JPWO2014115212A1 - 乗物用暖房装置及び暖房付き乗物用シート - Google Patents

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Abstract

本開示の乗物用暖房装置(100A)は、乗物用シート(11)の座部(S)より下方で乗物用シート(11)に装着されるべき暖房装置である。乗物用暖房装置(100A)は、吸気口(2)、吹出口(3)及び吸気口(2)から吹出口(3)への空気の流路としての内部空間(4)を有する筐体(10)と、内部空間(4)に設けられているファン(6)と、内部空間(4)に設けられているヒータ(7)と、筐体(10)が乗物用シート(11)の幅方向に移動可能なように筐体(10)を乗物用シート(11)に装着するための装着構造(8)と、を備えている。従って、本開示の乗物用暖房装置(100A)は、乗員にとって利便性が高い。

Description

本発明は、乗物用シートに装着されるべき乗物用暖房装置に関する。また、その乗物用暖房装置を備える暖房付き乗物用シートに関する。
従来、車両等の乗物用のシートとして、乗員の下腿に温風を供給可能な暖房付き乗物用シートが提案されている。
図12に示すように、特許文献1には、空気調節装置210がシートクッション211Bの内部に配置された暖房付き乗物用シート200が開示されている。空気調節装置210は、吸気口202、吸気ダクト204A、送風機206、一対の排気ダクト204B、一対のヒータ207及び一対の排気口203を有している。ヒータ207は一対の排気ダクト204Bのそれぞれの内部に設けられている。吸気口202及び一対の排気口203は、暖房付き乗物用シート200の前方に向かって開口しており、これらは水平方向に並んで配置されている。また、排気口203には、排気口203から排出される空気を下方に向けるためのフィン203Aが設けられている。
図13に示すように、特許文献2には、シートクッション311B、足当て部材308、送風機306及びダクト304を備えた暖房付き乗物用シート300が開示されている。ダクト304の一部は足当て部材308に形成されている。送風機306から送風された温風がダクト304を通って乗員の下腿に向かって供給される。足当て部材308は、乗員の足部が前後に移動する動きに追従して前後移動するように構成されている。
特開2011−254882号公報 特開2012−183154号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の暖房付き乗物用シートは、乗員にとっての利便性の観点でさらなる性能向上の余地を有する。そこで、本発明は、乗員にとって利便性の高い乗物用暖房装置及び暖房付き乗物用シートを提供することを目的とする。
本開示は、
乗物用シートの座部より下方で前記乗物用シートに装着されるべき乗物用暖房装置であって、
吸気口、吹出口及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に設けられているファンと、
前記内部空間に設けられているヒータと、
前記筐体が前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように前記筐体を前記乗物用シートに装着するための装着構造と、を備える
乗物用暖房装置、を提供する。
上記の乗物用暖房装置によれば、乗員にとって利便性の高い乗物用暖房装置を提供することができる。
本開示の第1実施形態に係る暖房付き乗物用シートの斜視図 図1の暖房付き乗物用シートの要部拡大図 第1実施形態に係る乗物用暖房装置の正面図 図3のIV-IV線に沿った断面図 第1実施形態に係る乗物用暖房装置の装着状態を示す断面図 温風の循環流について説明する断面図 変形例に係る乗物用暖房装置のロック機構の要部拡大図 図7Aのロック機構がロックされた状態の乗物用暖房装置の要部拡大図 別の変形例に係る暖房付き乗物用シートの要部拡大図 第2実施形態に係る乗物用暖房装置の正面図 第3実施形態に係る乗物用暖房装置の正面図 さらに別の変形例に係る乗物用暖房装置の正面図 従来の暖房付き乗物用シートの斜視図 別の従来の暖房付き乗物用シートの側面図
特許文献1の暖房付き乗物用シート200において、暖房付き乗物用シート200の幅方向における排気口203の位置は特定の位置に定められている。乗員は、例えば乗員の温感を高めるために、乗員の身体的特徴、乗員の座る姿勢に応じて排気口203の幅方向の位置を調整したいと望むことがある。しかしながら、特許文献1の暖房付き乗物用シート200によれば、排気口203の幅方向の位置を調整することはできない。
特許文献2の暖房付き乗物用シート300によれば、足当て部材308は、乗員の足の動きに追従して暖房付き乗物用シート300の前後方向に移動するものの、暖房付き乗物用シート300の幅方向に移動するわけではない。
本開示の第1態様は、
乗物用シートの座部より下方で前記乗物用シートに装着されるべき乗物用暖房装置であって、
