JPWO2014034251A1 - 磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスク - Google Patents

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Abstract

本発明の磁気ディスク用ガラス基板は、10nm間隔で主表面の傾斜のサンプルを取得した場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であることを特徴とする。

Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクに関する。
今日、パーソナルコンピュータ、あるいはDVD(Digital Versatile Disc)記録装置等には、データ記録のためにハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が内蔵されている。特に、ノート型パーソナルコンピュータ等の可搬性を前提とした機器に用いられるハードディスク装置では、ガラス基板に磁気記録層が設けられた磁気ディスクが用いられ、磁気ディスクの面上を僅かに浮上させた磁気ヘッドで磁気記録層に磁気記録情報が記録され、あるいは読み取られる。この磁気ディスクの基板として、金属基板(アルミニウム基板)等に比べて塑性変形し難い性質を持つことから、ガラス基板が好適に用いられる。
また、ハードディスク装置における記憶容量の増大の要請を受けて、磁気記録の高密度化が図られている。例えば、磁気記録層における磁化方向を基板の面に対して垂直方向にする垂直磁気記録方式を用いて、磁気記録情報エリア(記録ビット)の微細化が行われている。垂直磁気記録方式の磁気ディスクは、金属基板やガラス基板上に順に、例えば、付着層、軟磁性層(SUL:Soft Under Layer)、下地層、磁気記録層、保護層、潤滑層などが成膜されている。垂直磁気記録方式を採ることによって、1枚のディスク基板における記憶容量を増大させることができる。さらに、記憶容量の一層の増大化のために、磁気ヘッドの記録再生素子部をさらに突き出すことによって磁気記録層との距離を極めて短くして、情報の記録再生の精度をより高める(S/N比を向上させる)ことも行われている。なお、このような磁気ヘッドの記録再生素子部の制御はDFH(Dynamic Flying Height)制御機構と呼ばれ、この制御機構を搭載した磁気ヘッドはDFHヘッドと呼ばれている。このようなDFHヘッドと組み合わされてHDDに用いられる磁気ディスク用ガラス基板は、磁気ヘッドやそこからさらに突き出された記録再生素子部との衝突や接触を避けるために、基板の表面凹凸は極めて小さくなるように作製されている。
一方、磁気ディスク用ガラス基板の表面形状が、基板上に成膜した磁気記録層における磁性粒の特定の結晶面、例えばCo(002)面やRu(002)面の結晶配向分散(Δθ50;結晶の垂直方向からのずれ)に影響を及ぼすことが知られている。Δθ50は、X線回折装置でθ/2θの測定を行ない、磁気記録層の結晶面のピークトップから2θ値を測定し、2θを固定してθスキャンを行なった場合のピークの半値幅として算出される。この結晶配向分散Δθ50は、磁化容易軸の分散を示す指標であり、この値は小さいほど好ましい。Δθ50を改善する(ゼロに近付ける)ことによって、磁気特性を良好にし、信号対雑音比(SNR)を向上させることが可能となるため、記録密度を一層高めることが可能となる。
結晶配向分散(Δθ50)に関し、引用文献1には、磁気記録層の結晶配向分散(Δθ50)の向上およびSNR向上を目的として、表面粗さRaを基準にするのではなく、二乗平均平方根傾斜角の値を所定値以下(例えば5度以下、より好ましくは3度以下)とした磁気ディスク用ガラス基板が記載されている。
また、引用文献2には、表面粗さRaについてRa≦0.15nmを満たし、かつ平均傾斜角を2度以下とした磁気ディスク用ガラス基板が記載されている。この基板を採用することで、Δθ50を低減して媒体ノイズ(130Gbpsi相当のTMRヘッドを用いて825kbpiの線記録密度で評価)を低減できるとしている。なお、線記録密度が825kbpiである場合、記録ビット長(以下、線記録密度に基づく計算値を示す。)は30nm程度である。
特開2009−140584号 特開2008−293552号
ところで、本願発明者が、上述した各引用文献に記載されている通り、磁気ディスク用ガラス基板(以下、単に「基板」ともいう。)の主表面の表面粗さや、主表面の二乗平均平方根傾斜角(又は、平均傾斜角)の値を所定値以下とした基板を用いて磁気ディスクを作製したところ、主表面の表面粗さや、二乗平均平方根傾斜角の値を十分に小さくし、Δθ50を十分に小さくしたにも関わらず、高記録密度化された磁気ディスクに対して再生信号のSNRが必ずしも向上しない場合があることがわかった。つまり、基板の主表面の表面粗さや二乗平均平方根傾斜角の値がある程度まで低下するにつれて、その基板を基にして作製した磁気ディスクの再生信号のSNRは良好になっていくが、その程度よりもさらに主表面の表面粗さや二乗平均平方根傾斜角を低下させても磁気ディスクの再生信号のSNRは向上しない場合があることがわかった。
近年では、例えば600GB/P以上の高記録密度を達成するために、磁気ヘッドの記録再生素子部の突き出し量が増加し、磁気ディスクとの間の間隙が極めて小さくなった結果、従来以上の高記録密度による書き込みが可能となっている。今後、さらなる磁気ディスクの高記録密度化が進むと考えられており、高記録密度化された磁気ディスクからの再生信号のSNRの向上がさらに重要な要素になると考えられる。
そこで、本発明は、従来よりも高記録密度化された磁気ディスクの再生信号のSNRを向上させることができる磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクを提供することを目的とする。
本願発明者らは、主表面の表面粗さや主表面の二乗平均平方根傾斜角(又は、平均傾斜角)の値を十分に小さくしたにも関わらず、高記録密度化された磁気ディスクのSNRの向上が見られなかった原因について明らかにすべく、様々な基板の主表面の表面性状を詳細に調査した。その結果、主表面の表面粗さや主表面の二乗平均平方根傾斜角(又は、平均傾斜角)の値が同程度であっても磁気ディスクの再生信号のSNRが異なる場合があることが判明した。
