JPWO2014112418A1 - 金属用研磨液及び研磨方法 - Google Patents

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Abstract

金属の少なくとも一部を研磨するための金属用研磨液であって、(A)アミノ酸と、(B)1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、(C)ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(但し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを除く)と、(D)(メタ)アクリル酸由来の構造単位、(メタ)アクリル酸塩由来の構造単位、(メタ)アクリルアミド由来の構造単位、及び、アミノ(メタ)アクリルアミド由来の構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する重合体と、を含有し、(D)成分の重量平均分子量が10000以上であり、(D)成分の含有量に対する(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計の質量比が0.15〜3.00であり、pHが3.0〜6.0である、金属用研磨液。

Description

本発明は、金属用研磨液及び研磨方法に関する。特に、本発明は、金属の化学機械研磨(以下「CMP」と記す)に使用される金属用研磨液及び研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下「LSI」と記す)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。CMPは、このような微細加工技術の一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁材料の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術である(例えば、下記特許文献1参照)。
また、最近は、LSIを高性能化するために、配線材料として銅、銅合金、銅の酸化物、銅合金の酸化物等の銅系金属の利用が試みられている。しかしながら、銅系金属は、従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられているドライエッチング法による微細加工が困難である。そこで、あらかじめ凹部(溝部)及び凸部が形成されている絶縁材料上に銅系金属を堆積して凹部に銅系金属を埋め込み、次いで、凸部上に堆積した銅系金属(凹部以外の銅系金属)をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている(例えば、下記特許文献2参照)。
CMPに用いられる金属用研磨液は、必要に応じて、砥粒、酸化剤、金属溶解剤、金属防食剤等を含有する。酸化剤を含有する研磨液を用いたCMPでは、酸化剤によって金属表面が酸化されて酸化層が形成され、その酸化層が削り取られることが基本的なメカニズムであると考えられている。このような研磨においては、凹部の金属表面の酸化層は研磨布にあまり触れず、削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部上の金属が除去されて基体表面は平坦化される。
CMPによる研磨速度(以下、「CMP速度」と記す)を高める方法として、金属溶解剤を研磨液に添加することが有効とされている。一方で、凹部の金属のエッチングが進行してしまい、平坦化効果が損なわれる懸念がある。これを防ぐために、金属防食剤が研磨液に更に添加される場合がある。このような研磨液は、金属溶解剤と金属防食剤のバランスを取ることが重要であり、凹部の金属表面の酸化層があまりエッチングされず、且つ、削り取られた金属が効率良く溶解されてCMP速度が大きいことが望ましい。
現在では、金属溶解剤と金属防食剤のほかに、添加剤として様々な物質を研磨液に添加することが検討されており、これらの添加剤によって比較的高いCMP速度(400〜500nm/min)、低いエッチング速度が得られる場合がある(例えば、下記特許文献3及び4参照)。
米国特許第4944836号明細書 特開平2−278822号公報 特開2010−538457号公報 特開2009−514219号公報
一方、近年の半導体デバイスの潮流として、LSIがより高性能化し、特に配線が微細化している。配線の微細化に伴い、複数の配線形成プロセスにおいて、より高度に平坦化することが求められている。金属の研磨工程では、特にエッチング速度を充分に低くすることが求められている。また、近年、半導体デバイスの信頼性の観点から、研磨時に発生する基体表面の傷(研磨傷)を、より低減することが求められている。
しかしながら、従来の技術では、高いCMP速度と低いエッチング速度との両立が充分でなく、例えば信頼性の高い埋め込みパタ−ンを得るには充分ではない。また、金属防食剤を含む従来の技術では、研磨途中に研磨傷が発生する場合があり、研磨傷を低減することについても充分ではない。
以上のように、金属に対するCMP速度、エッチング速度及び研磨傷は、相互に密接に関連しており、これらの要求特性を同時に達成することは、従来困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑み、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成しつつ研磨傷の発生を抑制可能な金属用研磨液、及び、当該金属用研磨液を用いた研磨方法を提供することを目的とする。
