JPWO2015008794A1 - 圧電発音素子 - Google Patents

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Abstract

音圧をある程度維持しながら、簡単に共振を分散することができる圧電発音素子を提供する。振動板7と、この振動板7に貼り付けられていて、電圧が印加されることにより伸縮する圧電素子11とを有している。圧電素子11の輪郭形状は、長軸L3と短軸S3とを有し、長軸L3と平行に延びる一対の辺111と、該一対の辺111と連続し且つ両端部に凸状湾曲部116を備えた他の一対の辺112とを有し、長軸及び短軸を対称軸とする線対称形状を呈している。圧電素子11の輪郭形状は、短軸S3の長さと長軸L3の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、凸状湾曲部116の曲率半径が、短軸S3の長さの35%〜50%の範囲の値である。

Description

本発明は、圧電素子と該圧電素子を貼り付けた振動板とを有し、振動板の外周部が固定されている圧電発音素子に関するものである。
WO2011−155334号公報(特許文献1)には、輪郭形状が四角形を呈する振動板の上に、輪郭形状が四角形を呈する圧電素子を貼り付けたいわゆる角形の圧電発音素子を備えた圧電発音部品が開示されている。この圧電発音素子では、支持部材によって支持される振動板の外側領域と圧電素子が貼り付けられた振動板の中央領域とを接続する接続部に、前記圧電素子の周囲を囲み且つ振動板の厚み方向の一方側に向かって凸となる形状の湾曲部(ロールエッジ)を設けている。そして圧電素子の角部に対応するこの湾曲部の幅寸法は、圧電素子の短軸側の中央位置に対応する湾曲部の幅寸法よりも小さくなっている。実施例では、四角形の圧電素子の角部に対応するこの湾曲部の幅寸法は0である。この構造によれば圧電素子の振動の振幅を従来よりも大きくできるとこの文献には記載されている。
WO2011−155334号公報
しかしながら特許文献1に示されるような形状を持つ振動板と輪郭形状が四角形を呈する圧電素子を用いると、共に輪郭形状が四角形を呈する振動板と圧電素子を用いる場合と比べて、音圧周波数特性に共振のピークの数が増えて、音圧周波数特性における共振の分散には有利である。しかし、それぞれの共振のピークが鋭いために発音特性はピークを持った特性になり不自然な印象を与える。そのため、実際の製品では、共振のピークを抑えるために共振のピークのQ値を落とす必要があることから、特殊な多層構造の高価な振動板材料を用いている。しかし、このような材料を用いると出力音圧が低下し、振動板材料の材料費が高くなる問題が生じる。
本発明の目的は、音圧をある程度維持しながら、共振のピークを抑えるために、より多くの共振を簡単に分散して、自然な印象を与える発音特性を得ることができる圧電発音素子を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的に加えて、構造が簡単で安価に製造できる圧電発音素子を提供することにある。
本発明の圧電発音素子は、振動板と、この振動板に貼り付けられていて、電圧が印加されることにより伸縮する圧電素子とを有している。本発明においては、圧電素子の輪郭形状が、長軸と短軸とを有し、長軸と平行に延びる一対の辺と、該一対の辺と連続し且つ両端部に凸状湾曲部を備えた他の一対の辺とを有し、長軸及び短軸を対称軸とする線対称形状を呈している。更に輪郭形状は、短軸の長さと長軸の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、凸状湾曲部の曲率半径が、短軸の長さの35%〜50%の範囲の値である。
このような輪郭形状を有する圧電素子は、輪郭が楕円形の圧電素子の特性と輪郭が四角形の圧電素子の特性の中間的な特性となる。言い換えると、輪郭が楕円形の圧電素子よりも出力特性(電気音響変換効率)が向上し、四角形の圧電素子よりも共振のピークの数が多くなって共振を分散し、なおかつ共振のピークを抑えて共振のピークと谷との差が小さくなる音圧周波数特性が得られる。つまり、長軸と平行に延びる一対の辺があるため、凸状湾曲部を設けたとしても、圧電素子の面積の減少を極力抑えることができる。その結果、本発明によれば、輪郭を楕円形状にした圧電素子を用いる場合よりも、音圧を高く維持することができる。特に、本発明のように、圧電素子の輪郭形状を、短軸の長さと長軸の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、凸状湾曲部の曲率半径が、短軸の長さの35%〜50%の範囲の値にあると、音圧をある程度維持しながら、共振のピークを抑えるために、より多くの共振を簡単に分散して、自然な印象を与える発音特性を得ることができる従来にない圧電発音素子を提供することができる。
