JPWO2014167599A1 - 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の引上式連続鋳造装置は、溶湯を保持する保持炉(101)と、保持炉に保持された溶湯の湯面近傍に設置され、溶湯が通過する溶湯通過部により、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材(102)と、溶湯通過部を通過した溶湯が凝固することにより形成された鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるノズル(106)と、を備えている。形状規定部材は、溶湯通過部の出口側の溶湯を冷却する冷却手段(2a)と、溶湯通過部の入口側の溶湯を保温する保温手段(2b)と、を備えている。溶湯通過部の端面形状は、湯面から引き上げられた溶湯の表面形状に沿って湾曲している。

Description

本発明は引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、鋳型を要しない画期的な引上式連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そして、形状規定部材は、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能であるから、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に記載の自由鋳造方法では、形状規定部材を介して導出された溶湯を冷却ガスによって冷却している。具体的には、凝固した直後の鋳物に冷却ガスを吹き付け、間接的に溶湯を冷却している。ここで、冷却ガス流量を増やす程、鋳造速度を高め、生産性を向上させることができる。しかしながら、冷却ガス流量を増やすと、形状規定部材から導出された溶湯が冷却ガスによって搖動し、鋳物の寸法精度や表面品質が劣化するという問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、
溶湯を保持する保持炉と、
前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記溶湯が通過する溶湯通過部により、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
前記溶湯通過部を通過した前記溶湯が凝固することにより形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるノズルと、を備え、
前記形状規定部材は、
前記溶湯通過部の出口側の前記溶湯を冷却する冷却手段と、
前記溶湯通過部の入口側の前記溶湯を保温する保温手段と、を備え、
前記溶湯通過部の端面形状が、前記湯面から引き上げられた前記溶湯の表面形状に沿って湾曲しているものである。
このような構成により、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造装置を提供することができる。
前記保温手段は、前記形状規定部材の下面に形成された断熱皮膜や前記溶湯通過部の前記入口側に形成されたヒーターを含むことが好ましい。
本発明の他の態様に係る引上式連続鋳造装置は、
溶湯を保持する保持炉と、
前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
前記形状規定部材を通過した前記溶湯が凝固することにより形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるノズルと、を備え、
前記形状規定部材は、
前記保持炉に保持された前記溶湯と接触する下部形状規定部材と、
前記下部形状記憶部材よりも上側に設けられ、通過する前記溶湯を冷却する冷却手段を有する上部形状規定部材と、を備えるものである。
このような構成により、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造装置を提供することができる。
前記冷却手段が、冷媒を流す流路であることが好ましい。
また、前記冷媒がガスであることが、安全上好ましい。
さらに、前記冷媒と前記冷却ガスとが同じガスであることが、設備を簡素化する上で好ましい。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、
保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材の溶湯通過部を通過させ、引き上げるステップと、
前記溶湯通過部を通過した前記溶湯から形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるステップと、を備え、
前記形状規定部材は、
前記溶湯通過部の出口側の前記溶湯を冷却する冷却手段と、
前記溶湯通過部の入口側の前記溶湯を保温する保温手段と、を備え、
前記溶湯通過部の端面形状が、前記湯面から引き上げられた前記溶湯の表面形状に沿って湾曲しているものである。
このような構成により、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造方法を提供することができる。
前記保温手段として、前記形状規定部材の下面に形成された断熱皮膜や前記溶湯通過部の前記入口側に形成されたヒーターを用いることが好ましい。
本発明の他の態様に係る引上式連続鋳造方法は、
保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させ、引き上げるステップと、
前記形状規定部材を通過した前記溶湯から形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるステップと、を備え、
前記形状規定部材は、
前記保持炉に保持された前記溶湯と接触する下部形状規定部材と、
前記下部形状記憶部材よりも上側に設けられた上部形状規定部材と、を備え、
前記上部形状規定部材は、通過する前記溶湯を冷却する冷却手段を備えているものである。