本発明に係る金属用研磨液は、金属の少なくとも一部を研磨するための金属用研磨液であって、(A)アミノ酸と、(B)1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、(C)ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(但し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを除く)と、(D)(メタ)アクリル酸由来の構造単位、(メタ)アクリル酸塩由来の構造単位、(メタ)アクリルアミド由来の構造単位、及び、アミノ(メタ)アクリルアミド由来の構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する重合体と、を含有し、(D)成分の重量平均分子量が10000以上であり、(D)成分の含有量に対する(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計の質量比((B)成分及び(C)成分の合計/(D)成分)が0.15〜3.00であり、pHが3.0〜6.0である。
本発明に係る金属用研磨液によれば、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成できる。また、本発明に係る金属用研磨液によれば、研磨傷の発生を抑制できる。従来の金属用研磨液では、研磨により除去された金属等の材料が水に溶解したものと、金属防食剤と、から形成された有機金属化合物が研磨傷の発生要因の一つであると考えられる。これに対し、本発明に係る金属用研磨液によれば、有機金属化合物の形成を抑制できるため、研磨傷の発生を抑制できると考えられる。これらにより、本発明に係る金属用研磨液によれば、被研磨面の平坦性を向上させつつ、信頼性の高い金属の埋め込みパタ−ンを形成することができる。
(A)成分はグリシンを含むことが好ましい。
本発明に係る金属用研磨液のpHは、4.5〜5.0であってもよい。
本発明に係る金属用研磨液は、過酸化水素、過ヨウ素酸カリウム及びオゾン水からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に含有していてもよい。
本発明に係る金属用研磨液は、砥粒を更に含有していてもよい。
研磨される金属は、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでいてもよい。すなわち、本発明によれば、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む金属の研磨のための、金属用研磨液の応用が提供される。
本発明に係る研磨方法は、前記金属用研磨液を用いて、金属の少なくとも一部を研磨する。本発明に係る研磨方法では、前記金属用研磨液を用いることにより、金属の研磨に際し、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成しつつ研磨傷の発生を抑制できる。
本発明によれば、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成しつつ研磨傷の発生を抑制できる。これにより、被研磨面の平坦性を向上させつつ、信頼性の高い金属の埋め込みパタ−ンを形成できる。
研磨方法の一実施形態を示す模式断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る金属用研磨液、及び、当該金属用研磨液を用いた研磨方法について詳細に説明する。
[定義]
本明細書において、「物質Aを研磨する」及び「物質Aの研磨」とは、物質Aの少なくとも一部を研磨により除去することと定義される。「高いCMP速度」とは、研磨される物質がCMPにより除去される速度(例えば、時間あたりの厚みの低減量)が大きいことと定義される。
また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味するものとする。「(メタ)アクリルアミド」とは、アクリルアミド及びそれに対応するメタクリルアミドを意味するものとする。
また、「銅系金属」とは、銅原子を含む金属を意味し、具体的には、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物を意味する。
また、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
また、本明細書において組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
[金属用研磨液]
本実施形態に係る金属用研磨液は、金属の少なくとも一部を研磨するための金属用研磨液である。本実施形態に係る金属用研磨液は、例えば、半導体デバイス製造工程において、銅系金属をCMPする際に用いられる。
本実施形態に係る金属用研磨液は、(A)アミノ酸と、(B)1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、(C)ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(但し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを除く)と、(D)(メタ)アクリル酸由来の構造単位、(メタ)アクリル酸塩由来の構造単位、(メタ)アクリルアミド由来の構造単位、及び、アミノ(メタ)アクリルアミド由来の構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する重合体と、を含有する。(D)成分の重量平均分子量は10000以上である。(D)成分の含有量に対する(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計の質量比((B)成分及び(C)成分の合計/(D)成分)は、0.15〜3.00である。本実施形態に係る金属用研磨液のpHは、3.0〜6.0である。なお、金属用研磨液における(A)〜(D)成分、及び、その他の構成成分としては、一種を単独で使用してもよく、二種類以上を併用してもよい。
