JPWO2013108759A1 - スペーストランスフォーマおよびプローブカード - Google Patents

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Abstract

シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化にも好適なスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードを提供する。エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部が導電性材料によって充填されてなるセラミックス基板を備え、セラミックス基板の二つの主面には、複数の電極を含む配線パターンがそれぞれ設けられ、一方の主面の配線における電極の間隔は、他方の主面の配線パターンにおける電極の間隔と異なる。

Description

本発明は、配線間隔を変換するスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えて検査対象の電気特性検査を行うプローブカードに関する。
半導体の検査工程では、ダイシングする前の半導体ウェハの状態で導電性を有するプローブをコンタクトさせることによって電気特性検査を行い、不良品を検出する(ウェハレベルテスト)。このウェハレベルテストを行う際には、検査用の信号を半導体ウェハへ伝送するために、多数のプローブを収容するプローブカードが用いられる。プローブカードは、プローブを保持するプローブヘッドと、プローブヘッドにおけるプローブ間の微小な配線間隔を変換するスペーストランスフォーマと、スペーストランスフォーマと検査用の信号を出力する検査装置とを接続する配線基板とを備える。
ウェハレベルテストでは、半導体ウェハ上のダイをプローブカードでスキャニングしながらプローブをダイごとに個別にコンタクトさせるが、半導体ウェハ上には数百〜数万というダイが形成されているため、一つの半導体ウェハをテストするにはかなりの時間を要し、ダイの数が増加するとともにコストの上昇を招いていた。
上述したウェハレベルテストの問題点を解消するために、最近では、半導体ウェハ上の全てのダイまたは半導体ウェハ上の少なくとも1/4〜1/2程度のダイに数百〜数万のプローブを一括してコンタクトさせる手法(フルウェハレベルテスト)も用いられている(例えば、特許文献1を参照)。この手法では、プローブを半導体ウェハ上の電極に対して正確にコンタクトさせるため、半導体ウェハの表面に対するプローブカードの平行度や平面度を精度よく保つことによってプローブの先端位置精度を保持する技術や、半導体ウェハを高精度でアライメントする技術が知られている(例えば、特許文献2または3を参照)。
特表2001−524258号公報 特許第3386077号公報 特開2005−164600号公報
しかしながら、従来のプローブカードにおいて、スペーストランスフォーマは、内部の配線を形成するため幾重にも積層する必要があり、構成が複雑であった。このため、スペーストランスフォーマの製造に時間がかかり高価なものとならざるを得ず、12インチ以上の大口径化を実現することが難しいという問題があった。
また、従来のスペーストランスフォーマは、シリコンを主成分とする半導体ウェハよりも熱膨張係数が大きいため、検査時の温度によっては、プローブの先端位置と半導体ウェハの電極との間で位置ずれが生じてしまうおそれもあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化にも好適なスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るスペーストランスフォーマは、エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、前記窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部に導電性材料が設けられたセラミックス基板を備え、前記セラミックス基板の二つの主面には、複数の電極を含む配線パターンがそれぞれ設けられ、一方の主面の配線における配線間隔は、他方の主面の配線パターンにおける配線間隔と異なることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板の少なくとも一方の主面は、該主面に積層して固着されたポリイミドの薄膜の内部または表面に配線パターンが設けられることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板は、前記窒化ホウ素の配向方向と直交する方向からX線を照射したときの前記窒化ホウ素の結晶の(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)と(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)との比(I(100)/I(002))‖、および前記配向方向からX線を照射したときの(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)と(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)との比(I(100)/I(002))⊥、に基づいて与えられる配向度指数K=|log10{(I(100)/I(002))‖/(I(100)/I(002))⊥}|が0.8以上であることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板は、JIS R1618に基づいて測定される熱膨張係数であって前記窒化ホウ素が配向している方向と平行な方向の20℃〜250℃における熱膨張係数が3×10−6〜5×10−6/℃であることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板は、JIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が200MPa以上であることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板は、相対密度が99%以上であることを特徴とする。
また、本発明に係るスペーストランスフォーマは、上記発明において、前記セラミックス基板は、前記窒化ホウ素は、結晶構造が六方晶であり、鱗片状粒子であることを特徴とする。
また、本発明に係るプローブカードは、上記いずれかに記載のスペーストランスフォーマと、導電性材料によって形成され、前記セラミックス基板の一方の主面側であって電極間の配線間隔が他の主面側よりも小さい主面側に設けられた複数の電極の各々に固着される複数のプローブと、前記セラミックス基板の他方の主面側に積層される配線基板と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るプローブカードは、上記発明において、前記複数のプローブが固着される主面側の配線パターンは、単層または多層のポリイミドの薄膜からなる基材の内部に形成されることを特徴とする。