このような構成により、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造方法を提供することができる。
前記冷却手段として、冷媒を流す流路を用いることが好ましい。
また、前記冷媒をガスとすることが、安全上好ましい。
さらに、前記冷媒と前記冷却ガスとを同じガスとすることが、設備を簡素化する上で好ましい。
本発明により、鋳物の寸法精度や表面品質に優れるとともに生産性にも優れる引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを提供することができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。 実施の形態1の比較例に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102の平面図である。 実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102の側面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。 実施の形態3に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉101、形状規定部材102、支持ロッド104、アクチュエータ105、冷却ガスノズル106、引上機108を備えている。図1におけるxy平面は水平面を構成し、z軸方向が鉛直方向である。より具体的には、z軸のプラス方向が鉛直上向きとなる。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。ここで、保持炉の設定温度を上げると凝固界面の位置を上げることができ、保持炉の設定温度を下げると凝固界面の位置を下げることができる。なお、当然のことながら、溶湯M1は他のアルミニウム以外の金属や合金であってもよい。
形状規定部材102は、例えばステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図1の例では、形状規定部材102の下側の主面(下面)が湯面に接触するように配置されている。形状規定部材102は、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定するとともに、溶湯M1の表面に形成される酸化膜や溶湯M1の表面に浮遊する異物の鋳物M3への混入を防止する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が板状の中実鋳物である。
図2は、実施の形態1に係る形状規定部材102の平面図である。ここで、図1の形状規定部材102の断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、形状規定部材102は、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に溶湯が通過するための厚さt1×幅w1の矩形状の開口部(溶湯通過部103)を有している。なお、図2におけるxyz座標は、図1と一致している。
図1に示すように、溶湯M1は、その表面膜や表面張力により鋳物M3に追従して引き上げられ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通過する。すなわち、溶湯M1が形状規定部材102の溶湯通過部103を通過することにより、溶湯M1に対し形状規定部材102から外力が印加され、鋳物M3の断面形状が規定される。ここで、溶湯の表面膜や表面張力によって、鋳物M3に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との境界が凝固界面SIFである。
ここで、図3は、実施の形態1の比較例に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。図1と図3との比較から、実施の形態1に係る形状規定部材102は、比較例に係る形状規定部材2よりも厚く、保持溶湯M2の表面の略全体を覆っている。そのため、冷却ガスノズル106から鋳物M3に吹き付けられる冷却ガスによる保持溶湯M2の表面の搖動を抑制することができる。その結果、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。
また、従来よりも冷却ガスの流量を増やすことにより、鋳造速度を高め、生産性を向上させることができる。ここで、凝固界面SIFの位置が形状規定部材102に近い程、これらの効果も大きくなる。他方、鋳物M3の長手方向の形状の自由度は小さくなり、直線上に延びた鋳物M3になる。
また、比較例に係る形状規定部材2では、溶湯通過部3の下側の開口(入口)と上側の開口(出口)とが同じ大きさであり、溶湯通過部3の端面が主面に対して垂直かつ平坦である。これに対し、実施の形態1に係る形状規定部材102では、溶湯通過部103の入口が出口よりも一回り大きく、溶湯通過部103の端面が主面に対して斜めになっている。さらに、溶湯通過部103の端面は、湯面から引き上げられた保持溶湯M2の表面形状に沿って凸状に湾曲している。
なお、比較例に係る自由鋳造装置における形状規定部材2以外の構成要素は、実施の形態1に係る自由鋳造装置と同様であるため、説明を省略する。
形状規定部材102は、内部の上側に冷却手段を備えている。具体的には、形状規定部材102は、溶湯通過部103の上側(出口側)の近傍に冷却手段として冷媒流路2aを備えている。そのため、形状規定部材102を通過している溶湯通過部103の出口近傍の保持溶湯M2を効果的に冷却し、凝固界面SIFの位置を形状規定部材102の近くに維持することができる。
冷媒流路2aは、例えば、溶湯通過部103を取り囲むように環状に形成される。冷媒流路2aを流れる冷媒としては、冷却ガスノズル106から鋳物M3に吹き付ける冷却ガスと同様の冷却ガスを用いることが安全上好ましい。また、冷却ガスノズル106と冷媒流路2aとに流す冷却ガスを同一のガスにすれば、設備を簡素化することができ、好ましい。
