JPWO2014064760A1 - 果実の種抜き装置、果実の種抜き方法 - Google Patents

果実の種抜き装置、果実の種抜き方法 Download PDF

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Abstract

果実の種抜き装置1は、収容孔6が形成された果実収容板2と、摺擦面12aを有する姿勢制御台12と、台座24と、打ち抜き部材41とを備えている。姿勢制御台12は、収容孔6に収容されて露出口6bから突出する果実10の一部と接触する摺擦面12aを有する。台座24は、果実収容板2と相対的に脱着可能に装着され、果実10の種が排出される種排出孔34を有する。そして、打ち抜き部材41は、台座24に装着された果実収容板2の収容孔6に収容された果実10の種を押し出す。

Description

本発明は、アセロラやサクランボ等をジャム、ジュースやトッピング用等に加工する際に果実から種を除去する果実の種抜き装置、果実の種抜き方法及びこれらの装置及び方法で種抜きされた果実に関し、特にアセロラの種を除去する装置及び方法に関するものである。
近年、アセロラやサクランボ等の食用に適さない種を含む果実をジャム、ジュースやトッピング用等に加工する際に、果実から種を除去することが実施されている。従来の果実から種を除去する技術としては、例えば、特許文献1に記載されている果実の種子除去装置がある。
特許文献1に記載された果実の種子除去装置は、果実挿入部と種子排出部が形成された果実装着孔を有する果実整列板と、果実整列板の上方に上下動可能に設置された種子打ち抜きシャフトとを備えている。そして、種子打ち抜きシャフトを下降させて、果実整列板の果実挿入部内にある果実の種子を打ち抜いている。
また、アセロラは、ヘタのある部分が平らで全体として扁平な果実である。さらに、アセロラは、果肉が柔らかく、さらに3つの種を有している。この3つの種は、略中央によって存在している。そのため、果実のヘタに対して横方向や斜め方向から打ち抜き部材を当接させると、果実が潰れたり、3つの種が果肉内で崩れて果実内に種が残ったりするおそれがある。したがって、果実から種を除去する前に果実の姿勢、例えばヘタの向きを、鉛直方向、すなわち種を打ち抜く、打ち抜き部材が移動する方向に揃えることが求められている。なお、確実に果実から種を除去するためには、ヘタの向きが、鉛直方向の上方を向いていることが更に好ましい。
特許文献1に記載された果実の種子除去装置では、種を除去する前に、果実整列板に微振動を加えることで果実整列板に収容された果実の姿勢を整えている。
特開平8−131140号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、果実挿入部の下方には種子排出部が設けられており、種子排出部の開口の直径は果実挿入部の開口の直径よりも小さく設定されている。そのため、種子排出部における果実挿入部側の角部により、果実挿入部に挿入された果実が傾くおそれがあった。また、この種子排出部の角部に果実が引っ掛かることで、果実整列板に振動を加えても、果実のヘタの向きを鉛直方向に向けて果実を正しい姿勢に整えることができないおそれがあり、作業効率が低下していた。
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、効率よく果実の姿勢を整えることができる果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法と、これらの装置及び方法で製造された種抜きされた果実を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の果実の種抜き装置は、果実収容板と、姿勢制御台と、台座と、打ち抜き部材とを備えている。
果実収容板には、収容孔が形成されている。収容孔は、果実を挿入する挿入口と、挿入口の反対側に設けられ、かつ挿入された果実の一部が突出する露出口を有する。姿勢制御台は、果実収容板における露出口側の一面と対向し、収容孔に収容されて露出口から突出する果実の一部と接触する摺擦面を有する。台座は、果実収容板と相対的に脱着可能に装着され、果実の種が排出される種排出孔を有する。そして、打ち抜き部材は、台座に装着された果実収容板の収容孔に収容された果実の種を押し出す。
また、本発明の果実の種抜き方法は、以下(1)〜(3)に示す工程を含んでいる。
(1)果実収容板に設けられた収容孔に果実を収容する工程。
(2)果実収容板における果実の一部が突出する露出口側の一面を姿勢制御台に対向させ、収容孔に収容されて収容孔の露出口から突出する果実の一部と姿勢制御台の摺擦面を接触させる工程。
(3)収容孔において果実の姿勢が整えられた果実収容板を台座と相対的に装着し、果実の種を打ち抜き部材によって押し出す工程。
本発明の果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法では、果実を収容する収容孔が設けられた果実収容板と、種が排出される種排出孔を有する台座と、をそれぞれ別部材として構成している。また、果実の姿勢を整える際には、果実収容板における露出口側の一面に姿勢制御台を配置して、果実を支えている。これにより、果実の姿勢を整える際に、種排出孔に果実が引っ掛かることを防ぐことができ、効率よく果実の姿勢を整えることができる。
さらに、本発明の種抜きされた果実は、上述した果実の種抜き装置または果実の種抜き方法によって製造される。
上記構成の果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法によれば、効率よく果実の姿勢を整えることができ、果実から種をスムーズに除去することができる。
