JPWO2014069343A1 - 化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法 - Google Patents

化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014069343A1
JPWO2014069343A1 JP2014544466A JP2014544466A JPWO2014069343A1 JP WO2014069343 A1 JPWO2014069343 A1 JP WO2014069343A1 JP 2014544466 A JP2014544466 A JP 2014544466A JP 2014544466 A JP2014544466 A JP 2014544466A JP WO2014069343 A1 JPWO2014069343 A1 JP WO2014069343A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chemiluminescent composition
liquid
chemiluminescent
composition
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014544466A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5986215B2 (ja
Inventor
十一 小島
十一 小島
昭憲 有吉
昭憲 有吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CL TECHNOLOGY CO., LTD.
HAKKOU GIKEN CO., LTD.
Original Assignee
CL TECHNOLOGY CO., LTD.
HAKKOU GIKEN CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CL TECHNOLOGY CO., LTD., HAKKOU GIKEN CO., LTD. filed Critical CL TECHNOLOGY CO., LTD.
Application granted granted Critical
Publication of JP5986215B2 publication Critical patent/JP5986215B2/ja
Publication of JPWO2014069343A1 publication Critical patent/JPWO2014069343A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21KNON-ELECTRIC LIGHT SOURCES USING LUMINESCENCE; LIGHT SOURCES USING ELECTROCHEMILUMINESCENCE; LIGHT SOURCES USING CHARGES OF COMBUSTIBLE MATERIAL; LIGHT SOURCES USING SEMICONDUCTOR DEVICES AS LIGHT-GENERATING ELEMENTS; LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F21K2/00Non-electric light sources using luminescence; Light sources using electrochemiluminescence
    • F21K2/06Non-electric light sources using luminescence; Light sources using electrochemiluminescence using chemiluminescence

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

粘性(チキソトロピー性)を有するので、使用する溶媒の溶解度を超える粉体のオキサレート等を添加しても均一に分散することができ、発光性能を高めることができるとともに、流動性が低く、転倒した容器から組成物が流れ出にくく、保形性を有するので、化学発光組成物が混合し難く、化学発光組成物を積層する事が可能であり、3次元的な光の演出を行うことができるとともに、流動性が低く保形性を有するため、使用後の化学発光組成物の廃棄が容易に行え、更に長期保存が可能である、使用性・汎用性に優れる化学発光組成物を提供することを目的とする。シュウ酸エステル等のオキサレートと、蛍光物質と、過酸化水素と、触媒と、有機溶媒と、を混合して発光させる化学発光組成物であって、化学発光組成物が増粘剤を含み、剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・Sである構成を有している。

