JPWO2015105161A1 - 熱伝導部材及び電子部品 - Google Patents

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Abstract

(1)高い熱伝導性を有する、(2)電子部品の表面及び放熱部材の表面の凹凸に追従する、及び(3)横方向へのはみ出しが少ないという特性を併せ持つ熱伝導部材を提供すること、及び該熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品を提供する。具体的には、貫通孔を有する金属構造体と、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金とを含有してなる熱伝導部材、及び該熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品を提供する。

Description

本発明は、熱伝導部材及び電子部品に関する。
半導体製品の大容量化、高速処理化及び微細配線化に伴い、半導体製品の作動中に発生する熱をこれまで以上に効率的に外部へ逃がすことが重要視されている。半導体製品の作動中に発生する熱を外部へ逃がす方法としては、一般的にヒートシンク等の放熱部材を半導体製品に取り付ける方法が採用されている。半導体製品から放熱部材へ熱を効率良く伝えるため、半導体製品と放熱部材との間に熱伝導部材を介在させて熱伝導効率を高めるということがなされている。
熱伝導部材としては、特定の基油と、無機粉末等の熱伝導性充填材とを含有する熱伝導性グリース(例えば、特許文献1参照)、イオン性液体をゲル化剤によってゲル化することにより得られる放熱用ゲル状組成物(例えば、特許文献2参照)、それぞれ所定量の、特定のオルガノポリシロキサン2種類、接着性付与剤、熱伝導性充填材及びヒドロシリル化反応用触媒からなる熱伝導性シリコーンゴム組成物(例えば、特許文献3参照)、特定の熱伝導率を有する金属箔及び/又は金属メッシュを中間層とし、その中間層の両面に、シリコーン樹脂100重量部と熱伝導性充填剤1,000〜3,000重量部を含有する熱伝導性組成物からなる層を形成させたもの(特許文献4参照)等が開発されてきた。

特開2006−188638号公報 特開2007−281048号公報 特開2011−153252号公報 特許第3928943号公報

半導体パッケージ等の電子部品とヒートシンク等の放熱部材との間に介在させる材料は、(1)高い熱伝導性を有すること、(2)電子部品の表面及び放熱部材の表面の凹凸に追従すること、及び(3)横方向へのはみ出しが少ないことが求められる。しかし、従来の熱伝導性材料はいずれかの特性が不十分であり、すべてを満足する材料は得られていなかった。
特に、放熱グリースは、電子部品の使用中に、放熱が必要な使用箇所から徐々に横方向へはみ出し、その結果、使用箇所の放熱グリースの量が不十分になり、放熱性能が悪化することが問題になっていた。放熱グリースは、流動性を高めて凹凸への追従性を改善すると、同時に横方向へのはみ出しが大きくなることは避けられなかった。また、放熱パッドは、凹凸の大きい界面では追従性が悪く、熱抵抗が大きくなるという問題があった。

本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、(1)高い熱伝導性を有する、(2)電子部品の表面及び放熱部材の表面の凹凸に追従する、及び(3)横方向へのはみ出しが少ないという特性を併せ持つ熱伝導部材を提供すること、及び該熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の金属構造体とスズを所定量以上含有する特定の合金とを含有してなる熱伝導部材が上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、係る知見に基づいて完成したものである。本発明は、以下の内容を含む。
[1]貫通孔を有する金属構造体と、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金とを含有してなる、熱伝導部材。
[2]金属構造体が銅合金構造体であり、且つ[1]に記載の合金が銅と金属間化合物を形成しない金属を含有する、上記[1]に記載の熱伝導部材。
[3]銅と金属間化合物を形成しない金属が、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、インジウム(In)及びガリウム(Ga)から選択される少なくとも1種類である、上記[2]に記載の熱伝導部材。
[4]銅合金構造体の表面の少なくとも一部に、銅とスズの金属間化合物を有する、上記[2]又は[3]に記載の熱伝導部材。
[5]銅合金構造体の貫通孔の表面に、銅とスズの金属間化合物を有する、上記[2]〜[4]のいずれかに記載の熱伝導部材。
[6]金属構造体の表面の貫通孔以外の箇所が概平坦である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱伝導部材。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品。