本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の果実収容板を示すもので、図2Aは果実収容板を示す平面図、図2Bは果実収容板を示す側面図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の姿勢制御ユニットを示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の種抜きユニットを示すもので、図4Aは種抜きユニットを示す側面図、図4Bは種抜きユニットを示す平面図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の台座を示すもので、図5Aは台座を示す平面図、図5Bは台座を示す側面図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の果実収容板と台座を装着した状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の打ち抜き部材を示すもので、図7Aは第1の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図、図7Bは第2の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図、図7Cは第3の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図、図7Dは第4の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図、図7Eは第5の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図、図7Fは第6の実施の形態例にかかる打ち抜き部材を示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の姿勢制御ユニットにおいて果実の姿勢を整える状態を説明する説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の種抜きユニットにおける打ち抜き位置に台座及び果実収容板を移動させた状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の種抜きユニットにおける種を打ち抜いた状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の種抜きユニットにおいて果実から種を除去する状態を説明する説明図である。 本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置の姿勢制御ユニットの変形例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態例にかかる果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法を図1〜図12を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.果実の種抜き装置の構成例
まず、果実の種抜き装置の構成例(以下、「本例」という)について、図1を参照して説明する。
図1は、果実の種抜き装置を示す概略構成図である。
図1に示す装置は、ジャム、ジュースやトッピング等に用いるために果実から種を除去する装置であり、特に果実としてアセロラの種を除去する装置である。アセロラの果実10は、ヘタ10dと、ヘタ10dと反対側の底部10cが平らになった扁平状となっている(図12A参照)。また、アセロラの果実10は、果肉10aの中に3つの種からなる種群10bを有している。
図1に示すように、果実の種抜き装置1は、姿勢制御ユニット2と、種抜きユニット3と、果実10を収容する果実収容板4とを有している。姿勢制御ユニット2は、果実10の姿勢を整えるユニットであり、種抜きユニット3は、果実10から種群10bを除去するユニットである。そして、果実10は、果実収容板4に収容された状態で姿勢制御ユニット2から種抜きユニット3へ搬送される。
[果実収容板]
次に、図2A及び図2Bを参照して、果実収容板4の構成について説明する。
図2A及び図2Bは、果実収容板4を示す図である。
図2A及び図2Bに示すように、果実収容板4は、略矩形をなす平板状に形成されている。果実収容板4には、複数の収容孔6と、4つの位置決め孔7が形成されている。図2Aに示すように、4つの位置決め孔7は、果実収容板4の四隅に形成されている。
収容孔6は、果実収容板4を一面4aから反対側の他面4bにかけて貫通する貫通孔である。この収容孔6は、果実収容板4の一面4aに開口する挿入口6aと、果実収容板4の他面4bに開口する露出口6bとを有している。挿入口6aの直径L1は、露出口6bの直径よりも大きく設定されている。そして、収容孔6は、挿入口6aから露出口6bにかけてその径が連続して小さくなるようなテーパ状に形成されている。
なお、本例では、挿入口6aの直径L1を31.6mmに設定し、露出口6bの直径L2を20.5mmに設定している。この挿入口6aの直径L1と露出口6bの直径L2は、上述したものに限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
収容孔6には、挿入口6aから果実(アセロラ)10が挿入される。そして、果実10は、収容孔6の壁面6cで支持され、かつ果実10の一部は、収容孔6における露出口6bから突出する(図8A参照)。なお、露出口6bの直径L2よりも小さい果実10は、露出口6bから落下する。これにより、果実10の選別を容易に行うことができる。
[姿勢制御ユニット]
