JPWO2014115227A1 - アンテナ装置 - Google Patents

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太一 濱邉
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Abstract

アンテナ装置(107)は、外部の金属部品に近接して設けられる。アンテナ装置(107)は、アンテナ(1〜4)と、接地導体板(104)とを備える。接地導体板(104)は、当該接地導体板(104)が金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられる。接地導体板(104)は少なくとも1つの開口部(108)を有する。

Description

本開示は、アンテナ装置と、当該アンテナ装置を備えた無線通信装置と、当該無線通信装置を備えた電子機器とに関する。
地上デジタルテレビジョン放送などの放送信号を受信する無線通信装置と、受信された放送信号の内容を表示する表示装置とを備えた電子機器が普及してきている。無線通信装置のアンテナ装置のために、さまざまな形状及び配置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−281906号公報
無線通信装置を備えた電子機器を携帯型装置として構成する場合、電子機器の筐体の限られたサイズに起因して、アンテナ装置が電子機器内の他の金属部品と接近する可能性がある。このとき、アンテナ装置に流れる電流とは逆位相の電流が金属部品に流れ、アンテナ装置の利得が低下する可能性がある。
また、受信感度を向上するために、例えば、複数のアンテナを電子機器の筐体の内側又は外側に設けて、複数のアンテナで受信した受信信号を同相合成する合成ダイバーシティ方式等のアダプティブ制御を行うことがある。このとき、アンテナ装置の利得の低下の問題は、1つのアンテナを用いる場合よりも顕著になる可能性がある。
本開示は、利得の低下を緩和するのに有効なアンテナ装置を提供する。また、本開示は、当該アンテナ装置を備えた無線通信装置と、当該無線通信装置を備えた電子機器とを提供する。
本開示に係るアンテナ装置は、
外部の金属部品に近接して設けられるアンテナ装置であって、
アンテナ装置は、少なくとも1つのアンテナと、接地導体板とを備え、
接地導体板は、当該接地導体板が金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられ、
接地導体板は少なくとも1つの開口部を有する。
本開示に係るアンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器は、アンテナ装置の利得の低下を緩和するのに有効である。
実施形態に係る電子機器100を示す斜視図である。 図1の電子機器100の分解斜視図である。 図1のA−A線で切断した電子機器100の断面図である。 図2のアンテナ装置107を前面側から見た平面図である。 図2のアンテナ装置107を後面側から見た平面図である。 比較例のアンテナ装置107A及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 図2のアンテナ装置107及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 実施形態の変形例に係るアンテナ装置107B及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 図2のアンテナ1の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ2の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ3の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ4の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ1の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ2の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ3の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ4の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ1及び図6のアンテナ1の平均利得の周波数特性を示すグラフである。
以下、図面を適宜に参照しながら、実施形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
[1.実施形態]
以下、図1〜図17を参照して、本開示の実施形態について説明する。
[1−1.構成]
図1は、実施形態に係る電子機器100を示す斜視図である。図2は、図1の電子機器100の分解斜視図である。図3は、図1のA−A線で切断した電子機器100の断面図である。各図面において、図面内に示すXYZ座標を参照する。図1他において、電子機器100の+Z側を「前面」と呼び、電子機器100の−Z側を「後面」と呼ぶ。また、電子機器100の動作帯域に含まれる動作周波数fに対応する動作波長をλとする。
図1〜図3に示すように、電子機器100は、フロントパネル101及びバックカバー105を含む外装筐体内に、テレビジョン受信装置106を収容することにより構成されている。テレビジョン受信装置106は、液晶ディスプレイ(LCD)102、主回路基板103、及びアンテナ装置107を含む。アンテナ装置107は、誘電体基板10,20,30上にそれぞれ形成されたアンテナ1〜4と、接地導体板104とを備える。接地導体板104は、例えば、電子機器100の板状導体部品である。接地導体板104は、例えば、液晶ディスプレイ102と同等の大きさを有し、例えば、X方向の長さλ/2及びY方向の長さλ/4を有する矩形形状を有する。接地導体板104は、例えば、液晶ディスプレイ102に平行かつ近接した位置に配置される。
バックカバー105は、後面の+X側、−X側、+Y側、及び−Y側のエッジを面取りして構成してもよい(図2及び図3を参照)。この場合、誘電体基板10,20,30は、バックカバー105の面取りした位置に配置されてもよい。図2に示すように、例えば、誘電体基板10は、バックカバー105の+X側の面取りした部分に配置され、誘電体基板20及び30は、バックカバー105の+Y側の面取りした部分に配置されてもよい。
図1の電子機器100は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯(473MHz〜767MHz)の放送信号を受信してその内容を表示するための携帯型装置である。
主回路基板103は、電子機器100全体の動作を制御する回路を含む。具体的には、主回路基板103は、例えばプリント配線基板であって、主回路基板103上の各回路に電源電圧を供給する電源回路と、無線受信回路(チューナ)と、LCD駆動回路とを備える。ここで、無線受信回路は、アンテナ1〜4にそれぞれ接続され、アンテナ1〜4で受信された4つの受信信号に対して偏波ダイバーシティ処理を行って(すなわち、信号対雑音比に応じて各受信信号に重み付けして)1つの受信信号に合成する。無線受信回路は、合成後の受信信号に含まれる映像信号及び音声信号を出力する。また、LCD駆動回路は、無線受信回路からの映像信号に対して所定の画像処理を行って液晶ディスプレイ102を駆動し、画像を表示する。さらに、電子機器100は、無線受信回路からの音声信号に対して所定の処理を行う音声処理回路、処理された音声信号を出力するスピーカ、映像信号及び音声信号のための記録装置及び再生装置、及び上述した主回路基板103などの部品から発生する熱を低減するための放熱用金属部材などの部品を備える(図示せず)。
アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置107と、主回路基板103上の無線受信回路とは、無線信号を受信する無線通信装置を構成する。
図4は、図2のアンテナ装置107を前面側から見た平面図である。図5は、図2のアンテナ装置107を後面側から見た平面図である。アンテナ装置107は、前面において主回路基板103と対向し、後面においてバックカバー105と対向する。
