JPWO2014199600A1 - 無線受信装置及び無線受信方法 - Google Patents

無線受信装置及び無線受信方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014199600A1
JPWO2014199600A1 JP2015522525A JP2015522525A JPWO2014199600A1 JP WO2014199600 A1 JPWO2014199600 A1 JP WO2014199600A1 JP 2015522525 A JP2015522525 A JP 2015522525A JP 2015522525 A JP2015522525 A JP 2015522525A JP WO2014199600 A1 JPWO2014199600 A1 JP WO2014199600A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
reception
unit
frequency
signal quality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015522525A
Other languages
English (en)
Inventor
太一 大辻
太一 大辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2014199600A1 publication Critical patent/JPWO2014199600A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/02Power saving arrangements
    • H04W52/0209Power saving arrangements in terminal devices
    • H04W52/0225Power saving arrangements in terminal devices using monitoring of external events, e.g. the presence of a signal
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02DCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Abstract

受信信号を基にデジタル信号を生成する受信手段と、受信信号を基に生成されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、予め設定した参照信号品質と測定信号品質との比較によって受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成し、信号品質が変化した時点において方式選択信号に応じて制御信号を生成して出力する受信方式設定手段を備え、制御信号に応じて消費電力が異なる方式に受信方式を切り替える無線受信装置とする。本発明の無線受信装置は、複数の無線方式に適用可能であり、受信環境に応じて受信方式を切り替え、受信性能を担保しつつ低消費電力で動作することができる。

Description

本発明は、受信信号品質に応じて受信方式を切り替えることが可能な無線受信装置及び無線受信方法に関する。
無線受信方式として、スーパーヘテロダイン方式が広く使われている。スーパーヘテロダイン方式では、受信した無線高周波周波数信号(以下、RF信号)を一旦中間周波数信号に変換した後、ベースバンド信号に変換する(RF:Radio Frequency)。
スーパーヘテロダイン受信機では、RF信号を中間周波数信号(以下、IF信号)に変換する部分において、イメージ抑圧やチャネル選択のための外付けのフィルタが必要である(IF:Intermediate Frequency)。そのため、スーパーヘテロダイン受信機においては、部品点数の削減や受信機の小型化に限界がある。また、イメージ抑圧やチャネル選択のために必要となるフィルタが対応する周波数や帯域幅を変更することは容易ではない。そのため、スーパーヘテロダイン受信機は、複数の周波数帯へ対応するマルチモード無線機には向いていない。
これに対して、RF信号をIF信号に変換することなく、ベースバンド信号(以下、BB信号)に直接変換を行う方式としてゼロIF方式がある(BB:Baseband)。なお、ゼロIF方式は、IF信号が不要であるためにゼロIF方式とも呼ばれる。
ゼロIF方式は、IF信号がないためにイメージ抑圧処理が不要となり、外付けのフィルタが削除できる。そのため、ゼロIF方式は、スーパーヘテロダイン方式よりも受信機の装置構成が単純になるという利点がある。また、ゼロIF方式は、汎用性が高く、どのような無線方式にも適用可能であり、マルチモード無線機に向いている。
しかしながら、ゼロIF方式では、DCオフセット、フリッカー雑音などの影響により、受信性能が劣化することが知られている(DC:Direct Current)。
また、上述のゼロIF方式の欠点を補う方式として、低IF方式と呼ばれる方式がある。低IF方式は、RF信号からBB信号よりも少し高い周波数のIF信号に変換し、デジタル処理で再び周波数をベースバンドに変換する方式である。
低IF方式は、ゼロIF方式とは異なりイメージ抑圧処理が必要となる。しかしながら、低IF方式では、イメージ抑圧処理をデジタル段で行うため、外付けのフィルタを削除することができる。そのため、低IF方式は、ゼロIF方式と同様に、受信機の装置構成が単純になる。また、低IF方式は、ゼロIF方式と同様に汎用性が高く、どのような無線方式にも適用可能である。
低IF方式では、ゼロIF方式において受信性能の劣化の原因となるDCオフセットやフリッカー雑音などの影響を受けにくくなるため、ゼロIF方式と比較して受信性能がよい。しかしながら、直交復調部の出力がベースバンドではなく広帯域の信号を取得する必要があり、AD変換部のサンプリング周波数を高く設定するため、消費電力が高くなってしまうという欠点がある(AD:Analog−Digital)。 特許文献1には、受信方式をゼロIF方式及び低IF方式の両方に切り替えることが可能な受信機構成とその使用方法に関する提案がなされている。特許文献1は、受信する無線規格に合わせてゼロIF方式及び低IF方式の2方式のうちいずれかひとつに切り替えられるように構成していることを特徴としている。
一方、特許文献2では、受信機の消費電力を削減するための手法が提案されている。特許文献2の受信機では、ゼロIF方式と低IF方式とを切り替えることが可能な構成とはなっていないものの、受信信号電力や受信信号の中身(パケット)を検出し、回路動作を制御することによって低消費電力化を図ることを特徴としている。
また、特許文献3には、ゼロIFおよび低IFモードで操作可能な無線受信機について開示されている。特許文献3の無線受信機によれば、無線規格に応じて適切な受信方式を選択することが可能となる。
また、特許文献4には、複数の変調方式において良好な受信特性と省電力を実現できる受信装置について開示されている。特許文献4の受信装置によれば、変調方式が切り替わった際に、アンプの利得を変えることが可能となる。
特開2006−121160号公報 特許第4506343号公報 特表2004−515104号公報 特開2003−204364号公報
特許文献1の受信機では、無線規格に応じて、ゼロIF方式又は低IF方式のいずれかに切り替えるように構成されている。しかしながら、特許文献1の受信機は、受信環境(受信信号の品質)を認識しないため、自動的に消費電力を抑えることができないという課題がある。
また、特許文献2の受信機は、ゼロIF方式の構成であるため消費電力を低減できるものの、受信電力が弱い場合に受信性能が確保できない場合があるという課題がある。
また、特許文献3の無線受信機は、受信する無線規格を切り替える際には受信方式を切り替えることができるのに対し、受信環境の変化に応じて受信方式を切り替えることまではできないという問題点があった。
また、特許文献4の受信装置は、変調方式が切り替わった際にアンプの利得を変えることはできるが、受信環境の変化に応じて受信方式を切り替えることまではできないという問題点があった。
本発明の目的は、複数の無線方式に適用可能であるとともに、受信環境に応じて受信方式を切り替え、受信性能を担保しつつも低消費電力での動作が可能な無線受信装置及び無線受信方法を提供することである。
本発明の無線受信装置は、受信信号を基にデジタル信号を生成する受信手段と、受信信号を基に生成されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、生成した測定信号品質と予め設定した参照信号品質との比較結果に基づいて受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成し、信号品質が変化した時点において、方式選択信号に応じて制御信号を生成し、生成した制御信号を受信手段に出力する受信方式設定手段とを備え、制御信号に応じて消費電力が異なる方式に受信方式を切り替える。
本発明の無線受信方法においては、受信信号を基にデジタル信号を生成し、受信信号を基に生成されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、生成した測定信号品質と予め設定した参照信号品質との比較結果に基づいて受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成し、信号品質が変化した時点において、方式選択信号に応じて制御信号を生成し、制御信号に応じて消費電力が異なる方式に受信方式を切り替える。
本発明によれば、複数の無線方式に適用可能であるとともに、受信環境に応じて受信方式を切り替え、受信性能を担保しつつも低消費電力での動作が可能な無線受信装置及び無線受信方法を提供することができる。
本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置の構成を示したブロック図である。 本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置の構成を詳細に示したブロック図である。 本発明の実施形態の概要に係るゼロIF受信機の構成を示した図である。 本発明の実施形態の概要に係る低IF受信機の構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線受信装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る無線受信装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る無線受信装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る無線受信装置の構成を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
(概要)
まず、図1を用いて、本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1について説明する。本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1は、受信方式設定手段2と、受信手段3とを備える。
受信手段3は、RF信号(受信信号)を入力とし、受信信号をデジタル信号に変換する(RF:Radio Frequency)。受信方式設定手段2は、受信手段3によって変換されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、生成した測定信号と予め設定した参照信号品質との比較結果に基づいて受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成する。そして、受信方式設定手段2は、信号品質が変化した時点において、方式選択信号に応じて制御信号を生成し、生成した制御信号を受信手段3に出力する。受信手段3は、入力された制御信号に応じて消費電力が異なる方式に受信方式を切り替える。