吸気口、吹出口及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
前記内部空間に設けられているファンと、
前記内部空間に設けられているヒータと、
前記筐体が前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように前記筐体を前記乗物用シートに装着するための装着構造と、を備える
乗物用暖房装置を提供する。
第1態様によれば、装着構造によって、乗物用暖房装置の筐体が乗物用シートの幅方向に移動可能なように筐体を乗物用シートに装着することができる。乗員は、乗員の身体的特徴、乗員の座る姿勢等に応じて、乗物用暖房装置の筐体を乗物用シートの幅方向の適切な位置に移動させることができる。このため、乗員にとっての利便性が高い。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記吹出口は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において、前記吸気口よりも上方に位置し、かつ、水平方向よりも下方に向かって開口している、乗物用暖房装置を提供する。第2態様によれば、吸気口が吹出口よりも下方に位置する。さらに、吹出口は、水平方向よりも下方に向かって開口している。このため、吹出口から吹出された温風が、乗員の足元で循環流を形成し、吸気口に到達しやすい。従って、吸気口に吸い込まれる空気の温度を高めることができ、ヒータに要求される加熱量を低減できる。
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様に加えて、前記空気の流路は、空気の流れ方向の上流側から下流側に向かって流路断面積が縮小する縮小流路を有している、乗物用暖房装置を提供する。第3態様によれば、下流側に向かう空気の流れの流速を高めることができる。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記装着構造は、前記乗物用シートに固定されている支持構造と係合する係合部を有する、乗物用暖房装置を提供する。第4態様によれば、係合部が支持構造と係合することによって、筐体を乗物用シートに装着することができる。
本開示の第5態様は、第4態様に加えて、前記支持構造は、前記幅方向に延びるように前記乗物用シートに固定されているレールを有し、前記係合部は、前記筐体が前記レールに沿って前記幅方向に移動可能なように、前記レールと係合する、乗物用暖房装置を提供する。第5態様によれば、筐体をレールに沿って移動させることができる。このため、乗物用暖房装置の幅方向の位置を細かく調整できる。
本開示の第6態様は、第5態様に加えて、前記係合部は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において、前記レールの上端部及び前記レールの下端部と係合する、乗物用暖房装置を提供する。第6態様によれば、係合部がレールの上端部又はレールの下端部と係合するので、係合部がレールに係合しているときの筐体の姿勢が安定する。
本開示の第7態様は、第5態様又は第6態様に加えて、前記筐体の前記幅方向の端部に設けられたロック機構をさらに備え、前記ロック機構は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において前記レールに当接することによって前記筐体の前記幅方向への移動を規制するロック部と、前記ロック部を前記レールから離間させるためのレバーとを含んでいる、乗物用暖房装置を提供する。第7態様によれば、レバーを用いてロック部をレールから離間させることによって乗物用暖房装置の筐体をレールに沿って移動させることができる。また、ロック部がレールに当接することによって乗物用暖房装置の筐体の幅方向への移動を規制できる。
本開示の第8態様は、
座部を有する乗物用シートと、
前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように前記座部より下方で前記乗物用シートに装着されている第1態様〜第7態様のいずれか1つの態様の乗物用暖房装置と、を備える、
暖房付き乗物用シートを提供する。
本開示の第9態様は、第8態様に加えて、一対の前記乗物用暖房装置が互いに前記幅方向に離れて前記乗物用シートに装着されている、暖房付き乗物用シートを提供する。第9態様によれば、乗員は、乗員の右足及び左足の位置に合せて乗物用暖房装置の幅方向における位置を調整できる。このため、乗員の利便性がさらに高まる。
本開示の第10態様は、第8態様又は第9態様に加えて、前記乗物用シートに固定され前記乗物用暖房装置を支持する支持構造をさらに備え、前記乗物用暖房装置の前記装着構造は、前記支持構造と係合する係合部を有する、暖房付き乗物用シートを提供する。第10態様によれば、係合部が支持構造と係合することによって、乗物用暖房装置を乗物用シートに装着させることができる。
