JPWO2013121525A1 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
シフトレバー(30)の操作にて変速段が切り替わる手動変速機(10)と、クラッチペダル(CP)の踏み込み操作にて動作する摩擦式の第1クラッチ(30)を介して手動変速機(10)の入力軸(11)と接続されたMG(3)と、第2クラッチ(31)を介してMG(3)のロータ軸(3a)と接続された内燃機関(2)とを備えたハイブリッド車両(1)に適用される制御装置において、第2クラッチ(31)を解放状態に切り替えてMG(3)で車両1を走行させるEV走行モードが実行されている場合には、手動変速機(10)の入力軸(11)の回転数とMG(3)のロータ軸(3a)の回転数との差が所定の判定値以下になるようにMG(3)のトルクが制限される。
Description
本発明は、動力源として内燃機関及び電動機が搭載され、それら動力源の動力が共通のマニュアル式のクラッチを介して手動変速機の入力軸に伝達されるハイブリッド車両に適用される制御装置に関する。
動力源として内燃機関及び電動機が搭載され、それら動力源の動力が手動変速機を介して駆動輪に伝達されるハイブリッド車両が知られている。例えば、手動変速機の入力軸にクラッチペダルで操作されるマニュアル式のクラッチを介して電動機のロータ軸が接続され、そのロータ軸に自動クラッチを介して内燃機関の出力軸が接続されたハイブリッド車両が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2、3が存在する。
特許文献1の車両では、自動クラッチを解放し、電動機と内燃機関とを切り離すことで車両を電動機のみで走行させることができる。この場合においても運転者はクラッチペダルを操作することによりマニュアル式のクラッチを操作することができる。そのため、電動機で車両を走行させる場合においてもマニュアル式のクラッチが、手動変速機の入力軸と電動機のロータ軸とが異なる回転数で回転しつつこれら入力軸とロータ軸との間で動力が伝達される状態、いわゆる半クラッチに操作されることがある。この際にアクセル開度に基づいて電動機の回転数を上昇させるとクラッチで無駄にエネルギが消費されるため、燃費が悪化するおそれがある。このような無駄なエネルギの消費を抑制する方法としては、マニュアル式のクラッチが運転者によりどのように操作されているか検出し、その検出結果に基づいて電動機を制御する方法がある。しかしながら、この方法ではクラッチの操作状態を検出するセンサが必要であるため、コストが増加するおそれがある。
そこで、本発明は、コストの増加を抑制しつつ燃費を向上させることが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の制御装置は、互いに異なる大きさの変速比が設定された複数の変速段を有し、シフトレバーの操作にて変速段が切り替わる手動変速機と、クラッチペダルの踏み込み操作にて動作する摩擦式の第1クラッチを介して前記手動変速機の入力軸と接続された回転部材と、前記回転部材と動力伝達可能に設けられた電動機と、第2クラッチを介して前記回転部材と接続された内燃機関と、を備えたハイブリッド車両に適用され、前記電動機、前記内燃機関及び前記第2クラッチの動作を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記第2クラッチを前記内燃機関と前記回転部材との間の動力伝達が遮断される解放状態に切り替えて前記電動機で前記車両を走行させるEV走行モードが実行されている場合に、前記手動変速機の入力軸の回転数と前記回転部材の回転数との差が所定の判定値以下になるように前記電動機のトルクを制限するトルク制限手段を備えている。
本発明の制御装置では、第1クラッチが摩擦式のクラッチである。そのため、第1クラッチは、手動変速機の入力軸と回転部材とが異なる回転数で回転しつつこれらの間で動力が伝達される状態、いわゆる半クラッチに操作できる。また、周知のように摩擦式のクラッチでは半クラッチのときに入力されたエネルギの一部が摩擦熱に変換されて消費される。そして、この摩擦熱で消費されるエネルギはクラッチに入力される回転数とクラッチから出力される回転数との差が大きいほど多くなる。本発明の制御装置によれば、EV走行モードが実行されている場合には手動変速機の入力軸の回転数と回転部材の回転数との差が判定値以下に調整される。そのため、判定値を適切に設定することにより、第1クラッチが半クラッチになったときに第1クラッチで消費されるエネルギを低減できる。そのため、車両の燃費を向上させることができる。また、このように手動変速機の入力軸の回転数と回転部材の回転数との差を小さくすることにより、第1クラッチの寿命を延ばすことができる。さらに、本発明の制御装置では、第1クラッチの状態を検出するためのセンサが必要ない。そのため、コストの増加を抑制できる。