次に、姿勢制御ユニット2の構成について図3を参照して説明する。
図3は、姿勢制御ユニット2を示す分解斜視図である。
図3に示すように、姿勢制御ユニット2は、果実収容板4を支持する支持部材11と、姿勢制御台12と、回転駆動する駆動部13と、回転カップリング14と、2つの回転ガイド15,15と、判別センサ16とを有している。この駆動部13と回転カップリング14によって本発明の駆動機構の一例が構成される。
姿勢制御台12は、略平板状に形成されている。姿勢制御台12の一面には、摺擦面12aが設けられている。摺擦面12aは、果実収容板4の他面4bに対向する。そして、摺擦面12aは、収容孔6に収容されて露出口6bから突出する果実10の一部に接触する。
姿勢制御台12としては、例えば、樹脂板やステンレス板等が挙げられる。これらの摺擦面12aは、摩擦係数を高めたものの方が好ましく、例えば、姿勢制御台12にパンチング加工を施して小径の孔を複数設けたり、エンボス加工を施したりするものが挙げられる。
また、姿勢制御台12における摺擦面12aの反対側の背面12bには、回転軸17と、2つのガイドピン18,18が設けられている。回転軸17は、背面12bの略中心に配置されており、2つのガイドピン18,18は、背面12bの四隅における互いに向き合う2つの隅に配置されている。回転軸17は、回転カップリング14に設けた支持穴14aに回転可能に嵌め込まれている。
回転カップリング14は、姿勢制御台12と駆動部13を継ぐものである。この回転カップリング14は、駆動部13の回転を姿勢制御台12に伝達させる。そして、回転カップリング14の回転中心Q1から偏心した位置には、支持穴14aが設けられている。この支持穴14aには、姿勢制御台12の回転軸17が嵌め込まれる。また、回転カップリング14及び駆動部13の近傍には、2つの回転ガイド15が配置されている。
回転ガイド15は、略円柱状に形成されている。この回転ガイド15の軸方向の端面には、略円環状に開口するガイド溝15aが設けられている。ガイド溝15aには、姿勢制御台12に設けたガイドピン18が挿入される。そして、ガイドピン18は、ガイド溝15aに沿って摺動する。
そして、この姿勢制御ユニット2は、駆動部13が駆動すると、回転カップリング14が回転する。この回転カップリング14の支持穴14aには、姿勢制御台12の回転軸17が嵌め込まれている。上述したように、支持穴14aは、回転カップリング14の回転中心Q1から偏心した位置に設けられている。また、姿勢制御台12の2つのガイドピン18,18は、回転ガイド15,15のガイド溝15aに挿入されている。そのため、姿勢制御台12は、回転カップリング14の回転中心Q1の周りを周回するように回転する。すなわち、姿勢制御台12は、摺擦面12aと平行をなし、かつ互いに直交する第1の方向X1と第2の方向Y1への変位が連続的に変化する。
この姿勢制御台12における円軌道の運動の直径は、収容孔6の露出口6bの直径L2と略等しく、あるいは小さく設定されており、例えば6mm〜15mmの範囲に設定されている。
姿勢制御台12が略円軌道に運動することで、摺擦面12aによって収容孔6に収容された果実10を擦り、果実10のヘタ10dの向きを、後述する種抜きユニット3の打ち抜き部材41が移動する方向である鉛直方向に向けて、その姿勢を整える(図8A〜図8F参照)。また、果実10のヘタ10dは、鉛直方向の上方を向いていることが好ましい。なお、姿勢制御ユニット2によって行われる果実10の姿勢制御の詳細な説明は、後述する。
このように本例の姿勢制御ユニット2によれば、一つの駆動部13だけで摺擦面12aと平行をなし、かつ互いに直交する2つの方向(第1の方向X1及び第2の方向Y1)へ姿勢制御台12を動かすことができる。すなわち、姿勢制御台12を第1の方向X1へ可動させる機構と第2の方向Y1へ可動させる機構をそれぞれ独立して有するユニットよりも機構を簡略化でき、部品点数を削減することができる。
なお、本例では、果実収容板4を支持部材11で支持して姿勢制御台12を動かし、果実10と摺擦面12aを擦る例を説明したが、これに限定されるものではなく、姿勢制御台12を固定し、果実収容板4を動かして果実10と摺擦面12aを擦ってもよい。
また、姿勢制御台12の上方には、判別センサ16が設けられている。判別センサ16は、果実収容板4に収容された果実10を撮影することで果実10のヘタ10dの向きを判別するものである。この判別センサ16は、果実10におけるヘタ10dと皮の色の違いを識別することで、ヘタ10dの向きを判別する。
[種抜きユニット]
次に、種抜きユニット3の構成について図4A〜図7Fを参照して説明する。
図4A及び図4Bは、種抜きユニット3を示す概略構成図である。
図4A及び図4Bに示すように、種抜きユニット3は、搬入搬出台21と、種抜き台22と、ガイドレール23と、果実収容板4が装着される台座24と、種抜き部25とを有している。
搬入搬出台21と種抜き台22は、略平板状に形成されている。また、図4Bに示すように、種抜き台22には、略矩形状に開口した開口部22aが形成されている。図4Aに示すように、搬入搬出台21及び種抜き台22は、脚部材26によって支持されている。搬入搬出台21と種抜き台22は、互いの上面を略水平に接続される。そして、搬入搬出台21において果実収容板4を搬入または搬出し、種抜き台22において果実収容板4に収容された果実10の種群10bを打ち抜く。
以下、種抜きユニット3において果実収容板4を搬入または搬出する位置を搬入搬出位置A1とし、果実収容板4に収容された果実10の種群10bを打ち抜く位置を打ち抜き位置B1とする。また、搬入搬出台21と種抜き台22が並ぶ方向を投入方向X2とする。