(金属溶解剤)
本実施形態に係る金属用研磨液は、金属溶解剤として(A)アミノ酸を含有する。アミノ酸としては、グリシン、α−アラニン、β−アラニン(別名:3−アミノプロパン酸)、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、アロトレオニン、ホモセリン、チロシン、3,5−ジヨ−ドチロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシプロリン、システイン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システイン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、カルボキシメチルシステイン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシリシン、クレアチン、キヌレニン、ヒスチジン、1−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン、エルゴチオネイン、トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アンチパイン等が挙げられる。
(A)アミノ酸は、高いCMP速度と低いエッチング速度とを更に高度に両立する観点から、グリシンを含むことが好ましい。(A)アミノ酸は、CMP速度を更に向上させることを目的として、グリシン以外のアミノ酸を含んでいてもよい。グリシン以外のアミノ酸としては、低分子量のアミノ酸が好ましい。具体的には、分子量が200以下のアミノ酸が好ましく、分子量が150以下のアミノ酸がより好ましい。また、(A)アミノ酸としては、第一アミノ基(−NH)を有する一級アミノ酸が好ましい。このようなアミノ酸としては、α−アラニン、β−アラニン、4−アミノ酪酸等が挙げられる。
(A)アミノ酸の含有量は、金属を充分に溶解し易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、0.001質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上が更に好ましく、0.5質量部以上が特に好ましく、0.8質量部以上が極めて好ましい。(A)アミノ酸の含有量は、エッチングの抑制が容易となる観点から、研磨液100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、3質量部以下が更に好ましく、2質量部以下が特に好ましく、1.5質量部以下が極めて好ましい。上記の観点で、(A)アミノ酸の含有量は、0.001〜10質量部の範囲が好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液は、CMP速度を更に向上させることを目的として、アミノ酸以外の金属溶解剤を含有してもよい。金属溶解剤としては、無機酸、無機酸の塩(無機塩)等の無機酸成分;有機酸、有機酸のエステル、有機酸の塩(有機塩)等の有機酸成分などが挙げられる。
前記無機酸成分としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、クロム酸等の無機酸;これらの無機酸の塩(例えば硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム)などが挙げられる。
前記有機酸成分としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、ジグリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グルコン酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸;これらの有機酸のエステル(例えば酢酸エチル、酢酸ペンチル);前記有機酸の塩(例えば酢酸アンモニウム等)などが挙げられる。
アミノ酸以外の金属溶解剤を含有する場合、アミノ酸の含有量と、アミノ酸以外の金属溶解剤の含有量との合計(金属溶解剤の合計)は、0.001〜10質量部の範囲が好ましい。
(金属防食剤)
本実施形態に係る金属用研磨液は、金属防食剤として、ベンゾトリアゾール骨格を有する二種以上の化合物を含有し、当該化合物のうちの一種が1−ヒドロキシベンゾトリアゾールである。すなわち、本実施形態に係る金属用研磨液は、(B)1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、(C)ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(但し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを除く)とを含有する。なお、「ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物」には、ナフトトリアゾール等のようにベンゾトリアゾール骨格が分子中に含まれる化合物が包含される。
