JPWO2013150756A1 - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

レーザ光源(401)の内部共振器長とレーザ光源(401)の内部共振器屈折率との積によって得られるレーザ光源(401)の空気中内部共振器長をLld、レーザ光源(401)の出射端面からPBS(404)までのレーザ光の空気中換算光路長をLBS、PBS(404)から光ディスク(407)の反射部までの信号光の空気中換算光路長をLsig、PBS(404)から参照光ミラー(410)までの参照光の空気中換算光路長をLref、レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、レーザ光源(401)、PBS(404)及び参照光ミラー(410)は、Lsig+LBS≠s(Lld/m)(s:正の整数、m:正の整数)、Lref+LBS≠t(Lld/m)(t:正の整数)及びu(Lld/m)−(ΔL/2)≦Lsig−Lref≦u(Lld/m)+(ΔL/2)(u:整数)を同時に満たす位置に配置される。

Description

本発明は、強度又は位相が変調された信号光と、参照光と干渉させた干渉光を検出することで、変調信号を検出する光ピックアップ及び当該光ピックアップを備える光ディスク装置に関するものである。
大容量の情報記録媒体として光ディスクは幅広く用いられている。光ディスクの大容量化のための技術開発は、CD、DVD及びBlu−ray Disc(登録商標)へと、より短波長のレーザ光と、より高い開口数(NA)の対物レンズとを用いることで行われてきた。最近では、クラウドコンピューティングと呼ばれるインターネット上のオンラインストレージを利用したサービスが年々拡大してきており、HDD(ハードディスクドライブ)又はフラッシュメモリも含めたストレージのさらなる大容量化が望まれている。
光ディスクのさらなる大容量化については次に述べるような開発が行われている。
まず、レーザ光の短波長化は、300nm台の紫外線領域のレーザ光を出射する半導体レーザ光源の実用化がなされている。しかし、空気中では300nm以下の紫外線領域の光は著しく減衰するので、レーザ光の短波長化による大きな効果は望めない。
次に、高NA化については、NAが1以上となるSIL(ソリッドイマージョンレンズ)と呼ばれるレンズを用いた方式で記録面密度を高める技術が開発されている。また、光の回折限界よりも小さな領域で起こる近接場光を利用することで記録面密度を高める研究も行われている。さらに、現在、市場に出ている光ディスクのうちBD−XLは3層又は4層の記録面を有しているが、さらに記録面を多層化することで、大容量化を目指す開発も行われている。
以上のように、光ディスクの大容量化が進められることによって、特に多層化では、光ディスクの記録面での反射によって変調される信号光量がさらに低下し、再生信号のS/Nが十分に確保できなくなりつつある。したがって、今後、光ディスクの大容量化を進めていくためには、検出信号のS/Nをより高くすることが必須となる。
光ディスクの再生信号のS/Nをより高くする技術として、光の干渉を用いた光ディスク装置がある。光の干渉を用いた光ディスク装置は、例えば、特許文献1又は特許文献2に開示されている。光の干渉を用いた光ディスク装置は、従来の光ディスクにおける、信号光のみを検出することによって得られる微弱な信号振幅を、参照光によって増幅することでより大きな信号振幅を得る。まず、レーザ光源から出射されたレーザ光が、光ディスクに照射する信号光と、光ディスクに照射しない参照光とに分割される。次に、光ディスクで反射された信号光と、参照光ミラーで反射された参照光とが干渉される。そして、参照光の強度を可能な範囲内で強くすることで、原理的には、光検出器又は電気回路で生じるノイズに対してS/Nをより高くすることが可能となる。
また、光ディスク装置では、光ピックアップ内のレーザ光源から出力されたレーザ光のうち、光ディスクで反射された信号光の一部が、レーザ光源に戻ることで発生するノイズがある。一般的に、このノイズは、“戻り光ノイズ”と呼ばれる。この戻り光ノイズは、レーザ光源内部の共振器に対して、光ディスクの反射面が外部共振器となることにより、外部共振器がレーザ光源の発振波長に影響を及ぼすことにより発生する。光の干渉を用いない従来の光ディスク装置における戻り光ノイズを除去又は低減する方法としては、λ/4波長板と偏光ビームスプリッタ(PBS)との組合せなどの光学素子を用いる方法、直流電流に高周波電流を重畳させた駆動電流をレーザ光源に用いる方法、又は自励発振するレーザ光源を用いる方法などがある。
しかしながら、光の干渉を用いない従来の光ディスク装置では、レーザ光源と光ディスクとの関係性によって起こる戻り光ノイズに対してのみが考慮されており、光ディスク以外の光学部品からの反射光によって起こる戻り光ノイズについては考慮されていない。光の干渉を用いない従来の光ディスク装置では、光ディスク以外の光ピックアップ内の光学素子については、レーザ光の進行方向に対して垂直とならないように傾斜させて配置することにより、レーザ光源への戻り光を容易に抑制することができる。
本発明者らは、光の干渉を用いた従来の光ディスク装置において、光ディスクとレーザ光源との関係性によって起こる戻り光ノイズに加え、参照光を反射するための参照光ミラーとレーザ光源との関係性によっても新たな戻り光ノイズが発生する可能性があることを見出した。参照光ミラーからの戻り光により、さらにS/Nが悪化する可能性がある。
図16を用いて従来の光ディスク装置について詳細に説明する。図16は、従来の光の干渉を用いた光ディスク装置の構成を示す図である。まず、図16を用いて、レーザ光源101と光ディスク107とにより発生する戻り光について説明する。
レーザ光源101から出力されたレーザ光は、コリメートレンズ102によって平行光に変換される。平行光に変換されたレーザ光は、λ/2波長板103を通過する。λ/2波長板103を通過したレーザ光の偏光方向は、任意の角度に回転させられる。λ/2波長板103を通過したレーザ光の偏光方向により、PBS104における信号光強度と参照光強度との分割比が決定される。
PBS104で反射された分割光が、信号光となる。信号光は、λ/4波長板105を通過し、対物レンズ106により集光される。集光された信号光は、光ディスク107の反射層108で反射される。光ディスク107で反射された信号光は、PBS104から光ディスク107に向かう信号光と同じ光軸を通ってPBS104に向かう。光ディスク107の反射層108で反射された信号光は、再び対物レンズ106を通過して平行光に変換される。再び対物レンズ106を通過して平行光に変換された信号光は、λ/4波長板105を再び通り、PBS104に戻る。このとき、λ/4波長板105は、光ディスク107からPBS104に向かう信号光の偏光方向を、PBS104から光ディスク107に向かう信号光の偏光方向に対してほぼ90度回転させる。ここで、“ほぼ90度”としたのは、光学素子の製造誤差、光学素子の配置の誤差、及び、光ディスク又は光学素子の複屈折の影響による偏光方向の誤差を考慮したためである。
PBS104に戻ってきた信号光の偏光方向は、ほぼ90度回転している。そのため、PBS104に戻ってきた信号光のほとんどがPBS104を透過し、干渉光検出部111で受光される。ただし、前述した偏光方向の誤差により、PBS104に戻ってきた信号光の一部は、PBS104で反射され、レーザ光源101から出力されたレーザ光と同じ光軸を通り、レーザ光源101への戻り光となる。
続いて、図16を用いて、レーザ光源101と参照光ミラー110とにより発生する戻り光について説明する。なお、以下の説明では、レーザ光源101と光ディスク107とにより発生する戻り光で説明した内容と重複する部分については省略する。