搬入搬出台21には、一対の投入ガイド板27が設けられている。一対の投入ガイド板27は、略L次状の部材により形成されている。一対の投入ガイド板27は、搬入搬出台21の上面において投入方向X2と直交する方向に所定の間隔を開けて配置されている。また、一対の投入ガイド板27における長手方向は、投入方向X2と平行をなしている。
また、搬入搬出台21から種抜き台22にかけて一対のガイドレール23が設置されている。一対のガイドレール23は、搬入搬出台21では一対の投入ガイド板27の間に配置され、種抜き台22では開口部22aにおける投入方向X2と直交する方向の両側に配置されている。そして、一対のガイドレール23は、投入方向X2に沿って配置されている。この一対のガイドレール23には、後述する台座24が摺動可能に支持される。
また、種抜き台22には、3つの位置決めブロック28が設けられている。3つの位置決めブロック28は、開口部22aを囲むようにして、種抜き台22の上面における搬入搬出台21と接続する一辺を除く3つの辺に設けられている。そして、この位置決めブロック28に台座24に装着され、かつ打ち抜き位置B1に投入された果実収容板4が当接することで、打ち抜き位置B1における果実収容板4の位置決めが行われる。
[台座]
図5A及び図5Bは、台座24を示す説明図、図6は台座24に果実収容板4を装着した状態を示す側面図である。
図5A及び図5Bに示すように、台座24は、本体部31と、本体部31に設けられた把持部32と、2つの位置決めピン33とを有している。本体部31は、略平板状に形成されている。本体部31には、複数の種排出孔34が形成されている。
図6に示すように、複数の種排出孔34は、台座24に果実収容板4を装着した際、果実収容板4の収容孔6と対応する位置に設けられている。図5A及び図6に示すように、種排出孔34の直径L3は、果実10の種群10bの大きさに合わせて設定されており、果実10の種群10bの大きさよりも若干大きく設定されている。また、種排出孔34の直径L3は、収容孔6の露出口6bの直径よりも小さく設定されている。種排出孔34の直径L3は、例えば、14mm〜16mmの範囲に設定される。
また、本体部31の四隅における二つの対角には、それぞれ略円錐形状の位置決めピン33が設けられている。図6に示すように、台座24に果実収容板4を装着した際、位置決めピン33は、果実収容板4に設けた位置決め孔7に挿入される。これにより、台座24に対する果実収容板4の位置決めが行われ、収容孔6と種排出孔34が略同心円上に配置される。
さらに、台座24には位置決めピン33を2つ設けたのに対し、果実収容板4には四隅全てに位置決め孔7を形成している。これにより、果実収容板4の向きを考慮することなく、果実収容板4を台座24に装着し、かつ台座24に対する果実収容板4の位置決めを行うことができ、作業効率の向上を図ることが可能となる。
また、本体部31には、使用者が掴み操作する把持部32が設けられている。これにより、台座24をガイドレール23に沿って投入方向X2へ摺動させることができる(図9A参照)。
なお、本体部31の材質としては、金属や樹脂を用いることができる。また、本体部31は、後述するように、種群10bの真下にある果肉10fを種排出孔34の角部によって切り分ける必要がある(図11B参照)。そのため、本体部31の材質としては、比較的硬質な金属を用いることが好ましい。さらに、種排出孔34における果実10が載置される面側の角部に対しては、面取りを施さないことが好ましい。
[種抜き部]
また、図4A及び図4Bに戻って示すように、種抜き台22には、種抜き部25が設けられている。種抜き部25は、4本のガイド軸36と、昇降駆動部37と、固定台38と、昇降ブロック39と、打ち抜き部材41と、打ち抜きガイド板42とを有している。
図4Bに示すように、4本のガイド軸36は、種抜き台22に設けた開口部22aを囲むように種抜き台22の四隅に配置されている。図4Aに示すように、4本のガイド軸36における軸方向の一端部には、固定台38が固定されている。この固定台38には、昇降駆動部37が設けられている。昇降駆動部37としては、例えばエアシリンダーが用いられる。
また、4本のガイド軸36における軸方向の他側には、種抜き台22と鉛直方向に所定の間隔を開けて打ち抜きガイド板42が固定されている。この打ち抜きガイド板42は、略平板状に形成されており、複数の挿通孔42aが設けられている。複数の挿通孔42aには、後述する打ち抜き部材41が挿通する。さらに、固定台38と打ち抜きガイド板42の間には、昇降ブロック39が設けられている。
昇降ブロック39は、軸受け40を介して4本のガイド軸36に昇降可能に支持されている。昇降駆動部37が駆動すると、昇降ブロック39は、4本のガイド軸36の軸方向に沿って昇降移動する。また、昇降ブロック39における打ち抜きガイド板42と対向する一面には、複数の固定部材44が設けられている。
複数の固定部材44には、それぞれ打ち抜き部材41が固定されている。この打ち抜き部材41は、種抜き台22の開口部22aの鉛直方向の上方に配置されている。また、台座24をスライドさせて果実収容板4を打ち抜き位置B1へ移動させた際、打ち抜き部材41の鉛直方向の下方には、果実収容板4の複数の収容孔6が配置される(図9B参照)。
[打ち抜き部材]
図7Aは、打ち抜き部材の第1の実施の形態例を示す説明図である。
図7Aに示すように、打ち抜き部材41は、略円柱状の種抜き部43から構成されている。種抜き部43の直径L4は、果実10の種群10bの大きさよりも若干小さく設定されており、種排出孔34の直径L3よりも小さく設定されている。また、種抜き部43の軸方向における果実10と接触する側の端面43aは、略平面に形成されている。また、端面43aには、略円柱状に凹んだ凹部43bが設けられている。凹部43bは、種抜き部43の軸方向における端面43aと反対方向に向けて凹んでいる。そして、この打ち抜き部材41は、種抜き部43の端面43aによって果実10から種群10bを押し出す。
