JPWO2015064119A1 - デジタルリアル・セキュリティシステム、方法及びプログラム - Google Patents

デジタルリアル・セキュリティシステム、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

リアルタイムで確実に非常事態の発生を通報することができるデジタルリアル・セキュリティシステム、方法及びプログラムを提供する。デジタルリアル・セキュリティシステムは、利用者の腹圧を検出する腹圧センサ(10)から腹圧信号を取得するとともに、利用者の呼吸を検出する呼吸センサ(20)から呼吸信号を取得する腹圧信号取得部(101)と、腹圧信号取得部(101)により検出された利用者の通常時の呼吸回数及び腹圧パターンを記憶する記憶部(105)と、を備え、異常判定部(112)は、腹圧信号取得部(101)により検出された呼吸回数及び腹圧パターンと、記憶部(105)に記憶されたその利用者の通常時の呼吸回数及び腹圧パターンとを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する。

Description

本発明は、警備上の異常事態を不審者の面前においても不審者に知られることなく通報することができるデジタルリアル・セキュリティシステム、方法及びプログラムに関する。
デパート・スーパーマーケット・コンビニエンスストア等の店舗、銀行、企業事務所、工場、イベントホール、エアーターミナル、両替、現金輸送車、バス、タクシー等の接客営業では、金融商品・現金・商品を取り扱っている。来店者は、善意者ばかりでなく、犯意を持つ者もいて営業活動と合わせて犯罪被害のリスクは大きい。
緊急時には、被害者が緊急事態を、家族、法人関係者、警察等に通知して、救助を待つことが一般的である。しかしながら、加害者に脅迫された被害者は、一切の行動は束縛されて、事故・事件につながるケースが多い。
従来、自由に身動きがとれない状況において非常信号の送信を行う装置として、利用者のベルトに装着され、利用者が腹部に力を込めるとベルトに掛かっている張力が変化し、これを検知することにより行うものがある。
特許文献1には、利用者が腹圧を加えることにより非常信号を送信する非常送信器であって、接触面に加わる圧力を検出する圧力検出部と、非常信号を送信する送信部と、前記圧力検出部の出力に基づいて異常と判定すると、前記送信部から非常信号を送信させる制御部とを具備する非常送信器が記載されている。特許文献1記載の非常送信器は、例えばコンビニエンスストアの店員や銀行員が、自由に身動きがとれない状況でも腹部に力を加えることで非常信号を送信する。
特許文献1記載の非常送信器では、ベルトの締め具合の調整等に起因する誤報や失報を防ぐため、キャンセルスイッチを更に有し、所定時間内にキャンセル信号の入力がないと異常と判定する構成を採っている。
ただし、かかるキャンセルスイッチを設けたとしても、誤報や失報を防ぎきれるものではない。すなわち、特許文献1記載の非常送信器は、あくまで利用者の腹圧を検知して異常を判定する構成であったため、腹圧を検知する信号それ自体に、呼吸に伴うノイズが含まれる場合には、このノイズによって腹圧の大きさ、タイミングを誤検出してしまうことがある。
特開2002−288771号公報
さらに、特許文献1記載の非常送信器は、暴漢者が利用者から当該装置を奪ってしまうことまでは想定していない。この場合、暴漢者が当該装置をそのまま放置してくれれば、定期送信や呼びかけに対する応答がないなどの状況判断から異常発生を検知できる可能性はある。しかし、刻一刻をあらそう事態に対してリアルタイム性に欠ける課題があった。また、暴漢者が当該装置の仕組みを知っていて、放置せずに自身又は第三者に装着した場合には、異常発生の検出は困難である。
本発明の目的は、リアルタイムで確実に非常事態の発生を通報することができるデジタルリアル・セキュリティシステム、方法及びプログラムを提供することにある。
本発明に係るデジタルリアル・セキュリティシステムは、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段とを備えることを特徴とする。
また、前記腹圧信号抽出手段は、取得した前記腹圧信号から前記呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号から腹圧パターンを抽出することで、正確に要員の意思による異常を判定することができる。
また、前記異常判定手段は、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数との照合結果が一致しない場合に、異常があると判定することで、暴漢者が利用者から胸部・腹部作動信号検出装置300を奪って装着した場合でも照合検証を可能として、異常事態を判定することができ、異常事態を通報することができる。
また、前記制御手段は、前記異常判定手段の異常判定結果に応じて異なる通報をすることによって、異常事態の内容又は程度に応じてきめの細かい通報をすることができる。
また、前記通報する手段がメール送信及び映像送信であることによって、通報を受けた者が異常事態を的確かつ迅速に把握することができる。
本発明に係るデジタルリアル・セキュリティ方法は、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得ステップと、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出ステップと、前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶ステップと、前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶ステップにより記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、前記異常判定ステップによる異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御ステップとを備えることを特徴とする。
本発明は、コンピュータを、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段とを備えるデジタルリアル・セキュリティシステムとして機能させるためのプログラムでもある。
本発明によれば、リアルタイムで確実に非常事態の発生を通報することができる。暴漢者が利用者から本センサを奪って装着した場合でも異常事態を通報することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの腹圧センサ、呼吸センサ及び通信端末装置の登録設定情報を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの呼吸センサ及び通信端末装置の登録処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の登録処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの通信端末装置の監視制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの通信端末装置の異常判定部の腹圧異常判定処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の通報制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の通報制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の通報制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの法人・個人の監視装置の通報制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の登録処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置の行動監視制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの腹圧パターンの一例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの胸部・腹部作動信号検出装置の構成を示す概略図である。 図14の作動位置センサの要部拡大図である。 本発明の第4の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの利用者の通常呼吸時の胸部・腹部作動数値設定の一例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの通信端末装置の異常判定部の腹圧異常判定処理を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
本デジタルリアル・セキュリティシステムは、利用者(要員)に装着され、腹部の膨脹伸縮を検知して腹圧信号を出力する腹圧センサ10と人の呼吸を検出して呼吸信号を出力する呼吸センサ20からの呼吸情報を受信可能な通信端末装置100と、通信端末装置100と電話回線210を介して通信するデジタルリアル・セキュリティシステム機器本体である監視装置200とを備える。
なお、デジタルリアル・セキュリティシステムは、通信端末装置100に対して、セキュリティ契約のサービスを提供する場合、デジタルリアル・セキュリティシステムから見て、通信端末装置100の使用者を利用者と呼ぶことができる。
