JPWO2015115113A1 - 穿刺補助器具および穿刺器具セット - Google Patents

穿刺補助器具および穿刺器具セット Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015115113A1
JPWO2015115113A1 JP2015559831A JP2015559831A JPWO2015115113A1 JP WO2015115113 A1 JPWO2015115113 A1 JP WO2015115113A1 JP 2015559831 A JP2015559831 A JP 2015559831A JP 2015559831 A JP2015559831 A JP 2015559831A JP WO2015115113 A1 JPWO2015115113 A1 JP WO2015115113A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
puncture
syringe
pair
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015559831A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6404837B2 (ja
Inventor
正臣 今井
正臣 今井
るり子 飯渕
るり子 飯渕
学 有延
学 有延
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Publication of JPWO2015115113A1 publication Critical patent/JPWO2015115113A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6404837B2 publication Critical patent/JP6404837B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/42Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests having means for desensitising skin, for protruding skin to facilitate piercing, or for locating point where body is to be pierced
    • A61M5/425Protruding skin to facilitate piercing, e.g. vacuum cylinders, vein immobilising means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31511Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/32Needles; Details of needles pertaining to their connection with syringe or hub; Accessories for bringing the needle into, or holding the needle on, the body; Devices for protection of needles
    • A61M5/3287Accessories for bringing the needle into the body; Automatic needle insertion
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/32Needles; Details of needles pertaining to their connection with syringe or hub; Accessories for bringing the needle into, or holding the needle on, the body; Devices for protection of needles
    • A61M5/3293Needles; Details of needles pertaining to their connection with syringe or hub; Accessories for bringing the needle into, or holding the needle on, the body; Devices for protection of needles characterised by features of the needle hub
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/46Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests having means for controlling depth of insertion
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M2210/00Anatomical parts of the body
    • A61M2210/08Limbs
    • A61M2210/083Arms

Abstract

肘の肘関節伸側部の皮膚への自己による皮下注射を容易に行えるようにする穿刺補助器具および穿刺器具セットを提供することである。【解決手段】互いに対向し且つ開閉自在に組み合わされる一対の板状の挟持部(13、114)と、一対の前記挟持部(13、14)を互いに閉じる方向に付勢する付勢部(15)と、一対の前記挟持部(13、14)を互いに開く方向に操作可能な一対の開放用摘み部(16、17)と、一対の前記挟持部(13、14)の間に設けられ、一対の前記挟持部(13、14)の間隔を押し広げるロッド部(4)が挿入されるロッド挿入部(23)と、を有することを特徴とする穿刺補助器具(2)、および上記穿刺補助器具(2)と、前記ロッド部(4)が押し子(5)に設けられた注射器(3)と、を有することを特徴とする穿刺器具セット(1)。

Description

本発明は、薬剤を皮下注射する際に用いることができる穿刺補助器具および穿刺器具セットに関する。
従来から、薬剤(薬液)を皮下注射する際には、皮膚に穿刺される針を備え、この針を通して薬剤を皮内や皮下に注入するようにした穿刺器具が用いられている(例えば特許文献1参照)。
このような穿刺器具を用いて薬剤を皮下注射する際には、その注射部位として、領域が広く見やすい位置にあるために薬剤を投与し易く、また、穿刺器具の針を穿刺するにあたって皮膚を摘み易いなどの理由から、主に上腕部や腹部、大腿部、臀部などが選択されてきた。
しかしながら、これらの部位の多くは皮膚があまり伸展することができず、通常、投与可能な薬剤量の上限は、1mlと言われている。また、投与する薬剤の量を制限したとしても、投与された薬剤が皮下の神経の自由終末を圧迫することによる侵襲や、薬剤の特徴(pHや界面活性剤)により強い痛みが生じることになる。皮下注射は基本的に無麻酔下で行われ、また、継続的に多数回の注射を要する薬剤も多いため、注射時の痛みを低減することが求められてきた。
そこで、上記部位に代えて、肘の肘関節伸側部の皮膚に皮下注射を行う方法が提案されている。肘の肘関節伸側部の皮膚は、他の部位の皮膚よりも伸展がし易く、また、解剖学的に主な神経や血管が存在しないことから、他の部位よりも痛みを伴わずに多量の薬剤を皮下注射することができる。
特開2008−295590号公報
近年、生物学的製剤など皮下注射により投与される薬剤が増加しており、また、薬剤の効果の持続期間を長くするために多量の薬剤を一度に投与する傾向が認められている。また、関節リウマチや多発性硬化症の治療では、薬剤によっては自己による皮下注射(自己投与)も認められている。したがって、自分の肘の肘関節伸側部の皮膚に自己による皮下注射を行うことができれば、通院や入院回数を減らすなど利便性の向上に繋がることになる。
しかしながら、肘の肘関節伸側部の皮膚は同じ側の手で触れることができない部位であるため、作業を片手で行う必要があり、そのため、自分の肘の肘関節伸側部の皮膚に自己による皮下注射を行うことは困難であった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、肘の肘関節伸側部の皮膚への自己による皮下注射を容易に行えるようにする穿刺補助器具、または穿刺補助器具および穿刺器具のセットを提供することにある。
本発明の穿刺補助器具は、互いに対向し且つ開閉自在に組み合わされる一対の板状の挟持部と、一対の前記挟持部を互いに閉じる方向に付勢する付勢部と、一対の前記挟持部を互いに開く方向に操作可能な一対の開放用摘み部と、一対の前記挟持部の間に設けられ、一対の前記挟持部の間隔を押し広げるロッド部が挿入されるロッド挿入部と、を有することを特徴とする。
本発明の穿刺補助器具は、上記構成において、前記付勢部は、一方の前記挟持部に支持される第1板状片、他方の前記挟持部に支持される第2板状片および前記第1板状片と前記第2板状片とを連ねる湾曲片を備えたU字形状の板バネであり、前記第1板状片と前記第2板状片との間に前記ロッド挿入部が設けられるのが好ましい。
また、本発明の穿刺補助器具は、上記構成において、前記ロッド挿入部は、その断面積が、前記ロッド部の断面積よりも小さい部分を有するのが好ましい。
さらに、本発明の穿刺補助器具は、上記構成において、前記ロッド挿入部が、その断面積が入口側から内部側に向けて徐々に小さくなる部分を有し、前記ロッド部が前記ロッド挿入部に挿入されるに連れて一対の前記挟持部の間隔が徐々に押し広げられる構成とされるのが好ましい。
さらに、本発明の穿刺補助器具は、上記構成において、少なくとも一方の前記挟持部の側部に、注射器の針が挿通される穿刺ガイド部が設けられるのが好ましい。
さらに、本発明の穿刺補助器具は、上記構成において、前記穿刺ガイド部が、前記注射器の針支持部の外径よりも小さい内径のガイド孔を備えたリング状に形成されているのが好ましい。
本発明は、上記穿刺補助器具および穿刺器具セットに関するものである。穿刺器具セットは、上記穿刺補助器具と、前記ロッド部が押し子に設けられた注射器と、を有することを特徴とする。
本発明の穿刺器具セットは、上記構成において、前記ロッド部は、その断面積が先端に向けて徐々に小さくなる形状に形成され、前記ロッド挿入部に挿入されるに連れて一対の前記挟持部の間隔を徐々に押し広げる構成とされるのが好ましい。