本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1は、信号の受信環境(信号品質)が変わった時点で、消費電力が異なる受信方式に切り替えることを特徴とする。そのため、受信特性を担保するとともに消費電力の削減が可能となる。なお、本発明の実施形態においては、ゼロIF方式と低IF方式の切り替えについて説明する。ただし、本発明の範囲には、ゼロIF方式と低IF方式の切り替えに限らず、信号の受信環境(信号品質)が変わった時点で、消費電力が異なる受信方式に切り替えることができるような無線通信方式を含む。
信号品質としては、例えば、信号対雑音電力比(SNR)を指標とすることができる(SNR:Signal to Noise Ratio)。なお、本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1においては、信号の信号品質を指標とすればよい。そのため、信号品質として、信号対雑音電力比ではない指標を用いてもよい。
次に、本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1の受信方式設定手段2及び受信手段3の詳細な構成について、図2を用いて説明する。
受信手段3は、高周波部11と、直交復調部12と、ローパスフィルタ部13と、AD変換部14と、周波数変換部15と、受信方式切替部16と、レート変換部17と、復調・復号処理部18と、を備える。
高周波手段である高周波部11は、RF信号を入力とし、受信周波数帯域以外の信号の減衰と所望の帯域信号の増幅を行い、所望RF信号を出力する。なお、所望の帯域信号とは、受信周波数帯域にある受信対象とするRF信号のことである。
直交復調手段である直交復調部12は、高周波部11の出力を入力とし、局部発振器の周波数・利得設定に基づき、高周波部11の出力と、一対の直交する局部発振信号と、をミキシングする。そして、直交復調部12は、IF周波数又はベースバンドのI、Q信号(第1のアナログベースバンド信号)を出力する。
ローパスフィルタ手段であるローパスフィルタ部13は、通過帯域設定に基づき、直交復調部12の出力のI、Q信号を帯域制限し、中間周波数(IF)又はベースバンドのI、Q信号(第2のアナログベースバンド信号)を出力する。
アナログ−デジタル変換手段であるAD変換部14は、ローパスフィルタ部13の出力のI、Q信号をアナログ信号からデジタル信号に変換し、IF周波数又はベースバンドのI、Q信号(第1のデジタルベースバンド信号)を出力する。
周波数変換手段である周波数変換部15は、AD変換部14の出力のI、Q信号を入力とし、数値制御発振器設定に基づき、AD変換部14の出力のI、Q信号と数値制御発振器及び移相器の出力の複素信号とを複素乗算することで周波数変換を行う。なお、これ以降、数値制御発振器をNCOと略す(NCO:Numerically Controlled Oscillator)。そして、周波数変換部15は、ベースバンドのI、Q信号(第2のデジタルベースバンド信号)を出力する。
受信方式切替手段である受信方式切替部16は、周波数変換部15が出力する第2のデジタルベースバンド信号をレート変換部17に出力するか否かを切り替える。すなわち、受信方式切替部16は、受信方式をゼロIF方式又は低IF方式のいずれかに切り替える。
受信方式切替部16の切り替えによって、周波数変換部15からレート変換部17に第2のデジタルベースバンド信号を出力する場合は、低IF方式が選択されることになる。
また、受信方式切替部16の切り替えによって、第2のデジタルベースバンド信号をレート変換部17に出力しない場合は、ゼロIF方式が選択されることになる。なお、第2のデジタルベースバンド信号をレート変換部17に出力しない場合とは、AD変換部14の出力した第1のデジタルベースバンド信号を、周波数変換部15で第2のデジタルベースバンド信号に変換せずに、レート変換部17に出力することを意味する。
受信方式切替部16は、周波数変換部15とレート変換部17との間、又はAD変換部14と周波数変換部15との間のいずれかに挿入される。
受信方式切替部16が周波数変換部15とレート変換部17との間に挿入される場合、第1のデジタルベースバンド信号は、周波数変換部15と受信方式切替部16との両方に出力される。図2では、AD変換部14、周波数変換部15、受信方式切替部16、レート変換部17という順番のルート(一点鎖線)と、AD変換部14、受信方式切替部16、レート変換部17という順番のルート(実線と一点鎖線)との2つのルートで信号が伝播する。受信方式切替部16は、機能ブロック設定部21の入力選択設定(設定I:一点鎖線)に基づいて、第1又は第2のデジタルベースバンド信号のいずれかをレート変換部17に出力する。この場合、例えば、受信方式切替部16として、マルチプレクサなどを含む信号切替手段を用いることができる。
受信方式切替部16がAD変換部14と周波数変換部15との間に挿入される場合、第1のデジタルベースバンド信号は、受信方式切替部16に出力される。図2では、AD変換部14、受信方式切替部16、周波数変換部15、レート変換部17という順番のルート(実線と2点鎖線)で信号が伝播する。受信方式切替部16は、第1のデジタルベースバンド信号を変換し、周波数変換部15に出力する。なお、受信方式切替部16は、第1のデジタルベースバンド信号を変化させないで出力することも、上述の変換に含むものとする。この場合、例えば、受信方式切替部16として、信号補正部などの信号補正手段を用いることができる。
レート変換手段であるレート変換部17は、受信方式切替部16を介して、AD変換部14の出力(第1のデジタルベースバンド信号)又は周波数変換部15の出力(第2のデジタルベースバンド信号)を入力とし、レート変換率設定に基づき、入力信号のサンプリングレートを低下させ、第3のデジタルベースバンド信号として出力する。なお、レート変換部17への入力信号の選択方法は、第1〜4の実施形態に示したマルチプレクサ部や信号補正部の説明において具体的に示す。
復調・復号処理手段である復調・復号処理部18は、レート変換部17の出力を入力とし、無線規格に対応した復調・復号処理を行う。なお、受信品質評価にビット誤り率(BER)特性を使用する場合、復調・復号処理部18は、処理結果から測定したビット誤り率(BER)を、測定BERとして受信方式選択部20に出力してもよい(BER:Bit Error Rate)。
受信方式設定手段2は、信号品質測定部19と、受信方式選択部20と、機能ブロック設定部21と、を有する。
信号品質測定手段である信号品質測定部19は、AD変換部14の出力のI、Q信号を入力とし、入力信号から信号品質を測定し、測定信号品質として出力する。
受信方式選択手段である受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力の測定信号品質を入力とし、測定信号品質と予め設定された参照信号品質とを比較し、受信方式の選択を行い、方式選択信号として出力する。すなわち、受信方式選択部20は、受信方式としてゼロIF方式又は低IF方式のいずれかを選択する。例えば、測定信号品質が参照信号品質よりも高い場合にはゼロIF方式を選択し、測定信号品質が参照信号品質よりも低い場合には低IF方式を選択する。ただし、測定信号品質が参照信号品質と同等の品質である場合は、いずれの方式を選択してもよいが、低消費電力となるゼロIF方式を選択する方が好ましい。
機能ブロック設定手段である機能ブロック設定部21は、受信方式選択部20出力の方式選択信号を入力とし、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部15、受信方式切替部16、レート変換部17のそれぞれの動作状態を制御する制御信号を出力する。
機能ブロック設定部21は、直交復調部12には局部発振器の周波数・利得設定(設定LG)、ローパスフィルタ部13には通過帯域設定(設定B)、AD変換部14にはサンプリング周波数設定(設定S)に関する制御信号を出力する。また、機能ブロック設定部21は、周波数変換部15にはNCO周波数設定(設定N)、受信方式切替部16には入力選択設定(設定I)、レート変換部17にはレート変換率設定(設定R)に関する制御信号を出力する。
なお、ゼロIF方式の際に使用しない周波数変換部15の動作をクロックゲーティング制御により停止する場合、機能ブロック設定部21は、周波数変換部15にクロックゲーティング制御設定(設定C)に関する制御信号を出力してもよい。また、受信方式切替部16が補正パラメータを計算して信号補正する場合、機能ブロック設定部21は、受信方式切替部16への制御信号を出力しなくてもよい。
以上のような構成によって、本実施形態に係る無線受信装置10は、受信信号品質に応じてゼロIF方式及び低IF方式の受信方式の中からいずれかを選択し、無線受信装置10の各機能ブロックの設定を変更することで受信方式を変更する。なお、本実施形態において、各機能ブロックとは、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部15、受信方式切替部16及びレート変換部17のそれぞれを指す。また、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部15、受信方式切替部16及びレート変換部17とを含む機能ブロックのまとまりを機能ブロック群と呼ぶ。
次に、無線受信装置1が切り替える受信方式について説明する。本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1は、ゼロIF方式又は低IF方式のいずれかに受信方式を切り替える。
(ゼロIF方式)
図3は、本発明の実施形態に係るゼロIF受信機5の構成を示す図である。なお、ゼロIF受信機5は、無線受信装置1において周波数変換部15を使用しない場合に相当する。
ゼロIF受信機5は、高周波部11と、直交復調部12と、ローパスフィルタ部13と、AD変換部14と、レート変換部17と、復調・復号処理部18と、を備えている。なお、各構成要素の内部構成については、第1〜4の実施形態において詳細に説明する。
高周波部11は、バンドパスフィルタ111と、ローノイズアンプ112と、ローパスフィルタ113と、を備える。
直交復調部12は、局部発振器121と、移相器122と、一対のミキサ123及び124と、一対の増幅器125及び126と、を備える。
ローパスフィルタ部13は、一対のローパスフィルタ131及び132を備える。
AD変換部14は、一対のADC(アナログ・デジタル変換器)141及び142を備える(Analog to Digital Converter)。
レート変換部17は、1対のレート変換器171及び172を備える。
ここで、ゼロIF受信機5の動作を簡単に説明する。
ゼロIF受信機5にRF信号が入力されると、高周波部11は、受信周波数帯域以外の信号の減衰と、信号の増幅とを行う。
次に、直交復調部12は、受信周波数とほぼ同じ周波数の局部発振信号を出力する局部発振器の出力信号と、局部発振信号を90度移相した信号と、増幅された信号と、をミキシングする。そのようにして、直交関係にあるベースバンドのI信号(同相成分)及びQ信号(直交成分)が生成される。
次に、ローパスフィルタ部13においてI、Q信号を帯域制限することによって不要波を除去した後、AD変換部14においてアナログ信号をデジタル信号に変換する。
そして、復調・復号処理部18は、レート変換部17でデジタル信号化されたI、Q信号を所望のサンプリングレートにまでダウンサンプリングを行い、キャリア復調や誤り訂正処理などを行う。
以上が、ゼロIF受信機5の動作の説明である。なお、図3に示した低IF受信機100は、低IF方式の受信装置の一例であって、RF信号を低IF方式で受信できる装置であれば、必ずしも図3に示した構成と同じではなくてもよい。
(低IF方式)
