JPWO2014034734A1 - 核物質探知装置及び核物質探知方法 - Google Patents

核物質探知装置及び核物質探知方法 Download PDF

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Abstract

本発明の核物質探知装置(1)は、コンテナに対して照射する中性子を発生させる中性子源(10)と、この中性子源から照射させた一次中性子及び核物質(4)の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を検出可能な検出部(20)と、この検出部が中性子を検出して得たデータに基づいて炉雑音解析処理を行う処理部(30)とを備えている。中性子源(10)は、パルス状に中性子を発生させる。処理部(30)は、検出部が中性子を検出して得た時系列データから、中性子源がパルス状に発生させた中性子の発生時間を含む時間領域のデータを除いたデータに基づいて、炉雑音解析処理を行う。本発明によると、コンテナ(3)に隠蔽されている核物質(4)を探知できる。

Description

本発明は、コンテナ等に隠蔽されている可能性のある核物質を探知する装置及び方法に関する。
世界各国でウラン235やプルトニウム239等の核物質(特定核物質)を用いたテロリズムの危険性が高まっている。そのため、アメリカのメガポートイニシアティブ等では、このようなテロリズムを未然に防ぐために、コンテナ等に隠蔽された核物質を探知する技術の開発が必要とされている。
しかし、核物質が隠蔽されていると疑われるコンテナに対して、例えば可搬式のような簡単な装置により非破壊検査を行うことができ、しかも、その信頼性が高い技術は、現在、存在していない。
例えば、核物質を探知するために、X線等の強力な放射線をコンテナに照射し、このコンテナ内の核物質の核反応により発生する中性子やガンマ線を測定する手段が考えられるが、この場合、強力な放射線を発生させるために大型の加速器が必要となり、可搬式の装置として実用化させることは極めて困難である。
なお、特許文献1には、中性子を用いた小型で簡便な検査・分析装置として、核融合反応により発生させた中性子を、試料(材料)に照射し、中性子散乱、中性子ラジオグラフィ、中性子即発ガンマ線分析、中性子放射化分析又は中性子反射表面分析を用いて、試料の検査・分析を行う装置が開示されている。
特開2003−315289号公報
特許文献1に記載の装置では、中性子源が発生させた中性子から特定波長の中性子を取り出し、この取り出した特定波長の中性子を試料に照射し、この試料から散乱した中性子を検出する手法が採用されている。
しかし、この手法によりコンテナ等に隠蔽されている可能性のある核物質を探知することは、原理的に不可能であり、核物質探知装置として実用化することはできない。
そこで、本発明は、核物質の検知能力が高く、実用可能な核物質検知装置及び核物質検知方法を提供することを目的とする。
本発明は、対象物内の核物質を探知する核物質探知装置であって、前記対象物に対して照射する中性子を発生させる中性子源と、前記中性子源から照射させた一次中性子及び核物質の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を検出可能な検出部と、前記検出部が中性子を検出して得たデータに基づいて炉雑音解析処理を行う処理部とを備え、前記中性子源は、パルス状に中性子を発生させ、前記処理部は、前記検出部が中性子を検出して得た時系列データから、前記中性子源がパルス状に発生させた中性子の発生時間を含む時間領域のデータを除いたデータに基づいて、前記炉雑音解析処理を行うことを特徴とする。
検出部により検出される中性子には、中性子源から照射させた一次中性子と、核物質が対象物内に隠蔽されている場合にその核物質の核分裂反応により発生する二次中性子とが含まれる。そして、核物質を探知するためには二次中性子を検出する必要があるが、一次中性子の影響により(つまり、一次中性子がバックグランドとなり)二次中性子の検出が困難となる。
そこで、本発明によれば、中性子源からパルス状に中性子(一次中性子)を発生させ、検出部が中性子を検出して得た時系列データから、一次中性子の影響が大きいと推測される時間領域のデータを除いて、炉雑音解析処理が行われる。このため、核物質の探知能力を高めることができ、実用可能な核物質探知装置を得ることが可能となる。
また、前記処理部は、前記時系列データを生成すると共に、この時系列データから、前記時間領域のデータを除いたデータを抽出し、抽出したこのデータに基づいて前記炉雑音解析処理を行って雑音成分を求めるのが好ましい。
この場合、中性子源がパルス状に発生させた一次中性子の影響が大きい時間領域のデータを、時系列データから除き、一次中性子の影響の少ない時間領域のデータを抽出することができる。そして、この抽出した時間領域のデータに基づいて炉雑音解析処理を行って、雑音成分(Y値)を求めることができる。
また、前記処理部は、前記中性子源がパルス状に発生させる中性子の発生開始タイミングから、当該中性子の前記発生時間の500〜5000倍の時間経過後までのタイミングを前記時間領域として、この時間領域のデータを、前記時系列データから除くのが好ましい。
この場合、中性子源がパルス状に発生させた一次中性子の影響を効果的に除くことができ、また、時系列データから除くデータを少なくして炉雑音解析処理における統計誤差を小さくすることが可能となる。
また、前記中性子源は、2つの重水素を反応させる核融合反応を用いて中性子を発生させるのが好ましい。
2つの重水素を反応させる核融合反応(以下、DD核融合反応ともいう)は、重水素と三重水素とを反応させる核融合反応(以下、DT核融合反応ともいう)に比べて、中性子の発生量が劣るが、前記のとおり、核物質の探知能力を高めることができることから、中性子源にDD核融合反応を用いたとしても、隠蔽されている核物質の探知が可能となる。そして、DD核融合反応では、三重水素を使わないことから、装置として安全であり、また、装置の取り扱いが容易となる。
