JPWO2013180245A1 - 粘度計 - Google Patents

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Abstract

シンプルな構成で流体の粘度特性を測定する粘度計を提供することを目的とする。粘度計10は、流体13を収容する容器12と、容器12と連通して、流体13を押圧するガス(例えば、エア)を容器12に送り込むガスユニット100と、容器12と連通して、ガスで押圧された流体13を吐出する測定用ニードル11Aと、流体13を押圧する際のガス圧およびガス流量から、流体13の粘度特性を算出する算出機能を含むコンピュータ部14とを備える。ガスユニット100は、ガス圧を調整する電空レギュレータ21と、ガス流量を測定する流量計101とを備える。コンピュータ部14の算出機能は、レギュレータ21によりガス圧を変化させた際の、ガス流量の変化から流体13の粘度特性を算出する。

Description

本発明は、粘度計に適用して有効な技術に関する。
特開平9−329539号公報(特許文献1)には、液体の粘度を測定する毛細管式粘度計に関する技術が記載されている。また、特開平11−094725号公報(特許文献2)には、毛細管式粘度計を用いて、流動性のある練土の可塑性を測定する技術が記載されている。
毛細管式粘度計は、毛細管内で測定対象の流体を通過させて、流体に加える圧力とその際の流量との関係から粘度特性(流体特性ともいう。)を測定することができるものである(例えば、特許文献2の明細書の段落[0021]−[0024]参照)。なお、他の粘度計としては、トルク式(回転式)もあるが、毛細管式より構造が複雑で高価である。
特開平9−329539号公報 特開平11−094725号公報
分散流体は、ずり速度(剪断速度ともいう。)とずり応力(剪断応力ともいう。)との関係(すなわち、粘度特性)により、ニュートン流体(ニュートン液体ともいう。)と非ニュートン流体(非ニュートン液体ともいう。)とに大別される。ずり速度とずり応力とが、比例関係であればニュートン流体(粘度特性はニュートン特性を示す。)であり、比例関係でなければ非ニュートン流体(粘度特性は例えばチキソトロピック特性を示す。)となる。
なお、毛細管式粘度計は、例えば、分散流体を回転させながら測定可能なトルク式とは異なり、非ニュートン流体の粘度特性の測定に適さないという既成概念がある。これは、毛細管式を用いた場合、固形粒子の大きさが無視できないほどの微小流路(すなわち毛細管が小径)では固形粒子の詰まりが発生するため、分散流体の粘度特性が固形粒子の大きさに依存する(以下、固形粒子の分散流体流路に対する大きさ依存性ともいう。)ためである。
ところで、分散流体の製造メーカからは、所定条件での粘度特性が製品仕様書に示されて提供されているが、分散流体を用いるユーザの使用条件にマッチングした粘度特性が記載されていないのが一般的である。このように製造メーカから提供される粘度特性は、前述したように、トルク式粘度計を用いて測定されたものと考えられる。
このため、分散流体を用いるユーザ側では、製品に設けられた微小流路に対する分散流体を設計する場合、所要の粘度特性が得られているか、実用試験を行わなければならなかった。例えば、半導体製造分野において、クリームはんだ印刷をする場合、はんだメーカから提供された粘度特性からではクリームはんだが印刷マスクの開口部に十分に埋め込まれるか(いわゆる滲み不良が発生するか)判断できず、実用試験を行う必要があった。
このように、従来の毛細管式やトルク式の粘度計においては、固形粒子の分散流体流路に対する大きさ依存性を分散流体の粘度特性から定量的に考察することまで考慮して製造されていない。このため、分散流体を用いるユーザ側からは、自身の使用条件に適した分散流体の粘度特性を測定できる粘度計が求められている。
また、特許文献2に記載の粘度計は、キャピラリ(毛細管)内で測定対象の流体を通過させてその際の流量(つまり、流体自体の流量)から粘度特性を測定するものである。しかしながら、キャピラリから吐出された流体がキャピラリ先端にどうしても残存(付着)してしまうため、流体の流量をより正確に直接測定するためには、キャピラリ先端に残存する流体を除去する処理が必要となる。このため、残存流体を除去する機構を設けず、シンプルな構成の粘度計が求められている。
本発明の目的は、シンプルな構成で流体の粘度特性を測定する粘度計を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明に係る粘度計は、流体を収容する容器と、前記容器と連通して、前記流体を押圧するガスを前記容器に送り込むガスユニットと、前記容器と連通して、前記ガスで押圧された前記流体を吐出する測定用ニードルと、前記流体を押圧する際のガス圧およびガス流量から、前記流体の粘度特性を算出する算出機能を含むコンピュータ部とを備えることを特徴とする。
このように、ガス流量を流体の流量とみなすことで、流体の粘度特性を測定することができ、流体の流量を直接測定しない構成であるため、粘度計をシンプルに構成することができる。
