JPWO2015118608A1 - 太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法 - Google Patents

太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015118608A1
JPWO2015118608A1 JP2015561080A JP2015561080A JPWO2015118608A1 JP WO2015118608 A1 JPWO2015118608 A1 JP WO2015118608A1 JP 2015561080 A JP2015561080 A JP 2015561080A JP 2015561080 A JP2015561080 A JP 2015561080A JP WO2015118608 A1 JPWO2015118608 A1 JP WO2015118608A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
current
voltage
value
voltage characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015561080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6310948B2 (ja
Inventor
亨 河野
亨 河野
正成 藤森
正成 藤森
実 金子
実 金子
健太郎 大西
健太郎 大西
賀仁 成田
賀仁 成田
恒仁 樋上
恒仁 樋上
英太郎 野口
英太郎 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Systems Ltd
Original Assignee
Hitachi Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Systems Ltd filed Critical Hitachi Systems Ltd
Publication of JPWO2015118608A1 publication Critical patent/JPWO2015118608A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6310948B2 publication Critical patent/JP6310948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S50/00Monitoring or testing of PV systems, e.g. load balancing or fault identification
    • H02S50/10Testing of PV devices, e.g. of PV modules or single PV cells
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S50/00Monitoring or testing of PV systems, e.g. load balancing or fault identification
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

太陽電池ストリングの電気的特性に基づいて、損失が生じている場合にこれを適切に評価可能とし、太陽電池システムの故障や劣化等の有無を検査する太陽電池検査システムである。代表的な実施の形態によれば、太陽電池ストリングの第1の電流−電圧特性を測定する電流−電圧特性測定部と、第1の電流−電圧特性に基づいて太陽電池ストリングの異常の有無を判定する検査部とを有する。検査部は、第1の電流−電圧特性に基づいて、太陽電池ストリングの動作温度を算出し、動作温度に基づいて、太陽電池ストリングの正常状態での第2の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値として取り扱う基準勾配を算出し、第1の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値である測定勾配を算出し、基準勾配と測定勾配との比較に基づいて太陽電池ストリングの異常の有無を判定する。

Description

本発明は、太陽光発電の技術に関し、特に、太陽電池モジュールやストリングの故障を検出するための太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法に適用して有効な技術に関するものである。
近年、FIT(Feed-in Tariffs:固定価格全量買取制度)の導入などにより、出力1メガワット以上のいわゆるメガソーラーなどの大規模な太陽光発電システムの市場が拡大している。メガソーラーでは、数千枚〜数万枚におよぶ100W〜200Wクラスの太陽電池モジュールが一箇所の発電サイトに配置される。
太陽電池モジュールの故障を検出する方法としては、例えば、目視によりセルの劣化を検査する手法や、サーモメーターによりセルの異常な発熱の有無を検出する手法などの他に、テスターにより太陽電池モジュールを構成する太陽電池ストリングの電流−電圧特性などの電気的特性を検査する手法がとられている。しかし、太陽電池モジュールが設置されている屋外で測定されたデータは、日射量や気温といったパラメータの変化の影響を受けることから、検査結果が正常か否かの判断がつきにくい場合がある。
これに関連する技術として、例えば、特許第5162737号公報(特許文献1)には、太陽電池の電流−電圧特性を計測する計測部と、上記計測部によって計測された上記電流−電圧特性を所定の基準状態に換算する換算部と、複数の基準特性を記憶するメモリと、上記基準状態に換算された上記電流−電圧特性と、上記記憶部から読み出した上記基準特性のそれぞれとを比較し、上記電流−電圧特性がいずれの上記基準特性に最も近似するかを判定する判定部とを備える太陽電池の特性評価装置が記載されている。
特許第5162737号公報
特許文献1に記載された技術では、測定した電流−電圧特性を、JIS−C8913に基づいて、R(直列抵抗[Ω])、K(曲線補正因子)、α(電流温度係数[A/℃])、β(電圧温度係数[V/℃])といった定数を用いて、日射量1.0kW/m、温度25℃の基準状態(Standard Test Condition:STC)での値に換算した上で評価する。これにより、測定時の日射量や温度等の条件が異なる場合であっても、基準特性との比較による判定を可能としている。
ここで、基準状態への換算に用いられる各定数は正常な状態(標準状態)において定められた値であり、実際に損失が生じている状態で損失を考慮して求められた値ではない。従って、基準状態とは異なる日射量および温度において故障や劣化等(測定誤差の場合もある)により損失が生じている場合に、JIS−C8913の式に基づいて25℃補正を行い、日射条件として1.0kW/mを与えて基準状態に換算したとしても、実際に生じている損失を考慮したRやKの値を用いて換算しなければ、損失を正しい値として把握できず、評価を誤る可能性がある。