また、前記中性子源と前記検出部との内の少なくとも一方は、路面に対して移動する移動体に搭載されているのが好ましい。
中性子源を移動体に搭載させるためには、中性子源を小型化する必要がある。前記のとおり、核物質の探知能力を高めることができることから、多くの中性子を発生させるために大型の中性子源ではなく、小型の中性子源でもよい。このため、中性子源の移動体への搭載が可能となる。また、核物質の探知能力を高めることができることから、検出部を小型化することができ、検出部の移動体への搭載が可能となる。
なお、移動体としては、トラック等の荷台を有する自動車とすることができ、この荷台に中性子源と検出部との内の少なくとも一方が搭載される。
また、移動体は一つであり、この移動体に中性子源と検出部との双方が搭載されていてもよく、または、移動体は二つであり、中性子源と検出部とを移動体それぞれに分けて搭載してもよい。
また、前記中性子源から前記対象物へ向かう方向と、前記対象物から前記検出部へと向かう方向とは、交差する関係にあるのが好ましい。
この場合、中性子源から対象物へ向かう方向に照射された中性子が、直接的に検出部に対して照射されるのを防ぐことが可能となる。
また、前記中性子源は、2つの重水素を反応させる核融合反応を用いて中性子を発生させる構成であり、前記検出部は、中性子をそのエネルギーと共に検出する機能を有し、前記処理部は、前記核融合反応により発生し前記検出部に到達する中性子が有する最大エネルギーよりも高いエネルギーを有する中性子が、前記検出部により検出された中性子に含まれていることを求める機能を有しているのが好ましい。
この場合、中性子源から、2つの重水素を反応させる核融合反応(DD核融合反応)を用いて中性子を発生させると、検出部に到達する一次中性子の最大エネルギーは、ある値(2.45MeV)となる。これに対して、探知しようとする核物質から発生する二次中性子には、前記ある値(2.45MeV)よりもエネルギーが高い中性子が多く含まれる。このため、DD核融合反応により発生する中性子が有する最大エネルギーよりも高いエネルギーを有する中性子を、検出対象とすることで、一次中性子がバックグランドとならず、前記最大エネルギーよりもエネルギーが高い中性子が検出された場合に、核物質が存在していると判断することが可能となる。
また、前記炉雑音解析処理による核物質の探知(第一の探知処理)と、前記最大エネルギーよりもエネルギーが高い中性子の検出に基づく核物質の探知(第二の探知処理)と、を並行して行うことが可能となり、一方の探知処理が他方の探知処理のバックアップとして機能し、また、他方の探知処理が一方の探知処理のバックアップとして機能し、核物質の探知の信頼性が向上する。
また、本発明は、対象物内の核物質を探知する核物質探知方法であって、前記対象物に対してパルス状に中性子を照射し、照射した一次中性子及び核物質の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を検出し、この検出して得たデータに基づいて炉雑音解析処理を行い、前記炉雑音解析処理を、中性子を検出して得た時系列データから、前記パルス状に発生させた中性子の発生時間を含む時間領域のデータを除いたデータに基づいて行うことを特徴とする。
本発明によれば、前記核物質探知装置と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の核物質探知装置及び核物質探知方法により核物質を探知するために用いられる技術は、前記特許文献1に記載の、中性子散乱、中性子ラジオグラフィ、中性子即発ガンマ線分析、中性子放射化分析及び中性子反射表面分析による技術ではなく、中性子照射によって起こる核分裂反応により発生した中性子を計測する技術である。
本発明によれば、中性子を検出して得た時系列データから、パルス状に発生させた一次中性子の影響が大きいと推測される時間領域のデータを除いて、炉雑音解析処理が行われる。つまり、一次中性子の影響を軽減させたデータに基づく処理が可能となる。この結果、核物質の探知能力を高めることができ、実用可能な核物質探知装置及び核物質探知方法を得ることが可能となる。
本発明の核物質探知装置の実施の一形態を示す平面図である。 中性子源の機能を説明する説明図である。 処理部が生成するデータの説明図である。 処理部の機能を説明する説明図である。 処理部が生成するデータの説明図である。 実験装置の概略構成を示す説明図である。 処理部が統計処理して得たY値を示すグラフである。 中性子のエネルギーの説明図である。 中性子エネルギー計測のシミュレーションの計算体系を示す説明図である。 検出部において検出された中性子のエネルギースペクトルを示すグラフである。 核物質探知装置の変形例を示す平面図である。 核物質探知装置のさらに別の変形例を示す平面図である。 処理部が統計処理して得たY値を示すグラフである(複数の検出器の信号を用いた場合)。 DD核融合反応による中性子源から発生する中性子を液体シンチレータにより測定した際の波高分布を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔1. 核物質探知装置の全体構成〕
図1は、本発明の核物質探知装置1の実施の一形態を示す平面図である。この核物質探知装置1(以下、単に、探知装置1ともいう)は、検査の対象物であるコンテナ3内に隠蔽されている可能性のある核物質(特定核物質)4を、発生させた中性子を用いて探知する装置である。例えば、コンテナ3の流通経路の途中で、この探知装置1により、コンテナ3内に隠蔽されているウラン235又はプルトニウム239等の核物質4を探知する。図1では、探知を困難にするための遮蔽材(厚さ2cmの鉄)5で覆われた1kgのウラン235がコンテナ3内に隠蔽されている状況を示している。