本発明の制御装置の一形態において、前記制御手段は、前記車両に走行状態に基づいて前記判定値を設定する判定値設定手段をさらに備え、前記判定値設定手段は、前記EV走行モードが実行されている場合に、前記車両が前記内燃機関で走行していると仮定して現在の前記車両の走行状態における前記内燃機関の回転数を前記車両に走行状態に基づいて推定し、推定した回転数から現在の前記手動変速機の入力軸の回転数を引いた値を前記判定値に設定してもよい。この形態によれば、電動機で車両を走行させた場合に第1クラッチで消費されるエネルギを、内燃機関で車両を走行させた場合に第1クラッチで消費されるエネルギよりも小さくできる。
図1は、本発明の一形態に係る制御装置が組み込まれた車両を概略的に示している。この車両1は、走行用動力源として内燃機関(以下、エンジンと称することがある。)2及び電動機としてのモータ・ジェネレータ(以下、MGと略称することがある。)3を備えている。すなわち、この車両1はハイブリッド車両として構成されている。エンジン2は、4つの気筒を有する周知の火花点火式内燃機関である。MG3は、ハイブリッド車両に搭載されて電動機及び発電機として機能する周知のものである。MG3は、ロータ軸3aと一体回転するロータ3bと、ロータ3bの外周に同軸に配置されて不図示のケースに固定されたステータ3cとを備えている。
車両1には5速の手動変速機(以下、変速機と略称することがある。)10が搭載されている。変速機10は、入力軸11と、出力軸12とを備えている。入力軸11と出力軸12との間には、第1〜第5ギア対G1〜G5及び後進ギア群GRが設けられている。第1ギア対G1は互いに噛み合う第1ドライブギア13及び第1ドリブンギア14にて構成され、第2ギア対G2は互いに噛み合う第2ドライブギア15及び第2ドリブンギア16にて構成されている。第3ギア対G3は互いに噛み合う第3ドライブギア17及び第3ドリブンギア18にて構成され、第4ギア対G4は互いに噛み合う第4ドライブギア19及び第4ドリブンギア20にて構成されている。第5ギア対G5は互いに噛み合う第5ドライブギア21及び第5ドリブンギア22にて構成されている。第1〜第5ギア対G1〜G5は、ドライブギアとドリブンギアとが常時噛み合うように設けられている。各ギア対G1〜G5には互いに異なる変速比が設定されている。変速比は、第1ギア対G1、第2ギア対G2、第3ギア対G3、第4ギア対G4、第5ギア対G5の順に小さい。後進ギア群GRは、後進ドライブギア23、中間ギア24、及び後進ドリブンギア25にて構成されている。
第1〜第5ドライブギア13、15、17、19、21は、入力軸11に対して相対回転可能なように入力軸11に支持されている。後進ドライブギア23は、入力軸11と一体に回転するように入力軸11に固定されている。この図に示したようにこれらのギアは、後進ドライブギア23、第1ドライブギア13、第2ドライブギア15、第3ドライブギア17、第4ドライブギア19、第5ドライブギア21の順番で軸線方向に並ぶように配置されている。第1〜第5ドリブンギア14、16、18、20、22及び後進ドリブンギア25は、出力軸12と一体に回転するように出力軸12に固定されている。
入力軸11には第1〜第4スリーブ26〜29が設けられている。第1〜第3スリーブ26〜28は、入力軸11と一体に回転し、かつ軸線方向に移動可能なように入力軸11に支持されている。第4スリーブ29は、入力軸11に対して相対回転可能かつ軸線方向に移動可能なように入力軸11に支持されている。第1スリーブ26及び第4スリーブ29は、第1ドライブギア13と後進ドライブギア23との間に設けられている。第2スリーブ27は、第2ドライブギア15と第3ドライブギア17との間に設けられている。第3スリーブ28は、第4ドライブギア19と第5ドライブギア21との間に設けられている。