液晶ディスプレイ102は、例えばその後面の全体にわたって広がる金属部品を含む。接地導体板104は、当該接地導体板104の全面にわたって、接地導体板104が液晶ディスプレイ102の金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられる。アンテナ装置107(特に接地導体板104)が液晶ディスプレイ102の金属部品と接近しているので、接地導体板104に流れる電流とは逆位相の電流が金属部品に流れ、アンテナ装置107の利得が低下する可能性がある。この利得の低下を緩和するために、接地導体板104は、当該接地導体板104の内部に、少なくとも1つの開口部108を有する。従って、接地導体板104は、閉ループ形状を有する。開口部108の周は、例えばアンテナ装置107の動作波長λに等しい長さを有する。液晶ディスプレイ102の金属部品は、所定形状の外周を有する導体板であり、接地導体板104は、金属部品の外周と実質的に同一の形状及び実質的に同一の大きさの外周を有する。
次に、アンテナ1について説明する。
アンテナ1は、誘電体基板10と、誘電体基板10の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子11と、誘電体基板10の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子12とを備える。給電素子11及び無給電素子12は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板10、給電素子11、及び無給電素子12は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子11及び無給電素子12は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子11は、接続点11cにおいて互いに接続された素子部分11a及び11bを含む。素子部分11aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+X方向に向かって延在し、その一端において給電点13に接続され、その他端の接続点11cにおいて素子部分11bに接続されている。素子部分11bは、接続点11cから実質的に−Y方向に向かって延在し、その一端の開放端11dにおいて開放され、その他端の接続点11cにおいて素子部分11aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子12は、接続点12cにおいて互いに接続された素子部分12a及び12bを含む。素子部分12aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の接続点14aにおいて接続導体14に接続され、接続導体14を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点12cにおいて素子部分12bに接続されている。素子部分12bは、接続点12cから実質的に−Y方向に向かって延在し、その一端の開放端12dにおいて開放され、その他端の接続点12cにおいて素子部分12aに接続されている。
上述のように、給電素子11は、給電点13に接続された端部(第1の端部)と、開放端11d(第2の端部)とを有する。無給電素子12は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端12d(第2の端部)とを有する。給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dが容量結合することにより、アンテナ1は、給電素子11及び無給電素子12を含み、開放端11d及び12dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子11及び無給電素子12の電気長L10はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の電気長L10及び無給電素子12の電気長L10の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ2について説明する。
アンテナ2は、誘電体基板10と、誘電体基板10の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子21と、誘電体基板10の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子22とを備える。給電素子21及び無給電素子22は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板10、給電素子21、及び無給電素子22は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子21及び無給電素子22は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子21は、接続点21cにおいて互いに接続された素子部分21a及び21bを含む。素子部分21aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端において給電点23に接続され、その他端の接続点21cにおいて素子部分21bに接続されている。素子部分21bは、接続点21cから実質的に−X方向に向かって延在し、その一端の開放端21dにおいて開放され、その他端の接続点21cにおいて素子部分21aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子22は、接続点22cにおいて互いに接続された素子部分22a及び22bを含む。素子部分22aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端の接続点24aにおいて接続導体24に接続され、接続導体24を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点22cにおいて素子部分22bに接続されている。素子部分22bは、接続点22cから実質的に−X方向に向かって延在し、その一端の開放端22dにおいて開放され、その他端の接続点22cにおいて素子部分22aに接続されている。
上述のように、給電素子21は、給電点23に接続された端部(第1の端部)と、開放端21d(第2の端部)とを有する。無給電素子22は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端22d(第2の端部)とを有する。給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dが容量結合することにより、アンテナ2は、給電素子21及び無給電素子22を含み、開放端21d及び22dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子21及び無給電素子22の電気長L20はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の電気長L20及び無給電素子22の電気長L20の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ3について説明する。
アンテナ3は、誘電体基板10と、誘電体基板10の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子31と、誘電体基板10の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子32とを備える。給電素子31及び無給電素子32は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板10、給電素子31、及び無給電素子32は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子31及び無給電素子32は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子31は、接続点31cにおいて互いに接続された素子部分31a及び31bを含む。素子部分31aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端において給電点33に接続され、その他端の接続点31cにおいて素子部分31bに接続されている。素子部分31bは、接続点31cから実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の開放端31dにおいて開放され、その他端の接続点31cにおいて素子部分31aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子32は、接続点32cにおいて互いに接続された素子部分32a及び32bを含む。素子部分32aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端の接続点34aにおいて接続導体34に接続され、接続導体34を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点32cにおいて素子部分32bに接続されている。素子部分32bは、接続点32cから実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の開放端32dにおいて開放され、その他端の接続点32cにおいて素子部分32aに接続されている。