(B)成分と(C)成分とを併用することにより、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成しつつ研磨傷の発生を抑制できる。これは、主に(C)成分によって高いCMP速度と低いエッチング速度が発現し、(B)成分によって研磨傷の低減効果が発現するためであると考えられる。
(C)成分としては、ベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、ナフトトリアゾール、ナフトトリアゾール誘導体等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール誘導体としては、1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−ベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールメチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールブチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン、トリルトリアゾール(別名:5−メチル(−1H−)ベンゾトリアゾール)等が挙げられる。
ナフトトリアゾール誘導体としては、1H−ナフト[2,3−d]トリアゾール1−アミン、1−アミノ−1H−ナフト[1,2−d]トリアゾール、2−アミノ−2H−ナフト[1,2−d]トリアゾール、3H−ナフト[1,2−d]トリアゾール、4,9−ジヒドロ−1H−ナフト[2,3−d]トリアゾール等が挙げられる。
前記化合物の中でも、高いCMP速度と低いエッチング速度とを更に高度に両立する観点から、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾールが好ましく、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールがより好ましく、トリルトリアゾールが更に好ましい。
(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計は、エッチングの抑制が容易となる観点から、研磨液100質量部に対して、0.001質量部以上が好ましく、0.005質量部以上がより好ましく、0.01質量部以上が更に好ましく、0.02質量部以上が特に好ましく、0.025質量部以上が極めて好ましい。(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計は、充分なCMP速度が得られ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、1質量部以下が更に好ましく、0.5質量部以下が特に好ましく、0.1質量部以下が極めて好ましく、0.05質量部以下が非常に好ましく、0.04質量部以下がより一層好ましい。
(B)成分の含有量は、研磨傷の抑制が容易となる観点から、研磨液100質量部に対して、0.0005質量部以上が好ましく、0.001質量部以上がより好ましく、0.003質量部以上が更に好ましく、0.005質量部以下が特に好ましい。(B)成分の含有量は、充分なCMP速度が得られ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、2質量部以下がより好ましく、1質量部以下が更に好ましく、0.5質量部以下が特に好ましく、0.1質量部以下が極めて好ましく、0.05質量部以下が非常に好ましく、0.02質量部以下がより一層好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液は、(B)成分及び(C)成分以外に、公知の金属防食剤を含むことができる。金属防食剤としては、複素環化合物が知られており、具体的には、トリアゾール骨格を有する化合物(但し、前記(B)成分及び(C)成分を除く)、ピリミジン骨格を有する化合物、イミダゾール骨格を有する化合物、グアニジン骨格を有する化合物、チアゾール骨格を有する化合物、ピラゾール骨格を有する化合物等が挙げられる。
(B)成分及び(C)成分以外の金属防食剤を用いる場合、その含有量は、研磨液100質量部に対して、0.001〜0.5質量部が好ましい。一方で、高いCMP速度及び低いエッチング速度を達成しつつ研磨傷の発生を抑制し易くなる点では、金属防食剤は(B)成分及び(C)成分からなることが好ましい。
(重合体)
本実施形態に係る金属用研磨液は、(D)成分として、(メタ)アクリル酸由来の構造単位、(メタ)アクリル酸塩由来の構造単位、(メタ)アクリルアミド由来の構造単位、及び、アミノ(メタ)アクリルアミド由来の構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する重合体を含有する。
このような重合体は、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリルアミド、並びに、アミノ(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種を単量体成分として重合させて得ることができる。(メタ)アクリル酸塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩等が挙げられる。
