JPWO2015015612A1 - 表示装置、及び表示システム - Google Patents
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Abstract
実施形態の表示装置は、表示部と、光学素子と、設定部と、を備える。表示部は、映像が表示される映像表示部と、当該映像表示部の外縁部から外側に設けられた枠部と、を備える。光学素子は、映像表示部内で外縁部から内側に設けられた外縁領域と枠部とを覆うように設けられ、映像表示部から表示される映像を枠部側に拡大させる。設定部は、ある視聴位置から映像表示部を見た場合に、光学素子により拡大された映像が、光学素子を介さない映像と画素サイズが一致するように、拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力する縮小領域を、映像表示部内に設定する。
Description
本発明の実施形態は、表示装置、及び表示システムに関する。
表示装置の表示部の外縁部には枠部が存在するため、視聴者が表示装置の映像を見る場合に、映像のみではなく枠部も見ていた。例えば、複数の映像表示装置を隣接して配置すると、当該枠部による継ぎ目が生じる。このため、表示装置の表示部の前に光学素子(レンズ)等を設けて、映像を拡大することで、枠部を光学的に見えなくする技術が提案されている。そして、光学素子を用いて拡大する場合に、視聴者に適切な映像が見えるように調整する必要がある。
しかしながら、従来技術においては、表示装置から光学素子を介して映像を出力する際に、視聴者が視聴する位置については考慮されていなかった。
実施形態の表示装置は、表示部と、光学素子と、設定部と、を備える。表示部は、映像が表示される映像表示部と、当該映像表示部の外縁部から外側に設けられた枠部と、を備える。光学素子は、映像表示部内で外縁部から内側に設けられた外縁領域と枠部とを覆うように設けられ、映像表示部から表示される映像を枠部側に拡大させる。設定部は、ある視聴位置から映像表示部を見た場合に、光学素子により拡大された映像が、光学素子を介さない映像と画素サイズが一致するように、拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力する縮小領域を、映像表示部内に設定する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態にかかる4個の映像表示装置で構成される、映像表示システムの一形態である4面タイリングディスプレイの例を示した図である。図1に示すように、本実施形態によるタイリングディスプレイ1000は、4個の映像表示装置100が水平方向(X方向)および上下方向(Y方向)にそれぞれ2個ずつタイル状に並べて配置されることにより構成されている。
図1は、本実施形態にかかる4個の映像表示装置で構成される、映像表示システムの一形態である4面タイリングディスプレイの例を示した図である。図1に示すように、本実施形態によるタイリングディスプレイ1000は、4個の映像表示装置100が水平方向(X方向)および上下方向(Y方向)にそれぞれ2個ずつタイル状に並べて配置されることにより構成されている。
図1に示す例では、4個の映像表示装置100の各々は、映像表示部10と枠部20とで構成された表示パネルと、光学素子30と、を備える。
そして、図1に示す様に、4個の映像表示装置100を配置した場合に、枠部20による継ぎ目51、52が十字状に形成される。
換言すれば、従来の映像表示装置100を並べて大画面表示する場合、枠部20による継ぎ目で映像が途切れることになる。これに対して、実施形態の映像表示装置100は、光学素子30で、映像表示装置100から出力される映像を枠部20側に拡大表示することとした。これにより、視聴者からは、当該枠部20が細くなっているように見える又は見えなくさせることを実現する。これにより、4個の映像表示装置100がつながりを有する一つのディスプレイとして映像を表示できる。さらには、タイリングディスプレイ1000全体の外側に位置する枠部20により構成される矩形形状の外枠が視聴者に見えるのを抑制できる。
次に、映像表示装置100について説明する。映像表示装置100の映像表示部10は、X方向(第1方向)に延びる長辺(第1の辺)10aおよびY方向(第2方向)に延びる短辺(第2の辺)10bを有する矩形形状(長方形形状)に形成されている。そして、映像表示部10は、動画や静止画などの映像を出力可能に構成されている。さらに、本実施形態の映像表示部10は、光学素子30の拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力するように構成されている。
枠部20は、映像表示部10の外縁部10a、10bから外側を取り囲むように(図1の点状の網目部参照)、換言すれば映像表示部10の長辺10a及び短辺10bに沿って延びるように設けられている。
光学素子30は、映像表示部10の外縁部10a、10b(枠部20との境界部分:一対の長辺10aおよび短辺10bにより構成される部分)から内側に設けられた外縁領域と枠部20とを覆うように設けられている。そして、光学素子30は、映像表示部10の外縁領域から表示される縮小映像を拡大することで、視聴者に枠部20が見えるのを抑制している。
光学素子30は、映像表示部10の4辺に沿って延びるように設けられた長方形形状を有するリニアレンズ31と、映像表示部10の4隅に設けられた正方形形状もしくは長方形形状を有するサーキュラレンズ32との組み合わせで構成されている。リニアレンズ31は、映像表示部10の外縁領域から出力される映像をX方向またはY方向の1方向(図2の矢印参照)にのみ拡大するように構成されている。また、サーキュラレンズ32は、映像表示部10の外縁領域から出力される映像をX方向およびY方向の2方向(図3の矢印参照)に拡大するように構成されている。なお、本実施形態は、リニアレンズ31及びサーキュラレンズ32の形状を制限するものではなく、実施の態様に合わせて適切な形状を有していれば良い。