そこで、様々な基板の表面形状について、主表面の傾斜角の平均値(二乗平均平方根傾斜角や平均傾斜角)ではなく、個々の傾斜の値に着目したところ、高記録密度化された磁気ディスクのSNRが相対的に低い傾向を示す基板の主表面については、所定値以上の微小間隔の傾斜の頻度が高いことがわかった。なお、傾斜とは、例えば、基板の主表面上の表面性状において、主表面上の所定の微小間隔の2点を採り上げた場合に、その2点における高さの変化量を微小間隔の長さで除した値である。
本願発明者らは、主表面の傾斜のバラツキによって大きな傾斜が部分的に存在する場合に磁気ディスクのSNRが向上しない理由について、以下のように考察している。
すなわち、基板の主表面に大きな傾斜が存在すると、その大きな傾斜が存在する基板上の位置の直上に成膜される磁気記録層の結晶配向方向が垂直方向から大きく傾き、あるいは結晶が適切にエピタキシャル成長せずに欠陥となると考えられるが、このような問題は、従来の記録ビット長(例えば、上述した30nm程度)の場合には再生ノイズとして顕在化しなかったと考えられる。この点について、図1を参照して説明する。図1は、記録ビット長が長い場合(C1)と、記録ビット長が短い場合(C2)とで、基板上に傾斜が大きい部位が存在する場合の影響を説明するための図である。図1のC1に示すように記録ビット長が長い場合には、基板上で大きな傾斜となっている位置の直上に、垂直方向から大きく傾き、あるいは欠陥となった磁性粒が存在する場合であっても、1つの記録ビット長に含まれる他の多くの磁性粒が正しい磁界を形成しているため、全体として正しい信号が読み出され、信号品質に影響を与えないと推定される。
一方、高記録密度化によって、図1のC2に示すように記録ビット長が短くなると、基板上で大きな傾斜となっている位置の直上に、垂直方向から大きく傾き、あるいは欠陥となった磁性粒が存在する場合、その磁性粒による影響が相対的に高くなり、その磁性粒を含む領域からの再生信号が正しくなくなる(つまり、ノイズとなる)可能性が高くなる。つまり、記録ビット長が短い場合には、基板の主表面に大きな傾斜が部分的に存在することに起因して磁気ディスクのSNRが向上しないと推定される。磁気ディスクのSNRが向上しないという問題は、例えば2000kbpi以上の線記録密度(例えば、凡そ12.70nm以下の記録ビット長)で記録されるようになったことで初めて顕在化したものであると考えられる。特に高記録密度化された磁気ディスクについては記録ビット長が極めて短くなるため、上記問題が顕著となる。
なお、本願発明者らは、高記録密度化された磁気ディスクの再生信号のSNRに差が生じた磁気ディスクのΔθ50について比較したが、顕著な差は見られなかった。SNRに影響を及ぼす大きな傾斜の基板上の部位が全体から見れば僅かであるため、Δθ50を算出する際にX線回折装置では検出されなかったものと考えられる。つまり、Δθ50はX線回折装置で観察されるピークの半値幅であるが、これは磁化容易軸のばらつきを示す一指標に過ぎず、例えば同じ半値幅であってもX線強度が低い領域でのθの拡がりの広狭に応じて磁化容易軸のばらつきが異なると考えられる。
本願発明者らは、基板の主表面に大きな傾斜が部分的に存在する場合に、従来再生ノイズとして顕在化しなかった理由としてさらに、付着層及びSULの合計膜厚(つまり、アモルファス層の膜厚)が大きかったためであると考えている。この点について、図2を参照して説明する。図2は、基板と磁気記録層の間の膜厚が厚い場合(C1)と、膜厚が薄い場合(C2)とで、基板上に傾斜が大きい部位が存在する場合の影響を説明するための図である。
従来は、スパッタリング等により成膜される付着層(例えば、CrTi)やSUL(例えば、FeCoTaZr)等のアモルファス金属層の合計膜厚が比較的大きい(例えば、50nm程度以上)ため、基板上に部分的に大きな傾斜となっている不整な部位が存在する場合であっても、成膜後にはその不整な部位がアモルファス金属の膜が基板上の不整な部位を整える(つまり、傾斜を低下させる)効果があり、それによって、磁気記録層における磁性粒の結晶の配向が良好なものになっていたと考えられる(図2のC1)。
しかしながら、近年、SUL自体の磁性に起因するノイズを低減する目的で、例えば30nm以下の程度にSULを薄膜化すること等が行われており、基板上の不整な部位の傾斜を低下させる効果が薄れてきている(図2のC2)。そのため、磁気ディスクのSNRが向上しないという上述した問題がより一層顕在化している。
本発明者らは上記考察に基づき、鋭意研究した結果、磁気ディスク用ガラス基板の主表面の表面性状において、所定の値以上の傾斜の頻度を制限することで上記課題を解決できることを見出し、発明を完成させるに至った。
より具体的には、本発明の第1の観点は、10nm間隔で主表面の傾斜のサンプルを取得した場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であることを特徴とする、磁気ディスク用ガラス基板である。
上記磁気ディスク用ガラス基板は、上記傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が10%以下であることが好ましい。
上記磁気ディスク用ガラス基板は、アモルファスガラスであることが好ましい。
上記磁気ディスク用ガラス基板は、ガラス転移温度が650℃以上のガラスからなることが好ましい。
上記磁気ディスク用ガラス基板は、前記主表面の算術平均粗さRaが0.15nm以下であることが好ましい。
本発明の第2の観点は、上記磁気ディスク用ガラス基板の表面に少なくとも磁気記録層が成膜されたことを特徴とする、磁気ディスクである。
本発明の第3の観点は、一対の平坦な主表面を有する磁気ディスク用ガラス基板において、前記主表面の上方に磁気記録層を成膜して磁気ディスクとした後、当該磁気記録層に対して2000kbpi以上の線記録密度で信号の書き込みを行ったときの再生信号の信号対雑音比が良好なレベルとなるように、10nm間隔で前記主表面の傾斜のサンプルを取得した場合の傾斜の二乗の平均値の最大値が決定され、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度の最大値が決定されていることを特徴とする。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクによれば、高記録密度化された磁気ディスクの再生信号のSNRを向上させることができる。