上述のように、給電素子31は、給電点33に接続された端部(第1の端部)と、開放端31d(第2の端部)とを有する。無給電素子32は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端32d(第2の端部)とを有する。給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dが容量結合することにより、アンテナ3は、給電素子31及び無給電素子32を含み、開放端31d及び32dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子31及び無給電素子32の電気長L30はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の電気長L30及び無給電素子32の電気長L30の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ4について説明する。
図4及び図5を参照すると、アンテナ4は、ストリップ形状の給電素子41を備えたモノポールアンテナであり、給電点43に接続されている。給電素子41は、電子機器100の筐体から−X方向又は他の方向に突出してもよい。給電素子41の電気長L40はλ/4に設定され、アンテナ4は周波数fで共振する。
以上説明したように、アンテナ装置107は、給電点13,23,33,43と、各給電点にそれぞれ接続されたアンテナ1〜4とを備える。アンテナ1〜4は、例えば50オームのインピーダンスを有する給電線路を介して、主回路基板103の無線受信回路にそれぞれ接続される。無線受信回路は、アンテナ1〜4を用いて、周波数fを有する無線信号を受信する。
アンテナ1〜4のうちの少なくとも1つは、他のアンテナとは異なる偏波方向を有してもよい。このため、例えば、アンテナ1〜4は以下のように設けられる。アンテナ1は接地導体板104の+X側の辺に近接して設けられ、給電点13は接地導体板104の+X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ2は接地導体板104の+Y側の辺に近接して設けられ、給電点23は接地導体板104の+X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ3は接地導体板104の+Y側の辺に近接して設けられ、給電点33は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ4は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられ、給電点43は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ1は、X軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ2は、Y軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ3は、Y軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ4は、水平偏波の電波を受信する。
偏波ダイバーシティ処理を行うために、アンテナ1〜4は、アンテナ1〜4の共振周波数が同一になるように構成される。アンテナ1〜3は、電子機器100の他の部品からの影響を考慮しながら同一の共振周波数を実現するために、互いに異なる寸法を有していてもよい。
[1−2.動作]
以上のように構成されたアンテナ装置107の動作について、以下に説明する。
図6は、比較例のアンテナ装置107A及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。図6のアンテナ装置107Aは、図2の開口部108を有するアンテナ装置104に代えて、開口部を持たない接地導体板104Aを備える。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104A上に電流I1が流れるとき、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。電流I1及びI2は互いに相殺し、アンテナ装置107Aの利得が低下する可能性がある。
図7は、図2のアンテナ装置107及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104上に電流I1が流れるとき、図6のアンテナ装置107Aと同様に、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。このとき、さらに、電流I1とは逆位相の電流I3が、接地導体板104上において開口部108の周囲に流れる。電流I1及びI2が互いに相殺しても、電流I3がアンテナ装置107の放射に寄与し、アンテナ装置107の利得の低下を緩和することができる。
図8は、実施形態の変形例に係るアンテナ装置107B及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。アンテナ装置の接地導体板は複数の開口部を有していてもよい。図8のアンテナ装置107Bは、2つの開口部108A及び108Bを有する接地導体板104Bを備える。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104B上に電流I1が流れるとき、図6のアンテナ装置107Aと同様に、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。このとき、さらに、電流I1とは逆位相の電流I3a及びI3bが、接地導体板104B上において開口部108a及び108bの周囲にそれぞれ流れる。電流I1及びI2は互いに相殺するが、電流I3a及びI3bはアンテナ装置107Bの放射に寄与し、アンテナ装置107Bの利得の低下を緩和することができる。
図9は、図2のアンテナ1の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図10は、図2のアンテナ2の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図11は、図2のアンテナ3の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図12は、図2のアンテナ4の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図13は、図2のアンテナ1の水平偏波の電波の放射パターン図である。図14は、図2のアンテナ2の水平偏波の電波の放射パターン図である。図15は、図2のアンテナ3の水平偏波の電波の放射パターン図である。図16は、図2のアンテナ4の水平偏波の電波の放射パターン図である。図9〜図12に示すように、アンテナ1〜4は、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯全体にわたって、垂直偏波の電波について実質的に無指向である。
図17は、図2のアンテナ1及び図6のアンテナ1の平均利得の周波数特性を示すグラフである。グラフの縦軸は、交差偏波が−6dBであるとき(水平偏波の利得+(垂直偏波の利得−6))の平均利得を示す。図17において、「実施例」は図2のアンテナ1の平均利得を示し、「比較例」は図6のアンテナ1の平均利得を示す。図17に示すように、開口部を持たない接地導体板108A(図6)を用いる場合よりも、開口部108を有する接地導体板108(図2)を用いる場合のほうが、低域周波数の利得が向上している。
[1−3.効果等]
以上説明したように、実施形態に係るアンテナ装置107は、液晶ディスプレイ102の金属部品に近接して設けられ、少なくとも1つのアンテナ1〜4と、接地導体板104とを備える。接地導体板104は、当該接地導体板104が金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられる。接地導体板104は少なくとも1つの開口部108を有する。これにより、アンテナ装置107は、液晶ディスプレイ102の金属部品の共振を利用して広帯域で動作することができる。
また、液晶ディスプレイ102の金属部品は、所定形状の外周を有する導体板であり、接地導体板104は、金属部品の外周と実質的に同一の形状及び実質的に同一の大きさの外周を有する。これにより、接地導体板104に流れる電流I1が金属部品に流れる電流I2と相殺しても、接地導体板104上において開口部108の周囲に流れる電流I3により、利得の低下を緩和することができる。アンテナ装置107は、特に、低域周波数における利得の低下を緩和することができる。