図4は、低IF方式の一例を示す構成図である。図4を参照しながら低IF受信機6について説明する。なお、低IF受信機6は、無線受信装置1において周波数変換部15を使用する場合に相当する。
ただし、図3と同じ働きをする構成要素に関しては、同一の名称及び番号を付し、詳細な説明は省略する。また、各構成要素の内部構成については、第1〜4の実施形態において詳細に説明する。
低IF受信機6は、図3に示したゼロIF受信機5の構成に加えて、AD変換部14とレート変換部17との間に周波数変換部15を備えている。
周波数変換部15は、NCO151と、移相器152と、4個の乗算器153〜156と、一対の加算器157及び158を備える。
ここで、低IF受信機6の動作を簡単に説明する。
低IF受信機6にRF信号が入力されると、高周波部11は、受信周波数帯域以外の信号を減衰するとともに、受信周波数帯域の信号を増幅する。
次に、直交復調部12は、受信周波数より少し低めの周波数の局部発振信号を出力する局部発振器の出力信号と、前記局部発振信号を90度移相した信号と増幅された信号とをミキシングする。そのようにして、直交関係にある中間周波数(IF)のI信号(同相成分)及びQ信号(直交成分)が生成される。
次に、I、Q信号をローパスフィルタ部13で帯域制限することによって不要波を除去した後、AD変換部14でアナログ信号をデジタル信号に変換する。
次に、周波数変換部15において再度周波数変換が行われ、直交関係にあるベースバンドのI信号、Q信号に変換される。
さらに、レート変換部17でI、Q信号を所望のサンプリングレートにまでダウンコンバートを行い、復調・復号処理部18でキャリア復調や誤り訂正処理などを行う。
以上が、低IF受信機6の動作の説明である。なお、図4に示した低IF受信機6は、低IF方式の受信装置の一例であって、RF信号を低IF方式で受信できる装置であれば、必ずしも図4に示した構成と同じではなくてもよい。
本発明の実施形態の概要に係る無線受信装置1によれば、上述の通り、信号の受信環境(信号品質)が変わった時点でゼロIF方式と低IF方式とを切り替えるため、受信特性を担保するとともに消費電力の削減が可能となる。また、本発明の実施形態の概要に係る無線受信方式は、ゼロIF方式と低IF方式の切り替えのみならず、消費電力が異なる受信方式に切り替えることができる無線受信方式にも適用することができる。
続いて、本実施形態に係る無線受信装置1の動作の詳細について、以下の第1〜4の実施形態に係る無線受信装置10〜40を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る無線受信装置10のブロック構成図の一例を図5に示す。
図5において、本実施形態に係る無線受信装置10は、高周波部11と、直交復調部12と、ローパスフィルタ部13と、AD変換部14と、周波数変換部15と、マルチプレクサ部160と、レート変換部17と、復調・復号処理部18と、を備える。
さらに、本実施形態に係る無線受信装置10は、信号品質測定部19と、受信方式選択部20と、機能ブロック設定部21と、を備える。
マルチプレクサ部160以外の構成は、上述の実施形態の概要の説明で述べた通りであるので、説明は省略する。
マルチプレクサ部160は、ゼロIF方式と低IF方式とを切り替える機能を有する。
マルチプレクサ部160は、1対のマルチプレクサ161及び162を備える。マルチプレクサ部160は、AD変換部14の出力及び周波数変換部15の出力信号を入力とし、機能ブロック設定部21からの入力選択設定に基づき、入力した信号のいずれかを選択し出力する。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部20出力の方式選択信号を入力とする。機能ブロック設定部21は、入力した方式選択信号に基づいて、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部15、マルチプレクサ部160、レート変換部17のそれぞれの動作状態を制御する制御信号を出力する。
機能ブロック設定部21は、直交復調部12には局部発振器の周波数・利得設定(設定LG)、ローパスフィルタ部13には通過帯域設定(設定B)、AD変換部14にはサンプリング周波数設定(設定S)に関する制御信号を出力する。また、機能ブロック設定部21は、周波数変換部15にはNCO周波数設定(設定N)、マルチプレクサ部160には入力選択設定(設定I)、レート変換部17にはレート変換率設定(設定R)に関する制御信号を出力する。
以上のような構成によって、本実施形態に係る無線受信装置10は、受信信号品質に応じてゼロIF方式及び低IF方式の受信方式の中からいずれかを選択し、無線受信装置10の各機能ブロックの設定を変更することで受信方式を変更する。なお、本実施形態において、各機能ブロックとは、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部15、マルチプレクサ部160、レート変換部17を指す。
ここで、受信方式選択部20における無線受信装置10の受信方式の選択に伴う各機能ブロックの設定について説明する。
無線受信装置10の受信方式としてゼロIF方式が選択された場合は、局所発振器121の周波数を、入力されるRF信号の周波数とほぼ同一の周波数に設定することで、直交復調部12の出力のI、Q信号はベースバンド信号となる。この時、AD変換部14の出力はすでにベースバンドであるため、周波数変換部15によって周波数変換は行わない。また、マルチプレクサ部160ではAD変換部14の出力側の入力が選択される。
一方、無線受信装置10の受信方式として低IF方式が選択された場合は、局所発振器121の周波数を、入力されるRF信号の周波数から少し低めの周波数に設定することで、直交復調部12の出力のI、Q信号は低IF信号となる。この時、AD変換部14の出力は低IFであるため、周波数変換部15によって周波数変換を行いベースバンド信号に変換する。また、マルチプレクサ部160では周波数変換部15の出力側の入力が選択される。
なお、ローパスフィルタ部13では各受信方式に対して適切な通過帯域設定が行われる。
ゼロIF方式が選択された場合、AD変換部14では、ベースバンド信号に適した低めのサンプリングレートが設定される。また、低IF方式が選択された場合、AD変換部14では、低IF信号に適した高めのサンプリングレートが設定される。ただし、サンプリングレートの高低は、ゼロIF方式と低IF方式とのそれぞれに適したサンプリングレートを比較した際の相対的な高低を意味する。
そして、レート変換部17では、ゼロIF方式が選択された場合、変換率は小さく設定され、低IF方式が選択された場合、変換率は大きく設定される。なお、変換率を小さく設定するとは、レートをあまり落とさないということを意味する。また、変換率を大きく設定するとは、レートを大きく落とすということを意味する。ただし、レートの落とし加減に関しては、受信方式をゼロIF方式と低IF方式とに切り替える際に、それぞれの方式間で相対的に決定されるものである。
(動作)
図6は、本発明の第1の実施形態に係る無線受信装置10の処理の一例を示したフローチャートである。以下、図6を用いて、本実施形態に係る無線受信装置10の動作について説明する。なお、図6のフローチャートにおいては、各機能ブロックの動作を省略している。
最初に、上位のコントローラ等により、無線受信装置10の初期設定が行われる(ステップS1)。なお、ここでは、消費電力を抑えるためにゼロIF方式で受信を開始するものとする。
ステップS1の初期設定においては、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、ゼロIF方式で動作するための適切な設定が行われる。また、マルチプレクサ部160においては、AD変換部14の出力が選択される。
無線受信装置10に対する初期設定が終了したら、外部からRF信号の入力を受け始め、無線受信処理を開始する。上述の通り、本説明においては、ゼロIF方式での受信を開始する。
高周波部11は、入力されたRF信号に対して、ステップS1で設定された受信周波数帯域以外の信号の減衰と、信号の増幅とを行い、所望RF信号を出力する。
次に、直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS1で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対のベースバンドのI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が前記一対のベースバンドI、Q信号を増幅し、第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
次に、ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
次に、AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定されたサンプリングレートでデジタル変換する。そして、AD変換部14は、デジタル変換された信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
次に、マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS1で設定されたAD変換部14側の入力(第1のデジタルベースバンド信号)を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
次に、レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS1で設定されたレート変換率で入力された第1のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
次に、復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行う。
ここで、信号品質測定部19は、AD変換部14の出力の第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号の信号品質として信号対雑音電力比(SNR:Signal to Noise Ratio))を測定する。そして、信号品質測定部19は、測定した信号対雑音電力比を測定信号品質(測定SNR値)として出力する(ステップS2)。
以下では、まず、測定信号品質が参照信号品質より低い場合(ステップS3でYesの場合)について説明を行う。なお、この段階では、上述の通りゼロIF方式で受信を行っている。
受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力の測定信号品質(測定SNR値)と、ステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質より低いため、受信方式選択部20は、低IF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS4)。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部20の出力の低IF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在ゼロIF方式であるため、各機能ブロックに対して低IF方式の設定を行うことを決定する(ステップS5)。
ここで、低IF方式であった場合は、方式変更は行わず現在のループを終了する。
次に、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS6)。
これにより、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、低IF方式で動作するための適切な設定が行われる。
ここで、無線受信装置10は、低IF方式での動作を開始し、現在のループを終える。
