JPWO2014155631A1 - モールド電動機および空調室外機 - Google Patents

モールド電動機および空調室外機 Download PDF

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Abstract

固定子8aにモールド樹脂を施して成るモールド固定子8と、前記モールド固定子8の内部に設けられる回転子10と、前記回転子10の回転子軸1を支持する一対の軸受11,12と、前記モールド固定子8の軸方向端部に形成された開口部の内周部2bに嵌め合わされ、中心部に形成された凹部13aによって前記軸受12の外輪12cを取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケット13と、を備えたモールド電動機100。

Description

本発明は、モールド電動機および空調室外機に関するものである。
従来より、電食による軸受不具合を防止するため軸受の外輪を支持する部材を樹脂などで覆い軸受に流れる軸電流を低減する構造を採用した電動機が提案されている。従来の電動機では、軸受と絶縁ブラケットとの分離防止を図るために固く嵌め合わせる必要があり、モータ組立における作業性が悪いという問題点があった。
例えば下記特許文献1に示される従来の電動機では、軸受ブラケットの絶縁材と接触する側に凹部が形成され、絶縁材にはこの凹部に対応する凸部が設けられ、絶縁材の凸部が軸受ブラケットの凹部に嵌合することにより、軸受と絶縁ブラケットとの分離が防止されつつ組み立て性が改善されている。
特許第3635948号公報
しかしながら、上記特許文献1に示される従来の電動機では、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所が複数存在する。例えば(1)軸受外輪を覆う樹脂部の内周部と軸受外輪とが接する部分や、(2)樹脂部の外側を覆う金属製のブラケットと樹脂部とが接する部分や、(3)モールドされた固定子の内周面と金属製のブラケットの外周面とが接する部分などである。このように回転子の位置決め箇所が多いほど(1)から(3)の各部の公差の積み上げによるバラツキに起因して、固定子の中心と回転子の中心との軸ずれや回転子の偏心が大きくなり、磁気吸引力がアンバランスになるなどして振動および騒音が増大するという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、振動および騒音を低減することができるモールド電動機および空調室外機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、固定子にモールド樹脂を施して成るモールド固定子と、前記モールド固定子の内部に設けられる回転子と、前記回転子の回転子軸を支持する一対の軸受と、前記モールド固定子の軸方向端部に形成された開口部の内周部に嵌め合わされ、前記軸受の外輪を取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケットと、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所を減らすことにより固定子の中心と回転子の中心との軸ずれや回転子の偏心を抑えるようにしたので、振動および騒音の悪化を低減することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るモールド電動機の側面図である。 図2は、図1に示される矢印Aの方向からみたモールド電動機の正面図である。 図3は、図2に示されるB−B矢視の断面図(図1に示されるモールド電動機の縦断面図)である。 図4は、従来のモールド電動機の縦断面図である。 図5は、図3に示される矢印Cの方向からみたブラケットの正面図である。 図6は、ブラケットの第1の変形例を説明するためブラケットの正面図である。 図7は、ブラケットの第2の変形例を説明するためモールド電動機の側面図である。 図8は、図1に示されるモールド電動機が搭載されたトップフロー型空調室外機の側面図である。
以下に、本発明に係るモールド電動機および空調室外機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るモールド電動機の側面図である。図2は、図1に示される矢印Aの方向からみたモールド電動機の正面図である。図3は、図2に示されるB−B矢視の断面図(図1に示されるモールド電動機の縦断面図)である。図4は、従来のモールド電動機の縦断面図である。図5は、図3に示される矢印Cの方向からみたブラケットの正面図である。図6は、ブラケットの第1の変形例を説明するためブラケットの正面図である。図7は、ブラケットの第2の変形例を説明するためモールド電動機の側面図である。図8は、図1に示されるモールド電動機が搭載されたトップフロー型空調室外機の側面図である。