また、アンテナ1〜3は、給電素子及び無給電素子の間の容量結合と、接地導体板104に電流が流れることによる接地導体板104の共振とを利用することで、広帯域化を実現することができる。給電素子及び無給電素子の間の並列共振を用いた逆L型の折り返しアンテナをアンテナ1〜3として用いることにより、利得の低下及び帯域幅の減少を緩和することができる。
また、図4及び図5に示すようにアンテナ1及び2が互いに隣接して設けられるとき、アンテナ1は水平偏波の電波を受信する一方、アンテナ2は垂直偏波の電波を受信する。従って、アンテナ1の受信動作に起因するグランド電流の向きと、アンテナ2の受信動作に起因するグランド電流の向きとは、互いに直交する。この結果、アンテナ1及び2の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ1及び2の一方から他方に信号が流れ、アンテナ1及び2の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、アンテナ2の給電点23及びアンテナ3の給電点33の間の距離はλ/4以上に設定されているので、アンテナ2の受信動作に起因するグランド電流が流れているとき、アンテナ3の受信動作に起因するグランド電流は流れない。この結果、アンテナ2及び3の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ2及び3の一方から他方に信号が流れ、アンテナ2及び3の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、アンテナ3は垂直偏波の電波を受信する一方、アンテナ4は水平偏波の電波を受信する。従って、アンテナ3及び4が同一の偏波方向を有する電波を受信する場合に比較して、アンテナ3及び4の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ3及び4の一方から他方に信号が流れ、アンテナ3及び4の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、実施形態に係るアンテナ装置によれば、アンテナ1〜4を接地導体板104の近傍に設けることができるので、電子機器100を小型化できる。また、アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置を格納するための筐体を、電子機器100自体の筐体の他に設ける必要がないので、安価かつ耐水性に優れた電子機器100を提供することができる。また、アンテナ1〜3をバックカバー105の面取りした部分に配置することができるので、電子機器100の外観の薄さを強調することができ、また、筐体構造を強化することができる。
[3.他の実施形態]
以上のように、本開示に係る実装の例示として、実施形態に係る電子機器100を説明した。しかしながら、本開示の実施形態は、これに限定されず、適宜に、変更、置き換え、付加、省略などを行った構成にも適用できる。また、説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以下、他の実施形態についてまとめて説明する。
図4及び図5では、接地導体板104は、その中央に開口部108を有しているが、開口部の位置は接地導体板104の中央でなくてもよい。例えば、接地導体板104を、主回路基板103上の回路及び部品から発生する熱を低減するための放熱部材としても用いる場合には、接地導体板104の放熱領域以外の部分に開口部を設ける。
説明した実施形態では、液晶ディスプレイ102の金属部品及び接地導体板104の外周の形状及び大きさが実質的に同一であったが、形状及び大きさの少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、液晶ディスプレイ102の金属部品が接地導体板104の外周よりも大きい場合であっても、アンテナ装置107の利得の低下を緩和することができる。
また、説明した実施形態では、3つのアンテナ1〜3、1つのモノポールアンテナ、及び接地導体板104を備えたアンテナ装置107を開示したが、図4及び図5のアンテナ1と同様に構成された少なくとも1つのアンテナと、接地導体板とを備えたアンテナ装置を提供してもよい。また、モノポールアンテナを省略してもよく、2つ以上のモノポールアンテナを備えたアンテナ装置を提供してもよい。また、アンテナ1〜3とは異なる、任意の少なくとも1つのアンテナを備えたアンテナ装置を提供してもよい。
また、接地導体板104は、専用の部品として設けられることに限定されず、電子機器100のシールド板などの他の部品をアンテナ装置の接地導体板104として用いてもよい。また、接地導体板104は、矩形形状に限られず、任意の形状を有していてもよい。
また、図1の実施形態では、誘電体基板10,20,30を、バックカバー105の面取りした場所に配置したが、本開示の実施形態はこれに限られない。誘電体基板10,20,30を、接地導体板104と同一の面上において接地導体板104に平行にそれぞれ配置してもよい。また、誘電体基板10,20,30を、接地導体板104とは異なる面(例えば、液晶ディスプレイ102を含む面と同一の面)上において当該面に平行にそれぞれ配置してもよい。
また、説明した実施形態では、電子機器100は、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の放送信号を受信したが、本開示の実施形態はこれに限られない。主回路基板103は、アンテナ装置107を用いて無線信号を送信する無線送信回路を備えてもよく、アンテナ装置107を用いて無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信回路とを備えてもよい。アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置107と、主回路基板103上の無線受信回路とは、無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信装置を構成する。また、説明した実施形態では、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の放送信号を受信してその内容を表示するための携帯型装置である電子機器を例に挙げて説明したが、本開示の実施形態はこれに限られない。本開示の実施形態は、上述したアンテナ装置と、当該アンテナ装置を用いて無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信装置に適用できる。また、本開示の実施形態は、上述した無線通信装置と、当該無線通信装置によって受信された無線信号に含まれる映像信号を表示する表示装置とを備えた携帯電話機などの電子機器に適用できる。
以上のように、添付図面および詳細な説明によって、出願人がベストモードと考える実施形態と他の実施形態とを提供した。これらは、特定の実施形態を参照することにより、当業者に対して、特許請求の範囲に記載の主題を例証するために提供されるものである。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、それ以外の構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されているからといって、直ちにそれらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定を受けるべきではない。また、特許請求の範囲またはその均等の範囲において、上述の実施形態に対して、種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれる映像信号を表示する電子機器に適用可能である。本開示は、具体的には、携帯型のテレビジョン放送受信装置、携帯電話機、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどに適用可能である。
1〜4…アンテナ、
10,20,30…誘電体基板、
11,21,31,41…給電素子、
12,22,32…無給電素子、
13,23,33,43…給電点、
14,24,34…接続導体、
14a,24a,34a…接続点、
100…電子機器、
101…フロントパネル、
102…液晶ディスプレイ、
103…主回路基板、
104,104A,104B…接地導体板、
105…バックカバー、
106…テレビジョン受信装置、
107,107A,107B…アンテナ装置、
108,108A,108B…開口部。
本開示は、アンテナ装置と、当該アンテナ装置を備えた無線通信装置と、当該無線通信装置を備えた電子機器とに関する。
