JPWO2015025392A1 - 変圧器 - Google Patents

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JPWO2015025392A1
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Abstract

第1脚部(111)および第2脚部(112)を有する鉄心(110)と、第1脚部(111)に巻回された複数の高圧側コイル、および、複数の低圧側コイルを含む第1コイルグループ(G1)と、第2脚部(112)に巻回された複数の高圧側コイル、および、複数の低圧側コイルを含む第2コイルグループ(G2)と、鉄心、第1コイルグループ(G1)および第2コイルグループ(G2)を絶縁油に浸漬した状態で収容するタンク(130)と、絶縁油を冷却する冷却器(140)と、絶縁油を循環させるポンプ(150)と、第1脚部(111)と第2脚部(112)との間に位置する金属板(135)とを備える。第1コイルグループ(G1)の低圧側コイルと第2コイルグループ(G2)の低圧側コイルとは別個の負荷に結合されている。金属板(135)においては、金属板(135)の少なくとも一端がタンク(130)の側壁(138)に接続されるように延在している。ポンプ(150)は、上記一端側の金属板(135)によって隔てられているタンク(130)内の第1コイルグループ(G1)側と第2コイルグループ(G2)側との間において、絶縁油を冷却器(140)を通過させて移動させる。

Description

本発明は、変圧器に関し、特に、車載用変圧器に関する。
隣り合うコイルグループ間に鉄心が設けられた変圧器を開示した先行文献として、特許第4523076号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された変圧器においては、隣り合うコイルグループ間に鉄心を設けることにより、高さを低減して小型化を図りつつリアクタンスの低下を防止している。
タンクの内部を2分するように仕切部材を設けて小型化および軽量化を図った車両用変圧器を開示した先行文献として、国際公開第2008/007513号公報(特許文献2)がある。特許文献2に記載された車両用変圧器においては、仕切部材によって巻線の内部を流れる冷媒の流路を第1の冷媒流路と第2の冷媒流路とに分割している。
タンクの一端側で第1の冷媒流路と第2の冷媒流路とを連通させ、タンクの他端側に第1の冷媒流路および第2の冷媒流路の各々に接続した冷却装置を配置して、冷媒が第1の冷媒流路と第2の冷媒流路とを循環して流れるようにしている。
特許第4523076号公報 国際公開第2008/007513号公報
変圧器の小型化および軽量化のために、タンクの薄型化が図られている。タンクの側壁には、絶縁油を循環冷却するためにタンク外に設けられた冷却器およびポンプとタンクとを連結する配管が接続される。この配管が接続された側壁には、配管を通じて振動が伝播する。この振動に耐えられる強度を有するように側壁を形成した場合、側壁が厚くなってタンクの薄型化の障害となる。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、タンクを薄型化しつつタンクの側壁の強度を確保して小型化および軽量化を図るとともにリアクタンスの低下も防止できる変圧器を提供することを目的とする。
本発明に基づく変圧器は、互いに間隔を置いて並ぶ第1脚部および第2脚部を有する鉄心と、第1脚部に巻回された複数の高圧側コイル、および、この高圧側コイルに対応して設けられて対応の高圧側コイルと磁気結合された複数の低圧側コイルを含む第1コイルグループと、第2脚部に巻回された複数の高圧側コイル、および、この高圧側コイルに対応して設けられて対応の高圧側コイルと磁気結合された複数の低圧側コイルを含む第2コイルグループと、鉄心、第1コイルグループおよび第2コイルグループを絶縁油に浸漬した状態で収容するタンクと、絶縁油を冷却する冷却器と、絶縁油を循環させるポンプと、第1脚部と第2脚部との間に位置する金属板とを備える。各高圧側コイルは共通の単相交流電力を受ける。第1コイルグループの低圧側コイルと第2コイルグループの低圧側コイルとは別個の負荷に結合されている。金属板においては、金属板の少なくとも一端がタンクの側壁に接続されるように延在している。ポンプは、上記一端側の金属板によって隔てられているタンク内の第1コイルグループ側と第2コイルグループ側との間において、絶縁油を冷却器を通過させて移動させる。
本発明によれば、タンクを薄型化しつつタンクの側壁の強度を確保して変圧器の小型化および軽量化を図るとともにリアクタンスの低下も防止できる。
本発明の実施形態1に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。 図1の変圧器の内部構成を矢印IIで示す方向から見た斜視図である。 比較例に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。 同実施形態に係る変圧器と比較例に係る変圧器とにおいて、タンク内を流れる絶縁油の圧力および流量を比較したグラフである。 同実施形態に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。 図2における変圧器本体部のVI−VI断面およびこの変圧器本体部において発生する電流および磁束を示す図である。 同実施形態に係る変圧器における漏れ磁束を示す図である。 同実施形態に係る変圧器における片側運転時の主磁束を示す図である。 同実施形態に係る変圧器が金属板を備えないと仮定した構成における片側運転時の漏れ磁束を示す図である。 同実施形態に係る変圧器における片側運転時の漏れ磁束を示す図である。 本発明の実施形態2に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。 図13の変圧器の内部構成を矢印XIVで示す方向から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態1に係る変圧器について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。図2は、図1の変圧器の内部構成を矢印IIで示す方向から見た斜視図である。図1,2に示すように、本発明の実施形態1に係る変圧器100は、外鉄型(Shell−Type)の変圧器である。