Description

本発明は、発光性と保存安定性に優れ、保形性を有する化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法に関する。
従来から、サリチル酸塩、過酸化水素と蛍光物質を含むオキサレート溶液を混合して化学蛍光を得るシステムはすでに公知であり、これらを2液に分離して容器内に密封しておき、必要時に容器内で混合することで化学発光を起こさせ、結婚式やコンサート等の発光具として広く利用されている。これらは、臭気や引火点の低さ等の理由から、密閉容器内で用いることが主であったが、本発明者らは鋭意研究を進め、「引火点が高く、危険物第4類第3石油類に該当するため、輸送・保管・取扱いに対する法規制が従来品より緩く、宴会場等の喫煙者がいる空間や照明等の電気器具がある場所で露出して使用しても危険性が低く、異臭や刺激臭がないことから、食品のある場所や飲食する場であっても使用でき、また、化学安定性に優れ、商品として流通や保管に優れる化学発光組成物」を開発し特許を取得した(特許文献1)。
更に、化学発光を利用して文字や図形,模様等を形成するものとして(特許文献2)には、「それぞれ破壊性容器に密封した互いに混合することにより化学発光現象を生起する蛍光液と酸化液と、前記破壊性容器から取り出した蛍光液と酸化液とを混合状態で収容する棒状で柄を兼ねる筒状容器と、前記筒状容器の先部に液密に且つ前記筒状容器に連通して装着される塗布部とからなることを特徴とする発光筆記具」が開示されている。
特許第4702653号公報 国際公開番号WO2007/052848号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)に開示の技術は、引火点が高く、開放して使用することができるが、任意の形状を保つには容器を必要とし、使用する蛍光液や酸化液が転倒等して衣服や絨毯等にかかった場合、容易に洗浄し難いという課題があった。また、粘性を備えていないので、使用する溶媒の溶解度を超える量の粉末状のオキサレート等の添加剤を添加しても、組成物中に分散させることができず、発光強度の増加等の発光性能の向上を図ることが困難であるという課題を有していた。
(2)(特許文献2)に開示の技術は、任意の図形等を任意の場所に描くことは可能であるが、3次元的な光の演出ができず、また、ガラス製の破壊性容器で酸化液と蛍光液を非接触状態に保っているので、運搬時や携帯時に破壊性容器が破損し易く、破損した場合、化学発光筆記具の使用時に化学発光が起こらず、使用できないという課題があった。また、塗布部がフェルトやスポンジであるため、発光性能の向上を図るために使用する溶媒の溶解度を超える粉末状のオキサレート等の添加剤を添加すると、該オキサレートで塗布部が目詰まりを起こし易いという課題を有していた。
(3)(特許文献2)に開示の技術は、破壊性容器を破壊し、収容された酸化液と蛍光液の全てを一度に混合し、発光液を得るため、短時間に全ての発光液を使用する必要があり、時間を置いて、数回に分けて必要な量だけを使用することができず、利便性に欠け、また、余った発光液は廃棄するしかないので、省資源性に欠けるという課題を有していた。
(4)従来の化学発光組成物は、化学発光組成物をグラス等の容器に入れて使用した場合、使用後の化学発光組成物を破棄しても、容器の表面に残り易く、洗浄に手間がかかるとともに、化学発光組成物に潤滑性があるため、洗浄する際に容器が滑り易く、容器を破損する危険性が高かったので、これらの解決法が望まれていた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、粘性を有するので、使用する溶媒の溶解度を超える粉体のオキサレート等を添加剤として添加しても均一に分散することができ、発光性能を高めることができるとともに、流動性が低く、転倒した容器から組成物が流れ出にくく、保形性を有するので、化学発光組成物が混合し難く、従って化学発光組成物を積層する事が可能であり、3次元的な光の演出を行うことができるとともに、チキソトロピー性を有するので、使用時には剪断力を与え、流動性を高くすることで、任意の文字や図形等を描写する際に使い易くすることができ、使用後には、流動性が低下し保形性を有するため、使用後の化学発光組成物の廃棄が容易に行え、更に長期保存が可能であり、使用性・汎用性に優れる化学発光組成物を提供することを目的とする。
化学発光が得られる2液を別々に収容し、押出と混合を同時に行うことで、必要な時に必要な量だけ2液を混合して化学発光組成物を得ることができるとともに、混合の手間も省くことができ、使用性に優れ、文字や図形等の描写のデザイン性を向上させることができる化学発光組成物の混合押出具を提供することを目的とする。
また、使用後の片付けを安全且つ容易に行うことができるとともに、文字や図形等の描写を容易に行うことができる化学発光組成物の使用方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の化学発光組成物は、シュウ酸エステル等のオキサレートと、蛍光物質と、過酸化水素と、触媒と、有機溶媒と、を混合して発光させる化学発光組成物であって、前記化学発光組成物が増粘剤を含み、剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・sである構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)増粘剤を含み化学発光組成物が粘性を有するので、組成物に粉体の添加剤等を加えても、沈殿等が起こり難く均一に分散することができる。そのため、オキサレートの粉末等の反応物質を添加しても、均一で良好な発光が得られるとともに、反応物質量が増えるので、発光強度を高めることができる。
(2)剪断速度が1〜50s-1範囲における粘度が、50〜134,000mPa・sであるので、発光色の異なる組成物を複数の層に積層することができ、発光色を変えることで、化学発光による演出の汎用性を増すことができる。
(3)化学発光組成物が粘性を備えるので、開口部を有する容器に化学発光組成物を流し入れて使用する際に、該容器の内壁に透光性を有する膜材を覆設することで、使用後の化学発光組成物をこぼすことなく、膜材とともに容器から容易に取り出すことができ、容器の洗浄や化学発光組成物の廃棄の手間がかからず利便性に優れる。
(4)チキソトロピー性を有するので、使用時に化学発光組成物に剪断力を与えることで、流動性を高くし、任意の文字や図形等を描写や容器への流入を容易に行うことができ、使用中は、静置されることで流動性が低下し保形性を有するので、任意の文字や図形の形状を保つことができる。
ここで、オキサレートとしては、各種のシュウ酸エステルやシュウ酸誘導体が使用でき、具体的にはビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボブトキシフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボイソペンチルオキシフェニル)オキサレート、ビス(6−(ブチルモノグリコキシカルボニル)−2,4,5−トリクロロフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボペントキシフェニル)オキサレート(以下CPPOと略す)等を用いることができる。
また、一般的に化学発光組成物に含まれるオキサレートの濃度は、使用する溶媒にもよるが、例えば、オキサレートと,蛍光物質と,有機溶剤と、を含むA液と、過酸化水素及び触媒を含むB液の2液を混合する化学発光組成物の場合、A液の総量に対し、オキサレートの濃度は3〜25wt%が好適に選択される。オキサレートの濃度が3wt%より低くなるにつれ、発光強度が低く、発光時間が短くなる傾向にあり好ましくない。また、25wt%を超えるとオキサレートの溶解が困難になるので好ましくない。
蛍光物質としては、アントラセン系蛍光物質である9,10−ビス(4−メトキシフェニル)−2−クロロアントラセンや9,10−ジフェニルアントラセン、ビスフェニルエチニルアントラセン(BPEA)、2−エチル−ビスフェニルエチニルアントラセン(2−EtBPEA)、1,8−ジクロロ−ビスフェニルエチニルアントラセン(1,8−dcBPEA)、ジフェニルアントラセン、1−クロロ−ビスフェニルエチニルアントラセン(1−cBPEA)、2−クロロ−ビスエトキシフェニルアントラセン(2−cBPEA)、2−クロロ−ビスメトキシフェニルアントラセン(2−cBPMA)等やペリレン系蛍光物質である1,6,7,12−テトラフェノキシ−N,N’−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3,4,9,10−ペリレンジカルボキシイミド等を用いることができる。
また、蛍光物質の濃度としては、例えば、オキサレートと,蛍光物質と,有機溶剤と、を含むA液と、過酸化水素及び触媒を含むB液と、をA液:B液=1:0.5〜2.5となるように混合した化学発光組成物の場合、A液の総量に対し、0.1〜0.25wt%含まれることが好ましい。濃度が0.1wt%より低くなるにつれ、発光強度が低く、発光時間が短くなる傾向があり好ましくない。また0.25wt%より高くなると、濃色効果により発光強度が増大せず発光時間も長くならない傾向があり経済的でなく好ましくない。
触媒は、テトラブチルアンモニウムサリシレート(TBAS),サリチル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等多種類の塩基が知られている。
触媒の濃度としては化学発光組成物の総量に対して0.005〜0.02wt%含むことが好ましい。濃度が0.005wt%より低くなるにつれ、発光強度にバラツキが出る傾向があり好ましくない。また0.02wt%より高くなるにつれ、保管中に析出して均一な発光ができなくなる恐れがあり好ましくない。また5−t−ブチルサリチル酸リチウムなどのサリチル酸誘導体の塩や安息香酸及びその誘導体の塩も触媒として使用できる。
有機溶媒には、フタル酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸ベンジル、安息香酸ブチル、アセチルクエン酸エステル、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジエチルエーテル等がある。これらの溶媒はオキサレートの溶解度がそれぞれ異なり、2種類以上組み合わせる場合もある。
増粘剤としては、化学発光組成物の粘性を向上させることができれば特に限定されず、ヒュームドシリカやヒュームドシリカの表面処理物を用いることができる。また、その他、プロピレングリコールやジプロピレングリコール・トリプロピレングリコール等のアルキレングリコール及びその重合体からなる化合物やエチルセルロース等のセルロース系高分子,シリコン樹脂等の合成樹脂等の有機系増粘剤、ベントナイト等の鉱物系増粘剤等を化学発光組成物の組成に合わせて選択し、適宜用いることができる。
増粘剤の添加量としては、用いる有機溶媒の種類や増粘剤の種類にもよるが、例えばヒュームドシリカやヒュームドシリカの表面処理物の場合、化学発光組成物の総量に対し2〜8wt%、好ましくは3〜8wt%に当たる量を添加することが好ましい。添加量が3wt%よりも少なくなるにつれ、粘性が殆ど増さず、粉末状のオキサレートを添加しても均一分散することができず沈殿し易くなるとともに、保形性もなく、増粘剤の添加の利点が得られ難くなる傾向にあり、2wt%より少なくなると、これらの傾向が著しくなるので好ましくない。また、8wt%より多くなるにつれ、化学発光組成物の粘性が高くなり、保形性が強く、組成物を塗布等し難く、汎用性がなくなる傾向にあり好ましくない。
化学発光組成物は剪断速度が1〜50s-1の範囲において粘度が、50〜134,000mPa・s,好ましくは380〜134,000mPa・sであることが望ましい。
剪断速度が1〜50s-1の範囲における化学発光組成物の粘度が380mPa・sより小さくなるにつれ、化学発光組成物が液状に近くなるとともに、オキサレート等の固形物の分散性が悪くなり、均一な発光が得られ難くなる傾向にあり、50mPa・sより小さくなるにつれ、これらの傾向が著しくなるので好ましくない。また、粘度が134,000mPa・sより大きくなるにつれ、化学発光組成物の流動性が低下し、凝集し易いので、使用した時に化学発光組成物の表面が滑らかになり難く、見栄えが悪くなる傾向にあり好ましくない。
化学発光組成物はチキソトロピー指数が2以上9以下、好ましくは5以上9以下であることが好ましい。チキソトロピー指数が5より小さくなるにつれ、静置した場合にも流動性が高くなるので、粉末状の添加剤を加えた場合の分散性が悪く、また、化学発光組成物の保形性が得られ難いので、文字や図形等を描き、形状を保ち難くなる傾向にあり好ましくない。また、チキソトロピー指数が9より大きくなると、静置してから流動性が低くなるまでの時間が短く、使用する際の粘性が高くなり易いので、他の容器に流し入れたりする作業が困難になり、使用性が低下する傾向にあり好ましくない。
従来の化学発光組成物の場合、溶解度を超えたオキサレートは沈殿して、均一に分散されなかったが、本発明の化学発光組成物は粘性があり、分散性が高いため、溶解度を超える量のオキサレートの粉末等を添加しても良い。オキサレート粉末を添加した場合、化学発光組成物の発光強度を高め、発光時間を長くすることができる。
また、オキサレートの他に蓄光材料等の添加剤を添加しても良い。蓄光材料を添加した場合、蓄光材料が化学発光による光を蓄えるので、発光時間を長時間維持することができる。そのため、停電時の非常口の表示や、夜間における緊急時の被災者の居場所の表示等の防災用品として好適に利用することができる。
オキサレートや蓄光材料等の添加剤の添加量としては、化学発光組成物の総量に対して1〜10wt%であることが好ましい。添加量が1%より少なくなるにつれ、添加剤としての効果が殆ど得られなくなる傾向にあり好ましくない。また、10wt%より多くなるにつれ、オキサレートや蓄光材料等は比較的高価であり、添加剤の費用に見合う効果が得られ難くなるとともに、添加剤の量が多くなり、分散し難くなる傾向にあり好ましくない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の化学発光組成物であって、増粘剤がヒュームドシリカやヒュームドシリカの表面処理物である構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え以下の作用を有している。
(1)増粘剤がヒュームドシリカやヒュームドシリカの表面処理物であるので、樹脂等に比べ耐熱性が高く、弗酸や強塩基以外には不活性であるため耐食性に優れるとともに、化学発光組成物の化学組成に影響を与えず、長期保存が可能である。
ここで、ヒュームドシリカとは、熱分解により製造された二酸化ケイ素のことであり、四塩化ケイ素等の蒸発可能なケイ素化合物を、例えば、水素と酸素の混合物中で燃焼させ、加水分解することにより製造されたものである。そのため、ヒュームドシリカの表面には、シラノール基が存在しており、親水性を示す。疎水性の溶媒の場合、アルキルシリル基等を表面に修飾したヒュームドシリカの表面処理物を用いることが好ましい。
増粘剤としては、任意の粘度やチキソトロピー指数が得られるものであれば特に限定されず、使用する溶媒に合うものを適宜選択することができ、日本アエロジル株式会社のアエロジル(登録商標)等を用いることができる。
また、ヒュームドシリカは無機物であるため、化学発光組成物の引火点を高めることができ、安全性に優れる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の化学発光組成物であって、前記粘度が380〜33,000mPa・sであり、チキソトロピー指数が5以上6未満である構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え以下の作用を有している。
(1)剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が380〜33,000mPa・sであるため、流動性と保形性の両方の性質があり、任意の場所に文字や図形を描写することができる。
(2)チキソトロピー指数が5以上6未満であるので、使用の際に容器内で静置すれば流動性が低下し、剪断力を受けるまで流動しないため、演出等のために描写又は成形した文字や図形等の形状を保つことができる。
化学発光組成物は剪断速度が1〜50s-1の範囲において粘度が、380〜33,000mPa・sであることが望ましい。
剪断速度が1〜50s-1の範囲における化学発光組成物の粘度が380mPa・sより小さくなるにつれ、組成物が液状に近くなるとともに、保形性がなくなり、文字や図形等の描写に不向きになる傾向にあり好ましくない。また、粘度が33,000mPa・sより大きくなるにつれ、組成物の流動性が低下し、文字や図形等の描写が困難になる傾向にあり好ましくない。
化学発光組成物はチキソトロピー指数が、5以上6未満であることが望ましい。チキソトロピー指数が5よりも小さくなるにつれ、チキソトロピー性が低下し、流動性が高くなるので、静置した状態でも保形性が得られ難くなる傾向にあり好ましくない。チキソトロピー指数が6を超えるにつれ、静置時の流動性の低下が早く、粘度が高いので、文字や図形等の形状を描く時に、組成物の表面が粗くなり易くなる傾向にあり好ましくない。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の化学発光組成物であって、前記粘度が3,600〜134,000mPa・sであり、チキソトロピー指数が6以上9以下である構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え以下の作用を有している。
(1)保形性が高く流動性が小さいので、組成物が収容された容器が転倒等しても、組成物が流動せず、該組成物が飛散等しないので、使用性に優れる。
(2)化学発光組成物は、流動性が低く、倒したり零れたりした場合にも周囲に広がり難いので、その分、空気との接触面積が小さく、化学発光組成物中の有機溶剤が揮発し難いため、火気による引火の危険性が低く、安全性に優れる。
(3)チキソトロピー指数が6以上9以下であるので、使用の際に容器内で静置すれば流動性が低下し、剪断力を受けるまで流動しないため、化学発光組成物が収容された容器が転倒等しても容器内から飛散し難く、使用性に優れる。
化学発光組成物は剪断速度が1〜50s-1の範囲において粘度が、3,600〜134,000mPa・sであることが望ましい。