次に、測定信号品質が参照信号品質より高い状況になった場合(ステップS3でNoの場合)について説明を行う。ここでは、引き続き外部からRF信号の入力を受け続け、無線受信処理を行う。上述の通り、この段階では低IF方式で受信を行っている。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS6で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述した一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を増幅し、第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。なお、I、Q信号を増幅した信号も中間周波数(IF)の信号であるが、上述の信号と名称をそろえるために、ベースバンド信号と呼称する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定されたサンプリングレートでアナログ・デジタル変換を行い、第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
周波数変換部15において、NCO151は、ステップS6で設定された周波数の数値制御発振信号を出力する。乗算器153及び156は、NCO151の出力と、第1のデジタルベースバンド信号と、を乗算する。また、乗算器154及び155は、NCO151出力を移相器152により90度移相された移相数値制御発振信号と、第1のデジタルベースバンド信号と、を乗算する。加算器157及び158は、乗算器153〜156の出力である二対の信号を加算及び減算し、第2のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS6で設定された周波数変換部15側の入力、すなわち第2のデジタルベースバンド信号を選択し、外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS6で設定されたレート変換率で入力された第2のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行う。
信号品質測定部19は、上述の通り、AD変換部14の出力である第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号のSNRを測定し、測定したSNRを測定SNR値として出力する(ステップS2)。
受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力である測定SNR値と、ステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質よりも高いため、受信方式選択部20は、ゼロIF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS7)。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部20の出力のゼロIF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在低IF方式であるため、各機能ブロックに対してゼロIF方式の設定を行うことを決定する(ステップS8)。
次に、機能ブロック設定部21は、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS9)。
これにより、無線受信装置10は、ゼロIF方式での動作を開始する。
そして引き続き同様の動作を続け、無線受信が終了したらループを抜ける。
このように、信号品質が悪い(SNRが低い)場合は、受信性能が劣化する可能性があるゼロIF方式から、ゼロIF方式に対して受信性能の改善が見込める低IF方式へ変更する。その一方で、信号品質が良い(SNRが高い)場合は、消費電力の高い低IF方式から、低IF方式に対して消費電力の低減が見込めるゼロIF方式へ変更することになる。
以上で説明したように、本発明の第1の実施形態に係る無線受信装置10によれば、測定した信号品質に基づいて受信方式の変更を行うことで、受信性能をある程度維持しつつ消費電力を低減させることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る無線受信装置200について説明する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態の周波数変換部31に対してクロックゲーティング制御入力が追加されている。
本実施形態に係る受信装置のブロック構成図の一例を図7に示す。
図7において、本発明の第2の実施形態に係る無線受信装置200は、第1の実施形態の周波数変換部15に対して、NCO設定に加えてクロックゲーティング制御も入力されるよう変更したものである。また、機能ブロック設定部21に対してNCO設定に加えてクロックゲーティング制御も出力されるように変更したものである。
第2の実施形態においては、ゼロIF方式の際に使用しない周波数変換部31を、クロックゲーティング制御により動作を停止するため、ゼロIF方式の消費電力を低減させる。
以下、第2の実施形態に係る無線受信装置200について、より詳細に説明する。なお、図7において、上記に示していない部位の構成に関しては第1の実施形態に係る受信装置10と同一であるので、同一の要素については同一の呼称と参照番号で示し、詳細な説明は省略した。
周波数変換部31は、NCO(数値制御発振器)151と、移相器152と、4個の乗算器153乃至156と、一対の加算器157及び158を備える。周波数変換部31は、AD変換部14の出力のI、Q信号を入力とし、NCO設定に基づき、AD変換部14の出力とNCO151及び移相器152の出力の複素信号とを複素乗算することで周波数変換を行う。そして、周波数変換部31は、ベースバンドのI、Q信号(第2のデジタルベースバンド信号)を出力する。また、周波数変換部31は、機能ブロック設定部26によるクロックゲーティング設定に基づき、動作を停止する。
機能ブロック設定部26は、受信方式選択部20の出力の方式選択信号を入力とし、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部31、マルチプレクサ部160、レート変換部17のそれぞれの動作状態を制御する制御信号を出力する。
機能ブロック設定部26は、直交復調部12には局部発振器の周波数・利得設定(設定LG)、ローパスフィルタ部13には通過帯域設定(設定B)、AD変換部14にはサンプリング周波数設定(設定S)に関する制御信号を出力する。また、機能ブロック設定部21は、周波数変換部15にはNCO周波数設定(設定N)及びクロックゲーティング制御設定(設定C)、マルチプレクサ部160には入力選択設定(設定I)、レート変換部17にはレート変換率設定(設定R)に関する制御信号を出力する。
以上で説明した周波数変換部31及び機能ブロック設定部26以外については、図5に示した第1の実施形態と同一である。
(動作)
本発明の第2の実施形態に係る無線受信装置200の動作について、図6及び図7を参照しながら説明する。ここでは、第1の実施形態の動作説明と同様に、低IF方式が選択される場合とゼロIF方式が選択される場合とに分けて順に説明を行う。
最初に、上位のコントローラ等により、無線受信装置200の初期設定が行われる(ステップS1)。なお、ここでは、消費電力を抑えるためにゼロIF方式で受信を開始するものとする。以下の各機能ブロックの動作は、図6のフローチャートには示していない。
ステップS1の初期設定においては、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、ゼロIF方式で動作するための適切な設定が行われる。また、マルチプレクサ部160はAD変換部14出力側の入力が選択される。さらに、周波数変換部31は、クロックゲーティング制御によりクロック供給が停止されるため、動作を停止する。
無線受信装置10に対する初期設定が終了したら、外部からRF信号の入力を受け始め、無線受信処理を開始する。上述の通り、ここでは、ゼロIF方式での受信を開始する。
高周波部11は、入力のRF信号に対して、ステップS1で設定された受信周波数帯域以外の信号の減衰と、信号の増幅とを行い、所望RF信号を出力する。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS1で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号とをミキシングし、一対のベースバンドのI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が前述の一対のベースバンドI、Q信号を増幅し、第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定されたサンプリングレートでデジタル変換する。そして、AD変換部14は、第2のアナログベースバンド信号をデジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS1で設定されたAD変換部14側の入力(第1のデジタルベースバンド信号)を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS1で設定されたレート変換率で入力された第1のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行う。
ここで、信号品質測定部19において、AD変換部14の出力の第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号の信号品質として信号対雑音電力比(SNR)を測定する。そして、信号品質測定部19は、測定した信号対雑音電力比を測定信号品質(測定SNR値)として出力する(ステップS2)。
以下では、まず、測定信号品質が参照信号品質より低い場合(ステップS3でYesの場合)について説明を行う。なお、この段階では、上述の通りゼロIF方式で受信を行っている。
受信方式選択部20において、信号品質測定部19の出力の測定信号品質(測定SNR値)とステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質より低いため、受信方式選択部20は、低IF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS4)。
機能ブロック設定部26は、受信方式選択部20の出力の低IF方式を選択する方式選択信号を入力すると、現在ゼロIF方式であるために、各機能ブロックに対して低IF方式の設定を行うことを決定する(ステップS5)。
ここで、低IF方式であった場合は、方式変更は行わず現在のループを終了する。
次に、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS6)。このとき、機能ブロック設定部26は、周波数変換部31に対してクロック供給を行うようクロックゲーティング制御信号を出力する。
ステップS6の処理により、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、低IF方式で動作するための適切な設定が行われる。各機能ブロックに対して設定がなされると、無線受信装置200は、低IF方式での動作を開始し、現在のループを終える。なお、この時、周波数変換部31は、クロックゲーティング制御によりクロック供給が再開されて動作を開始する。