変圧器100は、互いに間隔を置いて並ぶ第1脚部111および第2脚部112を有する鉄心110を備える。鉄心110は、積層された磁性鋼板によって構成されている。鉄心110は、互いに対向する一方の側面および他方の側面と、一方の側面から他方の側面へ貫通する窓部W1、窓部W2および窓部W3とを有する。第1脚部111は、窓部W1と窓部W2との間に位置する。第2脚部112は、窓部W2と窓部W3との間に位置する。
変圧器100は、第1脚部111に巻回された複数の高圧側コイル1A,1B、および、高圧側コイル1A,1Bに対応して設けられて対応の高圧側コイル1A,1Bと磁気結合された複数の低圧側コイル2A,2Bを含む第1コイルグループG1を備える。
また、変圧器100は、第2脚部112に巻回された複数の高圧側コイル11A,11B、および、高圧側コイル11A,11Bに対応して設けられて対応の高圧側コイル11A,11Bと磁気結合された複数の低圧側コイル12A,12Bを含む第2コイルグループG2を備える。
高圧側コイル1A,1B,11A,11Bおよび低圧側コイル2A,2B,12A,12Bの各々は、たとえば、複数積層された円盤巻線を含む。互いに隣り合う円盤巻線同士は、電気的に接続されている。高圧側コイル1A,1B,11A,11Bおよび低圧側コイル2A,2B,12A,12Bにおける各円盤巻線は、略楕円状に巻回された横断面矩形状の導電線によって形成されている。
高圧側コイル1Aは、低圧側コイル2Aと低圧側コイル2Bとの間であって低圧側コイル2Aに対向する位置に設けられ、低圧側コイル2Aと磁気結合されている。高圧側コイル1Bは、低圧側コイル2Aと低圧側コイル2Bとの間であって低圧側コイル2Bに対向する位置に設けられ、低圧側コイル2Bと磁気結合されている。
高圧側コイル11Aは、低圧側コイル12Aと低圧側コイル12Bとの間であって低圧側コイル12Aに対向する位置に設けられ、低圧側コイル12Aと磁気結合されている。高圧側コイル11Bは、低圧側コイル12Aと低圧側コイル12Bとの間であって低圧側コイル12Bに対向する位置に設けられ、低圧側コイル12Bと磁気結合されている。
各コイルグループにおける高圧側コイルおよび低圧側コイルは、脚部の両隣の各窓部を通してこの脚部に巻回され、この脚部の延伸方向に積層されている。すなわち、第1コイルグループG1において、高圧側コイル1Aおよび1Bならびに低圧側コイル2Aおよび2Bは、窓部W1および窓部W2を通して第1脚部111に巻回され、第1脚部111の延伸方向に積層されている。
第2コイルグループG2において、高圧側コイル11Aおよび11Bならびに低圧側コイル12Aおよび12Bは、窓部W2および窓部W3を通して第2脚部112に巻回され、第2脚部112の延伸方向に積層されている。
変圧器100は、鉄心110、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2を絶縁油に浸漬した状態で収容するタンク130と、絶縁油を冷却する冷却器140と、絶縁油を循環させるポンプ150とを備える。冷却器140としては、空冷方式または水冷方式などの冷却器を用いることができる。
タンク130は、互いに対向する一方の側壁138と他方の側壁139とを有する。一方の側壁138および他方の側壁139に直交する方向と、鉄心110を構成する磁性鋼板の積層方向とが略平行になるように、タンク130の内部に鉄心110が配置されている。
タンク130の一方の側壁138に開口131および開口134が形成されている。タンク130の他方の側壁139に開口132および開口133が形成されている。タンク130の内部には、鉄心110と高圧側コイル1A,1B,11A,11Bと低圧側コイル2A,2B,12A,12Bとを冷却する絶縁油が封入されている。
本実施形態に係る変圧器100においては、冷却器140は、タンク130の外部において一方の側壁138側に位置する。冷却器140の流出口とタンク130の開口131とが、配管161によって接続されている。冷却器140の流入口とタンク130の開口134とが、配管164によって接続されている。
ポンプ150は、タンク130の外部において他方の側壁139側に位置する。ポンプ150の吸込口とタンク130の開口132とが、配管162によって接続されている。ポンプ150の吐出口とタンク130の開口133とが、配管163によって接続されている。
変圧器100は、鉄心110の第1脚部111と第2脚部112との間に位置する金属板135を備える。図2に示すように、鉄心110と第1コイルグループG1と第2コイルグループG2と金属板135とから、変圧器本体部51が構成されている。
金属板135によって窓部W2が、第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2とに2分割されている。本実施形態においては、金属板135は磁性体で構成されている。
金属板135においては、金属板135の少なくとも一端がタンク130の側壁に接続されるように延在している。本実施形態においては、金属板135の延在方向の一端は、タンク130の互いに対向する一方の側壁138に接続されている。金属板135の延在方向の他端は、タンク130の互いに対向する他方の側壁139に接続されている。
具体的には、金属板135の一端とタンク130の一方の側壁138とは、溶接されて互いに固定されている。金属板135の他端とタンク130の他方の側壁139とは、溶接されて互いに固定されている。
金属板135によって、タンク130の内部の空間が、第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側とに2分割されている。タンク130の開口131および開口132は、第1コイルグループG1側に位置している。タンク130の開口133および開口134は、第2コイルグループG2側に位置している。
その結果、ポンプ150が作動することにより、矢印10で示すように開口131からタンク130内の第1コイルグループG1側に流入した絶縁油は、矢印11で示すように窓部W1、および窓部W2の第1コイルグループG1側を通過して開口132からポンプ150の吸込口に到達する。