本発明に係る粘度計において、前記測定用ニードルとして選択される、互いに内径の異なる複数のニードルを備え、前記算出機能により前記複数のニードルのそれぞれにおける前記流体の粘度特性を算出し、前記内径に依存した前記流体の粘度特性を測定することが好ましい。
これによれば、互いに内径の異なる複数のニードルのそれぞれの流体の粘度特性を測定することで、流体の流路径をそれぞれ変化させたときの粘度特性を得ることができる。したがって、流体の固形粒子の大きさが流体の流路に及ぼす影響、すなわち固形粒子の流体流路(ニードル内径)に対する大きさ依存性を測定することができる。
また、本発明に係る粘度計において、前記ガスユニットは、前記ガス圧を調整するレギュレータと、前記ガス流量を測定する流量計とを備え、前記算出機能は、前記レギュレータにより前記ガス圧を変化させた際の、前記ガス流量の変化から前記流体の粘度特性を算出することが好ましい。
これによれば、レギュレータおよび流量計の測定精度から、粘度計の測定精度を決定することができる。また、マスフローコントローラを備えた粘度計より低廉な粘度計を提供することができる。
また、本発明に係る粘度計において、前記ガスユニットは、前記ガス流量を調整するマスフローコントローラと、前記ガス圧を測定する圧力計とを備え、前記算出機能は、前記マスフローコントローラにより前記ガス流量を変化させた際の、前記ガス圧の変化から前記流体の粘度特性を算出することが好ましい。
これによれば、マスフローコントローラおよび圧力計の測定精度から、粘度計の測定精度を決定することができる。また、レギュレータを備えた粘度計より高精度の粘度計を提供することができる。
また、本発明に係る粘度計において、前記測定用ニードルが被洗浄ニードルとして付け替えられ、前記被洗浄ニードル内に溶剤を供給して前記被洗浄ニードルを洗浄する洗浄用アダプタを備えるが好ましい。
これによれば、測定した後の測定用ニードル、すなわち被洗浄ニードル内に残存している流体を除去することもできる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明によれば、シンプルな構成で流体の粘度特性を測定する粘度計を提供することができる。
本発明の一実施形態における粘度計の構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態における粘度計の組立構成を説明するための図である。 分散流体の粘度特性の一例を説明するための図である。 分散流体の粘度特性の他の例を説明するための図である。 分散流体の粘度特性の他の例を説明するための図である。 本発明の他の実施形態における粘度計の構成を説明するための図である。 本発明の他の実施形態における粘度計の構成を説明するための図である。
以下の本発明に係る実施形態では、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、構成要素の数(個数、数値、量、範囲などを含む)については、特に明示した場合や原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。また、構成要素などの形状に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。
[実施形態1]
まず、本発明の実施形態における粘度計10の構成について、図1〜図8を参照して説明する。図1は、粘度計10の構成を説明するための図である。図2〜図8は、粘度計10の組立構成を説明するための図である。
図2〜図7では、本体50からパチン錠61によって前面カバー51(図8参照)を取り外し、蝶番62によって回動カバー52を開いた状態を示している。また、図3では、ニードル収納ケース54の上面カバー55(図6参照)を取り外した状態を示している。また、図4〜図7では、センサカバー53(図2参照)を取り外した状態を示している。粘度計10は、各種機器が装備された本体50の底部の四隅にそれぞれ設けられたゴム製の足56と、本体50の上部に設けられた把手60とを備えており、安定して測定できるとともに、ポータブル性に優れたものとなっている(図8参照)。
さて、本実施形態における粘度計10は、流体13を押圧して測定用ニードル11A(毛細管)から吐出させて流体13の粘度特性を測定する毛細管式である。また、流体13は、樹脂部(例えば、高分子材料から構成される。)に固形粒子(例えば、チキソ剤から構成される。)を分散させてなる分散流体である。なお、図1では、説明を明解にするために、流体13にハッチングを付している。
粘度計10は、測定用ニードル11Aとして選択される、互いに内径φの異なる複数のニードル11と、測定用ニードル11Aが連通して取り付けられ(装着され)、流体13を収容する容器12とを備えている。図3に示すように、複数のニードル11は、ニードル収納ケース54に収納され、選択されたニードル11(測定用ニードル11Aとなる。)が取り出されて、容器12に取り付けられる。