振動板は、圧電素子が張り付けられる中央領域と、振動板の外周部にあって支持部材により支持される外周領域と、前記中央領域と前記外周領域との間に位置して前記圧電素子の周囲を囲む接続領域とからなり、接続領域には圧電素子の周囲を囲むように環状等のロールエッジを形成してよい。中央領域及び接続領域を含む領域部分の輪郭形状は、圧電素子の輪郭形状と相似形を呈しているのが好ましい。この場合、ロールエッジの長軸に沿う一対の第1のエッジ部分の幅寸法と短軸に沿う一対の第2のエッジ部分の幅寸法との比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にするのが好ましい。このようにエッジ部分の幅寸法を定めると、一定幅のロールエッジを設けた場合よりも低い電圧で同じ音圧を得ることができる。実験によると、ロールエッジのエッジ部分の幅寸法を一定にした場合と比べて、ほぼ半分の電圧で同じ音圧を得られることが確認されている。
なおロールエッジの第1のエッジ部分の幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲になり、第2のエッジ部分の幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲にあるようにすると、一定幅のロールエッジを設けた場合よりも更に低い電圧で同じ音圧を得ることができる。
本発明においては、振動板の材質は特に限定されるものではないが、金属薄板、樹脂フィルム、金属と樹脂フィルムの多層薄板を振動板の基本材料として用いても良い。なお樹脂フィルムを振動板の基本材料として用いる場合には、ヤング率が1GPa以上の樹脂フィルムの上にヤング率が100MPa以下の接着剤層を介してヤング率が1GPa以上の樹脂フィルムを重ねた3層構造の樹脂フィルム積層体を採用すると音響特性を向上することができる。この樹脂フィルム積層体では、2枚の樹脂フィルムは、ロールエッジ等を形成するために必要な強度を振動板に付与する機能を有し、接着層の役目も果たす中間層は振動板に共振のピーク差を小さくする柔らかさを振動板に付与する機能を有する。樹脂フィルムとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート・フィルムを用い、接着剤層としてウレタン系接着剤を用いると、安価に樹脂フィルム積層体を作ることができる。
また樹脂フィルム積層体の上には、接続領域を横切って中央領域内に延びる複数のリード部と、該複数のリード部の先端にそれぞれ設けられて中央領域に位置する複数の電極部とを備えた金属箔を接合してもよい。この場合、圧電素子は複数の電極部に電気的に接続する。このようにすると電気的接続が容易になる上、圧電発音素子の製造コストを大幅に下げることができる。なお金属箔は、銅箔であるのが好ましい。
また圧電素子は、ウレタン系の接着剤、もしくはそれとほぼ同等の弾性率をもつ接着剤を介して振動板に接合されているのが好ましい。ウレタン系の接着剤は、圧電素子の動きを確実に振動板に伝達する。
本実施の形態の圧電発音素子を備えた圧電発音器の斜視図である。 図1に示す圧電発音器の分解斜視図である。 (A)及び(B)は、振動板に設けられたロールエッジの断面形状及び部分拡大図である。 金属箔の構成を説明するために用いる図である。 実施例1の圧電素子の振動モードと音圧−周波数特性を示す図である。 比較例1の圧電発音素子の音圧−周波数特性を示す図である。 (A)乃至(C)は、比較例2及び3の圧電発音素子の音圧−周波数特性を示す図である。 (A)は振動板として1枚のポリエチレンテレフタレート・フィルムを用いて所定の特性の圧電素子を用いた場合の音圧周波数特性を示す図であり、(B)は振動板として3層構造の樹脂フィルム積層を用いた場合の音圧周波数特性を示す図である。 (A)は振動板として1枚のポリエチレンテレフタレート・フィルムを用いて所定の特性の圧電素子を用いた場合の音圧リニアリティを示す図であり、(B)は振動板として3層構造の樹脂フィルム積層体を用いた場合の音圧リニアリティを示す図である。 (A)及び(B)は、本発明の他の実施の形態に用いる振動板の斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の圧電発音素子の実施の形態の一例について説明する。図1は、本実施の形態の圧電発音素子を備えた圧電発音器1の斜視図を示している。この圧電発音器1は、例えば携帯電話のケースの内部に直接収納される場合もあれば、別途ハウジング内に収納される場合もある。図2は、図1に示す圧電発音器1の分解斜視図である。なお、本実施の形態では、理解を容易にするため、一部の部品の厚み寸法を誇張して描いている。図1及び図2に示す圧電発音器1は、例えば携帯電話に内蔵されるスピーカとして用いることができる。圧電発音器1は、台座部としての金属パネル3と、金属パネル3に支持される圧電発音素子5とを有している。
金属パネル3は、ステンレス等の金属板にプレス加工を施して形成されている。金属パネル3は、輪郭形状が一対の長辺31と一対の短辺32とを有する四角形形状(長方形形状)を有している。そして金属パネル3の中央部には、貫通孔33が形成されている。なおこの貫通孔33の輪郭形状は、後述する圧電素子11の輪郭形状よりも大きく且つ圧電素子の輪郭形状と相似形になっている。貫通孔33の輪郭は、長軸L1と短軸S1とを有し、長軸L1と平行に延びる一対の辺34と、該一対の辺34と連続し且つ両端部に凸状湾曲部36を備えた他の一対の辺35とを有し、長軸L1及び短軸S1を対称軸とする線対称形状を呈している。
圧電発音素子5は、ポリエチレンテレフタレート・フィルム等の樹脂フィルムにより形成された振動板7と、振動板7の上に接合された銅箔からなる金属箔9と、振動板7に接着剤を用いて貼り付けられた圧電素子11とを有している。
振動板7は、輪郭形状が一対の長辺71と一対の短辺72とを有する四角形形状(長方形形状)を有している。振動板7は、圧電素子11が張り付けられる中央領域7Aと、振動板7の外周部にあって金属パネル3(支持部材)に接合される外周領域7Bと、中央領域7Aと外周領域7Bとの間に位置して圧電素子11の周囲を囲む接続領域7Cとから構成される。中央領域7A及び接続領域7Cを含む領域部分の輪郭形状は、圧電素子11の輪郭形状と相似形を呈している。振動板7は、金属パネル3に両面テープまたは他の接着剤等により接合されている。したがって実際上、振動板7の振動部分の輪郭形状は、金属パネル3の貫通孔33の輪郭形状と同じか小さいほぼ相似形である。接続領域7Cには圧電素子11の周囲を囲むように環状のロールエッジ73が形成されている。ロールエッジ73は、圧電発音素子5の振動動作時に延び縮みして振動板7の可撓性を増大し振動阻害を低下する目的で設けられている。
図3(A)に示すように、振動板7に設けられたロールエッジ73の断面形状は、圧電素子11が貼り付けられる側に凸となるように湾曲した形状を有している。本願明細書では、図3(B)に示すように、ロールエッジ73の横断面形状で見た湾曲部の幅寸法Wをエッジ部分の幅寸法と言い、ロールエッジ73の横断面形状で見た湾曲部の高さ法Hをエッジ部分の高さ寸法と言う。ロールエッジ73の輪郭形状は、圧電素子11の輪郭形状よりも大きく且つ圧電素子11の輪郭形状とほぼ相似形になっている。ロールエッジ73は、長軸L2と短軸S2とを有し、長軸L2と平行に延びる一対のエッジ部分74と、該一対のエッジ部分74と連続し且つ両端部に凸状湾曲部76を備えた他の一対のエッジ部分75とを有し、長軸L2及び短軸S2を対称軸とする線対称形状を呈している。
本実施の形態では、ロールエッジ73の長軸L2に沿う一対の第1のエッジ部分74の幅寸法Wと短軸S2に沿う一対の第2のエッジ部分75の幅寸法Wとの比は、1:1である。またロールエッジ73の第1のエッジ部分74の幅寸法と該幅寸法Wと直交する高さ寸法Hとの比は一定である。
図1及び図4に示すように、振動板7の上に接合された金属箔9は、銅箔から形成されている。金属箔9は、振動板7の接続領域7Cを横切って中央領域7A内に延びる4本のリード部91と、4本のリード部91の先端にそれぞれ設けられて中央領域7Aに位置する4つの電極部92A及び92Bと、振動板7の外周領域7A上に設けられて3本のリード部91が一体に設けられた第1の配線パターン部93と、1本のリード部91が一体に設けられた第2の配線パターン部94とを備えている。第1の配線パターン部93と第2の配線パターン部94は、それぞれ駆動電源の異なる出力端子に接続される。