図7B〜図7Fは、打ち抜き部材の他の実施の形態例を示す説明図である。
図7Bに示す打ち抜き部材51は、種抜き部53の端面53aに略円錐状に凹んだ凹部53bが設けられている。また、図7Cに示す打ち抜き部材61は、図7Aに示す打ち抜き部材41と同様に、種抜き部63の端面63aに略円柱状に凹んだ凹部63bが設けられている。また、凹部63bにおける端面63aと反対側の角部には、曲面状に面取りが施されている。
図7Dに示す打ち抜き部材71の種抜き部73は、略円柱状に形成された棒状の部材である。そして、種抜き部73の先端の端面73aには、図7A〜図7Cに示す打ち抜き部材41〜61のように凹部43b〜63bを設けていない。
図7Eに示す打ち抜き部材81は、種抜き部83の軸方向の先端に鋭利な刃部83aを設けたものである。なお、アセロラのように種が柔らかい果実の場合、図7Eに示す打ち抜き部材81では、先端に設けた鋭利な刃部83aによって種に傷を付け、果肉内に破片が残るおそれがある。そのため、アセロラのように種が柔らかい果実の場合では、図7A〜図7Dに示す打ち抜き部材41〜71のように、先端に平らな端面43a〜73aを有するものが好ましい。
また、図7Fに示す打ち抜き部材91は、略円柱状の種抜き部93と、2つの切断刃94とを有している。種抜き部93の端面93aには、凹部93bが設けられている。また、種抜き部93の側面には、2つの切断刃94が設けられている。2つの切断刃94は、種抜き部93の周方向に略等間隔に配置されている。なお、この図7Fに示す打ち抜き部材91では、切断刃94を2つ設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、切断刃94を3つ又は4つ以上設け、3つ又は4つ以上の切断刃94を種抜き部93の周方向に略等間隔に配置してもよい。
切断刃94は、種群10bを除去した果実10を2つに切断するものである。これにより、種群10bの除去と果実10の切断を一つの工程で同時に行うことができる。また、果実10を2つに切断することで、果実10内に残る異物の検査を容易に行うことができる。
なお、端面93aから切断刃94までの距離T1は、果実10における種群10bの長さよりも長く設定されている。これにより、果実から種群10bを除去する際に切断刃94が種群10bに触れて、種群10bを傷つけることを防ぐことができる。
2.果実の種抜き方法
次に上述した構成を有する果実の種抜き装置1を用いた種抜き方法について図1〜図11Fを参照して説明する。
図8A〜図8Fは、姿勢制御ユニット2における果実10の姿勢を整える状態を示す説明図である。
まず、図8Aに示すように、果実収容板4における収容孔6の挿入口6aから果実10を挿入し、収容孔6内に果実10を配置する。このとき、収容孔6の露出口6bの直径L2よりも小さい果実10は、露出口6bから落下するため、果実10の選別も行われる。また、収容孔6に収容された果実10の一部は、露出口6bから果実収容板4の外側へ突出する。
図3に示すように、収容孔6に果実10を収容した果実収容板4を支持部材11で支持する。なお、予め支持部材11で支持された果実収容板4の収容孔6に果実10を配置してもよい。
次に、図8B及び図8Cに示すように、果実収容板4の他面4bと姿勢制御台12の摺擦面12aを対向させ、かつ接近させる。これにより、図8Dに示すように、果実収容板4の他面4bと姿勢制御台12の摺擦面12aが接触する。また、収容孔6の露出口6bから突出する果実10の一部は、摺擦面12aに接触すると共に姿勢制御台12によって収容孔6内に押し込まれる。
ここで、収容孔6は、テーパ状に形成されている。そのため、姿勢制御台12によって収容孔6内へ押し込まれた果実10は、収容孔6の傾斜する壁面6cに沿って揺動する。さらに、アセロラは、ヘタ10dと、10dと反対側の底部10cが平らになっている。また、姿勢制御台12は、略平板状に形成されているため、果実10が姿勢制御台12に引っ掛かり、傾くことを抑制することができる。これにより、収容孔6に対する傾きが小さい果実10は、ヘタ10dまたはヘタ10dの反対側の底部10cを上方に向けて安定した状態となる。
次に、図3に示すように、姿勢制御ユニット2の駆動部13を駆動させて、回転カップリング14を回転させる。姿勢制御台12の回転軸17は、回転カップリング14の回転中心Q1から偏心した位置に設けた支持穴14aに嵌め込まれており、姿勢制御台12の2つのガイドピン18は、回転ガイド15によって支持されている。そのため、姿勢制御台12は、回転カップリング14の回転中心Q1を中心に周回する。すなわち、姿勢制御台12は、小さな円を描くように、果実収容板4の他面4bと略平行に回る。
そのため、図8D及び図8Eに示すように、露出口6bから突出していた果実10の一部は、摺擦面12aによって擦られ、収容孔6内で揺動する。ここで、姿勢制御台12における回転カップリング14の回転中心Q1を中心に周回する回転の直径が、露出口6bの直径L2よりも大きい場合、果実10が収容孔6内で大きく暴れる。そのため、一旦ヘタ10dまたは底部10cが上方を向いた果実10が再び裏返るおそれがある。
これに対し、本例では、姿勢制御台12における回転カップリング14の回転中心Q1を中心に周回する回転の直径は、露出口6bの直径L2よりも小さく設定されている。
これにより、図8Fに示すように、収容孔6に対して大きく傾いて収容された果実10が収容孔6内で大きく暴れることなく、ヘタ10dまたは底部10cが上方を向き、種群10bの上下の中心線が鉛直方向に沿って安定した状態となる。さらに、一旦正しい姿勢になった果実10が再び裏返ることを防ぐことができる。このように、果実10に対して姿勢制御台12という別の部材で外力を加えることで、果実10に姿勢を確実に正しい向きに整えることができる。