次に、測定信号品質が参照信号品質より高い状況になった場合について説明を行う(ステップS3でNoの場合)。引き続き外部からRF信号の入力を受け続け、無線受信処理を行う。上述の通り、この段階では低IF方式で受信を行っている。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS6で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述した一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を増幅し、第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。なお、I、Q信号を増幅した信号も中間周波数(IF)の信号であるが、上述の信号と名称をそろえるために、ベースバンド信号と呼称する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定されたサンプリングレートでアナログ・デジタル変換を行い第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
周波数変換部31において、NCO151は、ステップS6で設定された周波数の数値制御発振信号を出力する。乗算器153及び156は、NCO151の出力と、第1のデジタルベースバンド信号とを乗算する。また、乗算器154及び155は、NCO151出力を移相器152により90度移相された移相数値制御発振信号と、第1のデジタルベースバンド信号とを乗算する。加算器157及び158は、乗算器153〜156出力の二対の信号をそれぞれ加算・減算し、加算・減算された信号を第2のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS6で設定された周波数変換部15の出力、すなわち第2のデジタルベースバンド信号を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS6で設定されたレート変換率で入力された第2のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行う。
信号品質測定部19は、上述の通り、AD変換部14の出力である第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号のSNRを測定し、測定したSNRを測定SNR値として出力する(ステップS2)。
受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力の測定SNR値と、ステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質よりも高いため、受信方式選択部20は、ゼロIF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS7)。
機能ブロック設定部26は、受信方式選択部20の出力のゼロIF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在低IF方式であるため、各機能ブロックに対してゼロIF方式の設定を行うことを決定する(ステップS8)。
次に、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS9)。この時、周波数変換部31は、クロックゲーティング制御によりクロック入力が停止され、動作しない。
ステップS9の処理により、無線受信装置200は、ゼロIF方式での動作を開始する。
そして、引き続き同様の動作を続け、無線受信が終了したらループを抜ける。
このように、信号品質が悪い(SNRが低い)場合は、受信性能が劣化する可能性があるゼロIF方式から、ゼロIF方式に対して受信性能の改善が見込める低IF方式へ変更する。その一方で、信号品質が良い(SNRが高い)場合は、消費電力の高い低IF方式から、低IF方式に対して消費電力の低減が見込めるゼロIF方式へ変更する。
以上で説明したように、本発明の第2の実施形態に係る無線受信装置200によれば、測定した信号品質に基づいて受信方式の変更を行うことで、受信性能をある程度維持しつつ消費電力を低減させることが可能である。また、本実施形態では、第1の実施形態の効果に加えて、周波数変換部31を使用しないとき、すなわちゼロIF方式が選択されたときにクロック供給を止めることが可能になるので、更なる消費電力の低減が可能になる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置30について説明する。第3の実施形態では、受信品質評価にビット誤り率(BER)特性を使用する場合について説明する(BER:Bit Error Rate)。
本実施形態に係る受信装置のブロック構成図の一例を図8に示す。
図8において、本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置30は、第1の実施形態の復調・復号処理部18が測定BERを出力し、受信方式選択部20が測定BER信号の入力も受け付けるように変更したものである。
なお、ISDB−TやDVB−T等のデジタル放送規格では、2段階の誤り訂正を行うことが規定されている(ISDB−T:Integrated Services Digital Broadcasting−Terrestrial、DVB−T:Digital Video Broadcasting − Terrestrial)。それらの規格を受信する一般的な受信機は、誤り訂正の1段目出力と2段目出力のビットの違いからビット誤り率(BER)を測定する機能を持つことが多い。本実施形態では、上述のように復調・復号処理結果からBERを得ることが可能な無線規格を受信することを想定している。
第3の実施形態では、受信方式の選択にビット誤り率(BER)を利用可能になり、方式選択の正確性が向上し、瞬時的な信号品質のぶれには左右されないことが期待される。
以下、第3の実施形態に係る無線受信装置30についてより詳細に説明する。なお、図8において、上記に示していない部位の構成に関しては第1の実施形態に係る無線受信装置10と同一であるので、同一の要素については同一の呼称と参照番号で示し、詳細な説明は省略した。
復調・復号処理部31は、レート変換部17の出力を入力とし、無線規格に対応した復調・復号処理を行う。また、処理結果からビット誤り率(BER)を測定し、測定BERを出力する。
受信方式選択部32は、信号品質測定部19の出力の測定信号品質値及び復調・復号処理部31の出力の測定BERを入力とし、測定信号品質と予め設定された参照信号品質との比較と、測定BERと予め設定された参照BERとの比較とを基に方式選択を行い、方式選択信号として出力する。
以上で説明した復調・復号処理部31及び受信方式選択部32以外については、図5に示した第1の実施形態と同一である。
(動作)
本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置30の動作について、図8及び図9を参照しながら説明する。ここでは、第1の実施形態の動作説明と同様に、低IF方式が選択される場合とゼロIF方式が選択される場合とで分けて順に説明を行う。
最初に、上位のコントローラ等により、無線受信装置30の初期設定が行われる(ステップS11)。なお、ここでは、消費電力を抑えるためにゼロIF方式で受信を開始するものとする。
ステップS1の初期設定により、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、ゼロIF方式で動作するための適切な設定が行われる。また、マルチプレクサ部160は、AD変換部14出力側の入力が選択される。
無線受信装置10に対する初期設定が終了したら、外部からRF信号の入力を受け始め、無線受信処理を開始する。上述の通り、ここでは、ゼロIF方式での受信を開始する。
高周波部11は、入力のRF信号に対して、ステップS11で設定された受信周波数帯域以外の信号の減衰と、信号の増幅とを行い、所望RF信号を出力する。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS11で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対のベースバンドのI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述の一対のベースバンドI、Q信号を増幅し、第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS11で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS11で設定されたサンプリングレートでデジタル変換を行う。AD変換部14は、デジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS11で設定されたAD変換部14側の入力(第1のデジタルベースバンド信号)を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS11で設定されたレート変換率で入力された第1のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換された信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部31は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行い、測定BERを出力する(ステップS12)。
ここで、信号品質測定部19は、AD変換部14出力の第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号の信号品質として信号対雑音電力比(SNR)を測定し、測定信号品質(測定SNR値)として出力する(ステップS13)。
以下では、まず、測定信号品質が参照信号品質より低く(ステップS14でYesの場合)、かつ、測定BERが参照BERより低い場合(ステップS15でYesの場合)について説明を行う。なお、この段階では、上述の通りゼロIF方式で受信を行っている。
受信方式選択部32は、信号品質測定部19出力の測定SNR値と、ステップS11で設定された参照信号品質(参照SNR値)との比較を行う(ステップS14)。そして、受信方式選択部32は、復調・復号処理部31出力の測定BERとステップS11で設定された参照BERとの比較を行い(ステップS15)、低IF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS16)。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部32の出力の低IF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在ゼロIF方式であるため、各機能ブロックに対して、低IF方式の設定を行うことを決定する(ステップS17)。
ここで、低IF方式であった場合は、方式変更は行わず現在のループを終了する。
次に、機能ブロック設定部21は、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS18)。
ステップS18の処理により、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、低IF方式で動作するための適切な設定が行われる。そして、無線受信装置30は、低IF方式での動作を開始し、現在のループを終える。
次に、測定信号品質が参照信号品質より高い状況になった場合について説明を行う(ステップS14でNoの場合)。引き続き外部からRF信号の入力を受け続け、無線受信処理を行う。上述の通り低IF方式で受信を行っている。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS18で設定された周波数の局部発振信号を出力する。直交復調部12において、ミキサ123及び124は、局部発振器121出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126は、上述した一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を増幅し、増幅した信号を第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。なお、I、Q信号を増幅した信号も中間周波数(IF)の信号であるが、上述の信号と名称をそろえるために、ベースバンド信号と呼称する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS18で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS18で設定されたサンプリングレートでアナログ変換を行う。AD変換部14は、デジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
