JPWO2014156682A1 - 繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

フロア形成材と、横断面が閉断面に形成されたサイド形成材とが一体化された繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法であって、サイド形成材を、予め成形した成形体または予備成形体として作製し、該サイド形成材を型内の所定位置に配置し、フロア形成材を構成する強化繊維基材を、サイド形成材と少なくとも互いに異なる2面で接するように型内に配置し、該強化繊維基材に樹脂を注入、含浸して、樹脂が含浸されたフロア形成材とサイド形成材とを接合により一体化する方法、およびその方法により製造された繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。閉断面形状を有するサイド部が、確実かつ強固にフロア部と一体的に接合され、繊維強化樹脂製車両用構造体全体として高い機械特性を発現できる。

Description

本発明は、フロア部を形成するフロア形成材とフロア部の両側で車両前後方向に延びるサイド形成材とを一体化した繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法に関する。
車両のフロア構造体は、通常、金属で構成されている。例えば図10に車両幅方向に横断した方向の断面を示すように、金属の溶接などで、フロア部101とそのフロア部の両側で車両前後方向に延びるサイド部102(サイドシル部と呼ばれることもある。)とを一体化した車両用フロア構造体103が例示される。サイド部102は、車両用フロア構造体103全体の曲げ剛性や捩り剛性を高く確保するために、閉断面構造に構成されている。しかし、このような断面構造を有する車両用フロア構造体103を金属で構成する場合、とくにサイド部102において、ハット形断面形状の部材を互いに接合して中空構造を形成しなければならず、製造に手間がかかるという問題がある。また、ハット形断面部材同士を接合する場合、一般にスポット溶接で部分的に接合されるため、構造体103全体の剛性を高めにくい。
この場合、図10に示すように、ハット形断面部材同士が接合されたサイド部102では、接合面積が小さいと接合部等の強度が低くなり、構造体103全体の強度、剛性を確保することが難しくなる場合がある。また、図11に示すような横断面を有する繊維強化樹脂製の車両用フロア構造体111を、閉断面のサイド部112を含めて引き抜き成形することが考えられるが、この車両用フロア構造体111は図11の紙面と垂直の方向(つまり、車両の前後方向)に比較的長尺の構造体となるので、通常、略等断面でそのような長尺の部材を引き抜き成形することは困難である。
特許文献1、2には、閉断面のサイド部を繊維強化樹脂製の部材として作製する技術が開示されており、とくに特許文献1には、その繊維強化樹脂製サイド部を、水平方向に延びる一つの接合面にて、RTM(Resin Transfer Molding)法で成形される繊維強化樹脂製フロア部と接合、一体化した繊維強化樹脂製車両用フロア構造体が記載されている。
しかし、上記特許文献1に記載されているような繊維強化樹脂製車両用フロア構造体においては、閉断面形状の繊維強化樹脂製サイド部が、平面状に延びる一つの接合面のみで繊維強化樹脂製フロア部と接合されているので、フロア構造体全体でみた場合、サイド部とフロア部の接合強度が十分に高く確保されないおそれがあり、この接合部分での力の伝達特性、換言すれば、この部分の機械特性(とくに、曲げ剛性や捩り剛性)に不安が残る。
特開2010−155403号公報 特開2008−068587号公報
そこで本発明の課題は、上記のような従来技術における懸念点を払拭するために、閉断面形状を有する繊維強化樹脂製サイド部が、より確実にかつより強固に繊維強化樹脂製フロア部と接合され、構造体全体として高い曲げ剛性や捩り剛性等の機械特性を発現できるようにした、車両の軽量化が可能な繊維強化樹脂製車両用フロア構造体とその製造方法を提供することにある。
また、そのような繊維強化樹脂製車両用フロア構造体を、繊維強化樹脂製フロア部のRTM成形を介して容易にかつ確実に実現できる技術を提供することも本発明の課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法は、車両幅方向と車両前後方向に延びるフロア部を形成するためのフロア形成材と、該フロア部の車両幅方向両側部位で車両前後方向に延び、横断面が閉断面に形成されたサイド部を形成するためのサイド形成材とが一体化された繊維強化樹脂製車両用フロア構造体を製造する方法であって、前記サイド形成材を、前記サイド部の少なくとも一部を予め成形した成形体または予備成形体として作製し、該サイド形成材を型内の所定位置に配置し、前記フロア形成材を構成する強化繊維基材を、前記サイド形成材と少なくとも互いに異なる2面で接するように型内に配置し、該強化繊維基材に樹脂を注入、含浸し、前記強化繊維基材に樹脂が含浸された前記フロア形成材と前記サイド形成材とを接合により一体化することを特徴とする方法からなる。
