JPWO2013186965A1 - 発電装置および発電モジュール - Google Patents

発電装置および発電モジュール Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013186965A1
JPWO2013186965A1 JP2014520864A JP2014520864A JPWO2013186965A1 JP WO2013186965 A1 JPWO2013186965 A1 JP WO2013186965A1 JP 2014520864 A JP2014520864 A JP 2014520864A JP 2014520864 A JP2014520864 A JP 2014520864A JP WO2013186965 A1 JPWO2013186965 A1 JP WO2013186965A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
cantilever
electrode
fluid
generation device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2014520864A
Other languages
English (en)
Inventor
純矢 小川
純矢 小川
規裕 山内
規裕 山内
後藤 浩嗣
浩嗣 後藤
有宇 和家佐
有宇 和家佐
相澤 浩一
浩一 相澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2014520864A priority Critical patent/JPWO2013186965A1/ja
Publication of JPWO2013186965A1 publication Critical patent/JPWO2013186965A1/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/18Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing electrical output from mechanical input, e.g. generators
    • H02N2/185Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing electrical output from mechanical input, e.g. generators using fluid streams
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/30Piezoelectric or electrostrictive devices with mechanical input and electrical output, e.g. functioning as generators or sensors
    • H10N30/304Beam type
    • H10N30/306Cantilevers

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

発電装置1は、枠状の支持部11と、支持部11に揺動自在に支持されたカンチレバー部12と、カンチレバー部12の一面121側に設けられカンチレバー部12の振動に応じて交流電圧を発生する14とを備えている。また、発電装置1は、支持部11とカンチレバー部12との間に設けられ支持部11の厚み方向に沿って流体が通過可能な流路15を備えている。また、発電装置1は、カンチレバー部12の先端部12aを、カンチレバー部12の基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。

