JPWO2014167673A1 - スクリーン装置 - Google Patents

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Abstract

スクリーン装置は、スクリーンと、スクリーンの面内における一の方向に沿った軸に平行であり、スクリーンの面から離間した第1の軸に沿った軸まわりと、スクリーンの面内における当該一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、スクリーンの面から離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、スクリーンを揺動させる駆動部と、を備える。

Description

本発明は、スクリーンを用いた技術分野に関する。
従来から、レーザースキャン型プロジェクタなどで像を生成する場合や、レーザースキャンエンジンを用いたヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイで中間像を生成する場合に、スクリーンが用いられている。また、そのようなスクリーンに関する技術として、スクリーンに投影される光をスクリーン上で拡散反射(若しくは拡散透過)させることで、視野角の拡大や観察可能範囲の拡大を図る技術が提案されている。更に、スクリーンにて光を拡散させることで発生するスペックル(反射面のランダムな凹凸に起因する干渉により発生する)を低減する技術が提案されている。例えば、スクリーン面を駆動(並進運動など)することで、スペックルを低減する技術が提案されている。
上記したようなスクリーンに関する技術は、例えば下記の特許文献1乃至7に開示されている。
特開平6−208089号公報 特開2005−338241号公報 特開2007−241023号公報 特開2012−247424号公報 特開2009−244590号公報 特許4303926号公報 米国特許第8031403号公報
従来のスクリーンを並進運動等させる技術では、スクリーン面内でスクリーンの回転が生じてしまう場合があった。スクリーン面内でスクリーンが回転すると、スペックル低減効果が低下するなどの不具合が発生する場合があるため、これを抑制することが望ましい。なお、このような課題については、「2.比較例の問題点」のセクションで詳細を説明する。
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、例えばスクリーンを並進運動等させる構成よりも、スペックルを効果的に低減することが可能なスクリーン装置を提供することを課題とする。
請求項に記載の発明では、スクリーン装置は、スクリーンと、前記スクリーンの面内における一の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第1の軸に沿った軸まわりと、前記スクリーンの面内における前記一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明では、スクリーン装置は、スクリーンと、前記スクリーンの面の法線方向に垂直な所定のトロイダル面に沿って、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、を備えることを特徴とする。
本実施例に係るスクリーン装置を適用した表示システムの具体例を示す。 本実施例に係るスクリーン装置の構成を示す。 本実施例に係るスクリーンの駆動方法を説明するための図を示す。 比較例1に係るスクリーン装置の構成を示す。 比較例2に係るスクリーン装置の構成を示す。 比較例1、2について補足説明するための図を示す。 スペックル低減効果を説明するための図を示す。 本実施例によればスクリーンが面内で回転しにくくなる理由を説明するための図を示す。 支持部に適用可能な種々の断面形状の例を示す。 x方向とy方向とで共振周波数を変える方法を説明するための図を示す。 変形例2に係る支持部の構成を示す。 変形例3に係るスクリーン装置の構成を示す。 変形例4に係るスクリーン装置の構成を示す。 変形例4の第1の例に係るスクリーンの駆動方法を説明するための図を示す。 変形例4の第2の例に係るスクリーンの駆動方法を説明するための図を示す。
本発明の1つの観点では、スクリーン装置は、スクリーンと、前記スクリーンの面内における一の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第1の軸に沿った軸まわりと、前記スクリーンの面内における前記一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、を備える。
上記のスクリーン装置では、スクリーンは、入射される光を拡散する拡散面などを有する。駆動部は、スクリーン面内における一の方向に沿った軸に平行であり、スクリーン面から離間した第1の軸に沿った軸まわりと、スクリーン面内における当該一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、スクリーン面から離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、スクリーンを揺動させる。例えば、駆動部は、第1の軸まわりのトルク及び第2の軸まわりのトルクをスクリーンに発生させることで、第1の軸及び第2の軸を仮想回転軸としてスクリーンを揺動させる。上記のスクリーン装置によれば、スクリーンを移動させると共に傾けるので、例えばスクリーンを並進運動等させる構成よりも、スペックルを効果的に低減することが可能となる。
