JPWO2013151159A1 - 熱膨張性マイクロカプセルを含有する中子 - Google Patents

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Abstract

中子は熱膨張性マイクロカプセルを含有する。中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する。該中子を、該中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる。中子に由来する発泡・崩壊物を、中空成形体製造用材料から形成した中空成形体の内部から外に排出する。

Description

本発明は熱膨張性マイクロカプセルを含有する中子および当該中子を用いて中空成形体を製造する方法に関する。
特許文献1には、消失中子を用いて樹脂型を製造することについて記載されている。2液反応硬化型軟質ウレタン樹脂液に発泡ポリスチレン微細粒子を混合し、得られた混合物を、凹部を有する中子形成用の型内に注型して硬化させウレタン樹脂を得る。その後、硬化したウレタン樹脂を中子形成用の型から脱型することによって、消失中子を製造する。当該消失中子を樹脂型製造用の型内に配置して、この型内に2液反応急速硬化型ウレタン樹脂液を注型して硬化させた後、硬化したウレタン樹脂を樹脂型製造用の型から脱型することによって、樹脂型を製造する。この樹脂型内の消失中子に発泡ポリスチレン可溶有機溶剤を注入して発泡ポリスチレン微細粒子を溶解させることによって、消失中子を除去する。これによって樹脂型を製造する。しかし、この場合、消失中子を注型によって製造しているので、発泡ポリスチレン微細粒子を用いてはいても、極めて複雑な形状、構造や、極小のサイズを有する消失中子を製造することは困難である。また樹脂型から消失中子を除去するには、中子を形成している発泡ポリスチレンを有機溶剤で溶解させて除去することが必要であるため、手間がかかる。
特許文献2には、光造形技術を使用して消失模型の形状に対応させた形状の薄肉状中空体を作製し、当該薄肉状中空体の内部に未発泡の発泡材を入れて発泡させることにより薄肉状中空体の内部を発泡材で充満させ、発泡材の硬化後に光硬化状態にある光硬化性樹脂を除去して消失模型を製造することが記載されている。
この場合、光造形技術を使用しているため、形状の複雑な消失中子を製造することができる。しかしながら、光造形技術による薄肉状中空体の作製、当該薄肉状中空体への発泡性材料の充填および発泡、ならびに発泡材からの光硬化した樹脂(最初に製造した薄肉状中空体)の除去という多段工程を採用する必要があるため、消失中子の製造工程が複雑で、手間がかかる。
特許文献3では、光造形によって製造した中空状の中子を外型内に配置して、中子と外型との間の空隙に液状の軟質樹脂材料を注入し固化させて軟質樹脂成形体を製造し、軟質樹脂成形体を中子と共に外型から取り出した後に、軟質樹脂成形体の外部から力を加えて軟質樹脂成形体を変形させることにより中子を変形して小さくするかおよび/または破砕し、変形して小さくなった中子または破砕した中子を軟質樹脂成形体の開口から外部に排出させて中空の軟質樹脂成形体を製造することが提案されている。
この場合には、光造形によって中子を製造しているために、形状の複雑な中子を製造することができ、また中子の取り出しに当たって、成形して得られた軟質樹脂成形体に外部から力を加えて樹脂成形体内に含まれる中子を小さくしたり破砕して軟質樹脂成形体の開口から外部に排出させていて、有機溶媒を用いて中子を溶解消失させる必要がないために、中子の除去が簡単である。
しかし、この方法では、中空状の中子の壁厚が厚すぎると、軟質樹脂成形体の外部から押圧したときに中子が小さくなりにくく、また中子の破砕が生じにくくなって軟質樹脂成形体からの中子の排出が困難になるため、中空状の中子の壁厚を薄くする必要がある。中空状の中子の壁厚を薄くすると、中子を外型内に配置して軟質樹脂材料を注入した際に、中子の変形や、場合によっては中子の破損が生じ、目的どおりの形状や寸法を有する軟質樹脂成形体が得られにくくなる。
特開2004−261816号公報 特開平5−131243号公報 WO2012/001803号 特開2008−195885号公報 特開2011−16884号公報 WO99/43758号
本発明の目的は、強度、形状保持性および取り扱い性に優れていて中子として使用する際には破損や変形などが生じず、中子としての機能を十分に果たすことができ、中子としての用が済んだ後に製造した中空成形体や型から簡単に取り除くことのできる中子を提供することである。
また、本発明の目的は、複雑な形状や構造を有するものであっても容易に製造することができ、更には微小なサイズであっても容易に製造することのできる中子を提供することである。
さらにまた、本発明の目的は、前記中子を用いて中空成形体、型および各種成形体を製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく種々研究を重ねてきた。その結果、中子を、熱膨張性マイクロカプセルを含有する材料から形成し、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに中子全体を発泡させて崩壊させると、中空成形体から容易に取り出せることを見出した。
さらに、本発明者らは、当該中子を、光重合性化合物、光重合開始剤および熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造すると、構造や形状の複雑な中子であっても、またサイズの小さな中子であっても、目的どおりの高い寸法精度で簡単に且つ円滑に製造できることを見出した。
また、本発明者らは、熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造した中子を用いることによって、例えば、人工心臓などのような構造な中空成形体や、型、各種成形体をも円滑に製造できることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) 熱膨張性マイクロカプセルを含有し、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに発泡して崩壊する中子である。
また、本発明は、
(2) 光重合性化合物と、光重合開始剤と、熱膨張性マイクロカプセルとを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造したものである、前記(1)の中子;
(3) 熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性重合体よりなる外殻と、該外殻中に内包された揮発性の液体膨張剤とを備え、1〜100μmの平均粒径を有する、前記(1)または(2)の中子;および、
(4) 熱膨張性マイクロカプセルの含有量が、中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物に含まれる全光重合性化合物100質量部に対して、20〜80質量部である前記(2)または(3)の中子;
である。
また、本発明は、
(5) 中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物における光重合性化合物が、1種以上のラジカル重合性化合物、1種以上のカチオン重合性化合物、またはその両方から選ばれる前記(2)〜(4)のいずれかの中子;
(6) 光重合性化合物がラジカル重合性化合物であり、光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤である前記(5)の中子;
(7) ラジカル重合性化合物が、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有するジ(メタ)アクリレート化合物である前記(5)または(6)の中子;
(8) (メタ)アクリロイルオキシ基を2個有するジ(メタ)アクリレート化合物が、置換されているかまたは置換されていないビスフェノール類のジ(メタ)アクリレートである前記(7)の中子;
(9) 光ラジカル重合開始剤が、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物である前記(6)〜(8)のいずれかの中子;および、
(10) 中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物がポリアルキレンエーテル系化合物を更に含有する前記(2)〜(9)のいずれかの中子;よび、