そこで本発明の目的は、太陽電池ストリングの電気的特性に基づいて、損失が生じている場合にこれを適切に評価可能とし、太陽電池システムの故障や劣化等の有無を検査する太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による太陽電池検査システムは、1つもしくは直列接続された複数の太陽電池モジュールからなる太陽電池ストリングの異常の有無を検査する太陽電池検査システムであって、前記太陽電池ストリングの第1の電流−電圧特性を測定する電流−電圧特性測定部と、前記第1の電流−電圧特性に基づいて前記太陽電池ストリングの異常の有無を判定する検査部と、を有する。
前記検査部は、前記第1の電流−電圧特性に基づいて、前記太陽電池ストリングの動作温度を算出し、前記動作温度に基づいて、前記太陽電池ストリングの正常状態での第2の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値として取り扱う基準勾配を算出し、前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値である測定勾配を算出し、前記基準勾配と前記測定勾配との比較に基づいて前記太陽電池ストリングの異常の有無を判定するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、太陽電池ストリングの電気的特性に基づいて、損失が生じている場合にこれを適切に評価可能とし、太陽電池システムの故障や劣化等の有無を検査することが可能となる。
本発明の実施の形態1における太陽電池ストリングの電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態1における太陽電池ストリングの異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における日射量・温度計算処理の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるダイオード領域での2点間の傾きを算出する例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態2における太陽電池ストリングの異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2における直列抵抗算出処理の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3における太陽電池ストリング内において断線が生じている場合の例について概要を示した図である。 本発明の実施の形態3における太陽電池ストリングの異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態4における太陽電池ストリングの異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態4における測定特性からシャント抵抗を計算する例について概要を示した図である。 一般的な太陽光発電システムの構成例について概要を示した図である。 一般的な太陽電池ストリングの構成例について概要を示した図である。 一般的な太陽光発電システムにおける各太陽電池ストリングの故障を検出する仕組みの例について概要を示した図である。 一般的な太陽電池検査システムの構成例について概要を示した図である。 (a)〜(c)は、従来技術における太陽電池ストリングの電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の例について概要を示した図である。 (a)〜(c)は、従来技術における太陽電池ストリングの電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の他の例について概要を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、以下においては、本発明の特徴を分かり易くするために、従来の技術と比較して説明する。
<概要>
図11は、一般的な太陽光発電システムの構成例について概要を示した図である。太陽光発電システム1は、複数の太陽電池モジュール110が直列に接続された太陽電池ストリング11が、接続箱20内での結線を介して1つ以上並列に接続され、さらに集約されて、DC/DCコンバータ31およびインバータ32、もしくはこれらを含む図示しないPCS(Power Conditioning System)を介して電力系統33に接続される構成を有する。これにより、各太陽電池ストリング11が生成した電力を電力系統33に対して出力することができる。複数の並列接続された太陽電池ストリング11を並べて配置して太陽電池アレイ10を構成し、太陽電池アレイ10毎に接続箱20を設けるようにしてもよい。なお、接続箱20内には、各太陽電池ストリング11で生成された電流の逆流を防止するため、逆流防止ダイオード21が接続されている。
図12は、一般的な太陽電池ストリング11の構成例について概要を示した図である。右側の図に示した太陽電池ストリング11は、上述したように、複数の太陽電池モジュール110が直列に接続された構成を有する。各太陽電池モジュール110は、中央の図に示したように複数の太陽電池セル111が直列に接続され、さらにこれと並列に故障時等のためのバイパスダイオード112が接続された構成を有する。各太陽電池セル111は、太陽光を電力に変換する半導体素子等からなり、いわゆるPV(PhotoVoltaic)セルモデルとして左側の図に示すような等価回路により表される。
図13は、一般的な太陽光発電システム1における各太陽電池ストリング11の故障を検出する仕組みの例について概要を示した図である。図13の例では、接続箱20内における検査対象の太陽電池ストリング11に対応する端子に、電流−電圧特性測定器(カーブトレーサ)40を接続して、太陽電池ストリング11毎に電流−電圧特性を測定する構成を示している。電流−電圧特性測定器40は、例えば、図示するような、電子負荷と電流計および電圧計からなる等価回路を含む構成を有する。従来技術では、このように、検査対象の太陽電池ストリング11について、電流と電圧を測定することで電流−電圧特性を求め、正常時との乖離状態に基づいて故障を検出するという仕組みがとられる。なお、他の太陽電池ストリング11については、電流−電圧特性測定器40の検査用端子の接続先を順次切り替えて検査する。
図14は、一般的な太陽電池検査システムの構成例について概要を示した図である。太陽電池検査システム2は、電流−電圧特性測定器40と、PC(Personal Computer)等の情報処理端末からなる検査装置43を有している。電流−電圧特性測定器40は、例えば、一般に入手可能な携帯型の装置を用いることができ、出力電流および電圧を測定して電流−電圧特性(I−Vカーブ)を出力する。測定した電流−電圧特性と正常時の電流−電圧特性との乖離状態を評価するために必要となる日射量や温度といったパラメータを取得するため、例えば、電流−電圧特性測定器40には、日射計41や、熱電対42等の温度センサなどが接続されていてもよい。なお、電流−電圧特性測定器40と検査装置43は、図14の例のようにそれぞれ独立した装置として構成されていてもよいし、同一の装置や機器として構成されていてもよい。