記録ビット長が長い場合と記録ビット長が短い場合とで、磁気ディスク用ガラス基板上に傾斜が大きい部位が存在する場合の影響を説明するための図。 基板と磁気記録層の間の膜厚が厚い場合と膜厚が薄い場合とで、基板上に傾斜が大きい部位が存在する場合の影響を説明するための図。 磁気ディスク用ガラス基板の主表面の傾斜の測定方法を説明するための図。 第1研磨処理で使用される研磨装置(両面研磨装置)の分解斜視図。 第1研磨処理で使用される研磨装置(両面研磨装置)の断面図。
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
[磁気ディスク用ガラス基板]
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。アモルファスのアルミノシリケートガラスとするとさらに好ましい。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の組成を限定するものではないが、本実施形態のガラス基板は好ましくは、酸化物基準に換算し、モル%表示で、SiOを50〜75%、Alを1〜15%、LiO、NaO及びKOから選択される少なくとも1種の成分を合計で5〜35%、MgO、CaO、SrO、BaO及びZnOから選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜20%、ならびにZrO、TiO、La、Y、Ta、Nb及びHfOから選択される少なくとも1種の成分を合計で0〜10%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスである。
また、本実施形態のガラス基板は好ましくは、質量%表示にて、SiOを57〜75%、Alを5〜20%、(ただし、SiOとAlの合計量が74%以上)、ZrO、HfO、Nb、Ta、La、YおよびTiOを合計で0%を超え、6%以下、LiOを1%を超え、9%以下、NaOを5〜18%(ただし、質量比LiO/NaOが0.5以下)、KOを0〜6%、MgOを0〜4%、CaOを0%を超え、5%以下(ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、SrO+BaOを0〜3%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスであってもよい。
また、本実施形態のガラス基板は、酸化物基準の質量%で、
SiO:45.60〜60%、
Al:7〜20%、
:1.00以上8%未満、
:0.50〜7%、
TiO:1〜15%、
ROの合計量:5〜35%(ただしRはZn及びMg)、であってもよい。
この場合、CaOの含有量が3.00%以下、BaOの含有量が4%以下であり、PbO、AsおよびSbおよびCl、NO、SO 、F成分を含有しないガラス組成(第2のガラス組成)を用いることも好ましい。このようなガラスに結晶化処理を施すことによって、主結晶相としてRAl、RTiO、(ただしRはZn、Mgから選択される1種類以上)から選ばれる一種以上を含有し、主結晶相の結晶粒径が0.5nm〜20nmの範囲であり、結晶化度が15%以下であり、比重が2.95以下である結晶化ガラスとすることができる。
すなわち、SiO:45.60〜60%、およびAl:7〜20%、およびB:1.00〜8%未満、およびP:0.50〜7%、およびTiO:1〜15%、およびROの合計量:5〜35%(ただしRはZn及びMg)の各成分を含有し、CaOの含有量が3.00%以下、BaOの含有量が4%以下であり、PbO成分、As成分およびSb成分およびCl、NO、SO2−、F成分を含有せず、主結晶相としてRAl、RTiO、(ただしRはZn、Mgから選択される1種類以上)から選ばれる一種以上を含有し、主結晶相の結晶粒径が0.5nm〜20nmの範囲であり、結晶化度が15%以下であり、比重が2.95以下であることを特徴とする結晶化ガラスであってもよい。
また、本実施形態で用いられるガラスの組成は、例えば、
SiO:35〜65モル%、
Al:5〜25モル%、
MgO:10〜40モル%、
TiO:5〜15モル%、である。
このとき、上記組成の合計が少なくとも92モル%以上であるガラス組成(第1のガラス組成)が好ましい。このようなガラスに結晶化処理を施すことによって、主結晶がエンスタタイト及び/又はその固溶体となる結晶化ガラスとすることができる。
本実施形態における磁気ディスク用ガラス基板は、円環状の薄板のガラス基板である。磁気ディスク用ガラス基板のサイズは問わないが、例えば、公称直径2.5インチの磁気ディスク用ガラス基板として好適である。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の主表面は、凡そ10nm間隔で傾斜のサンプルを取得した場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度は15%以下である。より好ましくは、傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度は10%以下である。主表面をこのような形状にすることで、主表面上において大きな傾斜が形成されている部位が極めて少なくなるため、磁気ディスク用ガラス基板上に形成される磁気記録層の結晶配向が主表面に対する垂直方向から大きく傾いたり、適切に結晶が成長しないということがほとんどない。
なお、ガラス基板の主表面の傾斜のばらつきを小さくしたことのみでは、本発明の課題を達成することができない。主表面の傾斜のばらつき(傾斜の分散等)を小さくすることで、主表面における大きな傾斜の頻度も小さくなる傾向はあるが、傾斜自体の分布は正規分布に従うとは限らないため、同程度の傾斜のばらつきの場合でも、大きな傾斜が含まれる頻度が大きく異なる場合が発生しうる。大きな傾斜が含まれる頻度が大きくなると、大きな傾斜が存在する部位の磁気信号がノイズとなる可能性がある。そこで、傾斜の二乗の平均値が所定値以下であることに加え、傾斜の二乗の値が一定量以上である頻度を低減させることで、主表面上で大きな傾斜が少ないガラス基板を得ることができる。
特に、高記録密度化された磁気ディスクについては記録ビット長が非常に短くなるが、その場合であっても、磁気ディスクの再生信号のSNRが良好となる。