(11) 有機重合体製の中空成形体の製造に用いるための中子である前記(1)〜(10)のいずれかの中子;
である。
さらに、本発明は、
(12) (a)前記(1)〜(11)のいずれかの中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する工程;
(b)表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
(c)中子に由来する発泡・崩壊物を、中空成形体製造用材料から形成した中空成形体の内部から外に排出する工程;
を有する中空成形体の製造方法である。
さらにまた、本発明は、
(13) 中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する工程(a)は、中子を外型内に配置し、中子の表面と外型の内面との間に形成される空隙に中空成形体製造用材料を充填することを含み、工程(b)の加熱及び発泡は、中子を外型内に配置したままで行うかまたは表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を外型から取り出して行う前記(12)の中空成形体の製造方法;
(14) 中空成形体製造用材料が有機重合体材料または有機重合性材料である前記(12)または(13)の製造方法;および、
(15) 外型が、光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造したものである前記(13)または(14)の中空成形体の製造方法;
である。
さらに、本発明は、
(16) (α)請求項1〜11のいずれか1項に記載の中子の表面に型形成用材料の層を形成する工程;
(β)表面に型形成用材料からなる層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
(γ)中子に由来する発泡・崩壊物を、型形成用材料から形成した型の内部から外に排出する工程;
を有する型の製造方法;並びに、
(17) 前記(16)で得られた型内に流動性の成形体製造用材料を充填して硬化または固化した後、型を分離する成形体の製造方法;
である。
本発明の中子は、強度、形状保持性および取り扱い性に優れており、中子として使用する際には破損や変形などが生ずることなく、目的とする中空成形体や型などを円滑に製造することができ、中子としての用が済んだ後は、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱して熱膨張性マイクロカプセルを膨張させることによって、中子全体が発泡して崩壊するので、中子に由来する崩壊した発泡体を、製造した中空成形体や型から簡単に取り除くことができる。
本発明の中子が、熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って得られる中子である場合は、複雑な形状や構造を有するものであっても容易に製造することができ、更には微小なサイズであっても容易に製造することができる。
本発明の中子を用いて本発明の方法で中空成形体を製造することによって、複雑な形状や構造を有する中空成形体や、サイズの小さな中空成形体をも円滑に製造することができる。
また、本発明の中子を用いて型を製造し、当該型内に成形体製造用材料を充填して硬化または固化することによって、複雑な形状や構造を有する成形体(中実成形体および中空成形体)や、サイズの小さな成形体(中実成形体および中空成形体)をも円滑に製造することができる。
図1は、熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子を用いて中空成形体を製造する場合の一例を示した図である。 図2は参考例1で得られた光学的立体造形物(バー形状の試験片)を150℃で10分間加熱した時の発泡状態を示した図面代用写真である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の中子は、熱膨張性マイクロカプセルを含有し、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに発泡して崩壊する中子である。
ここで、本明細書における「中子が発泡して崩壊する」とは、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルが膨張することで中子が発泡して、そのまま直接細片状のばらばらの発泡体になるか、小さい外力で簡単に細片状に崩壊する形状保持性のない発泡体になるか、または形状保持性がなくて小さい外力で体積を減じて中空成形体の開口部から簡単に取り出せる状態になることを意味する。
本発明の中子は、有機重合体材料やその他の材料を用いて中空成形体を製造する際に用いられ、更には型を形成する際に用いられ、本発明の中子の表面に中空成形体製造用材料の層または型形成用材料の層を形成させた後に、中子の表面に形成させたそれらの層と一緒に加熱して、中空成形体または型の内側に存在する中子に含まれている熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、それによって中子全体を発泡・崩壊させ、崩壊した中子を中空成形体または型の内部から外部に排出させるようにしたものである。
本発明の中子に含まれている熱膨張性マイクロカプセルは、熱膨張性マイクロスフェアー、熱膨張性微細粒子などとも称されている。
熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性重合体よりなる外殻中に、液化炭化水素などの揮発性の液体膨張剤を内包するマイクロカプセルであり、マイクロカプセルに内包されている液体膨張剤の膨張開始温度以上の温度に加熱することによって、通常、約10倍〜数十倍、場合によって100倍の体積に膨張する。
熱膨張性マイクロカプセルに関しては、従来から多数の出願がなされており(例えば、特許文献4〜6など)、種々の熱膨張性マイクロカプセルが既に市販されている(例えば、クレハマイクロスフェア、マツモトマイクロスフェアー、ダイフォームVなど)。
市販の熱膨張性マイクロカプセルとしては、外殻内に内包する液体膨張剤の種類などによって種々の膨張開始温度のものがあり、例えば、膨張開始温度(発泡開始温度)が約90℃のもの、約100℃のもの、約125℃のもの、約140℃のもの、約180℃のもの、約190℃のもの、約260℃のものが販売されている。
本発明の中子に含有させる熱膨張性マイクロカプセルの種類は特に制限されず、中子を形成している樹脂などの素材の種類、本発明の中子を用いて中空成形体や型を製造する際の中空成形体や型の製造に用いる材料の種類、中空成形体や型の製造時の温度条件、製造を目的とする中空成形体の形状や構造、サイズなどに応じて、中子に含有させる熱膨張性マイクロカプセルの種類を選択するのがよい。
一般的には、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が低すぎると、中子を構成している樹脂などの素材の軟化温度や溶融温度に達しないうちに熱膨張性マイクロカプセルの膨張が生ずるため、用の済んだ中子を加熱して発泡させて崩壊させる際に(以下発泡させて崩壊させることを「発泡・崩壊させる」というように記載することがある)、中子の発泡・崩壊が行われなくなる。一方、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度が高すぎると、用の済んだ中子を加熱して発泡・崩壊させる際に、熱膨張性マイクロカプセルの膨張が開始する前に、中子の表面に形成した中空成形体製造用材料の層(中空成形体を形成するのに用いた材料)や型形成用材料の層の軟化、溶融、熱劣化などが生じて、目的とする中空成形体や型が得られなくなったり、得られる中空成形体や型の品質が低下する。
中子に含有させる熱膨張性マイクロカプセルの粒径は、光学的立体造形法などによって中子を製造する際の取り扱い性、得られる中子の寸法精度、熱膨張性マイクロカプセルの膨張特性、熱膨張性マイクロカプセルの入手容易性などの点から、平均粒径が1〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
熱膨張性マイクロカプセルの粒径が小さすぎると、用の済んだ熱膨張性マイクロカプセルを含有する中子を熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡・崩壊させる際に、中子の発泡・崩壊が行われにくくなり、一方熱膨張性マイクロカプセルの粒径が大きすぎると、光学的立体造形法などによって中子を製造する際の作業性の低下、得られる中子の強度や耐熱性の低下、寸法精度の低下などが生じ易くなる。