上記のスクリーン装置の一態様では、前記スクリーンの面の法線方向に沿った軸と非平行に配置され、前記スクリーンを支持する支持部を更に備える。これにより、スクリーン面内でのスクリーンの回転を適切に抑制することができる。
上記のスクリーン装置において好適には、前記支持部は、前記一の方向に沿った軸と前記法線方向に沿った軸とで形成される面への投射形状、及び、前記他の方向に沿った軸と前記法線方向に沿った軸とで形成される面への投射形状の少なくとも一方が、前記法線方向に沿った軸と非平行になるように配置されている。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記スクリーンにおける前記第1の軸まわりの第1共振周波数と前記第2の軸まわりの第2共振周波数とが異なるように構成すると良い。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数の両方に基づいて前記駆動部を制御する制御部を更に有する。このように駆動部を制御することで、同時に2軸(第1の軸及び第2の軸)まわりの運動を適切にスクリーンに与えることができる。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記制御部は、前記スクリーンの面における前記第1の軸まわりの回転角速度と、前記スクリーンの面における前記第2の軸まわりの回転角速度とが同時に「0」にならないように、前記第1共振周波数と前記第2共振周波数との周波数比及び振幅比を設定して前記駆動部を制御する。これにより、2軸(第1の軸及び第2の軸)まわりの運動をより適切にスクリーンに与えることができ、スペックルを効果的に平均化することが可能となる。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数のいずれか一方に基づいて前記駆動部を制御する制御部を更に有する。つまり、第1共振周波数及び第2共振周波数のいずれか一方に基づいて、スクリーンを駆動しても良い。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記駆動部は、前記一の方向に沿った軸方向に力を付与すると共に、前記他の方向に沿った軸方向に力を付与する。これにより、第1の軸まわり及び第2の軸まわりにスクリーンを適切に揺動させることができる。
上記のスクリーン装置の他の一態様では、前記駆動部は、前記一の方向に沿った軸及び前記他の方向に沿った軸とは異なる軸方向に力を付与する。これによっても、第1の軸まわり及び第2の軸まわりにスクリーンを適切に揺動させることができる。また、当該態様によれば、駆動部を簡便に構成することができ、スクリーン装置の低コスト化を実現することが可能となる。
上記のスクリーン装置において好適には、前記支持部は、弾性体で構成され、前記スクリーンを4点で支持する。例えば、支持部は、スクリーンの四隅付近に設けられる。
また、好適には、前記弾性体は、前記一の方向に沿った長さと、前記他の方向に沿った長さとが異なる断面形状を有する。これにより、支持部における各方向での曲げ剛性(ばね定数)が異なるため、2つの異なる共振周波数を適切に実現することが可能となる。
本発明の他の観点では、スクリーン装置は、スクリーンと、前記スクリーンの面の法線方向に垂直な所定のトロイダル面に沿って、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、を備える。これによっても、スクリーンを移動させると共に傾けるので、例えばスクリーンを並進運動等させる構成よりも、スペックルを効果的に低減することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
1.本実施例に係るスクリーン装置
まず、本実施例に係るスクリーン装置について説明する。
1−1.システム構成
図1は、本実施例に係るスクリーン装置100を適用した表示システムの具体例を示している。図1(a)は、例えばレーザースキャン型のプロジェクタ200によって、スクリーン装置100のスクリーン1に画像(実像)を投影する表示システム400aを示している。図1(b)は、レーザースキャンエンジンなどを用いたプロジェクタ200から投影された画像により、スクリーン装置100のスクリーン1上に中間像を形成し、その中間像に対応する光をコンバイナ300で反射させることで画像を虚像として視認させる表示システム400bを例示している。
図1(a)及び(b)に示すように、スクリーン装置100は、主に、スクリーン1と、スクリーン1を駆動するアクチュエータとしての駆動部2と、駆動部2を制御するCPU(Central Processing Unit)などの制御部10と、を有する。スクリーン1は、反射型拡散面を有しており、入射される光(以下では適宜「ビーム」と呼ぶ。)を反射すると共に拡散するように機能する。なお、スクリーン1に反射型拡散面を適用することに限定はされず、反射型拡散面の代わりに透過型拡散面を適用しても良い。以下の説明では、反射型拡散面を有するスクリーン1を例に挙げる。