本実施の形態に係るモールド電動機100は、主たる構成として、BMC(Bulk Molding Compound)などの熱硬化性の樹脂2で固定子鉄心8aと一体成形されたモールド固定子8と、固定子鉄心8aの内周部と対向して配置される複数の永久磁石を有する回転子10と、回転子10の軸中心部に固定される回転子軸1と、回転子軸1を支持する一対の軸受11,12と、一方の軸受12の外輪を支持すると共にモールド固定子8の軸方向の反負荷側からモールド固定子8の内径側に嵌め合わされる絶縁ブラケット13と、絶縁ブラケット13の反負荷側面に対向して配置され、かつ、モールド固定子8の反負荷側端部に固定されるブラケット3と、を有して構成されている。
回転子軸1には負荷が接続され、回転子10は固定子鉄心8aからの回転磁界によって回転力を得て回転子軸1にトルクを伝達して負荷を駆動する。図1にはモールド電動機100の負荷を接続する側が「負荷側」と表記され、負荷を接続しない側が「反負荷側」と表記されている。
樹脂2には例えば寸法の安定性が高いBMCが使用され、モールド固定子8の軸方向の反負荷側には開口部(図示せず)が形成される。
ブラケット3には、モールド電動機100を固定するための複数の取り付け穴3bが絶縁ブラケット13の角部(四隅)の近傍に設けられている(図2参照)。ブラケット3には複数の風穴3aが形成されている。これらの風穴3aは空力特性や放熱性の改善を目的として設けられているため、その位置、大きさ、数などは任意でよい。またブラケット3には、絶縁ブラケット13をブラケット3に固定する際に用いられるネジ6の挿入穴3eと、樹脂2の外周側から径外側に延びる複数の脚部2aにブラケット3を固定する際に用いられるネジ4の挿入穴3dとが形成されている(図3,5参照)。
ブラケット3は、絶縁ブラケット13およびモールド固定子8と対向する面(負荷側面3c)が平面状に形成されている。そして、ブラケット3は、ネジ4によって、絶縁ブラケット13の反負荷側面13fと樹脂2の脚部2aとに接するように固定される。本実施の形態に係るモールド電動機100では、絶縁ブラケット13によって回転子10の径方向の位置決めが行われており、ブラケット3では径方向の位置決めは不要である。従ってブラケット3は、後述するブラケット3A(図4参照)のような凹凸形状にする必要がなく、その負荷側面3cを平面で構成することができ、加工費を低減することができる。なお、ブラケット3を平面状に構成したことに伴う撓みを防止するためのリブ加工や、固定子鉄心8aの巻線に接続される配線をモールド固定子8の外部に引き出すための穴の加工などは、回転子10の径方向に対する位置決め精度に大きな影響を及ぼすものではないため加工費用の増加を招くことがない。
またブラケット3は、金属あるいは絶縁ブラケット13と同様の材料で製造してもよい。ブラケット3を金属で製造した場合、ブラケット3をBMCで製造した場合に比べて、回転子軸1の軸方向に対する強度を高めることができる。特に回転子軸1にファン20(図8参照)を取り付けた場合、回転子軸1の軸方向に大きな力がかかるため、絶縁ブラケット13だけでは軸方向の強度が不足する可能性がある。金属製のブラケット3を絶縁ブラケット13に固定することによって回転子軸1の軸方向に対する絶縁ブラケット13の強度を補うことができる。
なお、金属の板金をプレス加工してブラケット3を製造する場合、板金の厚みが大きくなる傾向にあるため、板金の厚みに比例して寸法公差が大きくなる。寸法精度を出すためにはプレス以外に別の機械加工を施す必要があるが、例えば板金のプレス精度を一般的な5%と考えたとき、板金厚さt=1mmの板金では加工精度A=0.05mmとなる。回転子10の偏心量が大きくなるに従って騒音が増加する傾向にあるため、回転子10と固定子鉄心8aとの間の径方向の空隙Gの5%以上の偏心量を許容することはできない。このことから、板金厚さt×5%<空隙G×5%(板金厚さt<空隙G)が必要となる。すなわち板金の厚さを空隙G以上にした場合、偏心量が5%を超えてしまうため、空隙G以上の厚さの板金でブラケット3を製造した場合、このブラケット3には精度を出すための後加工が必要になる。このように板金の厚さが大きくなった場合でもプレスの加工精度を上げることは可能であるが、プレス力が増加し、あるいは金型の摩耗が大きくなるなど、設備の大型化やメンテナンスの増加を招くため加工費が増加する。
本実施の形態に係るモールド電動機100では、絶縁ブラケット13によって回転子10の径方向の位置決めが行われており、ブラケット3では径方向の位置決めが不要である。従って、金属の板金を用いてブラケット3を製造した場合でも、ブラケット3に対しての径方向の位置決め精度を確保するための後加工が不要であり、モールド電動機100の製造コストの増加を招くことがない。