本発明の穿刺補助器具および穿刺器具セットを用いて行うことができる薬剤投与方法(薬液注入方法)には、例えば以下のものがある。
穿刺補助器具の集皮部で肘の肘関節伸側部の皮膚を摘む皮膚摘み工程と、肘の肘関節伸側部の皮膚を摘んだ前記穿刺補助器具の注射器挿入部に注射器をセットする注射器セット工程と、前記集皮部により摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚に前記注射器の針を穿刺する穿刺工程と、前記注射器の押し子を押して前記針から肘の肘関節伸側部の皮膚内に薬剤を注入する薬剤注入工程と、前記集皮部により摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚から前記注射器の針を抜去する針抜去工程と、を有することを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記針抜去工程の後に、肘の肘関節伸側部の皮膚を摘んでいる前記集皮部の力を解除する解除工程を有することを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記集皮部は互いに対向する一対の板状の挟持部からなり、前記穿刺工程において、前記注射器の針を、一対の前記挟持部の間において、前記挟持部と平行に該挟持部の側方から皮膚に穿刺することを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記皮膚摘み工程において、一対の前記挟持部を腕の長手方向に対して直交する姿勢として前記集皮部により肘の肘関節伸側部の皮膚を摘むことを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記薬剤注入工程において、一対の前記挟持部の間に設けられたロッド挿入部にロッド部を挿入して一対の前記挟持部の間隔を徐々に押し広げることを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記注射器の針の皮膚への穿刺深さを規定する穿刺深さ規定工程を有することを特徴とする、薬剤投与方法。
上記構成を前提とし、前記皮膚摘み工程の前に、肘の肘関節伸側部の皮膚を寄せ集める寄せ集め工程を有することを特徴とする、薬剤投与方法。
本発明によれば、肘の肘関節伸側部の皮膚を穿刺補助器具により安定して摘み、穿刺補助器具により摘まれた皮膚に注射器の針を穿刺して皮下に薬剤を投与することができるので、自己による皮下注射を容易且つ安全に行うことができる。
本発明の第1の実施の形態である穿刺器具セットを構成する穿刺補助器具および注射器の斜視図である。 (a)は図1に示す穿刺補助器具の縦断面図であり、(b)は同図(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 図1に示す注射器の押し子の斜視図である。 図1に示す穿刺補助器具により肘の肘関節伸側部の皮膚を摘む手順を示す図であり、(a)は皮膚を摘む前の状態を示し、(b)は皮膚を摘んだ後を示す。 穿刺補助器具により摘まれた皮膚に注射器の針を穿刺する手順を示す図であり、(a)は穿刺ガイド部に注射器をセットした状態を示し、(b)は注射器の針を皮膚に穿刺した状態を示す。 注射器の押し子を押して皮膚に薬液を注入した状態を示す図である。 ロッド挿入部にロッド部が挿入されて一対の挟持部が押し開かれる様子を示す断面図であり、(a)はロッド挿入部にロッド部を挿入する前の状態を示し、(b)はロッド挿入部にロッド部を挿入した後の状態を示す。 図3に示すロッド部の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態である穿刺補助器具、および穿刺器具セットを構成する穿刺補助器具および注射器の斜視図である。 図9に示す穿刺補助器具により肘の肘関節伸側部の皮膚を摘む手順を示す図であり、(a)は皮膚を摘む前の状態を示し、(b)は皮膚を摘んだ後を示す。 (a)は挟持部により摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚の状態を詳細に示す断面図であり、(b)は同図(a)におけるB−B線に沿う断面図である。 穿刺補助器具により摘まれた皮膚に注射器の針を穿刺する手順を示す図であり、(a)は注射器挿入部に注射器をセットした状態を示し、(b)は注射器の針を皮膚に穿刺した状態を示す。 注射器の押し子を押して皮膚に薬液を注入する様子を示す図である。 図9に示す穿刺補助器具を用いた薬剤投与方法の他の手順を説明するための図であり、(a)は皮膚を摘む前の状態を示し、(b)は皮膚を摘んだ後を示す。 図9に示す穿刺補助器具の変形例を示す斜視図である。 図15に示す穿刺補助器具における注射器挿入部の配置を説明するための図である。 (a)は他の発明である穿刺器具セットを構成する穿刺補助器具および注射器の斜視図であり、(b)は(a)に示す穿刺補助器具の側面図である。 (a)は図17に示す穿刺補助器具により摘まれた皮膚に注射器の針を穿刺した状態を示す斜視図であり、(b)はその断面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について図1〜図8を参照して例示説明する。
図1に示す本発明の第1の実施の形態である穿刺器具セット1は、例えば関節リウマチや多発性硬化症等の各種治療において、生物学的製剤などの薬剤を肘の肘関節伸側部の皮膚に皮下注射する際に用いられるものである。この穿刺器具セット1は、穿刺補助器具2と注射器3とを有している。注射器3は、穿刺補助器具2に対応する押し子サイドロッド部4が押し子5に設けられたものである。
図1、図2に示すように、穿刺補助器具2は、第1の挟持片11と第2の挟持片12とを備えている。第1の挟持片11と第2の挟持片12はそれぞれ長方形状の板体として構成され、その外形を略一致させた配置で互いに厚み方向に組み合わされている。第2の挟持片12の内側面(第1の挟持片11の側を向く面)の長手方向の中間部分には、その幅方向に向けて真っ直ぐに延びるとともに第1の挟持片11の内側面(第2の挟持片12の側を向く面)に向けて突出する凸片部12aが一体に設けられており、この凸片部12aの上面に第1の挟持片11の内側面が当接している。凸片部12aの上面はこれらの挟持片11、12の側方側から見て円弧状に湾曲しており、第1の挟持片11は凸片部12aの上面を支点として第2の挟持片12に対して相対的に回動することができるようになっている。
第1の挟持片11と第2の挟持片12は、例えばアクリル系樹脂やABS樹脂等の合成樹脂製とすることができるが、ステンレス鋼板やアルミニウム合金等により形成された金属製など他の材質により形成されたものとすることもできる。
また、第1の挟持片11と第2の挟持片12は、上記した凸片部12aにより支持されて互いに相対回動可能に組み合わされる構成に限らず、例えばヒンジ(蝶番)等の他の回動機構を用いて互いに相対回動可能に組み合わされる構成とすることもできる。
第1の挟持片11の凸片部12aに当接する部分よりも先端側(図1、図2中において上方側)の部分は板状の第1の挟持部13となっており、第2の挟持片12の凸片部12aよりも先端側の部分は、第1の挟持部13に対向する板状の第2の挟持部14となっている。これら一対の挟持部13、14は、第1の挟持片11と第2の挟持片12とが相対的に回動することにより、互いの間隔を接近・離反させるように開閉することができる。そして、開閉する第1の挟持部13と第2の挟持部14は、これらの間に肘の肘関節伸側部の皮膚を挟み込んだ状態で閉じることで当該皮膚を摘むことができる。また、第1の挟持部13と第2の挟持部14を開くことにより、これらで摘んだ皮膚を開放することができる。なお、各挟持部13、14の内側面には、それぞれ例えば図示するような幅方向に延びる4条の溝13a、14aなど、摘んだ皮膚に対する滑り止めの構成を設けることができる。このような第1の挟持部13と第2の挟持部14は集皮部Gを構成する。
穿刺補助器具2には付勢部としての板バネ15が装着されている。第1の挟持部13と第2の挟持部14は、この板バネ15により互いに閉じる方向つまり互いに接近する方向に付勢され、自然状態において互いに当接するようにされている。なお、第1の挟持部13と第2の挟持部14は、自然状態において規定の間隔を空けて離れるように構成することもできる。
より具体的には、図2に示すように、板バネ15は、第1板状片15aと第2板状片15bとが湾曲片15cにより連ねられたU字形状に形成されている。第1の挟持片11と第2の挟持片12の外側面には、それぞれ長手方向に沿って延びる凹部11a、12bが設けられ、板バネ15の第1板状片15aは第1の挟持片11に設けられた凹部11aに配置されて第1の挟持部13に支持され、板バネ15の第2板状片15bは第2の挟持片12に設けられた凹部12bに配置されて第2の挟持部14に支持されている。各凹部11a、12bの基端側には、それぞれ挟持片11、12を厚み方向に貫通する貫通孔11b、12cが設けられ、板バネ15の湾曲片15cはこれらの貫通孔11b、12cを通して第1板状片15aと第2板状片15bとを連結している。また、第1板状片15aと第2板状片15bの先端にはそれぞれ円柱状の係止部15dが一体に設けられ、これらの係止部15dが、それぞれ凹部11a、12bの底面に設けられた係止溝11c、12dに係合することにより、板バネ15の第1の挟持片11や第2の挟持片12からの離脱が防止されるとともに、第1の挟持片11と第2の挟持片12との組み合わせ状態が保持されるようになっている。
板バネ15としては、例えばバネ鋼やステンレス鋼等の鋼板により形成された金属製の板バネを用いることができるが、例えば樹脂製の板バネとすることもできる。また、付勢部としては、上記した構成の板バネ15に限らず、例えば弦巻バネやトーションスプリング、ゴム等の弾性材料を用いたものなど、第1の挟持部13と第2の挟持部14とを互いに閉じる方向に付勢することができるものであれば、他の構成とすることもできる。