第1スリーブ26は、入力軸11と第1ドライブギア13とが一体に回転するように第1ドライブギア13と噛み合う1速位置と、その噛み合いが解除される解放位置とに切り替え可能に設けられている。第2スリーブ27は、入力軸11と第2ドライブギア15とが一体に回転するように第2ドライブギア15と噛み合う2速位置と、入力軸11と第3ドライブギア17とが一体に回転するように第3ドライブギア17と噛み合う3速位置と、第2ドライブギア15及び第3ドライブギア17のいずれとも噛み合わない解放位置とに切り替え可能に設けられている。第3スリーブ28は、入力軸11と第4ドライブギア19とが一体に回転するように第4ドライブギア19と噛み合う4速位置と、入力軸11と第5ドライブギア21とが一体に回転するように第5ドライブギア21と噛み合う5速位置と、第4ドライブギア19及び第5ドライブギア21のいずれとも噛み合わない解放位置とに切り替え可能に設けられている。なお、図示は省略したが入力軸11には、第1〜第3スリーブ26〜28と第1〜第5ドライブギア13、15、17、19、21とを噛み合わせる際にこれらの回転を同期させる複数のシンクロ機構が設けられている。これらシンクロ機構には、摩擦係合により回転を同期させるシンクロ機構、例えば周知のキー式シンクロメッシュ機構を用いればよい。そのため、シンクロ機構の詳細な説明は省略する。
第4スリーブ29は、中間ギア24を回転可能に支持している。中間ギア24は、第4スリーブ29とともに軸線方向に移動する。第4スリーブ29は、中間ギア24が後進ドライブギア23及び後進ドリブンギア25のそれぞれと噛み合うリバース位置と、中間ギア24と各ギア23、25との噛み合いが解除される解放位置とに切り替え可能に設けられている。
変速機10の各スリーブ26〜29は、運転者が操作するシフトレバー30と接続されている。図2は、シフトレバー30のシフトパターン31を示している。シフトパターン31は、この図の左右方向に延びるセレクト経路32と、そのセレクト経路32から図の上下方向に延びる6つのシフト経路33とを備えている。シフトレバー30は、これらセレクト経路32及び各シフト経路33を移動可能に設けられている。この図に示すように6つのシフト経路33には1速〜5速及び後進Rが設定されている。セレクト経路32には、ニュートラルNが設定されている。
このシフトパターン31において、シフトレバー30が1速に動かされた場合、第1スリーブ26が1速位置に、第2〜第4スリーブ27〜29がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30が2速に動かされた場合、第2スリーブ27が2速位置に、第1スリーブ26、第3スリーブ28及び第4スリーブ29がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30が3速に動かされた場合、第2スリーブ27が3速位置に、第1スリーブ26、第3スリーブ28及び第4スリーブ29がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30が4速に動かされた場合、第3スリーブ28が4速位置に、第1スリーブ26、第2スリーブ27及び第4スリーブ29がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30が5速に動かされた場合、第3スリーブ28が5速位置に、第1スリーブ26、第2スリーブ27及び第4スリーブ29がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30が後進Rに操作された場合、第4スリーブ29がリバース位置に、第1〜第3スリーブ26〜28がそれぞれ解放位置に切り替わる。シフトレバー30がニュートラルNに操作された場合、第1〜第4スリーブ26〜29が解放位置に切り替わる。この場合、入力軸11と出力軸12との間の動力伝達が遮断される。以降、この状態をニュートラル状態と称する。このようにシフトレバー30と各スリーブ26〜29とは連動するように接続されている。
