JPWO2013150986A1 - 歯科診断装置および歯科診断用プローブ - Google Patents

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Abstract

歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出する咬合音検出部と、咬合音検出部によって検出された咬合音に基づいて歯の咬み合わせを解析する解析部とを備えた歯科診断装置であって、咬合音検出部は、歯に吸着する吸盤状の吸着部と、吸着部に設けられた貫通孔に接続され、吸着部が歯に吸着できる程度の負圧に制御される中空状の通路部と、吸着部に接続され、吸着部を介して咬合音を検出する検出部とを有する。

Description

参照による取り込み
本出願は、2012年4月2日に出願された日本特許出願特願2012−084339の優先権を主張し、その内容を参照することにより、本出願に取り込む。
本発明は、歯科診断装置および歯科診断用プローブに関し、患者の歯の咬み合わせを評価するための技術に関する。
歯科の診療において、患者の歯の咬み合わせ(噛み合わせ)を調整する際、調整対象となる歯の咬み合わせを正確に評価することが重要である。
通常、歯の咬み合わせは、咬合紙と呼ばれる赤いカーボン紙を患者に噛ませることで評価される。しかしながら、咬合紙から取得される情報は、上下顎の歯の咬合接触点の位置情報等に限られる。そのため、実際の咬み合わせの調整は、患者の咬み合わせの感覚情報や歯科医師の手指の感覚等も総合して実施される。また、咬合紙を用いた手法以外にも、歯の咬み合わせを評価するための各種技術が知られている(非特許文献1、2参照)。
非特許文献1には、左右の頬骨部分の皮膚上に、ヘッドセットに内蔵された加速度センサー又はマイクロフォンを装着し、左右の咬み合わせの強さを比較する技術が開示されている。また、非特許文献2には、歯に装着された加速度ピックアップを用いて、歯の咬み合わせを評価する技術が開示されている。
また、Tekscan社のT−Scanと呼ばれる装置では、厚さ100μm程度の感圧フィルムを噛ませることによって咬合接触が解析される。さらに、ジーシー社のオクルーザーと呼ばれる装置では、デンタルプレスケールと呼ばれる専用の感圧フィルムを患者に噛ませて、この感圧フィルムの発色状態を計測することによって咬合接触が解析される。
和久田 治美、清水 稔弘、伊藤 文隆、篠原 功、佐藤 清高、加来 哲、豊田 静夫、デンタル・サウンド・チェッカの臨床的応用について:多数歯欠損補綴物の咬合調整、九州歯科学会雑誌、36(5)、PP.848-854、1982年 吉田 真琴、佐久間 重光、伊藤 裕、藤井 義久、杉山 茂、増田 拓也、触診圧を利用した早期接触診査装置の開発:ピーク値ならびにピーク周波数について、愛知学院大学歯学会誌、40(4)、pp.521-527、2002年
しかしながら、上記の従来の技術では、歯の咬み合わせを正確に評価することができなかった。
例えば、非特許文献1に開示された技術では、左右の咬み合わせの強さの差がある程度分かるだけで、咬み合わせの調整に対しては精度が不足していた。また例えば、非特許文献2に記載された技術では、加速度ピックアップのサイズが大きいため、臨床に用いられるには至らなかった。
また、感圧フィルムを用いる方法では、厚みを有する感圧フィルムが上下顎の歯の間に介在することによって、咬合接触関係が変化するので、上顎の歯と下顎の歯の直接的な咬み合わせを正確に評価しているとはいえなかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、歯の咬み合わせを正確に評価できる歯科診断装置および歯科診断プローブを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る歯科診断装置は、歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出する咬合音検出部と、前記咬合音検出部によって検出された咬合音に基づいて前記歯の咬み合わせを解析する解析部とを備えた歯科診断装置であって、前記咬合音検出部は、前記歯に吸着する吸盤状の吸着部と、前記吸着部に設けられた貫通孔に接続され、前記吸着部が前記歯に吸着できる程度の負圧に制御される中空状の通路部と、前記吸着部に接続され、前記吸着部を介して前記咬合音を検出する検出部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、歯の咬み合わせを正確に評価することができる。
