JPWO2014178111A1 - 冷却水制御装置 - Google Patents

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Abstract

冷却水制御装置(30)は、内燃機関(20)の内部を通過して冷却水を循環させる第1通路(181)と、内燃機関の内部を通過することなく冷却水を循環させる第2通路(182)と、開弁状態と閉弁状態との間で状態を切り替える切替弁(13)とを備える冷却装置(10)を制御するための冷却水制御装置であって、第1通路のうち内燃機関と切替弁との間に位置する通路部分(181b、181c)内の冷却水の第1水温(thw)を検出する検出手段(30)と、切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力されてから第1水温が所定水温に到達するまでに要する所要時間が、所定の目標時間よりも大きい場合に、閉弁状態にある切替弁に故障が生じていると判定する判定手段(30)とを備える。

Description

本発明は、冷却水を循環させることで内燃機関を冷却する又は暖機する冷却装置を制御するための冷却水制御装置の技術分野に関する。
従来から、内燃機関(エンジン)を冷却又は暖機するために、冷却水を循環させる冷却装置が提案されている。例えば、特許文献1には、内燃機関の内部を通過して冷却水を循環させる第1冷却水回路と、内燃機関の内部を通過することなく冷却水を循環させる第2冷却水回路とが、バルブを介して接続されている冷却装置が開示されている。特許文献1では、第1冷却水回路は、主として内燃機関の冷却又は暖機のために用いられる一方で、第2冷却水回路は、主として内燃機関の排熱の回収のために用いられる。
ここで、特許文献1では、第1冷却水回路における冷却水の水温と第2冷却水回路における冷却水の水温との間の差分に基づいて、第1冷却水回路と第2冷却水回路とを接続するバルブの弁閉故障の有無が判定されている。というのも、本来開弁状態にあるべきであるバルブが閉弁状態にある場合には、内燃機関を通過する第1冷却水回路における冷却水の水温が、内燃機関を通過しない第2冷却水回路の冷却水の水温よりも早期に増加する(つまり、両者の差分が大きくなる)傾向が相対的に強くなるからである。
尚、その他、本願発明に関連する先行技術として、特許文献2があげられる。
特許第4883225号 特開2011−102545号公報
本発明は、内燃機関の内部を通過して冷却水を循環させる第1通路と、内燃機関の内部を通過することなく冷却水を循環させる第2通路とが、切替弁を介して接続されている冷却装置において、特許文献1に開示された技術とは異なる又はより好適な態様で切替弁に故障が生じているか否かを判定することが可能な冷却水制御装置を提案することを課題とする。
<1>
開示の冷却水制御装置は、(i)内燃機関の内部を通過して冷却水を循環させる第1通路と、(ii)前記内燃機関の内部を通過することなく前記冷却水を循環させる第2通路と、(iii)前記内燃機関の下流側に配置され、且つ、指令に応じて、第1流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる開弁状態と前記第1流量よりも少ない第2流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる閉弁状態との間で状態を切り替える切替弁とを備える冷却装置を制御するための冷却水制御装置であって、前記第1通路のうち前記内燃機関と前記切替弁との間に位置する通路部分内の前記冷却水の第1水温を検出する検出手段と、前記切替弁の状態を前記開弁状態から前記閉弁状態に切り替える前記指令が出力されてから前記第1水温が前記第1水温よりも大きい判定用水温に到達するまでに要する所要時間が判定用時間よりも大きい場合に、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じていると判定する判定手段とを備える。
開示の冷却水制御装置によれば、冷却水を循環させることで内燃機関を冷却する冷却装置を制御することができる。
冷却装置は、第1通路と、第2通路と、切替弁とを備えている。
第1通路は、内燃機関の内部(例えば、内燃機関のウォータジャケット)を通過して冷却水を循環させるための冷却水通路である。一方で、第2通路は、内燃機関の内部を通過することなく(言い換えれば、内燃機関を迂回して)冷却水を循環させるための冷却水通路である。
第1通路と第2通路とは、切替弁を介して接続(言い換えれば、連結)されている。特に、切替弁は、内燃機関の下流側(つまり、冷却水の流れに沿って、内燃機関よりも下流側)の位置において、第1通路と第2通路とを接続する。尚、第1通路が内燃機関の内部を通過して冷却水を循環させる一方で第2通路が内燃機関を通過することなく冷却水を循環させることを考慮すれば、切替弁は、第1通路のうちの内燃機関よりも下流側に位置する通路部分と第2通路とを接続してもよい。
切替弁は、当該切替弁の状態を切り替えるための指令に応じて、当該切替弁の状態を、閉弁状態から開弁状態へと又は開弁状態から閉弁状態へと切り替える。開弁状態にある切替弁は、第1通路から第2通路へと第1流量の冷却水を流出させる。一方で、閉弁状態にある切替弁は、第1通路から第2通路へと第2流量(但し、第2流量は、第1流量よりも少ない)の冷却水を流出させる。このとき、閉弁状態にある切替弁は、第1通路から第2通路への冷却水の流出を停止させないことが好ましい。言い換えれば、閉弁状態にある切替弁は、第1通路から第2通路へと流出する冷却水の流量をゼロにしないことが好ましい。
このような冷却装置に対して、冷却水制御装置は、切替弁に故障が生じているか否かを判定する。特に、冷却水制御装置は、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定する。閉弁状態にある切替弁に生ずる故障の一例として、切替弁を介して第1通路から第2通路へと流出する冷却水の流量が、意図せずしてゼロに固定されてしまう故障があげられる。言い換えれば、閉弁状態にある切替弁に生ずる故障の一例として、切替弁の状態が、第1通路から第2通路へと冷却水を流出させることが困難又は不可能な状態のまま固定されてしまう故障があげられる。
閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定するために、冷却水制御装置は、検出手段と、判定手段とを備えている。
検出手段は、第1通路内の冷却水の水温である第1水温を検出する。特に、検出手段は、第1通路のうち内燃機関と切替弁との間に位置する通路部分内の冷却水の水温である第1水温を検出する。言い換えれば、検出手段は、第1通路のうち内燃機関よりも下流側に位置し且つ切替弁よりも上流側に位置する通路部分内の冷却水の水温である第1水温を検出する。
判定手段は、検出手段が検出した第1水温に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定する。特に、判定手段は、切替弁の状態が開弁状態から閉弁状態に切り替わってからの第1水温の増加傾向(言い換えれば、変動傾向)に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定する。
ここで、第1水温の増加傾向に基づいて閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定する動作を説明するにあたって、まずは、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合の第1水温の増加傾向及び閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合の第1水温の増加傾向の違いについて説明する。
閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合には、切替弁を介して第1通路から第2通路に対して第2流量の冷却水が流出する。つまり、第1通路内では、冷却水が滞留してしまう(言い換えれば、循環しなくなってしまう)ことがない。従って、内燃機関の内部における冷却水の水温は、冷却水が存在する位置によってばらつきにくくなる。更には、第1通路を循環する冷却水は、内燃機関から熱を受けた後にそのまま内燃機関から流出していく。従って、第1水温は、内燃機関の熱を受けた冷却水の相対的に円滑な循環に起因して、増加しやすい又は迅速に増加する傾向にある。つまり、第1水温は、内燃機関の内部における冷却水の水温の増加態様に合わせて迅速に増加する傾向にある。言い換えれば、内燃機関の内部における冷却水の水温の増加態様に対する第1水温の増加態様の応答遅れは、相対的に小さくなる傾向にある。
一方で、閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合には、切替弁を介して第1通路から第2通路に対して冷却水が流出しなくなってしまう。このため、第1通路内では、冷却水が滞留してしまう(言い換えれば、循環しなくなってしまう)。従って、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合と比較して、内燃機関の内部における冷却水の水温は、冷却水が存在する位置によってばらつきやすくなる。更には、第1通路内で冷却水が滞留しているがゆえに、内燃機関の熱によって水温が相対的に高くなった冷却水が内燃機関から流出しなくなる又は流出しにくくなる。従って、第1水温は、内燃機関の内部に滞留している冷却水から当該冷却水を介して受ける熱伝導によって増加することになる。そうすると、第1水温は、冷却水を介して受ける熱伝導の効率の悪さに起因して、増加しにくい又は迅速に増加しない傾向にある。つまり、第1水温は、内燃機関の内部における冷却水の水温の増加態様に対して遅れをもって増加する傾向にある。言い換えれば、第1水温の増加態様の応答遅れが相対的に大きくなる傾向にある。
このように、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合の第1水温の増加傾向及び閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合の第1水温の増加傾向が異なる。このため、判定手段は、このような第1水温の増加傾向の違いを考慮することで、切替弁の状態が開弁状態から閉弁状態に切り替わってからの第1水温の増加傾向に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定することができる。
