JPWO2015030235A1 - 電炉ダストを原料とする亜鉛製造方法 - Google Patents

電炉ダストを原料とする亜鉛製造方法 Download PDF

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Abstract

亜鉛製造方法は、酸化亜鉛を含む電炉ダスト1又は電炉ダストを還元炉で還元した際に発生する2次ダスト1と、塩素ガス8及び酸素含有ガス10を含む混合ガスと、を接触させ、電炉ダスト1又は2次ダスト1における酸化亜鉛成分を塩化亜鉛に転化すると共に気化させ、粗塩化亜鉛蒸気3と酸素ガス2とを得る塩化工程101と、粗塩化亜鉛蒸気3に含まれる塩化亜鉛成分を、粗塩化亜鉛蒸気3に含まれる塩化亜鉛以外の成分5、7から分離して、精製塩化亜鉛融液6を得る精製工程102、104、105と、精製塩化亜鉛融液6を電解して亜鉛融液9と塩素ガス8とを得る電解工程103と、を有する。

Description

本発明は、亜鉛製造方法に関し、特に、製鉄プロセスの一つである電炉法においてスクラップの溶解製錬時に発生する電炉ダスト、又は電炉ダストを製鉄原料、非鉄原料やセメント増量材としてリサイクルする際に還元炉で発生するダスト(以下、2次ダストという。)を原料とする亜鉛製造方法に関する。
一般的に、製鉄プロセスの一つである電炉法では、スクラップの溶解製錬時に製鋼量の約1.5%から2.0%の、酸化亜鉛成分を含む産業廃棄物としての電炉ダストが発生する。電炉ダストは、世界では700万トン発生し、日本では50万トン発生するといわれている。
鉄スクラップの多くは、廃家電又は廃自動車である。廃家電又は廃自動車の塗装下地には、亜鉛メッキが施されている。また、スクラップの中には、塗料、プラスチック及び油分等が含まれている。このため、電炉ダストには、亜鉛又は鉛等の重金属に加えて、塩化物及びダイオキシン類等の有害な有機物も含まれている。一方で、電炉ダストには、約20〜30%の鉄と20〜30%の亜鉛とが含まれている。従って、電炉ダストは、資源として非常に有用なものである。
しかしながら、電炉ダストを直接的に現行の亜鉛製造法の主流である水溶液電解の原料とすることは困難である。というのは、まず、電炉ダスト中の亜鉛の多くは酸化亜鉛と酸化鉄との化合物であり硫酸に難溶なジンクフェライトになっている一方で、電炉ダストには硫酸に可溶な遊離の酸化鉄が多く含まれるからである。更に、これに加えて、電炉ダストには水溶液電解に有害な塩素などのハロゲンが含まれるからである。この様な理由から、電炉ダストを一旦還元処理して、粗酸化亜鉛として回収して電解処理しようとする亜鉛製造法が行われている。
電炉ダストから粗酸化亜鉛を得るための主なリサイクル技術としては、ウエルズ炉法、プラズマ法、電気溶融還元法、MF炉法、又は回転床炉法等が挙げられる。現在、これらのリサイクル技術により生成される粗酸化亜鉛は、乾式及び湿式の亜鉛製錬用の原料となっている。
かかる状況下で、特許文献1は、亜鉛回収法に関し、電炉法鉄くず製錬炉等から発生する酸化亜鉛を含有した電炉ダストからの金属亜鉛回収方法が開示されている。具体的には、特許文献1には、電炉ダスト又は2次ダストと、金属鉄含有粉末、還元剤、結合剤及び水とを、混合及び混練し、その後に成型し、更に、還元炉で焼成することが開示されている。これにより、特許文献1では、電炉ダスト中又は2次ダスト中の酸化亜鉛を金属亜鉛蒸気として回収する。
特開2002−105550号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1が開示する構成では、電炉ダスト中又は2次ダスト中の酸化亜鉛を金属亜鉛蒸気として回収するものであるが、粗酸化亜鉛には塩素成分が含有されているため、粗酸化亜鉛から亜鉛地金を生成する際には塩素成分の除去にコストがかかり、改良の余地がある。
また、特許文献1が開示する構成では、回収される金属亜鉛の組成は純度3Nが限度であり、純度向上の余地がある。
また、本発明者の更なる検討によれば、粗酸化亜鉛を原料とする湿式製練における電解方法においては、希硫酸水溶液電解を用いることとなり、その電流密度が500A/mと低く、また、陰極表面に成長した亜鉛地金を、陰極を着脱して回収する必要があるため、回収作業とそのための設備とを必要とし、改良の余地がある。よって、かかる湿式製錬における電解方法では、コスト低減のためには規模の利益を得るべく、大規模工場となる傾向にある。即ち、現状の電炉ダストを用いた亜鉛製造方法では、電炉ダストを粗酸化亜鉛という中間原料にすることはできるが、輸送コストを負担して粗酸化亜鉛を大規模亜鉛製錬所に搬入せざるを得ない状況にあるといえる。