(D)成分としては、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、アミノポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸アンモニウム塩、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム塩等が挙げられる。(D)成分としては、高いCMP速度及び低いエッチング速度を更に高度に両立する観点から、ポリ(メタ)アクリル酸及びポリ(メタ)アクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸塩がより好ましく、ポリアクリル酸が更に好ましい。
(D)成分は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリルアミド及びアミノ(メタ)アクリルアミド以外の単量体成分(例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキル)由来の構造単位を有していてもよい。(D)成分は、アミド基、ヒドロキシ基、ウレア基、カルボキシル基、メチル基、スルホ基等の側鎖を有していてもよい。(D)成分は二種以上の単量体成分の共重合体であってもよい。(D)成分の重合形態としては、特に制限はないが、ブロック重合、ランダム重合等が挙げられる。
(D)成分の重量平均分子量は、高いCMP速度が発現する観点から、10×10以上である。(D)成分の重量平均分子量は、高いCMP速度を発現し易くなる観点から、20×10以上が好ましく、40×10以上がより好ましい。(D)成分の重量平均分子量の上限は、特に制限はないが、溶解性に優れる観点から、5000×10以下が好ましく、1000×10以下がより好ましく、500×10以下が更に好ましい。(D)成分の重量平均分子量は、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を用いて測定できる。
(条件)
標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(分子量;190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
使用機器(検出器):株式会社日立製作所製、L−3300型液体クロマトグラフ用示差屈折率計
ポンプ:株式会社日立製作所製、L−7100型液体クロマトグラフ用
データ処理:株式会社日立製作所製、D−2520型GPCインテグレーター
カラム:昭和電工株式会社製、Shodex Asahipak GF−710HQ、内径7.6mm×300mm
溶離液:50mMのNaHPO水溶液/アセトニトリル=90/10(v/v)
流量:0.6mL/min(min=分)
試料:溶離液と同じ組成の溶液で樹脂分濃度2%になるように調整した後に0.45μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターでろ過して得られる試料
注入量:0.4μL
校正用標準物質:Polymer Laboratories製、狭分子量ポリアクリル酸ナトリウム
(D)成分の含有量は、エッチング抑制に対する金属防食剤との併用効果が充分に得られ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、0.005質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.02質量部以上が更に好ましく、0.03質量部以上が特に好ましい。(D)成分の含有量は、高いCMP速度が得られ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、1質量部以下が更に好ましく、0.5質量部以下が特に好ましく、0.2質量部以下が極めて好ましく、0.1質量部以下が非常に好ましい。
(D)成分の含有量に対する(B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計の質量比(((B)成分の含有量及び(C)成分の含有量の合計)/(D)成分の含有量)は、高いCMP速度が発現する観点から、0.15以上である。前記質量比は、高いCMP速度が発現し易くなる観点から、0.20以上が好ましく、0.30以上がより好ましく、0.40以上が更に好ましい。前記質量比は、エッチング速度が抑制されると共に充分なCMP速度が発現する観点から、3.00以下である。前記質量比は、エッチング速度が抑制され易くなり且つ充分なCMP速度が発現し易くなる観点から、1.50以下が好ましく、1.00以下がより好ましく、0.90以下が更に好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液を用いて金属を研磨する場合、最初に、比較的疎水性である(C)成分が、被研磨金属に吸着し、その後、比較的親水性である(B)成分及び(D)成分が被研磨金属に吸着する。これにより、被研磨金属上に反応層が形成されると考えられる。そして、前記反応層と研磨布との摩擦によって研磨が進行する。(B)成分及び(C)成分と(D)成分との前記質量比が前記の範囲であると、反応層が形成された際に(C)成分の疎水性構造が研磨布と接触する側に向けられるため、研磨布との摩擦が高まり、CMP速度を高める機能があると考えられる。同時に、(B)成分の親水性構造が被研磨金属の表面を親水性にし、より研磨液成分が被研磨金属近傍に供給され易くなる。研磨液成分が表面に多い状態となることから、被研磨金属が高いCMP速度で研磨されると考えられる。