具体的には、判定手段は、切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力されてから第1水温が第1水温よりも大きい判定用水温に到達するまでに要する所要時間と判定用時間との間の大小関係を比較する。ここで、上述したように、閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合に第1水温が判定用水温に到達するまでに要する所要時間は、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合に第1水温が判定用水温に到達するまでに要する所要時間よりも長くなる。従って、判定手段は、第1水温が判定用水温に到達するまでに要する所要時間が判定用時間よりも大きい場合に、閉弁状態にある切替弁に故障が生じていると判定することができる。従って、判定手段は、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを好適に判定することができる。
尚、判定手段は、所要時間と判定用時間とを直接的に比較することで、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定してもよい。或いは、判定手段は、所要時間と判定用時間との間の大小関係を間接的に示す何らかの他の指標を用いて所要時間と判定用時間とを間接的に又は仮想的に比較することで、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定してもよい。
また、切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力された時点での第1水温と判定用水温との間の差分が大きくなればなるほど、第1水温が判定用水温に到達するまでに要する所要時間が長くなるがゆえに、判定手段の判定に要する時間が長くなる。言い換えれば、切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力された時点での第1水温と判定用水温との間の差分が小さくなればなるほど、第1水温が判定用水温に到達するまでに要する所要時間が短くなるがゆえに、判定手段の判定に要する時間が短くなる。一方で、切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力された時点での第1水温と判定用水温との間の差分は、第1水温の増加傾向の違いを好適に区別する(つまり、判定手段の判定の精度を向上させる)という観点から言えば、相応に大きな値であってもよい。従って、「判定用水温」は、判定手段の判定に要する時間と判定手段の判定の精度との間のトレードオフ及び切替弁の状態を開弁状態から閉弁状態に切り替える指令が出力された時点での第1水温を考慮した上で、適切な水温に設定されてもよい。
また、「判定用時間」は、冷却装置の仕様等を考慮した上で、実験やシミュレーション等によって、閉弁状態にある切替弁が故障しているか否かを適切に区別可能な適切な時間に設定されてもよい。つまり、「判定用時間」は、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合の第1水温の増加傾向と閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合の第1水温の増加傾向との違いを考慮した上で、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合の所要時間と閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合の所要時間とを好適に区別可能な適切な時間に設定されてもよい。
<2>
開示の冷却水制御装置の他の態様では、前記判定手段は、前記内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前は、前記所要時間が前記判定用時間よりも大きいか否かに基づいて、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じているか否かを判定し、前記判定手段は、前記内燃機関が始動を開始してから前記所定時間を経過した後は、前記第1水温と前記第2通路内の前記冷却水の第2水温との間の差分に基づいて、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じているか否かを判定する。
この態様によれば、判定手段は、第1水温(つまり、第1通路のうち内燃機関と切替弁との間における通路部分内の冷却水の水温)と第2水温(つまり、第2通路内の冷却水の水温)との間の差分に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定することができる。
特に、判定手段は、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過するか否かに応じて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定するために用いる指標として、第1水温の増加傾向(つまり、所要時間と判定用時間との大小関係)及び第1水温と第2水温との間の差分のいずれか又は双方を選択することができる。
具体的には、閉弁状態にある切替弁に故障が生じていない場合には、第1通路から第2通路へと冷却水が流出するため、第1水温と第2水温との間の差分は相対的に小さくなる。一方で、閉弁状態にある切替弁に故障が生じている場合には、第1通路内に冷却水が滞留してしまうがゆえに、内燃機関の熱により、第2水温と比較して、第1水温が増加しやすい。従って、閉弁状態にある切替弁に故障が生じている場合には、本来、第1水温と第2水温との間の差分が相対的に大きくなるべき(例えば、所定閾値よりも大きくなるべき)である。
しかしながら、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前は、内燃機関の暖機が進んでいる可能性が相対的に低いことに起因して、第1水温が相対的に低い状態が維持されやすくなる。その結果、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているがゆえに本来第1水温と第2水温との間の差分が相対的に大きくなるべきであるにも関わらず、第1水温と第2水温との間の差分が相対的に大きくならない(例えば、所定閾値よりも大きくならない)おそれがある。従って、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前は、第1水温と第2水温との間の差分に基づく判定の精度が悪化してしまうおそれがある。このため、判定手段は、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前は、第1水温の増加傾向(つまり、所要時間と判定用時間との大小関係)に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定することが好ましい。
一方で、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過した後には、内燃機関の暖機が進んでいる可能性が相対的に高いことに起因して、第1水温がある程度増加していると想定される。そうすると、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前の状況が生ずる可能性は相対的に小さくなる。つまり、閉弁状態にある切替弁に故障が生じている場合に第1水温と第2水温との間の差分が相対的に大きくなると共に、閉弁状態にある切替弁に故障が生じていない場合に第1水温と第2水温との間の差分が相対的に小さくなる。このため、判定手段は、内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過した後は、第1水温と第2水温との間の差分に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定してもよい。
<3>
上述したように第1水温と第2水温との間の差分に基づいて閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを判定する冷却水制御装置の他の態様では、前記判定手段は、前記差分が所定閾値よりも大きい場合に、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じていると判定する。
この態様によれば、判定手段は、第1水温と第2水温との間の差分に基づいて、閉弁状態にある切替弁に故障が生じているか否かを好適に判定することができる。
<4>
開示の冷却水制御装置の他の態様では、前記切替弁は、(i)前記切替弁の状態が前記開弁状態である場合に、前記第1流量の前記冷却水が前記第1通路から前記第2通路へと流出するように、前記第1通路と前記第2通路との間の通路を開放する一方で、前記切替弁の状態が前記閉弁状態である場合に、前記第1通路と前記第2通路との間の通路を閉塞するバルブ部と、(ii)前記切替弁の状態が前記閉弁状態である場合に、前記第2流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる微小流出部とを備えており、前記判定手段は、前記所要時間が前記判定用時間よりも大きい場合に、前記微小流出部に故障が生じていると判定する。
この態様によれば、切替弁は、微小流出部(例えば、後述の微小流出孔や微小流出路)を備えているがゆえに、バルブ部が第1通路と第2通路との間の通路を閉塞している場合であっても、第2流量の冷却水を、第1通路から第2通路へと流出させることができる。このような切替弁に対して、判定手段は、微小流出部に故障が生じているか否かを好適に判定することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する、発明を実施するための形態から更に明らかにされる。
本実施形態の車両の構成(特に、冷却装置に関連する構成)を示すブロック図である。 本実施形態の切替弁の構成を示す断面図である。 エンジン水温が第1範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。 エンジン水温が第1範囲よりも高い第2範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。 エンジン水温が第2範囲よりも高い第3範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。 閉弁している切替弁に故障が生じている場合のエンジンの内部の冷却水の水温の分布状態及びエンジン水温の増加傾向、並びに、閉弁している切替弁に故障が生じていない場合のエンジンの内部の冷却水の水温の分布状態及びエンジン水温の増加傾向を示すグラフである。 閉弁している切替弁に故障が生じているか否かの第1判定動作の流れを示すフローチャートである。 水温増加予測カウンタ及び水温増加実カウンタと閉弁している切替弁における故障の有無との間の関係を示すグラフである。 閉弁している切替弁に故障が生じている場合のエンジン水温及びバイパス水温、並びに、閉弁している切替弁に故障が生じていない場合のエンジン水温及びバイパス水温を示すグラフである。 切替弁に故障が生じているか否かの判定動作の精度を示す表である。 閉弁している切替弁に故障が生じているか否かの第2判定動作の流れを示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための形態としての冷却装置10を備える車両1について、図面に基づいて説明する。
