以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
2.本実施形態に係る二次システムの概略的な構成
3.本実施形態に係るハンドオーバ
4.第1の実施形態
4.1.HoMエンティティによる制御
4.2.HoMエンティティの機能構成
4.3.処理の流れ
4.4.HoMエンティティの他の実装例
5.第2の実施形態
5.1.スレーブWSDの機能構成
5.2.処理の流れ
6.第3の実施形態
6.1.スレーブWSDの機能構成
6.2.処理の流れ
7.変形例
7.1.第1の変形例
7.2.第2の変形例
8.応用例
8.1.HoMエンティティに関する応用例
8.2.スレーブWSDに関する応用例
9.まとめ
<<1.はじめに>>
まず、関連技術として、Enabling処理、及びセルラ通信方式におけるハンドオーバ処理を説明する。そして、技術的課題及び本実施形態の新たな手法を簡単に説明する。
(Enabling処理)
まず、TVホワイトスペースについての二次システムでは、スレーブWSDが、当該二次システムにより二次的に利用される周波数チャネル(即ち、周波数帯域)での無線通信を開始する前に、Enabling処理が行われる。以下、図1を参照して、Enabling処理の例を説明する。
図1は、Enabling処理の一例を示すシーケンス図である。この例では、スレーブWSD、マスタWSD、マネジメントデータベース(以下、「マネジメントDB」と呼ぶ)及びレギュラトリデータベース(以下、「レギュラトリDB」と呼ぶ)の間でインタラクションが行われる。例えば、マネジメントDBは、IEEE802.11afのRegistered Location Secure Server(RLSS)、IEEE802.19のCoexistence Manager、IEEE1900.6のCognitive Engine、又は、上述したAGLEである。また、例えば、レギュラトリDBは、GLDBである。なお、スレーブWSD、マスタWSD、マネジメントDB及びレギュラトリDBの間のインタラクションが実線及び点線で示されているが、実線は必須のインタラクションを示し、点線は必須ではない任意のインタラクションを示す。
まず、マネジメントDB及びレギュラトリDBは、認証(Authentication)、登録(Registration)、基本情報の交換等を行う(S1001)。
また、マスタWSDは、ネットワークの運用の開始前に、又は周期的に、自らのネットワークの運用に関する情報(位置情報、各種ID、利用時間、QoS、送受信関連情報、等)とともに、周波数チャネルの二次利用開始のクエリ(Query)を、マネジメントDB又はレギュラトリDBへ送信する(S1010)。その後、マネジメントDB及び/又はレギュラトリDBは、周波数チャネルの二次利用のために必要な各種処理(例えば、クエリの承認、等)を行う(S1021)。
その後、クエリが承認されると、上記ネットワークに利用可能な周波数チャネルが通知される(S1030)。具体的には、マネジメントDB又はレギュラトリDBは、上記周波数チャネルに関する上記情報をマスタWSDへ送信する(S1031、S1033)。そして、マスタWSDは、上記周波数チャネルにおいてEnablementビーコンを送信する(S1035)。そのため、スレーブWSDは、上記周波数チャネルにおいて上記Enablementビーコンを受信することにより、当該周波数チャネルが利用可能であることを知ることができる。なお、Enablementビーコンには、マスタWSDにとって利用可能な周波数チャネルに関する情報が含まれてもよい。
そして、スレーブWSDが上記周波数チャネルでの無線通信を行うための処理が行われる(S1040)。具体的には、スレーブWSDは、Enablementビーコンに対するレスポンス(即ち、上記周波数チャネルでの無線通信を行うためのクエリ)を送信する(S1041)。ここで、例えば、上記周波数チャネルでの無線通信の許可が行われる。マネジメントDB又はレギュラトリDBがスレーブWSDの無線通信の許可を行う場合には、マネジメントDB又はレギュラトリDBが当該許可を行う(S1043〜S1048)。
その後、スレーブWSDは、マスタWSDとの間で上記周波数チャネルでの無線通信を行う(S1051)。
以上のように、Enabling処理が行われる。二次システムでは、一次システムの周波数チャネルを二次的に利用しているにすぎないので、このようなEnabling処理によって、周波数チャネルでの無線通信が可能かを確認することが必要になる。この点で、二次システムは、周波数チャネルが基本的にはいつでも利用可能である一次システムと異なる。
(Enabling処理−変形例)
次に、図2を参照して、Enabling処理の変形例を説明する。
図2は、Enabling処理の変形例の一例を示すシーケンス図である。当該変形例では、マスタWSD#1が有線バックホールでマネジメントDB(及び/又はレギュラトリDB)に接続することが困難である場合(例えば、断線の場合、有線接続手段が備えられていない場合、等)に、近隣のマスタWSD♯2がEnabling処理の仲介を行う。
図2に示されるステップS1101、S1110、S1121、S1130、S1140及びS1150は、それぞれ、図1に示されるステップS1001、S1010、S1021、S1030、S1040及びS1050に対応する。図1の例では、マスタWSDは、マネジメントDBと直接的に通信するが、図2の例では、マスタWSD#1は、マスタWSD♯2を介してマネジメントDBと通信する。
(セルラ通信方式におけるハンドオーバ処理)
次に、図3を参照して、セルラ通信方式におけるハンドオーバ処理の例を説明する。図3は、セルラ通信方式におけるハンドオーバ処理の一例を示すシーケンス図である。
通信端末と基地局♯1が接続されている場合、基地局♯1は、隣接する基地局♯2等の測定すべき対象を示すコンテキスト情報(Adjacent eNB context information)を通信端末に送信する(S1201)。
その後、通信端末は、基地局♯1と通信しつつ、コンテキスト情報に従って基地局♯2等が送信した信号の電波強度などを測定する。そして、通信端末は、所定の周期、または規則に従って、測定情報(Mesurement report)を基地局♯1に報告する(S1211)。
なお、S1201及びS1211は、ネットワーク側の強制的な判断により基地局♯1が通信端末をハンドオーバさせる場合には、省略されてもよい。
そして、基地局♯1は、基地局♯2に通信端末のハンドオーバの受け入れを要求し(S1213)、基地局♯2により受入れが認められると(S1215)、ハンドオーバの実行を通信端末に指示する(S1217)。
すると、通信端末は、基地局♯2と接続処理を行った後、ハンドオーバの準備が整ったことを基地局♯2に通知する(S1221)。そして、基地局♯2は、この通知に対してACKを返信すると共に(S1223)、管理サーバ/S−GWに、通信端末が基地局♯2にハンドオーバされたことを報告する(S1225)。
上述した例では、管理サーバ又はS−GW等のネットワーク側が、通信端末の測定した測定情報に基づいてハンドオーバの実行を決定する場合(通信端末も協力する場合)を説明したが、ハンドオーバのトリガはかかる例に限定されない。例えば、ハンドオーバは、管理サーバ又はS−GW等のネットワーク側による強制的な判断に基づいて行われてもよい。また、通信端末が、測定情報に従って基地局を選択して接続処理を行うことにより、主体的にハンドオーバを行ってもよい。
なお、このようなハンドオーバ処理は、周波数チャネルが基本的にはいつでも利用可能である一次システムのための処理であると言える。
(技術的課題及び本実施形態の新たな手法)
以上のように、Enabling処理、及びセルラ通信方式におけるハンドオーバ処理を説明した。
上述したように、スレーブWSDは、二次システムにより二次的に利用される周波数チャネルで無線通信を行う際には、都度、Enabling処理を行い、当該周波数チャネルでの無線通信を新たに開始する。そのため、スレーブWSDは、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続できなくなり得る。
一例として、スレーブWSDは、移動すると、通信中のマスタWSDとの無線通信を継続できなくなり得る。すると、スレーブWSDは、移動後に、二次システムでの無線通信を可能にするためのEnabling処理を新たに行う。そして、新たに利用可能な周波数チャネルがあれば、スレーブWSDは、その時点で、当該周波数チャネルでの無線通信を新たに開始することになる。
また、別の例として、マスタWSDは、周波数チャネルの二次利用の期間が満了すると、当該周波数チャネルを利用できなくなり得る。その結果、当該周波数チャネルで上記マスタWSDとの無線通信を行っていたスレーブWSDは、当該無線通信を継続できなくなる。すると、スレーブWSDは、二次システムでの無線通信を可能にするためのEnabling処理を新たに行う。そして、新たに利用可能な周波数チャネルがあれば、スレーブWSDは、その時点で、当該周波数チャネルでの無線通信を新たに開始することになる。
以上のように、スレーブWSDは、既に行っている無線通信を二次システムにおいて継続できなくなり得る。同様の問題は、TVホワイトスペースについての二次システムのみならず、他の種類の二次システムについても生じ得る。
なお、周波数チャネルが基本的にはいつでも利用可能である一次システムでは、上述したようなハンドオーバ処理が行われるが、二次システムではこのようなハンドオーバ処理は考慮されていない。
そこで、本実施形態は、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることを可能にする。
本実施形態では、新たな手法として、二次システムでの無線通信を可能にするハンドオーバが提案される。具体的には、無線通信装置(例えば、スレーブWSD)のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいて上記無線通信装置が上記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする上記ハンドオーバが、認識される。そして、上記無線通信装置の上記ハンドオーバの制御が行われる。
<<2.本実施形態に係る二次システムの概略的な構成>>
続いて、図4を参照して、本開示の実施形態に係る二次システムの概略的な構成を説明する。図4は、本実施形態に係る二次システムの概略的な構成の一例を示す説明図である。図4を参照すると、二次システムは、マネジメントDB20、マスタWSD30及びスレーブWSD200を含む。また、1つ以上の二次システムに共通のレギュラトリDB10が存在する。なお、この例では、二次システムは、TVホワイトスペースに関する通信システムの例である。また、レギュラトリDB10は、TVホワイトスペースのためのDBである。
レギュラトリDB10は、国が管理する周波数チャネルについてのデータを管理するデータベースである。例えば、レギュラトリDB10は、一次システムに関する情報及び保護ルールを提供し、監視する。一例として、レギュラトリDB10は、二次システムにとって利用可能な周波数チャネル(以下、「利用可能チャネル」と呼ぶ)に関する情報(以下、「利用可能チャネル関連情報」と呼ぶ)を提供する。当該利用可能チャネル関連情報は、利用可能チャネルの中心周波数、帯域幅、最大送信電力等の情報を含む。一例として、レギュラトリDB10は、GLDBである。
マネジメントDB20は、国において周波数管理主体又はサードパーティが運営する二次システム管理ノードである。例えば、マネジメントDB20は、レギュラトリDB10により提供される利用可能チャネル関連情報を、より高度な保護アルゴリズムの使用により修正してもよく、上記利用可能チャネル関連情報に新たな情報を追加してもよい。この例では、レギュラトリDB10に対して1つのマネジメントDB20が存在しているが、レギュラトリDB10に対して複数のマネジメントDB20が存在し得る。例えば、マネジメントDB20は、IEEE802.11afのRegistered Location Secure Server(RLSS)、IEEE802.19のCoexistence Manager、IEEE1900.6のCognitive Engine、又は、上述したAGLEである。
マスタWSD30は、二次システムにより二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行う通信制御ノードである。マスタWSD30は、二次システムを運用する。マスタWSD30が無線通信を行う周波数チャネル、当該無線通信における送信電力等は、レギュラトリDB10及び/又はマネジメントDB20によって決定され得る。
スレーブWSD200は、二次システムにより二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行う無線通信装置である。スレーブWSD200は、マスタWSD30と無線通信を行う。
なお、上記二次システムは、上記一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する。例えば、上記二次システムは、上記一次システムのための周波数チャネルが当該一次システムに利用されていない期間に上記周波数チャネルを利用することにより、上記周波数チャネルを二次的に利用する。
<<3.本実形態に係るハンドオーバ>>
続いて、図5〜図10を参照して、本実施形態に係るハンドオーバを説明する。
上述したように、本実施形態では、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいてスレーブWSD200が上記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバが、認識される。そして、上記スレーブWSD200の上記ハンドオーバの制御が行われる。
本実施形態の対象となるハンドオーバは、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバ、及び周波数チャネル間でのハンドオーバを含む。
<3.1.二次システムのマスタWSDへのハンドオーバ>
まず、図5〜図9を参照して、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバを説明する。
例えば、上記二次システムは、上記周波数チャネルでの無線通信を行う1つ以上のマスタWSD30を含む。そして、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200との無線通信を行う元の通信制御ノードから、上記1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。また、当該所定の条件は、上記周波数チャネルを利用可能であることを含む。
例えば、上記所定の条件は、ハンドオーバ以降に上記周波数チャネルを利用可能であることを含む。即ち、上記所定の条件を満たす1つのマスタWSDは、ハンドオーバ以降に一次システムのための周波数チャネルを利用可能である。
このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、元の通信制御ノードとの無線通信を継続できなくなった場合でも、二次システムにおいて無線通信を継続できる。即ち、スレーブWSDは、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることができる。
(別のシステムの通信制御ノードからのハンドオーバ)
例えば、上記元の通信制御ノードは、上記二次システムと異なる別のシステムに含まれる通信制御ノードある。即ち、上記ハンドオーバは、別のシステムに含まれる通信制御ノードから、二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。