本発明によれば、(1)高い熱伝導性を有する、(2)半導体パッケージ等の電子部品の表面及び放熱部材の表面の凹凸に追従する、及び(3)横方向へのはみ出しが少ないという特性を併せ持つ熱伝導部材を提供できる。更に、該熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品を提供できる。
また、本発明の熱伝導部材は、ヒートサイクルを経た後の熱伝導性の低下が非常に小さく、耐熱性にも優れ、かつ接着性も高いために電子部品上等に容易に配置可能である。

貫通孔を有する金属構造体の形状の一例を示す模式図(上面図)である。 本発明の熱伝導部材の一態様を示す模式図(断面図)である。 本発明の熱伝導部材の使用形態の一例を示す模式図(断面図)である。
[熱伝導部材]
本発明の熱伝導部材は、貫通孔を有する金属構造体と、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金とを含有してなる、熱伝導部材である。

(貫通孔を有する金属構造体)
金属構造体を形成する金属としては、熱伝導率が10W/mK以上の金属を選択することが好ましい。金属の熱伝導率が100W/mK以上であると、縦方向及び横両方向に効率的に熱を放散できるために好ましい。同様の観点から、金属の熱伝導率は、250W/mK以上であるとより好ましく、300W/mK以上であると更に好ましい。金属構造体を形成する金属としては、例えば、銅、銀、金、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、スズ、インジウム、ガリウム及びこれらの金属のうちの少なくとも1種類を含む合金等から選択することができる。これらは、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。前記合金の具体例としては、例えば、黄銅、洋白、青銅等が挙げられる。
熱伝導性及び製造コストの観点から、金属構造体を形成する金属として銅を選択することができる。
金属構造体の厚さに特に制限はなく、3〜300μmとすることができ、半導体パッケージの薄型化の観点から、3〜100μmとすることもでき、5〜30μmとすることもでき、10〜30μmとすることもできる。

金属構造体は、例えば、金属箔をパンチングする方法、電気鋳造法、パターンめっき法、金属箔の不要な部分をエッチングにて除去する方法等により製造できる。
このうち、パターンめっき法は、金属板の所定部分に絶縁レジストを設け、一部のみ、下地の金属板が露出するようにした版を用意し、その後、電界めっきで下地の金属板が露出する箇所に金属構造体を形成し、更に、その金属を剥離して所定形状の金属構造体を得るものである。パターンめっき法は版を繰り返し使用でき、また、微細なパターンを安価に形成できる点で好ましい。

金属構造体は金属のワイヤーを織物状又は編物状にした2次元金属繊維構造体であってもよいが、表面の貫通孔以外の箇所が概平坦である金属構造体であってもよい。金属構造体の表面の貫通孔以外の箇所が概平坦であると、放熱部材や半導体パッケージ等の被着体との間の熱伝導を効率的に行える点で好ましい。ここで「概平坦」とは、使用する寸法のサンプルにおいて、貫通孔以外の金属部の10箇所の厚さを測定し、その平均厚さをX、最も薄い部分の厚さをY、最も厚い部分の厚さをZとすると、(Z−Y)/Xが0.3以下であることである。(Z−Y)/Xは0.25以下であってもよいし、0.22以下であってもよい。
前記2次元金属繊維構造体は表面の凹凸が大きいため、表面の貫通孔以外の箇所が概平坦である金属構造体の方が、放熱部材や半導体パッケージ等の被着体との間の被着体との間の熱伝導が高くなる傾向にある。

金属構造体は貫通孔を複数有していればよく、貫通していない孔(凹部)を有することもできる。貫通孔は、金属構造体の全面にわたって比較的均一な密度で多数あることが好ましい。
貫通孔には後述する合金が存在しており、熱伝導部材を電子部品に設置する際に設置部の凹凸を充填するのに合金が不足しているときに、貫通孔内の合金によって補給される作用をも有する。接着性及び熱伝導性の観点から、合金は、貫通孔の全体積の95体積%以上を満たしていることが好ましく、98体積%以上満たしていることがより好ましく、実質的に100体積%満たしていることが更に好ましい。
貫通孔の形状に特に制限はなく、例えば、円形、四角形、多角形、ギザギザ形状、ラセン形状等が挙げられる。また、各形状が組み合わさっていてもよい。貫通孔を有する金属構造体の形状は、図1に示すような、格子状(1)、特殊格子状(2)、蜂の巣状(3)、非平行格子状(4)、異径の穴を有する穴あき状(5)及び同径の穴からなる穴あき状(6)等、多様な構造をとることができる。このような金属構造体を設けることで、合金の流動性をある程度維持しながら、過剰なはみだしや膜厚の極端な低減を防止することができる。特に、入手容易性及び製造コストの観点から、格子状(1)を選択することもできる。
金属構造体の全体(貫通孔及び貫通していない空孔を含む。)に対する金属部分の体積比は10〜80体積%が好ましく、20〜70体積%がより好ましい。金属部分の体積比が10体積%以上であれば、熱伝導性の低下を抑制でき、かつ変形して作業性が悪化するのを抑制できる。また金属部分の体積比が80体積%以下であれば、貫通孔を一定量確保できるため、十分な量の合金を貫通孔に存在させることができ、電子部品と熱伝導部材の界面の熱抵抗が上昇して熱伝導性が低下するというおそれが少ない。