本実施形態に係る金属用研磨液のpHは3.0〜6.0である。金属用研磨液のpHが3.0以上であると、エッチングが抑制される。金属用研磨液のpHは、エッチングの抑制が更に容易となる観点から、3.5以上が好ましく、4.0以上がより好ましく、4.5以上が更に好ましい。金属用研磨液のpHが6.0以下であると、充分なCMP速度が得られる。金属用研磨液のpHは、充分なCMP速度が得られ易くなる観点から、5.6以下が好ましく、5.3以下がより好ましく、5.0以下が更に好ましい。本実施形態に係る金属用研磨液のpHが4.5〜5.0であると、エッチング速度が抑制されつつCMP速度が特異的に上昇する。pHは液温25℃におけるpHと定義する。
本実施形態に係る金属用研磨液は、酸又は塩基をpH調整剤として用いて、pHを調整してもよい。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基などが挙げられる。また、前記金属溶解剤である硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸を用いてpHを調整してもよい。pHを調整するための化合物としては、pH調整の容易性の観点から、硫酸、アンモニアが好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液のpHは、pHメータ(例えば、株式会社堀場製作所製の型番pH Meter F−51)で測定できる。例えば、フタル酸塩pH緩衝液(pH4.01)と中性リン酸塩pH緩衝液(pH6.86)を標準緩衝液として用いてpHメータを2点校正した後、pHメータの電極を金属用研磨液に入れて、2min以上経過して安定した後の値を測定する。このとき、標準緩衝液と金属用研磨液の液温は共に25℃とする。
本実施形態に係る金属用研磨液は、金属の酸化剤(以下、「金属酸化剤」と記す)を更に含有していてもよい。金属酸化剤としては、過酸化水素(H)、過ヨウ素酸カリウム、オゾン水等が挙げられる。金属酸化剤の中でも、過酸化水素が好ましい。
金属酸化剤の含有量は、充分に金属が酸化されるため良好なCMP速度が得られ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましい。金属酸化剤の含有量は、研磨面に荒れが生じることを防ぎ易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましく、3質量部以下が更に好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液は、必要に応じて砥粒(研磨砥粒)を含有していてもよい。砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物砥粒;ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物砥粒;無機物砥粒と有機物砥粒の複合砥粒;などが挙げられる。砥粒としては、研磨液中での分散安定性が良く、研磨時に発生する研磨傷数が更に少ない観点から、無機物砥粒が好ましく、無機物砥粒のコロイドがより好ましく、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナが更に好ましく、コロイダルシリカが特に好ましい。
砥粒の平均粒径は、特に制限はないが、分散安定性に優れる観点から、100nm以下が好ましく、80nm以下がより好ましい。砥粒の平均粒径は、高いCMP速度が発現し易くなる観点から、10nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましい。砥粒の「平均粒径」とは、金属用研磨液中の砥粒の平均二次粒径を意味する。砥粒の平均粒径の測定に際しては、例えば、光回折散乱式粒度分布計(例えば、COULTER Electronics社製、商品名:COULTER N4SD、マルバーンインスツルメンツ社製、商品名:ゼータサイザー3000HSA)を使用できる。
砥粒の含有量は、研磨液中において砥粒の分散安定性が低下することを抑制する観点から、研磨液100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、1質量部以下が更に好ましく、0.5質量部以下が特に好ましい。砥粒を用いる場合、砥粒の含有量は、高いCMP速度が発現し易くなる観点から、研磨液100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましい。
本実施形態に係る金属用研磨液は、スラリと、添加液とを混合して前記金属用研磨液となるように、前記研磨液の構成成分をスラリと添加液とに分けた複数液式の研磨液セットとして保存してもよい。スラリは、例えば、砥粒及び水を少なくとも含む。添加液は、例えば、前記(A)〜(D)成分及び金属酸化剤からなる群より選択される少なくとも一種を含む。特に、分解し易い成分を用いる場合(例えば、金属酸化剤として過酸化水素を用いる場合等)は、その成分を分けて保存することが好ましい。例えば、砥粒、前記(A)〜(D)成分及び水を含むスラリと、過酸化水素及び水を含む添加液とに分けて保存することが好ましい。
また、前記スラリ及び添加液は、水等の液状媒体によって希釈されて使用される、濃縮貯蔵液であってもよい。ここで、濃縮とは、液状媒体に対する各成分の含有割合が金属用研磨液における含有割合より多いことを意味し、濃縮工程を経たものに限定されない。
[研磨方法]
本実施形態に係る研磨方法は、前記金属用研磨液を用いて、金属を研磨する。本実施形態に係る研磨方法の被研磨対象は、金属を有していれば特に制限はなく、前記金属は、銅、銅合金(銅−クロム合金等)、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種の銅系金属を含むことが好ましい。被研磨対象は、表面に凸部及び凹部を有する下地層(基板、層間絶縁材料等)上に金属を堆積して、凹部に金属を充填した基体が好ましい。前記金属用研磨液を用いてこのような基体を研磨すると、基板又は層間絶縁材料の凸部上に堆積した金属が選択的に研磨・除去され、所望の平坦化された配線パターンが好適に得られる。