また、前述した通り、粗酸化亜鉛は、大規模設備を用い多くのエネルギーを使って、電炉ダストから2次ダストとして製造される。現行の亜鉛製造法の主流である水溶液電解において、電炉ダストを直接利用できない大きな理由の一つは、電炉ダスト中の亜鉛の多くが硫酸に難溶なジンクフェライトになっているからであり、これが直接処理できれば大きな省エネルギーが実現できる。
本発明者は、以上の検討を経て、電炉ダスト中又は2次ダスト中の亜鉛成分を塩化工程により抽出した後に精製して溶融塩電解法で処理することにより、以上述べた課題を解決できることを見い出し、本発明を完成したものである。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、脱塩素のための追加コストを不要として塩素を多く含む電炉ダスト等の処理に好適であり、純度4N以上の高純度の亜鉛地金を製造できると共に、コンパクトな装置で操業できる亜鉛製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、電炉ダスト又は2次ダストと、塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスと、を接触させて、電炉ダスト又は2次ダスト中の酸化亜鉛成分を塩化亜鉛に転化して気化させ、粗塩化亜鉛蒸気として抽出した後にこれを精製して溶融状態の精製塩化亜鉛とし、更にこれを溶融塩電解法で処理する構成を有し、これにより純度4N以上の高純度の亜鉛地金を取得することを基本的な内容とする。
本発明の塩化工程においては、酸化亜鉛を含む電炉ダスト又は2次ダストと、塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスと、を接触させることにより、電炉ダスト又は2次ダスト中の鉄成分は僅かしか塩化されずに大部分が固体のまま残るため、電炉ダスト又は2次ダスト中の亜鉛成分を選択的に塩化して気化させることができる。
ほぼ粗酸化亜鉛からなる2次ダストの塩化においては塩素ガス単独、又は塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスのいずれかを用いての塩化も可能であるが、電炉ダストの場合はジンクフェライトを塩化する必要がある。この場合、ジンクフェライト中の酸化鉄成分及び単独で存在する遊離酸化鉄の大部分を塩化することなく、酸化亜鉛成分を優先的に塩化することが望まれる。本発明においては、熱力学的検討により、塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスを用いれば、これが可能であることを知見し、更に実験においてこれを確認したものである。
また、本発明の精製工程においては、塩化工程で得られた粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛成分を、粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛以外の成分から分離して、精製塩化亜鉛を得ることができる。塩化亜鉛以外の成分としては、一部の酸化鉄が塩化して生成した塩化鉄及び原料由来の塩化鉛や塩化アルカリなどが考えられる。
かかる精製工程としては、蒸留工程又は還元工程を採用することが好ましく、また、蒸留工程及び還元工程を組み合わせて、この順で実行する複合的な精製工程を採用してもよい。
精製工程として蒸留工程を採用する場合には、粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、精製塩化亜鉛を得ることになる。これにより、粗塩化亜鉛蒸気中の塩化亜鉛成分は、塩化亜鉛以外の金属塩化物成分と、その蒸気圧差を利用して相互に分離されていき、その結果、かかる塩化亜鉛成分を精製することができる。
また、精製工程として還元工程を採用する場合には、粗塩化亜鉛融液、又は粗塩化亜鉛とアルカリ塩化物若しくはアルカリ土類塩化物との溶融混合塩に還元剤を添加することにより、亜鉛よりも貴な金属不純物成分を還元析出させて、かかる塩化亜鉛成分を精製することができる。なお、混合溶融塩を用いる場合には、その中に亜鉛よりも卑な金属成分が含まれていてもよい。