吸込口からポンプ150内に吸い込まれた絶縁油は、加圧されて矢印12で示すように吐出口に向けて送出される。ポンプ150の吐出口から吐き出された絶縁油は、矢印13で示すように開口133からタンク130内の第2コイルグループG2側に流入し、矢印14で示すように窓部W2の第2コイルグループG2側および窓部W3を通過して開口134から冷却器140の流入口に到達する。
流入口から冷却器140内に流入した絶縁油は、冷却されつつ矢印15で示すように流出口に向けて流れる。冷却器140の流出口から流出した絶縁油は、矢印10で示すように開口131からタンク130内の第1コイルグループG1側に流入する。
このように、ポンプ150は、金属板135の一端側によって隔てられているタンク130内の第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側との間において、絶縁油を冷却器140を通過させて移動させる。冷却器140によって冷却された絶縁油を循環させることにより、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2を順次冷却することができる。
なお、絶縁油の流動方向は逆でもよい。すなわち、冷却器140によって冷却された絶縁油が開口134からタンク130内の第2コイルグループG2側に流入するようにしてもよい。また、ポンプ150をタンク130の外部において一方の側壁138側に位置させてもよい。この場合、配管162と配管163とが互いに接続される。
ここで、比較例に係る変圧器の構成について説明する。図3は、比較例に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。図3に示すように、比較例に係る変圧器900においては、タンク930の一方の側壁938に開口931が形成されている。タンク930の他方の側壁939に開口932が形成されている。
比較例に係る変圧器900においては、冷却器140は、タンク930の外部において一方の側壁938側に位置する。冷却器140の流出口とタンク930の開口931とが、配管161によって接続されている。ポンプ150は、タンク930の外部において他方の側壁939側に位置する。ポンプ150の吸込口とタンク930の開口932とが、配管162によって接続されている。ポンプ150の吐出口と冷却器140の流入口とが、タンク930の外側を引き回された配管963によって接続されている。
変圧器900は、鉄心110の第1脚部111と第2脚部112との間に位置する金属板915を備える。金属板915の延在方向の一端は、タンク930の互いに対向する一方の側壁938に対して離間している。金属板915の延在方向の他端は、タンク930の互いに対向する他方の側壁939に対して離間している。具体的には、金属板915は、鉄心110の一方の側面から他方の側面まで延在している。このように、比較例に係る変圧器900においては、タンク930の内部の空間が分割されていない。
よって、ポンプ150が作動することにより、矢印90で示すように開口931からタンク930内に流入した絶縁油は、矢印93で示すように各窓部を通過して開口932からポンプ150の吸込口に到達する。
吸込口からポンプ150内に吸い込まれた絶縁油は、加圧されて矢印94で示すように吐出口に向けて送出される。ポンプ150の吐出口から吐き出された絶縁油は、配管963内を流れて冷却器140の流入口に到達する。
流入口から冷却器140内に流入した絶縁油は、冷却されつつ矢印95で示すように流出口に向けて流れる。冷却器140の流出口から流出した絶縁油は、矢印90で示すように開口931からタンク930内に流入する。
このように、比較例に係る変圧器900においては、タンク930内の絶縁油を第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側とに分割することなく循環させる。よって、絶縁油は、一方の側壁938側から他方の側壁939側に向けてタンク930内を一様に流れる。
図4は、本実施形態に係る変圧器と比較例に係る変圧器とにおいて、タンク内を流れる絶縁油の圧力および流量を比較したグラフである。図4においては、縦軸に圧力、横軸に流量を示している。また、ポンプ150の吐出流量(Q)と吐出圧力(P)との関係を示す曲線を実線1で、本実施形態に係る変圧器100の絶縁油の流路の抵抗曲線を実線2で、比較例に係る変圧器900の絶縁油の流路の抵抗曲線を点線3で示している。
図4に示すように、本実施形態に係る変圧器100においては、実線1と実線2との交点であるポンプ150の運転点にて、圧力値がP1、流量がQ1である。比較例に係る変圧器900においては、実線1と点線3との交点であるポンプ150の運転点にて、圧力値がP2、流量Q2である。
本実施形態に係る変圧器100においては、タンク130の内部が第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側とに分割されているためタンク内を絶縁油が流れる流路が、比較例に係る変圧器900に比較して長い。一方、比較例に係る変圧器900においては、配管963の長さが長いため、タンク外を絶縁油が流れる流路が、本実施形態に係る変圧器100に比較して長い。
その結果、ポンプ150の運転点において、本実施形態に係る変圧器100の圧力値P1が比較例に係る変圧器900の圧力値P2より僅かに大きい。これにより、ポンプ150の運転点において、本実施形態に係る変圧器100の流量Q1が比較例に係る変圧器900の流量Q2より僅かに小さい。
絶縁油によるコイルの冷却性能は、絶縁油の流量が多いほど大きくなる。本実施形態に係る変圧器100においては、タンク130の内部が第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側とに分割されているため、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2の各々に流れる絶縁油の流量は、ポンプ150の吐出流量Q1である。一方、比較例に係る変圧器900においては、タンク130の内部が分割されていないため、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2の各々に流れる絶縁油の流量は、ポンプ150の吐出流量の半分であるQ2/2となる。
