JPWO2014088094A1 - 白色ガラス - Google Patents
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Abstract
本発明は、青味を帯びた白色を呈する意匠性に優れた化学強化用分相ガラスを提供することを課題とする。本発明は、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である化学強化用分相ガラスに関する。
Description
本発明は、電子機器、例えば携帯して使用可能な通信機器もしくは情報機器等の筐体、または建築物や建造物(土木構築物)のための建材等に好適に用いられる白色ガラスに関する。
携帯電話等の電子機器の筐体は、装飾性、耐傷性、加工性またはコスト等の様々な要因を考慮し、樹脂または金属等の素材から適宜のものが選択されて用いられている。筐体は、電子部品を収納する機能だけでなく、色味および装飾性等の意匠性が求められている。意匠性の一つとして色味は重要な要素である。
近年、従来用いられていなかったガラスを筐体の素材として用いる試みがされている(特許文献1)。特許文献1によれば、携帯電話等の電子機器において、筐体本体をガラスで形成することにより、透明感のある独特の装飾効果を発揮することができるとされている。
電子機器は、機器の外表面に液晶パネル等の表示装置を備えている。これら表示装置は、高精細および高輝度化の傾向にあり、それに伴い光源となるバックライトも高輝度化の傾向にある。光源からの光は、表示装置側に照射される以外に、機器内部で多重反射し外装されている筐体の裏面に到達することがある。
また、光源を不要とする有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイであっても、同様に発光素子からの光の漏れが懸念される。筐体の素材として金属を用いる場合は問題にならないが、前述のような透明性を有するガラスを用いる場合、光源からの光が筐体を透過し、機器外部から認識されるおそれがある。そのため、ガラスを筐体に用いる際には、ガラスに可視光線に対する遮蔽性(以下、遮蔽性という)を持たせるための塗膜等の遮光手段をガラスの裏面に形成することが行われる。
前述のとおり表示装置の光源の高輝度化に伴い、ガラスの裏面(機器側)に十分な遮蔽性を有する塗膜を形成するには、塗膜を厚膜に形成したり、複数の層からなる膜を形成したりする必要があり、工程数が多くコストが高くなる要因となる。
また、塗膜が均一に形成されない場合、塗膜が薄い箇所のみ光が透過し、局部的に筐体の色味が明るく認識される等の機器の美観を損ねるおそれがある。例えば、凹状の筐体においては、凹面側全面に均一な膜を形成する必要がある。しかしながら、十分な遮蔽性を備える塗膜を凹面に均一に形成する工程は複雑であり、コストが高くなる要因となる。
特に、外観が白色を呈する筐体を得る場合、前述のとおり透明ガラスの少なくとも一方の面に白色塗膜層を形成する方法がある。しかしながら、白色塗料は、透光性が高く、白色塗膜層を厚くしても十分な遮蔽性を得ることができない。
そのため、白色塗膜層に遮蔽性の高い黒色塗膜層を積層することが行われるが、この場合、黒色塗膜層が認識されない程度に白色塗膜層を厚くする必要がある。このように、白色塗料を用いて白色を呈する高い遮蔽性を備える筐体を得るには、コストが非常に高くなるという問題がある。
また、携帯電話等に使用可能な電子機器は、使用時の落下衝撃による破損または長期間の使用による接触傷を考慮し、筐体に対し高い強度が求められる。このため、従来より、ガラス基板の耐傷性を向上させるため、ガラスを、化学強化することで表面に圧縮応力層を形成しガラス基板の耐傷性を高めている。
坑道またはトンネルは温度および湿度が高く、空気が汚染されているので壁面の劣化が早い。また、坑道またはトンネル内は昼光が当たらないため、夜間だけでなく昼間も照明が必要であるが、全国の坑道またはトンネルで照明に消費される電力は多大であり、省エネルギー化が急がれている。
従来、坑道またはトンネルの内装材として、反射率の高いタイルが使用されていた。反射率の高いタイルを使用することにより、照明器具の数を減らすことができ、省エネルギー化されてきた。また、視認性を向上することができる。これまで使用されているトンネル内装用タイルにおいては、洗浄性、反射率または強度の向上のために、窯業系基板の上に釉薬が塗られていた。
例えば、特許文献2には、タイル基材表面に形成された複数の粒状凹凸部を有する表面側に強度を増す目的で釉薬が施されているトンネル内装用光反射タイルが記載されている。また、白色釉薬として透明釉薬の中にジルコニアを加えて白濁させた釉薬が記載されている。
また、特許文献3には、建物の建材または壁材として使用される高反射白色タイルが記載され、必要に応じて釉薬により防汚染処理することが記載されている。
本発明者は、外観が白色を呈する筐体を得る場合、ガラスとして分相ガラス、特に化学強化された分相ガラスを用いることを提案している(特願2012−104059)。しかし、白色といっても青味を帯びた白色や純白に近い白色など種々のものがある。
青味を帯びた白色である意匠性が求められる場合に、これまでは青色を呈する着色剤を使用していた。しかし、着色剤を使用すると、坩堝や炉内に着色成分が残ってしまい、その後、色味を変更することが難しいという問題があった。
したがって、本発明は、着色剤を用いずに青味を帯びた白色を呈する意匠性に優れた化学強化用分相ガラスを提供することを課題とする。
また、坑道またはトンネルをタイルにより内装すると、表面に釉薬を施していたとしても、施工中のハンドリングなどにより生じたタイル表面の傷またはカケにより、洗浄性能、反射性能または強度が低下する恐れがあった。また、釉薬と窯業系基板との熱膨張差により、釉薬が剥離しやすくなる懸念があった。
したがって、本発明は、表面の傷またはカケが生じたとしても、洗浄性能、反射性能および強度を維持することのできる、坑道またはトンネル内装用の建材等に好適に用いられる分相ガラスを提供することを目的とする。
本発明者らは、分相ガラスの全光反射率を特定の範囲とし、全光反射率の波長依存性を高めることにより、色味の安定した青味を帯びた白色のガラスが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
1.厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である化学強化用分相ガラス。
2.L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した前記化学強化用分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする前項1に記載の化学強化用分相ガラス。
3.分散相の平均粒子径が0.08μm以上、かつ、0.2μm未満である前項1または2に記載の化学強化用分相ガラス。
4.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である前項1〜3のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラス。
5.前項1〜4のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラスを化学強化して得られた化学強化分相ガラス。
6.その一部または全部が前項5に記載の化学強化分相ガラスである筺体。
7.電子機器の筺体である前項6に記載の筺体。
8.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%を含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量合計が10〜30%であり、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
9.厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上、全光反射率の最大値が80%以下であり、且つ全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