図2は、図1の領域151における、映像表示装置100のリニアレンズ31による映像の拡大方向を説明するための模式図である。図2に示される領域151は、タイリングディスプレイ1000のX方向の枠部20を含み、Y方向の中央部近傍に位置する領域とする。図2に示されるように、リニアレンズ31は、映像表示部10の辺に沿って延びる光軸l1を有し、外縁領域から出力される映像を光軸l1に対して線対称に拡大するように構成されている。つまり、リニアレンズ31は、1次元方向に映像を拡大させる。換言すると、リニアレンズ31で拡大される映像を出力する映像表示部10の領域からは、光軸l1を基準に、1次元方向に縮小された縮小映像が出力される。
つまり、リニアレンズ31は、枠部20と、映像表示部10内で外縁部10aから内側に設けられた外縁領域(映像表示部10の外縁部10aから光軸l1までの領域)と、外縁領域より内側に設けられた内縁領域(光軸l1から端部31aまでの領域)と、を少なくとも覆っている。そして、リニアレンズ31は、外縁領域では、映像表示部10から表示される映像を、枠部20側に拡大させる。さらに、リニアレンズ31は、内縁領域では、映像表示部10から表示される映像を、枠部20から映像表示部10側に拡大させる。
図3は、図1の領域152における、映像表示装置100のサーキュラレンズ32とリニアレンズ31と、による映像の拡大方向を説明するための模式図である。図3に示される領域152は、タイリングディスプレイ1000のX方向及びY方向の枠部20を含み、Y方向の中央部近傍に位置する領域とする。リニアレンズ31は、図2と同様に、光軸l1に対して線対称に拡大するように構成されている。
図3に示されるように、サーキュラレンズ32は、隣接する2個のリニアレンズ31にそれぞれ対応する2本の光軸l1が交差する位置に中心Cを有し、外縁領域(映像表示部10の外縁部10aから光軸l1までの領域)と、外縁領域より内側に設けられた内縁領域(光軸l1から端部31aまでの領域)と、から出力される映像を中心Cに対して点対称に拡大するように構成されている。
つまり、サーキュラレンズ32は、中心Cより枠部20側(外縁領域)の映像については、枠部20側に拡大させる。さらに、サーキュラレンズ32は、中心Cより枠部20と反対側(内縁領域)の映像については、枠部20と反対側に拡大させる。換言すると、サーキュラレンズ32で拡大される映像を出力する映像表示部10の領域からは、中心Cを基準に2次元方向に縮小された縮小映像が出力される。
ここで、本実施形態では、リニアレンズ31は、光軸l1(図2参照)に対して線対称に分割されたフレネル形状のレンズにより構成されている。同様に、サーキュラレンズ32は、中心C(図3参照)に対して点対称に(同心円状に)分割されたフレネル形状のレンズにより構成されている。これにより、リニアレンズ31およびサーキュラレンズ32の前後方向(Z方向)の厚みd1(図4参照)を通常の凸形状のレンズに比べて小さくすることができる。
図4は、本実施形態の映像表示装置100により出力される映像の見え方を説明するための模式図である。図4を用いて、本実施形態の映像表示装置100から出力される映像の見え方について説明する。図4に示されるように、映像表示装置100の映像表示部10は、拡大も縮小もされていない通常の映像が出力される通常領域R1と、光学素子30の拡大率に対応する縮小率で縮小された映像(縮小映像)が出力される縮小領域R2(外周領域11)とを有する。なお、図4の二点鎖線は、光学素子30を介して視聴者が視認する映像(虚像)を示している。
なお、表示パネル40(映像表示部10と枠部20とで構成される)から光学素子30を支持する構成は、どのような構成も良く、例えば、映像表示部10に対して空間を隔てて離間した状態で映像表示部10を覆うように設けられた平板部と、平板部を支持するように設けられた支持部で構成しても良いし、空間を樹脂等で埋めても良い。
図4に示すように、光学素子30(拡大率をmとする)は、縮小領域R2から出力される縮小映像を、光学素子30よりも大きい幅を有する虚像V1として拡大する。このように、虚像V1として枠部20側に拡大して表示することで、一例として、隣接する映像表示装置100との間で画像が(枠部20を介さずに)連続して見えることを実現する。
本実施形態では、縮小領域R2の幅(α+β+γ)は、光学素子30の全体の長さd2よりも小さい。これにより、視聴者が光学素子30の内側(枠部20とは反対側)の端部に対して角度θ1だけ内側の視点P1から映像表示装置100を覗き込んだ場合に、その視聴者には縮小映像(縮小領域R2)ではなく通常の映像(通常領域R1)が視認されるので、視聴者に違和感を与えるのを抑制できる。
また、本実施形態では、外周領域11に対応する虚像V1の幅(m×(α+β+γ))は、光学素子30の全体の長さd2よりも大きい。これにより、視聴者が光学素子30の内側の端部に対して角度θ2だけ外側(枠部20側)の視点P2から映像表示装置100を見た場合でも、その視聴者には通常の映像(通常領域R1)が拡大された映像(虚像V2)ではなく縮小映像(縮小領域R2)が拡大された映像(虚像V1)が視認されるので、視聴者に違和感を与えるのを抑制できる。
つまり、従来から、映像表示部においては、映像表示部の外側に設けられる枠部を、シール部や電極端子の制約でなくすのは難しい。しかしながら、本実施形態の映像表示装置100では、上述した構成を備えることで、枠部20が無いかのように映像を表示できる。
