JPWO2015004781A1 - 物体検出装置及び物体検出方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、警報音を発生している場合でも集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出することを課題とする。この課題を解決するために、本発明は、車両に搭載された集音装置10で集音し、周波数分解部21cでその集音された音情報を周波数解析し、走行音検出部21dでその音情報の周波数特性に基づいて車両の周囲の物体を検出する検出する際に、車両に搭載された再生装置11から再生される音の周波数特性において所定の周波数帯の音圧が大きい場合におけるその所定の周波数帯を用いた物体検出が、再生装置11から再生される音の周波数特性において所定の周波数帯の音圧が小さい場合におけるその所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制される。
Description
本発明は、車両の周囲の音情報に基づいて車両の周囲の物体を検出する物体検出装置及び物体検出方法に関する。
車両に搭載される物体検出装置として、車両の周囲の音を集音し、集音した音情報を用いて音源である物体(例えば、走行音を発する車両)を検出する装置が提案されている。特許文献1に記載の装置では、所定の間隔で配設された複数のマイクロホンが出力する音響信号から帯域通過フィルタで低周波帯域と高周波帯域の周波数成分をそれぞれ除去して補正音響信号に変換し、その補正音響信号から車両の走行音の特徴の現れる所定の周波数帯域のパワーを算出し、そのパワーレベルが所定値より大きい場合に接近車両有りと判定するとともに、その補正音響信号により不要な雑音成分を除去して雑音抑制信号に変換し、複数のマイクロホンの雑音抑制信号間の相互相関を演算し、相関が最大となる到達時間差から接近車両の接近方向を演算する。
車両に警報装置(例えば、車両の接近を周囲に知らせる警報装置)が搭載されている場合、物体検出装置では、自車両の警報装置から発生した警報音も集音してしまう。そのため、物体検出装置では、その集音した警報音を周囲の物体による音と誤検出し、物体の検出精度が低下する可能性があった。
そこで、本発明は、警報音を発生している場合でも集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出できる物体検出装置及び物体検出方法を提供することを課題とする。
本発明に係る物体検出装置は、車両の周囲の音情報に基づいて車両の周囲の物体を検出する物体検出装置であって、車両に搭載された集音部と、集音部で集音した音情報を周波数解析する解析部と、解析部で解析した音情報の周波数特性に基づいて車両の周囲の物体を検出する検出部とを備え、検出部は、車両に搭載された警報装置から発生する警報音の周波数特性に基づいて、警報音の所定の周波数帯の音圧が大きい場合における所定の周波数帯を用いた物体検出が、警報音の所定の周波数帯の音圧が小さい場合における所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制されることを特徴とする。
車両は警報装置を搭載しており、車両の周囲に警報装置から警報音を発生している。物体検出装置では、車載の集音部で集音し、集音した音の音情報を取得する。この集音部で集音された音には、車両の周囲の物体から発する音の他に、車両の警報装置から発生した音も含まれる。物体検出装置では、解析部で集音された音情報を周波数解析し、その音情報の周波数特性を取得する。そして、物体検出装置では、検出部でその音情報の周波数特性に基づいて車両の周囲の物体を検出する。特に、警報音の周波数特性に含まれる所定の周波数帯の音圧が大きい場合、その所定の周波数帯は警報音の影響を受けるので、その所定の周波数帯を用いると警報音を誤検出する可能性が高くなる。そこで、検出部では、警報音の所定の周波数帯の音圧が大きい場合には集音された音情報の周波数特性のうちその所定の周波数帯を用いた物体検出が、警報音の所定の周波数帯の音圧が小さい場合におけるその所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制される。このように、物体検出装置は、車両から警報音を発生している場合でも、警報音の音圧が大きい周波数帯を用いた物体検出を抑制することにより、警報音を車両の周囲の物体による音と誤検出することを抑制でき、集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出できる。
本発明の上記物体検出装置では、警報装置から発生する警報音は、断続的に発生可能であり、検出部は、警報音を発生していない間は解析部で解析した音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて物体検出を行うと好適である。
警報音は断続的に発生可能であり、警報音を発生しているときと発生していないときがある。警報音を発生していない間は、集音部で集音された音には警報音が含まれないので、警報音を誤検出することはない。そこで、検出部では、警報音を発生していない間はその間に集音された音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて物体検出を行う。このように、物体検出装置では、警報音が断続的に発生している場合、警報音を発生していない間は集音された音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて物体検出を行うことにより、警報音を車両の周囲の物体による音と誤検出することはなく、集音した音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて車両の周囲の物体をより高精度に検出できる。
本発明の上記物体検出装置では、警報装置から発生する警報音は、時間変化に応じて周波数特性を変更可能であり、検出部は、警報音の時間変化に応じて変更される周波数特性に従って物体検出に用いる周波数帯を変化させると好適である。
警報音は時間変化に応じて周波数特性を変更可能であり、警報音の音圧が大きい周波数帯や音圧が小さい周波数帯が時間変化する。任意の時間において、警報音の所定の周波数帯の音圧が大きくなっていると、その所定の周波数帯は警報音の影響を受けるので、その所定の周波数帯を用いると警報音を誤検出する可能性が高くなる。そこで、検出部では、物体検出に警報音の影響を受けないように、警報音の時間変化に応じて変更される周波数特性に従って物体検出に用いる周波数帯を変化させる。このように、物体検出装置では、時間変化に応じて警報音の周波数特性が変更される場合、変更される周波数特性に従って物体検出に用いる周波数帯を変化させることにより、警報音の周波数特性が変更されても警報音を車両の周囲の物体による音と誤検出することを抑制でき、集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出できる。