磁気ディスク用ガラス基板(以下、単に「基板」という。)の主表面の傾斜の測定方法について説明する。主表面の傾斜を測定するに当たっては、AFM(原子力顕微鏡)を用いて行う。AFMによって観察されるデータは、基板の測定面(x-y平面)内で等間隔に並んだ高さZ(x,y)のデータである。
例えば、図3に示すように、基板の主表面上で1μm×1μmの測定領域を、x方向及びy方向にそれぞれ512個に分割した位置の高さZ(x,y)の値を測定し、凡そ10nm(より正確には9.76nm)間隔のZ(x,y)の値を基に、下記式1に基づいて二乗平均平方根傾斜Sdqを算出する。
本発明の「傾斜の二乗の平均値」は、二乗平均平方根傾斜Sdqの二乗をとった値である。
Figure 2014034251
一方、隣接するサンプリング位置の微小間隔(凡そ10nm)についての主表面の傾斜dqは、下記式2で表される。
本発明の「傾斜の二乗の値」は、傾斜dqの二乗をとった値である。
Figure 2014034251
なお、隣接するサンプリング位置の距離は、高記録密度化された磁気ディスクの記録ビット長に近いことが好ましい。記録ビット長に近い分解能で傾斜を測定することで、測定値と、磁気記録層の1記録ビットに含まれる磁性粒の結晶配向との間で相関がとりやすくなり、ひいては再生信号のSNRとの相関もとりやすくなる。例えば、サンプリング位置の間隔は、想定する記録ビット長(例えば2000kbpi以上の記録密度では、凡そ12.70nm以下)の半分〜2倍程度とすることが好ましい。
本発明において、例えば「傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下である」とは、主表面上で取得された傾斜の二乗の値のサンプルに対して、傾斜の二乗の値が0.004以上であるサンプルの数の比率(あるいは割合)が15%以下であることを意味する。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板は、凡そ10nmの間隔でサンプリングを行った場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であるため、このガラス基板を基に磁気ディスクを作製したときには、磁気ディスクのSNRが向上する。
なお、上述したように、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板をアモルファスガラスとすることは、主表面を高精度に平滑化することが可能となり、大きな角度の傾斜の頻度を低下させやすくする点からも好ましい。また、上述したアモルファスガラスを化学強化することで表層に圧縮応力層を形成し、磁気ディスク用ガラス基板の耐衝撃性を高めることができる。
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板は、結晶化ガラス(クリスタルガラス)であってもよい。結晶化ガラスとすることによって、ガラス基板の硬度を高めて耐衝撃性を高めることができる。
[磁気ディスク用ガラス基板の製造方法]
以下、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法について、処理毎に説明する。ただし、各処理の順番は適宜入れ替えてもよい。
(1)ガラス素板の成形および粗研削処理
例えばフロート法によって板状ガラスを形成した後、この板状ガラスから、磁気ディスク用ガラス基板の元となる所定形状のガラス素板が切り出される。フロート法の代わりに、例えば上型と下型を用いたプレス成形によってガラス素板を成形してもよい。なお、ガラス素板は、これらの方法に限らず、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の製造方法を用いて製造することもできる。
なお、ガラス素板の両主表面に対して、必要に応じて、遊離砥粒を用いた粗研削加工を行ってもよい。
(2)内孔形成処理
例えば円筒状のドリルを用いて、ガラス素板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス素板とする。
(3)形状加工処理
内孔形成処理の後、端部(外周端部及び内周端部)に面取り部を形成する形状加工処理が行われる。形状加工処理では、円環状のガラス素板の外周端部及び内周端部に対して、例えば、ダイヤモンド砥粒を用いた砥石等によって面取りが施され、面取り部が形成される。また、このとき同時に外径及び内径を調整してもよい。
(4)端面研磨処理
次に、円環状のガラス素板の端面研磨が行われる。
端面研磨では、ガラス素板の内周側の側壁面(端面)及び外周側の側壁面(端面)をブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウムや酸化ジルコニウム等の微粒子を遊離砥粒として含むスラリーが用いられる。端面研磨を行うことにより、ガラス素板の側壁面での塵等が付着した汚染、ダメージあるいはキズ等の損傷の除去を行うことにより、サーマルアスペリティの発生の防止や、ナトリウムやカリウム等のコロージョンの原因となるイオン析出の発生を防止することができる。
(5)精研削処理
精研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて円環状のガラス素板の主表面に対して研削加工を行う。研削による取り代は、例えば数μm〜100μm程度である。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間に円環状のガラス素板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラス素板と各定盤とを相対的に移動させることで、ガラス素板の両主表面を研削することができる。定盤としては、その表面にダイヤモンド等の砥粒が樹脂で固定された固定砥粒が貼り付けられているものを使用することができる。
(6)第1研磨(主表面研磨)処理
次に、研削されたガラス素板の主表面に第1研磨が施される。第1研磨による取り代は、例えば1μm〜50μm程度である。第1研磨は、固定砥粒による研削により主表面に残留したキズ、歪みの除去、うねり、微小うねりの調整を目的とする。第1研磨に用いる遊離砥粒として、例えば、スラリーに混濁させた酸化セリウム砥粒、あるいはジルコニア砥粒など(粒子サイズ:直径1〜2μm程度)が用いられる。
