に、使用するベアラを切り替えることで通信を継続させることができる。これにより、たとえばハンドオーバと比べて短時間でのセル切替が可能になる。
実施の形態2においては、スモールセル基地局230を経由する移動機201のベアラをマクロセル基地局220に複製することで複数のベアラを設定し、使用するベアラをスモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替える。これにより、短時間でのセル切替が可能になる。
(U−Planeのプロトコルスタック)
図3Cは、U−Planeのプロトコルスタックの一例を示す図である。図3Cに示すプロトコルスタック330は、たとえばE−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)におけるU−Planeのプロトコルスタックである。上述したベアラの複製は、たとえばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤによって行うことができる。
図3Cに示す移動機はたとえば移動機201である。図3Cに示すマクロセル基地局はたとえばマクロセル基地局220である。図3Cに示すSGWはたとえば上位装置211である。図3Cに示すserverは、コアネットワーク210に設けられ移動機201と通信を行うサーバである。
(通信システムの動作)
図4は、通信システムの動作の一例を示す図である。図4において、図2Aに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
<マクロセルによるスモールセルの電波状況管理>
マクロセル基地局220は、移動機201から送信される電波状況の測定結果を監視することで、スモールセル基地局230を用いた通信の電波状況を監視する。移動機201は、たとえば位置登録時などに電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。また、マクロセル基地局220は、定期的に移動機201に対して電波状況の測定要求を行い、移動機201は、測定要求に対して電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。
<マクロセルへのベアラ複製>
移動機201からの電波状況の測定結果が第1閾値(ベアラ設定閾値)を下回っていた場合、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に移動機201に関するベアラ情報を要求する。そして、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230と同じベアラをマクロセル基地局220に設定する。
<スモールセルからマクロセルへのデータ転送>
スモールセル基地局230は、コアネットワーク210から受信したデータを移動機201およびマクロセル基地局220のそれぞれの送信用に複製する。そして、スモールセル基地局230は、移動機201へのデータ送信と並行して、マクロセル基地局220へのデータ転送を行う。このデータ転送は、たとえばX2インターフェース243を介して行われる。
<マクロセルでのデータバッファリング>
マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されたデータをベアラ切替までバッファリングする。また、マクロセル基地局220は、定期的に電波状況を監視し、電波状況の測定結果が第2閾値(ベアラ切替閾値)を下回らない場合は不要なバッファリングデータを削除する。
<ベアラ切替>
マクロセル基地局220は、電波状況の測定結果が第2閾値(ベアラ切替閾値)を下回った場合は、コアネットワーク210にベアラの切替要求を行うことでベアラ切替を行うとともに、バッファリングデータを移動機201へ送信する。このとき、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されたデータとコアネットワーク210から送信されるデータの順序保証を行いながら移動機201にデータを送信する。すなわち、マクロセル基地局220は、ベアラ切替後、コアネットワーク210から送信されるデータをバッファリングデータの送信完了後に送信する。
<ベアラ削除>
マクロセル基地局220は、電波状況の測定結果が第3閾値(ベアラ削除閾値)を上回った場合は、マクロセル基地局220に設定していたベアラを削除し、バッファリングデータの削除を行う。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230においてデータの複製および転送が開始されていた場合は、スモールセル基地局230に対してこれらの複製および転送の停止を要求する停止要求を行う。ベアラの削除およびバッファリングデータの削除は、たとえば停止要求によって複製および転送後に行われる。
これにより、移動機201へのデータ送信を止めなくてもスモールセル基地局230からマクロセル基地局220へのベアラ切替が可能になる。このため、セル切替におけるスループットの低下を抑えることができる。また、無線区間へ同一データを送信しなくてもベアラ切替が可能になるため、無線区間の負荷の軽減を図ることができる。
(各閾値)
図5は、各閾値の一例を示す図である。図5において、縦軸は電波状況を示している。電波状況は、たとえばRSSIなどの受信電波強度である。受信電波強度が高いほど電波状況が良く、受信電波強度が低いほど電波状況が悪い。
図5に示すように、第1閾値、第2閾値および第3閾値は、たとえば第2閾値<第1閾値<第3閾値の関係を有する。ただし、第1閾値=第3閾値としてもよい。第1閾値、第2閾値および第3閾値は、たとえば任意に変更可能なパラメータであり、たとえば通信キャリアにて個別に設定が可能なパラメータとしてもよい。
第1閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の劣化を検出し、予めマクロセル基地局220にベアラを設定(複製)するための閾値である。第2閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の劣化を検出し、マクロセル基地局220への切替を行うための閾値である。第3閾値は、スモールセル基地局230の電波状況の改善を検出し、マクロセル基地局220に設定したベアラを解放するための閾値である。
電波状況変化501〜503は、移動機201から報告される電波状況の変化を示している。たとえば、電波状況変化501のように、電波状況が第1閾値を下回ると、スモールセル基地局230における通信状況が劣化したと判断することができる。この場合は、スモールセル基地局230は、データの複製およびマクロセル基地局220への転送を開始する。これに対して、マクロセル基地局220は、マクロセル基地局220のベアラを自局に複製(無線リソースの確保)し、マクロセル基地局220からの転送データのバッファリングを開始する。
つぎに、電波状況変化502のように、電波状況が第2閾値も下回ると、スモールセル基地局230における通信状況がさらに劣化し、スモールセル基地局230における通信が困難になったと判断することができる。この場合は、マクロセル基地局220は、移動機201のベアラをスモールセル基地局230からマクロセル基地局220に切り替えるベアラ切替を行う。これにより、移動機201へのデータ送信を継続することができる。