図1に示すように入力軸11には、第1クラッチ40を介してMG3のロータ軸3aが接続されている。第1クラッチ40は周知の摩擦クラッチである。第1クラッチ40は、入力軸11と一体に回転する第1係合部材40aと、ロータ軸3aと一体に回転する第2係合部材40bとを備えている。第1クラッチ40は、第1係合部材40aと第2係合部材40bとが係合して一体に回転する係合状態と、第1係合部材40aと第2係合部材40bとが離間する解放状態とに切り替え可能に構成されている。係合状態では、入力軸11とロータ軸3aとが同じ回転数で回転する。一方、解放状態では、入力軸11とロータ軸3aとの間の動力伝達が遮断される。車両1には、運転者が足で操作する複数のペダルが設けられている。図3に示すように複数のペダルとしては、アクセルペダルAP、ブレーキペダルBP、及びクラッチペダルCPが設けられている。第1クラッチ40はクラッチペダルCPにて操作される。すなわち、第1クラッチ40はマニュアル式のクラッチとして構成されている。第1係合部材40aと第2係合部材40bとの間の距離は、クラッチペダルCPの踏み込み量に応じて変化する。第1クラッチ40は、クラッチペダルCPが踏まれていない場合は係合状態になる。そして、クラッチペダルCPがある程度まで踏み込まれると第1クラッチ40は第1係合部材40aと第2係合部材40bとが異なる回転数で回転しつつこれらの間で動力が伝達される状態、いわゆる半クラッチになる。そして、クラッチペダルCPがさらに踏み込まれると第1クラッチ40は解放状態になる。なお、これらクラッチペダルCPと第1クラッチ40の状態との関係は周知のマニュアル式のクラッチと同じであるため、詳細な説明は省略する。また、図3に示したアクセルペダルAP及びブレーキペダルBPは一般に車両に設けられる周知のものである。そのため、これらの説明も省略する。
図1に示すようにMG3のロータ軸3aには、第2クラッチ41を介してエンジン2の出力軸2aが接続されている。第2クラッチ41は摩擦クラッチである。第2クラッチ41は、出力軸2aとロータ軸3aとが一体に回転する係合状態と、出力軸2aとロータ軸3aとが切り離される解放状態とに切り替え可能に構成されている。また、第2クラッチ41も、出力軸2aとロータ軸3aとが異なる回転数で回転しつつこれらの間で動力が伝達される状態である半クラッチにすることができる。第2クラッチ41には、第2クラッチ41の状態を切り替えるためのアクチュエータ41aが設けられている。このようにロータ軸3aにエンジン2が接続されるため、このロータ軸3aが本発明の回転部材に相当する。
変速機10の出力軸12には、出力ギア4が一体回転するように設けられている。出力ギア4は、デファレンシャル機構5のリングギア5aと噛み合っている。デファレンシャル機構5は、入力された動力を左右の駆動輪6に分配する周知の機構である。
エンジン2、MG3及び第2クラッチ41の動作は、制御装置50にて制御される。そのため、制御装置50が本発明の制御手段に相当する。制御装置50は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータユニットとして構成されている。制御装置50は、車両1を適切に走行させるための各種制御プログラムを保持している。制御装置50は、これらのプログラムを実行することによりエンジン2及びMG3等の制御対象に対する制御を行っている。制御装置50には、車両1に係る情報を取得するための種々のセンサが接続されている。例えば、車両1の速度(車速)に対応した信号を出力する車速センサ51、アクセルペダルAPの踏み込み量、すなわちアクセル開度に対応した信号を出力するアクセル開度センサ52、MG3のロータ軸3aの回転数に対応した信号を出力するMG回転数センサ53及び入力軸11の回転数に対応した信号を出力する入力軸回転数センサ54等が制御装置50に接続されている。この他にも制御装置50には種々のセンサが接続されているが、それらの図示は省略した。
この車両1では、エンジン2、MG3及び第2クラッチ41の動作を制御することにより複数の走行モードが実現される。複数の走行モードとしては、第2クラッチ41を解放状態にするとともにMG3を電動機として機能させ、MG3の動力で車両1を走行させるEV走行モード、及び第2クラッチ41を係合状態にし、主にエンジン2の動力で車両1を走行させるエンジン走行モード等が設定されている。なお、エンジン走行モードでは、減速時等にMG3で回生発電を行ったり、加速時等にMG3でエンジン2をアシストしたりする場合がある。制御装置50は、車速及びアクセル開度等に基づいてこれらの走行モードを切り替える。制御装置50は、例えば発進時又は低速走行時には走行モードをEV走行モードに切り替える。一方、制御装置50は、高速走行時には走行モードをエンジン走行モードに切り替える。