複数のニードル11としては、例えば、内径φが1.60mm、1.37mm、1.19mm、1.07mm、0.84mm、0.69mm、0.60mm、0.51mm、0.41mm、0.34mm、0.26mm、0.21mm、0.18mmと異なる13本が用意される。後述するが、測定用ニードル11の内径φは、測定対象の流体13の粘度特性を算出するのに参照される。また、各ニードル11の長さLは、例えば、20mmである。なお、ニードル11の内径φ(0.18〜1.60mm)、長さL(20mm)、本数(13本)はこれらに限られるものではない。
粘度計10においては、各ニードル11を毛細管現象が起こる毛細管として用いている。各ニードル11の他端は、容器12と連通して取り付けられるように、ネジ止め可能となっている。ネジ止めの構成とすることで、測定用ニードル11Aとして、複数のニードル11から選択された一つを簡単に容器12に取り付け、取り外しすることができる。すなわち、複数のニードル11同士を簡単に交換することができる。
容器12は、シリンジ型をしており、その小口径の先端(一端)が測定ニードル11Aと連通して接続され、大口径の他端が測定用アダプタ15と接続される。容器12の内部では、先端側に詰めて収納された流体13が、プランジャ16によって押圧されるようになっている。
プランジャ16は、容器12の他端(上部)側から容器12内に圧力(圧力値Pを示す。)を調整して供給されたエアによって、押圧されて移動する。このため、容器12と測定用アダプタ15とは、容器12の内部までエアが供給されるように連通して接続されている。なお、容器12内へ供給されるエアの圧力値Pは、流体13を押圧する圧力値Pでもあり、測定対象の流体13の粘度特性を算出するのに参照される。
この測定用アダプタ15は、エア供給源20(例えば、最大400kPa)からのエア供給を受けるため、エア供給源20とエア流路AD1で接続されている。そして、粘度計10は、エア流路AD1の中途に設けられた、電空レギュレータ21と、電磁バルブ22と、圧力計23とを備えている。なお、電空レギュレータ21を含む粘度計10の電力供給は、主電源スイッチ63(図2参照)のON、OFFによって行われる。
電空レギュレータ21は、容器12内へ供給するエアの圧力値Pを調整する、すなわち、流体13を押圧する圧力値Pを調整するものである。また、電磁バルブ22は、エア流路AD1の開閉を行うものである。また、圧力計23は、電空レギュレータ21の下流に設けられ、容器12内へ供給するエアの圧力値Pを測定するものである。なお、圧力計23の測定値(圧力値P)は、表示装置64に表示させることもできる。
また、粘度計10は、測定用ニードル11Aの先端側に設けられた光電センサ25、26(図1参照)を含んで構成されるエリアセンサ30(図4参照)と、エリアセンサ30を覆うセンサカバー53(図2参照)とを備えている。光電センサ25、26は、受光部および発光部から構成されている。そして、光電センサ25、26は、測定対象が受光部と発光部との間を通過して発光部からの光が遮断されたときの変化を信号として検出するものである。また、センサカバー53には、測定用ニードル11Aの先端を通す窓部53aが設けられている。
図1に示すように、光電センサ25と光電センサ26は一定の間隔D(例えば、10mm)だけ離隔させて設けられている。すなわち、光電センサ25が測定用ニードル11Aから吐出された流体13の間隔Dの起点に設けられ、光電センサ26が間隔Dの終点に設けられる。なお、間隔D(10mm)は、これに限られるものではない。
これら光電センサ25、26を一対として、エリアセンサ30は、測定用ニードル11Aから吐出された流体13の通過時間Tを測定するものである。対をなす光電センサ25、26からの測定信号は、コンピュータ部14で同期をとって参照されることにより、流体13が通過する通過時間Tに変換される。粘度計10においては、センサカバー53を設けているので、エリアセンサ30で流体13の通過時間Tを測定するにあたり、外乱(例えば、空気流)が及ぼす影響を低減することができ、より高精度の測定結果を得ることができる。
この通過時間Tは、測定用ニードル11Aから吐出された流体13の見掛けの流量Q’を算出するのに参照される。見掛けの流量Q’は、一定間隔をなす一対の光電センサ25、26の間を流体13が通過する時間Tと測定用ニードル11Aの内径φで算出したものを指す。
実際には、測定用ニードル11Aの先端から流体13が吐出された瞬間に、流体13は縮流を起こすことから、流体13の流路径(吐出径ともいう。)は、測定用ニードル11の内径φよりも小さくなり、縮流の程度は流体13に含まれている固形粒子によって決定される。しかし、粘度計10は、見掛けの流量Q’を参照して、コンピュータ部14によって流体13の粘度特性を算出(測定)する構成としている。このため、粘度計10は、実際の流体13の流路径を測定する必要がない、簡単な構成となっている。
図1に示すように、エリアセンサ30を構成する光電センサ25、26は、インターフェースモジュール24を介して、コンピュータ部14と信号線路で接続されている。また、前述した電空レギュレータ21、電磁バルブ22および圧力計23も、インターフェースモジュール24を介して、コンピュータ部14と信号線路で接続されている。そして、粘度計10が備えるコンピュータ部14は、電空レギュレータ21により圧力値Pを変化(例えば、40kPa〜100kPaの範囲)させた際の、測定用ニードル11Aから吐出した流体13の見掛けの流量Q’を算出する算出機能を含んでいる。