本実施形態に係る歯科診断装置の構成例を示す図である。 本実施形態に係る歯科診断プローブの構成例を示す図である。 本実施形態に係る歯科診断プローブの装着例を示す図である。 本実施形態に係る歯科診断プローブ装着用機器の構成例を示す図である。 本実施形態に係る解析部による解析結果の一例を示す図である。 本実施形態に係る解析部による解析結果の一例を示す図である。 本実施形態に係る歯科診断装置の第1変形例を示す図である。 本実施形態に係る歯科診断装置の第2変形例を示す図である。
本技術は、歯の咬み合わせ時に発生する歯の接触音又は振動(以下、総称して単に「咬合音」ともいう。)を検出する咬合音検出部と、咬合音検出部によって検出された咬合音に基づいて歯の咬み合わせを解析する解析部とを備えた構成により、歯の咬み合わせを正確に評価するものである。以下、本技術の実施の形態を説明する。
[歯科診断装置の構成例]
図1は、本実施形態に係る歯科診断装置の構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る歯科診断装置1は、患者の歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出する咬合音検出部10と、咬合音検出部10によって検出された咬合音に基づいて歯の咬み合わせを解析する解析部20とを備える。なお、咬合音検出部10は、歯科診断プローブ30、レギュレータ14及び真空ポンプ15を有する。また、歯科診断プローブ30は、吸盤11、チューブ12及びマイク13を有する。
なお、図1では1つの歯科診断プローブ30を例示しているが、歯科診断装置1は1又は複数の歯科診断プローブ30を有するものとする。例えば、歯科診断装置1が16個の歯科診断プローブ30を有する場合、これら16個の歯科診断プローブ30の各々は、患者の上顎の各歯に取り付けられる。以下、歯科診断装置1の各構成要素について説明する。
吸盤11は、患者の歯に吸着する曲面状の吸着面11aを有し、シリコーンゴム等の材料で構成される吸着部(吸着手段)である。吸盤11の略中央部には、貫通孔11bが形成されている。吸盤11は、この貫通孔11bを介してチューブ12と接続される。
なお、吸盤11の大きさや吸着面11aの曲径は、患者の歯の大小、曲率に応じて可変としてよい。また、吸盤11は、部分的に異なる素材により構成してもよい。例えば、吸盤11の中央側、すなわち貫通孔11b近辺を硬めの素材で構成し、外側を柔らかめの素材で構成することによって、歯に発生する咬合音がチューブ12内に伝送しやすくなる。
チューブ12は、吸盤11に接続される中空円筒状の空気の通路部であり、シリコーンゴム等の材料で構成される。チューブ12は、マイク13に接続され、吸盤11が吸着された歯に発生する咬合音をマイク13に伝送する伝送路として機能する。また、チューブ12は、途中で分岐する分岐部12cを有する。分岐部12cは、例えばチューブ12の本体部分に対して小径の通路を構成する。チューブ12の分岐部12cは、レギュレータ14を介して真空ポンプ15に接続されている。そして、これらレギュレータ14及び真空ポンプ15によって、チューブ12内の圧力は、吸盤11が歯に吸着できる程度の負圧に制御される。そのため、チューブ12は、吸盤11を歯に吸着させる吸着制御手段としても機能する。
マイク13は、チューブ12を介して伝送されてきた咬合音、すなわちチューブ12内の空気の振動を検出する検出部(検出手段)としての機能を有する。マイク13は、図示しないバッテリに接続され、このバッテリによって動作する。
レギュレータ14は、真空ポンプ15の動作を制御する装置である。真空ポンプ15は、チューブ12内の空気圧を負圧にするための装置である。なお、チューブ12内を絶対真空にすると、チューブ12内を音が伝送しないため、チューブ12内は、例えば大気圧と絶対真空の中間の圧力に制御される。