また、電波状況変化503のように、電波状況が第3閾値を超えると、スモールセル基地局230における通信状況が改善したと判断することができる。この場合は、マクロセル基地局220は、電波状況変化501において設定したベアラを削除(無線リソースを解放)し、バッファリングデータを削除する。また、スモールセル基地局230は、データの複製および転送を停止し、移動機201へのデータ送信を継続する。
(通信システムの各装置の構成)
図6Aは、通信システムの各装置の構成の一例を示す図である。図6Bは、図6Aに示した通信システムの各装置の構成における信号の流れの一例を示す図である。図6A,図6Bに示すように、コアネットワーク210は、ベアラ管理部611と、データ送信部612と、を備える。
ベアラ管理部611は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のU−Plane経路の管理を行う。データ送信部612は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230へのデータを送信する。
<マクロセル基地局>
マクロセル基地局220は、電波状況監視部621と、閾値管理部622と、ベアラ管理部623と、データ管理部624と、バッファ625と、データ受信部626と、データ送信部627と、を備える。
電波状況監視部621は、移動機201に対して電波状況の測定要求を定期的に送信する。また、電波状況監視部621は、測定要求に対して移動機201から送信された電波状況の測定結果を受信する。電波状況監視部621は、受信した電波状況の測定結果を閾値管理部622へ出力する。
閾値管理部622は、上述した第1閾値、第2閾値、第3閾値を記憶している。閾値管理部622は、電波状況監視部621から出力された電波状況の測定結果が示す受信電波強度と各閾値とを比較し、比較結果をベアラ管理部623およびデータ管理部624へ出力する。
ベアラ管理部623は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のベアラを管理する。また、ベアラ管理部623は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、マクロセル基地局220のベアラ設定およびコアネットワーク210へのベアラ切替要求を行う。
データ管理部624は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、バッファ625においてバッファリングされているデータの削除を行う。また、データ管理部624は、閾値管理部622から出力された比較結果に基づいて、バッファ625においてバッファリングされているデータの送信の管理を行う。
バッファ625は、データ受信部626から出力された各データのバッファリングを行う。また、バッファ625は、データ管理部624からの制御によって、バッファリングデータの削除や、バッファリングデータのデータ送信部627への出力を行う。
データ受信部626は、スモールセル基地局230からのデータを受信する。また、データ受信部626は、コアネットワーク210からのデータを受信する。データ受信部626は、受信したデータをバッファ625へ出力する。データ送信部627は、バッファ625から出力されたデータを移動機201へ送信する。
図1A,図1Bに示した取得部122は、たとえば電波状況監視部621によって実現することができる。図1A,図1Bに示した制御部123は、たとえば閾値管理部622、ベアラ管理部623、データ管理部624、バッファ625、データ受信部626およびデータ送信部627によって実現することができる。
<スモールセル基地局>
スモールセル基地局230は、ベアラ管理部631と、データ受信部632と、データ複製部633と、データ送信部634と、を備える。ベアラ管理部631は、マクロセル基地局220からベアラ情報要求を受信すると、移動機201に関するベアラ情報をマクロセル基地局220へ送信する。
また、ベアラ管理部631は、マクロセル基地局220からベアラ削除通知を受信すると、データ複製の停止を要求するデータ複製停止要求をデータ複製部633へ出力する。また、ベアラ管理部631は、データ転送を停止したことを示すデータ転送停止応答がデータ複製部633から出力されると、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をマクロセル基地局220へ送信する。
データ受信部632は、コアネットワーク210からのデータを受信し、受信したデータをデータ複製部633へ出力する。
データ複製部633は、データ受信部632から出力されたコアネットワーク210からの受信データを、移動機201へのデータと、マクロセル基地局220へのデータと、の2つに複製する。そして、データ複製部633は、複製したデータをデータ送信部634へ出力する。データ送信部634は、データ複製部633から出力されたデータを移動機201およびマクロセル基地局220へ送信する。
<移動機>
移動機201は、電波状況測定部601と、データ受信部602と、を備える。電波状況測定部601は、たとえば位置登録時などに、通信中の無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定し、電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。また、電波状況測定部601は、マクロセル基地局220からの電波状況測定指示に基づいて、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定し、電波状況の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する。
データ受信部602は、マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230からのデータを受信する。
(各基地局のハードウェア構成)
図7Aは、各基地局のハードウェア構成の一例を示す図である。図7Bは、図7Aに示した各基地局のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。マクロセル基地局220およびスモールセル基地局230のそれぞれは、たとえば図7A,図7Bに示す基地局700により実現することができる。基地局700は、アンテナ701と、アンプ702と、プロセッサ703と、メモリ704と、伝送路インターフェース705と、を備える。
アンテナ701は、他の無線通信装置(たとえば移動機201)から無線送信された信号を受信し、受信した信号をアンプ702へ出力する。また、アンテナ701は、アンプ702から出力された信号を他の無線通信装置へ無線送信する。
アンプ702は、アンテナ701から出力された信号を増幅してプロセッサ703へ出力する。また、アンプ702は、プロセッサ703から出力された信号を増幅してアンテナ701へ出力する。
