JPWO2014133057A1 - マルチコアファイバ - Google Patents

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JPWO2014133057A1
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勝宏 竹永
雄佑 佐々木
雄佑 佐々木
松尾 昌一郎
昌一郎 松尾
晋聖 齊藤
晋聖 齊藤
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Abstract

マルチコアファイバ1は、10以上の偶数個のコアと、コアを囲むクラッドとを有するマルチコアファイバであって、偶数個のコアのうち半数のコア11aは、クラッド20内の基準点Oを中心とした正多角形RPの各頂点上に中心が位置するように配置され、偶数個のコアのうち他のコア11bは、正多角形RPの内側において、正多角形の各辺のそれぞれの垂直二等分線LV上に中心が位置するように配置され、他のコア11bは、正多角形RP内の特定の範囲に配置される。

Description

本発明は、クロストークを抑制することができるマルチコアファイバに関する。
現在、一般に普及している光ファイバ通信システムに用いられる光ファイバは、1本のコアの外周がクラッドにより囲まれた構造をしており、このコア内を光信号が伝搬することで情報が伝送される。そして、近年、光ファイバ通信システムの普及に伴い、伝送される情報量が飛躍的に増大している。
こうした光ファイバ通信システムの伝送容量増大を実現するために、複数のコアの外周が1つのクラッドにより囲まれたマルチコアファイバを用いて、それぞれのコアを伝搬する光により、複数の信号を伝送させることが知られている。
下記非特許文献1には、マルチコアファイバの一例が記載されている。下記非特許文献に記載のマルチコアファイバは、クラッドの中心に1つのコアが配置され、当該1つのコアを囲むように6個のコアが等間隔で配置されている。つまりコアが1−6配置とされている。また、コアが1−6−12配置されるマルチコアファイバが知られている(下記非特許文献2参照)。これらの非特許文献に記載のマルチコアファイバでは、コアが最密配置されるように三角格子の各格子点上に配置されている。
また更にそれぞれのコアの周囲がトレンチ部と呼ばれる低屈折率部で囲まれて、コアと低屈折率部とを含めてコア要素とするトレンチ型のマルチコアファイバが知られている。このようなトレンチ型のマルチコアファイバによれば、コアを伝播する光は、コアにより強く閉じ込められる。従って、それぞれのコアを伝播する光は、それぞれのコア要素の外に漏れることが抑制され、コア間のクロストークを低減することができる。(下記非特許文献3参照)。
K. Takenaga et al., "Reduction of crosstalk by quasi−homogeneous solid multi−core fiber," OFC2010, OWK7 (2010). K. Imamura et. al., "19−core multi core fiber to realize high density space division multiplexing transmission," in Proc. IEEE Photon. Soc. Summer Topical Meeting 2012, TuC4.3(2012). K. Takenaga et al., "Reduction of crosstalk by trench−assisted multi−core fiber," OFC2011, OWJ4 (2011).