−別の二次システムの通信制御ノードからのハンドオーバ
第1の例として、上記二次システムと異なる上記別のシステムは、上記二次システムとは別の二次システムである。即ち、上記ハンドオーバは、第1の二次システムに含まれる通信制御ノードから、第2の二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。
具体例として、例えば、上記第1の二次システムも、TVホワイトスペースについての二次システムであり、当該第1の二次システムに含まれる通信制御ノードは、マスタWSD30である。即ち、上記ハンドオーバは、別々の二次システムのマスタWSD30間でのハンドオーバである。以下、この点について、図5を参照して具体例を説明する。
図5は、別々の二次システムのマスタWSD間でのハンドオーバの一例を説明するための説明図である。図5を参照すると、第1の二次システムに含まれるマネジメントDB20A及びマスタWSD30Aと、第2の二次システムに含まれるマネジメントDB20B及びマスタWSD30Bとが示されている。ハンドオーバ前には、スレーブWSD200は、第1の二次システムにおいてマスタWSD30Aとの無線通信を行なっている。その後、スレーブWSD200は、マスタWSD30AからマスタWSD30Bへのハンドオーバを行う。その結果、ハンドオーバ後には、スレーブWSD200は、第2の二次システムにおいてマスタWSD30Bとの無線通信を行う。
なお、上述したマネジメントDB20A及びマネジメントDB20Bは、同一のレギュラトリDB10に対応してもよく、別々のレギュラトリDB10に対応してもよい。以下、この点について、図6及び図7を参照して具体例を説明する。
図6は、ハンドオーバに関連する2つのマネジメントDBに対応するレギュラトリDBの第1の例を説明するための説明図である。図6を参照すると、この例では、マネジメントDB20Aは、レギュラトリDB10Aに対応し、マネジメントDB20Bは、レギュラトリDB10Bに対応する。即ち、スレーブWSD200は、ある国の二次システムから別の国の二次システムへのハンドオーバを行う。
図7は、ハンドオーバに関連する2つのマネジメントDBに対応するレギュラトリDBの第2の例を説明するための説明図である。図7を参照すると、この例では、マネジメントDB20A及びマネジメントDB20Bは、同一のレギュラトリDB10に対応する。即ち、スレーブWSD200は、ある国における2つの二次システム間でのハンドオーバを行う。
以上のように、本実施形態に係るハンドオーバは、例えば、第1の二次システムに含まれる通信制御ノード(例えば、マスタWSD30)から、第2の二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、元の二次システムにおいて無線通信を継続できなくなった場合(二次システムの通信制御ノード(例えば、マスタWSD)と離れた場合、利用可能チャネルが使えなくなった場合、等)でも、別の二次システムにおいて無線通信を継続できる。即ち、スレーブWSDは、ある二次システムで既に行なっている無線通信を別の二次システムにおいて継続させることができる。
− 一次システムの通信制御ノードからのハンドオーバ
第2の例として、上記二次システムと異なる上記別のシステムは、上記一次システムである。即ち、上記ハンドオーバは、一次システムに含まれる通信制御ノードから、二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。以下、この点について、図8を参照して具体例を説明する。
図8は、一次システムの通信制御ノードから二次システムのマスタWSDへのハンドオーバの一例を説明するための説明図である。図8を参照すると、一次システムに含まれる通信制御ノード40と、二次システムに含まれるマスタWSD30とが示されている。ハンドオーバ前には、スレーブWSD200は、一次システムにおいて通信制御ノード40との無線通信を行なっている。その後、スレーブWSD200は、通信制御ノード40からマスタWSD30へのハンドオーバを行う。その結果、ハンドオーバ後には、スレーブWSD200は、二次システムにおいてマスタWSD30との無線通信を行う。
以上のように、本実施形態に係るハンドオーバは、例えば、一次システムに含まれる通信制御ノードから、二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、一次システムにおいて無線通信を継続できなくなった場合(一次システムの通信制御ノードと離れた場合、周波数リソースが割当てられなくなった場合、等)でも、二次システムにおいて無線通信を継続できる。即ち、スレーブWSDは、一次システムで既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることができる。
また、このようなハンドオーバにより、一次システムについてのオフローディングが実現される。即ち、一次システムにおけるトラフィックが二次システムに移るので、一次システムにとっての負荷を軽減することができる。その結果、一次システム(及び/又はシステム全体)におけるスループットを向上させ、一次システムのためのコストも低減させることができる。また、スレーブWSDにとってのスループットも向上し得る。
−その他のシステムの通信制御ノードからのハンドオーバ
なお、さらに別の例として、上記二次システムと異なる上記別のシステムは、さらに別のシステムであってもよい。
以上のように、本実施形態に係るハンドオーバは、例えば、別のシステムに含まれる通信制御ノードから、二次システムに含まれるマスタWSD30へのハンドオーバである。このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、元のシステムにおいて無線通信を継続できなくなった場合でも、二次システムにおいて無線通信を継続できる。即ち、元のシステムで既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
(同一の二次システムのマスタWSD間でのハンドオーバ)
例えば、上記元の通信制御ノードは、上記二次システムに含まれる上記1つ以上のマスタWSD30うちの別のマスタWSD30であってもよい。即ち、上記ハンドオーバは、同一の二次システムに含まれるマスタWSD30間でのハンドオーバであってもよい。以下、この点について、図9を参照して具体例を説明する。
図9は、同一の二次システムのマスタWSD間でのハンドオーバの一例を説明するための説明図である。図9を参照すると、二次システムに含まれるマネジメントDB20、マスタWSD30A及びマスタWSD30Bが示されている。ハンドオーバ前には、スレーブWSD200は、二次システムにおいてマスタWSD30Aとの無線通信を行なっている。その後、スレーブWSD200は、マスタWSD30AからマスタWSD30Bへのハンドオーバを行う。その結果、ハンドオーバ後には、スレーブWSD200は、同一の二次システムにおいてマスタWSD30Bとの無線通信を行う。
以上のように、本実施形態に係るハンドオーバは、同一の二次システムに含まれるマスタWSD30間でのハンドオーバであってもよい。このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、二次システムにおいて、元のマスタWSDとの無線通信を継続できなくなった場合(元のマスタWSDと離れた場合、等)でも、同一の二次システムにおいて無線通信を継続できる。即ち、スレーブWSDは、ある二次システム内で無線通信を継続させることができる。
<3.2.周波数チャネル間でのハンドオーバ>
次に、図10を参照して、周波数チャネル間でのハンドオーバを説明する。
例えば、上記二次システムは、2つ以上の周波数チャネルを二次的に利用する。そして、上記ハンドオーバは、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの、スレーブWSD200が無線通信を行う元の周波数チャネルから、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの別の周波数チャネルへのハンドオーバである。即ち、上記ハンドオーバは、周波数チャネル間でのハンドオーバである。
より具体的には、例えば、二次システムは、一次システムのための第1の周波数チャネル及び第2の周波数チャネルを二次的に利用する。そして、当該二次システムに含まれるマスタWSD30が第1の周波数チャネル及び第2の周波数チャネルで無線通信を行うことが、承認されている。この場合に、上記ハンドオーバは、マスタWSD30と無線通信を行うスレーブWSD200による、第1の周波数チャネルから第2の周波数チャネルへのハンドオーバである。以下、この点について、図10を参照して具体例を説明する。
図10は、二次システムにおける周波数チャネル間のハンドオーバの一例を説明するための説明図である。図10を参照すると、二次システムに含まれるマネジメントDB20及びマスタWSD30が示されている。ハンドオーバ前には、スレーブWSD200は、二次システムにおいてマスタWSD30と周波数チャネルAでの無線通信を行なっている。その後、スレーブWSD200は、周波数チャネルAから周波数チャネルBへの周波数ハンドオーバを行う。その結果、ハンドオーバ後には、スレーブWSD200は、二次システムにおいて第2の二次システムにおいてマスタWSD30と周波数チャネルBでの無線通信を行う。
以上のように、本実施形態に係るハンドオーバは、例えば、周波数チャネル間でのハンドオーバである。このようなハンドオーバにより、スレーブWSDは、二次システムにおいてある周波数チャネルでの無線通信を継続できなくなった場合(マスタWSDにとっての利用可能チャネルが変わった場合、許可された時間が経過した場合、等)でも、別の周波数チャネルで無線通信を継続できる。即ち、スレーブWSDは、二次システム内で無線通信を継続させることができる。
<3.3.ハンドオーバにおけるEnabling処理>
さらに、ハンドオーバにおけるEnabling処理を説明する。
上述した二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200が開始する前に、スレーブWSD200による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、例えば、当該処理は、スレーブWSD200による上記周波数チャネルでの無線通信のための要求を行うことを含む。
例えば、上記処理は、Enabling処理である。具体例として、マスタWSD30が、二次システムにとって利用可能な周波数チャネル(即ち、利用可能チャネル)でEnablementビーコンを送信する。そして、スレーブWSD200が、当該周波数チャネルにおいてEnablementビーコンを受信することにより、当該周波数チャネルが利用可能チャネルであることを知得する。そして、スレーブWSD200は、当該利用可能チャネルでのEnablementビーコンに応答する(即ち、Enablementビーコンレスポンスを送信する)ことにより、当該利用可能チャネルでの無線通信をスレーブWSD200が行うための要求を行う。その後、マスタWSD30、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10が、当該利用可能チャネルでの無線通信に対する許可を行なってもよく、又は、これらのノードによる許可が不要であってもよい。
例えば以上のような、Enabling処理が行われる。とりわけ、本実施形態では、上記処理は、本実施形態の対象となる各種ハンドオーバの際にも行われる。
<<4.第1の実施形態>>
続いて、図11〜図15を参照して、本開示の第1の実施形態を説明する。本開示の第1の実施形態では、ハンドオーバマネジメントエンティティ(以下、「HoMエンティティ」と呼ぶ)がハンドオーバの制御を行う。
<4.1.HoMエンティティによる制御>
まず、図11を参照して、ハンドオーバの制御を行うHoMエンティティを説明する。
図11は、第1の実施形態に係るHoMエンティティの実装形態の一例を説明するための説明図である。図11を参照すると、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200を含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200を含む第2の二次システムとが示されている。また、マネジメントDB20Aに対応するレギュラトリDB10A、及びマネジメントDB20Bに対応するレギュラトリDB10Bも示されている。レギュラトリDB10AとレギュラトリDB10Bとは、別々のデータベースであってもよく、又は同一のデータベースであってもよい。
とりわけ第1の実施形態では、例えば、これらの二次システムに関するハンドオーバは、HoMエンティティ100により制御される。そして、図11に示されるように、一例として、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10及びマネジメントDB20とは別の独立した装置として実装される。
<4.2.HoMエンティティの機能構成>
次に、図12を参照して、第1の実施形態に係るHoMエンティティ100の構成の一例を説明する。図12は、第1の実施形態に係るHoMエンティティ100の構成の一例を示すブロック図である。図12を参照すると、HoMエンティティ100は、ネットワーク通信部110、記憶部120及び処理部130を備える。
(ネットワーク通信部110)
ネットワーク通信部110は、他の通信ノードと通信する。例えば、ネットワーク通信部110は、レギュラトリDB10及び/又はマネジメントDB20と通信する。
(記憶部120)
記憶部120は、HoMエンティティの動作のためのプログラム及びデータを記憶する。また、記憶部120は、例えば、レギュラトリDB10及び/又はマネジメントDB20により提供される各種情報を記憶する。
(処理部130)
処理部130は、HoMエンティティの様々な機能を提供する。処理部130は、ハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133を含む。
(ハンドオーバ認識部131)
ハンドオーバ認識部131は、スレーブWSD200のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいてスレーブWSD200が上記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする上記ハンドオーバを認識する。
−二次システムの通信制御ノードへのハンドオーバの場合
上述したように、例えば、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200との無線通信を行う元の通信制御ノードから、二次システムに含まれる1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。即ち、上記ハンドオーバは、元の通信制御ノードから、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバである。また、上記所定の条件は、上記周波数チャネルを利用可能であることを含む。
このような場合に、例えば、ハンドオーバ認識部131は、上記二次システムに含まれる上記1つ以上のマスタWSD30のうちの上記所定の条件を満たす少なくとも1つのマスタWSD30を認識することにより、上記ハンドオーバを認識する。
