JPWO2015029730A1 - 有床義歯用アタッチメント - Google Patents

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Abstract

装着等による外力が加わっても不具合を生じ難い有床義歯用アタッチメントを提供する。維持歯となる天然歯又は人工歯根40の上部構造とされる凸要素10と、義歯床31のうち凸要素に対応する位置に固定される凹要素20と、を備え、凸要素は、嵌合部11と、嵌合部より細い部位を有し、嵌合部を天然歯又は人工歯根に連結する連結部12と、を有し、凹要素は、一方の端部に底21a、他方の端部に開口部21bを有し、嵌合部を挿入する中空部21cが形成された有底筒状の本体21と、本体の内周面に、周方向に沿った環状の溝21eと、溝内に外周部が嵌め込まれるとともに、内径が嵌合部よりも小さいOリング22と、中空部から溝を通って、本体の外部に通じる排水路21fと、を備える。

Description

本発明は、維持歯となる天然歯又は顎骨に埋入されている歯科用インプラントフィクスチャー(以下、「人工歯根」と称することもある。)の上部構造として固定される構成要素と、有床義歯の義歯床側に配置されて固定される構成要素と、を互いに嵌合させて用い、着脱自在にされていながらも装着した際には咀嚼等でも抜け落ちたりすることがない有床義歯用アタッチメントに関する。
抜歯等により欠落した歯牙の代用として、咀嚼力や美観(歯並びの審美性)を回復するために歯科補綴物(以下、単に「補綴物」と称することがある。)を用いた治療が行われ、補綴物として有床義歯が多用されている。
有床義歯は、大別して全部床義歯と部分床義歯とに分けられ、一般的には顎堤(上顎又は下顎)に全く歯牙が無い場合(無歯顎)には全部床義歯(総義歯)が適用され、部分的に義歯を充当させる場合には部分床義歯が適用される。そして、この義歯床には、歯科用合成樹脂として市販されている歯科用床用レジン(以下、単に「レジン」と称することがある。)又はレジンと歯科用チタン合金などのような歯科用合金とを組み合わせた材料が使用されている。
これら有床義歯において、義歯が咀嚼時等に抜け落ちないように維持する手段は、該手段の形態及び機構の違いから2種類に大別することができる。その一つの手段は、鉤(クラスプ)であり、部分床義歯の場合に欠如した歯牙の両側に残る天然歯を切削して支台歯とし、金属の弾性を利用してこの支台歯を掴ませる。他の一つの手段は有床義歯用アッタチメントである(以下、単に「アタッチメント」と称することがある。)。このアタッチメントは例えば特許文献1乃至4に記載のように、その構成要素として凸要素と凹要素との組み合わせを備え、主に総義歯に使用されるが、症例により部分床義歯に使用されることもある。
このアタッチメントの固定方法では、維持歯として天然歯(歯根)が存在する場合には残存する天然歯を支台歯とし、また無歯顎の場合には顎骨に埋入された人工歯根が維持歯(支台歯)としての役目を果たす。そして支台歯の上部構造としてアタッチメントを構成する一方の構成要素(例えば凸要素)が固定される。そして、アタッチメントを構成する他方の構成要素(例えば凹要素)が有床義歯の義歯床の相対する位置に固定される。この両者の嵌合により有床義歯の支持及び維持がなされる。なお、通常の場合、口腔内側に凸要素が固定され、義歯床側に凹要素が固定される。
特開平6−319750号公報 特表平10−509620号公報 特表2008−541858号公報 特開2001−170081号公報
ここで、凸要素と凹要素との嵌合(ジョイント)方式として、例えば、シリンダーとピストンとの組み合わせのように一方向の往復運動(垂直方向の上下動)のみが許されるように規制される構造と、凸要素の先端形状が球状体を成し、これと嵌合する凹要素を上記球状体が抜け落ちないようにして保持する構成にして定点における凹要素側の傾斜を可能にする構造のものとがある。
このうち、後者のアタッチメントは概ね次のような構造を有している。図7には従来のアタッチメント101の凸要素110及び凹要素120の構造を説明する図を示した。また図8にはアタッチメント101を用いた有床義歯130の構造を説明する図を示した。
凸要素110は人工歯根140の上部構造として固定される凸状の要素である。凸要素110はその先端に球状部111を備えている。一方、凹要素120は有床義歯の義歯床に固定される、一方に底を有する略円筒形状を成した要素である。従ってその内側に空間120aが形成されている。この空間120aは凸要素110の球状部111を挿入することができる大きさとされている。また、凹要素120の有底筒状の内周面のうち底が具備されていない側の端部には内周面に沿って溝120bが形成され、ここにOリング121が嵌め込まれている。このOリング121はその内径が凸要素110の球状部111の直径よりも小さくされている。