(6−1)研磨装置
第1研磨処理で使用される研磨装置について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、第1研磨処理で使用される研磨装置(両面研磨装置)の分解斜視図である。図5は、第1研磨処理で使用される研磨装置(両面研磨装置)の断面図である。なお、この研磨装置と同様の構成は、上述した研削処理に使用される研削装置においても適用できる。
図4に示すように、研磨装置は、上下一対の定盤、すなわち上定盤40および下定盤50を有している。上定盤40および下定盤50の間に円環状のガラス素板Gが狭持され、上定盤40または下定盤50のいずれか一方、または、双方を移動操作することにより、ガラス素板Gと各定盤とを相対的に移動させることで、このガラス素板Gの両主表面を研磨することができる。
図4及び図5を参照して研磨装置の構成をさらに具体的に説明する。
研磨装置において、下定盤50の上面および上定盤40の底面には、全体として円環形状の平板の研磨パッド10が取り付けられている。キャリア30は、外周部に設けられて太陽歯車61及び内歯車62に噛合する歯部31と、ガラス素板Gを収容し保持するための1または複数の孔部31とを有する。太陽歯車61、外縁に設けられた内歯車62および円板状のキャリア30は全体として、中心軸CTRを中心とする遊星歯車機構を構成する。円板状のキャリア30は、内周側で太陽歯車61に噛合し、かつ外周側で内歯車62に噛合するともに、ガラス素板G(ワーク)を1または複数を収容し保持する。下定盤50上では、キャリア30が遊星歯車として自転しながら公転し、ガラス素板Gと下定盤50とが相対的に移動させられる。例えば、太陽歯車61がCCW(反時計回り)の方向に回転すれば、キャリア30はCW(時計回り)の方向に回転し、内歯車62はCCWの方向に回転する。その結果、研磨パッド10とガラス素板Gの間に相対運動が生じる。同様にして、ガラス素板Gと上定盤40とを相対的に移動させてよい。
上記相対運動の動作中には、上定盤40がガラス素板Gに対して(つまり、鉛直方向に)所定の荷重で押圧され、ガラス素板Gに対して研磨パッド10が押圧される。また、図示しないポンプによって研磨液(スラリー)が、研磨液供給タンク71から1または複数の配管72を経由してガラス素板Gと研磨パッド10の間に供給される。この研磨液に含まれる研磨材によってガラス素板Gの主表面が研磨される。
なお、研磨パッドには、任意の材料を用いることができるが、ポリウレタンの樹脂ポリシャからなる研磨パッドを用いることが好ましい。
なお、この研磨装置では、ガラス素板Gに対する所望の研磨負荷を設定する目的で、ガラス素板Gに与えられる上定盤40の荷重が調整されることが好ましい。荷重は、高研磨速度達成の観点から50g/cm以上が好ましく、70g/cm以上がより好ましく、90g/cm以上がさらに好ましい。またスクラッチ低減及び品質安定化の観点から、研磨荷重は180g/cm以下が好ましく、160g/cm以下がより好ましく、140g/cm以下がさらに好ましい。すなわち、荷重は、50g/cm〜180g/cmが好ましく、70g/cm〜160g/cmがより好ましく、90g/cm〜140g/cmがさらに好ましい。
研磨加工時の研磨液の供給速度は、研磨パッド10、研磨液の組成及び濃度、ガラス素板Gの大きさによって異なるが、研磨速度を向上させる観点から500〜5000ml/分が好ましく、より好ましくは1000〜4500ml/分であり、さらに好ましくは1500〜4000ml/分である。研磨パッド10の回転数は10〜50rpmが好ましく、20〜40rpmがより好ましく、25〜35rpmがさらに好ましい。
第1研磨処理では、ガラス素板の主表面の表面凹凸について、粗さ(Ra)を0.5nm以下とし、かつマイクロウェービネス(MW-Rq)を0.5nm以下とするように研磨が行われる。ここで、マイクロウェービネスは、主表面の領域における波長帯域100〜500μmの粗さとして算出されるRMS(Rq)値で表すことができ、例えば、光学式の表面形状測定装置を用いて計測できる。
主表面の粗さは、JIS B0601:2001により規定される算術平均粗さRaで表され、例えば、AFMで計測できる。本願においては、1μm×1μm角の測定エリアにおいて、512×512ピクセルの解像度で測定したときの算術平均粗さRaを用いることができる。
(7)化学強化処理
次に、第1研磨後のガラス素板は化学強化される。
化学強化液として、例えば硝酸カリウムと硫酸ナトリウムの混合液等を用いることができる。
このように、ガラス素板を化学強化液に浸漬することによって、ガラス素板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化液中のイオン半径が相対的に大きいナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス素板が強化される。
(8)第2研磨処理
次に、化学強化されて十分に洗浄されたガラス素板に対して、第1研磨と同様の両面研磨装置を用いて、最終研磨が実施される。このとき、樹脂ポリシャは軟質ポリシャ(スウェード)の研磨パッド(例えば、アスカーC硬度で75の発泡ポリウレタン)が用いられる。研磨パッドの硬度は、アスカーC硬度で60〜90の範囲内とすることが好ましい。この第2研磨処理は、上述した第1研磨処理で得られた平坦な表面を維持しつつ、例えばガラス基板主表面の表面粗さをRaで0.15nm以下の平滑な鏡面に仕上げるための鏡面研磨加工である。研磨液としてはコロイダルシリカ(平均粒径(D50):10〜50nm)を分散したRO水とし、硫酸アルミニウムを所定の含有量で添加して溶かしたものを使用する。硫酸アルミニウムの濃度は、0.001〜1モル/Lとすると好ましい。なおここで、平均粒径(D50)とは、光散乱法により測定された粒度分布における粉体の集団の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%となる点の粒径を言い、例えば、粒子径・粒度分布測定装置で測定して得られる値である。
次いで、同じ両面研磨装置をそのまま用いてリンス処理を行う。リンス処理では、例えば、研磨パッドとガラス基板との間に供給する処理液をRO水とし、硫酸アルミニウムを適量で添加して溶かしたものを使用する。硫酸アルミニウムの濃度は上記と同様でよい。
