JPWO2015125825A1 - ラジアルフォイル軸受 - Google Patents

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Abstract

このラジアルフォイル軸受(3)は、回転軸(1)に対向して配置される円筒状のトップフォイル(10)と、トップフォイルの径方向外側に配置されるバックフォイル(11)と、トップフォイル及びバックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジング(12)と、を備える。軸受ハウジングには、バックフォイルの動きを規制する規制具(30、40)が設けられている。軸受ハウジングの内周面の軸方向での中央部に、係止凹部(21)が形成されている。また、規制具は、係止凸部(32、42)を有し、この係止凸部が係止凹部に係止することにより、軸受ハウジングに固定されている。

Description

本発明は、ラジアルフォイル軸受に関する。
本願は、2014年2月18日に日本に出願された特願2014−28389号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、高速回転体用の軸受として、回転軸を取り囲んで用いられるラジアル軸受が知られている。このようなラジアル軸受としては、軸受面を形成する薄板状のトップフォイルと、このトップフォイルを弾性的に支持するバックフォイルと、前記トップフォイル及び前記バックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備えたラジアルフォイル軸受がよく知られている。ラジアルフォイル軸受のバックフォイルとしては、薄板を波板状に成形したバンプフォイルが主として用いられている。
このようなラジアルフォイル軸受として、特許文献1の特にその図4、または特許文献2の図2に、バックフォイルが軸受ハウジングから脱落するのを防止するため、バックフォイルの軸方向への動きを規制する棒状の係止部材(規制具)を備えた構造が記載されている。
これら特許文献1、特許文献2の構造では、前記係止部材を軸受ハウジングに固定するために、軸受ハウジングの両側面(軸方向の端面)に係合部(係合凹部、係合溝)を形成し、この係合部に係止部材の係合部(係合アーム、係合脚)を係合させている。この係止部材でバックフォイルを保持することにより、バックフォイルの軸方向への動きを規制し、軸受ハウジングからの脱落を防止している。
また、特許文献3〜5には、トップフォイル(アッパーフォイル)とバックフォイル(バックスプリング、アンダーフォイル)とを備えるラジアルフォイル軸受が開示されている。
特開2013−100885号公報 特開2013−032799号公報 特開2013−217425号公報 特開2004−11839号公報 特開2002−5159号公報
軸受ハウジングの両側面に形成する係合凹部や係合溝は、加工上の制約によってその幅を係止部材のように狭くすることが難しく、係止部材の幅(厚さ)に比べて格段に幅広に形成される場合がある。このように係止部材に比べて幅広の係合凹部や係合溝が軸受ハウジングの両側面にあると、これらの上(軸受ハウジングの内周面上)に位置するバックフォイルは前記係合凹部や係合溝上で下からの支えが無くなり、そのためこのバックフォイルの上に載っているトップフォイルも、前記係合凹部や係合溝上で下から十分に支えることが難しい。したがって、ラジアルフォイル軸受の運転時において、トップフォイルには前記係合凹部や係合溝上で局所的な撓みが生じる可能性がある。このような局所的な撓みはトップフォイルを単に凹ませるだけでなく、軸受ハウジングの反対側となる回転軸に向けて出っ張る部分を生じさせる場合もある。
しかし、このように出っ張る部分が生じると、この出っ張り部分が回転軸と擦れ合うことによってトップフォイルが局所的に摩耗を生じ、耐久性が低下する可能性がある。また、トップフォイルに凹みや出っ張りが生じることでトップフォイルに歪みが生じ、軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰性能)に影響が及ぶことにより、設計通りの軸受の性能が得られ難くなる場合がある。
このようなトップフォイルの局所的な撓みに起因する耐久性の低下を防止するべく、軸受ハウジングに対してトップフォイルの軸方向の長さを短くし、前記係合凹部や係合溝上にトップフォイルが位置しないようにすることが考えられる。しかし、その場合には、トップフォイルの長さが短くなる分、やはり軸受の負荷能力や動特性(剛性と減衰性能)に影響が及ぶことにより、設計通りの性能が得られ難くなる。
さらに、軸受ハウジングの側面をケーシングなどに密着させた状態で取り付け、この取付箇所にて気密を保つ必要のある場合に、軸受の両側面(両端面)に前記係合凹部や係合溝があるとこの側面でOリングなどを用いたシール構造を形成し難くなる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、トップフォイルの局所的な撓みに起因する耐久性の低下や、負荷能力等の性能低下を防止し、さらに側面でのシール構造を容易に形成できる、ラジアルフォイル軸受を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様では、ラジアルフォイル軸受は、回転軸を取り囲んでこの回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルと、前記トップフォイル及び前記バックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備える。前記軸受ハウジングには、前記軸受ハウジングの少なくとも軸方向への前記バックフォイルの動きを規制する規制具が設けられている。前記軸受ハウジングの内周面の前記軸方向での中央部に、係止凹部が形成されている。また、前記規制具は、係止凸部を有し、この係止凸部が前記軸受ハウジングの前記係止凹部に係止することにより、前記軸受ハウジングに固定されている。