このようなアタッチメント101は、図8のように設置される。すなわち、人工歯根140が顎骨150に埋設され、凸要素110が顎骨150及び歯肉151から突出するように配置される。一方、凹要素120は、人工歯132が設置された義歯床131に埋設されている。そして凹要素120に形成された空間120a内に凸要素110の球状部111が挿入され、両者が嵌合されている。このとき、凹要素120には球状部111の直径より小さい内径を有するOリング121が具備されているので、球状部111はOリング121に引っ掛かり、空間120aから抜けないように保持される。
このような構造のアタッチメント101では、装着や咀嚼のとき等のような外力が加わった際にOリング121が溝120bから外れてしまい、凸要素110と凹要素120とが離脱してしまう不具合があった。
そこで本発明は、装着や咀嚼等による外力が加わっても不具合を生じ難い有床義歯用アタッチメントを提供することを課題とする。
発明者は、上記したような構造のアタッチメントは、その構造及び使用環境の関係から、凸要素と凹要素との隙間に唾液や洗浄水等の液体が入り込むとの知見を得た。そして隙間に液体が侵入した状態で装着や咀嚼等を行うと、装着等の圧力がかかった際に、液体によりアタッチメント設計時の弾性が得られず、維持歯である歯根に大きな負担がかかるという問題を生じることを突き止めた。そして、高まった圧力によりOリングが脱落してしまうという知見を得て本発明を完成させた。
以下、本発明について説明する。ここでは分かり易さのため、図面に付した参照符号を括弧書きで併せて記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、維持歯となる天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャー(40)の上部構造として固定される凸要素(10)と、有床義歯(30)の義歯床(31)のうち凸要素に対応する位置に固定される凹要素(20)と、を備え、凸要素は、嵌合部(11)と、嵌合部より細く形成される部位を有し、嵌合部を天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャーに連結する連結部(12)と、を具備し、凹要素は、一方の端部に底(21a)、他方の端部に開口部(21b)を有し、嵌合部を挿入する中空部(21c)が形成された有底筒状の本体(21)と、本体の筒状の内周面に、周方向に沿って設けられた環状の溝(21e)と、溝内に外周部が嵌め込まれ、該溝に沿って配置されるとともに、内径が嵌合部よりも小さいOリング(22)と、底とOリングとの間における中空部から溝を通って、本体の外部に通じる排水路(21f、21g)と、を備える、有床義歯用アタッチメント(1)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の有床義歯用アタッチメント(1)において、排水路(21f、21g)が複数具備されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の有床義歯用アタッチメント(1)において、排水路(21f、21g)は、Oリング(22)の環状となる方向に対して直交する方向に延びる本体(21)に設けられたスリット(21f)である。
本発明によれば、凹要素の中空部内に浸入した液体を速やかに排出することができ、装着等の外力が加わっても不具合が生じ難い有床義歯用アタッチメントとすることができる。
有床義歯用アタッチメント1の構成を分離して示した外観図である。 凹要素20の外観斜視図である。 図3(a)は凹要素20を図1の矢印IIIaの方向から見た図、図3(b)は図3(a)に示したIIIb−IIIbに沿った凹要素20の断面図である。 凸要素10と凹要素20とが嵌合した場面における構造を説明する図である。 有床義歯用アタッチメント1を有床義歯30に適用した例を説明する図である。 凹要素20’を説明する図である。 従来における有床義歯用アタッチメント101の構成を分離して示した外観図である。 従来における有床義歯用アタッチメント101を有床義歯130に適用した例を説明する図である。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は1つの形態に係る有床義歯用アタッチメント1の外観を示す図であり、凸要素10と凹要素20とを分離した状態の図である。図1からわかるようにアタッチメント1は、凸要素10及び凹要素20を有して構成されている。
凸要素10は、天然歯又は人工歯根の上部構造として固定される凸状の要素である。本形態では、凸要素10は人工歯根40の上部に連続して配置されている。ここに適用される人工歯根40は特に限定されることなく、公知の人工歯根を用いることができる。