本実施形態の探知装置1は、車載可能であり、かつ、万が一の事故時に放射能汚染の被害が小さい装置である。つまり、この探知装置1は、トラック等の自動車の荷台に搭載可能な小型であり、また、中性子を発生させる中性子源10を備えているが、この中性子源10は、2つの重水素を反応させる核融合反応(以下、DD核融合反応という)を用いて中性子を発生させる。
探知装置1は、コンテナ3に対して照射する中性子を発生させる中性子源10と、中性子を検出可能な検出部20と、この検出部20が中性子を検出して得たデータに基づいてデータ処理を行う処理部30とを備えている。さらに、探知装置1はコリメータ(遮蔽体)11を備えており、発生させた中性子をコンテナ3へ効率良く照射させる。
本実施形態では、中性子源10及びコリメータ11が一台の第一自動車(トラック)T1の荷台に搭載されており、検出部20及び処理部30が一台の第二自動車(トラック)T2の荷台に搭載されている。
自動車T1,T2は、コンテナ3に接近した位置で停止し、核物質4が隠蔽されている可能性のあるコンテナ3に中性子源10及び検出部20が隣接するようにしている。
そして、中性子源10から発生する中性子線による被ばくを避けるために半径約5mの範囲を立入禁止とした後、中性子源10を起動し、コンテナ3に対して中性子を照射しながら検出部20で中性子の計測を行う。コンテナ3内に隠蔽されている1kgのウラン235の存在を、約10分の検査時間で探知する。
図2は、中性子源10の機能を説明する説明図である。中性子源10は、DD核融合反応により、図2に示すように、所定時間ΔH毎にパルス状に中性子を発生させる。所定時間ΔHはパルス周期であり、この周期を50ミリ秒〜1秒に設定することができ(発生周期は20Hz〜1Hzとなる)、本実施形態では、100ミリ秒間隔で中性子を発生させる。中性子を発生させている時間ΔTpは、5〜50マイクロ秒に設定することができ、本実施形態では10マイクロ秒である。中性子の発生時間ΔTpは、中性子源10からの中性子の照射時間と一致する。なお、前記パルス状は、矩形波によるパルス状以外に、三角波等によるパルス状であってもよい。
中性子源10は、例えば直径数十cmの球体容器内に重水素ガスを充填してプラズマを発生させることにより、次の式(1)に示す核融合反応(DD核融合反応)を生起して中性子を発生させる。
(重水素)+(重水素) →He(0.82MeV)+n(2.45MeV) …(1)
なお、中性子源10を、重水素と三重水素とによる核融合反応(DT核融合反応)に基づく構成とする場合、同様の球体容器内に、重水素と三重水素の混合ガスを充填してプラズマを発生させる。これにより、次の式(2)に示す核融合反応を生起して中性子を発生させる。
(重水素)+(三重水素)→He(3.67MeV)+n(14.06MeV) …(2)
なお、式(1)(2)それぞれの右辺の括弧内は、核融合反応により発生する各粒子の運動エネルギーを表している。これらのエネルギーは、反応前後のエネルギー保存と運動量保存とにより決定され、式(1)のDD核融合反応では2.45MeVの単一エネルギーの中性子(式中では“n”)が発生し、式(2)のDT核融合反応では、14.06MeVの単一エネルギーの中性子(式中では“n”)が発生する。
検出部20は、中性子を検出可能であるが、この中性子には、中性子源10から照射された中性子(一次中性子という)、及び、コンテナ3内に核物質4が隠蔽されている場合には、この核物質4の核分裂反応により発生した中性子(二次中性子という)が含まれる。なお、核物質4では、一次中性子により核分裂反応が生じる他に、この核物質4が核分裂反応することで発生した二次中性子により核分裂反応が生じる場合がある。
検出部20は、複数の検出器が並べられて構成されており、この検出器としては、様々な型式のものを採用することが可能であり、また、検出部20は、複数種類の検出器を備えることができる。例えば、検出部20は、ヘリウム3検出器と、有機液体シンチレータとを備えている。なお、以下に説明する第一の探知処理のためには、検出部20は、ヘリウム3検出器を備えており、第二の探知処理のためには、検出部20は、有機液体シンチレータを備えている。
処理部30は、処理装置(CPU)、記憶装置、入出力装置などを有するコンピュータからなる。このコンピュータには、検出部20が検出して得たデータに基づいて核物質を探知するための処理を行うコンピュータプログラムがインストールされている。このコンピュータプログラムが実行されることにより、コンピュータが処理部30として機能し、後に説明する、検出部20の出力信号から所定のデータを生成する処理、炉雑音解析処理及び中性子エネルギー測定処理を行う。
〔2. 処理部30による処理〕
〔2.1 検出部20の出力信号から所定のデータを生成する処理〕
検出部20(ヘリウム3検出器)が検出する中性子には、核物質が核分裂反応することで発生する二次中性子だけではなく、中性子源10から照射された一次中性子も含まれる。検出部20は、このような中性子を検出すると、その検出信号を出力し、処理部30はこの検出信号を取得し、これを処理することで所定のデータを生成する。
図3は、処理部30が生成するデータの説明図である。図3の横軸は時間Tを示し、縦軸は検出部20が検出した中性子の検出結果を示している。具体的に説明すると、検出部20に二次中性子が届くと、検出部20は処理部30へ信号を出力する。つまり、処理部30は、一つの二次中性子が検出部20に届くことで、図3の矢印Aに示すカウントを一つ示す。図3に示す時刻Tp1〜Tp2までの中性子パルスの発生の1周期の間には、6つの二次中性子がカウントされている。
また、図3の矢印Bで示す曲線は、中性子源10から照射され検出部20に届いた一次中性子の計数率である。