地上デジタルテレビジョン放送などの放送信号を受信する無線通信装置と、受信された放送信号の内容を表示する表示装置とを備えた電子機器が普及してきている。無線通信装置のアンテナ装置のために、さまざまな形状及び配置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−281906号公報
無線通信装置を備えた電子機器を携帯型装置として構成する場合、電子機器の筐体の限られたサイズに起因して、アンテナ装置が電子機器内の他の金属部品と接近する可能性がある。このとき、アンテナ装置に流れる電流とは逆位相の電流が金属部品に流れ、アンテナ装置の利得が低下する可能性がある。
また、受信感度を向上するために、例えば、複数のアンテナを電子機器の筐体の内側又は外側に設けて、複数のアンテナで受信した受信信号を同相合成する合成ダイバーシティ方式等のアダプティブ制御を行うことがある。このとき、アンテナ装置の利得の低下の問題は、1つのアンテナを用いる場合よりも顕著になる可能性がある。
本開示は、利得の低下を緩和するのに有効なアンテナ装置を提供する。また、本開示は、当該アンテナ装置を備えた無線通信装置と、当該無線通信装置を備えた電子機器とを提供する。
本開示に係るアンテナ装置は、
外部の金属部品に近接して設けられるアンテナ装置であって、
アンテナ装置は、少なくとも1つのアンテナと、接地導体板とを備え、
接地導体板は、当該接地導体板が金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられ、
接地導体板は少なくとも1つの開口部を有する。
本開示に係るアンテナ装置、無線通信装置、及び電子機器は、アンテナ装置の利得の低下を緩和するのに有効である。
実施形態に係る電子機器100を示す斜視図である。 図1の電子機器100の分解斜視図である。 図1のA−A線で切断した電子機器100の断面図である。 図2のアンテナ装置107を前面側から見た平面図である。 図2のアンテナ装置107を後面側から見た平面図である。 比較例のアンテナ装置107A及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 図2のアンテナ装置107及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 実施形態の変形例に係るアンテナ装置107B及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。 図2のアンテナ1の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ2の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ3の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ4の垂直偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ1の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ2の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ3の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ4の水平偏波の電波の放射パターン図である。 図2のアンテナ1及び図6のアンテナ1の平均利得の周波数特性を示すグラフである。
以下、図面を適宜に参照しながら、実施形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
[1.実施形態]
以下、図1〜図17を参照して、本開示の実施形態について説明する。
[1−1.構成]
図1は、実施形態に係る電子機器100を示す斜視図である。図2は、図1の電子機器100の分解斜視図である。図3は、図1のA−A線で切断した電子機器100の断面図である。各図面において、図面内に示すXYZ座標を参照する。図1他において、電子機器100の+Z側を「前面」と呼び、電子機器100の−Z側を「後面」と呼ぶ。また、電子機器100の動作帯域に含まれる動作周波数fに対応する動作波長をλとする。
図1〜図3に示すように、電子機器100は、フロントパネル101及びバックカバー105を含む外装筐体内に、テレビジョン受信装置106を収容することにより構成されている。テレビジョン受信装置106は、液晶ディスプレイ(LCD)102、主回路基板103、及びアンテナ装置107を含む。アンテナ装置107は、誘電体基板10,20,30上にそれぞれ形成されたアンテナ1〜4と、接地導体板104とを備える。接地導体板104は、例えば、電子機器100の板状導体部品である。接地導体板104は、例えば、液晶ディスプレイ102と同等の大きさを有し、例えば、X方向の長さλ/2及びY方向の長さλ/4を有する矩形形状を有する。接地導体板104は、例えば、液晶ディスプレイ102に平行かつ近接した位置に配置される。
バックカバー105は、後面の+X側、−X側、+Y側、及び−Y側のエッジを面取りして構成してもよい(図2及び図3を参照)。この場合、誘電体基板10,20,30は、バックカバー105の面取りした位置に配置されてもよい。図2に示すように、例えば、誘電体基板10は、バックカバー105の+X側の面取りした部分に配置され、誘電体基板20及び30は、バックカバー105の+Y側の面取りした部分に配置されてもよい。
図1の電子機器100は、例えば、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯(473MHz〜767MHz)の放送信号を受信してその内容を表示するための携帯型装置である。
主回路基板103は、電子機器100全体の動作を制御する回路を含む。具体的には、主回路基板103は、例えばプリント配線基板であって、主回路基板103上の各回路に電源電圧を供給する電源回路と、無線受信回路(チューナ)と、LCD駆動回路とを備える。ここで、無線受信回路は、アンテナ1〜4にそれぞれ接続され、アンテナ1〜4で受信された4つの受信信号に対して偏波ダイバーシティ処理を行って(すなわち、信号対雑音比に応じて各受信信号に重み付けして)1つの受信信号に合成する。無線受信回路は、合成後の受信信号に含まれる映像信号及び音声信号を出力する。また、LCD駆動回路は、無線受信回路からの映像信号に対して所定の画像処理を行って液晶ディスプレイ102を駆動し、画像を表示する。さらに、電子機器100は、無線受信回路からの音声信号に対して所定の処理を行う音声処理回路、処理された音声信号を出力するスピーカ、映像信号及び音声信号のための記録装置及び再生装置、及び上述した主回路基板103などの部品から発生する熱を低減するための放熱用金属部材などの部品を備える(図示せず)。
アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置107と、主回路基板103上の無線受信回路とは、無線信号を受信する無線通信装置を構成する。
図4は、図2のアンテナ装置107を前面側から見た平面図である。図5は、図2のアンテナ装置107を後面側から見た平面図である。アンテナ装置107は、前面において主回路基板103と対向し、後面においてバックカバー105と対向する。
液晶ディスプレイ102は、例えばその後面の全体にわたって広がる金属部品を含む。接地導体板104は、当該接地導体板104の全面にわたって、接地導体板104が液晶ディスプレイ102の金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられる。アンテナ装置107(特に接地導体板104)が液晶ディスプレイ102の金属部品と接近しているので、接地導体板104に流れる電流とは逆位相の電流が金属部品に流れ、アンテナ装置107の利得が低下する可能性がある。この利得の低下を緩和するために、接地導体板104は、当該接地導体板104の内部に、少なくとも1つの開口部108を有する。従って、接地導体板104は、閉ループ形状を有する。開口部108の周は、例えばアンテナ装置107の動作波長λに等しい長さを有する。液晶ディスプレイ102の金属部品は、所定形状の外周を有する導体板であり、接地導体板104は、金属部品の外周と実質的に同一の形状及び実質的に同一の大きさの外周を有する。
次に、アンテナ1について説明する。