凸要素10は、人工歯根40に固定される端部とは反対側の端部に嵌合部が備えられている。本形態では嵌合部が、球体の少なくとも一部を具備する球状部11により形成されており、人工歯根40と球状部11とが連結部12により連結されている。
本形態で連結部12は、人工歯根40の端部に固定される固定部12aと、該固定部12aに連続する首部12bと、を有している。そして球状部11は、首部12bの端部のうち、固定部12aとは反対側に連続して配置されている。
ここで、首部12bは、少なくとも球状部11との連結部において球状部11の直径よりも細くなる形態とされていることが好ましい。これにより図1にも表れているように球状部11の下部に凹状のくびれ12cが形成され、後述するようにここに凹要素20のOリング22が係合する。
また、球状部11は後述する凹要素20の中空部21c(図3参照)に挿入できる大きさとされるとともに、凹要素20に具備されるOリング22(図3参照)の内径よりは大きな直径を有する。
嵌合部は、後述するように凹要素20の中空部21cに収納され、Oリング22で保持できる形状であればよい。
凸要素10を人工歯根40の上部構造として固定する際には、凸要素10の連結部12の固定部12aが人工歯根40と一体で成形されていても良いし、又は凸要素10と人工歯根40とを別に用意して両者をネジで固定する構造であっても良い。本形態では、凸要素10、すなわち固定部12aは人工歯根40と一体で成形されており、固定部12aの一部の外周は人工歯根40を埋入する際に用いられる埋入器具に嵌合させるため六角に成形されている。
また、本形態では凸要素10が人工歯根40に配置された例を示したが、これに限らず、凸要素10を天然歯に固定することも可能である。天然歯に固定される場合は、通常の方法によってワックスアップを行い天然歯の根管形成された根管に適合する金属体を作製して固定される。なお、凸要素10はワックスアップによって形成されても良いが、予め別途ステンレス等で作製された凸要素10を金属体に鋳接する方法が簡単で精度がよい。
凹要素20は、有床義歯の義歯床のうち上記凸要素10と対応する位置に固定される凹状の要素である。図1には凹要素20の1つの外観を表している。さらに図2には凹要素20の外観斜視図、図3(a)は凹要素20を凸要素10側(すなわち図1に矢印IIIaで示した方向)から見た図、図3(b)は図3(a)にIIIb−IIIbで示した線に沿った凹要素20の断面図である。
これら図からわかるように凹要素20は、本体21及びOリング22を有して構成されている。
本体21は、一方の端部に底21aを有し、他方の端部に開口部21bを有する有底の円筒形状である。従って円筒状の内側には中空部21cが形成されている。中空部21cは開口部21bにより内外が連通している。
開口部21bは、上記した凸要素10の球状部11及び連結部12が通ることができる大きさとされ、中空部21cはその内側に球状部11が収納されるように形成される。なお後述するように球状部11が中空部21cに収納された姿勢で、球状部11と底21aとの間には間隙が形成される。
また、本体21の外面には、レジンとの接合力を高めるための窪み21dが形成されていることが好ましい(図2参照)。
本体21には、その円筒状であるうちの内周面に、該内周面に沿った環状の溝21eが設けられている。この溝21eには後で説明するようにOリング22の外周側が配置される。従って、本形態では溝21eの溝幅(本体21の円筒軸が延びる方向に沿った溝21eの大きさ)はOリング22を形成する線材の直径と概ね同じ程度とされている。一方、溝21eの深さ(本体21の円筒の直径方向における大きさ)はOリング22を形成する線材の直径より小さくされている。
さらに本体21には、その開口部21b側の端部に、中空部21cから溝21eを通って外部に連通する排水路として機能するスリット21fが設けられている。スリット21fの延在方向の大きさ(図1にIで示した大きさ。)は特に限定されることはないが、本体21の開口部21b側端面から、溝部21eの幅方向半分の位置となる位置以上であることが好ましい。すなわち、スリット21fがOリング22が溝21eに配置された際に、Oリング22の線材が延びる方向対して直交するようにスリット21fが延び、Oリング22の外径部の頂点(最大外径部)を含む位置にまで達していることが好ましい。これにより中空部21c内に侵入した水をより円滑に排出することができる。
スリット21fの幅(図1の紙面左右方向の幅)は特に限定されることなく水の排出性能や凹要素20の強度等の観点から適宜調節することができる。