しかし、上記特許文献1〜3の様にコアを配置する場合、中心に配置されるコアは外周側の複数のコアで囲まれるため外周側のコアとの間でクロストークが生じ易い。このことは、クロストークを低減することができるとされる非特許文献3のマルチコアファイバにおいても同様である。更に非特許文献3のマルチコアファイバでは、周りが他のコア要素で囲まれる特定コア要素において、周りを囲む複数のコア要素による高次モードの閉じ込めの影響により、カットオフ波長が長くなる傾向があり、当該特定のコアの通信品質が悪化し易いという指摘がある。例えば、コア要素を1−6配置とすると、中心のコアのカットオフ波長が長くなる傾向がある。
そこで、本発明は、クロストークを抑制することができるマルチコアファイバを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のマルチコアファイバは、10以上の偶数個のコアと、前記コアを囲むクラッドとを有するマルチコアファイバであって、前記偶数個のコアのうち半数のコアは、前記クラッド内の基準点を中心とした正多角形の各頂点上に中心が位置するように配置され、前記偶数個のコアのうち前記半数のコア以外の他のコアは、前記正多角形の内側において、前記正多角形の各辺のそれぞれの垂直二等分線上に中心が位置するように配置され、前記偶数個のコアの数をnとし、前記半数のコアのうち着目するコアの中心と前記着目するコアと隣り合う前記他のコアの中心とを結ぶ線と、前記着目するコアの中心と前記基準点とを結ぶ線とがなす鋭角の大きさをφとする場合に下記式を満たすことを特徴とするものである。
Figure 2014133057
本発明者等は、中心に配置されるコアのクロストークを抑制するためにクラッドの中心にコアを配置せずにコアを正多角形状に配置することを検討した。この場合、コア全体の数を同じにすると、コアがクラッドの中心に配置されるマルチコアファイバの外周側に配置されるコアの数と比べて、正多角形状に配置されるコアの数が多くなる。このため、クラッドの外径が同じ場合、コアがクラッドの中心に配置されるマルチコアファイバにおける外周側に配置されるコアのクロストークと比べて、コア間距離が小さくなることでクロストークが却って劣化するという問題が生じた。一方、コアがクラッドの中心に配置されるマルチコアファイバの外周側に配置されるコアのクロストークと、正多角形状に配置されるコアのクロストークとを同じとする場合、クラッドの外径が大きくなるという問題が生じた。しかし、本発明のマルチコアファイバによれば、上記式を満たすことにより、上記の偶数個のコア全てが環状に配置される場合よりも互いに隣り合うコアの間隔を大きくすることができる。従って、クロストークを低減することができる。なお、半数のコアの内周側に他のコアが配置されるものの、コアがクラッドの中心に配置されずに、それぞれの他のコアは外周側に配置される半数のコアの間から外周側を覗くように外周側に偏在して配置される。従って、内周側のコアが多数のコアで囲まれずに済み、内周側に配置されるコアのクロストークの劣化を抑制することができる。
また、それぞれの前記コアは、前記コアよりも屈折率が低い内側クラッド層と、前記クラッド及び前記内側クラッド層よりも平均屈折率が低く前記内側クラッド層を囲むと共に前記クラッドにより囲まれる低屈折率層と、により囲まれることが好ましい。
このようなマルチコアファイバによれば、低屈折率層によりコアへの光の閉じ込め力が大きくなるので、クロストークをより抑制することができる。
前記低屈折率層は、前記クラッド及び前記内側クラッド層よりも低い屈折率の材料から成ることとしても良い。この場合、それぞれの前記コアは純粋な石英から成ることとしても良い。
前記低屈折率層は、前記クラッドと同じ屈折率の材料中に前記内側クラッド層よりも屈折率が低い低屈折率部が、前記内側クラッド層を囲むように複数形成されて成ることとしても良い。
前記クラッドの外径は230μm以下であることが好ましい。
このようなクラッドの外径とされることにより、マルチコアファイバが石英から成り、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、破断確率を低減させるこいとができる。
以上のように、本発明によれば、クロストークを抑制することができるマルチコアファイバが提供される。