圧電素子11は、電極パターンと6層のPZTセラミック膜とが交互に積層されて構成された構造を有している。図示しない一方の極性の複数の電極パターンは、PZTセラミックを厚み方向に貫通する導電性スルーホールを介して裏面側に設けられた接続電極に電気的に接続されている。そして一方の極性の電極パターンは前述の第2の配線パターン部94に接続された1つの電極部92Aと接続される。図示しない他方の極性の複数の電極パターンは、3つのグループに分けられて導電性スルーホールを介して第1の配線パターン部93に接続された3つの電極部92Bに接続される。これらの電極パターンと電極部92A及び92Bの接続は、クリーム半田を用いて行う。圧電素子11は、振動板7の中央領域7A上にウレタン系の熱硬化性接着剤を用いて貼り付けられている。このような構造では、電気的接続が容易になる上、圧電発音素子の製造コストを大幅に下げることができる。
圧電素子11は、その輪郭形状が、長軸L3と短軸S3とを有し、長軸L3と平行に延びる一対の辺111と、該一対の辺111と連続し且つ両端部に凸状湾曲部116を備えた他の一対の辺112とを有し、長軸L3及び短軸S3を対称軸とする線対称形状を呈するものである。本実施の形態では、圧電素子の輪郭形状を、短軸S3の長さと長軸L3の長さの比が、最も好ましい範囲である1:1.60〜1:1.70の範囲にあり、凸状湾曲部116の曲率半径が、短軸S3の長さの35%〜50%の範囲の値になるようにしている。なお圧電素子の輪郭形状を、短軸S3の長さと長軸L3の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲に広げても、本発明の効果得られることは実験により確認されている。
[実施例]
図5は、短軸S3の寸法が10mmで、長軸L3の寸法が16mm(1:1.6)で、凸状湾曲部116の曲率半径が短軸S3の長さの50%である、PZTが6層の圧電素子を用い、ロールエッジ73の幅寸法Wを1.0mm一定とし、高さ寸法Hを0.25mm一定とした振動板を用いてなる圧電発音素子に、5Vrms(14VP-P)Vの駆動電圧を、周波数を変えながら印加した実施例1の圧電素子の振動モードと音圧−周波数特性を示している。図5中のグラフの上の複数の圧電素子の図は、共振のピークが出たときの圧電素子の振動状態を、白黒の濃淡で示している。色が白い部分が凸状となっていることを示し、色が黒い部分が凹状になっていることを示している。この例では、6つの共振のピークが現れており、分散性は優れている。またピークと谷との間の音圧の差も極端に大きくなっていない。
比較のために、輪郭形状が円形を呈する振動板に輪郭形状が円形の圧電素子(PZT6層構造)を貼り付けた比較例1の圧電発音素子の音圧−周波数特性を図6に示す。図6から判るように、輪郭形状が円形の振動板と圧電素子では、共振のピークが3箇所しか現れず、しかもそれぞれの共振が鋭く発音特性は不自然なものになる。つまり、共振の分散が十分ではないことが判る。
図7(A)は、圧電素子11の短軸S3の寸法が10mmで、長軸L3の寸法が13mm(1:1.3)で、その他の条件は図5の実施例1と同じにした比較例2の圧電発音素子の音圧−周波数特性を示している。図7(B)は、圧電素子11の短軸S3の寸法が10mmで、長軸L3の寸法が14mm(1:1.4)で、その他の条件は図5の実施例1と同じにした比較例3の圧電発音素子の音圧−周波数特性を示している。図7(C)は圧電素子11の短軸S3の寸法が10mmで、長軸L3の寸法が15mm(1:1.5)で、その他の条件は図5の実施例1と同じにした比較例4の圧電発音素子の音圧−周波数特性を示している。これら比較例2乃至4では、図5の実施例1と比べて、4番目の共振のピークが現れないか、または現れても僅かである。また最大ピークと最小の谷との音圧差が大きい。