剪断速度が1〜50s-1の範囲における化学発光組成物の粘度が3,600mPa・sより小さくなるにつれ、流動性が高く、容器が転倒した場合に容器から化学発光組成物が流れ出易くなるので、衣服や絨毯等を汚す可能性が高くなる傾向にあり好ましくない。また、粘度が134,000mPa・sより大きくなるにつれ、化学発光組成物の流動性が低下するので、組成物の表面が滑らかになり難く、見栄えが悪くなる傾向にあり好ましくない。
化学発光組成物はチキソトロピー指数が、6以上9以下であることが望ましい。チキソトロピー指数が6よりも小さくなるにつれ、チキソトロピー性が低下し、流動性が高くなるので、静置した状態でも保形性が得られ難くなる傾向にあり好ましくない。チキソトロピー指数が9より大きくなるにつれ、流動性の低下が早く、粘度が高いので使用性にかける傾向にあり好ましくない。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1に記載の化学発光組成物であって、(a)前記オキサレートと、前記蛍光物質と、前記有機溶剤と、を含むA液と、(b)前記過酸化水素及び前記触媒を含むB液と、が混合され、(c)前記増粘剤が、前記A液及び/又は前記B液に含まれる構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)A液とB液を混合するだけ、容易に化学発光組成物を得ることができるので、汎用性に優れる。
A液とB液の混合比率としては、蛍光物質を含むA液1重量部に対してB液0.5〜2重量部混合することが好ましい。B液が0.5重量部より少なくなるにつれ、過酸化水素や触媒の濃度が不足し、発光が弱くなる傾向があり好ましくない。また2重量部より多くなるにつれ、初期(混合時)の発光は強くなるが、発光時間が短くなる傾向にあり好ましくない。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の化学発光組成物の混合押出具であって、前記A液が収容されたA液収容部と、前記B液が収容されたB液収容部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の各一端部に連設又は配設され前記A液及び前記B液を押し出す押出部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の他端に連設され前記押出部から押し出された前記A液及び前記B液を混合し化学発光組成物にする混合部と、前記混合部に配設され前記化学発光組成物を排出する排出部と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)押出部でA液及びB液を押し出すだけで、A液とB液が混合部で混合されて排出されるので、特別な操作が必要なく、年齢や性別を問わず容易に使用でき、汎用性に優れる。
(2)A液とB液が別々の収容部に収容されており、混合部でA液とB液を混合されて始めて排出口に導く構造であるので、各収容部に収容されたA液やB液は、必要なときに必要な量だけ使用して、残ったA液やB液はそのまま保存することができ、利便性や省資源性に優れる。
ここで、A液及びB液に使用されるオキサレート,蛍光物質,有機溶剤,触媒については、段落〔0007〕,〔0008〕,〔0009〕,〔0010〕欄に記載されたものを使用することができ、A液又はB液に添加される増粘剤としては、段落〔0011〕欄に記載したものを用いることができる。
A液収容部及びB液収容部は、A液やB液を収容することができ、収容されたA液及びB液を押し出せるものであれば特に限定されず、アルミ等の金属材料,軟質の合成樹脂,木材,竹材等を素材とし、チューブ状や袋状,円柱状,角柱状等の容器を用いることができる。
押出部としては、A液収容部のA液及びB液収容部のB液を押し出すことができるものであれば良く、シリンジを用いた押出方法や、端部を巻き上げて押し出す方法等を使用することができる。
また、押出部は、蛍光物質を含むA液1重量部に対してB液0.5〜2.5重量部を押し出す構成することが好ましい。
押出量の調整方法としては、A液収容部又はB液収容部の大きさの調整や、各液の排出口の大きさの調整等の方法で調整することができる。
混合部としては、押出部で押し出されたA液及びB液を混合できるものであれば、特に限定しないがスタティックミキサー等を用いることができる。特に、スタティックミキサーは、A液及びB液を混合しながら排出することができるので好ましい。
排出部としては、円状,多角形状、星状等の様々な形状の排出口を備えることができる。また、排出部の排出口に、化学発光組成物の塗布面に対して角度を持たせることで、使用する際に文字や図形等を描き安くなり、使用性を向上させることができる。
押出される化学発光組成物には、粉末状のオキサレート等の添加剤が、使用する溶媒の溶解度を超える量添加される場合があるので、排出部には、フェルトやスポンジ等の目詰まりを起こし易い物は使用しないことが好ましい。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の混合押出具であって、前記排出部と前記混合部が一体形成されている構成を有している。
この構成により、請求項6の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)混合部と排出部が一体形成されているので、部品点数を減らすことができ、生産性を高めることができる。
混合部と排出部を一体形成されたものとしては、スタティックミキサー等が好適に用いられる。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の混合押出具であって、前記排出部の排出口が、前記A液及び前記B液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度の角度を有し、前記排出口が凹凸を備える構成を有している。
この構成により、請求項6又は7の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)排出口がA液及びB液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度の角度を有しているので、粘度の高いA液やB液であっても、混合押出具を使用して文字や図形等が描き
易く、使用性に優れる。
(2)排出口が凹凸を備えているので、粘性のある化学発光組成物で文字等を描く際に擦れができ、筆で描いたような質感を出すことができる。
排出部の排出口は、A液及びB液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度に形成されることが好ましい。角度が5度より小さくなる、又は、55度より大きくなるにつれ、排出口を塗布面に対して垂直になるようにして文字や図形等を描く際に、描き難くなる傾向にあり好ましくない。
請求項9に記載の発明は、請求項3に記載の化学発光組成物の使用方法であって、表示具の表面に形成された文字又は図形を模った溝部又は凹部に前記化学発光組成物を流し入れる成形工程と、前記成形工程後の前記表示具を静置し前記化学発光組成物の流動性を低下させ形状を保持させる保形工程と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)文字や図形を模った溝部に化学発光組成物を流し入れるので、化学発光組成物を用いて容易に文字や図形等を表現することができ、汎用性に優れる。
(2)保形工程において、表示具を静置させることで化学発光組成物の有するチキソトロピー性により流動性が低下し、保形性が得られるので、化学発光組成物が流し入れられた表示具を傾けても化学発光組成物が溝部から垂れることがなく、形状を維持するので、表示具を壁に吊るしたり、立てかけたりすることができ装飾効果や色彩効果を高めることができる。
成形工程に使用される化学発光組成物の粘度やチキソトロピー指数については、段落〔0018〕欄に記載のもの同じものであるため、説明は省略する。
成形工程において、表示具としては特に限定されず、ガラスや陶器,合成樹脂製の素材を用いることができる。
表示具の溝部や凹部は、任意の文字や図形を模ってあり、化学発光組成物の発光強度が十分に得られる溝の厚みがあれば良い。
また、表示具の表面の溝部は、2段に形成し、溝部の上段部と下段部で任意の異なる形状を模り、該溝部に化学発光組成物を流し入れても良く、若しくは、表示具の面に形設した平面部に任意の形状を模った突状の流れ止部で凹部を形成し、該凹部の内部に任意の形状を模った溝部を形成して、凹部と溝部の2段構成とし、流れ止部で区切られた区画に化学発光組成物を流し入れても良い。これにより、化学発光組成物に厚みの違いによる発光強度の違いが生じ、厚みのある部分の文字や図形を浮き上がらせて見せることができ、装飾効果や色彩効果を高めることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至5に記載の化学発光組成物の使用方法であって、開口部を備えた透光性の発光容器の内壁面に透光性の膜材を覆設する覆設工程と、前記発光容器内に前記化学発光組成物を流し入れる流入工程と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)覆設工程において、発光容器の内壁面に透光性の膜材を覆設した後に化学発光組成物を流し入れるので、粘性のある化学発光組成物が発光容器に直接接触せず、使用後は、膜材ごと化学発光組成物を抜き出して廃棄すれば良いので、その都度発光容器を洗浄する必要が無く、利便性に優れるとともに、発光容器を洗浄する際にも、化学発光組成物で手が滑ることを防止することができるので、ガラスや陶器製の発光容器の破損を防ぎ、作業安全性にも優れる。
(2)使用後の化学発光組成物は、長い時間静置されており、流動性が低下し、保形性を有しているので、発光容器から膜材を持ち上げるだけで、容易に内部の化学発光組成物ごと取り外すことができ、化学発光組成物を容易に廃棄することができる。
ここで、覆設工程において、膜材としては透光性を有するものであれば特に限定されず、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリアクリレート、ナイロン等の素材を用いることができる。また、膜材は、真空成形や圧空成形等によって発光容器の内壁の形状に合わせて成形しても良い。
本発明のような粘性の高く、チキソトロピー性を有する化学発光組成物は、発光容器に付着し易く、特に、粘着性が高くなっている使用後は洗浄が容易ではない。また、従来の液状の化学発光組成物は、流動性が高いので、容器内壁に覆設した膜材とともに容器から化学発光組成物を取り出そうとすると、化学発光組成物が膜材からこぼれることが多かった。
しかし、覆設工程において、真空成形等によって発光容器の内壁の形状に合わせて成形された透光性の膜材を発光容器の内壁に覆設するので、化学発光組成物と発光容器内壁が接触せず、また、使用後の化学発光組成物は、流動性が低く、保形性を有しているので、膜材とともに発光容器から取り出すことができ、容易に廃棄することができる。さらに、新たな膜材と化学発光組成物を準備するだけで、短時間に次の演出の準備を行うことができる。そのため、結婚式場等でテーブルのセッティングを入れ替える時等、短時間で後片付けをする必要がある際に有効的に使用することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項4に記載の化学発光組成物の使用方法であって、開口部を備えた透光性の容器内に第1化学発光組成物を流し入れる流入工程と、前記第1化学発光組成物とは発光色の異なる第2化学発光組成物を前記第1化学発光組成物の上部に流し入れる積層工程と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)積層工程において1つの容器内に発光色の異なる化学発光組成物を積層するので、従来の液状の化学発光組成物では得られない演出効果を与えることができる。
(2)発光色の異なる化学発光組成物を順番に流入するだけで、容器内に容易に化学発光組成物を積層させることができる。
ここで、流入工程としては特に限定されず、粘度が高く、保形性を有する第1化学発光組成物を流入するだけで良い。
積層工程において、第1化学発光組成物を流し入れた後、容器を静置し、該組成物の流動性が低下して保形性が得られた後に、発光色の異なる第2化学発光組成物を流し入れることで、化学発光組成物が積層される。
また、積層工程は複数回行い、化学発光組成物を3段以上積層しても良い。
本発明の化学発光組成物は、粘性と保形性を有するので、流し入れるだけで積層することができるが、第1化学発光組成物と第2化学発光組成物の界面に、透光性の膜材等の仕切りを設け、化学発光組成物が混ざり合うことを防いでも良い。
また、積層工程の前に、容器の内壁に透光性の膜材を覆設する覆設工程を備えても良い。これにより、請求項10の作用と同様の作用を得ることができる。
以上のように、本発明の化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)発光強度を高めることができ、演出の汎用性が高く、利便性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)耐熱性、耐食性、保存安定性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)任意の場所に文字や図形等を描写するのに適し、描写又は成形した文字や図形等の保形性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)静置することで剪断力を受けるまで流動せず、容器が転倒しても飛散し難く、使用性に優れ、化学発光組成物を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、1乃至4の内いずれか1の効果に加え、
(1)容易に化学発光組成物を得ることができ、汎用性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、
(1)特別な操作が必要なく、年齢や性別を問わず容易に使用でき、汎用性に優れるとともに、化学発光組成物を必要な時に必要な量だけ発光させて使用することができる混合押出具を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項6の効果に加え、
(1)装置の構成を簡素化することができる混合押出具を提供することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項6又は7の効果に加え、
(1)文字や図形等を描く際の使用性に優れ、筆で書いたような質感を出すことができる混合押出具を提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、
(1)表示具を吊るしたり立てかけたりした状態で、容易に文字や図形を表現することができる化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
請求項10に記載の発明によれば、
(1)化学発光組成物で容器が汚れず、洗浄の必要が無く、化学発光組成物を容易に廃棄することができ、利便性に優れる化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
請求項11に記載の発明によれば、
(1)1つの容器内に多色の化学発光組成物を容易に積層でき、演出効果を高めた化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
(a)実施の形態1の混合押出具の概要図(b)X−X線矢視図 (a)実施の形態1の混合押出具の混合流路の要部断面図(b)A−A線矢視断面図(c)B−B線矢視断面図 実施の形態1の混合押出具の排出部の一部破断側面図 (a)実施の形態2の混合押出具の概要図(b)C−C線矢視断面図(c)D−D線矢視図 (a)実施の形態3の表示具の正面図(b)実施の形態3の表示具の側面図 実施の形態3の表示具の要部断面図 実施の形態4の発光容器の概要図 実施の形態4の発光容器の要部断面図 化学発光組成物における1〜200s-1までの剪断速度と粘度の関係を示した図 測定開始時から120分までの発光強度の経時変化を示した図 測定開始後120分から360分までの発光強度の経時変化を示した図
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。尚、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は実施の形態1の混合押出具の概要図であり、図1(b)はX−X線矢視図であり、図2(a)は実施の形態1の混合押出具の混合流路の要部断面図であり、図2(b)はA−A線矢視断面図であり、図2(c)はB−B線矢視断面図であり、図3は実施の形態1の混合押出具の排出部の一部破断側面図である。
図1において、1は実施の形態1の混合押出具、2はオキサレートと,蛍光物質と,有機溶剤と,を含むA液が収容されたチューブ状のA液収容部、3は過酸化水素及び触媒を含むB液が収容されたチューブ状のB液収容部、4はA液収容部2及びB液収容部3から押し出されたA液及びB液が混合される混合流路、5は混合流路4の排出部9(図2)に配設され凹凸が形成された排出口5a(図3)がA液及びB液の押出方向と平行な直線に対し30度の角度を有する排出部延長部、6はA液収容部2及びB液収容部3の両後端部が挿着部6aに挿着された押出部である。
また、図2及び図3において、7はA液収容部2のA液排出部(図示せず)と嵌着するA液収容部嵌着部2aからA液が導入されるA液流路、8はB液収容部3のB液排出部(図示せず)と嵌着するB液収容部嵌着部3aからB液が導入されるB液流路、9はA液流路7及びB液流路8のA液及びB液を混合部9aによって混合し排出する排出部、9bは排出部9を排出部延長部5と螺合部5b(図3)を解して螺合する排出部外部螺合部、10は排出口5aから排出される化学発光組成物が塗布される塗布面である。
図3において、B液収容部3はA液収容部2の背面に隠れている。
A液収容部2に収容されるA液やB液収容部3に収容されるB液は、どちらかがヒュームドシリカ等の増粘剤を加えてあれば良いが、A液及びB液を混合して排出することを考えるとA液及びB液の両方に増粘剤を加えることが好ましい。また、A液流路7及びB液流路8に増粘剤を充填し、混合部9に導入される際に増粘剤を混合させても良い。
また、A液収容部2及びB液収容部3の素材は、A液やB液を収容できる軟質なものであれば良く、アルミ等の金属や軟質の合成樹脂等で形成されたチューブ状のものが選択される。
また、混合流路4や排出部延長部5、押出部6の素材も特に限定されず、金属や合成樹脂等を用いることができる。
混合部9aとしては、2液を混合しながら排出することができるものであれば特に限定されず、スタティックミキサー等を用いることができる。