制御装置50は、EV走行モードで車両1を走行させている場合にはMG3の回転数と変速機10の入力軸11の回転数との差が所定の判定範囲内になるようにMG3を制御する。図4は、制御装置50はこのようにMG3を制御するために実行するMG制御ルーチンを示している。この制御ルーチンは、車両1の走行状態に拘わりなく所定の周期で繰り返し実行される。
この制御ルーチンにおいて制御装置50は、まずステップS11で現在の走行モードがEV走行モードか否か判定する。EV走行モードではないと判定した場合は今回の制御ルーチンを終了する。一方、EV走行モードと判定した場合はステップS12に進み、制御装置50は車両1の走行状態を取得する。車両1の走行状態としては、例えば車速、アクセル開度、MG3の回転数及び入力軸11の回転数等が取得される。続くステップS13において制御装置50は、現在の走行状態においてMG3から出力すべきトルク(MGトルク)を算出する。MGトルクは、例えばMG3の回転数及びアクセル開度等に基づいて周知の方法で算出すればよい。そのため、MGトルクの算出方法に関する詳細な説明は省略する。
次のステップS14において制御装置50は、MG3のロータ軸3aの回転数から変速機10の入力軸11の回転数を引いた値の絶対値(以下、回転数差と称することがある。)が予め設定した判定値以上か否か判定する。判定値には、例えば50r.p.m.が設定される。回転数差が判定値以上と判定した場合はステップS15に進み、制御装置50はトルク制限制御を実行する。このトルク制限制御では、回転数差が判定値未満になるようにMG3が制御される。具体的には、MG3から出力するトルクを制限し、これにより回転数差を小さくする。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、回転数が判定値未満と判定した場合はステップS16に進み、制御装置50は通常制御を実行する。この通常制御では、算出したMGトルクがMG3から出力されるようにMG3が制御される。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図5は、車両1の発進時における第1クラッチ40のクラッチストローク量、MG3の回転数及び変速機10の入力軸11の回転数の時間変化を示している。なお、クラッチストローク量は、第1係合部材40aと第2係合部材40bとの間の距離と相関関係を有している。クラッチストローク量が最小の場合に第1係合部材40aと第2係合部材40bとの間の距離が最大になる。すなわち、この場合に第1クラッチ40が解放状態になる。一方、クラッチストローク量が最大の場合に第1係合部材40aと第2係合部材40bとの間の距離が0になる。すなわち、この場合に第1クラッチ40が係合状態になる。図中の線NmgがMG3の回転数を示し、線Ninが入力軸11の回転数を示している。また、この図にはトルク制限制御を実行しなかった場合のMG3のトルクを比較例として示した。図中の線Ncが比較例を示している。
この図から明らかなように、トルク制限制御を実行しなかった場合には車両1の発進時にMG3の回転数が急に上昇する。そのため、第1クラッチ40が半クラッチのときに回転数差が大きくなる。周知のように半クラッチのときには第1クラッチ40に伝達されたエネルギの一部が摩擦熱で消費される。そして、摩擦熱で消費されるエネルギは回転数差が大きいほど多くなる、従って、比較例では第1クラッチ40で消費されるエネルギが多い。一方、本発明では回転数差が判定値未満になるようにMG3が制御される。そのため、第1クラッチ40でMG3のトルクを入力軸11に伝達しつつ第1クラッチ40で消費されるエネルギを低減できる。
以上に説明したように、本発明によれば、EV走行モードにおいて回転数差が判定値以下になるようにMG3が制御されるので、第1クラッチ40で消費されるエネルギを低減できる。そのため、車両1の燃費を向上させることができる。また、第1クラッチ40の摩耗の進行を遅らせることができる。そのため、第1クラッチ40の寿命を延ばすことができる。さらに本発明では、第1クラッチ40の状態を検出するためのセンサが必要ない。そのため、コストの増加を抑制できる。
なお、図5のMG制御ルーチンを実行することにより制御装置50が本発明のトルク制限手段として機能する。