アンテナ1は、誘電体基板10と、誘電体基板10の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子11と、誘電体基板10の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子12とを備える。給電素子11及び無給電素子12は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板10、給電素子11、及び無給電素子12は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子11及び無給電素子12は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子11は、接続点11cにおいて互いに接続された素子部分11a及び11bを含む。素子部分11aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+X方向に向かって延在し、その一端において給電点13に接続され、その他端の接続点11cにおいて素子部分11bに接続されている。素子部分11bは、接続点11cから実質的に−Y方向に向かって延在し、その一端の開放端11dにおいて開放され、その他端の接続点11cにおいて素子部分11aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子12は、接続点12cにおいて互いに接続された素子部分12a及び12bを含む。素子部分12aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の接続点14aにおいて接続導体14に接続され、接続導体14を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点12cにおいて素子部分12bに接続されている。素子部分12bは、接続点12cから実質的に−Y方向に向かって延在し、その一端の開放端12dにおいて開放され、その他端の接続点12cにおいて素子部分12aに接続されている。
上述のように、給電素子11は、給電点13に接続された端部(第1の端部)と、開放端11d(第2の端部)とを有する。無給電素子12は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端12d(第2の端部)とを有する。給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dが容量結合することにより、アンテナ1は、給電素子11及び無給電素子12を含み、開放端11d及び12dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子11及び無給電素子12の電気長L10はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の電気長L10及び無給電素子12の電気長L10の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子11及び無給電素子12は、給電素子11の開放端11d及び無給電素子12の開放端12dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ2について説明する。
アンテナ2は、誘電体基板20と、誘電体基板20の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子21と、誘電体基板20の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子22とを備える。給電素子21及び無給電素子22は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板20、給電素子21、及び無給電素子22は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子21及び無給電素子22は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子21は、接続点21cにおいて互いに接続された素子部分21a及び21bを含む。素子部分21aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端において給電点23に接続され、その他端の接続点21cにおいて素子部分21bに接続されている。素子部分21bは、接続点21cから実質的に−X方向に向かって延在し、その一端の開放端21dにおいて開放され、その他端の接続点21cにおいて素子部分21aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子22は、接続点22cにおいて互いに接続された素子部分22a及び22bを含む。素子部分22aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端の接続点24aにおいて接続導体24に接続され、接続導体24を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点22cにおいて素子部分22bに接続されている。素子部分22bは、接続点22cから実質的に−X方向に向かって延在し、その一端の開放端22dにおいて開放され、その他端の接続点22cにおいて素子部分22aに接続されている。
上述のように、給電素子21は、給電点23に接続された端部(第1の端部)と、開放端21d(第2の端部)とを有する。無給電素子22は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端22d(第2の端部)とを有する。給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dが容量結合することにより、アンテナ2は、給電素子21及び無給電素子22を含み、開放端21d及び22dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子21及び無給電素子22の電気長L20はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の電気長L20及び無給電素子22の電気長L20の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子21及び無給電素子22は、給電素子21の開放端21d及び無給電素子22の開放端22dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ3について説明する。
アンテナ3は、誘電体基板30と、誘電体基板30の前面(図4)に形成されたストリップ形状の給電素子31と、誘電体基板30の後面(図5)に形成されたストリップ形状の無給電素子32とを備える。給電素子31及び無給電素子32は、銅又は銀などの導体箔にてなる。誘電体基板30、給電素子31、及び無給電素子32は、例えば、両面に導体層を有するプリント配線基板として構成される。
図4及び図5に示すように、給電素子31及び無給電素子32は、例えば逆L型に形成されてもよい。図4を参照すると、給電素子31は、接続点31cにおいて互いに接続された素子部分31a及び31bを含む。素子部分31aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端において給電点33に接続され、その他端の接続点31cにおいて素子部分31bに接続されている。素子部分31bは、接続点31cから実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の開放端31dにおいて開放され、その他端の接続点31cにおいて素子部分31aに接続されている。図5を参照すると、無給電素子32は、接続点32cにおいて互いに接続された素子部分32a及び32bを含む。素子部分32aは、接地導体板104に近接した位置から実質的に+Y方向に向かって延在し、その一端の接続点34aにおいて接続導体34に接続され、接続導体34を介して接地導体板104のエッジに接地され、その他端の接続点32cにおいて素子部分32bに接続されている。素子部分32bは、接続点32cから実質的に+X方向に向かって延在し、その一端の開放端32dにおいて開放され、その他端の接続点32cにおいて素子部分32aに接続されている。
上述のように、給電素子31は、給電点33に接続された端部(第1の端部)と、開放端31d(第2の端部)とを有する。無給電素子32は、接地導体板104に接続された端部(第1の端部)と、開放端32d(第2の端部)とを有する。給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに対向して配置される。
給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに容量結合するように配置されてもよい。この場合、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dが容量結合することにより、アンテナ3は、給電素子31及び無給電素子32を含み、開放端31d及び32dで折り返された折り返しアンテナとして動作する。互いに容量結合した給電素子31及び無給電素子32の電気長L30はそれぞれλ/4に設定され、従って、折り返しアンテナの電気長はλ/2に設定され、折り返しアンテナは周波数fで共振する。このように、給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の電気長L30及び無給電素子32の電気長L30の和によって決まる波長λに対応する周波数fで共振する。