一方、太陽光発電システム1の接続箱20の内部において、各太陽電池ストリング11からの配線には、それぞれ逆流防止ダイオード21と、DC(断路器)22が設置されている。また、太陽電池アレイ10に対するMCCB(配線用遮断器)23も設置されている。太陽電池ストリング11の異常を検査するには、接続箱20において、検査対象の太陽電池ストリング11に対応するDC22をOFFにするとともに、例えば、図示するように、端子や配線部分に電流−電圧特性測定器40を接続する。電流−電圧特性測定器40が測定、取得した、太陽電池ストリング11の電流−電圧特性や、日射量、温度などの情報は、検査装置43に出力され、検査装置43において、以下に示すように、正常時との乖離状態に基づいて故障や劣化等による異常の有無が判定される。
図15は、従来技術における太陽電池ストリング11の電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の例について概要を示した図である。図15では、図12の左側の図に示した太陽電池セル111の等価回路のうち、直列抵抗Rが故障等により大きくなった場合の損失の例を示している。
なお、図15に図示した各電流−電圧特性曲線上の●印(P100、P101、P110、P111、P101’)は最大電力点を示している。正常時と比較した故障時の電力損失は、それぞれの最大電力点における電力値の差分で求めることができる。以下の説明では、故障時の電力損出を、たとえば「P100−P101」のように表現する。
図15(a)において、点線の電流−電圧特性曲線は、日射量1.0kW/m、温度25℃の基準状態における正常時の特性を示している。また、実線の電流−電圧特性曲線は、基準状態で測定した場合の故障時の特性を示している。また、図15(b)は、日射量0.5kW/m、温度25℃の状態における正常時および故障時の電流−電圧特性曲線をそれぞれ示している。
図15(c)は、日射量0.5kW/mにおいて測定された電圧−電流特性曲線と、これをJIS−C8913の式により日射量1.0kW/m、温度25℃の基準状態での値に換算した場合の特性曲線、および基準状態における正常時の特性曲線をそれぞれ示している。基準状態に換算した電力損失(P100−P101‘)は、図15(a)の基準状態において直接測定した故障時の電力損出(P100−P101)と比較して小さくなっている。この場合、実際に生じている損失が過小評価され、故障であることを適切に把握できない場合が生じる。
同様に、図16は、従来技術における太陽電池ストリング11の電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の他の例について概要を示した図である。図16では、図12の左側の図に示した太陽電池セル111の等価回路のうち、シャント抵抗Rshが故障等により小さくなった場合の損失の例を示している。
なお、図16に図示した各電流−電圧特性曲線上の●印(P200、P201、P210、P211、P201’)は最大電力点を示している。正常時と比較した故障時の電力損失は、それぞれの最大電力点における電力値の差分で求めることができる。以下の説明では、故障時の電力損出を、たとえば「P200−P201」のように表現する。
図16(a)において、点線の電流−電圧特性曲線は、日射量1.0kW/m、温度25℃の基準状態における正常時の特性を示している。また、実線の電流−電圧特性曲線は、基準状態で測定した場合の故障時の特性を示している。また、図16(b)は、日射量0.4kW/m、温度25℃の状態における正常時および故障時の電流−電圧特性曲線をそれぞれ示している。
図16(c)は、日射量0.4kW/mにおいて測定された電圧−電流特性曲線と、これをJIS−C8913の式により日射量1.0kW/m、温度25℃の基準状態での値に換算した場合の特性曲線、および基準状態における正常時の特性曲線をそれぞれ示している。基準状態に換算した電力損出(P200−P201’)は、図16(a)の基準状態において直接測定した故障時の電力損出(P200−P201)と比較して大きくなっている。この場合、図15の場合とは逆に、実際の損失が過大評価され、例えば、測定誤差など故障ではない場合についても故障と判定してしまう場合が生じる。
これらの結果は、上述したように、JIS−C8913の式による換算では、換算の際に用いるRやKといったパラメータが、正常な標準状態において定められた値を用いており、故障等の影響による実際の損失を考慮した値を用いていないことに起因するものである。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1である太陽電池検査システムは、上記の課題を解決するため、測定した電流−電圧特性曲線に基づいて、ダイオード特性が効いている領域(以下では「ダイオード領域」と記載する場合がある)における正常時の傾きを算出し、これと測定した電流−電圧特性曲線における実際の傾きとを比較することによって、太陽電池ストリング11の故障や劣化等の異常を判定するものである。これにより、実際の損失を考慮していない標準状態でのRやK等のパラメータを用いることなく、正常時の電流−電圧特性との比較に基づいて適切に損失を把握して評価することを可能とする。
図1は、本発明の実施の形態1における太陽電池ストリング11の電流−電圧特性から故障の有無を判定する手法の例について概要を示した図である。図1の電流−電圧特性曲線において、実線は、図14に示したような構成によって電流−電圧特性測定器40により実際に測定された太陽電池ストリング11の電流−電圧特性曲線(以下では単に「測定特性」と記載する場合がある)である。ここで、出力電圧がゼロ、すなわち出力短絡時の出力電流を短絡電流Isc、出力電流がゼロ、すなわち出力開放時の出力電圧を開放電圧Vocとする。
本実施の形態では、測定特性から短絡電流と開放電圧を取得し、これらに基づいて、後述する手法により、図1における点線の曲線で示された正常時の電流−電圧特性曲線(以下では単に「正常時特性」と記載する場合がある)におけるダイオード領域での傾き(以下では「基準勾配」と記載する場合がある)を算出する。ダイオード領域では特性曲線は概ね直線状となり、一定の傾きを有するものと取り扱える。この基準勾配と、測定特性におけるダイオード領域での傾き(以下では「測定勾配」と記載する場合がある)とを比較することで、太陽電池ストリング11の異常を判定する。なお、これらの処理は、例えば、電流−電圧特性測定器40により取得した測定特性のデータに基づいて、検査装置43がソフトウェアプログラム等の処理により行う。
図2は、本実施の形態における太陽電池ストリング11の異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。まず、電流−電圧特性測定器40により、検査対象の太陽電池ストリング11の電流−電圧特性を計測して測定特性を得る(S01)。この処理は、手動による電流−電圧特性測定器40の操作により行ってもよいし、検査装置43上のソフトウェアプログラムからの指示や制御により自動で行ってもよい。その後、電流−電圧特性測定器40もしくは検査装置43により、測定特性のデータから短絡電流および開放電圧の値を取得する(S02)。
その後、検査装置43により、測定特性における短絡電流および開放電圧の値から、太陽電池ストリング11における日射量および温度を算出する日射量・温度計算処理を実行する(S03)。図3は、日射量・温度計算処理の例について概要を示したフローチャートである。ここでは、まず、図2のステップS02で得られた短絡電流の値に基づいて日射量p[kW/m]を算出する(S11)。日射量pは、測定特性における短絡電流の値をIsc1[A]、基準状態(STC)における短絡電流の値をIsc0[A]とすると、以下の式で表される。