本発明の第2の態様では、前記第1の態様のラジアルフォイル軸受において、前記軸受ハウジングの内周面には、前記係止凹部に連通する保持溝が前記軸方向に沿って形成されている。前記規制具は、棒状部と、この棒状部に設けられた係合凸部と、を有する。前記棒状部は、その長さ方向での中央部に前記係止凸部を有し、前記係止凸部が前記係止凹部に係止した状態で前記保持溝に収容されて固定されている。前記係合凸部は、前記保持溝の上方に突出している。また、前記バックフォイルには、前記係合凸部に係合する係合切欠が形成されている。
本発明の第3の態様では、前記第2の態様のラジアルフォイル軸受において、前記係合凸部は前記棒状部の長さ方向での両端部にそれぞれ設けられ、前記バックフォイルの両端縁部に前記係合切欠がそれぞれ形成されている。
本発明の第4の態様では、前記第2又は第3の態様のラジアルフォイル軸受において、前記バックフォイルは、前記軸受ハウジングの周方向に沿って、この軸受ハウジングに接する谷部と、前記トップフォイルに向けて膨出する山部とを交互に配置した波板状に形成されている。また、前記バックフォイルの前記係合切欠は、前記谷部に形成されている。
本発明の第5の態様では、前記第1の態様のラジアルフォイル軸受において、前記軸受ハウジングの内周面には、前記係止凹部に連通する保持溝が前記軸方向に沿って形成されている。前記バックフォイルには係止孔と係合切欠とが形成されている。前記規制具は、棒状部と、この棒状部に設けられて前記バックフォイルの前記係合切欠に係合する係合凸部と、を有する。また、前記棒状部は、その長さ方向での中央部に前記係止凸部を有し、前記軸受ハウジングとの間に前記バックフォイルが位置し且つ前記係止凸部が前記係止孔を通って前記係止凹部に係止している状態で前記保持溝の上方に配置されている。
本発明の第6の態様では、前記第5の態様のラジアルフォイル軸受において、前記係合凸部は前記棒状部の長さ方向での両端部にそれぞれ設けられ、前記バックフォイルの前記軸方向での両端縁部に前記係合切欠がそれぞれ形成されている。
本発明の第7の態様では、前記前記第6の態様のラジアルフォイル軸受において、前記係合凸部は、前記バックフォイルの前記係合切欠に係合するとともに前記保持溝に差し込まれている。
本発明の第8の態様では、前記第6又は第7の態様のラジアルフォイル軸受において、前記バックフォイルは、前記軸受ハウジングの周方向に沿って、この軸受ハウジングに接する谷部と、前記トップフォイルに向けて膨出する山部とを交互に配置した波板状に形成されている。前記バックフォイルの前記係合切欠は、前記谷部に形成されている。また、前記棒状部は、前記トップフォイルと前記バックフォイルとの間に配置されている。
本発明の第9の態様では、前記第1から第8のいずれか1つの態様のラジアルフォイル軸受において、前記係止凹部は、前記軸受ハウジングの内周面から外周面にまで貫通する貫通孔によって形成されている。
本発明のラジアルフォイル軸受によれば、軸受ハウジングの内周面の軸方向での中央部に係止凹部を形成し、規制具に設けた係止凸部を前記係止凹部に係止させているので、軸受ハウジングの側面に係止凹部や係止溝を形成することなく、バックフォイルの軸方向への動きを規制し、その脱落を防止することができる。したがって、トップフォイルの局所的な撓みに起因する耐久性の低下や、負荷能力等の性能低下を防止することができる。また、軸受ハウジングの側面でのシール構造を容易に形成することができる。
本発明に係るラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す模式図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第1実施形態の概略構成を示す側面図である。 図2Aの要部の分解斜視図である。 図2AのA−A線矢視断面図である。 図2Aの要部を平坦化して模式的に示す側面図である。 図3AのB−B線矢視図である。 本発明に係るラジアルフォイル軸受の第2実施形態の概略構成を示す側面図である。 図4Aの要部の分解斜視図である。 図4AのC−C線矢視断面図である。 図4Aの要部を平坦化して模式的に示す側面図である。 図5AのD−D線矢視図である。
以下、図面を参照して本発明のラジアルフォイル軸受を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本発明のラジアルフォイル軸受が適用されるターボ機械の一例を示す側面図であり、図1中符号1は回転軸、符号2は回転軸の先端部に設けられたインペラ、符号3は本発明に係るラジアルフォイル軸受である。なお、図1では省略してラジアルフォイル軸受を一つしか記載していないが、通常は回転軸1の軸方向にラジアルフォイル軸受が2つ設けられて、回転軸1の支持構造が構成される。したがって、本実施形態においてもラジアルフォイル軸受3が2つ設けられている。
回転軸1には、インペラ2が形成された部位の近傍にスラストカラー4が固定されており、このスラストカラー4の両側の各々には、このスラストカラー4に対向してスラスト軸受5が配置されている。
また、インペラ2は静止側となるハウジング6内に配置されており、ハウジング6との間にチップクリアランス7が形成されている。
また、回転軸1には、スラストカラー4より中央寄りの位置に、ラジアルフォイル軸受3が取り囲むように装着されている。