金属構造体が貫通孔を有することで、熱伝導部材が電子部品及び放熱部材と強固に接合し得る構造となるため、電子部品と熱伝導部材の界面の熱抵抗及び熱伝導部材と放熱部材の界面における熱抵抗が低減する。こうして熱伝導率を改善することで、長期信頼性と放熱性を両立することができる。
一方、貫通孔がない金属構造体の場合、合金を保持する機能に乏しく、電子部品と熱伝導部材の間又は熱伝導部材と放熱部材の間に存在する合金の層が薄くなり、その結果、接着性が低下して剥離の原因となり、電子部品と熱伝導部材の界面及び熱伝導部材と放熱部材の界面における熱抵抗が増大するという欠点がある。
本発明の熱伝導部材は、前記金属構造体によって熱伝導率の高い銅等の前記金属が連続して存在しているため、良好な熱伝導パスを有する。一方、前記金属構造体を用いず、その代わりに、スズを所定量以上含む前記合金に熱伝導率の高い金属粒子(例えば銅粒子等)を分散させた熱伝導部材では、分散した金属粒子の間に熱伝導率の低い合金が存在するため、熱伝導パスが形成されにくく、金属構造体を用いた場合に比べて熱伝導性が低くなる。
(スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金)

本実施形態では、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金を用いることで、オイルや樹脂を主成分とする従来の放熱部材に比べ、高い熱伝導率及び耐熱性を達成することができる。該合金におけるスズの含有量は、50質量%以上であってもよいし、70質量%以上であってもよいし、85質量%以上であってもよいし、90質量%以上であってもよいし、95質量%以上であってもよい。また、スズの含有量は、30〜70質量%とすることもできるし、30〜50質量%とすることもできるし、50〜70質量%とすることもできる。
合金の融点は、150〜300℃であってもよく、150〜250℃であってもよく、150〜230℃であってもよい。
合金としては、公知のはんだを使用することができる。鉛を含むはんだであってもよいし、人体及び自然環境への悪影響を考慮して、無鉛はんだを用いてもよい。

合金に含まれるスズ以外の金属としては、例えば、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、In(インジウム)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、アンチモン(Sb)等が挙げられる。これらの中でも、合金が含有するスズ以外の金属として、ビスマス(Bi)、銀(Ag)、銅(Cu)、In(インジウム)及びアンチモン(Sb)から選択される少なくとも1種類を含有することができる。特に金属構造体を形成する金属、例えば銅と金属間化合物を形成しない金属を含有することが好ましい。銅と金属間化合物を形成しない金属としては、例えば、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)等が挙げられる。
スズを30質量%以上含む合金を溶融すると、スズが金属構造体と金属間化合物を形成し、合金の融点が上昇する傾向にある。この現象は、金属構造体が銅を含有する金属構造体である場合には、銅とスズの金属間化合物を形成し易いため、顕著に発現する。金属間化合物を形成すると、金属間化合物の形成に使われた金属の分だけ、合金中のその金属の含有量は低減する。その結果、金属間化合物を形成しない金属の比率が高まり、該金属の融点の高さに引っぱられて合金の融点が高まり、熱伝導部材の耐熱性が上昇する。そのため、合金に含まれるスズ以外の金属として、スズよりも融点の高いものを選択することにより、一旦熱伝導部材を形成したら、使用前の合金よりも熱伝導部材を形成している合金の方が融点を高めることができる。スズの融点は約232℃であるため、それより融点が高く、且つ、例えば銅と金属間化合物を形成しない金属としては、鉛(融点:約327℃)、ビスマス(融点:約271℃)等が挙げられる。