本開示の第11態様は、第10態様に加えて、前記支持構造は、互いに前記幅方向に離れて前記乗物用シートに固定されている左支持構造及び右支持構造を有し、前記一対の乗物用暖房装置は、前記左支持構造又は前記右支持構造に1つずつ支持されている暖房付き乗物用シートを提供する。第11態様によれば、左支持構造と右支持構造との間の空間を有効に利用することができる。
本開示の第12態様は、第11態様に加えて、前記左支持構造と前記右支持構造との間に設けられ、前記乗物用シートの前後方向の位置を調整するための座席位置調整バーをさらに備えている、暖房付き乗物用シートを提供する。第12態様によれば、左支持構造と右支持構造との間の空間を利用して座席位置調整バーを設けることができる。
本開示の第13態様は、第8態様〜第12態様のいずれか1つの態様に加えて、前記支持構造は、前記幅方向に延びるように前記乗物用シートに固定されているレールを有し、前記係合部は、前記乗物用暖房装置の前記筐体が前記レールに沿って前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように、前記レールと係合している、暖房付き乗物用シートを提供する。第13態様によれば、前記筐体をレールに沿って移動させることができる。このため、乗物用暖房装置の幅方向の位置を細かく調整できる。
本開示の第14態様は、第13態様に加えて、前記係合部は、前記レールの上端部及び前記レールの下端部と係合している、暖房付き乗物用シートを提供する。第14態様によれば、係合部がレールの上端部及びレールの下端部と係合するので、係合部がレールに係合しているときの筐体の姿勢が安定する。
本開示の第15態様は、第14態様に加えて、前記レールは、前記上端部と前記下端部との間で前記筐体から離間している中間部を有する暖房付き乗物用シートを提供する。第15態様によれば、例えば、レールを乗物用シートに固定するために中間部を利用することができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらによって限定されるものではない。以下の説明において、乗物は水平面に載置されているものとする。
<第1実施形態>
図1に示すように、暖房付き乗物用シート1は、背面クッション11A及び座面クッション11Bを有する乗物用シート11と、乗物用暖房装置100Aとを備えている。暖房付き乗物用シート1は、乗物の床面に設けられたベース部材12に取り付けられている。背面クッション11Aは乗員の背面を支持する。座面クッション11Bは乗員の上腿を支持する座部Sを形成している。乗物用暖房装置100Aは、乗物用シートの幅方向(Y方向)に移動可能なように座部Sより下方で乗物用シート11に装着されている。すなわち、暖房付き乗物用シート1は、座部Sを有する乗物用シート11と、座部Sより下方で乗物用シート11に装着されている乗物用暖房装置100Aとを備えている。乗物用暖房装置100Aは、乗物用シート11の前方(X軸の正方向)の端部に設けられており、主として乗員の下腿に温風を供給する。なお、添付の図面において、XY平面が水平である。暖房付き乗物用シート1の前方をX軸の正方向とする。また、暖房付き乗物用シート1の幅方向をY方向とし、乗員の右足から左足に向かう方向をY軸の正方向とする。また、XY平面に垂直な鉛直方向をZ方向とし、鉛直上向きをZ軸の正方向とする。また、本明細書において「左」及び「右」は、暖房付き乗物用シート1に着座する乗員を基準にして定めている。
上記のように、乗物用暖房装置100Aは、乗物用シート11の座部Sより下方で乗物用シートに装着されるべき暖房装置である。図2に示すように、暖房付き乗物用シート1は、乗物用シート11に固定されている支持構造13をさらに有している。支持構造13は乗物用暖房装置100Aを支持している。図4に示すように、乗物用暖房装置100Aは、筐体10と、ファン6と、ヒータ7と、装着構造8とを備えている。筐体10は、吸気口2、吹出口3及び吸気口2から吹出口3への空気の流路としての内部空間4を有する。ファン6は、内部空間4に設けられている。また、ヒータ7も、内部空間4に設けられている。装着構造8は、筐体10が乗物用シート11の幅方向(Y軸方向)に移動可能なように、筐体10を乗物用シート11に装着するための構造である。
図5に示すように、吹出口3は、乗物用暖房装置100Aが乗物用シート11に装着された使用状態(以下、「使用状態」という)において、吸気口2よりも上方に位置し、かつ、水平方向よりも下方に向かって開口している。つまり、吹出口3は、斜め下に向かって開口している。また、図4に示すように、筐体10は、使用状態において後方又は側方から吸気口2への吸気を抑制する隔壁9を有している。
流路4は、使用状態において、吸気口2から上方に向かって延びており、筐体10の上端で斜め下に向きを変えて吹出口3まで延びている。筐体10は、吹出口3が形成されている部分として、鉤状に曲がっている部分を有する。ファン6が作動することによって、吸気口2の周辺の空気が吸気口2から吸い込まれ、内部空間4(流路)に供給される。ファン6によって上方に送り出された空気は流路4を流れる過程でヒータ7によって加熱される。ヒータ7によって加熱された空気(温風)は、吹出口3から筐体10の外部へ吹出される。