周波数変換部15において、NCO151は、ステップS18で設定された周波数の数値制御発振信号を出力する。乗算器153〜156は、NCO151出力及び移相器152により90度移相された移相数値制御発振信号と第1のデジタルベースバンド信号を乗算する。加算器157及び158は、乗算器153〜156出力の二対の信号を加算・減算し、加算・減算した信号を第2のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS18で設定された周波数変換部15側の入力(第2のデジタルベースバンド信号)を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS18で設定されたレート変換率で入力された第2のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部31は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行い、測定BERを出力する(ステップS12)。
信号品質測定部19は、上述の通り、AD変換部14出力である第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号のSNRを測定し、測定したSNRを測定SNR値として出力する(ステップS13)。
受信方式選択部32は、信号品質測定部19の出力の測定SNR値とステップS11で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS14)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質よりも高いため、受信方式選択部32は、ゼロIF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS19)。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部32の出力のゼロIF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在低IF方式であるため、各機能ブロックに対してゼロIF方式の設定を行うことを決定する(ステップS20)。
次に、機能ブロック設定部21は、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS21)。
ステップS21の処理により、無線受信装置30は、ゼロIF方式での動作を開始する。
さらに、測定信号品質が参照信号品質より低く(ステップS14でYes)、測定BERが参照BERよりは良い場合(ステップS15でNo)について説明を行う。
引き続き外部からRF信号の入力を受け続け、無線受信処理を行う。なお、ここでは、上述の通りゼロIF方式で受信を行っている。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS21で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対のベースバンドのI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述の一対のベースバンドI、Q信号を増幅し、増幅した信号を第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS21で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS21で設定されたサンプリングレートでデジタル変換する。AD変換部14は、デジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
マルチプレクサ部160において、一対のマルチプレクサ161及び162は、ステップS21で設定されたAD変換部14側の入力(第1のデジタルベースバンド信号)を選択し、選択した信号を外部へ出力する。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS21で設定されたレート変換率で入力された第1のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部31は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行い、測定BERを出力する(ステップS12)。
信号品質測定部19は、上述の通り、AD変換部14の出力である第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号のSNRを測定し、測定したSNRを測定SNR値として出力する(ステップS13)。
受信方式選択部32は、信号品質測定部19出力の測定SNR値と、ステップS11で設定された参照信号品質(参照SNR値)と、の比較を行う(ステップS14)。
受信方式選択部32は、復調・復号処理部31の出力の測定BERと、ステップS11で設定された参照BERとの比較を行う(ステップS15)。
そして、受信方式選択部32は、ゼロIF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS19)。
機能ブロック設定部21は、受信方式選択部32出力のゼロIF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在ゼロIF方式であるため、各機能ブロックに対して設定変更を行わない(ステップS20)。
ステップS20の処理により、無線受信装置30は、引き続きゼロIF方式での動作を行う。
そして、引き続き同様の動作を続け、無線受信が終了したらループを抜ける。
このように信号品質が悪い(SNRが低い)場合(ステップS14でYes)は、受信性能が劣化する可能性があるゼロIF方式から、ゼロIF方式に対して受信性能の改善が見込める低IF方式へ変更する。その一方で信号品質が良い(SNRが高い)場合(ステップS14でNo)は、消費電力の高い低IF方式から、低IF方式に対して消費電力の低減が見込めるゼロIF方式へ変更する。
以上で説明したように、本発明の第3の実施形態に係る無線受信装置30は、測定した信号品質に基づいて受信方式の変更を行うことで、受信性能をある程度維持しつつ消費電力を低減させることが可能である。
また、本実施形態では、第1の実施形態の効果に加えて、受信方式を選択する際にビット誤り率(BER)を利用可能になる。そのため、バースト的にSNRが悪くなる瞬間があるが、受信方式を切り替えるほどビット誤り率(BER)が悪くない場合に余分な切り替えが発生しないなど、方式選択の正確性が向上することが期待される。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る無線受信装置40について説明する。なお、第4の実施形態では、ゼロIF方式において受信信号に対して補正(補償)を行う場合について説明する。
本実施形態に係る受信装置のブロック構成図の一例を図10に示す。
図10において、本発明の第4の実施形態に係る無線受信装置40は、第1の実施形態に対して、AD変換部14と周波数変換部15の間に信号補正部165を追加し、周波数変換部15を信号補正部165出力のNCOパラメータを入力するよう変更している。また、本実施形態に係る無線受信装置40では、マルチプレクサ部160を削除し、機能ブロック設定部21からマルチプレクサ部160に対する出力(入力選択設定)を削除している。
第4の実施形態では、ゼロIF方式の際にデジタル信号処理により補正を行うことで、ゼロIF方式の受信性能を向上させることが可能になる。これにより、低IF方式に方式変更する参照SNRを低めに設定することができるため、低IF方式である時間が短縮し消費電力が低減する。
以下、第4の実施形態に係る無線受信装置40についてより詳細に説明する。なお、図10において、信号補正部165以外の部位の構成に関しては第1の実施形態に係る無線受信装置10と同一であるので、同一の要素については同一の呼称と参照番号で示し、詳細な説明は省略した。
信号補正部165は、補正パラメータ計算部166と、一対の加算器167及び168と、乗算器169と、を備える。
信号補正部165は、AD変換部14の出力のI、Q信号を入力とし、補正パラメータ計算部166出力のDCオフセットをI、Q信号から減算し、補正パラメータ計算部166出力の重み係数をI信号に乗算し、補正ベースバンド信号として出力する。また、補正パラメータ計算部166の出力するNCOパラメータは、そのまま外部へ出力する。
周波数変換部41は、NCO(数値制御発振器)411と、移相器152と、4個の乗算器153〜156と、一対の加算器157及び158と、を備える。
周波数変換部41は、信号補正部165の出力のI、Q信号を入力とし、NCO設定又はNCOパラメータに基づき、信号補正部165の出力のI、Q信号と、NCO151及び移相器152出力の複素信号と、を複素乗算することで周波数変換を行う。そして、周波数変換部41は、周波数変換したベースバンドのI、Q信号(第2のデジタルベースバンド信号)を出力する。
機能ブロック設定部42は、受信方式選択部20の出力の方式選択信号を入力とし、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、周波数変換部41、レート変換部17のそれぞれの動作状態を制御する制御信号を出力する。
機能ブロック設定部42は、直交復調部12には局部発振器の周波数・利得設定(設定LG)、ローパスフィルタ部13には通過帯域設定(設定B)、AD変換部14にはサンプリング周波数設定(設定S)に関する制御信号を出力する。また、機能ブロック設定部42は、周波数変換部41にはNCO周波数設定(設定N)、レート変換部17にはレート変換率設定(設定R)に関する制御信号を出力する。
以上で説明した信号補正部165、周波数変換部41、機能ブロック設定部42以外については、図5に示した第1の実施形態と同一である。
(動作)
本発明の第4の実施形態に係る無線受信装置40の動作について、図6及び図10を参照しながら説明する。ここでは、第1の実施形態の動作説明と同様に、低IF方式が選択される場合とゼロIF方式が選択される場合とで分けて順に説明を行う。
最初に、上位のコントローラ等により、無線受信装置40の初期設定が行われる(ステップS1)。なお、ここでは、消費電力を抑えるためにゼロIF方式で受信を開始するものとする。以下の各機能ブロックの動作は、図6のフローチャートには示していない。
ステップS1の初期設定により、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、ゼロIF方式で動作するための適切な設定が行われる。
無線受信装置10に対する初期設定が終了したら、外部からRF信号の入力を受け始め、無線受信処理を開始する。上述の通り、ここでは、ゼロIF方式での受信を開始する。