本形態では、本体21の周方向に沿って等間隔に3つのスリット21fが設けられている。従って、本体21の筒状である軸心を中心に120°間隔でスリット21fが配置されている。ただし、本発明ではスリット21fの数は特に限定されることなく少なくとも1つのスリットが設けられていればよい。
Oリング22は、公知のOリングと同様に弾性部材により形成された線材を環状にした部材である。Oリング22の外径は上記した溝21eの底部が形成する環状の直径と略同じであることが好ましい。また、Oリング22の内径は凸要素10の球状部11の直径(嵌合部の大きさ)よりも小さく形成されている。
また、上記したようにOリング22の線材の線径は、溝21eの幅と概ね同じであり、溝21eの深さよりも大きい。
上記した形態を有する本体21の溝部21eの内側にOリング22が配置される。これにより、図3(a)、図3(b)に示したようにOリング22の内径部により中空部21cへの挿入口が狭められている。
また、図3(b)からわかるように、スリット21fが設けられた部位については、本体21の筒状である壁面が除去され(切り欠かれ)、中空部21cから溝21eを通じて外部に連通している。
凸要素10及び凹要素20はOリング22以外は、強度、生体適合性、及び防錆性等の観点から、ステンレス鋼、チタン、又はチタン合金等の金属により作製されていることが好ましい。
以上説明した凸要素10と凹要素20とは次のように組み合わされている。図4に凸要素10と凹要素20とが嵌合された状態を表した。この図では、凸要素10は図1に表した視点の図、凹要素20は図3(b)に表した視点の図をそれぞれ用いている。
図4からわかるように、凸要素10の球状部11が凹要素20の中空部21c内に挿入されることにより両者が組み合わされる。このとき、Oリング22の内径は凸要素10の球状部11の径よりも小さく形成されているので、図4に表されているように、球状部11と首部12bとの連結部分に形成されたくびれ12cにOリング22を配置することにより、Oリング22に球状部11が係合される。これにより凹要素20に凸要素10が嵌合されて保持される。
このような嵌合は、球状部11を凹要素20の開口部21b側から差し込み、少し強い力を加えることによりOリング22を弾性変形させつつ球状部11を中空部21c内に挿入することにより行うことができる。
次にアタッチメント1が有床義歯に適用される例について説明する。図5に説明のための図を示した。
凸要素10は、顎骨50に植立された人工歯根40に固定されるものであり、凹要素20は、義歯32を具備する有床義歯30の樹脂からなる義歯床31のうち、凸要素10に対応した位置に配置される。凹要素20の義歯床31への配置は例えば、有床義歯30の成形時または成形後に、義歯床31に凹部31aを形成してここに凹要素20が挿入されて固定される。そして、上記説明したように凸要素10と凹要素20とを嵌め合わせて有床義歯30を口腔内に配置する。さらに詳しくは次の通りである。
既存の方法によって作製された義歯床31を準備し、また、予め患者の口腔内に凸要素10が取り付けられた人工歯根40を必要に応じて複数本埋入しておく。これにより口腔内側では義歯床31の装着が可能な状態となっている。
一方、義歯床31のうち、口腔粘膜に対応する面に、口腔内に埋入された人工歯根40の位置を写し取る。写し取る方法は特に限定されず、例えば人工歯根40に固定された凸要素10の球状部11の頂点にマーキングをし義歯床31を押し当てて位置を写し取ることができる。また、柔らかな印象材を義歯床31の口腔内面側に塗布して口腔内に当てることで印象材面に球状部11の位置を転写することもできる。
上記により義歯床31の記録された凸要素10に対応する位置に、歯科用切削器具を用いて凹要素20よりも大きい凹部31aを形成する。このとき、後述する即時重合レジンのうち接着に使用された以上の余剰の即時重合レジンを抜くため、凹部31aの内側から外部に通じる不図示の連通穴が設けられていることが好ましい。
口腔内に埋入された人工歯根40に固定され顎骨50及び歯肉51から突出した凸要素10に対して、対応する凹要素20を被せ、上記のように両者を嵌合させる。このとき必要により凸要素10及び/又は凹要素20の嵌合部に存在するアンダーカット部をシリコーン材料やラバーダムを用いて埋めてもよい。その後、義歯床31に形成された凹部31aに、凹要素20を接着固定するための例えば即時重合型レジンを流し込む。また、一方で、口腔内にてアンダーカットを埋められた状態の凸要素10に被せられた凹要素20の上にも即時重合型レジン等を盛り上げる。その状態で義歯床31を口腔内に装着すると口腔内の適切な位置に有床義歯30を取り付けることができる。同時に、義歯床31の適切な位置に凹要素20が固定される。