また、ブラケット3は鉄で構成した場合、同じ体積のアルミで製造したブラケット3に比べて、回転子軸1の軸方向に対する強度を高めることができる。特に回転子軸1にファン20を取り付けた場合、回転子軸1の軸方向に大きな力がかかるが、ブラケット3を鉄で構成することによって回転子軸1の軸方向に対する強度を高めることができる。
また、ブラケット3はアルミダイキャスト(金型鋳造)で構成してもよい。アルミは鉄に比べて比重が軽く、かつ、安価に形状を作り出すことができるものの、精度がでないため後加工が必要である。本実施の形態に係るモールド電動機100では、絶縁ブラケット13によって回転子10の径方向の位置決めが行われており、ブラケット3では径方向の位置決めは不要である。従って、アルミダイキャストでブラケット3を製造した場合でも、ブラケット3に対しての径方向の位置決め精度確保のための後加工が不要であり、モールド電動機100の製造コストを増加させることなく軽量化を図ることができる。
絶縁ブラケット13には、回転子10と対向する面(負荷側面13e)の中心部に負荷側から反負荷側に向かって突となる凹部13aが形成されている(図3参照)。
凹部13aは、その内径が軸受12の外輪12cの直径と略等しい大きさに形成されている。このことにより軸受12の外輪12cが絶縁ブラケット13の凹部13aに保持される。
絶縁ブラケット13の外周部13bは、その直径が、モールド固定子8の開口部における内周部2bの内径と略等しい大きさに形成されている。このことにより絶縁ブラケット13がモールド固定子8に保持される。なお、絶縁ブラケット13の外周部13bの寸法公差や凹部13aの内周部の寸法公差が大きい場合、径方向に対する回転子10の位置決め精度に影響を及ぼす。そのため絶縁ブラケット13の寸法は精度よく形成することが望ましい。
また、本実施の形態に係るモールド電動機100では、絶縁ブラケット13の反負荷側面13fにブラケット3が設置され、絶縁ブラケット13の挿入穴13dとブラケット3の挿入穴3eとにネジ6が挿入され、このネジ6がナット5(図1参照)に締め込まれることによってブラケット3が絶縁ブラケット13に固定される。特に回転子軸1にファン20を取り付けた場合、回転子軸1の軸方向に大きな力がかかるため、ブラケット3を絶縁ブラケット13に固定することによって、回転子軸1の軸方向に対する強度を高めることができる。
回転子10、絶縁ブラケット13、およびブラケット3をモールド固定子8に組み付ける場合、まず回転子軸1の負荷側に軸受11、12が圧入され、軸受11、12が圧入された回転子10をモールド固定子8の反負荷側の開口部からモールド固定子8の内部に挿入する。次に、絶縁ブラケット13に挿入されたネジ6をブラケット3の反負荷側面に露出させてこのネジ6にナット7が締め付けられる。その後、絶縁ブラケット13がモールド固定子8の内周部2bに嵌め込まれる。そして、モールド固定子8の脚部2aにネジ4が挿入され、ブラケット3の反負荷側面に露出したネジ4にナット5が締め付けられてモールド電動機100が完成する。
また、回転子1は磁石を含んでいるため、回転子10をモールド固定子8に組み付ける際、回転子10が固定子鉄心8aに引き付けられて傾いてしまう。この状態で回転子10の回転子軸1に、絶縁ブラケット13に設置された軸受12を組み付けた場合、モールド固定子8の中心と絶縁ブラケット13の中心とが偏心する。そのため、絶縁ブラケット13の負荷側面13eと絶縁ブラケット13の外周部13bとの間の角部13gが、モールド固定子8に干渉して組み立て性が悪化してしまう。そこで、本実施の形態に係るモールド電動機100では、この角部13gに面取り加工または丸取り加工が施されている。なお、面取りまたは丸取りは、その寸法が例えば前述した空隙G(図3参照)よりも大きな値となるように加工されている。このことにより、組み立て性を改善することができる。また、同じような加工をモールド固定子8の内周部2bの角部に施したり、絶縁ブラケット13の外周部13bとの間の角部13gとモールド固定子8の内周部2bの角部両方に施しても効果を示すことが出来る。
また、本実施の形態にかかるブラケット3は、その軸方向の厚さが空隙Gよりも大きな値となるように構成することが望ましい。前述したように空隙Gの5%以上の偏心量を許容することはできないため、ブラケット3は空隙G以上の厚さを確保することが望ましいが、その場合、ブラケット3の寸法精度を出すため後加工が必要になる。実施の形態に係るモールド電動機100では絶縁ブラケット13によって回転子10の径方向の位置決めが行われているため、ブラケット3では径方向の位置決めが不要である。従って、ブラケット3の厚さが空隙Gよりも大きな値となるように構成した場合でも、径方向の寸法精度を出すための後加工が不要であり、加工費を増加させることがない。