(1)車両の構成
はじめに、図1を参照して、本実施形態の車両1の構成(特に、冷却装置10に関連する構成)について説明する。図1は、本実施形態の車両1の構成(特に、冷却装置10に関連する構成)を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の車両1は、冷却装置10と、エンジン20と、ECU30とを備えている。
冷却装置10は、切替弁13と、電動WP(Water Pump:ウォータポンプ)16と、水温センサ17bと、水温センサ17wとを備えている。更に、冷却装置10は、排熱回収器11と、ヒータコア12と、ラジエータ14と、サーモスタット15とを備えていてもよい。また、冷却装置10は、冷却水通路18a及び冷却水通路18b、冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c及び冷却水通路181d、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c及び冷却水通路182d、並びに冷却水通路183a及び冷却水通路183bから構成される冷却水通路18を備えている。
電動WP16は、所望の流量の冷却水を吐出するポンプである。電動WP16が吐出した冷却水は、冷却水通路18aに流入する。冷却水通路18aは、冷却水通路181aと冷却水通路182aとに分岐する。
冷却水通路181aは、エンジン20に接続されている。エンジン20からは、冷却水通路181bが延びている。冷却水通路181bは、切替弁13に接続される冷却水通路181cと、ラジエータ14に接続される冷却水通路183aに分岐する。切替弁13からは、冷却水通路181dが延びている。冷却水通路181dは、排熱回収器11から延びる冷却水通路182bと合流すると共に、ヒータコア12に接続される冷却水通路182cに接続されている。ヒータコア12からは、サーモスタット15に接続される冷却水通路182dが延びている。サーモスタット15からは、電動WP16に接続される冷却水通路18bが延びている。つまり、電動WP16から吐出された冷却水は、冷却水通路18a、冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c、冷却水通路181d、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18bをこの順に通過することで、電動WP16へと戻る。つまり、冷却水通路18a、冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c、冷却水通路181d、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18bから、エンジン20を通過する(つまり、迂回しない)一方でラジエータ14を通過しない(つまり、迂回する)メイン通路が形成されている。尚、メイン通路は、上述した「第1通路」の一具体例である。
一方で、冷却水通路182aは、排熱回収器11に接続されている。排熱回収器11からは、冷却水通路182bが延びている。冷却水通路182bは、切替弁13から延びる冷却水通路181dと合流すると共に、ヒータコア12に接続される冷却水通路182cに接続されている。つまり、電動WP16から吐出された冷却水は、冷却水通路18a、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18bをこの順に通過することで、電動WP16へと戻る。つまり、冷却水通路18a、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18bから、エンジン20を通過しない(つまり、迂回する)バイパス通路が形成されている。尚、バイパス通路は、上述した「第2通路」の一具体例である。
他方で、ラジエータ14からは、サーモスタット15に接続される冷却水通路183bが延びている。つまり、電動WP16から吐出された冷却水は、冷却水通路18a、冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路183a、冷却水通路183b及び冷却水通路18bをこの順に通過することで、電動WP16へと戻る。つまり、冷却水通路18a、冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路183a、冷却水通路183b及び冷却水通路18bから、エンジン20を通過する(つまり、迂回しない)と共にラジエータ14も通過する(つまり、迂回しない)サブ通路が形成されている。
エンジン20は、供給される燃料と空気との混合気を燃焼させることによって動力を発生する装置である。例えば、エンジン20は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。また、エンジン20は、ハイブリッド車両等に搭載されてもよい。冷却水は、冷却水通路181aからエンジン20のエンジンブロックに流入する。エンジン20に流入した冷却水は、エンジン20内のウォータジャケットを通過する。ウォータジャケットを通過した冷却水は、エンジン20のエンジンヘッドから、冷却水通路181bへと流出する。ウォータジャケットは、エンジン20内のシリンダ(不図示)の周囲に設けられている。シリンダは、ウォータジャケットを通過する冷却水と熱交換を行う。その結果、エンジン20の冷却が行われる。
水温センサ17wは、エンジン20を通過した冷却水の水温(以下、適宜“エンジン水温”と称する)thwを測定する。特に、水温センサ17wは、エンジン20のウォータジャケットと切替弁13との間に位置する冷却水通路181bに設置されている。但し、水温センサ17wは、エンジン20のウォータジャケットと切替弁13との間に位置する冷却水通路181cに設置されてもよい。つまり、本実施形態では、エンジン水温thwとして、エンジン20のウォータジャケットと切替弁13との間に位置する冷却水通路181bを通過する冷却水の水温が用いられる。水温センサ17wが測定したエンジン水温thwは、ECU30に出力される。
排熱回収器11は、エンジン20からの排気ガスが通過する排気通路(不図示)上に設けられている。冷却水は、排熱回収器11の内部を通過する。排熱回収器11は、内部を通過する冷却水と排気ガスとの間で熱交換を行うことで、排気熱を回収する。つまり、排熱回収器11は、排気ガスの熱を用いて冷却水を加熱することができる。
ヒータコア12は、当該ヒータコア12の内部を通過する冷却水と空気との間で熱交換を行うことで、冷却水が有する熱を回収する。ヒータコア12が回収した熱によって暖められた空気は、例えば、暖房やデフロスタやデアイス等のために、ヒータブロア(不図示)と呼ばれる送風機によって車室内に送風される。
水温センサ17bは、ヒータコア12に流入してくる冷却水の水温(以下、適宜“バイパス水温”と称する)thbを測定する。特に、水温センサ17bは、切替弁13とヒータコア12の間に位置する冷却水通路182cに設置されている。但し、水温センサ17bは、切替弁13とヒータコア12の間に位置する冷却水通路181dに設置されていてもよい。つまり、本実施形態では、バイパス水温thbとして、切替弁13とヒータコア12との間に位置する冷却水通路182cを通過する冷却水の水温が用いられる。但し、バイパス水温thbとして、バイパス通路のうちの一部(例えば、冷却水通路182aや、冷却水通路182bや、冷却水通路182d)を通過する冷却水の水温が用いられてもよい。水温センサ17bが測定したバイパス水温thbは、ECU30に出力される。
切替弁13は、ECU30の制御の下で、弁体13a(図2(a)から図2(d)参照)の開閉状態を変えることができる弁(例えば、FCV:Flow Control Valve)である。例えば、切替弁13が閉弁されている場合には、冷却水通路181cから冷却水通路181dへの冷却水の流入が遮断される。この場合、冷却水通路181a、冷却水通路181b及び冷却水通路181c内では、冷却水が滞留する。一方で、切替弁13が開弁されている場合には、冷却水通路181cから冷却水通路181dへの冷却水の流入が許可される。この場合、エンジン20から冷却水通路181bに流出した冷却水は、冷却水通路181c及び冷却水通路181dを通過してヒータコア12に流入する。加えて、切替弁13は、ECU30の制御の下で、開弁時の弁体13aの開度を調整することができる。つまり、切替弁13は、切替弁13から冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量(実質的には、メイン通路における冷却水の流量)及び切替弁13から冷却水通路183aへと流出する冷却水の流量(実質的には、サブ通路における冷却水の流量)を調整することができる。
ここで、図2(a)から図2(d)を参照しながら、切替弁13の構成について説明する。図2(a)及び図2(b)は、切替弁13の構成の第1の例を示す断面図である。図2(c)及び図2(d)は、切替弁13の構成の第2の例を示す断面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、切替弁13は、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間の空隙を物理的に閉塞するための弁体13aと、冷却水が流れる方向(つまり、冷却水通路181cから冷却水通路181dに向かう方向)に沿って弁体13bを貫通する微小流出孔13bとを備えていてもよい。
この場合、切替弁13が閉弁されている場合には、弁体13aは、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間の空隙を物理的に閉塞する。従って、冷却水は、微小流出孔13bを介して、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する。一方で、切替弁13が開弁されている場合には、弁体13aは、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間に空隙(つまり、冷却水通路181cと冷却水通路181dとを接続する空隙)が形成されるように可動する。従って、冷却水は、微小流出孔13bに加えて又は代えて、弁体13aの周囲の空隙を介して、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する。このため、切替弁13が開弁されている場合に冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量は、切替弁13が閉弁されている場合に冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量よりも多くなる。