10.L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.324、0.333)B(0.314、0.338)C(0.302、0.325)D(0.311、0.320)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする前項9に記載の分相ガラス。
11.分散相の平均粒子径が0.2〜5μmである前項9または10に記載の分相ガラス。
12.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である前項9〜11のいずれか1項に記載の分相ガラス。
13.モル百分率表示で、ZrO2、P2O5およびLa2O3の合量が0.5〜10%である前項9〜12のいずれか1項に記載の分相ガラス。
14.建材用である前項9〜13のいずれか1項に記載の分相ガラス。
15.坑道またはトンネル内装用である前項14に記載の分相ガラス。
1.厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である化学強化用分相ガラス。
2.L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した前記化学強化用分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする前項1に記載の化学強化用分相ガラス。
3.分散相の平均粒子径が0.08μm以上、かつ、0.2μm未満である前項1または2に記載の化学強化用分相ガラス。
4.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である前項1〜3のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラス。
5.前項1〜4のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラスを化学強化して得られた化学強化分相ガラス。
6.その一部または全部が前項5に記載の化学強化分相ガラスである筺体。
7.電子機器の筺体である前項6に記載の筺体。
8.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%を含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量合計が10〜30%であり、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
9.厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上、全光反射率の最大値が80%以下であり、且つ全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
10.L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.324、0.333)B(0.314、0.338)C(0.302、0.325)D(0.311、0.320)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする前項9に記載の分相ガラス。
11.分散相の平均粒子径が0.2〜5μmである前項9または10に記載の分相ガラス。
12.モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である前項9〜11のいずれか1項に記載の分相ガラス。
13.モル百分率表示で、ZrO2、P2O5およびLa2O3の合量が0.5〜10%である前項9〜12のいずれか1項に記載の分相ガラス。
14.建材用である前項9〜13のいずれか1項に記載の分相ガラス。
15.坑道またはトンネル内装用である前項14に記載の分相ガラス。
本発明の化学強化用分相ガラスは、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超であることにより、全光反射率の波長依存性を高め、色味が青味を帯びたものとすることができるため、優れた意匠性を呈することが可能となる。したがって、本発明の化学強化用分相ガラスは筐体等に用いた場合に、意匠性に優れた外観を示すことができる。
坑道またはトンネルの内装にタイルを用いる場合、タイル表面の釉薬相が欠けてはがれると窯業系基板がむき出しになり、汚れが付きやすく、かつ落ちにくくなる。これに対し、本発明の分相ガラスを坑道またはトンネルの内装に用いることで、ガラス表面の傷またはカケが生じたとしても、新たな表面はガラスであるため、汚れが付きにくく洗浄性能に優れるとともに、反射性能を維持することができる。
[全光反射率]
知覚色差の許容範囲を調整することにより、ガラスの白色の色味を調整することが可能である。すなわち、測定した三刺激値XYZをUCS(均等色空間)に変換すると、L*a*b*表色系により2点の座標間の距離で知覚色差の大小を比べることが可能であり、色の許容範囲を下記式により求められる色差値ΔE*abで表現することができる。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
知覚色差の許容範囲を調整することにより、ガラスの白色の色味を調整することが可能である。すなわち、測定した三刺激値XYZをUCS(均等色空間)に変換すると、L*a*b*表色系により2点の座標間の距離で知覚色差の大小を比べることが可能であり、色の許容範囲を下記式により求められる色差値ΔE*abで表現することができる。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
色の許容差は一般的に、A級許容差であれば色の離間比較では、ほとんど気付かれない色差のレベルであり、同じ色だと思われているレベルである。A級許容差における色差は3.2以下である[JIS Z 8721(1993年)およびJIS L 0809(2001年)等]。
ΔL*が一定であるとした場合、下記式により求められる彩度C(a*,b*)を3.2超とすることにより色差をA級許容差より大きくし、色味をもたせることができる。
彩度C(a*,b*)=[(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
ここでは、原点(a*,b*)=(0,0)を基準とする。そのため、Δa*=a*−0,Δb*=b*−0とした。
彩度C(a*,b*)=[(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
ここでは、原点(a*,b*)=(0,0)を基準とする。そのため、Δa*=a*−0,Δb*=b*−0とした。
本発明者らは、図1に示すように、波長380から780nmにおける全光反射率の最大値(Rmax)を最小値(Rmin)で除した値と彩度C(a*,b*)とは比例関係にあることを見出した。また、図2に示すように、全光反射率の波長依存性を高めることにより、彩度C(a*,b*)の値を大きくすることができ、色味をもたせること、すなわち純白とは異なるものとすることができることを見出した。
図1に示すグラフから彩度C(a*,b*)を3.2超とするためには、波長380から780nmにおける全光反射率の最大値(Rmax)を最小値(Rmin)で除した値が4.2超とする必要があることがわかる。
また、本発明の化学強化用分相ガラスは、分相ガラスの白色化を十分とするために、厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲における全光反射率が10%以上とする。12%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上であることがさらに好ましく、25%以上であることがさらに好ましく、35%以上であることがさらに好ましく、40%以上であることが特に好ましく、45%以上であることが最も好ましい。