具体的には、例えば、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、二次システムについての利用可能チャネル関連情報をHoMエンティティ100に提供する。即ち、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、二次システム(又は二次システムに含まれる各マスタWSD30)にとって利用可能な周波数チャネルに関する情報をHoMエンティティ100に提供する。そして、ハンドオーバ認識部131は、当該利用可能チャネル関連情報を取得し、各マスタWSD30の利用可能チャネルを知得する。また、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、マスタWSD30の位置情報をHoMエンティティ100に提供し、ハンドオーバ認識部131は、マスタWSD30の位置情報を取得する。また、スレーブWSD200の位置情報が、スレーブWSD200により提供され、HoMエンティティ100は、スレーブWSD200の位置情報を取得する。そして、HoMエンティティ100は、スレーブWSD200の位置情報及びマスタWSDの位置情報から、スレーブWSD200が通信可能なマスタWSDを識別する。そして、HoMエンティティ100は、識別されたマスタWSD30の中から、所定の条件を満たす(即ち、周波数チャネルを利用可能な)マスタWSD30を認識する。
以上のように、二次システムにより二次的に利用される周波数チャネルを利用可能なマスタWSD30が認識される。これにより、二次システムのマスタWSD30のうちのどのマスタWSD30へのハンドオーバが可能であるかが知得される。その結果、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバを実際に行うことが可能になる。
−周波数チャネル間でのハンドオーバの場合
上述したように、例えば、上記二次システムは、2つ以上の周波数チャネルを二次的に利用する。そして、上記ハンドオーバは、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの、スレーブWSD200が無線通信を行う元の周波数チャネルから、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの別の周波数チャネルへのハンドオーバである。即ち、上記ハンドオーバは、周波数チャネル間でのハンドオーバである。
このような場合に、例えば、ハンドオーバ認識部131は、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの、上記元の周波数チャネル以外の少なくとも1つの周波数チャネルを認識することにより、上記ハンドオーバを認識する。
具体的には、例えば、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、二次システムについての利用可能チャネル関連情報をHoMエンティティ100に提供する。即ち、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、二次システム(又は二次システムに含まれる各マスタWSD30)にとって利用可能な周波数チャネルに関する情報をHoMエンティティ100に提供する。そして、ハンドオーバ認識部131は、当該利用可能チャネル関連情報を取得し、各マスタWSD30の利用可能チャネルを知得する。そして、ハンドオーバ認識部131は、スレーブWSD200との無線通信を行うマスタWSD30にとって利用可能な周波数チャネルのうちの、当該スレーブWSD200が無線通信を行っている周波数チャネル以外の周波数チャネルを認識する。
以上のように、二次システムにより二次的に利用される2つ以上の周波数チャネルのうちの、スレーブWSD200が無線通信を行う元の周波数チャネル以外の少なくとも1つの周波数チャネルが認識される。これにより、どの周波数チャネルへの周波数間ハンドオーバが可能であるかが知得される。その結果、二次システムにおいて周波数間ハンドオーバを実際に行うことが可能になる。
(ハンドオーバ制御部133)
ハンドオーバ制御部133は、スレーブWSD200の上記ハンドオーバの制御を行う。即ち、ハンドオーバ制御部133は、ハンドオーバ認識部131により認識されるハンドオーバの制御を行う。
−スレーブWSDへのハンドオーバの通知
例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記ハンドオーバをスレーブWSD200に通知することを含む。即ち、上記ハンドオーバの上記制御は、ハンドオーバ認識部131により認識されるハンドオーバを、対象のスレーブWSD200に通知することを含む。
より具体的には、例えば、ハンドオーバ認識部131によりハンドオーバ(マスタWSD30又は周波数チャネル)が認識されると、ハンドオーバ制御部133は、ネットワーク通信部110を介して、当該ハンドオーバをスレーブWSD200に通知する。また、複数のハンドオーバ(複数のマスタWSD30又は複数の周波数チャネル)が候補として認識される場合には、当該複数のハンドオーバ候補の一部又は全部が通知される。また、ハンドオーバの通知の際には、例えば、ハンドオーバ先の周波数チャネルに関する情報(例えば、中心周波数、帯域幅、等)が提供される。一例として、ハンドオーバの通知は、ハンドオーバの準備の要求として通知される。
このような通知により、例えば、スレーブWSD200は、当該複数のハンドオーバ候補の中から実行すべきハンドオーバを決定するための測定(Measurement)を行うことが可能になる。その結果、スレーブWSD200にとって最適なハンドオーバが選択され得る。また、スレーブWSD200は、実際にハンドオーバが実行される際の再構成(Reconfiguration)を行うことが可能になる。
−ハンドオーバの実行の決定
例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、スレーブWSD200の上記ハンドオーバの実行を決定することを含む。即ち、上記ハンドオーバの上記制御は、ハンドオーバ認識部131により認識されるハンドオーバの実行を決定することを含む。
より具体的には、例えば、ハンドオーバ認識部131によりハンドオーバ(マスタWSD30又は周波数チャネル)が認識されると、ハンドオーバ制御部133は、当該ハンドオーバの実行を決定する。また、ハンドオーバ認識部131により複数のハンドオーバが候補として認識される場合には、ハンドオーバ制御部133は、例えばスレーブWSD200による通信品質の測定(Measurement)結果等に基づいて、複数のハンドオーバ候補の中の1つのハンドオーバの実行を決定する。
このような決定により、スレーブWSD200のハンドオーバが実際に実行される。その結果、スレーブWSD200は、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
−ハンドオーバに伴う転送の制御
上述したように、例えば、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200との無線通信を行う元の通信制御ノードから、二次システムに含まれる1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。簡単に言うと、上記ハンドオーバは、マスタWSD30へのハンドオーバである。
このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記元の通信制御ノードから上記1つのマスタWSD30へスレーブWSD200宛の通信データを転送することの制御を含む。
より具体的には、例えば、第1のマスタWSD30から第2のマスタWSD30へのスレーブWSD200のハンドオーバの実行が決定されると、ハンドオーバ制御部133は、第1のマスタWSD30から第2のマスタWSD30へのスレーブWSD200宛の送信データの転送を制御する。一例として、ハンドオーバ制御部133は、ネットワーク通信部110を介して、第1のマスタWSD30に残っているスレーブWSD200宛の送信データを第2のマスタWSD30に転送するように、マネジメントDB20又はレギュラトリDB10を介して第1のマスタWSD30に問い合わせる(又は指示する)。その結果、第1のマスタWSD30に対応するマネジメントDB20による制御によって、上記送信データが、第2のマスタWSD30へ転送される。
このような転送の制御により、ハンドオーバ元のマスタWSD30に残っている送信データが、ハンドオーバ先のマスタWSD30から送信されることが可能になる。そのため、スレーブWSD200は、送信データをシームレスに受信することが可能になる。よって、ハンドオーバ時の通信品質を高めることが可能になる。
−Enabling処理の開始の制御
上述したように、二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200が開始する前に、スレーブWSD200による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、当該処理は、ハンドオーバの際に行われる。
このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記記ハンドオーバの際に行われる上記処理の開始を制御することを含む。
具体的には、例えば、上記処理は、Enabling処理である。そして、ハンドオーバの実行の決定後に、ハンドオーバ制御部133は、際にEnabling処理をトリガする。一例として、ハンドオーバ制御部133は、ネットワーク通信部110を介して、ハンドオーバの実行をスレーブWSD200に要求する。すると、スレーブWSD200は、ハンドオーバ先の利用可能チャネルにおいて、Enablementビーコンを受信し、当該Enablementビーコンに対する応答(即ち、Enablementビーコンレスポンス)を送信する。
このような制御により、スレーブWSDが実際にハンドオーバ先において無線通信を行うことが可能になる。
<4.3.処理の流れ>
次に、図13A〜図13Cを参照して、第1の実施形態に係る通信制御処理の一例を説明する。図13A〜図13Cは、第1の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
上記通信制御処理の一例は、図5〜図7に示されるような、スレーブWSD200が第1の二次システムのマスタWSD30Aから第2の二次システムのマスタWSD30Bへのハンドオーバを行うケースの通信制御処理である。なお、レギュラトリDB10A及びマネジメントDB20Aは、マスタWSD30Aに対応し、レギュラトリDB10B及びマネジメントDB20Bは、マスタWSD30Bに対応する。
まず、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10、マネジメントDB20及びマスタWSD30の各々との間で、相互認証及び/又は基本情報の交換を行う(S310)。
そして、Enabling処理が完了すると(S321)、スレーブWSD200は、マスタWSD30Aとの無線通信を開始する(S323)。
その後、スレーブWSD200のハンドオーバが必要になると、ハンドオーバの補助がHoMエンティティ100に依頼される(ステップS330)。具体的には、スレーブWSD200は、位置情報の更新をマスタWSD30Aに通知する(S331)。そして、マスタWSD30Aは、更新された位置情報をチェックする(S333)。そして、マスタWSD30Aは、更新された位置が自装置のネットワーク内又はその近傍にはない場合には、スレーブWSD200のハンドオーバの補助をHoMエンティティ100に依頼する(S335)。そして、HoMエンティティ100が、当該補助の受け入れを許可すると、当該許可をマスタWSD30Aに通知する(S337)。
そして、スレーブWSD200がハンドオーバのための準備を行う(ステップS340)。
具体的には、HoMエンティティ100は、ハンドオーバの準備をスレーブWSD200に要求する(S341)。この際に、ハンドオーバ先の周波数チャネルに関する情報(中心周波数、チャネル帯域幅、等)が、スレーブWSD200に通知される。また、必要に応じて、Enablementビーコンの受信のためのパラメータも、スレーブWSD200に通知される。
そして、スレーブWSD200は、ハンドオーバ先の周波数チャネルでの送受信のための再構成(Reconfiguration)を行う(ステップS343)。具体的には、例えば、無線アクセス技術(Radio Access Technology)、デジタル信号処理部、最大送信電力等が変更される。デジタル信号処理部の変更は、前方誤り訂正(Forward Error Correction:FEC)、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)、符号拡散(Code Spreading)、アナログデジタル変換(A/D変換)及びデジタルアナログ変換(D/A変換)のクロック周波数等の変更を含む。また、例えば、送信スペクトラムマスクが満たされるように、アナログ処理部が変更される。具体的には、無線周波数(Radio Frequency:RF)パラメータが変更され、又は、必要に応じて別のRF処理系統への切換えが行われる。上記RFパラメータは、ACLR(Adjacent Channel Leakage Ratio)、アンテナゲイン、VGA(Voltage Gain Amplifier)設定等を含む。
その後、スレーブWSD200は、ハンドオーバ先の周波数チャネルでの送受信のための再構成が完了したことをHoMエンティティ100に通知する(ステップS345)。
そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30を決定するための測定(Measurement)及び報告が行われる(ステップS350)。具体的には、HoMエンティティ100は、スレーブWSD200に通信品質の測定を要求する(S351)。この際に、スレーブWSD200によるEnablementビーコンの受信のために、送受信の構成(Configuration)のリストがスレーブWSD200に提供される。当該リストは、複数の異なるマスタWSD30の候補、及び、各候補についての1つ以上の利用可能チャネルに関する情報(中心周波数、帯域幅、等)を含む。そして、スレーブWSD200は、上記リストに従って、各周波数チャネルでの通信品質を測定する(S353、S355)。例えば、受信電力、SNR(Signal to Noise Ratio)、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)等が、測定結果として得られる。そして、スレーブWSD200は、測定結果をHoMエンティティ100に報告する(S357)。スレーブWSD200は、いずれかの周波数チャネルで通信品質を測定できなかった場合には、その理由(例えば、構成に失敗した、測定不能な周波数チャネルであった、等)も報告されてもよい。
その後、HoMエンティティ100は、サービングマスタWSD30の更新についての決定を行う(S361)。この例では、HoMエンティティ100は、マスタWSD30Bへのハンドオーバの実行を決定する。具体的には、HoMエンティティ100は、ハンドオーバ先のマスタWSD30を選択する。ステップS350において複数のマスタWSD30のEnablementビーコンに対する測定が行われている場合には、測定結果に基づいて、最良の通信品質を伴うマスタWSD30、又は、求められるQoSを満たせると判断されるマスタWSD30が、選択される。なお、適当なマスタWSD30が見つからない場合には、その旨が通知されてもよい。
そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bにおけるハンドオーバの受入れのための処理が行われる(S370)。具体的には、HoMエンティティ100は、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bにハンドオーバの受入れを要求する(S371)。そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bは、ハンドオーバの受入れが可能か否かを返答する(S373)。なお、マスタWSD30Bは、ハンドオーバの受入れが可能か否か以外に、自装置の運用状況(利用可能チャネルの品質、利用率、接続されるスレーブWSD200の台数、トラフィック、等)を通知してもよい。とりわけハンドオーバの受入れが不可である場合に、その理由をステータス情報として通知してもよい。また、再度の問合せまでの時間(例えば、接続中のスレーブWSD200に関するスケジューリングから見積もられる時間)も通知されてもよい。
その後、ハンドオーバ元のWSD30Aからハンドオーバ先のWSD30Bへの転送が行われる(S380)。具体的には、HoMエンティティ100は、ハンドオーバ元のマスタWSD30Aに残っているスレーブWSD200宛の送信データをハンドオーバ先のマスタWSD30Bに転送するように第1のマスタWSD30Aに問い合わせる(S381)。すると、マスタWSD30Aは、マスタWSD30Aに残っているスレーブWSD200宛の送信データを、マネジメントDB20A等を介して(又は直接的に)マスタWSD30Bに転送する(S383)。そして、転送が完了すると、HoMエンティティ100に転送の完了が通知される(S385)。
そして、ハンドオーバが実行される(ステップS390)。具体的には、HoMエンティティ100は、スレーブWSD200に、マスタWSD30Bへのハンドオーバの実行を要求する(S391)。すると、スレーブWSD200は、マスタWSD30Bへのハンドオーバを開始し(S393)、マスタWSD30BとのEnabling処理を行う(S395、S396)。さらに、マスタWSD30Bへのハンドオーバの完了が、HoMエンティティ100に通知される(S397)。そして、ハンドオーバが完了する(S398)。
その後、スレーブWSD200は、マスタWSD30Bとの無線通信を開始する(S399)。
以上、1の実施形態に係る通信制御処理の一例を説明した。なお、上述した通信制御処理の一例のうちのステップS330及びS350は、オプションであり、通信制御処理に含まれてもよく、又は含まれなくてもよい。
<4.4.HoMエンティティの他の実装例>
次に、図14及び図15を参照して、HoMエンティティの他の実装例を説明する。
上述した第1の実施形態の例では、図11に示されるように、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10及びマネジメントDB20とは別の独立した装置として実装される。
しかし、HoMエンティティ100の実装手法は係る例に限定されない。例えば、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10又はマネジメントDB20の一部として実装されてもよい。以下、この点について、図14及び図15を参照して具体例を説明する。
図14は、第1の実施形態に係るHoMエンティティの実装形態の別の例を説明するための説明図である。図11を参照すると、図11と同様に、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200を含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200を含む第2の二次システムとが示されている。また、マネジメントDB20Aに対応するレギュラトリDB10A、及びマネジメントDB20Bに対応するレギュラトリDB10Bも示されている。レギュラトリDB10A及びレギュラトリDB10Bは、同一のレギュラトリDBであってもよく、別々のレギュラトリDBであってもよい。そして、とりわけこの例では、HoMエンティティ100は、マネジメントDB20の一部として実装される。
この実装形態によれば、二次システム内でのハンドオーバ(即ち、同一のマネジメントDB20の管轄下でのハンドオーバ)は、1つのHoMエンティティ100により制御される。また、別々の二次システム間でのハンドオーバは、2つのHoMエンティティ100の一方により制御され、又は2つのHoMエンティティ100の連携により制御される。
図15は、第1の実施形態に係るHoMエンティティの実装形態のさらに別の例を説明するための説明図である。図15を参照すると、図15と同様に、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200を含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200を含む第2の二次システムとが示されている。また、マネジメントDB20Aに対応するレギュラトリDB10A、及びマネジメントDB20Bに対応するレギュラトリDB10Bも示されている。そして、とりわけこの例では、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10の一部として実装される。
この実装形態によれば、二次システム内でのハンドオーバ(即ち、同一のマネジメントDB20の管轄下でのハンドオーバ)、及び、同一の国内の二次システム間でのハンドオーバ(即ち、同一のレギュラトリDB10の管轄下でのハンドオーバ)は、1つのHoMエンティティ100により制御される。また、別々の国の二次システム間でのハンドオーバは、2つのHoMエンティティ100の一方により制御され、又は2つのHoMエンティティ100の連携により制御される。
以上、第1の実施形態を説明した。例えば、以上のように、ハンドオーバを制御する通信制御装置は、ハンドオーバの対象のスレーブWSD200と異なる制御ノード(即ち、HoMエンティティ100)である。
また、第1の実施形態では、二次システムにおいてスレーブWSD200が二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバが、認識され、制御される。これにより、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
より具体的には、上述したように、周波数チャネルが基本的にはいつでも利用可能である一次システムと異なり、二次システムは、一次システムにより一時的に利用されていない周波数チャネルを二次的に利用する。そのため、二次システムにとって利用可能な周波数チャネルは時間により変化し、また、二次システムごとに(又は二次システムのマスタWSDごとに)利用可能な周波数チャネルが異なり得る。そのため、スレーブWSD200は、二次システムのマスタWSD30が近傍に存在するとしても、当該マスタWSD30へのハンドオーバを行えるとは限らない。また、スレーブWSD200は、使用中の周波数チャネル以外に、マスタWSD30にとって利用可能な別の周波数チャネルをいずれかのタイミングで知ったとしても、その後時間が経過すると、当該別の周波数チャネルは、マスタWSD30にとって利用可能でなくなっている可能性がある。そのため、スレーブWSD200は、上記別の周波数チャネルへのハンドオーバを行えるとは限らない。このように、二次システムでは、セルラ通信方式におけるハンドオーバと同様にハンドオーバを行うことができない。
そこで、上述したように、第1の実施形態では、二次システムにおいてスレーブWSD200が二次利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバ(マスタWSD30及び/又は周波数チャネル)が認識され、制御される。これにより、ハンドオーバ後に、スレーブWSD200は、二次システムにおいて無線通信を行うことができる。即ち、スレーブWSDは、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることができる。
<<5.第2の実施形態>>
続いて、図16〜図17を参照して、本開示の第2の実施形態を説明する。本開示の第2の実施形態では、ハンドオーバの対象のスレーブWSD200自身がハンドオーバの制御を行う。また、第2の実施形態では、スレーブWSD200は、他の通信制御のノードによる補助を受けることなくハンドオーバを実行する。
<5.1.スレーブWSDの機能構成>
まず、図16を参照して、第2の実施形態に係るスレーブWSD200−2の構成の一例を説明する。図16は、第2の実施形態に係るスレーブWSD200−2の構成の一例を示すブロック図である。図16を参照すると、スレーブWSD200−2は、アンテナ210、無線通信部220、記憶部230、入力部240、表示部250及び処理部260を備える。
(アンテナ210)
アンテナ210は、無線信号を受信し、受信された無線信号を無線通信部220へ出力する。また、アンテナ部210は、無線通信部220により出力された送信信号を送信する。
(無線通信部220)
無線通信部220は、一次システムのための周波数チャネルであって、二次システムにより二次的に利用される当該周波数チャネルでの、無線通信を行う。例えば、無線通信部220は、マスタWSD30との無線通信を行う。
(記憶部230)
記憶部230は、スレーブWSD200−2の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。また、記憶部230は、例えば、レギュラトリDB10、マネジメントDB20及び/又はマスタWSD30により提供される各種情報を記憶する。
(入力部240)
入力部240は、スレーブWSD200−2のユーザによる入力を受け付ける。そして、入力部240は、入力結果を処理部260に提供する。
(表示部250)
表示部250は、スレーブWSD200−2からの出力画面(即ち、出力画像)を表示する。例えば、表示部250は、処理部260(表示制御部265)による制御に応じて、出力画面を表示する。
(処理部260)
処理部260は、スレーブWSD200−2の様々な機能を提供する。処理部260は、ハンドオーバ認識部261、ハンドオーバ制御部263及び表示制御部265を含む。
(ハンドオーバ認識部261)
ハンドオーバ認識部261は、スレーブWSD200−2のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいてスレーブWSD200−2が上記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする上記ハンドオーバを認識する。
−二次システムの通信制御ノードへのハンドオーバの場合
上述したように、例えば、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200−2との無線通信を行う元の通信制御ノードから、二次システムに含まれる1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。即ち、上記ハンドオーバは、元の通信制御ノードから、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバである。また、上記所定の条件は、上記周波数チャネルを利用可能であることを含む。
このような場合に、例えば、ハンドオーバ認識部261は、上記二次システムに含まれる上記1つ以上のマスタWSD30のうちの上記所定の条件を満たす少なくとも1つのマスタWSD30を認識することにより、上記ハンドオーバを認識する。
−−利用可能チャネルが既知である場合
例えば、二次システムにとって利用可能な周波数チャネル(即ち、利用可能チャネル)がスレーブWSD200−2にとって既知である。このような場合に、例えば、当該利用可能チャネルで信号を受信できるように、スレーブWSD200−2における送受信のための再構成が行われる。当該再構成の具体的な内容は、第1の実施形態において説明したとおりである。そして、例えば、スレーブWSD200−2が、上記利用可能チャネルにおいて、自装置と通信中のマスタWSD以外30の他のマスタWSD30からのEnablementビーコンを受信する。すると、ハンドオーバ認識部261は、当該他のマスタWSD30を、所定の条件を満たすマスタWSD30(即ち、利用可能チャネルを利用可能なマスタWSD30)として認識する。上記他のマスタWSD30は、Enablementビーコンの通信品質が所定の閾値を超える場合に、所定の条件を満たすマスタWSD30(即ち、利用可能チャネルを利用可能なマスタWSD30)として認識されてもよい。
−−利用可能チャネルが未知である場合
また、例えば、利用可能チャネルがスレーブWSD200−2にとって未知である場合もある。
第1の例として、1つの二次システム内で(即ち、同一のマネジメントDB20の管轄下で)マスタWSD30の間で利用可能チャネルが同一である場合でも、使用中の利用可能チャネルとは異なる別の利用可能チャネルは、スレーブWSD200−2にとって未知であり得る。一例として、マスタWSD30が、利用可能チャネルをスレーブWSD200−2に通知しない場合には、利用可能チャネルは、スレーブWSD200−2にとって未知であり得る。
第2の例として、1つの二次システム内でも(即ち、同一のマネジメントDB20の管轄下でも)マスタWSD30によって利用可能チャネルの定義が異なるように、当該1つの二次システムが運用され得る。このような場合には、通信中のマスタWSDと異なる別のマスタWSD30にとっての利用可能チャネルは、スレーブWSD200−2にとって未知であり得る。
第3の例として、別の二次システム内の(即ち、別のマネジメントDB20の管轄下の)マスタWSD30にとっての利用可能チャネルは、スレーブWSD200−2にとって未知であり得る。マネジメントDB20によって利用可能チャネルが異なるからである。
以上のように、利用可能チャネルがスレーブWSD200−2にとって未知であり得る。このような場合には、スレーブWSD200−2は、中心周波数、帯域幅、無線アクセス技術、送受信のための構成パラメータ等を調整しながら信号を受信する。そして、Enablementビーコンが受信されると、ハンドオーバ認識部261は、当該Enablementビーコンが受信された周波数チャネルを、利用可能チャネルとして知得する。
その後、利用可能チャネルがスレーブWSD200−2にとって既知である場合と同様に、所定の条件を満たすマスタWSD30(即ち、利用可能チャネルを利用可能なマスタWSD30)が、ハンドオーバ認識部261により認識される。
以上のように、二次システムにより二次的に利用される周波数チャネルを利用可能なマスタWSD30が認識される。これにより、二次システムのマスタWSD30のうちのどのマスタWSD30へのハンドオーバが可能であるかが知得される。その結果、二次システムのマスタWSD30へのハンドオーバを実際に行うことが可能になる。
−周波数チャネル間でのハンドオーバの場合
上述したように、例えば、上記二次システムは、2つ以上の周波数チャネルを二次的に利用する。そして、上記ハンドオーバは、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの、スレーブWSD200−2が無線通信を行う元の周波数チャネルから、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの別の周波数チャネルへのハンドオーバである。即ち、上記ハンドオーバは、周波数チャネル間でのハンドオーバである。
このような場合に、例えば、ハンドオーバ認識部261は、上記2つ以上の周波数チャネルのうちの、上記元の周波数チャネル以外の少なくとも1つの周波数チャネルを認識することにより、上記ハンドオーバを認識する。
−−利用可能チャネルが既知である場合
具体的には、例えば、スレーブWSD200−2と無線通信行なっているマスタWSD30が、利用可能チャネルをスレーブWSD200−2に通知する。このような場合には、マスタWSD30にとっての利用可能チャネルはスレーブWSD200−2にとって既知である。そのため、ハンドオーバ認識部261は、このように通知された情報から、使用中の利用可能チャネル(即ち、元の周波数チャネル)以外の利用可能チャネルを認識する。