また、蒸留工程及び還元工程を組み合わせて、この順で実行する複合的な精製工程を採用した場合には、それらの相乗的な作用により、粗塩化亜鉛蒸気中の塩化亜鉛成分をより純度を上げた態様で精製することができる。
また、本発明の電解工程においては、その溶融塩電解浴は塩化物であるから、原料が塩素成分を含んでいても従来法のような脱塩素のための追加コストが不要であり、塩素を多く含む電炉ダスト等の処理に好都合である。
更に、本発明の電解工程においては、塩化亜鉛の溶融塩電解法を用いるものであるため、電極の表面積の1m当たりにおいて、既存の水溶液電解では電流密度が約500A/mであるのと比較して、5000A/m以上と10倍の生産性が得られ、設備をコンパクト化できる。また、かかる溶融塩電解法では、電解浴の温度を金属亜鉛の融点以上に設定すれば、電解析出する亜鉛地金を、溶融状態で電解槽の底から、窒素ガス等の不活性ガスによるガスリフト式、真空吸引式、及び竪型遠心ポンプによる方式等の公知の方法を用いて抜き出すことができるので、水溶液電解のような陰極の着脱作業が不要となり省力化できる。従って、電炉ダストの発生場所において、ハロゲン成分を含む電炉ダストを原料とするオンサイト型亜鉛製錬所を実現することができることになる。
つまり、前述の目的を達成すべく、本発明の第1の局面における亜鉛製造方法は、酸化亜鉛を含む電炉ダスト又は2次ダストと、塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスと、を接触させ、前記電炉ダスト又は前記2次ダストにおける酸化亜鉛成分を塩化亜鉛に転化すると共に気化させ、粗塩化亜鉛蒸気を得る塩化工程と、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛成分を、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛以外の成分から分離して、精製塩化亜鉛を得る精製工程と、前記精製塩化亜鉛を溶融した溶融塩電解浴を電解して亜鉛融液と塩素ガスとを得る電解工程と、を有する。ここで、精製工程の具体例を挙げると、塩化工程において電炉ダスト等から気化分離した粗塩化亜鉛を、特定の凝縮温度、例えば塩化亜鉛の融点近傍の380±5℃程度の温度範囲で凝縮液化させる方法が好適に用いられる。更に、高純度の塩化亜鉛を得るために一度凝縮液化した精製塩化亜鉛の一部又は全部を、再蒸発及び凝縮を繰り返して精製する方法も好適に用いられる。なお、精製工程では、塩化反応装置の内部での凝縮液化、又は凝縮液化及び還流を目的とする1又は複数の冷却部と、粗塩化亜鉛が混入しないように配置された液受けと、を用いてもよい。複数の冷却部、及びそれらの冷却部の各々に対応して配置された液受けを用いる場合には、各々異なる温度設定ができ、より高精度の分離精製が可能となる。また、塩化反応装置から気化排出した粗塩化亜鉛を、塩化反応装置外の別の装置で凝縮及び/又は蒸留してもよい。
また、本発明は、かかる第1の局面に加えて、前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、前記精製塩化亜鉛を得る蒸留精製工程を含むことを第2の局面とする。ここでいう蒸留は、上述した具体例等により実施できる。
また、本発明は、かかる第1の局面に加えて、前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液に還元剤を添加することにより、前記精製塩化亜鉛を得る還元精製工程を含むことを第3の局面とする。
また、本発明は、かかる第1の局面に加えて、前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、1次精製塩化亜鉛を得る蒸留精製工程、及び前記蒸留精製工程によって得た前記1次精製塩化亜鉛の融液に還元剤を添加することにより、2次精製塩化亜鉛を得る還元精製工程を含む還元精製工程を含むことを第4の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第4のいずれかの局面に加えて、前記塩素ガスは、前記電解工程における電解により得たものであることを第5の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第5のいずれかの局面に加えて、前記酸素含有ガスとして、空気を用いることを第6の局面とする。