よって、本実施形態に係る変圧器100においては、金属板135を仕切板として機能させることにより、比較例に係る変圧器900に比較して第1コイルグループG1および第2コイルグループG2の各々に流れる絶縁油の流量を約2倍にして、コイルの冷却効率を向上することができる。
また、本実施形態に係る変圧器100においては、比較例に係る変圧器900のように配管963をタンク930の外側で引き回す必要がないため、比較例に係る変圧器900に比較してタンク130と冷却器140とを接続する配管を短くして変圧器100を小型化できる。
さらに、本実施形態に係る変圧器100においては、タンク130の一方の側壁138の開口131と開口134との間の位置に金属板135の延在方向の一端を接続している。タンク130の他方の側壁139の開口132と開口133との間の位置に金属板135の延在方向の他端を接続している。このように、金属板135を補強板として機能させることにより、タンクを薄型化しつつタンクの側壁の強度を確保することができる。その結果、変圧器100の小型化および軽量化を図ることができる。
図5は、本実施形態に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。図5に示すように、本実施形態に係る変圧器100を含む交流電車201は、パンタグラフ92と、変圧装置101と、モータMA,MBとを備える。変圧装置101は、変圧器本体部51と、コンバータ5A,5Bと、インバータ6A,6Bとを含む。
変圧器本体部51では、各コイルを第1コイルグループG1および第2コイルグループG2に分割している。すなわち、高圧側コイル1A,1Bは高圧側コイル1を分割したものであり、低圧側コイル2A,2Bは低圧側コイル2を分割したものであり、高圧側コイル11A,11Bは高圧側コイル11を分割したものであり、低圧側コイル12A,12Bは低圧側コイル12を分割したものである。
パンタグラフ92は、架線91に接続されている。高圧側コイル1Aは、パンタグラフ92に接続された第1端と、第2端とを有する。高圧側コイル1Bは、高圧側コイル1Aの第2端に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。高圧側コイル11Aは、パンタグラフ92に接続された第1端と、第2端とを有する。高圧側コイル11Bは、高圧側コイル11Aの第2端に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。
低圧側コイルは、高圧側コイルに対応して設けられ、対応の高圧側コイルと磁気結合されている。すなわち、低圧側コイル2Aは、高圧側コイル1Aと磁気結合されており、コンバータ5Aの第1入力端子に接続された第1端と、第2端とを有する。低圧側コイル2Bは、高圧側コイル1Bと磁気結合されており、低圧側コイル2Aの第2端に接続された第1端と、コンバータ5Aの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル12Aは、高圧側コイル11Aと磁気結合されており、コンバータ5Bの第1入力端子に接続された第1端と、第2端とを有する。低圧側コイル12Bは、高圧側コイル11Bと磁気結合されており、低圧側コイル12Aの第2端に接続された第1端と、コンバータ5Bの第2入力端子に接続された第2端とを有する。
図6は、図2における変圧器本体部のVI−VI断面およびこの変圧器本体部において発生する電流および磁束を示す図である。まず、架線91からパンタグラフ92へ単相交流電圧が供給される。架線91から供給される交流電圧は、パンタグラフ92を介して高圧側コイル1A,1B,11A,11Bに印加される。すなわち、各コイルグループにおける高圧側コイルは共通の単相交流電力を受ける。そうすると、図6に示すように、高圧側コイル1A,1B,11A,11Bを通して交流電流IHが流れる。
高圧側コイル1A,1Bを通して流れる交流電流IHにより、鉄心110内に主磁束FH1が発生する。そうすると、主磁束FH1により、低圧側コイル2Aの巻数と高圧側コイル1Aの巻数との比に応じた交流電流IL1および交流電圧が低圧側コイル2Aに発生する。また、主磁束FH1により、低圧側コイル2Bの巻数と高圧側コイル1Bの巻数との比に応じた交流電流IL1および交流電圧が低圧側コイル2Bに発生する。
ここで、低圧側コイル2Aおよび2Bの巻数はそれぞれ高圧側コイル1Aおよび1Bの巻数より小さいことから、高圧側コイル1Aおよび1Bに印加される交流電圧が降圧された交流電圧が低圧側コイル2Aおよび2Bにそれぞれ誘起される。
同様に、高圧側コイル11A,11Bを通して流れる交流電流IHにより、主磁束FH11が発生する。そうすると、主磁束FH11により、低圧側コイル12Aの巻数と高圧側コイル11Aの巻数との比に応じた交流電流IL11および交流電圧が低圧側コイル12Aに発生する。また、主磁束FH11により、低圧側コイル12Bの巻数と高圧側コイル11Bの巻数との比に応じた交流電流IL11および交流電圧が低圧側コイル12Bに発生する。
ここで、低圧側コイル12Aおよび12Bの巻数はそれぞれ高圧側コイル11Aおよび11Bの巻数より小さいことから、高圧側コイル11Aおよび11Bに印加される交流電圧が降圧された交流電圧が低圧側コイル12Aおよび12Bにそれぞれ誘起される。
低圧側コイル2Aおよび2Bに誘起された交流電圧は、コンバータ5Aに供給される。また、低圧側コイル12Aおよび12Bに誘起された交流電圧は、コンバータ5Bに供給される。
コンバータ5Aは、低圧側コイル2Aおよび2Bから供給された交流電圧を直流電圧に変換し、インバータ6Aへ出力する。また、コンバータ5Bは、低圧側コイル12Aおよび12Bから供給された交流電圧を直流電圧に変換し、インバータ6Bへ出力する。
インバータ6Aは、コンバータ5Aから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMAへ出力する。また、インバータ6Bは、コンバータ5Bから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMBへ出力する。