このようにアタッチメント1を具備する有床義歯30によれば、次のように作用する。すなわち、有床義歯30の使用により、その性質上凹要素20の中空部21cの内側で、底21a、球状部11及びOリング22に囲まれた空間Vaには液体が浸入する。液体が浸入した状態で装着や咀嚼等により有床義歯30に図5に矢印Fで示したように力が加わると、空間Vaを圧縮する力が作用する。これに対して本形態のアタッチメント1によれば、空間Vaが圧縮された際にもスリット21fを通じて中空部21cが溝21eから外部に通じているので、図5に矢印Vbで示したようにスリット21fから液体を排出することができる。
従って、空間Vaの圧縮により、ここに浸入した液体がアタッチメント設計時の弾性変形を妨げ、維持歯である人工歯根に大きな負担がかかることを防止できる。そして、高まった圧力によりOリングが脱落してしまう問題を解決することが可能となった。
図6には、他の形態を説明する図を示した。図6は図3(b)に相当する図であり、凹要素20’の構造を説明する図である。凹要素20’は、排水路において凹要素20と形態が異なるのみであり他の部位については上記した凹要素20と同様である。また、凸要素10も同じである。従ってここでは凹要素20’の排水路について説明する。
図6からわかるように、凹要素20’の排水路は凹要素20のスリット21fの代わりに、排水溝21gが設けられている。排水溝21gは、Oリング22を配置するための溝21eの底部の一部(スリット21fが設けられた部位と同様の部位)に、該底部を掘り下げて溝を形成し中空部21cと外部とを連通した溝である。
このような排水路である排水溝21gも、中空部21cから溝21eを通じて外部に連通する排水路を形成し、上記説明した排水路としてのスリット21fと同様に作用する。
1 有床義歯用アタッチメント
10 凸要素
11 球状部(嵌合部)
12 連結部
12a 固定部
12b 首部
12c くびれ
20、20’ 凹要素
21 本体
21a 底部
21b 開口部
21c 中空部
21d 窪み
21e 溝
21f スリット(排水路)
21g 排水溝(排水路)
30 有床義歯
31 義歯床
32 義歯
40 人工歯根(歯科用インプラントフィクスチャー)
請求項1に記載の発明は、維持歯となる天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャー(40)の上部構造として固定される凸要素(10)と、有床義歯(30)の義歯床(31)のうち凸要素に対応する位置に固定される凹要素(20)と、を備え、凸要素は、嵌合部(11)と、嵌合部より細く形成される部位を有し、嵌合部を天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャーに連結する連結部(12)と、を具備し、凹要素は、一方の端部に底(21a)、他方の端部に開口部(21b)を有し、嵌合部を挿入する中空部(21c)が形成された有底筒状の本体(21)と、本体の筒状の内周面に、周方向に沿って設けられた環状の溝(21e)と、溝内に外周部が嵌め込まれ、該溝に沿って配置されるとともに、内径が嵌合部よりも小さいOリング(22)と、底とOリングとの間における中空部から溝を通って、本体の外部に通じており、Oリングの環状となる方向に対して直交する方向に延びる、本体に設けられたスリットである排水路(21f、21g)と、を備える、有床義歯用アタッチメント(1)である。

Claims (3)

  1. 維持歯となる天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャーの上部構造として固定される凸要素と、
    有床義歯の義歯床のうち前記凸要素に対応する位置に固定される凹要素と、を備え、
    前記凸要素は、
    嵌合部と、
    前記嵌合部より細く形成される部位を有し、前記嵌合部を前記天然歯又は歯科用インプラントフィクスチャーに連結する連結部と、を具備し、
    前記凹要素は、
    一方の端部に底、他方の端部に開口部を有し、前記嵌合部を挿入する中空部が形成された有底筒状の本体と、
    前記本体の前記筒状の内周面に、周方向に沿って設けられた環状の溝と、
    前記溝内に外周部が嵌め込まれ、該溝に沿って配置されるとともに、内径が前記嵌合部よりも小さいOリングと、
    前記底と前記Oリングとの間における前記中空部から前記溝を通って、前記本体の外部に通じる排水路と、を備える、有床義歯用アタッチメント。
  2. 前記排水路が複数具備されている請求項1に記載の有床義歯用アタッチメント。
  3. 前記排水路は、前記Oリングの環状となる方向に対して直交する方向に延び前記本体に設けられたスリットである請求項1又は2に記載の有床義歯用アタッチメント。
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