したがって、本発明の化学強化用分相ガラスは、青味を帯びた白色とするために、厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超であり、4.5以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、5.5以上であることがさらに好ましく、6以上であることが特に好ましい。
厚みが1mmを超える製品の全光反射率の測定は、表面から1mmになるまで裏面側を研削し、鏡面研磨して測定をおこなう。厚みが1mm未満の製品については2枚以上の板を用い、板の間にガラスの屈折率に等しい浸液を挟んで測定を行う。
全光反射率は、例えば、分光光度計により測定することができる。分相ガラスの分散相の平均粒子径を0.08μm以上、かつ、0.2μm未満に調整することにより、波長380から780nmの範囲において、全光反射率を10%以上とし、全光反射率の最大値を最小値で除した値を4.2超とすることが容易になる。
[CIE色度座標]
本発明の化学強化用分相ガラスは、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した前記分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることにより、青みを帯びた白色ガラスとすることができる。四角形A(0.310、0.320)B(0.301、0.312)C(0.291、0.316)D(0.300、0.325)に囲まれた領域の範囲内にあることがより好ましく、A(0.309、0.320)B(0.302、0.314)C(0.294、0.318)D(0.301、0.324)に囲まれた領域の範囲内にあることがさらに好ましい。
本発明の化学強化用分相ガラスは、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した前記分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることにより、青みを帯びた白色ガラスとすることができる。四角形A(0.310、0.320)B(0.301、0.312)C(0.291、0.316)D(0.300、0.325)に囲まれた領域の範囲内にあることがより好ましく、A(0.309、0.320)B(0.302、0.314)C(0.294、0.318)D(0.301、0.324)に囲まれた領域の範囲内にあることがさらに好ましい。
D65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内とすることにより、全光反射率の反射依存性を高め、彩度C(a*,b*)を、例えば3.2超という大きな値とし、青味をもたせることができる。
厚みが1mmを超える製品のD65光源の反射光の測定は、表面から1mmになるまで裏面側を研削し、鏡面研磨して測定をおこなう。厚みが1mm未満の製品については2枚以上の板を用い、板の間にガラスの屈折率に等しい浸液を挟んで測定を行う。
D65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内とするためには、分相ガラスの分散相の平均粒子径を0.08μm以上、かつ、0.2μm未満に調整することが好ましい。
[化学強化用分相ガラス]
本発明の化学強化用分相ガラスは、分相したガラスである。ガラスの分相とは、単一相のガラスが、二つ以上のガラス相に分かれることをいう。ガラスを分相させる方法としては、例えば、ガラスを成形後に熱処理する方法または、ガラスを成形前に分相温度以上で保持する方法が挙げられる。
本発明の化学強化用分相ガラスは、分相したガラスである。ガラスの分相とは、単一相のガラスが、二つ以上のガラス相に分かれることをいう。ガラスを分相させる方法としては、例えば、ガラスを成形後に熱処理する方法または、ガラスを成形前に分相温度以上で保持する方法が挙げられる。
ガラスを分相するために成形後に熱処理する条件としては、典型的には、ガラス転移点より50〜400℃高い温度が好ましい。100℃〜300℃高い温度がより好ましい。ガラスを熱処理する時間は、1〜64時間が好ましく、2〜32時間がより好ましい。量産性の観点からは24時間以下が好ましく、12時間以内がさらに好ましい。
ガラスを成形前に分相温度以上で保持する方法としては、ガラスを分相開始温度以下で且つ1200℃超で保持して分相させる方法が好ましい。
ガラスが分相しているか否かは、SEM(scanning electron microscope、走査型電子顕微鏡)により判断することができる。ガラスが分相している場合、SEMで観察すると、2つ以上の相に分かれていることが観察できる。
分相したガラスの状態としては、バイノーダル状態およびスピノーダル状態が挙げられる。バイノーダル状態とは、核生成−成長機構による分相であり、一般的には球状である。また、スピノーダル状態とは、分相が、ある程度規則性を持った、3次元で相互かつ連続的に絡み合った状態である。
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して表面圧縮応力を有する化学強化層における表面圧縮応力を高くするためには、イオン交換処理に供する分相したガラスがバイノーダル状態であることが好ましい。特に、アルカリリッチのマトリックス中に、シリカリッチのその他成分の分散相が存在していることが好ましい。
分相ガラスの分散相の平均粒子径を0.08μm以上、かつ、0.2μm未満とすることにより、全光反射率の最大値を最小値で除した値を4.2超とすることができ、彩度C(a*,b*)を、例えば3.2超という大きな値にすることにより色差をA級許容差より大きくし、青味を帯びた白色ガラスとすることができる。
化学強化用分相ガラスの分散相の平均粒子径はSEM観察により、少なくとも10個以上の粒子の粒子径(直径)を測定し、平均を算出することにより測定することができる。分散相の平均粒子径はSEM観察をすることにより測定することができる。ここで、分散相の平均粒子径とはバイノーダル状態の場合の一方の相が球状の場合はその直径をいう。
また、本発明の化学強化用分相ガラスを白色化するためには、分相したガラスにおける分散相の粒子とその周りのマトリックスにおける屈折率差が大きいことが好ましい。
さらに、本発明の化学強化用分相ガラスにおける分散相の粒子の体積の割合は10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。ここで、分散相の粒子の体積の割合は、SEM観察写真からガラス表面に分布している分散粒子の割合を計算し、該分散粒子の割合から見積もる。
本発明の化学強化用分相ガラスの製造方法は特に限定されないが、例えば、種々の原料を適量調合し、約1500〜1800℃に加熱し溶融した後、脱泡、撹拌などにより均質化し、周知の、フロート法、ダウンドロー法、プレス法またはロールアウト法などによって板状等に、またはキャストしてブロック状に成形し、徐冷後、任意の形状に加工した後、分相させる処理をし、所望の形状に加工してから、イオン交換処理を施す。
なお、本発明においては、ガラスを溶融、均質化、成形、徐冷または形状加工等の工程において特段の分相させる処理を行うことなく、溶融、均質、成形、徐冷または形状加工のための熱処理によりガラスが分相したものも分相ガラスに含むものとし、この場合ガラスを分相させる工程は当該溶融等の工程に含まれるものとする。
本発明の化学強化用分相ガラスは、Na2Oを含有していることが好ましい。化学強化用分相ガラスがNa2Oを含有していることにより、その後のイオン交換処理によるガラスの強度を高めることができる。ガラスにおけるNa2Oの含有量は、イオン交換により所望の表面圧縮応力層を形成しやすくするために5%以上が好ましい。好ましくは7%以上、より好ましくは9%以上である。所望の耐候性を維持するためにNa2Oは17%以下とする。好ましくは15%以下、より好ましくは13%以下である。