また、本発明は、かかる第3から第6のいずれかの局面に加えて、前記還元剤は、粉状の金属亜鉛であることを第7の局面とする。
また、本発明は、かかる第3から第7のいずれかの局面に加えて、前記還元精製工程では、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた前記塩化亜鉛成分と、アルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物と、を混合溶融した溶融塩に、前記還元剤を添加することを第8の局面とする。
また、本発明は、かかる第1から第8のいずれかの局面に加えて、前記電解工程では、前記精製塩化亜鉛とアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物とを混合溶融した前記溶融塩電解浴を電解することを第9の局面とする。
本発明の第1の局面における亜鉛製造方法によれば、塩化工程で、ジンクフェライト中の酸化鉄成分及び単独で存在する遊離酸化鉄の大部分を塩化することなく、酸化亜鉛成分を優先的に塩化することができ、蒸留精製工程では、塩化工程で得られた粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛成分を、粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛以外の成分から分離して、精製塩化亜鉛融液を得ることができ、かつ電解工程では、精製工程で得られた精製塩化亜鉛融液を用いて溶融塩電解法を実行することができるため、脱塩素のための追加コストを不要として塩素を多く含む電炉ダスト等の処理に好適であり、純度4N以上の高純度の亜鉛地金を製造できると共に、コンパクトな装置で操業できる亜鉛製造方法を実現することができる。
また、本発明の第2の局面における亜鉛製造方法によれば、蒸留精製工程で、塩化亜鉛と他の金属塩化物との間の蒸気圧差を利用してこれらを分離して、粗塩化亜鉛蒸気中に含まれていた塩化亜鉛成分を精製することができるため、簡便かつ効率的に精製塩化亜鉛を得ることができる。
また、本発明の第3の局面における亜鉛製造方法によれば、還元精製工程で、塩化亜鉛融液中の亜鉛よりも貴な金属不純物成分を固体として還元析出して、粗塩化亜鉛蒸気中に含まれていた塩化亜鉛成分を精製することができるため、簡便かつ効率的に精製塩化亜鉛を得ることができる。
また、本発明の第4の局面における亜鉛製造方法によれば、蒸留精製工程の後段であって電解工程の前段に更に還元精製工程を有し、還元精製工程においては、溶融状態の、蒸留精製工程を経た塩化亜鉛に還元剤を添加することにより、各工程において消費する熱量及び還元剤の消費量などを相互に補完して最適化できるため、低いコストで更に純度の高い精製塩化亜鉛を得ることができる。
また、本発明の第5の局面における亜鉛製造方法によれば、塩素ガスが、電解工程における電解により得たものであることにより、亜鉛製造方法をクローズド化して廃棄物の発生を低減することができる。
また、本発明の第6の局面における亜鉛製造方法によれば、酸素含有ガスとして、空気を用いることにより、酸素ガス供給源を別途設ける必要性を排して、周囲に存在する空気を、供給ポンプを介して塩化工程に簡便に導入することができる。
また、本発明の第7の局面における亜鉛製造方法によれば、還元剤が、粉状の金属亜鉛であることにより、塩化亜鉛融液中の亜鉛よりも貴な金属不純物成分を確実に還元析出させて分離し、粗塩化亜鉛蒸気中に含まれていた塩化亜鉛成分を精製することができる。
また、本発明の第8の局面における亜鉛製造方法によれば、還元精製工程で、粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分と、アルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物と、を混合溶融した溶融塩に、還元剤を添加することにより、その後段の電解工程における溶融塩電解浴中で、このアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物が支持塩として機能し、この結果、溶融塩電解浴の粘度、電気抵抗及び蒸気圧を最適化することができ、電解効率を向上することができる。