高周波部11は、入力のRF信号に対して、ステップS1で設定された受信周波数帯域以外の信号を減衰するとともに、受信周波数帯域の信号を増幅し、所望RF信号を出力する。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS1で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号とをミキシングし、一対のベースバンドのI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述の一対のベースバンドI、Q信号を増幅し、増幅した信号を第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS1で設定されたサンプリングレートでデジタル変換を行う。AD変換部14は、デジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
信号補正部165において、補正パラメータ計算部166は、ゼロIF方式では、入力I、Q信号から補正パラメータを計算し、DCオフセットと、重み係数と、NCOパラメータ(数値制御発振パラメータ)とを出力する。一対の加算器167及び168は、入力I、Q信号からDCオフセットを減算する。乗算器169は、入力I信号と重み係数とを乗算し、Q信号と合わせて補正ベースバンド信号として出力する。
周波数変換部41において、NCO411は、ゼロIF方式では、補正パラメータ計算部166の出力するNCOパラメータに基づいた周波数の数値制御発振信号を出力する。乗算器153〜156は、NCO411の出力及び移相器152により90度移相された移相数値制御発振信号と補正ベースバンド信号とを乗算する。加算器157及び158は、乗算器153〜156出力の二対の信号をそれぞれ加算・減算し、加算・減算した信号を第2のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
なお、ゼロIF方式においては、周波数変換と位相回転とは同じ演算器を用いて計算できるため、周波数変換部41は、信号補正部165の推定したパラメータに基づいて、受信信号の位相回転処理を行う。後述するように、低IF方式では、周波数変換部41は、第1及び第2の実施形態と同様に、周波数変換のために利用される。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS1で設定されたレート変換率で入力された第1のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理・復号処理を行う。
ここで、信号品質測定部19は、AD変換部14出力の第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号の信号品質として信号対雑音電力比(SNR)を測定し、測定したSNRを測定信号品質(測定SNR値)として出力する(ステップS2)。
以下では、まず、測定信号品質が参照信号品質より低い場合(図6のステップS3でYesの場合)について説明を行う。なお、この段階では、上述の通りゼロIF方式で受信を行っている。
受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力の測定信号品質(測定SNR値)とステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質より低いため、受信方式選択部20は、低IF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS4)。
機能ブロック設定部42は、受信方式選択部20の出力の低IF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在ゼロIF方式であるため、各機能ブロックに対して低IF方式の設定を行うことを決定する(ステップS5)。
ここで、低IF方式であった場合は、方式変更は行わず現在のループを終了する。
次に、機能ブロック設定部42は、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS6)。
ステップS6の処理により、高周波部11、直交復調部12、ローパスフィルタ部13、AD変換部14、レート変換部17が受信する無線規格に対応し、低IF方式で動作するための適切な設定が行われる。そして、無線受信装置40は、低IF方式での動作を開始し、現在のループを終える。
次に、測定信号品質が参照信号品質より高い状況になった場合について説明を行う(ステップS3でNoの場合)。引き続き外部からRF信号の入力を受け続け、無線受信処理を行う。なお、ここでは、上述の通り低IF方式で受信を行っている。
直交復調部12において、局部発振器121は、ステップS6で設定された周波数の局部発振信号を出力する。ミキサ123及び124は、局部発振器121の出力と、移相器122により90度移相された移相局部発振信号と、入力所望RF信号と、をミキシングし、一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を出力する。また、アンプ125及び126が上述した一対の中間周波数(IF)のI、Q信号を増幅し、増幅した信号を第1のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。なお、I、Q信号を増幅した信号も中間周波数(IF)の信号であるが、上述の信号と名称をそろえるために、ベースバンド信号と呼称する。
ローパスフィルタ部13において、一対のローパスフィルタ131及び132は、入力された第1のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定された通過帯域を通過させ、第2のアナログベースバンド信号として外部へ出力する。
AD変換部14において、一対のAD変換器141及び142は、入力された第2のアナログベースバンド信号に対して、ステップS6で設定されたサンプリングレートでデジタル変換を行う。AD変換部14は、デジタル変換した信号を第1のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
信号補正部165において、補正パラメータ計算部166は、低IF方式では、入力I、Q信号から補正パラメータを計算せず、DCオフセットを0、重み係数を1と出力し、NCOパラメータは出力しない。一対の加算器167及び168は、入力I、Q信号からDCオフセットを減算する。なお、ここでは0が減算されるので、加算器167及び168の入出力で値に変化はない。乗算器169は、入力I信号と前記重み係数とを乗算し、Q信号と合わせて補正ベースバンド信号として出力する。なお、ここでは1が乗算されるので乗算器169の入出力で値に変化はない。
周波数変換部41において、NCO411は、低IF方式では、機能ブロック設定部42出力のNCO設定(ステップS6)に基づいた周波数の数値制御発振信号を出力する。乗算器153〜156は、NCO411出力及び移相器152により90度移相された移相数値制御発振信号と補正ベースバンド信号とを乗算する。加算器157及び158は、乗算器153〜156出力の二対の信号を加算及び減算し、第2のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
ゼロIF方式においては、周波数変換と位相回転とは同じ演算器を用いて計算できるため、周波数変換部41は、信号補正部165の推定したパラメータに基づいて受信信号の位相回転処理を行う。後述するように、低IF方式では、周波数変換部41は、第1及び第2の実施形態と同様に、周波数変換のために利用される。
レート変換部17において、一対のレート変換器171及び172は、ステップS6で設定されたレート変換率で入力された第2のデジタルベースバンド信号のレートを変換し、変換した信号を第3のデジタルベースバンド信号として外部へ出力する。
復調・復号処理部18は、入力された第3のデジタルベースバンド信号に対して、無線規格に対応した復調処理、復号処理を行う。
信号品質測定部19は、上述の通り、AD変換部14の出力である第1のデジタルベースバンド信号から、受信信号のSNRを測定し、測定したSNRを測定SNR値として出力する(ステップS2)。
受信方式選択部20は、信号品質測定部19の出力の測定SNR値とステップS1で設定された参照信号品質(参照SNR値)とを比較する(ステップS3)。
ここでは、測定信号品質が参照信号品質よりも高いため、受信方式選択部20は、ゼロIF方式を選択する方式選択信号を出力する(ステップS7)。
機能ブロック設定部42は、受信方式選択部20出力のゼロIF方式を選択する方式選択信号が入力されると、現在低IF方式であるため、各機能ブロックに対してゼロIF方式の設定を行うことを決定する(ステップS8)。
次に、機能ブロック設定部42は、各機能ブロックを低IF方式に設定する設定信号を生成し、各機能ブロックへ設定信号を出力する(ステップS9)。
ステップS9の処理により、無線受信装置40は、ゼロIF方式での動作を開始する。
同様の動作を続け、無線受信が終了したらループを抜ける。
このように、信号品質が悪い(SNRが低い)場合(ステップS3でYes)は、受信性能が劣化する可能性があるゼロIF方式から、ゼロIF方式に対して受信性能の改善が見込める低IF方式へ変更する。その一方で、信号品質が良い(SNRが高い)場合(ステップS3でNo)は、消費電力の高い低IF方式から、低IF方式に対して消費電力の低減が見込めるゼロIF方式へ変更する。
以上で説明したように、本発明の第4の実施形態に係る無線受信装置40によれば、測定した信号品質に基づいて受信方式の変更を行うことで、受信性能をある程度維持しつつ消費電力を低減させることが可能である。また、本実施形態では、以上に示した第1の実施形態の効果に加えて、ゼロIF方式の際に信号処理により補償を行うことで、少ない回路規模追加でゼロIF方式の受信性能を向上させることが可能になる。これにより、低IF方式に方式変更する参照SNRを低めに設定することが可能になるので、更なる消費電力の低減が可能になる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2013年6月11日に出願された日本出願特願2013−122437を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、10、200、30、40 無線受信装置
2 受信方式設定手段
5 ゼロIF受信機
6 低IF受信機
11 高周波部
12 直交復調部
13 ローパスフィルタ部
14 AD変換部
15、41 周波数変換部
16 受信方式切替部
17 レート変換部
18、31 復調・復号処理部
19 信号品質測定部
20、32 受信方式選択部
21、26、42 機能ブロック設定部
111 バンドパスフィルタ
112 ローノイズアンプ
113、131 ローパスフィルタ
121 局所発振器
122、152 移相器
123 ミキサ
125 アンプ
141 AD変換器
151、411 NCO
153、154、169 乗算器
157、167 加算器
160 マルチプレクサ部
161 マルチプレクサ
165 信号補正部
166 補正パラメータ計算部
171 レート変換器

Claims (10)

  1. 受信信号を基にデジタル信号を生成する受信手段と、
    前記受信信号を基に生成されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、生成した前記測定信号品質と予め設定した参照信号品質との比較結果に基づいて前記受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成し、前記信号品質が変化した時点において、前記方式選択信号に応じて制御信号を生成し、生成した前記制御信号を前記受信手段に出力する受信方式設定手段とを備え、
    前記受信手段は、
    前記制御信号に応じて消費電力が異なる方式に前記受信方式を切り替える無線受信装置。
  2. 前記デジタル信号の信号品質を測定して前記測定信号品質を生成し、生成した前記測定信号品質を出力する信号品質測定手段と、
    前記参照信号品質と前記測定信号品質との比較結果に基づいて前記受信方式を選択して前記方式選択信号を生成し、生成した前記方式選択信号を出力する受信方式選択手段と、