解析部20は、咬合音検出部10によって検出された咬合音に基づいて歯の咬み合わせを解析する。解析部20は、例えば、マイク13で検出された咬合音の電気信号の波形を表示するオシロスコープである。また解析部20は、例えば、マイク13で検出された咬合音の電気信号をデジタル化するA/D変換器及びA/D変換器によってデジタル化されたデータを解析する一般的なコンピュータ装置であってもよい。
以上のように、本実施形態に係る歯科診断装置1は、患者の歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出する咬合音検出部10と、咬合音検出部10によって検出された咬合音に基づいて歯の咬み合わせを解析する解析部20とを備えた簡易な構成により、患者の歯の咬み合わせ時に発生する咬合音に基づいて、正確に歯の咬み合わせを評価する。
[歯科診断プローブの構成]
図2は、本実施形態に係る歯科診断プローブの構成例を示す図である。図2では、図1の歯科診断プローブ30を拡大してより具体的に示している。
図2に示す歯科診断プローブ30において、チューブ12は、吸盤11が設けられる側である先端側のチューブ前半部12Aと、マイク13が設けられる側である後側のチューブ後半部12Bとからなる。チューブ前半部12Aは、チューブ後半部12B側に向かって段階的に断面径が大きくなり、また、通路径(内径)も大きくなるよう構成している。なお、チューブ前半部12Aは、吸盤11側に向かって次第に断面径が小さくなるテーパ状の形状であってもよい。
図2に示す例では、チューブ前半部12Aの断面径は3段階で変化する。1段階目、2段階目、3段階目の断面径は、それぞれ例えば約0.5mm、1mm、3mmである。なお、チューブ前半部12Aの軸方向の長さは、例えば約2cmである。一方、チューブ後半部12Bの断面径、軸方向の長さは、それぞれ例えば約5mm、約3cmである。また、吸盤11は幅約2mm、高さ約5mmである。なお、以上に示す各数値は一例であり、本発明はこれら各数値に限定されるものではない。
このようにチューブ12の断面径を、チューブ12の軸方向に沿って変化させることで、口腔内部では細径とし患者への負荷を軽減し、口腔外では太径とすることでチューブ12内を負圧にするための時間を短縮化することができる。
以上に示す歯科診断プローブ30では、範囲Aで示される部分、すなわち吸盤11及びチューブ前半部12Aが患者の口腔内に設置される。一方、範囲Bで示される部分、すなわちチューブ後半部12B及びマイク13は患者の口腔外に設置される。範囲Aで示される部分はチューブ12に対して着脱可能又は滅菌処理可能である。これにより、患者毎に調整範囲である範囲Aのみを取り替えることによって利用可能であるとともに、衛生を確保することができる。また、範囲A部分は前述の感圧フィルムよりも安価であるため、低コストに歯の咬み合わせを診断することができる。
なお、範囲Aで示される部分を曲折可能にすることによって、吸盤11の開口方向がチューブ12に対して所定(例えば90度)の角度を有するように構成することが好ましい。これにより、患者の各歯に歯科診断プローブ30を取り付けることが可能になる。
[歯科診断プローブの装着例]
図3は、本実施形態に係る歯科診断プローブの装着例を示す図である。
図3では、歯科診断プローブ30として、2個の歯科診断プローブ30A、30Bを装着する例を示している。なお、実際の歯科診療では、例えば患者の上顎の歯全て、すなわち最大16本の歯に歯科診断プローブ30を装着させてよい。もちろん、下顎の歯に歯科診断プローブ30を装着させてもよい。
図3に示すように、2個の歯科診断プローブ30A、30Bを装着する場合、例えば各歯科診断プローブ30A、30Bを隣り合う2つの歯に装着させる。これにより、解析対象の歯、及び、解析対象の歯に隣り合う歯についての咬合接触状態を解析することができる。また、それぞれ左右の対称位置に位置する2本の歯に装着させてもよい。この場合、解析対象の歯、及び、解析対象の歯に対して左右対称位置に位置する歯についての咬合接触状態の差異を解析することができる。
なお、3個の歯科診断プローブ30を装着する場合、例えば、解析対象の歯と、解析対象の歯に隣り合う歯と、解析対象の歯に対して左右対称位置に位置する歯とに装着させる。これにより、解析対象の歯についての咬合接触状態をより適切に解析することができる。また、1個の歯科診断プローブ30のみを装着させ、歯科診断プローブ30が装着された歯自身の咬合滑走や咬合干渉等を解析することもできる。