−−利用可能チャネルが未知である場合
また、例えば、利用可能チャネルがスレーブWSD200−2に通知されないこともあり得る。このような場合に、スレーブWSD200−2は、中心周波数、帯域幅等を調整しながら信号を受信する。そして、Enablementビーコンが受信されると、ハンドオーバ認識部261は、当該Enablementビーコンが受信された周波数チャネルを、利用可能チャネルとして知得する。そして、ハンドオーバ認識部261は、知得された利用可能チャネルの情報から、使用中の利用可能チャネル(即ち、元の周波数チャネル)以外の利用可能チャネルを認識する。
以上のように、二次システムにより二次的に利用される2つ以上の周波数チャネルのうちの、スレーブWSD200−2が無線通信を行う元の周波数チャネル以外の少なくとも1つの周波数チャネルが認識される。これにより、どの周波数チャネルへの周波数間ハンドオーバが可能であるかが知得される。その結果、二次システムにおいて周波数間ハンドオーバを実際に行うことが可能になる。
(ハンドオーバ制御部263)
ハンドオーバ制御部263は、スレーブWSD200−2の上記ハンドオーバの制御を行う。即ち、ハンドオーバ制御部263は、ハンドオーバ認識部261により認識されるハンドオーバの制御を行う。
−ハンドオーバの実行の決定
例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、スレーブWSD200−2の上記ハンドオーバの実行を決定することを含む。上記ハンドオーバの上記制御は、ハンドオーバ認識部261により認識されるハンドオーバの実行を決定することを含む。
より具体的には、例えば、ハンドオーバ認識部261によりハンドオーバ(マスタWSD30又は周波数チャネル)が認識されると、ハンドオーバ制御部263は、当該ハンドオーバの実行を決定する。また、ハンドオーバ認識部261により複数のハンドオーバが候補として認識される場合には、ハンドオーバ制御部263は、例えばスレーブWSD200−2による通信品質の測定(Measurement)結果等に基づいて、複数のハンドオーバ候補の中の1つのハンドオーバの実行を決定する。
このような決定により、スレーブWSD200−2のハンドオーバが実際に実行される。その結果、スレーブWSD200−2は、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
−Enabling処理の開始の制御
上述したように、二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200−2が開始する前に、スレーブWSD200−2による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、当該処理は、ハンドオーバの際に行われる。
このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記記ハンドオーバの際に行われる上記処理の開始を制御することを含む。
具体的には、例えば、上記処理は、Enabling処理である。そして、ハンドオーバの実行の決定後に、ハンドオーバ制御部263は、Enabling処理をトリガする。すると、スレーブWSD200−2は、ハンドオーバ先の利用可能チャネルにおいて、Enablementビーコンを受信し、当該Enablementビーコンに対する応答(即ち、Enablementビーコンレスポンス)を送信する。
(表示制御部265)
表示制御部265は、表示部250による出力画面の表示を制御する。例えば、表示制御部265は、表示部250により表示される出力画面を生成し、当該出力画面を表示部250に表示させる。
<5.2.処理の流れ>
次に、図17を参照して、第2の実施形態に係る通信制御処理の一例を説明する。図17は、第2の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
上記通信制御処理の一例は、図5〜図7に示されるような、スレーブWSD200−2が第1の二次システムのマスタWSD30Aから第2の二次システムのマスタWSD30Bへのハンドオーバを行うケースの通信制御処理である。なお、レギュラトリDB10A及びマネジメントDB20Aは、マスタWSD30Aに対応し、レギュラトリDB10B及びマネジメントDB20Bは、マスタWSD30Bに対応する。
まず、Enabling処理が完了すると(S411)、スレーブWSD200−2は、マスタWSD30Aとの無線通信を開始する(S413)。
そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30の候補が認識される(ステップS420)。具体的には、スレーブWSD200−2は、送受信のための再構成を行う(S421)。その後、スレーブWSD200は、マスタWSD30A以外のマスタWSD30からのEnablementビーコンを受信し、通信品質を測定する(S423、S425)。なお、マスタWSD30A以外のマスタWSD30にとっての利用可能チャネルがスレーブWSD200−2にとって未知である場合には、ステップS421〜ステップS425が繰り返される。即ち、スレーブWSD200−2は、マスタWSD30A以外のマスタWSD30からのEnablementビーコンを受信できるように、中心周波数、帯域幅、無線アクセス技術、送受信のための構成パラメータ等を調整し、信号を受信する。
その後、スレーブWSD200−2は、サービングマスタWSD30の更新についての決定を行う(S431)。この例では、スレーブWSD200−2は、マスタWSD30Bへのハンドオーバの実行を決定する。具体的には、スレーブWSD200−2は、ハンドオーバ先のマスタWSD30を選択する。例えば、ステップS425における通信品質の測定結果に基づいて、最良の通信品質を伴うマスタWSD30、又は、求められるQoSを満たせると判断されるマスタWSD30が、選択される。なお、適当なマスタWSD30が見つからない場合には、ハンドオーバが実行されない。
そして、ハンドオーバが実行される(ステップS440)。具体的には、スレーブWSD200−2は、マスタWSD30Bへのハンドオーバを開始し(S441)、マスタWSD30BとのEnabling処理を行う(S443、S445)。そして、ハンドオーバが完了する(S447)。
その後、スレーブWSD200−2は、マスタWSD30Bとの無線通信を開始する(S451)。
なお、ステップS420で、スレーブWSD200−2が複数の送受信系を備えている場合は、スレーブWSD200−2は、ある送受信系を用いて元のマスタWSD30との無線通信を行いつつ、別の送受信系を用いてEnablementビーコンを受信してもよい。また、スレーブWSD200−2が複数の送受信系を備えていない場合は、スレーブWSD200−2は、通信品質が低下したことを検出し、又は、所定の領域に自装置が位置することが検出する場合に、元のマスタWSD30との無線通信を中断してもよい。そして、スレーブWSD200−2は、中断の間に、他のマスタWSD30からのEnablementビーコンを受信してもよい。
以上、第2の実施形態を説明した。例えば、以上のように、ハンドオーバを制御する通信制御装置は、ハンドオーバの対象のスレーブWSD200−2である。また、スレーブWSD200−2は、他の通信制御のノードによる補助を受けることなくハンドオーバを実行する。
また、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、二次システムにおいてスレーブWSD200−2が二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバが、認識され、制御される。これにより、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。この点については、第1の実施形態において説明したとおりである。
<<6.第3の実施形態>>
続いて、図18〜図19Bを参照して、本開示の第3の実施形態を説明する。本開示の第3の実施形態では、ハンドオーバの対象のスレーブWSD200自身がハンドオーバの制御を行う。また、第3の実施形態では、スレーブWSD200は、他の通信制御のノードによる補助を受けながらハンドオーバを実行する。
<6.1.HoMエンティティの機能構成>
まず、図18を参照して、第3の実施形態に係るスレーブWSD200−3の構成の一例を説明する。図18は、第3の実施形態に係るスレーブWSD200−3の構成の一例を示すブロック図である。図18を参照すると、スレーブWSD200−3は、アンテナ210、無線通信部220、記憶部230、入力部240、表示部250及び処理部270を備える。
ここで、アンテナ210、無線通信部220、記憶部230、入力部240及び表示部250、並びに、ハンドオーバ認識部261及び表示制御部265については、第2の実施形態と第3の実施形態との間に差異はない。よって、ここでは、処理部270に含まれるハンドオーバ制御部273を説明する。
(ハンドオーバ制御部273)
ハンドオーバ制御部273は、スレーブWSD200−3の上記ハンドオーバの制御を行う。即ち、ハンドオーバ制御部273は、ハンドオーバ認識部261により認識されるハンドオーバの制御を行う。
−ハンドオーバの実行の決定
例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、スレーブWSD200−3の上記ハンドオーバの実行を決定することを含む。この点については、第2の実施形態において説明したとおりである。
−ハンドオーバに伴う転送の制御
上述したように、例えば、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200−3との無線通信を行う元の通信制御ノードから、二次システムに含まれる1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。
このような場合に、とりわけ第3の実施形態では、上記ハンドオーバの上記制御は、上記元の通信制御ノードから上記1つのマスタWSD30へスレーブWSD200宛の通信データを転送することの制御を含む。
より具体的には、例えば、第1のマスタWSD30から第2のマスタWSD30へのスレーブWSD200のハンドオーバの実行が決定される。すると、ハンドオーバ制御部273は、無線通信部220を介して、第1のマスタWSD30に対応するマネジメントDB20又はレギュラトリDB10にハンドオーバの補助を問い合わせる(又は要求する)。その結果、第1のマスタWSD30に対応するマネジメントDB20又はレギュラトリDB10は、第2のマスタWSD30へのハンドオーバの受入れのための処理を実行する。そして、当該ハンドオーバが受け入れられると、第1のマスタWSD30に対応するマネジメントDB20又はレギュラトリDB10による制御により、ハンドオーバ元の第1のマスタWSD30に残っているスレーブWSD200−3宛の送信データが、ハンドオーバ先の第2のマスタWSD30に転送される。以上のように、ハンドオーバ制御部273は、ハンドオーバの補助の問合せ又は要求により、スレーブWSD200宛の通信データの転送をトリガする。
このような転送の制御により、ハンドオーバ元のマスタWSD30に残っている送信データが、ハンドオーバ先のマスタWSD30から送信されることが可能になる。そのため、スレーブWSD200−3は、送信データをシームレスに受信することが可能になる。よって、ハンドオーバ時の通信品質を高めることが可能になる。
−Enabling処理の開始の制御
上述したように、二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200−3が開始する前に、スレーブWSD200−3による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、当該処理は、ハンドオーバの際に行われる。
このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記記ハンドオーバの際に行われる上記処理の開始を制御することを含む。この点については、第2の実施形態において説明したとおりである。
<6.2.処理の流れ>
次に、図19A及び図19Bを参照して、第3の実施形態に係る通信制御処理の一例を説明する。図19A及び図19Bは、第3の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
上記通信制御処理の一例は、図5〜図7に示されるような、スレーブWSD200−3が第1の二次システムのマスタWSD30Aから第2の二次システムのマスタWSD30Bへのハンドオーバを行うケースの通信制御処理である。なお、レギュラトリDB10A及びマネジメントDB20Aは、マスタWSD30Aに対応し、レギュラトリDB10B及びマネジメントDB20Bは、マスタWSD30Bに対応する。
ここで、図19Aに示される第3の実施形態のステップS511〜ステップS531は、図17に示される第2の実施形態に係るステップS411〜ステップS431と同様である。また、図19Bに示される第3の実施形態のステップS561〜ステップS571は、図17に示される第2の実施形態に係るステップS441〜ステップS451と同様である。よって、ここでは、ステップS540及びステップS550を説明する。
ハンドオーバの実行が決定されると(S531)、マネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aによるハンドオーバの補助が開始される(ステップS540)。具体的には、スレーブWSD200−3は、マスタWSD30Aを介して、ハンドオーバの補助をマネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aに問い合わせる(又は要求する)(S541)。この際に、スレーブWSD200−3は、ハンドオーバ先のマスタWSD30B及び周波数チャネルを、マネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aに通知する。すると、マネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aは、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bにハンドオーバの受入れを要求する(S543)。そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bは、ハンドオーバの受入れが可能か否かを返答する(S545)。なお、マスタWSD30Bは、ハンドオーバの受入れが可能か否か以外に、自装置の運用状況(利用可能チャネルの品質、利用率、接続されるスレーブWSD200の台数、トラフィック、等)を通知してもよい。とりわけハンドオーバの受入れが不可である場合に、その理由をステータス情報として通知してもよい。また、再度の問合せまでの時間(例えば、接続中のスレーブWSD200−3に関するスケジューリングから見積もられる時間)も通知されてもよい。