また、本発明の第9の局面における亜鉛製造方法によれば、電解工程で、精製塩化亜鉛とアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物とを混合溶融した溶融塩電解浴を用いることにより、溶融塩電解浴中で、このアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物が支持塩として機能し、この結果、溶融塩電解浴の粘度、電気抵抗及び蒸気圧を最適化することができ、電解効率を向上することができる。
本発明の実施の形態における亜鉛製造方法の工程図である。 本発明の実施の形態における亜鉛製造方法の変形例の工程図である。 本発明の実施の形態における亜鉛製造方法の別の変形例の工程図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施の形態における亜鉛製造方法につき、詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態における亜鉛製造方法につき、詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における亜鉛製造方法の工程を示す図である。
図1に示すように、まず、塩化工程101では、塩素ガス8及び酸素含有ガス10を含む混合ガスと、電炉ダスト1又は2次ダスト1と、を、図示を省略する塩化炉内で接触させて、電炉ダスト1中又は2次ダスト1中の酸化亜鉛成分を、粗塩化亜鉛蒸気3として得る一方で、電炉ダスト1中又は2次ダスト1中の鉄成分は塩化されずに固体のまま残る。かかる塩化工程101は、電炉ダスト1又は2次ダスト1における酸化亜鉛成分から粗塩化亜鉛蒸気3を得る反応工程である。なお、以下の表1に、2次ダスト1の組成を示す。
具体的には、塩化工程101では、塩化炉内に粉体状の電炉ダスト1又は粉体状の2次ダスト1を収容し、その収容した粉体状の電炉ダスト1又は粉体状の2次ダスト1の底部側から、塩素ガス8、又は塩素ガス8及び酸素含有ガス10を含む混合ガスを吹き込む。かかる塩化工程101では、電炉ダスト1又は2次ダスト1中の金属酸化物を構成する酸素成分が塩素に置換される反応が進行して粗塩化亜鉛蒸気3が得られると共に、酸素ガス2が副生される。電炉ダスト1又は2次ダスト1に含まれる鉄等の金属成分に関しては、その一部は、亜鉛成分と共に抽出されて粗塩化亜鉛蒸気3中に塩化鉄ガスとして混入する一方で、その残部は、残渣4として分離される。
塩化工程101の実験例として、酸化亜鉛と酸化第二鉄とから合成したジンクフェライト(化学組成式:ZnFe)を用いて塩化実験を行った。具体的には、この実験例では、合成したジンクフェライトを粉砕して試料とし、フィルター付き石英製反応管に収容して、フィルターを通して塩化ガスを送った。この際の温度は800℃で、塩化ガスは体積比で塩素3:空気10の組成であった。そして、この際の反応によって塩が蒸気として排出されたのでこれを捕集した。この際、固体の試料は、全部は反応せずにその一部が残った。この様にして得られた塩及び残った固体試料(残渣)をICP発光分析装置で分析して、鉄と亜鉛のモル比Fe/Znを決定し、この分析結果を以下の表2に示す。
表2に示すように、合成フェライトでは、Fe/Znは1.99であり、これは化学量論比の2.0とほぼ一致している。一方で、残渣では、酸化鉄が濃縮されており、また捕集された塩では鉄は亜鉛の約0.3%であった。これより亜鉛が選択的に塩化されたことが明らかとなった。
また、残渣及び塩の組成よりジンクフェライトの亜鉛成分の約84%が塩化されたことが計算より明らかとなった。この実験での塩化効率は必ずしも高くないが、粉砕された試料の粒度が粗かったこと、及び温度が比較的低かったことを考慮すれば、条件の最適化で100%近い塩化効率が得られるものと想定される。
また、この鉄を多く含む残渣は銑鉄を製造する際の原料として使用できる可能性がある。この場合、廃棄物を有効にリサイクルすることができる。
次に、精製工程(蒸留精製工程)102では、塩化工程101を経て得られた粗塩化亜鉛蒸気3を蒸留して精製し、精製塩化亜鉛融液6を得る。
具体的には、蒸留精製工程102では、かかる粗塩化亜鉛蒸気3を、高温の金属塩化物に対して耐食性のあるアルミナ及び炭化ケイ素等のセラミクスで内張りされて図示を省略する蒸留装置内に収容し、塩化物の違いによる蒸気圧の差を利用して精製塩化亜鉛融液6を分離する。この際、塩化亜鉛より低沸点の金属塩化物成分5及び高沸点の金属塩化物成分7が、塩化亜鉛蒸気から分離される。