或いは、図2(c)及び図2(d)に示すように、切替弁13は、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間の空隙を物理的に閉塞するための弁体13aと、弁体13aを迂回して冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水を流出させることが可能な微小流出路13dとを備えていてもよい。
この場合、切替弁13が閉弁されている場合には、弁体13aは、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間の空隙を物理的に閉塞する。従って、冷却水は、微小流出路13cを介して、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する。一方で、切替弁13が開弁されている場合には、弁体13aは、冷却水通路181cと冷却水通路181dとの間に空隙(つまり、冷却水通路181cと冷却水通路181dとを接続する空隙)が形成されるように可動する。従って、冷却水は、微小流出路13cに加えて又は代えて、弁体13aの周囲の空隙を介して、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する。このため、切替弁13が開弁されている場合に冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量は、切替弁13が閉弁されている場合に冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量よりも多くなる。
尚、弁体13aの可動量に応じて、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと流出する冷却水の流量が適宜調整されてもよい。
また、図2(a)から図2(d)に示す切替弁13はあくまで一例であって、図2(a)から図2(d)に示す切替弁13とは異なる構造を有する切替弁13が用いられてもよい。但し、切替弁13は、閉弁されている場合であっても冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水を流出させることができる構造(例えば、上述した微小流出孔13bや、微小流出路13c、又はこれらと同様の作用を有する構造等)を有していることが好ましい。
再び図1において、ラジエータ14では、当該ラジエータ14の内部を通過する冷却水が外気によって冷却される。この場合、電動ファン(不図示)の回転により導入された風によって、ラジエータ14内の冷却水の冷却が促進される。
加えて、サーモスタット15は、冷却水の水温(例えば、エンジン水温thw)に応じて開閉する弁を含んでいる。典型的には、サーモスタット15は、冷却水の水温が高温である(例えば、所定水温以上である)場合に開弁する。この場合、サーモスタット15を介して冷却水通路183bと冷却水通路18bとが接続される。その結果、冷却水はラジエータ14を通過することとなる。これにより、冷却水が冷却され、エンジン20のオーバーヒートが抑制される。これに対して、冷却水の水温が比較的低温である(例えば、所定水温以上でない)場合には、サーモスタット15は閉弁している。この場合には、冷却水はラジエータ14を通過しない。これにより、冷却水の水温低下が抑制されるため、エンジン20のオーバークールが抑制される。
電動WP16は、電動式のモータを備えて構成され、このモータの駆動により冷却水を冷却水通路18内で循環させる。具体的には、電動WP16は、バッテリから電力が供給され、ECU30から供給される制御信号によって回転数などが制御される。なお、電動WP16の代わりに、エンジン20の作動とは関係なく又はエンジン20の作動と関連して動作可能で、且つ、ECU30によって制御可能な機械式のウォータポンプが用いられてもよい。
ECU(Electronic Control Unit)30は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備える。ECU30は、「冷却水制御装置」の一具体例であって、冷却装置10が備える切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。
(2)冷却装置における冷却水の循環の態様の具体例
続いて、図3から図5を参照しながら、冷却装置10における冷却水の循環の態様の具体例について説明する。図3は、エンジン水温thwが第1範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。図4は、エンジン水温thwが第1範囲よりも高い第2範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。図5は、エンジン水温thwが第2範囲よりも高い第3範囲にある場合の冷却水の循環の態様を示すブロック図である。
まず、エンジン水温thwが、エンジン20の暖機が完了していない第1範囲(例えば、T1℃未満の水温範囲)にある場合には、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令を、切替弁13に対して出力する。その結果、切替弁13は、閉弁する。更に、この場合には、サーモスタット15は閉弁している。従って、図3に示すように、冷却水通路181cから冷却水通路181dへ冷却水の流入及び冷却水通路183bから冷却水通路18bへの冷却水の流入が遮断される。このため、メイン通路を構成する冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c及び冷却水通路181d内では、冷却水が滞留する。同様に、サブ通路を構成する冷却水通路183a及び冷却水通路183b内では、冷却水が滞留する。他方で、バイパス通路を構成する冷却水通路18a、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18b内では、冷却水が循環する。尚、図3中の矢印は、冷却水が流れる方向を示している。
一方で、エンジン水温thwが、エンジン20の暖機が完了している一方でサーモスタット15が開弁しない第2範囲(例えば、T1℃以上且つT2(但し、T2>T1)℃以下の水温範囲)にある場合には、ECU30は、切替弁13を開弁させる指令を、切替弁13に対して出力する。その結果、切替弁13は、開弁する。更に、この場合には、サーモスタット15は閉弁している。従って、図4に示すように、冷却水通路181cから冷却水通路181dへ冷却水の流入が許容される。一方で、冷却水通路183bから冷却水通路18bへの冷却水の流入が遮断される。このため、メイン通路を構成する冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c及び冷却水通路181d内では、冷却水が循環する。同様に、バイパス通路を構成する冷却水通路18a、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18b内では、冷却水が循環する。他方で、サブ通路を構成する冷却水通路183a及び冷却水通路183b内では、冷却水が滞留する。他方で、尚、図4中の矢印は、冷却水が流れる方向を示している。
他方で、エンジン水温thwが、サーモスタット15が開弁する第3範囲(例えば、T2℃より大きい水温範囲)にある場合には、ECU30は、切替弁13を開弁させる指令を、切替弁13に対して出力する。その結果、切替弁13は、開弁する。更に、この場合には、サーモスタット15は開弁している。従って、図5に示すように、冷却水通路181cから冷却水通路181dへ冷却水の流入及び冷却水通路183bから冷却水通路18bへの冷却水の流入が許容される。このため、メイン通路を構成する冷却水通路181a、冷却水通路181b、冷却水通路181c及び冷却水通路181d内では、冷却水が循環する。同様に、サブ通路を構成する冷却水通路183a及び冷却水通路183b内では、冷却水が循環する。同様に、バイパス通路を構成する冷却水通路18a、冷却水通路182a、冷却水通路182b、冷却水通路182c、冷却水通路182d及び冷却水通路18b内では、冷却水が循環する。尚、図5中の矢印は、冷却水が流れる方向を示している。
(3)切替弁に故障が生じているか否かの判定動作の流れ
続いて、図6から図11を参照しながら、切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の流れについて説明する。特に、以下では、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の流れについて説明する。
尚、本実施形態では、閉弁している切替弁13を冷却水が通過することができなくなる(つまり、閉弁している切替弁13を介して、冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水が流出できなくなる)故障が、閉弁している切替弁13に生ずる故障であるものとする。このような故障は、例えば、上述した微小流出孔13bの詰まりや、上述した微小流出路13cの詰まりによって生じ得る。
(3−1)切替弁に故障が生じているか否かの第1判定動作
初めに、図6を参照しながら、切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の第1の例(以降、適宜“第1判定動作”と称する)について説明する。図6は、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のエンジン20の内部の冷却水の水温の分布状態及びエンジン水温thwの増加傾向、並びに、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合のエンジン20の内部の冷却水の水温の分布状態及びエンジン水温thwの増加傾向を示すグラフである。
第1判定動作では、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。というのも、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加傾向は、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加傾向と異なるからである。以下、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加傾向及び閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加傾向について説明する。
閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合には、切替弁13が備える微小流出孔13b(或いは、微小流出路13c)を介して冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水が流出する。つまり、メイン通路内で冷却水が滞留してしまう(言い換えれば、循環しなくなってしまう)ことがない。従って、図6(a)の点線で示すように、エンジン20の内部の冷却水(つまり、エンジンブロック及びエンジンヘッドに存在する冷却水)の水温のばらつき(つまり、冷却水が存在する位置に応じたばらつき)は相対的に小さくなる。但し、この場合であっても、典型的には、エンジン20の内部の冷却水の水温は、エンジン20への冷却水の流入口付近において最も低くなる。また、典型的には、エンジン20の内部の冷却水の水温は、エンジン20内を通過するにつれて高くなっていく。
更には、メイン通路内で冷却水が滞留してしまうことがないがゆえに、メイン通路を循環する冷却水は、エンジン20から熱を受けた後にそのままエンジン20から流出していく。従って、図6(b)の点線で示すように、エンジン20から流出してきた冷却水の水温に相当するエンジン水温thwは、エンジン20の熱を受けた冷却水のエンジン20からの円滑な流出に起因して、増加しやすい又は迅速に増加する傾向にある。つまり、エンジン水温thwは、エンジン20の内部の冷却水の水温の増加態様に合わせて迅速に増加する傾向にある。言い換えれば、エンジン20の内部の冷却水の水温の増加態様に対するエンジン水温thwの増加態様の応答遅れは、相対的に小さくなる傾向にある。
一方で、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合には、切替弁13が備える微小流出孔13b(或いは、微小流出路13c)を介して冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水が流出しなくなってしまう。このため、メイン通路内で冷却水が滞留してしまう(言い換えれば、循環しなくなってしまう)。従って、図6(b)の一点鎖線で示すように、エンジン20の内部の冷却水の水温のばらつきは相対的に大きくなる。典型的には、エンジン20の内部の冷却水の水温は、シリンダが存在するエンジン20の中央付近で最も高くなる。言い換えれば、エンジン20の内部の冷却水の水温は、シリンダが存在するエンジン20の中央から離れれば離れるほど低くなる。つまり、エンジン20の内部の冷却水の水温が増加しているにもかかわらず、エンジン水温thwが増加しにくい状況が生じ得る。
更には、メイン通路内で冷却水が滞留してしまうがゆえに、エンジン20の熱によって水温が相対的に高くなった冷却水がエンジン20から流出しなくなる又は流出しにくくなる。従って、エンジン20から流出してきた冷却水の水温に相当するエンジン水温thwは、エンジン20の内部に滞留している冷却水から当該冷却水を介して受ける熱伝導によって増加することになる。そうすると、図6(b)の一点鎖線で示すように、エンジン水温thwは、冷却水を介して受ける熱伝導の効率の悪さに起因して、増加しにくい又は迅速に増加しない傾向にある。つまり、エンジン水温thwは、エンジン20の内部における冷却水の水温の増加態様に対して遅れをもって増加する傾向にある。言い換えれば、エンジン20の内部における冷却水の水温の増加態様に対するエンジン水温thwの増加態様の応答遅れは、相対的に大きくなる傾向にある。
このように、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加傾向及び閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加傾向が異なる。このため、ECU30は、このようなエンジン水温thwの増加傾向の違いに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することができる。
以下、図7を参照しながら、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する第1判定動作の流れの一例について説明する。図7は、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの第1判定動作の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令を出力したか否かを判定する(ステップS11)。言い換えれば、EUC30は、開弁している切替弁13が、新たに閉弁されることになったか否かを判定する。
ステップS11の判定の結果、切替弁13を閉弁させる指令を出力していないと判定される場合には(ステップS11:No)、ECU30は、動作を終了する。この場合、ECU30は、定期的に又は非定期的に、図7に示す第1判定動作を繰り返し行ってもよい。
他方で、ステップS11の判定の結果、切替弁13を閉弁させる指令を出力したと判定される場合には(ステップS11:Yes)、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてからのエンジン水温thwの増加量の予測値に相当する水温増加予測カウンタΔtcntを算出する(ステップS12)。加えて、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてからのエンジン水温thwの増加量の実測値に相当する水温増加実カウンタΔthw(=現在のエンジン水温thw−切替弁13を閉弁させる指令が出力された時点でのエンジン水温thw)を算出する(ステップS13)。
ECU30は、水温増加予測カウンタΔtcntを、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加量と閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加量とを適切に識別するための指標値として用いる。このため、水温増加予測カウンタΔtcntは、例えば、閉弁している切替弁13に故障が生じていると仮定した場合におけるエンジン水温thwの増加量の予測値と、閉弁している切替弁13に故障が生じていると仮定した場合におけるエンジン水温thwの増加量の予測値との平均値(或いは、加重平均値)に相当する値であってもよい。
ECU30は、このような水温増加予測カウンタΔtcntを、エンジン水温thwの増加傾向に影響を与え得る任意のパラメータを引数とする所望の関数(或いは、所望のテーブル、マップ又はその他の任意の相関関係を示す任意の情報)に基づいて算出してもよい。エンジン水温thwを変動させ得る任意のパラメータとして、例えば、エンジン20の吸気量等が一例としてあげられる。
その後、ECU30は、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwのいずれが先に、判定用水温よりも大きくなるかを判定する(ステップS14及びステップS16)。尚、判定用水温は、切替弁13を閉弁させる指令が出力された時点でのエンジン水温thwよりも大きい任意の水温であってもよい。
ステップS14及びステップS16の判定の結果、水温増加実カウンタΔthwが先に判定温度よりも大きくなると判定される場合には(ステップS14:Yes)、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じていないと判定する(ステップS15)。
他方で、ステップS14及びステップS16の判定の結果、水温増加予測カウンタΔtcntが先に判定温度よりも大きくなると判定される場合には(ステップS14:No、且つ、ステップS16:Yes)、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じていると判定する(ステップS17)。
ECU30は、以上説明したステップS12からステップS16までの動作を、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwのうちのいずれか一方が判定温度よりも大きくなると判定されるまで繰り返し行う。
ここで、図8を参照しながら、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwと閉弁している切替弁13における故障の有無との間の関係について説明する。図8は、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwと閉弁している切替弁13における故障の有無との間の関係を示すグラフである。
図8に示すように、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合における水温増加実カウンタΔthwは、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合における水温増加実カウンタΔthwと比較して、増加しにくい傾向にある。その理由は上述した通りである。従って、水温増加実カウンタΔthwが水温増加予測カウンタΔtcntよりも先に判定用水温よりも大きくなる場合(図8の時刻t81における白丸参照)には、閉弁している切替弁13に故障が生じていない可能性が高いと想定される。一方で、水温増加予測カウンタΔtcntが水温増加実カウンタΔthwよりも先に判定用水温よりも大きくなる場合(図8の時刻t82における黒丸参照)には、閉弁している切替弁13に故障が生じている可能性が高いと想定される。
尚、図8を見て分かるように、判定用水温を過度に小さくし過ぎる(例えば、切替弁13を閉弁させる指令が出力された時点でのエンジン水温thwと判定温度との間の差分を小さくし過ぎると、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの判定が困難になりかねない。というのも、上述したように、エンジン20の内部における冷却水の水温の増加態様に対するエンジン水温thwの増加態様の応答遅れが存在するからである。従って、判定用水温は、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを好適に判定することができる程度の水温に設定されることが好ましい。