図2A〜2Cは、このような構成のターボ機械に適用されるラジアルフォイル軸受の第1実施形態を示している。図2Aはこのラジアルフォイル軸受の側面図、図2Bは図2Aの要部の分解斜視図、図2Cは図2AのA−A線矢視断面図である。本実施形態のラジアルフォイル軸受3は、図2Aに示すように回転軸1を取り囲んで回転軸1を支持する円筒状の装置であって、回転軸1に対向して配置される円筒状のトップフォイル10と、このトップフォイル10の径方向外側に配置されるバックフォイル11と、このバックフォイル11の径方向外側に配置される軸受ハウジング12とを備えて構成されている。
軸受ハウジング12は、ラジアルフォイル軸受3の最外部を構成する金属製で円筒状の部材であり、内部にバックフォイル11およびトップフォイル10を収容している。この軸受ハウジング12には、その内周面に、この軸受ハウジング12の軸方向に沿って溝13が形成されている。
すなわち、軸受ハウジング12の内周面には、この軸受ハウジング12の軸方向の全長に渡って溝13が形成されている。この溝13は、その深さ方向が、後述するトップフォイル10の一方の端部10a(周方向での端部)が延び出る方向に一致して形成されている。また、溝13の深さは、2mm〜5mm程度とされる。
また、軸受ハウジング12の外周面には、前記溝13に連通する孔14が一対形成されている。これら孔14は、後述するように溝13内に差し入れられたトップフォイル10の一方の端部10aを、溝13内に固定するのに用いられる雄ネジの挿入用の孔であり、孔14の内周面には雌ネジ部が形成されている。
また、軸受ハウジング12の内周面には、図2Bに示すように軸方向に沿ってその両端面間、すなわち両側面間に、保持溝20が形成されている。保持溝20は、その幅(ハウジングの周方向での幅)が後述する規制具30の幅(厚さ)に対応して例えば1mm以下、好ましくは0.5mm以下と充分に狭く形成されている。このような幅の保持溝20の形成は、例えばワイヤカット放電加工によって良好に形成することができる。また、保持溝20は、その深さが、軸受ハウジング12の厚さ(径方向での厚さ)に比べて充分に浅く形成されている。
このような保持溝20は、図2Aに示すように本実施形態では、軸受ハウジング12の内周面をその周方向にほぼ3分割する位置に、それぞれ形成されている。また、前記3箇所の保持溝20のうちの2箇所の保持溝20、20間に、前記溝13が配置されている。
また、軸受ハウジング12には、図2B、2Cに示すようにその保持溝20の長さ方向中央部、すなわち軸受ハウジング12の軸方向中央部に、保持溝20に連通して係止凹部21が形成されている。係止凹部21は、本実施形態では軸受ハウジング12の内周面から外周面にまで貫通する貫通孔によって形成されている。この貫通孔からなる係止凹部21は、開口形状が円形又は長円形であり、軸受ハウジング12の外周面から内周面に向けてドリル等で孔空け加工(機械加工)することにより、形成されている。
このようにドリル等による孔空け加工で形成されることで係止凹部21は、保持溝20の幅方向での内径が前記した保持溝20の幅に比べて大きくなっている。一方、保持溝20の長さ方向での係止凹部21の内径は図2Cに示すように後述する係止凸部32の長さ(軸受ハウジング12の軸方向での長さ)にほぼ等しくなっており、したがって係止凹部21に係止凸部32を係止させることにより、規制具30の軸方向への動きが規制されている。なお、この係止により、軸受ハウジング12の周方向への規制具30の動きも規制されている。
このような係止凹部21に連通する保持溝20には、規制具30が係止している。規制具30は、図2B、2Cに示すように保持溝20に収容される薄板状(四角柱状)の棒状部31と、この棒状部31の一側面(軸受ハウジング12に対向する側面)に形成された係止凸部32と、この棒状部31の他側面(バックフォイル11に対向する側面)、すなわち前記一側面と反対の側の側面に形成された一対の係合凸部33、33と、を有して形成されている。
棒状部31は、図2Cに示すように前記保持溝20に係合してこの保持溝20内に収容され、前記係合凸部33、33を除いてこの保持溝20の外側に突出しないように形成されている。具体的には、保持溝20の深さが1mm〜2mm程度となっており、したがって棒状部31の高さ(軸受ハウジング12の径方向での高さ)も1mm〜2mm程度となっている。また、このような棒状部31を含む規制具30は、例えば厚さが0.5mm未満のステンレス等からなる金属箔が所定形状、すなわち係止凸部32や係合凸部33を有する形状にエッチング加工されることで形成されている。
係止凸部32は、軸受ハウジング12の前記係止凹部21に対応する位置、すなわち軸受ハウジング12の軸方向中央部(保持溝20の長さ方向中央部)に形成配置されている。また、係止凸部32は前述したように保持溝20の長さ方向に沿う長さが、係止凹部21の軸方向での内径にほぼ等しく形成されている。したがって、係止凸部32は係止凹部21に挿通させられていることにより、保持溝20の長さ方向にほとんど移動不能に係止している。これにより、規制具30は軸受ハウジング12の軸方向への動きが規制されている。
なお、軸受ハウジング12の軸方向中央部とは、軸受ハウジング12の軸方向の中心位置のみを意味してはおらず、軸受ハウジング12の両側面(両端面)とその近傍部を除いた、これらより中央側の部位全体を意味している。したがって、係止凹部21は、軸受ハウジング12の軸方向の中心に配置されることなく、中心から一方あるいは他方に偏った位置に、形成配置されていてもよい。その場合、規制具30の係止凸部32も、係止凹部21に対応して棒状部31の長さ方向の中心から偏った位置に形成配置される。
係合凸部33、33は、係止凸部32と反対の側に突出して棒状部31の長さ方向での両端部に形成されている。
このような構成の規制具30は、前述したように係止凸部32が軸受ハウジング12の前記係止凹部21に係止させられた状態で、保持溝20内に収容されている。その際、係合凸部33、33は、保持溝20の両端部において軸受ハウジング12の内周面より上方(軸受ハウジング12の径方向内側)に突出している。