このコンピュータ部14からは、電空レギュレータ21へエア供給量を調整する制御信号が出力(例えば0〜5V出力)される。また、コンピュータ部14からは、電磁バルブ22へエア流路を開閉する制御信号が出力される。そして、コンピュータ部14へは、圧力計23から圧力値Pの測定信号が入力(例えば1〜5V入力)される。
また、コンピュータ部14へは、光電センサ25、26から測定信号が入力(デジタル入力)される。そして、コンピュータ部14と光電センサ25、26とを結ぶ信号線路の中途には、信号を増幅させるためのセンサアンプ25A、26Aが設けられている。このように対をなす光電センサ25、26からの測定信号は、コンピュータ部14で同期をとって参照されることにより、流体13が通過する通過時間Tに変換される。
そして、コンピュータ部14の算出機能は、測定ニードル11Aから吐出した流体13の圧力値P、通過時間T、見掛けの流量Q’から、測定用ニードル11の内径φを流体13の流路径として流体13の粘度特性を算出する。
このように、本実施形態における粘度計10は、流体13を、容器12を介して圧力値Pを制御したエアを加え、測定用ニードル11A内を通過する見掛けの流量Q’を測定し得る装置である。そして、粘度計10は、測定したデータ(圧直値P、見掛けの流量Q’)からレオロジー方程式を求め、粘度特性(ずり速度−ずり応力特性)を決定するコンピュータ部14を備える構成となっている。
なお、粘度計10のコンピュータ部14としては、接続ケーブル(信号線路)によって本体50と外部で接続されたノートパソコンを用いることができる。これに限らず、本体50の内部でコンピュータ部14を接続することもできる。
ここで、流体13の粘度特性について、容器12内の流体13に印加したエアの圧力値Pと、見掛けの流量Q’を測定することにより、算出することができることを説明する。
まず、流体13の実際の流量Qと、印加した圧力δPの関係は、次の(1)式のようになる。ここで、nはべき法則のn乗、ηは樹脂部(溶媒)の粘度、Rは測定用ニードル11Aの内径φの半径、Lは測定用ニードル11Aの長さである。
Q={(n+1)/(3n+1)}πR3{n/(n+1)}R(n+1)/n(1/2η0)1/n(δP/L)1/n (1)
また、流体13の実際の流量Qと、見掛けの流量Q’の関係は、次の(2)式のようになる。なお、(2)式は、縮流が分散流体のn値によって一義的に決定されるために成り立つ。
Q=√(2n+1)/(3n+1)Q’ (2)
(2)式を(1)式に代入し、整理すると、次の(3)式が得られる。
Q’=CδP1/n (3)
但し、C=(1/K){(n+1)/(3n+1)}πR3{n/(n+1)}R(n+1)/n(1/2η0)1/n(1/L)1/nは、定数となる。
(3)式から、横軸にエアの圧力値(δP)を取り、縦軸に見掛けの流量(Q’)を取ってlog−logのグラフにプロットすると直線が得られ、この直線の傾きから、流体13のn値が決定しうる。
ところで、測定用ニードル11Aの壁面におけるずり応力τwとずり速度γwは、次の(4)、(5)式のようになる。
τw=RδP/2L (4)
γw={(3n+1)/n}Q/πR3 (5)
前述したように、圧力値Pと見掛けの流量Q’からn値が求まると、(4)式と(5)式から測定用ニードル11Aの壁面におけるずり応力τwとずり速度γwが求まる。すなわち、コンピュータ部14によって測定対象の流体13の粘度特性(γw−τw特性)が算出されることになる。
このように、種々のエアの圧力値Pと、見掛けの流量Q’から、コンピュータ部14によって種々のずり速度γwとずり応力τwの値が算出され、粘度計10によって測定対象の流体13の粘度特性が測定されることとなる。また、この流体13の粘度特性が測定されると、流体13の指標値である、各ずり速度γwのおける粘度値、チキソ指数、降伏値(図9中の矢印で示す、ずり速度γwが0のときのずり応力τwの値)も算出することができる。
ここで、同じ流体13(例えば、固形粒子の平均大きさが30μm程度のもの)に対して、異なるニードル内径φ(例えば、1.60mm、1.07mm)のニードル11(測定用ニードル11A)を用いて測定した粘度特性(γw−τw特性)の例を、図9、図10に示す。図9および図10は、流体13の粘度特性の例を説明するための図である。このうち、図9は、ニードル内径φが1.60mmの場合の粘度特性であり、図10は、ニードル内径φが1.07mmの場合の粘度特性である。
図9の粘度特性は、通常のチキソトロピック特性(非ニュートン特性)を示しているが、図10の粘度特性は、ニュートン特性を示している。これらの粘度特性は同じ流体13であってもニードル内径φによって明らかに異なっている。図10に示す結果は、流体13に含まれている固形粒子の大きさが、流体13の流路径(ニードル内径φ)に比較して大きく、測定ニードル11A内で詰まり現象を起こし、流体13の樹脂部分のみが流動したものと考えられる。例えば、半導体製造分野において、クリームはんだ(分散流体)を印刷する場合、印刷マスクの開口部が小さくなると樹脂部の滲み不良が発生するが、図9、図10が示す測定結果は、この現象を良く説明している。