また、図3に示されるように絶縁ブラケット13の反負荷側面13fには、反負荷側(ブラケット3側)に向かって突となる突起13cが形成されている。またブラケット3には、この突起13cに対応した位置に窪み3fが形成されている。突起13cが窪み3fに嵌め合わされることにより、ブラケット3の径方向の位置ずれが防止され、ブラケット3を絶縁ブラケット13に組み付ける際の組み立て性が改善される。なお、突起13cおよび窪み3fは、組み立て性を確保するためのものであるので、ブラケット3の窪み3fの加工精度を上げる必要はなく、加工費用の増加を招くことがない。図示例の窪み3fはブラケット3を軸方向に貫通した穴状に形成されているが、窪み3fの形状は図示例に限定されるものではなく、貫通しない凹状に形成してもよい。
なお、窪み3fは以下のように構成してもよい。回転子軸1から軸方向にかかる力は、軸受12の外輪12cから絶縁ブラケット13に伝わるため絶縁ブラケット13の強度を確保する必要がある。そこで、図3,5に示されるように、窪み3fの直径dを、軸受12の外輪12cの外径Dより小さく形成することにより、外輪12cから絶縁ブラケット13側にかかる力をブラケット3で受けることができるため、回転子軸1の軸方向に対する絶縁ブラケット13の強度を補うことができる。
次に、電食の発生原理と電食を抑制する構造に関して説明する。モールド電動機100をインバータで駆動する場合、印加される電源に不平衡が生じ、あるいは固定子に施された各相の巻線に不平衡が生じることによって、インバータのスイッチングに伴い、回転子軸1の軸端間等に電圧が誘起される。この電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧を超えたとき、各軸受11,12の内部には微小な軸電流(放電電流)が流れる。そして、この軸電流が、軸受11,12の内部に電食を発生させる。電食が進行した場合、内輪12a、外輪12c、または転動体12bに、波状の摩耗現象が発生し、この摩耗現象に起因した異常音が電動機における不具合の主要因の1つとなっている。このような電食の発生を抑制するためには、軸電流の流路上に絶縁材を配設することによって軸電流を低減することが有効である。本実施の形態に係る回転電機100Aでは、電流を低減するため、回転子軸1の反負負荷側に配設される軸受12の外輪12cが絶縁ブラケット13で保持されている。
図4に示される従来のモールド電動機100Aでは金属製のブラケット3Aが用いられている。このブラケット3Aには、回転子10と対向する面の中心部に環状の円環部3A1が形成され、回転子10と対向する面の外周側に環状の円環部3A3が形成されている。円環部3A1の内周部3A2には絶縁ブラケット13Aが設けられ、円環部3A1の内径は絶縁ブラケット13Aの直径と略等しい大きさに形成されている。円環部3A3の外周部3A4は、その直径がモールド固定子8の開口部近傍の内周部2bの内径と略等しい大きさに形成されている。軸受12の外輪12cは絶縁ブラケット13の内周部3A2が保持され、さらに絶縁ブラケット13Aがブラケット3Aの円環部3A1に嵌め合わされる。従って軸電流の流路上に絶縁材が介在するため軸電流が低減される。
しかしながら、従来のモールド電動機100Aでは、径方向に対する回転子10の位置決めを行う箇所が3つ存在する。すなわちモールド電動機100Aの位置決め箇所としては、外輪12cを覆う絶縁ブラケット13Aの内周部13A2と外輪12cとが接する部分(位置決め箇所a)、絶縁ブラケット13Aの外周部13A1と円環部3A1の内周部3A2とが接する部分(位置決め箇所b)、さらに、樹脂2の内周部2bと円環部3A3の外周部3A4とが接する部分(位置決め箇所c)などが存在する。このように回転子10の位置決め箇所が多いほど、これらの位置決め箇所における公差の積み上げによるバラツキに起因して固定子鉄心8aの中心と回転子10の中心との軸ずれや回転子10の偏心が大きくなり、磁気吸引力がアンバランスになるなどして振動および騒音が増大する。
本実施の形態に係る回転電機100では、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所が従来のモールド電動機100Aよりも低減されている。具体的には、モールド電動機100の位置決め箇所としては、図3に示されるように凹部13aの内径部と外輪12cとが接する部分(位置決め箇所a)と、絶縁ブラケット13の外周部13bとモールド固定子8の内周部2bとが接する部分(位置決め箇所b)とが存在する。すなわち従来のモールド電動機100Aに比べて位置決め箇所が1つ低減される。位置決め箇所を減らすことによって、固定子鉄心8aの中心と回転子10の中心との軸ずれや回転子10の偏心を小さくすることができ、振動および騒音を抑えることができる。