合金は、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金となるよう、金属の種類及び含有量を適宜選択する。具体的には、スズ含有率92〜97質量%のスズ−鉛合金、スズ含有率55〜65質量%のいわゆる64はんだ、スズ含有率45〜55質量%のスズ−鉛合金、スズ含有率35〜45質量%のスズ−鉛合金等のスズ−鉛系合金:スズ含有率55〜60質量%及びビスマス含有率1〜5質量%のスズ−鉛−ビスマス合金、スズ含有率40〜50質量%及びビスマス含有率3〜10質量%のスズ−鉛−ビスマス合金等のスズ−鉛−ビスマス系合金;スズ含有率55〜70質量%及び銀含有率1〜5質量%のスズ−鉛−銀合金等のスズ−鉛−銀系合金;スズ含有率35〜45質量%のスズ−ビスマス合金等のスズ−ビスマス系合金;スズ含有率90〜97質量%のスズ−アンチモン合金等のスズ−アンチモン系合金;スズ含有率95〜99質量%のスズ−銀合金等のスズ−銀系合金;スズ含有率95〜99.5質量%のスズ−銅合金等のスズ−銅系合金;スズ含有率45〜55質量%のスズ−インジウム合金等のスズ−インジウム系合金などが挙げられる。

また、熱伝導部材は、前記合金と共に、接着性を有する樹脂組成物(以下、接着剤と称する)を含有してなるものであってもよい。接着剤を使用することにより、高い凹凸追従性とコストの低減を図ることができる。
接着剤は、熱硬化性樹脂を含有するものであってもよいし、熱可塑性樹脂を含有するものであってもよい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シアネート樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(ABS)、ポリエチレン樹脂(PE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリ4−メチルペンテン樹脂(TPX)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、酢酸セルロース、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリアミド樹脂(ナイロン等)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリフェニレンオキシド樹脂(PPO)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリウレタン樹脂、ポリエステルエラストマ、ポリオレフィン樹脂等から選択することができる。熱可塑性樹脂は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。

接着剤の粘度が高いと、流動せず、電子部品及び放熱部材の表面の凹凸に追従できずに放熱性が悪化することがあるので、使用時、使用温度での粘度は、1,000Pa・s以下であるとよい。
また、接着剤は架橋反応を起こすものであってもよい。

本発明の熱伝導部材の形成方法に特に制限はない。例えば、以下の方法によって熱伝導部材を製造できる。
前記金属構造体に溶融した合金を貫通孔が全て埋るように塗布する。次いで電子部品と放熱部材の間に挟み、例えば荷重を掛けながら電子部品を左右にずらすことにより、電子部品と熱伝導部材と放熱部材とを十分に密着させる。それから、再度加熱することで合金を一旦溶融させ、再び室温まで放冷することにより、電子部品と熱伝導部材と放熱部材とを十分に接着させる。
電子部品と放熱部材とに挟まれている熱伝導部材は、例えば金属構造体が銅を含有する場合、その金属構造体の貫通孔の表面に、銅とスズの金属間化合物が形成されている。

熱伝導部材の厚さは、金属構造体の厚さと表面に付着した前記合金の厚さの和になるが、合金は使用時に流動するため、熱伝導部材全体の厚さはあまり重要ではない。
熱伝導部材上に設置する放熱部材は、一般的にヒートシンク等と称され、電子部品に一般的に使用されるものを使用できる。放熱部材としては、アルミニウム製又は銅製のフィン又は板を有するヒートシンク、ヒートパイプに接続されているアルミニウム製又は銅製のブロック、内部に冷却液体をポンプで循環させているアルミニウム製又は銅製のブロック、ペルチェ素子、ペルチェ素子を備えたアルミニウム製又は銅製のブロック等が挙げられる。
本発明は、前記熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品をも提供する。
なお、本明細書でいう電子部品は、半導体パッケージのほか、発光ダイオード(LED)及びレーザダイオード(LD)等の発光素子、パワー半導体素子、CPU(中央処理装置)、メモリ、モーター、自動車用電装品、オーディオアンプ、ディスプレイ、電灯等の発熱体であってもよい。

以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]