化学強化用分相ガラスはDOLを大きくするためにはCaOの含有量が5%以下であることが好ましい。CaOの含有量が5%以下であることにより、イオン交換が阻害されにくくなる。なお、CaOを含有する場合その質量百分率表示含有量は3%未満が典型的であり、DOLを大きくしたい場合などにはCaOは含有しないか同含有量が0.5%未満であることが好ましい。
BaOは必須ではないが白色化して高い遮蔽性を得るために、また、失透しにくくするために15%まで含有することが好ましい場合がある。
また、白色化して高い遮光性を得るためには、CaO+BaOの含有量が5%以上、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、17%以下であることがさらに好ましい。
化学強化用分相ガラスは、SiO2、Al2O3およびMgOを含有することが好ましい。分相したガラスが、SiO2、Al2O3およびMgOを含有することにより、イオン交換しやすくなる、および耐久性、強度が向上する。
化学強化用分相ガラスにおけるSiO2の含有量は、50〜80%であることが好ましく、52〜75%であることがより好ましく、55〜70%であることがさらに好ましい。
化学強化用分相ガラスにおけるAl2O3の含有量は、0〜10%であることが好ましく、1〜7%であることがより好ましく、2〜5%であることがさらに好ましい。なお、例えばAl2O3の含有量は0〜10%が好ましいとは、Al2O3は含有しても含有しなくてもよいが、含有する場合その含有量は10%以下が好ましい、の意である。
化学強化用分相ガラスにおけるMgOの含有量は、0〜30%であることが好ましく、10〜28%であることがより好ましく、15〜25%であることがさらに好ましい。
MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計は10〜30%であることが好ましい。10%未満では分相しにくくなるおそれがある。より好ましくは12%以上である。30%超では失透しやすくなるおそれがある。より好ましくは25%以下である。
化学強化用分相ガラスにおけるB2O3の含有量は、0〜7%であることが好ましく、1〜6%であることがより好ましく、2〜5%であることがさらに好ましい。
化学強化用分相ガラスは、ZrO2、P2O5およびLa2O3から選ばれる少なくとも1を含むことが好ましい。分相したガラスが、ZrO2、P2O5およびLa2O3から選ばれる少なくとも1を含むことにより、ガラスの白みを増すことができる。その合量は0.5〜10%であることが好ましい。
化学強化用分相ガラスにおけるZrO2の含有量は、0.5〜6%であることが好ましく、1〜5%であることがより好ましい。分相したガラスにおけるP2O5の含有量は、0〜10%であることが好ましく、0.5〜7%であることがより好ましく、1〜6%であることがさらに好ましい。
化学強化用分相ガラスにおけるLa2O3の含有量は、0〜2%であることが好ましく、0.2〜1%であることがより好ましい。
化学強化用分相ガラスは、K2Oを含有してもよい。K2Oは溶融性を向上させる成分であるとともに、化学強化におけるイオン交換速度を大きくして所望の表面圧縮応力と応力層深さを得るようにするための成分である。溶融性を向上するためには、1%未満ではその効果が小さい。好ましくは1%以上である。また、イオン交換速度を向上させるためには、好ましくは2%以上、典型的には3%以上である。耐候性を維持するためにK2Oは9%以下とする。好ましくは7%以下、典型的には6%以下である。
[イオン交換処理]
携帯電話等に使用可能な電子機器は、使用時の落下衝撃による破損または長期間の使用による接触傷を考慮し、筐体に対し高い強度が求められる。このため、従来より、ガラス基板の耐傷性を向上させるため、ガラスを、化学強化することで表面に圧縮応力層を形成しガラス基板の耐傷性を高めている。本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して化学強化ガラスとすることにより、表面に圧縮応力層を備え、高い強度を備えることができる。
携帯電話等に使用可能な電子機器は、使用時の落下衝撃による破損または長期間の使用による接触傷を考慮し、筐体に対し高い強度が求められる。このため、従来より、ガラス基板の耐傷性を向上させるため、ガラスを、化学強化することで表面に圧縮応力層を形成しガラス基板の耐傷性を高めている。本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して化学強化ガラスとすることにより、表面に圧縮応力層を備え、高い強度を備えることができる。
化学強化とは、ガラス表面に圧縮応力層を形成し、ガラスの強度を高める方法である。具体的には、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス板表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(典型的には、Liイオン、Naイオン)をイオン半径のより大きいアルカリイオン(典型的には、Liイオンに対してはNaイオンまたはKイオンであり、Naイオンに対してはKイオン)に交換する処理である。
化学強化の方法としてはガラス表層のLi2OまたはNa2Oと溶融塩中のNa2OまたはK2Oとをイオン交換できるものであれば特に限定されないが、例えば加熱された硝酸カリウム(KNO3)溶融塩にガラスを浸漬する方法が挙げられる。
ガラスに所望の表面圧縮応力を有する化学強化層(表面圧縮応力層)を形成するための条件はガラスの厚さによっても異なるが、温度条件は、350〜550℃であることが好ましく、400〜500℃であることがより好ましい。また、化学強化する時間は、1〜144時間であることが好ましく、2〜24時間であることがより好ましい。溶融塩としては、例えば、KNO3およびNaNO3が挙げられる。具体的には、例えば、400〜550℃のKNO3溶融塩に2〜24時間ガラスを浸漬させることが典型的である。
筐体用途に用いられる化学強化ガラスの製造においては、ガラスが平板状である場合、研磨工程が行われることがある。ガラスの研磨工程においては、その最終段階の研磨に使用される研磨砥粒の粒径は2〜6μmが典型的であり、このような砥粒によって、ガラス表面には最終的に最大5μmのマイクロクラックが形成されると考えられる。
化学強化による強度向上の効果を有効なものとするためには、ガラス表面に形成されるマイクロクラックより深い表面圧縮応力層があることが好ましく、化学強化によって生じる表面圧縮応力層の深さは6μm以上が好ましい。
一方、表面圧縮応力層が深くなりすぎると内部引張応力が大きくなり、破壊時の衝撃が大きくなる。すなわち、内部引張応力が大きいとガラスが破壊する際に細片となって粉々に飛散する傾向があることがわかっている。本発明者らによる実験の結果、厚さ2mm以下のガラスでは、表面圧縮応力層の深さが70μmを超えると、破壊時の飛散が顕著となることが判明した。
したがって、化学強化ガラスは、表面圧縮応力層の深さは70μm以下が好ましい。化学強化ガラスを筐体として用いる場合、外装する電子機器にもよるが、例えば表面に接触傷がつく確率が高いパネル等の用途では、安全をみて表面圧縮応力層の深さを薄くしておくことも考えられ、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは50μm以下、典型的には40μm以下である。
なお、化学強化ガラスの表面圧縮応力層の深さは、EPMA(electron probe micro analyzer)または表面応力計(例えば、折原製作所製FSM−6000)等を用いて測定することができる。
例えば、イオン交換処理においてガラス表層のナトリウム成分と溶融塩中のカリウム成分とをイオン交換する場合、EPMAにて分相ガラスの深さ方向のカリウムイオン濃度分析を行い、測定により得られたカリウムイオン拡散深さを表面圧縮応力層の深さとみなす。
また、イオン交換処理においてガラス表層のリチウム成分と溶融塩中のナトリウム成分とをイオン交換する場合、EPMAにてガラスの深さ方向のナトリウムイオン濃度分析を行い、測定により得られたナトリウムイオン拡散深さを表面圧縮応力層の深さとみなす。