さらに、本実施形態では、視聴者が映像表示装置100の映像表示部10の正面からだけではなく、傾いた角度から見た場合でも、枠部20等が見えないように表示制御を行う。具体的には、本実施形態では、虚像V1は、映像表示装置100の外側(枠部20側)の端部よりも外側にはみ出した領域R3を有する。なお、領域R3に対応する縮小領域R2の一部の領域R4は、図4に示される映像表示装置100に隣接している他の映像表示装置100に近傍している領域のため、当該他の映像表示装置100の端部近傍に表示される映像が縮小された状態で出力される。以下では、他の領域(例えば他の映像表示装置100の端部近傍)で出力される映像が(縮小された状態で)出力される領域R4を重複領域と称する。これにより、一例として、視点P3からの映像表示装置100を見た場合でも、隣接する映像表示装置100の枠部20が見えるのを抑止できる。
従って、複数の映像表示装置100により構成されたタイリングディスプレイ1000(図1参照)を視聴者が見た場合に、領域R3において重複映像を視認可能な分、映像表示装置100の境界部分において視聴者に違和感を与えるのを抑制できる。すなわち、視聴者が光学素子30の外側の端部に対して角度θ3だけ内側(枠部20とは反対側)の視点P3から映像表示装置100を見た場合でも、視聴者に破綻のない映像を視認できる。
以下、視聴者に破綻のない映像を視認させるための光学系の一例について式を用いてより詳細に説明する。
まず、光学素子30の拡大率mは、光学素子30の光軸l1に対して外側(枠部20側)の部分の長さをd3とすると、縮小領域R2の光軸l1に対して外側の領域のうち重複領域R4を含まない領域R5の長さβに基づいて、下記の式(1)で表される。
m=d3/β…(1)
そして、枠部20の幅をWとし、重複領域R4の長さをαとすると、枠部20を視聴者に視認させないようにする(光学素子30を覆うような虚像V1を視聴者に視認させる)ための上記長さd3は、下記の式(2)で表される。
d3=β+α+W…(2)
この場合において、たとえばd3=mβの条件を満たす場合には、少なくとも正面側(Z方向の一方側:図4では上側)から見た場合に枠部20が視認されない。また、本実施形態では、長さαの重複領域R4を設けることによって、光学素子30の外側の端部に対して角度θ3だけ内側(枠部20とは反対側)の視点P3まで、視聴者に破綻のない映像を視認させることができる。
また、光学素子30の焦点距離をfとすると、映像表示部10と光学素子30との間の距離Aは、下記の式(3)で表される。
A=f((β/d3)−1)=f(1/m−1)…(3)
また、虚像V1が視認される距離Bは、下記の式(4)で表される。
B=A(d3/β)=m×A…(4)
そして、上記重複領域R4が視認される角度θ3は、下記の式(5)で表される。
tan(θ3)=−(α/B)×(d3/β)=−(α/B)×m…(5)
ここで、仮に、|θ3|=|θ2|=|θ1|の条件を満足するようにした場合には、通常領域R1のうち、光学素子30の背面に位置する部分の幅a1と、この幅a1を有する部分に隣接する部分の幅a2との関係は、下記の式(6)で表される。
|a1|=|a2|…(6)
そして、これらの幅a1およびa2と、縮小領域R2の光軸l1に対して内側(枠部20とは反対側)の領域R6の長さγとの関係は、下記の式(7)で表される。
|m|γ=γ+a1+|m|×a2=γ+a1+|m|×a1…(7)
また、上記幅a1と、光学素子30と映像表示部10との距離Aとの間には、下記の式(8)の関係が成立する。
|a1|=|A|*tan|θ1|=|A|*tan|θ3|…(8)
そして、上記の式(7)と式(8)とから、下記の式(9)が導き出される。
γ=|A|×tan|θ3|×(1+|m|)/(|m|−1)…(9)
上記の式(9)により、角度θ3(θ1、θ2)の視点P3(P1、P2)で映像表示装置100を見た場合に視聴者に破綻の無い映像を視認させるための縮小領域R2の光軸l1に対して内側の領域R6の長さγを計算できる。
図5は、本実施形態にかかる映像表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図5に示される映像表示装置100は、入力端子501と、信号処理部502と、スピーカ503と、制御部504と、操作部505と、HDD(Hard Disk Drive)506と、メモリ507と、を備えている。
入力端子501は、外部から入力された映像信号および音声信号を、信号処理部502に供給する。
信号処理部502は、入力される映像信号について、所定の信号処理やスケーリング処理等を施し、処理後の映像信号を表示パネル40に供給する。また、信号処理部502は、入力されたデジタル音声信号に所定の信号処理を施し、アナログ音声信号に変換して、スピーカ503に出力する。さらに、信号処理部502は、表示パネル40に表示させるためのOSD(On Screen display)信号も生成している。
スピーカ503は、信号処理部502から供給される音声信号を入力し、その音声信号を用いて音声を出力する。なお、表示パネル40及び光学素子30については上述したため、説明を省略する。
制御部504は、プログラムを読み出して、映像表示装置100における種々の動作を統括的に制御する。制御部504は、CPU(central processing unit)等を内蔵したマイクロプロセッサであり、操作部505からの操作情報を入力し、それらの操作情報に従って各部をそれぞれ制御する。
HDD506は、入力された映像信号及び音声信号を記録する記録手段としての機能を有している。映像表示装置100は、HDD506に記録されたデジタルの映像信号及び音声信号を用いて映像および音声を再生できる。
制御部504は、メモリ507を作業領域として利用する。メモリ507は、主として、制御部504に内蔵されているCPUが実行する制御プログラム(映像制御プログラム510を含む)を格納したROM(Read Only Memory)と、CPUに作業エリアを提供するためのRAM(Random Access Memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