図2に示すように、所定時間ΔH毎に中性子パルスが発生すると、この発生した中性子(一次中性子)は、例えばコンテナ3内の様々な物に当たり散乱したり吸収されたりし、その数が変化する。このため、検出部20に届く一次中性子の計数率の時間変化は、図3に示す時刻Tp1〜Tp2までのパルスの1周期毎に、矢印Bに示す曲線形状となる。
この曲線形状について説明する。中性子源10は所定時間ΔH毎に(周期10Hzで)中性子パルスを発生させている。図3において、中性子パルスの発生開始タイミング(発生開始時刻)をTpn(n=1,2,3・・・)とすると、時刻Tpn直後の時間帯で、検出部20に届いた中性子の数(計数率)にピークが発生する。また、このピークを過ぎると、中性子の数は指数関数的に減少する。そして、中性子源10から中性子パルスが繰り返し発生することにより、中性子の計数率を示す前記曲線形状は、図3に示すように連続する。以上より、処理部30は、検出部20が中性子(一次中性子及び二次中性子)を検出して出力した信号から、図3に示す時系列データD1(図3参照)を生成する。
さらに、処理部30は、図4に示すように、この時系列データD1から、中性子源10がパルス状に発生させた中性子の発生時間ΔTpを含む第一時間領域ΔAのデータを除いたデータを生成する。そして、このデータの一部を除く処理が行われた時系列データを、編集時系列データD2(図5参照)という。そして、処理部30は、この編集時系列データD2に基づいて、後に説明する炉雑音解析処理を行う。
処理部30は、中性子源10がパルス状に発生させる中性子の発生開始タイミングTpn(n=1,2,3・・・)から、この中性子の発生時間ΔTpの500〜5000倍の時間経過後までのタイミングを第一時間領域ΔAとして、この第一時間領域ΔAのデータを、時系列データD1から除く処理を行う。
本実施形態では、中性子の発生時間ΔTpが10マイクロ秒であり、その5000倍の50ミリ秒を第一時間領域ΔAとしている。
また、中性子源10による中性子パルスの1周期に含まれる時間領域は、図4に示すように、中性子パルスの発生時間ΔTpを含む第一時間領域ΔAと、その後の第二時間領域ΔBとからなる。中性子パルスの発生周期は10Hz(100ミリ秒間隔)であることから、第一時間領域ΔAが50ミリ秒である場合、第二時間領域ΔBはその残りの50ミリ秒となる。
そして、残された第二時間領域ΔBのデータを時系列順に並べたデータが、編集時系列データD2となる。つまり、編集時系列データD2(図5参照)は、第二時間領域Bのデータが連続するデータからなる。
以上より、図4と図5とに示すように、処理部30は、時系列データD1を生成すると共に、この時系列データD1から、中性子源10による中性子の発生周期毎に、第一時間領域ΔAのデータを除いた第二時間領域ΔBのデータを抽出し、抽出したこのデータ(編集時系列データD2)に基づいて、後述する炉雑音解析処理を行う。
これにより、処理部30は、一次中性子の計数率がある程度減少した後の第二時間帯ΔBの中性子の計数率の分布(中性子雑音)に基づいて処理を行うことになる。
なお、第一時間領域ΔAで検出部20において検出される中性子は、中性子源10からのパルス中性子照射の直後に発生する即発中性子が支配的であり、第二時間領域ΔBで検出部20において検出される中性子は、中性子源10からのパルス中性子照射に遅れて発生する遅発中性子が支配的である。このため、第二時間領域ΔBを、遅発領域ともいう。
〔2.2 炉雑音解析処理〕
処理部30は、図5に示す編集時系列データD2に基づいて炉雑音解析処理を行い、雑音成分(Y値)を求める。そして、処理部30は、この雑音成分(Y値)が所要の値(閾値)を超えているか否かの判定を行い、超えている場合に、コンテナ3内に核物質4が隠蔽されていると判定する。
雑音成分(Y値)は次の式(3)により求められる。
Y={(計数の分散)/(計数の平均)}−1 ・・・(3)
すなわち、最初の中性子パルスの発生開始から所要の時間(例えば5分間)検出部20において中性子の検出を行うことで生成された編集時系列データD2に関して、ある一定のゲート幅内の前記カウントを計数し、前記所要の時間におけるカウントの計数の平均及び計数の分散を求め、これら平均と分散とに基づいて炉雑音解析のY値と呼ばれる量(雑音成分)を求める。
そして、前記ゲート幅を変化させて上記と同様の処理を行う。この処理の結果、後の具体例において説明する、図7(A)(B)のグラフが得られる。なお、本実施形態では、中性子パルスの周期毎に、中性子パルス発生後、50ミリ秒経過後から100ミリ秒までの50ミリ秒分の第二時間領域ΔBのデータを一つのまとまりとして解析を行うことから、ゲート幅の最大値は50ミリ秒となる。
この探知装置1により核物質4を探知するために用いる技術は、中性子照射によって起こる核分裂反応により発生する中性子を計測する技術であることから、コンテナ3内に核物質4が隠蔽されていても、この核物質4では核分裂の連鎖反応を伴うことから、検出中性子はポアッソン分布からずれるため、その度合いであるY値を求めることにより、その核物質4の存在を調べることが可能となる。
〔2.3 炉雑音解析処理の具体例〕
時系列データD1及び編集時系列データD2の生成処理、並びに、炉雑音解析処理を含む中性子雑音計測の具体例について説明する。
図6は、この具体例のための実験装置の概略構成を示す説明図である。なお、この実験装置では、中性子源10として、DD核融合反応ではなく重水素と三重水素との核融合反応(以下、DT核融合反応ともいう)により中性子を発生させる構成としている。
トリチウムターゲット22に対して、パルス状に重水素イオンビームを入射し、DT核融合反応を生じさせることで中性子を発生させる。発生点であるトリチウムターゲット22での中性子発生率は、平均10個/秒となる。
この中性子源10によりパルス状に発生させた中性子を、高濃縮ウラン(核物質4)に照射しながら、4台のヘリウム3検出器21を備えている検出部20により、中性子を検出する。