Description

本発明は、発電装置および発電モジュールに関するものである。
近年、振動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置は、環境発電(エナジーハーベスティング)などの分野で注目されている。
この種の発電装置としては、例えば、図9に示す構成の発電デバイスが、日本国特許出願公開番号2011−91319で提案されている。
この発電デバイスは、フレーム部(支持部)121及びフレーム部121に揺動自在に支持されたカンチレバー部122を有するカンチレバー形成基板120と、カンチレバー部122の振動に応じて交流電圧を発生する圧電変換部124とを備えている。圧電変換部124は、カンチレバー形成基板120の一表面側においてカンチレバー部122に形成されている。また、カンチレバー形成基板120は、カンチレバー部122の先端部に、錘部123が一体に設けられている。
フレーム部121とカンチレバー部122と錘部123とは、素子形成基板120aを用いて形成されている。素子形成基板120aとしては、単結晶のシリコン基板、多結晶のシリコン基板、SOI(Silicon on Insulator)基板及び金属基板などが記載されている。
圧電変換部124は、下部電極124aと、下部電極124aにおけるカンチレバー部122側とは反対側に形成された圧電層124bと、圧電層124bにおける下部電極124a側とは反対側に形成された上部電極124cとで構成されている。
また、カンチレバー形成基板120の上記一表面側には、下部電極124a及び上部電極124cそれぞれに接続配線126a,126cを介して電気的に接続された下部電極用パッド127a及び上部電極用パッド127cが形成されている。
ところで、本願発明者らは、上述の発電デバイスを流体により発電させることを考えた。すなわち、本願発明者らは、上述の発電デバイスを流体の流路に配置し、外部振動ではなく流体を利用して発電デバイスを発電させることを検討した。
しかしながら、上述の発電デバイスでは、流体を利用して発電させることが難しかった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、流体を利用して発電可能な発電装置および発電モジュールを提供することにある。
本発明の発電装置(1)は、枠状の支持部(11)と、前記支持部(11)に揺動自在に支持されたカンチレバー部(12)と、前記カンチレバー部(12)の一面(121)側に設けられ前記カンチレバー部(12)の振動に応じて交流電圧を発生する発電部(14)と、前記支持部(11)と前記カンチレバー部(12)との間に設けられ前記支持部(11)の厚み方向に沿って流体(F)が通過可能な流路(15)とを備え、前記カンチレバー部(12)の先端部(12a)を、前記カンチレバー部(12)の基端部(12b)よりも前記支持部(12a)から離れる向きにずらしてあることを特徴とする。
本発明の一実施形態において、前記発電部(14)は、前記カンチレバー部(12)の厚み方向の一面(121)側に設けられた第1電極(14a)と、前記カンチレバー部(12)の他表面(122)側に設けられた第2電極(14c)と、前記第1電極(14a)と第2電極と(14c)の間に設けられた圧電薄膜(14b)とを備え、前記圧電薄膜(14b)の内部応力によって、前記カンチレバー部(12)の前記先端部(12a)を、前記基端部(12b)よりも前記支持部(11)から離れる向きにずらしてあることが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記発電部(14)は、前記カンチレバー部(12)の厚み方向の一面(121)側に設けられた第1電極(14a)と、前記カンチレバー部(12)の他表面(122)側に設けられた第2電極(14c)と、前記第1電極(14a)と第2電極と(14c)の間に設けられた圧電薄膜(14b)とを備え、前記カンチレバー部(12)の前記一面(121)側に設けられた応力制御膜(19)によって、前記カンチレバー部の前記先端部(12a)を、前記基端部(12b)よりも前記支持部(11)から離れる向きにずらしてあることが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記カンチレバー部(12)を前記支持部(11)に対して傾けて配置することによって、前記カンチレバー部の前記先端部(12a)を、前記基端部(12b)よりも前記支持部(11)から離れる向きにずらしてあることが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記支持部(11)は、前記流路(15)の断面積が前記支持部の厚み方向の両側で前記厚み方向の中間よりも広くなる形状に形成されてなることが好ましい。
本発明の一実施形態における発電装置(1)は、発電素子(1a)と、収納部材(1b)とを備える。前記発電素子(1a)は、前記支持部(11)、前記カンチレバー部(12)、前記発電部(14)および前記流路を備える。前記発電素子(1a)を収納するように形成される。前記収納部材(1b)は、前記流体(F)が流入する流入口(1ba)と、前記流体(F)が流出する流出口(1bb)とを備える。前記流入口(1ba)と前記流出口(1bb)との間に前記発電素子(1a)が配置される。前記収納部材(1b)は、、前記流入口(1ba)から前記発電素子(1a)に近づくにつれて開口面積が小さくなり、前記発電素子(1a)から前記流出口(1bb)に近づくにつれて開口面積が大きくなる形状に形成されてなることが好ましい。
本発明の一実施形態において、発電モジュール(A1)は、前記発電装置(1)と、前記発電装置(1)の外部に設けられ前記流路を通る流体(F)の流量を増大させるように流体の流れを制御可能な流体制御部(3)とを備えることが好ましい。
本発明の発電装置においては、カンチレバー部の先端部を、前記カンチレバー部の基端部よりも支持部から離れる向きにずらしてあるので、流体を利用して発電可能となる。
本発明の発電モジュールにおいては、流体を利用して発電可能となる。
実施形態1の発電装置の概略平面図である。 図1AのA−A’概略断面図である。 図1AのB−B’概略断面図である。 図1Aにおける発電装置の要部断面図である。 実施形態2の発電装置の概略平面図である。 図2AのA−A’概略断面図である。 図2AのB−B’概略断面図である。 図2Aにおける発電装置の要部断面図である。 実施形態3の発電装置の概略断面図である。 実施形態4の発電装置の概略平面図である。 図4AのA−A’概略断面図である。 図4AのB−B’概略断面図である。 図4Aにおける発電装置の要部断面図である。 実施形態5の発電装置の概略断面図である。 実施形態5の発電装置の他の概略断面図である。 実施形態6の発電装置の概略断面図である。 実施形態6の発電装置の他の概略断面図である。 実施形態7の発電モジュールの使用形態の説明図である。 実施形態8の発電モジュールの使用形態の説明図である。 従来例の発電デバイスの概略平面図である。 図9AのA−A’概略断面図である。
以下では、本実施形態の発電装置について図1A乃至図1Dに基づいて説明する。
発電装置1は、枠状の支持部11と、支持部11に揺動自在に支持されたカンチレバー部12と、カンチレバー部12に設けられカンチレバー部12の振動に応じて交流電圧を発生する発電部14とを備えている。また、発電装置1は、支持部11とカンチレバー部12との間に設けられ支持部11の厚み方向(図1B及び図Cの上下方向)に沿って流体が通過可能な流路15を備えている。また、発電装置1は、カンチレバー部12の先端部12aを、カンチレバー部12の基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。
すなわち、支持部11は、第1方向D1(厚み方向)に所定の厚みを有する。また支持部11は、第1方向D1との直交方向である第2方向D2(例えば、図1Cの左右方向)に伸び、開口11aを有する。支持部11は第2方向D2の第1及び第2側にそれぞれ、第1端部11bと第2端部11fとを有する。図1Aの例では、支持部11は、矩形状に形成されている。また、支持部11は、第1方向D1の第1及び第2側にそれぞれ、一面(第1面)111及び他表面(第2面)112を有する。カンチレバー部12は第1方向D1の第1及び第2側にそれぞれ一面(第1面)121及び他表面(第2面)122を有する。また、カンチレバー部12は、第1方向D1の第1及び第2側にそれぞれ基端部12b(被支持端)と先端部12a(自由端)とを有し、図1Aの例では、矩形状に形成されている。また、被支持端12bの第1面121が第1端部11bの第1面111と連通するように、被支持端12bは第1端部11bに支持されている。これにより、カンチレバー部12と支持部11とが一体に形成されている。また、カンチレバー部12の自由端12aが、第2端部11fの第1面111から第1方向D1の第1側(図1Cでは上側)へ反るようになっている。