本発明の上記物体検出装置では、検出部は、警報音の所定の周波数帯の音圧が基準値より大きい場合に当該基準値より大きい所定の周波数帯を用いた物体検出を禁止し、警報音の所定の周波数帯の音圧が基準値より小さい場合に当該基準値より小さい所定の周波数帯を用いた物体検出を行うと好適である。このように、物体検出装置は、警報音の音圧が基準値より大きい周波数帯を用いた物体検出を禁止することにより、警報音を車両の周囲の物体による音と誤検出することを防止でき、集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出できる。
本発明に係る物体検出方法は、車両の周囲の音情報に基づいて車両の周囲の物体を検出する物体検出方法であって、車両に搭載された集音ステップと、集音ステップで集音した音情報を周波数解析する解析ステップと、解析ステップで解析した音情報の周波数特性に基づいて車両の周囲の物体を検出する検出ステップとを含み、検出ステップは、車両に搭載された警報装置から発生する警報音の周波数特性に基づいて、警報音の所定の周波数帯の音圧が大きい場合における所定の周波数帯を用いた物体検出が、警報音の所定の周波数帯の音圧が小さい場合における所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制されることを特徴とする。この物体検出方法は、上記の物体検出装置と同様に作用し、同様の効果を有している。
本発明によれば、車両から警報音を発生している場合でも、警報音の音圧が大きい周波数帯を用いた物体検出を抑制することにより、警報音を車両の周囲の物体による音と誤検出することを抑制でき、集音した音情報から車両の周囲の物体を高精度に検出できる。
以下、図面を参照して、本発明に係る物体検出装置及び物体検出方法の実施の形態を説明する。なお、各図において同一又は相当する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施の形態では、本発明を、車両に搭載される接近車両検出装置に適用する。本実施の形態に係る接近車両検出装置は、マイクロホンで集音された音に基づいて自車両に接近する車両を検出し、検出した接近車両の情報を運転支援装置に提供する。この接近車両の検出では、自車両の周囲の他車両の走行音(音源)を検出し、検出した他車両(音源)が自車両に接近しているか否かを判別する。
本実施の形態に係る車両は、エンジン以外の駆動源(例えば、モータ)で走行可能な車両であり、例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車である。この車両では、車両が接近していることを周囲の歩行者等(特に、目の不自由な人)に知らせるために、接近通報音(警報音)を発生させる。この接近通報音は、車両状態(速度、エンジン回転数、モータ回転数、ブレーキペダル踏込量)の変化に応じて周波数特性が変更される。なお、接近通報音を発生させるのは、基本的には車両が走行している場合(特に、車両の周囲に歩行者が存在して低速走行(例えば、時速20km/程度まで)している場合)であり、エンジン以外の駆動源だけで車両が走行している場合でもよい。
接近通報音は、人が聞いて認知され易くかつ耳障りでない人工音であり、設計者が任意に設定できる。例えば、接近通報音として車両の走行音を模した音を用いた場合、接近通報音が車両の実際の走行音の周波数特性に類似する周波数特性を持つことになる。接近通報音が走行音を模した音でない場合でも、接近通報音の周波数特性のうち音圧が大きい周波数帯(占有している周波数帯)は車両の走行音を検出し難くなる。そこで、本実施の形態に係る接近車両検出装置は、接近通報音の周波数特性を利用して、自車両から発生する接近通報音を周囲の車両の走行音と誤って検出しないように接近車両検出を行う。本実施の形態には、3つの実施形態があり、第1の実施の形態が基本の接近通報音を発生している場合であり、第2の実施の形態が断続的に接近通報音を発生している場合であり、第3の実施の形態が時間変化する周波数特性の接近通報音を発生している場合である。
車両の走行音には、ロードノイズ(タイヤ表面と路面との摩擦音)、パターンノイズ(タイヤ溝における空気の渦(圧縮/開放))、エンジン音、風切音等がある。車両の走行音の特徴的な周波数帯域は、経験的に、800〜3000Hzの周波数帯周辺に特徴がある音であることが知られている。
図1〜図3を参照して、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置1について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成図である。図2は、接近通報音の周波数特性の一例である。図3は、自車両の速度に応じた接近通報音の周波数特性の一例である。
接近車両検出装置1は、複数のマイクロホンで集音した各音情報を周波数解析し、その周波数解析された複数の周波数特性間の音の到達時間差に基づいて走行音を検出し、検出できた走行音が自車両に接近しているか否かを判別する。特に、接近車両検出装置1は、自車両で発生している接近通報音を自車両の周囲の他車両の走行音と誤検出しないように、集音した音情報の周波数特性のうち接近通報音の音圧が大きい周波数帯(接近通報音が占有している周波数帯)を除いて走行音検出を行う。さらに、接近車両検出装置1は、接近通報音の周波数特性が自車両の状態に応じて変更されると、その変更される周波数特性に応じて接近通報音の音圧が大きい周波数帯を除いて走行音検出を行う。
接近車両検出装置1は、集音装置10、再生装置11、車両状態取得装置12、ECU[Electronic Control Unit]21(再生音周波数特性記憶部21a、車両状態対応制御部21b、周波数分解部21c、走行音検出部21d)を備えている。なお、第1の実施の形態では、集音装置10が請求の範囲に記載する集音部に相当し、再生装置11、再生音周波数特性記憶部21a及び車両状態対応制御部21bが請求の範囲に記載する警報装置に相当し、周波数分解部21cが請求の範囲に記載する解析部に相当し、走行音検出部21dが請求の範囲に記載する検出部に相当する。
集音装置10は、2個以上のマイクロホンからなるマイクロホンアレイである。この2個以上のマイクロホンは、車両の前端部に車幅方向(左右方向)に並べて配置される(例えば、車両中心に対して左右対称の位置に同じ高さで配置され、前方あるいは前方外側に向けて配設される)。マイクロホンは、音響電気変換器であり、車外の周囲の音を集音し、集音した音をアナログの電気信号に変換する。集音装置10では、一定時間毎に、各マイクロホンで集音した音を電気信号に変換し、そのアナログの電気信号からなる各集音信号をECU21に送信する。なお、以下では、集音装置10としては2個のマイクロホンからなるマイクロホンアレイの例で説明する。
再生装置11は、1個又は複数個の車外用のスピーカ及びアンプからなる。スピーカは、車外に再生した音(接近通報音)が聞こえる箇所(例えば、車両のエンジンルーム内)に配設される。再生装置11では、ECU21から再生音信号(電気信号)を受信すると、アンプでその再生音信号を増幅し、スピーカでその増幅した再生音信号を音声に変換して出力する。
車両状態取得装置12は、車両の各種状態を取得(検出)するためのセンサ等である。取得する車両の状態としては、例えば、速度、エンジン回転数、モータ回転数、ブレーキペダル踏込量がある。車両状態取得装置12では、一定時間毎に、車両の状態を取得し、その状態を示す車両状態信号をECU21に送信する。