PBS104を透過した分割光が、参照光となる。参照光は、λ/4波長板109を通過し、参照光ミラー110で反射される。参照光ミラー110で反射された参照光は、PBS104から参照光ミラー110に向かう参照光と同じ光軸を通ってPBS104に向かう。また、参照光ミラー110で反射された参照光は、λ/4波長板109を再び通り、PBS104に戻る。このとき、λ/4波長板109は、参照光ミラー110からPBS104に向かう参照光の偏光方向を、PBS104から参照光ミラー110に向かう参照光の偏光方向に対してほぼ90度回転させる。
PBS104に戻ってきた参照光の偏光方向は、ほぼ90度回転している。そのため、PBS104に戻ってきた参照光のほとんどがPBS104で反射し、干渉光検出部111で受光される。ただし、前述した偏光方向の誤差により、PBS104に戻ってきた参照光の一部は、PBS104を透過し、レーザ光源101から出力されたレーザ光と同じ光軸を通り、レーザ光源101への戻り光となる。さらに、参照光ミラー110の反射率は、光ディスク107の反射層108の反射率に比べて、非常に高い。そのため、参照光の戻り光による影響は非常に大きくなる。
ここで、従来の光の干渉を用いない光ディスク装置で実施されたように参照光ミラー110を傾斜させ、参照光の光軸をずらした場合、光ディスク107で反射されてPBS104を透過する信号光の光軸が、参照光ミラー110で反射されてPBS104を反射する参照光の光軸と合わなくなる。その結果、光の干渉による信号振幅の増幅効果が得られなくなってしまう。
また、従来の直流電流に高周波電流を重畳させた駆動電流をレーザ光源に用いる方法及び自励発振するレーザ光源を用いる方法は、レーザ光源の発振スペクトルの線幅が広がるため、時間的コヒーレンスが低くなってしまう。その結果、可干渉距離が短くなるため、上記の方法は、光の干渉を用いた光ディスク装置には最適ではない。
特開2007−317284号公報 特開2008−065961号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、信号光及び参照光の戻り光による外部共振によって発生するノイズを低減することができ、高いS/N比の再生信号を得ることができる光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一局面に係る光ピックアップは、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、光ディスクの反射部に集光させる信号光と、前記光ディスクには集光させない参照光とに分割するレーザ光分割部と、前記参照光を反射する参照光ミラーと、前記光ディスクの反射部によって変調された前記信号光と、前記参照光ミラーによって反射された前記参照光とを干渉させた干渉光を検出する干渉光検出部とを備え、前記レーザ光源の内部共振器長と前記レーザ光源の内部共振器屈折率との積によって得られる前記レーザ光源の空気中内部共振器長をLld、前記レーザ光源の出射端面から前記レーザ光分割部までの前記レーザ光の空気中換算光路長をLBS、前記レーザ光分割部から前記光ディスクの前記反射部までの前記信号光の空気中換算光路長をLsig、前記レーザ光分割部から前記参照光ミラーまでの前記参照光の空気中換算光路長をLref、前記レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、前記レーザ光源、前記レーザ光分割部及び前記参照光ミラーは、下記の式(1)〜(3)を同時に満たす位置に配置される。
Figure 2013150756
Figure 2013150756
Figure 2013150756
この構成によれば、レーザ光源は、レーザ光を出射する。レーザ光分割部は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、光ディスクの反射部に集光させる信号光と、光ディスクには集光させない参照光とに分割する。参照光ミラーは、参照光を反射する。干渉光検出部は、光ディスクの反射部によって変調された信号光と、参照光ミラーによって反射された参照光とを干渉させた干渉光を検出する。レーザ光源の内部共振器長とレーザ光源の内部共振器屈折率との積によって得られるレーザ光源の空気中内部共振器長をLld、レーザ光源の出射端面からレーザ光分割部までのレーザ光の空気中換算光路長をLBS、レーザ光分割部から光ディスクの反射部までの信号光の空気中換算光路長をLsig、レーザ光分割部から参照光ミラーまでの参照光の空気中換算光路長をLref、レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、レーザ光源、レーザ光分割部及び参照光ミラーは、上記の式(1)〜(3)を同時に満たす位置に配置される。
本発明によれば、式(1)〜(3)を満たすように、レーザ光源、レーザ光分割部及び参照光ミラーが配置されることで、信号光及び参照光の戻り光による外部共振によって発生するノイズを低減することができ、高いS/N比の再生信号を得ることができる。
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明の実施の形態1における光ピックアップの概略構成を示す図である。 光ピックアップに搭載されるレーザ光源から出力されるレーザ光のスペクトル強度の一例を示す図である。 レーザ発振の一例として、レーザ共振器内での縦マルチモードのレーザ発振の様子を模式的に示す図である。 外部共振器について説明するための図である。 図1の干渉光検出部の構成を示す図である。 図5の検出信号処理部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1の第1の変形例における光ピックアップの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1の第2の変形例における光ピックアップの構成を示す図である。 光ディスクにおいて信号光の強度が変調される例について説明するための図である。 光ディスクにおいて信号光の位相が変調される例について説明するための図である。 本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第1の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第2の変形例を示す図である。 図12の検出信号処理部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第3の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2における光ディスク装置の概略構成を示す図である。 従来の光の干渉を用いた光ディスク装置の構成を示す図である。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光ピックアップの概略構成を示す図である。本発明の実施の形態1における光ピックアップについて以下に具体的に説明する。
図1において、光ピックアップ400は、レーザ光源401と、コリメートレンズ402と、λ/2波長板403と、偏光ビームスプリッタ(PBS)404と、λ/4波長板405,409と、対物レンズ406と、参照光ミラー410と、干渉光検出部500とを備える。光ピックアップ400は、光ディスク407の反射層408に光ビームを照射し、反射層408上に形成されたトラックを走査しながら反射層408を反射した信号光と、参照光を干渉させた光を検出して電気信号を出力する。
レーザ光源401は、レーザ光を出射する。コリメートレンズ402は、レーザ光源401から出力されたレーザ光を平行光に変換する。平行光に変換されたレーザ光の偏光方向は、光学軸が任意の角度に設定されたλ/2波長板403を通過することで、任意の角度に回転させられる。λ/2波長板403を通過したレーザ光の偏光方向により、PBS404における信号光強度と参照光強度との分割比が決定される。PBS404は、分割面に入射する水平偏光をほぼ100%透過させ、分割面に入射する垂直偏光をほぼ100%反射させる。ここで、PBS404に入射したレーザ光は、PBS404の分割面によって反射されたほぼ垂直偏光である信号光と、PBS404の分割面を透過したほぼ水平偏光である参照光とに分割される。ここで、“ほぼ垂直偏光”及び“ほぼ水平偏光”としたのは、光学素子の精度及び光学素子の製造ばらつきなどを考慮するためである。