次に、発電装置1の各構成要素について詳細に説明する。
発電装置1は、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して製造されている。
発電装置1では、支持部11とカンチレバー部12とが、基板10から形成されている。発電装置1において、基板10は第1の方向D1に一面(第1面)101及び他表面(第2面)102を有する。基板10の第1面101側にカンチレバー部12が形成されている。
ここで、基板10の第1面101は、支持部11の第1面111及びカンチレバー部12の第1面121と対応するようになってもよい。
また、発電装置1は、発電部14が、基板10にモノリシックに形成されている。すなわち、発電部14はカンチレバー部12の基端部12b側に位置し、カンチレバー部12の第1面121側に形成されている。
発電部14は、カンチレバー部12の第1面121側(基板10の上記第1面101側)に形成されている。発電部14は、カンチレバー部12側から順に、第1電極(下部電極)14a、圧電体層14b及び第2電極(上部電極)14cを有している。第1電極14aはカンチレバー部12の第1面121側に形成されている。圧電体層14bは第1電極14a上に形成されている。第2電極14cは圧電体層14b上に形成されている。要するに、発電部14は、圧電体層14bと、この圧電体層14bを厚み方向の両側から挟んで互いに対向する第1電極14aおよび第2電極14cを備えている。
基板10としては、シリコン基板10a上のシリコン酸化膜からなる埋込酸化膜10b上にシリコン層10cが形成されたSOI基板を用いている。基板10の上記第1面101は、(100)面としてあるが、これに限らず、例えば、(110)面でもよい。
支持部11は、SOI基板のうちシリコン基板10aと埋込酸化膜10bとシリコン層10cとから形成されている。これに対して、カンチレバー部12は、SOI基板のうち埋込酸化膜10bとシリコン層10cとから形成されており、支持部11に比べて薄肉であり、可撓性を有している。このカンチレバー部12は、弾性を有している。
発電装置1は、基板10と発電部14とが、基板10の上記第1面101側に形成されたシリコン酸化膜からなる第1の絶縁膜18aによって、電気的に絶縁されている。つまり、基板10と発電部14とが電気的に絶縁されるように、基板10の第1面101側に第1の絶縁膜18aが形成される。このような第1の絶縁膜18aとして、シリコン酸化膜からなる絶縁膜などが挙げられる。また、発電装置1において、基板10の第2面102側に、第2の絶縁膜18bが形成されている。このような、第2の絶縁膜18bとして、シリコン酸化膜からなる絶縁膜などが挙げられる。上記される第1の絶縁膜18aおよび第2の絶縁膜18bは、熱酸化法により形成される。第1の絶縁膜18aおよび第2の絶縁膜18bの形成方法は、熱酸化法に限らず、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などでもよい。上記のように第1の絶縁膜18aおよび第2の絶縁膜18bが形成される場合、第1の絶縁膜18aの第1方向D1の第1側の面18aaが支持部11の第1面111に対応し、第2の絶縁膜18bの第1方向D1の第2側の面18bbが支持部11の第2面112に対応する。ただし、第2の絶縁膜18bは、オプションであって、必ずしも設ける必要はない。このように、基板10の第2面102側に第2の絶縁膜18bを設けない場合、基板10の第2面102が支持部11の第2面112に対応することになる。
上述の基板10は、SOI基板に限らず、単結晶のシリコン基板や多結晶のシリコン基板、酸化マグネシウム(MgO)基板、金属基板、ガラス基板、ポリマー基板などを用いることも可能である。基板10として、MgO基板やガラス基板やポリマー基板などの絶縁性基板を用いる場合、第1の絶縁膜18aおよび第2の絶縁膜18bはオプションであって、必ずしも設ける必要はない。このように、基板10の第1面101側に第1の絶縁膜18aを、基板10の第2面102側に第2の絶縁膜18bを設けない場合、基板10の第1面101及び第2面102はそれぞれ、支持部11の第1面111及び第2面112に対応することになる。
支持部11は、枠状の形状として、矩形枠状の形状を採用することが好ましい。これにより、発電装置1は、製造時に、支持部11およびカンチレバー部12の基礎となるウェハ(ここでは、SOIウェハ)を準備し、このウェハから多数の発電装置1を形成する前工程を行い、後工程において個々の発電装置1に分離するような製造方法を採用する場合に、ダイシング工程の作業性を向上させることが可能となる。
また、支持部11は、外周形状が矩形状であることが好ましいが、内周形状については矩形状に限らず、例えば、矩形状以外の多角形状や円形状、楕円形状などの形状でもよい。また、支持部11の外周形状は矩形状以外の形状でもよい。
発電装置1は、カンチレバー部12が、平面視において支持部11の内側に配置されている。発電装置1は、基板10に、カンチレバー部12を囲む平面視U字状のスリット10dを形成することによって、カンチレバー部12における支持部11との連結部位以外の部分が、支持部11と(空間的)に分離されている。これにより、カンチレバー部12は、平面視形状が長方形状に形成されている。発電装置1は、スリット10dが、流路15を構成している。
すなわち、カンチレバー部12は矩形板状に形成されている。カンチレバー部12において、先端部12aが支持部11の第2端部11fで揺動自在となっている。また、カンチレバー部12の第1面121が支持部11の第1面111に連通するように、カンチレバー部12の基端部12bが支持部11の第1端部11bと一体に支持されている。また、第2端部11fとの先端部12aとの間に隙間(流路15)が形成されている。従って、カンチレバー部12の揺動に応じて、上記隙間(流出口)の開口量(開口面積)が変化する。
上記のように基端部12bの第1面121が第1端部11bの第1面111と面一となり、カンチレバー部12と支持部11とが一体に形成されると、カンチレバー部12の第1面121は、支持部11の第1面111と段差なく連続している。
したがって、発電装置1は、カンチレバー部12の振動によって発電部14の圧電体層14bが応力を受け第2電極14cと第1電極14aとに電荷の偏りが発生し、発電部14において交流電圧が発生する。要するに、発電装置1は、発電部14が圧電材料の圧電効果を利用して発電する振動型の発電素子である。
圧電体層14bの平面形状は、第1電極14aよりも平面形状がやや小さく、且つ、第2電極14cの平面形状よりもやや大きな、矩形状に形成されている。ここで、発電装置1は、支持部11とカンチレバー部12とを結ぶ方向である第2方向D2(例えば、図1Aの左右方向)において、第1電極14aと圧電体層14bと第2電極14cとが重なっている領域Rの支持部11側(基端部12b側)の端Tを、支持部11とカンチレバー部12との境界に揃えてある。カンチレバー部12が振動すると、カンチレバー部12への応力は、カンチレバー部12と支持部11(第1端部11b)との境界に集中する。従って、発電装置1は、上記領域Rの支持部11側の端Tが上記境界Rよりもカンチレバー部12側にある場合に比べて、カンチレバー部12の振動時に応力が高くなる部分に存在する発電部14の面積を大きくでき、発電効率を向上させることが可能となる。
発電部14で発生する交流電圧は、圧電体層14bの振動に応じた正弦波状の交流電圧となる。ここで、発電装置1の発電部14は、流路15を流体から流れることによって発生する自励振動を利用して発電することを想定している。発電装置1の共振周波数は、カンチレバー部12と発電部14とからなる可動部の構造パラメータおよび材料により決まる。流路15を流れる流体としては、例えば、空気、ガス、空気とガスとの混合気体、液体などがある。