第1の挟持片11の凸片部12aに当接する部分よりも基端側(第1の挟持部13が設けられる側とは反対側)の部分は第1の開放用摘み部16となっており、第2の挟持片12の凸片部12aよりも基端側(第2の挟持部14が設けられる側とは反対側)の部分は第2の開放用摘み部17となっている。第1の挟持部13と第2の挟持部14とが閉じた状態では、第1の開放用摘み部16と第2の開放用摘み部17は互いに間隔を空けて対向しており、例えばこれらの開放用摘み部16、17を2本の指で挟むように摘んで互いを接近させる方向に操作することにより、第1の挟持片11と第2の挟持片12とを相対的に回動させて一対の挟持部13、14を開くことができる。開放用摘み部16、17の操作が解除されると、板バネ15のバネ力により一対の挟持部13、14は閉じた状態に復帰する。つまり、これらの開放用摘み部16、17を操作することにより、一対の挟持部13、14を開閉させることができる。なお、各開放用摘み部16、17の外側面には、例えば図示するように、幅方向に延びる3条のリブ16a、17aなどの滑り止めの構成を設けることができる。
このようなクリップ状の穿刺補助器具2の構成により、開放用摘み部16、17を2本の指で挟むように摘んで一対の挟持部13、14を開き、この状態で一対の挟持部13、14を肘の肘関節伸側部の皮膚に垂直方向から押し付け、次いで開放用摘み部16、17の操作を開放することで、一対の挟持部13、14の間で当該皮膚を摘んで保持することができる。
第2の挟持片12の基端には、その長手方向に向けて延びる保持片18が一体に設けられている。この保持片18は第2の挟持片12よりも薄い板状に形成され、第2の挟持片12に対してその外側面側に向けて僅かに傾斜している。一対の挟持部13、14の間で皮膚を摘んだ状態の下で、この保持片18を引くことにより、挟持部13、14により摘まれた皮膚にテンションをかけることができる。なお、保持片18には、例えば図示するような円形の孔18aやリブなどの滑り止めの構成を設けることができる。
第1の挟持部13の側部には第1の穿刺ガイド部(注射器挿入部)21が設けられ、第2の挟持部14の側部には第2の穿刺ガイド部(注射器挿入部)22が設けられている。これらの穿刺ガイド部21、22は、それぞれ円形のガイド孔21a、22aを備えたリング状に形成され、そのガイド孔21a、22aに注射器3を挿入することができるようになっている。第1の穿刺ガイド部21は、そのガイド孔21aが第1の挟持部13と第2の挟持部14との間に向けられた姿勢とされて第1の挟持部13の側部に一体に設けられ、第2の穿刺ガイド部22は、そのガイド孔22aが第1の挟持部13と第2の挟持部14との間に向けられた姿勢とされて第2の挟持部14の側部に一体に設けられている。これら2つの穿刺ガイド部21、22のガイド孔21a、22aの軸心は、一対の挟持部13、14が互いに接するように閉じられたときに一致する。
第1の挟持部13と第2の挟持部14との間にはロッド挿入部23が設けられている。本実施の形態では、ロッド挿入部23は、第1の挟持部13と第2の挟持部14との間の、凸片部12aと穿刺ガイド部21、22との間に挟まれた領域であって、板バネ15の第1板状片15aと第2板状片15bとの間に設けられ、第1の挟持部13と第2の挟持部14の側方に向けて開口している。図2(b)に示すように、第1の挟持片11の内側面と側面との間および第2の挟持片12の内側面と側面との間はそれぞれ面取りされた傾斜面24となっている。これにより、ロッド挿入部23は、その入口(開口端)における断面積が注射器3の押し子5に設けられた押し子サイドロッド部4の断面積よりも大きく、入口側から内部側に向けてその断面積が徐々に小さくなり、その中央部分においては押し子サイドロッド部4の断面積よりも小さい一定の断面積となる形状とされている。また、第1の挟持部13と第2の挟持部14とが閉じた状態における、ロッド挿入部23の断面積が一定となった中央部分における第1の挟持部13の内側面と第2の挟持部14との内側面との間隔は、ロッド挿入部23に挿入される押し子サイドロッド部4の幅寸法よりも小さくなっている。したがって、ロッド挿入部23に押し子サイドロッド部4が挿入されると、その挿入に連れて一対の挟持部13、14の間隔が押し子サイドロッド部4により徐々に押し広げられる。
図1に示すように、注射器3は、前述したロッド部としての押し子サイドロッド部4と押し子5とに加えて、外筒体31および針32を備えている。
外筒体31は一端が開放され、他端が針支持部31aで閉塞された円筒状に形成され、その内部は薬剤を収容する収容室となっている。押し子5は、外筒体31の内径に対応した外径の円柱状に形成され、外筒体31の開口端からその内部に挿入されて該外筒体31に軸方向に相対移動自在に装着されている。外筒体31や押し子5は、例えば樹脂製やガラス製とすることができる。また、押し子5は、その先端にゴム等の弾性体により形成されて外筒体31の内周面との間をシールするシール部材が装着された構成とすることもできる。
針支持部31aの軸心には針支持部31aよりも小径の円筒状のハブ31bが一体に設けられ、このハブ31bに針32が固定されている。針32は中空針となっており、その針先32aは斜めにカットされて鋭角に形成されている。また、針32はその基端部においてハブ31bに固定され、その内腔部はハブ31bを介して外筒体31の内部に連通している。なお、針32としては、例えばステンレス鋼やアルミニウム合金、チタン合金等の金属材料により形成されたものを用いることができる。
注射器3の針支持部31aの外径つまり外筒体31の外径は穿刺ガイド部21、22のガイド孔21a、22aの内径よりも大きくされており、注射器3のハブ31bの外径は穿刺ガイド部21、22のガイド孔21a、22aの内径よりも小さくされている。したがって、注射器3の針32およびハブ31bを、穿刺補助器具2の側方側から穿刺ガイド部21、22のガイド孔21a、22aに挿入することができる。また、針支持部31aが穿刺ガイド部21、22に当接することで、針32およびハブ31bの穿刺ガイド部21、22つまり一対の挟持部13、14の内側への挿入深さを規制することができる。
外筒体31の開口端には、その径方向外側に向けて延びる一対の指掛けフランジ31cが対称配置で一体に設けられている。一方、押し子5の基端には円板状の押し込み用フランジ5aが一体に設けられている。これにより、外筒体31の一対の指掛けフランジ31cに人差し指と中指を掛けるとともに、押し子5の押し込み用フランジ5aに親指を掛け、当該親指で押し子5を外筒体31の内部に向けて押すことで、外筒体31の内部に収容された薬剤を針32の針先32aから外部に注出させる操作を容易に行うことができる。
図3に示すように、押し子サイドロッド部4は押し子5に設けられている。より具体的には、押し子サイドロッド部4は、押し子5よりも長尺で矩形断面の棒状に形成され、その基端において押し子5の押し込み用フランジ5aの下面に一体に連結されている。また、押し子サイドロッド部4は、押し子5の径方向外側に押し子5に対して間隔を空けて配置され、押し子5の軸方向に沿って延びるように押し子5と平行に配置されている。押し子サイドロッド部4の先端は面取りにより鋭角な形状とすることができる。
本実施の形態のように、押し子5に押し子サイドロッド部4を一体に設ける場合には、これらを樹脂材料の射出成形により形成するのが好ましい。なお、押し子サイドロッド部4は、押し子5に一体に設けられる構成に限らず、例えば締結部材や接着剤等を用いて、あるいは嵌め込み等により押し子5に固定される構成とすることもできる。
また、ロッド部は、上記のように注射器3の押し子5と一体に設けられた押し子サイドロッド部4に限らず、押し子5とは別に単独で設けられる構成とすることもできる。この場合、ロッド部は、押し子5の作動とは別に単体で操作されることができる。
外筒体31の外周面の一対の指掛けフランジ31cに対して90度ずれた位置には、針支持部31aの部分から軸方向に沿って延びるトンネル状のロッド支持部33が一体に設けられている。ロッド支持部33の内部には押し子サイドロッド部4が挿通され、ロッド支持部33は、その内面において押し子サイドロッド部4の外面に摺接して押し子サイドロッド部4を摺動自在に支持する。
このような構成により、薬剤を針32の針先32aから注出させるために押し子5を外筒体31の内部つまり針32の側に向けて押し込むと、その押し込みとともに押し子サイドロッド部4が外筒体31の先端側から針32と平行に徐々に突出する。
次に、図4〜図7に基づいて、本発明の第1の実施の形態である穿刺器具セット1を用いて肘の肘関節伸側部の皮膚Sに薬剤を皮下注射する薬剤投与方法(薬液注入方法)の手順について説明する。
まず、穿刺補助器具2の一対の挟持部13、14つまり集皮部Gで肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘む皮膚摘み工程を行なう。皮膚摘み工程においては、図4(a)に示すように、一対の開放用摘み部16、17を、例えば2本の指で挟むように摘んで一対の挟持部13、14を開く。なお、第2の開放用摘み部17の内側面は、保持片18に向けて徐々に薄くなるように切り欠かれており、一対の挟持部13、14が開かれたときに第1の開放用摘み部16を内側面がこの切り欠き部分に至るようにして、一対の挟持部13、14の開度を大きくすることができる。
次に、この状態で一対の挟持部13、14を肘の肘関節伸側部の皮膚Sに垂直方向から押し付け、開放用摘み部16、17に加えていた操作力を開放して、図4(b)に示すように、これらの挟持部13、14の間で当該皮膚Sを摘んで保持する。このとき、摘んだ皮膚Sが一対の挟持部13、14の間の穿刺ガイド部21、22が設けられた部位にまで達するようにする。一対の挟持部13、14には板バネ15からこれらを閉じる方向にバネ力が加えられているので、挟持部13、14に摘まれた皮膚Sは挟持部13、14の間で圧迫された状態となっている。
皮膚摘み工程においては、一対の挟持部13、14を、皮下注射の対象となる腕の、当該腕を伸ばした状態における長手方向に対して直交する姿勢、つまり一対の挟持部13、14が腕の長手方向に沿って並ぶ姿勢として皮膚Sを摘むのが好ましい。穿刺補助器具2をこのような姿勢として皮膚Sを摘むことにより、穿刺ガイド部21、22の少なくとも何れか一方が伸ばした腕の側方に向くようにして、後述する注射器3の穿刺ガイド部21、22へのセットおよび皮膚Sへの穿刺を容易に行い得るようにすることができる。
一対の挟持部13、14の間により多くの皮膚Sを摘むために、皮膚摘み工程の前に、肘の肘関節伸側部の皮膚Sをより摘み易い形状となるように寄せ集める、寄せ集め工程を行うこともできる。寄せ集め工程は、例えば、皮膚摘み工程と同様の作業により一対の挟持部13、14の間で皮膚Sを摘み、摘んだ皮膚Sを一度離してから再度、挟持部13、14を開き直して更に広範囲の皮膚Sを摘む方法で行うことができる。この場合、一対の挟持部13、14のそれぞれの先端部に、例えば粘着材や凹凸形状等を設けておき、より皮膚Sを集め易く構成しておくこともできる。