排出口5aはA液及びB液の押出方向と平行な直線に対し30度の傾斜を有しているが、5〜55度の間であれば特に限定されない。また、排出口5aの凹凸も凹部と凸部の距離が2〜5mmであることがこのましい。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における混合押出具1について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、混合流路4にA液収容部嵌着部2a及びB液収容部嵌着部3aを介してA液収容部2とB液収容部3を取り付け、排出部外部螺合部9bを介して排出部延長部5を取り付ける。
次に、A液収容部2及びB液収容部3の端部を挿着部6aで挟み込むように押出部6を配設する。各収容部2,3の端部のA液に向かって、押出部6を巻き込む又は押し込む等することで、各収容部2,3に含まれるA液及びB液は、収容部2,3から押し出され、混合流路4に導入される。混合流路4に導入されたA液及びB液は、A液流路7及びB液流路8を通り、混合部9aに導入されて混合されることで、化学発光組成物が生成される。
次いで、生成された化学発光組成物は排出部延長部5を通り、排出口5aから排出される。
以上のように、本実施の形態1の混合押出具1は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)A液収容部2及びB液収容部3が軟質の合成樹脂製のチューブ状であるため、A液収容部2及びB液収容部3の端部を挿着部6aで挟み込み、押出部6を丸めながらA液やB液の収容部2,3を押圧して、収容部2,3を潰してゆくだけなので、A液及びB液の押出が容易であり、年齢や性別を問わず容易に化学反応組成物を得ることができる。
(2)排出部9と混合部9aが一体形成されているので、装置構成が簡素であり、部品点数を減らすことができ、生産性を高めることができる。
(3)排出口5aがA液及びB液の押出方向と平行な直線に対して30度の角度を有して下向きに傾斜(図3)しているので、混合押出具1を使用して文字や図形等を描く際の使用性に優れる。
(4)排出口5aが凹凸を備えているので、粘性のある化学発光組成物で文字等を描く際に擦れができ、筆で描いたような質感を出すことができる。
(5)A液とB液は混合流路4を経由し、混合部9aで混合された始めて化学発光組成物となり発光するので、時間を置いて、複数回に分けて使用することができ、必要な時に必要な量の化学発光組成物を使用することができる。
(6)混合部9aがスタティックミキサー等で形成されているので、押出部6がA液及びB液を押し出すだけで混合できる。
(7)A液やB液の収容部2,3の容量を変えたり、A液やB液の流路7,8の大きさを変えたりするだけで、所望の混合比に混合できる。
(実施の形態2)
図4(a)は実施の形態2の混合押出具の概要図であり、図4(b)はC−C線矢視断面図、図4(c)はD−D線矢視図である。
実施の形態1と同様のものは同じ符号を付け、説明を省略する。
図4において、20は実施の形態2の混合押出具、21はオキサレートと,蛍光物質と,有機溶剤と,を含むA液及び過酸化水素及び触媒を含むB液を隔壁21cで隔てて収容し一端部に混合部9aを備えた排出部9を有し他端部に開口部21dを有する円柱状の収容部、21aは収容部21内に形成されA液が収容される半円柱状のA液収容部、21bは収容部21内のA液収容部21aの対面に形成されB液が収容される半円柱状のB液収容部、22は一端にA液収容部21a及びB液収容部21bの内壁と略同じ大きさに形成された押出板22dが配設され他端部に取手部22aを有し挿通部22bの切欠部22cで隔壁21cを挟み込むように形成された押出部、23は収容部21の開口部21dに嵌合され挿通部22bが挿通口23aに挿通された押出部固定部である。
収容部21及び押出部22、押出部固定部23の素材は特に限定されず、金属や合成樹脂等を用いることができる。
また、押出部22において、挿通部22bが挿通口23aに挿通されているので、取手部22aを収容部21に向かって押し引きすることで、押出板22dが排出部9に向かって前後動できる構成になっている。
押出部22の構成は、これに限らず、挿通部22bに螺旋状の溝を設け、挿通口23aに挿通部22bに形成した溝と対応した螺子溝を形成し、挿通部22bと挿通口23を螺合させることで、取手部22aを回転させて押出板22dを前後動させる構成としても良い。この時、隔壁21cが固定されていると、押出部22を回転させることができないので、隔壁21cを収容部21内で回動自在に配設しても良い。
取手部22aの形状は、特に限定されず、本実施の形態2のように波状の凹凸を形成しても良いし、多角形状等に形成しても良い。
以上のように構成された本発明の実施の形態2における混合押出具20について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、押出部22の取手部22aを収容部21方向に押すことで押出板22dが排出部9方向に移動し、A液収容部21a及びB液収容部21bに収容されるA液及びB液が排出部9に押し出される。
次に、押し出されたA液及びB液は、混合部9aで混合され化学発光組成物となり、排出口24から排出される。
以上のように、本実施の形態2の混合押出具20は構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)挿通部22bが挿通口23aに摺動自在に挿着されているので、取手部22aを押すだけで押出板22dがA液及びB液を混合部9aで混合しながら押し出し、容易に化学発光組成物が得られる。
(2)一方の手で収容部21を安定させながら、他方の手で取手部22aを押すことで、収容部21を安定させた状態で化学発光組成物を排出できるので、文字や図形等を描く際にぶれ難く、使用性に優れる。
(実施の形態3)
図5(a)は実施の形態3の表示具の正面図であり、図5(b)は実施の形態3の表示具の側面図であり、図6は実施の形態3の表示具の要部断面図である。
図5において、30は実施の形態3のガラスや陶器,合成樹脂等で形成された皿状の表示具、31は表示具30の外周側に形成された周壁、32は表示具20の表面に形設された平面部、33は表示具30の平面部32に描かれた文字や図形の形状に保形された粘性(チキソトロピー性)を有する化学発光組成物であり、図6において、34は任意の文字や図形を模り化学発光組成物33が流し入れられる溝部、35は溝部34の周囲に形成された任意の形状を模った化学発光組成物33の流れ止部、35aは流れ止部35によって平面部32に形成された凹部である。
実施の形態3の表示具30は、ガラスや陶器,合成樹脂等の素材を用いることができる。また、表示具30の形状は、特に限定されない。
また、使用される化学発光組成物33は剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が380〜33,000mPa・sであることが好ましく、また、チキソトロピー指数が5以上6未満であることが好ましい。
以上のように構成された本発明の実施の形態3における表示具30について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、任意の文字や図形を模った溝部34及び凹部35aに、粘性(チキソトロピー性)を有する化学発光組成物33を流し入れる。
次に、表示具30を静置することで、化学発光組成物33は流動性が無くなるので、溝部34や流れ止部35で形成された任意の文字や図形に保形され、また、溝部34の部分は、化学発光組成物33が厚く堆積しているので、凹部35aに堆積した化学発光組成物33より発光強度が高く、溝部34で模られた文字や図形が浮き上がって見えるようになる。
次いで、任意の文字や図形に保形された状態で表示具30を壁面に吊るしたり、支持具に立てかけて置いたりすることで、化学発光組成物33を用いた演出を行う。
また、化学発光組成物33が保形される前に表示具30を動かした場合、流れ止部35が化学発光組成物33の流れを止めることができ、他の溝部34に流し入れられた色の異なる化学発光組成物33と混ざることを防ぐことができる。
表示具30の正面には、表示具30の正面と同様の模様や文字、図形を真空成形等で成形された合成樹脂製のシート(図示せず)を覆設しても良い。この場合、使用後の化学発光組成物は、該シートを表示具30から剥離するだけで容易に廃棄することができ、次いで、該シートを新品と交換するだけで、次の表示の準備ができるので、回転率を高めることができる。
以上のように、本実施の形態3の表示具30は構成されているので、表示具30を用いた化学発光組成物の使用方法は、以下のような作用が得られる。
(1)溝部34や流れ止部35を任意の文字や図形に模ることで、文字や図形による光の演出を容易に行うことができる。
(2)表示具30を静置することで、溝部34や流れ止部35に模られた任意の文字や図形に化学発光組成物33を保形することができ、従来の液状の化学発光組成物のように溝部34から垂れることがないので、表示具30を壁面に吊るしたり、立て掛けたりすることができる。
(3)表示具30の形状は限定されず、油絵額の額縁サイズで0号〜100号等、用途に応じて自由に大きさを選定できるので、ユニークな演出効果を実現できる。
(実施の形態4)
図7は実施の形態4の発光容器の概要図であり、図8は実施の形態4の発光容器の要部断面図である。
図7・図8において、40は実施の形態4の透光性を有する発光容器、41は発光容器40の内壁面に沿って覆設された透光性の膜材、42は発光容器40に収容された保形性を有する第1化学発光組成物、43は発光容器40に収容された第1化学発光組成物42の上に第1界面42aを介して積層され第1化学発光組成物42とは発光色が異なる第2化学発光組成物、44は発光容器40に収容された第2化学発光組成物43の上に第2界面43aを介して積層され第2化学発光組成物43とは発光色が異なる第3化学発光組成物である。
実施の形態4の発光容器40は透光性を有するものであれば特に限定されず、ガラスや合成樹脂等の素材を用いることができる。
また、膜材41は透光性を有するものであれば特に限定されず、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリアクリレート、ナイロン等のフィルムを用いることができる。膜材41は発光容器40から外に出た部分をデザインカット等することで、見栄えを良くすることができる。膜材の厚さは、35〜50μm程にすることで、発光容器40の形状に合せて覆設し易く、使用性に優れる。
膜材41は、発光容器40の内部形状に同一形状に成形することが好ましく、真空形成,圧空形成等で成形することができる。
また、発光容器40から膜材41ごと化学発光組成物を取り出して、新たな膜材41(化学発光組成物を予め入れておいても良い。)と取り替えるだけで、短時間で容易に演出の準備が行え、演出の回転率を高めることができる。
実施の形態4の発光容器40に使用される化学発光組成物33としては剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が3,600〜134,000mPa・sであることが好ましく、また、チキソトロピー指数が6以上9以下であることが好ましい。
以上のように構成された本発明の実施の形態4における発光容器40について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、化学発光組成物を収容する発光容器40の内壁面に透光性の膜材41を覆設する。
次に、発光容器40内に第1化学発光組成物42を流し入れ、静置して保形性が得られた後に、第1化学発光組成物42とは発光色の異なる第2化学発光組成物43を流し入れる。
次いで、第2化学発光組成物43の保形性が得られた後に、第2化学発光組成物43とは発光色の異なる第3化学発光組成物44を流し入れ静置することで、発光色の異なる化学発光組成物を積層した発光容器40を得る。
ここで、覆設した膜材41の少なくとも一部を発光容器40から出しておくことで、使用後に、膜材41とともに化学発光組成物42乃至44をまとめて廃棄する際に、膜材41を掴み易く作業性に優れる。
また、流動性が無く保形性を有した状態の化学発光組成物は、上部に新しい化学発光組成物を流入させても混ざり合うことは無いが、第1界面42aや第2回面43aに、膜材41のような透光性を有する膜材を備えることで、化学発光組成物同士が混ざり合い難くすることができる。
以上のように、本実施の形態4の発光容器40は構成されているので、発光容器40を用いた化学発光組成物の使用方法は、以下のような作用が得られる。
(1)発光容器40の内壁面に透光性の膜材41を覆設した後に化学発光組成物を流し入れるので、粘性のある化学発光組成物が発光容器40に直接接触せず、使用後にその都度発光容器40を洗浄する必要が無く、利便性に優れるとともに、発光容器40を洗浄する際にも、化学発光組成物で手が滑ることを防止することができるので、発光容器40の破損を防ぎ、作業安全性にも優れる。
(2)使用後の化学発光組成物は、長い時間静置されており、流動性が低下し、保形性を有しているので、発光容器40から膜材41を持ち上げるだけで、内部の化学発光組成物(42,43,44)ごと取り外すことができ、化学発光組成物(42,43,44)を容易に廃棄することができる。
(3)発光容器40内の化学発光組成物の廃棄を容易に行うことができるので、膜材41毎に化学発光組成物を取り替えるだけで、短時間で容易に次の演出を行うことができ、作業の回転数を高めるとともに、洗浄作業を不用とし、作業性に優れる。
(4)発光容器40内に化学発光組成物を積層するので、従来の液状の化学発光組成物では得られない演出効果を与えることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
化学発光組成物に用いられる有機溶媒として、アセチルクエン酸トリブチル41重量部、クエン酸トリエチル46重量部、安息香酸ベンジル8重量部、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル5重量部の混合溶媒100gを準備し、増粘剤としてヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製:AEROSIL200)を該混合溶媒の重量の2%添加した試料を得た。
得られた試料の粘度を粘度・粘弾性測定装置(サーモハーケ社製:MARS3)用いて粘度を測定した。測定は、液温を25℃に保ち、60秒間で剪断速度を1〜500s-1に上昇させた後、60秒間で剪断速度を500〜1s-1に下降させて実施した。
(実施例2)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の3%添加した以外は実施例1と同様にした。
(実施例3)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の5%添加した以外は実施例1と同様にした。
(実施例4)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の6%添加した以外は実施例1と同様にした。
(実施例5)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の8%添加した以外は実施例1と同様にした。
実施例1乃至5の結果を図9に示す。また、剪断速度1及び50s-1の時の粘度を表1に示す。
Figure 2014069343
図9は化学発光組成物における1〜200s-1までの剪断速度と粘度の関係を示した図である。
図9より、実施例1乃至5は剪断速度を上げると粘度が低下する傾向が見られた。また、静置すると、徐々に固まって行ったことから、実施例1乃至5の化学発光組成物はチキソトロピー性を有することが分かった。
また表1より、剪断速度が1〜50s-1において、実施例1の粘度は50〜280mPa・sであり、実施例2は380〜7,900mPa・s、実施例3は1,800〜33,000mPa・s、実施例4では3,600〜50,000mPa・s、実施例5では13,000〜134,000mPa・sであることが分かった。
さらに、剪断速度50s-1の時の粘度を、剪断速度500s-1の時の粘度で割り、実施例1乃至5の化学発光組成物のチキソトロピー指数を算出した結果を表2に示す。
Figure 2014069343
表2より、各々の実施例のチキソトロピー指数は、実施例1では1.7,実施例2では5.8,実施例3では5.9,実施例4では6.1,実施例5では8.5であった。このことから、チキソトロピー指数は、増粘剤の添加量が増えると上昇する傾向にあることが分かった。
増粘剤による粘度やチキソトロピー指数は、使用する有機溶媒によると考えられるため、これらの結果は、オキサレートや蛍光物質、酸化剤や触媒が添加された化学発光組成物の物性と殆ど変わらないものと推測される。
<発光試験>
(実施例6〜8)
溶剤としてクエン酸トリエチル87重量部を準備し、80wt%過酸化水素水を3重量部,エーテルとしてジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテルを10重量部準備して混合し、触媒としてサリチル酸ナトリウム0.01重量部を添加して酸化液(溶液A)を得た。
また、アセチルクエン酸トリブチル78重量部と安息香酸ベンジル15重量部の混合溶媒を準備し、オキサレートとしてCPPOを7重量部,蛍光物質として9,10−ビス(4−メトキシフェニル)−2−クロロアントラセンを0.1重量部溶解させ、蛍光液(B液)を得た。
得られたA液及びB液を各10gに、増粘剤としてヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製:AEROSIL200)を、A液及びB液の総量の2wt%,3wt%,4wt%の量に当たる0.4g(実施例6),0.6g(実施例7),0.8g(実施例8)加え、更に粉末のCPPOを0.4g添加し、撹拌機(株式会社日伸理科製:超強磁力スターラーSW−RS007D)を用いて、1,500rpmの回転数で1分間撹拌分散し、実施例6乃至8の化学発光組成物を得た。該組成物を静置し、デジタル照度計(株式会社カスタム社製:LX−1332D)を用いて、2cmの測定距離で発光強度の経時変化を測定した。測定温度は25℃とした。
(比較例1)
ヒュームドシリカを0.2g加えた以外は実施例6と同様にした。
(比較例2)
ヒュームドシリカ及び粉末のCPPOを加えない以外は実施例6と同様にした。
(比較例3)
ヒュームドシリカを加えない以外は実施例6と同様にした。
(比較例4)
粉末のCPPOを加えない以外は実施例7と同様にした。