ここでは、高濃縮ウラン(核物質4)の量が0.5kgの場合、0.25kgの場合、及び、高濃縮ウラン(核物質4)が存在していない場合の3つのケースについて、検出部20における中性子の検出実験を行った。検出部20による中性子の計数率の時系列データD1は、図3に示すようになり、この時系列データD1から、遅発中性子が支配的であり照射中性子パルスの影響が少ない第二時間領域(遅発領域)ΔBのデータを抽出する(図5参照)。そして、この第二時間領域ΔBのデータを抽出して時系列順に並べて得た編集時系列データD2を、処理部30により統計処理して、Y値と呼ばれる雑音成分を算出した。
図7(A)(B)は、処理部30が統計処理して得たY値を示すグラフである。図7(A)は、高濃縮ウラン(核物質4)の量が0.5kgの場合(矢印K1)と、その比較のために、高濃縮ウランを配置しない場合(矢印K0)とを示している。なお、横軸はゲート幅を示している。図7(B)は、高濃縮ウラン(核物質4)の量が0.25kgの場合(矢印K2)と、その比較のために、高濃縮ウランを配置しない場合(矢印K0)とを示している。
図7(A)(B)それぞれに示すように、Y値に関して、高濃縮ウラン(核物質4)の存在及びその量による違いが明確に表れている。
今回の実験条件によれば、0.25kgの高濃縮ウラン(核物質4)の存在を10分で探知することができる。このため、例えば図1に示す実施形態において核物質4であるウランの量が1kgであるとすると、この図1に示す実施形態のウランの量は、今回の実験のウランの量の4倍であり、中性子源10による中性子発生率は、実験と図1に示す実施形態とで同じ平均10個/秒であることから、図1に示す実施形態において、例えば4本のヘリウム3検出器21を備える検出部20を用いることで、この図1に示す実施形態の高濃縮ウランの存在を、十分に実用可能な時間で探知することが可能である。
なお、前記のとおり検出部20は4台のヘリウム3検出器21を備えているが、図7(A)(B)に示すグラフは、この4台のうちの1台の検出器21から得られた信号を統計処理して得たY値を示すグラフである。このように、1台の検出器21から得られた信号に基づいてY値を求めても良いが、複数台の検出器21から得られた信号に基づいてY値を求めるのがより好ましい。例えば、図13に示すグラフは、複数台の検出器21の全てから得られた信号を統計処理して得たY値を示している。図13に示すグラフは、高濃縮ウラン(核物質4)の量が0.5kgの場合(矢印K1)と、その比較のために、高濃縮ウランを配置しない場合(矢印K0)とのそれぞれに関して、処理部30が統計処理して得たY値を示している点で、図7(A)に示すグラフと同様である。しかし、図13に示すグラフは、検出部20が備えている9台の検出器21の全ての信号を統計処理して得たY値を示している。
図13の場合、図7(A)の場合と比較して、高濃度ウランの有無の差異がより明確に示されている。特に、図13と図7(A)とに示すグラフで横軸のスケールが異なっていることからも明らかなように、図13に示す場合の方が、より短時間で高濃度ウランの有無の差異が現れる。つまり、複数台の検出器21から得られた信号に基づいてY値を求めることで、高濃度ウランの有無をより明確にかつより短時間で検出することが可能となる。このように、検出部20に含まれる検出器21を増やし、これら検出器21からの信号を用いることによって、Y値として見られる高濃度ウランの有無の差異をより明確にすることができ、また、より短時間でその差異を判定することが可能となる。
〔2.4 炉雑音解析処理を含む中性子雑音計測を行う探知装置について〕
検出部20により検出される中性子には、中性子源10から照射された一次中性子と、核物質4がコンテナ3内に隠蔽されている場合にその核物質4の核分裂反応により発生する二次中性子とが含まれる。そして、核物質4の存在を探知するためには二次中性子を検出する必要があるが、一次中性子の影響により、二次中性子の検出が困難となることがある。つまり、一次中性子がバックグランドとなり、二次中性子の検出が困難となることがある。
しかし、本実施形態に係る探知装置1によれば、中性子源10からパルス状に中性子(一次中性子)を発生させ、検出部20が中性子を検出して得た時系列データD1から、一次中性子の影響が大きいと推測される第一時間領域ΔAのデータを除いて、炉雑音解析処理が行われる。つまり、処理部30では、一次中性子の影響を軽減させた編集時系列データD2に基づいて炉雑音解析処理が行われる。
このように、中性子源10がパルス状に発生させた一次中性子の影響が大きい第一時間領域ΔAのデータを、時系列データD1から除き、一次中性子の影響の少ない第二時間領域ΔBのデータを抽出し、この抽出した第二時間領域ΔBによる編集時系列データD2に基づいて炉雑音解析処理を行って、雑音成分(Y値)を求める。
この炉雑音解析処理によれば、核物質4の核分裂の連鎖反応を伴うことによる特有の傾向を捉えることができるため、バックグラウンドとなる照射中性子の存在下でも核物質4を探知することができる。つまり、このY値に関して核物質4の有無により違いが明確に表れることから、核物質4の探知能力を高めることができ、実用可能な核物質探知装置を得ることが可能となる。
また、前記実施形態(図4参照)のように、処理部30は、中性子源10による中性子パルスの発生開始タイミング(例えば時刻Tp1)から、この中性子の発生時間ΔTpの500〜5000倍の時間経過後までのタイミングを第一時間領域ΔAとして、この第一時間領域ΔAのデータを、時系列データD1から除いている。このため、中性子源10がパルス状に発生させた一次中性子の影響を効果的に除くことができ、また、時系列データD1から除くデータをできるだけ少なくして炉雑音解析処理における統計誤差を小さくすることが可能となる。