他方、形状規定部材102は、形状規定部材102による溶湯M1の温度低下を抑制するため、下側に保温手段を備えている。形状規定部材102を通過する前の溶湯M1が低下すると、溶湯M1に好ましくない凝固片が発生し、鋳物の寸法精度や表面品質に悪影響を及ぼす。そこで、形状規定部材102は、下面に塗布された断熱性を有する塗型剤からなる断熱皮膜2bを保温手段として備えている。
塗型剤としては、例えば、バーミキュライト塗型材を用いることができる。バーミキュライト塗型材は、酸化ケイ素(SiO)、酸化鉄(Fe)、酸化アルミニウム(Al)等の耐火物微粒子を水に懸濁させた塗型材である。
断熱皮膜2bにより、これから形状規定部材102を通過する溶湯通過部103の入口近傍の溶湯M1を保温することができる。そのため、この溶湯M1の温度低下を抑制し、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。
支持ロッド104は、形状規定部材102を支持する。
アクチュエータ105には、支持ロッド104が連結されている。アクチュエータ105によって、支持ロッド104を介して形状規定部材102が上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動可能となっている。このような構成により、鋳造の進行による湯面の低下とともに、形状規定部材102を下方向に移動させることができる。また、形状規定部材102を水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を変化させることができる。
冷却ガスノズル(冷却部)106は、冷却ガス供給部(不図示)から供給される冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を鋳物M3に吹き付け、冷却する冷却手段である。冷却ガスの流量を増やすと凝固界面の位置を下げることができ、冷却ガスの流量を減らすと凝固界面の位置を上げることができる。なお、図示されていないが、冷却ガスノズル(冷却部)106も形状規定部材102の移動に合わせて、水平方向や上下方向に移動することができる。
スタータSTに連結された引上機108により鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスにより鋳物M3を冷却することにより、凝固界面近傍の保持溶湯M2が順次凝固し、鋳物M3が形成されていく。引上機108による引上速度を速くすると凝固界面の位置を上げることができ、引上速度を遅くすると凝固界面の位置を下げることができる。
次に、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造方法について説明する。
まず、スタータSTを降下させ、形状規定部材102の溶湯通過部103を通して、スタータSTの先端部を溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、表面膜や表面張力によって、スタータSTに追従して湯面から引き上げられた保持溶湯M2が形成される。図1に示すように、保持溶湯M2は、形状規定部材102の溶湯通過部103に形成される。つまり、形状規定部材102により、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータSTは、冷却ガスノズル106から吹き出される冷却ガスにより冷却されているため、保持溶湯M2が上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。このようにして、鋳物M3を連続鋳造することができる。
上述の通り、実施の形態1に係る自由鋳造装置では、形状規定部材102が保持溶湯M2の表面の略全体を覆っているため、冷却ガスによる保持溶湯M2の表面の搖動を抑制することができる。その結果、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。他方、従来よりも冷却ガスの流量を増やすことにより、鋳造速度を高め、生産性を向上させることができる。
また、形状規定部材102は、形状規定部材102を通過している溶湯通過部103の出口近傍の溶湯を冷却する冷却手段として冷媒流路2aを備えている。そのため、形状規定部材102を通過した保持溶湯M2を効果的に冷却し、凝固界面SIFの位置を形状規定部材102の近くに維持することができる。
さらに、形状規定部材102は、これから形状規定部材102を通過する溶湯通過部103の入口近傍の溶湯M1を保温する保温手段として断熱皮膜2bを備えている。そのため、形状規定部材102による溶湯M1の温度低下を抑制し、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。
(実施の形態1の変形例)
次に、図4、5を参照して、実施の形態1の変形例に係る自由鋳造装置について説明する。図4は、実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102の平面図である。図5は、実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102の側面図である。なお、図4、5におけるxyz座標も、図1と一致している。
図2に示された実施の形態1に係る形状規定部材102は、1枚の板から構成されていたため、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1は固定されていた。これに対し、実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102は、図4に示すように、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dを備えている。すなわち、実施の形態1の変形例に係る形状規定部材102は、複数に分割されている。このような構成により、溶湯通過部103の厚さt1、幅w1を変化させることができる。また、4枚の矩形状の形状規定板102a、102b、102c、102dは、同調してz軸方向に移動することができる。