実施例6乃至8及び比較例1乃至4の発光強度の経時変化を表3,図10及び図11に示す。
Figure 2014069343
表3は照度の測定値であり、表3中の差は、実施例8と比較例1乃至4の照度の差を表したものである。図10は測定開始時から120分までの発光強度の経時変化を示した図であり、図11は測定開始後120分から360分までの発光強度の経時変化を示した図である。
表3及び図10より、発光強度の測定開始時から90分までの、実施例8と比較例の発光強度の差は、比較例1では−15.0〜13.7%、比較例2では−34.2〜13.3%、比較例3では−30.0%〜7.9%、比較例4では−20.8〜−0.7%であり、実施例8よりも発光強度が高い場合もあったことから、発光強度の差は殆どないものと推測されるが、時間が経過するにしたがって実施例8に比べて比較例の発光強度が低くなる傾向が見られた。
これに対し、表3及び図11から、測定開始後120分からは、比較例1乃4の発光強度は実施例8と比べて明らかに低くなる傾向がみられ、特に比較例2〜4は、時間が経過するに従って実施例8との発光強度の差が大きくなることが分かった。測定開始後120分から360分における実施例8と比較例の発光強度の差は、比較例1では−18.2〜−25.0%と20%前後の差で推移しているが、比較例2では120分での差−40.5%が360分では−78.3%に、比較例3では120分での差−35.4%が360分では−52.2%に、比較例4では120分での差−21.5%が360分では−65.2%になっていた。また、発光強度の合計値(発光総量)から、ヒュームドシリカで粘性を増し、CPPOを添加し分散させた実施例6乃至8は、CPPOのみを加えた比較例3に比べ発光総量が高く、ヒュームドシリカを0.2g添加した比較例1は実施例6及び7よりも発光総量が高いことが分かった。
添加したCPPOの分散性を確認したところ、実施例6乃至8は粉末状のCPPOが均一に分散し、均一な発光が得られていたが、比較例1及び3はCPPOの沈殿が生じており、均一な発光は得られなかった。このことから、比較例1の発光総量が実施例6及び7の発光総量よりも高くなっているのは、発光に偏りが生じたことにより、オキサレートの濃度が高い場所ができ、発光強度測定の際に、照度が高い場所を測定したことが原因だと考えられる。
これらの結果から、本発明の化学発光組成物は、粘性を有するので、CPPO等のオキサレートを、使用する溶媒の溶解度よりも多く添加した場合でも、オキサレートが分散し易く、均一な発光を長時間維持することができることが分かった。
(実施例9〜11)
ヒュームドシリカを、A液及びB液の総量の5wt%,6wt%,8wt%の量に当たる1.0g(実施例9),1.2g(実施例10),1.6g(実施例11)添加した以外は実施例6と同様にし、化学発光組成物を得た。
実施例6乃至11,比較例1の化学発光組成物の使用性を確かめたところ、比較例1の化学発光組成物は、通常の液体と変わらない程度の粘性しかなく、実施例6の化学発光組成物は、比較例1に比べ粘性は高いが、チキソトロピー性は低く、流動性が高いので、容器から滴下すると液が垂れて広がった。
また、実施例7乃至9の化学発光組成物は、実施例6よりも粘性が高く、流動性も有するので、壁面等の任意の場所に文字や図形等を描くことができ、また、チキソトロピー性を有しているので、描いた文字や図形の形状を維持することができ、保形性を有していることが分かった。
実施例10及び11の化学発光組成物は、チキソトロピー性が高く、静置した時の流動性が殆ど無く、組成物の入った容器を転倒させてもそのままの状態で動かず、保形性が極めて高かった。特に実施例11は流動性が殆ど無かったため、チキソトロピー性がこれ以上高くなると、短時間で流動性がなくなると考えられ、他の容器に流し入れたりすることが困難になり、使用性が悪くなるものと推測される。
以上の実施例から、ヒュームドシリカを組成物の重量に対し2%加えた場合は、通常の液体よりも粘性が高いので、溶媒の溶解度を超えるオキサレートの粉体を添加しても、均一に分散させることができ、発光性能や発光時間を向上させることができることが分かった。そのため、剪断速度1〜50s-1の時の粘度が50mPa・sより高い場合は、粉体のオキサレート等の添加剤を均一に分散することができると考えられる。
また、ヒュームドシリカを組成物の重量に対し3〜5%加えた場合(剪断速度1〜50s-1の時の粘度が380〜33,000mPa・sで、チキソトロピー指数が5以上6未満の場合)は、添加剤を均一に分散させることができるとともに、チキソトロピー性による適度な保形性を有するので、文字や図形等を任意の場所に描き形状を保つことができることが分かった。
ヒュームドシリカを組成物の重量に対し6%以上加えた場合(剪断速度1〜50s-1の時の粘度が3,600〜134,000mPa・sで、チキソトロピー指数が6以上9以下の場合)は、チキソトロピー性が高いため、静置後の流動性が極めて低く、容器の転倒等による飛散の心配が無く、また、粘度が高いため組成物を積層して使用する場合に適していることが分かった。
<保存安定性試験>
まず、実施例6と同様にして得られた酸化液(A液)及び蛍光液(B液)を各20g準備し、各々を50mLのガラス製の密閉容器に入れた。該密閉容器にヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製:AEROSIL200)を1.0g加え、撹拌機(株式会社日伸理科製:超強磁力スターラーSW−RS007D)を用いて、1,500rpmの回転数で15分間撹拌分散し、粘性の高い保形性を有したA液とB液を得た。尚、B液の撹拌時は、オキサレートの加水分解を防ぐため、窒素パージを行った。
次に、A液及びB液が収容された該密閉容器を、60℃で3ヶ月間加熱加速保存し、その後、常温で6ヶ月間保存した。
次いで、密閉容器からA液及びB液を取り出し、体積比1:1で混合し、かき混ぜたところ、良好な発光が得られた。
このことから、本発明の化学発光組成物は、少なくとも密閉状態で1年間以上の常温保存が可能であり、長期保存ができることが確認された。
本発明は、粘性(チキソトロピー性)を有するので、粉体のオキサレート等を添加剤として添加しても均一に分散することができ、発光性能を高めることができるとともに、流動性が低く、転倒した容器から組成物が流れ出にくく、保形性を有するので、化学発光組成物が混合し難く、化学発光組成物を積層する事が可能であり、3次元的な光の演出を行うことができるとともに、流動性が低く保形性を有するため、使用後の化学発光組成物の廃棄が容易に行え、更に長期保存が可能である、使用性・汎用性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
化学発光が得られる2液を別々に収容し、押出と混合を同時に行うことで、必要な時に必要な量だけ2液を混合して化学発光組成物を得ることができるとともに、混合の手間も省くことができ、使用性に優れ、文字や図形等の描写のデザイン性を向上させることができる化学発光組成物の混合押出具を提供することができる。
また、使用後の片付けを安全且つ容易に行うことができるとともに、文字や図形等の描写を容易に行うことができる化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
1 混合押出具
2 A液収容部
2a A液収容部嵌着部
3 B液収容部
3a B液収容部嵌着部
4 混合流路
5 排出部延長部
5a 排出口
5b 螺合部
6 押出部
6a 挿着部
7 A液流路
8 B液流路
9 排出部
9a 混合部
9b 排出部外部螺合部
10 塗布面
Y 排出口拡大図
20 混合押出具
21 収容部
21a A液収容部
21b B液収容部
21c 隔壁
21d 開口部
22 押出部
22a 取手部
22b 挿通部
22c 切欠部
22d 押出板
23 押出部固定部
23a 挿通口
24 排出口
30 表示具
31 周壁
32 平面部
33 化学発光組成物
34 溝部
35 流れ止部
40 発光容器
41 膜材
42 第1化学発光組成物
42a 第1界面
43 第2化学発光組成物
43a 第2界面
44 第3化学発光組成物
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は、発光性と保存安定性に優れ、保形性を有する化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法に関する。
背景技術
[0002]
従来から、サリチル酸塩、過酸化水素と蛍光物質を含むオキサレート溶液を混合して化学蛍光を得るシステムはすでに公知であり、これらを2液に分離して容器内に密封しておき、必要時に容器内で混合することで化学発光を起こさせ、結婚式やコンサート等の発光具として広く利用されている。これらは、臭気や引火点の低さ等の理由から、密閉容器内で用いることが主であったが、本発明者らは鋭意研究を進め、「引火点が高く、危険物第4類第3石油類に該当するため、輸送・保管・取扱いに対する法規制が従来品より緩く、宴会場等の喫煙者がいる空間や照明等の電気器具がある場所で露出して使用しても危険性が低く、異臭や刺激臭がないことから、食品のある場所や飲食する場であっても使用でき、また、化学安定性に優れ、商品として流通や保管に優れる化学発光組成物」を開発し特許を取得した(特許文献1)。
更に、化学発光を利用して文字や図形,模様等を形成するものとして(特許文献2)には、「それぞれ破壊性容器に密封して互いに混合することにより化学発光現象を生起する蛍光液と酸化液と、前記破壊性容器から取り出した蛍光液と酸化液とを混合状態で収容する棒状で柄を兼ねる筒状容器と、前記筒状容器の先部に液密に且つ前記筒状容器に連通して装着される塗布部とからなることを特徴とする発光筆記具」が開示されている。
先行技術文献
特許文献
【0004】
発光させる化学発光組成物であって、前記化学発光組成物がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物である増粘剤を含み、剪断速度が1〜50s−1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・sである構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)増粘剤を含み化学発光組成物が粘性を有するので、組成物に粉体の添加剤等を加えても、沈殿等が起こり難く均一に分散することができる。そのため、オキサレートの粉末等の反応物質を添加しても、均一で良好な発光が得られるとともに、反応物質量が増えるので、発光強度を高めることができる。
(2)剪断速度が1〜50s−1範囲における粘度が、50〜134,000mPa・sであるので、発光色の異なる組成物を複数の層に積層することができ、発光色を変えることで、化学発光による演出の汎用性を増すことができる。
(3)化学発光組成物が粘性を備えるので、開口部を有する容器に化学発光組成物を流し入れて使用する際に、該容器の内壁に透光性を有する膜材を覆設することで、使用後の化学発光組成物をこぼすことなく、膜材とともに容器から容易に取り出すことができ、容器の洗浄や化学発光組成物の廃棄の手間がかからず利便性に優れる。
(4)チキソトロピー性を有するので、使用時に化学発光組成物に剪断力を与えることで、流動性を高くし、任意の文字や図形等を描写や容器への流入を容易に行うことができ、使用中は、静置されることで流動性が低下し保形性を有するので、任意の文字や図形の形状を保つことができる。
(5)増粘剤がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物であるので、樹脂等に比べ耐熱性が高く、弗酸や強塩基以外には不活性であるため耐食性に優れるとともに、化学発光組成物の化学組成に影響を与えず、長期保存が可能である。
[0007]
ここで、オキサレートとしては、各種のシュウ酸エステルやシュウ酸誘導体が使用でき、具体的にはビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボブトキシフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボイソペンチルオキシフェニル)オキサレート、ビス(6−(ブチルモノグリコキシカルボニル)−2,4,5−トリクロロフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボペントキシフェニル)オキサレー
【0006】
酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等多種類の塩基が知られている。
触媒の濃度としては化学発光組成物の総量に対して0.005〜0.02wt%含むことが好ましい。濃度が0.005wt%より低くなるにつれ、発光強度にバラツキが出る傾向があり好ましくない。また0.02wt%より高くなるにつれ、保管中に析出して均一な発光ができなくなる恐れがあり好ましくない。また5−t−ブチルサリチル酸リチウムなどのサリチル酸誘導体の塩や安息香酸及びその誘導体の塩も触媒として使用できる。
[0010]
有機溶媒には、フタル酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸ベンジル、安息香酸ブチル、アセチルクエン酸エステル、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジエチルエーテル等がある。これらの溶媒はオキサレートの溶解度がそれぞれ異なり、2種類以上組み合わせる場合もある。
[0011]
増粘剤としては、化学発光組成物の粘性を向上させることができれば特に限定されず、ヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物を用いることができる。また、その他、プロピレングリコールやジプロピレングリコール・トリプロピレングリコール等のアルキレングリコール及びその重合体からなる化合物やエチルセルロース等のセルロース系高分子,シリコン樹脂等の合成樹脂等の有機系増粘剤、ベントナイト等の鉱物系増粘剤等を化学発光組成物の組成に合わせて選択し、適宜用いることができる。
増粘剤の添加量としては、用いる有機溶媒の種類や増粘剤の種類にもよるが、例えばヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物の場合、化学発光組成物の総量に対し2〜8wt%、好ましくは3〜8wt%に当たる量を添加することが好ましい。添加量が3wt%よりも少なくなるにつれ、粘性が殆ど増さず、粉末状のオキサレートを添加しても均一分散することができず沈殿し易くなるとともに、保形性もなく、増粘剤の添加の利点が得られ難くなる傾向にあり、2wt%より少なくなると、これらの傾向が著しくなるので好ましくない。また、8wt%より多くなるにつれ、化学発光組成物の粘性が高くなり、保形性が強く、組成物を塗布等し難く、汎用性がなくな
【0008】
おける緊急時の被災者の居場所の表示等の防災用品として好適に利用することができる。
オキサレートや蓄光材料等の添加剤の添加量としては、化学発光組成物の総量に対して1〜10wt%であることが好ましい。添加量が1wt%より少なくなるにつれ、添加剤としての効果が殆ど得られなくなる傾向にあり好ましくない。また、10wt%より多くなるにつれ、オキサレートや蓄光材料等は比較的高価であり、添加剤の費用に見合う効果が得られ難くなるとともに、添加剤の量が多くなり、分散し難くなる傾向にあり好ましくない。
[0015]
[0016]
ヒュームドシリカとは、熱分解により製造された二酸化ケイ素のことであり、四塩化ケイ素等の蒸発可能なケイ素化合物を、例えば、水素と酸素の混合物中で燃焼させ、加水分解することにより製造されたものである。そのため、ヒュームドシリカの表面には、シラノール基が存在しており、親水性を示す。疎水性の溶媒の場合、アルキルシリル基等を表面に修飾したヒュームドシリカの表面処理物を用いることが好ましい。
増粘剤としては、任意の粘度やチキソトロピー指数が得られるものであれば特に限定されず、使用する溶媒に合うものを適宜選択することができ、日本アエロジル株式会社のアエロジル(登録商標)等を用いることができる。
また、ヒュームドシリカは無機物であるため、化学発光組成物の引火点を高めることができ、安全性に優れる。
[0017]
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の化学発光組成物であっ
【0009】
て、前記粘度が380〜33,000mPa・sであり、チキソトロピー指数が5以上6未満である構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え以下の作用を有している。
(1)剪断速度が1〜50s−1の範囲の粘度が380〜33,000mPa・sであるため、流動性と保形性の両方の性質があり、任意の場所に文字や図形を描写することができる。
(2)チキソトロピー指数が5以上6未満であるので、使用の際に容器内で静置すれば流動性が低下し、剪断力を受けるまで流動しないため、演出等のために描写又は成形した文字や図形等の形状を保つことができる。
[0018]
化学発光組成物は剪断速度が1〜50s−1の範囲において粘度が、380〜33,000mPa・sであることが望ましい。
剪断速度が1〜50s−1の範囲における化学発光組成物の粘度が380mPa・sより小さくなるにつれ、組成物が液状に近くなるとともに、保形性がなくなり、文字や図形等の描写に不向きになる傾向にあり好ましくない。また、粘度が33,000mPa・sより大きくなるにつれ、組成物の流動性が低下し、文字や図形等の描写が困難になる傾向にあり好ましくない。
化学発光組成物はチキソトロピー指数が、5以上6未満であることが望ましい。チキソトロピー指数が5よりも小さくなるにつれ、チキソトロピー性が低下し、流動性が高くなるので、静置した状態でも保形性が得られ難くなる傾向にあり好ましくない。チキソトロピー指数が6を超えるにつれ、静置時の流動性の低下が早く、粘度が高いので、文字や図形等の形状を描く時に、組成物の表面が粗くなり易くなる傾向にあり好ましくない。
[0019]
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の化学発光組成物であって、前記粘度が3,600〜134,000mPa・sであり、チキソトロピー指数が6以上9以下である構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え以下の作用を有している。
(1)保形性が高く流動性が小さいので、組成物が収容された容器が転倒等しても、組成物が流動せず、該組成物が飛散等しないので、使用性に優れる
【0010】