また、用途によっては、通信端末装置100の中に監視装置200を組み込んで構成することもできるが、本実施の形態では、両者が別体の構成を説明する。
通信端末装置100は、携帯電話、PHS(Personal Handy-Phone System)、PDA(Personal Digital Assistants)又はスマートフォン等で構成され、電話回線210を介して監視装置200に音声送信及び撃退装置稼働指令を送信する。本実施の形態では、通信端末装置100は、携帯電話、スマートフォンの利用を想定しており、各個人が様々な場所(すなわち現在位置)で使用可能である。通信端末装置100のうちの一つは、警備会社220にPC(Personal Computer)とともに配置される。通信端末装置100は、電話回線210を介して監視装置200からのメール又は動画を含む映像等を受信可能である。
[腹圧センサ10]
腹圧センサ10は、利用者の腹部の膨脹伸縮を検知して膨張・伸縮信号(腹圧信号)を出力する。この膨張・伸縮信号を基に、腹圧を検出することができる。ここで、膨張・伸縮信号には、呼吸の成分である呼吸信号成分が重畳していると考えられる。腹圧センサ10は、例えば利用者のベルト等に装着され、利用者の腹部からの圧力を検出する。圧力を検出する圧力センサには、感圧センサを用いることができる。感圧センサは、感知面に加わった圧力を検出し、この値に応じた電圧値を連続的な値として出力する。感圧センサの出力値は、加わった圧力の大きさ及びその圧力を受けた面積で決定される。腹圧センサ10により得られた腹圧信号は、無線通信方式により本発明の対象である通信端末装置100に出力される。
なお、腹圧センサ10により腹部の膨脹伸縮を検知して腹圧を検出する腹圧検出の詳細については、図2により後述する。
[呼吸センサ20]
呼吸センサ20は、呼吸による体表の動きをとらえる。呼吸センサ20は、本発明の対象ではないが、本発明を理解するために説明する。呼吸センサ20は、例えばマイクロ波ドップラーセンサを用いセンサから発信されるマイクロ波(2.4GHz)により微少体動に基づく呼吸(呼吸数の大小、有無)を検知する。呼吸センサ20は、他の例として音響トランスデュサ内蔵の粘着式センサを用い、気道の空気の流れ(呼気・吸気)を識別し、連続的に呼吸数を検出する。呼吸センサ20により得られた呼吸信号は、無線通信方式により本発明の対象である通信端末装置100に出力される。
ここで、腹圧センサ10は、常時、腹部の膨張・伸縮信号を通信端末装置100に発信している。また、呼吸センサ20も、常時、呼吸信号を通信端末装置100に発信している。
なお、本実施の形態では、利用者の腹部(例えば、ベルト)に腹圧センサ10を装着し、かつ利用者の体表には呼吸センサ20を装着する。ただし、腹圧センサ10と呼吸センサ20は、一体構成されていても構わない。腹圧センサ10による複圧呼吸信号及び呼吸センサ20による呼吸信号を通信端末装置100に送信する。腹圧センサ10及び呼吸センサ20は、例えばコンビニエンスストア等の店舗や銀行の従業員等、賊の侵入時に非常信号を送信したい従業員等に装着される。また、後記する第2の実施の形態のように、現金輸送車、バス、タクシー等の従業員に装着するようにしてもよい。
[通信端末装置100]
通信端末装置100は、腹圧センサ10からの腹圧信号と呼吸センサ20からの呼吸信号とを取得する腹圧信号取得部101と、取得した腹圧信号から呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号を抽出する腹圧信号抽出部102と、GPS(Global Positioning System)機能部103と、通信部104と、記憶部105と、装置全体を制御する制御部110と、を含んで構成される。
腹圧信号取得部101は、腹圧センサ10により検出された腹圧信号と呼吸センサ20により検出された呼吸信号を無線又は有線により取得する。無線通信方式としては、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11b規格を含むWi-Fi(Wireless Fidelity)無線、特定小電力無線、UWB(Ultra Wide Band)などの超広帯域伝送方式、及び赤外線通信などがある。また、USB(Universal Serial Bus)等のインタフェースによる有線接続も可能である。
腹圧信号抽出部102は、例えばDSP(Digital Signal Processor)等の信号処理回路を用いて、取得した膨張・伸縮信号から、この膨張・伸縮信号に重畳している呼吸センサ20の呼吸信号成分をノイズとして減算し、呼吸の影響が抑制された膨張・伸縮信号を抽出する。
GPS機能部103は、位置情報の電波をGPS衛星等から受信する。GPS機能部103は、GPSアンテナを介して受信した情報より、現在位置情報を、緯度/経度の2つのパラメータとして算出して位置情報を取得する。一般にGPSによって高度情報も得られるが、本実施の形態では用いない。
なお、本実施の形態では、位置情報を取得する手段として、GPS衛星を利用した例を示したが、GPS以外の、基地局との位置関係を利用した方式でもよい。例えば、モバイル端末である通信端末装置100として、Android(登録商標)スマートフォンやカメラ付き高機能携帯電話機を使用する場合、GPS機能部103に代えて又は併用して、基地局及び携帯電話通信網(図示省略)を介して携帯電話会社サーバと情報の送受信を行い、接近確認から自端末の現在位置情報を取得することも可能である。
また、Wi-Fi測位による位置情報取得、すなわちWi-Fiアクセスポイントと所定の位置情報サービスを利用した位置情報取得を用いてもよい。
通信部104は、一般の通信端末装置と同様に、基地局との送受信を行う。本実施の形態では、通信端末装置100は、通信部104を介して監視装置200に、一定期間ごとに通信端末装置100の位置情報を送信するとともに、異常事態発生時には異常発生の通知と最新位置情報を送信する。
記憶部105は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリから構成され、本体電源OFF後も情報を保持する。記憶部105は、自端末のID情報、腹圧センサ10から腹圧情報を取得するための登録設定情報(図2参照)、呼吸センサ20から呼吸情報を取得するための登録設定情報(図2参照)、異常発生を判定するための腹圧パターンプログラムを記憶する。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、通信端末装置100全体の制御を行うとともに、異常事態発生の判定と異常事態を通報する制御を行う。
制御部110は、呼吸情報を取得するための登録設定情報を登録する登録部111と、呼吸信号成分が相殺された腹圧信号に基づいて異常事態発生を判定する異常判定部112とを有する。
異常判定部112は、腹圧信号抽出部102により抽出された腹圧信号が、繰返し送信されている。この腹圧信号が異常事態を示すものである場合、異常事態発生と判定する。一般に、腹部は、通常時には呼吸に従って膨張・収縮するが、時として呼吸とは独立に膨張・収縮することもある。したがって、単に抽出された腹圧信号が変化しただけで異常と判定すると誤報となってしまう。そこで、ヒトの意思による膨張・収縮を検出して異常判定する。それは、腹圧信号の大きさが特異である場合、腹圧信号の変化の速度の大きさが特異である場合、又は、腹圧信号の変化のパターン(腹圧パターン)が特異である場合などとすることができる。
登録部111及び異常判定部112はプログラムである。以下、「○○部は」と主体を記した場合は、CPUが必要に応じ記憶部105から腹圧パターンプログラムを読み出した上で主記憶装置(図示略)にロードし、各機能(後記)を実行するものとする。腹圧パターンプログラムは、予め記憶部105に記憶されていてもよいし、他の記憶媒体又は通信媒体を介して、必要なときに通信端末装置100に取り込まれてもよい。
[監視装置200]
監視装置200は、制御部201、入力部202、及び警報発信部203を備える。監視装置200は、一般的なサーバ計算機、パーソナルコンピュータ等であってよい。
制御部201は、CPU等により構成され、装置全体を制御するとともに、警備プログラムを実行して、デジタルリアル・セキュリティシステムとして機能させる。制御部201は、情報を記憶するメモリ(図示略)を有する。メモリは、SD(Secure Digital)カード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリスティック(Memory Stick)等の半導体メモリ、磁気記録デバイス、光ディスクデバイス又は光磁気ディスクデバイス等が挙げられる。
制御部201は、通報先としての通信端末装置100の存在位置を追跡し、通信端末装置100の位置情報を取得する位置情報取得部201aと、携帯電話が存在する警察の管轄域を保持する管轄域保持部201bとを有する。ここで、携帯電話を受信する警察の管轄域は、日本においては都道府県単位を基本とする。制御部201は、緊急事態を検出した場合、管轄域保持部201bを参照して、通報元としての通信端末装置100が存在する警察の管轄域に存在する通報先としての通信端末装置100を特定し、特定した通信端末装置100に優先的に通報する制御を行う。
制御部201は、通報を受けた通信端末装置100から送信された音声送信(侵入者へ警告)と、撃退装置稼働指令を判定し、これら指令が適合する場合に、入力部202を介してスピーカ(図示略)に音声信号を出力し、撃退装置(図示略)に稼働信号を出力することも可能である。