その後、ハンドオーバ元のWSD30Aからハンドオーバ先のWSD30Bへの転送が行われる(S550)。具体的には、マネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aは、ハンドオーバ元のマスタWSD30Aに残っているスレーブWSD200宛の送信データをハンドオーバ先のマスタWSD30Bに転送するように、マスタWSD30Aに要求する(S551)。すると、マスタWSD30Aは、転送の可否を返答する(S552)。マスタWSD30Aは、転送が不可である場合(例えば、ストリーミングのようにシームレスなハンドオーバが困難であるデータ通信である場合)には、その理由を通知してもよい。そして、転送が可能である場合には、マネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aは、スレーブWSD200宛の上記送信データを受け入れるように、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bに要求する(S553)。すると、マスタWSD30Bは、受入れの可否を返答する(S554)。マスタWSD30Bは、受入れが不可である場合(例えば、バッファが余っていない場合、負荷の重い処理を行なっている場合、等)には、その理由を通知してもよい。そして、受入れが可能である場合には、マスタWSD30Aは、マスタWSD30Aに残っているスレーブWSD200宛の送信データを、マネジメントDB20A等を介して(又は直接的に)マスタWSD30Bに転送する(S555)。そして、転送が完了すると、スレーブWSD200−3に転送の完了が通知される(S557)。
以上、第3の実施形態を説明した。例えば、以上のように、ハンドオーバを制御する通信制御装置は、ハンドオーバの対象のスレーブWSD200−3である。また、スレーブWSD200−3は、他の通信制御のノードによる補助を受けながらハンドオーバを実行する。
また、第3の実施形態では、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、二次システムにおいてスレーブWSD200−3が二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバが、認識され、制御される。これにより、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。この点については、第1の実施形態において説明したとおりである。
<<7.変形例>>
続いて、図20〜図26Bを参照して、本実施形態の変形例を説明する。
<<7.1.第1の変形例>>
まず、図20〜図22Cを参照して、本実施形態の第1の変形例を説明する。本実施形態の第1の変形例によれば、ハンドオーバの際に行われるEnabling処理がより簡略化される。その結果、ハンドオーバ先のマスタWSD30における負荷が軽減され、ハンドオーバに要する時間がより短縮され得る。
(第1の変形例の概略)
上述したように、二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200−2が開始する前に、スレーブWSD200−2による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、例えば、当該処理は、スレーブWSD200による上記周波数チャネルでの無線通信のための要求を行うことを含む。また、当該処理は、ハンドオーバの際に行われる。
まず、上述した各実施形態によれば、上記要求は、スレーブWSD200により行われる。
具体的には、例えば、ハンドオーバの実行が決定された後に、スレーブWSD200は、ハンドオーバ先の利用可能チャネルでのEnablementビーコンに応答する(即ち、Enablementビーコンレスポンスを送信する)ことにより、当該利用可能チャネルでの無線通信をスレーブWSD200が行うための要求を行う。以下、この点について図20を参照して具体例を説明する。
図20は、スレーブWSD200により利用可能チャネルでの無線通信のための要求が行われる例を説明するための説明図である。図20を参照すると、ハンドオーバの対象であるスレーブWSD200、並びに、ハンドオーバ元のマスタWSD30A及びハンドオーバ先のマスタWSD30Bが示されている。スレーブWSD200のハンドオーバの実行が決定された後に、スレーブWSD200は、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bによってハンドオーバ先の利用可能チャネルで送信されるEnablementビーコンを受信する。そして、スレーブWSD200は、当該利用可能チャネルでEnablementビーコンレスポンスを送信する。このように、スレーブWSD200によって要求が行われる。
一方、とりわけ本実施形態の第1の変形例では、上記要求は、上記ハンドオーバの際に行われる場合に、スレーブWSD200以外の装置により代行される。
本実施形態の第1の実施形態では、例えば、上記要求は、HoMエンティティ100により代行される。具体的には、例えば、ハンドオーバの実行が決定された後に、HoMエンティティ100が、ハンドオーバ先のマスタWSD30B又は当該マスタWSD30Bに対応するマネジメントDB20B若しくはレギュラトリDB10Bに、スレーブWSD200がハンドオーバ先の利用可能チャネルで無線通信を行うための要求を行う。当該要求は、バックホールのネットワークを通じて行われる。以下、この点について図21を参照して具体例を説明する。
図21は、HoMエンティティ100により利用可能チャネルでの無線通信のための要求が行われる例を説明するための説明図である。図21を参照すると、ハンドオーバの対象であるスレーブWSD200、並びに、ハンドオーバ元のマスタWSD30A及びハンドオーバ先のマスタWSD30Bが示されている。ハンドオーバの実行が決定された後に、HoMエンティティ100は、代理Enablement要求(Vice Enablement Request)を送信することにより、スレーブWSD200がハンドオーバ先の利用可能チャネルで無線通信を行うための要求を行う。当該代理Enablement要求の送信により、Enablementビーコンの受信とEnablementビーコンレスポンスの送信が省略される。
なお、第1の変形例が第1の実施形態に適用される例を説明したが、第1の変形例は係る例に限られない。例えば、第1の変形例が第3の実施形態に適用されてもよい。この場合に、例えば、上記要求は、ハンドオーバ元のマスタWSD30Aに対応するマネジメントDB20A又はレギュラトリDB10Aにより代行されてもよい。
(処理の流れ)
次に、図22A〜図22Cを参照して、本実施形態の第1の変形例に係る通信制御処理の一例を説明する。図22A〜図22Cは、本実施形態の第1の変形例に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
上記通信制御処理の一例は、図5〜図7に示されるような、スレーブWSD200が第1の二次システムのマスタWSD30Aから第2の二次システムのマスタWSD30Bへのハンドオーバを行うケースの通信制御処理である。なお、レギュラトリDB10A及びマネジメントDB20Aは、マスタWSD30Aに対応し、レギュラトリDB10B及びマネジメントDB20Bは、マスタWSD30Bに対応する。
また、上記通信制御処理の一例は、第1の変形例が第1の実施形態に適用される場合の例である。
ここで、図22A〜図22Cに示される第1の変形例のステップS611〜S661及びステップS680は、図13A〜図13Cに示される第1の実施形態の例に係るステップS311〜S361及びステップS380と同様である。よって、ここでは、ステップS670、S691及びS699を説明する。
ハンドオーバの実行が決定されると(S661)、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bにおけるハンドオーバの受入れのための処理が行われる(S670)。
具体的には、HoMエンティティ100は、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bにハンドオーバの受入れを要求する(S671)。この際に、HoMエンティティ100は、代理Enablement要求(Vice Enablement Request)を送信することにより、スレーブWSD200がハンドオーバ先の利用可能チャネルで無線通信を行うための要求も行う。そして、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bは、ハンドオーバの受入れが可能か否かを返答する(S673)。この際に、ハンドオーバ先のマスタWSD30Bは、代理Enablement要求に対する完了の報告(Vice Enablement Completetion Announcement)も行う。そして、Enabling処理が完了する(S675)。
また、HoMエンティティ100は、スレーブWSD200に、マスタWSD30Bへのハンドオーバの実行を要求する(S691)。Enabling処理が既に完了しているので、その後、スレーブWSD200は、マスタWSD30Bとの無線通信を開始する(S699)
以上、本実施形態の第1の変形例を説明した。本実施形態の第1の変形例によれば、ハンドオーバの際に行われるEnabling処理がより簡略化される。即ち、スレーブWSD200は、Enablementビーコンの受信とEnablementビーコンレスポンスの送信をあらためて行わなくてもよい。その結果、ハンドオーバ先のマスタWSD30は、スレーブWSD200からEnablementビーコンレスポンスを受信しないので、ハンドオーバ先のマスタWSD30にとっての無線通信における負荷が軽減され得る。また、ハンドオーバに要する時間がより短縮され得る。
<<7.2.第2の変形例>>
まず、図23〜図26Bを参照して、本実施形態の第1の変形例を説明する。本実施形態の第1の変形例によれば、マスタWSD30にとっての利用可能チャネルが増加する。その結果、マスタWSD30の無線ネットワークにおけるスループットが向上し得る。
(第2の変形例の概略)
上述した各実施形態によれば、マスタWSD30は、自装置にとっての利用可能チャネルでの無線通信を行う。以下、この点について、図23を参照して具体例を説明する。
図23は、各マスタWSD30にとっての利用可能チャネルの例を説明するための説明図である。図23を参照すると、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200Aを含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200Bを含む第2の二次システムとが、示されている。例えば、この例では、第1の二次システムにとっての利用可能チャネルは、周波数チャネルAであり、第2の二次システムにとっての利用可能チャネルは、周波数チャネルBである。そのため、第1の二次システムにおけるスレーブWSD200AについてのEnabling処理が完了すると、スレーブWSD200Aは、マスタWSD30Aと、周波数チャネルAでの無線通信を行う。また、第2の二次システムにおけるスレーブWSD200BについてのEnabling処理が完了すると、スレーブWSD200Bは、マスタWSD30Bと、周波数チャネルBでの無線通信を行う。
一方、とりわけ本実施形態の第2の変形例では、マスタWSD30は、自装置にとっての利用可能チャネル以外の、別のマスタWSD30にとって利用可能チャネルでの無線通信も行う。例えば、当該別のマスタWSD30は、別の二次システムに含まれる。そして、当該別のマスタWSDにとって利用可能な利用可能チャネルは、当該別の二次システムにとっての利用可能チャネルである。以下、この点について、図24及び図25を参照して具体例を説明する。
図24は、第1の二次システムが第2の二次システムのマスタWSD300をスレーブネットワークノードとして動作させる例を説明するための説明図である。図24を参照すると、図23と同様に、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200Aを含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200Bを含む第2の二次システムとが、示されている。とりわけこの例では、第1の二次システムが、第2の二次システムのマスタWSD30Bを、第1の二次システム(又はマスタWSD30A)にとってのスレーブネットワークノードとして動作させる。具体的には、例えば、第1の二次システムによる制御により、マスタWSD30Bは、第1の二次システムにおけるEnabling処理を通じて、第1の二次システムにとっての利用可能チャネル(即ち、周波数チャネルA)を利用できるようになる。その結果、例えば、周波数チャネルA及び周波数チャネルBの両方におけるスレーブWSD200BについてのEnabling処理が完了すると、スレーブWSD200Bは、マスタWSD30Bと、周波数チャネルA及び周波数チャネルBの両方での無線通信を行うようになる。即ち、スレーブWSD200Bのネットワークは、第1の二次システムにとってのスレーブネットワークとなる。なお、マスタWSD30Bはこのような無線通信に必要なケイパビリティ(余分な送受信処理リソース、レギュラトリDB10Aの認証ID、等)を有するものとする。
図25は、第1の二次システムのマスタWSD30が第2の二次システムのスレーブネットワークノードとして動作する例を説明するための説明図である。図25を参照すると、図23と同様に、マネジメントDB20A、マスタWSD30A及びスレーブWSD200Aを含む第1の二次システムと、マネジメントDB20B、マスタWSD30B及びスレーブWSD200Bを含む第2の二次システムとが、示されている。とりわけこの例では、第1の二次システムのマスタWSD30Aが、第2の二次システム(又はマスタWSD30B)にとってのスレーブネットワークノードとして動作する。具体的には、例えば、マスタWSD30Aは、第2の二次システムにおけるEnabling処理を通じて、第2の二次システムにとっての利用可能チャネル(即ち、周波数チャネルB)を利用できるようになる。その結果、例えば、周波数チャネルA及び周波数チャネルBの両方におけるスレーブWSD200AについてのEnabling処理が完了すると、スレーブWSD200Aは、マスタWSD30Aと、周波数チャネルA及び周波数チャネルBの両方での無線通信を行うようになる。即ち、スレーブWSD200Aのネットワークは、第2の二次システムにとってのスレーブネットワークとなる。なお、マスタWSD30Aはこのような無線通信に必要なケイパビリティ(余分な送受信処理リソース、レギュラトリDB10Aの認証ID、等)を有するものとする。
(処理の流れ)
次に、図26A及び図26Bを参照して、本実施形態の第2の変形例に係る通信制御処理の一例を説明する。図26A及び図26Bは、本実施形態の第2の変形例に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
上記通信制御処理の一例は、図25に示されるような、第1の二次システムのマスタWSD30Aが第2の二次システムのスレーブネットワークノードとして動作するケースの通信制御処理である。なお、レギュラトリDB10A及びマネジメントDB20Aは、マスタWSD30Aに対応し、レギュラトリDB10B及びマネジメントDB20Bは、マスタWSD30Bに対応する。
また、上記通信制御処理の一例は、第2の変形例が第1の実施形態に適用される場合の例である。
まず、HoMエンティティ100は、レギュラトリDB10、マネジメントDB20及びマスタWSD30の各々との間で、相互認証及び/又は基本情報の交換を行う(S710)。
そして、Enabling処理が完了すると(S721)、スレーブWSD200は、マスタWSD30Aとの無線通信を開始する(S723)。
また、マスタWSD30Aが第2の二次システムのスレーブネットワークノードとなるための準備が行われる(ステップS730)。具体的には、スレーブWSD200は、第2の二次システムにとっての利用可能チャネルでの送受信のための再構成(Reconfiguration)を行う(ステップS731)。そして、スレーブWSD200は、第2の二次システムにとっての利用可能チャネルでの通信品質を測定する(S733、S735)。そして、スレーブWSD200は、測定結果及びEnablement関連情報を、HoMエンティティ100に報告する(S737)。