給電素子31及び無給電素子32は、給電素子31の開放端31d及び無給電素子32の開放端32dを含む少なくとも一部において互いに重なり合うように配置されてもよい。
次に、アンテナ4について説明する。
図4及び図5を参照すると、アンテナ4は、ストリップ形状の給電素子41を備えたモノポールアンテナであり、給電点43に接続されている。給電素子41は、電子機器100の筐体から−X方向又は他の方向に突出してもよい。給電素子41の電気長L40はλ/4に設定され、アンテナ4は周波数fで共振する。
以上説明したように、アンテナ装置107は、給電点13,23,33,43と、各給電点にそれぞれ接続されたアンテナ1〜4とを備える。アンテナ1〜4は、例えば50オームのインピーダンスを有する給電線路を介して、主回路基板103の無線受信回路にそれぞれ接続される。無線受信回路は、アンテナ1〜4を用いて、周波数fを有する無線信号を受信する。
アンテナ1〜4のうちの少なくとも1つは、他のアンテナとは異なる偏波方向を有してもよい。このため、例えば、アンテナ1〜4は以下のように設けられる。アンテナ1は接地導体板104の+X側の辺に近接して設けられ、給電点13は接地導体板104の+X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ2は接地導体板104の+Y側の辺に近接して設けられ、給電点23は接地導体板104の+X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ3は接地導体板104の+Y側の辺に近接して設けられ、給電点33は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ4は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられ、給電点43は接地導体板104の−X側かつ+Y側のコーナーに近接して設けられる。アンテナ1は、X軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ2は、Y軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ3は、Y軸に平行な偏波方向を有する垂直偏波の電波を受信する。アンテナ4は、水平偏波の電波を受信する。
偏波ダイバーシティ処理を行うために、アンテナ1〜4は、アンテナ1〜4の共振周波数が同一になるように構成される。アンテナ1〜3は、電子機器100の他の部品からの影響を考慮しながら同一の共振周波数を実現するために、互いに異なる寸法を有していてもよい。
[1−2.動作]
以上のように構成されたアンテナ装置107の動作について、以下に説明する。
図6は、比較例のアンテナ装置107A及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。図6のアンテナ装置107Aは、図2の開口部108を有するアンテナ装置104に代えて、開口部を持たない接地導体板104Aを備える。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104A上に電流I1が流れるとき、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。電流I1及びI2は互いに相殺し、アンテナ装置107Aの利得が低下する可能性がある。
図7は、図2のアンテナ装置107及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104上に電流I1が流れるとき、図6のアンテナ装置107Aと同様に、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。このとき、さらに、電流I1とは逆位相の電流I3が、接地導体板104上において開口部108の周囲に流れる。電流I1及びI2が互いに相殺しても、電流I3がアンテナ装置107の放射に寄与し、アンテナ装置107の利得の低下を緩和することができる。
図8は、実施形態の変形例に係るアンテナ装置107B及び液晶ディスプレイ102に流れる電流を示す斜視図である。アンテナ装置の接地導体板は複数の開口部を有していてもよい。図8のアンテナ装置107Bは、2つの開口部108a及び108bを有する接地導体板104Bを備える。例えばアンテナ1の励振により接地導体板104B上に電流I1が流れるとき、図6のアンテナ装置107Aと同様に、電流I1とは逆位相の電流I2が液晶ディスプレイ102の金属部品に流れる。このとき、さらに、電流I1とは逆位相の電流I3a及びI3bが、接地導体板104B上において開口部108a及び108bの周囲にそれぞれ流れる。電流I1及びI2は互いに相殺するが、電流I3a及びI3bはアンテナ装置107Bの放射に寄与し、アンテナ装置107Bの利得の低下を緩和することができる。
図9は、図2のアンテナ1の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図10は、図2のアンテナ2の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図11は、図2のアンテナ3の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図12は、図2のアンテナ4の垂直偏波の電波の放射パターン図である。図13は、図2のアンテナ1の水平偏波の電波の放射パターン図である。図14は、図2のアンテナ2の水平偏波の電波の放射パターン図である。図15は、図2のアンテナ3の水平偏波の電波の放射パターン図である。図16は、図2のアンテナ4の水平偏波の電波の放射パターン図である。図9〜図12に示すように、アンテナ1〜4は、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯全体にわたって、垂直偏波の電波について実質的に無指向である。
図17は、図2のアンテナ1及び図6のアンテナ1の平均利得の周波数特性を示すグラフである。グラフの縦軸は、交差偏波が−6dBであるとき(水平偏波の利得+(垂直偏波の利得−6))の平均利得を示す。図17において、「実施例」は図2のアンテナ1の平均利得を示し、「比較例」は図6のアンテナ1の平均利得を示す。図17に示すように、開口部を持たない接地導体板104A(図6)を用いる場合よりも、開口部108を有する接地導体板104(図2)を用いる場合のほうが、低域周波数の利得が向上している。
[1−3.効果等]
以上説明したように、実施形態に係るアンテナ装置107は、液晶ディスプレイ102の金属部品に近接して設けられ、少なくとも1つのアンテナ1〜4と、接地導体板104とを備える。接地導体板104は、当該接地導体板104が金属部品に電磁的に結合するように金属部品に近接し、かつ金属部品に対向するように設けられる。接地導体板104は少なくとも1つの開口部108を有する。これにより、アンテナ装置107は、液晶ディスプレイ102の金属部品の共振を利用して広帯域で動作することができる。
また、液晶ディスプレイ102の金属部品は、所定形状の外周を有する導体板であり、接地導体板104は、金属部品の外周と実質的に同一の形状及び実質的に同一の大きさの外周を有する。これにより、接地導体板104に流れる電流I1が金属部品に流れる電流I2と相殺しても、接地導体板104上において開口部108の周囲に流れる電流I3により、利得の低下を緩和することができる。アンテナ装置107は、特に、低域周波数における利得の低下を緩和することができる。
また、アンテナ1〜3は、給電素子及び無給電素子の間の容量結合と、接地導体板104に電流が流れることによる接地導体板104の共振とを利用することで、広帯域化を実現することができる。給電素子及び無給電素子の間の並列共振を用いた逆L型の折り返しアンテナをアンテナ1〜3として用いることにより、利得の低下及び帯域幅の減少を緩和することができる。