入力部202は、通報元としての通信端末装置100からの異常判定結果に基づいて、異常事態を検出する異常事態検出手段としての機能を有する。入力部202は、電話回線210を介して通信端末装置100から送信されてくる各通信端末装置100の位置情報を受信し、制御部201にこれらの信号を出力する。
警報発信部203は、電話回線210を介して他の通信端末装置100及び警備会社220にメール送信、動画を含む映像を送信する。
警備会社220は、本デジタルリアル・セキュリティシステムからメール又は映像等を受信したときに、異常事態の調査を行う。なお、警備会社220は、本実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの必須構成要素ではない。
[登録設定情報]
図2は、腹圧センサ10、呼吸センサ20及び通信端末装置100の登録設定情報を示す図である。
図2に示すように、通信端末装置100の記憶部105には、腹圧パターンプログラム実行時に参照される登録設定情報120が格納されている。登録設定情報120は、本システム利用者ごとに、該当腹圧センサ10と呼吸センサ20と通信端末装置100の呼吸情報が対応付けられて設定される。この登録設定情報120は、予め監視装置200に転送されて監視装置200に登録され、監視装置200においても、本システム利用者ごとの通信端末装置100の腹圧情報が参照可能である。
登録設定情報120は、利用者ごとに腹圧センサ10と呼吸センサ20と通信端末装置100とが関連付けられる。具体的には、腹圧センサ10側の項目は、利用者の氏名、携帯番号、通常時腹圧情報、呼吸センサ20側の項目は、利用者の氏名、携帯番号、通常時呼吸情報であり、通信端末装置100は、利用者の氏名、腹圧センサ番号、呼吸センサ番号、監視装置200(DS2)情報、通常時腹圧情報、通常時呼吸情報、である。また、記憶部105には、腹圧パターンプログラムを登録する。腹圧パターンプログラムは、通信端末装置100及び監視装置200にそれぞれ登録される。
以下、上述のように構成されたデジタルリアル・セキュリティシステムの動作について説明する。
[登録処理]
まず、腹圧センサ10、呼吸センサ20、通信端末装置100及び監視装置200の登録処理について説明する。
図3は、腹圧センサ10、呼吸センサ20及び通信端末装置100の登録処理を示すフローチャートである。本フローは、主に通信端末装置100の制御部110の登録部111(図1)により実行される。
ステップS1では、利用者は腹圧センサ10に利用者の氏名、携帯番号、通常時腹圧情報、及び検出した腹圧情報を送信する通信端末装置100の携帯番号を設定する。
ステップS2では、利用者は呼吸センサ20に利用者の氏名、携帯番号、通常時腹圧情報、及び検出した呼吸情報を送信する通信端末装置100の携帯番号を設定する。
ステップS3では、登録部111は、腹圧センサ10及び呼吸センサ20との間で、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線などの無線通信方式を用いたペアリング動作により、利用者情報(氏名、性別、年齢等)、腹圧センサ情報、呼吸センサ情報を設定し、登録設定情報120(図2参照)として記憶部105に登録する。上記利用者情報には、氏名、性別、年齢などの基本情報に加えて、デジタルリアル・セキュリティシステムの警備の際の実効を高めるため、本システムが主に適用される利用者の業種も登録しておくことが好ましい。
次に、腹圧センサ10、呼吸センサ20、通信端末装置100及び監視装置200の登録処理について説明する。
図4は、監視装置200(図1)の登録処理を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201により実行される。
ステップS11では、制御部201は、通信端末装置100から送信された利用者の情報を、監視装置登録設定情報(図示略)として予め登録する。監視装置登録設定情報は、通信端末装置100に関連付けられた腹圧センサ10及び呼吸センサ20の利用者の情報、通信端末装置の携帯番号、氏名、パスワード、連絡先、通常時呼吸情報等を登録する。
ステップS12では、制御部201は、腹圧パターンを表す腹圧パターンプログラムを登録する。
[端末監視制御]
次に、デジタルリアル・セキュリティシステムの通信端末装置100の監視制御について説明する。
図5は、デジタルリアル・セキュリティシステムの通信端末装置100の監視制御処理を示すフローチャートである。本フローは、主に通信端末装置100の制御部110(図1)により実行される。
まず、ステップS21で、GPS機能部103は、通信端末装置100の現在の位置情報を取得する。
ステップS22では、制御部110は、通信部104を介して取得した通信端末装置100の位置情報を所定時間(例えば1時間)ごとに監視装置200に送信する。監視装置200の制御部201は、入力部202が通信端末装置100からの位置情報を受信する。これにより、監視装置200は、例えば1時間毎に通信端末装置100の最新の位置情報を知ることができる。本実施の形態では、利用者が腹圧センサ10と呼吸センサ20と通信端末装置100とを携帯していることを想定している。このため、監視装置200は、腹圧センサ10及び呼吸センサ20を用いる利用者の現在位置を知ることができる。
なお、システムリソースに余裕があれば、上記所定時間を、例えば10分毎に設定すれば、より現在位置に近い位置を知ることができる。あるいは、緊急度、必要性、又は重要度に応じて上記所定時間を変更する態様でもよい。ここで、利用者(通信端末装置100)の位置情報は、デジタルリアル・セキュリティシステムのより好ましい形態の一例であって必須ではない。すなわち、腹圧センサ10と呼吸センサ20を用いて利用者の腹圧パターンによる利用者の異変が、監視装置200側で判定できるものであればよい。利用者の異変が、危害者等に知られずに報知できるという特有の効果がある。ただし、利用者の異変報知と共に、当該利用者(通信端末装置100)の現在位置も知ることができれば、より適切な対応を採ることができることになる。
ステップS23では、腹圧信号取得部101は、利用者の腹圧センサ10の腹圧信号と呼吸センサ20の呼吸信号を常時取得し、制御部110は、取得した利用者の腹圧信号と呼吸信号を監視する。
ステップS24では、制御部110は、腹圧パターンプログラムを起動し、腹圧情報及び呼吸情報を基に、利用者の腹圧の異常を判定する。腹圧異常判定の詳細については、図6により後述する。
ステップS25では、異常判定部112は、利用者の腹圧が異常か否かを判定し、利用者の腹圧が異常の場合、ステップS26に移行し、利用者の腹圧が異常でない場合は、上記ステップS21に戻る。
ステップS26では、制御部110は、緊急モードに移行し、通信部104を介して監視装置200にメールにて異常発生を送信するとともに、通信端末装置100の最新位置情報を送信する。なお、緊急モード時において、通信端末装置100の最新位置情報の取得に時間を要する場合(GPS位置情報取得失敗など)には、最新位置情報の取得を待たず、異常発生の通知をまず先行させる態様であることが好ましい。また、前回取得した位置情報を送信するようにしてもよい。これによって、強盗に知られずに利用者の意思によって確実に異常事態を通報することができる。
本実施の形態では、腹圧センサ10は、常時、腹部の膨張・伸縮信号を、また呼吸センサ20も、常時、呼吸信号を通信端末装置100に発信しているので、通信端末装置100は、抽出された腹圧信号に基づいて異常状態をリアルタイムで判定することができる。
[異常判定処理]
図6は、通信端末装置100の異常判定部112の腹圧異常判定処理を示すフローチャートであり、図5のステップS24のサブルーチンである。
まず、ステップS31で、腹圧信号取得部101は、利用者の腹圧センサ10の腹圧信号を取得する。この腹圧信号は、例えば腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号である。
ステップS32では、腹圧信号取得部101は、利用者の呼吸センサ20の呼吸信号を取得する。
ステップS33では、腹圧信号抽出部102は、腹圧信号をシグナル、呼吸信号をノイズとみなし、取得した腹圧信号から呼吸信号を相殺する。具体的には、腹圧センサ10により検出された腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号から、当該膨張・伸縮信号に重畳している呼吸信号成分を減算し、呼吸の影響が抑制された膨張・伸縮信号を得る。
腹圧センサ10は、腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号を検出している。ただし、この膨張・伸縮信号には、ヒトの意思による腹部の伸縮という長さの長短の数量変化に重畳して呼吸による影響がノイズとして存在することを本発明者らは見出した。そこで、腹圧センサ10により検出した膨張・伸縮信号から、呼吸センサ20により検出した呼吸信号を相殺することで呼吸の影響が抑制された、ヒトの意思による膨張・伸縮信号を得ている。
ステップS34以降は、腹圧信号抽出部102によって呼吸信号が相殺された膨張・収縮信号を用いて異常を判定するものである。すなわち、腹圧信号とは別に呼吸信号を取得し、呼吸信号をノイズとみなし、腹圧信号から呼吸信号を相殺したものによって異常を判定する。