このように、ニードル内径φを交換することで、流体13中の固形粒子の大きさと流路径の大きさとの関係によって、流体13の粘度特性がどのように変化しているかを解析することが可能となる。
さらに、粘度計10の優位性を説明するために、固形粒子(平均大きさが30μm)の詰まりが発生した際のニードル内径φを固定し(1.07mm)、流体13の固定粒子の平均大きさを4〜24μmと小さくして測定した粘度特性(γw−τw特性)の例を、図11に示す。図11は、流体13の粘度特性の例を説明するための図である。
図11の粘度特性は、図9の粘度特性と同様なチキソトロピック特性を示している。これは、詰まりが発生したニードル内径φであっても、流体13の固形粒子の平均大きさを小さくすることで詰まりが解消し、チキソトロピック特性を示したものと考えられる。このことからも、図10における粘度特性がニュートン特性として得られた原因は、流体13の固形粒子の大きさによるものであることがわかる。
このように、粘度計10は、コンピュータ部14の算出機能により複数のニードル11のそれぞれにおける流体13の粘度特性を算出し、ニードル11の内径φを流体13の流路径として、流路径に依存した流体13の粘度特性を測定することができるものである。
このように、互いに内径の異なる複数のニードル11を交換することで、流体13の流路径をそれぞれ変化させたときの粘度特性を得ることができる。したがって、流体13の固形粒子の大きさが流体13の流路に及ぼす影響、すなわち固形粒子の分散流体流路に対する大きさ依存性を測定することができる。
また、コンピュータ部14は、流体13の粘度特性がチキソトロピック特性からニュートン特性へ変化する前の、チキソトロピック特性を示したニードル11の内径φを抽出する抽出機能を含むようにしてもよい。以下に、例をあげて説明する。
同じ流体13を用い、ニードル内径φが大きいものから小さいものへと複数のニードル11を交換していく。この際、各ニードル11に対しては、圧力値Pを例えば、40kPa〜100kPaの範囲で変化させて、その測定結果から粘度特性を算出(測定)する。各粘度特性は、前述したように、ニードル内径φが大きい側であるとチキソトロピック特性を示し、小さい側であるとニュートン特性を示す。
すなわち、ニードル内径φを小さくするに従い、粘度特性はチキソトロピック特性からニュートン特性へ変化していく。そして、内径φが1.60mm〜1.19mmのときチキソトロピック特性を示し、内径φが1.07mm以下のときニュートン特性を示した場合、コンピュータ部14は、チキソトロピック特性からニュートン特性へ変化する前の内径φ(1.19mm)を抽出する。
これによれば、チキソトロピック特性の状態で流体13を用いることのできる範囲を特定することができる。すなわち、コンピュータ部14で抽出されたニードル内径(例の場合だと、1.19mm)以上の流路径であれば、流体13がチキソトロピック特性の状態であることを特定することができる。具体的な応用例としては、クリームはんだ印刷をする際に粘度計10を用いることで、流体13であるクリームはんだが印刷マスクの開口部(流路径)に滲み不良なく埋め込まれるか判断することが容易となる。
このような粘度計10は、図1に示すように、測定用ニードル11Aから流体13が吐出する方向に対して斜め方向から、測定用ニードル11Aの先端にエアを噴射するブロア31、32を備えていてもよい。これらブロア31、32は、ニードル型をしており、その一端が測定用ニードル11Aの先端に向けられている。
ブロア31、32は、エア供給源20からのエア供給を受けるため、他端がエア供給源20とエア流路AD2で接続されている。このエア流路AD2の中途には、エア供給源20のエア圧(例えば、400kPa)を調整するための手動レギュレータ33と、容器12へ連通するエア流路AD2の開閉を行う電磁バルブ34とが設けられている。電磁バルブ34は、インターフェースモジュール24を介して、コンピュータ部14と信号線路で接続されている。コンピュータ部14からは、電磁バルブ34へエア流路AD2を開閉する制御信号が出力される。
ブロア31は、電磁バルブ34が開かれるとブロア31の他端からブロア31内にエアが供給され、ブロア31の一端からエアを噴射させることで、測定した後の測定用ニードル11Aの先端で残存している流体13を除去することができる。ブロア32もブロア31と同様に、測定用ニードル11Aの先端で残存している流体13を除去することができる。この残存している流体13の除去は、圧力値Pを変えて見掛けの流量Q’を算出(測定)する度に行うことで、高精度の結果を得ることができる。
また、測定用ニードル11Aの先端に対して、ブロア31、32を対称に配置することで、残存している流体13を挟み込んだまま一方向に飛ばし去ることができる。この一方向は測定用ニードル11Aから流体13が吐出される方向であるので、残存した流体13をエリアセンサ30に付着せずに除去することができる。