なお、電食の影響を小さくするためには軸受11,12に流れる軸電流の低減が必要である。軸電流を低減するためには外輪12cと金属部分(ブラケット3)とをできる限り離すことが効果的である。そこで、図6に示されるブラケット3の窪み3fは、窪み外郭の一部3f1が外輪12cの外径Dをブラケット3に向かって投影してなる領域(点線部)の径内側に位置し、かつ、窪み外郭の他の部分3f2がこの領域の径外側に位置するように形成されている。この構成により、外輪12cから絶縁ブラケット13側にかかる力に対する強度を確保することができると共に、軸電流を低減することもできる。
また、出力が小さいため軸にかかる反力が小さい場合や電動機の自重が小さい場合には、図6の例よりも窪み3fの外径を大きくしてもよい。すなわち、窪み3fの外郭が、図6の点線で示される領域の径外側に位置するように形成してもよい。この構成により、軸受12の軸方向に位置する金属が図6の構成よりも少なくなり、軸電流を一層低減することができる。
また、ブラケット3の強度を改善するためには、図7に示されるようにブラケット3の一部を折り曲げた、あるいはブラケット3にリブ(図示せず)を設けることが有効である。図7に示されるブラケット3は、モールド固定子8と対向する位置よりも外側の2箇所が軸方向(図示例では負荷側)に折り曲げられている。この屈曲部3gによって回転子軸1の軸方向に対するブラケット3の強度を高めることができる。また、屈曲部3gの加工精度を上げる必要はなく、加工費用の増加を招くことがない。
また、本実施の形態ではネジ4を用いてブラケット3を固定する例を説明したが、ネジ4の代わりに接着やカシメでモールド固定子8にブラケット3を固定してもよい。ただしネジ4を用いた場合には組み立て性が向上すると共に締め付けの管理ができるため、ネジ4を用いてブラケット3を固定することが望ましい。
また、本実施の形態ではネジ6を用いて絶縁ブラケット13にブラケット3を固定しているが他の固定方法であってもよい。また、ブラケット3の材料に絶縁ブラケット13と同一の材料が用いられ、かつ、ブラケット3が絶縁ブラケット13と一体成形される場合にはネジ6が不要である。他の例としては、ブラケット3の材料が絶縁ブラケット13の材料とは異なる材料が用いられる場合でも、ブラケット3が絶縁ブラケット13と一体成形される場合にはネジ6が不要である。また、本実施の形態に係るモールド電動機100では、一例として絶縁ブラケット13の反負荷側面13fにブラケット3が設置されているが、絶縁ブラケット13をモールド固定子8に圧入することによって回転子軸1の軸方向の位置決めが可能であるため、例えば回転子軸1にかかる反力が小さい場合や電動機の自重が小さい場合にはブラケット3を省略してもよい。その場合でも例えばモールド固定子8の脚部2aに用いることにより室外機等にモールド電動機100を固定することができる。
また、絶縁ブラケット13の外周部13bにはモールド固定子8の内周部2b側に向かって突となる突起(図示せず)を設け、モールド固定子8の内周部2bには、この突起に対応した位置に窪みを設けてもよい。この突起が窪みに嵌め合わされることにより、絶縁ブラケット13の周方向の位置ずれが防止され、例えば固定子鉄心8aの巻線に接続される配線をモールド固定子8の外部に引き出すための穴の位置などが決まるため、組み立て性を改善することができる。
また、絶縁ブラケット13は、径方向に対する回転子10の位置決め精度に影響を及ぼすため、絶縁ブラケット13の寸法は精度よく形成することが望ましい。そこで、絶縁ブラケット13の材料には、成型時の収縮率や線膨張係数が小さいBMCを用いることが望ましい。BMCを用いることによって寸法の安定性がよくなり、他の樹脂に比べて高精度に絶縁ブラケット13を構成できる。
図8にはトップフロー型空調機に本実施の形態に係るモールド電動機100を用いた実施例が示されており、トップフロー型空調機は、筐体23の側面に設けられた熱交換器22と、熱交換器22に空気が通流するように筐体23の側面に設けられた空気吸込口24と、熱交換器22に通流した空気を室外機上面に排出する空気吹出口21と、室外機側面の空気を機内に取り込むと共にこの空気を空気吹出口21から機外へ排出するためのファン20と、熱交換器22とファン20との間に介在しファン20を回転させるファンモータであるモールド電動機100とを有している。そして、ブラケット3に形成された取り付け穴3b(図2参照)が筐体23に固定されることによってモールド電動機100がトップフロー型空調室外機に設置される。このように構成されたトップフロー型空調室外機では、室外機内の圧縮機(図示せず)が動作した際、熱交換器22に冷媒が循環し、この熱交換器22の周囲の空気と冷媒との間で熱交換が行われ、ファン20が回転することによって空気吸込口24から室外機内部に空気が取り込まれ、このときに生じる風が熱交換器22を通流することによって熱交換が促される。