発電装置1は、支持部11に、第1電極14aに第1配線部17aを介して電気的に接続された第1パッド16aと、第2電極14cに第2配線部17cを介して電気的に接続された第2パッド16cとが設けられている。第1配線部17a、第2配線部17c、第1パッド16aおよび第2パッド16cの材料としては、Auを採用しているが、これに限らず、例えば、Mo、Al、Pt、Irなどでもよい。また、第1配線部17a、第2配線部17c、第1パッド16aおよび第2パッド16cの材料は、同じ材料に限らず、別々の材料を採用してもよい。また、第1配線部17a、第2配線部17c、第1パッド16aおよび第2パッド16cは、単層構造に限らず、2層以上の多層構造でもよい。
また、発電装置1は、第2配線部17cと第1電極14aとの間に、第2配線部17cと第1電極14aとの短絡を防止する絶縁層(図示せず)を設けてある。この絶縁層は、シリコン酸化膜により構成してあるが、シリコン酸化膜に限らず、例えば、シリコン窒化膜により構成してもよい。また、発電装置1は、基板10の材料に応じて、適宜の絶縁膜を設けてもよい。
圧電体層14bの圧電材料としては、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)を採用しているが、これに限らず、例えば、PZT−PMN(Pb(Mn,Nb)O3)やその他の不純物を添加したPZTでもよい。また、圧電材料は、AlN、ZnO、KNN(K0.5Na0.5NbO3)や、KN(KNbO3)、NN(NaNbO3)、KNNに不純物(例えば、Li,Nb,Ta,Sb,Cuなど)を添加したものなどでもよい。なお、本実施形態の発電装置1では、圧電体層14bが、圧電薄膜により構成されている。
第1電極14aの材料としては、Ptを採用しているが、これに限らず、例えば、Au、Al、Irなどでもよい。また、第2電極14cの材料としては、Auを採用しているが、これに限らず、例えば、Mo、Al、Pt、Irなどでもよい。
発電装置1は、第1電極14aの厚みを500nm、圧電体層14bの厚みを3000nm、第2電極14cの厚みを500nmに設定してあるが、これらの数値は一例であって特に限定するものではない。
発電装置1は、基板10と第1電極14aとの間に緩衝層を設けた構造でもよい。緩衝層の材料は、圧電体層14bの圧電材料に応じて適宜選択すればよく、圧電体層14bの圧電材料がPZTの場合には、例えば、SrRuO3、(Pb,La)TiO3、PbTiO3、MgO、LaNiO3などを採用することが好ましい。また、緩衝層は、例えば、Pt膜とSrRuO3膜との積層膜により構成してもよい。なお、緩衝層を設けることにより、圧電体層14bの結晶性を向上させることが可能となる。
また、発電装置1の構成は、上述の例に限らず、例えば、発電部14は、カンチレバー部12の幅方向を指す第3方向D3(例えば、図1Aの上下方向)に沿った寸法を小さくして、1つのカンチレバー部12の上記第1面121側において複数の発電部14を上記第3方向D3に沿って並設することができる。この場合、これら複数の発電部14の直列回路の一端(第1接続端)、及び他端(第2接続端)を第1パッド16a、第2パッド16cそれぞれに電気的に接続するように構成。
次に、発電装置1に製造方法の一例について簡単に説明する。
発電装置1の製造にあたっては、まず、SOI基板からなる基板10を準備し、その後、絶縁膜形成工程を行う。絶縁膜形成工程では、熱酸化法などを利用して、基板10の上記第1面101側、上記第2面102側にそれぞれに、シリコン酸化膜からなる第1の絶縁膜18a、第2の絶縁膜18bを形成する。絶縁膜形成工程では、第1の絶縁膜18a、第2の絶縁膜18bを形成する方法として熱酸化法を採用しているが、これに限らず、CVD法などを採用してもよい。
上述の絶縁膜形成工程の後には、基板10の上記第1面101側の全面に、第1電極14aおよび第1配線部17aの基礎となる第1導電層を形成する第1導電層形成工程を行い、続いて、圧電体層14bの基礎となる圧電材料層を形成する圧電材料層形成工程を行う。第1導電層形成工程において第1導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法などを採用してもよい。また、圧電材料層形成工程において圧電材料層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法やゾルゲル法などを採用してもよい。
圧電材料層形成工程の後には、圧電材料層を圧電体層の所定の形状にパターニングする圧電材料層パターニング工程を行い、続いて、第1導電層を第1電極14aおよび第1配線部17aの所定の形状にパターニングする第1導電層パターニング工程を行う。圧電材料層パターニング工程では、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して圧電材料層をパターニングする。また、第1導電層パターニング工程では、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して第1導電層をパターニングする。
上述の第1導電層パターニング工程の後には、基板10の上記第1面101側に上記絶縁層18aを形成する絶縁層形成工程を行う。その後には、第2電極14cおよび第2配線部17cの基礎となる第2導電層を基板10の上記第1面101側の全面に形成する第2導電層形成工程を行ってから、第2導電層を第2電極14c及び第2配線部17cの所定の形状にパターニングする第2導電層パターニング工程を行う。上述の第2導電層形成工程において第2導電層を形成する方法としては、スパッタ法を採用しているが、これに限らず、例えば、CVD法や蒸着法などを採用してもよい。また、第2導電層パターニング工程では、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して第2導電層をパターニングする。
上述の第2導電層パターニング工程の後には、第1パッド16aおよび第2パッド16cの基礎となる第3導電層を、基板10の上記第1面101側の全面に形成する第3導電層形成工程を行い、その後、第3導電層を、第1パッド16aおよび第2パッド16cの所定の形状にパターニングする第3導電層パターニング工程を行う。
続いて、基板10の上記第1面101側から、支持部11、カンチレバー部12以外の部位(スリット10dの形成予定領域)をカンチレバー部12の厚みに対応する分だけエッチングすることで溝を形成する溝形成工程を行う。その後には、基板10の上記第2面102側から支持部11以外の部位をエッチングすることで支持部11と併せてカンチレバー部12を形成するカンチレバー部形成工程を行うことによって、発電装置1を得る。上述の溝形成工程では、リソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して溝を形成する。また、上述のカンチレバー部形成工程では、リソグラフィ技術およびエッチング技術などを利用して、支持部11と併せてカンチレバー部12を形成する。溝形成工程およびカンチレバー部形成工程での各エッチングは、垂直深堀が可能な誘導結合プラズマ型のドライエッチング装置を用いたドライエッチングである。なお、このカンチレバー形成工程において、スリット10dが形成される。
発電装置1の製造にあたっては、カンチレバー部形成工程が終了するまでをウェハレベルで行ってから、ダイシング工程を行うことで個々の発電デバイス1に分割するようにしている。
ところで、発電装置1は、上述のように支持部11とカンチレバー部12との間に設けられ支持部11の厚み方向に沿って流体が通過可能な流路15を備え、カンチレバー部12の先端部12aを、カンチレバー部12の基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。ここにおいて、初期のずれG1(図1B参照)は、200μm以上であることが好ましい。なお、図1Bでは、カンチレバー部12の中立面とカンチレバー部12の先端面との交線の、支持部11の厚み方向におけるずれを初期のずれG1としてある。
カンチレバー部12は、外部振動や流体などが作用していない初期状態において、図1B、図1Cのように、カンチレバー部12の先端部12aを、カンチレバー部12の基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。ここで、カンチレバー部12は、上記第1面121側が凹曲面となり且つ第2面122側が凸曲面となるように、湾曲している。本実施形態の発電装置1では、圧電体層14bを構成する圧電薄膜の内部応力によって、カンチレバー部12の先端部12aを、基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。圧電薄膜の内部応力は、例えば、圧電薄膜をスパッタ法やCVD法により成膜する場合、ガス圧や、温度などのプロセス条件を適宜設定することによって調整することができる。