プロセッサ703は、基地局700の全体の制御を司る。たとえば、プロセッサ703は、他の無線通信装置へ送信すべき信号を生成してアンプ702へ出力する送信処理を行う。また、プロセッサ703は、アンプ702から出力された信号の復調や復号などの受信処理を行う。
メモリ704には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、メモリ704のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、基地局700を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてメモリ704によって実行される。
伝送路インターフェース705は、たとえば有線によってネットワーク706との間で通信を行う通信インターフェースである。たとえば、伝送路インターフェース705は、コアネットワーク210との間のS1インターフェースや基地局間のX2インターフェースなどを含む。伝送路インターフェース705はプロセッサ703によって制御される。
図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220の電波状況監視部621、閾値管理部622、ベアラ管理部623およびデータ管理部624は、たとえばアンテナ701、アンプ702、プロセッサ703およびメモリ704により実現することができる。図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220のデータ受信部626、データ送信部627は、たとえばアンテナ701、アンプ702、プロセッサ703およびメモリ704により実現することができる。図6A,図6Bに示したマクロセル基地局220のバッファ625は、たとえばプロセッサ703およびメモリ704(補助メモリ)により実現することができる。
図6A,図6Bに示したスモールセル基地局230のベアラ管理部631、データ受信部632、データ複製部633およびデータ送信部634は、たとえばプロセッサ703およびメモリ704(メインメモリ)により実現することができる。
(移動機のハードウェア構成)
図8Aは、移動機のハードウェア構成の一例を示す図である。図8Bは、図8Aに示した移動機のハードウェア構成における信号の流れの一例を示す図である。移動機201は、たとえば図8A,図8Bに示す移動機800により実現することができる。移動機800は、アンテナ801と、アンプ802と、プロセッサ803と、メモリ804と、を備える。
アンテナ801は、他の無線通信装置(たとえばマクロセル基地局220やスモールセル基地局230)から無線送信された信号を受信し、受信した信号をアンプ802へ出力する。また、アンテナ801は、アンプ802から出力された信号を他の無線通信装置へ無線送信する。
アンプ802は、アンテナ801から出力された信号を増幅してプロセッサ803へ出力する。また、アンプ802は、プロセッサ803から出力された信号を増幅してアンテナ801へ出力する。
プロセッサ803は、移動機800の全体の制御を司る。たとえば、プロセッサ803は、他の無線通信装置へ送信すべき信号を生成してアンプ802へ出力する送信処理を行う。また、プロセッサ803は、アンプ802から出力された信号の復調や復号などの受信処理を行う。
メモリ804には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、メモリ804のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、移動機800を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてメモリ804によって実行される。
図6A,図6Bに示した移動機201の電波状況測定部601およびデータ受信部602は、たとえばプロセッサ803およびメモリ804(メインメモリ)により実現することができる。
(電波状況監視部によって監視される情報)
図9は、電波状況監視部によって監視される情報の一例を示す図である。マクロセル基地局220の電波状況監視部は、たとえば図9に示す電波状況監視テーブル900を管理する。電波状況監視テーブル900は、項目として、移動機識別子、測定時刻および受信電波強度を含む。
移動機識別子は、対象の移動機の識別子である。測定時刻は、対象の移動機から電波状況の測定結果が送信された時刻である。または、測定時刻は、対象の移動機によって電波状況が測定された時刻などであってもよい。受信電波強度は、対象の移動機によって測定された電波強度[dB]である。
(電波状況管理動作)
図10Aおよび図10Bは、電波状況管理動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、電波状況管理動作として、たとえば図10A,図10Bに示す各ステップのように動作する。
図10Aにおいては、移動機201が自発的に電波状況を測定する場合について説明する。まず、移動機201の電波状況測定部601が、たとえば位置登録時などに、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定する(ステップS1011)。
つぎに、電波状況測定部601は、ステップS1011の測定結果をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1012)。ステップS1012によって送信される測定結果は、たとえば移動機201の使用周波数や受信電波強度などを示す情報である。この測定結果には、たとえば3GPPで規定されているRRCのMeasurement Reportなどを用いてもよい。マクロセル基地局220の電波状況監視部621は、ステップS1012によって送信された測定結果を、ステップS1012の時刻(測定時刻)とともに電波状況監視テーブル900に格納する(たとえば図9参照)。
図10Bにおいては、マクロセル基地局220が定期的に移動機201の電波状況の測定を指示する場合について説明する。まず、マクロセル基地局220の電波状況監視部621は、たとえば定期的なタイミングで、移動機201に対して電波状況の測定を指示する電波状況測定指示を送信する(ステップS1021)。ステップS1021によって送信される電波状況測定指示は、たとえばRRCのMeasurement Controlである。
つぎに、移動機201の電波状況測定部601が、ステップS1021の電波状況測定指示に基づいて、無線信号の受信結果に基づいて電波状況を測定する(ステップS1022)。つぎに、電波状況測定部601は、ステップS1023へ移行する。ステップS1023は、図10Aに示したステップS1012と同様である。
(ベアラ複製動作)
図11は、ベアラ複製動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、ベアラ複製動作として、たとえば図11に示す各ステップのように動作する。
まず、マクロセル基地局220の電波状況監視部621が、移動機201から送信される電波状況の測定結果を受信する(ステップS1101)。ステップS1101は、たとえば図10Aに示したステップS1012や図10Bに示したステップS1023に対応する。つぎに、電波状況監視部621が、ステップS1101によって受信した測定結果が示す電波状況を閾値管理部622へ通知する(ステップS1102)。