このような本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法においては、サイド形成材は、予め成形した成形体(つまり、繊維強化樹脂成形体)または予備成形体(つまり、プリプレグや予備賦形された強化繊維基材等の繊維強化樹脂成形体用の予備成形体)として予め作製され、型内の所定位置(つまり、所定のサイド部を形成するための位置)に配置される。このサイド形成材に対し、該サイド形成材と少なくとも互いに異なる2面で接するように、フロア形成材を構成するための強化繊維基材が型内に配置され、その強化繊維基材に樹脂が注入、含浸され、フロア形成材のRTM成形が行われる。このRTM成形により、強化繊維基材に樹脂が含浸されたフロア形成材と上記サイド形成材とが注入樹脂による接合により一体化される。一体化されるフロア形成材とサイド形成材は、少なくとも互いに異なる2面で接合されることになるので、確実にかつ強固に接合されることになり、この少なくとも互いに異なる2面での接合を介して、構造体全体として高い曲げ剛性や捩り剛性等の機械特性が発現される。また、フロア形成材のRTM成形を利用して上記接合、一体化が行われるので、単なるフロア形成材のRTM成形のみの場合と同等の簡単な成形工程にて、目標とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体が容易にかつ確実に製造される。
上記本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法において、上記フロア形成材と上記サイド形成材とを接合により一体化するに際して、上記予め成形した成形体または予備成形体と、上記フロア形成材を構成する強化繊維基材との間に、接着剤の層を介在させることができる。接着剤の層の介在により、より確実で強固な接合、一体化が可能になる。接着剤層に用いる接着剤としては、例えば、フィルム接着剤を用いることができる。
また、本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法においては、閉断面のサイド部横断面形状は、適当な形状に設定可能であるが、フロア形成材とサイド形成材との接合の容易化を考慮すると、例えば角形閉断面形状に形成することが好ましい。
また、上記サイド形成材は、最終的に作製されるサイド部と同等の閉断面の横断面を有する形態に形成された成形体または予備成形体として作製しておくこともできるし、サイド形成材を、横断面に開放部を有する成形体または予備成形体として作製し、該サイド形成材とフロア形成材との一体化により、サイド部における目標とする閉断面の横断面を形成するようにすることもできる。いずれの方法においても、最終的に製造される繊維強化樹脂製車両用フロア構造体のサイド部が閉断面の横断面形状を有するようにすればよい。
また、本発明においては、上記予め成形した成形体または予備成形体を、上記フロア形成材を構成する強化繊維基材で囲い包むように配置することもできる。このようにすれば、フロア形成材とサイド形成材とのより確実で強固な接合、一体化が可能になる。
また、上記サイド部における閉断面の横断面部は、中空部のままとされてもよく、中空部内にコア材が配置された形態としてもよい。コア材が配置された形態では、成形体または予備成形体の所定横断面構造への成形を容易に行うことができる。また、フロア形成材のRTM成形の際に、先に型内に配置されているサイド形成材の断面形状を所定の形状に保ちやすくなる。
また、上記少なくとも互いに異なる2面としては、例えば、水平面に対し互いに異なる角度で広がる2面、例えば互いに隣接して異なる角度で広がる2面を含む形態とすることができる。この場合、隣接して互いに異なる角度で広がる2面のなす角度としては、例えば一方の面を水平面に対し0度の面とすると、他方の面は、水平面に対し好ましくは10〜120度の範囲内、より好ましくは30〜95度の範囲内、さらに好ましくは70〜90度の範囲内、とくに好ましくは75〜85度の範囲内とすることができる。とくに好ましい範囲として75〜85度の範囲内とし、他方の面の角度を75度以上とすることで、極力広い車室空間を確保することが可能になり、85度以下とすることで、サイド形成材成形時あるいはサイド部成形時の型抜きの容易性を確保することが可能になる。
また、上記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し同じ角度で広がる2面を含む形態を採用することもできる。すなわち、異なる位置で水平面に対し同じ角度で広がる2面でフロア形成材とサイド形成材が接合、一体化される形態である。このような形態においても、フロア形成材とサイド形成材が強固に接合、一体化され、かつ、フロア形成材のRTM成形のみの簡単な成形工程にて、目標とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体が容易にかつ確実に製造される。上記少なくとも互いに異なる2面に関しては、車両用フロア構造体に対して車両の上下方向、車幅方向に荷重がかかることを考慮すると、前述の水平面に対して互いに異なる角度で広がる2面を含む形態の方が、接合強度維持の面からは有利であり、好ましい。