上記実施の形態では、振動板7として1枚のポリエチレンテレフタレート・フィルムを用いているが、振動板7としてヤング率が1GPa以上の樹脂フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート・フィルム)の上にヤング率が100MPa以下の接着剤層(ウレタン系の接着剤の層)を介してヤング率が1GPa以上の樹脂フィルムを重ねた3層構造の樹脂フィルム積層体を採用してもよい。この樹脂フィルム積層体では、2枚の樹脂フィルムは、ロールエッジ等を形成するために必要な強度を振動板に付与する機能を有し、接着層は振動板に共振のピーク差を小さくする柔らかさを振動板に付与する機能を有する。図8(A)は振動板7として1枚のポリエチレンテレフタレート・フィルムを用いて所定の特性の圧電素子を用いた場合の音圧周波数特性を示しており、図8(B)は振動板として前述の3層構造の樹脂フィルム積層を用いた場合の音圧周波数特性を示している。また図9(A)は振動板7として1枚のポリエチレンテレフタレート・フィルムを用いて所定の特性の圧電素子を用いた場合の音圧リニアリティを示しており、図9(B)は振動板として前述の3層構造の樹脂フィルム積層体を用いた場合の音圧リニアリティを示している。図8(A)と図8(B)を比較すると、3層構造の樹脂フィルム積層体を用いた場合のが、音圧−周波数特性のフラット性が高くなることが判る。また図9(A)と図9(B)を比較すると、3層構造の樹脂フィルム積層体を用いた場合のほうが、音圧リニアリティが優れていることが判る。
上記実施の形態では。振動板として樹脂フィルムまたは樹脂フィルム積層体を用いているが、振動板としては、金属板等の種々の材料の振動板を用いることができる。また上記実施の形態では、圧電素子11の凸状湾曲部116として、曲率半径が短軸の長さの50%の湾曲部を用いたが、この凸状湾曲部の曲率半径は、短軸の長さの35%〜50%の範囲の値であればよいことが実験により確認できている。曲率半径が、短軸の長さの35%より小さくなると、共振のピークが鋭くなる傾向を示すことになり、四角形の圧電素子を用いた従来の圧電発音素子の特性に近づくことになるので好ましくない。また曲率半径が、短軸の長さの50%を越えることは物理的にあり得ない。なおこの数値範囲が好ましいことは、実験により確認されている。
上記実施の形態では、ロールエッジ73の長軸L2に沿う一対の第1のエッジ部分74の幅寸法Wと短軸S2に沿う一対の第2のエッジ部分75の幅寸法Wとの比を、1:1とし、またロールエッジ73の第1のエッジ部分74の幅寸法と該幅寸法Wと直交する高さ寸法Hとの比を一定にしている。しかしロールエッジ73の長軸L2に沿う一対の第1のエッジ部分74の幅寸法Wと短軸S2に沿う一対の第2のエッジ部分75の幅寸法Wとの比を1:1.55〜1:1.75の範囲に設定すると、一定幅のロールエッジを設けた場合よりも低い電圧で同じ音圧を得ることができる。またロールエッジ73の第1のエッジ部分74の幅寸法と該幅寸法Wと直交する高さ寸法Hとの比を、1:0.15〜1:0.45の範囲とし、第2のエッジ部分75の幅寸法Wと該幅寸法と直交する高さ寸法Hとの比が、1:0.15〜1:0.45の範囲に入るようにすると、幅寸法と該幅寸法Wと直交する高さ寸法Hとの比が一定のロールエッジを設けた場合よりも更に低い電圧で同じ音圧を得ることができる。なおこの数値範囲が好ましいことは、実験により確認されている。なおロールエッジ73の第1のエッジ部分74の幅寸法と該幅寸法Wと直交する高さ寸法Hとの比を一定にしている。しかしロールエッジ73の長軸L2に沿う一対の第1のエッジ部分74の幅寸法Wと短軸S2に沿う一対の第2のエッジ部分75の幅寸法Wとの比を1:1.55〜1:1.75の範囲にする場合には、図10(A)に示すように、第1のエッジ部分74から第2のエッジ部分75との境界部で明確に幅寸法が変わってもよいが、図10(B)に示すように、第2のエッジ部分75の幅寸法を徐々に広げるようにしてもよい。この場合における比を求める際に使用する第2のエッジ部分75の幅寸法は、長軸と交差する部分の寸法である。
本発明によれば、圧電素子の輪郭形状を、短軸の長さと長軸の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、凸状湾曲部の曲率半径が、短軸の長さの35%〜50%の範囲の値にすることにより、音圧をある程度維持しながら、簡単に共振を分散することができる従来にない圧電発音素子を提供することができる。
1 圧電発音器
3 金属パネル
5 圧電発音素子
7 振動板
7A 中央領域
7B 外周領域
7C 接続領域
9 金属箔
11 圧電素子
73 ロールエッジ
74 エッジ部分
75 エッジ部分
116 凸状湾曲部
L3 長軸
S3 短軸

Claims (9)

  1. 振動板と、
    前記振動板に貼り付けられていて、電圧が印加されることにより伸縮する圧電素子とを有し、
    前記圧電素子の輪郭形状が、長軸と短軸とを有し、前記長軸と平行に延びる一対の辺と、該一対の辺と連続し且つ両端部に凸状湾曲部を有する他の一対の辺とを備えて、前記長軸及び短軸を対称軸とする線対称形状を呈しており、