図4に示すように、ファン6は、ヒータ7よりも吸気口2の近くに位置している。本実施形態においては、流路4のファン6よりも上流側の部分にヒータ7が存在しない。このような構成によれば、ファン6よりも上流側の流路4での空気の流れの圧力損失が低減されるので、ファン6の吸引力が低下することが抑制される。また、ヒータ7は流路4のファン6よりも下流側の部分に位置するので、ヒータ7と吹出し口3との間の流路4の長さが比較的短い。このため、ヒータ7によって加熱された空気の熱損失が低減される。さらに、ファン6から吹出された空気がヒータ7を必ず通過するので、吹出し口3から吹出される温風の流速分布がばらつくことを抑制できる。
乗物用暖房装置100Aは、ファン6よりも吸気口2の近くで内部空間4に設けられた整流部材5をさらに備えている。本実施形態において、ヒータ7は、整流部材5よりも吸気口2の近くに設けられている。ファン6が上方に送り出した空気の流れの流速分布は、整流部材5によって均される。このため、ヒータ7には、整流部材5によって流速分布が均された空気の流れがヒータ7に到達する。その結果、ヒータ7は、空気の流れを均一に加熱することができる。
図6に示すように、吹出口3から外部に吹出された温風は、乗員の下腿に沿って下方に流れて乗物の床面に到達する。乗物の床面に到達した温風は、吹出口3からさらに吹出された温風に押し出されるように上方かつ後方に向かって流れて吸気口2の周辺に到達する。この吸気口2の周辺に到達した温風の一部が吸気口2に吸い込まれて筐体10の内部の流路に供給される。すなわち、吹出口3から吹出された温風は、乗員の足元で循環流を形成して吸気口2に到達しやすい。従って、吸気口2に吸い込まれる空気の温度を高めることができ、ヒータ7に要求される加熱量を低減できる。
ファン6としては、軸流ファン又は遠心ファンを用いることができる。ファン6による風量は特に制限されないが、例えばファン6から送り出された直後の空気の流速が0.4〜2.0m/secであるとよい。これによれば、上記のような温風の循環流が形成されやすい。ヒータ7は、例えばPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ、セラミックヒータ等の電気ヒータである。この場合、ヒータ7は、電源(図示省略)から電力の供給を受けることによって発熱して流路4を流れている空気を加熱する。ヒータ7の出力は特に制限されないが、例えば、50〜300Wである。なお、ヒータ7は、乗物用暖房装置100Aの外部の熱源(例えば、水冷式エンジン)と熱交換したクーラントによって加熱を行う温水ヒータ等であってもよい。
図3に示すように、吹出口3は、筐体10の上端部で幅方向(Y軸方向)に連続的に延びている。また、使用状態において座部Sの前方側から乗物用暖房装置100Aを平面視したとき、吹出口3及び吸気口2が幅方向(Y軸方向)で互いに重なっている。すなわち、座部Sの前方側から乗物用暖房装置100Aを平面視したときの平面図上で吸気口2を鉛直方向(Z軸方向)に平行移動させると、吹出口3と重なる。詳細には、吹出口3の真下に吸気口2が位置している。このような位置関係によれば、吹出口3から吹出された温風の流れの経路上に吸気口2が位置するので、吹出口3から吹出された温風が吸気口2に到達しやすい。このため、吹出口3と吸気口2との間で温風の循環が促進される。
吹出口3の幅は、吸気口2の幅より大きい。吸気口2の幅W1に対する吹出口3の幅W2の比率(W2/W1)は、例えば、1.2〜10の範囲にある。このような構成によれば、上記の効果がより十分に得られることに加えて、以下のような効果を得ることができる。吹出口3は、乗員のふくらはぎを温める必要があるので、所定の幅を要する。一方、吸気口2の近傍の流路4における空気の流速を高めて吸気口2において効率的に空気を吸込むためには、吸気口2の開口面積は小さいことが望ましい。比率(W2/W1)が上記の範囲にあれば、乗員のふくらはぎの温感と吸気口2における空気の効率的な吸込みを両立させることができる。
図5に示すように、使用状態において吹出口3の開口面に対する法線Bが水平面Aに対して角度(吹出角度)θだけ下方に傾いている。吹出角度θは0°を超え90°未満であれば特に限定されない。吹出角度θは、例えば30°〜70°の範囲である。吹出し角度θがこの範囲であれば、吹出口3から吹出された温風が乗員の下腿に沿って流れやすく、かつ、温風が吸気口2に到達しやすい。このため、温風の吸気口2への到達しやすさと乗員の下腿における温感の確保との両立を実現しやすい。この効果をより高めるためには、吹出し角度θは、35°〜60°の範囲が望ましく、40°〜50°の範囲がより望ましい。