また、化学強化ガラスよりも熱膨張係数が小さいガラスを表面に薄く被覆することで熱膨張差による表面圧縮応力を入れることも可能である。クリアガラスを用いれば、被覆したガラスの表面と裏面の反射により美観が向上する効果も得られる。
[用途]
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化分相ガラス(以下、化学強化ガラスということがある。)または化学強化用分相ガラスの用途としては、例えば、携帯型電子機器、デスクトップパソコン、大型テレビ、建材(例えば、坑道またはトンネル内装用の建材)、食器、多孔質ガラス、家具または家電製品などが挙げられる。
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化分相ガラス(以下、化学強化ガラスということがある。)または化学強化用分相ガラスの用途としては、例えば、携帯型電子機器、デスクトップパソコン、大型テレビ、建材(例えば、坑道またはトンネル内装用の建材)、食器、多孔質ガラス、家具または家電製品などが挙げられる。
建材に用いられる分相ガラス(以下、本発明の建材用分相ガラスという。)は、典型的には化学強化しないが、化学強化してもよいし、物理強化してもよい。強化することにより、さらに強度を増すことが出来る。
携帯型電子機器とは、携帯して使用可能な通信機器または情報機器を包含する概念である。通信機器としては、例えば、通信端末として、携帯電話、PHS(Personal Handy−phone System)、スマートフォン、PDA(Personal Data Assistance)およびPND(Portable Navigation Device、携帯型カーナビゲーションシステム)が挙げられ、放送受信機として携帯ラジオ、携帯テレビおよびワンセグ受信機等が挙げられる。
また、情報機器としては、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯音楽プレーヤー、サウンドレコーダー、ポータブルDVDプレーヤー、携帯ゲーム機、ノートパソコン、タブレットPC、電子辞書、電子手帳、電子書籍リーダー、携帯プリンターおよび携帯スキャナ等が挙げられる。なお、これらに例示に限定されるものではない。
これら携帯型電子機器に本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化ガラスを用いることで、高い強度と美観を備えた携帯型電子機器を得ることができる。
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化ガラスは、例えば、電子機器に外装されるものである。携帯電話の外表面は、一方の外表面に液晶パネルまたは有機ELディスプレイからなる表示装置及びボタンからなる操作装置、またはタッチパネルのような表示装置と操作装置が一体となったものが配置され、その周囲を額縁材が囲う構成である。他方の外表面は、パネルで構成される。そして、一方の外表面と他方の外表面との間である機器の厚み部分に枠材がある。これら額縁材と枠材、またはパネルと枠材は一体に構成される場合もある。
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化ガラスは、前述の額縁材、パネルおよび枠材のいずれにも用いることが可能である。また、これらの形状は、平板状であってもよいし、曲面であってもよく、額縁材と枠材、もしくはパネルと枠材との一体構造となった凹状、または凸状であってもよい。
電子機器の内部に設けられる表示装置の光源は、発光ダイオード、有機ELまたはCCFL等の白色光を発するもので構成される。また、有機ELディスプレイのように前記光源を用いず、白色光等を出す発光素子を備えるものもある。これら白色光が化学強化ガラスを介して機器の外部に漏れると見栄えが悪くなる。そのため、化学強化ガラスは、白色光を確実に遮光する特性を備えることが好ましい。
また、化学強化ガラスは、機械的強度等に優れているという特徴がある。本発明の化学強化用分相ガラスは、ガラス中の分散相の粒子が光を拡散反射、散乱することで外観が白色を呈する。本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化ガラスは、ガラスを透過する白色光を、ガラスの光の散乱を利用して、不透明にするとともに、ガラスの表面側において認識し難くするものである。
本発明の化学強化用分相ガラスをイオン交換処理して得られる化学強化ガラスは、筐体に対して高い強度、遮光性および意匠性が求められる、携帯電話等の携帯可能な電子機器の筐体に好ましく用いることができる。
本発明の化学強化用分相ガラスは、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超であることにより、全光反射率の波長依存性を抑え、彩度C(a*,b*)を3.2超とすることができるため、青味を帯びた白色であり、優れた意匠性を有する。したがって、筐体に用いた場合に、意匠性に優れた外観を示すことができる。
(建材用ガラス)
本発明の建材用分相ガラスとは、厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上、且つ全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラスである。
本発明の建材用分相ガラスとは、厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上、且つ全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラスである。
厚みが1mmを超える製品の全光反射率の測定は、表面から1mmになるまで裏面側を研削し、鏡面研磨して測定をおこなう。厚みが1mm未満の製品については2枚以上の板を用い、板の間にガラスの屈折率に等しい浸液を挟んで測定を行う。
建材用分相ガラスとしては、例えば、坑道またはトンネル内装用のガラスが挙げられる。「抗道」とは、主に鉱山などで採掘に使用される地下に作られる通路をいう。また、「トンネル」とは、地上から目的地まで地下、海底若しくは山岳などの土中を通る人工のまたは自然に形成された土木構造物であり、断面の高さまたは幅に比べて軸方向に細長い空間をいう。
人工のトンネルとしては、例えば、水道若しくは電線等ライフラインの敷設(例えば、共同溝)、鉱物の採掘または物資の貯留または運搬などを目的として建設された道路または鉄道(線路)といった交通路(例えば、山岳トンネル)が挙げられる。
また、本発明の建材用分相ガラスは、分相ガラスの白色化を十分なものとするために、厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲における全光反射率を10%以上とする。15%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、25%以上であることがさらに好ましく、35%以上であることがさらに好ましく、40%以上であることが特に好ましく、45%以上であることが最も好ましい。
本発明の建材用分相ガラスは、青味を帯びた白色化を十分なものとするために波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超であり、4.5以上であることが好ましく、5以上であることがより好ましく、5.5以上であることがさらに好ましく、6以上であることが特に好ましい。
建材用分相ガラスの厚みは、0.5mm以上であることが好ましく、より好ましくは1mm以上であり、さらに好ましくは2mm以上、特に好ましくは3mm以上である。厚みを0.5mm以上とすることにより、十分な強度が得られる。また、軽量化の観点から、30mm以下であることが好ましく、より好ましくは20mm以下、さらに好ましくは15mm以下、最も好ましくは10mm以下である。