また、前記実験では、中性子源として、DT核融合反応を用いているが、図1に示す探知装置1では、中性子源10はDD核融合反応を用いている。DD核融合反応は、DT核融合反応に比べて、中性子の発生量が劣るが、前記のとおり、検出部20及び処理部30の機能により、核物質4の探知能力を高めることができることから、中性子源10にDD核融合反応を用いたとしても、隠蔽されている核物質4の探知が可能となる。そして、DD核融合反応では、三重水素を使わないことから、装置として安全であり、また、装置の取り扱いが容易となる。
特に、図1に示すように、中性子源10は自動車T1(路面に対して移動する移動体)に搭載されているが、DD核融合反応を用いていることから、万が一の事故が発生しても、放射能汚染の可能性が小さいクリーンな装置となる。
また、中性子源10をこのような自動車T1に搭載させるためには、中性子源10を小型化する必要があるが、本実施形態の探知装置1によれば、前記のとおり、核物質4の探知能力を高めることができることから、多くの中性子を発生させるための大型の中性子源ではなく、小型の中性子源でもよい。このため、中性子源10の自動車T1への搭載が可能となる。また、核物質4の探知能力を高めることができることから、検出器21は必要最小限で済み、検出部20全体を小型化することができ、検出部20の自動車T2への搭載が可能となる。
〔2.5 中性子エネルギー測定処理〕
図1に示す探知装置1では、前記のような炉雑音解析処理に基づく核物質4の探知の他に、中性子エネルギー測定に基づく核物質4の探知が可能である。
このために、中性子源10は、2つの重水素を反応させるDD核融合反応を用いて2.45MeVの中性子を発生させる。この中性子源10による中性子発生率は、平均10個/秒である。
そして、検出部20は、中性子をそのエネルギーと共に検出する機能を有している。例えば、検出部20は、有機液体シンチレータからなる検出器21を備えている。この検出器21からの検出信号に基づいて、処理部30は、中性子のエネルギースペクトルを求めることが可能となる。
前記式(2)に示すとおり、DT核融合反応を用いた場合には、14.06MeVの高いエネルギーを有する中性子が発生するため、減速材を用いてエネルギーを低下させても、最大で14.06MeVのエネルギーを有する中性子が存在する。そして、この中性子をコンテナ3に照射し、コンテナ3内に隠蔽されている核物質4において核分裂を誘発させ、この核分裂に伴って放出される中性子(二次中性子)を計測する場合、その平均エネルギーは約2MeVであり、14.06MeVより低い。
したがって、核物質4の核分裂によって発生した中性子(二次中性子)を計測する場合において、最初に照射した中性子(一次中性子)が検出部20で検出される可能性があり、この中性子(一次中性子)がバックグランドとなる。これは、DT核融合反応で発生する中性子のエネルギーが14.06MeVと高いため、原理的に発生するバックグランドである。
そこで、本実施形態では、前記式(1)に示したDD核融合反応を利用する。
DD核融合反応を用いることにより、中性子源10で発生して検出部20に到達する中性子の最大エネルギーは2.45MeVである。そして、探知しようとする核物質4が核分裂することで発生する二次中性子については、図8に示すように、2.45MeVよりも高い成分が全二次中性子の約30%を占める。このため、2.45MeVよりエネルギーが高い中性子を検出部20及び処理部30により検出する構成とすることにより、原理的に照射中性子がバックグラウンドとならない。
すなわち、図1に示す本実施形態に係る探知装置1の処理部30は、DD核融合反応により発生し検出部20に到達する中性子が有する最大エネルギー(つまり、2.45MeV)よりも高いエネルギーを有する中性子が、検出部20により検出された中性子に含まれていることを求める機能を有している。このように、中性子源10から中性子を照射した際に核物質4に誘起される核分裂反応で発生する二次中性子のうち、2.45MeVよりも高いエネルギーの成分を、処理部30は計測する。
以上より、DD核融合反応により発生する中性子が有する最大エネルギー(2.45MeV)よりも高いエネルギーを有する中性子を、検出する対象とすることで、一次中性子がバックグランドとならず、最大エネルギー(2.45MeV)よりもエネルギーが高い中性子が検出された場合に、処理部30は、核物質4が存在していると判断することが可能となる。つまり、DD核融合反応によれば、核物質4がコンテナ3内に存在していない場合は、2.45Mev以下の中性子しか、検出部20において検出されないはずである。これに対して、2.45Mev以上の中性子が検出されると、コンテナ3内に核物質4が存在していると判断することができる。
また、図1に示す探知装置1によれば、照射する中性子のエネルギーを選別する必要はなく、例えば、中性子波長選別装置及び中性子導管を不要とすることが可能であり、小型化に貢献することができる。
さらに、本実施形態の放電型核融合装置を中性子源10として用いることで、トラック等の自動車に搭載可能な小型とすることができ、また、必要な中性子強度を得ることができる。また、三重水素を使用しないため、公衆の放射能汚染の危険性も少なく、自動車等による移動式の探知装置に好適に用いることができる。
〔2.6 中性子エネルギー計測の具体例〕
図1の探知装置1による前記中性子エネルギー計測の具体例について説明する。図1に示す実施形態を想定し、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMCNPによる中性子エネルギー計測の数値シミュレーションを行った。計算体系を図9に示す。核データライブラリーにはJENDL3.3を使用している。1kgのウラン235を厚さ2cmの鉄の球形遮へい体の中心に置き、これを一般的な海運コンテナ(20’×8’×8’)内に設置した。
DD核融合反応による中性子源は2.45MeVの点線源であり、その周りに厚さ5cm、幅寸法(直径)130cmのポリエチレン性のコリメータを配置した。このシミュレーションでは中性子減速材を用いていない。図9に示す各機器の配置により、検出部における中性子エネルギースペクトルと、有機液体シンチレータの水素原子核と中性子との弾性散乱反応率を求めた。