[歯科診断プローブ装着用機器の構成例]
図4は、本実施形態に係る歯科診断プローブ装着用機器の構成例を示す図である。
図4では、実際の歯科診療において前述の歯科診断プローブ30を装着するための歯科診療プローブ装着用機器40の一例を示している。
図4に示す例では、歯科診断プローブ装着用機器40は、患者の目周辺に装着するメガネ型フレーム41と、メガネ型フレーム41の下部に設けられる筐体である基部42A、42Bとを有する。
基部42A、42Bは下面が開口しており、これら基部42A、42Bには、それぞれ最大8本の歯科診断プローブ30が、吸盤11が下側を向くような態様で配置される。なお、図4では、説明の便宜上、2個の歯科診断プローブ30A、30Bを基部42B内に配置した態様を示している。また、前述のように吸盤11は、チューブ12に対して所定(例えば90度)の角度を有するように構成することが好ましい。
基部42Bの側壁には、側壁孔43、44が設けられている。基部42B内に配置された歯科診断プローブ30A、30Bのマイク13は、側壁孔43を介して外部に設置される解析部20に接続される。同様に、歯科診断プローブ30A、30Bのチューブ12は、側壁孔44を介して外部に設置されるレギュレータ14に接続されている。
このような歯科診断プローブ装着用機器40を用いて診療を行う際、患者はメガネ型フレーム41を目の周辺に装着し、歯科医は基部42A、42Bから下方に延びた吸盤11を患者の歯に装着する又は患者の歯に装着された吸盤11を外す。これにより、歯科医は歯の咬み合わせを確認しながら患者の歯の治療を進めることが可能になる。
[解析部による解析結果の例]
図5A及び図5Bは、本実施形態に係る解析部による解析結果の一例を示す図である。図5Aは、正常な咬合接触時の咬合音の波形例を示す図である。図5Bは、異常な咬合接触時の咬合音の波形例を示す図である。
図5A及び図5Bは、解析部20がオシロスコープであり、且つ、2つの歯科診断プローブ30をそれぞれ右側の前歯と左側の前歯とに装着させた場合に解析部20によって検出される咬合音の波形を示している。図5A及び図5Bにおいて、横軸は時間軸を、縦軸は咬合音の振幅を示している。
図5Aに示すように、正常な咬合接触時には、右側の前歯の咬合音の発生時刻と、左側の前歯の咬合音の発生時刻とはほぼ同時である。すなわち、ほぼ同時に一定以上の大きさの振幅の波形が発生する。一方、図5Bに示すように、異常な咬合接触時には、右側の前歯の咬合音の発生時刻と、左側の前歯の咬合音の発生時刻とにずれが生じる。このように、咬合音の発生タイミング、すなわち一番最初に一定以上の大きさの振幅を有する波形が現れるタイミングによって、正常な咬合接触か異常な咬合接触かを判定することができる。
また、図5Aに示すように、正常な咬合接触時には、右側の前歯の咬合音の発生期間と、左側の前歯の咬合音の発生期間とはほぼ同程度である。すなわち、所定の振幅又は周波数の波形の発生期間が同程度である。一方、図5Bに示すように、異常な咬合接触時には、右側の前歯の咬合音の発生期間と、左側の前歯の咬合音の発生期間との間にずれが生じる。図5Bに示す例では、右側の前歯において咬合音の低周波成分の発生期間が長くなっている。このように咬合音の発生期間によって、正常な咬合接触か異常な咬合接触かを判定することができる。
以上に示すように、咬合音の示す波形を解析することによって、正常な咬合接触か異常な咬合接触かを判定することができる。また、咬合音の示す波形を解析することによって、咬合干渉の解析にも応用することができる。図5A及び図5Bに示す例では、図5Bの右側の前歯において咬合干渉が生じていると考えられる。このことは、振幅の大きい波形の発生期間が長いことや、低周波成分の発生期間が長いこと等から判断することが可能である。
なお、図5A及び図5Bでは、2本の歯に歯科診断プローブ30を装着した場合を例に説明してきたが、例えば上顎の全ての歯に歯科診断プローブ30を装着してもよい。これにより、上顎の歯が下顎の歯に接触する順番を解析することが可能になり、例えば虫歯治療として歯冠修復物を被せる場合に、歯冠修復物の咬み合わせが高いか低いかを判定することもできる。