なお、寄せ集め工程は、上記方法に限らず、穿刺補助器具2を用いずに手で皮膚Sを寄せ集めたり、他の器具を用いて皮膚Sを寄せ集めたりする方法で行うこともできる。
一対の挟持部13、14で皮膚Sを摘んだ後、必要に応じて保持片18を引くことで、挟持部13、14により摘まれた皮膚Sにテンションをかけることができる。
穿刺補助器具2により皮膚Sが摘まれると、次に注射器セット工程として、穿刺ガイド部21、22の何れか一方に注射器3をセットする。本実施の形態においては、図5(a)に示すように、注射器セット工程においては、注射器3の針32を穿刺補助器具2の側方から穿刺ガイド部22のガイド孔22aに挿入することで注射器3を穿刺ガイド部22にセットする。このとき、注射器3を、押し子サイドロッド部4の先端がロッド挿入部23の開口端と対向する姿勢とする。このように、注射器3を穿刺ガイド部21、22にセットするようにしたので、注射器3を容易かつ正確に穿刺補助器具2にセットすることができる。
次に、図5(b)に示すように、穿刺工程として、穿刺ガイド部22にセットされた注射器3を一対の挟持部13、14の間に向けて、つまり挟持部13、14により摘まれた皮膚Sに向けて押し込み、注射器3の針32を皮膚Sに穿刺する。したがって、針32は、一対の挟持部13、14の間において、挟持部13、14に平行に且つ該挟持部13、14の側方側から、つまり挟持部13、14に摘まれた皮膚Sの側方側から皮膚Sに穿刺される。
このとき、穿刺ガイド部22のガイド孔22aの内径は注射器3の針支持部31aの外径よりも小さくされているので、注射器3の穿刺ガイド部22への挿入量は、針支持部31aが穿刺ガイド部22に当接することにより所定の範囲に規制される。これにより、針32の皮膚Sへの穿刺深さが規定される(穿刺深さ規定工程)。したがって、注射器3が穿刺ガイド部22に不意に深く挿入されて、針32が皮膚Sに過度に深く穿刺されたり、皮膚Sを貫通したりすることを防止することができる。
注射器3の針32が皮膚Sに穿刺されると、次に薬剤注入工程として、図6に示すように、注射器3の押し子5を針32の側に向けて押して注射器3の針32から皮膚Sの内部に薬剤を注入する。
薬剤注入工程において押し子5が針32の側に向けて押し込まれると、押し子5とともに押し子サイドロッド部4がロッド支持部33から突出してロッド挿入部23に挿入される。図7(a)に示すように、押し子サイドロッド部4の図中上下方向となる高さ寸法は、皮膚Sを摘んだ状態における一対の挟持部13、14の内側面の上下の間隔よりも大きくなっている。そして、押し子サイドロッド部4がロッド挿入部23に挿入されると、押し子サイドロッド部4が各挟持部13、14の傾斜面24に当接し、押し子サイドロッド部4が挿入されるに連れて一対の挟持部13、14の間隔が押し子サイドロッド部4により徐々に押し広げられる。そして、図7(b)に示すように、押し子サイドロッド部4がロッド挿入部23の中間部分にまで達して各挟持部13、14の内側面の間に挟まれた状態となると、皮膚Sを摘んでいる一対の挟持部13、14の間隔つまり挟持部13、14の開度は一定となる。
このような構成により、穿刺補助器具2の一対の挟持部13、14の間で安定的に摘まれた皮膚Sに注射器3の針32から薬剤を注入しつつ皮膚Sを摘む挟持部13、14を徐々に開くことができるので、挟持部13、14に挟まれることにより生じている皮膚Sの圧迫を薬剤の注入に伴って徐々に開放して、薬剤が皮下の神経の自由終末を圧迫することによる侵襲を低減させ、皮下への多量の薬剤の投与を可能とすることができる。
図8に示すように、押し子サイドロッド部4は、その先端側にテーパ状先端部4aが設けられた構成とすることもできる。テーパ状先端部4aは、その先端側に向けて徐々に断面積が小さくなる形状となっている。この場合、一対の挟持部13、14に傾斜面24を設けることなく、押し子サイドロッド部4をこのテーパ状先端部4aにおいてロッド挿入部23に挿入することで、一対の挟持部13、14の間隔を徐々に押し広げることができる。なお、一対の挟持部13、14に傾斜面24を設けた構成に対して、テーパ状先端部4aが設けられた押し子サイドロッド部4を適用することもできる。テーパ状先端部4aのテーパ角を調整することで、薬剤の注入量に対して適切なタイミングないし程度で一対の挟持部13、14の間隔を徐々に押し広げることができる。
押し子5を規定の位置にまで押し込んで皮膚Sの内部への薬剤の注入が完了すると、注射器3を穿刺ガイド部22から引き出して、皮膚Sから注射器3の針32を抜去する針抜去工程を行う。
そして、針抜去工程の後、一対の開放用摘み部16、17を2本の指で挟むように摘んで、皮膚Sを摘んでいる一対の挟持部13、14の力を解除する解除工程を行う。なお、本実施例においては、穿刺補助器具2の一対の挟持部13、14の間で安定的に摘まれた皮膚Sに注射器3の針32から薬剤を注入する際、押し子サイドロッド部4により皮膚Sを摘む挟持部13、14の挟持力を徐々に弱めるため、皮膚Sを摘んでいる一対の挟持部13、14の力を解除する解除工程を省略することができる。これにより、注射器3により薬剤が注入された皮膚Sを、穿刺補助器具2の挟持部13、14により摘まれた状態から開放し、薬剤の投与が完了する。
このように、本発明の上記した第1の実施の形態によれば、肘の肘関節伸側部の皮膚Sを穿刺補助器具2により安定して摘み、穿刺補助器具2により摘まれた皮膚Sに注射器3の針32を側方から穿刺して皮膚S内に薬剤を投与することができる。したがって、一方の手で穿刺補助器具2を操作して他方の腕の肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘み、次いで、穿刺補助器具2を離した一方の手で注射器3を持ち、穿刺ガイド部21、22をガイドとして、穿刺補助器具2の側方側から注射器3の針32を穿刺補助器具2により摘まれた皮膚Sに穿刺することで、自己により、肘の肘関節伸側部の皮膚Sへの皮下注射を容易且つ安全に行うことができる。
また、自己により、肘の肘関節伸側部の皮膚Sへの皮下注射を行うことができるので、他の部位への皮下注射に比べて痛みを伴うことなく、多量の薬剤を投与することができる。また、肘の肘関節伸側部の皮膚Sには主要な神経が存在しないので、神経を傷つけることなく安全に注射器3の針32を皮膚Sに穿刺することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図9〜図16を参照して例示説明する。
図9に示す本発明の第2の実施の形態である穿刺器具セット101または穿刺補助器具102は、例えば関節リウマチや多発性硬化症等の各種治療において、生物学的製剤などの薬剤を肘の肘関節伸側部の皮膚に皮下注射する際に用いられるものである。この穿刺器具セット101は、穿刺補助器具102と注射器103とから成る。単独の穿刺補助器具102については、皮下注射に用いる注射器として、市販されている一般的な注射器を用いることも可能である。
穿刺補助器具102は、第1の挟持片111と第2の挟持片112とを備えている。
第1の挟持片111と第2の挟持片112は、例えばアクリル系樹脂やABS樹脂等の合成樹脂製とすることができるが、ステンレス鋼板やアルミニウム合金等により形成された金属製など他の材質により形成されたものとすることもできる。
第1の挟持片111の先端側(図9において上方側)には一対の脚部111aが設けられている。これらの脚部111aは、それぞれ第2の挟持片112との間隔を広めるように外側に湾曲した形状となっており、互いに間隔を空けて並べて配置されている。同様に、第2の挟持片112の先端側(図9において上方側)には一対の脚部112aが設けられている。これらの脚部112aは、それぞれ第1の挟持片111との間隔を広めるように外側に湾曲した形状となっており、互いに間隔を空けて並べて配置されている。
第1の挟持片111と第2の挟持片112は、略対称な形状となっており、その外形を略一致させた配置で互いに組み合わされている。
第1の挟持片111の内側面(第2の挟持片112の側を向く面)の長手方向の中間部分には一対のヒンジ片111bが内向きに突出して一体に設けられ、第2の挟持片112の内側面(第1の挟持片111の側を向く面)の長手方向の中間部分には一対のヒンジ片112bが内向きに突出して一体に設けられている。第1の挟持片111の一対のヒンジ片111bは、それぞれ対応する第2の挟持片112の一対のヒンジ片112bの内側に重ねて配置され、図示しないピン部によりヒンジ片112bに対して相対的に回動自在に連結されている。つまり、第1の挟持片111はヒンジ片111b、112bのピン部を中心として第2の挟持片112に対して相対的に回動することができる。
第1の挟持片111と第2の挟持片112は、上記したヒンジ片111b、112bにより互いに相対回動可能に組み合わされる構成に限らず、他の回動機構を用いて互いに相対回動可能に組み合わされる構成とすることもできる。
第1の挟持片111の一対の脚部111aの先端には、それぞれ第1の挟持部113が設けられており、第2の挟持片112の一対の脚部112aの先端には、それぞれ第2の挟持部114が設けられている。一方の第1の挟持部113は、その平坦な挟持面113aが、一方の第2の挟持部114の平坦な挟持面114aと対向するように当該第2の挟持部114と対向して配置されている。同様に、一方の第1の挟持部113は、その平坦な挟持面113aが、他方の第2の挟持部114の平坦な挟持面114aと対向するように当該第2の挟持部114と対向して配置されている。
なお、一対の第1の挟持部113と一対の第2の挟持部114は、上記した配置に限らず、例えば、斜向かいに配置される第1の挟持部113と第2の挟持部114とが、互いに、4つの挟持部113、114の中心位置を中心とした点対称となるような形状に形成された構成とすることもできる。この場合、互いに斜向かいに配置される第1の挟持部113の挟持面113aと第2の挟持部114の挟持面114aとが互いに平行となって対向し、互いに斜向かいに配置される他の2つの挟持部113、114の挟持面113a、114aが互いに平行となって対向する。このような構成とすることにより、各挟持部113、114の4つの挟持面113a、114aの何れもが、4つの挟持部113、114の中心位置を向くようにして皮膚Sをより安定して摘むことができる。
また、挟持部113、114は少なくとも3つあればよく、4つ以上の挟持部を設けることもできる。挟持部の数に拘わらず、全ての挟持部がこれらの中心位置を中心として円環状に並べて配置されるのが好ましい。