なお、Isc0の値は、太陽電池モジュール110の仕様として得られる定数であり、検査装置43に予め保持もしくは設定しておくことができる。
次に、検査装置43は、ステップS11で得られた日射量pの値に基づいて、25℃での開放電圧の値を補正する(S12)。基準状態における開放電圧の値をVoc0[V]、太陽電池セル111における逆方向飽和電流をI[A]とすると、以下の式が成立することから、これによりVoc0をV’oc0に補正することができる。
なお、Ncellは太陽電池ストリング11に含まれる太陽電池セル111の総数であり、n、k、qは、それぞれ、接合定数、ボルツマン定数、素荷量といった定数である。また、Voc0の値は、太陽電池モジュール110の仕様として得ることができる定数である。これらの定数についても、検査装置43に予め保持もしくは設定しておくことができる。補正により得られたV’oc0は新たにVoc0として取り扱う。
次に、検査装置43は、図2のステップS02で得られた開放電圧の値と、ステップS12で得られた補正後の25℃での開放電圧の値とに基づいて、太陽電池ストリング11の動作温度T[K]を計算する(S13)。測定特性における開放電圧の値をVoc1[V]とすると、動作温度Tは以下の式で表される。
なお、β[V/K]は、基準状態における開放電圧の温度特性係数で、太陽電池モジュール110の仕様として得ることができる定数であり、検査装置43に予め保持もしくは設定しておくことができる。
次に、検査装置43は、ステップS13で得られた動作温度Tの値に基づいて、ステップS11で得られた日射量pを再計算する(S14)。動作温度Tによって補正された日射量pは以下の式で表される。
なお、α[A/K]は、基準状態における短絡電流の温度特性係数で、太陽電池モジュール110の仕様として得ることができる定数であり、検査装置43に予め保持もしくは設定しておくことができる。
その後、検査装置43は、再計算された日射量pの値が収束したか否かを判定し(S15)、収束していれば日射量・温度計算処理を終了する。収束していなければ、ステップS12に戻って再度動作温度Tおよび日射量pの計算処理を繰り返す。収束したか否かの判定は、例えば、ステップS14における再計算の前後の日射量pの変化分が所定の閾値未満であるか否かにより行うことができる。もしくは、動作温度Tおよび日射量pの計算処理を所定の回数(例えば3回など)繰り返したか否かにより行ってもよい。なお、図14の構成例に示すように、日射計41や熱電対42を有して日射量pおよび/または動作温度Tを直接測定することができる場合には、測定された値を直接用いることができる。
図2に戻り、次に、検査装置43は、測定特性におけるダイオード領域のデータから2点を抽出する(S04)。抽出の手法は特に限定されず、適当な手法を用いることができる。その後、検査装置43は、正常状態でのダイオード領域における傾きとして取り扱う基準勾配m、およびステップS04で抽出した2点間の傾きである測定勾配mをそれぞれ算出する(S05、S06)。
図4は、ダイオード領域での2点間の傾きを算出する例について概要を示した図である。図4(a)は、電流−電圧特性曲線のダイオード領域から2点(V[V],I[A])、(V[V],I[A])を抽出した状態を示している。ここで、短絡電流をIsc[A]、太陽電池セル111における直列抵抗をR[Ω]とすると、各点においては、以下の式が成立することが知られている。
ここで、数5の2つの式の差分をとると、以下の式が得られる。
正常な状態(標準状態)では、R≒0と取り扱うことができるため、数6式は以下の通りとなる。
さらに、数7式を以下の式のように変形し、左辺をm、右辺をmとすることにより、基準勾配mおよび測定勾配mを得ることができる。
ここで、図4(a)の特性曲線において、縦軸をLN(短絡電流×日射量−電流)に変換すると、図4(b)に示すような特性曲線となる。図4(a)におけるダイオード領域の2点(V,I)、(V,I)は、それぞれ、図4(b)において(V,LN(Isc1×p−I))、(V,LN(Isc1×p−I))の2点に変換されるが、この2点間も、図4(b)に示すように概ね直線となり、上記の数8式における測定勾配mは、その傾き(数8式によればその逆数)を示すことになる。
この測定勾配mは、数8式に示すように、基準勾配mと等しいものである。基準勾配mの式において、動作温度T以外のパラメータは仕様等から得られる定数であることから、基準勾配mの値は動作温度Tによって決定される。ここで、数8式は、正常な状態(標準状態)を前提としており、故障等の異常時において損失が生じている場合には、基準勾配mは変わらないものの、測定特性から抽出した(V,I)、(V,I)の値をパラメータとして計算される測定勾配mの値は変動することになる。従って、測定勾配mの値は、基準勾配mとは等しくならずに乖離することになるため、mとmとを比較することで故障等の異常を判定することができる。この意味で、基準勾配mは、異常を判定、診断するための基準値として取り扱うことができる。
従って、検査装置43は、mとmとの差分(m−mの値)が所定の閾値より大きいか否かを判定し(S07)、大きい場合は太陽電池ストリング11は正常であると判定し(S08)、所定の閾値以下である場合は異常であると判定して(S09)、処理を終了する。なお、所定の閾値の値は、ゼロ以上の値を適宜設定することができる。また、mとmとの差分ではなく、比に基づいて判定するものであってもよい。
以上に説明したように、本発明の実施の形態1である太陽電池検査システムによれば、電流−電圧特性測定器40によって得られるダイオード領域での2点(V,I)、(V,I)、および短絡電流、開放電圧の値と、これらから得られる日射量p、動作温度T、さらに太陽電池モジュール110の仕様として得られるものを含む各種定数のみを用いて、基準勾配mと測定勾配mとをそれぞれ算出して比較する。これにより、損失が生じていることによる影響を考慮する必要があるパラメータを用いずに、損失を適切に評価して太陽電池ストリング11における異常の有無を判定することが可能である。
<実施の形態2>
上述した実施の形態1の手法では、基準勾配mと測定勾配mとの比較により、太陽電池ストリング11における異常の有無を判定することができる。しかしながら、当該異常がどのような原因に基づくものであるのか、もしくはどのパラメータの値が異常であるために検知されたものであるのかまでは判別することができない。また、正常状態では直列抵抗R≒0とみなせることからそのように取り扱っているが、特に、異常の原因が、図12の太陽電池セル111の等価回路における直列抵抗Rに起因するような場合には、R≒0と取り扱うことにより判定の精度が低くなる場合がある。
そこで、本発明の実施の形態2である太陽電池検査システムは、上記の課題を解決するため、実施の形態1における基準勾配mと測定勾配mとの比較の際に、直列抵抗Rの値を一定量の値でインクリメントしながらダイオード領域での2点のV、Vの値を補正することで、測定勾配mの値を補正する。これにより、mと補正後のmとの差分(m−mの値)が所定の閾値より大きくなるときのRの値を求め、これに基づいて、太陽電池ストリング11が正常か否か、異常である場合には直列抵抗Rに起因した異常であるか否かを判別することを可能とする。
図5は、本実施の形態における太陽電池ストリング11の異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。ステップS21〜S24までの一連の処理は、実施の形態1の図2の例のフローチャートにおけるステップS01〜S04までと同様であるため再度の説明は省略する。