また、図8を見て分かるように、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwのいずれが先に判定用水温よりも大きくなるかの判定動作は、実質的には、水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間が所定値(例えば、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間)よりも大きいか否かの判定動作であると言える。この場合、水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt81−t80)が、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt82−t80)よりも小さい場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じていない可能性が高いと想定される。水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt83−t80)が、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt82−t80)よりも小さくない場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じている可能性が高いと想定される。従って、ECU30は、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間及び水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間を計測又は予測すると共に、これら2つの時間の大小関係を判定することで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。尚、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間は、上述した「判定用時間」の一具体例となる。また、水温増加実カウンタΔthwが判定温度よりも大きくなるまでに要する時間が、上述した「所要時間」の一具体例となる。
また、ECU30は、上述した態様とは異なる態様の判定動作を行うことで、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwのいずれが先に判定温度よりも大きくなるかの判定動作を間接的に行ってもよい。言い換えれば、EUC30は、上述した態様とは異なる態様の判定動作を行うことで、水温増加予測カウンタΔtcntが判定温度よりも大きくなるまでに要する時間と水温増加実カウンタΔthwが判定温度よりも大きくなるまでに要する時間との大小関係の判定動作を行ってもよい。要は、ECU30は、上述した閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加傾向と閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加傾向との間の違いを直接的に又は間接的に判定することができる任意の判定動作を行ってもよい。
例えば、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてから所定時間が経過した時点での水温増加実カウンタΔthwが所定値(例えば、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてから所定時間が経過した時点での水温増加予測カウンタΔtcnt)よりも大きいか否かを判定することで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。この場合、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてから所定時間が経過した時点での水温増加実カウンタΔthwが所定値よりも大きい場合(図8の時刻t81における白丸参照)には、閉弁している切替弁13に故障が生じていないと判定してもよい。一方で、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令が出力されてから所定時間が経過した時点での水温増加実カウンタΔthwが所定値よりも大きくない場合(図8の時刻t82における黒丸参照)には、閉弁している切替弁13に故障が生じていると判定してもよい。
以上説明したように、第1判定動作によれば、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することができる。特に、ECU30は、「エンジン20の内部の冷却水の水温に対して応答遅れを有する(つまり、遅れて増加する)エンジン水温thwの増加傾向が閉弁している切替弁13における故障の有無に応じて変わる」という特性に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することができる。従って、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを好適に判定することができる。
(3−2)切替弁に故障が生じているか否かの第2判定動作
続いて、図9及び図10を参照しながら、切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の第2の例(以降、適宜“第2判定動作”と称する)について説明する。図9は、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のエンジン水温thw及びバイパス水温thb、並びに、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合のエンジン水温thw及びバイパス水温thbを示すグラフである。図10は、切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の精度を示す表である。
第2判定動作では、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向(つまり、上述した水温増加実カウンタΔthw)に加えて又は代えて、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsens(=エンジン水温thw−バイパス水温thb)に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。
ここで、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する動作について説明する。
閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合には、切替弁13を介して冷却水通路181cから冷却水通路181dへと冷却水が流出する。このため、図9の点線で示すように、エンジン水温thw(つまり、切替弁13の上流側の冷却水の水温)とバイパス水温(つまり、切替弁13の下流側の冷却水の水温)thbとの間の差分ΔTsensは相対的に小さくなる。
一方で、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合には、メイン通路内に冷却水が滞留してしまう。このため、エンジン20の熱により、バイパス水温thbと比較してエンジン水温thwが増加しやすい。従って、図9の一点鎖線で示すように、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合には、エンジン水温thw(つまり、切替弁13の上流側の冷却水の水温)とバイパス水温(つまり、切替弁13の下流側の冷却水の水温)thbとの間の差分ΔTsensは相対的に大きくなる。
このため、ECU30は、差分ΔTsensが所定の判定用閾値よりも大きいか否かを判定することで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。具体的には、ECU30は、差分ΔTsensが所定の判定用閾値よりも大きい場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じていると判定する。一方で、ECU30は、差分ΔTsensが所定の判定用閾値よりも大きくない場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じていないと判定する。
第2判定動作では特に、ECU30は、エンジン20の始動を開始してからの経過時間に応じて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定するための具体的手法として、「エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作」及び「差分ΔTsensに基づく判定動作」のいずれかを選択する。
具体的には、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合には、本来、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensが相対的に大きくなるべき(例えば、所定閾値よりも大きくなるべき)であることは上述したとおりである。しかしながら、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い(例えば、所定時間よりも短い)場合には、エンジン20の暖機が進んでいる可能性が相対的に低いことに起因して、エンジン水温thwが相対的に増加しにくい又は相対的に緩やかに増加する。言い換えれば、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い場合には、エンジン水温thwが相対的に低い状態が維持されやすくなる。その結果、図9のグラフの相対的に左側の時間領域(特に、細い点線で囲んだ時間領域)に示すように、閉弁している切替弁13に故障が生じているがゆえに本来差分ΔTsensが相対的に大きくなるべきであるにも関わらず、差分ΔTsensが相対的に大きくならない(例えば、所定閾値よりも大きくならない)状況が生ずるおそれがある。つまり、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合であっても、差分ΔTsensが判定用閾値よりも大きくならない状況が生ずるおそれがある。従って、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い場合には、差分ΔTsensに基づく判定の精度が悪化してしまうおそれがある。このため、ECU30は、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い場合には、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することが好ましい。