これら一対の挟持部113および一対の挟持部114は、第1の挟持片111と第2の挟持片112とが相対的に回動することにより、互いに接近・離反するように開閉することができる。そして、開閉する第1の挟持部113と第2の挟持部114は、これらの間に肘の肘関節伸側部の皮膚Sを挟み込んだ状態で閉じることで当該皮膚Sを摘むことができる。また、第1の挟持部113と第2の挟持部114を開くことにより、これらで摘んだ皮膚Sを開放することができる。このように互いに開閉自在に組み合わされた第1の挟持部113と第2の挟持部114は、皮膚Sを集めて摘む集皮部Gを構成する。
第1の挟持片111に設けられた一対の挟持部113は、その相互間に一体に設けられた円弧状の第1のアーチ部113bにより互いに連結されている。同様に、第2の挟持片112に設けられた一対の挟持部114は、その相互間に一体に設けられた円弧状の第2のアーチ部114bにより互いに連結されている。これらのアーチ部113b、114bは、それぞれ互いの間隔を広める方向に湾曲している。
穿刺補助器具102には付勢部としての一対のC形バネ115が装着されている。第1の挟持片111にはバネ挿通用の一対のスリット状の貫通孔111cが設けられ、同様に、第2の挟持片112にはバネ挿通用の一対のスリット状の貫通孔112cが設けられている。一対のC形バネ115は、それぞれ例えばバネ鋼やステンレス鋼製の線材をC字形状に湾曲させた形状となっており、それぞれ対応する貫通孔111c、112cに挿通されて、その一端が第1の挟持片111の外側面に支持されるとともに、その他端が第2の挟持片112の外側面に支持されている。これにより、第1の挟持部113と第2の挟持部114は、一対のC形バネ115により互いに閉じる方向つまり互いに接近する方向に付勢されている。
C形バネ115としては、上記したバネ鋼やステンレス鋼に限らず樹脂バネ等とすることもできる。また、付勢部としては、上記した構成のC形バネ115に限らず、例えば弦巻バネやトーションスプリング、ゴム等の弾性材料を用いたものなど、第1の挟持部113と第2の挟持部114とを互いに閉じる方向に付勢することができるものであれば、他の構成とすることもできる。
第1の挟持片111のヒンジ片112bよりも基端側(第1の挟持部113が設けられる側とは反対側)の部分は第1の開放用摘み部116となっており、第2の挟持片112のヒンジ片112bよりも基端側(第2の挟持部114が設けられる側とは反対側)の部分は第2の開放用摘み部117となっている。第1の挟持部113と第2の挟持部114とが閉じた状態では、第1の開放用摘み部116と第2の開放用摘み部117は互いに間隔を空けて対向しており、例えばこれらの開放用摘み部116、117を2本の指で挟むように摘んで互いを接近させる方向に操作することにより、第1の挟持片111と第2の挟持片112とを相対的に回動させて一対の挟持部113、114を開くことができる。開放用摘み部116、117の操作が解除されると、C形バネ115のバネ力により一対の挟持部113、114は閉じた状態に復帰する。つまり、これらの開放用摘み部116、117を操作することにより、一対の挟持部113、114を開閉させることができる。
開放用摘み部116、117には、その側方に並べて指掛け部116a、117aを一体に設けた構成とすることもできる。図示する場合では、指掛け部116a、117aは、それぞれ内側に凸となるように僅かに反った板状に形成されている。このような指掛け部116a、117aを開放用摘み部116、117に一体に設けることにより、開放用摘み部116、117に指を掛け易くして、その操作性を高めることができる。
このようなクリップ状の穿刺補助器具102の構成により、開放用摘み部116、117を指で挟むように摘んで一対の挟持部113、114を開き、この状態で一対の挟持部113、114を肘の肘関節伸側部の皮膚Sに垂直方向から押し付け、次いで開放用摘み部116、117の操作を開放することで、一対の挟持部113、114の間で当該皮膚Sを摘んで保持することができる。
第1の挟持部113、114と開放用摘み部116、117との間には注射器挿入部121が設けられている。図示する場合では、注射器挿入部121はヒンジ片111b、112bの内側に配置され、第1の挟持片111の内側面または第2の挟持片112の内側面の何れか一方に固定されている。
注射器挿入部121は、その軸心に挿入孔121aを備えた円筒状に形成されており、その挿入孔121aには注射器103を挿入することができる。また、注射器挿入部121は、挿入孔121aに挿入された注射器103を保持することができる。注射器挿入部121は、その挿入孔121aが4つの挟持部113、114の中心位置に向けて開口する姿勢、つまり挿入孔121aの軸心が、4つの挟持部113、114の中心位置を通る姿勢で設けられている。したがって、注射器挿入部121の挿入孔121aに挿入された注射器103は、その針132が4つの挟持部113、114の中心位置に向けられた姿勢、つまりこれら4つの挟持部113、114の中心軸に沿う方向の姿勢とされる。
なお、4つの挟持部113、114の中心位置とは、集皮部Gのことであるが、特にこれら4つの挟持部113、114の基準位置(例えば挟持面113a、114aの重心位置)を直線で結んでできる四角形の重心の位置に針132を挿入することが最も良い。
注射器挿入部121は、開放用摘み部116を開けた状態時に挿入孔121aが中心位置を向くように、その挿入孔121aの先端部が斜めになっていてもよい。また、注射器挿入部121は、第1の挟持片111または第2の挟持片112と一体に設けた構成とすることもできる。さらに、注射器挿入部121は、ヒンジ片111b、112bおよび注射器挿入部121をヒンジのピン部が貫通しており、開放用摘み部116、117を開いた状態および閉じた状態の両方の状態のときに常に中心位置を向くように構成することもできる。この場合、注射器挿入時や薬液注入時等においてヒンジのピン部を中心として注射器挿入部121が回転しないように、4つの挟持部113、114のうち、少なくも2つの挟持片と弾性片によって注射器挿入部121を中心位置に向く姿勢に保持する構成とすることもできる。
図9に示すように、注射器103は、押し子105、外筒体131および針132を備えている。
注射器103の外筒体131の針132に近い部分の外径は注射器挿入部121の挿入孔121aの内径よりも僅かに小さくされている。したがって、注射器103を注射器挿入部121の挿入孔121aに挿入することができる。なお、注射器103の外筒体131にストッパ等を設けて、注射器103の注射器挿入部121の挿入孔121aへの挿入深さ、つまり、注射器103の針132の皮膚Sへの穿刺深さを規制する構成とすることもできる。
外筒体131の開口端には、その径方向外側に向けて延びる円環状の指掛けフランジ131cが一体に設けられている。一方、押し子105の基端には円板状の押し込み用フランジ105aが一体に設けられている。これにより、外筒体131の指掛けフランジ131cに人差し指と中指を掛けるとともに、押し子105の押し込み用フランジ105aに親指を掛け、当該親指で押し子105を外筒体131の内部に向けて押すことで、外筒体131の内部に収容された薬剤を針132の針先132aから外部に注出させる操作を容易に行うことができる。
次に、図10〜図14に基づいて、本発明の第2の実施の形態である穿刺器具セット101を用いて肘の肘関節伸側部の皮膚Sに薬剤を皮下注射する薬剤投与方法(薬液注入方法)の手順について説明する。
まず、穿刺補助器具102の一対の挟持部113、114つまり集皮部Gで肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘む皮膚摘み工程を行なう。皮膚摘み工程においては、図10(a)に示すように、一対の開放用摘み部116、117および指掛け部116a、117aを、例えば指で挟むように摘んで一対の挟持部113、114を開く。
次に、この状態で一対の挟持部113、114を肘の肘関節伸側部の皮膚Sに垂直方向から押し付け、開放用摘み部116、117および指掛け部116a、117aに加えていた操作力を開放して、図10(b)に示すように、これらの挟持部113、114の間で当該皮膚Sを摘んで保持する。一対の挟持部113、114にはC形バネ115からこれらを閉じる方向にバネ力が加えられているので、挟持部113、114に摘まれた皮膚Sは挟持部113、114の間で圧迫された状態となっている。
このとき、図11に示すように、皮膚Sは4つの挟持部113、114により、4方向から摘まれるので、その摘まれた部分の皮膚Sは略円柱状となる。また、一対の第1の挟持部113の間を第1のアーチ部113bで連結し、一対の第2の挟持部114の間を第2のアーチ部114bで連結しているので、4つの挟持部113、114により摘まれた皮膚Sの一部をアーチ部113b、114bの間に挟み込んで、皮膚Sをより確実に円柱状に摘むことができる。このように、皮膚摘み工程で穿刺補助器具102により摘まれた皮膚Sは、肘の表面から垂直方向に円柱状に突出する。
一対の挟持部113、114の間により多くの皮膚Sを摘むために、皮膚摘み工程の前に、肘の肘関節伸側部の皮膚Sをより摘み易い形状となるように寄せ集める、寄せ集め工程を行うこともできる。寄せ集め工程は、例えば、皮膚摘み工程と同様の作業により一対の挟持部113、114の間で皮膚Sを摘み、摘んだ皮膚Sを一度離してから再度、挟持部113、114を開き直して更に広範囲の皮膚Sを摘む方法で行うことができる。この場合、一対の挟持部113および一対の挟持部114のそれぞれの先端部に、例えば粘着材や凹凸形状等を設けておき、より皮膚Sを集め易く構成しておくこともできる。
なお、寄せ集め工程は、上記方法に限らず、穿刺補助器具102を用いずに手で皮膚Sを寄せ集めたり、他の器具を用いて皮膚Sを寄せ集めたりする方法で行うこともできる。
穿刺補助器具102により皮膚Sが摘まれると、次に注射器セット工程として、注射器挿入部121の挿入孔121aに注射器103が挿入される。図12(a)に示すように、注射器セット工程においては、注射器103は、穿刺補助器具102の開放用摘み部116、117が設けられる側から肘の肘関節伸側部の皮膚Sに対して垂直に注射器挿入部121の挿入孔121aに挿入されることで、注射器挿入部121にセットされる。
次に、図12(b)に示すように、穿刺工程として、注射器挿入部121にセットされた注射器103を、この注射器挿入部121に沿って4つの挟持部113、114の間に向けて、つまり挟持部113、114により摘まれた皮膚Sに向けて押し込み、4つの挟持部113、114の中心位置において円柱状に摘まれた皮膚Sに垂直な方向から針132を皮膚Sに穿刺する。このように、注射器103の針132は、4つの挟持部113、114のその中心位置を通る中心軸に沿って皮膚Sに穿刺される。針132が皮膚Sに垂直に穿刺されることにより、針132が通過する神経を少なくして、穿刺による痛みを減少させることができる。