1−2.スクリーン装置の構成
図2は、本実施例に係るスクリーン装置100の構成を示す図である。図2では、左上にスクリーン装置100の正面図を示し、右上に正面図中の矢印Ar11方向から観察したスクリーン装置100の側面図を示し、左下に正面図中の矢印Ar12方向から観察したスクリーン装置100の側面図を示している。なお、後述するスクリーン装置の図においても正面図及び側面図の定義は同様であるものとする。
図2に示すように、本実施例に係るスクリーン装置100は、主に、スクリーン1と、駆動部2a、2bと、支持部3と、ベース4と、を有する。スクリーン1は、矩形形状の平面を有する略平板として構成されており、上記したプロジェクタ200からの光を反射させると共に拡散させる反射型拡散面を有する。反射型拡散面としては、公知の種々のものを適用することができる。スクリーン1は、その矩形の四隅付近に設けられた4つの支持部3によって支持され、支持部3を介してベース4に対して固定されている。スクリーン1と支持部3とベース4とは、離れ合わないように固定されている。
4つの支持部3は、それぞれ、ばね等の弾性体で構成され、スクリーン面の法線方向(以下では適宜「z方向」と呼ぶ。また、z方向に沿った軸を「z軸」と呼ぶ。)と非平行な方向にてスクリーン1からベース4に向かって延在している、つまりz軸に対して斜めに配置されている。より具体的には、支持部3は、xz平面への投射形状(図2の左下の側面図参照)が非平行となるように配置されていると共に、yz平面への投射形状(図2の右上の側面図参照)が非平行となるように配置されている。図2に示す例では、2つの支持部3についてのxz平面への投射形状及びyz平面への投射形状の両方が「ハ」の字型となっている。1つの例では、4つの支持部3のそれぞれのz軸に対する傾き度合いが同じになるように、4つの支持部3が配置される。なお、xz平面への投射形状及びyz平面への投射形状の両方が非平行となるように支持部3を配置することに限定はされず、xz平面への投射形状及びyz平面への投射形状のいずれか一方のみが非平行となるように支持部3を配置しても良い。
スクリーン1は、上記のような支持部3によって、z軸に垂直な所定のトロイダル面に沿って移動するように支持されている。つまり、スクリーン1は、x軸に略平行なX’軸まわり(以下ではX’軸まわりの方向を適宜「β方向」と呼ぶ。)と、y軸に略平行なY’軸まわり(以下ではY’軸まわりの方向を適宜「α方向」と呼ぶ。)とに揺動可能に支持部3で支持されている。更に、スクリーン装置100では、z軸まわりの共振周波数が、X’軸まわり及びY’軸まわりの共振周波数よりも高い周波数に設定されている。
ここで、x軸は、スクリーン1の重心Gを通り、スクリーン1における1つの辺の長さ方向に沿った軸であり、y軸は、スクリーン1の重心Gを通り、スクリーン1における当該1つの辺に垂直な辺の長さ方向に沿った軸である。X’軸及びY’軸は、それぞれ、そのようなx軸及びy軸に略平行な仮想な回転軸であり、スクリーン1から離れた場所に位置する、具体的にはスクリーン面の前方(ベース4と逆側)に位置する。つまり、X’軸及びY’軸は、xy平面内に存在しない。なお、スクリーン1は、一様な面密度に構成されており、当該スクリーン1の矩形の中心位置と重心Gの位置とが一致するものとする。
X’軸は、本発明における「第1の軸」の一例に相当し、Y’軸は、本発明における「第2の軸」の一例に相当する。また、X’軸まわりの共振周波数は、本発明における「第1共振周波数」の一例に相当し、Y’軸まわりの共振周波数は、本発明における「第2共振周波数」の一例に相当する。
駆動部2a、2bは、図1に示した駆動部2を構成し、ほぼ重心Gを通る力でスクリーン1を駆動する。具体的には、駆動部2aは、x軸に概ね沿った方向の力Fをスクリーン1に対して付与し、駆動部2bは、y軸に概ね沿った方向の力Fをスクリーン1に対して付与する。より詳しくは、駆動部2a、2bは、それぞれ、スクリーン1に対して固定されており(つまりスクリーン1と常に接触した状態になっている)、スクリーン1を押す力及びスクリーン1を引く力を付与する。上記したようにX’軸及びY’軸がxy平面内に存在しないため、動部2a、2bの駆動により、スクリーン1はX’軸まわりのトルク及びY’軸まわりのトルクで駆動されることとなる。なお、駆動部2a、2bには、電磁型や静電型や電歪型など種々の形式を適用することができる。また、駆動部2a、2bは、前述した制御部10(図1参照)によって制御される。
1−3.スクリーンの駆動方法
図3を参照して、本実施例におけるスクリーン1の駆動方法について説明する。図3(a)に示すように、仮想回転軸としてのY’軸まわりの角度、つまりα方向における角度を「角度α」と定義すると共に、仮想回転軸としてのX’軸まわりの角度、つまりβ方向における角度を「角度β」と定義する。本実施例では、制御部10は、そのような角度α及び角度βが図3(b)〜(d)に示すようなリサージュ図形を描くように、駆動部2aによる駆動力(x方向の駆動力)と駆動部2bによる駆動力(y方向の駆動力)との振幅比及び周波数比を制御する。