つぎに、閾値管理部622が、ステップS1102によって通知された電波状況(たとえば受信電波強度)の閾値判定を行う(ステップS1103)。図11に示す例では、電波状況が第1閾値未満であったとする。つぎに、閾値管理部622が、電波状況が第1閾値未満であった旨の判定結果をベアラ管理部623へ出力する(ステップS1104)。
つぎに、ベアラ管理部623が、スモールセル基地局230に対して、移動機201に関するベアラ情報を要求するベアラ情報要求を送信する(ステップS1105)。つぎに、スモールセル基地局230のベアラ管理部631が、移動機201に関するベアラ情報をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1106)。
ベアラ情報は、たとえば、QCI(QoS Class Identifier)などのQoS(Quality of Service)、PDCPシーケンス番号、下位レイヤのRLC(Radio Link Control:無線リンク制御)シーケンス番号などを示す情報である。
つぎに、マクロセル基地局220のベアラ管理部623が、ステップS1106によって送信されたベアラ情報に基づいて移動機201のベアラ設定を行う(ステップS1107)。これにより、スモールセル基地局230に設定された移動機201のベアラがマクロセル基地局220に複製される。
(ベアラ複製後のデータ転送)
図12は、ベアラ複製後のデータ転送の一例を示すシーケンス図である。図11に示したベアラ複製動作の後は、通信システム200において、たとえば図12に示す各ステップのように、移動機201へのデータ転送が行われる。
まず、コアネットワーク210のデータ送信部612が、移動機201へのデータをスモールセル基地局230へ送信する(ステップS1201)。つぎに、スモールセル基地局230のデータ受信部632が、ステップS1201における受信データをデータ複製部633へ出力する(ステップS1202)。つぎに、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データのデータ複製を行う(ステップS1203)。
つぎに、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データ(元データ)をデータ送信部634へ出力する(ステップS1204)。つぎに、データ送信部634が、ステップS1204によって出力された元データを移動機201へ送信する(ステップS1205)。ステップS1205によって送信された元データは、移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、データ複製部633が、データ受信部632から出力された受信データのステップS1203による複製データをデータ送信部634へ出力する(ステップS1206)。つぎに、データ送信部634が、ステップS1206によって出力された複製データをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1207)。ステップS1207によって送信された複製データは、マクロセル基地局220のデータ受信部626によって受信される。
(データバッファリング動作)
図13は、データバッファリング動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、図12に示したデータ転送を行っている場合に、データバッファリング動作として、たとえば図13に示す各ステップのように動作する。
まず、スモールセル基地局230のデータ送信部634が、複製データをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1301)。ステップS1301は、たとえば図12に示したステップS1207に対応するステップである。
つぎに、マクロセル基地局220のデータ受信部626が、ステップS1301による受信データをバッファ625へ出力する(ステップS1302)。つぎに、バッファ625が、ステップS1302によって出力されたデータのバッファリングを行う(ステップS1303)。
一方、移動機201およびマクロセル基地局220は、たとえば図10Bに示したステップS1021〜S1023と同様のステップS1304〜S1306を行っている。ステップS1306のつぎに、マクロセル基地局220の電波状況監視部621が、ステップS1306によって受信した測定結果が示す電波状況を閾値管理部622へ通知する(ステップS1307)。
つぎに、閾値管理部622が、ステップS1307によって通知された電波状況の閾値判定を行う(ステップS1308)。図13に示す例では、電波状況が第2閾値を下回っていなかった(第2閾値以上)とする。つぎに、閾値管理部622が、電波状況が第2閾値以上であった旨の判定結果をデータ管理部624へ出力する(ステップS1309)。
つぎに、データ管理部624が、バッファ625においてバッファリングされているデータの削除を要求するデータ削除要求をバッファ625へ出力する(ステップS1310)。ステップS1310によって出力されるデータ削除要求は、たとえば、バッファ625においてバッファリングされているデータのうちの、受信時刻がステップS1306による測定結果の測定時刻以前のデータを削除する要求である。
つぎに、バッファ625が、ステップS1310によって出力されたデータ削除要求に基づいてバッファリングデータの削除を行う(ステップS1311)。このように、マクロセル基地局220は、ベアラ切替までは、スモールセル基地局230から転送されたデータをバッファリングしておく。
また、マクロセル基地局220は、電波状況が第2閾値以上である期間のバッファリングデータについては順次削除する。電波状況が第2閾値以上である期間のバッファリングデータについては、スモールセル基地局230から移動機201へ到達している可能性が高いため、削除することによってベアラ切替後の伝送効率の向上を図ることができる。また、バッファ625の使用量の低減を図ることができる。
(ベアラ切替動作)
図14は、ベアラ切替動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、図12に示したデータ転送を行っている場合に、ベアラ切替動作として、たとえば図14に示す各ステップのように動作する。
図14に示すステップS1401〜S1405は、図13に示したステップS1304〜S1308と同様である。ただし、図14に示す例では、ステップS1405において、電波状況が第2閾値を下回った(第2閾値未満)とする。ステップS1405のつぎに、マクロセル基地局220の閾値管理部622が、電波状況が第2閾値未満であった旨の判定結果をデータ管理部624およびベアラ管理部623へ出力する(ステップS1406)。