一方で、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い(例えば、所定時間よりも長い)場合には、エンジン20の暖機が進んでいる可能性が相対的に高いことに起因して、エンジン水温thwがある程度増加していると想定される。そうすると、図9のグラフの相対的に右側の時間領域(特に、細い点線で囲んだ時間領域)に示すように、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合に差分ΔTsensが相対的に大きくなる(例えば、判定閾値よりも大きくなる)と共に、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合に差分ΔTsensが相対的に小さくなる(例えば、判定閾値よりも大きくならない)。従って、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い場合には、差分ΔTsensに基づく判定の精度が、誤判定してしまいかねないほどに悪化してしまうことは殆ど又は全くない。このため、ECU30は、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い場合には、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。
また、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い場合には、エンジン20の運転状態によっては、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合のみならず、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合においても、エンジン水温thwが増加しにくくなる状況が生じ得る。言い換えれば、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い場合には、エンジン20の運転状態によっては、閉弁している切替弁13に故障が生じている場合におけるエンジン水温thwの増加傾向と、閉弁している切替弁13に故障が生じていない場合におけるエンジン水温thwの増加傾向との間に明確な差異がなくなってしまう状況が生じ得る。つまり、エンジン水温thwの増加傾向(例えば、エンジン水温thwが増加しにくいという傾向)が、閉弁している切替弁13の故障に起因しているのか、又は、エンジン水温thwが既にある程度増加していることに起因しているのかを、ECU30が好適に区別することができない状況が生じ得る。従って、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長い場合には、エンジン20の運転状態によっては、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定の精度が悪化してしまう状況が生じ得る。
このようなエンジン水温thwの増加傾向の要因の好適な区別が困難になる状況は、エンジン20の出力が相対的に低い(或いは、所定出力よりも低い)場合に発生しやすい。なぜならば、エンジン20の出力が相対的に高い(或いは、所定出力よりも高い)場合には、エンジン20が発生する熱も高くなるがゆえに、エンジン水温thwが増加しにくいという状況が生じにくいからである。
従って、ECU30は、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長く且つエンジン20の出力が相対的に低い場合に、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。一方で、ECU30は、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長く且つエンジン20の出力が相対的に高い場合には、エンジン水温thwの増加傾向及びエンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensのうちの少なくとも一方に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。
以上説明した「閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の精度」と、「エンジン20の始動を開始してからの経過時間」と「エンジン20の出力」との間の関係は、図10にまとめられている。
図10に示すように、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い(例えば、所定時間より短い)場合には、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度は、誤判定するおそれが殆ど又は全くない程度に高くなる。一方で、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づく判定動作の精度は、誤判定してしまいかねないほどに低くなりかねない。
また、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長く(例えば、所定時間より長く)且つエンジン20の出力が相対的に低い(或いは、所定出力よりも低い)場合には、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づく判定動作の精度は、誤判定するおそれが殆ど又は全くない程度に高くなる。一方で、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度は、誤判定してしまいかねないほどに低くなりかねない。
また、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に長く(例えば、所定時間より長く)且つエンジン20の出力が相対的に高い(或いは、所定出力よりも高い)場合には、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度は、誤判定するおそれが殆ど又は全くない程度に高くなる。一方で、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づく判定動作の精度は、誤判定してしまいかねないほどに低くはならないものの、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度よりは低くなる。
従って、ECU30は、図10に示す「閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の精度」と、「エンジン20の始動を開始してからの経過時間」と、「エンジン20の出力」との間の関係を考慮しながら、適切な態様で閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することが好ましい。以下、図11を参照しながら、エンジン水温thwの増加傾向及びエンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する第2判定動作の流れの一例について説明する。図11は、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの第2判定動作の流れを示すフローチャートである。尚、上述した第1判定動作と同一の動作については、同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
図11に示すように、第2判定動作においても、ECU30は、切替弁13を閉弁させる指令を出力したか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11の判定の結果、切替弁13を閉弁させる指令を出力したと判定される場合には(ステップS11:Yes)、ECU30は、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短いか否か(例えば、所定時間よりも短いか否か)を判定する(ステップS21)。
尚、所定時間として、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づく判定動作の精度が相対的に低い状態と相対的に高い状態とを適切に区別可能な値が用いられることが好ましい。このような所定時間は、図9及び図10に示す「エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づく判定動作の精度」と、「エンジン20の始動を開始してからの経過時間」との間の関係を考慮した上で、例えば実験やシミュレーション等によって予め定められていてもよい。
ステップS21の判定の結果、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短い(例えば、所定時間よりも短い)と判定される場合には(ステップS21:Yes)、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。言い換えれば、ECU30は、上述した第1判定動作を行うことで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する(ステップS12からステップS17)。
他方で、ステップS21の判定の結果、エンジン20が始動を開始してからの経過時間が相対的に短くない(例えば、所定時間よりも短くない)と判定される場合には(ステップS21:No)、続いて、ECU30は、エンジン20の出力が相対的に高いか否か(或いは、所定出力よりも高いか否か)を判定する(ステップS22)。
尚、所定出力として、エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度が相対的に低い状態と相対的に高い状態とを適切に区別可能な値が用いられることが好ましい。このような所定出力は、図9及び図10に示す「エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作の精度」と、「エンジン20の出力」との間の関係を考慮した上で、例えば実験やシミュレーション等によって予め定められていてもよい。
ステップS22の判定の結果、エンジン20の出力が相対的に高い(或いは、所定出力よりも高い)と判定される場合には(ステップS22:Yes)、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する。言い換えれば、ECU30は、上述した第1判定動作を行うことで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する(ステップS12からステップS17)。