ステップS34で異常判定部112は、呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号である腹圧信号が、異常通報のために予め決められた所定パターンのものと合致するか否かを判別する。呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号が所定パターンのものと合致する場合(S34のYES)、異常と判断してステップS35に進む。
呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号が所定パターンのものと合致しない場合(S34のNO)、正常と判断してステップS36に進む。
ステップS35では、異常判定部112は、利用者に異常事態が発生したと判定し、図5のステップS24に戻る。
ステップS36では、異常判定部112は、利用者に警備上の異常事態が発生していないと判定し、図5のステップS24に戻る。
異常判定部112は、呼吸の影響が抑制された膨張・収縮信号を基に、警備対象者の異常を判定しているので、呼吸によって変化する呼吸信号成分は相殺され、正確にヒトの意思による腹部の膨張・収縮のみが検出され、誤報、失報を防止して信頼性を向上させつつ、本システムが対象とする利用者の警備上の異常事態のみが判定される。
[監視装置200の通報制御]
<通報例1>
図7は、デジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の通報制御動作を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201(図1)により実行される。
まず、ステップS41で、制御部201は、入力部202が通信端末装置100からメールにより異常判定情報を受信するまで待つ。この場合、異常判定情報と通信端末装置100の最新の位置情報を受信したか否かを判別する態様でもよい。本実施の形態では、通信端末装置100は、移動通信可能な携帯電話・スマートフォンなどからなり、各個人の所在場所(すなわち存在位置)で使用される。なお、監視装置200は、通信端末装置100から異常判定が通知されない通常時には、所定時間(例えば1時間)毎の通常の通知を受けて通信端末装置100の位置を記憶している。
通信端末装置100からの異常判定情報を受信した場合、ステップS42で制御部201は、受信した通信端末装置100の位置情報に基づいて、警察緊急通報用電話受信管轄域である都道府県のいずれの所在かを判定する。
ステップS43では、制御部201は、警備対象建物が存在する管轄域である該当都道府県に存在すると判定した通信端末装置100に対して優先的に警察230(図1参照)への通報指示のメールを送信する。
ステップS44では、監視装置200の制御部201は、他の通信端末装置100及び警備会社220(図1参照)に対して、警察230へ通報した結果メールを送信して本フローを終了する。このように、本通報例1は、利用者(被害者)と同一の警察行政区にいる通報先に優先的に通報するようにしている。
特に、本通報例1は、他の通信端末装置100、警備会社220、及び警察230に通報するだけで、利用者(被害者)の通信端末装置100には、敢えて警告や威嚇等を実施しない。すなわち、利用者(被害者)が、声も出せない危険な状況にある場合をも考慮して、強盗を刺激せず利用者(被害者)の身体の安全を護るためである。本システムは、強盗に知られずに利用者の意思によって確実に異常事態を通報することができるという特有の効果があり、本通報例1は強盗に知られずに異常事態を通報する本システムの効果を最大限発揮することができる。
<通報例2>
店舗、銀行、企業事務所、駅・エアーターミナル、両替商、現金輸送車、バス、タクシー等の接客営業の建物及び個人の自宅(以下、店舗等という)への適用例である。
上記店舗等には複数の監視カメラが設置されており、所定の監視領域を撮影することが可能である。また、特定の人物又は撮影場所に監視カメラを追随させるものもある。撮影箇所を追随しない監視カメラであっても、監視カメラが複数設置されることで、人物などを多角的に撮影可能である。
店舗等のデジタルリアル・セキュリティシステムについて説明する。
図8は、店舗等のデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の通報制御動作を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201(図1)により実行される。図7と同一処理を行うステップについては同一符号を付している。
まず、ステップS51で、制御部201は、入力部202が通信端末装置100からメールにより異常判定情報を受信するまで待つ。
通信端末装置100からの異常判定情報を受信した場合、ステップS52で制御部201は、受信した通信端末装置100の位置情報に基づいて、関係先である店舗事務所、本部、警備会社等に対しメールにより異常を通知するとともに、監視カメラによる該当利用者の撮影を要求する。店舗事務所、
本部、警備会社等は、監視装置200の利用者撮影要求に基づいて、監視カメラにより該当店舗等において該当利用者の動画を撮影し、監視装置200に送信する。
ステップS53では、撮影された該当利用者のリアルタイム動画を目視確認する。ステップS54では、入力部202による目視確認の結果入力を待つ。目視確認の結果、異常が確認された場合は、ステップS43で制御部201は、警備対象建物が存在する管轄域である該当都道府県に存在すると判定した通信端末装置100に対して優先的に警察230への通報指示のメールを送信する。
ステップS44では、監視装置200の制御部201は、関係先、他の通信端末装置100及び警備会社220に対して、警察230へ通報した結果メールを送信して本フローを終了する。
本通報例2は、上記通報例1の通報制御と同様に、利用者(被害者)が、声も出せない危険な状況にある場合をも考慮して、強盗を刺激せず利用者(被害者)の身体の安全を護る。本システムは、強盗に知られずに利用者の意思によって確実に異常事態を通報することができる。特に、本通報例2は、利用者が存在する環境をリアルタイム動画を目視確認しながら異常を判定するので、より確実な異常判定を行うことができ、またより適切な対策を実施することができる。
<通報例3>
通報例1及び2によれば、強盗に知られずに異常事態を通報することができる。通報例3は、強盗に知られずに異常事態を通報した後、強盗を威嚇する例である。
図9は、店舗等のデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の通報制御動作を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201(図1)により実行される。図8と同一処理を行うステップについては同一符号を付している。
まず、ステップS61で、制御部201は、入力部202が通信端末装置100からメールにより異常判定情報を受信するまで待つ。
通信端末装置100からの異常判定情報を受信した場合、ステップS62で制御部201は、受信した通信端末装置100の位置情報に基づいて、関係先である店舗事務所、本部、警備会社等に対しメールにより異常を通知するとともに、該当利用者の通信端末装置100に対し自動音声により状況確認の発声をさせる。
ステップS63では、制御部201は、監視カメラによる該当利用者の撮影を要求する。店舗事務所、本部、警備会社等は、監視装置200の利用者撮影要求に基づいて、監視カメラにより該当店舗等において該当利用者の動画を撮影し、監視装置200に送信する。
ステップS64では、制御部201は、自動音声による状況確認に対する該当利用者の通信端末装置100からの応答の有無を判別する。利用者の通信端末装置100からの応答がない場合、ステップS65で制御部201は、関係先である店舗等に対しメールに写真を添付して緊急事態(異常事態)を再通知する。
利用者の通信端末装置100からの応答がある場合、ステップS66で撮影された該当利用者のリアルタイム動画を目視確認し、異常あり/疑問あり/異常なしを判別する。目視確認の結果、異常ありの場合は、ステップS67で制御部201は、店舗等の本部に対し店舗の該当場所(該当利用者のいる店舗場所)への音声通報を要求する。店舗等の本部は、この要求を受けて店舗の該当場所に音声通知(威嚇音、警告メッセージなど)により威嚇する。
ステップS68では、制御部201は、店舗等の本部・警備会社より緊急事態確認後、利用者の位置に基づいて、警備対象建物が存在する管轄域である該当都道府県に存在すると判定した通信端末装置100に対して優先的に警察230への通報指示のメールを送信する。ステップS44では、監視装置200の制御部201は、関係先、他の通信端末装置100及び警備会社220に対して、警察230へ通報した結果メールを送信して本フローを終了する。
目視確認の結果、疑問ありの場合は、ステップS69で制御部201は、店舗等の本部に対し該当利用者に音声により所定の行動(緊急事態ではないことを知らせる行動など)を採らせること要求する。店舗等の本部は、この要求を受けて、該当利用者に音声メッセージなどにより所定の行動をとらせるよう指示する。
ステップS70では、制御部201は、店舗等の本部からの応答を基に、該当利用者が指示通りの行動を行ったか否かを判別する。該当利用者が指示通りの行動を行った場合、異常がないと判断してステップS71に進み、該当利用者が指示通りの行動を行わなかった場合、異常があると判断してステップS68に進む。
上記ステップS66で異常なしの場合、あるいは上記ステップS70で該当利用者が指示通りの行動を行った場合、ステップS71で制御部201は、利用者及び他の通信端末装置100に緊急モードを解除した旨を通知して本フローを終了する。