図3(b)は、振幅比が「1:1」であり、周波数比が「1:1.5」である場合に、角度α及び角度βが描くリサージュ図形を示している。この場合には、「α=sin(ωt)」であり、「β=sin(1.5ωt)」である。図3(c)は、振幅比が「1:1」であり、周波数比が「0.5:1」である場合に、角度α及び角度βが描くリサージュ図形を示している。この場合には、「α=sin(0.5ωt)」であり、「β=sin(ωt)」である。図3(d)は、角度αと角度βとの振幅比が「1:1」であり、角度αと角度βとの周波数比が「1:1」である場合に、角度α及び角度βが描くリサージュ図形を示している。この場合には、「α=sin(ωt)」であり、「β=sin(ωt)」である。
本実施例では、制御部10は、スクリーン1におけるα方向(Y’軸まわり)の回転角速度dα/dt及びβ方向(X’軸まわり)の回転角速度dβ/dtの両方が同時に「0」にならないように、駆動部2aによる駆動力と駆動部2bによる駆動力との振幅比及び周波数比を設定する。例えば、図3(b)及び図3(c)に示したリサージュ図形が得られるような振幅比及び周波数比を設定する。図3(d)に示したリサージュ図形では、両端でα方向及びβ方向の両方とも回転角速度が「0」となるため、そのようなリサージュ図形となる振幅比及び周波数比を採用しない。
なお、駆動部2aによる駆動力と駆動部2bによる駆動力との振幅比及び/又は周波数比に代えて、あるいは振幅比及び周波数比に加えて、駆動部2aによる駆動力と駆動部2bによる駆動力との位相差を制御しても良い。
2.比較例の問題点
次に、本実施例と比較するための比較例を挙げ、その比較例の問題点について説明する。ここでは、スクリーン1からの光の射出角の拡大及びスペックル低減のために、スクリーン1をその面内方向に並進運動させる比較例1、2を挙げる。
2−1.比較例1
図4は、比較例1に係るスクリーン装置100x1の構成を示す図である。比較例1に係るスクリーン装置100x1では、スクリーン1をx方向及びy方向に並進運動させるために、円弧状の形態を有する板ばねとしての支持部3x1によってスクリーン1を支持する(右上に示した支持部3x1の拡大図参照)。支持部3x1は、x方向及びy方向に関しては、薄板ばねとして機能することで、xy平面内でスクリーン1を運動可能とする。他方で、支持部3x1は、z方向(紙面に垂直方向)に関しては、ばねの幅によってスクリーン1の運動を規制する。
このような比較例1に係るスクリーン装置100x1には、以下のような問題がある。まず、比較例1に係るスクリーン装置100x1では、重心Gまわり(θ方向)の回転運動(つまりスクリーン1の面内回転)を規制することができない。また、並進運動の共振周波数と回転運動の共振周波数とが近い周波数となる。また、共振周波数での駆動は、並進運動の共振周波数と回転運動の共振周波数とが近いため、回転運動を極力排除する必要がある。これは、スクリーン1の面内で速度むらが生じるためである(詳細は図6で説明する)。更に、並進運動を実現するためには、駆動力F、Fが重心Gを通る必要があるので、駆動機構2a、2bの精密な位置調整が必要となる。
2−2.比較例2
図5は、比較例2に係るスクリーン装置100x2の構成を示す図である。比較例2に係るスクリーン装置100x2では、x方向及びy方向にスクリーン1を並進運動させるために、平行ばねとしての支持部3x2を4つ用いてスクリーン1を支持する。
このような比較例2に係るスクリーン装置100x2には、以下のような問題がある。まず、比較例2に係るスクリーン装置100x2では、重心Gまわり(θ方向)の回転運動(つまりスクリーン1の面内回転)を規制することができない。また、並進運動の共振周波数と回転運動の共振周波数とが近い周波数となる。また、共振周波数での駆動は、並進運動の共振周波数と回転運動の共振周波数とが近いため、回転運動を極力排除する必要がある。これは、スクリーン1の面内で速度むらが生じるためである(詳細は図6で説明する)。更に、並進運動を実現するためには、駆動力F、Fが重心Gを通る必要があるので、駆動機構2a、2bの精密な位置調整が必要となる。
2−3.比較例1、2の補足
図6を参照して、上記した比較例1、2について補足する。図6(a)は、スクリーン1の重心駆動が実現されている場合を示している。具体的には、重心Gを通る駆動力Fがスクリーン1に付与されている場合を示している。この場合には、重心Gまわりのトルクは発生せず、スクリーン1は並進運動するので、スクリーン1内のどの位置の速度も等しい。例えば、重心Gでのy方向速度Vと、重心Gから距離L1だけ離れた2つの位置P1、P2でのy方向速度VP1、VP2とは等しい(V=VP1=VP2)。