図4に示すように、流路4は、空気の流れ方向の上流側から下流側に向かって流路断面積が縮小する縮小流路4Aを有している。具体的に、暖房付き乗物用シート1の前後方向(X軸方向)における縮小流路4Aの幅は、吹出口3に近づくに従い小さくなっている。また、図2に示すように、幅方向(Y軸方向)における筐体の長さは吹出口3に近づく従い小さくなっている。これに伴い、幅方向における縮小流路4Aの長さも吹出口3に近づくに従い小さくなっている。これにより、縮小流路4Aの下流側において空気の流れの流速が高まる。その結果、吹出口3から高い流速で温風が吹き出されるので乗員の温感を高めることができる。
縮小流路4Aは、空気の流れ方向においてヒータ7よりも下流側に形成されている。このため、ヒータ7による加熱によって生成された温風が縮小流路4Aを流れることにより、温風の流速が高まる。このような構成によれば、ヒータ7を流れる空気の流れの流速は、縮小流路4Aの下流側における空気の流れの流速よりも低い。このため、ヒータ7を流れる空気をヒータ7によって十分に加熱することができる。
装着構造8について説明する。図5に示すように、装着構造8は、乗物用シート11に固定されている支持構造15と係合する係合部8Aを有している。すなわち、暖房付き乗物用シート1は、乗物用暖房装置100Aを支持する支持構造13を備えている。具体的に、支持構造13は、幅方向(Y軸方向)に延びるように乗物用シート11に固定されているレール13Cを有する。支持構造13は、治具14によって乗物用シート11に固定されている。治具14には、例えば支持構造13を固定するために用いられるねじ穴等が形成されている。治具14は、リベット等によって乗物用シート11に固定されている。係合部8Aは、筐体10がレール13Cに沿って幅方向(Y軸方向)に移動可能なように、レール13Cと係合している。このような構成によって、乗物用暖房装置100Aの幅方向の位置を細かく調整できる。係合部8Aは、例えば、筐体10の幅方向(Y軸方向)の一端から他端まで連続して延びるように形成されていてもよい。また、複数の係合部8Aが、筐体10の幅方向(Y軸方向)に離れて設けられていてもよい。
図4に示すように、レール13Cは、上端部13Dと、下端部13E、及び中間部13Fとを有している。上端部13Dは、使用状態における上方向(Z軸の正方向)に延びている。また、下端部13Eは、使用状態における下方向(Z軸の負方向)に延びている。係合部8Aは、上端部13D及び下端部13Eと係合している。係合部8Aは、レール13Cと係合するための係合溝8Bを形成している。係合溝8Bの幅(X軸方向の幅)は、上端部13Dの厚み又は下端部13Eの厚みよりもわずかに大きい。このため、乗員は、筐体10をレール13Cに沿って幅方向に細かく移動させることができる。また、係合部8Aは使用状態の上下方向(Z軸方向)におけるレール13Cの両端部と係合するので、係合部8Aがレール13Aに係合しているときの姿勢が安定する。また、係合部8Aが上端部13Dと係合する位置と係合部8Aが下端部13Eと係合する位置との間には所定の長さ以上の間隔が形成されるので、暖房付き乗物シート1の前後方向(X軸方向)における筐体10のがたつき量が低減される。
中間部13Fは、上端部13Dと下端部13Eとの間で筐体10から離間している。例えば、中間部13Fに形成されている貫通孔及び治具14のねじ穴にねじを差し込んで締めることによって、レール13Cを乗物用シート11に固定することができる。すなわち、中間部13Eを、レール13Cを乗物用シート11に固定するために利用することができる。
図2に示すように、一対の乗物用暖房装置100Aが、互いに幅方向(Y軸方向)に離れて乗物用シート11に装着されている。このため、乗員は、一方の乗物用暖房装置100Aの幅方向の位置を乗員の左足の位置に合せるように調整でき、他方の乗物用暖房装置100Aの幅方向の位置を乗員の右足の位置に合せるように調整できる。その結果、乗員の利便性を高めることができる。また、乗員の右足の下腿と左足の間の下腿との間に隙間が生じている場合、この隙間に向かって温風を供給することを防止できる。
支持構造13は、互いに幅方向(Y軸方向)に離れて乗物シート11に固定されている左支持構造13A(左レール)及び右支持構造13B(右レール)を有している。一対の乗物用暖房装置100Aは、左支持構造13A又は右支持構造13Bに1つずつ支持されている。このような構成によれば、左支持構造13Aと右支持構造13Bとの間の空間を有効に利用することができる。ファン6及びヒータ7に電力を供給する電源ユニット(図示省略)、又は、ファン6の回転数又はヒータ7の加熱量を制御する制御ユニット(図示省略)は筐体10の外部に配置されることがある。例えば、左支持構造13Aと右支持構造13Bとの間の空間を電源ユニット又は制御ユニットを配置するために利用することができる。また、電源ユニット又は制御ユニットが乗物用シート11の下方に配置されている場合に、電源ユニット又は制御ユニットとファン6又はヒータ7とを電気的に接続するケーブルをその空間を利用して引き回すことができる。
<変形例>