まず、信号光は、λ/4波長板405を通過し、対物レンズ406により集光される。集光された信号光は、光ディスク407の反射層408で反射される。光ディスク407で反射した信号光は、PBS404から光ディスク407に向かう信号光と同じ光軸を通ってPBS404に向かう。光ディスク407の反射層408で反射された信号光は、再び対物レンズ406を通過し、対物レンズ406によって平行光に変換される。再び対物レンズ406を通過して平行光に変換された信号光は、λ/4波長板405を再び通り、PBS404に戻る。このとき、λ/4波長板405は、光ディスク407からPBS404に向かう信号光の偏光方向を、PBS404から光ディスク407に向かう信号光の偏光方向に対してほぼ90度回転させる。ここで、“ほぼ90度”としたのは、光学素子の製造誤差、光学素子の配置の誤差、及び、光ディスク又は光学素子の複屈折の影響による偏光方向の誤差を考慮したためである。
PBS404に戻ってきた信号光の偏光方向は、ほぼ90度回転している。そのため、PBS404に戻ってきた信号光のほとんどがPBS404を透過し、干渉光検出部500で受光される。ただし、前述した偏光方向の誤差により、PBS404に戻ってきた信号光の一部は、PBS404で反射され、レーザ光源401から出力されたレーザ光と同じ光軸を通り、レーザ光源401への戻り光となる。
次に、参照光は、λ/4波長板409を通過し、参照光ミラー410で反射される。参照光ミラー410で反射された参照光は、PBS404から参照光ミラー410に向かう参照光と同じ光軸を通ってPBS404に向かう。また、参照光ミラー410で反射された参照光は、λ/4波長板409を再び通り、PBS404に戻る。このとき、λ/4波長板409は、参照光ミラー410からPBS404に向かう参照光の偏光方向を、PBS404から参照光ミラー410に向かう参照光の偏光方向に対してほぼ90度回転させる。
PBS404に戻ってきた参照光の偏光方向は、ほぼ90度回転している。そのため、PBS404に戻ってきた参照光のほとんどがPBS404で反射し、干渉光検出部500で受光される。ただし、前述した偏光方向の誤差により、PBS404に戻ってきた参照光の一部は、PBS404を透過し、レーザ光源401から出力されたレーザ光と同じ光軸を通り、レーザ光源401への戻り光となる。
まず、本発明の実施の形態をよりわかりやすくするため、図2、図3及び図4を用いて、レーザ共振器長と、レーザ光源と光ディスク又はミラーとで形成される外部共振器と、戻り光とについて説明する。
図2は、光ピックアップに搭載されるレーザ光源から出力されるレーザ光のスペクトル強度の一例を示す図である。図3は、レーザ発振の一例として、レーザ共振器内での縦マルチモードのレーザ発振の様子を模式的に示す図である。このような縦マルチモードのレーザ発振が起こるレーザ光源201としては、例えばファブリペロー型レーザ光源がある。レーザ光源201内において、図2に示す波長λから波長λまでのレーザ共振器内で存在しうる定在波に対応した5つの波長でレーザ発振が起こっている場合を一例として示す。レーザ光源201で発振が可能な波長は、内部共振器の屈折率nld及び内部共振器長lldに基づいて、下記の式(4)によって求められる、空気中の屈折率を1として換算した空気中内部共振器長Lldを整数で割った値に等しい波長であり、かつレーザ光源201のレーザ媒質が発光可能な波長のみである。
ld=nldld・・・・(4)
図4は、外部共振器について説明するための図である。図4では、レーザ光源201の前端面又は後端面と、光ディスク又は光学素子(例えば、ミラー)のような反射部210との関係を模式的に表している。
図4では、レーザ光源201の前端面を、レーザ光が出射される出射端面としている。レーザ光源201の出射端面から反射部210までの距離にレーザ光の光路上の屈折率を掛け合わせた値を空気中外部共振器長Loutとする。空気中外部共振器長Loutとは、外部共振器が屈折率noutを有しているとき、空気中の屈折率を1として換算した外部共振器の光路長を表している。空気中外部共振器長Loutがある特定の条件を満たす場合に、レーザ光源201の出射端面と、反射部210との間でも、レーザ光源201から出力されたレーザ光が定在波として存在しうる。外部共振器でも定在波が存在する場合、レーザ光源201の内部共振器と外部共振器とで、意図しないレーザ共振器が形成されてしまう。これにより、意図しないレーザ共振器でのレーザ発振がノイズとなる。
特に、光ディスク装置においては、反射部210(例えば、光ディスクの反射面となる情報記録層)が常に一定の位置にあるわけではないため、意図しない外部共振器による複数波長が重ね合わさった定在波の振幅が大きい場合は、戻り光量の変化も大きくなり、レーザ発振ノイズが大きくなってしまう。
つづいて、戻り光ノイズが大きくなる空気中外部共振器長Loutの条件について具体例を示して説明する。空気中外部共振器長Loutが、下記の式(5)を満たすとき(反射部210が図4の位置211にあるとき)、図3及び図4で表した波長λから波長λまでの全ての波長が、外部共振器内でも定在波として存在しうる。
out=jLld(j:正の整数)・・・・(5)
図4に示す定在波220は、上記の式(5)を満たすときの波長λから波長λまでの全ての波長を足し合わせた定在波を表している。つまり、空気中外部共振器長Loutが空気中内部共振器長Lldの正の整数倍であるとき、レーザ光源201から出力されたレーザ光が含んでいる全ての波長の光が、外部共振器でも定在波として存在しうる。
また、空気中外部共振器長Loutと空気中内部共振器長Lldとが下記の式(6)を満たすとき(反射部210が図4の位置212にあるとき)、図3及び図4で表した波長λ、波長λ及び波長λが、外部共振器でも定在波として存在しうる。
Figure 2013150756
図4の定在波221は、上記の式(6)を満たすときの波長λ、波長λ及び波長λを足し合わせた定在波を表している。つまり、空気中外部共振器長Loutが、空気中内部共振器長Lldの正の整数倍の距離から、空気中内部共振器長Lldの半分の距離だけ短いとき、レーザ光源201内でレーザ発振される波長のうち、波の数が偶数となる波長の光が、外部共振器でも定在波として存在しうるということを表している。
つまり、上記の式(5)を満たす定在波の発生と、上記の式(6)を満たす定在波の発生との両方を避けるためには、空気中外部共振器長Loutが、空気中内部共振器長Lldの1/2の値の整数倍となる長さを避けるようにする必要がある。さらに、3の倍数の波の数の定在波が存在する場合、又は4の倍数の波の数の定在波が存在する場合もあり、同様な現象が起こることは明らかである。
このことから、正の整数mの倍数の波の数の定在波を全て避けるためには、空気中外部共振器長Loutが、空気中内部共振器長Lldの1/mの値の整数倍となる長さを避けるようにする必要がある。ただし、図4の定在波220と定在波221との比較からもわかるように、存在しうる定在波の波長の数が少ないほど影響は小さくなっていくことも明らかである。
なお、内部共振器長lldは比較的簡単に測定することが可能であるが、内部共振器の屈折率nldを測定するのは非常に困難である。そこで、空気中内部共振器長Lldは測定によって求めてもよい。例えば、レーザ光源201と反射ミラーとを用いることで空気中内部共振器長Lldに相当する長さを測定することが可能である。まず、レーザ光源201で発振させたレーザ光を、反射ミラーで反射させてレーザ光源201に戻るように、レーザ光源201と反射ミラーとを配置する。レーザ光源201と反射ミラーとをこのように配置すると、レーザ光源201の出射端面と反射ミラーとが外部共振器となる。