また、上記サイド形成材は、車両前後方向に直線状に延びるものとは限らず、車両前後方向に非直線状に延びている形態を採用することもできる。すなわち、多くの車両においては、外側面が車両前後方向に曲線ラインを描くように延びる場合が多く、このような形態に対応できるようにしたものである。
また、車両用フロア構造体を構成する繊維強化樹脂の強化繊維としては、とくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維など、あるいはこれらの組み合わせを使用できるが、軽量で高強度、高剛性の車両用フロア構造体の製造を目指す点から、さらには強度設計の容易性を考慮すると、強化繊維に炭素繊維が使用されていることが好ましい。繊維強化樹脂のマトリックス樹脂としても、とくに限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用できる。
本発明は、車両幅方向と車両前後方向に延びるフロア部を形成するためのフロア形成材と、該フロア部の車両幅方向両側部位で車両前後方向に延び、横断面が閉断面に形成されたサイド部の少なくとも一部を形成するための予め成形されたサイド形成材とが、該サイド形成材の少なくとも互いに異なる2面で、前記フロア形成材の成形による接合により一体化されていることを特徴とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体についても提供する。
上記本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体においては、上記予め成形されたサイド形成材と、上記フロア形成材との間に、接着剤の層が介在されている形態を採用することができる。接着剤としては、例えばフィルム接着剤を使用できる。
また、本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体においては、上記サイド部の横断面が角形閉断面に形成されている形態を採用することができる。
また、上記サイド形成材の横断面が閉断面に形成されている形態を採用することができる。
また、上記サイド形成材の横断面が開放部を有している形態を採用することができる。
また、上記サイド形成材が、上記フロア形成材で囲い包まれている形態を採用することができる。
また、上記サイド部における閉断面の横断面の中空部は、中空形態のままとすることもできるし、中空部内にコア材が配置されている形態を採用することもできる。
また、上記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し互いに異なる角度で広がる2面を含む形態、少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し同じ角度で広がる2面を含む形態、これらの組み合わせ形態のいずれも採用可能である。
また、上記サイド部が車両前後方向に直線状に延びている形態、非直線状に延びている形態、これらの組み合わせ形態のいずれも採用可能である。
また、車両用フロア構造体を構成する繊維強化樹脂の強化繊維としては、とくに限定されず、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維など、あるいはこれらの組み合わせを使用できるが、前述したように、軽量で高強度、高剛性の車両用フロア構造体の製造を目指す点から、さらには強度設計の容易性を考慮すると、強化繊維に炭素繊維が使用されていることが好ましい。繊維強化樹脂のマトリックス樹脂としても、とくに限定されず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用できる。
このように、本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法によれば、閉断面形状を有する繊維強化樹脂製サイド部を、確実にかつ強固に繊維強化樹脂製フロア部と接合、一体化でき、軽量な車両用フロア構造体でありながら、車両用フロア構造体全体として高い曲げ剛性や捩り剛性等の機械特性を発現することができる。また、高い機械特性の目標とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体を、フロア形成材のRTM成形を利用して製造でき、製造の容易化をはかることもできる。