ここで、本実施形態の発電装置1の動作について説明する。
本実施形態の発電装置1は、流体の流れる方向と支持部11の厚み方向とが一致し、基板10の上記第1面101側が流体の上流側、基板10の上記第2面102側が流体の下流側となるように配置して使用する。この発電装置1では、上流側から発電装置1に向って流れる流体が流路15を通る際に流速が速くなるので、カンチレバー部12の上記第2面122側と支持部11の内側面とで囲まれた空間10fの圧力が下がり、カンチレバー部12の先端部12aが支持部11に近づく向き(上記空間10f側)へ変位する。そして、この発電装置1では、カンチレバー部12の上記第1面121と支持部11の上記第1面111とが面一になったところで、カンチレバー部12の上記第1面121側と上記第1面122側とでの圧力差がなくなる。そして、カンチレバー部12の弾性力によってカンチレバー部12の先端部12aが元の位置に戻る向きへ変位する。発電装置1は、このような動作が繰り返されることでカンチレバー部12が自励振動するので、発電部14が発電することとなる。
本実施形態の発電装置1は、上述のように、支持部11とカンチレバー部12との間に設けられ支持部11の厚み方向に沿って流体が通過可能な流路15を備えている。さらに、本実施形態の発電装置1は、カンチレバー部12の先端部12aを、カンチレバー部12の基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。これにより、発電装置1は、流路15を通る流体の流れ(気流)によって発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差と、カンチレバー部12の弾性とによって自励振動を発生させることができるので、流体を利用して発電可能となる。
なお、流路15を通る流体としては、空気、ガス、空気とガスとの混合気体、液体などでもよい。
(実施形態2)
以下では、本実施形態の発電装置1について図2A乃至図2Dに基づいて説明する。本実施形態の発電装置1は、カンチレバー部12の上記第1面121側に設けられた応力制御膜19によって、カンチレバー部12の先端部12aを、基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。すなわち、応力制御膜19はカンチレバー部12の第1面121側に設けられ、この応力制御膜19によって、カンチレバー部12における先端部12aが支持部11の第1面111から反り返るようになっている。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
応力制御膜19は、第2電極14cにおける圧電体層14b側とは反対側に形成してある。応力制御膜19は、SiO2膜により構成してあるが、これに限らず、例えば、Si34膜などにより構成してもよい。なお、応力制御膜19は、カンチレバー部12と第1電極14aとの間に形成されてもよい。また、応力制御膜19は、カンチレバー部12の上記第2面122側に形成してもよい。また、図2Cのように、応力制御膜19は、カンチレバー部12の第1面121側で圧電変換部14の全面を覆うように形成しているが、応力制御膜19は、圧電変換部14の一部のみを覆うように形成されていてもよい。
本実施形態の発電装置1は、実施形態1と同様、流路15を通る流体の流れによって発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差と、カンチレバー部12の弾性とによって自励振動を発生させることができるので、流体を利用して発電可能となる。
なお、本実施形態の発電装置1において、応力制御膜19に起因してカンチレバー部12に作用する応力と圧電薄膜である圧電体層14bの内部応力とによって、カンチレバー部12の先端部12aを、基端部12bよりも支持部11の第1面111から離れる向きにずらしてもよい。
(実施形態3)
以下では、本実施形態の発電装置1について図3に基づいて説明する。本実施形態の発電装置1は、カンチレバー部12を支持部11の第1面111に対して傾けて配置することによって、カンチレバー部12の先端部12aを、基端部12bよりも支持部11から離れる向きにずらしてある。すなわち、本実施形態の発電装置1は、支持部11の厚み方向に直交する支持部11の第1面111(図3における上面)に対してカンチレバー部12が傾いている。
言い換えると、本実施形態の発電装置1は、開口11aを有する枠状の支持部11と、カンチレバー部12とを備える。カンチレバー部12は、所定の間隔を設けて、支持部11の第1面111から第1方向D1の第1側に配置される。本実施形態では、カンチレバー部12は、開口11a(支持部11の第1面111)と対向するように、支持部11(第1端部11b)に支持される。カンチレバー部12は、基端部12bと先端部12aとを有する。カンカンチレバー部12は、支持部11の第1面111に対して傾斜し、先端部12a側が、基端部12b側よりも支持部11の第1面111から離れている。更に、基端部12bを支持部11の第1面111側で支持することで、カンチレバー部12の先端部12aが揺動自在となるように構成されている。
なお、実施形態1と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
図1A乃至図1Dに示した実施形態1の発電装置1は、MEMSの製造技術を利用して製造した薄膜型の圧電型振動発電装置であり、第1電極14a、圧電体層14bおよび第2電極14cそれぞれを第1金属薄膜、圧電薄膜および第2金属薄膜により構成している。
これに対して、図3で示すように、本実施形態の発電装置1は、バルク型の圧電型振動発電装置であり、圧電体層14bとしてバルクを利用しており、圧電体層14bの厚み方向の他表面(第2面)142側に金属膜からなる第1電極14aを形成し且つ一面(第1面)141側に金属膜からなる第2電極14cを形成した梁部材20を支持部11に対して傾けて配置してある。言い換えると、発電部14は、圧電体層14bと、第1電極14aと、第2電極14cとを備える。圧電体層14bは、第1方向D1の第1及び第2側のそれぞれに、第1面141及び第2面142を有する。圧電体層14bの第1面141側には第2電極14cが形成され、圧電体層14bの第2面142側には第1電極14aが形成されている。上記第1電極14a及び第2電極14cのそれぞれは、金属膜から形成されている。発電部14は、梁部材20に形成され、支持部11の第1面111に対して傾けて配置されている。
所望の角度を有する取付台部21が支持部11の第1面111側に設けられている。この取付台部21は傾斜面21aを有している。傾斜面21aは、梁部材20の第2面142側に固定される。具体的には、梁部材20は、支持部11の上記第1面111上に設けた取付台部21に対して、例えば、接着剤などによって固定すればよい。取付台部21は、梁部材20を所望の角度で傾けて配置するための傾斜面21aを有している。また、本実施形態の発電装置1では、圧電体層14bがカンチレバー部12を兼ねている。なお、取付台部21は、支持部11に対して例えば接着剤などによって固定すればよい。
支持部11は、例えば、金属板を機械加工することによって形成したものでもよいし、樹脂成形品により構成してもよいし、実施形態1と同様に基板10をMEMSの製造技術などを利用して加工することによって形成したものでもよい。
本実施形態の発電装置1は、実施形態1と同様、流路15を通る流体の流れによって発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差と、カンチレバー部12の弾性とによって自励振動を発生させることができるので、流体を利用して発電可能となる。
(実施形態4)
以下では、本実施形態の発電装置1について図4A乃至図4Dに基づいて説明する。本実施形態の発電装置1は、支持部11の内側面の形状が実施形態1の発電装置1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の発電装置1における支持部11は、流路15の断面積が支持部11の厚み方向(第1方向D1)の両側で当該厚み方向の中間に位置する流路15の断面積よりも広くなる形状に形成されている。
本実施形態の発電装置1は、実施形態1において説明した製造方法において、溝形成工程およびカンチレバー部形成工程の各エッチングをアルカリ系溶液による異方性エッチングとすることで、上述の支持部11および流路15の形状を実現することが可能である。