上記リンス処理を終えたガラス基板を洗浄槽に浸漬して、超音波洗浄して乾燥することで、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。なお、酸性の洗浄液での洗浄では主表面が荒れてしまい、主表面の傾斜角のバラツキが悪化するため、中性もしくはアルカリ性の洗浄液を使用するのがよい。なお、中性またはアルカリ性の洗浄液を使用するとき、洗浄液のpHは6〜11の範囲内とすることが好ましい。また、pHが5以下の酸性の洗浄液は用いないことが好ましい。
第2研磨処理及びリンス処理、そして洗浄を経ることによって、主表面上での傾斜のバラツキが少なく、かつ大きい傾斜の頻度が少ない磁気ディスク用ガラス基板が得られる。すなわち、凡そ10nm間隔で傾斜のサンプルを取得した場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が10%以下となる磁気ディスク用ガラス基板が得られる。なお、主表面の傾斜の大きさについては、研磨時間、リンス時間、及び洗浄時間によって適宜調整することができる。
以上、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を処理毎に説明したが、処理の順序は、上述した順序に限られない。また、化学強化処理は、その用途あるいはガラス組成によっては、省いてもよい。
[磁気ディスク]
磁気ディスクは、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板上に磁気記録層を有する磁気記録媒体である。
磁気ディスクは、例えば、磁気ディスク用ガラス基板(以下、適宜「基板」という。)の主表面上に、その主表面に近いほうから順に、少なくとも付着層、下地層、磁気記録層、保護層、潤滑層が積層された構成を有する。
例えば基板を、真空引きを行った成膜装置内に導入し、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板主表面上に付着層から磁気記録層まで順次成膜する。付着層としては例えばCrTi、下地層としては例えばCrRuを用いることができる。磁気記録層としては、CoPt系合金を用いることができる。上記成膜後、例えばCVD法によりCを用いて保護層を成膜し、同一チャンバ内で、表面に窒素を導入する窒化処理を行うことにより、磁気記録媒体を形成することができる。その後、例えばPFPE(ポリフルオロポリエーテル)をディップコート法により保護層上に塗布することにより、潤滑層を形成することができる。
また、付着層と磁気記録層との間には、SUL(軟磁性層)、シード層、中間層などを、スパッタ法(DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法などを含む)、真空蒸着法などの公知の成膜方法を用いて形成してもよい。上記各層の詳細については、例えば特開2009−110626号公報段落[0027]〜[0032]を参照できる。
なお、前述のとおり、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板を用いることで、SULの膜厚が30nm以下であっても高いSNRを得ることができる。
なお、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の組成は、必須成分として、SiO、LiO、NaO、ならびに、MgO、CaO、SrOおよびBaOからなる群から選ばれる一種以上のアルカリ土類金属酸化物を含み、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するCaOの含有量のモル比(CaO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が0.20以下であって、ガラス転移温度が650℃以上であってもよい。このような組成の磁気ディスク用ガラス基板は、エネルギーアシスト磁気記録用磁気ディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板に好適である。
エネルギーアシスト磁気記録用磁気ディスクについては、高Ku磁性材料を用いて磁気記録層を形成することが好ましいと考えられている。例えば、磁気記録層はFe及び/又はCoと、Ptとの合金を主成分とする磁性材料を含むL10規則合金とすることができる。このような磁気記録層を得るには、基板の主表面に、Fe及び/又はCoと、Ptとの合金を主成分とする磁性材料を成膜した後、規則化させるためのアニール処理を行う。ここで、上記アニール処理は通常500℃超の高温で行われる。したがって、基板を構成するガラスが耐熱性に乏しいものであると、高温下で変形し平坦性が損なわれる。これに対し上記組成の基板は、優れた耐熱性(ガラス転移温度として650℃以上)を示すものであるため、アニール処理後も、高い平坦性を維持することができる。
なお、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板は、結晶化ガラスであってもよい。
結晶化処理により結晶化ガラスとする場合は、例えば以下のような処理を行えばよい。具体的には、例えば、複数のガラス基板のそれぞれのガラス基板間にディスク状のセッターと呼ばれる板を挟んで、加熱炉に入れて熱処理を行う。セッターはセラミックス製とすることができる。熱処理では、例えば核形成温度で所定時間保持し、その後結晶成長温度で所定時間保持することによりガラス基板を結晶化させる。核形成および結晶成長の温度や時間は、ガラス基板のガラス組成によって適宜設定すればよい。加熱後の冷却では、ガラス基板に歪みや撓みが発生しないように、徐冷速度を調整することが好ましい。
結晶化したガラス基板は、例えば、粉末X線回折法で得られた回折強度分布を用いて結晶化の有無を判定することができる。なお、結晶相の平均結晶粒径は10nm以下の結晶を析出させることがガラス基板の主表面の表面粗さを小さくする点で好ましい。
結晶化されたガラス(以降、結晶化ガラスという)は、非晶質のガラスを加熱することでガラス内部に結晶を析出させた構成の材料であり、非晶質のガラスとは区別され得る。