次に、電解工程103では、蒸留精製工程102を経て得られた精製塩化亜鉛融液6を、図示を省略する電解槽内に収容して電解し、金属亜鉛融液9を得ると共に塩素ガス8を副生する。この様にして得た金属亜鉛を組成分析したところ、以下の表3に示す結果を得た。なお、電解工程103で用いる電解槽としては、一例として、セラミクスで内張りされた容器内に炭素電極を収納した電解槽を用いることができる。
なお、本実施形態においては、亜鉛製造方法をクローズドサイクル化して廃棄物の発生を低減する観点等からは、塩化工程101で用いる塩素ガス8として、電解工程103において陽極で副生されたものを用いてもよい。
また、塩化工程101で用いる酸素含有ガス10としては、特別な酸素ガス源を設けることなく、ポンプ等で供給が容易な周囲に存在する空気を代用して用いてもよい。
また、塩化工程101で用いる反応器及び蒸留精製工程102で用いる蒸留器を共通化した構成であって、段階的に内部のガス温度を変化させることができる加熱炉(反応蒸留器)を用いてもよい。かかる場合には、生成された粗塩化亜鉛蒸気3をその中に導入して、加熱炉の低温部には塩化鉄(FeCl)等の低沸点成分を液体又は固体として溜め、加熱炉の高温部には塩化ナトリウム、塩化カリウム及び塩化鉛(PbCl)等の高沸点成分を溜め、かつ、加熱炉の低温部と高温部との中間部分には塩化亜鉛を濃縮生成することができる。
また、電解工程103では、精製塩化亜鉛融液6とアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物とを混合溶融した溶融塩電解浴を用いてもよい。これにより、溶融塩電解浴中で、このアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物が支持塩として機能して、溶融塩電解浴の粘度、電気抵抗及び蒸気圧を最適化することができ、電解効率を向上することができる。また、かかるアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物としては、その支持塩としての性質やコストの面から、塩化ナトリウムを用いることがより好ましい。
以上の本実施の形態の亜鉛製造方法によれば、脱塩素のための追加コストを不要として塩素を多く含む電炉ダスト等の処理に好適であり、純度4N以上の高純度の亜鉛地金を製造できると共に、コンパクトな装置で操業できる亜鉛製造方法を実現することができる。特に、塩化工程101においては、電炉ダスト1と、塩素ガス8及び酸素含有ガス10を含む混合ガスと、を接触させることにより、電炉ダスト1に含まれるジンクフェライト中の酸化亜鉛をも塩化することができる。このため鉄成分4の大部分は塩化されずに固体のまま残り、亜鉛成分を選択的に塩化して気化させることができる。
さて、本実施の形態の亜鉛製造方法においては、種々の変形例が考えられ、特に、蒸留精製工程102を還元精製工程104に置換することもできる。以下、かかる変形例について、図2を参照して、詳細に説明する。
図2は、本実施の形態における亜鉛製造方法の変形例の工程図である。
図2に示すように、本変形例の亜鉛製造方法においては、前述した本実施の形態における蒸留精製工程102が、還元精製工程104に置き換えられていることが主たる相違点であり、残余の工程は同一である。
つまり、本変形例の亜鉛製造方法においては、塩化工程101を経て得られた粗塩化亜鉛蒸気3を還元して精製し、精製塩化亜鉛融液6’を得る。
具体的には、還元精製工程104では、塩化工程101を経て得られた粗塩化亜鉛蒸気3から得た塩化亜鉛融液に、還元剤11を加えて、亜鉛よりも貴な金属不純物成分12を還元析出して沈澱除去することにより、精製塩化亜鉛融液6’を得る。かかる還元剤11は、効率的かつ確実に、塩化亜鉛融液中の亜鉛よりも貴な金属不純物成分12を還元析出させて分離する観点からは、粉状の金属亜鉛であることが好ましい。
そして、電解工程103では、還元精製工程104を経て得られた精製塩化亜鉛融液6’を電解し、金属亜鉛融液9を得ると共に塩素ガス8を副生する。そして、更に、かかる亜鉛融液9を冷却固化することにより、純度4N以上の金属亜鉛を得た。