図6(b)及び(c)は、スクリーン1が非重心駆動されている場合を示している。具体的には、図6(b)に示すように、重心Gから「ε」だけずれた位置から駆動力Fがスクリーン1に付与されている場合を示している。この場合には、図6(c)に示すように、重心駆動力Fと重心GまわりのトルクT(T=F*ε)との合成された表現と同様の運動となる。したがって、例えば、重心Gでのy方向速度Vと、位置P1でのy方向速度VP1と、位置P2でのy方向速度VP2とがそれぞれ異なってしまう(V≠VP1、V≠VP2、VP1≠VP2)。そのため、スクリーン1の中央付近ではスペックルが消滅する速度を実現していても、例えば位置P1では、速度が低いためにスペックルが消滅しないといった現象が生じる場合がある。実際は、x方向の運動についても回転運動は影響するため、スクリーン1の面内での回転運動は極力低減する必要がある。
3.本実施例の作用・効果
3−1.スペックル低減
図7は、スペックル(スペックルノイズ)の低減効果を説明するための図を示している。図7(a)〜(c)は、一様な強度分布を有する入射ビームがスクリーン1で拡散反射される様子を概略的に示している。このようにスクリーン1によりビームを拡散反射させると、視野角の拡大や観察可能範囲の拡大が実現される。
図7(a)は、スクリーン1を移動させずに固定する比較例を示している。この場合には、スクリーン1のランダムな凹凸(凹凸による位相差)に起因する干渉により、スクリーン1の凹凸に対応した強度分布が生じる、つまりスペックルが生じる。図7(b)は、スクリーン1を並進させる比較例を示している。この場合には、スクリーン1の凹凸に対応した強度分布が変化する。これにより、当該強度分布が平均化することで、スペックルが低減する。
図7(c)は、スクリーン1を移動させると共に傾ける(具体的にはスクリーン1をz軸に垂直な所定のトロイダル面に沿って移動させる)、本実施例を示している。本実施例では、高速(例えばリフレッシュレートより高い周波数)でスクリーン1を駆動することで、図7(b)に示した例と同様に、スクリーン1の凹凸に対応した強度分布を高速で変化させることで平均化する。ここで、本実施例によれば、スクリーン1を移動させると共に傾けるので、図7(b)に示した例よりも、効果的に強度分布を平均化することができる。つまり、本実施例によれば、スクリーン1を並進運動させる構成よりも、効果的にスペックルを低減することができる。
なお、本実施例では、スクリーン1を傾けるため光軸方向も変化するが、この影響も高速変位することで平均化することができる。また、入射ビームは平行光に近く、焦点深度が広いため、スポットぼけも無視することができる。
3−2.スクリーン面内の回転
ここでは、本実施例によればスクリーン面内(xy平面内)の回転を適切に抑制できることを説明する。本実施例では、図2に示したように支持部3をz方向と非平行に配置しているが、そのように支持部3を配置することで、スクリーン1が面内で回転しにくくなる。これについて、図8を参照して具体的に説明する。
図8は、スクリーン1の駆動時の動作を示している。図8(a)は、比較例におけるスクリーン1の動作例を示している。比較例では、本実施例と異なり、z方向と平行に配置された支持部3(平行ばね)を用いる。そのような支持部3で支持されたスクリーン1においては、並進運動及び回転運動のいずれの場合にも、運動時にスクリーン1はベース4と概ね水平な姿勢を維持する。つまり、例えば、スクリーン1を回転させることで、スクリーン1上の点a、b、c、dが点a’、b’、c’、d’に移動したとすると、点a’、b’、c’、d’からベース4までの距離ha’、hb’、hc’、hd’が等しくなる(ha’=hb’=hc’=hd’)。したがって、比較例では、スクリーン1を並進運動させた場合も、スクリーン1をθ方向に回転運動させた場合も、弾性体としての支持部3は同様の変形をして運動することとなる。そのため、比較例では、並進運動をしやすくすると回転運動もしやすくなるという問題がある。
図8(b)は、本実施例におけるスクリーン1の動作例を示している。本実施例では、比較例と異なり、z方向と非平行に配置された支持部3(非平行ばね)を用いる。ここでは、説明を簡単にするため、xz平面への投射形状のみが非平行となっている支持部3を示している(つまりyz平面への投射形状は平行になっている)。そのような支持部3で支持されたスクリーン1に回転が生じると、運動時にスクリーン1はスクリーン面がベース4に対して傾いた姿勢となる。つまり、例えば、スクリーン1を回転させることで、スクリーン1上の点a、b、c、dが点a’、b’、c’、d’に移動したとすると、点a’からベース4までの距離ha’と点c’からベース4までの距離hc’とが等しくなり、点b’からベース4までの距離hb’と点d’からベース4までの距離hd’とが等しくなるが、点a’、c’の距離ha’、hc’と点b’、d’の距離hb’、hd’とが異なるものとなる(ha’=hc’≠hb’=hd’)。そのような差異を吸収するため、弾性体としての支持部3をより変形させるための力が必要になる。したがって、本実施例によれば、x方向、y方向の並進運動はしやすく、θ方向の回転運動はしにくい、といったスクリーン1の支持に適した特性を得ることができる。
3−3.まとめ
以上をまとめると、本実施例によれば、スクリーン1を移動かつ傾けることで、より効果的にスペックルを低減することができる。また、本実施例によれば、z方向と非平行に配置された弾性体としての支持部3を用いることで、簡単な構成でスクリーン1の面内回転を制御することができるため、低コストで信頼性の高いスクリーン装置100を実現することが可能となる。
4.変形例