坑道またはトンネルの内装にタイルを用いる場合、タイル表面の釉薬相が欠けてはがれると窯業系基板がむき出しになり、汚れが付きやすく、かつ落ちにくくなる。これに対し、本発明によれば、白色ガラスを坑道またはトンネルの内装に用いることで、ガラス表面の傷またはカケが生じたとしても、新たな表面はガラスであるため、汚れが付きにくく洗浄性能に優れるとともに、反射性能を維持することができる。
また、本発明の建材用分相ガラスは、窯業系基板に釉薬を施したタイルと比較して強度に優れており、ガラス表面の傷またはカケが生じにくく、ガラス表面の傷またはカケが生じたとしても、新たな表面はガラスであるため強度を維持することができる。
さらに、本発明の建材用分相ガラスによれば、加工性に優れているガラスを坑道またはトンネルの内装材として用いることにより、意匠性を備えた内装材とすることが可能となる。
本発明の建材用分相ガラスは接着剤等で壁面に直接張り付けることができる。また、複数の白色ガラスをセメント板または金属板などに張り付けた建材用ガラスのパネルを壁面に設置することもできる。また、壁面に直接張り付ける代わりに、金属またはセラミック製等の冶具により固定してもよい。また、冶具で固定する場合は、ガラスの端で保持してもよいし、白色ガラス面内に開けた穴を利用して固定してもよい。
本発明の建材用分相ガラスは、車両等が衝突した時に、割れて飛散するのを防ぐために、樹脂等と張り合わせてもよいし、ガラスとガラスの中間層に樹脂等を用いた合わせガラスとしてもよい。この場合、裏面のガラスは白色ガラスであってもよいし、透明のガラスであってもよい。
本発明の建材用分相ガラスは、扱い易くするために、またはクラックなどによる強度低下を防ぐために、端辺を研磨加工してもよい。
本発明の建材用分相ガラスのサイズは、短辺または短径が30mm以上であることが好ましく、より好ましくは40mm以上、さらに好ましくは100mm以上、特に好ましくは500mm以上である。30mm以上とすることにより、設置する枚数が増えるのを防ぐことができ作業効率が向上する。また、長辺または長径の長さは3000mm以下が好ましく、より好ましくは2000mm以下、さらに好ましくは1000mm以下である。3000mm以下とすることにより、容易に扱うことが出来る。
本発明の建材用分相ガラスは、密度が3.0g/cm3以下であることが好ましく、より好ましくは2.8g/cm3以下である。密度が3.0g/cm3以下であることにより、軽量化することができる。
本発明の建材用分相ガラスは、フィラー混合ガラスを含まないことが好ましい。フィラー混合ガラスを含有する場合は、その混合量は1%以下とすることが好ましい。ここで、フィラーとはセラミック粉末または結晶粉末のことであり、フィラー混合ガラスとはフィラーをガラスに混合して加熱成形して得られたものをいう。なお、溶融して得られた均一なガラスから析出した結晶はフィラーに含まない。
フィラーとしては、例えば、窒化アルミニウム、酸化ジルコニア、ジルコンおよび酸化チタンなどが挙げられる。フィラー混合ガラスは気泡が入り易く、またフィラーと母ガラスの熱膨張差による応力により強度が低下する恐れがある。フィラー混合ガラスを含まないことにより、ガラスの強度を向上することができる。
本発明の建材用分相ガラスは、耐酸性(90℃にて20時間0.1M HCl処理)が2mg/cm2以下であることが好ましく、1mg/cm2以下であることがより好ましく、0.5mg/cm2以下であることがさらに好ましい。耐酸性(90℃にて20時間0.1M HCl処理)が2mg/cm2以下であることにより、排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOX)または窒素酸化物(NOX)に対する耐性を向上することができる。
本発明の建材用分相ガラスは、耐アルカリ性(90℃にて20時間0.1M NaOH処理)が2mg/cm2以下であることが好ましく、1mg/cm2以下であることがより好ましい。耐アルカリ性(90℃にて20時間0.1M NaOH処理)が2mg/cm2以下であることにより、壁面に使用されているコンクリートなどから溶出するアルカリ成分に対する耐性を向上することができる。
本発明の建材用分相ガラスは、曲げ強度が60MPa以上であることが好ましく、より好ましくは80MPa以上である。曲げ強度が60MPa以上であることにより、車の衝突または径時劣化にともなう壁面の変形などに対する十分な強度が得られる。曲げ強度は、3点曲げ試験により測定する。
本発明の建材用分相ガラスは、典型的には板状である。また、平板状だけでなく、曲面状に成形されてもよい。この場合、平板またはブロック等に成形したガラスを再加熱し軟化した状態で自重変形させてもよいし、プレス成形してもよい。また、溶融ガラスを直接プレス型上に流出しプレス成形する、いわゆるダイレクトプレス法にて所望の形状に成形してもよい。
本発明の建材用分相ガラスの表面は、平面であってもよいし、凸凹模様であってもよい。凸凹模様は、ガラスが軟化している状態で、表面が凸凹状態であるローラーで挟みこんでもよいし、プレスにより凸凹模様をつけてもよい。また、表面は鏡面であってもよいし、研磨粉またはエッチングにより、すりガラス状にしてもよい。
建材用分相ガラスは失透特性をよくするためにはCaOの含有量が5%以下であることが好ましく、より好ましくは4%以下である。CaOの含有量が5%以下であることにより、失透が起こりにくくなる。なお、CaOを含有する場合その質量百分率表示含有量は5%未満が典型的である。
本発明の建材用分相ガラスは、BaOは必須ではないが白色化して高い遮蔽性を得るためには15%まで含有することが好ましい場合がある。15%超では失透しやすくなるおそれがある。
また、白色化して高い遮光性を得るためには、CaO+BaOの含有量が5%以上、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、17%以下であることがさらに好ましい。
建材用分相ガラスは、SiO2、Al2O3およびMgOを含有することが好ましい。分相したガラスが、SiO2、Al2O3およびMgOを含有することにより、イオン交換しやすくなる、および耐久性、強度が向上する。
建材用分相ガラスにおけるSiO2の含有量は、50〜80%であることが好ましく、52〜75%であることがより好ましく、55〜70%であることがさらに好ましい。
建材用分相ガラスにおけるAl2O3の含有量は、0〜10%であることが好ましく、1〜7%であることがより好ましく、2〜5%であることがさらに好ましい。なお、例えばAl2O3の含有量は0〜10%が好ましいとは、Al2O3は含有しても含有しなくてもよいが、含有する場合その含有量は10%以下が好ましい、の意である。
建材用分相ガラスにおけるMgOの含有量は、0〜30%であることが好ましく、10〜28%であることがより好ましく、15〜25%であることがさらに好ましい。
MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計は10〜30%であることが好ましい。10%未満では分相しにくくなるおそれがある。より好ましくは12%以上である。30%超では失透しやすくなるおそれがある。より好ましくは25%以下である。
建材用分相ガラスにおけるB2O3の含有量は、0〜7%であることが好ましく、1〜6%であることがより好ましく、2〜5%であることがさらに好ましい。
建材用分相ガラスは、ZrO2、P2O5およびLa2O3から選ばれる少なくとも1を含むことが好ましい。分相したガラスが、ZrO2、P2O5およびLa2O3から選ばれる少なくとも1を含むことにより、ガラスの白みを増すことができる。その合量は0.5〜10%であることが好ましい。
建材用分相ガラスにおけるZrO2の含有量は、0.5〜6%であることが好ましく、1〜5%であることがより好ましい。分相したガラスにおけるP2O5の含有量は、0〜10%であることが好ましく、0.5〜7%であることがより好ましく、1〜6%であることがさらに好ましい。
建材用分相ガラスにおけるLa2O3の含有量は、0〜2%であることが好ましく、0.2〜1%であることがより好ましい。