そして、粘度計10は、図1に示すように、測定用ニードル11Aが被洗浄ニードル11Bとして付け替えられ、被洗浄ニードル11B内に溶剤を供給して被洗浄ニードル11Bを洗浄する洗浄用アダプタ35を備えていてもよい。具体的には、洗浄用アダプタ35は、容器12と同じ型の容器12A内に溶剤を供給し、この溶剤を押圧するプランジャに対してエアを供給して、残存している流体13を除去洗浄する。この場合、洗浄用アダプタ35には、容器12Aが含まれた構成とみなすことができる。なお、溶剤を用いずに、単に、被洗浄ニードル11B内に直接、エアを供給して残存している流体13を洗浄除去する構成であってもよい。
洗浄用アダプタ35は、エア供給源20からのエア供給を受けるため、エア供給源20とエア流路AD3で接続されている。このエア流路AD3の中途には、エア供給源20のエア圧(例えば、400kPa)を調整するための手動レギュレータ36と、洗浄用アダプタ35へ連通するエア流路AD3の開閉を行う電磁バルブ40とが設けられている。電磁バルブ34は、インターフェースモジュール24を介して、コンピュータ部14と信号線路で接続されている。コンピュータ部14からは、電磁バルブ34へエア流路AD3を開閉する制御信号が出力(デジタル出力)される。
洗浄用アダプタ35は、電磁バルブ40が開かれると容器12Aを介して被洗浄ニードル11Bにエアを供給させることで、測定した後の測定用ニードル11A、すなわち被洗浄ニードル11B内に残存している流体13を除去洗浄することができる。洗浄されたニードル11(被洗浄ニードル11B)は、ニードル収納ケース54(図3参照)に収納される。
[実施形態2]
分散流体や樹脂部のみで構成される単なる流体の重要な特性の一つとして、粘着力がある。流体の粘着力は、例えば、タック試験機と呼ばれるもので測定することができる。このタック試験機は、測定対象の流体を固定板に塗布し、さらに測定対象の流体を可動棒で押さえ付けた後、可動棒を固定板側から離れる方向に引き上げて、測定対象の流体が破壊する際の力を測定し、その値を粘着力として測定するものである。しかしながら、この測定対象は、流体の粘着力ではなく、可動棒を引き上げた際の測定対象の流体が変形する変形抵抗を測定しているものと考えられる。
ところで、前記実施形態1で説明した粘度計10は、図9に示したように、流体13が流動し始める応力、すなわち降伏値が測定可能である。この値を物理的に考察してみると、流体13が流動するときの応力、すなわち流体のニードル11の壁面との粘着力に他ならないことがわかる。このように、粘度計10を用いることによって、流体13の粘着力についても測定可能である。
[実施形態3]
前記実施形態1で説明した粘度計10は、ニードル11が交換式になっている。このため、例えば、ニードル内側の表面粗さの異なるニードル11を使用して粘度特性を測定すれば、表面状態によって流体13の流動特性がどのように変化するかについての情報も得ることが可能となる。
[実施形態4]
前記実施形態1でも説明したが、分散流体の一つに、半導体製造分野で用いられるクリームはんだがある。クリームはんだは、固形粒子としてはんだ粉末を使用し、樹脂部としてフラックスを使用している。このクリームはんだは、表面実装技術で広く使用されており、専用の印刷機を使用してプリント基板のパッド上に印刷し、塗布されるものである。
表面実装技術分野では、実装密度を向上させるため、部品の大きさが年々小さくなっている。例えば、0.3mm×0.15mmという極めて微小な電子部品が電子部品メーカで開発されている。このような微小な電子部品をクリームはんだで基板に実装する場合、基板のパッド上に印刷するクリームはんだの大きさもその幅が0.1mm程度になる。また、クリームはんだに使用されているはんだ粉末の大きさは、例えば最少で10μmである。すなわち、前記実施形態1で説明したような固形粒子の大きさが直接流動特性に影響を与えるレベルになっている。
したがって、表面実装分野において、前記実施形態1で説明した粘度計10を用いることは極めて有効となる。これにより得られたデータを印刷機の印刷条件に直接反映することが可能であり、また有用になってくる。
[実施形態5]
前記実施形態1では、測定用ニードル11Aから吐出された流体13の見掛けの流量Q’を測定し、この見掛けの流量Q’から流体13の粘度特性を測定する場合について説明した。本実施形態では、容器12内へ供給されるガスのガス流量Q”から流体13の粘度特性を測定する場合について、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態における粘度計10の構成を説明するための図である。
図12に示すように、粘度計10は、流体13を収納する容器12と、容器12と連通して、ガスで押圧された流体13を吐出する測定用ニードル11A(ニードル11)とを備えている。容器12は、シリンジ型をしており、その小口径の先端(一端)が測定ニードル11Aと連通して接続され、大口径の他端が測定用アダプタ15と接続されている。測定用アダプタ15は、エア供給源20からのエア供給を受けるため、エア供給源20とエア流路AD1で接続されている。そして、容器12の内部では、先端側に詰めて収納された流体13が、プランジャ16を介してエア流路AD1から送り込まれたエアによって押圧されるようになっている。なお、プランジャ16を設けずに、直接エアが流体13を押圧する構成であってもよい。