トップフロー型空調機では上面に空気吹出口21が設けられ、モールド電動機100の回転子軸1が上面を向く構造である。従って、回転子10の自重や羽根25の反力が回転子軸1を通じて回転子軸1下部の軸受11,12に伝わる。そのため軸受11,12の油膜が薄くなり軸電流が流れやすくなる。また絶縁ブラケット13およびブラケット3(図3参照)の軸方向に対する強度を確保する必要がある。特にファンモータの負荷は羽根25であることから、トップフロー型空調機ではモータ以外の騒音が少ないため、モータの低騒音化が求められる。
トップフロー型空調機のファンモータとして本実施の形態に係るモールド電動機100を用いた場合、ブラケット3によって回転子軸1の軸方向に対する強度を確保することができると共に、回転子10の偏心を抑えて低騒音化を図ることができる。そのため、モールド電動機100はトップフロー型空調機に適した構造を有していると言える。
なお、本実施の形態で説明したブラケット3と絶縁ブラケット13の構造は軸受11側に適用してもよく、その場合でも上述した種々の効果と同様の効果を得ることができる。
以上に説明したように本実施の形態に係るモールド電動機100は、固定子8aにモールド樹脂を施して成るモールド固定子8と、モールド固定子8の内部に設けられる回転子10と、回転子10の回転子軸1を支持する一対の軸受11,12と、モールド固定子8の軸方向端部に形成された開口部の内周部2bに嵌め合わされ、軸受12の外輪12cを取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケット13と、を備える。この構成により、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所が従来のモールド電動機100Aよりも低減され、位置決め箇所を減らすことによって固定子鉄心8aの中心と回転子10の中心との軸ずれや回転子10の偏心を小さくすることができ、振動および騒音を抑えることができる。
なお、本実施の形態に示したモールド電動機および空調室外機は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは無論である。
以上のように、本発明は、モールド電動機および空調室外機に適用可能であり、特に、振動および騒音を低減することができる発明として有用である。
1 回転子軸、2 樹脂、2a 脚部、2b 内周部、3 ブラケット、3a 風穴、3b 取り付け穴、3c 負荷側面、3d,3e 挿入穴、3f 窪み、3f1 窪み外郭の一部、3f2 窪み外郭の他の部分、3g 屈曲部、3A ブラケット、3A1 円環部、3A2 内周部、3A3 円環部、3A4 外周部、4 ネジ、5 ナット、6 ネジ、7 ナット、8 モールド固定子、8a 固定子鉄心、9 永久磁石、10 回転子、11,12 軸受、12a 内輪、12b 転動体、12c 外輪、13 絶縁ブラケット、13a 凹部、13b 外周部、13c 突起、13d 挿入穴、13e 負荷側面、13f 反負荷側面、13g 角部、13A 絶縁ブラケット、13A1 外周部、13A2 内周部、20 ファン、21 空気吹出口、22 熱交換器、23 筐体、24 空気吸込口、25 羽根、100,100A モールド電動機。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、固定子にモールド樹脂を施して成るモールド固定子と、前記モールド固定子の内部に設けられる回転子と、前記回転子の回転子軸を支持する一対の軸受と、前記モールド固定子の軸方向端部に形成された開口部の内周部に嵌め合わされ、前記軸受の外輪を取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケットと、前記絶縁ブラケットの反回転子側に設けられ、少なくとも前記モールド固定子に固定されるブラケットと、を備えたことを特徴とする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るモールド電動機100の側面図である。図2は、図1に示される矢印Aの方向からみたモールド電動機100の正面図である。図3は、図2に示されるB−B矢視の断面図(図1に示されるモールド電動機100の縦断面図)である。図4は、従来のモールド電動機100Aの縦断面図である。図5は、図3に示される矢印Cの方向からみたブラケットの正面図である。図6は、ブラケットの第1の変形例を説明するためブラケットの正面図である。図7は、ブラケットの第2の変形例を説明するためモールド電動機100の側面図である。図8は、図1に示されるモールド電動機100が搭載されたトップフロー型空調室外機の側面図である。