建材用分相ガラスは、K2Oを含有してもよい。K2Oは溶融性を向上させる成分である。溶融性を向上するためには、1%未満ではその効果が小さい。好ましくは1%以上である。K2Oが9%超では耐候性が低下する。好ましくは7%以下、典型的には6%以下である。
建材用分相ガラスにおけるNa2Oの含有量は3〜15%であることが好ましく、より好ましくは5%以上であり、さらに好ましくは8%以上、特に好ましくは9%以上である。より好ましくは14%以下、さらに好ましくは13%以下である。Na2Oはガラスの溶融性を向上させる効果があり、5%以上とすることにより十分な含有効果が得られるため好ましい。また、15%以下とすることにより、ガラスの耐候性が低下するのを防ぐとともに、白色度が低下するのを防ぐことができるため好ましい。
本発明のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でそれ以外の成分を用いてもよいが、その場合そのような成分の合計は9%以下であることが好ましい。なお、SiO2、B2O3、Al2O3、MgO、CaO、SrO、BaO、ZrO2、Na2OおよびP2O5の10成分の含有量の合計は90%以上であることが好ましく、典型的には94%以上である。
前記成分以外の成分としてはたとえば以下のようなものが挙げられる。
La2O3およびNb2O5はガラスの白色度を向上させる効果を有し5%以下の範囲で含有してもよい。5%以下とすることにより、ガラスが脆くなるのを防ぐことができる。より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下である。
好ましい建材用分相ガラスの組成範囲を例示したが、本発明の目的の意図を満たすものは、上記以外の組成であっても、本発明に含まれる。
以下に本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[ガラスの製造]
(例1)
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1390℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で68分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
(例1)
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1390℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で68分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
なお、前記バッチには清澄を目的としてぼう硝を添加したので得られたガラスはSO3を含有する。ぼう硝の添加量はSO3を除いた前記ガラスを100質量部として0.4質量部に相当する割合のSO3を含有するものとした。以下の例においても同様である。
(例2)
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1420℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で67分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1420℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で67分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
(例3)
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1390℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で68分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
表1に示す組成にしたがって調合したバッチ15gを白金ルツボに入れ、1600℃で20分間溶融した後、1390℃まで炉内の温度を下げ、分相開始温度以下で68分間保持した後に、炉外に取り出し放冷した。該ガラスの分相開始温度は1500℃であった。その後、670℃で1時間保持した後に1℃/分で室温まで徐冷し、研磨することにより板状ガラスを得た。得られた板状ガラスの分散相はアルカリリッチ相であった。
(例4〜13)
表1に示す組成にしたがって、調合したバッチ400gを白金ルツボに入れ、表1に示す溶解温度で4時間溶解した後、型枠に流し込み放冷して成形した。その後、表1に示す成形後分相熱処理の条件にしたがい、熱処理を行った。その後、研磨することにより例4〜例13の板状ガラスを得た。
表1に示す組成にしたがって、調合したバッチ400gを白金ルツボに入れ、表1に示す溶解温度で4時間溶解した後、型枠に流し込み放冷して成形した。その後、表1に示す成形後分相熱処理の条件にしたがい、熱処理を行った。その後、研磨することにより例4〜例13の板状ガラスを得た。
<イオン交換処理>
次に、例1〜3、5〜10のサンプルについて、450℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを6時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。例4、13のサンプルについて、500℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを19時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。例11、12のサンプルについて、450℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを92時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。
次に、例1〜3、5〜10のサンプルについて、450℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを6時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。例4、13のサンプルについて、500℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを19時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。例11、12のサンプルについて、450℃の100%KNO3溶融塩中にサンプルを92時間浸漬してイオン交換処理することにより化学強化した。
[評価方法]
得られた例1〜例13のガラスを以下の評価方法により分析した。なお、分相ガラスを化学強化してもその全光反射率の変化量はせいぜい0.1%以下である。
得られた例1〜例13のガラスを以下の評価方法により分析した。なお、分相ガラスを化学強化してもその全光反射率の変化量はせいぜい0.1%以下である。
(1)全光反射率
全光反射率は、上下面が鏡面加工された1mm厚のガラスを用いて、波長380〜780nmの全光反射率を分光光度計(パーキンエルマー社製:Lamda950)により測定し、最大値(Rmax)および最小値(Rmin)から最大値を最小値で除した値(Rmax/Rmin)を求めた。
全光反射率は、上下面が鏡面加工された1mm厚のガラスを用いて、波長380〜780nmの全光反射率を分光光度計(パーキンエルマー社製:Lamda950)により測定し、最大値(Rmax)および最小値(Rmin)から最大値を最小値で除した値(Rmax/Rmin)を求めた。
(2)彩度
色相と彩度を示す色度(a*,b*)値について、CIE(国際照明委員会)で基準化され、日本でもJIS(JISZ8729)に規格化されたL*a*b*表色系測定に準拠した、色彩計(コニカミノルタ社製:色彩色差計 CR400)にて、光源D65で、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板(株式会社エバーズ、EVER−WHlTE (Code No.9582))の上に1mm厚のガラスを置いて測定した。得られたa*値、b*値から、彩度Cを次式から算出した。