ここで、本明細書でいう熱膨張性マイクロカプセルの平均粒径とは、レーザー回折散乱法によって測定した値である。
本発明の中子における熱膨張性マイクロカプセルの含有量は、中子を形成している材料の種類、中子を用いて製造する中空成形体や型の材料の種類、中子を用いて製造する中空成形体や型の形状、構造、サイズなどなどに応じて調整することができる。
中子の強度、寸法精度を良好にし、且つ中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに中子が十分に発泡して細片状に崩壊し易くするために、中子の質量に基づいて、熱膨張性マイクロカプセルの含有量が15〜65質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがより好ましく、25〜60質量%であることが更に好ましく、32〜55質量%であることが一層好ましい。
本発明の中子の製造方法および中子を構成する熱膨張性マイクロカプセル以外の材料の種類は特に制限されず、本発明の中子を用いて製造する中空成形体や型を構成する材料、中空成形体や型の形状、構造、サイズなどに応じて適したものを選択することができる。
そのうちでも、本発明の中子は、熱膨張性マイクロカプセルを含有する有機重合体材料または熱膨張性マイクロカプセルを含有する有機重合性材料を用いて形成されていることが、中子の製造の容易性、用の済んだ中子を加熱して発泡させて崩壊させる際の発泡性および崩壊性などの点から好ましい。その際の有機重合体材料または有機重合性材料としては、用の済んだ中子を加熱して中子に含まれている熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ、それによって中子全体が発泡して細片状に崩壊するか、容易に崩壊し得るようにするかまたは圧縮したときに体積を大きく低減させ得る発泡物とするために、用の済んだ中子を加熱する際の温度で軟化または溶融する有機重合体材料またはそのような有機重合体材料を重合により形成する有機重合性材料を用いるのがよい。
用の済んだ中子を加熱する際の温度において軟化も溶融もしない材料から中子が形成されていると、用の済んだ中子を加熱しても、中子の発泡および崩壊が生じにくくなる。
かかる点から、本発明の中子を、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに軟化したり溶融する光硬化物を形成する、熱膨張性マイクロカプセル含有光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形法によって製造すると、形状や構造の複雑な中子やサイズの小さな中子であっても、円滑に且つ簡単に製造することができる。
その際の光学的立体造形用樹脂組成物としては、光重合性化合物、光重合開始剤および熱膨張性マイクロカプセルを含有するものを用いることができ、前記光重合性化合物としては、光学的立体造形用樹脂組成物において従来から用いられている1種以上のラジカル重合性化合物、1種以上のカチオン重合性化合物、またはその両方を用いることができる。
ラジカル重合性有機化合物の例としては、(メタ)アクリレート基を有する化合物、不飽和ポリエステル化合物、アリルウレタン系化合物、ポリチオール化合物などを挙げることができる。それらのラジカル重合性有機化合物のうち1種以上を用いることができる。そのうちでも、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物が好ましく用いられる。(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物の具体例としては、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物、アルコール類の(メタ)アクリル酸エステル、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
上記したエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生成物としては、芳香族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物および/または脂肪族エポキシ化合物と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる(メタ)アクリレート系反応生成物を挙げることができる。この(メタ)アクリレート系反応生成物の具体例としては、ビスフェノールAやビスフェノールSなどのビスフェノール化合物、ベンゼン環がアルコキシ基などの置換基を有するビスフェノールAやビスフェノールSなどの置換ビスフェノール化合物、およびそれらのビスフェノール化合物または置換ビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド付加物を、エピクロルヒドリンなどのエポキシ化剤と反応させることによって得られるグリシジルエーテルを、さらに(メタ)アクリル酸と反応させて得られる(メタ)アクリレート、エポキシノボラック樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる(メタ)アクリレート系反応生成物などを挙げることができる。
また、上記したアルコール類の(メタ)アクリル酸エステルとしては、分子中に少なくとも1個の水酸基をもつ芳香族アルコール、脂肪族アルコール、脂環族アルコールおよび/またはそれらのアルキレンオキサイド付加体を、(メタ)アクリル酸と反応させることにより得られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。
より具体的には、例えば、ビスフェノールAやビスフェノールSなどのビスフェノール化合物、ベンゼン環がアルコキシ基などの置換基を有するビスフェノールAやビスフェノールSなどの置換ビスフェノール化合物のジ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、前記したジオール、トリオール、テトラオール、ヘキサオールなどの多価アルコールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
そのうちでも、アルコール類の(メタ)アクリレートとしては、2価アルコールを(メタ)アクリル酸と反応させることにより得られる1分子中に2個の(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
また、上記したウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとイソシアネート化合物を反応させて得られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。前記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、脂肪族2価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。また、前記イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどのような1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物が好ましい。
さらに、上記したポリエステル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル酸との反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、上記したポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、水酸基含有ポリエーテルとアクリル酸との反応により得られるポリエーテルアクリレートを挙げることができる。
カチオン重合性有機化合物の具体例としては、
(1)脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂などのエポキシ化合物;
(2)トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチル−3−フェノキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼンなどのオキセタン化合物、テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランのようなオキソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタンのような環状エーテルまたは環状アセタール化合物;