このように、本通報例3は、異常事態を受信した店舗の本部事務所は、監視カメラの動画を確認して、強盗に対して威嚇することで、事件を未然に防止することができる。また、監視装置200は、異常事態を検出し、監視カメラの動画をみて、侵入者へスピーカで威嚇する。第三者に類を及ばない状況では、撃退装置(図示略)を作動して、侵入者を撃退することができる。
<通報例4>
通報例4は、通報例3と同様に、強盗に知られずに異常事態を通報した後、強盗を威嚇する例である。
図10は、法人・個人のデジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の通報制御動作を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201(図1)により実行される。図9と同一処理を行うステップについては同一符号を付している。
まず、ステップS61で、制御部201は、入力部202が通信端末装置100からメールにより異常判定情報を受信するまで待つ。
通信端末装置100からの異常判定情報を受信した場合、ステップS81で制御部201は、受信した通信端末装置100の位置情報に基づいて、関係先である家族、警備会社、法人本部等に対しメールにより異常を通知するとともに、該当利用者の通信端末装置100に対し自動音声により状況確認の発声をさせる。
ステップS82では、制御部201は、家族・法人本部に上記メールを発行した後、所定時間(例えば3分)以内に当該メールに対する応答があるか否かを判別する。上記メールを発行しても所定時間(例えば3分)以内に応答がない場合、ステップS83で制御部201は、他の利用者(他の通信端末装置100)に、メールにより当該利用者に異常が発生した可能性がある旨のメッセージを通知する。
ステップS64では、制御部201は、自動音声による状況確認に対する該当利用者の通信端末装置100からの応答の有無を判別する。利用者の通信端末装置100からの応答がない場合、ステップS65で制御部201は、関係先である店舗等に対しメールに写真を添付して緊急事態を再通知する。
ステップS84では、制御部201は、監視カメラによる建物周辺の撮影を要求する。店舗事務所、本部、警備会社等は、監視装置200の利用者撮影要求に基づいて、監視カメラにより建物周辺の動画を撮影し、監視装置200に送信する。
ステップS66で撮影された該当利用者のリアルタイム動画を目視確認し、異常あり/疑問あり/異常なしを判別する。
目視確認の結果、異常ありの場合は、ステップS67で制御部201は、店舗等の本部に対し店舗の該当場所(該当利用者のいる店舗場所)への音声通報を要求する。店舗等の本部は、この要求を受けて店舗の該当場所に音声通知(威嚇音、警告メッセージなど)により威嚇する。
ステップS68では、制御部201は、店舗等の本部・警備会社より緊急事態確認後、利用者の位置に基づいて、警備対象建物が存在する管轄域である該当都道府県に存在すると判定した通信端末装置100に対して優先的に警察230への通報指示のメールを送信する。
ステップS44では、監視装置200の制御部201は、関係先、他の通信端末装置100及び警備会社220に対して、警察230へ通報した結果メールを送信して本フローを終了する。
目視確認の結果、疑問ありの場合は、ステップS69で制御部201は、店舗等の本部に対し該当利用者に音声により所定の行動(緊急事態ではないことを知らせる行動など)を採らせること要求する。店舗等の本部は、この要求を受けて、該当利用者に音声メッセージなどにより所定の行動をとらせるよう指示する。
ステップS70では、制御部201は、店舗等の本部からの応答を基に、該当利用者が指示通りの行動を行ったか否かを判別する。該当利用者が指示通りの行動を行った場合、異常がないと判断してステップS71に進み、該当利用者が指示通りの行動を行わなかった場合、異常があると判断してステップS68に進む。
上記ステップS66で異常なしの場合、あるいは上記ステップS70で該当利用者が指示通りの行動を行った場合、ステップS71で制御部201は、利用者及び他の通信端末装置100に緊急モードを解除した旨を通知して本フローを終了する。
このように、従業員は脅迫者に脅迫されて、一切行動できない状況でも、監視装置200は脅迫者に気付かれず、店舗の事務所と本部、警備会社220へ異常事態を通報して、警察230へリアルタイムに110番通報(すなわち、緊急電話)することができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、デジタルリアル・セキュリティシステムは、利用者の腹圧を検出する腹圧センサ10から腹圧信号を取得するとともに、利用者の呼吸を検出する呼吸センサ20から呼吸信号を取得する腹圧信号取得部101と、取得した腹圧信号から呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号を抽出する腹圧信号抽出部102と、呼吸信号成分が相殺された腹圧信号に基づいて利用者の異常を判定する異常判定部112と、異常事態発生の判定結果に基づいて、異常事態を通報する警報発信部203とを備える。
異常判定部112は、腹圧信号抽出部102により抽出された腹圧信号が、繰返し送信されている。この腹圧信号が異常事態を示すものである場合、異常事態発生と判定する。
すなわち、腹圧を検出し、これとは別に呼吸を検出し、呼吸をノイズとみなし、腹圧信号から呼吸信号を相殺したものによって異常を判定する。
この構成により、呼吸によって変化する呼吸信号成分は相殺され、正確にヒトの意思による腹圧のみが検出され、誤報、失報を防止して信頼性を向上させつつ、被害者が確実に非常事態の発生を通報することができる。また、強盗等に知られずに利用者の意思によって確実に異常事態を通報することができる。
例えば、利用者は脅迫者(強盗)に脅迫されて、一切行動できない状況でも、脅迫者に気付かれることなく、腹圧パターンを変えるなど通常時と変えることにより家族(他の通信端末装置100)、店舗の事務所本部、警備会社220へ異常事態を通報することができる。家族等は、確認して警察230へ110番通報して、事故・事件を未然に防止することができる。
また、現金輸送車、バス、タクシー、貴金属売り場等の従業員も同様に、従業員の安全を確保して強奪事件を防御することができる。また、社会的な弱者である老人・児童・健康上問題があるといわれている人であっても、また離れた場所からでも、異常事態発生時はリアルタイムに救助の支援行動を受けることができる。その結果、家族は勿論のこと、法人・個人の従業員の生命と財産をリアルタイムで保護することができ、犯罪撲滅対策のシステムとして有用であり、経済的なメリットと貢献度は非常に大きい。
例えば、店舗、銀行、企業事務所、駅・エアーターミナル、両替、現金輸送車、バス、タクシー等の接客営業の建物及び個人の自宅に、強盗が侵入した場合、従業員は所定の腹圧パターンに合致するように腹部を膨張・収縮することで、確実に異常事態を通報することができ、家族の関係者は警察へ110番通報することができる。
また、脅迫者(強盗)の暴行で腹圧センサ10が停止したり、通信端末装置100が強盗に奪われて、腹圧センサ10と通信端末装置100の信号の通信ができない時は、通信端末装置100は、GPSにより認識した現在位置と、利用者が緊急状態であることを監視装置200に発信し、監視装置200はさらに法人・家族関係者へリアルタイムに通知することで、法人・家族関係者は警察へ110番通報ができる。このように、従業員は脅迫者に脅迫されて、一切行動できない状況でも、監視装置200は脅迫者に気付かれず、店舗の本部事務所、警備会社220へ異常事態を通報することが可能であり、警察230へリアルタイムに110番通報することができる。
本実施の形態では、被害者と同一の警察行政区にいる通報先に優先的に通報するので、通報を受けた者は被害者がいる警察行政区の警察に迅速に緊急電話することができる。
ここで、腹圧センサ10による異常検知の精度を高めるために、同じ判定手法を繰り返したり、異なる判定手法を複合して、そのすべてで異常と判定された場合に、最終的に異常と判定するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、利用者、現金輸送車、バス、タクシー等への適用例である。本発明の第2の実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムのハード的構成は、図1と同様であるため説明を省略する。
次に、デジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の登録処理について説明する。
図11は、監視装置200(図1)の登録処理を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201により実行される。
ステップS91では、制御部201は、現金輸送車、バス、又はタクシー等の利用者の行動情報を、監視装置登録設定情報(図示略)として予め登録する。監視装置登録設定情報は、通信端末装置100に関連付けられた腹圧センサ10の利用者の情報、通信端末装置の携帯番号、氏名、パスワード、連絡先、通常時腹圧情報等を登録する。また、腹圧パターンプログラムを登録する。
図12は、デジタルリアル・セキュリティシステムの監視装置200の行動監視制御動作を示すフローチャートである。本フローは、主に監視装置200の制御部201(図1)により実行される。