制御部504は、ROMに格納されている映像制御プログラム510を実行することで、設定部511と、輝度補正部512と、の構成を実現する。
設定部511は、ある視聴位置から映像表示部10を見た場合に、光学素子30により拡大された映像が、光学素子30を介さない映像と画素サイズが一致するように、光学素子30の拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力する縮小領域を、映像表示部10内に設定する。つまり、本実施形態における映像表示装置100においては、映像表示部10から出力される映像の一部が光学素子30を介しているため、視聴者が視聴する位置に応じて見える映像が変化する。そこで、設定部511が、視聴者が存在すると想定される位置を基準に、当該視聴者が映像表示部10を見る際に違和感が生じないように、縮小領域を設定する。
図6は、本実施形態にかかる6個の映像表示装置で構成される、映像表示システムの一形態である6面タイリングディスプレイの例を示した図である。図6に示されるように、本実施形態による6面タイリングディスプレイ600は、6個の映像表示装置100が水平方向(X方向)に3個、上下方向(Y方向)に2個タイル状に並べて配置している。
本実施形態では、6面タイリングディスプレイ600は、6面タイリングディスプレイ600の中心611から距離d6離れた視聴位置P6を、視聴者が視聴する際の基準となる位置として設定する。そして、各映像表示装置100の設定部511は、当該視聴位置P6から視聴した際に、視聴者の違和感が生じないように、映像表示部10の縮小領域を設定する。
例えば、視聴位置P6から映像表示装置100を視聴した場合に、視線601では、リニアレンズ31の端部と映像表示部10との間をのぞき込むような視線となる。このため、設定部511は、当該視線601で違和感が生じないように、通常の映像が出力される領域の幅と、縮小領域の幅と、を設定する。他の例としては、中心から右側の映像表示装置100では、視線602で違和感が生じないように、通常の映像が出力される領域の幅と、縮小領域の幅と、を設定する。本実施形態の設定部511は、視線601(又は視線602)と、光学素子30を面とした場合の当該面と垂直な垂直線との間の角度に応じて、縮小領域の幅を設定する。なお、幅の算出手法については後述する。
さらに、視線603は、視線601と比べて、さらに、リニアレンズ(光学素子)31の端部と映像表示部10との間をのぞき込むような視線となる。そこで、中心から右側の映像表示装置100の設定部511は、視線603で違和感が生じないように、縮小領域の幅を設定する。
さらに、設定部511は、中心611から視聴位置P6を結ぶ線と、視線601、602、603との間の角度θ61、θ62、θ63に応じて、縮小領域のサイズを設定する。例えば、視線601、視線603は、6面タイリングディスプレイ600の中央、右端に設けられた映像表示装置100の光学素子31の端部に接した後、映像表示部10の内側から外側(枠部20側)に向かう視線であり、視聴位置P6にいる視聴者が覗き込むことが可能な境界となる。このように、視線601から視線603へと視線が6面タイリングディスプレイ600の中心から離れるにつれて(6面タイリングディスプレイ600の表示画面(平面)と交わる視線の角度が小さくなるにつれて)、直接縮小画像を見込める角度が増加していると考えることができる。そこで、視線で直接縮小画像が見えるのを抑止するために、映像表示装置100において、中央から右端側(左端側も同様に)に設置されるにつれて、図4の角度θ1を増加させる必要がある。このため、設定部511は、縮小画像領域を小さくする。
一方、視線602は、6面タイリングディスプレイ600の右端に設けられた映像表示装置100の、光学素子31の端部に接した後、映像表示部10の外側(枠部20側)から内側に向かう視線であり、視聴位置P6にいる視聴者が光学素子31を通して見ることが可能な境界となる。映像表示部10の外側(枠部20側)から内側に向かう視線では、視線が6面タイリングディスプレイ600の中心から離れるにつれて(6面タイリングディスプレイ600の表示画面(平面)と交わる視線の角度が小さくなるにつれて)、直接光学素子31を通して拡大された画像を見込める角度が増加していると考えることができる。そこで、光学素子31を通して通常の画素サイズの画像がさらに拡大されて見えるのを抑止するために図4の角度θ2を増加させる必要がある。このため、設定部511は、縮小領域を大きく設定する。
つまり、光学素子31との間の開口部が6面タイリングディスプレイ600中心側を向いている映像表示部10近傍の縮小領域は、視聴位置P6から直接縮小画像が覗き込まれやすくなるため、設定部511は、当該縮小領域の幅を、映像表示部10を正面から見る場合と比べて小さくなるよう設定する。一方、光学素子31との間の開口部が6面タイリングディスプレイ600中心に対して反対側(外側)を向いている映像表示部10近傍の縮小領域は、視聴位置P6から光学素子31を通して通常画像がさらに拡大されて見えないようにするため、設定部511は縮小領域の幅を、映像表示部10を正面から見る場合と比べて大きくなるよう設定する。
このように、縮小領域のサイズを設定することで、視聴位置P6から6面タイリングディスプレイ600を見た際の画面の連続性を精度良く保つことができる。
一般に、フルハイビジョンの放送規格では16:9のアスペクト比を有する映像が表示される映像表示装置では、視聴者と映像表示装置とは、映像表示装置の上下方向の幅の3倍の距離(いわゆる3Hの距離)だけ離れているのが標準的であるとされている。この場合、水平方向の画角は±約16度となるとともに、上下方向の画角は±約9度となる。