(3)β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等の環状ラクトン化合物;
(4)エチレンスルフィド、チオエピクロロヒドリン等のチイラン化合物;
(5)1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチルチエタンのようなチエタン化合物;
(6)エチレングリコールジビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、3,4−ジヒドロピラン−2−メチル(3,4−ジヒドロピラン−2−カルボキシレート)、トリエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;
(7)エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得られるスピロオルソエステル化合物;
(8) ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブタジエンのようなエチレン性不飽和化合物;
などを挙げることができる。
上記した中でも、カチオン重合性有機化合物として、エポキシ化合物が好ましく用いられ、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物がより好ましく用いられる。カチオン重合性有機化合物として、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する脂環式ポリエポキシ化合物を含有し且つ該脂環式ポリエポキシ化合物の含有量がエポキシ化合物の全質量に基づいて30質量%以上、特に50質量%以上であるエポキシ化合物(エポキシ化合物の混合物)を用いると、光学的立体造形によって中子を製造する際のカチオン重合速度、厚膜硬化性、解像度、活性エネルギー線透過性などが良好になり、しかも光学的立体造形用樹脂組成物の粘度が低くなって光学的立体造形によって中子が円滑に製造できるようになり、さらに得られる中子の体積収縮率が一層小さくなる。
上記した脂環族エポキシ樹脂としては、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコールのポリグリシジルエーテル、或いはシクロヘキセンまたはシクロペンテン環含有化合物を過酸化水素、過酸などの適当な酸化剤でエポキシ化して得られるシクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物などを挙げることができる。より具体的には、脂環族エポキシ樹脂として、例えば、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシルなどを挙げることができる。
また、上記した脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレートのホモポリマー、コポリマーなどを挙げることができる。より具体的には、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトールのテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールのヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステルなどを挙げることができる。さらに、前記のエポキシ化合物以外にも、例えば、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエンなどを挙げることができる。
また、上記した芳香族エポキシ樹脂としては、例えば少なくとも1個の芳香核を有する1価または多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のモノまたはポリグリシジルエーテルを挙げることができ、具体的には、例えばビスフェノールAやビスフェノールFまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
光学的立体造形用樹脂組成物がエポキシ化合物からなるカチオン重合性化合物を含む場合は、カチオン重合性化合物の反応速度が遅く、造形に時間がかかるが、オキセタン化合物を添加しておくと、カチオン重合反応が促進される。
その際のオキセタン化合物としては、1分子中にオキセタン基を1個以上有し且つアルコール性水酸基を1個有するオキセタンモノアルコール化合物が好適に用いられ、具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタンなどを挙げることができ、これらの1種以上を用いることができる。
中子の製造に用いる光学的立体造形用樹脂組成物は、また必要に応じて、1分子中にオキセタン基を2個以上有し且つアルコール性水酸基を持たないオキセタン化合物を含有していてもよい。ポリオキセタン化合物を含有すると、光学的立体造形して得られる中子の寸法精度が向上する。
1分子中に2個以上のオキセタン基をもつ化合物の例としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタンなどを挙げることができる。
中子を製造するのに用いる光学的立体造形用樹脂組成物が光重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含有する場合は、光重合開始剤として光ラジカル重合開始剤を含有する。
中子を製造するための光学的立体造形用樹脂組成物で使用可能な光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾインまたはそのアルキルエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などを挙げることができる。
具体的には、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどを挙げることができる。
また、アセトフェノン系化合物としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノンなどを挙げることができる。
さらに、ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどを挙げることができる。
また、ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノンなどを挙げることができる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどを挙げることができる。
これらの光ラジカル重合開始剤は、単独で使用してもまたは2種以上を併用してもよい。
本発明の中子を製造するのに用いる光学的立体造形用樹脂組成物が光重合性化合物としてカチオン重合性化合物を含有する場合は、光重合開始剤として、光カチオン重合開始剤を含有する。
カチオン重合開始剤としては、カチオン重合性化合物のカチオン重合を開始させ得る重合開始剤のいずれも使用できる。光カチオン重合開始剤の具体例としては、光を照射したときにルイス酸を放出するオニウム塩、例えば、第VIIa族元素の芳香族スルホニウム塩、VIa族元素の芳香族オニウム塩、第Va族元素の芳香族オニウム塩などを挙げることができる。より具体的には、例えば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルフェナシルホスホニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルスルホニウム、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジ4’−ヒドロキシエトキシフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨードニウム、フルオロリン酸を対イオンとする非アンチモン系の芳香族スルホニウム化合物などを挙げることができ、これらの1種以上を用いることができる。
また、反応速度を向上させる目的で、必要に応じて、カチオン重合開始剤と共に光増感剤、例えばベンゾフェノン、ベンゾインアルキルエーテル、チオキサントンなどを用いてもよい。
光ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル重合性化合物の質量に基づいて0.5〜10質量%、特に1〜5質量%であることが好ましい。