また、流量計10は、容器12と連通して、流体13を押圧するガスを容器12に送り込むガスユニット100を備えている。このガスユニット100は、エア流路AD1を構成する管(例えば、マニホールド)を備え、容器12(測定用アダプタ15)とエア供給源20との間で接続して設けられる。また、ガスユニット100は、エア流路AD1の中途に設けられた、流量計101(例えば、質量流量計、体積流量計など)と、電空レギュレータ21と、圧力計23と、フィルタ付レギュレータ102とを備えている。
流量計101は、測定用ニードル11Aから流体13を吐出させるために、エアで押圧する際のガス流量Q”を測定するものとして用いられる。また、電空レギュレータ21は、容器12内へ供給するエアの圧力値P(ガス圧P)を調整する、すなわち、流体13を押圧する圧力値Pを調整するものである。また、圧力計23は、電空レギュレータ21の下流に設けられ、容器12内へ供給するエアの圧力値P(ガス圧P)を測定するものである。また、フィルタ付レギュレータ102は、エア供給源からの異物をフィルタで取り除き、安定したエアを供給するように調整するものである。
なお、電空レギュレータ21と圧力計23の値は同じ(あるいは近似値)となるため、圧力計23を省略することができる。この点、本実施形態では、損失を含めて測定対象側にできるだけ近いところで圧力を測定し、その結果をフィードバックするために(すなわち、より正確な流体13を押圧する圧力値Pを得るために)、流量計101よりも下流であって容器12(測定用ニードル11A)の手前に圧力計23を設けている。また、エア供給源から供給されるエアに異物が混入していない場合などは、フィルタ付レギュレータ102を省略することができる。
また、流量計10は、容器12内で収容されている流体13の温度を制御する温度制御ユニット103を備えている。この温度制御ユニット103を用いることで、室温以外の温度環境下、例えば、高温環境下における流体13の粘度特性を測定することができる。なお、室温における流体13の粘度特性を測定する場合には、温度制御ユニット103を省略することができる。
また、粘度計10は、流体13を押圧する際のガス圧Pおよびガス流量Q”から、流体13の粘度特性を算出する算出機能を含むコンピュータ部14を備えている。このコンピュータ部14には、インターフェースモジュール24が接続されている。このインターフェースモジュール24は、電空レギュレータ21、圧力計23、流量計101、温度制御ユニット103のそれぞれと信号線路(図12中、一点鎖線で示す。)で接続されている。したがって、コンピュータ部14からは、例えば、電空レギュレータ21へエア供給量の調整をする制御信号が送られたり、温度制御ユニット103の温度調整をする制御信号が送られたりする。また、コンピュータ部14へ圧力計23や流量計101からのデータ信号が送られる。このため、コンピュータ部14(算出機能)は、電空レギュレータ21によりガス圧Pを変化させた際の、ガス流量Q”の変化から流体13の粘度特性を算出することができる。
前記実施形態1で説明したように、(4)式と(5)式から、コンピュータ部14によって測定対象の流体13の粘度特性(γw−τw特性)が算出される。そして、(5)式で用いられるn値は、横軸にガス圧δPを取り、縦軸にガス流量Q”を取って対数グラフにプロットすると直線が得られ、この直線の傾きから決定される。
ここで、本発明者は、見掛けの流量Q’から求めたn値と、ガス流量Q”から求めたn値とが同じ(あるいは近似している)ことを見出した。すなわち、対数グラフにおいて、δP−Q’とδP−Q”とが平行していることを本発明者は見出した。このため、ガス流量Q”を流体13の流量Qとみなすことができ、流体13の粘度特性を測定することができる。そして、流体13の流量Qを直接測定しない構成であるため、粘度計10をシンプルに構成することができる。
同様に、容器12内へ供給されるガスのガス流量Q”から流体13の粘度特性を測定することができる粘度計10について、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態における粘度計10の構成を説明するための図である。なお、図12と図13とは、ガスユニット100の構成のみ相違している。
図13に示すガスユニット100は、ガス流量Q”を調整するマスフローコントローラ104と、ガス圧Pを測定する圧力計23とを備えている。そして、マスフローコントローラ104とコンピュータ部14とは、信号線路(図13中、一点鎖線で示す。)を介して接続されている。したがって、コンピュータ部14からは、マスフローコントローラ104へガス流量Q”の調整をする制御信号が送られる。このため、コンピュータ部14(算出機能)は、マスフローコントローラ104によりガス流量Q”を変化させた際の、ガス圧Pの変化から流体13の粘度特性を算出することができる。