ECU21は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等からなる電子制御ユニットであり、接近車両検出装置1を統括制御する。ECU21では、一定時間毎に、集音装置10からの各集音信号及び車両状態取得装置12からの各車両状態信号をそれぞれ受信する。ECU21には、ROMの所定の領域に再生音周波数特性記憶部21aが構成されている。また、ECU21では、ROMに記憶されているアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することにより、車両状態対応制御部21b、周波数分解部21c、走行音検出部21dの各処理を一定時間毎に行う。この各処理により、ECU21では、再生音信号を再生装置11に送信したり、接近車両情報信号を運転支援装置(図示せず)に送信する。
前処理として、ECU21では、2個のマイクロホンの集音信号(アナログの電気信号)をそれぞれ受信する毎に、各集音信号をデジタルの電気信号にそれぞれ変換する。さらに、ECU21では、その集音信号(デジタルの電気信号)から所定の周波数帯域(車両の走行音の特徴的な周波数帯域を十分に含む帯域よりも高い高周波数帯域と低い低周波数帯域)を除去する。この前処理された各マイクロホンの集音信号をx1(t),x2(t)とする。この集音信号x1(t),x2(t)は、時間領域の信号である。tは、時間を示す。なお、この前処理後の各集音信号x1(t),x2(t)は、ECU21のRAMの所定の領域に所定時間分(相互相関を算出できる十分な時間分)蓄積される。
再生音周波数特性記憶部21aは、再生音である接近通報音の周波数特性(各周波数に対する音圧を示す特性)を記憶する。記憶される接近通報音は、設計者が作成した予め分っている周波数特性である。図2には、接近通報音の周波数特性の一例を示しており、横軸が周波数であり、縦軸が音圧である。この例から判るように、接近通報音は、人が聞いて認知され易くかつ耳障りでない音とするために、音圧の大きい周波数帯と音圧が小さい周波数帯がある。車両の走行音の特徴的な周波数帯域である800〜3000Hzにも、接近通報音の音圧が大きい周波数帯が含まれている。この接近通報音の音圧の大きい周波数帯は、接近通報音が占有し、集音された自車両の周囲の他車両の走行音をマスクしてしまうため、他車両の走行音の検出に影響を与える。そのため、この接近通報音の音圧の大きい周波数帯を用いて検出を行うと、接近通報音を走行音として誤検出する可能性がある。なお、接近通報音の周波数特性は、上記に示す周波数特性以外にも、任意に設定してよい。
さらに、再生音周波数特性記憶部21aは、車両状態の変化に応じて変化させる接近通報音の周波数特性を記憶する。この車両状態としては、例えば、速度、エンジン回転数、モータ回転数、ブレーキ踏込量がある。この周波数特性を変化させるパターンとしては、例えば、自車両の速度が高くなるに従って高い周波数帯域での音圧が大きくなるような周波数特性のパターンとする。図3には、速度の変化に応じて変化させる接近通報音の周波数特性の一例を示しており、図3(a)が速度が低いときの周波数特性であり、図3(b)が速度が高いときの周波数特性である。この例では、図3(b)に示す速度の高いときの周波数特性は、図3(a)に示す速度の低いときの周波数特性全体を高い周波数側に広げた特性となっている。なお、速度等の車両状態に応じて変化させる周波数特性のパターンは、上記に示すパターン以外にも、任意に設定してよい。また、車両状態に応じて変化させる周波数特性は、1つの車両状態の変化に対して変化させる周波数特性でもよいし、あるいは、複数の車両状態の各変化の組み合わせに対して変化させる周波数特性でもよい。
車両状態対応制御部21bは、車両状態取得装置12で取得した車両状態に対応する接近通報音の周波数特性を、再生音周波数特性記憶部21aに記憶されている各車両状態に対応した接近通報音の周波数特性の中から抽出する。この車両状態対応制御部21bで抽出された接近通報音の周波数特性は、走行音検出部21dで利用される。また、ECU21では、この抽出された周波数特性の接近通報音を再生するための再生音信号(アナログの電気信号)を生成し、その再生音信号を再生装置11に送信する。
周波数分解部21cは、時間領域の各集音信号x1(t),x2(t)をそれぞれ周波数分解(周波数解析)して、周波数領域の各集音信号X1(t),X2(t)を取得する。本実施の形態では、この周波数分解の手法として、離散フーリエ変換(DFT[Discrete Fourier Transform])を用いる。具体的な処理として、周波数分解部21cは、式(1)により一方のマイクロホンの集音信号x1(t)を離散フーリエ変換し、周波数領域の集音信号X1(ω)を取得する。また、周波数分解部21cは、式(2)により他方のマイクロホンの集音信号x2(t)を離散フーリエ変換し、周波数領域の集音信号X2(ω)を取得する。ωは、周波数を示す。
走行音検出部21dは、周波数分解部21cで周波数分解した周波数領域の集音信号X1(ω),X2(ω)間の相互相関値R12(τ)を求めて、相互相関値R12(τ)から得られる音到達時間差に基づいて走行音を検出し、検出できた走行音が自車両に接近しているか否かを判別する。本実施の形態では、この相互相関値を求める手法として、GCC−PHAT[Generalized Cross
Correlation PHAse Transform]法を用いる。具体的には、相互相関値R12(τ)は、式(3)により、集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて算出される。τは、相互相関でずらす時間(時間差)を示す。Tは、ずらす時間の最大値を示す。X* 2(ω)は、X2(ω)の複素共役である。IDFT[Inverse Discrete Fourier Transform]は、逆離散フーリエ変換である。
Correlation PHAse Transform]法を用いる。具体的には、相互相関値R12(τ)は、式(3)により、集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて算出される。τは、相互相関でずらす時間(時間差)を示す。Tは、ずらす時間の最大値を示す。X* 2(ω)は、X2(ω)の複素共役である。IDFT[Inverse Discrete Fourier Transform]は、逆離散フーリエ変換である。
上記の式(3)では、集音信号X1(ω),X2(ω)に含まれる全ての周多数帯を用いて、相互相関値R12(τ)を算出している。上記したうように、接近通報音の周波数特性において音圧が大きい周波数帯は、接近通報音によって占有されているので、走行音の検出に影響を与える。そこで、その接近通報音の周波数特性において音圧が大きい周波数帯については、相互相関値R12(τ)の算出(ひいては、走行音の検出)に用いない。そこで、本実施の形態では、式(4)で示す関数M(ω)を導入する。関数M(ω)で用いられるThは、接近通報音の周波数特性において走行音の検出に影響を与える音圧(接近通報音が占有してしまう音圧)か否かを判定するための閾値であり、適合によって予め設定される。Xm(ω)は、再生装置11から再生されている接近通報音の周波数特性であり、車両状態対応制御部21bで抽出された接近通報音の周波数特性である。