また、光カチオン重合開始剤の使用量は、カチオン重合性化合物の質量に基づいて0.5〜10質量%、特に1〜5質量%であることが好ましい。
特に、光重合性化合物として、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートなどの置換されたビスフェノール化合物のジメタクリレートを含有し、光重合開始剤(光ラジカル重合開始剤)としてベンジル(別名:ジフェニルエタンジオン)またはそのジアルキルアセタール系化合物(例えばベンジルジメチルケタールなど)からなる光ラジカル重合開始剤を含有する本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光造形を行って立体造形物を製造すると、強度および耐熱性に優れ、その一方で熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱したときに十分に発泡(膨張)して容易に崩壊する中子が得られる。
本発明の中子の製造を製造に用い得る光学的立体造形用樹脂組成物は、場合によりポリアルキレンエーテル系化合物を含有することができ、ポリアルキレンエーテル系化合物を含有していると、得られる立体造形物の耐衝撃性などの物性が向上し、さらに立体造形物を熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱したときに立体造形物が良好に発泡する。ポリアルキレンエーテル系化合物としては、数平均分子量が500〜10,000、特に500〜5,000の範囲内にあるものが好ましく用いられる。
上記のポリアルキレンエーテル系化合物の好適な例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダム共重合体、式:−CHCHCH(R)CHO−(式中Rは低級アルキル基であり、好ましくはメチルまたはエチル基)で表されるアルキル置換基を有するオキシテトラメチレン単位(アルキル置換基を有するテトラメチレンエーテル単位)が結合したポリエーテル、前記オキシテトラメチレン単位と前記した式:−CHCHCH(R)CHO−(式中Rは低級アルキル基)で表されるアルキル置換基を有するオキシテトラメチレン単位がランダムに結合したポリエーテルなどを挙げることができる。
そのうちでも、数平均分子量が上記した500〜10,000の範囲にあるポリテトラメチレングリコールおよび/またはテトラメチレンエーテル単位と式:−CHCHCH(R)CHO−(式中Rは低級アルキル基)で表されるアルキル置換基を有するテトラメチレンエーテル単位がランダムに結合したポリエーテルが好ましく用いられ、その場合には、吸湿性が低くて寸法安定性や物性の安定性に優れ、発泡性に優れる中子を得ることができる。
本発明の中子の製造に用い得る光学的立体造形用樹脂組成物のポリアルキレンエーテル系化合物の含有量は、光学的立体造形用樹脂組成物の全質量に対して0〜30質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましい。また、前記含有量を超えない範囲で、同時に2種類以上のポリアルキレンエーテル系化合物を含有していてもよい。
光学的立体造形用樹脂組成物の光硬化が遅いと、光学的立体造形が困難になったり、得られる中子の強度が不足することがあり、また得られる中子の靭性が高すぎると、光造形して得られる中子を熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱したときに中子の発泡が生じにくくなるので、加熱発泡前には強度が不足せず、加熱したときに十分に発泡する中子が得られるように、光学的立体造形用樹脂組成物を構成する光重合性化合物の種類、光重合触媒の種類、光学的立体造形用樹脂組成物の成分組成などを選択すると共に、熱膨張性マイクロカプセルの種類、熱膨張性能、含有量などを調整することが好ましい。
本発明の中子の製造に用いる光学的立体造形用樹脂組成物は、光重合性化合物、光重合開始剤および熱膨張性マイクロカプセル、場合によりポリアルキレンエーテル系化合物と共に、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、顔料や染料等の着色剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤(架橋ポリマー粒子、シリカ、ガラス粉、セラミックス粉、金属粉等)、改質用樹脂などの1種以上を適量含有していてもよい。
光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って中子を製造するに当たっては、従来既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用できる。好ましく採用され得る光学的立体造形法の代表例としては、液状をなす本発明の光学的立体造形用樹脂組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー線を選択的に照射して硬化層を形成し、次いでこの硬化層に未硬化の液状の光学的立体造形用樹脂組成物を供給し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに形成する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的とする中子(立体造形物)を得る方法を挙げることができる。
その際の活性エネルギー線としては、上述のように、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などを挙げることができる。そのうちでも、300〜400nmの波長を有する紫外線が経済的な観点から好ましく用いられ、その際の光源としては、紫外線レーザー(例えば半導体励起固体レーザー、Arレーザー、He−Cdレーザーなど)、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、紫外線LED(発光ダイオード)、紫外線蛍光灯などを使用することができる。
光学的立体造形用樹脂組成物よりなる造形面に活性エネルギー線を照射して所定の形状パターンを有する各硬化樹脂層を形成するに当たっては、レーザー光などのような点状に絞られた活性エネルギー線を使用して点描または線描方式で硬化樹脂層を形成してもよいし、または液晶シャッターまたはデジタルマイクロミラーシャッター(DMD)などのような微小光シャッターを複数配列して形成した面状描画マスクを通して造形面に活性エネルギー線を面状に照射して硬化樹脂層を形成させる造形方式を採用してもよい。
熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って中子を製造するに当たっては、熱膨張性マイクロカプセルが光学的立体造形用樹脂組成物の上方に浮上して分離した状態になっていると、光造形が円滑に行われにくくなり、また熱膨張性マイクロカプセルが均一に分散した中子が得られにくくなるので、光学的立体造形用樹脂組成物を攪拌しながら光造形を行うことが好ましい。また、光学的立体造形用樹脂組成物の粘度の調整、レベリング剤の添加などを行うことによって、光学的立体造形用樹脂組成物中での熱膨張性マイクロカプセルの浮上分離を抑制することができる。
本発明の中子の形状、構造、サイズなどは特に制限されず、本発明の中子を用いて製造する中空成形体、型、その他の成形体などの種類に対応した形状、構造、サイズとすればよい。
本発明の中子は、中空形状であってもよいし、または中実形状であってもよい。
本発明の中子を中空形状にしても、当該中子を用いて中空成形体や型を製造する際の中子の強度不足や成形時の作業性の低下などの問題が生じない場合には、中子を中空形状にすることが好ましい。中子を中空形状にすることによって、熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って中子を製造する際の造形時間の短縮および中子の製造に用いる光学的立体造形用樹脂組成物の低減を図ることができる。しかも、中子を中空形状にすると、用の済んだ中子を加熱して中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルを膨張させて中子を発泡・崩壊させる際に、中子の中空方向(内側方向)へも発泡が円滑に行われて中子の発泡・崩壊が一層促進されると共に中子の外側表面に形成した材料層への発泡圧が緩和(低減)されて中子の外側表面に形成された材料層の破損などが生じにくくなる。