彩度C(a*,b*)=[(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
色相と彩度を示す色度(a*,b*)値について、CIE(国際照明委員会)で基準化され、日本でもJIS(JISZ8729)に規格化されたL*a*b*表色系測定に準拠した、色彩計(コニカミノルタ社製:色彩色差計 CR400)にて、光源D65で、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板(株式会社エバーズ、EVER−WHlTE (Code No.9582))の上に1mm厚のガラスを置いて測定した。得られたa*値、b*値から、彩度Cを次式から算出した。
彩度C(a*,b*)=[(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
(3)CIE色度座標
色彩計にてD65光源におけるCIE(国際照明委員会)のXYZ表示系のx値およびy値を求めた。その結果を表2に示す。
色彩計にてD65光源におけるCIE(国際照明委員会)のXYZ表示系のx値およびy値を求めた。その結果を表2に示す。
(4)表面圧縮応力値(CS)、圧縮応力層深さ(DOL)
表面圧縮応力値(CS、単位はMPa)および圧縮応力層の深さ(DOL、単位はμm)は折原製作所社製表面応力計(FSM−6000)を用いて測定した。
表面圧縮応力値(CS、単位はMPa)および圧縮応力層の深さ(DOL、単位はμm)は折原製作所社製表面応力計(FSM−6000)を用いて測定した。
(5)分相構造
板状ガラスの分相機構はSEMで観察し、分相した一方の相が球形である場合はバイノーダル、分相した相が相互に絡み合っている場合はスピノーダルとした。
板状ガラスの分相機構はSEMで観察し、分相した一方の相が球形である場合はバイノーダル、分相した相が相互に絡み合っている場合はスピノーダルとした。
(6)平均粒子径
板状ガラスの分散相における平均粒子径はSEMで観察することにより測定した。
板状ガラスの分散相における平均粒子径はSEMで観察することにより測定した。
(7)粒子体積密度
分散相における粒子の体積密度は、SEMにより観察した写真からガラス表面に分布している分散粒子の密度を計算し、該分散粒子の密度から算出した。
分散相における粒子の体積密度は、SEMにより観察した写真からガラス表面に分布している分散粒子の密度を計算し、該分散粒子の密度から算出した。
その結果を表2および図1〜3に示す。例11、13は実施例、例1〜10、12は比較例である。
図1は、波長380〜780nmの全光反射率の最大値を最小値で除した値(Rmax/Rmin)を横軸に、彩度C(a*,b*)を縦軸にプロットしたグラフを示す。また、図2は、例1、2、4、11についての全光反射率の曲線を示す。
したがって、図1に示すグラフから、波長380から780nmにおける全光反射率の最大値(Rmax)を最小値(Rmin)で除した値を4.2超とすることにより、彩度C(a*,b*)を3.2超とすることができ、色味が青味を帯びた白色を呈する外観が得られる化学強化用分相ガラスとなることがわかった。
図3は、CIE色度座標のx値を横軸に、y値を縦軸にプロットした結果を示す。図3において、四角で囲んだ範囲が彩度C(a*,b*)が3.2以下の範囲である。図3に示す結果から、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることにより、彩度C(a*,b*)を3.2超とすることができ、色味が青味を帯びた白色を呈する意匠性に優れた化学強化用分相ガラスとなることがわかった。
また、表2に示すように、分散相の平均粒子径を0.08μm以上、かつ、0.2μm未満とすることにより、全光透過率の波長依存性を抑え、彩度C(a*,b*)を3.2超とすることができ、色味が青味を帯びた白色を呈する化学強化用分相ガラスが得られることがわかった。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更および変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2012年12月7日付で出願された日本特許出願(特願2012−268594)に基づいており、その全体が引用により援用される。
Claims (15)
- 厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である化学強化用分相ガラス。
- L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE (Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した前記化学強化用分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.311、0.319)、B(0.299、0.308)、C(0.285、0.314)、D(0.297、0.326)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の化学強化用分相ガラス。
- 分散相の平均粒子径が0.08μm以上、かつ、0.2μm未満である請求項1または2に記載の化学強化用分相ガラス。
- モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラス。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学強化用分相ガラスを化学強化して得られた化学強化分相ガラス。
- その一部または全部が請求項5に記載の化学強化分相ガラスである筺体。
- 電子機器の筺体である請求項6に記載の筺体。
- モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%を含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量合計が10〜30%であり、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上であり、全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
- 厚さ1mmの板について、波長380から780nmの範囲において、全光反射率が10%以上、且つ全光反射率の最大値を最小値で除した値が4.2超である分相ガラス。
- L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板[株式会社エバーズ、EVER−WHlTE(Code No.9582)]の上に置いた、厚さ1mmの板に成形した分相ガラスに対するD65光源の反射光を測定した時、CIE色度座標において四角形A(0.324、0.333)B(0.314、0.338)C(0.302、0.325)D(0.311、0.320)に囲まれた領域の範囲内にあることを特徴とする請求項9に記載の分相ガラス。
- 分散相の平均粒子径が0.2〜5μmである請求項9または10に記載の分相ガラス。
- モル百分率表示で、SiO2を50〜80%、B2O3が0〜7%、Al2O3を0〜10%、MgOを0〜30%、Na2Oを5〜15%、CaOを0〜5%、BaOを0〜15%、P2O5を0〜10%含有し、MgO、CaOおよびBaOの含有量の合計が10〜30%である請求項9〜11のいずれか1項に記載の分相ガラス。
- モル百分率表示で、ZrO2、P2O5およびLa2O3の合量が0.5〜10%である請求項9〜12のいずれか1項に記載の分相ガラス。
- 建材用である請求項9〜13のいずれか1項に記載の分相ガラス。
- 坑道またはトンネル内装用である請求項14に記載の分相ガラス。
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