周波数特性Xm(ω)の中で音圧が閾値Th以下となる周波数帯が、関数M(ω)が1となり、相互相関値R12(τ)の算出に用いられる。一方、周波数特性Xm(ω)の中で音圧が閾値Thを超える周波数帯が、関数M(ω)が0となり、相互相関値R12(τ)の算出に用いられない。図2、図3に示す例では、800〜3000Hzの間においては、黒帯で示す周波数帯が音圧が閾値Th以下となる周波数帯である。
この関数M(ω)を式(3)に組み込むことにより、接近通報音の周波数特性Xm(ω)において走行音の検出に影響を与える周波数帯を除いて相互相関値R12(τ)を算出する。つまり、相互相関値R12(τ)は、関数M(ω)を組み込んだ式(5)によって算出される。この式(5)では、接近通報音の周波数特性Xm(ω)の中で音圧が閾値Th以下の周波数帯でX1(ω)とX* 2(ω)の積和演算の項に1を乗じ、その以外の周波数帯でX1(ω)とX* 2(ω)の積和演算の項に0を乗じる。式(5)を用いることにより、図2、図3に示す例では、800〜3000Hzの間においては黒帯で示す周波数帯が関数M(ω)の値が1になり、この黒帯で示す周波数帯において相互相関値R12(τ)が算出されることになる。
なお、関数M(ω)を導入し、閾値Thを一定値とする構成としたが、この構成以外でもよい。例えば、接近通報音の音圧と集音した音の集音信号の音圧とを比較し、集音信号のほうが音圧が大きい周波数帯について積和演算に1を乗じる構成としてもよい。さらに、この構成で、接近通報音と集音信号との音圧差が一定値以上(例えば、5dB以上)の周波数帯について、積和演算に1を乗じる構成としてもよい。
具体的な処理として、走行音検出部21dは、車両状態対応制御部21bで抽出された接近通報音の周波数特性Xm(ω)を用いて、各周波数ωについて式(4)の関数M(ω)の値を求める。そして、走行音検出部21dは、式(5)により、各周波数ωの関数M(ω)の値及び集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて、τの値を−TからTの範囲内で変えて相互相関値R12(τ)を順次算出する。そして、走行音検出部21dは、各τの相互相関値R12(τ)について閾値以上か否かを判定する。この閾値は、時間をずらした集音信号間の波形が類似しているか否か(ひいては、車両の走行音(音源)が存在するか否か)を判定するための閾値であり、適合によって予め設定される。あるτの相互相関値R12(τ)が閾値以上となる場合、走行音検出部21dは、車両の走行音(音源)が存在すると判定し、そのときのτを音到達時間差とする。なお、音到達時間差は、プラス値の場合もあればマイナス値の場合もある。これは、2個のマイクロホンの配置、2個のマイクロホンのうちのどちらのマイクロホンを基準にして音到達時間差を算出するかや走行音(車両)の位置によって、プラス値になったりマイナス値になったりする。
走行音(車両)が存在すると判定した場合、走行音検出部21dは、音到達時間差の絶対値が閾値未満か否かを判定する。この閾値は、音到達時間差から走行音(音源)が接近しているか否か判定するための閾値であり、適合によって予め設定される。走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が小さくなり、音到達時間差の絶対値が閾値未満になった場合、音源が左右方向から接近していると判定する。一方、走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が閾値以上の場合、音源が左右方向から接近していないと判定し、接近車両無しと判定する。この場合、音到達時間差の絶対値が小さくなっているが、音到達時間差の絶対値が閾値以上のときには、走行音が左右方向から近づいているが、衝突の可能性が発生するほど接近していない状態である。また、走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が閾値未満になった後に、音到達時間差の絶対値が大ききなる場合、音源が左右方向において離れていると判定する。
そして、ECU21では、走行音検出部21dでの検出結果に基づいて接近車両情報を生成し、接近車両情報からなる接近車両情報信号を運転支援装置に送信する。接近車両情報としては、例えば、接近車両の有無、接近車両が存在する場合には接近方向や自車両との相対距離の情報である。
上記構成の接近車両検出装置1の動作の流れについて説明する。車両状態取得装置12では、一定時間毎に、自車両の速度等の車両状態を取得し、その車両状態を示す車両状態信号をECU21に送信する。ECU21では、この車両状態信号を受信すると、再生音周波数特性記憶部21aからこの車両状態信号に示される車両状態に応じた接近通報音の周波数特性Xm(ω)を抽出する。そして、ECU21では、この接近通報音の周波数特性Xm(ω)を再生するための再生音信号を生成し、その再生音信号を再生装置11に送信する。この再生音信号を受信すると、再生装置11では、アンプでその再生音信号を増幅し、スピーカで再生音信号を音声に変換して接近通報音を出力する。
集音装置10の各マイクロホンでは、一定時間毎に、自車両の周囲の各音を集音し、その集音した各音を電気信号に変換し、その各集音信号をECU21に送信する。この各マイクロホンの集音信号をそれぞれ受信する毎に、ECU21では、各集音信号に前処理をそれぞれ行い、前処理後の集音信号x1(t),x2(t)を取得する。
一定時間毎に、ECU21では、式(1)により一方のマイクロホンの集音信号x1(t)を離散フーリエ変換して集音信号X1(ω)を取得するとともに、式(2)により他方のマイクロホンの集音信号x2(t)を離散フーリエ変換して集音信号X2(ω)を取得する。そして、ECU21では、各τについて、式(5)により、各周波数ωについて関数M(ω)の値及び集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて相互相関値R12(τ)を算出する。この際、現在再生されている接近通報音の周波数特性Xm(ω)を用いて、各周波数ωについて式(4)で示す関数M(ω)の値(1or0)が求められている。
そして、走行音検出部21dは、各τの相互相関値R12(τ)について閾値以上か否かを判定する。相互相関値R12(τ)が閾値以上となる場合、走行音検出部21dでは、自車両の周囲に車両の走行音(音源)が存在すると判定し、そのときのτを音到達時間差とする。走行音が存在すると判定した場合、走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が閾値未満か否かを判定する。走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が小さくなり、音到達時間差の絶対値が閾値未満になった場合、音源が左右方向から接近していると判定する。一方、走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が閾値以上の場合、音源が左右方向から接近していないと判定し、接近車両無しと判定する。また、走行音検出部21dでは、音到達時間差の絶対値が閾値未満になった後に、音到達時間差の絶対値が大ききなる場合、音源が左右方向において離れていると判定する。そして、ECU21では、その検出結果に基づいて接近車両情報を生成し、接近車両情報からなる接近車両情報信号を運転支援装置に送信する。