この検出部において検出された中性子のエネルギースペクトルを図10に示す。ウラン235が存在していない場合を、四角の点で示しており、この図10に示すように、2.45MeV以上の中性子は存在しない。これに対して、ウラン235が存在している場合(三角の点)には誘起された核分裂反応に起因する2.45MeVを超える中性子エネルギースペクトルが明確に見られる。また、計算より求めた反応率の結果から、2.45MeV以上の中性子の計数率は56cpsとなった。
ここで、図14に示すグラフは、高濃度ウランが無い条件において、DD核融合反応による中性子源、及び検出器として有機液体シンチレータを用い、検出部20における中性子エネルギースペクトルを実験的に測定したものである。つまり、図14は、高濃度ウラン無しの条件によるバックグラウンド評価を示すものである。図14に示すグラフにおいて、各ドットは測定結果を示しており、実線LはDD核融合反応による中性子をシミュレートしたもの(2.45MeVの単色中性子が入射した際の計算値)を示している。すなわち、実線Lに及ばない高エネルギー領域(図14のグラフ中の横軸0.8以上の領域)が、関心のある2.45MeV以上の領域である。図14に示す結果は、DD核融合反応による中性子、及びそれ以外の放射線を含めた全計数率約1000cpsに対して、2.45MeV以上に現れたバックグラウンドとなる信号が約2cpsであることを意味している。
そして、図9に計算体系を示す前記数値シミュレーションにおいて、ウラン235から発生する二次中性子のうち、測定される全中性子の計数率は約200cpsである。そのうち照射中性子の最大エネルギーである2.45MeV以上の二次中性子の計数率は、約60cpsである。
以上より、ウランが無い条件での前記測定実験(図14参照)により、全計数率が約1000cpsと高い計数率であったとしてもバックグラウンド信号は約2cpsと非常に少なく、統計誤差を考慮しても、ウランが存在した場合にはこのバックグラウンド信号を上回ることが十分に期待できる。すなわち、図1に示した実施形態において、1kgのウラン235の存在を約10分の検査時間で探知することが可能である。
〔3. 炉雑音解析処理による核物質4の探知と、中性子エネルギー計測による核物質の探知とについて〕
本実施形態では、前記炉雑音解析処理による核物質4の探知(第一の探知処理)と、2.45MeVよりもエネルギーが高い中性子の検出に基づく核物質の探知(第二の探知処理)とを並行して行うことが可能である。この場合、一方の探知処理が他方の探知処理のバックアップとして機能し、また、他方の探知処理が一方の探知処理のバックアップとして機能し、核物質の探知の信頼性を向上させることができる。
すなわち、コンテナ3内に核物質4が隠蔽されている場合において、第一の探知処理では誤探知により核物質4の存在が否定されたとしても、第二の探知処理により、核物質の存在が肯定された場合、そのコンテナ3をさらに詳しく調べることにより、隠蔽されている核物質4を見逃すことなく、見つけ出すことが可能となる。
なお、これら第一の探知処理及び第二の探知処理の両方ではなく、いずれか一方を利用することで、従来技術の課題を解決して、実用可能な核物質探知装置に必要な性能が得られる。
つまり、第二の探知処理のみを行う機能を有する探知装置1は、以下のとおりである。
対象物(コンテナ3)内に隠蔽されている可能性のある核物質4を探知する核物質探知装置1であって、
前記対象物に対して照射する中性子を、2つの重水素を反応させる核融合反応を用いて発生させる中性子源10と、
前記中性子源10から照射された一次中性子及び核物質の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を、そのエネルギーと共に検出可能な検出部20と、
前記検出部20が中性子を検出して得たデータに基づいて処理を行う処理部30と、を備え、
前記処理部30は、前記核融合反応により発生し前記検出部20に到達する中性子が有する最大エネルギーよりも高いエネルギーを有する中性子が、前記検出部20により検出された中性子に含まれていることを求める処理を行うことを特徴とする核物質探知装置。
このような第二の探知処理のみを行う機能を有する探知装置1によれば、中性子源10から、2つの重水素を反応させる核融合反応(DD核融合反応)を用いて中性子を発生させると、検出部20に到達する一次中性子の最大エネルギーは、ある値(2.45MeV)となる。これに対して、探知しようとする核物質4から発生する二次中性子には、前記ある値(2.45MeV)よりもエネルギーが高い中性子が多く含まれる。このため、DD核融合反応により発生する中性子が有する最大エネルギーよりも高いエネルギーを有する中性子を、検出対象とすることで、一次中性子がバックグランドとならず、前記最大エネルギーよりもエネルギーが高い中性子が検出された場合に、核物質が存在していると判断することができる。
なお、中性子エネルギー計測による核物質の探知(第二の探知処理)の場合、中性子源10は中性子をパルス状に発生させてもよいが、パルス状ではなく、定常的に発生させてもよい。
〔4. 変形例〕
図1に示す実施形態では、中性子源10と検出部20との双方が自動車に搭載されている場合について説明したが、これ以外であってもよく、中性子源10と検出部20との内の少なくとも一方が、自動車に搭載されていればよい。また、自動車はトラック以外であってもよく、探知装置1の専用自動車であってもよい。さらに、中性子源10と検出部20との内の少なくとも一方を搭載し路面に対して移動する移動体として、自動車の場合を説明したが、自動車以外であってもよい。