本実施形態に係る研磨方法では、例えば、図1(a)に示すような、基板1a及び層間絶縁材料1bから構成されて表面に凸部及び凹部を有する下地層1と、下地層1の表面に追従して設けられたバリア材料2と、前記凹部を埋め込むように当該バリア材料2を被覆する導電性物質3と、を有する基体10を研磨する。本実施形態に係る研磨方法は、例えば、前記金属用研磨液を用いて導電性物質3を研磨して、図1(b)に示すように、下地層1の凸部上に位置するバリア材料2を露出させて基体20を得る第1の研磨工程を備える。また、本実施形態に係る研磨方法は、少なくとも前記凸部上のバリア材料2を研磨して、図1(c)に示すように、凸部を構成する下地層1(図1中では層間絶縁材料1b)を露出させて基体30を得る第2の研磨工程を備えることができる。
本実施形態に係る研磨方法では、例えば、研磨定盤の研磨布上に前記金属用研磨液を供給し、被研磨材料(例えば前記導電性物質)を有する基体の当該被研磨材料を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基体とを相対的に動かすことによって被研磨材料を研磨する。
研磨装置としては、例えば、研磨布により研磨する場合、研磨される基体を保持できるホルダと、研磨布を貼り付け可能であり、且つ、回転数が変更可能なモータ等と接続している研磨定盤と、を有する一般的な研磨装置を使用できる。研磨布としては、不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用できる。
研磨条件には特に制限はないが、研磨定盤の回転速度は、基体が飛び出さないように200min−1(200rpm)以下の低回転が好ましい。被研磨材料を有する基体の研磨布への押し付け圧力は、4.9〜98kPaが好ましく、同一面内でCMP速度のばらつきが少ないこと(CMP速度の面内均一性)、及び、研磨前に存在していた凹凸が解消し平坦になり易いこと(パターンの平坦性)を満足する観点から、9.8〜49kPaがより好ましい。
研磨している間、例えば、金属用研磨液をポンプ等で連続的に研磨布に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の基体は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて、基体に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[金属用研磨液の調製]
表1〜表4に示すように、研磨砥粒として平均粒径(二次粒径)70nmのコロイダルシリカと、金属溶解剤としてグリシン、α−アラニン、リンゴ酸及び硫酸と、金属防食剤としてトリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及び1,2,4−トリアゾールと、重合体として、重量平均分子量(Mw)の異なる3種類のポリアクリル酸、及びポリメタクリル酸と、pH調整剤としてアンモニア水(25質量%水溶液)と、金属酸化剤として過酸化水素水(30質量%水溶液)とを用意した。表1〜表4に示す各組成(単位:質量部)となるように、純水を前記各成分と混合して100質量部の金属用研磨液を調製した。
砥粒の平均粒径は、光回折散乱式粒度分布計(マルバーンインスツルメンツ社製、商品名:ゼータサイザー3000HSA)を用いて測定した。
金属用研磨液のpHを以下の条件により測定した。測定結果を表1〜表4に示す。
測定温度:25±5℃
測定装置:株式会社堀場製作所製 型番:pH Meter F−51
測定方法:標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液、pH:4.01(25℃);中性リン酸塩pH緩衝液、pH6.86(25℃))を用いて2点校正した後、電極を金属用研磨液に入れて、2min以上経過して安定した後のpHを前記測定装置により測定した。
[研磨特性評価]
前記で得られた金属用研磨液の研磨特性を、以下に示す評価項目で評価した。評価結果を表1〜表4に示す。
(研磨条件)
(1)基板:厚さ1μmの銅を形成したシリコン基板(8inchシリコンウエハ)(ブランケットウエハ)
(2)研磨圧力:14kPa(2psi)
(3)基板と研磨定盤との相対速度:36m/min
(4)研磨液供給量:200mL/min
(5)研磨装置:APPLIED MATERIALS社製、8inchウエハ研磨装置Mirra
(評価項目)
(1)CMPによる研磨速度(CMP速度):銅のCMP前後での厚み差を電気抵抗値から換算して求め、厚み差と研磨時間とによりCMP速度を算出した。
(2)エッチング速度:前記で得られた金属用研磨液を100mLガラスビーカーに100mL測り取った。金属用研磨液を60℃に加温しながら、20mm×20mmに加工したシリコンチップを、回転数200min−1で撹拌されている研磨液へ2min浸漬した。浸漬前後の銅の厚み差を電気抵抗値から換算して求め、厚み差と浸漬時間とによりエッチング速度を算出した。
(3)研磨傷:APPLIED MATERIALS社製Complusを用いて、CMP後における銅の表面の0.2μm以上の欠陥を検出した。さらに、Complusで得られた欠陥検出座標と、APPLIED MATERIALS社製SEM Visionとを用いて銅の表面を観測し、研磨傷のみを抽出すると共に研磨傷の数を数えた。