中子を中空形状にする際の中空中子の壁厚は特に制限されず、中子の形状、構造、中子を構成する材料の種類、中子に含まれている熱膨張性マイクロカプセルの種類や量、中子を用いて製造する成形体の種類などに応じて決めることができる。
本発明の中子の使用形態(用途)は特に制限されず、例えば、有機重合体材料からなる中空成形体を製造するための中子、砂型、石膏型、耐熱性樹脂型(例えばFRP型)などを製造するための中子などとして用いることができる。
したがって、本発明は、
(A) (a)熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する工程;
(b)表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
(c)中子に由来する発泡・崩壊物を、中空成形体製造用材料から形成した中空成形体の内部から外に排出する工程;
を有することを特徴とする中空成形体の製造方法;並びに、
(B) (α)熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子の表面に型形成用材料の層を形成する工程;
(β)表面に型形成用材料からなる層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
(γ)中子に由来する発泡・崩壊物を、型形成用材料から形成した型の内部から外に排出する工程;
を有する型の製造方法;
(B’) 前記(B)で得られた型内に流動性の成形体製造用材料を充填して硬化または固化した後、型を分離する成形体の製造方法;
を包含する。
以下に、(A)の中空成形体の製造方法、並びに(B)の型の製造方法および(B’)の成形体の製造方法について説明する。
[上記(A)による中空成形体の製造]
上記(A)によって中空成形体を製造するに当たっては、工程(a)では、(a−1)外型を用いずに本発明の中子の表面に中空成形体製造用材料を塗布などによって被覆して中空成形体製造用材料の層を形成する方法を採用してもよいし、または(a−2)本発明の中子を外型内に配置し中子の表面と外型の内面との間に形成される空隙に中空成形体製造用材料を充填する方法を採用してもよい。
工程(a)を行うに当たって、中子の表面に離型剤(例えばシリコーン、パラフィンなど)を施しておくと、中空成形体からの中子由来の発泡・崩壊物の取り出しが容易になる。中子の表面に離型剤を施した後にそこに更に水を施しておくと、中空成形体からの中子由来の発泡・崩壊物の取り出しが一層容易になる。
また、工程(a)において、外型を用いる上記(a−2)の方法を採用すると、所定の厚さの中空成形体製造用材料の層を中子の表面に簡単に且つ確実に形成させることができる。
外型の種類や製法などは特に制限されず、製造を目的とする中空成形体の形状、構造、サイズ、用途などに応じてそれぞれの状況に適した外型を用いることができる。
中子および外型の両方を、光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形して得られたものにすると、複雑な形状や構造を有する中空成形体であっても、またサイズの小さな中空成形体であっても円滑に製造することができる。その際に、外型の製造に用いる光学的立体造形用樹脂組成物の種類は特に制限されず、従来から知られている光学的立体造形用樹脂組成物から各々の状況に適するものを用いて外型を製造すればよい。
前記(A)の方法によって中空成形体を製造する場合には、中空成形体製造用材料としては、中子の表面に被覆する際または中子と外型との間に空隙に充填する際には、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度よりも低い温度で流動性を有していて中子に良好に被覆できるか、型内の空隙に良好に充填することができ、また硬化性または重合性の材料である場合は熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度よりも低い温度で硬化または重合する材料を用いることが必要である。
次いで、上記の工程(b)の中子の加熱、発泡・崩壊は、(b−1)外型を用いずに表面に成形体製造用材料の層を形成した中子をそのまま加熱して発泡・崩壊させる方法で行ってもよいし、(b−2)中子を外型内に配置して中子と外型の間の空隙に中空成形体製造用材料を充填して中空成形体製造用材料の層を形成した中子を、中空成形体製造用材料の層とともに外型から取り出して加熱して発泡・崩壊させる方法で行ってもよいし、または(b−3)表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を外型に配置した状態のまま加熱して発泡・崩壊させる方法で行ってもよい。
上記(b−1)および(b−2)の方法による場合には、中空成形体製造用材料として加熱、発泡・崩壊時の温度で流動せずに固体状を維持する材料を用いることが必要である。その際に、所定どおりの厚さおよび寸法を有する中空成形体を得るために、加熱、発泡・崩壊時の温度や圧力(発泡圧)によって破損せず、しかも永久的な変形、伸び、歪みなどを生じない材料(例えば、耐熱性に優れる弾性重合体材料、耐熱性のFRPなど)を用いることが望ましい。
また、上記(b−3)の方法による場合は、中空成形体製造用材料としては、加熱、発泡処理時の温度で多少流動するものであってもよいが、設計どおりの形状、壁厚、寸法などを有する中空成形体を得るためには、加熱、発泡・崩壊時の温度で溶融せず、しかも加熱、発泡・崩壊時の発泡圧によって破損、変形などの生じない材料(例えば、耐熱性に優れる重合体材料など)を用いることが好ましい。
本発明では、上記(A)の方法で中空成形体を製造するに当たっては、中空成形体を製造するための材料として、有機重合体材料が好ましく用いられ、具体例としては、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン計熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー;ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、可塑化ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの硬化性樹脂などを挙げることができる。
上記の工程(c)の中子に由来する発泡・崩壊物の中空成形体の内部からの外部への排出は、中子に由来する発泡・崩壊物のサイズが、中空成形体に形成した開口部のサイズよりも小さい場合には、中空成形体の開口部を下に向けることにより、または中空成形体の開口部を下に向けたまま中空成形体を振動させることなどにより行うことができる。
また、中子に由来する発泡・崩壊物のサイズが中空成形体に形成した開口部のサイズよりも大きいときは、中空成形体を外部から押圧して中空成形体内に含まれている発泡・崩壊物のサイズを小さくしたり、中空成形体に形成した開口部のサイズなどに応じて当該開口部から破砕棒などの破砕手段を挿入して発泡・崩壊物のサイズを小さくして外部に排出させる方法などを採用することができる。
中空成形体が弾性重合体や可撓性重合体(軟質重合体)から形成されている場合には、中子に由来する発泡・崩壊物のサイズを小さくするために外部から押圧しても、押圧を停止することで、元の形状およびサイズに復元するので、発泡・崩壊物の排出を円滑に行うことができる。
何ら限定されるものではないが、熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子を用いて、(A)の方法で中空成形体を製造する場合の例を、図1を参照して以下に説明する。
まず、熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、例えば、図1の(a)に示すような、未膨張状態の熱膨張性マイクロカプセル2を含有する中子1を製造する。
次いで、図1の(b)に示すように、中子1を外型3内に成形空間4を設けて配置した後、図1の(c)に示すように、成形空間4に、重合体材料や重合性材料などからなる中空成形体製造用材料を導入して、中子1の表面に中空成形体製造用材料の層5を形成する。
次に、図1の(d)に示すように、表面に中空成形体製造用材料の層5を形成した中子1を外型3から取り出した後、中子1に含まれている熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱して熱膨張性マイクロカプセル2を膨張させることによって、図1の(e)に示すように中子1を発泡、崩壊させて、中子に由来する発泡・崩壊物6とする。