また、上述したように、姿勢制御台12が略平板状に形成されており、果実10が姿勢制御台12に引っ掛かるおそれがない。そのため、果実10の姿勢を整える作業を効率よく行うことができる。
さらに、収容孔6は、挿入口6aから露出口6bに掛けてその径が連続して小さくなるようなテーパ状に形成されている。そのため、果実10は、摺擦面12aに擦られることにより、収容孔6の壁面6cに沿って回転する。
その結果、果実10を収容孔6の中心に果実10を寄せることができる。その結果、種群10bを除去する際、果実10の中心と打ち抜き部材41の中心を一致させることができ、スムーズに果実10から種群10bを打ち抜くことが可能となる。
また、図3に示すように、姿勢制御ユニット2には、果実10の向きを判別する判別センサ16が設けられている。この判別センサ16は、姿勢制御台12が回転している時、常に果実10の状態を監視してもよく、あるいは姿勢制御台12が回転を開始する時と、回転が終了した時に果実10の状態を監視してもよい。そして、判別センサ16においてヘタ10dが正常な向きを向いていない果実10を発見した場合は、再び駆動部13を駆動させて姿勢制御台12を回転させる。これにより、果実10の姿勢制御工程が終了する。
なお、本例では、果実収容板4の他面4bと姿勢制御台12の摺擦面12aを対向させ、かつ接近させた例を説明したが、これに限定されるものではなく、果実収容板4を姿勢制御台12の摺擦面12aに載置してもよい。
また、姿勢制御台12の摺擦面12aと果実10を擦ることで、果実10のヘタ10dの向きを整える例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、果実10を収容した果実収容板4の下方に姿勢制御台12を配置した後に、人の手で果実10の姿勢を整えてもよい。
次に、果実10の姿勢制御工程が終了すると、果実10が収容された果実収容板4を図1に示すように、種抜きユニット3へ搬送する。そして、図4A及び図4Bに示すように、果実収容板4を搬入搬出位置A1に配置された台座24に装着する。すなわち、果実収容板4の位置決め孔7に台座24の位置決めピン33を挿入する。これにより、台座24に設けた種排出孔34と果実収容板4の収容孔6が同心円上に配置される。
図9A及び図9Bは、台座24及び果実収容板4を打ち抜き位置B1へ移動させた状態を示す説明図である。
搬送工程が終了すると、把持部32を操作し、台座24をガイドレール23に沿って摺動させて、台座24及び果実収容板4を打ち抜き位置B1へ移動させる。そして、図9A及び図9Bに示すように、果実収容板4の側面を3つの位置決めブロック28に当接させる。これにより、果実収容板4における水平方向の位置決めが行われる。
このとき、果実収容板4の鉛直方向の下方には、開口部22aが臨み、果実収容板4の鉛直方向の上方には、種抜き部25が臨む。また、複数の収容孔6の鉛直方向の上方には、複数の打ち抜き部材41が対向する。
なお、本例では、搬入搬出位置A1から打ち抜き位置B1へ台座24を人の手でスライドさせたが、これに限定されるものではなく、エアシリンダーやリニアモータ等その他各種の駆動部を用いて台座24をスライドさせてもよい。
図10は、昇降ブロックを下降させた状態を示す説明図である。
次に、図10に示すように、昇降駆動部37が駆動すると、昇降ブロック39が4本のガイド軸36に沿って下降する。そして、昇降ブロック39に固定された打ち抜き部材41も下降して果実収容板4の収容孔6、台座24の種排出孔34及び種抜き台22の開口部22aを貫通する。これにより、果実収容板4の収容孔6に収容された果実10の種群10bは、打ち抜き部材41によって打ち抜かれる。
このとき、打ち抜き部材41は、打ち抜きガイド板42の挿通孔42aを挿通する。そのため、打ち抜き部材41は、打ち抜きガイド板42によって水平方向の移動が規制される。これにより、打ち抜き部材41がぶれることなく、収容孔6に収容された果実10の中心に対して真っ直ぐに打ち抜き部材41を下降させることができる。
図11A〜図11Fは、打ち抜き部材41によって果実10から種群10bが除去される状態を示す説明図である。
図11Aに示すように、打ち抜き部材41が下降すると、種抜き部43の端面43aが果実10に接触する。そして、種抜き部43における端面43aの角部が、果実10の皮を切断し、果肉10aに食い込む。また、端面43aには、凹部43bを設けている。この凹部43bの角部も果肉10aに食い込むことにより、果実10が種抜き部43から滑ることを防ぐことができ、種抜き部43を果実10の略中心に打ち込むことができる。
ここで、種抜き部43の直径L4は、種群10bよりも小さく設定されている。そのため、図11Bに示すように、打ち抜き部材41がさらに下降すると、種抜き部43の端面43aは、種群10bを鉛直方向の下方に押し出す。このとき、種群10bの真下にある果肉10fは、種排出孔34の角部によって切られる。さらに、種排出孔34の直径L3は、露出口6bの直径よりも小さく設定されている。そのため、この種排出孔34の直径と露出口6bの直径との差で形成される台座24の平面で、果実10の周囲を支えることができる。
また、図11C及び図11Dに示すように、種群10bの真上にある果肉10eは、種抜き部43の凹部43b内にその一部が入り込む。これにより、果実10が滑り、種抜き部43から種群10bが逃げることを防止することができる。そのため、打ち抜き部材としては、図7Dに示す凹部を有さない打ち抜き部材71よりも図7A〜図7Cに示す凹部43b、53b、63bを有する打ち抜き部材41、51,61のほうが好ましい。