まず、ステップS101で制御部201は、利用者が現金輸送車、バス、又はタクシー等の利用者である場合、通信端末装置100のモード設定を行動監視モードに設定する。また、通信端末装置100のモード設定についても同様に行動監視モードに設定する。この場合、通信端末装置100が先に行動監視モードに設定し、行動監視モード設定を監視装置200に通知し、監視装置200が行動監視モードを設定する態様でもよい。
ステップS102では、制御部201は、例えば30分毎に通信端末装置100から送信された通信端末装置100の位置情報を取得する。ここで、本実施の形態におけるGPSによる位置情報の通知は、第1の実施の形態の所定時間(例えば1時間)より短い所定時間(例えば30分)であることが好ましい。すなわち、現金輸送車、バス、又はタクシー等の利用者(通信端末装置100)は、車両に乗って移動する可能性があり、この場合現在位置は大きく変化することが考えられる。そこで位置情報取得は、第1の実施の形態の所定時間より短い時間とすることが好ましい。
また、通信端末装置100がトンネル内などの無線が不通の場所にいる場合であってもジャイロなどを使った自律航法システムによって位置情報を継続的に取得することができる。さらに、そのように通信端末装置100が無線不通の場所にいる場合、監視装置200は、通信端末装置100の位置を受信できなくなるが、地図上において通信端末装置100が無線不通の地域にいると想定される場合には、位置情報を取得できなくても異常ではないと判断することにより誤報を防ぐことができる。
ステップS103では、制御部201は、現金輸送車、バス、タクシー等の利用者の設定行動プログラムと位置情報を常時監視(ここでは30分毎に監視)する。ステップS104では、制御部201は、現金輸送車、バス、タクシー等の利用者の設定行動プログラムとGPSによる位置情報の不一致が所定時間(例えば30分以上)経過したか否かを判別する。
設定行動プログラムとGPSによる位置情報の不一致が所定時間経過していない場合は、設定行動プログラムと位置情報の行動が一致していると判断して上記ステップS102に戻る。設定行動プログラムとGPSによる位置情報の不一致が所定時間経過した場合は、設定行動プログラムと位置情報の行動不一致であると判断してステップS105に進む。ステップS105では、制御部201は、現金輸送車、バス、又はタクシー等の利用者(通信端末装置100)からの異常事態発生通知を受信したか否かを判別する。なお、異常事態の判定については、図5により説明した。
異常事態発生通知を受信した場合、ステップS106で制御部201は、警報発信部203(図1)を介して該当利用者の通信端末装置100にメール又は音声により警報を発信するとともに、該当利用者の家族、法人本部等にメールを発信する。異常事態発生通知を受信しない場合、上記ステップS102に戻る。
ステップS107では、制御部201は、該当利用者の通信端末装置100からの応答があるか否かを判別する。
利用者の通信端末装置100からの応答がある場合、上記ステップS102に戻る。また、利用者の通信端末装置100からの応答がない場合、ステップS108で制御部201は、該当利用者の通信端末装置100のGPSによる位置情報の監視を継続する。
ステップS109では、制御部201は、設定行動プログラムと位置情報の行動不一致が所定時間(例えば30分以上)経過したか否かを判別する。
設定行動プログラムとGPSによる位置情報の不一致が所定時間経過していない場合は、設定行動プログラムと位置情報の行動が一致していると判断して上記ステップS102に戻る。設定行動プログラムとGPSによる位置情報の不一致が所定時間経過した場合は、設定行動プログラムと位置情報の行動不一致であると判断してステップS110に進む。ステップS110では、制御部201は、本部・警備会社より、緊急事態確認し、利用者の位置を確認するとともに、警察に110番通報して本フローを終了する。
ここで、通報の方法の例として、第1の実施の形態のように、被害者と同一の警察行政区にいる通報先に優先的に通報するようにしてもよい。
このように、本実施の形態によれば、現金輸送車、バス、タクシー等を脅迫者(強盗)が襲い、従業員を脅迫して従業員は拘束されて、何も行動・救助を求めることができなくても、従業員は、現在位置情報と共に、確実に異常事態の発生を通報することができる。また、本部より従業員へ電話で異常はないか連絡して、従業員より無事だと連絡があっても、現金輸送車、バス、タクシー等の行動が、GPSにより確認して、定められたコースを行動しなければ警察へ110番通報することができ、事件を未然に防止することができる。さらに、現金輸送車、バス、タクシー等の車内に設置されている監視カメラの動画又は写真を、法人本部関係者へメールで送信し、現金輸送車、バス、タクシー等の異常状態を発信する。受信した法人本部関係者は、車内の状況を確認し緊急事態であれば、警察へ110番して、その後はGPS、携帯端末で現金輸送車、バス、タクシー等を追跡対応することが可能である。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、異なる腹圧パターンによって異なる異常事態を区別して通報する例である。本実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムのハード的構成は、図1と同様であるため説明を省略する。本実施の形態では、図1の記憶部105は、図13に示す腹圧パターンを記憶する。
図13は、本実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムの腹圧パターンの一例を示す図である。
図13に示すように、本実施の形態の腹圧パターンは、利用者ごとに、通常腹圧、異常状態[i.注意、ii.異常事態、iii.緊急状態]を有する。
例えば、利用者Aが例示として、10秒間の内に概ね2回の膨張・収縮をさせるIパターンでは「i注意」、5回のIIパターンでは「ii異常事態」、10回のIIIパターンでは「iii緊急状態」として、ただし個人レベルに合わせて設定する。上記「i」、「ii」、「iii」を、1回又は繰り返しの2〜3回停止して、現場における状況により間隔を置いて腹圧パターンを作成する。また、利用者の業種別、児童・未成年・成人・老年別により腹圧パターンのプログラムを作成することが好ましい。
このように、本実施の形態によれば、異なる複数の腹圧パターンを予め記憶しておくことで、様々な異常事態の発生に対して、それぞれの異常事態を区別して判定し、通報することができる。
(第4の実施の形態)
第1乃至第3の実施の形態では、腹圧センサ10により検出した膨張・伸縮信号から、呼吸センサ20により検出した呼吸信号を相殺することで呼吸の影響が抑制された、ヒトの意思による膨張・伸縮信号を得ている。しかしながら、第1乃至第3の実施の形態は、あくまで利用者が腹圧センサ10及び呼吸センサ20を装着(利用)することを前提とし、その上で、ヒトの意思による膨張・伸縮信号を得るものである。すなわち、腹圧センサ10及び呼吸センサ20の併用は、膨張・伸縮信号の信頼性を高めることにある。
ところが、暴漢者が利用者から本センサを奪って、しかも本センサを装着してしまった場合には、どうであろうか。この場合、本センサ自体は、暴漢者に装着された上で動作しているので、本センサの動作停止による異常は判定できない。また、腹圧センサ10及び呼吸センサ20の併用は、膨張・伸縮信号の信頼性を高めることはできても、信号の由来が利用者のものか暴漢者のものかを区別できない。すると、呼吸センサ20を用いた呼吸の仕方で通報することになるが、この方法は元々、利用者が暴漢者に知られずに通知するものである。このため、本センサが暴漢者に奪われてしまうと利用できない。しかも、暴漢者が本センサをそのまま放置してくれれば、定期送信や呼びかけに対する応答がないなどの状況判断から異常発生を検知できる可能性はある。しかし、上述したように、暴漢者が利用者から本センサを奪った上、本センサを装着してしまうと異常判定は困難である。
本発明の第4の実施の形態は、暴漢者が利用者から本センサを奪って装着した場合でも異常事態を通報可能にする例である。
本実施の形態に係るデジタルリアル・セキュリティシステムのハード的構成は、図1と同様であるため説明を省略する。本実施の形態では、図1の記憶部105は、セキュリティ対象者の通常時の腹圧パターンと単位時間当たりの呼吸回数を各セキュリティ対象者と関連付けて記憶する。また、図1の異常判定部112は、記憶部105に記憶されているセキュリティ対象者の通常時の呼吸回数・腹圧パターンと、今回取得した本センサの装着者の呼吸回数・腹圧パターンと照合検証して異常を判定する。
図14は、胸部・腹部作動信号検出装置300の構成を示す概略図である。図15は、図14の作動位置センサの要部拡大図である。図14の胸部・腹部作動信号検出装置300は、図1の腹圧センサ10の具体的な例を示すものである。また、図14の胸部・腹部作動信号検出装置300と図1の通信端末装置100との通信手段は、Bluetooth(登録商標)である場合を例に採る。なお、Wi-Fi無線、特定小電力無線など他の無線通信方式、また、USB等のインタフェースによる有線接続でもよい。
図14に示すように、胸部・腹部作動信号検出装置300は、本体300aに作動の基準となる固定部310と、固定部310に対して腹圧により作動する概略矩形形状の作動部320と、作動部320を固定部310側に付勢する2つのバネ321と、固定部310側にあって作動部320の側面に沿うように配置され、腹圧による張力方向及びその反対側方向における作動部320の作動位置を検知する長尺形状のセンサ部330と、センサ部330により検知された信号を処理して腹圧信号を検出する信号検出回路340と、検出された腹圧信号を通信端末装置100(図1参照)に送信するBluetooth送信機350と、各部に電源を供給するボタン電池等からなる電源供給部360と、を備える。なお、作動部320は、ガイド(図示省略)によって適切な範囲内で作動する。