バックフォイル11は、フォイル(薄板)で形成されてトップフォイル10を弾性的に支持する部材である。このようなバックフォイル11としては、例えばバンプフォイルや、日本国特開2006−57652号公報や日本国特開2004−270904号公報などに記載されているスプリングフォイル、日本国特開2009−299748号公報などに記載されているバックフォイルなどが用いられる。本実施形態では、バックフォイル11としてバンプフォイルを用いている。ただし、前記のスプリングフォイルやバックフォイルを、本発明のバックフォイルとして用いてもよい。
バックフォイル11(バンプフォイル)は、図2Aに示すように本実施形態では、トップフォイル10の周方向に沿って配置された3つ(複数)のバックフォイル片11aによって構成されている。これらバックフォイル片11aは、フォイル(薄板)が波板状に成形され、かつ、側面が全体として略円弧状になるよう成形された部材であり、3つが全て同じ形状・寸法に形成されている。したがって、これらバックフォイル片11aは、軸受ハウジング12の内周面をほぼ3分割して配置されている。
また、これらバックフォイル片11aは、前記溝13を挟む位置では比較的大きな隙間をあけて配置されており、また、それ以外の位置では、互いの端部が近接して配置されている。このような構成によって3つのバックフォイル片11aは、全体として略円筒状に形成されて、軸受ハウジング12の内周面に沿って配置されている。
また、このように波板状に成形されたバックフォイル片11aは、図2Aの要部を平坦化して模式的に示す図3Aに示すように、軸受ハウジング12の周方向に沿って、この軸受ハウジング12と接する平坦な谷部11bと、トップフォイル10に向けて膨出してトップフォイル10に接する湾曲した山部11cとを交互に形成(配置)している。これによってバックフォイル片11aは、特にトップフォイル10に接する山部11cにより、トップフォイル10を弾性的に支持している。また、ラジアルフォイル軸受3の軸方向に、山部11cや谷部11bによる流体の通路を形成している。
また、これらバックフォイル片11aには、図3AのB−B線矢視図である図3Bに示すように、それぞれの周方向中央(軸受ハウジング12の周方向に沿う方向の中央)の両側周縁部(軸受ハウジング12の軸方向での両端の縁部)に、係合切欠16がそれぞれ形成されている。この係合切欠16は、図2Bに示すようにバックフォイル片11aの谷部11bに形成されており、山部11c、11c間に形成された平坦部からなる谷部11bが、その側周縁(軸方向での端部)から内側(軸方向での中央)に向かって細長い矩形状に切り欠かれて形成されている。
係合切欠16は、規制具30の前記係合凸部33に対応する位置、すなわち係合凸部33と重なる位置に形成されており、その縦横の幅が、係合凸部33に係合するようにこの係合凸部33の縦横の幅とほぼ同じに形成されている。具体的には、軸受ハウジング12の周方向に沿う横幅が0.2mm〜0.5mm程度、軸方向に沿う縦幅が1mm〜2mm程度となっている。
なお、係合切欠16は、バリが発生せず、ストレスを原因とする歪みも生じないように、フォイルに対してエッチング加工や放電加工を行って形成することが好ましい。すなわち、エッチング加工や放電加工でフォイルに係合切欠16を形成した後、山部11cや谷部11bを形成するためのプレス成型を行い、バックフォイル片11aを形成するのが好ましい。
このような構成のもとに、規制具30の係合凸部33には、図2Cに示すようにバックフォイル片11aの係合切欠16が係合している。
図2Aに示すようにトップフォイル10は、3つのバックフォイル片11aからなるバックフォイル11の内面に沿って円筒状に巻かれた部材であり、一方の端部10aの先端部が軸受ハウジング12に形成された前記溝13に係合するように配設されている。
このトップフォイル10は、軸受周方向を長辺とし、軸受長方向(軸方向)を短辺とする矩形状の金属箔が長辺の長さ方向(軸受周方向)に円筒状に巻かれて、形成されている。
ただし、このトップフォイル10は、前記金属箔の両端(周方向での両端)が突き合わされるように巻かれることなく、一方の端部10aが他方の端部の径方向外側に重なるように巻かれている。また、一方の端部10aは、これ以外の部分で形成される円筒部の所定位置での接線方向に、延び出て形成されている。
また、前記の軸受ハウジング12における溝13は、その深さ方向が、トップフォイル10の一方の端部10aの延び出る方向に一致するように形成されている。
したがって、トップフォイル10は、その一方の端部10aの延び出た方向が溝13の深さ方向に一致するように配置されて、その一方の端部10aの先端部がこの溝13に係合させられている。これにより、トップフォイル10は、その一方の端部10aが溝13に係合した状態では変形しないため、歪みの発生が防止されている。
また、本実施形態では、溝13に係合しているトップフォイル10の一方の端部10aは、雄ネジ17によって溝13内に固定されている。すなわち、雄ネジ17が前記孔14に螺合し挿入されることにより、一方の端部10aが溝13の内壁面に密着させられることで固定されている。なお、このように溝13の内壁面に密着させられることによる一方の端部10aの変形は僅かであり、したがって、この変形によってトップフォイル10に歪みが生じることはほとんどない。
また、トップフォイル10には、一方の端部10aと、これと反対の他方の端部とに、これらの間の中央部に比べて薄厚な薄肉部18が形成されている。これら薄肉部18は、その外周面(バックフォイル11に対向する面)が前記中央部の外周面より凹んだ状態となるよう、薄厚化(薄肉化)されて形成されている。