なお、還元精製工程104では、塩化亜鉛融液にアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物を混合溶融した溶融塩に、還元剤を添加することが好ましい。これにより、その後段の電解工程103における溶融塩電解浴中で、このアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物が支持塩として機能して、溶融塩電解浴の粘度、電気抵抗及び蒸気圧を最適化することができ、電解効率を向上することができる。また、かかるアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物としては、その支持塩としての性質やコストの面から、塩化ナトリウムを用いることがより好ましい。
また、亜鉛製造方法をクローズドサイクル化できる観点等からは、還元精製工程104では、塩化亜鉛融液に電解工程103実施後の尾液を混合した混合溶融塩を用いてもよい。
また、本実施の形態の亜鉛製造方法における別の変形例として、蒸留精製工程102の後に還元精製工程105を付加することもできる。以下、かかる変形例について、図3を参照して、詳細に説明する。
図3は、本実施の形態における亜鉛製造方法の別の変形例の工程図である。
図3に示すように、本変形例の亜鉛製造方法においては、前述した本実施の形態における蒸留精製工程102と電解工程103との間に還元精製工程105が設けられていることが主たる相違点であり、残余の工程は同一である。
つまり、本変形例の亜鉛製造方法においては、蒸留精製工程102を経て得られた精製塩化亜鉛融液(1次精製塩化亜鉛融液)6を還元して精製し、精製塩化亜鉛融液6’’(2次精製塩化亜鉛融液)を得る。
具体的には、還元精製工程105では、蒸留精製工程102を経て得られた1次精製塩化亜鉛融液6に、還元剤11を加えて、亜鉛よりも貴な金属不純物成分12を沈澱除去することにより、2次精製塩化亜鉛融液6’’を得る。かかる還元精製工程105は、前述の変形例における還元精製工程104と同様である。
そして、電解工程103では、還元精製工程105を経て得られた2次精製塩化亜鉛融液6’’を電解し、金属亜鉛融液9を得ると共に塩素ガス8を副生する。そして、更に、かかる亜鉛融液9を冷却固化することにより、純度4N以上の金属亜鉛を得た。また、本変形例では、蒸留精製工程102及び還元精製工程105の各工程において消費する熱量及び還元剤の消費量などを相互に補完して最適化することができるため、低いコストで更に純度の高い精製塩化亜鉛を得ることができる。
ここで、本変形例における実験例について説明する。
まず、本実験例における塩化工程101では、反応温度を900℃に維持した反応管である縦型の管状炉内で、以下の表4に組成を示す電気炉ダストを塩素ガス8及び酸素含有ガス10を含む混合ガスに接触させた。かかる塩化工程101では、管状炉内の電気炉ダストから主として亜鉛成分が塩化亜鉛として抽出されて蒸発分離され、不揮発性の酸化鉄を主成分とする残渣が管状炉の下部に残った。
次に、蒸留精製工程102では、塩化工程101で得られた塩化亜鉛を主成分とする蒸気を、管状炉内の上部で、その温度が380℃±5℃に維持されるように制御されたセラミックス製の多孔質体を通過させることにより凝縮液化して、1次精製塩化亜鉛融液6を得た。なお、蒸留精製工程102で得られた1次精製塩化亜鉛融液6の組成を以下の表5に示し、塩化工程101で管状炉の下部に残った不揮発性の酸化鉄を主成分とする残渣の組成を以下の表6に示す。
次に、還元精製工程105では、蒸留精製工程102で得られた1次精製塩化亜鉛融液6を、気相部の圧力が(大気圧−10)Paから(大気圧−200)Paの範囲内に設定されたマッフル炉内に収容したるつぼ内で、温度を500℃に維持して加熱溶融状態に保持し、この加熱溶融状態の1次精製塩化亜鉛融液6に対して、約1重量%相当の亜鉛紛末を添加すると共に窒素ガスを吹き込みながら撹拌した。そして、この際に得られている融液の上澄みを2次精製塩化亜鉛融液6’’として採取した。なお、2次精製塩化亜鉛融液6’’の組成を以下の表7に示す。
最後に、電解工程103では、還元精製工程105を経て得られた2次精製塩化亜鉛融液6’’を、浴温度が500℃に設定されると共に炭素電極を収納した電解槽で電解し、以下の表8に組成を示す金属亜鉛融液9を得た。
また、かかる電解槽の電解浴は、2次精製塩化亜鉛融液6’’に塩化ナトリウムを添加した混合塩浴とし、その組成を以下の表9に示す。