本実施形態の乗物用暖房装置100A及び暖房付き乗物用シート1は、様々な観点から変形が可能である。暖房付き乗物用シート1は、筐体10の幅方向(Y軸方向)への移動を規制するロック位置及び筐体10の幅方向(Y軸方向)への移動を許容するロック解除位置をとることができるロック機構をさらに備えていてもよい。このロック機構は、例えばロック位置において筐体10の側面と当接するラッチである。このような態様によれば、乗物の走行中の慣性力等によって筐体10が幅方向(Y軸方向)に移動することを防止できる。
図7A及び図7Bに示すように、乗物用暖房装置100Aは、乗物用暖房装置100Aの幅方向(Y軸方向)の端部に設けられたロック機構15をさらに備えていてもよい。ロック機構15は、レバー15Aと、ロック部15Bと、ばね15Cとを含んでいる。レバー15A及びロック部15Bは、L字状に折り曲がった板によって一体的に形成されている。ばね15Cは、レバー15Aを上方(Z軸の正方向)に押し出すように、レバー15A及びロック部15Bを構成するL字状の板を付勢している。このため、図7Bに示すように、ロック部15Bはレール13Cと当接することによって筐体10の幅方向(Y軸方向)への移動を規制している。
レバー15Aは、ロック部15Bをレール13Cから離間させるために形成されている。図7Aに示すように、乗員が、ばね15Cの付勢力に逆らってレバー15Aを押し下げることによって、ロック部15Bがレール13Cから離間する。これにより、乗物用暖房装置100Aの筐体10がレール13Cに沿って幅方向(Y軸方向)に移動可能となる。乗員の指がレバー15Aから離れると、ロック部15Bがレール13Cと当接するまで、ばね15Cの付勢力によってL字状の板が回動する。このような態様によれば、乗物用暖房装置100Aの筐体10の幅方向(Y軸方向)の位置を調整した後に、筐体10の幅方向(Y軸方向)の移動を規制することができる。このため、乗物の走行中の慣性力等によって筐体10が幅方向(Y軸方向)に移動することを防止できる。
支持構造13は、幅方向(Y軸方向)に所定の間隔で乗物用シート11に固定された複数のフックであってもよく、係合部8Aが、少なくとも一つの(好ましくは2つ以上の)フックと係合する構成であってもよい。この場合、係合部8Aは、フックと係合するための係合穴を形成していてもよく、係合部8Aはこのフックから着脱可能であってもよい。複数のフックは、幅方向に一列で並んでいてもよい。このような態様によれば、支持構造13を簡素化することができる。
係合部8Aは、支持構造13に対して着脱可能に構成されていてもよい。例えば、係合部8Aは、レール13Cの上端部13Dのみと係合してもよい。このような態様によれば、メンテナンス等のために、乗物用暖房装置100Aを乗物用シート11から容易に取り外すことができる。
暖房付き乗物用シート1は、乗物用暖房装置100A(詳細には筐体10)の位置を幅方向で連続的に調整できるように構成されていてもよいし、段階的に調整できるように構成されていてもよい。さらに、暖房付き乗物用シート1は、乗物用暖房装置100Aが幅方向における2つの位置のみを占有できるように構成されていてもよい。詳細には、乗物用暖房装置100Aを固定できる位置が2つのみであってもよい。そのような構成であっても、乗員が足を開いてシートに座っているような状況と、乗員が足を閉じてシートに座っているような状況とに十分に対応できる。
支持構造13は、幅方向(Y軸方向)における乗物用シート11の一端から他端まで連続的に延びるように構成されていてもよい。この場合、幅方向における乗物用暖房装置100Aの可動域を大きくとることができる。
乗物用シート11に装着されている乗物用暖房装置100Aの数は単数であってもよいし、複数であってもよい。
ヒータ7は、ファン6よりも吸気口2の近くに位置してもよい。このような態様によれば、ファン6と吹出し口3との距離が比較的短いので、吹出し口3から吹出される温風の流速を高めることができる。その結果、吹出し口3と吸気口2との間での温風の循環が促進される。
乗物用シート11に一対の乗物用暖房装置100Aが装着されている場合、一方の乗物用暖房装置100Aの吹出口3から吹出される温風の温度と他方の乗物用暖房装置100Aの吹出口3から吹出される温風の温度とは異なっていてもよい。すなわち、一方の乗物用暖房装置100Aのヒータ7の加熱量は、他方の乗物用暖房装置100Aのヒータ7の加熱量よりも高くてもよい。このような態様によれば、例えば、一対の乗物用暖房装置100Aのうち、乗物の窓に近くに設けられた乗物用暖房装置100Aの吹出口3からより高温の温風を吹出すことができる。このため、乗物の窓からの冷気輻射の影響を低減させて乗員の温感を官能的にバランスさせることができる。