本実施形態の発電装置1では、支持部11を、流路15の断面積が支持部11の厚み方向の両側で当該厚み方向の中間よりも広くなる形状としてあることにより、流路15を通る流体の流量を大きくすることが可能となる。よって、発電装置1は、流体が流路15を通ることによる発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差を大きくすることが可能となり、より効率良く発電することが可能となる。
なお、本実施形態の支持部11および流路15の形状を他の実施形態において採用してもよい。
(実施形態5)
以下では、本実施形態の発電装置1について図5A及び図5Bに基づいて説明する。本実施形態の発電装置1は、支持部11、カンチレバー部12、発電部14および流路15を備えた発電素子1aと、発電素子1aを収納する収納部材1bとを備えている。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の発電素子1aの構成は実施形態1の発電装置1と同じ構成なので、実施形態1と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。発電素子1aは、実施形態1の発電装置1に限らず、実施形態2〜4の何れかの発電装置1と同じ構成でもよい。
本実施形態の発電装置1は、支持部11、カンチレバー部12、発電部14および流路15を備えた発電素子1aと、発電素子1aを収納する収納部材1bとを備える。収納部材1bに、流体Fが流入する流入口1baと、流体が流出する流出口1bbとが設けられている。流入口1baと流出口1bbとの間に発電素子1aが配置されている。収納部材1bは、流入口1baから発電素子1aに近づくにつれて開口面積が小さくなり、発電素子1aから流出口1bbに近づくにつれて開口面積が大きくなる形状に形成されてなる。
収納部材1bは、流体Fが流入する流入口1baと、流体Fが流出する流出口1bbとが設けられ、流入口1baと流出口1bbとの間に発電素子1aが配置されている。なお、図5A及び図5B中の矢印は、流体Fの流れる方向を模式的に示している。
収納部材1bは、流入口1baから発電素子1aに近づくにつれて開口面積が小さくなり、発電素子1aから流出口1bbに近づくにつれて開口面積が大きくなる形状に形成されている。
収納部材1bは、発電素子1aの支持部11の周部を保持している。収納部材1bは、外周形状を矩形状とし、開口形状を矩形状としてある。このような収納部材1bは、例えば、2つの半角筒状の部材を接合することで形成するようにすれば、発電素子1を容易に収納し且つ保持することが可能となる。
収納部材1bは、立体回路形成基板などを利用して形成してもよい。また、収納部材1bには、例えば、蓄電部、発電素子1aで発生する交流電圧を整流して蓄電部を充電する充電回路などを設けてもよい。
本実施形態の発電装置1は、上述のように、発電素子1aを収納する収納部材1bを備え、収納部材1bが、流入口1baから発電素子1aに近づくにつれて開口面積が小さくなり、発電素子1aから流出口1bbに近づくにつれて開口面積が大きくなる形状に形成されている。これにより、発電装置1は、流路15を通る流体Fの流量を大きくすることが可能となる。よって、発電装置1は、流体Fが流路15を通ることによる発生するカンチレバー部12の上記一面側と上記他面側との圧力差を大きくすることが可能となり、より効率良く発電することが可能となる。また、本実施形態の発電装置1は、収納部材1bを備えていることにより、収納部材1bによって発電素子1aを保護することができるとともに、取り扱いが容易になるという利点もある。
(実施形態6)
以下では、本実施形態の発電装置1について図6A及び図6Bに基づいて説明する。本実施形態の発電装置1は、収納部材1bの形状が実施形態5の発電装置1と相違する。なお、実施形態5と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の発電装置1では、収納部材1bが鼓状の形状に形成されている。これにより、本実施形態の発電装置1では、実施形態5に比べて、発電素子1aの平面サイズを変えることなく、収納部材1bの流入口1baおよび流出口1bbそれぞれの開口面積を大きくすることが可能となる。これにより、発電装置1は、流路15を通る流体Fの流量を、より大きくすることが可能となる。よって、発電装置1は、流体Fが流路15を通ることによる発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差を更に大きくすることが可能となり、更に効率良く発電することが可能となる。
(実施形態7)
以下では、本実施形態の発電モジュールA1について図7に基づいて説明する。本実施形態の発電モジュールA1は、発電装置1と、発電装置1の外部に設けられ流路15を通る流体Fの流量を増大させるように流体Fの流れを制御可能な流体制御部3とを備えている。なお、図7中の矢印は、流体Fの流れる方向を模式的に示している。
発電装置1の構成は、実施形態5の発電装置1と同じ構成であるが、これに限らず、他の実施形態1〜4,6のいずれかの発電装置1と同じ構成でもよい。また、発電モジュールA1は、1つの流体制御部3に対して、複数の発電装置1を備えていてもよい。
流体制御部3と発電装置1とは、ダクト4内において流体Fの流れる方向に沿って並んで配置されている。発電モジュールA1において、ダクト4内で流れる流体Fの上流側に流体制御部3が配置され、この流体制御部3よりも下流側に発電装置1が配置されている。なお、ダクト4は、各種の機器の内部や外部に設けられるものであればよく、機器としては、例えば、エアコンディショナーなどでもよい。また、ダクト4は、開口面積が一様な筒状体に限らず、例えば、蛇腹状の形状のものでもよい。
流体制御部3は、ノズルにより構成されており、発電装置1に近い側が吹出口3b、発光装置1から遠い側が吸込口3aとなるように配置されている。吹出口3bの開口面積は、吸込口3aの開口面積よりも小さい。
発電モジュールA1は、発電装置1と、発電装置1の外部に設けられ流路15を通る流体Fの流量を増大させるように流体Fの流れを制御可能な流体制御部3とを備えていることにより、発電装置1の流路15を通る流体Fの流量を、より大きくすることが可能となる。よって、発電モジュールは、流体Fが発電装置1の流路15を通ることによる発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差を更に大きくすることが可能となり、更に効率良く発電することが可能となる。
(実施形態8)
以下では、本実施形態の発電モジュールA1について図8に基づいて説明する。本実施形態の発電モジュールA1は、流体制御部3の構成が実施形態7の発電モジュールと相違する。なお、実施形態7と同様の構成要素については、同様の符号を付して説明を省略する。
流体制御部3は、円柱状の形状としてあるが、これに限らず、例えば、三角柱状の形状や、球状の形状としてもよい。
本実施形態の発電モジュールは、実施形態7と同様、発電装置1と、発電装置1の外部に設けられ流路15を通る流体Fの流量を増大させるように流体Fの流れを制御可能な流体制御部3とを備えている。したがって、発電モジュールは、発電装置1の流路15を通る流体Fの流量を、より大きくすることが可能となる。よって、発電モジュールは、流体Fが発電装置1の流路15を通ることによる発生するカンチレバー部12の上記第1面121側と上記第2面122側との圧力差を更に大きくすることが可能となり、更に効率良く発電することが可能となる。
本発明の一実施形態において、前記発電部(14)は、前記カンチレバー部(12)の厚み方向の一面(121)側から順に、第1電極(14a)と、圧電薄膜(14b)と、第2電極(14c)とを備え、前記圧電薄膜(14b)の内部応力によって、前記カンチレバー部(12)の前記先端部(12a)を、前記基端部(12b)よりも前記支持部(11)から離れる向きにずらしてあることが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記発電部(14)は、前記カンチレバー部(12)の厚み方向の一面(121)側から順に、第1電極(14a)と、圧電薄膜(14b)と、第2電極(14c)とを備え、前記カンチレバー部(12)の前記一面(121)側に設けられた応力制御膜(19)によって、前記カンチレバー部の前記先端部(12a)を、前記基端部(12b)よりも前記支持部(11)から離れる向きにずらしてあることが好ましい。