図4に示すように、形状規定板102a、102bは、x軸方向に並んで対抗配置されている。また、図5に示すように、形状規定板102a、102bは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102a、102bの間隔が、溶湯通過部103の幅w1を規定している。そして、形状規定板102a、102bが、独立してx軸方向に移動可能であるため、幅w1を変化させることができる。なお、溶湯通過部103の幅w1を測定するために、図4、5に示すように、形状規定板102a上にレーザ変位計S1、形状規定板102b上にレーザ反射板S2が設けてもよい。
また、図4に示すように、形状規定板102c、102dは、y軸方向に並んで対抗配置されている。また、形状規定板102c、102cは、z軸方向には同じ高さで配置されている。形状規定板102c、102dの間隔が、溶湯通過部103の厚さt1を規定している。そして、形状規定板102c、102dが、独立してy軸方向に移動可能であるため、厚さt1を変化させることができる。
形状規定板102a、102bは、形状規定板102c、102dの上側に接触するように配置されている。
次に、図4、5を参照して、形状規定板102aの駆動機構について説明する。図4、5に示すように、形状規定板102aの駆動機構は、スライドテーブルT1、T2、リニアガイドG11、G12、G21、G22、アクチュエータA1、A2、ロッドR1、R2を備えている。なお、形状規定板102b、102c、102dも形状規定板102aと同様に駆動機構を備えているが、図4、5では省略されている。
図4、5に示すように、形状規定板102aは、x軸方向にスライド可能なスライドテーブルT1に載置、固定されている。スライドテーブルT1は、x軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG11、G12上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT1は、アクチュエータA1からx軸方向に延設されたロッドR1に連結されている。以上のような構成により、形状規定板102aは、x軸方向にスライドすることができる。
また、図4、5に示すように、リニアガイドG11、G12、及びアクチュエータA1は、z軸方向にスライド可能なスライドテーブルT2上に載置、固定されている。スライドテーブルT2は、z軸方向に平行して延設された1対のリニアガイドG21、G22上に、摺動自在に載置されている。また、スライドテーブルT2は、アクチュエータA2からz軸方向に延設されたロッドR2に連結されている。リニアガイドG21、G22、及びアクチュエータA2は、水平な床面や台座(不図示)などに固定されている。以上のような構成により、形状規定板102aは、z軸方向にスライドすることができる。なお、アクチュエータA1、A2として、油圧シリンダ、エアシリンダ、モータなどを挙げることができる。
(実施の形態2)
次に、図6を参照して、実施の形態2に係る自由鋳造装置について説明する。図6は、実施の形態2に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。なお、図6におけるxyz座標も、図1と一致している。実施の形態1に係る自由鋳造装置では、形状規定部材102が、その下側に保温手段として断熱皮膜2bを備えていた。これに対し、実施の形態2に係る自由鋳造装置では、形状規定部材202が、その下側に保温手段としてヒーター22bを備えている。
具体的には、形状規定部材202は、溶湯通過部103の入口近傍の溶湯M1を保温する保温手段としてヒーター22bを備えている。そのため、形状規定部材202による溶湯M1の温度低下を抑制し、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。ヒーター22bは、例えば、溶湯通過部103を取り囲むように環状に形成される。
また、実施の形態2に係る形状規定部材102も、実施の形態1に係る形状規定部材102と同様に、保持溶湯M2の表面の略全体を覆っている。そのため、冷却ガスによる保持溶湯M2の表面の搖動を抑制することができる。その結果、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。他方、従来よりも冷却ガスの流量を増やすことにより、鋳造速度を高め、生産性を向上させることができる。
さらに、実施の形態2に係る形状規定部材202も、実施の形態1に係る形状規定部材102と同様に、溶湯通過部103の上側(出口側)の近傍に冷却手段として冷媒流路2aを備えている。そのため、形状規定部材202を通過した保持溶湯M2を効果的に冷却し、凝固界面SIFの位置を形状規定部材202の近くに維持することができる。
その他の構成も実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
(実施の形態3)
次に、図7を参照して、実施の形態3に係る自由鋳造装置について説明する。図7は、実施の形態3に係る自由鋳造装置の模式的断面図である。なお、図7におけるxyz座標も、図1と一致している。実施の形態3に係る自由鋳造装置では、形状規定部材302が、上側に配置された上部形状規定部材21と下側に配置された下部形状規定部材22とから構成されている。換言すると、形状規定部材302が、上下方向において、上部形状規定部材21と下部形状規定部材22とに分割されている。
実施の形態1に係る形状規定部材102は、その下側に保温手段として断熱皮膜2bを備えていた。実施の形態3に係る形状規定部材302では、溶湯M1と接触している下部形状規定部材22が上部形状規定部材21から分割され、断熱されている。そのため、下部形状規定部材22が保温手段を備えていなくても、溶湯M1の温度低下を抑制し、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。なお、下部形状規定部材22が、実施の形態1に係る断熱皮膜2bや実施の形態2に係るヒーター22bなどの保温手段を備えていてもよいことは言うまでもない。