本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 内周側のコアの中心が位置する範囲を説明するための図である。 光ファイバの曲げ半径と破断確率との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。
以下、本発明に係るマルチコアファイバの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、理解の容易のため、ぞれぞれの図に記載のスケールと、以下の説明に記載のスケールとが異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。図1に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、それぞれ複数のコア11a,11bから成り全体で10以上の偶数個となるコアと、それぞれのコア11a,11bの外周面を隙間なく囲むクラッド20と、クラッド20の外周面を被覆する内側保護層31と、内側保護層31の外周面を被覆する外側保護層32と、を備える。図1では、コアが12個の場合が示されている。
それぞれのコア11a,11bは互いに同じ構成とされ、それぞれのコア11a,11bの屈折率は、クラッド20の屈折率よりも高くされ、コア11a,11bが例えば屈折率を高くするゲルマニウム等のドーパントが添加された石英から成る場合、クラッド20は例えば純粋な石英から成り、コア11a,11bが例えば純粋な石英から成る場合、クラッド20は例えば屈折率を低くするフッ素等のドーパントが添加された石英から成る。
全てのコアの内、半数のコア11aは、クラッド20の基準点Oを中心とした破線で示す正多角形RPの各頂点C上にそれぞれのコア11aの中心が位置するように配置されている。こうして、コア11aは、クラッド20の基準点Oを中心に正多角形状に配置される。図1では、コア全体の数が12個の場合が示されており、コア11aの数は6個となり、コア11aは正六角形状に配置されている。なお、本実施形態では基準点Oをクラッド20の中心点としている。
また、全てのコアの内、他のコア11bは、コア11a以外の残りの半数のコアであり、コア11aにより形成される正多角形RPの内側に配置される。つまりコア11aはクラッド20の外周側に配置され、コア11bはクラッド20の内周側に配置されている。具体的には、それぞれのコア11bは、正多角形RPの各辺の垂直二等分線LV上にその中心が位置するように配置される。
このようにコアがクラッド20の中心に配置されずに、それぞれの内周側のコア11bが外周側のコア11aの間から正多角形RPの外側を覗くように外周側に偏在することで、いずれのコアも多くのコアで囲まれずに済む。
次にコア11bが垂直二等分線LV上のどの範囲に配置されるかについて説明する。なお、本説明では、あるコア11aに着目して当該コア11aと隣り合うコア11bの配置される範囲について説明するが、いずれのコア11aに着目しても同じである。
図2は、内周側のコア11bの中心が位置する範囲を説明するための図である。図2において、正多角形RPの各頂点を通り基準点Oを中心とした円Ciが破線で示されており、正多角形RPの互いに隣り合う2つの辺のそれぞれの垂直二等分線がそれぞれLVa及びLVbとして示されている。このとき正多角形RPの頂点Cと基準点Oとを結ぶ直線Lcと垂直二等分線LVaとがなす角度の大きさをθとすると、コア11aとコア11bとを合わせたマルチコアファイバ1の全てのコアの数をnとする場合に、
Figure 2014133057
となる。また、対称性より直線Lcと垂直二等分線LVbとがなす角度もθとなる。
次に、仮にマルチコアファイバ1の全てのコア11a,11bの中心が同一の正多角形の各頂点上に配置される場合、コア11bは円Ciと垂直二等分線LVとの交点上に中心が位置する。このため、コア11bのうち図2に示す2つのコア11bは、円Ciと垂直二等分線LVaとの交点A及び円Ciと垂直二等分線LVbとの交点Bに中心がそれぞれ位置するように配置される。このときコア11aとコア11bとが互いに隣り合う。そこで、円Ciの半径の大きさをRとし、全てのコア11a,11bの中心が同一の正多角形の各頂点上に配置される場合の隣り合うコア11a,11bの中心間距離をΛとする場合に、下記式(2)が成立する。以後コア間距離の基準としてこのコア間距離Λを用いる。
Figure 2014133057