モータMAは、インバータ6Aから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。また、モータMBは、インバータ6Bから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。このように、第1コイルグループG1の低圧側コイル2A,2Bと第2コイルグループG2の低圧側コイル12A,12Bとは別個の負荷に結合されている。
変圧器本体部51においては、低圧側コイルおよび高圧側コイルを複数のコイルグループに分割し、コイルグループごとに脚部を設ける。そして、複数のコイルグループにおける低圧側コイルおよび高圧側コイルを複数の脚部にそれぞれ巻回する。このような構成により、変圧器の高さすなわち脚部の延伸方向における変圧器の長さを低減することができる。また、コイルの導電線の断面積を大きくする必要がなくなり、コイルにおける電力損失の増大を防ぐことができる。
すなわち、変圧器本体部51においては、低圧側コイル2,12および高圧側コイル1,11を2つのコイルグループに分割しているため、各コイルグループの電力容量は1/2となる。ここで、供給電圧は一定であり、電力容量=電圧×電流より、各コイルグループの電力容量が1/2になると各コイルを通して流れる電流が1/2になる。これにより、各コイルにおいて積み重ねる円盤巻線の枚数を減らすことができるため、変圧器の高さを低減することができる。あるいは、円盤巻線の枚数を減らす代わりに、高圧側コイル1A,1B,11A,11Bおよび低圧側コイル2A,2B,12A,12Bの導電線の断面積を小さくすることにより、各コイルグループの高さが低くなり、変圧器全体の高さを低減することができる。
次に、変圧器におけるリアクタンス低下の問題およびその解決手段について説明する。 図7は、本実施形態に係る変圧器における漏れ磁束を示す図である。図7に示すように、変圧器本体部51では、高圧側コイルを通して流れる交流電流IHによって発生する主磁束FH1およびFH11に加えて、鉄心110を通して流れない漏れ磁束FKH1およびFKH11が発生する。また、低圧側コイルを通して流れる交流電流IL1およびIL11によって、鉄心110を通して流れない漏れ磁束FKL1およびFKL11が発生する。
図8は、本実施形態に係る変圧器における片側運転時の主磁束を示す図である。図8に示すように、変圧器本体部51では、たとえば、モータMBが故障した場合でも、コイルグループG1を用いてモータMAを単独で運転することが可能である。このような片側運転時では、高圧側コイル11A,11Bおよび低圧側コイル12A,12Bが機能しない、すなわち高圧側コイル11A,11Bおよび低圧側コイル12A,12Bを通して電流が流れないため、主磁束FH11は発生しない。
図9は、本実施形態に係る変圧器が金属板を備えないと仮定した構成における片側運転時の漏れ磁束を示す図である。図9に示すように、たとえば、モータMBが故障して高圧側コイル11A,11Bおよび低圧側コイル12A,12Bを通して電流が流れなくなると、漏れ磁束FKH11およびFKL11が発生しなくなる。
ここで、図9に示す変圧器は、金属板135を備えないことから、漏れ磁束FKH1およびFKL1が窓部W2内で広がり、磁路長が長くなる。このため、図7に示す状態と比べて窓部W2における起磁力が1/2になる。すなわち窓部W2における漏れ磁束の大きさが1/2になることから、低圧側コイル2A,2Bおよび高圧側コイル1A,1Bのリアクタンスが低下する。
ここで、アンペールの法則より、磁場の強さは磁路長に反比例する。磁場が弱くなるということは、磁束密度が小さくなり、コイルの自己インダクタンスが小さくなるということである。また、リアクタンスは漏れ磁場による漏れインダクタンスの影響を大きく受ける。したがって、磁路長が長くなることにより磁場が弱くなってコイルの自己インダクタンスが低下する。そうすると、漏れインダクタンスが低下することにより、リアクタンスが低下することになる。
なお、図7に示す通常運転時では、漏れ磁束FKH1およびFKH11が合成され、また、漏れ磁束FKL1およびFKL11が合成され、窓部W2における起磁力が図9に示す状態と比べて2倍になる。このため、漏れ磁束FKH1およびFKH11ならびに漏れ磁束FKL1およびFKL11の磁路長が図9に示す状態と同じ長さになっても高圧側コイル1A,1B,11A,11Bおよび低圧側コイル2A,2B,12A,12Bのリアクタンスは低下しない。
図10は、本実施形態に係る変圧器における片側運転時の漏れ磁束を示す図である。図10に示すように、たとえば、モータMBが故障して高圧側コイル11A,11Bおよび低圧側コイル12A,12Bを通して電流が流れなくなると、漏れ磁束FKH11およびFKL11が発生しなくなる。
このため、窓部W2における起磁力は図7に示す状態と比べて1/2になる。しかしながら、変圧器本体部51では、漏れ磁束FKH1およびFKL1は、金属板135を通して流れる。これにより、漏れ磁束FKH1およびFKL1は窓部W2内で広がらないことから、図9に示す状態と比べて漏れ磁束FKH1およびFKL1の磁路長を1/2にすることができる。金属板135が磁性体で構成されていることにより、鉄心110と同様に磁路を形成することができる。
したがって、低圧側コイル2A,2Bおよび高圧側コイル1A,1Bのリアクタンスは図7に示す状態と同じになる。したがって、変圧器本体部51では、片側運転時であっても、低圧側コイル2A,2Bおよび高圧側コイル1A,1Bのリアクタンスが低下することを防ぐことができ、安定したリアクタンスを得ることができる。
ここで、三相変圧器では、たとえば、主磁束を通すために各相のコイル間に鉄心(相間鉄心)が設けられる。これに対して、本実施形態に係る変圧器は、単相変圧器である。単相変圧器では、三相変圧器のような相間鉄心は通常不要である。しかしながら、本実施形態に係る変圧器では、鉄心に金属板を配置して、たとえば、一方のモータが故障して他方のモータだけを運転する場合において磁路長が長くなることを防ぎ、リアクタンス低下を防いでいる。
以下、本発明の実施形態2に係る変圧器について説明する。本実施形態に係る変圧器は、交流電車において負荷との接続形態のみ実施形態1に係る変圧器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図11は、本発明の実施形態2に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。図11に示すように、本発明の実施形態2に係る変圧器を含む交流電車205は、パンタグラフ92と、変圧装置105と、モータMA,MB,MC,MDとを備える。