つまり、映像表示装置を画面中央から標準的な距離から視聴することを考慮して、組み合わさる映像表示装置100の各々で上述した条件を当てはめると、6面タイリングディスプレイ600中心に対して水平方向では最低でも縮小画像が見えない境界の角度(図4の角度θ1)の傾きは、16度以上でなければならない。(例えば、6面タイリングディスプレイ600の角度θ61は約16度以上に設定されることも考えられる。)また、タイリングディスプレイ化して画面幅が大きくなれば、画角が大きくなる。その点を考慮して、本実施形態の設定部511は、角度θ1を設定し、当該角度θ1に従って縮小領域を設定する。これにより、一例として、画面中央の標準的な位置から視聴者が映像表示装置を視聴した場合に縮小画像が見えるのを抑止できる。
視聴者が見る位置を6面タイリングディスプレイ600の画面中央に設定した場合、視聴位置が中央(例えば、視聴位置P6)から離れて6面タイリングディスプレイ600の画面外側からの斜め方向から見る場合の視認性は、画面中央から視聴する場合と比べて低減させてもよい。換言すると、中央付近からの視認性を高めるために、6面タイリングディスプレイ600の画面中心に対して、縮小領域が、当該縮小領域の近傍の枠部20よりも内側(画面中心側)にある場合、縮小画像が直接観察される境界となる角度θ1が増加し、光学素子30(31、32)を介した映像が通常の画素サイズに見える境界となる角度θ2が低減するように、設定部511が、縮小領域を設定しても良い。
設定部511は、視聴者の位置から、6面タイリングディスプレイ600を見る際に、中央近傍となる光学素子30(31、32)に覆われている映像表示部10の表示領域については(例えば、上下隔てる枠部20付近)、図4の角度θ1と角度θ2とがほぼ等しくなるように、縮小領域を設定すれば良いが、6面タイリングディスプレイ600の画面中心に対して、光学素子30(31、32)で覆われている映像表示部10の縮小領域が、当該縮小領域近傍の枠部20より内側(画面中心側)にある場合については、設定部511は、当該縮小領域について、枠部20より外側(画面中心の反対側)にある他の縮小領域より小さく設定する。つまり、図4の角度θ1(場合によってはθ3も)を、角度θ2よりも大きくなるように、縮小領域を設定する。
図4に示されるように、光学素子30の光軸l1から、枠部20と反対側の光学素子30の幅d4と、レンズの光軸l1から枠部20と反対側の縮小領域の幅R6と、光学素子30と表示パネル40との間の距離を|A|と、光学素子30から虚像の像面までの仮想的な距離を|B|とする。この場合、光学素子30で拡大される倍率m=|B|/|A|となる。この場合に、角度θ1を式(10)として、角度θ2を式(11)として表すことができる。
θ1=tan-1((d4―R6)/|A|)…(10)
θ2=tan-1((m・R6―d4)/|B|)…(11)
θ2=tan-1((m・R6―d4)/|B|)…(11)
この式(10)と式(11)とから角度θ1と角度θ2との関係を導出できる。図7は、同一の光学素子30(31、32)で生じる角度θ1と角度θ2との関係を示した図である。図7に示されるように、光学素子30の幅d4を変更することができないが、縮小領域の幅R6を変更することで、角度θ1と角度θ2とを変更することができる。例えば、設定部511が、縮小領域の幅d4を小さく設定することで、角度θ2を大きくし、角度θ1を小さくなるように設定できる。換言すれば、設定部511は、視線と、光学素子30を面とした場合の当該面と垂直な垂直線との間の角度に応じて、視聴者の視線の縮小領域の幅d4の設定変更を行うことで、視聴者が当該視線から映像表示装置100を見ても違和感が生じないように縮小領域の幅を調整できる。
例えば、映像表示装置100の外縁部の各辺全てを覆うように光学素子30が設けられ、視聴者が画面中央から見ることを想定している場合、視聴者は、当該映像表示装置100の全ての辺の光学素子30について、光学素子30と映像表示部10との間を覗き込むような状況となる。この場合、設定部511は、映像表示装置100の画面中央から視聴者までの距離に応じて、縮小領域の幅d4を設定することで、当該視聴者の位置に応じた角度θ1と角度θ2とを割り当てることができる。例えば、視聴者の位置が画面から遠くなるほど、視聴者と画面中央を結ぶ線と、視聴者と光学素子30の枠部20と反対側の端部とを結ぶ線との間の角度が小さくなる。換言すれば、視聴者の位置が画面から遠くなるほど、角度θ1が小さくなり、角度θ2が大きくなるように、設定部511が、縮小領域の幅d4を設定する。
換言すれば、設定部511は、6面タイリングディスプレイ600の中央の位置を基準とし、同じ光学素子30で覆われている枠部20より中央側にある縮小領域(上下方向に延びる2つの縮小領域のうち、視聴者側から遠い縮小領域)を、中央と距離が近い他の映像表示装置100と比べて小さく設定する。なお、6面以上のタイリングディスプレイを実現している場合(例えば8面タイリングディスプレイ)、設定部511は、同じ光学素子で覆われている枠部20より当該中央と反対側にある縮小領域(上下方向に延びる2つの縮小領域のうち、視聴者側に近い縮小領域)を、当該中央と距離が近い他の映像表示装置100と比べて大きく設定する。
ところで、映像表示装置100の光学素子30で映像を拡大し、視聴者が虚像を見る場合に、視聴者が映像表示装置100の画面中央ではなく、正面から離れた位置から見ると(表示パネルの表示面に垂直な垂直線から、視聴位置が所定の方向に傾いている場合)、虚像がずれる可能性がある。
そこで、本実施形態の設定部511は、画面中央からの見込み角に合わせ、ズレ量を計算し、当該ズレ量に合わせて、縮小領域から出力される縮小映像を補正する。図4に示されるように、視認されるズレ量は、光学素子30から表示パネル40の面までの距離と光学素子30から虚像までの距離との間の距離差、及び視聴者が表示パネル40を見る場合の見込み角から算出できる。そのズレ量を補正して縮小画像を作成すればよい。例えば、視聴者が画面中央から所定の方向に傾いた位置から見る場合に、縮小画像の虚像は画面中高から見た場合と比べて、所定の方向と反対側にずれて見える。