つぎに、データ管理部624が、バッファリングデータの送信を要求するデータ送信要求をバッファ625へ出力する(ステップS1407)。つぎに、バッファ625が、バッファリングデータをデータ送信部627へ出力する(ステップS1408)。つぎに、データ送信部627が、ステップS1408によって出力されたデータ(バッファリングデータ)を移動機201へ送信する(ステップS1409)。ステップS1409によって送信されたデータは移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、ベアラ管理部623が、ベアラ切替を要求するベアラ切替要求をコアネットワーク210へ送信する(ステップS1410)。ステップS1410によって送信されるベアラ切替要求は、移動機201への送信に用いるベアラを、スモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替えることを要求するものである。
つぎに、コアネットワーク210のデータ送信部612が、移動機201へのデータをマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1411)。つぎに、マクロセル基地局220のデータ受信部626が、ステップS1411によって送信されたデータをバッファ625へ出力する(ステップS1412)。
つぎに、バッファ625が、ステップS1407までのバッファリングデータの送信が終了し終わるまで、コアネットワーク210からのデータのバッファリングを行う(ステップS1413)。そして、バッファ625は、ステップS1407までのバッファリングデータの送信が終了し終わると、ステップS1413によってバッファリングされたデータをデータ送信部627へ出力する(ステップS1414)。これにより、コアネットワーク210からのデータとバッファリングデータとの順序保証を行うことができる。
つぎに、データ送信部627が、ステップS1414によって出力されたデータを移動機201へ送信する(ステップS1415)。ステップS1415によって送信されたデータは移動機201のデータ受信部602によって受信される。
また、ステップS1410において、ベアラ管理部623は、スモールセル基地局230にもベアラ切替要求を送信してもよい。これに対して、スモールセル基地局230は、移動機201との間のベアラのために確保している無線リソースを解放する。
なお、ベアラ切替のタイミングによっては、ステップS1415によって送信されるデータに、スモールセル基地局230から移動機201に送信されたデータと重複するデータが含まれる場合がある。これに対して、マクロセル基地局220とスモールセル基地局230との間で同期済みであるため、移動機201は、重複データを選択合成して受信することができる。
(複製ベアラ解放動作)
図15は、複製ベアラ解放動作の一例を示すシーケンス図である。通信システム200は、たとえば図11に示したベアラ複製動作によって複製したベアラの解放動作として、たとえば図15に示す各ステップのように動作する。
図15に示すステップS1501〜S1508は、図13に示したステップS1301〜S1308と同様である。ただし、図15に示す例では、ステップS1508において、電波状況が第3閾値を上回っていた(第3閾値より大きい)とする。つぎに、マクロセル基地局220の閾値管理部622が、電波状況が第3閾値より大きかった旨の判定結果をベアラ管理部623へ出力する(ステップS1509)。
つぎに、ベアラ管理部623が、ベアラを削除することを通知するベアラ削除通知をスモールセル基地局230へ送信する(ステップS1510)。つぎに、スモールセル基地局230のベアラ管理部631が、データ複製の停止を要求するデータ複製停止要求をデータ複製部633へ出力する(ステップS1511)。
つぎに、データ複製部633が、データ複製およびデータ転送を停止する(ステップS1512)。たとえば、データ複製部633は、図12に示したステップS1203によるデータ複製と、図12に示したステップS1206によるデータ転送と、を停止する。
つぎに、データ複製部633が、データ転送を停止したことを示すデータ転送停止応答をベアラ管理部631へ出力する(ステップS1513)。つぎに、ベアラ管理部631が、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をマクロセル基地局220へ送信する(ステップS1514)。
つぎに、マクロセル基地局220のベアラ管理部623が、複製したベアラを削除する(ステップS1515)。ステップS1515によって削除されるベアラは、たとえば図11に示したステップS1107によって設定されたベアラである。つぎに、ベアラ管理部623が、データ転送を停止したことを通知するデータ転送停止通知をデータ管理部624へ送信する(ステップS1516)。
つぎに、データ管理部624が、バッファリングデータの削除を要求するデータ削除要求をバッファ625へ出力する(ステップS1517)。ステップS1517によって出力されるデータ削除要求は、たとえば、バッファ625においてバッファリングされている、ステップS1515によって削除されたベアラのすべてのデータを削除する要求である。つぎに、バッファ625が、ステップS1517によって出力されたデータ削除要求に基づいて、バッファリングデータの削除を行う(ステップS1518)。
このように、スモールセル基地局230での電波状況が改善した場合は、スモールセル基地局230からマクロセル基地局220へのデータ転送を停止する。これにより、X2インターフェース243のトラヒックの圧迫を抑えることができる。
(マクロセル基地局による処理)
図16は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。実施の形態2にかかるマクロセル基地局220は、たとえば図16に示す各ステップを実行する。まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1601)。
つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1601によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS1602)。受信電波強度が第1閾値以上である場合(ステップS1602:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1601へ戻る。
ステップS1602において、受信電波強度が第1閾値未満である場合(ステップS1602:Yes)は、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に設定されている移動機201のベアラを自局に複製する(ステップS1603)。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されるデータのバッファリングを開始する(ステップS1604)。
図17は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。マクロセル基地局220は、図16に示したステップS1604の後に、たとえば図17に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1701)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1701によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第2閾値未満であるか否かを判定する(ステップS1702)。