本発明の一実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略横断面図である。 図1の構造体と同等の構造体の概略部分横断面図である。 本発明の別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略部分横断面図である。 従来の金属製車両用フロア構造体およびその製造方法を示す概略横断面図である。 繊維強化樹脂製車両用フロア構造体を引き抜き成形することを想定した場合を説明するための概略横断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法を示している。図1は、車両前後方向を横断する方向でみた横断面(つまり、車両幅方向における断面)を示しており、図1において、1は、繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の全体を示している。本実施態様では、車両幅方向(図1の左右方向)と車両前後方向(図1の紙面と垂直の方向)に延びるフロア部2を形成するための繊維強化樹脂製のフロア形成材3と、フロア部2の車両幅方向両側部位で車両前後方向に延び、横断面が閉断面に形成されたサイド部4を形成するための繊維強化樹脂製のサイド形成材5とが一体化された繊維強化樹脂製車両用フロア構造体1が示されている。サイド形成材5は、一体化される前に、横断面が閉断面の成形体または予備成形体として作製され、本実施態様では、閉断面の中空部内にコア材6が配置された構造に構成されている。コア材6は、発泡体等の軽量な材料からなる。
コア材6を包み込んでいる略箱形横断面のサイド形成材5構成部は、繊維強化樹脂製であり、本実施態様では、その下部に、フロア部2の中央部方向に向けて延びるフランジ部7が延設されている。両側の予め成形されたサイド形成材5が成形型(図示略)のキャビティ内の所定位置に配置され、上記フロア形成材3を構成する強化繊維基材が、サイド形成材5の上記フランジ部7の上面、各サイド形成材5の斜面を形成している一側面8と、各サイド形成材5の上面9の互いに異なる3面で接するように型内に配置される。型内に樹脂(マトリックス樹脂)が注入され、型内に配置されている強化繊維基材に注入された樹脂が含浸され、樹脂が硬化されることにより、フロア形成材3がRTM成形される。このフロア形成材3のRTM成形を介して、強化繊維基材に樹脂が含浸されたこのフロア形成材3と上記サイド形成材5とが接合され、一体化されて、繊維強化樹脂製車両用フロア構造体1が作製される。
なお、フロア形成材3とサイド形成材5との接合部においては、例えば図2に示すように、サイド形成材5のフランジ部7に対向するフロア形成材3の部分と、それよりもフロア部2の中央部寄りのフロア形成材3の部分との間に、段差10を設けたような構造を採ることもできる。
図1に示したような実施態様においては、フロア形成材3とサイド形成材5とは、少なくとも互いに異なる2面で(本実施態様では3面で)接合、一体化されるので、両部材は確実にかつ強固に接合、一体化されることになり、繊維強化樹脂製車両用フロア構造体1全体として高い曲げ剛性や捩り剛性等の機械特性が発現されることになる。また、フロア形成材3のRTM成形を利用して上記接合、一体化が行われるので、単なるフロア形成材のRTM成形のみの場合と同等の簡単な成形工程にて、目標とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体1が容易にかつ確実に製造される。
また、上記フロア形成材3とサイド形成材5とが接合、一体化されための、少なくとも互いに異なる2面のなす角度θ(図1に図示)としては、例えばフロア形成材3の水平面形成部分を基準として0度形成面とした場合、前述の如く、他方の面がなす角度θは、水平面に対し好ましくは10〜120度の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは30〜95度の範囲内、さらに好ましくは70〜90度の範囲内、とくに好ましくは75〜85度の範囲内である。
また、上記フロア形成材3とサイド形成材5とが接合、一体化されための、少なくとも互いに異なる2面として、図3に別の実施態様を示すように、例えば、互いに隣接して異なる角度で広がる2面のみとする形態とすることもできる。図3に示す例では、サイド形成材11に、上記と同様のフランジ部12と、サイド形成材11の側面を形成する斜面部をそのまま上方に延設した延設側面部13が設けられており、フロア形成材14がこれらフランジ部12と、延設側面部13を含むサイド形成材11の側面部との互いに異なる2面に対し接合、一体化されている。
また、本発明においては、例えば図4に示すように、前述したようなフロア形成材3とサイド形成材5とを接合により一体化するに際して、前述の予め成形した成形体または予備成形体と、上記フロア形成材3を構成する強化繊維基材との間に、接着剤の層16を介在させることもできる。接着剤層16の介在により、フロア形成材3とサイド形成材5とのより確実で強固な接合、一体化が可能になる。接着剤層16に用いる接着剤としては、例えば、フィルム接着剤を用いることができる。
また、本発明においては、例えば図5に示すように、前述の予め成形した成形体または予備成形体を、フロア形成材17を構成する強化繊維基材で囲い包むように配置することもできる。このようにすれば、フロア形成材17とサイド形成材5とのより確実で強固な接合、一体化が可能になる。