そこで、設定部511は、映像表示部10の表示面に垂直な垂直線から、視聴位置がある方向に傾いている場合に、縮小領域から出力される縮小映像を当該ある方向にずらすように設定する。つまり、設定部511は、視聴位置から映像表示部10を見た場合に、光学素子30により拡大された映像が、光学素子30を介さない映像との境で像がずれないように、視聴位置と光学素子30の光軸を結ぶ光路を基準として、縮小領域から出力される縮小映像を当該ある方向にシフトさせる。このように、利用者の位置に応じて、出力される縮小画像をシフトさせることで、当該位置から映像表示部10を見た場合に、光学素子30を介さない通常の映像と、光学素子30を介して拡大された映像と、の間のずれを抑止できる。
図4に示される例において、視聴者が角度θ2から、映像表示部10を見た場合に、光軸l1を基準として縮小画像を出力すると、視聴者が映像表示部10を見る場合に映像にずれが生じる。そこで、設定部511は、光軸l1から角度θ1をずらした位置を基準として縮小画面を出力する、換言すれば、設定部511が、距離|A|×tanθ1だけずらした位置を基準として、縮小映像を出力するように設定することで、視聴者が映像表示部10を見た際のずれを抑止できる。
ところで、視聴者が映像表示装置100を見る際に、画面中央から斜めの方向で見ると、光学素子30の収差の関係で、映像を拡大する倍率が変化する。例えば、光学素子30の糸巻き型や樽型の歪みにより、光学素子30の拡大率の変化が見込み角によって起こる可能性がある。
そこで、設定部511は、光学素子30の拡大率が変化した場合でも、表示される映像は変化しないように、縮小映像の縮小率を設定する。例えば、設定部511は、映像表示部10の縮小領域から表示される縮小映像において、光学素子30の光軸l1から離れるに従って縮小率を上げるように調整する。これにより、一例として、連続性を確保できる。
この縮小率の設定手法としては、例えば、視聴者が存在するものとして想定される視聴位置からカメラ等で、市松模様などの画像パターンを撮影する。そして、設定部511が、画像パターンを撮影した撮像画像データに基づいて、視聴者が存在する視聴位置から拡大率の違いを取得し、視聴者が存在する位置に応じて、縮小映像の縮小率を異ならせるように、設定しても良い。
輝度補正部512は、光学素子30の光軸l1から離れるに従って、映像表示部10から出力される映像の輝度値を高く補正する。
ところで、光学素子30を正面から見た場合の特性と比べて、光学素子30を斜めから見た場合の特性は劣化する。例えば、光学素子30としてフレネルレンズなどを用いた場合、段差部の境界が見えてくるためさらに劣化を伴う。また、映像表示部10は、指向性を持つことが多く、一般的に画面の正面から、視聴者が映像表示部10を見る角度が大きくなるについて輝度が低くなる傾向がある。この指向性とレンズの劣化により、正面で見た場合に基づいて輝度の分布のムラを補正しても、視聴者が映像表示部10を見る角度が変化すると、光学素子30を介したことによる輝度の変化が大きくなる。
そこで、輝度補正部512が、輝度補正の度合いを映像表示部10の中央からのレンズの位置に従って異ならせることで、画面の均一性を保持できる。人間は短い距離の輝度変化に敏感であるが、長い距離の輝度変化に鈍感な視覚特性を有しているため、視聴者から映像表示部10までの距離に応じて、補正係数を変化させても良い。
図8は、本実施形態にかかる輝度補正部512による輝度補正量の例を示した図である。図8に示される例では、複数の映像表示装置100の境界を、位置x1と示している。そして、当該境界(映像表示装置100の外縁部)から画面中心になるにつれて、輝度補正部512による輝度補正量が小さくなるように設定される。
しかしながら、領域801において輝度補正量が大きく変化する。図9は、領域801の輝度補正量の詳細を示した図である。この図9に示すような輝度補正量は、図10に示されるような輝度変化に基づくものである。つまり、領域1001で光学素子30が不透明部のため、輝度が低下する。そして、領域1002はレンズ端のため輝度が低下する。そして、領域1003は、光学素子30の光軸上のため、輝度はあまり劣化しない。
そして、輝度補正部512は、当該輝度の低下に合わせて、輝度補正量を異ならせる。つまり、領域901、領域902で輝度補正量を高くし、領域903に近づくにつれて輝度補正量を小さくする。
なお、光学素子30の特性に合わせて、輝度補正の手法が異なってくる。例えば、輝度補正の他の態様として、光学素子30の近傍付近の輝度補正量を下げる手法を用いても良い。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、視聴者の位置を予め想定して、予め縮小領域の幅等を設定する例について説明した。しかしながら、視聴者の位置を予め想定しておくのではなく、変化する視聴者の位置に応じて、縮小領域の幅等を設定しても良い。そこで、本実施形態では、撮像部で撮像された視聴者の位置に応じて、縮小領域を設定する例について説明する。
第1の実施形態では、視聴者の位置を予め想定して、予め縮小領域の幅等を設定する例について説明した。しかしながら、視聴者の位置を予め想定しておくのではなく、変化する視聴者の位置に応じて、縮小領域の幅等を設定しても良い。そこで、本実施形態では、撮像部で撮像された視聴者の位置に応じて、縮小領域を設定する例について説明する。