    前記方式選択信号に応じて信号処理を実行する機能ブロック群の設定を制御する前記制御信号を出力する機能ブロック設定手段とを備える請求項1に記載の無線受信装置。
  3. 前記受信信号に含まれる高周波信号を入力とし、入力した前記高周波信号のうち前記受信周波数帯以外の高周波信号を減衰するとともに前記受信周波数帯に含まれる前記高周波信号を増幅する高周波手段と、
    局部発振器を有し、前記高周波手段によって出力された前記高周波信号を入力して中間周波数信号又はベースバンドのI信号及びQ信号からなる第1のアナログベースバンド信号に変換する直交復調手段と、
    前記第1のアナログベースバンド信号を入力とし、入力した前記第1のアナログベースバンド信号を帯域制限して第2のアナログベースバンド信号に変換するローパスフィルタ手段と、
    前記第2のアナログベースバンド信号を入力して第1のデジタルベースバンド信号にデジタル変換するアナログ−デジタル変換手段と、
    数値制御発振器を有し、前記第1のデジタルベースバンド信号を入力して第2のデジタルベースバンド信号に周波数変換する周波数変換手段と、
    前記周波数変換手段よりも後段で使用する信号として前記第1及び第2のデジタルベースバンド信号のいずれかが選択されるように前記受信方式を切り替える受信方式切替手段と、
    前記第1又は第2のデジタルベースバンド信号を入力とし、入力した前記第1又は第2のデジタルベースバンド信号を所望のレートのサンプリングレートに低下させて第3のデジタルベースバンド信号に変換するレート変換手段と、
    前記第3のデジタルベースバンド信号を入力して復調・復号処理を行う復調・復号処理部手段とを備え、
    前記信号品質測定手段は、
    前記第1のデジタルベースバンド信号の信号品質を測定して生成した前記測定信号品質を出力し、
    前記受信方式選択手段は、
    前記参照信号品質と前記測定信号品質との比較結果に基づいて前記受信方式を選択して前記方式選択信号を出力し、
    前記機能ブロック設定手段は、
    前記信号品質が変化した時点において、前記方式選択信号に応じて、少なくとも前記直交復調手段と、前記ローパスフィルタ手段と、前記アナログ−デジタル変換手段と、前記周波数変換手段と、前記レート変換手段とを含む前記機能ブロック群の動作状態を制御する前記制御信号を生成し、前記制御信号を用いて前記機能ブロック群に含まれる各機能ブロックをブロック単位で制御する請求項1又は2に記載の無線受信装置。
  4. 前記受信方式選択手段は、
    前記測定信号品質が前記参照信号品質よりも高い場合、前記第1のデジタルベースバンド信号を前記レート変換手段に入力することを選択し、
    前記測定信号品質が前記参照信号品質よりも低い場合、前記第1のデジタルベースバンド信号を前記周波数変換手段に入力することを選択する請求項3に記載の無線受信装置。
  5. 前記機能ブロック設定手段は、
    前記直交復調手段に対して、前記直交復調手段が有する前記局部発振器の発信周波数と、入力信号に対する利得とに関する設定をし、
    前記ローパスフィルタ手段に対して、前記入力信号の通過帯域設定に関する設定をし、
    前記アナログ−デジタル変換手段に対して、前記第2のアナログベースバンド信号を前記第1のデジタルベースバンド信号に変換するためのサンプリング周波数に関する設定をし、
    前記周波数変換手段に対して、前記周波数変換手段が有する前記数値制御発振器の発信周波数に関する設定をし、
    前記レート変換手段に対して、前記入力信号のサンプリングレートのレート変換率に関する設定をする請求項3又は4に記載の無線受信装置。
  6. 前記受信方式切替手段は、
    前記第1及び第2のデジタルベースバンド信号を入力し、前記機能ブロック設定手段が生成した入力設定に関する前記制御信号に応じて、前記第1及び第2のデジタルベースバンド信号のいずれかを選択するマルチプレクサを含む請求項3乃至5のいずれか一項に記載の無線受信装置。
  7. 前記機能ブロック設定手段は、前記周波数変換手段に対して、前記数値制御発振器の発信周波数及びクロックゲーティング制御に関する設定をし、
    前記測定信号品質が前記参照信号品質よりも高くなった場合、前記クロックゲーティング制御に関する設定に応じて前記周波数変換手段へのクロックの供給が停止される請求項3乃至6のいずれか一項に記載の無線受信装置。
  8. 前記復調・復号処理手段は、
    前記第3のデジタルベースバンド信号を入力とし、入力した前記第3のデジタルベースバンド信号に対して前記高周波信号の無線規格に対応した復調・複号処理を行うことによってビット誤り率を測定し、測定したビット誤り率である測定ビット誤り率を出力し、
    前記受信方式選択手段は、
    前記参照信号品質と前記測定信号品質との比較と、予め設定された参照ビット誤り率と前記測定ビット誤り率との比較とによって前記受信方式の選択を行い、前記方式選択信号を出力する請求項3乃至7のいずれか一項に記載の無線受信装置。
  9. 前記受信方式切替手段は、
    前記第1のデジタルベースバンド信号を入力し、入力した前記第1のデジタルベースバンド信号を基にDCオフセット、重み係数及び数値制御発振パラメータを計算し、
    前記第1のデジタルベースバンド信号に変換された前記I信号及び前記Q信号から前記DCオフセットを減算し、
    前記DCオフセットを減算した前記I信号と前記重み係数とを乗算し、
    前記DCオフセットを減算した前記Q信号と、前記DCオフセットを減算後に前記重み係数を乗算された前記I信号とを合わせた補正ベースバンド信号を生成し、
    前記周波数変換手段の有する前記数値制御発振器に対して前記数値制御発振パラメータを出力し、
    前記周波数変換手段に対して前記補正ベースバンド信号を出力する請求項3乃至5のいずれか一項に記載の無線受信装置。
  10. 受信信号を基にデジタル信号を生成し、
    受信信号を基に生成されたデジタル信号の信号品質を測定して測定信号品質を生成し、
    生成した前記測定信号品質と予め設定した参照信号品質との比較結果に基づいて前記受信信号の受信方式を選択して方式選択信号を生成し、
    前記信号品質が変化した時点において、前記方式選択信号に応じて制御信号を生成し、
    前記制御信号に応じて消費電力が異なる方式に前記受信方式を切り替える無線受信方法。
JP2015522525A 2013-06-11 2014-06-05 無線受信装置及び無線受信方法 Pending JPWO2014199600A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013122437 2013-06-11
JP2013122437 2013-06-11
PCT/JP2014/002990 WO2014199600A1 (ja) 2013-06-11 2014-06-05 無線受信装置及び無線受信方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2014199600A1 true JPWO2014199600A1 (ja) 2017-02-23

Family

ID=52021917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015522525A Pending JPWO2014199600A1 (ja) 2013-06-11 2014-06-05 無線受信装置及び無線受信方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2014199600A1 (ja)
WO (1) WO2014199600A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112312490A (zh) * 2019-08-01 2021-02-02 中国移动通信集团浙江有限公司 信号切换装置及系统

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6946037B2 (ja) * 2017-04-05 2021-10-06 ルネサスエレクトロニクス株式会社 無線受信機
CN115378550B (zh) * 2022-08-18 2024-04-30 Oppo广东移动通信有限公司 信号传输控制方法、系统及相关装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8060041B2 (en) * 2006-02-09 2011-11-15 Qualcomm, Incorporated Adaptive receiver for wireless communication device
JP2008098785A (ja) * 2006-10-06 2008-04-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 受信機
JP5237987B2 (ja) * 2010-06-04 2013-07-17 旭化成エレクトロニクス株式会社 放送信号の周波数変換方法、周波数変換装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112312490A (zh) * 2019-08-01 2021-02-02 中国移动通信集团浙江有限公司 信号切换装置及系统

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014199600A1 (ja) 2014-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7783273B2 (en) Method and system for calibrating frequencies-amplitude and phase mismatch in a receiver
JP4381945B2 (ja) 受信機、受信方法及び携帯無線端末
KR101636016B1 (ko) 신호 수신 장치 및 그것의 위상 부정합 보상 방법
JP3310114B2 (ja) 周波数変換機能を有するa/d変換装置およびこれを用いた無線機
JP4573062B2 (ja) 位相雑音補正装置及びその方法
RU2308815C1 (ru) Демодулятор и способ компенсации фазы для него
JP5151785B2 (ja) 送信機及び送受信装置
US20110134335A1 (en) Multimode filter architecture
WO2014199600A1 (ja) 無線受信装置及び無線受信方法
JP2003046403A (ja) ダイレクトコンバージョン受信機
JPWO2007052717A1 (ja) イメージ抑圧受信機
JP5402037B2 (ja) Fm・am復調装置とラジオ受信機および電子機器ならびにイメージ補正調整方法
JP2006504368A (ja) デジタル周波数オフセット補正を備えたゼロ中間周波数ベースのgsm無線受信機のためのdcオフセットを除去する方法
JP3586267B2 (ja) 自動利得制御回路
JP4587893B2 (ja) 送受信装置
KR100977938B1 (ko) 신호 수신기, 신호 수신 방법 및 컴퓨터 판독가능 저장 매체
JPH09307380A (ja) Agc機能を備えた無線通信装置
TWI543547B (zh) 多模式射頻接收器以及達成其頻率響應對稱性之方法
JP2008172568A (ja) 受信装置
JP4214635B2 (ja) ディジタル無線装置
JP6148728B2 (ja) 送信機
JP5696668B2 (ja) 受信機およびイメージ除去比測定方法
JP6375670B2 (ja) 複数チャンネル同時受信装置
WO2011148442A1 (ja) フィルタ調整回路および無線通信システム
JP2015076778A (ja) 半導体装置