その後、HoMエンティティ100は、スレーブネットワークについての決定を行う(S741)。この例では、HoMエンティティ100は、マスタWSD30Aをスレーブネットワークノードにすることを決定する。この決定の際に、マスタWSD30Bとの無線通信を行うスレーブWSD200の位置と、マスタWSD30Aの位置とが、考慮されてもよい。例えば、マスタWSD30Aの近傍に、マスタWSD30Bとの無線通信を行うスレーブWSD200がいない場合には、干渉の恐れがないので、マスタWSD30Aをスレーブネットワークノードにすることが、決定される。一方、例えば、マスタWSD30Aの近傍に、マスタWSD30Bとの無線通信を行うスレーブWSD200がいる場合には、干渉の恐れがあるので、マスタWSD30Aをスレーブネットワークノードにしないことが、決定される。
そして、マスタWSD30Aをスレーブネットワークノードにするための処理が行われる(S750)。具体的には、HoMエンティティ100は、マスタWSD30B、マネジメントDB20B又はレギュラトリDB10Bに、スレーブネットワークのためのEnabling処理を要求する(S751)。すると、マスタWSD30B、マネジメントDB20B又はレギュラトリDB10Bは、スレーブネットワーク処理の要求に対して応答する(即ち、スレーブネットワークEnabling処理レスポンスを送信する)(S753)。そして、スレーブネットワークのEnabling処理が完了し(S755)、HoMエンティティ100は、マスタWSD30Aにスレーブネットワークの開始を要求する(S757)。
以上、本実施形態の第1の変形例を説明した。本実施形態の第1の変形例によれば、マスタWSD30にとっての利用可能チャネルが増加する。即ち、スレーブネットワークノードとなったマスタWSD30は、他のマスタWSD30(例えば、他の二次システムのマスタWSD30)にとっての利用可能チャネルも利用できるようになるので、スレーブネットワークノードとなったマスタWSD30にとっての利用可能チャネルが増加する。その結果、スレーブネットワークノードとなったマスタWSD30の無線ネットワークにおけるスループットが向上し得る。
<<8.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、HoMエンティティ100は、タワーサーバ、ラックサーバ、又はブレードサーバなどのいずれかの種類のサーバとして実現されてもよい。また、HoMエンティティ100の少なくとも一部の構成要素は、サーバに搭載されるモジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール、又はブレードサーバのスロットに挿入されるカード若しくはブレード)として実現されてもよい。
また、例えば、スレーブWSD200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末、携帯型/ドングル型のモバイルルータ若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、スレーブWSD200は、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、スレーブWSD200の少なくとも一部の構成要素は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)として実現されてもよい。
<8.1.HoMエンティティに関する応用例>
図27は、本開示に係る技術が適用され得るサーバ800の概略的な構成の一例を示すブロック図である。サーバ800は、プロセッサ801、メモリ802、ストレージ803、ネットワークインタフェース804及びバス806を備える。
プロセッサ801は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、サーバ800の各種機能を制御する。メモリ802は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ801により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ803は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。
ネットワークインタフェース804は、サーバ800を有線通信ネットワーク805に接続するための有線通信インタフェースである。有線通信ネットワーク805は、EPC(Evolved Packet Core)などのコアネットワークであってもよく、又はインターネットなどのPDN(Packet Data Network)であってもよい。
バス806は、プロセッサ801、メモリ802、ストレージ803及びネットワークインタフェース804を互いに接続する。バス806は、速度の異なる2つ以上のバス(例えば、高速バス及び低速バス)を含んでもよい。
図27に示したサーバ800において、図12を参照して説明したハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133は、プロセッサ801において実装されてもよい。一例として、プロセッサをハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサにハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133の動作を実行させるためのプログラム)がサーバ700にインストールされ、プロセッサ701が当該プログラムを実行してもよい。別の例として、サーバ700は、プロセッサ701及びメモリ702を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいてハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサをハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133として機能させるためのプログラムをメモリ702に記憶し、当該プログラムをプロセッサ701により実行してもよい。以上のように、ハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133を備える装置としてサーバ700又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサをハンドオーバ認識部131及びハンドオーバ制御部133として機能させるための上記プログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記憶した読み取り可能な記憶媒体が提供されてもよい。
<8.2.スレーブWSDに関する応用例>
(第1の応用例)
図28は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、1つ以上のアンテナスイッチ915、1つ以上のアンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM及びROMを含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース912は、典型的には、BBプロセッサ913及びRF回路914などを含み得る。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路914は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ916を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース912は、BBプロセッサ913及びRF回路914を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、図28に示したように複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含んでもよい。なお、図28には無線通信インタフェース912が複数のBBプロセッサ913及び複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インタフェース912は単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース912は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN(Local Area Network)方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ913及びRF回路914を含んでもよい。
アンテナスイッチ915の各々は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ916の接続先を切り替える。
アンテナ916の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送受信のために使用される。スマートフォン900は、図28に示したように複数のアンテナ916を有してもよい。なお、図28にはスマートフォン900が複数のアンテナ916を有する例を示したが、スマートフォン900は単一のアンテナ916を有してもよい。
さらに、スマートフォン900は、無線通信方式ごとにアンテナ916を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図28に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図28に示したスマートフォン900において、図16を参照して説明したハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263は、無線通信インタフェース912において実装されてもよい。また、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。一例として、スマートフォン900は、無線通信インタフェース912の一部(例えば、BBプロセッサ913)若しくは全部、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいてハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサにハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラムがスマートフォン900にインストールされ、無線通信インタフェース912(例えば、BBプロセッサ913)、プロセッサ901、及び/又は補助コントローラ919が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、ハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263を備える装置としてスマートフォン900又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記憶した読み取り可能な記憶媒体が提供されてもよい。これらの点については、図18を参照して説明したハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部273も、ハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263と同様である。
(第2の応用例)
図29は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、1つ以上のアンテナスイッチ936、1つ以上のアンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、LTE又はLTE−Advancedなどのいずれかのセルラー通信方式をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、典型的には、BBプロセッサ934及びRF回路935などを含み得る。BBプロセッサ934は、例えば、符号化/復号、変調/復調及び多重化/逆多重化などを行なってよく、無線通信のための様々な信号処理を実行する。一方、RF回路935は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよく、アンテナ937を介して無線信号を送受信する。無線通信インタフェース933は、BBプロセッサ934及びRF回路935を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、図29に示したように複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含んでもよい。なお、図29には無線通信インタフェース933が複数のBBプロセッサ934及び複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インタフェース933は単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
さらに、無線通信インタフェース933は、セルラー通信方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又は無線LAN方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよく、その場合に、無線通信方式ごとのBBプロセッサ934及びRF回路935を含んでもよい。
アンテナスイッチ936の各々は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ937の接続先を切り替える。
アンテナ937の各々は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送受信のために使用される。カーナビゲーション装置920は、図29に示したように複数のアンテナ937を有してもよい。なお、図29にはカーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を有する例を示したが、カーナビゲーション装置920は単一のアンテナ937を有してもよい。