図11は、本実施形態にかかる6個の映像表示装置で構成される、映像表示システムの一形態である6面タイリングディスプレイの例を示した図である。図11に示されるように、本実施形態による6面タイリングディスプレイ1100は、第1の実施形態と同様に、6個の映像表示装置1101が水平方向(X方向)に3個、上下方向(Y方向)に2個タイル状に並べて配置している他、さらに撮像部1102が追加されている。
そして、撮像部1102が撮像した視聴者の位置(例えば位置P11_1、位置P11_2)に応じて、当該視聴者の違和感が生じないように、映像表示部10の縮小領域を設定する。つまり、位置P11_1においては、視線1111で縮小画像が見えず、視線1112でも通常の画素サイズで映像が見えるとともに、位置P11_2においては、視線1113で通常の画素サイズで映像が見えると共に、視線1114でも縮小映像が見えないように、縮小領域の幅を調整する。
図12は、本実施形態にかかる映像表示装置1101のハードウェア構成を示すブロック図である。図12に示される映像表示装置1101は、第1の実施形態の映像表示装置100と同様の構成を備えているが、映像制御プログラム1201が変更されている。
映像制御プログラム1201は、検出部1211と、設定部1212と、輝度補正部512と、を備える。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を割り当て、説明を省略する。
検出部1211は、撮像部1102で撮像された撮像画像データから、視聴者の位置を検出する。なお、検出手法については、周知の手法を用いれば良いものとして説明を省略する。
設定部1212は、視聴者の位置に応じて、縮小領域の幅を調整する。図13は、映像表示装置1101において、視聴者の位置に応じた縮小領域の幅の設定例を示した概念図である。図13に示されるように、位置P11_1から見た場合に、角度θ11で光学素子30と映像表示部10との間を覗き込むとともに、角度θ12まで光学素子30を介した映像を見ることになる。このため、設定部1212は、通常の映像の幅R11と縮小領域の幅R12とを設定すると共に、縮小領域の幅R13を設定する。なお、幅R11、R12、R13は、概念を説明するために示したものであり、実際の幅とは異なるものとする。
位置P11_2から見た場合に、角度θ22で光学素子30と映像表示部10との間を覗き込むとともに、角度θ21まで光学素子30を介した映像を見ることになる。このため、設定部1212は、通常の映像の幅R23と縮小領域の幅R22とを設定すると共に、縮小領域の幅R21を設定する。なお、幅R21、R22、R23は、概念を説明するために示したものであり、実際の幅とは異なるものとする。さらに、具体的な設定手法は、第1の実施形態と同様として説明を省略する。
なお、縮小領域から出力される縮小映像の縮小方向は、第1の実施形態と同様に光軸l1を基準としている。さらに、図13に示す例では、光学素子30を介して見るため、視聴者からは当然に枠部20は見えない。さらには、第1の実施形態と同様に重複領域が設定されているものとする。これにより映像の連続性を確保できる。
また、視聴者の検出結果に応じて異ならせるのは、縮小領域の幅のみに制限するものではなく、設定部1212は、輝度補正、ずらし量、及び拡大率等を設定しても良い。これらの設定手法も、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
(第3の実施形態)
第1〜2の実施形態においては、光軸l1を基準に枠部20側に縮小映像を拡大するほか、枠部20と反対側にも縮小映像を拡大させていた。しかしながら、必ずしも、枠部20と反対側にも縮小映像を拡大させる必要は無い。そこで、第3の実施形態では、光学素子が、光軸を基準に枠部20側にのみ映像を拡大し、光軸を基準に枠部20と反対側に縮小映像を拡大させない場合とする。なお、光学素子以外の構成は、第1の実施形態と同様として説明を省略する。
第1〜2の実施形態においては、光軸l1を基準に枠部20側に縮小映像を拡大するほか、枠部20と反対側にも縮小映像を拡大させていた。しかしながら、必ずしも、枠部20と反対側にも縮小映像を拡大させる必要は無い。そこで、第3の実施形態では、光学素子が、光軸を基準に枠部20側にのみ映像を拡大し、光軸を基準に枠部20と反対側に縮小映像を拡大させない場合とする。なお、光学素子以外の構成は、第1の実施形態と同様として説明を省略する。
図14は、第3の実施形態の映像表示装置1400の光学素子1401の構成と、当該映像表示装置1400による縮小領域の設定例を示した模式図である。図14に示されるように、光学素子1401は光軸l2から枠部20と反対側に延びていない。このような光学系を用いた場合に、設定部511は、透視投影による画角による影響を考慮して、縮小領域を設定する。
設定部511は、視聴者が存在すると想定される視聴位置からの視線P31が角度θ31となる場合(映像表示装置1400の中央近傍から見ている場合)、設定部511は、縮小領域の幅R32を、光軸l2から距離A×tan(θ31)だけ位置から枠部20側に設定する。この場合に、設定部511は、A×tan(θ31)だけずれた位置を基準に、光学素子30の拡大率に対応する縮小率で縮小させてサンプリングを行うよう設定する。なお、通常の映像は、領域R31から表示されるように設定される。
設定部511は、視聴者が存在すると想定される視聴位置からの視線P32が角度θ32となる場合(映像表示装置1400を斜めから見ている場合)、設定部511は、縮小領域の幅R33を、光軸l2から距離A×tan(θ32)だけ位置から枠部20側に設定する。この場合に、設定部511は、A×tan(θ32)だけずれた位置を基準に、光学素子30の拡大率に対応する縮小率で縮小させてサンプリングを行うよう設定する。なお、重複領域R34は、視線による角度が角度θ32でも角度θ31でも同じ領域となる。そして、重複領域R34の幅は、隣接する映像表示装置1400の映像を縮小した状態で出力されるように、設定部511が設定する。