ここで、図2において、点Aは垂直二等分線LVaと正多角形RPの辺との交点であり、点Bは垂直二等分線LVbと正多角形RPの辺との交点である。また、点Aは交点Aの正多角形RPの辺を基準とした対称点であり、点Bは交点Bの正多角形RPの辺を基準とした対称点である。従って、点Aと頂点Cとの距離及び点Bと頂点Cとの距離は、点Aと頂点Cとの距離及び点Bと頂点Cとの距離と等しくΛとなる。また、点Aは垂直二等分線LVa上の点と頂点Cとを結ぶ線と直線Lcとがなす鋭角が30°となる場合の当該垂直二等分線LVa上の点であり、点Bは垂直二等分線LVb上の点と頂点Cとを結ぶ線と直線Lcとがなす鋭角が30°となる場合の当該垂直二等分線LVb上の点である。さらに、点A及び点Bは、直線Lcに垂直な長さΛの直線の両端が垂直二等分線LVa,LVb上に位置する場合の垂直二等分線LVa上の点及び垂直二等分線LVb上の点である。
ここで、点A〜Aのいずれかを示す点を点A(i=1,2,3,4,5のいずれか)として、点B〜Bのいずれかを示す点を点B(i=1,2,3,4,5のいずれか)とする。そして、点Aと頂点Cとを結ぶ線と直線Lcとがなす角度の大きさをφとする場合に、対称性よりφは、点Bと頂点Cとを結ぶ線と直線Lcとがなす角度の大きさに等しい。このとき点Aと点Bとの距離をAとすると、Aは下記式(3)で示される。
Figure 2014133057
ここで、iが1の場合には、φは下記式(4)で示される。
Figure 2014133057
また、iが2の場合には、φは下記式(5)で示される。
Figure 2014133057
また、iが3の場合には、φは下記式(6)で示される。
Figure 2014133057
また、iが4の場合には、φは下記式(7)で示される。
Figure 2014133057
上記の点A及びBの定義より、A=Λであるため、φは下記式(8)を満たす。
Figure 2014133057
従って、φは下記式(9)で示される。
Figure 2014133057
ところでマルチコアファイバにおいてコアを1−6配置等の様にクラッドの中心にコアが位置するようにコアを配置すると、上記の様に中心に配置されるコアのクロストークが劣化する傾向がある。このため、中心にコアを配置したくないという結論に至る。この場合、全てのコアを正多角形状に配置することが考えられる。しかし、本発明者等の検討の結果、半数のコア11aの中心を結んでなる正多角形RPの内側に他の半数のコア11bを配置することにより、互いに隣り合うコアの中心間距離を上記の様に全てのコアを正多角形状に配置する場合よりも、大きくすることができる場合があるという結論に至った。
つまり、コア11bが最も外周側に位置する場合、点Aと頂点Cとの距離と点Aと頂点Cとの距離が等しいこと、及び、点Bと頂点Cとの距離と点Bと頂点Cとの距離が等しいことに着目して、コア11aとコア11bとの中心間距離がΛよりも大きくなるためには、コア11bの中心が点Aや点Bよりも基準点側に位置していればよい。また、コア11bの中心が基準点側に近づきすぎると、コア11b同士の中心間距離がΛ以下となってしまう。そこで、コア11b同士の中心間距離がΛよりも大きくなるためには、コア11bの中心が点Aや点Bよりも外周側に位置していればよいことになる。
そこで、垂直二等分線LVa上の任意の点と頂点Cとを結ぶ線と直線Lcとがなす角度の大きさをφとする場合に、互いに隣り合うコアの中心間距離がΛよりも大きくなるためには、式(6)及び式(9)より、下記式(10)を満たせばよいことになる。
Figure 2014133057
この式(10)に式(1)を適用すれば下記式(11)が成り立つ。
Figure 2014133057
なお、φは、φとφとの間にあっても良く、φ上にあっても良く、φとφとの間にあっても良い。
ここで、それぞれのコアの中心が同一の正多角形の各頂点上に配置されるマルチコアファイバにおける互いに隣り合うコアの中心間距離Λを1とした場合において、本実施形態の様にコアが配置されるマルチコアファイバにおける上記のθ、R、A、A、φ、φについて下記表1に示す。なお、下記表1では、全体のコアの数が6個〜18個の場合について示している。
Figure 2014133057