図8に示すように、暖房付き乗物用シート1は、左支持構造13Aと右支持構造13Bとの間に設けられ、乗物用シート11の前後方向(X軸方向)の位置を調整するための座席位置調整バー16をさらに備えていてもよい。座席位置調整バー16は、その座席位置調整バー16の位置によって、規制状態及び解除状態の2つの状態をとることができる。座席位置調整バー16が規制状態である場合、座席位置調整バー16に連結しているロック機構(図示省略)によって乗物用シート11とベース部材12との相対的な移動が規制されている。一方、例えば、座席位置調整バー16が乗員によって乗物用シート11の上方(Z軸の正方向)に傾けられると、座席位置調整バー16の状態は、規制状態から解除状態に変化する。座席位置調整バー16が解除状態にある場合、座席位置調整バー16と連結されたロック機構(図示省略)のロックが解除されることによって乗物用シート11とベース部材12との相対的な移動が可能となる。これにより、乗員は、乗物用シート11の前後方向(X軸方向)の位置を調整できる。このような構成によれば、乗員は容易に乗物用シート11の前後方向の位置を調整できる。また、左支持構造と右支持構造との間の空間を利用して座席位置調整バーを設けることができる。乗物用暖房装置100Aの位置調整及び乗物用シート11の位置調整のための乗員の操作箇所が集約されるので、乗員にとっての利便性が高まる。
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態の乗物用暖房装置100Bについて説明する。なお、特に説明する場合を除き、第2実施形態は第1実施形態と同様に構成される。第1実施形態と第1実施形態の構成要素と同一又は対応する第2実施形態の構成要素には、第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。すなわち、第1実施形態及び第1実施形態の変形例に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、本実施形態にも適用される。このことは、後述する実施形態についても同様である。
図9に示すように、乗物用暖房装置100Bの筐体10には、上方吹出口3Bが形成されている。上方吹出口3Bは、使用状態において温風を上方に向かって吹出すように形成された開口である。上方吹出口3Bは、幅方向(Y軸方向)における吹出口3の一端又は幅方向における吹出口3の他端と隣り合う位置に形成されている。すなわち、一対の上方吹出口3Bが筐体10の幅方向における両端の位置において開口している。このため、図9に示すように、吹出口3からの温風の吹出しに加えて、上方吹出口3Bから上方に向かって温風が吹出される。このため、乗員の上腿を包み込むように温風を供給することができるので、乗員の温感を高めることができる。
<第3実施形態>
本開示の第3実施形態の乗物用暖房装置100Cについて説明する。図10に示すように、筐体10には、斜め吹出口3Cが形成されている。斜め吹出口3Cは、使用状態において温風を斜め上方に向かって吹出すように形成されている。詳細には、斜め吹出口3Cは、筐体10の上方において、Z軸方向及びY軸方向に対して傾いた方向(斜め上方)に温風を吹出すように形成されている。斜め吹出口3Cは、幅方向(Y軸方向)における吹出口3の一端又は幅方向における吹出口3の他端と隣り合う位置に形成されている。すなわち、一対の斜め吹出口3Cが筐体10の幅方向における両端の位置において開口している。このため、図10に示すように、吹出口3からの温風の吹出に加えて、斜め上方に温風が吹出される。
乗物用シート11は、乗物の室内空間と外気とを隔てる乗物の窓としばしば隣り合う。このため、乗物の窓から乗員に向かって冷気が輻射されることがある。この場合、乗物用暖房装置100Cの斜め吹出口3Cから乗物の窓に向かって斜め上方に温風を吹出すことができる。このため、乗物の窓からの冷気輻射の影響が低減されるので、乗員の温感を高めることができる。斜め吹出口3Cは、筐体10の上端部の幅方向の両端部のうち、乗物の窓に近い端部のみに設けられていてもよい。
<他の変形例>
図11に示すように、乗物用暖房装置100Dは、筐体10の前方の表面に輻射部材10Aを備えていてもよい。輻射部材10Aは、ヒータ7と吹出口3との間の温風と熱交換して外部に熱を輻射する。また、使用状態において輻射部材10Aは前方に向かって熱を輻射する。輻射部材10Aは、アルミ、鉄等で作られた金属の板である。大きな輻射面積を確保するために、輻射部材10Aの表面には、凹凸が形成されている。輻射部材10Aの裏面が筐体10と接触することによってヒータ7と吹出口3との間の温風によって加熱される。また、筐体10の前面に輻射部材10Aの大きさに応じた開口が形成されており、この開口を塞ぐように輻射部材10Aが取り付けられていてもよい。この場合、輻射部材10Aの裏面が流路4の一部を構成している。このような態様によれば、輻射部材10Aによって前方に熱を輻射することができるので、乗員の温感を高めることができる。
乗物用暖房装置100Dにおいて、輻射部材10Aに代えて、又は輻射部材10Aとともに、PTCヒータ、セラミックヒータ等の板状の電気ヒータ(図示省略)を筐体10の表面に取り付けてもよい。このような態様によっても乗員の温感を高めることができる。