ここで、反射ミラーの位置を変化させることで、外部共振器長を変えると、戻り光ノイズが大きくなる点がいくつか出現する。戻り光ノイズの測定の一例として、レーザ光源201と反射ミラーとの間にハーフミラーのようなレーザ光を分岐する光学素子を配置して、光学素子によって分岐された光の強度ノイズを測定すればよい。戻り光ノイズが大きくなる外部共振器長は、Lld、2Lld及び3Lldのように空気中内部共振器長Lldの正の整数倍の距離になったときである。ゆえに、戻り光ノイズが大きくなる2点間の最小距離を測定することが、空気中内部共振器長Lldを測定することに等しいことは明らかである。
なお、ここでは説明のために5つの波長がレーザ発振されるレーザ光源を例にして説明したが、本発明はこれに限定されない。発振波長が5つ未満又は5つ以上である縦マルチモードで発振するレーザ光源を用いた光ピックアップ及び光ディスク装置でも同様な効果が得られる。
ここで、レーザ光源401の内部共振器長をlld、屈折率をnldとすると、空気中の屈折率を1としたときの空気中内部共振器長Lldは、上記の式(4)によって得られる。また、レーザ光源401の出射端面からPBS404の分割面までの、各光学素子の屈折率、長さ及び空気中の距離を加味し、レーザ光の光路長を空気中の屈折率n(n=1)で換算した空気中換算光路長をLBSとする。同様に、PBS404の分割面から光ディスク407の反射層408までの空気中の屈折率で換算した信号光の空気中換算光路長をLsig、PBS404の分割面から参照光ミラー410までの空気中の屈折率で換算した参照光の空気中換算光路長をLrefとする。ただし、光ディスク407が回転する際に、反射層408の面ぶれによる変動の影響が大きい場合は、信号光の空気中換算光路長Lsigは、PBS404の分割面から反射層408の面ぶれ範囲の中心までの光路長を空気中の屈折率で換算した値とする。
信号光及び参照光は、ともに、戻り光によるノイズを低減するために、上述した空気中換算距離が、多くの定在波を発生しない距離にする必要がある。信号光の戻り光に対しては、レーザ光源401の出射端面と光ディスク407の反射層408とが、多くの定在波が存在する外部共振器とならないようにするため、下記の式(7)を満たすように、光ピックアップ400内の各光学素子(レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ404及び参照光ミラー410)が配置される。
sig+LBS≠sLld(s:正の整数)・・・・(7)
参照光の戻り光に対しては、レーザ光源401の出射端面と参照光ミラー410とが多くの定在波が存在する外部共振器とならないようにするため、下記の式(8)を満たすように、光ピックアップ400内の各光学素子(レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ404及び参照光ミラー410)が配置される。
ref+LBS≠tLld(t:正の整数)・・・・(8)
また、分割された信号光と参照光とが干渉するために、信号光の空気中換算光路長Lsigと参照光の空気中換算光路長Lrefとの差が、下記の式(9)を満たすように、光ピックアップ400内の各光学素子(レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ404及び参照光ミラー410)が配置される。
Figure 2013150756
上記の式(9)において、Lcohは、レーザ光源401から出力されるレーザ光の可干渉距離を表している。可干渉距離Lcohは、レーザ光の発振波長スペクトルの半値全幅Δνと、光速cとを用いて下記の式(10)で表される。
Figure 2013150756
上述した式(7)、式(8)及び式(9)を満たすように、光ピックアップ400内の各光学素子(レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ404及び参照光ミラー410)が配置されることで、信号光及び参照光の戻り光によるノイズを低減させ、且つ、信号光と参照光とが干渉した干渉光を干渉光検出部500に入射させることができる。
なお、上記の式(7)、式(8)及び式(9)をより一般化すると、下記の式(11)、式(12)及び式(13)で表すことができる。
Figure 2013150756
Figure 2013150756
Figure 2013150756
上記の式(11)、式(12)及び式(13)において、Lldは、レーザ光源401の内部共振器長とレーザ光源401の内部共振器屈折率との積によって得られるレーザ光源401の空気中内部共振器長を表し、LBSは、レーザ光源401の出射端面から偏光ビームスプリッタ(レーザ光分割部)404までのレーザ光の空気中換算光路長を表し、Lsigは、偏光ビームスプリッタ(レーザ光分割部)404から光ディスク407の反射層408までの信号光の空気中換算光路長を表し、Lrefは、偏光ビームスプリッタ(レーザ光分割部)404から参照光ミラー410までの参照光の空気中換算光路長を表し、ΔLは、レーザ光源401から出射されるレーザ光の干渉許容光路長を表す。このΔLは、信号光と参照光の干渉によって増幅作用が生じる距離範囲であり、式(9)で示される距離と近い値になるが、かならずしも一致せず、干渉による本発明の効果である光の増幅作用を生じる距離範囲として定義されるものである。
レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ(レーザ光分割部)404及び参照光ミラー410は、上記の式(11)〜(13)を同時に満たす位置に配置される。
つづいて、図5を用いて、図1の干渉光検出部500について詳細に説明する。図5は、図1の干渉光検出部500の構成を示す図である。図5に示す干渉光検出部500は、ハーフビームスプリッタ(HBS)501と、λ/2波長板502と、λ/4波長板506と、第1のPBS503と、第2のPBS507と、第1の検出器504と、第2の検出器505と、第3の検出器508と、第4の検出器509と、検出信号処理部600とを備える。
HBS501は、干渉光検出部500に入射した干渉光を二方向にほぼ同じ強度で反射及び透過する。λ/2波長板502は、HBS501を透過した干渉光の偏光方向を45度回転させる。第1のPBS503は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光をほぼ100%透過させ、垂直偏光をほぼ100%反射させる。第1の検出器504及び第2の検出器505は、入射した干渉光の光量に応じた電気信号を出力する。第1の検出器504は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光成分を検出して、光量に応じた電気信号を出力する。第2の検出器505は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の垂直偏光成分を検出して、光量に応じた電気信号を出力する。
λ/4波長板506は、HBS501を反射した干渉光の偏光方向を45度回転させ、垂直偏光及び水平偏光のそれぞれの、信号光成分と参照光成分との間にπ/2(90度)の位相差を与える。第2のPBS507は、λ/4波長板506を通過した干渉光の水平偏光をほぼ100%透過させ、垂直偏光をほぼ100%反射させる。第3の検出器508及び第4の検出器509は、入射した干渉光の光量に応じた電気信号を出力する。第3の検出器508は、λ/4波長板506を通過した干渉光の水平偏光成分を検出して、光量に応じた電気信号を出力する。第4の検出器509は、λ/4波長板506を通過した干渉光の垂直偏光成分を検出して、光量に応じた電気信号を出力する。第1の検出器504、第2の検出器505、第3の検出器508及び第4の検出器509から出力された電気信号は、検出信号処理部600に入力される。