また、図5A及び図5Bでは、解析部20がオシロスコープである場合に、このオシロスコープに表示される咬合音の波形を基に歯科医が診断する場合を例に説明してきたが、解析部20は、マイク13(図1参照)で検出された咬合音の電気信号をデジタル化するA/D変換器及びA/D変換器によってデジタル化されたデータを解析する一般的なコンピュータ装置であってもよい。この場合、解析部20は、咬合音の波形において一定以上の大きさの振幅を有する波形が現れるタイミングや、振幅、咬合音に起因する波形の発生期間又は発生した波形が減衰するまでの時間、周波数成分の相違等に応じて、正常な咬み合わせか異常な咬み合わせか及び各歯の咬合接触状態を解析することができる。
[歯科診断装置の第1変形例]
図6は、本実施形態に係る歯科診断装置の第1変形例を示す図である。ここでは図1を用いて説明した歯科診断装置1の第1変形例について説明する。
なお、第1変形例に係る歯科診断装置1Aは、チューブ12が2本のチューブ12a、12bからなる点において、図1の歯科診断装置1と異なる。図6では、図1の歯科診断装置1と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明については適宜省略する。
図6に示す吸盤11は、患者の歯に吸着する曲面状の吸着面11aを有し、シリコーンゴム等の材料で構成される吸着部(吸着手段)である。吸盤11の略中央部には、貫通孔11bが形成されており、さらに貫通孔11bの外側には貫通孔11cが形成されている。吸盤11は、一方の貫通孔11bを介してチューブ12aと接続され、他方の貫通孔11cを介してチューブ12bと接続される。吸盤11は、着脱可能又は滅菌処理可能である。なお、吸着面11a上の貫通孔11bの縁部には、この吸盤11が取り付けられる歯の側に向かって突き出した突起を設けてもよい。このようにして歯と突起との間に密閉空間を作り出すことによって、吸盤11にかかる陰圧を強化して吸着力を向上させた場合にも,咬合音伝導に必要なチューブ12b内の空気の存在を維持することができる。
チューブ12aは、吸盤11に接続される中空円筒状の空気の通路部であり、シリコーンゴム等の材料で構成される。チューブ12aは、レギュレータ14を介して真空ポンプ15に接続されている。そして、これらレギュレータ14及び真空ポンプ15によって、チューブ12a内の圧力は、吸盤11が歯に吸着できる程度の負圧に制御される。そのため、チューブ12aは、吸盤11を歯に吸着させる吸着制御手段としても機能する。
一方、チューブ12bは、吸盤11に接続される中空円筒状の管であり、シリコーンゴム等の材料で構成される。このチューブ12bは、マイク13に接続され、吸盤11が吸着された歯に発生する咬合音をマイク13に伝送する伝送路として機能する。
マイク13は、チューブ12bを介して伝送されてきた咬合音、すなわちチューブ12b内の空気の振動を検出する検出部(検出手段)としての機能を有する。マイク13は、図示しないバッテリに接続され、このバッテリによって動作する。
レギュレータ14は、真空ポンプ15の動作を制御する装置である。真空ポンプ15は、チューブ12a内の空気圧を負圧にするための装置である。
以上に示すように、第1変形例に係る歯科診断装置1Aは、図1の歯科診断装置1と異なり、チューブ12aとチューブ12bの二本のチューブ12を備えている。そのため、咬合音の検出と吸盤11の歯への吸着とをそれぞれ独立して制御することができる。
[歯科診断装置の第2変形例]
図7は、本実施形態に係る歯科診断装置の第2変形例を示す図である。ここでは図6を用いて説明した歯科診断装置1Aの変形例について説明する。
なお、第2変形例に係る歯科診断装置1Bは、チューブ12b及びマイク13の代わりに振動センサ(加速度センサ)16を設けている点において、図6の歯科診断装置1Aと異なる。図7では、図1の歯科診断装置1及び図6の歯科診断装置1Aと同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明については適宜省略する。
図7に示す吸盤11は、患者の歯に吸着する曲面状の吸着面11aを有し、シリコーンゴム等の材料で構成される吸着部(吸着手段)である。吸盤11の略中央部には、貫通孔11bが形成されている。吸盤11は、貫通孔11bを介してチューブ12aと接続される。吸盤11は、着脱可能又は滅菌処理可能である。また、吸盤11には吸盤11の振動を検出する振動センサ16が取り付けられている。