ブラケット3には、モールド電動機100を固定するための複数の取り付け穴3bが絶縁ブラケット13の角部(四隅)の近傍に設けられている(図2参照)。ブラケット3には複数の風穴3aが形成されている。これらの風穴3aは空力特性や放熱性の改善を目的として設けられているため、その位置、大きさ、数などは任意でよい。またブラケット3には、絶縁ブラケット13をブラケット3に固定する際に用いられるネジ6の挿入穴3eと、樹脂2の外周側から外径側に延びる複数の脚部2aにブラケット3を固定する際に用いられるネジ4の挿入穴3dとが形成されている(図3,5参照)。
また、回転子1は磁石を含んでいるため、回転子10をモールド固定子8に組み付ける際、回転子10が固定子鉄心8aに引き付けられて傾いてしまう。この状態で回転子10の回転子軸1に、絶縁ブラケット13に設置された軸受12を組み付けた場合、モールド固定子8の中心と絶縁ブラケット13の中心とが偏心する。そのため、絶縁ブラケット13の負荷側面13eと絶縁ブラケット13の外周部13bとの間の角部13gが、モールド固定子8に干渉して組み立て性が悪化してしまう。そこで、本実施の形態に係るモールド電動機100では、この角部13gに面取り加工または丸取り加工が施されている。なお、面取りまたは丸取りは、その寸法が例えば前述した空隙G(図3参照)よりも大きな値となるように加工されている。このことにより、組み立て性を改善することができる。また、同じような加工をモールド固定子8の内周部2bの角部に施したり、絶縁ブラケット13の外周部13bとの間の角部13gとモールド固定子8の内周部2bの角部両方に施しても効果を示すことが出来る。
次に、電食の発生原理と電食を抑制する構造に関して説明する。モールド電動機100をインバータで駆動する場合、印加される電源に不平衡が生じ、あるいは固定子に施された各相の巻線に不平衡が生じることによって、インバータのスイッチングに伴い、回転子軸1の軸端間等に電圧が誘起される。この電圧が軸受内部の油膜の絶縁破壊電圧を超えたとき、各軸受11,12の内部には微小な軸電流(放電電流)が流れる。そして、この軸電流が、軸受11,12の内部に電食を発生させる。電食が進行した場合、内輪12a、外輪12c、または転動体12bに、波状の摩耗現象が発生し、この摩耗現象に起因した異常音が電動機における不具合の主要因の1つとなっている。このような電食の発生を抑制するためには、軸電流の流路上に絶縁材を配設することによって軸電流を低減することが有効である。本実施の形態に係るモールド電動機100Aでは、電流を低減するため、回転子軸1の反負負荷側に配設される軸受12の外輪12cが絶縁ブラケット13で保持されている。
図4に示される従来のモールド電動機100Aでは金属製のブラケット3Aが用いられている。このブラケット3Aには、回転子10と対向する面の中心部に環状の円環部3A1が形成され、回転子10と対向する面の外周側に環状の円環部3A3が形成されている。円環部3A1の内周部3A2には絶縁ブラケット13Aが設けられ、円環部3A1の内径は絶縁ブラケット13Aの直径と略等しい大きさに形成されている。円環部3A3の外周部3A4は、その直径がモールド固定子8の開口部近傍の内周部2bの内径と略等しい大きさに形成されている。軸受12の外輪12cは絶縁ブラケット13の内周部3A2が保持され、さらに絶縁ブラケット13Aがブラケット3Aの円環部3A1に嵌め合わされる。従って軸電流の流路上に絶縁材が介在するため軸電流が低減される。
本実施の形態に係るモールド電動機100では、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所が従来のモールド電動機100Aよりも低減されている。具体的には、モールド電動機100の位置決め箇所としては、図3に示されるように凹部13aの内径部と外輪12cとが接する部分(位置決め箇所a)と、絶縁ブラケット13の外周部13bとモールド固定子8の内周部2bとが接する部分(位置決め箇所b)とが存在する。すなわち従来のモールド電動機100Aに比べて位置決め箇所が1つ低減される。位置決め箇所を減らすことによって、固定子鉄心8aの中心と回転子10の中心との軸ずれや回転子10の偏心を小さくすることができ、振動および騒音を抑えることができる。
なお、電食の影響を小さくするためには軸受11,12に流れる軸電流の低減が必要である。軸電流を低減するためには外輪12cと金属部分(ブラケット3)とをできる限り離すことが効果的である。そこで、図6に示されるブラケット3の窪み3fは、窪み外郭の一部3f1が外輪12cの外径Dをブラケット3に向かって投影してなる領域(点線部)の径方向内側に位置し、かつ、窪み外郭の他の部分3f2がこの領域の径方向外側に位置するように形成されている。この構成により、外輪12cから絶縁ブラケット13側にかかる力に対する強度を確保することができると共に、軸電流を低減することもできる。
また、出力が小さいため軸にかかる反力が小さい場合や電動機の自重が小さい場合には、図6の例よりも窪み3fの外径を大きくしてもよい。すなわち、窪み3fの外郭が、図6の点線で示される領域の径方向外側に位置するように形成してもよい。この構成により、軸受12の軸方向に位置する金属が図6の構成よりも少なくなり、軸電流を一層低減することができる。