図1(1)に示すような金属構造体として、パターン幅50μm、厚さ35μm、パターン間の距離70μmの格子状銅パターンを形成した。その際のパターン厚さのばらつきは±3μm[(Z−Y)/X=0.17]であった。なお、パターンは、パターンめっき法により形成した。詳細には、SUS板の所定部分にダイヤモンドライクカーボンの絶縁レジストを設け、一部のみ、下地の金属板が露出するようにした版を用意し、その後、銅電解めっきで下地の金属板が露出する箇所に35μm厚になるように銅構造体を形成し、更に、その銅構造体を剥離して格子状銅パターンを得た。
この格子状銅パターンに、64はんだ[スズ:鉛≒6:4(質量比)]を溶融して塗布した。該64はんだは、図2に示すように、格子状銅パターンの貫通孔に満たされており、また、銅パターンを覆っている。銅パターンを含む熱伝導部材の厚さは60μmであった。該熱伝導部材を、放熱フィンと、放熱銅板を表面露出する半導体パッケージとの間に挟み、良く密着するように左右に半導体パッケージをずらしながら荷重(1kgf(9.8N))をかけて密着させた。さらに260℃で5分間加熱することで、はんだを溶融させた。このときの熱伝導部材の厚さは45μmであり、図3に示す様に、一部の64はんだは、少し端部にはみ出していた。
半導体パッケージに電流を印加し、半導体パッケージに取り付けた熱電対の温度上昇と、電流、電圧から計算した電力量から、熱抵抗を算出した。このときの熱抵抗は0.07℃/Wであった。また、1分間10Wの電力印加を行い、1分間電力を遮断する過程を1000回繰り返した後、熱抵抗を測定したところ、このときの熱抵抗は0.07℃/Wであった。

[比較例1]
実施例1において、格子状銅パターンを使用せず、64はんだの厚さが45μmになるように、放熱フィンと放熱銅板を表面露出する半導体パッケージの間に64はんだを挟んだこと以外は同様にして熱伝導部材を設置した。
この、半導体パッケージに取り付けた熱電対の温度上昇と、電流、電圧から計算した電力量から、熱抵抗を算出した。このときの熱抵抗は0.15℃/Wであった。また、1分間10Wの電力印加を行い、1分間電力を遮断する過程を1000回繰り返した後、熱抵抗を測定したところ、このときの熱抵抗は0.15℃/Wであった。

実施例1の熱伝導部材は、前記特定の金属構造体を有しているために、(1)高い熱伝導性を有し、(2)電子部品の表面及び放熱部材の表面の凹凸に追従し易く、(3)横方向へのはみ出しが少ないという特性を併せ持っており、更に、応力緩和性が大きい。そのため、本発明の熱伝導部材を用いると、ヒートサイクルを経た後も安定した放熱性を維持できた。また、金属構造体の銅と金属間化合物を形成する金属、つまりスズを30質量%以上含有する合金を用いているため、熱伝導部材を形成した後には、合金中のスズの成分の割合が減少しており、残りの成分、つまり鉛の割合が大きくなっているため、合金の融点が高まり、耐熱性が改善されている。
本発明の熱伝導部材は、半導体パッケージ等の電子部品にヒートシンク等の放熱部材を取り付ける際の熱伝導部材として有用である。

1:熱伝導部材
2:金属構造体
3:貫通孔
4:スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金
5:半導体パッケージ
6:放熱部材

Claims (7)

  1. 貫通孔を有する金属構造体と、スズを30質量%以上含む融点が300℃以下の合金とを含有してなる、熱伝導部材。
  2. 金属構造体が銅合金構造体であり、且つ請求項1に記載の合金が銅と金属間化合物を形成しない金属を含有する、請求項1に記載の熱伝導部材。
  3. 銅と金属間化合物を形成しない金属が、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、インジウム(In)及びガリウム(Ga)から選択される少なくとも1種類である、請求項2に記載の熱伝導部材。
  4. 銅合金構造体の表面の少なくとも一部に、銅とスズの金属間化合物を有する、請求項2又は3に記載の熱伝導部材。
  5. 銅合金構造体の貫通孔の表面に、銅とスズの金属間化合物を有する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の熱伝導部材。
  6. 金属構造体の表面の貫通孔以外の箇所が概平坦である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱伝導部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導部材を介して放熱部材が設置された電子部品。
JP2015556837A 2014-01-10 2015-01-08 熱伝導部材及び電子部品 Pending JPWO2015105161A1 (ja)

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