薄肉部18を形成するには、例えばエッチング加工によってトップフォイル10の両端部を、十μmオーダーでコントロールして所望の厚さ(薄さ)に形成する。具体的には、軸受径φ35mmとした場合、トップフォイル10の厚さを100μmとすると、薄肉部18の厚さは80μm程度となるようにする。なお、このようなエッチング加工では、曲げ加工などに比べてトップフォイル10に生じる応力が極めて小さく、したがってトップフォイル10に歪みが生じることもほとんどない。
また、薄肉部18の周方向の長さは、例えば、溝13と、この溝13の両側に位置する、バックフォイル11の端部の山一つ分までに対応する長さとされる。
このようにトップフォイル10の両端部に薄肉部18を形成したことにより、これら両端部(薄肉部18)は弾性変形し易くなり、したがってこれら両端部は軸受ハウジング12の内周面を構成する曲面に倣って曲面となる。これにより、トップフォイル10は、その両端部においても回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)がほとんど発生しない。
すなわち、トップフォイルの一端部(止端部)をスポット溶接で軸受ハウジングに固定した場合、その両端付近(止端付近と自由端付近)が軸受ハウジングの内周面を構成する曲面になじみ難く、平面に近い状態になる。すると、平面に近い当該部位では回転軸を締め付ける力(局所的なプリロード)が発生し、その結果、始動トルクが高くなったり、運転中の発熱が設定以上に高くなったりする場合がある。これに対し、本実施形態のトップフォイル10では、その両端部に薄肉部18を形成したことにより、前記したように回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)がほとんど発生しない。
また、トップフォイル10の両端部の外周面を、前記中央部の外周面より凹んだ状態となるように薄厚化して薄肉部18を形成しているので、その外周面側を支持するバックフォイル11との間において、その端部の山一つ分との間に隙間が形成される。これにより、この薄肉部18においては、回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)が生じるのが確実に防止される。
次に、このような構成からなるラジアルフォイル軸受3の作用について説明する。
回転軸1が停止した状態では、トップフォイル10はバックフォイル11(3つのバックフォイル片11a)によって回転軸1に向けて付勢されることで回転軸1に密着している。
なお、本実施形態では、トップフォイル10の両端部が薄肉部18となっているので、これら薄肉部18では回転軸1を締め付ける力(局所的なプリロード)がほとんど生じない。
回転軸1を図2A中の矢印P方向に始動させると、最初は低速で回転を始め、その後徐々に加速して高速で回転する。すると、図2A中矢印Qで示すように、トップフォイル10の一方の端部10aとバックフォイル片11aの一端との間から周囲流体が引き入れられ、トップフォイル10と回転軸1との間に流入する。これにより、トップフォイル10と回転軸1との間に流体潤滑膜が形成される。
この流体潤滑膜の膜圧は、トップフォイル10に作用し、トップフォイル10に接するバックフォイル片11aの個々の山部11cを押圧する。すると、バックフォイル片11aはトップフォイル10に押圧されることにより、その山部11cが押し広げられ、これによってバックフォイル片11aは軸受ハウジング12の内周面上をその周方向に動こうとする。
すなわち、バックフォイル片11a(バックフォイル11)は、トップフォイル10を弾性的に支持するため、トップフォイル10から荷重を受けた際にはその周方向に変形することで、トップフォイル10の撓みを許容し、これを支持する。
しかし、図2Cに示すようにバックフォイル片11aには、その側周縁部に形成された係合切欠16に規制具30の係合凸部33が係合しており、また、この規制具30は、棒状部31が保持溝20内に収容され、係止凹部21に係止凸部32が係止したことで軸受ハウジング12の軸方向及び周方向の動きが規制されている。これによってバックフォイル片11aは、軸受ハウジング12の内周面上で周方向に回ることが防止されている。したがって、バックフォイル片11aの個々の山部11cは、係合凸部33が係合している係合切欠16を固定点(固定端)として周方向に変形する(動く)が、バックフォイル片11a自体はその中心が定位置からずれることが防止される。
また、バックフォイル片11aは周方向に変形する(動く)際、軸受ハウジング12やトップフォイル10との間の摩擦の影響を受けるため、その両端部、すなわち自由端付近は変形し易い(動き易い)が、前記固定点(固定端)付近は変形し難くなっている。
そのため、自由端寄りの位置と固定端寄りの位置とでは、バックフォイル片11aによる支持剛性に差が生じる場合がある。
しかし、本実施形態では、係合切欠16をバックフォイル片11aの周方向中央部に形成し、したがって係合凸部33による固定点をバックフォイル片11aの周方向中央部としているので、固定端と自由端との間の距離が短くなっている。よって、前記の支持剛性の差が小さくなっている。さらに、本実施形態では、バックフォイル11を3つのバックフォイル片11aに分割しているため、バックフォイル11を単一のフォイルで形成した場合に比べ、固定端と自由端との間の距離が短くなっており、したがって自由端寄りの位置と固定端寄りの位置との間の支持剛性の差がより小さくなっている。
また、回転軸1が高速で回転している際、規制具30の係合凸部33がバックフォイル片11aの軸方向への動きも規制しているため、不測に衝撃等が軸受に作用した場合でも、バックフォイル片11aが軸受ハウジング12から脱落することが防止される。