また、図4及び図5に示すようにアンテナ1及び2が互いに隣接して設けられるとき、アンテナ1は水平偏波の電波を受信する一方、アンテナ2は垂直偏波の電波を受信する。従って、アンテナ1の受信動作に起因するグランド電流の向きと、アンテナ2の受信動作に起因するグランド電流の向きとは、互いに直交する。この結果、アンテナ1及び2の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ1及び2の一方から他方に信号が流れ、アンテナ1及び2の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、アンテナ2の給電点23及びアンテナ3の給電点33の間の距離はλ/4以上に設定されているので、アンテナ2の受信動作に起因するグランド電流が流れているとき、アンテナ3の受信動作に起因するグランド電流は流れない。この結果、アンテナ2及び3の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ2及び3の一方から他方に信号が流れ、アンテナ2及び3の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、アンテナ3は垂直偏波の電波を受信する一方、アンテナ4は水平偏波の電波を受信する。従って、アンテナ3及び4が同一の偏波方向を有する電波を受信する場合に比較して、アンテナ3及び4の間のアイソレーションを大きくすることができる。従って、アンテナ3及び4の一方から他方に信号が流れ、アンテナ3及び4の受信信号の信号対雑音比が低下することにより生じる利得の低下を、実質的に防止することができる。
また、実施形態に係るアンテナ装置によれば、アンテナ1〜4を接地導体板104の近傍に設けることができるので、電子機器100を小型化できる。また、アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置を格納するための筐体を、電子機器100自体の筐体の他に設ける必要がないので、安価かつ耐水性に優れた電子機器100を提供することができる。また、アンテナ1〜3をバックカバー105の面取りした部分に配置することができるので、電子機器100の外観の薄さを強調することができ、また、筐体構造を強化することができる。
.他の実施形態]
以上のように、本開示に係る実装の例示として、実施形態に係る電子機器100を説明した。しかしながら、本開示の実施形態は、これに限定されず、適宜に、変更、置き換え、付加、省略などを行った構成にも適用できる。また、説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以下、他の実施形態についてまとめて説明する。
図4及び図5では、接地導体板104は、その中央に開口部108を有しているが、開口部の位置は接地導体板104の中央でなくてもよい。例えば、接地導体板104を、主回路基板103上の回路及び部品から発生する熱を低減するための放熱部材としても用いる場合には、接地導体板104の放熱領域以外の部分に開口部を設ける。
説明した実施形態では、液晶ディスプレイ102の金属部品及び接地導体板104の外周の形状及び大きさが実質的に同一であったが、形状及び大きさの少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、液晶ディスプレイ102の金属部品が接地導体板104の外周よりも大きい場合であっても、アンテナ装置107の利得の低下を緩和することができる。
また、説明した実施形態では、3つのアンテナ1〜3、1つのモノポールアンテナ、及び接地導体板104を備えたアンテナ装置107を開示したが、図4及び図5のアンテナ1と同様に構成された少なくとも1つのアンテナと、接地導体板とを備えたアンテナ装置を提供してもよい。また、モノポールアンテナを省略してもよく、2つ以上のモノポールアンテナを備えたアンテナ装置を提供してもよい。また、アンテナ1〜3とは異なる、任意の少なくとも1つのアンテナを備えたアンテナ装置を提供してもよい。
また、接地導体板104は、専用の部品として設けられることに限定されず、電子機器100のシールド板などの他の部品をアンテナ装置の接地導体板104として用いてもよい。また、接地導体板104は、矩形形状に限られず、任意の形状を有していてもよい。
また、図1の実施形態では、誘電体基板10,20,30を、バックカバー105の面取りした場所に配置したが、本開示の実施形態はこれに限られない。誘電体基板10,20,30を、接地導体板104と同一の面上において接地導体板104に平行にそれぞれ配置してもよい。また、誘電体基板10,20,30を、接地導体板104とは異なる面(例えば、液晶ディスプレイ102を含む面と同一の面)上において当該面に平行にそれぞれ配置してもよい。
また、説明した実施形態では、電子機器100は、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の放送信号を受信したが、本開示の実施形態はこれに限られない。主回路基板103は、アンテナ装置107を用いて無線信号を送信する無線送信回路を備えてもよく、アンテナ装置107を用いて無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信回路とを備えてもよい。アンテナ1〜4を備えたアンテナ装置107と、主回路基板103上の無線受信回路とは、無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信装置を構成する。また、説明した実施形態では、地上デジタルテレビジョン放送の周波数帯の放送信号を受信してその内容を表示するための携帯型装置である電子機器を例に挙げて説明したが、本開示の実施形態はこれに限られない。本開示の実施形態は、上述したアンテナ装置と、当該アンテナ装置を用いて無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信装置に適用できる。また、本開示の実施形態は、上述した無線通信装置と、当該無線通信装置によって受信された無線信号に含まれる映像信号を表示する表示装置とを備えた携帯電話機などの電子機器に適用できる。
以上のように、添付図面および詳細な説明によって、出願人がベストモードと考える実施形態と他の実施形態とを提供した。これらは、特定の実施形態を参照することにより、当業者に対して、特許請求の範囲に記載の主題を例証するために提供されるものである。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、それ以外の構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されているからといって、直ちにそれらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定を受けるべきではない。また、特許請求の範囲またはその均等の範囲において、上述の実施形態に対して、種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、無線信号を受信し、受信した無線信号に含まれる映像信号を表示する電子機器に適用可能である。本開示は、具体的には、携帯型のテレビジョン放送受信装置、携帯電話機、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどに適用可能である。
1〜4…アンテナ、
10,20,30…誘電体基板、
11,21,31,41…給電素子、
12,22,32…無給電素子、
13,23,33,43…給電点、
14,24,34…接続導体、
14a,24a,34a…接続点、
100…電子機器、
101…フロントパネル、
102…液晶ディスプレイ、
103…主回路基板、
104,104A,104B…接地導体板、
105…バックカバー、
106…テレビジョン受信装置、
107,107A,107B…アンテナ装置、
108,108A,108B…開口部。

Claims (6)

  1. 外部の金属部品に近接して設けられるアンテナ装置であって、
    上記アンテナ装置は、少なくとも1つのアンテナと、接地導体板とを備え、
    上記接地導体板は、当該接地導体板が上記金属部品に電磁的に結合するように上記金属部品に近接し、かつ上記金属部品に対向するように設けられ、
    上記接地導体板は少なくとも1つの開口部を有するアンテナ装置。
  2. 上記金属部品は、所定形状の外周を有する導体板であり、
    上記接地導体板は、上記金属部品の外周と実質的に同一の形状及び実質的に同一の大きさの外周を有する、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 上記アンテナ装置は、板状導体部品を備えた電子機器に設けられ、
    上記接地導体板は上記板状導体部品である、請求項1又は2記載のアンテナ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のアンテナ装置と、
    上記アンテナ装置を用いて無線信号の送信及び受信の少なくとも一方を行う無線通信回路とを備えた無線通信装置。
  5. 請求項4記載の無線通信装置を備えた電子機器。
  6. 上記電子機器は表示装置をさらに備え、
    上記金属部品は上記表示装置の一部である、請求項5記載の電子機器。
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