(2)化学発光組成物は、流動性が低く、倒したり零れたりした場合にも周囲に広がり難いので、その分、空気との接触面積が小さく、化学発光組成物中の有機溶剤が揮発し難いため、火気による引火の危険性が低く、安全性に優れる。
(3)チキソトロピー指数が6以上9以下であるので、使用の際に容器内で静置すれば流動性が低下し、剪断力を受けるまで流動しないため、化学発光組成物が収容された容器が転倒等しても容器内から飛散し難く、使用性に優れる。
[0020]
化学発光組成物は剪断速度が1〜50s−1の範囲において粘度が、3,600〜134,000mPa・sであることが望ましい。
剪断速度が1〜50s−1の範囲における化学発光組成物の粘度が3,600mPa・sより小さくなるにつれ、流動性が高く、容器が転倒した場合に容器から化学発光組成物が流れ出易くなるので、衣服や絨毯等を汚す可能性が高くなる傾向にあり好ましくない。また、粘度が134,000mPa・sより大きくなるにつれ、化学発光組成物の流動性が低下するので、組成物の表面が滑らかになり難く、見栄えが悪くなる傾向にあり好ましくない。
[0021]
化学発光組成物はチキソトロピー指数が、6以上9以下であることが望ましい。チキソトロピー指数が6よりも小さくなるにつれ、チキソトロピー性が低下し、流動性が高くなるので、静置した状態でも保形性が得られ難くなる傾向にあり好ましくない。チキソトロピー指数が9より大きくなるにつれ、流動性の低下が早く、粘度が高いので使用性にかける傾向にあり好ましくない。
[0022]
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の化学発光組成物であって、(a)前記オキサレートと、前記蛍光物質と、前記有機溶剤と、を含むA液と、(b)前記過酸化水素及び前記触媒を含むB液と、が混合され、(c)前記増粘剤が、前記A液及び/又は前記B液に含まれる構成を有している。
【0011】
この構成により、請求項1乃至3の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)A液とB液を混合するだけ、容易に化学発光組成物を得ることができるので、汎用性に優れる。
[0023]
A液とB液の混合比率としては、蛍光物質を含むA液1重量部に対してB液0.5〜2重量部混合することが好ましい。B液が0.5重量部より少なくなるにつれ、過酸化水素や触媒の濃度が不足し、発光が弱くなる傾向があり好ましくない。また2重量部より多くなるにつれ、初期(混合時)の発光は強くなるが、発光時間が短くなる傾向にあり好ましくない。
[0024]
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の化学発光組成物の混合押出具であって、前記A液が収容されたA液収容部と、前記B液が収容されたB液収容部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の各一端部に連設又は配設され前記A液及び前記B液を押し出す押出部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の他端に連設され前記押出部から押し出された前記A液及び前記B液を混合し化学発光組成物にする混合部と、前記混合部に配設され前記化学発光組成物を排出する排出部と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)押出部でA液及びB液を押し出すだけで、A液とB液が混合部で混合されて排出されるので、特別な操作が必要なく、年齢や性別を問わず容易に使用でき、汎用性に優れる。
(2)A液とB液が別々の収容部に収容されており、混合部でA液とB液を混合されて始めて排出口に導く構造であるので、各収容部に収容されたA液やB液は、必要なときに必要な量だけ使用して、残ったA液やB液はそのまま保存することができ、利便性や省資源性に優れる。
[0025]
ここで、A液及びB液に使用されるオキサレート,蛍光物質,有機溶剤,触媒については、段落〔0007〕,〔0008〕,〔0009〕,〔0010〕欄に記載されたものを使用することができ、A液又はB液に添加される増粘剤としては、段落〔0011〕欄に記載したものを用いることができ
【0012】
る。
A液収容部及びB液収容部は、A液やB液を収容することができ、収容されたA液及びB液を押し出せるものであれば特に限定されず、アルミ等の金属材料,軟質の合成樹脂,木材,竹材等を素材とし、チューブ状や袋状,円柱状,角柱状等の容器を用いることができる。
[0026]
押出部としては、A液収容部のA液及びB液収容部のB液を押し出すことができるものであれば良く、シリンジを用いた押出方法や、端部を巻き上げて押し出す方法等を使用することができる。
また、押出部は、蛍光物質を含むA液1重量部に対してB液0.5〜2.5重量部を押し出す構成することが好ましい。
押出量の調整方法としては、A液収容部又はB液収容部の大きさの調整や、各液の排出口の大きさの調整等の方法で調整することができる。
[0027]
混合部としては、押出部で押し出されたA液及びB液を混合できるものであれば、特に限定しないがスタティックミキサー等を用いることができる。特に、スタティックミキサーは、A液及びB液を混合しながら排出することができるので好ましい。
[0028]
排出部としては、円状,多角形状、星状等の様々な形状の排出口を備えることができる。また、排出部の排出口に、化学発光組成物の塗布面に対して角度を持たせることで、使用する際に文字や図形等を描き安くなり、使用性を向上させることができる。
押出される化学発光組成物には、粉末状のオキサレート等の添加剤が、使用する溶媒の溶解度を超える量添加される場合があるので、排出部には、フェルトやスポンジ等の目詰まりを起こし易い物は使用しないことが好ましい。
[0029]
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の混合押出具であって、前記排出部と前記混合部が一体形成されている構成を有している。
この構成により、請求項5の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)混合部と排出部が一体形成されているので、部品点数を減らすことが
【0013】
でき、生産性を高めることができる。
[0030]
混合部と排出部を一体形成されたものとしては、スタティックミキサー等が好適に用いられる。
[0031]
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の混合押出具であって、前記排出部の排出口が、前記A液及び前記B液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度の角度を有し、前記排出口が凹凸を備える構成を有している。
この構成により、請求項5又は6の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)排出口がA液及びB液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度の角度を有しているので、粘度の高いA液やB液であっても、混合押出具を使用して文字や図形等が描き易く、使用性に優れる。
(2)排出口が凹凸を備えているので、粘性のある化学発光組成物で文字等を描く際に擦れができ、筆で描いたような質感を出すことができる。
[0032]
排出部の排出口は、A液及びB液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度に形成されることが好ましい。角度が5度より小さくなる、又は、55度より大きくなるにつれ、排出口を塗布面に対して垂直になるようにして文字や図形等を描く際に、描き難くなる傾向にあり好ましくない。
[0033]
請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の化学発光組成物の使用方法であって、表示具の表面に形成された文字又は図形を模った溝部又は凹部に前記化学発光組成物を流し入れる成形工程と、前記成形工程後の前記表示具を静置し前記化学発光組成物の流動性を低下させ形状を保持させる保形工程と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)文字や図形を模った溝部に化学発光組成物を流し入れるので、化学発光組成物を用いて容易に文字や図形等を表現することができ、汎用性に優れる。
【0014】
(2)保形工程において、表示具を静置させることで化学発光組成物の有するチキソトロピー性により流動性が低下し、保形性が得られるので、化学発光組成物が流し入れられた表示具を傾けても化学発光組成物が溝部から垂れることがなく、形状を維持するので、表示具を壁に吊るしたり、立てかけたりすることができ装飾効果や色彩効果を高めることができる。
[0034]
成形工程に使用される化学発光組成物の粘度やチキソトロピー指数については、段落〔0018〕欄に記載のもの同じものであるため、説明は省略する。
[0035]
成形工程において、表示具としては特に限定されず、ガラスや陶器,合成樹脂製の素材を用いることができる。
表示具の溝部や凹部は、任意の文字や図形を模ってあり、化学発光組成物の発光強度が十分に得られる溝の厚みがあれば良い。
また、表示具の表面の溝部は、2段に形成し、溝部の上段部と下段部で任意の異なる形状を模り、該溝部に化学発光組成物を流し入れても良く、若しくは、表示具の面に形設した平面部に任意の形状を模った突状の流れ止部で凹部を形成し、該凹部の内部に任意の形状を模った溝部を形成して、凹部と溝部の2段構成とし、流れ止部で区切られた区画に化学発光組成物を流し入れても良い。これにより、化学発光組成物に厚みの違いによる発光強度の違いが生じ、厚みのある部分の文字や図形を浮き上がらせて見せることができ、装飾効果や色彩効果を高めることができる。
[0036]
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至4に記載の化学発光組成物の使用方法であって、開口部を備えた透光性の発光容器の内壁面に透光性の膜材を覆設する覆設工程と、前記発光容器内に前記化学発光組成物を流し入れる流入工程と、を備える構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)覆設工程において、発光容器の内壁面に透光性の膜材を覆設した後に化学発光組成物を流し入れるので、粘性のある化学発光組成物が発光容器に直接接触せず、使用後は、膜材ごと化学発光組成物を抜き出して廃棄すれば
【0015】
良いので、その都度発光容器を洗浄する必要が無く、利便性に優れるとともに、発光容器を洗浄する際にも、化学発光組成物で手が滑ることを防止することができるので、ガラスや陶器製の発光容器の破損を防ぎ、作業安全性にも優れる。
(2)使用後の化学発光組成物は、長い時間静置されており、流動性が低下し、保形性を有しているので、発光容器から膜材を持ち上げるだけで、容易に内部の化学発光組成物ごと取り外すことができ、化学発光組成物を容易に廃棄することができる。
[0037]
ここで、覆設工程において、膜材としては透光性を有するものであれば特に限定されず、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリアクリレート、ナイロン等の素材を用いることができる。また、膜材は、真空成形や圧空成形等によって発光容器の内壁の形状に合わせて成形しても良い。
[0038]
本発明のような粘性の高く、チキソトロピー性を有する化学発光組成物は、発光容器に付着し易く、特に、粘着性が高くなっている使用後は洗浄が容易ではない。また、従来の液状の化学発光組成物は、流動性が高いので、容器内壁に覆設した膜材とともに容器から化学発光組成物を取り出そうとすると、化学発光組成物が膜材からこぼれることが多かった。
しかし、覆設工程において、真空成形等によって発光容器の内壁の形状に合わせて成形された透光性の膜材を発光容器の内壁に覆設するので、化学発光組成物と発光容器内壁が接触せず、また、使用後の化学発光組成物は、流動性が低く、保形性を有しているので、膜材とともに発光容器から取り出すことができ、容易に廃棄することができる。さらに、新たな膜材と化学発光組成物を準備するだけで、短時間に次の演出の準備を行うことができる。そのため、結婚式場等でテーブルのセッティングを入れ替える時等、短時間で後片付けをする必要がある際に有効的に使用することができる。
[0039]
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の化学発光組成物の使用方法であって、開口部を備えた透光性の容器内に第1化学発光組成物を流し入れる流入工程と、前記第1化学発光組成物とは発光色の異なる第2化学発光組
【0017】
化学発光組成物を提供することができる。
(2)耐熱性、耐食性、保存安定性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
[0044]
[0045]
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)任意の場所に文字や図形等を描写するのに適し、描写又は成形した文字や図形等の保形性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
[0046]
請求項3に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)静置することで剪断力を受けるまで流動せず、容器が転倒しても飛散し難く、使用性に優れ、化学発光組成物を提供することができる。
[0047]
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)容易に化学発光組成物を得ることができ、汎用性に優れる化学発光組成物を提供することができる。
[0048]
請求項5に記載の発明によれば、
(1)特別な操作が必要なく、年齢や性別を問わず容易に使用でき、汎用性に優れるとともに、化学発光組成物を必要な時に必要な量だけ発光させて使用することができる混合押出具を提供することができる。
[0049]
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の効果に加え、
(1)装置の構成を簡素化することができる混合押出具を提供することができる。
[0050]
請求項7に記載の発明によれば、請求項5又は6の効果に加え、
(1)文字や図形等を描く際の使用性に優れ、筆で書いたような質感を出すことができる混合押出具を提供することができる。
[0051]
請求項8に記載の発明によれば、
(1)表示具を吊るしたり立てかけたりした状態で、容易に文字や図形を表現することができる化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
[0052]
請求項9に記載の発明によれば、
(1)化学発光組成物で容器が汚れず、洗浄の必要が無く、化学発光組成物
【0018】
を容易に廃棄することができ、利便性に優れる化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
[0053]
請求項10に記載の発明によれば、
(1)1つの容器内に多色の化学発光組成物を容易に積層でき、演出効果を高めた化学発光組成物の使用方法を提供することができる。
図面の簡単な説明
[0054]
[図1](a)実施の形態1の混合押出具の概要図(b)X−X線矢視図
[図2](a)実施の形態1の混合押出具の混合流路の要部断面図(b)A−A線矢視断面図(c)B−B線矢視断面図
[図3]実施の形態1の混合押出具の排出部の一部破断側面図
[図4](a)実施の形態2の混合押出具の概要図(b)C−C線矢視断面図(c)D−D線矢視図
[図5](a)実施の形態3の表示具の正面図(b)実施の形態3の表示具の側面図
[図6]実施の形態3の表示具の要部断面図
[図7]実施の形態4の発光容器の概要図
[図8]実施の形態4の発光容器の要部断面図
[図9]化学発光組成物における1〜200s−1までの剪断速度と粘度の関係を示した図
[図10]測定開始時から120分までの発光強度の経時変化を示した図
[図11]測定開始後120分から360分までの発光強度の経時変化を示した図
発明を実施するための形態
[0055]
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。尚、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)は実施の形態1の混合押出具の概要図であり、図1(b)はX−X線矢視図であり、図2(a)は実施の形態1の混合押出具の混合流路の
【0019】
要部断面図であり、図2(b)はA−A線矢視断面図であり、図2(c)はB−B線矢視断面図であり、図3は実施の形態1の混合押出具の排出部の一部破断側面図である。
図1において、1は実施の形態1の混合押出具、2はオキサレートと,蛍光物質と,有機溶剤と,を含むA液が収容されたチューブ状のA液収容部、3は過酸化水素及び触媒を含むB液が収容されたチューブ状のB液収容部、4はA液収容部2及びB液収容部3から押し出されたA液及びB液が混合される混合流路、5は混合流路4の排出部9(図2)に配設され凹凸が形成された排出口5a(図3)がA液及びB液の押出方向と平行な直線に対し30度の角度を有する排出部延長部、6はA液収容部2及びB液収容部3の両後端部が挿着部6aに挿着された押出部である。
また、図2及び図3において、7はA液収容部2のA液排出部(図示せず)と嵌着するA液収容部嵌着部2aからA液が導入されるA液流路、8はB液収容部3のB液排出部(図示せず)と嵌着するB液収容部嵌着部3aからB液が導入されるB液流路、9はA液流路7及びB液流路8のA液及びB液を混合部9aによって混合し排出する排出部、9bは排出部9を排出部延長部5と螺合部5b(図3)を介して螺合する排出部外部螺合部、10は排出口5aから排出される化学発光組成物が塗布される塗布面である。
図3において、B液収容部3はA液収容部2の背面に隠れている。
[0056]
A液収容部2に収容されるA液やB液収容部3に収容されるB液は、どちらかがヒュームドシリカ等の増粘剤を加えてあれば良いが、A液及びB液を混合して排出することを考えるとA液及びB液の両方に増粘剤を加えることが好ましい。また、A液流路7及びB液流路8に増粘剤を充填し、混合部9aに導入される際に増粘剤を混合させても良い。
また、A液収容部2及びB液収容部3の素材は、A液やB液を収容できる軟質なものであれば良く、アルミ等の金属や軟質の合成樹脂等で形成されたチューブ状のものが選択される。
また、混合流路4や排出部延長部5、押出部6の素材も特に限定されず、
【0022】
[0060]
収容部21及び押出部22、押出部固定部23の素材は特に限定されず、金属や合成樹脂等を用いることができる。
また、押出部22において、挿通部22bが挿通口23aに挿通されているので、取手部22aを収容部21に向かって押し引きすることで、押出板22dが排出部9に向かって前後動できる構成になっている。
押出部22の構成は、これに限らず、挿通部22bに螺旋状の溝を設け、挿通口23aに挿通部22bに形成した溝と対応した螺子溝を形成し、挿通部22bと挿通口23aを螺合させることで、取手部22aを回転させて押出板22dを前後動させる構成としても良い。この時、隔壁21cが固定されていると、押出部22を回転させることができないので、隔壁21cを収容部21内で回動自在に配設しても良い。
取手部22aの形状は、特に限定されず、本実施の形態2のように波状の凹凸を形成しても良いし、多角形状等に形成しても良い。
[0061]
以上のように構成された本発明の実施の形態2における混合押出具20について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、押出部22の取手部22aを収容部21方向に押すことで押出板22dが排出部9方向に移動し、A液収容部21a及びB液収容部21bに収容されるA液及びB液が排出部9に押し出される。
次に、押し出されたA液及びB液は、混合部9aで混合され化学発光組成物となり、排出口24から排出される。
[0062]
以上のように、本実施の形態2の混合押出具20は構成されているので、実施の形態1の作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)挿通部22bが挿通口23aに摺動自在に挿着されているので、取手部22aを押すだけで押出板22dがA液及びB液を混合部9aで混合しながら押し出し、容易に化学発光組成物が得られる。
(2)一方の手で収容部21を安定させながら、他方の手で取手部22aを押すことで、収容部21を安定させた状態で化学発光組成物を排出できるので、文字や図形等を描く際にぶれ難く、使用性に優れる。
【0023】
[0063]
(実施の形態3)
図5(a)は実施の形態3の表示具の正面図であり、図5(b)は実施の形態3の表示具の側面図であり、図6は実施の形態3の表示具の要部断面図である。
図5において、30は実施の形態3のガラスや陶器,合成樹脂等で形成された皿状の表示具、31は表示具30の外周側に形成された周壁、32は表示具30の表面に形設された平面部、33は表示具30の平面部32に描かれた文字や図形の形状に保形された粘性(チキソトロピー性)を有する化学発光組成物であり、図6において、34は任意の文字や図形を模り化学発光組成物33が流し入れられる溝部、35は溝部34の周囲に形成された任意の形状を模った化学発光組成物33の流れ止部、35aは流れ止部35によって平面部32に形成された凹部である。
[0064]
実施の形態3の表示具30は、ガラスや陶器,合成樹脂等の素材を用いることができる。また、表示具30の形状は、特に限定されない。
また、使用される化学発光組成物33は剪断速度が1〜50s−1の範囲の粘度が380〜33,000mPa・sであることが好ましく、また、チキソトロピー指数が5以上6未満であることが好ましい。
[0065]
以上のように構成された本発明の実施の形態3における表示具30について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、任意の文字や図形を模った溝部34及び凹部35aに、粘性(チキソトロピー性)を有する化学発光組成物33を流し入れる。
次に、表示具30を静置することで、化学発光組成物33は流動性が無くなるので、溝部34や流れ止部35で形成された任意の文字や図形に保形され、また、溝部34の部分は、化学発光組成物33が厚く堆積しているので、凹部35aに堆積した化学発光組成物33より発光強度が高く、溝部34で模られた文字や図形が浮き上がって見えるようになる。
次いで、任意の文字や図形に保形された状態で表示具30を壁面に吊るしたり、支持具に立てかけて置いたりすることで、化学発光組成物33を用い
【0025】
0に収容された第1化学発光組成物42の上に第1界面42aを介して積層され第1化学発光組成物42とは発光色が異なる第2化学発光組成物、44は発光容器40に収容された第2化学発光組成物43の上に第2界面43aを介して積層され第2化学発光組成物43とは発光色が異なる第3化学発光組成物である。
[0069]
実施の形態4の発光容器40は透光性を有するものであれば特に限定されず、ガラスや合成樹脂等の素材を用いることができる。
また、膜材41は透光性を有するものであれば特に限定されず、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリアクリレート、ナイロン等のフィルムを用いることができる。膜材41は発光容器40から外に出た部分をデザインカット等することで、見栄えを良くすることができる。膜材の厚さは、35〜50μm程にすることで、発光容器40の形状に合せて覆設し易く、使用性に優れる。
膜材41は、発光容器40の内部形状に同一形状に成形することが好ましく、真空成形,圧空成形等で成形することができる。
また、発光容器40から膜材41ごと化学発光組成物を取り出して、新たな膜材41(化学発光組成物を予め入れておいても良い。)と取り替えるだけで、短時間で容易に演出の準備が行え、演出の回転率を高めることができる。
[0070]
実施の形態4の発光容器40に使用される化学発光組成物33としては剪断速度が1〜50s−1の範囲の粘度が3,600〜134,000mPa・sであることが好ましく、また、チキソトロピー指数が6以上9以下であることが好ましい。
[0071]
以上のように構成された本発明の実施の形態4における発光容器40について、以下その使用方法の一例を説明する。
まず、化学発光組成物を収容する発光容器40の内壁面に透光性の膜材41を覆設する。
次に、発光容器40内に第1化学発光組成物42を流し入れ、静置して保
【0026】
形性が得られた後に、第1化学発光組成物42とは発光色の異なる第2化学発光組成物43を流し入れる。
次いで、第2化学発光組成物43の保形性が得られた後に、第2化学発光組成物43とは発光色の異なる第3化学発光組成物44を流し入れ静置することで、発光色の異なる化学発光組成物を積層した発光容器40を得る。
ここで、覆設した膜材41の少なくとも一部を発光容器40から出しておくことで、使用後に、膜材41とともに化学発光組成物42乃至44をまとめて廃棄する際に、膜材41を掴み易く作業性に優れる。
また、流動性が無く保形性を有した状態の化学発光組成物は、上部に新しい化学発光組成物を流入させても混ざり合うことは無いが、第1界面42aや第2界面43aに、膜材41のような透光性を有する膜材を備えることで、化学発光組成物同士が混ざり合い難くすることができる。
[0072]
以上のように、本実施の形態4の発光容器40は構成されているので、発光容器40を用いた化学発光組成物の使用方法は、以下のような作用が得られる。
(1)発光容器40の内壁面に透光性の膜材41を覆設した後に化学発光組成物を流し入れるので、粘性のある化学発光組成物が発光容器40に直接接触せず、使用後にその都度発光容器40を洗浄する必要が無く、利便性に優れるとともに、発光容器40を洗浄する際にも、化学発光組成物で手が滑ることを防止することができるので、発光容器40の破損を防ぎ、作業安全性にも優れる。
(2)使用後の化学発光組成物は、長い時間静置されており、流動性が低下し、保形性を有しているので、発光容器40から膜材41を持ち上げるだけで、内部の化学発光組成物(42,43,44)ごと取り外すことができ、化学発光組成物(42,43,44)を容易に廃棄することができる。
(3)発光容器40内の化学発光組成物の廃棄を容易に行うことができるので、膜材41毎に化学発光組成物を取り替えるだけで、短時間で容易に次の演出を行うことができ、作業の回転数を高めるとともに、洗浄作業を不用と
【0027】
し、作業性に優れる。
(4)発光容器40内に化学発光組成物を積層するので、従来の液状の化学発光組成物では得られない演出効果を与えることができる。
実施例
[0073]
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。尚、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
化学発光組成物に用いられる有機溶媒として、アセチルクエン酸トリブチル41重量部、クエン酸トリエチル46重量部、安息香酸ベンジル8重量部、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル5重量部の混合溶媒100gを準備し、増粘剤としてヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製:AEROSIL200)を該混合溶媒の重量の2%添加した試料を得た。
得られた試料の粘度を粘度・粘弾性測定装置(サーモハーケ社製:MARS3)を用いて測定した。測定は、液温を25℃に保ち、60秒間で剪断速度を1〜500s−1に上昇させた後、60秒間で剪断速度を500〜1s−1に下降させて実施した。
[0074]
(実施例2)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の3%添加した以外は実施例1と同様にした。
[0075]
(実施例3)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の5%添加した以外は実施例1と同様にした。
[0076]
(実施例4)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の6%添加した以外は実施例1と同様にした。
[0077]
(実施例5)
ヒュームドシリカを混合溶媒の重量の8%添加した以外は実施例1と同様にした。
上記従来の課題を解決するために、本発明の化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の化学発光組成物は、シュウ酸エステル等のオキサレートと、蛍光物質と、過酸化水素と、触媒と、有機溶媒と、を混合して発光させる化学発光組成物であって、前記有機溶媒が、フタル酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸ベンジル、安息香酸ブチル、アセチルクエン酸エステル、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジエチルエーテル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチルのいずれか1以上であり、前記化学発光組成物がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物である増粘剤を含み、液温25℃での剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・Sである構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)増粘剤を含み化学発光組成物が粘性を有するので、組成物に粉体の添加剤等を加えても、沈殿等が起こり難く均一に分散することができる。そのため、オキサレートの粉末等の反応物質を添加しても、均一で良好な発光が得られるとともに、反応物質量が増えるので、発光強度を高めることができる。
(2)剪断速度が1〜50s-1範囲における粘度が、50〜134,000mPa・sであるので、発光色の異なる組成物を複数の層に積層することができ、発光色を変えることで、化学発光による演出の汎用性を増すことができる。
(3)化学発光組成物が粘性を備えるので、開口部を有する容器に化学発光組成物を流し入れて使用する際に、該容器の内壁に透光性を有する膜材を覆設することで、使用後の化学発光組成物をこぼすことなく、膜材とともに容器から容易に取り出すことができ、容器の洗浄や化学発光組成物の廃棄の手間がかからず利便性に優れる。
(4)チキソトロピー性を有するので、使用時に化学発光組成物に剪断力を与えることで、流動性を高くし、任意の文字や図形等を描写や容器への流入を容易に行うことができ、使用中は、静置されることで流動性が低下し保形性を有するので、任意の文字や図形の形状を保つことができる。
(5)増粘剤がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物であるので、樹脂等に比べ耐熱性が高く、弗酸や強塩基以外には不活性であるため耐食性に優れるとともに、化学発光組成物の化学組成に影響を与えず、長期保存が可能である。
上記従来の課題を解決するために、本発明の化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の化学発光組成物は、シュウ酸エステルと、蛍光物質と、過酸化水素と、触媒と、有機溶媒と、を混合して発光させる化学発光組成物であって、前記有機溶媒が、フタル酸エステル、クエン酸エステル、安息香酸ベンジル、安息香酸ブチル、アセチルクエン酸エステル、ジ(プロピレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジメチルエーテル、ジ(エチレングリコール)ジエチルエーテル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸トリエチルのいずれか1以上であり、前記化学発光組成物がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物である増粘剤を含み、液温25℃での剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・sである構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)増粘剤を含み化学発光組成物が粘性を有するので、組成物に粉体の添加剤等を加えても、沈殿等が起こり難く均一に分散することができる。そのため、シュウ酸エステルの粉末等の反応物質を添加しても、均一で良好な発光が得られるとともに、反応物質量が増えるので、発光強度を高めることができる。
(2)剪断速度が1〜50s-1範囲における粘度が、50〜134,000mPa・sであるので、発光色の異なる組成物を複数の層に積層することができ、発光色を変えることで、化学発光による演出の汎用性を増すことができる。
(3)化学発光組成物が粘性を備えるので、開口部を有する容器に化学発光組成物を流し入れて使用する際に、該容器の内壁に透光性を有する膜材を覆設することで、使用後の化学発光組成物をこぼすことなく、膜材とともに容器から容易に取り出すことができ、容器の洗浄や化学発光組成物の廃棄の手間がかからず利便性に優れる。
(4)チキソトロピー性を有するので、使用時に化学発光組成物に剪断力を与えることで、流動性を高くし、任意の文字や図形等を描写や容器への流入を容易に行うことができ、使用中は、静置されることで流動性が低下し保形性を有するので、任意の文字や図形の形状を保つことができる。
(5)増粘剤がヒュームドシリカ及び/又はヒュームドシリカの表面処理物であるので、樹脂等に比べ耐熱性が高く、弗酸や強塩基以外には不活性であるため耐食性に優れるとともに、化学発光組成物の化学組成に影響を与えず、長期保存が可能である。
ここで、シュウ酸エステルとして、具体的にはビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボブトキシフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボイソペンチルオキシフェニル)オキサレート、ビス(6−(ブチルモノグリコキシカルボニル)−2,4,5−トリクロロフェニル)オキサレート、ビス(2,4,5−トリクロロ−6−カルボペントキシフェニル)オキサレート(以下CPPOと略す)等を用いることができる。
また、一般的に化学発光組成物に含まれるシュウ酸エステルの濃度は、使用する溶媒にもよるが、例えば、シュウ酸エステルと,蛍光物質と,有機溶剤と、を含むA液と、過酸化水素及び触媒を含むB液の2液を混合する化学発光組成物の場合、A液の総量に対し、シュウ酸エステルの濃度は3〜25wt%が好適に選択される。シュウ酸エステルの濃度が3wt%より低くなるにつれ、発光強度が低く、発光時間が短くなる傾向にあり好ましくない。また、25wt%を超えるとシュウ酸エステルの溶解が困難になるので好ましくない。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の化学発光組成物であって、(a)前記シュウ酸エステルと、前記蛍光物質と、前記有機溶剤と、を含むA液と、(b)前記過酸化水素及び前記触媒を含むB液と、が混合され、(c)前記増粘剤が、前記A液及び/又は前記B液に含まれる構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の作用に加え以下のような作用が得られる。
(1)A液とB液を混合するだけ、容易に化学発光組成物を得ることができるので、汎用性に優れる。