ステップS24で測定特性におけるダイオード領域の2点(V,I)、(V,I)を抽出すると、次に、検査装置43は、直列抵抗Rを算出する直列抵抗算出処理を行う(S25)。図6は、直列抵抗算出処理の例について概要を示したフローチャートである。ここでは、まず、実施の形態1の図2のステップS05と同様に、上記の数8式に基づいて基準勾配mを計算する(S31)。その後、直列抵抗Rの値をゼロで初期化し(S32)、ダイオード領域の2点の電圧V、VをRの値に基づいて以下の式によりそれぞれ補正する(S33)。
その後、補正されたV、Vの値を用いて、図2のステップS06と同様に、上記の数8式に基づいて測定勾配mを計算し(S34)する。
その後、図2のステップS07と同様に、mとmとの差分(m−mの値)が所定の閾値より大きいか否かを判定する(S35)。所定の閾値以下である場合は、Rの値を一定量の値(図6の例では0.001[Ω])インクリメントし(S36)、ステップS33に戻って再度電圧の補正および測定勾配mの計算を繰り返す。ステップS35で差分が所定の閾値より大きい場合は、このときのRの値を損失に寄与する直列抵抗Rの値と推定して処理を終了する。
図5に戻り、次に、検査装置43は、ステップS25で算出した直列抵抗Rの値が所定の閾値より大きいか否かを判定する(S26)。所定の閾値より大きい場合は、直列抵抗Rに起因した異常であると判定して(S27)、処理を終了する。なお、所定の閾値の値は、ゼロより大きい値を適宜設定することができる。ステップS26でRの値が所定の閾値以下である場合は、正常状態であると判定して(S28)、処理を終了する。
以上に説明したように、本発明の実施の形態2である太陽電池検査システムによれば、基準勾配mと測定勾配mとの比較の際に、直列抵抗Rの値を一定量の値でインクリメントしながらダイオード領域での2点のV、Vの値を補正し、測定勾配mの値を補正することで、基準勾配mとの比較により直列抵抗Rの値を算出する。このRの値を評価することにより、太陽電池ストリング11が正常か否か、異常である場合には直列抵抗Rに起因した異常であるか否か、および異常の程度を判別することが可能である。
<実施の形態3>
上述した実施の形態2の手法では、直列抵抗Rに起因する異常を判別することができるが、他の異常の原因として、例えば、太陽電池ストリング11内において断線が生じていることが考えられる。図7は、太陽電池ストリング11内において断線が生じている場合の例について概要を示した図である。上段の図は、太陽電池ストリング11内で直列接続された複数の太陽電池モジュール110の一部を示している。ここで、太陽電池モジュール110における複数の太陽電池セル111が直列接続された構成のいずれかの箇所で故障等により断線が生じている場合、当該太陽電池モジュール110においては、電流は図中の矢印で示すようにバイパスダイオード112を流れることになる。
この場合、当該太陽電池モジュール110の発電電圧に相当する電圧分がなくなることから、測定特性は、図7の下段の図に示すように、正常時特性から電圧の負方向に平行移動したような状態となり、測定勾配と基準勾配とはほぼ同じとなる。従って、実施の形態1、2のように、測定勾配mと基準勾配mとの比較により断線の有無を検出することは困難である。一方、断線時には、上記の数3式で求められる動作温度Tが、実際の温度より高く算出されることになる。
そこで、本発明の実施の形態3である太陽電池検査システムは、図7の下段の図に示す測定特性における最大電力点(Vmax’,Imax’)について、Imax’の動作温度Tにおける電圧値Vmax1を算出し、これとVmax’との比に基づいて測定特性の電圧の負方向への移動量を評価することで、断線の有無を判別することを可能とする。
図8は、本実施の形態における太陽電池ストリング11の異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。ステップS41〜S47までの一連の処理は、実施の形態2の図5の例のフローチャートにおけるステップS21〜S27までと同様であるため再度の説明は省略する。
ステップS46でRの値が所定の閾値以下である場合、本実施の形態では、次に、検査装置43は、測定特性のデータから最大電力点(Vmax’,Imax’)を抽出し(S48)、さらに以下の式により、Imax’の動作温度Tにおける正常時の電圧値Vmax1を計算する(S49)。
ここで、Vは、図4(a)などに示すように、開放電圧Voc付近での実測値であり、正常時の値より低い電圧値となる。数10式では、このVを基準として、Imax’のときの電圧を求めており、直列抵抗を考慮しないものがVmax、考慮したものがVmax1である。Vを基準としてNcellを乗算しているので、断線時の算出電圧は、実際の電圧よりも低く計算されることになる。
その後、検査装置43は、Vmax1とVmax’との比(Vmax1/Vmax’)が所定の閾値未満であるか否かを判定する(S50)。なお、所定の閾値の値は、ゼロより大きい値を適宜設定することができる。また、Vmax1とVmax’との比ではなく、差分により判定するものであってもよい。ステップS50において比が所定の閾値未満である場合、測定特性の電圧の負方向への移動量が大きいものとして、太陽電池ストリング11に断線が生じていると判定し(S51)、処理を終了する。一方、所定の閾値以上である場合は、正常状態であると判定して(S52)、処理を終了する。
以上に説明したように、本発明の実施の形態3である太陽電池検査システムによれば、直列抵抗Rの値がゼロではないが所定の閾値以下である場合に、最大電力点(Vmax’,Imax’)について、Imax’の動作温度Tにおける電圧値Vmax1を算出し、これとVmax’との比に基づいて測定特性の電圧の負方向への移動量を評価することで、断線の有無を判別することが可能である。
<実施の形態4>
上述した実施の形態2、3の手法では、直列抵抗Rおよび断線に起因する異常を判別することができるが、他の異常の原因として、例えば、図12の太陽電池セル111の等価回路におけるシャント抵抗Rshの値が小さくなることに起因する場合がある。シャント抵抗Rshは、例えば、太陽電池セル111におけるpn接合部分の劣化により小さくなるが、電流−電圧特性の測定ミスにより小さく把握される場合もある。シャント抵抗Rshが小さくなると、図16の例にも示されるように、電流−電圧特性においてダイオード領域以外の電圧の低い領域でも大きく損失が生じる。
そこで、本発明の第4の実施の形態である太陽電池検査システムは、測定特性からシャント抵抗Rshを算出し、その値に基づいてシャント抵抗Rshに起因する異常の有無を判別することを可能とする。
図9は、本実施の形態における太陽電池ストリング11の異常を判定する手法の例について概要を示したフローチャートである。ステップS61およびS62の処理は、実施の形態1の図2の例のフローチャートにおけるステップS01およびS02と同様であるため再度の説明は省略する。
本実施の形態では、次に、検査装置43は、測定特性のデータからシャント抵抗Rsh[Ω]を計算する(S63)。図10は、測定特性からシャント抵抗Rshを計算する例について概要を示した図である。Rshを計算するため、測定特性のデータからダイオード領域以外の電圧の低い領域から2点(V[V],I[A])、(V[V],I[A])を抽出し、これらの値に基づいて以下の式により2点間の傾きに相当するRshを計算、推定する。