Figure 2014112418
Figure 2014112418
Figure 2014112418
Figure 2014112418
実施例1〜20に示すように、本願所定の(A)成分〜(D)成分を併用した場合、高いCMP速度及び低いエッチング速度を示し且つ研磨傷が少ない結果が得られた。
また、実施例11〜13、16〜18に示すように、本願所定の(A)成分〜(D)成分を併用すると共にpHが4.5〜5.0である場合、低いエッチング速度を示し且つ研磨傷が少ないと共に、特異的に高いCMP速度が得られた。
一方、比較例1、2、4及び5に示すように、ベンゾトリアゾール骨格を有する一種の化合物を金属防食剤として単独で用いた場合、研磨傷が多い。
比較例3に示すように、金属防食剤として1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを単独で用いた場合、研磨傷は非常に少なくなるが、低いエッチング速度を示さない。
比較例6に示すように、ベンゾトリアゾール骨格を有する一種の化合物を金属防食剤として単独で用いると共に(D)成分が未添加である場合、高い研磨速度が得られないと共に研磨傷が多い。
比較例7及び8に示すように、pHが大きすぎる場合、高い研磨速度が得られないと共に研磨傷が多い。
比較例9に示すように、ベンゾトリアゾール骨格を有する一種の化合物を金属防食剤として単独で用いると共に(D)成分の重量平均分子量が小さい場合、高い研磨速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例10〜13に示すように、ベンゾトリアゾール骨格を有する一種の化合物を金属防食剤として単独で用いる場合、高いCMP速度は得られないと共に研磨傷が多い。
比較例14に示すように、ベンゾトリアゾール骨格を有する一種の化合物を金属防食剤として単独で用いると共に金属溶解剤としてリンゴ酸を単独で用いた場合、エッチング速度が低くならないと共に研磨傷が多い。
比較例15に示すように、(D)成分の含有量に対する金属防食剤の含有量の比率が大きすぎる場合、高いCMP速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例16に示すように、(D)成分の重量平均分子量が小さい場合、高いCMP速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例17に示すように、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用いているものの、それ以外の化合物がベンゾトリアゾール骨格を有していない場合、高いCMP速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例18に示すように、(D)成分の含有量に対する金属防食剤の含有量の比率が小さすぎる場合、高い研磨速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例19に示すように、pHが小さすぎる場合、高い研磨速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
比較例20に示すように、金属溶解剤としてアミノ酸を用いることなくリンゴ酸を単独で使用した場合、高い研磨速度が得られず、エッチング速度が低くならず、研磨傷が多い。
1…下地層、1a…基板、1b…層間絶縁材料、2…バリア材料、3…導電性物質、10,20,30…基体。

Claims (7)

  1. 金属の少なくとも一部を研磨するための金属用研磨液であって、
    (A)アミノ酸と、
    (B)1−ヒドロキシベンゾトリアゾールと、
    (C)ベンゾトリアゾール骨格を有する化合物(但し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを除く)と、
    (D)(メタ)アクリル酸由来の構造単位、(メタ)アクリル酸塩由来の構造単位、(メタ)アクリルアミド由来の構造単位、及び、アミノ(メタ)アクリルアミド由来の構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種を有する重合体と、を含有し、
    前記(D)成分の重量平均分子量が10000以上であり、
    前記(D)成分の含有量に対する前記(B)成分の含有量及び前記(C)成分の含有量の合計の質量比((B)成分及び(C)成分の合計/(D)成分)が0.15〜3.00であり、
    pHが3.0〜6.0である、金属用研磨液。
  2. 前記(A)成分がグリシンを含む、請求項1に記載の金属用研磨液。
  3. pHが4.5〜5.0である、請求項1又は2に記載の金属用研磨液。
  4. 過酸化水素、過ヨウ素酸カリウム及びオゾン水からなる群より選ばれる少なくとも一種を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属用研磨液。
  5. 砥粒を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属用研磨液。
  6. 前記金属が、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属用研磨液。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属用研磨液を用いて、前記金属の少なくとも一部を研磨する、研磨方法。
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