また、本発明において、サイド形成材は、最終的に製造される繊維強化樹脂製車両用フロア構造体のサイド部が閉断面の横断面形状を有するように予め作製されていればよく、サイド形成材自体としては、横断面に開放部を有する成形体または予備成形体として作製しておくことも可能である。予め作製されるサイド形成材が、横断面に開放部を有する成形体または予備成形体として作製される場合を、図6〜図8に例示する。
図6に示す例では、サイド形成材21が、開放部22を有する成形体または予備成形体として予め作製され、このサイド形成材21に対してフロア形成材23がRTM成形を利用して接合、一体化され、最終的にサイド部の閉断面構造が完成される。フロア形成材23のRTM成形に際し、樹脂が含浸される強化繊維基材を型内で所定の形態に保つために、サイド形成材21内部に、とくにその開放部22部分において(つまり、閉断面構造を形成するための開放部22部分において)、例えば、風船型の膨縮可能な弾性体からなる中子を配置しておき、該中子内を加圧した状態でRTM成形を実施することができる。あるいは、開放部22を閉塞するように比較的厚手の樹脂フィルムを配置しておき、その樹脂フィルムで、フロア形成材23のRTM成形時にフロア形成材23側からかかる樹脂圧に対抗するようにRTM成形用の強化繊維基材を支持するようにすることも可能である。
図7に示す例では、サイド形成材31が、開放部32を有する成形体または予備成形体として予め作製され、サイド形成材31に、図3に示したのと同様に、水平方向に延びるフランジ部33と、斜め上方に延びる延設側面部34が設けられており、このサイド形成材31に対してフロア形成材35がRTM成形を利用して接合、一体化され、最終的にサイド部の閉断面構造が完成される。
図8に示す例では、サイド形成材41が、開放部42を有する略L字形の成形体または予備成形体として予め作製され、サイド形成材41の下部に、水平方向に延びるフランジ部43が設けられるとともに、上部にも水平方向に延びるフランジ部44が設けられており、このサイド形成材41に対してフロア形成材45がRTM成形を利用して接合、一体化され、最終的にサイド部の閉断面構造が完成される。
さらに、図9に示すように、サイド形成材51を、フロア形成材52の中央部に向けてより長く延びる形状に形成しておくこともできる。このようにすれば、サイド形成材51とフロア形成材52との接合部をより長くとることが可能になり、両部材の接合強度、ひいては構造体全体としての機械特性の向上をはかることが可能になる。さらにまた、機械特性の一層の向上をはかるために、サイド形成材51、フロア形成材52の少なくとも一方の適当な部位に、凹凸構造53を設けておくことも可能である。
以上の各実施態様は、あくまで例示であって、本発明は、特許請求の範囲に記載された構成のすべてを含むものである。
本発明に係る繊維強化樹脂製車両用フロア構造体およびその製造方法は、軽量化等を目標とするあらゆる車両に適用できる。
1 繊維強化樹脂製車両用フロア構造体
2 フロア部
3 フロア形成材
4 サイド部
5 サイド形成材
6 コア材
7 フランジ部
8 一側面
9 上面
10 段差
11、21、31、41、51 サイド形成材
12、33、43 フランジ部
13、34 延設側面部
14、17、23、35、45、52 フロア形成材
16 接着剤の層
22、32、42 開放部
44 フランジ部
53 凹凸構造

Claims (24)

  1. 車両幅方向と車両前後方向に延びるフロア部を形成するためのフロア形成材と、該フロア部の車両幅方向両側部位で車両前後方向に延び、横断面が閉断面に形成されたサイド部を形成するためのサイド形成材とが一体化された繊維強化樹脂製車両用フロア構造体を製造する方法であって、前記サイド形成材を、前記サイド部の少なくとも一部を予め成形した成形体または予備成形体として作製し、該サイド形成材を型内の所定位置に配置し、前記フロア形成材を構成する強化繊維基材を、前記サイド形成材と少なくとも互いに異なる2面で接するように型内に配置し、該強化繊維基材に樹脂を注入、含浸し、前記強化繊維基材に樹脂が含浸された前記フロア形成材と前記サイド形成材とを接合により一体化することを特徴とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  2. 前記予め成形した成形体または予備成形体と、前記フロア形成材を構成する強化繊維基材との間に、接着剤の層を介在させる、請求項1に記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  3. 前記接着剤がフィルム接着剤である、請求項2に記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  4. 前記サイド部の横断面を角形閉断面に形成する、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  5. 