図9に戻り、次に、検査装置43は、ステップS63で算出したシャント抵抗Rshの値が所定の閾値未満であるか否かを判定する(S64)。なお、所定の閾値の値は、ゼロより大きい値を適宜設定することができる。閾値未満である場合は、閾値未満と判断された回数が2回目であるか否かを判定する(S65)。1回目である場合は、電流−電圧特性の測定ミスの可能性があるため、再度ステップS61に戻って電流−電圧特性の計測から処理を繰り返す。2回目である場合は、測定ミスではないと判断して、シャント抵抗Rshに起因する異常であると判定して(S66)、処理を終了する。
一方、ステップS64でRshの値が閾値以上である場合は、ステップS67に進むが、ステップS67〜ステップS76までの一連の処理は、実施の形態3の図8の例のフローチャートにおけるステップS43〜ステップS52までの一連の処理と同様であるため、再度の説明は省略する。
以上に説明したように、本発明の実施の形態4である太陽電池検査システムによれば、測定特性からシャント抵抗Rshを算出し、その値に基づいて、測定ミスも含むシャント抵抗Rshに起因する異常の有無を判別することが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、またはICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
本発明は、太陽電池モジュールやストリングの故障を検出するための太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法に利用可能である。
1…太陽光発電システム、2…太陽電池検査システム、
10…太陽電池アレイ、11…太陽電池ストリング、
20…接続箱、21…逆流防止ダイオード、22…DC(断路器)、23…MCCB(配線用遮断器)、
31…DC/DCコンバータ、32…インバータ、33…電力系統、
40…電流−電圧特性測定器、41…日射計、42…熱電対、43…検査装置、
110…太陽電池モジュール、111…太陽電池セル、112…バイパスダイオード。

Claims (14)

  1. 1つもしくは直列接続された複数の太陽電池モジュールからなる太陽電池ストリングの異常の有無を検査する太陽電池検査システムであって、
    前記太陽電池ストリングの第1の電流−電圧特性を測定する電流−電圧特性測定部と、
    前記第1の電流−電圧特性に基づいて前記太陽電池ストリングの異常の有無を判定する検査部と、を有し、
    前記検査部は、
    前記第1の電流−電圧特性に基づいて、前記太陽電池ストリングの動作温度を算出し、
    前記動作温度に基づいて、前記太陽電池ストリングの正常状態での第2の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値として取り扱う基準勾配を算出し、
    前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値である測定勾配を算出し、
    前記基準勾配と前記測定勾配との比較に基づいて前記太陽電池ストリングの異常の有無を判定する、
    太陽電池検査システム。
  2. 請求項1に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    前記検査部は、前記測定勾配を算出する際に、
    前記第1の電流−電圧特性における第1の短絡電流と第1の開放電圧と、を抽出し、
    前記第1の開放電圧と、基準状態における第2の開放電圧と、に基づいて前記動作温度を算出し、
    前記第1の短絡電流と、基準状態における第2の短絡電流と、前記動作温度と、に基づいて、前記太陽電池ストリングにおける日射量を算出し、
    前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域から2点を抽出し、前記各点における電流と電圧の値、前記短絡電流、および前記日射量の値に基づいて、前記測定勾配を算出する、
    太陽電池検査システム。
  3. 請求項1または2に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    さらに温度センサを有し、
    前記検査部は、前記太陽電池ストリングについて前記温度センサにより測定された値を前記動作温度とする、
    太陽電池検査システム。
  4. 請求項2に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    さらに日射計を有し、
    前記検査部は、前記太陽電池ストリングについて前記日射計により測定された値を前記日射量とする、
    太陽電池検査システム。
  5. 請求項1に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    前記検査部は、前記基準勾配と前記測定勾配との比較に基づいて前記太陽電池モジュール内の太陽電池セルにおける直列抵抗の値を推定し、推定した前記直列抵抗の値に基づいて、前記直列抵抗に起因した異常の有無を判別する、
    太陽電池検査システム。
  6. 請求項1に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    前記検査部は、前記第1の電流−電圧特性での最大電力点における第1の電流と第1の電圧の値を抽出し、前記第1の電流に対応する、前記動作温度での正常時の第2の電圧を算出し、前記第2の電圧と前記第1の電圧との比較に基づいて、前記第1の電流−電圧特性の、正常状態からの電圧の負方向への移動量を評価して、前記太陽電池モジュール内の断線に起因した異常の有無を判別する、
    太陽電池検査システム。
  7. 請求項1に記載の太陽電池検査システムにおいて、
    前記検査部は、前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域以外における傾きに基づいて、前記太陽電池モジュール内の太陽電池セルにおけるシャント抵抗の値を推定し、前記シャント抵抗の値に基づいて、前記シャント抵抗に起因した異常の有無を判別する、
    太陽電池検査システム。
  8. 1つもしくは直列接続された複数の太陽電池モジュールからなる太陽電池ストリングの異常の有無を検査する太陽電池検査方法であって、
    前記太陽電池ストリングの第1の電流−電圧特性を測定する工程と、
    前記第1の電流−電圧特性に基づいて、前記太陽電池ストリングの動作温度を算出する工程と、
    前記動作温度に基づいて、前記太陽電池ストリングの正常状態での第2の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値として取り扱う基準勾配を算出する工程と、
    前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域における傾きに係る値である測定勾配を算出する工程と、
    前記基準勾配と前記測定勾配との比較に基づいて前記太陽電池ストリングの異常の有無を判定する工程と、を有する、
    太陽電池検査方法。
  9. 請求項8に記載の太陽電池検査方法において、