本実施形態においては、結晶化処理後のガラス基板のヤング率としては、100GPa以上、より好ましくは120GPa以上であることが好ましい。こうすることで、抗折強度や耐衝撃性が高いガラス基板とすることができる。前記結晶化処理後のガラス基板の抗折強度は、耐衝撃性を向上させる観点から7kgf以上であることが好ましく、特に8kgf以上であることが好ましい。こうすることで、10000rpm以上の高速回転のHDD(ハードディスクドライブ装置)向けとして好適な磁気ディスク用ガラス基板とすることができる。
[実施例、比較例]
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の効果を確認するために、製造した磁気ディスク用ガラス基板から2.5インチの磁気ディスクを作製した。作製した磁気ディスク用ガラス基板のガラスの組成1は、下記の通りである。
(ガラスの組成1)
質量%表示で、SiOを65.08%、Alを15.14%、LiOを3.61%、NaOを10.68%、KOを0.35%、MgOを0.99%、CaOを2.07%、ZrOを1.98%、Feを0.10%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスであり、ガラス転移温度が510℃である。
[実施例、比較例の磁気ディスク用ガラス基板の作製]
本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の各処理を順序通りに行った。
ここで、
(1)のガラス素板の成形は、プレス成形方法を用いた。粗研削では、アルミナ系遊離砥粒を用いた。
(4)の端面研磨では、酸化セリウムを遊離砥粒として用いて、研磨ブラシにより研磨した。
(5)の精研削では、ダイヤモンド砥粒をレジンボンドで固めた固定砥粒を定盤に貼り付けた研削装置を用いて研削した。
(6)の第1研磨では、図4及び図5の研磨装置を用いて60分間研磨した。平均粒径1μmの酸化セリウム砥粒、研磨パッドとして硬質ウレタンパッドを使用した。
(7)の化学強化では、化学強化液として硝酸カリウム(60重量%)と硝酸ナトリウム(40重量%)の混合液等を用い、化学強化液の温度を350℃とし、予め200℃に予熱されたガラス素板を化学強化液内に4時間浸漬させた。
(8)の第2研磨は、図4及び図5と同様の別の研磨装置を用いて行った。ポリシャを軟質ポリシャ(スウェード)の研磨パッド(アスカーC硬度で75の発泡ポリウレタン)を用いた。研磨液としてはコロイダルシリカ(平均粒径(D50):30nm)を分散したRO水とし、硫酸アルミニウムを0.01モル/Lの含有量で添加して溶かしたものを使用した。荷重100g/cm、研磨取代を5μmとした。次いで、同じ研磨装置をそのまま用いてリンス処理を行った。リンス処理では、研磨パッドとガラス基板との間に供給する処理液をRO水とし、硫酸アルミニウムを0.01モル/Lの含有量で添加して溶かしたものを使用した。荷重100g/cm、処理時間5分とした。上記リンス処理を終えたガラス基板を、中性洗剤、アルカリ性の洗浄液(pH:10以下)、純水、IPA、でそれぞれ満たした洗浄槽に浸漬して超音波洗浄し、その後IPA(蒸気乾燥)にて乾燥した。これにより、磁気ディスク用ガラス基板を得た。作製された磁気ディスク用ガラス基板は公称2.5インチサイズ(内径20mm、外径65mm、板厚0.635mm)の磁気ディスク用の基板である。
第2研磨における研磨時間及び洗浄時間によって主表面の傾斜を調整し、それによって、表1の実施例及び比較例の磁気ディスク用ガラス基板を得た。作製した磁気ディスク用ガラス基板の主表面の表面性状をAFMを用いて測定した。図3に関連付けて説明したように、作製した磁気ディスク用ガラス基板の主表面上の1μm×1μmの測定領域をx方向及びy方向にそれぞれ512個に分割した位置の高さを測定し、約10nm(正確には、1000/512*5=9.76nm)間隔での傾斜の二乗の平均値、及び傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度を算出した。なお、測定位置は、中心から22mmの主表面上とし、2回の測定結果の平均値を算出した。
その結果、傾斜の二乗の平均値が0.0025より大きいもの、及び、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であるが傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%を超えるものについては、比較例(表1の比較例1,2)とし、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であり、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であるものを実施例(表1の実施例1,2)とした。
なお、実施例の磁気ディスク用ガラス基板について、AFMを用いて、1μm×1μm角の測定エリアにおいて、512×512ピクセルの解像度で算術平均粗さRaを測定したところ、いずれも0.15nm以下であった。
[実施例、比較例の磁気ディスクの作製]
次に、比較例及び実施例の磁気ディスク用ガラス基板を基に磁気ディスクを作製した。
なお、磁気ディスク用ガラス基板に対する成膜は以下の通り行った。まず、真空引きを行った成膜装置を用い、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板上に付着層/SUL/前下地層/下地層/磁気記録層/補助記録層/保護層/潤滑層を順次成膜した。なお、断らない限り成膜時のArガス圧は0.6Paで行った。付着層としては、Cr−50Tiを4nm成膜した。SULとしては、0.7nmのRu層を挟んで、92Co−3Ta−5Zrをそれぞれ10nm成膜した。前下地層としては、Ni−10Wを8nm成膜した。下地層としては、0.6PaでRuを10nm成膜した上に5PaでRuを10nm成膜した。磁気記録層としては、3Paで90(72Co−10Cr−18Pt)−5(SiO)−5(TiO)を15nm成膜した。補助記録層としては、62Co−18Cr−15Pt−5Bを6nm成膜した。保護層としては、CVD法によりCを用いて4nm成膜し、表層を窒化処理した。潤滑層としては、ディップコート法によりPFPE(パーフロロポリエーテル)を用いて1nm形成した。
以上の製造工程により、比較例及び実施例の磁気ディスク用ガラス基板に対応する磁気ディスクを得た。