検出信号処理部600は、第1の検出器504、第2の検出器505、第3の検出器508及び第4の検出器509から出力された電気信号に基づいて演算を行い、干渉光検出信号を出力する。
ここで、干渉光検出部500に入射した、信号光と参照光との干渉光の偏光状態をジョーンズベクトルで表すと、下記の式(14)のようになる。
Figure 2013150756
上記の式(14)において、Esigは、光ディスク407を反射した信号光の電場である。Asigは、信号光の電場の振幅成分である。Erefは、参照光ミラー410を反射した参照光の電場である。Arefは、参照光の電場の振幅成分である。θは、レーザ光の発振波長、時間及び場所に関連した位相成分を表している。φsigは、光路変動などによって変化する信号光の電場の位相成分を表している。φrefは、光路変動などによって変化する参照光の電場の位相成分を表している。
HBS501を透過して、λ/2波長板502を透過した干渉光のジョーンズベクトルは以下の式(15)のようになる。このとき、λ/2波長板502は、水平偏光方向から見て、22.5度の方向がfast軸となるように配置される。fast軸とは、波長板において、光が速く進む振動方向である。また、光が遅く進む振動方向はslow軸と呼ぶ。
Figure 2013150756
次に、第1のPBS503を透過する干渉光の電場と、第1のPBS503を反射する干渉光の電場とはそれぞれ下記の式(16)及び式(17)のようになる。
透過(水平偏光):(Esig+Eref)/2・・・・(16)
反射(垂直偏光):(Esig−Eref)/2・・・・(17)
これより、第1の検出器504及び第2の検出器505の検出信号は次の式(18)及び式(19)のようになる。
Figure 2013150756
上記の式(18)及び式(19)において、ηは、検出器の変換効率である。Δφは、信号光と参照光との光路長差による位相差である。
一方、HBS501を反射して、λ/4波長板506を透過した干渉光のジョーンズベクトルは以下の式(20)のようになる。このとき、λ/4波長板506は、水平偏光方向から見て、45度の方向がfast軸となるように配置される。
Figure 2013150756
次に、第2のPBS507を透過する干渉光の電場と、第2のPBS507を反射する干渉光の電場とはそれぞれ下記の式(21)及び式(22)のようになる。
Figure 2013150756
これより、第3の検出器508及び第4の検出器509の検出信号は次の式(23)及び式(24)のようになる。
Figure 2013150756
つづいて、図6を用いて、図5の検出信号処理部600について詳細に説明する。図6は、図5の検出信号処理部の構成を示す図である。検出信号処理部600は、第1の差動演算部601と、第2の差動演算部602と、第1の自乗演算部603と、第2の自乗演算部604と、加算演算部605とを備える。
第1の差動演算部601は、第1の検出器504からの電気信号と第2の検出器505からの電気信号とを差動演算することで、下記の式(25)に示すcos差動信号を得る。第2の差動演算部602は、第4の検出器509からの電気信号と第3の検出器508からの電気信号とを差動演算することで、下記の式(26)に示すsin差動信号を得る。
cos差動信号:ηAsigrefcosΔφ=AcosΔφ・・・(25)
sin差動信号:ηAsigrefsinΔφ=AsinΔφ・・・(26)
第1の自乗演算部603は、cos差動信号を自乗演算することで、下記の式(27)に示すcos自乗信号を得る。第2の自乗演算部604は、sin差動信号を自乗演算することで、下記の式(28)に示すsin自乗信号を得る。
cos自乗信号:AcosΔφ・・・・(27)
sin自乗信号:AsinΔφ・・・・(28)
加算演算部605は、cos自乗信号とsin自乗信号とを加算することで、下記の式(29)に示す干渉光検出信号を得る。
干渉光検出信号:A=(ηAsigref・・・・(29)
これにより、従来の光ピックアップで得られる検出信号ηAsigに対して、参照光によって信号増幅された検出信号を得ることが可能となる。
かかる構成によれば、信号光と参照光との戻り光による外部共振を低減させることで戻り光ノイズを抑制することと、信号光と参照光とを干渉させることで微弱な信号光を参照光で増幅することとの両立が可能となる。そのため、従来の光ピックアップに比べて、より高密度化及びより多層化された大容量の光ディスクに対しても、再生信号の高S/N化が図られた光ピックアップを実現することが可能となる。
なお、本実施の形態1において、図1を用いて光ピックアップについて説明しているが、光ピックアップ400は、対物レンズ406のフォーカス制御又はトラッキング制御などのサーボ制御のために、プリズム及びビームスプリッタなどの光学素子、又は光電変換素子をさらに備えてもよい。
また、本実施の形態1において、上記の式(7)、式(8)及び式(9)を満たす空気中換算光路長になるように各光学素子が配置されるとしているが、上記の式(7)、式(8)及び式(9)を満たす空気中換算光路長になるように各光学素子の位置が制御されるとしても同様な効果が得られる。
図7は、本発明の実施の形態1における光ピックアップの第1の変形例を示す図である。図7に示す光ピックアップ400は、参照光ミラー410を駆動する参照光ミラー駆動部411をさらに備える。参照光ミラー駆動部411は、参照光ミラー410を参照光の光軸方向に移動させることにより、参照光ミラー410の位置を変える。参照光ミラー駆動部411は、式(7)〜(9)を同時に満たす位置に参照光ミラー410を移動させる。なお、参照光ミラー410の位置制御は、レーザ光源401の発振波長の変化又は光ディスク407の面ぶれなどを検出することによって行われてもよい。また、参照光ミラー駆動部411の駆動機構は、対物レンズ406を駆動する駆動機構と同じ駆動機構によって位置を変えてもよい。
また、本実施の形態1において、上記の式(9)では、信号光の光路長と参照光の光路長との光路長差に対する範囲を、可干渉距離Lcohで定義しているが、S/Nがシステムの許容範囲を超えている場合、可干渉距離Lcohよりも狭い値で定義した範囲に、光路長差が納まるように各光学素子が配置又は制御されるようにしてもよい。
また、図1において、λ/2波長板403の光学軸は、任意の角度に設定されるとしているが、光学軸を回転させる駆動機構を光ピックアップ400にさらに設けて、信号光と参照光との分割比を変えてもよい。
また、図1において、レーザ光源401から出力されたレーザ光の偏光方向は、λ/2波長板403によって制御されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、レーザ光の偏光方向は、レーザ光源401自身を回転させることによって変えてもよい。
また、図1において、レーザ光源401から出力されたレーザ光を平行光にするコリメートレンズ402は、レーザ光源401とλ/2波長板403との間に配置されているが、本発明はこれに限定されない。図8は、本発明の実施の形態1における光ピックアップの第2の変形例を示す図である。例えば、図8に示すように、PBS404とλ/4波長板405との間にコリメートレンズ701が配置され、PBS404とλ/4波長板409との間にコリメートレンズ702が配置されてもよい。
また、図1において、光ディスク407は、1層の反射層408を有しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、光ディスク407は、2層の反射層又は3層の反射層などの複数の反射層を有してもよい。
また、図1において、光ディスク407の反射部は、必ずしも連続した層であることに限定されない。例えば、光ディスク407の反射部がピットのような微小領域に区切られていてもよい。
図9及び図10は、光ディスクでの信号光変調について説明するための図である。図9は、光ディスクにおいて信号光の強度が変調される例について説明するための図であり、図10は、光ディスクにおいて信号光の位相が変調される例について説明するための図である。