固定部310と作動部320とは、腹圧の変化によって両者間の距離が変わるように、例えば腹部に巻くベルトに装着される。
センサ部330は、固定部310側にあって作動部320の側面に沿うように配置された長尺形状の作動位置センサ331と、作動部320側にあって作動部320から作動位置センサ331側に突出し、作動位置センサ331の上面を非接触で摺動する可動片332と、から構成される。可動片332は、作動部320に固定され、作動部320の動きに連動して作動位置センサ331の上面を摺動する。
図15に示すように、作動位置センサ331は、長尺状に区画配置された複数の検出センサ331aからなり、各検出センサ331aからの信号線331bは信号検出回路340に接続されている。本実施の形態では、検出センサ331aとして光電センサを用いている。作動部320と連動する可動片332が、各検出センサ331aのうちのいずれかの検出センサ331aの受光を遮ることにより、検出センサ331aは受光量の変化を検出する。各検出センサ331aの配置は、腹圧の作動位置に対応しているため、該当する検出センサの受光量の変化から、腹圧の作動位置情報を得ることができる。
図15の符号a,b,cに示すように、可動片332は、作動部320の作動に伴って各検出センサ331aを左右に移動することができる。例えば、図15の符号a,bは、可動片332が通常呼吸範囲にある例を示し、図15の符号cは、可動片332が異常腹圧範囲にある例を示している。
なお、可動片側に発光素子(LED等)を設け、検出センサ側を受光素子とするいわゆる光カプラ構成にすればさらに検出精度を高めることができる。また、非接触センサの他の例として、可動片332側に磁性体を用い、各検出センサ331aにホール素子を用いて磁場の変化から可動片332の位置を検出することも可能である。さらに、簡易な構成として、センサ部330は、接触センサであってもよい。例えば、信号検出回路340に接続された導電性の可動片と、各検出センサとして導電性パッドとを用いて実現できる。この場合、導電性の可動片が、導電性パッドの上面に当接して摺動し、各検出センサ(導電性パッド)への接触位置により、腹圧の作動位置情報を得ることができる。
以上の構成において、胸部・腹部作動信号検出装置300は、ベルトに装着されて、利用者の胸部及び腹部に取り付けられて、胸部及び腹部の作動数値を取得する例を説明するが、腹部に取り付けるだけでも構わない。この状態で、作動部320は、バネ321の収縮力により、図14の左向き矢印の方向の固定部側に付勢されている。そして、利用者の腹圧による張力で、図14の右向き矢印の方向に作動する。センサ部330は、この作動部320による左右の作動状態を、可動片332が各検出センサ331aの受光を遮る受光量の変化として検出する。信号検出回路340は、検出センサの受光量の変化から、該当する検出センサの作動位置情報(腹圧信号)を検出する。Bluetooth送信機350は、検出された腹圧信号を通信端末装置100(図1)に送信する。
図16は、利用者の通常呼吸時の胸部・腹部作動数値設定の一例を示す図である。
利用者の通常時の腹圧パターンとしては、息を吸った時(a:吸う)及び吐いた時(b:吐く)の、胸部廻り及び腹部廻りの長さを作動数値として各利用者と関連付けて設定することができる。併せて、単位時間当たりの呼吸回数を各利用者と関連付けて設定することができる。具体的には例えば、通常呼吸時の所定呼吸回数(例えば20回)の作動数値、又は、所定時間(例えば1分間)の作動数値を検出する。図16(a)は1分間の通常呼吸の胸部・腹部の作動数値及び呼吸回数を示す。同様に、同一利用者の例えば30分後の更新設定として、通常呼吸時の所定呼吸回数(例えば20回)の作動数値、又は、所定時間(例えば1分間)の作動数値を検出する。図16(b)は30分後のその更新設定としての1分間の通常呼吸の胸部・腹部の作動数値及び呼吸回数を示す。図16(a)と図16(b)とを比較して分かるように、同一利用者であっても時によって変動がある。したがって、本実施の形態では、この変動分を許容値として予め所定のマージンを持たせている。
以下、上述のように構成された胸部・腹部作動信号検出装置300を用いるデジタルリアル・セキュリティシステムの動作について説明する。
本実施の形態のデジタルリアル・セキュリティシステムは、第1の実施の形態の登録処理(図3)と同様に、通信端末装置100の制御部110の登録部111(図1)により下記の登録が事前に実行されている。
制御部201(図1)は、通信端末装置100から送信された利用者の情報を、監視装置登録設定情報(図示略)として予め登録する。ここで、監視装置登録設定情報は、通信端末装置100に関連付けられた胸部・腹部作動信号検出装置300及び呼吸センサ20の利用者の情報、通信端末装置の携帯番号、氏名、パスワード、連絡先、通常時呼吸情報等である。
また、監視装置200の制御部201は、腹圧パターンを表す腹圧パターンプログラムを登録する。腹圧パターンプログラムは、図16の通常呼吸時の胸部・腹部作動数値設定に基づいている。特に、記憶部105(図1)には、セキュリティ対象者の通常呼吸回数・腹圧パターンが記憶されている。
[異常判定処理]
図17は、通信端末装置100の異常判定部112の腹圧異常判定処理を示すフローチャートであり、図5のステップS24のサブルーチンである。図6とフローの内容は異なるが、図面に示すフローは同一である。
まず、ステップS131で、腹圧信号取得部101は、利用者の胸部・腹部作動信号検出装置300の腹圧信号を取得する。この腹圧信号は、例えば腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号である。
ステップS132では、腹圧信号取得部101は、利用者の呼吸センサ20の呼吸信号を取得する。
ステップS133では、腹圧信号抽出部102は、腹圧信号をシグナル、呼吸信号をノイズとみなし、取得した腹圧信号から呼吸信号を相殺する。具体的には、腹圧センサ10により検出された腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号から、当該膨張・伸縮信号に重畳している呼吸信号成分を減算し、呼吸の影響が抑制された膨張・伸縮信号を得る。
胸部・腹部作動信号検出装置300は、腹部の膨脹伸縮による膨張・伸縮信号を検出している。ここで、胸部・腹部作動信号検出装置300により検出した膨張・伸縮信号から、呼吸センサ20により検出した呼吸信号を相殺することで呼吸の影響が抑制された、ヒトの意思による膨張・伸縮信号を得ている。
ステップS134以降は、腹圧信号抽出部102によって呼吸信号が相殺された膨張・収縮信号を用いて異常を判定するものである。すなわち、腹圧信号とは別に呼吸信号を取得し、呼吸信号をノイズとみなし、腹圧信号から呼吸信号を相殺したものによって異常を判定する。
ステップS134で異常判定部112は、呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号である腹圧信号が、異常通報のために予め決められた所定パターンのものと合致するか否かを判別する。
さらに、異常判定部112は、記憶部105(図1)に記憶されているセキュリティ対象者の通常呼吸回数・腹圧パターンと、今回取得した本センサの装着者の通常呼吸回数・腹圧パターンと照合検証する。
呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号が所定パターンのものと合致し、しかもセキュリティ対象者の通常呼吸回数・腹圧パターンの照合検証結果が一致しない場合(S134のYES)、異常と判断してステップS135に進む。
呼吸信号相殺後の膨張・収縮信号が所定パターンのものと合致せず、セキュリティ対象者の通常呼吸回数・腹圧パターンの照合検証結果が一致する場合(S134のNO)、正常と判断してステップS136に進む。
ステップS135では、異常判定部112は、利用者に異常事態が発生したと判定し、図5のステップS24に戻る。
ステップS136では、異常判定部112は、利用者に警備上の異常事態が発生していないと判定し、図5のステップS24に戻る。
異常判定部112は、呼吸の影響が抑制された膨張・収縮信号を基に、警備対象者の異常を判定しているので、呼吸によって変化する呼吸信号成分は相殺され、正確にヒトの意思による腹部の膨張・収縮のみが検出され、誤報、失報を防止して信頼性を向上させつつ、本システムが対象とする利用者の警備上の異常事態のみが判定される。