本実施形態では、上述した構成を備えることで、映像の連続性が確保するとともに、映像のずれを低減させることができる。
上述した実施形態においては、光学素子30で映像を枠部20方向に拡大することで、視聴者から枠部20が見えることを抑止し、複数の映像表示装置を並べた場合に連続した映像を表示できる。さらに、視聴者の位置に応じて、縮小画像を出力する縮小領域を変更することで、連続性が確保された映像を見る際に、視聴者に対して違和感が生じるのを抑止できる。
たとえば、上記実施形態では、4個又は6個の映像表示装置により構成されたタイリングディスプレイに本発明を適用する例を示したが、単体で使用する映像表示装置にも適用可能である。さらに、2個以上3個以下の映像表示装置により構成されたタイリングディスプレイにも適用可能であるし、5個以上の映像表示装置により構成されたタイリングディスプレイにも適用可能である。
また、上記実施形態では、映像表示装置の各々の4辺全てに対応するように光学素子を設ける例を示したが、隣接する2個の映像表示装置の境界部分にのみ光学素子を設けてもよい。境界部分に光学素子をもうけた場合に、タイリングディスプレイの内側の十字形状の部分に位置する枠部は視認されにくくなる一方、タイリングディスプレイの外側の矩形形状の部分に位置する枠部20は視認されやすくなることができる。
また、上記実施形態では、リニアレンズとサーキュラレンズとの組み合わせにより光学素子を構成する例を示したが、本発明では、これら以外の光学系を用いてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (11)
- 映像が表示される映像表示部と、当該映像表示部の外縁部から外側に設けられた枠部と、を備える表示部と、
前記映像表示部内で前記外縁部から内側に設けられた外縁領域と前記枠部とを覆うように設けられ、前記映像表示部から表示される映像を前記枠部側に拡大させる光学素子と、
ある視聴位置から前記映像表示部を見た場合に、前記光学素子により拡大された映像が、光学素子を介さない映像と画素サイズが一致するように、拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力する縮小領域を、前記映像表示部内に設定する設定部と、
を備える表示装置。 - 前記設定部は、前記視聴位置と反対側に外縁部を有する第1の枠部を少なくとも覆う第1の光学素子で拡大される第1の縮小映像を出力する第1の縮小領域を、前記視聴位置側に外縁部を有する第2の枠部を少なくとも覆う第2の光学素子で拡大される第2の縮小映像を出力する第2の縮小領域と比べて、小さくなるよう設定する、
請求項1に記載の表示装置。 - 前記設定部は、さらに、他の複数の表示装置と組み合わせて映像を表示する場合に、該他の複数の表示装置と組み合わせた表示システムの中央位置を基準とし、同じ光学素子で覆われている枠部より当該中央側にある縮小領域を、当該中央と距離が近い他の表示装置と比べて小さく設定する、又は同じ光学素子で覆われている枠部より当該中央と反対側にある縮小領域を、当該中央と距離が近い他の表示装置と比べて大きく設定する、
請求項1に記載の表示装置。 - 前記光学素子は、さらに、前記映像表示部内で前記外縁領域より内側に設けられた内縁領域を覆うように設けられ、前記内縁領域から出力される映像を、前記枠部から前記表示部側に拡大させる、
請求項1に記載の表示装置。 - 前記光学素子の光軸から離れるに従って、前記表示部から出力される映像の輝度値を高く補正する輝度補正部を、
さらに備える請求項1に記載の表示装置。 - 前記設定部は、前記視聴位置から前記映像表示部を見た場合に、前記光学素子により拡大された映像が、当該光学素子を介さない映像との境で像がずれないように、視聴位置と前記光学素子の光軸を結ぶ光路を基準として、前記縮小領域から出力される縮小映像をシフトさせる、
請求項1に記載の表示装置。 - 前記設定部は、前記表示部の前記縮小領域から表示される縮小映像において、前記光学素子の光軸から離れるに従って縮小率を上げる、
請求項1に記載の表示装置。 - 人が存在する位置を検出する検出部を、さらに備え、
前記設定部は、前記検出部が検出した人が存在する位置を視聴位置として、前記表示部の縮小領域を設定する、
請求項1に記載の表示装置。 - 複数の表示装置を組み合わせて連動した映像を表示する表示システムにおいて、
前記複数の表示装置の各々が、
映像が表示される映像表示部と、当該映像表示部の外縁部から外側に設けられた枠部と、を備える表示部と、
前記映像表示部内で前記外縁部から内側に設けられた外縁領域と前記枠部とを覆うように設けられ、前記映像表示部から表示される映像を前記枠部側に拡大させる光学素子と、
ある視聴位置から前記映像表示部を見た場合に、前記光学素子により拡大された映像が、光学素子を介さない映像と画素サイズが一致するように、拡大率に対応する縮小率で縮小された縮小映像を出力する縮小領域を、前記映像表示部内に設定する設定部と、
を備える表示システム。 - 前記複数の表示装置の各々が備える設定部は、前記複数の表示装置の組み合わせた中心位置側と反対側に外縁部を有する第1の枠部に覆われた第1の縮小領域を、当該中心位置側に外縁部を有する第2の枠部に覆われている第2の縮小領域より小さくなるように設定する、
請求項9に記載の表示システム。 - ある表示装置の前記設定部は、前記表示システムの中央の位置を基準とし、同じ光学素子で覆われている枠部より当該中央側にある縮小領域を、当該中央と距離が近い他の表示装置と比べて小さく設定する、又は同じ光学素子で覆われている枠部より当該中央と反対側にある縮小領域を、当該中央と距離が近い他の表示装置と比べて大きく設定する、
請求項9に記載の表示システム。
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