変圧装置105は、変圧器本体部55と、コンバータ5A,5B,5C,5Dと、インバータ6A,6B,6C,6Dとを含む。変圧器本体部55は、コイルグループG1,G2を含む。コイルグループG1は、高圧側コイル1A,1Bと、低圧側コイル2A,2Bとを含む。コイルグループG2は、高圧側コイル11A,11Bと、低圧側コイル12A,12Bとを含む。
変圧装置105では、低圧側コイル2A,2B,12A,12Bが別個の負荷に結合されている。すなわち、低圧側コイル2Aは、高圧側コイル1Aと磁気結合されており、コンバータ5Aの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Aの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル2Bは、高圧側コイル1Bと磁気結合されており、コンバータ5Cの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Cの第2入力端子に接続された第2端とを有する。
低圧側コイル12Aは、高圧側コイル11Aと磁気結合されており、コンバータ5Bの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Bの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル12Bは、高圧側コイル11Bと磁気結合されており、コンバータ5Dの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Dの第2入力端子に接続された第2端とを有する。
架線91から供給される単相交流電圧は、パンタグラフ92を介して高圧側コイル1A,1B,11A,11Bに供給される。高圧側コイル1Aおよび11Aに供給される交流電圧により、低圧側コイル2Aおよび12Aにそれぞれ交流電圧が誘起される。高圧側コイル1Bおよび11Bに供給される交流電圧により、低圧側コイル2Bおよび12Bにそれぞれ交流電圧が誘起される。
コンバータ5Aは、低圧側コイル2Aに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Bは、低圧側コイル12Aに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Cは、低圧側コイル2Bに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Dは、低圧側コイル12Bに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。
インバータ6Aは、コンバータ5Aから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMAへ出力する。インバータ6Bは、コンバータ5Bから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMBへ出力する。インバータ6Cは、コンバータ5Cから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMCへ出力する。インバータ6Dは、コンバータ5Dから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMDへ出力する。
モータMAは、インバータ6Aから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMBは、インバータ6Bから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMCは、インバータ6Cから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMDは、インバータ6Dから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。
上記のように構成された本実施形態に係る変圧器においても、変圧器の高さを低減するとともにリアクタンスの低下を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態3に係る変圧器について説明する。本実施形態に係る変圧器は、交流電車において負荷との接続形態のみ実施形態1に係る変圧器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態3)
図12は、本発明の実施形態3に係る変圧器を含む交流電車の構成を示す回路図である。図12に示すように、本発明の実施形態3に係る変圧器を含む交流電車206は、パンタグラフ92と、変圧装置106と、モータMA,MB,MC,MDとを備える。
変圧装置106は、変圧器本体部56と、コンバータ5A,5B,5C,5Dと、インバータ6A,6B,6C,6Dとを含む。変圧器本体部56は、コイルグループG1,G2を含む。コイルグループG1は、高圧側コイル1A,1Bと、低圧側コイル2A,2Bとを含む。コイルグループG2は、高圧側コイル11A,11Bと、低圧側コイル12A,12Bとを含む。
変圧装置106では、高圧側コイル1A,1B,11A,11Bは互いに並列に接続され、低圧側コイル2A,2B,12A,12Bが別個の負荷に結合されている。すなわち、高圧側コイル1Aは、パンタグラフ92に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。高圧側コイル1Bは、パンタグラフ92に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。高圧側コイル11Aは、パンタグラフ92に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。高圧側コイル11Bは、パンタグラフ92に接続された第1端と、接地電圧が供給される接地ノードに接続された第2端とを有する。