光ディスク407では、主に、図9に示すような反射層301aの反射率がレーザ光の照射により変化されることで、反射光が強度変調し、情報が記録される。すなわち、反射層301aのトラック上に、互いに反射率の異なるマーク301mとスペース301sとが形成されることで、情報が記録されている。例えば、光ディスク407は、書換型又は追記型のCD、DVD又はBlu−ray Disc(登録商標)などである。
なお、一般的な光ディスク407では、図9に示すような、反射層301aの反射率をレーザ光の照射により変化させ、反射光の強度を変調させることにより情報が記録されるが、本発明はこれに限定されない。本実施の形態1における光ディスクでは、光の干渉を用いることで、光の強度だけでなく、光の位相を検出することが可能となる。図10に示すように、連続した反射溝301g又は不連続な反射孔301hが光ディスク407内に形成されることで、情報が記録されてもよい。このように、反射光の位相を変調させることにより情報が記録される光ディスクにおいても、反射光の強度を変調させることにより情報が記録される光ディスクと同様な効果を得ることが可能である。検出信号処理部600は、例えば、上記の式(26)で得られたsin差動信号を上記の式(25)で得られたcos差動信号で除算した値のarctanを演算することにより、反射光の位相を検出する。
また、図5及び図6において、4つの検出器を用いて干渉光検出信号を検出する構成を示しているが、本発明はこれに限定されない。図11は、本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第1の変形例を示す図である。例えば、図11に示す構成では、1つの検出器でも干渉光を検出することが可能である。以下、図11の干渉光検出部について詳細に説明する。
図11に示す干渉光検出部900は、λ/2波長板901と、PBS902と、検出器903とを備える。λ/2波長板901は、干渉光検出部900に入射した干渉光の偏光方向が45度回転するように配置される。PBS902は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光をほぼ100%透過させ、垂直偏光をほぼ100%反射させる。検出器903は、入射した干渉光の光量に応じた電気信号を出力する。検出器903は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光成分を検出して、検出した水平偏光成分の光量に応じた電気信号を出力する。ここで、λ/2波長板901を透過した光のジョーンズベクトルは以下の式(30)のようになる。このとき、λ/2波長板901は、水平偏光方向から見て、22.5度の方向がfast軸となるように配置される。
Figure 2013150756
次に、PBS902を透過する光の電場は下記の式(31)のようになる。
Figure 2013150756
これより、検出器903の検出信号は次の式(32)のようになる。
Figure 2013150756
信号光と参照光との光路長差を一定に保つために、例えば参照光ミラー410の位置が制御されることで、上記の式(32)のcos項を定数とすることが可能である。これにより、信号光を参照光で増幅した干渉光検出信号を得ることが可能である。
また、図12及び図13に示すように、干渉光検出部が干渉光のcos成分のみを検出する構成とすることで、2つの検出器でも干渉光検出信号を得ることが可能である。図12は、本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第2の変形例を示す図である。図13は、図12の検出信号処理部の構成を示す図である。
図12に示す干渉光検出部1000は、λ/2波長板1002と、PBS1003と、第1の検出器1004と、第2の検出器1005と、検出信号処理部1100とを備える。検出信号処理部1100は、差動演算部1101を備える。
λ/2波長板1002は、入射する干渉光の偏光方向を45度回転させる。PBS1003は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光をほぼ100%透過させ、垂直偏光をほぼ100%反射させる。第1の検出器1004及び第2の検出器1005は、入射した干渉光の光量に応じた電気信号を出力する。第1の検出器1004は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の水平偏光を検出して、検出した水平偏光の光量に応じた電気信号を出力する。第2の検出器1005は、偏光方向が45度回転させられた干渉光の垂直偏光を検出して、検出した垂直偏光の光量に応じた電気信号を出力する。差動演算部1101は、第1の検出器1004から出力された電気信号と、第2の検出器1005から出力された電気信号との差動信号を干渉光検出信号として出力する。
干渉光検出部1000は、図5に示す干渉光検出部500とは異なり、HBS501により干渉光が分割されないため、上記の式(25)のcos差動信号を2倍した干渉光検出信号を得ることが可能である。さらに、例えば、参照光ミラー410の位置が制御されることで、上記の式(25)のcos項を定数とした干渉光検出信号を得ることも可能である。
また、図14に示すように、3つの検出器でも干渉光を検出することが可能である。図14は、本発明の実施の形態1における干渉光検出部の第3の変形例を示す図である。以下、図14の干渉光検出部について詳細に説明する。このとき、各検出器上での信号光と参照光との位相差は、0、2π/3及び4π/3である。
図14に示す干渉光検出部1200は、無偏光ビームスプリッタ(BS)1201,1202と、偏光子1203,1204,1205と、位相板1206,1207と、第1の検出器1208と、第2の検出器1209と、第3の検出器1210と、検出信号処理部1211とを備える。偏光子1203,1204,1205は、45度偏光を透過する。位相板1206は、信号光と参照光との間に5π/3の位相差を発生させる。位相板1207は、信号光と参照光との間にπ/3の位相差を発生させる。
BS1201は、干渉光検出部1200に入射した干渉光を2対1の強度比で分割する。ここで、BS1201の反射光と透過光との比は2対1である。反射光と透過光との比が強度分割比となっている。BS1201は、反射光に対して、信号光と参照光との間にπの位相差を発生させる。
まず、BS1201で反射された光は、BS1202に入射する。BS1202は、入射した光を1対1の強度比に分割する。ここで、BS1202の反射光と透過光との比は1対1である。反射光と透過光との比が強度分割比となっている。BS1202は、反射光に対して、信号光と参照光との間にπの位相差を発生させる。
BS1202を透過した光は、偏光子1205に入射する。偏光子1205は、入射した光のうち45度偏光のみを透過させる。偏光子1205を透過した光は、第1の検出器1208によって検出される。このとき、第1の検出器1208によって検出された光は、BS1201で反射されているため、信号光と参照光との間にπの位相差を有する。
次に、BS1202を反射した光は、位相板1206に入射する。位相板1206は、入射した光に対し、信号光と参照光との間に5π/3の位相差を発生させる。ここで、BS1201での反射による位相差と、BS1202での反射による位相差とを合わせた、信号光と参照光との間に11π/3(=5π/3)の位相差を有する光は、偏光子1204に入射する。偏光子1204は、入射した光のうち45度偏光のみを透過させる。偏光子1204を透過した光は、第2の検出器1209によって検出される。