MG制御ルーチンで使用する判定値は上述した値に限定されない。例えば、判定値は現在の車両1の走行状態に応じて適宜に変更してもよい。また、MG3で車両1を走行させた場合に第1クラッチ40で消費されるエネルギが、エンジン2で車両1を走行させた場合に第1クラッチ40で消費されるエネルギよりも小さくなるように車両1の走行状態に基づいて判定値を設定してもよい。この場合、まず現在車両1がエンジン2のみで走行していると仮定する。そして、現在の車両1の走行状態におけるエンジン2の回転数を推定する。なお、エンジン2の回転数は現在のアクセル開度及び車速等に基づいて周知の方法で推定すればよい。そして、判定値には、この推定したエンジン2の回転数から現在の入力軸11の回転数を引いた値を設定すればよい。このように判定値を設定することにより、MG3で車両1を走行させた場合に第1クラッチ40で消費されるエネルギを、エンジン2で車両1を走行させた場合に第1クラッチ40で消費されるエネルギよりも小さくできる。また、判定値には、推定したエンジン2の回転数から現在の入力軸11の回転数を引いた値よりも低い値を設定してもよい。なお、このような判定値の設定は図4のステップS12又はステップS13で行えばよい。このようにこれらの処理で判定値を設定することにより、制御装置50が本発明の判定値設定手段として機能する。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本発明が適用される車両の変速機は前進の最高段が5速の変速機に限定されない。例えば前進の最高段が4速以下又は6速以上の変速機であってもよい。また、本発明が適用されるハイブリッド車両には、モータ・ジェネレータの代わりに電動機が設けられていてもよい。
本発明が適用されるハイブリッド車両は、上述した形態で示した車両に限定されない。例えば、手動変速機の入力軸にマニュアル式のクラッチを介して回転軸等の回転部材が接続され、その回転部材にモータ・ジェネレータが接続されるとともに自動クラッチを介して内燃機関が接続されたハイブリッド車両に本発明を適用してもよい。
本発明の制御装置の一形態において、前記制御手段は、前記車両に走行状態に基づいて前記判定値を設定する判定値設定手段をさらに備え、前記判定値設定手段は、前記EV走行モードが実行されている場合に、前記車両が前記内燃機関で走行していると仮定して現在の前記車両の走行状態における前記内燃機関の回転数を前記車両の走行状態に基づいて推定し、推定した回転数から現在の前記手動変速機の入力軸の回転数を引いた値を前記判定値に設定してもよい。この形態によれば、電動機で車両を走行させた場合に第1クラッチで消費されるエネルギを、内燃機関で車両を走行させた場合に第1クラッチで消費されるエネルギよりも小さくできる。
Claims (2)
- 互いに異なる大きさの変速比が設定された複数の変速段を有し、シフトレバーの操作にて変速段が切り替わる手動変速機と、クラッチペダルの踏み込み操作にて動作する摩擦式の第1クラッチを介して前記手動変速機の入力軸と接続された回転部材と、前記回転部材と動力伝達可能に設けられた電動機と、第2クラッチを介して前記回転部材と接続された内燃機関と、を備えたハイブリッド車両に適用され、
前記電動機、前記内燃機関及び前記第2クラッチの動作を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記第2クラッチを前記内燃機関と前記回転部材との間の動力伝達が遮断される解放状態に切り替えて前記電動機で前記車両を走行させるEV走行モードが実行されている場合に、前記手動変速機の入力軸の回転数と前記回転部材の回転数との差が所定の判定値以下になるように前記電動機のトルクを制限するトルク制限手段を備えている制御装置。 - 前記制御手段は、前記車両に走行状態に基づいて前記判定値を設定する判定値設定手段をさらに備え、
前記判定値設定手段は、前記EV走行モードが実行されている場合に、前記車両が前記内燃機関で走行していると仮定して現在の前記車両の走行状態における前記内燃機関の回転数を前記車両に走行状態に基づいて推定し、推定した回転数から現在の前記手動変速機の入力軸の回転数を引いた値を前記判定値に設定する請求項1に記載の制御装置。
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