挟持片111、112の各脚部111a、112aの間にはそれぞれ空間が設けられ、また、各脚部111a、112aは互いの間隔を広げるように湾曲した形状とされているので、注射器103の針132を皮膚Sに穿刺する際に、その様子を各脚部111a、112aの間から良好に視認することができる。これにより、この穿刺補助器具102を用いた針132の穿刺作業を容易にすることができる。
注射器103の外筒体131にストッパ等を設けて、注射器103の注射器挿入部121の挿入孔121aへの挿入深さを規制する構成とした場合には、注射器103の針132の皮膚Sへの穿刺深さを規定することができる(穿刺深さ規定工程)。したがって、注射器103の針132が皮膚Sに過度に深く穿刺されることを防止することができる。
注射器103の針132が皮膚Sに穿刺されると、次に薬剤注入工程として、図13に示すように、注射器103の押し子105を針132の側に向けて押して注射器103の針132から皮膚Sの内部に薬剤を注入する。このとき、皮膚Sは穿刺補助器具102により円柱状に摘まれ、その皮下に薬剤が注入される空間が形成され易くされているので、薬剤の注入時における圧侵襲による痛みを低減することができる。
押し子105を規定の位置にまで押し込んで皮膚Sの内部への薬剤の注入が完了すると、注射器103を注射器挿入部121から引き出して、皮膚Sから注射器103の針132を抜去する針抜去工程を行う。
そして、針抜去工程の後、一対の開放用摘み部116、117および指掛け部116a、117aを指で挟むように摘んで、皮膚Sを摘んでいる4つの挟持部113、114の力を解除する解除工程を行う。これにより、注射器103により薬剤が注入された皮膚Sを、穿刺補助器具102の挟持部113、114により摘まれた状態から開放する。なお、解除工程は針抜去工程の前に行われてもよく、この場合、解除工程の途中または穿刺補助器具102を肘の肘関節伸側部から遠ざける際に、自然と針132の抜去が行われる。
このように、本発明の上記した第2の実施の形態によれば、肘の肘関節伸側部の皮膚Sを穿刺補助器具102により安定して摘み、穿刺補助器具102により摘まれた皮膚Sに注射器103の針132を垂直方向から穿刺して皮膚S内に薬剤を投与することができる。したがって、一方の手で穿刺補助器具102を操作して他方の腕の肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘み、次いで、穿刺補助器具102を離した一方の手で持った注射器103を注射器挿入部121の挿入孔121aに挿入して、注射器103の針132を穿刺補助器具102により摘まれた皮膚Sに垂直方向から穿刺することで、自己により、肘の肘関節伸側部の皮膚Sへの皮下注射を容易且つ安全に行うことができる。
また、自己により、肘の肘関節伸側部の皮膚Sへの皮下注射を行うことができるので、他の部位への皮下注射に比べて痛みを伴うことなく、多量の薬剤を投与することができる。また、肘の肘関節伸側部の皮膚Sには主要な神経が存在しないので、神経を傷つけることなく安全に注射器103の針132を皮膚Sに穿刺することができる。
図14に示すように、本実施の形態の穿刺補助器具102を用いた薬剤投与方法では、図14(a)に示すように、まず穿刺補助器具102に注射器103をセットする注射器セット工程を行った後、図14(b)に示すように、4つの挟持部113、114で肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘むことで、当該摘んだ皮膚Sに注射器103の針132を穿刺する穿刺工程を行う構成とすることもできる。この場合、注射器挿入部121の所定の位置に予め注射器103がセットされているので、4つの挟持部113、114の間に挟まれた皮膚Sが徐々に円柱状に盛り上がって4つの挟持部113、114の間で摘まれる過程において皮膚Sに自動的に針132が穿刺される。したがって、穿刺補助器具102の注射器挿入部121に注射器103をセットし、皮膚Sを垂直方向から4つの挟持部113、114で摘むだけの簡単な操作で注射器103の針132を皮膚Sに容易に穿刺することができる。
この場合においても、注射器103の針132が皮膚Sに穿刺された後には、薬剤注入工程、解除工程および針抜去工程が行われるが、針抜去工程は、解除工程により皮膚Sを摘んでいる4つの挟持部113、114の力が解除され、皮膚Sが円柱状に保持されなくなることにより自動的に皮膚Sが針132から離れることにより行われる。
図15は図9に示す穿刺補助器具の変形例を示す斜視図であり、図16は図15に示す穿刺補助器具における注射器挿入部の配置を説明するための図である。
図15、図16に示すように、注射器挿入部121はヒンジ片111b、112bの内側に配置される構成に限らず、ヒンジ片111b、112bの外側に配置される構成とすることもできる。この場合においても、注射器挿入部121は、その挿入孔121aが4つの挟持部113、114の中心位置に向けて開口する姿勢、つまり挿入孔121aの軸心が、4つの挟持部113、114の中心位置を通る姿勢で設けられている。図示する場合では、注射器挿入部121は、挿入孔121aの軸方向が4つの挟持部113、114のその中心位置を通る中心軸Lに対して25度ずれた姿勢とされている。この場合、第1の挟持部113と第2の挟持部114とが伸ばした状態の腕の長手方向に沿って並ぶ姿勢として肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘むようにするのが好ましい。これにより、穿刺補助器具102に対する注射器103の挿入方向を体の内側に向けて傾斜させ、注射器103の注射器挿入部121への挿入作業を容易にすることができる。
図17(a)は他の発明である穿刺器具セットを構成する穿刺補助器具および注射器の斜視図であり、図17(b)は図17(a)に示す穿刺補助器具の側面図である。また、図18(a)は図17に示す穿刺補助器具により摘まれた皮膚に注射器の針を穿刺した状態を示す斜視図であり、図18(b)はその断面図である。以下では、図17に示される穿刺器具セット201の使用について説明する。
まず、穿刺補助器具202に、肘の肘関節伸側部の皮膚Sを配置するための皮膚配置スペース230を作るスペース形成工程を行う。スペース形成工程においては、内把持体212の端面212bに親指を掛け、この親指で内把持体212を外把持体211の内側に向けて押すとともに、外把持体211の閉塞壁211eに設けられた指掛け用の凹部215に人差し指、中指および薬指を掛け、これらの指で外把持体211を内把持体212に向けて押す。これにより、スプリング213に抗して内把持体212を外把持体211に対して開位置にまで移動させて、穿刺補助器具202に第1開口部218と第2開口部221とが重なることにより形成される皮膚配置スペース230を作ることができる。
スペース形成工程においては、外把持体211の閉塞壁211eおよび内把持体212の端面212bに掛ける指は任意であるが、内把持体212の端面212bに親指を掛け、外把持体211の閉塞壁211eに他の指を掛けることにより、この穿刺補助器具202を肘の肘関節伸側部の皮膚Sに対向させたときに、注射器挿入部223を体の手前側に向けることができる。
次に、腕を真っ直ぐに伸ばした状態において、皮膚配置スペース230が作られた状態の穿刺補助器具202を肘の肘関節伸側部の皮膚Sに押し当てる押し当て工程を行う。押し当て工程においては、穿刺補助器具202の外把持体211の側壁211aを肘の肘関節伸側部の皮膚Sに押し当て、この皮膚Sを、第1開口部218と第2開口部221の内部つまり皮膚配置スペース230の内部に配置する。このとき、外把持体211の側壁211aを内側に湾曲した凹面に形成するようにしているので、この側壁211aを肘の肘関節伸側の表面にフィットさせて、より多くの肘の肘関節伸側部の皮膚Sを皮膚配置スペース230の内部に配置することができる。
次に、皮膚配置スペース230に配置された皮膚Sを、第1挟持部219と第2挟持部222との間で摘む皮膚摘み工程を行う。皮膚摘み工程においては、穿刺補助器具202の外把持体211の側壁211aを肘の肘関節伸側部の皮膚Sに押し当て、皮膚配置スペース230に皮膚Sが配置された状態で、外把持体211および内把持体212から指を離すことで、スプリング213のバネ力により内把持体212を閉位置に向けて移動させる。これにより、互いに接近する方向に移動する第1挟持部219と第2挟持部222との間で皮膚配置スペース230に配置された皮膚Sを摘むことができる。このとき、摘んだ皮膚Sが第1挟持部219の針挿通部220が設けられた部位にまで達するようにする。第1挟持部219と第2挟持部222には、これらを閉じる方向にスプリング213のバネ力が加えられているので、皮膚Sは挟持部219、222の間で摘まれた状態に保持される。
このようにスライド式に組み合わされた外把持体211と内把持体212に、それぞれ挟持部219、222を設け、これらの挟持部219、222の間で皮膚Sを摘む構成としたことにより、簡単に操作で皮膚Sを確実に摘むことができる。
なお、皮膚配置スペース230の内部により多くの皮膚Sを配置して、皮膚摘み工程においてより多くの皮膚Sを確実に摘むことを可能とするために、皮膚摘み工程の前に、肘の肘関節伸側部の皮膚Sをより皮膚配置スペース230の内部に配置され易い形状(より摘み易い形状)となるように寄せ集める、寄せ集め工程を行うこともできる。寄せ集め工程は、例えば、皮膚摘み工程と同様の作業により、一対の挟持部219、222の間で皮膚Sを摘み、摘んだ皮膚Sを一度離してから再度、一対の挟持部219、222を開き直して更に広範囲の皮膚Sを摘む方法で行うことができる。この場合、一対の挟持部219、222のそれぞれの先端部に、例えば粘着材や凹凸形状等を設けておき、より皮膚Sを集め易く構成しておくこともできる。
なお、寄せ集め工程は、上記方法に限らず、穿刺補助器具202を用いずに手で皮膚Sを寄せ集めたり、他の器具を用いて皮膚Sを寄せ集めたりする方法で行うこともできる。