以上に説明したように本実施の形態に係るモールド電動機100は、固定子鉄心8aにモールド樹脂を施して成るモールド固定子8と、モールド固定子8の内部に設けられる回転子10と、回転子10の回転子軸1を支持する一対の軸受11,12と、モールド固定子8の軸方向端部に形成された開口部の内周部2bに嵌め合わされ、軸受12の外輪12cを取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケット13と、を備える。この構成により、径方向に対する回転子の位置決めを行う箇所が従来のモールド電動機100Aよりも低減され、位置決め箇所を減らすことによって固定子鉄心8aの中心と回転子10の中心との軸ずれや回転子10の偏心を小さくすることができ、振動および騒音を抑えることができる。

Claims (15)

  1. 固定子にモールド樹脂を施して成るモールド固定子と、
    前記モールド固定子の内部に設けられる回転子と、
    前記回転子の回転子軸を支持する一対の軸受と、
    前記モールド固定子の軸方向端部に形成された開口部の内周部に嵌め合わされ、前記軸受の外輪を取り囲んで支持し、絶縁性の樹脂で構成される絶縁ブラケットと、
    を備えたことを特徴とするモールド電動機。
  2. 前記絶縁ブラケットは、前記回転子と対向する面と前記絶縁ブラケットの外周部との間の角部が、面取りまたは丸取りされ、かつ、面取りまたは丸取りの寸法が前記回転子と前記固定子との間の径方向の空隙よりも大きな値となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモールド電動機。
  3. 前記絶縁ブラケットの反回転子側には、少なくとも前記モールド固定子に固定されるブラケットが設置されことを特徴とする請求項1または2に記載のモールド電動機。
  4. 前記ブラケットは金属で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のモールド電動機。
  5. 前記ブラケットはアルミダイキャストで構成されていることを特徴とする請求項3に記載のモールド電動機。
  6. 前記ブラケットは鉄で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のモールド電動機。
  7. 前記ブラケットは、その軸方向の厚さが前記回転子と前記固定子との間の径方向の空隙よりも大きな値となるように構成されていることを特徴とする請求項3〜6の何れか1つに記載のモールド電動機。
  8. 前記ブラケットは、前記絶縁ブラケットおよび前記モールド固定子と対向する面が平面状に形成されていることを特徴とする請求項3〜7の何れか1つに記載のモールド電動機。
  9. 前記絶縁ブラケットの反回転子側には、反回転子側に突となる突起が形成され、
    前記ブラケットには、この突起に対応した位置に窪みが形成されていることを特徴とする請求項3〜8の何れか1つに記載のモールド電動機。
  10. 前記窪みは、その直径が前記軸受の外径より小さく形成されていることを特徴とする請求項9に記載のモールド電動機。
  11. 前記窪みは、この窪みの外郭の一部が前記軸受の外輪の外径を前記ブラケットに向かって投影してなる領域の径内側に位置し、かつ、前記外郭の他の部分がこの領域の径外側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項9に記載のモールド電動機。
  12. 前記絶縁ブラケットの外周部には、前記モールド固定子の内周部側に向かって突となる突起が形成され、
    前記モールド固定子の内周部には、この突起に対応した位置に窪みが形成されていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1つに記載のモールド電動機。
  13. 前記ブラケットは、前記モールド固定子と対向する位置よりも径外側の部分が軸方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項3〜12の何れか1つに記載のモールド電動機。
  14. 前記絶縁ブラケットの材料は、BMC(Bulk Molding Compound)であることを特徴とする請求項1〜13の何れか1つに記載のモールド電動機。
  15. 側面に空気吸込口を有すると共に上面に空気吹出口を有するトップフロー型空調機のファンモータとして、請求項1〜14の何れか1つに記載のモールド電動機を用いたことを特徴とする空調室外機。
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