次に、BS1201を透過した光は、位相板1207に入射する。位相板1207は、入射した光に対し、信号光と参照光との間にπ/3の位相差を発生させる。信号光と参照光との間にπ/3の位相差を有する光は、偏光子1203に入射する。偏光子1203は、入射した光のうち45度偏光のみを透過させる。偏光子1203を透過した光は、第3の検出器1210によって検出される。ここで、第1の検出器1208、第2の検出器1209及び第3の検出器1210で検出される信号(光の強度)I,I,Iは以下の式(33)〜式(35)のようになる。
Figure 2013150756
検出信号処理部1211は、以下の式(36)及び式(37)に基づいて、第1の検出器1208、第2の検出器1209及び第3の検出器1210で検出された信号I,I,Iからcos成分(AcosΔφ)とsin成分(AsinΔφ)とを算出する。
Figure 2013150756
検出信号処理部1211は、算出したcos成分とsin成分とをそれぞれ自乗し、自乗したcos成分と自乗したsin成分とを加算することで、上記の式(29)と同じ干渉光検出信号を得ることが可能である。
なお、本実施の形態1において、検出信号処理部600,1100,1211は、1つの干渉光検出信号を出力しているが、各検出信号処理部600,1100,1211は、処理途中段階の信号を出力してもよい。例えば、検出信号処理部600は、2つの信号を出力してもよく、差動演算部601からの出力(cos差動信号)と、差動演算部602からの出力(sin差動信号)とを出力してもよい。
また、本実施の形態1において、分割前のレーザ光の光路、信号光の光路及び参照光の光路は、いずれも各光学素子と空気とによって構成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、分割前のレーザ光の光路、信号光の光路及び参照光の光路の各光路の一部又は全部がナノフォトニック材料、光導波路又は光ファイバーなどの複合光学機能素子を用いて構成されてもよい。
また、本実施の形態1において、分割前のレーザ光の光路、信号光の光路、参照光の光路及び干渉光検出部500の一部又は全部が、光導波路、電気回路及び電子回路が一体となった一つのLSI(Large Scale Integration)に集積される構成としてもよい。
また、本実施の形態1において、図1を用いて、光ピックアップ400内の各光学素子の位置関係について説明し、空気中換算光路長が上記の式(7)、式(8)及び式(9)を満たせばよいとしているが、レーザ光源401内で発振する定在波のうち、波の数が偶数となる全ての波長が外部共振器で同時に定在波とならないようにしてもよい。具体的には、空気中換算光路長が下記の式(38)、式(39)及び式(40)を満たすように光ピックアップ400内の各光学素子(レーザ光源401、偏光ビームスプリッタ404及び参照光ミラー410)が配置又は制御されればよい。
Figure 2013150756
Figure 2013150756
Figure 2013150756
また、本実施の形態1において、図1を用いて、光ピックアップ400内の各光学素子の位置関係について説明し、空気中換算光路長が上記の式(7)、式(8)及び式(9)を満たせばよいとしているが、必ずしも光ピックアップ400内の各光学素子の配置又は位置制御に限られない。分割前のレーザ光の光路中、信号光の光路中及び参照光の光路中に屈折率が1以上の光学素子を1つ又は複数個挿入することで、空気中換算光路長が上記の式(7)、式(8)及び式(9)を満たすようにすれば同様な効果が得られる。
また、空気中内部共振器長Lldは、レーザ光源401の入力電流値又は環境温度に依存性を有している。そのため、とりうる空気中内部共振器長Lldの全体の平均値(Lld(ave))、又は使用頻度の高い温度環境下で、かつ使用頻度の高い入力電流値を設定した際の基準値(Lld0)など、適当な一つの空気中内部共振器長を求めて、上記の式(7)、式(8)及び式(9)の空気中内部共振器長Lldに当てはめてもよい。
また、信号光の空気中換算光路長Lsigは、光ディスク407が複数の反射層を有する場合は、PBS404の分割面から特定の一つの反射層(例えば、S/Nが一番低い反射層など)までの光路長とするか、PBS404の分割面から各反射層までの光路長の平均値としてもよい。
(実施の形態2)
図15は、本発明の実施の形態2における光ディスク装置の概略構成を示す図である。図15において、図1、図5及び図6と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
光ディスク装置1300は、情報が記録されている光ディスク407を光ディスク装置1300に挿入し、光ディスク407から生成したクロック信号を用いて、光ディスク407の反射層408に記録されている情報を再生する。
図15において、光ディスク装置1300は、光ピックアップ400と、信号処理部1301と、コントローラ部1302と、回転制御部1303と、ディスク回転モータ1304と、光ピックアップ制御部1305と、光ピックアップ駆動部1306とを備える。光ピックアップ400の構成は、実施の形態1の構成と同様である。
信号処理部1301は、光ピックアップ400から出力された干渉光検出信号に対して、フィルタ処理、波形等化処理、復調及びエラー訂正などを行うことにより、再生データ、アドレスデータ又はクロック信号などの各種信号を得る。また、信号処理部1301は、光ピックアップ400から得られた信号から、フォーカスエラー信号又はトラッキングエラー信号などのサーボエラー信号を生成し、コントローラ部1302に出力する。
コントローラ部1302は、信号処理部1301から入力された各種信号、及びユーザからの命令に基づいて、回転制御部1303、光ピックアップ制御部1305及び光ピックアップ駆動部1306へ各種制御信号を出力する。また、コントローラ部1302は、信号処理部1301から受け取った再生データをユーザデータとして、光ディスク装置1300の上位の装置へ出力する。
回転制御部1303は、コントローラ部1302から受け取った制御信号に基づいて、ディスク回転モータ1304の回転数を制御する制御信号を出力する。ディスク回転モータ1304は、回転制御部1303から受け取った制御信号に従った回転数で光ディスク407を回転させる。
光ピックアップ制御部1305は、コントローラ部1302から受け取ったフォーカス制御信号、トラッキング制御信号及びレーザ制御信号に基づいて、光ピックアップ400内の各部を制御する制御信号を出力する。フォーカス制御信号により、光ピックアップ400内の対物レンズ406の焦点位置が、反射層408付近になるように制御される。また、トラッキング制御信号により、光ピックアップ400内の対物レンズ406の焦点が、反射層408に形成されるトラックを追従するように制御される。また、レーザ制御信号により、光ピックアップ400内のレーザ光源401のレーザパワー又は発振波長が制御される。光ピックアップ駆動部1306は、コントローラ部1302から受け取った制御信号に基づいて、指定された光ディスク407の半径位置に移動するように、光ピックアップ400の位置を制御する。
かかる構成によれば、信号光と参照光との戻り光による外部共振を低減させることで戻り光ノイズを抑制することと、信号光と参照光とを干渉させることで微弱な信号光を参照光で増幅することとの両立が可能となる。そのため、従来の光ピックアップに比べて、より高密度化及びより多層化された大容量の光ディスクに対しても、再生信号の高S/N化が図られた光ピックアップを搭載した光ディスク装置を実現することが可能となる。
なお、本実施の形態1において、光ピックアップが、図5、図6、図12、図13及び図14に示す検出信号処理部を備えているが、信号処理部1301が検出信号処理部の一部を備えて実現してもよい。例えば、信号処理部1301は、検出信号処理部600における、自乗演算部603、自乗演算部604及び加算演算部605を備えてもよい。
また、本実施の形態2において、図15を用いて、情報の再生のみを行う光ディスク装置について説明したが、本発明はこれに限定されず、光ディスク装置は、情報の記録と再生との両方を行ってもよい。