最後に、中子に由来する発泡・崩壊物6を中空成形体の外に取り出す。その際に、発泡・崩壊物6が細片状になっていない場合には、外部から押圧するなどして細片状にして外に取り出す。それによって、図1の(f)に示す中空成形体7を得ることができる。
図1では、中子の形状を中空状にしているが、何らそれに限定されるものではなく、中空成形体製造用材料の種類、性質などに応じて、中子を中実構造にしてもよい。
熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子は、中空形状にした際にも壁厚を大きくして、中空成形体を製造する際の成形操作や圧力などに十分に耐え得る強度とすることができる。中空形状の中子の壁厚を厚くしても、または中子を中実にしても、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上の温度に加熱することによって発泡して細片状に崩壊するかまたは細片状に容易に崩壊し得る発泡・崩壊物となって中空成形体から容易に外部に排出させることができる。
中空成形体製造用材料として弾性重合体を用いた場合には、図1に示すように、表面に中空成形体製造用材料(弾性重合体)の層5を形成した中子1を外型3から取り出した後に、加熱処理を行って中子の発泡・崩壊を行っても、発泡時に膨らんだ中空成形体製造用材料(弾性重合体)から形成された中空成形体7は、発泡・崩壊物を取り除くと、その弾性によって元の大きさに戻ることができる。
表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子の加熱による発泡・崩壊処理は、中空成形体製造用材料の物性(耐熱性、軟化点、弾性の有無、強度など)などに応じて、図1に示すように外型から取り出してから行ってもよいし、または上記したように外型内に入れたまま行ってもよい。
[上記(B)および(B’)による型および成形体の製造]
熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子の表面に型形成用材料の層を形成する[(B)の工程(α)]。
この際に、型形成用材料としては、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度よりも低い温度で中子の表面に層を形成することができ、しかも成形体製造用材料を型内に充填する際の温度で十分に耐え得る材料を用いることが必要である。何ら限定されるものではないが、型形成用材料としては、砂型用材料、石膏型用材料、FRP型用材料、シリコーン樹脂などを挙げることができる。
この場合に、中子の表面に離型剤を施しておくと、型からの中子に由来する発泡・崩壊物の取り出しが容易になる。中子の表面に離型剤を施した後にそこに更に水を施しておくと、型からの中子由来の発泡・崩壊物の取り出しが一層容易になる。
次に、工程(β)において、表面に型形成用材料からなる層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡・崩壊させた後、工程(γ)において、中子に由来する発泡・崩壊物を、型形成用材料から形成した型の内部から外に排出して、型を得る。
上記の工程(α)において中子の表面に型形成用材料の層を形成するに当たって、例えば、中子の上半分と下半分との間に型形成用材料の層が形成されない箇所が存在するようにしながら型形成用材料を中子の表面に施すことによって、中空型ではなく、割型を製造することができる。
それにより得られた型内に流動性の成形体製造用材料を充填して硬化または固化した後、型を分離することによって成形体(中実成形体および中空成形体)を製造することができる。
この(B)および(B’)の方法において、型形成用材料として、砂型用材料または石膏型形成用材料を用いて砂型または石膏型を製造すると、当該砂型または石膏型内に溶融した金属を充填して、金属製の成形体(いわゆる鋳物)を製造することができる。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
また、以下の例中、光造形用樹脂組成物の粘度、光造形して得られた立体造形物の力学的特性(曲げ強度、曲げ弾性率)および熱変形温度の測定、並びに光造形して得られた立体造形物の発泡性の評価は次のようにして行った。
(1)光学的立体造形用樹脂組成物の粘度:
光学的立体造形用樹脂組成物を25℃の恒温槽に入れて、光学的立体造形用樹脂組成物の温度を25℃に調節した後、B型粘度計(株式会社東機産業製)を使用して回転速度20rpmで測定した。
(2)立体造形物の曲げ強度および曲げ弾性率:
以下の実施例などで作製した光造形物(JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片)を用いて、JIS K−7171にしたがって、試験片の曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。
(3)立体造形物の熱変形温度:
以下の参考例で作製した立体造形物(JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片)を使用し、東洋精機社製「HDTテスタ6M−2」を使用して、試験片に0.45MPaの荷重を加えて、JIS K−7207(B法)に準拠して、試験片の熱変形温度を測定した。
(4)立体造形物の発泡性:
以下の参考例で作製した上記(3)と同様の立体造形物(JIS K−7171に準拠したバー形状の試験片)を、150℃の恒温槽に入れて10分間加熱したときの発泡状態を評価した。
《参考例1》[熱膨張性マイクロカプセルを含有する立体造形物の製造]
(1) エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製「BPE−200」)100質量部、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学株式会社製「PTG−850SN」)15質量部、ベンジルジメチルケタール(BASF社製「Irgacure 651」)2.5質量部およびクレハマイクロスフェア「H850」(膨張開始温度125℃、平均粒径35μm)58質量部を室温下(25℃)でよく混合して、光学的立体造形用樹脂組成物を製造した。この光学的立体造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ4,500mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、超高速光造形システム(ナブテスコ株式会社製「SOLIFORM500B」)を使用して、半導体レーザー(定格出力1000mW;波長355nm;スペクトラフィジックス社製「半導体励起固体レーザーBL6型」)で、液面100mW、液面照射エネルギー80mJ/cmの条件下に、スライスピッチ(積層厚み)0.10mm、1層当たりの平均造形時間2分で光造形を行って、物性測定用および発泡性評価用のJIS K−7171に準拠したバー形状の試験片を作製し、得られた試験片を80℃で2時間加熱して後硬化した。
(3) 上記(2)で得られた後硬化した試験片の曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度(B法)を上記した方法で測定したところ、曲げ強度は20MPa、曲げ弾性率は908MPaおよび熱変形温度(B法)は73.1℃であった。
(4) 上記(2)で得られた後硬化した試験片を、150℃の恒温槽に入れて10分間加熱したところ、加熱前の立体造形物の体積の約30倍に発泡していて、バー形状が完全に失われており、生成した発泡体を手で押圧すると簡単に細片状に崩壊した。
後硬化したバー形状の試験片を150℃の恒温槽に入れて10分間加熱したときの発泡状態を撮影した写真を図2に示す。
《参考例2》[熱膨張性マイクロカプセルを含有する立体造形物の製造]
(1) エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製「BPE−200」)100質量部、ベンジルジメチルケタール(BASF社製「Irgacure 651」)2.5質量部およびクレハマイクロスフェア「H850」(膨張開始温度125℃、平均粒径35μm)58質量部を室温下(25℃)でよく混合して、光学的立体造形用樹脂組成物を製造した。この光学的立体造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ5,700mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、参考例1の(2)と同じようにして光造形を行って、物性測定用および発泡性評価用のJIS K−7171に準拠したバー形状の試験片を作製し、得られた試験片を80℃で2時間加熱して後硬化した。