上記表1から明らかなように、点Aと点Bの距離Aが、Λ=1よりも大きくなるのは、n≧10の場合であり、全体のコア11a、11bの数は10個以上必要である。従って、上記の様にマルチコアファイバ1のコアの数は全体で10以上の偶数とされる。そして、マルチコアファイバ1のコア11bは、上記式(11)を満たすように配置されることで、全てのコアの中心が同一の正多角形の各頂点上に配置される場合よりも互いに隣り合うコアの中心間距離を大きくすることができるのである。従って、このようなマルチコアファイバ1によれば、互いに隣り合うコアの中心間距離が大きいことによりクロストークを低減することができる。また、コア間距離が一定の場合には、クラッドの外径を小さくすることが出来る。
次にマルチコアファイバ1のクラッドの外径について説明する。
図3は、石英から成る光ファイバの曲げ半径と破断確率を示す図である。図3では、光ファイバが各曲げ半径で100ターン巻かれる場合の20年間の累積破断確率を、光ファイバのクラッド径ごとに示している。ここでは、プルーフ歪みを1.5%として計算した。現在、通信用に用いられている光ファイバの直径は125μmである。この光ファイバは、曲げに強いファイバとされ、曲げ半径15mmで10ターン巻かれたときの破断確率として、約1.39×10−8が求められる。図3には、このクラッドの外径が125μmの光ファイバについて、各曲げ半径で10ターン巻いたとき破断確率も示している。ところでクラッドの外径が125μmよりも太い通信用の光ファイバに求められる信頼性を曲げ半径30mmで100ターンで巻かれる場合に、20年間の累積破断確率が1.39×10−8であるとすると、図より許容なクラッドの外径の上限は、230μmであることが分かる。従って、クラッドの外径が230μm以下であれば、信頼性をより高くすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図4を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図4は、本発明の第2実施形態にかかるマルチコアファイバを示す断面図である。図4に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ2は、複数のコア要素10a,10bを備え、コア11aがそれぞれのコア要素10a内に設けられ、コア11bがそれぞれのコア要素10b内に設けられている点において、第1実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
コア要素10aは、第1実施形態のコア11aと同様に配置されるコア11aと、コア11aの外周面を囲む内側クラッド層12と、内側クラッド層12の外周面を囲み、外周面がクラッド20に囲まれる低屈折率層13とを有しており、コア要素10bは、第1実施形態のコア11bと同様に配置されるコア11bと、コア11bの外周面を囲む内側クラッド層12と、内側クラッド層12の外周面を囲み、外周面がクラッド20に囲まれる低屈折率層13とを有している。第1実施形態で述べたようにそれぞれのコア11a,11bは互いに同じ構成とされるため、それぞれのコア要素10aとコア要素10bとは、互いに同じ構成とされる。そして、それぞれのコア11a,11bは第1実施形態のマルチコアファイバ1のそれぞれのコア11a,11bと同じ位置に配置されている。
また、それぞれのコア11a,11bの屈折率をnとする場合に、内側クラッド層12の屈折率nはコア11a,11bの屈折率nよりも低くされて、低屈折率層13の屈折率nは内側クラッド層12の屈折率nよりも更に低くされている。また、クラッド20の屈折率nは、コア11a,11bの屈折率nよりも低くされ、低屈折率層13の屈折率nより高くされる。別言すれば、それぞれの屈折率n〜nは、下記式を全て満たしている。
Figure 2014133057
従って、それぞれのコア要素10a,10bを屈折率の観点から見る場合に、それぞれのコア要素10a,10bは、トレンチ構造を有している。
このように低屈折率層13の屈折率nが、内側クラッド層12の屈折率n及びクラッド20の屈折率nよりも小さくされることで、コア11a,11bへの光の閉じ込め効果が大きくなり、コア11a,11bを伝播する光がそれぞれのコア要素10a,10bから漏えいすることを抑制することができる。そして、屈折率の低い低屈折率層13及びクラッド20が障壁となり、互いに隣り合うコアのクロストークをより一層と抑制することができる。