さらに種抜き部43が下降すると、種群10bは、種抜き部43と共に果実収容板4及び台座24の下方に押し出される。果肉10aは、上述したように、種排出孔34の直径と露出口6bの直径との差で形成される台座24の平面で支えられている。その結果、打ち抜き部材41が種群10bを打ち抜いた際、果肉10aが種群10bと共に種排出孔34から落下することを防ぐことができる。したがって、収容孔6には、種抜き部43が貫通し、かつ種群10bが除去された円環状の果肉10aが残る。
種抜き部43が所定の位置まで下降すると、昇降駆動部37を駆動させて昇降ブロック39及び打ち抜き部材41を上昇させる。そして、図11Eに示すように、種抜き部43が上昇すると、この種抜き部43と共に種群10bが除去された果肉10aが上昇する。種抜き部43がさらに上昇すると、種抜き部43に付着した果肉10aは、打ち抜きガイド板42に当接する。
図11Fに示すように、種抜き部43がさらに上昇すると、種抜き部43に付着した果肉10aは、打ち抜きガイド板42によって掻き落とされ、果実収容板4の収容孔6内に戻る。これにより、種群10bの除去工程が終了する。
次に、種群10bの除去工程が終了すると、図4A及び図4Bに示すように、台座24を打ち抜き位置B1から搬入搬出位置A1へスライドさせる。そして、台座24から果実収容板4を取り外す。次に、果実収容板4を傾けたり、収容孔6にエアーを吹き付けたりして、収容孔6から果実10を取り出す。これにより、本例の果実の種抜き装置1を用いた種抜き作業が完了する。
3.姿勢制御ユニットの変形例
次に、図12を参照して果実の種抜き装置における姿勢制御ユニットの変形例について説明する。
図12は、姿勢制御ユニットの変形例を示す説明図である。
上述したように、アセロラの果実10は、3つの種(種群)を有している。この種群10bは、ヘタ10dから反対側に向けて先細り形状のいわゆる矢尻のような形をしている。そのため、ヘタ10d側から打ち抜き部材41を当接させると、スムーズに種群を押し出すことができるが、ヘタ10dと反対側の底部10cから打ち抜き部材41を当接させると、果肉10a内で種群が崩れ、種の欠片が果実内に残留するおそれがある。
ここで、アセロラの果実10をヘタ10dが鉛直方向の上を向いた状態とヘタ10dが鉛直方向の下を向いた状態で、種群10bを除去した場合を比較すると、ヘタ10dが下を向いた状態では、800個中129個に種の欠片が果肉に残っていた。これに対し、ヘタ10dが上を向いた状態では、800個中11個に種の欠片が果肉に残っていた。すなわち、ヘタ10dが下を向いた状態では、種の欠片の残存率は平均16.1%であるのに対し、ヘタ10dが上を向いた状態では、1.4%となる。これにより、種の欠片を果実内に残さずに除去するためには、ヘタ10dが上を向いた状態で除去工程を行うことが好ましいことが分かる。
図12に示す姿勢制御ユニットの変形例は、果実10を自動的に反転させてヘタ10dを所望の向きに向かせるものである。この図12に示す変形例が上述した姿勢制御ユニット2と異なる点は、姿勢制御台と反転機構の構成である。そのため、ここでは、姿勢制御台と反転機構について説明し、姿勢制御ユニット2と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図12Aに示すように、姿勢制御台12Aには、果実収容板4に設けた収容孔6と対応する箇所に、通気孔12cAを設けている。図12Bに示すように、この通気孔12cAは、果実収容板4を摺擦面12aAに対向させた際、露出口6bの半径方向の中心Q2から偏心した位置に形成されている。
また、図12Aに示すように、通気孔12cAの下方には、エアノズル101が配置されている。このエアノズル101は、圧縮空気を供給する不図示の送風機に接続されている。そして、通気孔12cAからは、果実収容板4の収容孔6に向けて圧縮空気が噴出される。この通気孔12cA、エアノズル101及び送風機によって反転機構を構成する。
図12Bに示すように、通気孔12cAは、露出口6bの中心Q2から偏心した位置に設けられている。この通気孔12cAは、姿勢制御台12Aが略円軌道に運動する際、露出口6bの中心Q2の周りを周回する。また、通気孔12cAの下方に配置されたエアノズル101も、姿勢制御台12Aと同期して移動する。
通気孔12cAから噴出された圧縮空気は、収容孔6に収容された果実10の端部に吹き付けられる。そして、端部に圧縮空気が吹き付けられた果実10は、端部が浮き上がり不安定な状態となる。また、果実10は、姿勢制御台12Aによって擦られているため、反転する。これにより、自動的に果実10の向きを反転させることができる。
なお、姿勢制御台12Aを回転させた状態で、0.1MPaの圧縮空気を0.5秒間噴射したところ、ヘタ10dが下を向いている果実10のうち54%の果実10を反転させることができた。なお、圧縮空気の圧力、及び噴射時間は、上述したものに限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
また、判別センサ16によって果実10の向きを判別し、ヘタ10dが下を向いている果実10にのみ圧縮空気を吹き付けるように制御してもよい。
さらに、この変形例では、果実10の下方から圧縮空気を吹き付けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、果実10の上方、すなわち収容孔6の挿入口6a側から果実10に圧縮空気を吹き付けてもよい。また、反転機構としては、圧縮空気を噴出する送風機及びエアノズルに限定されるものではなく、例えば、姿勢制御工程を行っている果実10に対して外力を加えて一時的に果実10の向きを不安定な状態にするものであればよい。