このように、本実施の形態では、装着される要員の呼吸回数及び腹圧パターンを検出する胸部・腹部作動信号検出装置300と、胸部・腹部作動信号検出装置300により検出された利用者の呼吸回数及び腹圧パターンを記憶する記憶部105と、を備え、異常判定部112は、胸部・腹部作動信号検出装置300により検出された呼吸回数及び腹圧パターンと、記憶部105に記憶された利用者の呼吸回数及び腹圧パターンとを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定するので、暴漢者が利用者から胸部・腹部作動信号検出装置300を奪って装着した場合でも照合検証を可能として、異常事態を判定することができ、異常事態を通報することができる。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。胸部・腹部作動信号検出装置300が装着されたベルトを胸部と腹部の両方に巻いてもよいし、胸部又は腹部の一方だけに巻いてもよい。胸部に巻く場合は腹圧パターンと称しているものは言うまでもなく実際は胸部パターンのことである。また、照合は呼吸回数と腹圧パターンの両方を照合してもよいし、呼吸回数又は腹圧パターンの一方だけを照合するものであってもよい。腹圧パターンの照合には、一般的なパターン比較の技術が使える。したがって、照合は例えば腹部廻りの長さの比較でもよい。また例えば、本実施の形態では、公衆回線として電話回線210を使用する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、例えば公衆回線として無線通信回線、インターネット又はLAN等を使用してもよい。また、この公衆回線の種類に応じて、公衆回線が無線通信の場合は通信端末装置としてトランシーバーを、公衆回線がインターネット又はLANの場合は通信端末装置としてパーソナルコンピュータ又はパームトップコンピュータを利用してもよい。このように既存の公衆回線を利用してデジタルリアル・セキュリティシステムを構築することにより、デジタルリアル・セキュリティシステムの利用態様を拡げることができ、かつ、デジタルリアル・セキュリティシステムの構築コストを抑えることができる。
また、本実施の形態ではデジタルリアル・セキュリティシステム及び方法という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、デジタルリアル・セキュリティ、防犯システム、セキュリティ方法等であってもよい。さらに、異常事態の検出には、公知のすべてが含まれる。例えば異常事態には、不審者侵入又は接近がある。また、通報は、メールに限らずどのようなものでもよい。
また、本発明のデジタルリアル・セキュリティシステム及び方法は、コンピュータを本デジタルリアル・セキュリティシステム又は方法として機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。
このプログラムを記録した記録媒体は、本デジタルリアル・セキュリティシステムのROMそのものであってもよいし、また、外部記憶装置としてCD−ROMドライブ等のプログラム読取装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なCD−ROM等であってもよい。
また、上記記録媒体は、磁気テープ、カセットテープ、フレキシブルディスク、ハードディスク、MO/MD/DVD等、又は半導体メモリであってもよい。
本明細書で引用したすべての刊行物、特許及び特許出願は、そのまま参考として、ここにとり入れるものとする。
本発明に係るデジタルリアル・セキュリティシステム及び方法は、法人・商業施設、事務所等において、リアルタイムで対応し、財産、生命と経済損失を未然に防止して利用効果は大きい。
10 腹圧センサ
20 呼吸センサ
100 通信端末装置
101 腹圧信号取得部
102 腹圧信号抽出部
103 GPS機能部
104 通信部
105 記憶部(記憶手段)
110,201 制御部
111 登録部
112 異常判定部(異常判定手段)
200 監視装置
201 制御部
202 入力部
203 警報発信部
210 電話回線
220 警備会社
300 胸部・腹部作動信号検出装置
300a 本体
310 固定部
320 作動部
321 バネ
330 センサ部
331 作動位置センサ
331a 検出センサ
331b 信号線
332 可動片
340 信号検出回路
350 Bluetooth送信機
360 電源供給部
本発明に係るデジタルリアル・セキュリティシステムは、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段とを備え、前記腹圧信号取得手段は、更に前記要員の呼吸を検出する呼吸センサから呼吸信号を取得し、前記腹圧信号抽出手段は、取得した前記腹圧信号から前記呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号から腹圧パターンを抽出することを特徴とする。
本発明に係るデジタルリアル・セキュリティ方法は、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得ステップと、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出ステップと、前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶ステップと、前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶ステップにより記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、前記異常判定ステップによる異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御ステップとを備え、前記腹圧信号取得ステップは、更に前記要員の呼吸を検出する呼吸センサから呼吸信号を取得し、前記腹圧信号抽出ステップは、取得した前記腹圧信号から前記呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号から腹圧パターンを抽出することを特徴とする。
本発明は、コンピュータを、装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段とを備え、前記腹圧信号取得手段は、更に前記要員の呼吸を検出する呼吸センサから呼吸信号を取得し、前記腹圧信号抽出手段は、取得した前記腹圧信号から前記呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号から腹圧パターンを抽出するデジタルリアル・セキュリティシステムとして機能させるためのプログラムでもある。

Claims (7)

  1. 装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、
    取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、
    前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段と
    を備えることを特徴とするデジタルリアル・セキュリティシステム。
  2. 前記腹圧信号取得手段は、更に前記要員の呼吸を検出する呼吸センサから呼吸信号を取得し、
    前記腹圧信号抽出手段は、取得した前記腹圧信号から前記呼吸信号成分を相殺し、呼吸の影響が抑制された腹圧信号から腹圧パターンを抽出することを特徴とする請求項1記載のデジタルリアル・セキュリティシステム。
  3. 前記異常判定手段は、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数との照合結果が一致しない場合に、異常があると判定することを特徴とする請求項1記載のデジタルリアル・セキュリティシステム。
  4. 前記制御手段は、前記異常判定手段の異常判定結果に応じて異なる通報をすることを特徴とする請求項1記載のデジタルリアル・セキュリティシステム。
  5. 前記通報する手段がメール送信及び映像送信であることを特徴とする請求項1記載のデジタルリアル・セキュリティシステム。
  6. 装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得ステップと、
    取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出ステップと、
    前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶ステップと、
    前記腹圧信号抽出ステップにより抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶ステップにより記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定ステップと、
    前記異常判定ステップによる異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御ステップと
    を備えることを特徴とするデジタルリアル・セキュリティ方法。
  7. コンピュータを、
    装着される要員の腹圧を検出する腹圧センサから腹圧信号を取得する腹圧信号取得手段と、取得した前記腹圧信号から腹圧が変化する腹圧パターン及び/又は単位時間当たりの呼吸回数を抽出する腹圧信号抽出手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数を前記要員と関連付けて記憶する記憶手段と、前記腹圧信号抽出手段により抽出された腹圧パターン及び/又は呼吸回数と、前記記憶手段に記憶された前記要員の通常時の腹圧パターン及び/又は呼吸回数とを照合し、照合結果に基づいて異常の有無を判定する異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定結果に応じて異常事態の通報をする制御手段とを備えるデジタルリアル・セキュリティシステム
    として機能させるためのプログラム。
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