次に、上記した実施例の変形例について説明する。なお、下記の変形例は、任意に組み合わせて実施することができる。
4−1.変形例1
変形例1は、上記した実施例に係る支持部3についての他の例に関する。
図9は、上記した支持部3に適用可能な種々の断面形状の例を示している。具体的には、図9(a)に示す切断線D1―D2に沿った支持部3の断面形状の例を、図9(b)〜(d)に示している。図9(b)は、円形の断面形状を有する支持部3の例を示しており、図9(c)は、正方形の断面形状を有する支持部3の例を示しており、図9(d)は、矩形(長方形)の断面形状を有する支持部3の例を示している。
ここで、図9(d)に示したような矩形の断面形状を有する支持部3を用いた場合、x方向とy方向とで共振周波数を変えることができる。矩形の断面形状ではx方向の寸法とy方向の寸法とが異なるため、支持部3におけるx方向の曲げ剛性(ばね定数)とy方向の曲げ剛性(ばね定数)とが異なるので、x方向とy方向とで共振周波数が異なるものとなる。なお、適用したい2つの共振周波数に応じて、支持部3における矩形の寸法を設定すれば良い。
また、図9(b)、(c)に示すような円形や正方形の断面形状を有する支持部3(つまりx方向の寸法とy方向の寸法とが異ならないような断面形状を有する支持部3)を用いた場合にも、x方向とy方向とで共振周波数を変えることが可能である。これについて、図10を参照して説明する。
図10は、左側にx方向のばね定数fxを説明するための図(y方向に沿って観察した側面図)を示し、右側にy方向のばね定数fyを説明するための図(x方向に沿って観察した側面図)を示している。図10(a)に示すように、支持部3をz方向と平行に配置した場合には、x方向のばね定数fxとy方向のばね定数fyとが等しくなる。これに対して、支持部3をz方向と非平行に配置した場合には、x方向のばね定数fxとy方向のばね定数fyとが異なる傾向にある。例えば、図10(b)に示すように、xz平面への投射形状がz方向と平行となり、yz平面への投射形状がz方向と非平行となるように支持部3を配置した場合には、y方向のばね定数fyがx方向のばね定数fx以上となる。これは、支持部3がz方向に平行である状態では、支持部3には曲げ応力のみが生じるが、支持部3がz方向に非平行である状態では、支持部3には曲げ応力だけでなく圧縮伸張応力も生じるため変形しにくくなるからである(つまりトータルのばね定数が大きくなる)。また、図10(c)に示すように、支持部3の広がり角(平行度)をx方向とy方向とで異ならせても良い。こうすることで、円形や正方形の断面形状を有する支持部3を用いても、x方向とy方向とで異なる共振周波数を適切に実現することができる。
なお、円形や正方形の断面形状を有するばねとしての支持部3を用いた場合、取り扱いが楽であり、また、入手しやすい形状のため低コスト化を実現することができる。
4−2.変形例2
変形例2は、上記した実施例に係る支持部3についての更に他の例に関する。
図11は、変形例2に係る支持部3aの構成を示す図である。図11(a)に示すように、支持部3aは、低剛性弾性体3a1と、高剛性部材3a2とを有する。つまり、支持部3aは、実施例に係る支持部3と異なり、一部分のみが弾性体で構成されている。そのような支持部3aでは、図11(b)に示すように、スクリーン1の可動時には低剛性弾性体3a1のみが変形する。よって、リンクで結合された運動に近くなる。
4−3.変形例3
上記した実施例では、スクリーン1からベース4に向かって広がっていくように支持部3を配置していた、言い換えると、スクリーン1をベース4上に投射した領域の外側の位置に支持部3を接続させていた(図2参照)。変形例3では、こうする代わりに、スクリーン1からベース4に向かって狭まっていくように支持部を配置する、言い換えると、スクリーン1をベース4上に投射した領域内の位置に支持部を接続させる。
図12は、変形例3に係るスクリーン装置100bの構成を示す図である。図12に示すように、変形例3に係るスクリーン装置100bでは、スクリーン1からベース4に向かって狭まっていくように支持部3bが配置されている。具体的には、支持部3bは、スクリーン1をベース4上に投射した領域R1(側面図に示した太線参照)内の位置に接続されている。また、変形例3では、上記のような支持部3bを用いることに伴って、仮想回転軸としてのX’軸及びY’軸を、スクリーン面の後方(つまりベース4側)に設定する。このような変形例3に係るスクリーン装置100bも、上記した実施例に係るスクリーン装置100と同様に機能する。
4−4.変形例4
上記した実施例では、2つの駆動部2a、2bを用いていたが、変形例4では、1つの駆動部のみを用いる。
図13は、変形例4に係るスクリーン装置100cの構成を示す図である。図13に示すように、スクリーン装置100cは、2つの駆動部2a、2bの代わりに、1つの駆動部2cのみを有する点で、実施例に係るスクリーン装置100と異なる。スクリーン装置100cでは、駆動部2cは、x軸及びy軸と異なる軸方向に駆動力Fを発生する。この場合にも、上記した実施例と同様に、x軸に概ね沿った方向の力Fとy軸に概ね沿った方向の力Fとがスクリーン1に対して付与されることとなる。そのため、実施例と同様に、X’軸まわりのトルク及びY’軸まわりのトルクでスクリーン1が駆動されることで、スクリーン1はX’軸まわり及びY’軸まわりに揺動する、つまりz軸に垂直な所定のトロイダル面に沿って移動する。