また、前記実施形態(図1)では、自動車は二台であり、中性子源10と検出部20とを自動車T1,T2それぞれに分けて搭載する場合について説明したが、図11に示すように、自動車T(移動体)は一台であり、この自動車に中性子源10と検出部20との双方が搭載されていてもよい。なお、図11では、二つの検出部20が設けられており、これら検出部20は中性子源10を挟む配置としている。
また、図1に示す実施形態では、小型の中性子源10と中性子コリメータ11を搭載した第一自動車T1と、中性子雑音計測及びエネルギー中性子計測のための検出部20を搭載した第二自動車T2とが、コンテナ3を両側から挟み込むように位置して、停車している場合について説明した。この場合、中性子源10からコンテナ3へ向かう中性子の照射方向が、コンテナ3から検出部20へ向かう検出部20における核物質4からの中性子の検出方向に含まれている。
しかし、この実施形態よりも、中性子源10からコンテナ3へ向かう中性子の照射方向と、コンテナ3から検出部20へ向かう中性子の検出方向とは、交差する関係にあるのが好ましい。
例えば、図12に示すように、中性子源10は、立方体からなるコンテナ3の一面に対面する配置にあり、検出部20はこのコンテナ3の他面に対面する配置とするのが好ましい。この場合、中性子源10からコンテナ3へ向かう方向に照射された一次中性子が、直接的に検出部20に対して照射されるのを防ぐことが可能となり、検出部20における一次中性子の影響をより一層効果的に抑えることができる。
また、図11に示すように、一台の自動車Tとした場合、中性子源10からコンテナ3へ向かう中性子の照射方向と、コンテナ3から各検出部20へと向かう中性子の検出方向とは、V字形となり、これら方向は交差する。
さらに、中性子源10及び検出部20の配置は、図11及び図12に示す形態以外であってもよく、例えば、図示しないが、検出部20をコンテナ3の上に配置してもよい。
また、前記実施形態及び各変形例では、発生させた中性子のうち、特定の波長を取り出すための中性子波長選別装置、中性子を導くための中性子導管を用いていないことから、照射中性子はビーム状ではなく、広い範囲でコンテナ3に対して放射されることとなり、検査可能となる体積は大きくなり、実用可能な探知装置1となる。また、装置の小型化にも貢献することができる。
また、本発明の探知装置1は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。すなわち、今回開示した実施形態(上述の各変形例を含む。)はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
1:核物質探知装置
3:コンテナ(対象物)
4:核物質
T1:自動車(移動体)
T2:自動車(移動体)
10:中性子源
20:検出部
30:処理部
ΔTp:発生時間
ΔH:所定時間
D1:時系列データ
ΔA:第一時間領域
ΔB:第二時間領域

Claims (8)

  1. 対象物内の核物質を探知する核物質探知装置であって、
    前記対象物に対して照射する中性子を発生させる中性子源と、
    前記中性子源から照射させた一次中性子及び核物質の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を検出可能な検出部と、
    前記検出部が中性子を検出して得たデータに基づいて炉雑音解析処理を行う処理部と、を備え、
    前記中性子源は、パルス状に中性子を発生させ、
    前記処理部は、前記検出部が中性子を検出して得た時系列データから、前記中性子源がパルス状に発生させた中性子の発生時間を含む時間領域のデータを除いたデータに基づいて、前記炉雑音解析処理を行うことを特徴とする核物質探知装置。
  2. 前記処理部は、前記時系列データを生成すると共に、この時系列データから、前記時間領域のデータを除いたデータを抽出し、抽出したこのデータに基づいて前記炉雑音解析処理を行って雑音成分を求める請求項1に記載の核物質探知装置。
  3. 前記処理部は、前記中性子源がパルス状に発生させる中性子の発生開始タイミングから、当該中性子の前記発生時間の500〜5000倍の時間経過後までのタイミングを前記時間領域として、この時間領域のデータを、前記時系列データから除く請求項1又は2に記載の核物質探知装置。
  4. 前記中性子源は、2つの重水素を反応させる核融合反応を用いて中性子を発生させる請求項1〜3のいずれか一項に記載の核物質探知装置。
  5. 前記中性子源と前記検出部との内の少なくとも一方は、路面に対して移動する移動体に搭載されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の核物質探知装置。
  6. 前記中性子源から前記対象物へ向かう方向と、前記対象物から前記検出部へと向かう方向とは、交差する関係にある請求項1〜5のいずれか一項に記載の核物質探知装置。
  7. 前記中性子源は、2つの重水素を反応させる核融合反応を用いて中性子を発生させる構成であり、
    前記検出部は、中性子をそのエネルギーと共に検出する機能を有し、
    前記処理部は、前記核融合反応により発生し前記検出部に到達する中性子が有する最大エネルギーよりも高いエネルギーを有する中性子が、前記検出部により検出された中性子に含まれていることを求める機能を有している請求項1〜6のいずれか一項に記載の核物質探知装置。
  8. 対象物内の核物質を探知する核物質探知方法であって、
    前記対象物に対してパルス状に中性子を照射し、
    照射した一次中性子及び核物質の核分裂反応により発生した二次中性子を含む中性子を検出し、
    この検出して得たデータに基づいて炉雑音解析処理を行い、
    前記炉雑音解析処理を、中性子を検出して得た時系列データから、前記パルス状に発生させた中性子の発生時間を含む時間領域のデータを除いたデータに基づいて行うことを特徴とする核物質探知方法。
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