さらに、カーナビゲーション装置920は、無線通信方式ごとにアンテナ937を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図29に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図29に示したカーナビゲーション装置920において、図16を参照して説明したハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これらの構成要素の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。一例として、カーナビゲーション装置920は、無線通信インタフェース933の一部(例えば、BBプロセッサ934)若しくは全部及び/又はプロセッサ921を含むモジュールを搭載し、当該モジュールにおいてハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263が実装されてもよい。この場合に、上記モジュールは、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラム(換言すると、プロセッサにハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263の動作を実行させるためのプログラム)を記憶し、当該プログラムを実行してもよい。別の例として、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラムがカーナビゲーション装置920にインストールされ、無線通信インタフェース933(例えば、BBプロセッサ934)及び/又はプロセッサ921が当該プログラムを実行してもよい。以上のように、ハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263を備える装置としてカーナビゲーション装置920又は上記モジュールが提供されてもよく、プロセッサをハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263として機能させるためのプログラムが提供されてもよい。また、上記プログラムを記憶した読み取り可能な記憶媒体が提供されてもよい。これらの点については、図18を参照して説明したハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部273も、ハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263と同様である。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。即ち、ハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部263(又はハンドオーバ認識部261及びハンドオーバ制御部273)を備える装置として車載システム(又は車両)940が提供されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<<9.まとめ>>
ここまで、図1〜図29を用いて、本開示の実施形態に係る通信装置及び各処理を説明した。本開示に係る実施形態によれば、二次システムにおいてスレーブWSD200が二次的に利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバが、認識され、制御される。
これにより、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
より具体的には、上述したように、周波数チャネルが基本的にはいつでも利用可能である一次システムと異なり、二次システムは、一次システムにより一時的に利用されていない周波数チャネルを二次的に利用する。そのため、二次システムにとって利用可能な周波数チャネルは時間により変化し、また、二次システムごとに(又は二次システムのマスタWSDごとに)利用可能な周波数チャネルが異なり得る。そのため、スレーブWSD200は、二次システムのマスタWSD30が近傍に存在するとしても、当該マスタWSD30へのハンドオーバを行えるとは限らない。また、スレーブWSD200は、使用中の周波数チャネル以外に、マスタWSD30にとって利用可能な別の周波数チャネルをいずれかのタイミングで知ったとしても、その後時間が経過すると、当該別の周波数チャネルは、マスタWSD30にとって利用可能でなくなっている可能性がある。そのため、スレーブWSD200は、上記別の周波数チャネルへのハンドオーバを行えるとは限らない。このように、二次システムでは、セルラ通信方式におけるハンドオーバと同様にハンドオーバを行うことができない。
そこで、上述したように、第1の実施形態では、二次システムにおいてスレーブWSD200が二次利用される周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にするハンドオーバ(マスタWSD30及び/又は周波数チャネル)が認識され、制御される。これにより、ハンドオーバ後に、スレーブWSD200は、二次システムにおいて無線通信を行うことができる。即ち、スレーブWSDは、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることができる。
第1に、例えば、第1の実施形態によれば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記ハンドオーバをスレーブWSD200に通知することを含む。
このような通知により、例えば、スレーブWSD200は、当該複数のハンドオーバ候補の中から実行すべきハンドオーバを決定するための測定(Measurement)を行うことが可能になる。その結果、スレーブWSD200にとって最適なハンドオーバが選択され得る。また、スレーブWSD200は、実際にハンドオーバが実行される際の再構成(Reconfiguration)を行うことが可能になる。
第2に、例えば、第1〜第3の実施形態によれば、上記ハンドオーバの上記制御は、スレーブWSD200の上記ハンドオーバの実行を決定することを含む。
このような決定により、スレーブWSD200のハンドオーバが実際に実行される。その結果、スレーブWSD200は、既に行なっている無線通信を二次システムにおいて継続させることが可能になる。
第3に、例えば、第1の実施形態又は第3の実施形態によれば、上記ハンドオーバは、スレーブWSD200との無線通信を行う元の通信制御ノードから、二次システムに含まれる1つ以上のマスタWSD30のうちの所定の条件を満たす1つのマスタWSD30へのハンドオーバである。このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記元の通信制御ノードから上記1つのマスタWSD30へスレーブWSD200宛の通信データを転送することの制御を含む。
このような転送の制御により、ハンドオーバ元のマスタWSD30に残っている送信データが、ハンドオーバ先のマスタWSD30から送信されることが可能になる。そのため、スレーブWSD200は、送信データをシームレスに受信することが可能になる。よって、ハンドオーバ時の通信品質を高めることが可能になる。
第4に、例えば、第1〜第3の実施形態によれば、二次システムでは、二次システムにより二次利用される周波数チャネルでの無線通信をスレーブWSD200が開始する前に、スレーブWSD200による上記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われる。また、当該処理は、ハンドオーバの際に行われる。このような場合に、例えば、上記ハンドオーバの上記制御は、上記記ハンドオーバの際に行われる上記処理の開始を制御することを含む。
このような制御により、スレーブWSDが実際にハンドオーバ先において無線通信を行うことが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、主にTVホワイトスペースの文脈での実施形態について説明した。しかしながら、本開示に係る技術は、かかる例に限定されない。一次システム及び二次システムは、TVホワイトスペースに関する一次システム及び二次システム以外の通信システムであってもよい。
第1の例として、3GPPリリース12以降の第5世代(5G)無線通信方式の検討において、通信キャパシティを向上させるために、マクロセルとスモールセルとを互いに重複させることが提案されている(NTT DOCOMO, INC., “Requirements, Candidate Solutions & Technology Roadmap for LTE Rel-12 Onward”, 3GPP Workshop on Release 12 and onwards,Ljubljana, Slovenia, June 11-12, 2012)。本開示に係る技術は、このようなマクロセルに対応する一次システムのための周波数チャネルを、このようなスモールセルに対応する二次システムが二次的に利用するケースにも、適用され得る。このようなケースでは、ノード間のハンドオーバでは、ハンドオーバ先の通信制御ノードは、スモールセルの基地局である。そして、ハンドオーバ元の基地局は、マクロセルの基地局であってもよく、別のスモールセルの基地局であってもよく、又は別の種類の通信制御ノード(例えば、マスタWSD)であってもよい。また、ハンドオーバの対象となる無線通信装置は、UE(User Equipment)のような端末装置であってもよい。
また、第2の例として、本開示に係る技術は、インフラシェアリングを前提としたLSAのケースにも適用可能である。
また、第3の例として、本開示に係る技術は、MNO(Mobile Network Operator)により運用される一次システムと、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)及び/又はMVNE(Mobile Virtual Network Enabler)により運用される二次システムとが存在するケースにも、適用可能である。
また、本明細書の通信制御装置(例えば、HoMエンティティ、スレーブWSD)における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、通信制御処理における処理ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
また、本明細書のノード(例えば、HoMエンティティ又はスレーブWSD)に備えられるプロセッサ(例えば、CPU、DSPなど)を上記ノードの構成要素(例えば、ハンドオーバ認識部及びハンドオーバ制御部)として機能させるためのコンピュータプログラム(換言すると、上記プロセッサに上記ノードの構成要素の動作を実行させるためのコンピュータプログラム)も作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体も提供されてもよい。また、上記コンピュータプログラムを記憶するメモリと、上記コンピュータプログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサとを備える装置(例えば、処理回路、チップ又はモジュール)も提供されてもよい。即ち、以下のような情報処理装置が提供されてもよい。
プログラムを記憶するメモリと、
前記プログラムを実行可能なプロセッサと、
を備え、
前記プログラムは、
無線通信装置のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいて前記無線通信装置が前記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする前記ハンドオーバを認識することと、
前記無線通信装置の前記ハンドオーバの制御を行うことと、
を実行させるためのプログラムである、
情報処理装置。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
無線通信装置のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいて前記無線通信装置が前記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする前記ハンドオーバを認識する認識部と、
前記無線通信装置の前記ハンドオーバの制御を行う制御部と、
を備える通信制御装置。
(2)
前記二次システムは、前記周波数チャネルでの無線通信を行う1つ以上の通信制御ノードを含み、
前記ハンドオーバは、前記無線通信装置との無線通信を行う元の通信制御ノードから、前記1つ以上の通信制御ノードのうちの所定の条件を満たす1つの通信制御ノードへのハンドオーバであり、
前記所定の条件は、前記周波数チャネルを利用可能であることを含む、
前記(1)に記載の通信制御装置。
(3)
前記ハンドオーバの前記制御は、前記元の通信制御ノードから前記1つの通信制御ノードへ前記無線通信装置宛の通信データを転送することの制御を含む、前記(2)に記載の通信制御装置。
(4)
前記認識部は、前記1つ以上の通信制御ノードのうちの前記所定の条件を満たす少なくとも1つの通信制御ノードを認識することにより、前記ハンドオーバを認識する、前記(2)又は(3)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(5)
前記元の通信制御ノードは、前記二次システムと異なる別のシステムに含まれる通信制御ノードある、前記(2)〜(4)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(6)
前記二次システムと異なる前記別のシステムは、前記二次システムとは別の二次システムである、前記(5)に記載の通信制御装置。
(7)
前記二次システムと異なる前記別のシステムは、前記一次システムである、前記(5)に記載の通信制御装置。
(8)
前記元の通信制御ノードは、前記二次システムに含まれる前記1つ以上の通信制御ノードのうちの別の通信制御ノードである、前記(2)〜(4)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(9)
前記二次システムは、2つ以上の周波数チャネルを二次的に利用し、
前記ハンドオーバは、前記2つ以上の周波数チャネルのうちの、前記無線通信装置が無線通信を行う元の周波数チャネルから、前記2つ以上の周波数チャネルのうちの別の周波数チャネルへのハンドオーバである、
前記(1)に記載の通信制御装置。
(10)
前記認識部は、前記2つ以上の周波数チャネルのうちの、前記元の周波数チャネル以外の少なくとも1つの周波数チャネルを認識することにより、前記ハンドオーバを認識する、前記(9)に記載の通信制御装置。
(11)
前記ハンドオーバの前記制御は、前記無線通信装置の前記ハンドオーバの実行を決定することを含む、前記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(12)
前記二次システムでは、前記無線通信装置が前記周波数チャネルでの無線通信を開始する前に、前記無線通信装置による前記周波数チャネルでの無線通信を可能にするための処理が行われ、
前記処理は、前記ハンドオーバの際に行われる、
前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(13)
前記ハンドオーバの前記制御は、前記ハンドオーバの際に行われる前記処理の開始を制御することを含む、前記(12)に記載の通信制御装置。
(14)
前記処理は、前記無線通信装置による前記周波数チャネルでの無線通信のための要求を行うことを含む、前記(12)又は(13)に記載の通信制御装置。
(15)
前記要求は、前記ハンドオーバの際に行われる場合に、前記無線通信装置以外の装置により代行される、前記(14)に記載の通信制御装置。
(16)
前記通信制御装置は、前記無線通信装置と異なる制御ノードである、前記(1)〜(15)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(17)
前記ハンドオーバの前記制御は、前記ハンドオーバを前記無線通信装置に通知することを含む、前記(16)に記載の通信制御装置。
(18)
前記通信制御装置は、前記無線通信装置である、前記(1)〜(15)のいずれか1項に記載の通信制御装置。
(19)
前記二次システムは、前記一次システムのための前記周波数チャネルが当該一次システムに利用されていない期間に当該周波数チャネルを利用することにより、当該周波数チャネルを二次的に利用する、前記(1)〜(18)に記載の通信制御装置。
(20)
無線通信装置のハンドオーバであって、一次システムのための周波数チャネルを二次的に利用する二次システムにおいて前記無線通信装置が前記周波数チャネルでの無線通信を行うことを可能にする前記ハンドオーバを認識することと、
前記無線通信装置の前記ハンドオーバの制御を行うことと、
を含む通信制御方法。