この接近車両検出装置1によれば、自車両から接近通報音を発生している場合でも、接近通報音の周波数特性において音圧が閾値を超える周波数帯を除いて相互相関値の算出(走行音の検出)を行うので、接近通報音を自車両の周囲の車両の走行音と誤検出することを抑制でき、集音した音情報から接近車両を高精度に検出できる。この高精度な接近車両の情報を用いて適切な運転支援を行うことができる。
接近車両検出装置1では、接近通報音の周波数特性Xm(ω)を用いた関数M(ω)を導入し、この関数M(ω)をGCC−PHAT法の相互相関値の算出式に組み込むだけの簡単な手法により、走行音の検出において接近通報音の影響を受けないようにできる。したがって、集音装置10(マイクロホン)や再生装置11(スピーカ等)に特殊な構造を設けて接近通報音が集音され難くする必要がなく、搭載スペース、重量、コストの面からも有利な手法である。
図4及び図5を参照して、第2の実施の形態に係る接近車両検出装置2について説明する。図4は、第2の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成図である。図5は、接近通報音の再生タイミングの一例である。
接近車両検出装置2は、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置1と比較すると、自車両で接近通報音を断続的に発生させる(接近通報音の再生と再生停止とを短時間間隔で繰り返す)ので、接近通報音が発生していない間はその間に集音された音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて走行音検出を行う(接近通報音が発生している間はその間に集音された音情報の周波数特性を用いた走行音検出を行わない)点が異なる。第2の実施の形態では、この異なる点について詳細に説明する。
接近車両検出装置2は、集音装置10、再生装置11、車両状態取得装置12、ECU22(再生音周波数特性記憶部22a、車両状態対応制御部22b、再生タイミング制御部22c、周波数分解部22d、走行音検出部22e)を備えている。なお、第2の実施の形態では、集音装置10が請求の範囲に記載する集音部に相当し、再生装置11、再生音周波数特性記憶部22a、車両状態対応制御部22b及び再生タイミング制御部22cが請求の範囲に記載する警報装置に相当し、周波数分解部22dが請求の範囲に記載する解析部に相当し、走行音検出部22eが請求の範囲に記載する検出部に相当する。
ECU22は、CPU、ROM、RAM等からなる電子制御ユニットであり、接近車両検出装置2を統括制御する。ECU22では、一定時間毎に、集音装置10からの各集音信号及び車両状態取得装置12からの各車両状態信号をそれぞれ受信する。ECU22には、ROMの所定の領域に再生音周波数特性記憶部22aが構成されている。また、ECU22では、ROMに記憶されているアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することにより、車両状態対応制御部22b、再生タイミング制御部22c、周波数分解部22d、走行音検出部22eの各処理を一定時間毎に行う。この各処理により、ECU22では、再生音信号を再生装置11に送信したり、接近車両情報信号を運転支援装置に送信する。なお、再生音周波数特性記憶部22aについては、第1の実施の形態に係る再生音周波数特性記憶部21aと同様の記憶部なので、説明を省略する。また、車両状態対応制御部22b、周波数分解部22dについては、第1の実施の形態に係る車両状態対応制御部21b、周波数分解部21cと同様の処理を行うので、説明を省略する。
再生タイミング制御部22cは、再生装置11での接近通報音の再生と再生停止とを繰り返すように、接近通報音の再生タイミングを制御する。再生する時間と再生停止する時間は、接近通報音を聞く人に再生と再生停止により違和感を与えないような時間であり、再生停止している間の相互相関値の算出(走行音の検出)に影響を与えないような時間とする。この再生時間、再生停止時間は、一定の時間が適合によって予め設定され、例えば、数10m秒である。再生時間と再生停止時間とは、同じ時間が設定されてもよいし、あるいは、異なる時間が設定されてもよい。図5には、接近通報音の再生と再生停止のタイミングの一例を示しており、横軸が時間であり、縦軸が音圧である。この例では、音圧が大きくなっている矩形形状によって再生する時間帯を示す。この例の場合、再生時間のほうが再生停止時間よりも少し長い。なお、再生時間及び再生停止時間は、速度等の車両状態に応じて可変の時間としてもよく、例えば、速度が高くなるほど各時間を短くする。
具体的な処理として、再生停止時間が経過すると、再生タイミング制御部22cは、車両状態対応制御部22bで抽出された周波数特性の接近通報音を再生するための再生音信号(電気信号)を生成し、その再生音信号の再生装置11への送信を開始し、再生時間の間は再生音信号を再生装置11に送信し続ける。そして、再生時間が経過すると、再生タイミング制御部22cは、再生装置11への再生音信号の送信を停止し、再生停止時間の間は再生音信号の送信を停止し続ける。再生タイミング制御部22cは、この処理を繰り返し行う。
接近通報音の再生を停止している間、集音装置10の各マイクロホンの集音信号x1(t),x2(t)には、接近通報音の音情報が含まれない。したがって、周波数分解部22dで周波数分解された各集音信号X1(t),X2(t)にも、接近通報音の周波数特性が含まれない。そのため、接近通報音の再生を停止している間の集音信号X1(t),X2(t)に含まれる全ての周波数帯で、接近通報音が走行音の検出に影響を与えることはない。
走行音検出部22eは、再生装置11からの接近通報音の再生を停止している間(再生タイミング制御部22cにおいて再生音信号の送信を停止している間)、周波数分解部22dで周波数分解された各集音信号X1(t),X2(t)間の相互相関値R12(τ)を求めて、相互相関値R12(τ)から得られる音到達時間差に基づいて走行音を検出し、検出できた走行音が自車両に接近しているか否かを判別する。この際、上記したように接近通報音の再生を停止している間は集音信号X1(t),X2(t)に含まれる全ての周波数帯が走行音の検出に影響を与えないので、集音信号X1(t),X2(t)に含まれる全ての周波数帯を用いて相互相関値R12(τ)を求める。図5に示す例では、黒帯で示す時間帯だけ、集音信号X1(t),X2(t)に含まれる全ての周波数帯を用いて相互相関値R12(τ)が算出され、走行音が検出されることになる。
具体的な処理として、再生装置11からの接近通報音の再生を停止している間、走行音検出部22eは、式(3)により、集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて、τの値を−TからTの範囲内で変えて相互相関値R12(τ)を順次算出する。これ以降の処理については、走行音検出部22eは、第1の実施の形態に係る走行音検出部21dを同様の処理を行う。一方、再生装置11から接近通報音の再生している間、走行音検出部22eは、処理を行わない。