(3) 上記(2)で得られた後硬化した試験片の曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度(B法)を上記した方法で測定したところ、曲げ強度は30MPa、曲げ弾性率は1764MPaおよび熱変形温度(B法)は86.6℃であった。
(4) 上記(2)で得られた後硬化した試験片を、150℃の恒温槽に入れて10分間加熱したところ、加熱前の立体造形物の体積の約10倍に発泡していて、外皮を少し残しながらバー形状が失われており、生成した発泡体を手で押圧すると簡単に細片状に崩壊した。
《参考例3》[熱膨張性マイクロカプセルを含有する立体造形物の製造]
(1) エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製「BPE−200」)100質量部、ポリテトラメチレングリコール(保土ヶ谷化学株式会社製「PTG−850SN」)15質量部、ベンジルジメチルケタール(BASF社製「Irgacure 651」)2.5質量部およびクレハマイクロスフェア「H850」(膨張開始温度125℃、平均粒径35μm)39質量部を室温下(25℃)でよく混合して、光学的立体造形用樹脂組成物を製造した。この光学的立体造形用樹脂組成物の粘度を上記した方法で測定したところ1,870mPa・s(25℃)であった。
(2) 上記(1)で得られた光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、実施例1の(2)と同じようにして光造形を行って、物性測定用および発泡性評価用のJIS K−7171に準拠したバー形状の試験片を作製し、得られた試験片を80℃で2時間加熱して後硬化した。
(3) 上記(2)で得られた後硬化した試験片の曲げ強度、曲げ弾性率および熱変形温度(B法)を上記した方法で測定したところ、曲げ強度は26MPa、曲げ弾性率は1024MPaおよび熱変形温度(B法)は63.2℃であった。
(4) 上記(2)で得られた後硬化した試験片を、150℃の恒温槽に入れて10分間加熱したところ、加熱前の立体造形物の体積の約20倍に発泡していて、外皮を少し残しながらバー形状が失われており、生成した発泡体を手で押圧すると簡単に細片状に崩壊した。
《実施例1》[中子および中空成形体の製造]
(1) 参考例1の(1)で使用したのと同じ、熱膨張性マイクロカプセルを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて、参考例1の(2)におけるのと同じ光学的立体造形条件を採用して、図1の(a)に示すのと同様の形状を有する中空状の中子を製造した(中子のない容積=約25cm、壁厚=1.25mm)。
(2) 上記(1)で得られた中子を、中子の外形とほぼ同じ外形を有する外型(光学的立体造形によって製造)の内部に配置し、中子の表面と外側の内面との間の空隙(空隙の厚さ=1〜5mm)に、熱可塑性ポリウレタンエラストマー製造用原料(株式会社ポリシス製「PL−05」)を充填して、中子の外周面に熱可塑性ポリウレタンエラストマー層を形成させた。
(3) 表面に熱可塑性ポリウレタンエラストマー層を形成した中子を外型から取り出して、155℃で15分間加熱したところ、中子に由来する発泡・崩壊物の一部が熱可塑性ポリウレタンエラストマー製の中空成形体(中子とほぼ同じ形状)の開口部から噴出しながら中子が発泡・崩壊した。中子に由来する発泡・崩壊物は、粉末状を呈していた。
(4) 熱可塑性ポリウレタン製の中空成形体から中子に由来する発泡・崩壊物を完全に排出させて熱可塑性ポリウレタン製の中空成形体を得た。
熱膨張性マイクロカプセルを含有する本発明の中子を用いることによって、複雑な形状や構造を有する中空成形体、型および中実成形体や、サイズの小さな中空成形体、型およびその他の成形体を円滑に製造することができる。
1 中子
2 熱膨張性マイクロカプセル
3 外型
4 成形空間
5 中空成形体製造用材料
6 中子に由来する発泡・崩壊物
7 中空成形体

Claims (17)

  1. 熱膨張性マイクロカプセルを含有し、熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱したときに発泡して崩壊する中子。
  2. 光重合性化合物と、光重合開始剤と、熱膨張性マイクロカプセルとを含有する光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造したものである、請求項1に記載の中子。
  3. 熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性重合体よりなる外殻と、該外殻中に内包された揮発性の液体膨張剤とを備え、1〜100μmの平均粒径を有する、請求項1または2に記載の中子。
  4. 熱膨張性マイクロカプセルの含有量が、中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物に含まれる全光重合性化合物100質量部に対して、20〜80質量部である請求項2または3に記載の中子。
  5. 中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物における光重合性化合物が、1種以上のラジカル重合性化合物、1種以上のカチオン重合性化合物、またはその両方から選ばれる請求項2〜4のいずれか1項に記載の中子。
  6. 光重合性化合物がラジカル重合性化合物であり、光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤である請求項5に記載の中子。
  7. ラジカル重合性化合物が、(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有するジ(メタ)アクリレート化合物である請求項5または6に記載の中子。
  8. (メタ)アクリロイルオキシ基を2個有するジ(メタ)アクリレート化合物が、置換されているかまたは置換されていないビスフェノール類のジ(メタ)アクリレートである請求項7に記載の中子。
  9. 光ラジカル重合開始剤が、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化合物である請求項6〜8のいずれか1項に記載の中子。
  10. 中子の製造に用いた光学的立体造形用樹脂組成物がポリアルキレンエーテル系化合物を更に含有する請求項2〜9のいずれか1項に記載の中子。
  11. 有機重合体製の中空成形体の製造に用いるための中子である請求項1〜10のいずれか1項に記載の中子。
  12. (a)請求項1〜11のいずれか1項に記載の中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する工程;
    (b)表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
    (c)中子に由来する発泡・崩壊物を、中空成形体製造用材料から形成した中空成形体の内部から外に排出する工程;
    を有する中空成形体の製造方法。
  13. 中子の表面に中空成形体製造用材料の層を形成する工程(a)は、中子を外型内に配置し、中子の表面と外型の内面との間に形成される空隙に中空成形体製造用材料を充填することを含み、工程(b)の加熱及び発泡は、中子を外型内に配置したままで行うかまたは表面に中空成形体製造用材料の層を形成した中子を外型から取り出して行う、請求項12に記載の中空成形体の製造方法。
  14. 中空成形体製造用材料が有機重合体材料または有機重合性材料である請求項12または13に記載の中空成形体の製造方法。
  15. 外型が、光学的立体造形用樹脂組成物を用いて光学的立体造形を行って製造したものである請求項13または14に記載の中空成形体の製造方法。
  16. (α)請求項1〜11のいずれか1項に記載の中子の表面に型形成用材料の層を形成する工程;
    (β)表面に型形成用材料からなる層を形成した中子を、中子に含まれる熱膨張性マイクロカプセルの膨張開始温度以上に加熱して発泡させて崩壊させる工程;および、
    (γ)中子に由来する発泡・崩壊物を、型形成用材料から形成した型の内部から外に排出する工程;
    を有する型の製造方法。
  17. 請求項16で得られた型内に流動性の成形体製造用材料を充填して硬化または固化した後、型を分離する成形体の製造方法。
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