上部形状規定部材21は、保持溶湯M2の表面の略全体を覆っているため、冷却ガスによる保持溶湯M2の表面の搖動を抑制することができる。その結果、鋳物の寸法精度や表面品質を向上させることができる。他方、従来よりも冷却ガスの流量を増やすことにより、鋳造速度を高め、生産性を向上させることができる。
また、上部形状規定部材21も、実施の形態1に係る形状規定部材102と同様に、溶湯通過部103の近傍に冷却手段として冷媒流路2aを備えている。そのため、形状規定部材302を通過した保持溶湯M2を効果的に冷却し、凝固界面SIFの位置を形状規定部材302の近くに維持することができる。
その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
2a 冷媒流路
2b 断熱皮膜
21 上部形状規定部材
22 下部形状規定部材
22b ヒーター
101 溶湯保持炉
102、202、302 形状規定部材
102a〜102d 形状規定板
103 溶湯通過部
104 支持ロッド
105 アクチュエータ
106 冷却ガスノズル
108 引上機
A1、A2 アクチュエータ
G11、G12、G21、G22 リニアガイド
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
R1、R2 ロッド
S1 レーザ変位計
S2 レーザ反射板
SIF 凝固界面
ST スタータ
T1、T2 スライドテーブル

Claims (14)

  1. 溶湯を保持する保持炉と、
    前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記溶湯が通過する溶湯通過部により、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
    前記溶湯通過部を通過した前記溶湯が凝固することにより形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるノズルと、を備え、
    前記形状規定部材は、
    前記溶湯通過部の出口側の前記溶湯を冷却する冷却手段と、
    前記溶湯通過部の入口側の前記溶湯を保温する保温手段と、を備え、
    前記溶湯通過部の端面形状が、前記湯面から引き上げられた前記溶湯の表面形状に沿って湾曲している、引上式連続鋳造装置。
  2. 前記保温手段が、前記形状規定部材の下面に形成された断熱皮膜を含む、
    請求項1に記載の引上式連続鋳造装置。
  3. 前記保温手段が、前記溶湯通過部の前記入口側に形成されたヒーターを含む、
    請求項1に記載の引上式連続鋳造装置。
  4. 溶湯を保持する保持炉と、
    前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍に設置され、前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
    前記形状規定部材を通過した前記溶湯が凝固することにより形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるノズルと、を備え、
    前記形状規定部材は、
    前記保持炉に保持された前記溶湯と接触する下部形状規定部材と、
    前記下部形状規定部材よりも上側に設けられ、通過する前記溶湯を冷却する冷却手段を有する上部形状規定部材と、を備える、引上式連続鋳造装置。
  5. 前記冷却手段が、冷媒を流す流路である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  6. 前記冷媒がガスである、
    請求項5に記載の引上式連続鋳造装置。
  7. 前記冷媒と前記冷却ガスとが同じガスである、
    請求項6に記載の引上式連続鋳造装置。
  8. 保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材の溶湯通過部を通過させ、引き上げるステップと、
    前記溶湯通過部を通過した前記溶湯から形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるステップと、を備え、
    前記形状規定部材は、
    前記溶湯通過部の出口側の前記溶湯を冷却する冷却手段と、
    前記溶湯通過部の入口側の前記溶湯を保温する保温手段と、を備え、
    前記溶湯通過部の端面形状が、前記湯面から引き上げられた前記溶湯の表面形状に沿って湾曲している、引上式連続鋳造方法。
  9. 前記保温手段として、前記形状規定部材の下面に形成された断熱皮膜を用いる、
    請求項8に記載の引上式連続鋳造方法。
  10. 前記保温手段として、前記溶湯通過部の前記入口側に形成されたヒーターを用いる、
    請求項8に記載の引上式連続鋳造方法。
  11. 保持炉に保持された溶湯を、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させ、引き上げるステップと、
    前記形状規定部材を通過した前記溶湯から形成された前記鋳物に対し、冷却ガスを吹き付けるステップと、を備え、
    前記形状規定部材は、
    前記保持炉に保持された前記溶湯と接触する下部形状規定部材と、
    前記下部形状規定部材よりも上側に設けられた上部形状規定部材と、を備え、
    前記上部形状規定部材は、通過する前記溶湯を冷却する冷却手段を備えている、引上式連続鋳造方法。
  12. 前記冷却手段として、冷媒を流す流路を用いる、
    請求項8〜11のいずれか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  13. 前記冷媒をガスとする、
    請求項12に記載の引上式連続鋳造方法。
  14. 前記冷媒と前記冷却ガスとを同じガスとする、
    請求項13に記載の引上式連続鋳造方法。
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