穿刺補助器具202の一対の挟持部219、222の間で皮膚Sが摘まれると、次に穿刺工程が行われる。穿刺工程においては、図18(a)に示すように、内把持体212に設けられた注射器挿入部223から注射器203を挿入する。注射器203は、その外筒体203bの外周面が注射器挿入部223の内面に摺接することで、注射器挿入部223によりその挿入方向が規定される。このとき、注射器挿入部223は体の手前側に向けられており、また、注射器挿入部223の開口端は一対の傾斜面223aによりテーパ状に形成されているので、注射器挿入部223への注射器203の挿入作業は容易である。注射器203が注射器挿入部223に挿入されると、図18(b)に示すように、その針203aが針挿通部220に挿通され、第1挟持部219と第2挟持部222との間で摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚Sに針203aがその側方側から穿刺される。このように、注射器203の外筒体203bが注射器挿入部223に案内され、ハブ203eが針挿通部220に案内される構成としたことにより、注射器挿入部223に注射器203を挿入するだけの簡単な作業で注射器203の針203aを皮膚Sの所定部位に容易かつ正確に穿刺することができる。
穿刺工程においては、針挿通部220の先端に注射器203の針支持部203dが当接することにより、注射器203の針203aの皮膚Sへの穿刺深さが所定の深さに規定される(穿刺深さ規定工程)。したがって、注射器203の針203aが過度に深く皮膚Sに穿刺されたり皮膚Sを貫通したりすることを防止することができる。
注射器203の針203aが皮膚Sに穿刺されると、次に薬剤注入工程が行われる。薬剤注入工程では、注射器203の押し子203cを針203aの側に向けて押して注射器203の針203aから皮膚Sの内部に薬剤を注入する。このとき、内把持体212の両側面212c、212dに設けられた括れ部224に人差し指と中指を掛けるとともに、押し子203cの押し込み用フランジ203gに親指を掛け、当該親指で押し子203cを外筒体203bの内部に向けて押すことで、押し子203cの押し込み操作つまり薬剤注入工程を容易に行うことができる。
そして、第1挟持部219と第2挟持部222との間で摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚Sを開放する開放工程を行う。開放工程においては、スペース形成工程と同様に、内把持体212を親指で押すとともに外把持体211を他の指で押し、スプリング213に抗して内把持体212を開位置にまで移動させる。これにより、第1挟持部219と第2挟持部222とが互いに離れる方向に移動し、第1開口部218と第2開口部221とが開いた状態となって、第1挟持部219と第2挟持部222との間で摘まれた肘の肘関節伸側部の皮膚Sが開放される。また、皮膚Sの開放に伴い、皮膚Sに穿刺されていた針203aが当該皮膚Sから抜去される。そして、肘の肘関節伸側部の皮膚Sが穿刺補助器具202から開放されることで薬剤の投与が完了する。
なお、押し子203cを規定の位置にまで押し込んで皮膚Sの内部への薬剤の注入が完了した後に、注射器203を注射器挿入部223から引き出して皮膚Sから注射器203の針203aを抜去する針抜去工程を行うようにしてもよい。
このように、本発明では、肘の肘関節伸側部の皮膚Sを穿刺補助器具202により容易に安定して摘むことができるとともに、穿刺補助器具202に設けられた注射器挿入部223から注射器203を挿入するだけの簡単な作業で、穿刺補助器具202の一対の挟持部219、222の間で摘まれた皮膚Sに注射器203の針203aを穿刺して、皮膚Sに薬剤を容易に投与することができる。したがって、一方の手で穿刺補助器具202を操作して他方の腕の肘の肘関節伸側部の皮膚Sを摘み、次いで、穿刺補助器具202を離した一方の手で注射器203を持ち、これを注射器挿入部223から挿入するだけの簡単な作業で注射器203の針203aを一対の挟持部219、222の間で摘まれた皮膚Sに穿刺して、自己により片手で、肘の肘関節伸側部の皮膚Sへの皮下注射を容易且つ安全に行うことができる。
なお、図17、18において、符号203fは注射器203のフランジ、符号211b〜211dは外把持体211の側壁、符号212aは内把持体212の側面、符号212eは内把持体212の先端面、符号214は外把持体211の組付け口、符号224aは括れ部224の保持面、符号224bは括れ部224の傾斜面を示す。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施の形態では、穿刺器具セット1、101、201を肘の皮膚以外の皮膚Sを摘んで皮下注射する場合に用いる場合を示すが、体の他の部位に皮下注射する際にも本実施の形態の穿刺器具セット1、101を用いることができる。
1 穿刺器具セット
2 穿刺補助器具
3 注射器
4 押し子サイドロッド部
4a テーパ状先端部
5 押し子
5a 押し込み用フランジ
11 第1の挟持片
11a 凹部
11b 貫通孔
11c 係止溝
12 第2の挟持片
12a 凸片部
12b 凹部
12c 貫通孔
12d 係止溝
13 第1の挟持部
13a 溝
14 第2の挟持部
14a 溝
15 板バネ(付勢部)
15a 第1板状片
15b 第2板状片
15c 湾曲片
15d 係止部
16 第1の開放用摘み部
16a リブ
17 第2の開放用摘み部
17a リブ
18 保持片
18a 孔
21 第1の穿刺ガイド部
21a ガイド孔
22 第2の穿刺ガイド部
22a ガイド孔
23 ロッド挿入部
24 傾斜面
31 外筒体
31a 針支持部
31b ハブ
31c 指掛けフランジ
32 針
32a 針先
33 ロッド支持部
101 穿刺器具セット
102 穿刺補助器具
103 注射器
105 押し子
105a 押し込み用フランジ
111 第1の挟持片
111a 脚部
111b ヒンジ片
111c 貫通孔
112 第2の挟持片
112a 脚部
112b ヒンジ片
112c 貫通孔
113 第1の挟持部
113a 挟持面
113b 第1のアーチ部
114 第2の挟持部
114a 挟持面
114b 第2のアーチ部
115 C形バネ
116 第1の開放用摘み部
116a 指掛け部
117 第2の開放用摘み部
117a 指掛け部
121 注射器挿入部
121a 挿入孔
131 外筒体
131c 指掛けフランジ
132 針
132a 針先
201 穿刺器具セット
202 穿刺補助器具
203 注射器
203a 針
203b 外筒体
203c 押し子
203d 針支持部
203e ハブ
203f 係止フランジ
203g 押し込み用フランジ
211 外把持体
211a~211d 側壁
211e 閉塞壁
212 内把持体
212a、212c、212d 側面
212b 端面
212e 先端面
213 スプリング
214 組付け口
215 凹部
218 第1開口部
219 第1挟持部
220 針挿通部
221 第2開口部
222 第2挟持部
223 注射器挿入部
223a 傾斜面
224 括れ部
224a 保持面
224b 傾斜面
230 皮膚配置スペース
S 皮膚
G 集皮部

Claims (8)

  1. 互いに対向し且つ開閉自在に組み合わされる一対の板状の挟持部と、
    一対の前記挟持部を互いに閉じる方向に付勢する付勢部と、
    一対の前記挟持部を互いに開く方向に操作可能な一対の開放用摘み部と、
    一対の前記挟持部の間に設けられ、一対の前記挟持部の間隔を押し広げるロッド部が挿入されるロッド挿入部と、を有することを特徴とする穿刺補助器具。
  2. 前記付勢部は、一方の前記挟持部に支持される第1板状片、他方の前記挟持部に支持される第2板状片および前記第1板状片と前記第2板状片とを連ねる湾曲片を備えたU字形状の板バネであり、前記第1板状片と前記第2板状片との間に前記ロッド挿入部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の穿刺補助器具。
  3. 前記ロッド挿入部は、その断面積が、前記ロッド部の断面積よりも小さい部分を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の穿刺補助器具。
  4. 前記ロッド挿入部が、その断面積が入口側から内部側に向けて徐々に小さくなる部分を有し、前記ロッド部が前記ロッド挿入部に挿入されるに連れて一対の前記挟持部の間隔が徐々に押し広げられることを特徴とする、請求項3に記載の穿刺補助器具。
  5. 少なくとも一方の前記挟持部の側部に、注射器の針が挿通される穿刺ガイド部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の穿刺補助器具。
  6. 前記穿刺ガイド部が、前記注射器の針支持部の外径よりも小さい内径のガイド孔を備えたリング状に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の穿刺補助器具。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の穿刺補助器具と、
    前記ロッド部が押し子に設けられた注射器と、を有することを特徴とする穿刺器具セット。
  8. 前記ロッド部は、その断面積が先端に向けて徐々に小さくなる形状に形成され、前記ロッド挿入部に挿入されるに連れて一対の前記挟持部の間隔を徐々に押し広げることを特徴とする、請求項7に記載の穿刺器具セット。
JP2015559831A 2014-01-31 2015-01-30 穿刺補助器具および穿刺器具セット Active JP6404837B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017831 2014-01-31
JP2014017831 2014-01-31
PCT/JP2015/000431 WO2015115113A1 (ja) 2014-01-31 2015-01-30 穿刺補助器具および穿刺器具セット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015115113A1 true JPWO2015115113A1 (ja) 2017-03-23
JP6404837B2 JP6404837B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=53756692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015559831A Active JP6404837B2 (ja) 2014-01-31 2015-01-30 穿刺補助器具および穿刺器具セット

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10238815B2 (ja)