Claims (7)

  1. 枠状の支持部と、前記支持部に揺動自在に支持されたカンチレバー部と、前記カンチレバー部の一面側に設けられ前記カンチレバー部の振動に応じて交流電圧を発生する発電部と、前記支持部と前記カンチレバー部との間に設けられ前記支持部の厚み方向に沿って流体が通過可能な流路とを備え、前記カンチレバー部の先端部を、前記カンチレバー部の基端部よりも前記支持部から離れる向きにずらしてあることを特徴とする発電装置。
  2. 前記発電部は、前記カンチレバー部の厚み方向の一面側に設けられた第1電極と、前記カンチレバー部の他表面側に設けられた第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に設けられた圧電薄膜とを備え、前記圧電薄膜の内部応力によって、前記カンチレバー部の前記先端部を、前記基端部よりも前記支持部から離れる向きにずらしてあることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  3. 前記発電部は、前記カンチレバー部の厚み方向の一面側に設けられた第1電極と、前記カンチレバー部の他表面側に設けられた第2電極と、前記第1電極と第2電極との間に設けられた圧電薄膜とを備え、前記カンチレバー部の前記一面側に設けられた応力制御膜によって、前記カンチレバー部の前記先端部を、前記基端部よりも前記支持部から離れる向きにずらしてあることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  4. 前記カンチレバー部を前記支持部に対して傾けて配置することによって、前記カンチレバー部の前記先端部を、前記基端部よりも前記支持部から離れる向きにずらしてあることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  5. 前記支持部は、前記流路の断面積が前記支持部の厚み方向の両側で前記厚み方向の中間よりも広くなる形状に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発電装置。
  6. 発電素子と、
    収納部材とを備え、
    前記発電素子は、前記支持部、前記カンチレバー部、前記発電部および前記流路を備え、
    前記収納部材は、前記発電素子を収納するように形成され、
    前記収納部材は、前記流体が流入する流入口と、前記流体が流出する流出口とを備え、
    前記流入口と前記流出口との間に前記発電素子が配置され、
    前記収納部材は、前記流入口から前記発電素子に近づくにつれて開口面積が小さくなり、前記発電素子から前記流出口に近づくにつれて開口面積が大きくなる形状に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発電装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発電装置と、前記発電装置の外部に設けられ且つ前記流路を通る流体の流量を増大させるように流体の流れを制御可能な流体制御部とを備えることを特徴とする発電モジュール。
JP2014520864A 2012-06-12 2013-03-06 発電装置および発電モジュール Ceased JPWO2013186965A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014520864A JPWO2013186965A1 (ja) 2012-06-12 2013-03-06 発電装置および発電モジュール