なお、走行音検出部22eでは、接近通報音の再生を停止している間だけ相互相関値を算出して走行音を検出している。そこで、周波数分解部22dでは、集音信号号X1(t),X2(t)に対する周波数分解(離散フーリエ変換)を常時行ってもよいが、接近通報音の再生を停止している間だけ周波数分解を行ってもよい。
上記構成の接近車両検出装置2の動作の流れについて説明する。車両状態取得装置12は、第1の実施の形態で説明した同様の動作を行う。ECU22では、車両状態信号を受信すると、再生音周波数特性記憶部22aからこの車両状態信号に示される車両状態に応じた接近通報音の周波数特性Xm(ω)を抽出する。そして、接近通報音の再生時間の間、ECU22では、この接近通報音の周波数特性Xm(ω)を再生するための再生音信号を生成し、その再生音信号を再生装置11に送信する。この再生音信号を受信すると、再生装置11では、アンプでその再生音信号を増幅し、スピーカでその再生音信号を音声に変換して接近通報音を出力する。一方、接近通報音の再生停止時間の間、ECU21では、再生音信号の生成及び送信を停止する。したがって、再生装置11では、接近通報音を出力しない。
集音装置10は、第1の実施の形態で説明した同様の動作を行う。この集音装置10の各マイクロホンの各集音信号には、接近通報音の再生時間の間は接近通報音が含まれ、接近通報音の再生停止時間の間は接近通報音が含まれない。この各マイクロホンの集音信号をそれぞれ受信する毎に、ECU22では、各集音信号に前処理をそれぞれ行い、前処理後の集音信号x1(t),x2(t)を取得する。
一定時間毎に、ECU22では、式(1)により一方のマイクロホンの集音信号x1(t)を離散フーリエ変換して集音信号X1(ω)を取得するとともに、式(2)により他方のマイクロホンの集音信号x2(t)を離散フーリエ変換して集音信号X2(ω)を取得する。接近通報音の再生停止時間の間、ECU22では、各τについて、式(3)により、集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて、相互相関値R12(τ)を算出する。これ以降の処理については、ECU22では、第1の実施の形態に係るECU21と同様の処理を行う。一方、接近通報音の再生時間の間、ECU22では、相互相関値R12(τ)を算出せず、走行音(接近処理)の検出を行わない。
この接近車両検出装置2によれば、接近通報音の再生と再生停止とを繰り返す構成としているので、接近通報音を再生停止している間だけ集音された音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて相互相関値の算出(走行音の検出)を行うので、接近通報音を自車両の周囲の車両の走行音と誤検出することをなく、全ての周波数帯を用いて接近車両をより高精度に検出できる。
特に、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置1の場合、接近通報音の周波数特性の中に音圧を小さい周波数帯が含まれなければならない。そのため、接近通報音の種類(音色)が限られてしまう。しかし、接近車両検出装置2の場合、接近通報音の再生している間は走行音の検出を行わないので、接近通報音の周波数特性に関して制約がない。そのため、接近通報音の種類が限られない。
図6及び図7を参照して、第3の実施の形態に係る接近車両検出装置3について説明する。図6は、第3の実施の形態に係る接近車両検出装置の構成図である。図7は、接近通報音の周波数特性を時間変化に応じて変化させる一例である。
接近車両検出装置3は、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置1と比較すると、自車両から発生する接近通報音の周波数特性を時間変化させる(接近通報音の周波数特性を短時間間隔で切り替える)ので、その時間変化する接近通報音の周波数特性のうち接近通報音の音圧が大きい周波数帯を除いて走行音検出を行う点(つまり、走行音検出に用いる周波数帯を接近通報音の周波数特性の時間変化に応じて変化させる点)が異なる。第3の実施の形態では、この異なる点について詳細に説明する。
接近車両検出装置3は、集音装置10、再生装置11、車両状態取得装置12、ECU23(再生音周波数特性記憶部23a、車両状態対応制御部23b、再生周波数特性制御部23c、周波数分解部23d、走行音検出部23e)を備えている。なお、第3の実施の形態では、集音装置10が請求の範囲に記載する集音部に相当し、再生装置11、再生音周波数特性記憶部23a、車両状態対応制御部23b及び再生周波数特性制御部23cが請求の範囲に記載する警報装置に相当し、周波数分解部23dが請求の範囲に記載する解析部に相当し、走行音検出部23eが請求の範囲に記載する検出部に相当する。
ECU23は、CPU、ROM、RAM等からなる電子制御ユニットであり、接近車両検出装置3を統括制御する。ECU23では、一定時間毎に、集音装置10からの各集音信号及び車両状態取得装置12からの各車両状態信号をそれぞれ受信する。ECU23には、ROMの所定の領域に再生音周波数特性記憶部23aが構成されている。また、ECU23では、ROMに記憶されているアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することにより、車両状態対応制御部23b、再生周波数特性制御部23c、周波数分解部23d、走行音検出部23eの処理を一定時間毎に行う。この各処理により、ECU23では、再生音信号を再生装置11に送信したり、接近車両情報信号を運転支援装置に送信する。なお、再生音周波数特性記憶部23aについては、第1の実施の形態に係る再生音周波数特性記憶部21aと同様の記憶部なので、説明を省略する。また、車両状態対応制御部23b、周波数分解部23dについては、第1の実施の形態に係る車両状態対応制御部21b、周波数分解部21cと同様の処理を行うので、説明を省略する。
再生周波数特性制御部23cは、再生装置11で再生する接近通報音の周波数特性を時間変化させるために、接近通報音の周波数特性を短時間で切り替え制御する。接近通報音の周波数特性を短時間間隔で切り替えた場合でも、接近通報音を聞く人に周波数特性が変化することによって違和感を与えないようにするとともに、走行音の検出も頑健にできるようにする。そこで、第1の実施の形態と同様に人が聞いて認知され易くかつ耳障りでないような基本となる接近通報音を用意し、この接近通報音を再生音周波数特性記憶部23aに予め記憶させておく。そして、この基本の接近通報音を、所定の周波数帯間隔で分解して複数の音の周波数特性を生成し、この複数の周波数特性の音を短時間で切り替える。このように、基本の接近通報音から分解された周波数特性をそれぞれ持つ各音を短時間で切り替えることにより、基本の接近通報音が再生されているように聞こえるようにする。分解する数、分解する周波数帯間隔及び切り替える時間間隔は、このように聞こえるように、適合によって予め設定される。分解数に応じた複数の周波数帯間隔は、全て同じ周波数帯間隔でもよいし、あるいは、基本の接近通報音の周波数特性において音圧が大きい周波数帯に応じて異なる周波数帯間隔でもよい。周波数特性の異なる複数の音を切り替える順番は、規則的な順番で切り替えてよいし、あるいは、ランダムな順番で切り替えてよい。