EP (1) EP3100756A4 (ja)
JP (1) JP6404837B2 (ja)
WO (1) WO2015115113A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10207914B2 (en) 2014-02-28 2019-02-19 Beyond Twenty Ltd. Electronic vaporiser system
GB2544499A (en) * 2015-11-18 2017-05-24 Tickletec Ltd Injector pen safety aid
US10179008B2 (en) * 2016-04-19 2019-01-15 Lsi Solutions, Inc. Needle assembly for pleural space insufflation and methods thereof
WO2018012617A1 (ja) * 2016-07-15 2018-01-18 凸版印刷株式会社 マイクロニードル用穿刺器具
GB2567848B (en) 2017-10-26 2020-05-27 Ndm Technologies Ltd Injection device
CN108904930A (zh) * 2018-07-11 2018-11-30 江苏省肿瘤医院 一种可用于穿刺定位的输液港穿刺装置
CA3115801A1 (en) * 2018-10-16 2020-04-23 Koglo Ltd. System and method for substance delivery
US11471615B2 (en) * 2018-12-15 2022-10-18 Christina McDaniels Device for assisting subcutaneous injections
US20210085893A1 (en) * 2019-09-25 2021-03-25 Danielle T. Abramson Device and methodology for preparing skin for self-injection
KR102102316B1 (ko) * 2019-12-03 2020-04-20 오성준 주사기 고정대
KR102360191B1 (ko) * 2019-12-23 2022-02-08 인하대학교 산학협력단 목 및 어깨 부위 근육용 자동 주사 장치
KR102497842B1 (ko) * 2020-06-26 2023-02-07 방훈섭 주사보조장치
EP4284155A1 (en) * 2021-01-29 2023-12-06 Invaio Sciences International GmbH Plant injection systems and uses thereof
WO2023014341A1 (en) * 2021-08-02 2023-02-09 Becton, Dickinson And Company Support device for medication delivery device
WO2023110884A1 (en) * 2021-12-15 2023-06-22 Sanofi Drug delivery arrangement comprising a skin pinching mechanism
CN114768006B (zh) * 2022-05-12 2023-04-18 中国人民解放军总医院第六医学中心 一种基于环境抵制型麻醉注射器用多点定位设备
CN117695481A (zh) * 2024-02-05 2024-03-15 四川省医学科学院·四川省人民医院 一种用于皮下注射的辅助装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3324854A (en) * 1964-04-23 1967-06-13 Harry Swartz Apparatus for facilitating the insertion of a hypodermic syringe needle
US4223673A (en) * 1978-10-11 1980-09-23 Harris William J Device for puckering the flesh to assist in injections
US5147306A (en) * 1991-07-01 1992-09-15 Gubich Stephen J Device for puckering the flesh to facilitate injections
US20080281269A1 (en) * 2005-10-19 2008-11-13 Ams Research Corporation Needle Delivery System for Electrodes
JP2008295590A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Terumo Corp 穿刺器具
WO2013104414A1 (en) * 2012-01-10 2013-07-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Guiding assembly for intradermal injection

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3814080A (en) * 1972-11-13 1974-06-04 Becton Dickinson Co Vessel cannulator and clamp for lymphangiography
JP5688031B2 (ja) * 2009-01-07 2015-03-25 ロバート ジョン ペトレラ, ヒアルロン酸およびボツリヌス毒素を使用する軟組織傷害の治療

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3324854A (en) * 1964-04-23 1967-06-13 Harry Swartz Apparatus for facilitating the insertion of a hypodermic syringe needle
US4223673A (en) * 1978-10-11 1980-09-23 Harris William J Device for puckering the flesh to assist in injections
US5147306A (en) * 1991-07-01 1992-09-15 Gubich Stephen J Device for puckering the flesh to facilitate injections
US20080281269A1 (en) * 2005-10-19 2008-11-13 Ams Research Corporation Needle Delivery System for Electrodes
JP2008295590A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Terumo Corp 穿刺器具
WO2013104414A1 (en) * 2012-01-10 2013-07-18 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Guiding assembly for intradermal injection

Also Published As

Publication number Publication date
EP3100756A1 (en) 2016-12-07
US20160331910A1 (en) 2016-11-17
US10238815B2 (en) 2019-03-26
JP6404837B2 (ja) 2018-10-17
EP3100756A4 (en) 2017-10-11
WO2015115113A1 (ja) 2015-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6404837B2 (ja) 穿刺補助器具および穿刺器具セット
US11154323B2 (en) Subcutaneous delivery tool
EP1819379B1 (en) System for delivering fluid into flexible biological barrier
JP3143302U (ja) 自己注射器補助具
EP3403687B1 (en) Module for use in skin surgery
US20050209566A1 (en) System and method for delivering fluid into flexible biological barrier
JP5568646B2 (ja) 経皮アクセス装置
WO2008131440A1 (en) Methods and devices for intradermal injection
JP7444778B2 (ja) シリンジアセンブリ
CN106806965B (zh) 短注射长度注射器
KR20080051342A (ko) 마이크로니들 기기 및 이의 응용방법
JP2015144637A (ja) 穿刺補助器具および穿刺器具セット
KR20210048662A (ko) 주사기
JP7100875B2 (ja) 皮内注射用補助具
WO2014033873A1 (ja) シリンジ用フランジ部材
JP2015144636A (ja) 穿刺補助器具および穿刺器具セット
WO2010026644A1 (ja) 医療用無痛注射針
KR20090012995A (ko) 주사기의 바늘구조
US20210093801A1 (en) Dermal injection guide device
KR20220102497A (ko) 통증감소와 안정성증가를 위한 주사 바늘
JP5597199B2 (ja) 患者などの体内に液体を注入するための装置
KR101514573B1 (ko) 의료용 천자침
CN110613871A (zh) 一种输液港拔针器
KR200399639Y1 (ko) 다목적 침

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6404837

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250