低圧側コイル2Aは、高圧側コイル1Aと磁気結合されており、コンバータ5Aの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Aの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル2Bは、高圧側コイル1Bと磁気結合されており、コンバータ5Cの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Cの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル12Aは、高圧側コイル11Aと磁気結合されており、コンバータ5Bの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Bの第2入力端子に接続された第2端とを有する。低圧側コイル12Bは、高圧側コイル11Bと磁気結合されており、コンバータ5Dの第1入力端子に接続された第1端と、コンバータ5Dの第2入力端子に接続された第2端とを有する。
架線91から供給される単相交流電圧は、パンタグラフ92を介して高圧側コイル1A,1B,11A,11Bに供給される。高圧側コイル1Aおよび11Aに供給される交流電圧により、低圧側コイル2Aおよび12Aにそれぞれ交流電圧が誘起される。高圧側コイル1Bおよび11Bに供給される交流電圧により、低圧側コイル2Bおよび12Bにそれぞれ交流電圧が誘起される。
コンバータ5Aは、低圧側コイル2Aに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Bは、低圧側コイル12Aに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Cは、低圧側コイル2Bに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ5Dは、低圧側コイル12Bに誘起された交流電圧を直流電圧に変換する。
インバータ6Aは、コンバータ5Aから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMAへ出力する。インバータ6Bは、コンバータ5Bから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMBへ出力する。インバータ6Cは、コンバータ5Cから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMCへ出力する。インバータ6Dは、コンバータ5Dから受けた直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータMDへ出力する。
モータMAは、インバータ6Aから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMBは、インバータ6Bから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMCは、インバータ6Cから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。モータMDは、インバータ6Dから受けた三相交流電圧に基づいて駆動される。
上記のように構成された本実施形態に係る変圧器においても、変圧器の高さを低減するとともにリアクタンスの低下を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態4に係る変圧器について説明する。本実施形態に係る変圧器は、金属板がタンクの他方の側壁に対して離間している点のみ実施形態1に係る変圧器100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態4)
図13は、本発明の実施形態4に係る変圧器の構成を示す平面断面図である。図14は、図13の変圧器の内部構成を矢印XIVで示す方向から見た斜視図である。図13,14に示すように、本発明の実施形態4に係る変圧器200は、外鉄型の変圧器である。
変圧器200は、鉄心110、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2を絶縁油に浸漬した状態で収容するタンク230を備える。タンク230は、互いに対向する一方の側壁238と他方の側壁239とを有する。一方の側壁238および他方の側壁239に直交する方向と、鉄心110を構成する磁性鋼板の積層方向とが略平行になるように、タンク230の内部に鉄心110が配置されている。
タンク230の一方の側壁238に開口231および開口232が形成されている。タンク230の内部には、鉄心110と高圧側コイル1A,1B,11A,11Bと低圧側コイル2A,2B,12A,12Bとを冷却する絶縁油が封入されている。
本実施形態に係る変圧器200においては、冷却器140は、タンク230の外部において一方の側壁238側に位置する。冷却器140の流出口とタンク230の開口231とが、配管161によって接続されている。ポンプ150は、タンク230の外部において一方の側壁238側に位置する。ポンプ150の吸込口とタンク230の開口232とが、配管162によって接続されている。ポンプ150の吐出口と冷却器140の流入口とが、配管263によって接続されている。
変圧器200は、鉄心110の第1脚部111と第2脚部112との間に位置する金属板235を備える。図14に示すように、鉄心110と第1コイルグループG1と第2コイルグループG2と金属板235とから、変圧器本体部52が構成されている。
金属板235によって窓部W2が、第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2とに2分割されている。本実施形態においては、金属板235は磁性体で構成されている。
本実施形態においては、金属板235の延在方向の一端は、タンク230の互いに対向する一方の側壁238に接続されている。金属板235の延在方向の他端は、タンク230の互いに対向する他方の側壁239に対して離間している。
具体的には、金属板235の一端とタンク230の一方の側壁238とは、溶接されて互いに固定されている。金属板235の他端の面は、鉄心110の他方の側面と同一面上に位置している。
金属板235によって、タンク130の内部において一方の側壁238側の空間が、第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側とに2分割されている。タンク230の開口231は、第1コイルグループG1側に位置している。タンク230の開口232は、第2コイルグループG2側に位置している。