また、トレンチ型のマルチコアファイバでは、中心にコア要素を配置すると、この中心に配置されるコアの周りを囲む複数のコア要素による高次モードの閉じ込めの影響により、中心に配置されるコアのカットオフ波長が長くなる傾向がある。しかし、本実施形態のマルチコアファイバ2によれば、内周側のコア要素10bが外周側のコア要素10aの間から正多角形RPの外側を覗くように外周側に偏在して配置されることで、いずれのコア要素も多くのコア要素で囲まれずに済む。従って、いずれのコア要素においてもカットオフ波長が長くなることを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図5を参照して詳細に説明する。なお、第2実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図5は、本発明の第3実施形態に係るマルチコアファイバ3の様子を示す図である。図5に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ3は、第2実施形態におけるコア要素10aの代わりに、コア要素10aと同じ位置に配置されるコア要素15aを備え、第2実施形態におけるそれぞれのコア要素10bの代わりに、それぞれのコア要素10bと同じ位置に配置されるコア要素15bを備える点において、第2実施形態のマルチコアファイバ2と異なる。
図5に示すように、それぞれのコア要素15aとそれぞれのコア要素15bとは、互いに同じ構造をしている。それぞれのコア要素15aは、コア11aと、コア11aの外周面を囲む内側クラッド層12と、内側クラッド層12の外周面を囲みクラッド20に外周面が囲まれる低屈折率層14を有している。また、それぞれのコア要素15bは、コア11bと、コア11bの外周面を囲む内側クラッド層12と、内側クラッド層12の外周面を囲みクラッド20に外周面が囲まれる低屈折率層14を有している。
それぞれの低屈折率層14は、クラッド20と同じ材料から成り内側クラッド層12よりも屈折率が低い低屈折率部17が、内側クラッド層12を囲むように複数形成されて成っている。本実施形態においては、低屈折率層14に円形の空孔が複数形成されており、この空孔が低屈折率部17とされている。低屈折率部17が空孔であることから、低屈折率部17の屈折率は1であり、内側クラッド層12、及び、クラッド20の屈折率よりも低いため、低屈折率層14の平均屈折率は、内側クラッド層12及びクラッド20の屈折率よりも低くされている。
なお、上述のように低屈折率層14の低屈折率部17以外の領域は、内側クラッド層12及びクラッド20と同様の材料から成るので本来境界がないが、図3においては、理解の容易のため、境界を仮想線としての破線で示している。
本実施形態のマルチコアファイバ3によっても、コア11への光の閉じ込め効果が大きくなり、コア11a,11bを伝播する光がそれぞれのコア要素15a,15bから漏えいすることを抑制することができる。従って、互いに隣り合うコアのクロストークをより一層と抑制することができる。また、本実施形態においても、第2実施形態と同様にして、いずれのコア要素においてもカットオフ波長が長くなることを抑制することができる。
以上、本発明について実施形態を例に説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図1,4,5で示されるマルチコアファイバ1,2,3は、それぞれ全体のコアの数が12個とされたが、上記説明の様に全体のコアの数が10以上の偶数であれば良く、コア全体の数が12個に限定されるわけではない。また、マルチコアファイバ1,2,3において、互いに隣あうコア11aとコア11b同士、コア要素10aとコア要素10b同士、コア要素15aとコア要素15b同士における屈折率や寸法は、互いに同一でなくてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
本発明のマルチコアファイバにおいて、コアの数が10個,12個、14個、16個、18個の場合について、条件を互いに変えたサンプル1〜20について、上記実施形態で説明したφ、内周側のコアの中心間距離ΛAB、内周側のコアと外周側のコアの中心間距離ΛAC、クラッドの中心から外周側のコアの中心までの距離R、クラッドの外径Dを計測した。なお、下記実施例では、外周側のコアの中心とクラッドの外周面との距離(最外クラッド厚)を35μmとした。この結果を下記表2に示す。
Figure 2014133057
(比較例1)