ステップS1702において、受信電波強度が第2閾値以上である場合(ステップS1702:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1703へ移行する。すなわち、マクロセル基地局220は、図16のステップS1604によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行い(ステップS1703)、ステップS1701へ戻る。ステップS1703による削除対象のバッファリングデータは、たとえば、バッファリングデータのうちの、ステップS1701までにスモールセル基地局230から送信されたデータである。
ステップS1702において、受信電波強度が第2閾値未満である場合(ステップS1702:Yes)は、マクロセル基地局220は、コアネットワーク210にベアラ切替要求を送信することによりベアラの切替を行う(ステップS1704)。ステップS1704によるベアラの切替は、移動機201への送信に用いるベアラを、スモールセル基地局230のベアラからマクロセル基地局220のベアラへ切り替えるものである。
つぎに、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されてバッファ625に格納されているバッファリングデータを移動機201へ送信する(ステップS1705)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1704による切替後のベアラのデータ送信を開始する(ステップS1706)。
図18は、マクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その3)である。マクロセル基地局220は、図16に示したステップS1604の後に、図17に示した各ステップと並行して、たとえば図18に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、電波状況(受信電波強度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1801)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1801によって読み込んだ測定結果が示す受信電波強度が第3閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1802)。受信電波強度が第3閾値以下である場合(ステップS1802:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1801へ戻る。
ステップS1802において、受信電波強度が第3閾値より大きい場合(ステップS1802:Yes)は、マクロセル基地局220は、図16のステップS1603によって自局に複製したベアラの削除を行う(ステップS1803)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1604によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行う(ステップS1804)。
このように、実施の形態2によれば、移動機201におけるスモールセル231の電波状況(無線品質)の劣化を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製することができる。そして、移動機201におけるスモールセル231の無線品質のさらなる劣化を検知した場合に、移動機201の通信に使用するベアラを複製ベアラに切り替えることができる。
これにより、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3について、実施の形態2と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、移動機201におけるスモールセル231の電波状況の劣化を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する構成について説明した。
これに対して、実施の形態3においては、移動機201の移動速度の増加を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する。これにより、移動機201の移動によって移動機201におけるスモールセル231の電波状況が劣化する前に、移動機201のベアラをマクロセル221に複製しておくことができる。
(マクロセル基地局による処理)
図19は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その1)である。実施の形態3にかかるマクロセル基地局220は、たとえば図19に示す各ステップを実行する。まず、マクロセル基地局220は、移動機201の速度(端末速度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS1901)。端末速度は、たとえば移動機201が測定し、測定結果をマクロセル基地局220へ定期的に送信することで取得することができる。
つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1901によって読み込んだ測定結果が示す端末速度が第1速度閾値より大きいか否かを判定する(ステップS1902)。端末速度が第1速度閾値以下である場合(ステップS1902:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS1901へ戻る。
ステップS1902において、端末速度が第1速度閾値より大きい場合(ステップS1902:Yes)は、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230に設定されている移動機201のベアラを自局に複製する(ステップS1903)。また、マクロセル基地局220は、スモールセル基地局230から転送されるデータのバッファリングを開始する(ステップS1904)。
また、実施の形態3にかかるマクロセル基地局220は、図19に示したステップS1904の後に、たとえば図17に示した各ステップを実行する。
図20は、実施の形態3にかかるマクロセル基地局による処理の一例を示すフローチャート(その2)である。マクロセル基地局220は、図19に示したステップS1904の後に、図17に示した各ステップと並行して、たとえば図20に示す各ステップを実行する。
まず、マクロセル基地局220は、移動機201の速度(端末速度)の最新の測定結果を読み込む(ステップS2001)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS2001によって読み込んだ測定結果が示す端末速度が第2速度閾値未満か否かを判定する(ステップS2002)。端末速度が第2速度閾値以上である場合(ステップS2002:No)は、マクロセル基地局220は、ステップS2001へ戻る。