磁気記録層の磁性粒の粒径(直径)を平面TEMにて調査したところ、平均8nmであった。また、断面TEMにて成膜状態を確認したところ、CrTiとSULはアモルファス状態で粒界等は見えなかったが、NiWから補助記録層までは粒界が観察され、カラム状に結晶成長している様子が観察された。
[実施例、比較例の磁気ディスクの評価]
以下の条件にて、作製した磁気ディスクについて再生信号のSNR(信号対雑音比)を測定した。なお、DFH機構搭載ヘッドを使用した。DFH機構により、記録再生素子部の先端と磁気ディスク表面との距離は1nmとなるように設定した。
・信号書き込み時の線記録密度:2000kbpi
・磁気ディスクの回転数:5400rpm
なお、Ref(基準)を比較例1のSNRとしたときに、SNRの評価基準は以下とした。○及び○○、○○○が合格である。
○○○:Ref+0.5[dB] ≦ SNR
○○:Ref+0.3[dB] ≦ SNR
○:Ref < SNR < Ref+0.3[dB]
×:Ref同等以下
Figure 2014034251
表1の結果から、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であり、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下である実施例については、磁気ディスクとして良好なSNRが得られたことがわかる。傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が10%以下である実施例については、磁気ディスクとしてさらに良好なSNRが得られたことがわかる。これは、実施例の磁気ディスク用ガラス基板上の傾斜が全体的に小さく、かつ大きな傾斜が含まれる頻度が少ないため、実施例の磁気ディスク用ガラス基板上に形成される磁気記録層の結晶配向が主表面に対する垂直方向から大きく傾いたり、適切に結晶が成長しないということがほとんどないためである。
[異なるガラス組成での評価]
次に、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の効果をさらに確認するために、上記組成1とは異なる組成2の磁気ディスク用ガラス基板から2.5インチの磁気ディスクを作製した。磁気ディスク用ガラス基板の作製方法は、組成1の場合(つまり、上記(1)〜(8))と同じである。ガラスの組成2は、下記の通りである。なお、ガラスの組成2は、エネルギーアシスト磁気記録用磁気ディスクに使用される磁気ディスク用ガラス基板に使用されるガラスの組成として好ましい。
(ガラスの組成2)
SiOを65モル%(64.7質量%)、Alを6モル%(10.13質量%)、LiOを1モル%(0.5質量%)、NaOを9モル%(9.24質量%)、MgOを17モル%(11.35質量%)、CaOを0モル%(0質量%)、SrOを0モル%(0質量%)、BaOを0モル%(0質量%)、ZrOを2モル%(4.08質量%)
なお、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計含有量に対するCaOの含有量のモル比(CaO/(MgO+CaO+SrO+BaO))は0であり、ガラス転移温度が671℃のアモルファスのアルミノシリケートガラスである。
上記ガラス組成2のガラスを基に、第2研磨処理における研磨時間を実施例1の場合と同様にした磁気ディスク用ガラス基板を作製した(実施例6)。その結果、実施例1と同様に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であり、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であった。よって、実施例6を基に磁気ディスクを作製した場合も、実施例1の場合と同様に、磁気記録層の結晶配向が主表面に対する垂直方向から大きく傾いたり、適切に結晶が成長しないということがほとんどないと考えられ、実施例1と同様の良好なSNRが得られることが期待できる。
以上、本発明の磁気ディスク用ガラス基板、磁気ディスクについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。
10 研磨パッド
30 キャリア
40 上定盤
50 下定盤
61 太陽歯車
62 内歯車
71 研磨液供給タンク
72 配管

Claims (7)

  1. 10nm間隔で主表面の傾斜のサンプルを取得した場合に、傾斜の二乗の平均値が0.0025以下であって、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が15%以下であることを特徴とする、
    磁気ディスク用ガラス基板。
  2. 前記傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度が10%以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  3. アモルファスガラスからなることを特徴とする、
    請求項1に記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  4. ガラス転移温度が650℃以上のガラスからなることを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  5. 前記主表面の算術平均粗さRaが0.15nm以下であることを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれかに記載された磁気ディスク用ガラス基板。
  6. 請求項1〜5に記載された磁気ディスク用ガラス基板の表面に少なくとも磁気記録層が成膜されたことを特徴とする、
    磁気ディスク。
  7. 一対の平坦な主表面を有する磁気ディスク用ガラス基板において、前記主表面の上方に磁気記録層を成膜して磁気ディスクとした後、当該磁気記録層に対して2000kbpi以上の線記録密度で信号の書き込みを行ったときの再生信号の信号対雑音比が良好なレベルとなるように、10nm間隔で前記主表面の傾斜のサンプルを取得した場合の傾斜の二乗の平均値の最大値が決定され、かつ傾斜の二乗の値が0.004以上である頻度の最大値が決定されていることを特徴とする、
    磁気ディスク用ガラス基板。
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