このような変形例4に係るスクリーン装置100cによっても、スペックルを適切に低減することができる。したがって、変形例4に係るスクリーン装置100cによれば、1つの駆動部2cのみを用いるため、スペックルの低減を低コストで実現することができる。
ここで、x軸に対する、駆動力Fが付与される方向の傾きを「γ」とし、重心GのX’軸まわりの回転半径を「Rx」とし、重心GのY’軸まわりの回転半径を「Ry」とする。Rx、Ryが比較的小さい場合には、「γ=tan−1(Rx/Ry)」により得られたγが実現されるように、駆動部2cの設置位置やスクリーン1に対する駆動部2cの傾きなどを設計すると良い。こうすることで、X’軸まわりの角速度振幅とY’軸まわりの角速度振幅とをほぼ等しくし制御を容易にすることができる。
次に、図14及び図15を参照して、変形例4におけるスクリーン1の駆動方法について説明する。
図14は、変形例4の第1の例に係るスクリーン1の駆動方法を説明するための図を示している。図14(a)は、横軸に周波数を示し、縦軸にスクリーン1の角速度振幅を示している。太線で表したグラフG11は、X’軸まわり(β方向)についての周波数と角速度振幅との関係を示しており、細線で表したグラフG12は、Y’軸まわり(α方向)についての周波数と角速度振幅との関係を示している。また、周波数fは、X’軸まわりの回転運動の共振周波数を示しており、周波数fは、Y’軸まわりの回転運動の共振周波数を示している。
共振周波数fと共振周波数fとを異なる周波数に設定することで、共振周波数fに基づいてスクリーン1を駆動した場合には、ほぼX’軸まわりの回転運動が得られ、共振周波数fに基づいてスクリーン1を駆動した場合には、ほぼY’軸まわりの回転運動が得られる。また、共振周波数f及び共振周波数fに基づいてスクリーン1を駆動した場合には、X’軸まわり及びY’軸まわりの回転運動が得られる。したがって、変形例4の第1の例では、同時に2軸(X’軸及びY’軸)まわりの回転運動をスクリーン1に与えるべく、共振周波数f及び共振周波数fの周波数成分を有する信号を駆動部2cに入力する。
図14(b)、(c)は、共振周波数fと共振周波数fとの振幅比及び周波数比を制御した場合に、スクリーン1におけるY’軸まわり(α方向)の角度αとX’軸まわり(β方向)の角度βとが描くリサージュ図形の例を示している。図14(b)は、振幅比が「1:1」であり、周波数比が「1:1.5」である場合に、角度α及び角度βが描くリサージュ図形を示しており、図14(c)は、振幅比が「1:1」であり、周波数比が「0.5:1」である場合に、角度α及び角度βが描くリサージュ図形を示している。例えば図14(b)、(c)に示すリサージュ図形が得られるような共振周波数fと共振周波数fとの振幅比及び周波数比を設定すれば、X’軸まわり及びY’軸まわりの角速度を常に有する回転運動をスクリーン1に行わせることができ、スペックルを適切に平均化することが可能となる。
図15は、変形例4の第2の例に係るスクリーン1の駆動方法を説明するための図を示している。図15(a)は、図14(a)と概ね同様の図を示している。図14(a)と同一の符号を付した要素は、同一の意味を有するものとして説明を省略する。図15(a)では、縦軸に、X’軸まわりの速度成分とY’軸まわりの速度成分との位相(位相差)を更に示している。太い破線で表したグラフG21は、X’軸まわり(β方向)についての周波数と位相差との関係を示しており、細い破線で表したグラフG22は、Y’軸まわり(α方向)についての周波数と位相差との関係を示している。
変形例4の第2の例では、変形例4の第1の例と異なり、単一の周波数によってスクリーン1を駆動する。具体的には、変形例4の第2の例では、共振周波数f及び共振周波数fのいずれかによってスクリーン1を駆動する。また、変形例4の第2の例では、x軸に対して駆動力Fが付与される方向γ(図13参照)を、共振周波数f又は共振周波数fでのX’軸まわりの角速度振幅(Gx1又はGx2)とY’軸まわりの角速度振幅(Gy1又はGy2)との比に基づいて設定する。具体的には、共振周波数fで駆動する場合には「γ=tan−1(Gy1/Gx1)」より得られたγを適用し、共振周波数fで駆動する場合には「γ=tan−1(Gx2/Gy2)」より得られたγを適用する(なお、Gx1、Gx2、Gy1、Gy2はリニア表記している)。こうすることで、X’軸まわりの速度成分とY’軸まわりの速度成分とを概ね等しくすることができる。
上記のように共振周波数f又は共振周波数fでスクリーン1を駆動した場合、共振周波数f又は共振周波数fにおける各速度成分の位相差は90°であるため(図15(a)中のグラフG21、G22上の「○」参照)、図15(b)に示すようにスクリーン1は略円上軌道を動く。そのため、スペックルを適切に平均化することが可能となる。また、周波数が共振周波数f又は共振周波数fから多少ずれても、図15(c)に示すようにスクリーン1は楕円軌道を動くため(図15(c)は位相差が60°である場合を示している)、上記の効果は維持される。