ステップS2002において、端末速度が第2速度閾値未満である場合(ステップS2002:Yes)は、マクロセル基地局220は、図19のステップS1903によって自局に複製したベアラの削除を行う(ステップS2003)。つぎに、マクロセル基地局220は、ステップS1904によって開始したバッファリングのバッファリングデータの削除を行う(ステップS2004)。
このように、実施の形態3によれば、移動機201の移動速度の増加を検知した場合に、スモールセル231で確立している移動機201のベアラをマクロセル221に複製する。これにより、移動機201の移動によって移動機201におけるスモールセル231の電波状況が劣化する前に、移動機201のベアラをマクロセル221に複製しておくことができる。
したがって、たとえばセル切替時にベアラの移動などを行わなくても、使用するベアラを複製ベアラに切り替えることでセル切替を行うことができる。このため、短時間でのセル切替が可能になり、セル切替時のスループット低下を抑えることができる。
以上説明したように、基地局装置およびシステムによれば、セル切替時のスループットの低下を抑えることができる。
たとえば、昨今、スマートフォンなどの高機能端末の普及により、モバイル端末を用いて利用するサービスが多様化し、端末ごとの通信量も増加してきている。また、モバイルネットワーク全体でもトラヒックが増加していく見込みである。トラヒック増加への対策の一つとして注目されているのがスモールセルの活用である。スモールセルを用いたネットワークでは、従来のマクロセルに比べ、収容ユーザが少なく、帯域の占有を行うことができ、高スループットを確保することが可能である。
一方、スモールセルは、マクロセルに比べてカバーエリアが狭いため、移動機の移動に伴い、スモールセルからのハンドアウトが多発し、スモールセル経由で送信していたデータは受信不可になる。そのため、通常のハンドオーバと同様にスモールセルに対してのみハンドオーバを行う(マクロセルは通信を継続)ことが求められる。
これに対して、上述した実施の形態によれば、マクロセルの通信を維持したまま、スモールセルからのハンドアウトに対し、スモールセルで通信していたデータを確実に移動機に届ける仕組みを提供することができる。
また、通常のLTEにおけるハンドオーバの場合は、S1インターフェースまたはX2インターフェースを用いてハードハンドオーバが行われる。その際、送信データを一度ハンドオーバ元でバッファし、ハンドオーバ完了後にハンドオーバ先へと転送される。そのため、ハンドオーバ実施時には一時的にスループットが低下する。
一方、3GにおけるDHO(Diversity Hand Over:基地局間ハンドオーバ)では、データ送信を止めずにハンドオーバを実施しているが、ハンドオーバ元やハンドオーバ先の双方で一時的に同一データの送信を行っている。このため、上位ネットワークや無線区間の負荷増加が発生する。
これに対して、上述した実施の形態によれば、マクロセルで管理しているスモールセルの電波状況が悪化した場合に、マクロセルにスモールセルと同じベアラを予め設定することができる。これにより、スモールセルからマクロセルへのハンドオーバの際に、ハンドオーバ元でのデータバッファリングや同一データの無線区間への送信をなくし、スループット低下や無線区間の負荷増加を回避することができる。
このため、たとえば、異ノード、異周波数による同時通信を行っている環境下での、スモールセルからマクロセルへのハンドオーバにおいて、スループット低下や、上位ネットワークや無線区間の負荷を回避することが可能になる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置における測定結果を示す測定報告を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記測定報告に基づいて、前記測定報告が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定報告が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える制御部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
(付記2)前記取得部が取得する前記端末装置からの測定報告には、前記端末装置における前記第1セルの無線品質に関する情報が含まれており、
前記制御部は、前記無線品質が第1所定値を下回ると前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記無線品質が前記第1所定値より低い第2所定値を下回ると前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える、
ことを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記3)前記取得部が取得する前記端末装置からの測定報告には、前記第1セルに設定された前記第1ベアラによって通信を行う端末装置の移動速度に関する情報、および前記端末装置における前記第1セルの無線品質に関する情報が含まれており、
前記制御部は、前記移動速度が所定速度を上回ると前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記無線品質が所定値を下回ると前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える、
ことを特徴とする付記1に記載の基地局装置。
(付記4)前記制御部は、
前記無線品質が前記第1所定値を下回ると、前記第1セルが前記第1ベアラで前記端末装置へ送信するデータの複製データを前記第1セルの基地局装置から前記第2セルの基地局装置へ送信させ、前記第2セルの基地局に前記複製データをバッファリングさせ、
前記無線品質が前記第2所定値を下回ると、前記複製データを前記第2ベアラで前記第2セルの基地局装置から前記端末装置へ送信させる、
ことを特徴とする付記2に記載の基地局装置。
(付記5)前記制御部は、前記端末装置の通信のベアラを前記第2ベアラに切り替えた後に、前記第2セルの基地局に対して、他の通信装置から受信した前記端末装置へのデータをバッファリングしながら前記複製データを前記第2ベアラで送信させ、前記複製データの送信が完了した後に、バッファリングした前記端末装置へのデータを前記第2ベアラで送信させることを特徴とする付記4に記載の基地局装置。
(付記6)前記制御部は、前記端末装置の通信のベアラを前記第2ベアラに切り替えた後に、前記複製データのうちの、前記無線品質が前記第2所定値を下回っていなかった時点までの複製データを前記第2ベアラで前記端末装置へ送信させることを特徴とする付記4または5に記載の基地局装置。
(付記7)前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回り前記第2所定値を下回っていない場合は、前記第2セルの基地局がバッファリングしている前記複製データを削除させることを特徴とする付記6に記載の基地局装置。
(付記8)前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回った後に前記第1所定値以上の第3所定値を上回ると、前記第2ベアラを削除することを特徴とする付記2、4〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