このように、本実施形態における粘度計10は、流体13を押圧する際のガス圧Pおよびガス流量Q”から流体13の粘度特性を測定するものである。図12に示す粘度計10は、電空レギュレータ21によりコンピュータ部14から命令によって、制御している。そして、流体13の流量Qは、測定用の容器12に供給されるエア(圧力空気)の流量Q”を測定してこれとみなしている。
また、図13に示す粘度計10は、マスフローコントローラ104でコンピュータ部14からの命令により、一定の流量Q”のエアを容器12に供給し、その際、容器12に掛かる圧力P(ガス圧P)を測定する方式になっている。エアの流量Q”とガス圧Pの測定では、特に微小流量になった場合、流量Q”の測定は難しく、ガス圧Pの測定は、比較的簡単である。そこで、マスフローコントローラ104で精度が保証しうる量のエア量を送り込み、そのときに容器12に掛かっている圧力Pを圧力計23で測定する方式を採用している。なお、図12に示す粘度計10では、マスフローコントローラ104が高価であるため、価格重視で電空レギュレータ21と流量計101の組み合わせ方式を採用している。
前記実施形態1における粘度計10では、測定用ニードル11Aから吐出される流体13の見掛けの流量Q”を、一定間隔離れた位置に配置された二つの光電センサ25、26間を通過する時間Tとニードル内径φから算出する必要がある。また、前記実施形態1における粘度計10では、連続して測定するに際して測定ニードル11A先端で残存している流体13を除去する必要があり、ブロア31、32を備えた除去機構あるいは機械的な切断機構を設ける必要がある。
これに対して、本実施形態における粘度計10は、次のような特徴を有している。まず、測定用ニードル11Aから吐出する分散流体13の流量を直接測定しないため、粘度計10前面に光電センサ、機械的な切断機構などを設ける必要がなく、測定者は何も意識をすることがない。また、操作性に優れるとともにメインテナンス性にも優れる。特に、機械的な切断機構がないため、取扱いやすく、壊れにくい。また、分散流体13を測定用ニードル11A先端で切断する必要がないため、測定の高速化が図れる。
また、前記実施形態1における粘度計10では、測定精度は光電センサ25、26の検出精度に依存し、測定精度は実験的に求めるしかなく、論理的に決定することが難しかった。本実施形態における粘度計10では、流量計101と電空レギュレータ21、マスフローコントローラ104の精度から論理的に測定精度を決定しうる。したがって、装置の校正も容易になる。
なお、前記実施形態2〜4においても本実施形態における粘度計10を対応させることができる。例えば、圧力の測定曲線を解析すれば、分散流体13とニードル壁面との粘着力、流動し始める降伏応力などの物理量が解析可能になる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、樹脂部に固形粒子を分散させてなる分散流体として、クリームはんだを測定対象とする場合について説明したが、これに限らず、顔料なども測定対象とすることができる。また、流体として、ニュートン流体(例えば、水など)を測定対象とすることもできる。
また、例えば、前記実施形態では、流体13を押圧するガスとして、エアを用いた場合について説明したが、窒素などの不活性ガスを用いることもできる。

Claims (5)

  1. 流体を収容する容器と、
    前記容器と連通して、前記流体を押圧するガスを前記容器に送り込むガスユニットと、
    前記容器と連通して、前記ガスで押圧された前記流体を吐出する測定用ニードルと、
    前記流体を押圧する際のガス圧およびガス流量から、前記流体の粘度特性を算出する算出機能を含むコンピュータ部と
    を備えることを特徴とする粘度計。
  2. 請求項1記載の粘度計であって、
    前記測定用ニードルとして選択される、互いに内径の異なる複数のニードルを備え、
    前記算出機能により前記複数のニードルのそれぞれにおける前記流体の粘度特性を算出し、前記内径に依存した前記流体の粘度特性を測定することを特徴とする粘度計。
  3. 請求項1または2記載の粘度計であって、
    前記ガスユニットは、前記ガス圧を調整するレギュレータと、前記ガス流量を測定する流量計とを備え、
    前記算出機能は、前記レギュレータにより前記ガス圧を変化させた際の、前記ガス流量の変化から前記流体の粘度特性を算出することを特徴とする粘度計。
  4. 請求項1または2記載の粘度計であって、
    前記ガスユニットは、前記ガス流量を調整するマスフローコントローラと、前記ガス圧を測定する圧力計とを備え、
    前記算出機能は、前記マスフローコントローラにより前記ガス流量を変化させた際の、前記ガス圧の変化から前記流体の粘度特性を算出することを特徴とする粘度計。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘度計において、
    前記測定用ニードルが被洗浄ニードルとして付け替えられ、前記被洗浄ニードル内に溶剤を供給して前記被洗浄ニードルを洗浄する洗浄用アダプタを備えることを特徴とする粘度計。
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