但し、エンジン20の出力が相対的に高い(或いは、所定出力よりも高い)と判定される場合であっても、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に加えて又は代えて、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。
他方で、ステップS22の判定の結果、エンジン20の出力が相対的に高くない(或いは、所定出力よりも高くない)と判定される場合には(ステップS22:No)、ECU30は、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定する(ステップS23からステップS24)。具体的には、ECU30は、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensを算出する(ステップS23)。その後、ECU30は、ステップS23で算出した差分ΔTsensが判定用閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS24)。
尚、判定用閾値として、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを適切に判定することが可能な所望の値が用いられることが好ましい。このような判定用閾値は、図9に示す「エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsens」と、「切替弁13の故障の有無」との間の関係を考慮した上で、例えば実験やシミュレーション等によって予め定められていてもよい。
ステップS24の判定の結果、差分ΔTsensが判定用閾値よりも大きいと判定される場合には(ステップS24:Yes)、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じていると判定する(ステップS17)。
他方で、ステップS24の判定の結果、差分ΔTsensが判定用閾値よりも大きくないと判定される場合には(ステップS24:No)、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じていないと判定する(ステップS15)。
尚、上述の説明では、ECU30は、エンジン水温thwとバイパス水温thbとの間の差分ΔTsensに基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定している。しかしながら、ECU30は、差分ΔTsensの積算値や差分ΔTsensの単位時間当たりの変化量に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。つまり、ECU30は、差分ΔTsensの積算値や差分ΔTsensの単位時間当たりの変化量が所定の判定用閾値よりも大きいか否かを判定することで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。この場合、ECU30は、差分ΔTsensの積算値や差分ΔTsensの単位時間当たりの変化量が所定の判定用閾値よりも大きい場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じていると判定してもよい。
以上説明したように、第2判定動作によれば、ECU30は、エンジン水温thwの増加傾向に基づいて、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することができる。従って、第2判定動作においても、第1判定動作を行うことで享受される各種効果が好適に享受される。
第2判定動作では更に、ECU30は、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かの判定動作の精度に影響を与える要因を考慮した上で、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定するための具体的手法として、「エンジン水温thwの増加傾向に基づく判定動作」及び「差分ΔTsensに基づく判定動作」のいずれかを選択する。従って、ECU30は、より高精度に、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定することができる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う冷却水制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1 車両
10 冷却装置
11 排熱回収器
12 ヒータコア
13 切替弁
14 ラジエータ
15 サーモスタット
16 電動WP
17b、17w 水温センサ
18 冷却水通路
18a 冷却水通路
18b 冷却水通路
181a 冷却水通路
181b 冷却水通路
181c 冷却水通路
181d 冷却水通路
182a 冷却水通路
182b 冷却水通路
182c 冷却水通路
182d 冷却水通路
183a 冷却水通路
183b 冷却水通路
20 エンジン
30 ECU
ECU30は、水温増加予測カウンタΔtcntを、閉弁状態である切替弁に故障が生じていない場合のエンジン水温thwの増加量と閉弁状態である切替弁に故障が生じている場合のエンジン水温thwの増加量とを適切に識別するための指標値として用いる。このため、水温増加予測カウンタΔtcntは、例えば、閉弁している切替弁13に故障が生じていると仮定した場合におけるエンジン水温thwの増加量の予測値と、閉弁している切替弁13に故障が生じていないと仮定した場合におけるエンジン水温thwの増加量の予測値との平均値(或いは、加重平均値)に相当する値であってもよい。
また、図8を見て分かるように、水温増加予測カウンタΔtcnt及び水温増加実カウンタΔthwのいずれが先に判定用水温よりも大きくなるかの判定動作は、実質的には、水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間が所定値(例えば、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間)よりも大きいか否かの判定動作であると言える。この場合、水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt81−t80)が、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt82−t80)よりも小さい場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じていない可能性が高いと想定される。水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt83−t80)が、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間(例えば、図8のt82−t80)よりも小さくない場合には、閉弁している切替弁13に故障が生じている可能性が高いと想定される。従って、ECU30は、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間及び水温増加実カウンタΔthwが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間を計測又は予測すると共に、これら2つの時間の大小関係を判定することで、閉弁している切替弁13に故障が生じているか否かを判定してもよい。尚、水温増加予測カウンタΔtcntが判定用水温よりも大きくなるまでに要する時間は、上述した「判定用時間」の一具体例となる。また、水温増加実カウンタΔthwが判定温度よりも大きくなるまでに要する時間が、上述した「所要時間」の一具体例となる。

Claims (4)

  1. (i)内燃機関の内部を通過して冷却水を循環させる第1通路と、(ii)前記内燃機関の内部を通過することなく前記冷却水を循環させる第2通路と、(iii)前記内燃機関の下流側に配置され、且つ、指令に応じて、第1流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる開弁状態と前記第1流量よりも少ない第2流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる閉弁状態との間で状態を切り替える切替弁とを備える冷却装置を制御するための冷却水制御装置であって、
    前記第1通路のうち前記内燃機関と前記切替弁との間に位置する通路部分内の前記冷却水の第1水温を検出する検出手段と、
    前記切替弁の状態を前記開弁状態から前記閉弁状態に切り替える前記指令が出力されてから前記第1水温が前記第1水温よりも大きい判定用水温に到達するまでに要する所要時間が判定用時間よりも大きい場合に、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じていると判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする冷却水制御装置。
  2. 前記判定手段は、前記内燃機関が始動を開始してから所定時間を経過する前は、前記所要時間が前記判定用時間よりも大きいか否かに基づいて、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じているか否かを判定し、
    前記判定手段は、前記内燃機関が始動を開始してから前記所定時間を経過した後は、前記第1水温と前記第2通路内の前記冷却水の第2水温との間の差分に基づいて、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の冷却水制御装置。
  3. 前記判定手段は、前記差分が所定閾値よりも大きい場合に、前記閉弁状態にある前記切替弁に故障が生じていると判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の冷却水制御装置。
  4. 前記切替弁は、(i)前記切替弁の状態が前記開弁状態である場合に、前記第1流量の前記冷却水が前記第1通路から前記第2通路へと流出するように、前記第1通路と前記第2通路との間の通路を開放する一方で、前記切替弁の状態が前記閉弁状態である場合に、前記第1通路と前記第2通路との間の通路を閉塞するバルブ部と、(ii)前記切替弁の状態が前記閉弁状態である場合に、前記第2流量の前記冷却水を前記第1通路から前記第2通路へと流出させる微小流出部とを備えており、
    前記判定手段は、前記所要時間が前記判定用時間よりも大きい場合に、前記微小流出部に故障が生じていると判定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却水制御装置。
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