    前記短軸の長さと前記長軸の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、
    前記凸状湾曲部の曲率半径が、前記短軸の長さの35%〜50%の範囲の値であり、
    前記振動板は、前記圧電素子が張り付けられる中央領域と、前記振動板の外周部にあって支持部材により支持される外周領域と、前記中央領域と前記外周領域との間に位置して前記圧電素子の周囲を囲む接続領域とからなり、
    前記中央領域及び前記接続領域を含む領域部分の輪郭形状は、前記圧電素子の形状と相似形を呈しており、
    前記接続領域には前記圧電素子の周囲を囲むように環状のロールエッジが形成されており、
    前記ロールエッジの前記長軸に沿う一対の第1のエッジ部分の幅寸法と前記短軸に沿う一対の第2のエッジ部分の幅寸法との比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、
    前記第1のエッジ部分の前記幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲にあり、
    前記第2のエッジ部分の前記幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲にあることを特徴とする圧電発音素子。
  2. 振動板と、
    前記振動板に貼り付けられていて、電圧が印加されることにより伸縮する圧電素子とを有し、
    前記圧電素子の輪郭形状が、長軸と短軸とを有し、前記長軸と平行に延びる一対の辺と、該一対の辺と連続し且つ両端部に凸状湾曲部を有する他の一対の辺とを備えて、前記長軸及び短軸を対称軸とする線対称形状を呈しており、
    前記短軸の長さと前記長軸の長さの比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にあり、
    前記凸状湾曲部の曲率半径が、前記短軸の長さの35%〜50%の範囲の値である圧電発音素子。
  3. 前記振動板は、前記圧電素子が張り付けられる中央領域と、前記振動板の外周部にあって支持部材により支持される外周領域と、前記中央領域と前記外周領域との間に位置して前記圧電素子の周囲を囲む接続領域とからなり、
    前記中央領域及び前記接続領域を含む領域部分の輪郭形状は、前記圧電素子の輪郭形状と相似形を呈しており、
    前記接続領域には前記圧電素子の周囲を囲むように環状のロールエッジが形成されており、
    前記ロールエッジの前記長軸に沿う一対の第1のエッジ部分の幅寸法と前記短軸に沿う一対の第2のエッジ部分の幅寸法との比が、1:1.55〜1:1.75の範囲にある請求項2に記載の圧電発音素子。
  4. 前記第1のエッジ部分の前記幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲にあり、
    前記第2のエッジ部分の前記幅寸法と該幅寸法と直交する高さ寸法との比が、1:0.15〜1:0.45の範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の圧電発音素子。
  5. 前記振動板は、ヤング率が1GPa以上の樹脂フィルムの上にヤング率が100MPa以下の接着剤層を介してヤング率が1GPa以上の樹脂フィルムを重ねた3層構造の樹脂フィルム積層体からなる請求項1,2,3または4に記載の圧電発音素子。
  6. 前記樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレート・フィルムであり、前記接着剤層は、ウレタン系接着剤からなる請求項5に記載の圧電発音素子。
  7. 前記樹脂フィルム積層体の上には、前記接続領域を横切って前記中央領域内に延びる複数のリード部と、該複数のリード部の先端にそれぞれ設けられて前記中央領域に位置する複数の電極部とを備えた金属箔が接合されており、
    前記圧電素子は、前記複数の電極部に電気的に接続されている請求項5に記載の圧電発音素子。
  8. 前記金属箔が銅箔である請求項7に記載の圧電発音素子。
  9. 前記圧電素子がウレタン系の接着剤を介して前記振動板に接合されている請求項1または2に記載の圧電発音素子。
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