また、流体潤滑膜が形成されるまでの過渡状態においては、回転軸1とトップフォイル10との間に固体摩擦が生じ、これが始動時の抵抗になる。しかし、前記したようにトップフォイル10の両端部でプリロードが生じなくなっていることや、周囲流体が流入する側のトップフォイル10が薄肉部18となっていて柔らかくなっており、トップフォイル10が回転軸1から離間し易くなっている。このため、回転軸1が始動すると短時間で流体潤滑膜が形成され、回転軸1はトップフォイル10に対して非接触状態で回転する。
このようなラジアルフォイル軸受3にあっては、軸受ハウジング12の内周面の軸方向中央部に係止凹部21を形成し、規制具30の長さ方向中央部に設けた係止凸部32を係止凹部21に係止させている。このため、軸受ハウジング12の側面に従来のような係止凹部や係止溝を形成することなく、バックフォイル11(バックフォイル片11a)の軸方向への動きを規制し、その脱落を防止することができる。したがって、トップフォイル10の局所的な撓みに起因する耐久性の低下や、負荷能力等の性能低下を防止することができる。また、軸受ハウジング12の側面に従来のような係止凹部や係止溝が形成されていないので、軸受ハウジング12の側面でのシール構造を容易に形成できる。
また、係止凹部21を軸受ハウジング12の内周面から外周面にまで貫通する貫通孔によって形成している。よって、この係止凹部21が軸受ハウジング12の中央部に冷却風を送る通気孔としても機能でき、したがって軸受ハウジング12の両端部に比べて通気性が悪く熱がこもり易い中央部を効果的に冷却し、軸受の過熱を防止することができる。
また、規制具30の棒状部31に形成した係合凸部33を、バックフォイル片11aに形成した係合切欠16に係合させているので、規制具30によってバックフォイル片11aの軸方向への動きを確実に規制することができる。
さらに、係合凸部33を棒状部31の両端部にそれぞれ形成し、バックフォイル片11aの両側周縁部に係合切欠16を形成しているので、規制具30の係合凸部33によってバックフォイル片11aの両側(軸方向での両側)を挟持することができ、したがって規制具30によりバックフォイル片11aを挟持することでその軸方向への動きをより確実に規制することができる。
また、バックフォイル11(バックフォイル片11a)として谷部11bと山部11cとを交互に形成したバンプフォイル(バンプフォイル片)を用いている。バックフォイル11はその山部11cでトップフォイル10に接するので、谷部11bに形成された係合切欠16に係合する規制具30の係合凸部33がトップフォイル10に干渉しないように、規制具30を配置することができる。
係合凸部33と係合切欠16との安定した係合を維持するために、係合凸部の棒状部31からの突出高さを、バックフォイル片11aのフォイル厚よりも大きくしてもよい。この場合、係合凸部33のトップフォイル10への接触を防止するためには、係合凸部の棒状部31からの突出高さを、負荷が加えられ変形した山部11cの高さ以下に設定すればよい。
次に、図1に示したターボ機械に適用されるラジアルフォイル軸受の第2実施形態を、図4A〜4C、5A、5Bを参照して説明する。なお、図4Aはラジアルフォイル軸受の側面図、図4Bは図4Aの要部の分解斜視図、図4Cは図4AのC−C線矢視断面図である。また、図5Aは図4Aの要部を平坦化して模式的に示す側面図、図5Bは図5AのD−D線矢視図である。
本実施形態のラジアルフォイル軸受3が、図2A〜3C、3A、3Bに示した第1実施形態のラジアルフォイル軸受3と異なるところは、規制具の構造とその配置、およびバックフォイルの構造である。
すなわち、本実施形態のラジアルフォイル軸受3では、図4A〜4Cに示すように規制具40の棒状部41が、バックフォイル11とトップフォイル10との間に配置されている。また、図5Bに示すように、バックフォイル11には、係合切欠16を形成した谷部11bの長さ方向の中間部に、係止孔11dが形成されている。
軸受ハウジング12は、第1実施形態と同一形状に形成されており、その内周面に溝13を形成するとともに、3本の保持溝20を形成している。また、軸受ハウジング12には、図4B、4Cに示すように3本の保持溝20にそれぞれ連通して、この保持溝20の長さ方向の中央部に、貫通孔からなる係止凹部21が形成されている。これら保持溝20や係止凹部21、前記溝13は、第1実施形態と同様に形成されている。なお、本実施形態においても、軸受ハウジング12の軸方向や保持溝20の長さ方向における「中央部」は、第1実施形態と同様の意味で用いており、軸方向や長さ方向の中心位置のみを意味してはおらず、軸受ハウジング12の両側面(両端面)とその近傍部を除いた、これらより中央側の部位全体を意味している。
規制具40は、図4B、4Cに示すように薄板状(四角柱状)の棒状部41と、この棒状部41の一側面(バックフォイル11に対向する側面)に形成された係止凸部42および一対の係合凸部43、43と、を有して形成されている。規制具40は前述したようにバックフォイル11とトップフォイル10との間に配置されている。したがって、規制具40は、その棒状部41が軸受ハウジング12に形成された保持溝20に収容されることなく、バンプフォイル(バックフォイル11)の谷部11b上に配置されている。すなわち、径方向における棒状部41と軸受ハウジング12との間に、バックフォイル11の谷部11bが配置されている。
したがって、係止凸部42は、第1実施形態の規制具30における係止凸部32に比べ、棒状部41の外側(径方向外側)に長く延びて形成されている。また、係合凸部43は、第1実施形態の係合凸部33と同様に棒状部41の長さ方向での両端部に形成されているが、第1実施形態とは異なり、係止凸部42が位置する側と同じ側に延びて形成されている。これら係合凸部43は、本実施形態ではバックフォイル11の厚さよりも長く延びて形成されるとともに、係止凸部42よりも短く延びて形成されている。