Claims (11)

  1. シュウ酸エステル等のオキサレートと、蛍光物質と、過酸化水素と、触媒と、有機溶媒と、を混合して発光させる化学発光組成物であって、
    前記化学発光組成物が増粘剤を含み、剪断速度が1〜50s-1の範囲の粘度が50〜134,000mPa・Sであることを特徴とする化学発光組成物。
  2. 前記増粘剤がヒュームドシリカやヒュームドシリカの表面処理物であることを特徴とする請求項1に記載の化学発光組成物。
  3. 前記粘度が380〜33,000mPa・Sであり、チキソトロピー指数が5以上6未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化学発光組成物。
  4. 前記粘度が3,600〜134,000mPa・Sであり、チキソトロピー指数が6以上9以下であることをることを特徴とする請求項1又は2に記載の化学発光組成物。
  5. (a)前記オキサレートと、前記蛍光物質と、前記有機溶剤と、を含むA液と、(b)前記過酸化水素及び前記触媒を含むB液と、が混合され、(c)前記増粘剤が、前記A液及び/又は前記B液に含まれることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1に記載の化学発光組成物。
  6. 請求項5に記載の化学発光組成物の混合押出具であって、
    前記A液が収容されたA液収容部と、前記B液が収容されたB液収容部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の各一端部に連設又は配設され前記A液及び前記B液を押し出す押出部と、前記A液収容部及び前記B液収容部の他端に連設され前記押出部から押し出された前記A液及び前記B液を混合し化学発光組成物にする混合部と、前記混合部に配設され前記化学発光組成物を排出する排出部と、を備えることを特徴とする混合押出具。
  7. 前記排出部と前記混合部が一体形成されていることを特徴とする請求項6に記載の混合押出具。
  8. 前記排出部の排出口が、前記A液及び前記B液の押出方向と平行な直線に対して5〜55度の角度を有し、前記排出口が凹凸を備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の混合押出具。
  9. 請求項3の化学発光組成物の使用方法であって、
    表示具の表面に形成された文字又は図形を模った溝部又は凹部に前記化学発光組成物を流し入れる成形工程と、前記成形工程後の前記表示具を静置し前記化学発光組成物の流動性を低下させ形状を保持させる保形工程と、を備えることを特徴とする化学発光組成物の使用方法。
  10. 請求項1乃至5に記載の化学発光組成物の使用方法であって、
    開口部を備えた透光性の発光容器の内壁面に透光性の膜材を覆設する覆設工程と、前記発光容器内に前記化学発光組成物を流し入れる流入工程と、を備えることを特徴とする化学発光組成物の使用方法。
  11. 請求項4に記載の化学発光組成物の使用方法であって、
    開口部を備えた透光性の発光容器内に第1化学発光組成物を流し入れる流入工程と、前記第1化学発光組成物とは発光色の異なる第2化学発光組成物を前記第1化学発光組成物の上部に流し入れる積層工程と、を備えることを特徴とする化学発光組成物の使用方法。
JP2014544466A 2012-10-30 2013-10-25 化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法 Active JP5986215B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012239600 2012-10-30
JP2012239600 2012-10-30
PCT/JP2013/078903 WO2014069343A1 (ja) 2012-10-30 2013-10-25 化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5986215B2 JP5986215B2 (ja) 2016-09-07
JPWO2014069343A1 true JPWO2014069343A1 (ja) 2016-09-08