次にコアの数が10個,12個、14個、16個、18個であり、全てのコアが正多角形状に配置される場合のマルチコアファイバをサンプル21〜25として、互いに隣り合うコアの中心間距離を40μmとし、コアの中心とクラッドの外周面との距離(最外クラッド厚)を実施例1と同じく35μmとして、クラッドの中心からコアの中心までの距離R、クラッドの外径Dを計測した。この結果を表3に示す。
Figure 2014133057
表2、表3からも明らかなように、互いに隣り合う最近接のコアの中心間距離が同じであれば、クラッドの外径は実施例1のマルチコアファイバの方が比較例のマルチコアファイバよりも小さくなり、クラッドの外径が同じであれば、互いに隣り合う最近接のコアの中心間距離は、本発明のマルチコアファイバの方が比較例1のマルチコアファイバよりも大きくなる結果となった。従って、本発明のマルチコアファイバによれば、クロストークを抑制することができると考えられる。
(実施例2)
次に第2実施形態のマルチコアファイバをサンプル26〜28として、第1実施形態のマルチコアファイバをサンプル29〜31として、下記表4で示される条件で作製した。そして、損失、モードフィールド径、実効コア断面積について表4に記載の波長の光で測定をし、ケーブルカットオフ波長、ゼロ分散波長、ゼロ分散スロープについて測定をし、分散、曲げ半径7.5mmでの曲げ損失、クロストークについて表4に記載の波長の光で測定をした。ここで、寸法以外の光学特性については、全てのコアの平均値を示した。ケーブルカットオフ波長は、特に内側のコアが長いということはなかった。
Figure 2014133057
表4から明らかなように第2実施形態のマルチコアファイバによれば第1実施形態のマルチコアファイバよりも一層クロストークを低減できる結果となった。
以上説明したように、本発明によれば、クロストークを抑制することができるマルチコアファイバが提供され、通信用ケーブル等に良好に利用することができる。
1,2,3・・・マルチコアファイバ
10a,10b・・・コア要素
11a,11b・・・コア
12・・・内側クラッド層
13,14・・・低屈折率層
15a,15b・・・コア要素
17・・・低屈折率部
20・・・クラッド
31・・・内側保護層
32・・・外側保護層
C・・・頂点
Ci・・・円
Lc・・・直線
LV・・・垂直二等分線
O・・・基準点
RP・・・正多角形

Claims (6)

  1. 10以上の偶数個のコアと、前記コアを囲むクラッドとを有するマルチコアファイバであって、
    前記偶数個のコアのうち半数のコアは、前記クラッド内の基準点を中心とした正多角形の各頂点上に中心が位置するように配置され、
    前記偶数個のコアのうち前記半数のコア以外の他のコアは、前記正多角形の内側において、前記正多角形の各辺のそれぞれの垂直二等分線上に中心が位置するように配置され、
    前記偶数個のコアの数をnとし、前記半数のコアのうち着目するコアの中心と前記着目するコアと隣り合う前記他のコアの中心とを結ぶ線と、前記着目するコアの中心と前記基準点とを結ぶ線とがなす鋭角の大きさをφとする場合に下記式を満たす
    ことを特徴とするマルチコアファイバ。
    Figure 2014133057
  2. それぞれの前記コアは、前記コアよりも屈折率が低い内側クラッド層と、前記クラッド及び前記内側クラッド層よりも平均屈折率が低く前記内側クラッド層を囲むと共に前記クラッドにより囲まれる低屈折率層と、により囲まれる
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記低屈折率層は、前記クラッド及び前記内側クラッド層よりも低い屈折率の材料から成る
    ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ。
  4. それぞれの前記コアは純粋な石英から成る
    ことを特徴とする請求項3に記載のマルチコアファイバ。
  5. 前記低屈折率層は、前記クラッドと同じ屈折率の材料中に前記内側クラッド層よりも屈折率が低い低屈折率部が、前記内側クラッド層を囲むように複数形成されて成ることを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ。
  6. 前記クラッドの外径は230μm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
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