バックフォイル11は、図5A、5Bに示すように、第1実施形態と同様に谷部11bと山部11cとを有する3つのバックフォイル片11aによって構成されている。
これらバックフォイル片11aには、図5Bに示すように、それぞれの周方向中央(軸受ハウジング12の周方向に沿う方向の中央)の両側周縁部(軸受ハウジング12の軸方向での両端の縁部)に、係合切欠16がそれぞれ形成されている。係合切欠16は、バックフォイル片11aの谷部11bに形成されており、山部11c、11c間に形成された平坦部からなる谷部11bが、その側周縁(軸方向での端部)から内側(軸方向での中央)に向かって細長い矩形状に切り欠かれて形成されている。
また、本実施形態では、図4B、5Bに示すようにバックフォイル片11aの係合切欠16を形成した谷部11bの長さ方向(軸方向)中間部に、係止孔11dが形成されている。係止孔11dは、バックフォイル片11aの、軸受ハウジング12に形成された前記係止凹部21に対応する位置に形成された開口である。すなわち、バックフォイル片11aが軸受ハウジング12内の所定位置に配置された際、係止孔11dは係止凹部21に連通するようにバックフォイル片11aに形成配置されている。
なお、トップフォイル10の構成やこれを軸受ハウジング12に取り付ける構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
以上のような構成において規制具40は、図4B、4Cに示すように棒状部41がトップフォイル10とバックフォイル11(バックフォイル片11a)との間の、予め決められたバックフォイル片11aの谷部11b上に配置されている。
係止凸部42がバックフォイル片11aの係止孔11dを通って係止凹部21に挿入され、この係止凹部21に係止させられている。また、係合凸部43、43がバックフォイル片11aの係合切欠16に係合させられ、その状態で係合凸部43の先端が保持溝20に差し込まれている。
このような構成からなるラジアルフォイル軸受3にあっても、第1実施形態と同様に作用することができる。
すなわち、回転軸1が高速で回転している際、係合凸部43がバックフォイル片11aの軸方向への動きも規制しているため、不測に衝撃等が軸受に作用した場合でも、バックフォイル片11aが軸受ハウジング12から脱落することが防止される。
本実施形態のラジアルフォイル軸受3にあっても、軸受ハウジング12の内周面の軸方向中央部に係止凹部21を形成し、規制具40の長さ方向中央部に設けた係止凸部42を係止凹部21に係止させている。このため、軸受ハウジング12の側面に従来のような係止凹部や係止溝を形成することなく、バックフォイル11(バックフォイル片11a)の軸方向への動きを規制し、その脱落を防止することができる。したがって、トップフォイル10の局所的な撓みに起因する耐久性の低下や、負荷能力等の性能低下を防止することができる。また、軸受ハウジング12の側面でのシール構造を容易に形成できる。
また、係止凹部21を軸受ハウジング12の内周面から外周面にまで貫通する貫通孔によって形成しているので、この係止凹部21が軸受ハウジング12の中央部に冷却風を送る通気孔としても機能する。したがって、軸受ハウジング12の両端部に比べて通気性が悪く熱がこもり易い中央部を効果的に冷却し、軸受の過熱を防止することができる。
また、規制具40の棒状部41に形成した係止凸部42をバックフォイル片11aの係止孔11dに通して軸受ハウジング12の係止凹部21に係止させるとともに、係合凸部43をバックフォイル片11aに形成した係合切欠16に係合させている。このため、規制具40によってバックフォイル片11aの軸方向への動きを確実に規制することができる。
さらに、係合凸部43は棒状部41の両端部にそれぞれ形成され、バックフォイル片11aの両側周縁部に係合切欠16を形成しているので、規制具30の係合凸部43によってバックフォイル片11aの両側を挟持することができる。したがって、規制具40によりバックフォイル片11aを挟持することでその軸方向への動きをより確実に規制することができる。
また、係合凸部43を、バックフォイル片11aの係合切欠16に係合させるとともに保持溝20に差し込んでいるので、係合凸部43がバックフォイル片11aの係合切欠16に充分に且つ安定して係合でき、したがって規制具40によりバックフォイル片11aを確実に挟持することができる。
また、バックフォイル11(バックフォイル片11a)として谷部11bと山部11cとを交互に形成したバンプフォイル(バンプフォイル片)を用い、棒状部41を、トップフォイル10とバックフォイル片11aとの間に配置している。このため、谷部11bに形成された係合切欠16に係合する規制具40は、その棒状部41が谷部11b上に配置されることでトップフォイル10に干渉することを防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されない。前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨を逸脱しない範囲で設計要求等に基づき、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、前記実施形態ではバックフォイル11を3つのバックフォイル片11aによって構成した。しかし、バックフォイル11については、1枚の金属箔を略円筒状に成形した単一のフォイルで構成してもよい。また、複数のバックフォイル片11aで構成する場合には、2つ、または4つ以上のバックフォイル片11aでバックフォイル11を構成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、バックフォイル片11aの周方向中央部に係合切欠16を形成し、この係合切欠16に係合凸部33(43)を係合させることで、係合切欠16の形成箇所をバックフォイル片11aの固定端(固定点)としている。しかし、係合切欠16をバックフォイル片11aの周方向端部に形成してもよい。同様に、バックフォイル11を単一のフォイルで構成した場合にも、係合切欠16をこのバックフォイル11の周方向端部に形成してもよい。