好ましくは、効率の観点から、共振周波数f(共振周波数fよりも高い共振周波数)近傍で、共振周波数fよりも若干低い周波数を、駆動周波数として用いると良い。
5.適用例
本発明は、1つの例では、レーザープロジェクタのスクリーンに適用することができる。これにより、レーザー特有のスペックルが無く、高解像度で色再現性の良い画像を実現することができる。他の例では、本発明は、レーザースキャン型光源から中間像を生成するヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイに適用することができる。更に他の例では、本発明は、LCD(Liquid Crystal Display)やDLP(Digital Light Processing)の光源に適用することができる。これにより、色再現性の良いディスプレイを実現することができる。
1 スクリーン
2、2a、2b 駆動部
3 支持部
4 ベース
10 制御部
100 スクリーン装置
200 プロジェクタ
400a、400b 表示システム
請求項に記載の発明では、スクリーン装置は、スクリーンと、前記スクリーンの面内における一の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から当該面の法線方向に離間した第1の軸に沿った軸まわりと、前記スクリーンの面内における前記一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から当該面の法線方向に離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、を備えることを特徴とする。

Claims (12)

  1. スクリーンと、
    前記スクリーンの面内における一の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第1の軸に沿った軸まわりと、前記スクリーンの面内における前記一の方向と交差する他の方向に沿った軸に平行であり、前記スクリーンの面から離間した第2の軸に沿った軸まわりとに、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、
    を備えることを特徴とするスクリーン装置。
  2. 前記スクリーンの面の法線方向に沿った軸と非平行に配置され、前記スクリーンを支持する支持部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン装置。
  3. 前記支持部は、前記一の方向に沿った軸と前記法線方向に沿った軸とで形成される面への投射形状、及び、前記他の方向に沿った軸と前記法線方向に沿った軸とで形成される面への投射形状の少なくとも一方が、前記法線方向に沿った軸と非平行になるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のスクリーン装置。
  4. 前記スクリーンにおける前記第1の軸まわりの第1共振周波数と前記第2の軸まわりの第2共振周波数とが異なるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスクリーン装置。
  5. 前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数の両方に基づいて前記駆動部を制御する制御部を更に有することを特徴とする請求項4に記載のスクリーン装置。
  6. 前記制御部は、前記スクリーンの面における前記第1の軸まわりの回転角速度と、前記スクリーンの面における前記第2の軸まわりの回転角速度とが同時に「0」にならないように、前記第1共振周波数と前記第2共振周波数との周波数比及び振幅比を設定して前記駆動部を制御することを特徴とする請求項5に記載のスクリーン装置。
  7. 前記第1共振周波数及び前記第2共振周波数のいずれか一方に基づいて前記駆動部を制御する制御部を更に有することを特徴とする請求項4に記載のスクリーン装置。
  8. 前記駆動部は、前記一の方向に沿った軸方向に力を付与すると共に、前記他の方向に沿った軸方向に力を付与することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のスクリーン装置。
  9. 前記駆動部は、前記一の方向に沿った軸及び前記他の方向に沿った軸とは異なる軸方向に力を付与することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のスクリーン装置。
  10. 前記支持部は、弾性体で構成され、前記スクリーンを4点で支持することを特徴とする請求項2又は3に記載のスクリーン装置。
  11. 前記弾性体は、前記一の方向に沿った長さと、前記他の方向に沿った長さとが異なる断面形状を有することを特徴とする請求項10に記載のスクリーン装置。
  12. スクリーンと、
    前記スクリーンの面の法線方向に垂直な所定のトロイダル面に沿って、前記スクリーンを揺動させる駆動部と、
    を備えることを特徴とするスクリーン装置。
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