図7には、図7(a)に示す基本の接近通報音の周波数特性(800〜3000Hz周辺)を3分解する場合の例を示している。図7(b)に示す第1の音の周波数特性は、基本の接近通報音の低い周波数帯から分解された周波数特性である。図7(c)に示す第2の音の周波数特性は、基本の接近通報音の中間の周波数帯から分解された周波数特性である。図7(d)に示す第3の音の周波数特性は、基本の接近通報音の高い周波数帯から分解された周波数特性である。この第1〜第3の音を短時間間隔で切り替えて再生することによって、基本の接近通報音が聞こえるようにする。
具体的な処理として、車両状態対応制御部23bで基本の接近通報音を抽出すると、再生周波数特性制御部23cは、所定の周波数間隔で基本の接近通報音を分解し、基本の接近通報音の異なる周波数帯の周波数特性だけをそれぞれ持つ複数の音の周波数特性を生成する。そして、切り替える時間間隔が経過する毎に、再生周波数特性制御部23cは、分解した複数の音の周波数特性を順次選択し、その選択した周波数特性の音を再生するための再生音信号(電気信号)を生成し、その再生音信号の再生装置11への送信を開始し、切り替える時間間隔の間はその再生音信号を再生装置11に送信し続ける。
なお、基本の接近通報音の周波数特性を再生音周波数特性記憶部23aに予め記憶させておき、再生周波数特性制御部23cにおいて基本の接近通報音の周波数特性を分解して、複数の音の周波数特性を生成する構成としているが、この分解後の複数の音の周波数特性を再生音周波数特性記憶部23aに予め記憶させておいてもよい。
基本の接近通報音の周波数特性から分解された各音の周波数特性は、それぞれ異なる周波数特性であり、音圧が大きい周波数帯が異なる。したがって、再生される音の周波数特性が切り替わる毎に、走行音の検出に用いる周波数帯を変える必要がある。この分解後の各音の周波数特性において走行音の検出に用いられる周波数帯は、図7の例からも分るように、基本の接近通報音の周波数特性において走行音の検出に用いることができる周波数帯よりも広い周波数帯である。
走行音検出部23eは、周波数分解部23dで周波数分解した集音信号X1(ω),X2(ω)間の相互相関値R12(τ)を求めて、相互相関値R12(τ)からに基づいて走行音を検出し、検出できた走行音が自車両に接近しているか否かを判別する。走行音検出部23eでも、第1の実施の形態に係る走行音検出部21dと同様に、式(4)で示す関数M(ω)を導入し、式(5)で示す式で相互相関値R12(τ)を算出する。特に、走行音検出部23eの場合、再生周波数特性制御部23cで再生される音の周波数特性を切り替える毎に、関数M(ω)で用いられるXm(ω)が変わる。
具体的な処理として、走行音検出部23eは、再生周波数特性制御部23cによる制御で現在再生される音の周波数特性Xm(ω)を用いて、各周波数ωについて式(4)の関数M(ω)の値を求める。そして、走行音検出部23eは、式(5)により、各周波数ωの関数M(ω)の値及び集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて、τの値を−TからTの範囲内で変えて相互相関値R12(τ)を順次算出する。これ以降の処理については、走行音検出部23eは、第1の実施の形態に係る走行音検出部21dと同様の処理を行う。
上記構成の接近車両検出装置3の動作の流れについて説明する。車両状態取得装置12は、第1の実施の形態で説明した同様の動作を行う。ECU23では、車両状態信号を受信すると、再生音周波数特性記憶部23aからこの車両状態信号に示される車両状態に応じた基本の接近通報音の周波数特性を抽出する。そして、ECU23では、分解する所定の周波数間隔で基本の接近通報音を分解し、複数の音の周波数特性を生成する。そして、切り替える時間間隔毎に、ECU23では、分解した複数の音の周波数特性の中から1つの音の周波数特性を順次選択し、その選択した周波数特性の音を再生するための再生音信号を生成し、その再生音信号の再生装置11に送信する。この再生音信号を受信すると、再生装置11では、アンプでその再生音信号を増幅し、スピーカでその再生音信号を音声に変換して音を出力する。この再生装置11から再生される音の周波数特性は、短時間間隔で切り替わる。
集音装置10は、第1の実施の形態で説明した同様の動作を行う。この集音装置10の各マイクロホンでそれぞれ集音された各集音信号には、再生装置11から再生される音が含まれ、その音の周波数特性が短時間間隔で切り替わる。この各マイクロホンの集音信号をそれぞれ受信する毎に、ECU23では、各集音信号に前処理をそれぞれ行い、前処理後の集音信号x1(t),x2(t)を取得する。
一定時間毎に、ECU23では、式(1)により一方のマイクロホンの集音信号x1(t)を離散フーリエ変換して集音信号X1(ω)を取得するとともに、式(2)により他方のマイクロホンの集音信号x2(t)を離散フーリエ変換して集音信号X2(ω)を取得する。そして、ECU23では、各τについて、式(5)により、各周波数ωについて関数M(ω)の値及び集音信号X1(ω),X2(ω)を用いて、相互相関値R12(τ)を算出する。この際、現在再生されている音の周波数特性Xm(ω)を用いて、各周波数ωについて式(4)で示す関数M(ω)の値(1or0)が求められている。この音の周波数特性Xm(ω)は、短時間間隔で切り替わる。これ以降の処理については、ECU23は、第1の実施の形態に係るECU21と同様の処理を行う。
この接近車両検出装置3によれば、接近通報音の周波数特性を短時間で切り替える構成としているので、その切り替わる各接近通報音の周波数特性に応じて相互相関値の算出(走行音の検出)に用いない周波数帯を変化させることにより、接近通報音を自車両の周囲の車両の走行音と誤検出することを抑制でき、集音した音情報から接近車両を高精度に検出できる。また、接近車両検出装置3は、基本となる接近通報音の周波数特性を分解し、分解した各周波数特性を持つ音を短時間間隔で切り替えることにより、再生される音が基本となる接近通報音のように聞こえ、周囲の人に違和感を与えない。
特に、第1の実施の形態に係る接近車両検出装置1の場合、接近通報音の周波数特性は時間変化しないので(但し、車両状態の変化に応じて変化する)、走行音の検出に用いることができる音圧が閾値以下の周波数帯が常に同じ周波数帯になる。そのため、自車両の周囲に存在する他車両の走行音の音圧が高い周波数帯と接近通報音の音圧が高い周波数帯とが同じ周波数帯になる場合、他車両の走行音の周波数特性のうちその同じ周波数帯については接近通報音によってマスクされるので、走行音の検出性能が低下する可能性がある。しかし、接近車両検出装置3の場合、接近通報音の周波数特性を時間変化させるので、音圧が閾値以下となる周波数帯が時間変化する。そのため、他車両の走行音の音圧が高い周波数帯と接近通報音の音圧が高い周波数帯とが同じ周波数帯となる時間帯があった場合でも、短時間経過して接近通報音の周波数特性が変化すると、他車両の走行音の音圧が高い周波数帯と接近通報音の音圧が高い周波数帯とが異なる周波数帯となり、走行音の検出性能の低下を抑制できる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