また、前記実施形態では、係止凸部32(42)、係止凹部21をそれぞれ1つずつ形成したが、それぞれ複数形成し、対応する係止凸部と係止凹部とを係止させるようにしてもよい。すなわち、1つのバックフォイル片11a(又は、単一のフォイルで構成されたバックフォイル11)の軸方向での移動を規制するために、複数の係止凹部と複数の係止凸部とが用いられてもよい。この場合、複数の係止凹部は、軸受ハウジング12の内周面において、軸方向に延びる直線上に配置されてもよい。
また、前記実施形態では係止凹部21を、軸受ハウジング12を貫通する貫通孔によって形成したが、単に軸受ハウジング12の内周面から凹んで形成された穴(非貫通の穴)によって係止凹部21を形成してもよい。
また、前記実施形態では、トップフォイル10についてもこれを溶接で固定することなく、その一方の端部10aを軸受ハウジング12に形成した溝13に係合させることで、軸受ハウジング12内に収容・固定している。しかし、トップフォイル10の固定については、溶接を含む任意の方法によって行うことができる。
また、前記実施形態の規制具30(40)は、棒状部31(41)を備えており、全体として棒状に形成されている。しかし、本発明の規制具が、例えば帯状(軸受ハウジングの軸方向に延びる細長い板状)に形成されていてもよく、規制具の板面が軸受ハウジングの内周面と平行に配置されていてもよい。
本発明は、回転軸を取り囲んで支持するラジアルフォイル軸受に利用することができる。
1 回転軸
3 ラジアルフォイル軸受
10 トップフォイル
11 バックフォイル
11a バックフォイル片
11b 谷部
11c 山部
11d 係止孔
12 軸受ハウジング
16 係合切欠
20 保持溝
21 係止凹部
30、40 規制具
31、41 棒状部
32、42 係止凸部
33、43 係合凸部

Claims (9)

  1. 回転軸を取り囲んで該回転軸を支持するラジアルフォイル軸受であって、
    前記回転軸に対向して配置される円筒状のトップフォイルと、前記トップフォイルの径方向外側に配置されるバックフォイルと、前記トップフォイル及び前記バックフォイルを収容する円筒状の軸受ハウジングと、を備え、
    前記軸受ハウジングには、前記軸受ハウジングの少なくとも軸方向への前記バックフォイルの動きを規制する規制具が設けられ、
    前記軸受ハウジングの内周面の前記軸方向での中央部に係止凹部が形成され、
    前記規制具は、係止凸部を有し、該係止凸部が前記軸受ハウジングの前記係止凹部に係止することにより、前記軸受ハウジングに固定されているラジアルフォイル軸受。
  2. 前記軸受ハウジングの内周面には、前記係止凹部に連通する保持溝が前記軸方向に沿って形成され、
    前記規制具は、棒状部と、該棒状部に設けられた係合凸部と、を有し、
    前記棒状部は、その長さ方向での中央部に前記係止凸部を有し、前記係止凸部が前記係止凹部に係止した状態で前記保持溝に収容されて固定され、
    前記係合凸部は、前記保持溝の上方に突出し、
    前記バックフォイルには、前記係合凸部に係合する係合切欠が形成されている請求項1に記載のラジアルフォイル軸受。
  3. 前記係合凸部は前記棒状部の長さ方向での両端部にそれぞれ設けられ、
    前記バックフォイルの前記軸方向での両端縁部に前記係合切欠がそれぞれ形成されている請求項2に記載のラジアルフォイル軸受。
  4. 前記バックフォイルは、前記軸受ハウジングの周方向に沿って、該軸受ハウジングに接する谷部と、前記トップフォイルに向けて膨出する山部とを交互に配置した波板状に形成され、
    前記バックフォイルの前記係合切欠は、前記谷部に形成されている請求項2又は3に記載のラジアルフォイル軸受。
  5. 前記軸受ハウジングの内周面には、前記係止凹部に連通する保持溝が前記軸方向に沿って形成され、
    前記バックフォイルには係止孔と係合切欠とが形成され、
    前記規制具は、棒状部と、該棒状部に設けられて前記バックフォイルの前記係合切欠に係合する係合凸部と、を有し、
    前記棒状部は、その長さ方向での中央部に前記係止凸部を有し、前記軸受ハウジングとの間に前記バックフォイルが位置し且つ前記係止凸部が前記係止孔を通って前記係止凹部に係止している状態で前記保持溝の上方に配置されている請求項1に記載のラジアルフォイル軸受。
  6. 前記係合凸部は前記棒状部の長さ方向での両端部にそれぞれ設けられ、
    前記バックフォイルの前記軸方向での両端縁部に前記係合切欠がそれぞれ形成されている請求項5に記載のラジアルフォイル軸受。
  7. 前記係合凸部は、前記バックフォイルの前記係合切欠に係合するとともに前記保持溝に差し込まれている請求項6に記載のラジアルフォイル軸受。
  8. 前記バックフォイルは、前記軸受ハウジングの周方向に沿って、該軸受ハウジングに接する谷部と、前記トップフォイルに向けて膨出する山部とを交互に配置した波板状に形成され、
    前記バックフォイルの前記係合切欠は、前記谷部に形成され、
    前記棒状部は、前記トップフォイルと前記バックフォイルとの間に配置されている請求項6又は7に記載のラジアルフォイル軸受。
  9. 前記係止凹部は、前記軸受ハウジングの内周面から外周面にまで貫通する貫通孔によって形成されている請求項1から8のいずれか一項に記載のラジアルフォイル軸受。
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