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012133206 2012-06-12
JP2012133206 2012-06-12
PCT/JP2013/001418 WO2013186965A1 (ja) 2012-06-12 2013-03-06 発電装置および発電モジュール
JP2014520864A JPWO2013186965A1 (ja) 2012-06-12 2013-03-06 発電装置および発電モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2013186965A1 true JPWO2013186965A1 (ja) 2016-02-01

Family

ID=49757820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014520864A Ceased JPWO2013186965A1 (ja) 2012-06-12 2013-03-06 発電装置および発電モジュール

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JPWO2013186965A1 (ja)
TW (1) TW201400700A (ja)
WO (1) WO2013186965A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10153713B2 (en) * 2014-04-11 2018-12-11 Fondzione Istituto Italiano Di Tecnologia Device for harvesting energy from a fluidic flow including a thin film of piezoelectric material

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6425941B2 (ja) * 2014-08-11 2018-11-21 国立研究開発法人産業技術総合研究所 電子デバイス及び電子デバイスの製造方法
JP6554643B2 (ja) * 2015-08-31 2019-08-07 国立研究開発法人産業技術総合研究所 電子デバイス及びその製造方法
IT201800003552A1 (it) * 2018-03-14 2019-09-14 St Microelectronics Srl Modulo valvola piezoelettrico, metodo di fabbricazione del modulo valvola, metodo di funzionamento del modulo valvola e dispositivo di ausilio alla respirazione includente uno o piu' moduli valvola

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004532743A (ja) * 2000-10-25 2004-10-28 ワシントン ステート ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション 圧電マイクロトランスデューサ、その使用法および製造法
JP2005155334A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Hokuriku Regional Development Bureau Ministry Land Infrastructure & Transport 水力エネルギ回収ユニット
US20090140604A1 (en) * 2007-12-03 2009-06-04 Schlumberger Technology Corporation Harvesting energy from flowing fluid

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010019740A1 (de) * 2009-12-07 2011-06-09 Siemens Aktiengesellschaft Miniaturisiertes Energieerzeugungssystem

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004532743A (ja) * 2000-10-25 2004-10-28 ワシントン ステート ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション 圧電マイクロトランスデューサ、その使用法および製造法
JP2005155334A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 Hokuriku Regional Development Bureau Ministry Land Infrastructure & Transport 水力エネルギ回収ユニット
US20090140604A1 (en) * 2007-12-03 2009-06-04 Schlumberger Technology Corporation Harvesting energy from flowing fluid

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10153713B2 (en) * 2014-04-11 2018-12-11 Fondzione Istituto Italiano Di Tecnologia Device for harvesting energy from a fluidic flow including a thin film of piezoelectric material

Also Published As

Publication number Publication date
TW201400700A (zh) 2014-01-01
WO2013186965A1 (ja) 2013-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6519652B2 (ja) 圧電デバイス、圧電デバイスアレイおよび圧電トランス
WO2014188649A1 (ja) 発電装置
US8631711B2 (en) MEMS composite transducer including compliant membrane
US8409900B2 (en) Fabricating MEMS composite transducer including compliant membrane
JP4767369B1 (ja) 圧電発電素子および圧電発電素子を用いた発電方法
CN102859862B (zh) 振动发电器件
WO2013186965A1 (ja) 発電装置および発電モジュール
KR20130069132A (ko) 에너지 하베스팅 소자 및 그의 제조방법
WO2014141336A1 (ja) 圧電変換デバイス及びそれを用いたフローセンサ
US20120240672A1 (en) Miniaturized energy generation system
KR20220130720A (ko) 향상된 성능을 갖는 mems 변환기
JP2008153944A (ja) 圧電振動子およびその製造方法、並びに、memsデバイスおよびその製造方法
WO2014013638A1 (ja) 発電モジュールおよびそれを用いた空調管理システム
WO2012164545A1 (en) Energy scavenging from a rotating gear using an impact type piezoelectric mems scavenger
JP2015019434A (ja) 発電デバイス
WO2014016985A1 (ja) フローセンサおよびそれを用いた空調管理システム
US20130020910A1 (en) Vibration power generation device and method of making the same
WO2013190744A1 (ja) 振動発電装置
CN111405442A (zh) 一种mems结构
JP2007240540A (ja) 薄膜微小機械式共振子ジャイロ
WO2015136864A1 (ja) 発電装置
KR20150061411A (ko) 압전 액추에이터 모듈 및 이를 포함하는 mems 센서
CN111417060B (zh) 一种mems结构的制造方法
Saadon et al. Vibration-based MEMS piezoelectric energy harvesters using cantilever beams
JP2016058534A (ja) 発電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20160628