例えば、本実施の形態では車両に搭載され、接近車両(音源として車両の走行音)を検出する接近車両検出装置(物体検出装置)に適用したが、他の構成でもよく、例えば、運転支援装置の中に接近車両検出機能として組み込まれるものでもよいし、接近車両検出装置の中に警報機能等を有するものでもよい。また、本実施の形態では物体として車両を検出する構成としているが、音を発する他の物体を検出してもよい。
また、本実施の形態では警報装置が接近車両検出装置に組み込まれた構成としているが、他の構成でもよく、例えば、警報装置が車両の走行制御装置に組み込まれた構成でもよいし、警報装置単体で構成されてもよい。
また、本実施の形態では集音装置の2個以上のマイクロホンからなるマイクロホンアレイとし、各マイクロホンへの音の到達時間差に基づいて車両(走行音)を検出して、検出した車両が接近車両か否かを判別する構成としたが、1個のマイクロホンの場合でも適用可能であり、音源を検出する手法も他の手法を適用可能である。特に、1個のマイクロホンで構成する場合、音の到達時間差を用いた手法を適用できないので、他の手法を適用する。また、自車両の周囲に車両が存在するか否かだけを検出し、車両が接近しているか否かまで判別しない構成としてもよい。
また、本実施の形態では車両から発生させる警報音として車両の走行音を模した接近通報音を適用したが、車両から発生する他の様々な警報音(特に、周波数特性が分っている音)に適用可能である。また、本実施の形態では接近通報音の周波数特性を予め記憶しておく構成としたが、接近通報音の周波数特性において音圧が閾値より大きい周波数帯の情報と音圧が閾値以下の周波数帯の情報を予め記憶しておいてもよい。この情報を予め記憶しておくことにより、関数M(ω)を導入しなくてもよい。
また、本実施の形態では接近通報音(警報音)の周波数特性が予め分っており、その接近通報音の周波数特性を予め記憶しておく構成としたが、警報音の周波数特性が予め分っていない場合、車両の警報装置から発生する警報音を集音して周波数解析し、この周波数解析によって警報音の周波数特性を取得する構成としてもよい。
また、本実施の形態では接近通報音の周波数特性の各周波数の音圧が閾値以上か否かを判定し、走行音の検出には閾値以上の周波数帯を利用せずに、閾値未満の周波数帯のみを利用する構成としたが、所定の周波数帯の音圧が大きいほど走行音の検出にその周波数帯の利用を抑制し、所定の周波数帯の音圧が小さいほど走行音の検出にその周波数帯の利用を促進する構成としてもよく、例えば、各周波数帯(各周波数)に対して重み付けを行い、音圧が大きいほどその各周波数帯に対する重みを小さくし、音圧が小さいほどその各周波数帯に対する重みを大きくする。
また、本実施の形態では接近通報音の周波数特性を車両状態(速度、エンジン回転数、モータ回転数、ブレーキペダル踏込量等)に応じて変化させる構成としているが、車両状態に関係なく、固定の接近通報音の周波数特性としてもよい。
また、第2の実施の形態では接近通報音が発生している間は走行音検出を行わない構成としたが、接近通報音が発生している間でも第1の実施の形態あるいは第3の実施の形態の手法(接近通報音の音圧が大きい周波数帯を除いて走行音を検出する手法)を用いて走行音検出を行ってもよい。
また、第3の実施の形態では基本の接近通報音を用意し、その基本の接近通報音を分解し、分解した各周波数特性を持つ音を短時間間隔で切り替える構成としたが、基本音を分解するのではなく、周波数特性の異なる複数の任意の音を用意してもよい。
本発明は、車両の周囲の音情報に基づいて車両の周囲の物体を検出する物体検出に利用可能である。
1,2,3…接近車両検出装置、10…集音装置、11…再生装置、12…車両状態取得装置、21,22,23…ECU、21a,22a,23a…再生音周波数特性記憶部、21b,22b,23b…車両状態対応制御部、21c,22d,23d…周波数分解部、21d,22e,23e…走行音検出部、22c…再生タイミング制御部、23c…再生周波数特性制御部。
Claims (5)
- 車両の周囲の音情報に基づいて前記車両の周囲の物体を検出する物体検出装置であって、
前記車両に搭載された集音部と、
前記集音部で集音した音情報を周波数解析する解析部と、
前記解析部で解析した音情報の周波数特性に基づいて前記車両の周囲の物体を検出する検出部と、
を備え、
前記検出部は、前記車両に搭載された警報装置から発生する警報音の周波数特性に基づいて、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が大きい場合における前記所定の周波数帯を用いた物体検出が、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が小さい場合における前記所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制されることを特徴とする物体検出装置。 - 前記警報装置から発生する警報音は、断続的に発生可能であり、
前記検出部は、前記警報音を発生していない間は前記解析部で解析した音情報の周波数特性の全ての周波数帯を用いて物体検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。 - 前記警報装置から発生する警報音は、時間変化に応じて周波数特性を変更可能であり、
前記検出部は、前記警報音の時間変化に応じて変更される周波数特性に従って物体検出に用いる周波数帯を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物体検出装置。 - 前記検出部は、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が基準値より大きい場合に当該基準値より大きい所定の周波数帯を用いた物体検出を禁止し、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が基準値より小さい場合に当該基準値より小さい所定の周波数帯を用いた物体検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
- 車両の周囲の音情報に基づいて前記車両の周囲の物体を検出する物体検出方法であって、
前記車両に搭載された集音ステップと、
前記集音ステップで集音した音情報を周波数解析する解析ステップと、
前記解析ステップで解析した音情報の周波数特性に基づいて前記車両の周囲の物体を検出する検出ステップと、
を含み、
前記検出ステップは、前記車両に搭載された警報装置から発生する警報音の周波数特性に基づいて、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が大きい場合における前記所定の周波数帯を用いた物体検出が、前記警報音の所定の周波数帯の音圧が小さい場合における前記所定の周波数帯を用いた物体検出よりも、抑制されることを特徴とする物体検出方法。
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