    さらに、前記第1の電流−電圧特性における第1の短絡電流と第1の開放電圧と、を抽出する工程を有し、
    前記動作温度を算出する工程では、前記第1の開放電圧と、基準状態における第2の開放電圧と、に基づいて前記動作温度を算出し、
    さらに、前記第1の短絡電流と、基準状態における第2の短絡電流と、前記動作温度と、に基づいて、前記太陽電池ストリングにおける日射量を算出する工程を有し、
    前記測定勾配を算出する工程では、前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域から2点を抽出し、前記各点における電流と電圧の値、前記短絡電流、および前記日射量の値に基づいて前記測定勾配を算出する、
    太陽電池検査方法。
  10. 請求項8または9に記載の太陽電池検査方法において、
    前記動作温度を算出する工程では、前記太陽電池ストリングについて温度センサにより測定された値を前記動作温度とする、
    太陽電池検査方法。
  11. 請求項9に記載の太陽電池検査方法において、
    前記日射量を算出する工程では、前記太陽電池ストリングについて日射計により測定された値を前記日射量とする、
    太陽電池検査方法。
  12. 請求項8に記載の太陽電池検査方法において、
    さらに、前記基準勾配と前記測定勾配との比較に基づいて前記太陽電池モジュール内の太陽電池セルにおける直列抵抗の値を推定する工程と、
    推定した前記直列抵抗の値に基づいて、前記直列抵抗に起因した異常の有無を判別する工程と、を有する、
    太陽電池検査方法。
  13. 請求項8に記載の太陽電池検査方法において、
    さらに、前記第1の電流−電圧特性での最大電力点における第1の電流と第1の電圧の値を抽出し、前記第1の電流に対応する、前記動作温度での正常時の第2の電圧を算出する工程と、
    前記第2の電圧と前記第1の電圧との比較に基づいて、前記第1の電流−電圧特性の、正常状態からの電圧の負方向への移動量を評価して、前記太陽電池モジュール内の断線に起因した異常の有無を判別する工程と、を有する、
    太陽電池検査方法。
  14. 請求項8に記載の太陽電池検査方法において、
    さらに、前記第1の電流−電圧特性のダイオード領域以外における傾きに基づいて、前記太陽電池モジュール内の太陽電池セルにおけるシャント抵抗の値を推定する工程と、
    前記シャント抵抗の値に基づいて、前記シャント抵抗に起因した異常の有無を判別する工程と、を有する、
    太陽電池検査方法。




JP2015561080A 2014-02-04 2014-02-04 太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法 Active JP6310948B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/052548 WO2015118608A1 (ja) 2014-02-04 2014-02-04 太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015118608A1 true JPWO2015118608A1 (ja) 2017-03-23
JP6310948B2 JP6310948B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=53777449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015561080A Active JP6310948B2 (ja) 2014-02-04 2014-02-04 太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6310948B2 (ja)
WO (1) WO2015118608A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017051057A (ja) * 2015-09-04 2017-03-09 株式会社エヌ・ピー・シー 太陽電池式センサーユニット
FR3057359B1 (fr) * 2016-10-06 2018-11-16 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Procede de surveillance et de diagnostic d'une architecture photovoltaique
JP6759081B2 (ja) * 2016-11-30 2020-09-23 株式会社日立製作所 太陽電池特性の把握方法および太陽光発電制御システム
JP7204494B2 (ja) * 2019-01-09 2023-01-16 河村電器産業株式会社 太陽光発電用点検盤
JP7217674B2 (ja) * 2019-06-13 2023-02-03 株式会社日立パワーソリューションズ 並列抵抗計算装置、太陽電池制御システム、並列抵抗計算方法
JP6633242B1 (ja) * 2019-11-07 2020-01-22 株式会社ミライト 太陽電池モジュールの劣化判別方法及び劣化判別装置
FR3118363B1 (fr) 2020-12-17 2023-06-30 Commissariat Energie Atomique Procédé et système d'estimation de la puissance électrique fournie par un module photovoltaïque
FR3118361B1 (fr) 2020-12-17 2023-06-30 Commissariat Energie Atomique Procédé et système d'estimation de la puissance électrique fournie par un module photovoltaïque
JP2022102138A (ja) * 2020-12-25 2022-07-07 学校法人帝京大学 太陽電池モジュールの異常判定システムおよび太陽電池モジュールの異常判定方法
CN112953385A (zh) * 2021-03-04 2021-06-11 深圳黑晶光电技术有限公司 一种光伏系统控制器、光伏系统及控制方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168559A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Tohoku Univ 評価方法、評価装置、評価プログラム、太陽電池解析評価方法
JP2011066320A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Tokyo Univ Of Science 太陽電池アレイの診断方法、及びパワーコンディショナ
WO2012075172A2 (en) * 2010-11-30 2012-06-07 Ideal Power Converters Inc. Photovoltaic array systems, methods, and devices and improved diagnostics and monitoring