前記サイド形成材を、横断面が閉断面に形成された成形体または予備成形体として作製する、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  6. 前記サイド形成材を、横断面に開放部を有する成形体または予備成形体として作製し、該サイド形成材と前記フロア形成材との一体化により、前記サイド部における閉断面の横断面を形成する、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  7. 前記予め成形した成形体または予備成形体を、前記フロア形成材を構成する強化繊維基材で囲い包む、請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  8. 前記サイド部における閉断面の横断面の中空部内にコア材が配置されている、請求項1〜7のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  9. 前記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し互いに異なる角度で広がる2面を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  10. 前記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し同じ角度で広がる2面を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  11. 前記サイド部が車両前後方向に非直線状に延びている、請求項1〜10のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  12. 強化繊維に炭素繊維が使用されている、請求項1〜11のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体の製造方法。
  13. 車両幅方向と車両前後方向に延びるフロア部を形成するためのフロア形成材と、該フロア部の車両幅方向両側部位で車両前後方向に延び、横断面が閉断面に形成されたサイド部の少なくとも一部を形成するための予め成形されたサイド形成材とが、該サイド形成材の少なくとも互いに異なる2面で、前記フロア形成材の成形による接合により一体化されていることを特徴とする繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  14. 前記予め成形されたサイド形成材と、前記フロア形成材との間に、接着剤の層が介在されている、請求項13に記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  15. 前記接着剤がフィルム接着剤である、請求項14に記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  16. 前記サイド部の横断面が角形閉断面に形成されている、請求項13〜15のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  17. 前記サイド形成材の横断面が閉断面に形成されている、請求項13〜16のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  18. 前記サイド形成材の横断面が開放部を有している、請求項13〜17のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  19. 前記サイド形成材が、前記フロア形成材で囲い包まれている、請求項13〜18のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  20. 前記サイド部における閉断面の横断面の中空部内にコア材が配置されている、請求項13〜19のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  21. 前記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し互いに異なる角度で広がる2面を含む、請求項13〜20のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  22. 前記少なくとも互いに異なる2面として、水平面に対し同じ角度で広がる2面を含む、請求項13〜21のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  23. 前記サイド部が車両前後方向に非直線状に延びている、請求項13〜22のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
  24. 強化繊維に炭素繊維が使用されている、請求項13〜23のいずれかに記載の繊維強化樹脂製車両用フロア構造体。
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