幅方向(Y軸方向)に離れて乗物用シート11に装着されている一対の乗物用暖房装置は、上記の乗物用暖房装置100A〜100Dを任意に組み合わせて構成することができる。この場合、乗物の窓からの冷気輻射の影響を低減するために、乗物の窓からの一対の乗物用暖房装置のうち乗物の窓に近い乗物用暖房装置として乗物用暖房装置100Cを用いるとよい。
乗物用暖房装置100A〜100Dの使用状態における姿勢は、添付の図面においてXY平面が水平である場合の乗物用暖房装置100A〜100Dの姿勢に限られない。使用状態における乗物用暖房装置100A〜100Dの姿勢は、添付の図面におけるXY平面が水平面に対して例えば5°以下の角度をなすように傾いた場合の乗物用暖房装置100A〜100Dの姿勢であってもよい。
本明細書に開示された乗物用暖房装置は、自動車、電車、飛行機、船舶等の乗物のシートに適用できる。

Claims (15)

  1. 乗物用シートの座部より下方で前記乗物用シートに装着されるべき乗物用暖房装置であって、
    吸気口、吹出口及び前記吸気口から前記吹出口への空気の流路としての内部空間を有する筐体と、
    前記内部空間に設けられているファンと、
    前記内部空間に設けられているヒータと、
    前記筐体が前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように前記筐体を前記乗物用シートに装着するための装着構造と、を備える
    乗物用暖房装置。
  2. 前記吹出口は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において、前記吸気口よりも上方に位置し、かつ、水平方向よりも下方に向かって開口している、請求項1に記載の乗物用暖房装置。
  3. 前記空気の流路は、空気の流れ方向の上流側から下流側に向かって流路断面積が縮小する縮小流路を有している、請求項1に記載の乗物用暖房装置。
  4. 前記装着構造は、前記乗物用シートに固定されている支持構造と係合する係合部を有する、請求項1に記載の乗物用暖房装置。
  5. 前記支持構造は、前記幅方向に延びるように前記乗物用シートに固定されているレールを有し、
    前記係合部は、前記筐体が前記レールに沿って前記幅方向に移動可能なように、前記レールと係合する、請求項4に記載の乗物用暖房装置。
  6. 前記係合部は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において、前記レールの上端部及び前記レールの下端部と係合する、請求項5に記載の乗物用暖房装置。
  7. 前記筐体の前記幅方向の端部に設けられたロック機構をさらに備え、
    前記ロック機構は、当該乗物用暖房装置が前記乗物用シートに装着された使用状態において前記レールに当接することによって前記筐体の前記幅方向への移動を規制するロック部と、前記ロック部を前記レールから離間させるためのレバーとを含んでいる、請求項5に記載の乗物用暖房装置。
  8. 座部を有する乗物用シートと、
    前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように前記座部より下方で前記乗物用シートに装着されている請求項1に記載の乗物用暖房装置と、を備える、
    暖房付き乗物用シート。
  9. 一対の前記乗物用暖房装置が互いに前記幅方向に離れて前記乗物用シートに装着されている、請求項8に記載の暖房付き乗物用シート。
  10. 前記乗物用シートに固定され前記乗物用暖房装置を支持する支持構造をさらに備え、
    前記乗物用暖房装置の前記装着構造は、前記支持構造と係合する係合部を有する、請求項8に記載の暖房付き乗物用シート。
  11. 前記支持構造は、互いに前記幅方向に離れて前記乗物用シートに固定されている左支持構造及び右支持構造を有し、
    前記一対の乗物用暖房装置は、前記左支持構造又は前記右支持構造に1つずつ支持されている請求項10に記載の暖房付き乗物用シート。
  12. 前記左支持構造と前記右支持構造との間に設けられ、前記乗物用シートの前後方向の位置を調整するための座席位置調整バーをさらに備えている、請求項11に記載の暖房付き乗物用シート。
  13. 前記支持構造は、前記幅方向に延びるように前記乗物用シートに固定されているレールを有し、
    前記係合部は、前記乗物用暖房装置の前記筐体が前記レールに沿って前記乗物用シートの幅方向に移動可能なように、前記レールと係合している、請求項8に記載の暖房付き乗物用シート。
  14. 前記係合部は、前記レールの上端部及び前記レールの下端部と係合している、請求項13に記載の暖房付き乗物用シート。
  15. 前記レールは、前記上端部と前記下端部との間で前記筐体から離間している中間部を有する請求項14に記載の暖房付き乗物用シート。
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