JP2012156343A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Hitachi Ltd 太陽光発電システム、異常検出方法、及び異常検出システム
JP2012160498A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Hitachi Ltd 太陽電池の特性演算方法及び太陽光発電システム
JP2013070046A (ja) * 2011-09-08 2013-04-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 太陽電池の欠陥不良検出方法及び装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168559A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Tohoku Univ 評価方法、評価装置、評価プログラム、太陽電池解析評価方法
JP2011066320A (ja) * 2009-09-18 2011-03-31 Tokyo Univ Of Science 太陽電池アレイの診断方法、及びパワーコンディショナ
WO2012075172A2 (en) * 2010-11-30 2012-06-07 Ideal Power Converters Inc. Photovoltaic array systems, methods, and devices and improved diagnostics and monitoring
JP2012156343A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Hitachi Ltd 太陽光発電システム、異常検出方法、及び異常検出システム
JP2012160498A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Hitachi Ltd 太陽電池の特性演算方法及び太陽光発電システム
JP2013070046A (ja) * 2011-09-08 2013-04-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 太陽電池の欠陥不良検出方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015118608A1 (ja) 2015-08-13
JP6310948B2 (ja) 2018-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6310948B2 (ja) 太陽電池検査システムおよび太陽電池検査方法
US9998071B2 (en) Failure diagnosis method and failure diagnosis system for photovoltaic system
US10340849B2 (en) Diagnosis system and diagnosis method for photovoltaic power generation system
US9506971B2 (en) Failure diagnosis method for photovoltaic power generation system
JP5723611B2 (ja) 太陽光発電システム、異常検出方法、及び異常検出システム
US9837957B2 (en) Diagnostic method for solar power system and monitoring device
Li et al. A fast MPPT-based anomaly detection and accurate fault diagnosis technique for PV arrays
US20120053867A1 (en) System and methods for high-precision string-level measurement of photovoltaic array performance
US10742166B2 (en) Method for the electrical characterization of a photovoltaic cell
JP6012874B2 (ja) 太陽光発電検査システムおよび太陽光発電検査方法
US20160233830A1 (en) Solar Power Generation System and Failure Diagnosis Method Therefor
US9876468B2 (en) Method, system and program product for photovoltaic cell monitoring via current-voltage measurements
Dhimish et al. Novel open-circuit photovoltaic bypass diode fault detection algorithm
JP2015080399A (ja) 太陽電池モジュールの劣化判別方法
Livera et al. Advanced failure detection algorithms and performance decision classification for grid-connected PV systems
CN111245364B (zh) 确定电气系统的校正的电流-电压特性曲线的方法
JP2018064360A (ja) 太陽光発電システムおよび太陽光発電制御システム
JP6354946B2 (ja) 太陽光発電システムの異常診断方法
Golive et al. Investigation of accuracy of various STC correction procedures for IV characteristics of PV modules measured at different temperature and irradiances
JP2017103892A (ja) 太陽電池モジュールの評価装置、評価方法および評価プログラム
Voutsinas et al. A survey of fault detection and identification methods for Photovoltaic systems based on IV curves
Ospina et al. Quantification of Photovoltaic Modules Degradation in a String Using Model Based Indicators
JP2020204818A (ja) 太陽電池の性能評価方法ならびに太陽電池の性能評価装置、太陽電池の性能評価プログラムおよび記録媒体
Ma et al. Power Output Prediction of Individual Photovoltaic Modules Under Operating Photovoltaic System Conditions
JP2021090319A (ja) 光電変換素子のi−v特性データ決定プログラム及びi−v特性データ決定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6310948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250