Family

ID=50627252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014544466A Active JP5986215B2 (ja) 2012-10-30 2013-10-25 化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5986215B2 (ja)
TW (1) TW201416413A (ja)
WO (1) WO2014069343A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016150956A (ja) * 2015-02-16 2016-08-22 株式会社ルミカ 化学組成物を用いた偏平状発光体
CN109689837B (zh) * 2016-09-15 2021-12-03 株式会社乐美加 化学发光喷雾产品

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5389302A (en) * 1993-10-04 1995-02-14 Rockwell International Corporation Chemiluminescent dye penetrant process and composition
JP2000509096A (ja) * 1996-04-30 2000-07-18 ジェーム ファイン ケミカルズ,インク. 二成分系化学発光組成物
JP2001010937A (ja) * 1999-06-30 2001-01-16 Toru Yasuda 発光性整髪料
JP2005520915A (ja) * 2002-03-20 2005-07-14 オムニグロウ・コーポレーション チキソトロピー性を有する多孔性の化学発光反応体組成物
JP2006104266A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Omniglow Japan Co Ltd 化学発光体用蛍光液および化学発光体用酸化液ならびに化学発光システム
JP2006249012A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Shiseido Co Ltd 蛍光性化粧料
WO2011014484A1 (en) * 2009-07-27 2011-02-03 Earl Cranor Combined thermal and chemiluminescent reaction system
JP2011137134A (ja) * 2009-12-04 2011-07-14 Cl Technology Kk 化学発光用組成物
WO2011099375A1 (ja) * 2010-02-09 2011-08-18 株式会社ルミカ 化学発光用酸化液およびそれを含んでなる化学発光システム
JP2014501921A (ja) * 2010-12-17 2014-01-23 サイリューム・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 粘性のある化学発光成分および分配手段

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5389302A (en) * 1993-10-04 1995-02-14 Rockwell International Corporation Chemiluminescent dye penetrant process and composition
JP2000509096A (ja) * 1996-04-30 2000-07-18 ジェーム ファイン ケミカルズ,インク. 二成分系化学発光組成物
JP2001010937A (ja) * 1999-06-30 2001-01-16 Toru Yasuda 発光性整髪料
JP2005520915A (ja) * 2002-03-20 2005-07-14 オムニグロウ・コーポレーション チキソトロピー性を有する多孔性の化学発光反応体組成物
JP2006104266A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Omniglow Japan Co Ltd 化学発光体用蛍光液および化学発光体用酸化液ならびに化学発光システム
JP2006249012A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Shiseido Co Ltd 蛍光性化粧料
WO2011014484A1 (en) * 2009-07-27 2011-02-03 Earl Cranor Combined thermal and chemiluminescent reaction system
JP2011137134A (ja) * 2009-12-04 2011-07-14 Cl Technology Kk 化学発光用組成物
WO2011099375A1 (ja) * 2010-02-09 2011-08-18 株式会社ルミカ 化学発光用酸化液およびそれを含んでなる化学発光システム
JP2014501921A (ja) * 2010-12-17 2014-01-23 サイリューム・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 粘性のある化学発光成分および分配手段

Also Published As

Publication number Publication date
JP5986215B2 (ja) 2016-09-07
WO2014069343A1 (ja) 2014-05-08
TW201416413A (zh) 2014-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5986215B2 (ja) 化学発光組成物及びそれに用いる混合押出具並びに化学発光組成物の使用方法
JP4735832B2 (ja) 残留洗剤の検出方法および残留洗剤検出具
CN101225942A (zh) 波长转换结构及其制造与用途
CN109689837B (zh) 化学发光喷雾产品
JP4702653B1 (ja) 化学発光用組成物
JPWO2011099375A1 (ja) 化学発光用酸化液およびそれを含んでなる化学発光システム
US20140003026A1 (en) Biodegradable chemiluminescent articles
US8241533B2 (en) Use of carbonates
US20120175275A1 (en) Viscous chemiluminescent components and dispensing means
WO2012101848A1 (ja) 化学発光体用酸化液およびそれを含んでなる化学発光システム
KR20120058229A (ko) 다기능 크레파스 및 그의 제조 방법
JP3151158U (ja) 化学発光体
JP2016150956A (ja) 化学組成物を用いた偏平状発光体
JP7055433B2 (ja) 化学発光体
CN103013499B (zh) 发光组合物及其制备方法与应用
WO2018131421A1 (ja) 化学発光体および化学発光システム、ならびに化学発光体用破割性容器、化学発光用酸化液
WO2015005246A1 (ja) 化学発光体用酸化液およびそれを含んでなる化学発光システム
CN102825971A (zh) 一种色彩迁移混合来进行艺术表现的装置
CN104789369A (zh) 一种芳香蜡烛
JP3097133U (ja) 液体芳香剤
CN201542203U (zh) 一种发光花瓶
CN108947833A (zh) 一种绿色环保型发光组合物
CN108119768A (zh) 一种荧光棒
TWM463089U (zh) 發光吸管
JPS591588A (ja) 面状化学発光体

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160721

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5986215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250