その結果、ポンプ150が作動することにより、矢印20で示すように開口231からタンク230内の第1コイルグループG1側に流入した絶縁油は、矢印21で示すように窓部W1、および窓部W2の第1コイルグループG1側を通過する。タンク130の内部において他方の側壁239側に到達した絶縁油は、矢印22で示すように、第1コイルグループG1側から第2コイルグループG2側に流入する。
第2コイルグループG2側に流入した絶縁油は、矢印23で示すように窓部W2の第2コイルグループG2側および窓部W3を通過して開口232からポンプ150の吸込口に到達する。
吸込口からポンプ150内に吸い込まれた絶縁油は、加圧されて矢印24で示すように吐出口に向けて送出される。ポンプ150の吐出口から吐き出された絶縁油は、矢印25で示すように冷却器140の流入口に到達する。
流入口から冷却器140内に流入した絶縁油は、冷却されつつ矢印25で示すように流出口に向けて流れる。冷却器140の流出口から流出した絶縁油は、矢印20で示すように開口231からタンク230内の第1コイルグループG1側に流入する。
このように、ポンプ150は、金属板235の一端側によって隔てられているタンク230内の第1コイルグループG1側と第2コイルグループG2側との間において、絶縁油を冷却器140を通過させて移動させる。冷却器140によって冷却された絶縁油を循環させることにより、第1コイルグループG1および第2コイルグループG2を順次冷却することができる。
なお、絶縁油の流動方向は逆でもよい。すなわち、冷却器140によって冷却された絶縁油が開口232からタンク230内の第2コイルグループG2側に流入するようにしてもよい。
本実施形態に係る変圧器200においても、金属板235を仕切板として機能させることにより、比較例に係る変圧器900に比較して第1コイルグループG1および第2コイルグループG2の各々に流れる絶縁油の流量を約2倍にして、コイルの冷却効率を向上することができる。
また、本実施形態に係る変圧器200においても、比較例に係る変圧器900のように配管963をタンク930の外側で引き回す必要がないため、比較例に係る変圧器900に比較してタンク230と冷却器140とを接続する配管を短くして変圧器200を小型化できる。変圧器200においては、タンク230の一方の側壁238側のみに配管を設けているため、実施形態1に係る変圧器100に比較してさらに小型化できる。
さらに、本実施形態に係る変圧器200においては、タンク230の一方の側壁238の開口231と開口232との間の位置に金属板235の延在方向の一端を接続している。このように、金属板235を補強板として機能させることにより、タンクを薄型化しつつタンクの側壁の強度を確保することができる。その結果、変圧器200の小型化および軽量化を図ることができる。
変圧器本体部52においても、片側運転時に、低圧側コイル2A,2Bおよび高圧側コイル1A,1Bのリアクタンスが低下することを防ぐことができ、安定したリアクタンスを得ることができる。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 高圧側コイル、2 低圧側コイル、5A,5B,5C,5D コンバータ、6A,6B,6C,6D インバータ、51,52,55,56 変圧器本体部、100,200,900 変圧器、91 架線、92 パンタグラフ、101,105,106 変圧装置、110 鉄心、111 第1脚部、112 第2脚部、130,230,930 タンク、131,132,133,134,231,232,931,932 開口、135,235,915 金属板、138,139,238,239,938,939 側壁、140 冷却器、150 ポンプ、161,162,163,164,263,963 配管、201,205,206 交流電車、FH1,FH11 主磁束、FKH1,FKH11,FKL1 漏れ磁束、G1 第1コイルグループ、G2 第2コイルグループ、IH,IL1,IL11 交流電流、MA,MB,MC,MD,MA,MC,MD モータ、W1,W2,W3 窓部。

Claims (4)

  1. 互いに間隔を置いて並ぶ第1脚部および第2脚部を有する鉄心と、
    前記第1脚部に巻回された複数の高圧側コイル、および、該高圧側コイルに対応して設けられて対応の前記高圧側コイルと磁気結合された複数の低圧側コイルを含む第1コイルグループと、
    前記第2脚部に巻回された複数の高圧側コイル、および、該高圧側コイルに対応して設けられて対応の前記高圧側コイルと磁気結合された複数の低圧側コイルを含む第2コイルグループと、
    前記鉄心、前記第1コイルグループおよび前記第2コイルグループを絶縁油に浸漬した状態で収容するタンクと、
    前記絶縁油を冷却する冷却器と、
    前記絶縁油を循環させるポンプと、
    前記第1脚部と前記第2脚部との間に位置する金属板と
    を備え、
    各前記高圧側コイルは共通の単相交流電力を受け、
    前記第1コイルグループの前記低圧側コイルと前記第2コイルグループの前記低圧側コイルとは別個の負荷に結合され、
    前記金属板においては、前記金属板の少なくとも一端が前記タンクの側壁に接続されるように延在し、
    前記ポンプは、前記一端側の前記金属板によって隔てられている前記タンク内の前記第1コイルグループ側と前記第2コイルグループ側との間において、前記絶縁油を前記冷却器を通過させて移動させる、変圧器。
  2. 前記金属板が磁性体で構成されている、請求項1に記載の変圧器。
  3. 前記金属板の延在方向の前記一端は、前記タンクの互いに対向する一方の側壁に接続され、
    前記金属板の延在方向の他端は、前記タンクの互いに対向する他方の側壁に接続されている、請求項1または2に記載の変圧器。
  4. 前記金属板の延在方向の前記一端は、前記タンクの互いに対向する一方の側壁に接続され、
    前記金属板の延在方向の他端は、前記タンクの互いに対向する他方の側壁に対して離間している、請求項1または2に記載の変圧器。
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