また、本実施の形態2において、図15には、光ディスク装置の概略構成を示しているが、信号処理部1301、コントローラ部1302、回転制御部1303及び光ピックアップ制御部1305の一部又は全部が同じLSIに集積される構成としてもよい。
また、本実施の形態1において、図1には、1つのレーザ光源を搭載した光ピックアップを示しているが、光ピックアップは、異なる発振波長の2つ以上のレーザ光源を搭載し、それぞれの発振波長に対応した複数種類の光ディスクに情報を記録及び再生してもよい。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一局面に係る光ピックアップは、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、光ディスクの反射部に集光させる信号光と、前記光ディスクには集光させない参照光とに分割するレーザ光分割部と、前記参照光を反射する参照光ミラーと、前記光ディスクの反射部によって変調された前記信号光と、前記参照光ミラーによって反射された前記参照光とを干渉させた干渉光を検出する干渉光検出部とを備え、前記レーザ光源の内部共振器長と前記レーザ光源の内部共振器屈折率との積によって得られる前記レーザ光源の空気中内部共振器長をLld、前記レーザ光源の出射端面から前記レーザ光分割部までの前記レーザ光の空気中換算光路長をLBS、前記レーザ光分割部から前記光ディスクの前記反射部までの前記信号光の空気中換算光路長をLsig、前記レーザ光分割部から前記参照光ミラーまでの前記参照光の空気中換算光路長をLref、前記レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、前記レーザ光源、前記レーザ光分割部及び前記参照光ミラーは、下記の式(41)〜(43)を同時に満たす位置に配置される。
Figure 2013150756
Figure 2013150756
Figure 2013150756
この構成によれば、レーザ光源は、レーザ光を出射する。レーザ光分割部は、レーザ光源から出射されたレーザ光を、光ディスクの反射部に集光させる信号光と、光ディスクには集光させない参照光とに分割する。参照光ミラーは、参照光を反射する。干渉光検出部は、光ディスクの反射部によって変調された信号光と、参照光ミラーによって反射された参照光とを干渉させた干渉光を検出する。レーザ光源の内部共振器長とレーザ光源の内部共振器屈折率との積によって得られるレーザ光源の空気中内部共振器長をLld、レーザ光源の出射端面からレーザ光分割部までのレーザ光の空気中換算光路長をLBS、レーザ光分割部から光ディスクの反射部までの信号光の空気中換算光路長をLsig、レーザ光分割部から参照光ミラーまでの参照光の空気中換算光路長をLref、レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、レーザ光源、レーザ光分割部及び参照光ミラーは、上記の式(41)〜(43)を同時に満たす位置に配置される。
したがって、式(41)〜(43)を満たすように、レーザ光源、レーザ光分割部及び参照光ミラーが配置されることで、信号光及び参照光の戻り光による外部共振によって発生するノイズを低減することができ、高いS/N比の再生信号を得ることができる。
また、上記の光ピックアップにおいて、前記干渉許容光路長ΔLは、前記レーザ光の可干渉距離であることが好ましい。
この構成によれば、干渉許容光路長ΔLは、レーザ光の可干渉距離である。可干渉距離は、レーザ光の発振波長スペクトルの半値全幅と光速とを用いて容易に算出することができるので、干渉許容光路長ΔLを容易に算出することができる。
また、上記の光ピックアップにおいて、前記式(41)〜(43)における前記正の整数mは、1であることが好ましい。
この構成によれば、正の整数の倍数の波の数の定在波を避けることができ、信号光及び参照光の戻り光による外部共振によって発生するノイズを低減することができる。
また、上記の光ピックアップにおいて、前記式(41)〜(43)を同時に満たす位置に前記参照光ミラーを移動させる参照光ミラー駆動部をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、参照光ミラー駆動部は、式(41)〜(43)を同時に満たす位置に参照光ミラーを移動させる。したがって、参照光ミラーの位置を変更することで参照光の初期光路長を変更することが可能となるので、信号光の初期光路長の変化、又は中心発振波長の変化などに対応して、上記の式(41)〜(43)を同時に満たすように参照光ミラーを配置することができる。
本発明の他の局面に係る光ディスク装置は、上記のいずれかに記載の光ピックアップと、光ディスクを回転させるモータと、前記光ピックアップから得られる信号に基づいて、前記モータ及び前記光ピックアップを制御する制御部とを備える。この構成によれば、上記の光ピックアップを光ディスク装置に適用することができる。
なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と特許請求事項との範囲内で、種々変更して実施することができるものである。
本発明にかかる光ピックアップ及び光ディスク装置は、信号光及び参照光の戻り光による外部共振によって発生するノイズを低減することができ、高いS/N比の再生信号を得ることができ、強度又は位相が変調された信号光と、参照光と干渉させた干渉光を検出することで、変調信号を検出する光ピックアップ及び光ディスク装置として有用である。

Claims (5)

  1. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を、光ディスクの反射部に集光させる信号光と、前記光ディスクには集光させない参照光とに分割するレーザ光分割部と、
    前記参照光を反射する参照光ミラーと、
    前記光ディスクの反射部によって変調された前記信号光と、前記参照光ミラーによって反射された前記参照光とを干渉させた干渉光を検出する干渉光検出部とを備え、
    前記レーザ光源の内部共振器長と前記レーザ光源の内部共振器屈折率との積によって得られる前記レーザ光源の空気中内部共振器長をLld、前記レーザ光源の出射端面から前記レーザ光分割部までの前記レーザ光の空気中換算光路長をLBS、前記レーザ光分割部から前記光ディスクの前記反射部までの前記信号光の空気中換算光路長をLsig、前記レーザ光分割部から前記参照光ミラーまでの前記参照光の空気中換算光路長をLref、前記レーザ光の干渉許容光路長をΔLとしたとき、
    前記レーザ光源、前記レーザ光分割部及び前記参照光ミラーは、下記の式(1)〜(3)を同時に満たす位置に配置されることを特徴とする光ピックアップ。
    Figure 2013150756
    Figure 2013150756
    Figure 2013150756
  2. 前記干渉許容光路長ΔLは、前記レーザ光の可干渉距離であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 前記式(1)〜(3)における前記正の整数mは、1であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ピックアップ。
  4. 前記式(1)〜(3)を同時に満たす位置に前記参照光ミラーを移動させる参照光ミラー駆動部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ピックアップ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光ピックアップと、
    光ディスクを回転させるモータと、
    前記光ピックアップから得られる信号に基づいて、前記モータ及び前記光ピックアップを制御する制御部とを備えることを特徴とする光ディスク装置。
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