なお、圧縮空気を吹き付けずに、姿勢制御台12で果実10を擦るだけでも果実10を反転させることは、可能である。より確実に果実10を反転させるためには、図12A及び図12Bに示す反転機構を設けることが好ましい。
以上、果実の種抜き装置の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施の形態例では、姿勢制御ユニット2から種抜きユニット3へ果実収容板4を人の手で搬送した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、果実収容板4をベルトコンベアや搬送ロボット等で自動的に姿勢制御ユニット2から種抜きユニット3へ搬送してもよい。
また、上述した実施の形態例では、果実収容板4を姿勢制御ユニット2及び種抜きユニット3へ移動させる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、果実収容板4を固定し、この果実収容板4に台座24を装着してもよく、すなわち果実収容板4に対して姿勢制御ユニット2や種抜きユニット3が移動するようにしてもよい。また、果実収容板4、姿勢制御ユニット2及び種抜きユニット3をそれぞれ移動可能に構成してもよい。
1…果実の種抜き装置、 2…姿勢制御ユニット、 3…種抜きユニット、 4…果実収容板、 4a…一面、 4b…他面、 6…収容孔、 6a…挿入口、 6b…露出口、 6c…壁面、 7…位置決め孔、 10…果実、 10a…果肉、 10b…種群(種)、 10c…底部、 10d…ヘタ、 11…支持部材、 12,12A…姿勢制御台、 12a…摺擦面、 12cA…通気孔、 13…駆動部、 14…回転カップリング、 15…回転ガイド、 16…判別センサ、 21…搬入搬出台、 22…種抜き台、 22a…開口部、 23…ガイドレール、 24…台座、 25…種抜き部、 28…位置決めブロック、 31…本体部、 32…把持部、 33…位置決めピン、 34…種排出孔、 36…ガイド軸、 37…昇降駆動部、 39…昇降ブロック、 41、51,61,71,81,91…打ち抜き部材、 42…打ち抜きガイド板、 42a…挿通孔、 43,53,63,73,83,93…種抜き部、 43a,53a,63a,73a,93a…端面、 43b,53b,63b,83b,93b…凹部、 94…切断刃、 101…エアノズル、 A1…搬入搬出位置、 B1…打ち抜き位置、 Q1…回転中心、 X1…第1の方向、 X2…投入方向、 Y2…第2の方向
本発明は、アセロラやサクランボ等をジャム、ジュースやトッピング用等に加工する際に果実から種を除去する果実の種抜き装置、果実の種抜き方法関し、特にアセロラの種を除去する装置及び方法に関するものである。
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、効率よく果実の姿勢を整えることができる果実の種抜き装置及び果実の種抜き方法提供することにある。

Claims (10)

  1. 果実を挿入する挿入口と、前記挿入口の反対側に設けられ、かつ挿入された前記果実の一部が突出する露出口を有する収容孔が形成された果実収容板と、
    前記果実収容板における前記露出口側の一面と対向し、前記収容孔に収容されて前記露出口から突出する前記果実の一部と接触する摺擦面を有する姿勢制御台と、
    前記果実収容板と相対的に脱着可能に装着され、前記果実の種が排出される種排出孔を有する台座と、
    前記台座に装着された前記果実収容板の前記収容孔に収容された前記果実の種を押し出す打ち抜き部材と、
    を備えた果実の種抜き装置。
  2. 前記姿勢制御台は、前記摺擦面によって前記果実を擦る
    請求項1に記載の果実の種抜き装置。
  3. 前記果実の姿勢を整える際に、前記果実収容板と前記姿勢制御台を相対的に移動させる駆動機構を設け、
    前記駆動機構は、前記果実収容板または前記姿勢制御台を前記摺擦面と平行をなし、かつ互いに直交する2つの方向への変位を連続的に変化させる
    請求項1又は2に記載の果実の種抜き装置。
  4. 前記果実収容板または前記姿勢制御台の移動範囲は、前記露出口の直径よりも小さく設定される
    請求項3に記載の果実の種抜き装置。
  5. 前記打ち抜き部材は、略円柱状に形成された種抜き部を有し、
    前記種抜き部における前記果実と接触する端面は、少なくとも一部が略平面に形成されている
    請求項1〜4のいずれかに記載の果実の種抜き装置。
  6. 前記端面には、前記種抜き部の軸方向における前記端面と反対側へ凹んだ凹部が設けられている
    請求項5に記載の果実の種抜き装置。
  7. 前記果実の姿勢を整える際に、前記収容孔に収容された前記果実を反転させる反転機構を設けた
    請求項1〜6のいずれかに記載の果実の種抜き装置。
  8. 前記反転機構は、前記収容孔に収容された前記果実の端部に圧縮空気を吹き付ける送風機及びエアノズルからなる
    請求項7に記載の果実の種抜き装置。
  9. 果実収容板に設けられた収容孔に果実を収容する工程と、
    前記果実収容板における前記果実の一部が突出する露出口側の一面を姿勢制御台に対向させ、前記収容孔に収容されて前記収容孔の露出口から突出する前記果実の一部と姿勢制御台の摺擦面を接触させる工程と、
    前記収容孔において前記果実の姿勢が整えられた前記果実収容板を台座と相対的に装着し、前記果実の種を打ち抜き部材によって押し出す工程と、
    を含む果実の種抜き方法。
  10. 請求項1〜8に記載された果実の種抜き装置または請求項9に記載された果実の種抜き方法によって種抜きされた果実。
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