なお、本発明は、構成要素の形状、材質、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、かかる構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明においては、脱塩素のための追加コストを不要として塩素を多く含み、また亜鉛成分が湿式では処理困難なジンクフェライトになっている電炉ダスト等の処理に好適であり、純度4N以上の高純度の亜鉛地金を製造できると共に、コンパクトな装置で操業できる亜鉛製造方法を提供することができるものであるため、その汎用普遍的な性格から広範に製鉄プロセスの一つである電炉法においてスクラップの溶解製錬時に発生する電炉ダスト、又は2次ダストを原料とする亜鉛製造方法に適用され得るものと期待される。
また、本発明は、かかる第1の局面に加えて、前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、1次精製塩化亜鉛を得る蒸留精製工程、及び前記蒸留精製工程によって得た前記1次精製塩化亜鉛の融液に還元剤を添加することにより、2次精製塩化亜鉛を得る還元精製工程を含むことを第4の局面とする。
具体的には、蒸留精製工程102では、かかる粗塩化亜鉛蒸気3を、高温の金属塩化物に対して耐食性のあるアルミナ及び炭化ケイ素等のセラミクスで内張りされて図示を省略する蒸留装置内に収容し、塩化物の違いによる蒸気圧の差を利用して精製塩化亜鉛融液6を分離する。この際、塩化亜鉛より低沸点の金属塩化物成分5及び高沸点の金属塩化物成分7が、塩化亜鉛蒸気から分離される。

Claims (9)

  1. 酸化亜鉛を含む電炉ダスト又は前記電炉ダストを還元炉で還元した際に発生する2次ダストと、塩素ガス及び酸素含有ガスを含む混合ガスと、を接触させ、前記電炉ダスト又は前記2次ダストにおける酸化亜鉛成分を塩化亜鉛に転化すると共に気化させ、粗塩化亜鉛蒸気を得る塩化工程と、
    前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛成分を、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれる塩化亜鉛以外の成分から分離して、精製塩化亜鉛を得る精製工程と、
    前記精製塩化亜鉛を溶融した溶融塩電解浴を電解して亜鉛融液と塩素ガスとを得る電解工程と、
    を備えた亜鉛製造方法。
  2. 前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、前記精製塩化亜鉛を得る蒸留精製工程を含む請求項1に記載の亜鉛製造方法。
  3. 前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液に還元剤を添加することにより、前記精製塩化亜鉛を得る還元精製工程を含む請求項1に記載の亜鉛製造方法。
  4. 前記精製工程は、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた塩化亜鉛成分を含む融液を蒸留することにより、1次精製塩化亜鉛を得る蒸留精製工程、及び前記蒸留工程によって得た前記1次精製塩化亜鉛の融液に還元剤を添加することにより、2次精製塩化亜鉛を得る還元精製工程を含む還元精製工程を含む請求項1に記載の亜鉛製造方法。
  5. 前記塩素ガスは、前記電解工程における電解により得たものである請求項1から4のいずれかに記載の亜鉛製造方法。
  6. 前記酸素含有ガスとして、空気を用いる請求項1から5のいずれかに記載の亜鉛製造方法。
  7. 前記還元剤は、粉状の金属亜鉛である請求項3から6のいずれかに記載の亜鉛製造方法。
  8. 前記還元精製工程では、前記粗塩化亜鉛蒸気に含まれていた前記塩化亜鉛成分と、アルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物と、を混合溶融した溶融塩に、前記還元剤を添加する請求項3から7のいずれかに記載の亜鉛製造方法。
  9. 前記電解工程では、前記精製塩化亜鉛とアルカリ塩化物又はアルカリ土類塩化物とを混合溶融した前記溶融塩電解浴を電解する請求項1から8のいずれかに記載の亜鉛製造方法。
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