(付記9)前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回った後に前記第1所定値以上の第3所定値を上回ると、前記第1セルの基地局装置から前記第2セルの基地局装置への前記複製データの送信を停止させることを特徴とする付記4〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
(付記10)前記基地局装置は前記第2セルの基地局装置であることを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載の基地局装置。
(付記11)第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置と、
前記端末装置における測定結果が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定結果が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える基地局装置と、
を含むことを特徴とするシステム。
100 システム
101 端末装置
110 第1基地局装置
111 第1セル
120 第2基地局装置
121 第2セル
122 取得部
123 制御部
200 通信システム
201,800 移動機
210 コアネットワーク
211 上位装置
220 マクロセル基地局
221 マクロセル
230 スモールセル基地局
231 スモールセル
241,242 S1インターフェース
243 X2インターフェース
251,252 RRC
330 プロトコルスタック
501〜503 電波状況変化
601 電波状況測定部
602,626,632 データ受信部
611,623,631 ベアラ管理部
612,627,634 データ送信部
621 電波状況監視部
622 閾値管理部
624 データ管理部
625 バッファ
633 データ複製部
700 基地局
701,801 アンテナ
702,802 アンプ
703,803 プロセッサ
704,804 メモリ
705 伝送路インターフェース
706 ネットワーク
900 電波状況監視テーブル

Claims (11)

  1. 第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置における測定結果を示す測定報告を取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記測定報告に基づいて、前記測定報告が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定報告が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える制御部と、
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  2. 前記取得部が取得する前記端末装置からの測定報告には、前記端末装置における前記第1セルの無線品質に関する情報が含まれており、
    前記制御部は、前記無線品質が第1所定値を下回ると前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記無線品質が前記第1所定値より低い第2所定値を下回ると前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  3. 前記取得部が取得する前記端末装置からの測定報告には、前記第1セルに設定された前記第1ベアラによって通信を行う端末装置の移動速度に関する情報、および前記端末装置における前記第1セルの無線品質に関する情報が含まれており、
    前記制御部は、前記移動速度が所定速度を上回ると前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記無線品質が所定値を下回ると前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の基地局装置。
  4. 前記制御部は、
    前記無線品質が前記第1所定値を下回ると、前記第1セルが前記第1ベアラで前記端末装置へ送信するデータの複製データを前記第1セルの基地局装置から前記第2セルの基地局装置へ送信させ、前記第2セルの基地局に前記複製データをバッファリングさせ、
    前記無線品質が前記第2所定値を下回ると、前記複製データを前記第2ベアラで前記第2セルの基地局装置から前記端末装置へ送信させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の基地局装置。
  5. 前記制御部は、前記端末装置の通信のベアラを前記第2ベアラに切り替えた後に、前記第2セルの基地局に対して、他の通信装置から受信した前記端末装置へのデータをバッファリングしながら前記複製データを前記第2ベアラで送信させ、前記複製データの送信が完了した後に、バッファリングした前記端末装置へのデータを前記第2ベアラで送信させることを特徴とする請求項4に記載の基地局装置。
  6. 前記制御部は、前記端末装置の通信のベアラを前記第2ベアラに切り替えた後に、前記複製データのうちの、前記無線品質が前記第2所定値を下回っていなかった時点までの複製データを前記第2ベアラで前記端末装置へ送信させることを特徴とする請求項4または5に記載の基地局装置。
  7. 前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回り前記第2所定値を下回っていない場合は、前記第2セルの基地局がバッファリングしている前記複製データを削除させることを特徴とする請求項6に記載の基地局装置。
  8. 前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回った後に前記第1所定値以上の第3所定値を上回ると、前記第2ベアラを削除することを特徴とする請求項2、4〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
  9. 前記制御部は、前記無線品質が前記第1所定値を下回った後に前記第1所定値以上の第3所定値を上回ると、前記第1セルの基地局装置から前記第2セルの基地局装置への前記複製データの送信を停止させることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
  10. 前記基地局装置は前記第2セルの基地局装置であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の基地局装置。
  11. 第1セルおよび第2セルに接続し前記第1セルに設定された第1ベアラによって通信を行う端末装置と、
    前記端末装置における測定結果が第1条件を満たすと前記第1ベアラを複製した第2ベアラを前記第2セルに設定し、前記測定結果が前記第1条件とは異なる第2条件を満たすと前記端末装置の通信のベアラを前記第1ベアラから前記第2ベアラに切り替える基地局装置と、
    を含むことを特徴とするシステム。
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