チューブ12aは、吸盤11に接続される中空円筒状の空気の通路部であり、シリコーンゴム等の材料で構成される。チューブ12aは、レギュレータ14を介して真空ポンプ15に接続されている。そして、これらレギュレータ14及び真空ポンプ15によって、チューブ12a内の圧力は、吸盤11が歯に吸着できる程度の負圧に制御される。
レギュレータ14は、真空ポンプ15の動作を制御する装置である。真空ポンプ15は、チューブ12a内の空気圧を負圧にするための装置である。
以上に示すように、第2変形例に係る歯科診断装置1Bは、図6の歯科診断装置1Aと異なり、チューブ12b及びマイク13の代わりに振動センサ(加速度センサ)16を設けている。そのため、第1変形例に係る歯科診断装置1Aよりも簡易な構成で、咬合音の検出及び解析を行うことができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る歯科診断装置および歯科診断プローブによれば、厚みを有する感圧フィルムを上下顎の歯の間に介在させる必要がないため、実際の上下顎の歯の接触をありのままに評価及び診断することが可能である。具体的には、例えば実際の上下顎の歯の接触が発生する順番や強さならびに滑りの有無を個々の歯別に評価することができる。また、本実施形態に係る歯科診断装置および歯科診断プローブは、歯科治療として歯冠修復物を入れる際の咬み合わせの調整にも使用可能である。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
1 歯科診断装置
10 咬合音検出部
11 吸盤(吸着部)
11a 吸着面
11b 貫通孔
12 チューブ(通路部)
12a チューブ(第1通路部)
12b チューブ(第2通路部)
13 マイク(検出部)
14 レギュレータ
15 真空ポンプ
16 振動センサ(検出部)
20 解析部
30 歯科診断プローブ

Claims (6)

  1. 歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出する咬合音検出部と、前記咬合音検出部によって検出された咬合音に基づいて前記歯の咬み合わせを解析する解析部とを備えた歯科診断装置であって、
    前記咬合音検出部は、
    前記歯に吸着する吸盤状の吸着部と、
    前記吸着部に設けられた貫通孔に接続され、前記吸着部が前記歯に吸着できる程度の負圧に制御される中空状の通路部と、
    前記吸着部に接続され、前記吸着部を介して前記咬合音を検出する検出部と、
    を有することを特徴とする歯科診断装置。
  2. 請求項1に記載の歯科診断装置であって、
    前記解析部は、前記咬合音検出部により検出された咬合音の発生時間、振幅及び周波数の少なくとも一つに基づいて、正常な咬合接触か否かを判定することを特徴とする歯科診断装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の歯科診断装置であって、
    前記咬合音検出部は、
    前記通路部を負圧に制御するための真空ポンプと、
    前記真空ポンプの動作を制御するレギュレータと、
    を有することを特徴とする歯科診断装置。
  4. 請求項3に記載の歯科診断装置であって、
    前記通路部は、前記歯に発生する咬合音の伝送路を兼ねるものであり、
    前記検出部は、前記通路部を伝送されてきた咬合音を検出することを特徴とする歯科診断装置。
  5. 歯の咬み合わせ時に発生する咬合音を検出するための歯科診断プローブであって、
    前記歯に吸着する吸盤状の吸着部と、
    前記吸着部に設けられた貫通孔に接続され、前記吸着部が前記歯に吸着できる程度の負圧に制御される中空状の通路部と、
    前記吸着部に接続され、前記吸着部を介して前記咬合音を検出する検出部と、
    を有することを特徴とする歯科診断プローブ。
  6. 請求項5に記載の歯科診断プローブであって、
    前記通路部は、前記歯に発生する咬合音の伝送路を兼ねるものであり、
    前記検出部は、前記通路部を伝送されてきた咬合音を検出することを特徴とする歯科診断プローブ。
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