また、本発明に係るプローブカードは、上記いずれかに記載のスペーストランスフォーマと、導電性材料によって形成される複数のプローブと、前記複数のプローブを保持し、前記スペーストランスフォーマの一方の主面であって電極間の間隔が相対的に小さい主面側に積層されるプローブヘッドと、前記スペーストランスフォーマの主面であって前記プローブヘッドが積層される主面と異なる主面側に積層される配線基板と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部が導電性材料によって充填されてなるセラミックス基板を備えているため、シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化にも好適なスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係るプローブカードの構成を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係るスペーストランスフォーマの原材料であるセラミックス基板の製造方法の概要を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態1に係るスペーストランスフォーマの原材料であるセラミックス基板に含まれる六方晶窒化ホウ素のa−軸とc−軸を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1の変形例1−1に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図6は、本発明の実施の形態2に係るプローブカードの構成を示す断面図である。 図7は、本発明の実施の形態2に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図8は、本発明の実施の形態2の変形例2−1に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図9は、本発明の実施の形態2の変形例2−2に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図10は、本発明の実施の形態2の変形例2−3に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図11は、本発明の実施の形態2の変形例2−4に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図12は、本発明の実施の形態2の変形例2−5に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図13は、本発明の実施の形態2の変形例2−6に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図14は、本発明の実施の形態の変形例2−7に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図15は、本発明の実施の形態の変形例2−8に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図16は、本発明の別な実施の形態に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。 図17は、本発明の実施例における熱膨張係数の測定に用いた試験片を示す図である。 図18は、本発明の実施例において測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を示す図である。 図19は、本発明の実施例において測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。なお、図面は模式的なものであって、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合もあることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合があることは勿論である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るプローブカードの構成を示す断面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るプローブカードが備えるスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。これらの図に示すプローブカード1は、検査対象に対応して配設される複数の導電性のプローブ2と、複数のプローブ2の端部が取り付けられ、プローブ2間の微小な配線間隔(ピッチ)を変換する円盤状の基板であるスペーストランスフォーマ3と、スペーストランスフォーマ3より径が大きい円盤状をなし、樹脂等の絶縁性の基材を有し、スペーストランスフォーマ3から出た配線を検査装置へ接続する配線基板4と、配線基板4に固着され、スペーストランスフォーマ3を保持する板ばね5と、配線基板4の表面のうちスペーストランスフォーマ3を積層する表面と反対側の表面に設けられ、検査用の信号を生成する回路構造を備えた検査装置との接続を図るコネクタ6と、配線基板4の表面のうちコネクタ6が設けられる側の表面に装着され、配線基板4を補強して変形を防止する補強部材7と、を備える。
図2は、プローブ2の構成を示すとともにスペーストランスフォーマ3の要部の構成を示す図である。
プローブ2は、片持ち梁状をなし、基端部がスペーストランスフォーマ3に半田等によって固着される。なお、ここで説明したプローブ2の構成はあくまでも一例に過ぎず、従来より知られているさまざまな種類のプローブのいずれかを用いて構成することが可能である。
スペーストランスフォーマ3は、エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体であるセラミックス基板31を基材として備える。セラミックス基板31の二つの主面には、複数の電極を含む配線パターンがそれぞれ設けられる。これらの配線パターンのうち、一方の主面の配線における配線間隔は、他方の主面の配線パターンにおける配線間隔と異なっている。
セラミックス基板31には、複数のスルーホール32が形成されている。スルーホール32の内部には、銀や銅などの導電性材料によるめっきまたは導電ペーストによって充填された充填部33が設けられている。スルーホール32は、ドリル加工、打ち抜き加工、レーザ加工、電子ビーム加工、イオンビーム加工、プレス加工、ワイヤカット加工、またはエッチング加工などのいずれかの加工方法によって形成される。
セラミックス基板31の主面のうちプローブ2が取り付けられる側の主面(図2の上面)には、端部が充填部33の表面に接続する配線34、および配線34の反対側の端部と接続する電極35が複数ずつ設けられている。各電極35には、プローブ2の基端部が半田付け等によって固着されている。配線34は、例えばめっき、スパッタ、箔接合などのうちいずれかの方法を用いて形成可能である。より具体的には、配線34は、全面に金属層を形成した後、エッチングやブラストによって形成することも可能である。また、配線34は、マスクを形成した後、めっき、スパッタ等によってパターン形成することも可能である。
セラミックス基板31の主面のうち配線基板4と対向する側の主面(図2の下面)には、端部が充填部33の表面に接続する配線36、および配線36の反対側の端部と接続する電極37とが複数ずつ設けられている。一例として、電極37の中心間距離の最小値は、プローブ2が固着される電極35の中心間距離の最大値よりも大きい。各電極37は、対向する配線基板4の表面に設けられる電極と接続する。配線36も、配線34と同様に形成することが可能である。
配線34、36、電極35、37は、銅、銅合金、銀、金、錫、ニッケル、アルミまたはアルミ合金を用いて形成される。
窒化ホウ素粒子は、セラミックス基板31の主面と平行な方向に配向している。このため、セラミックス基板31は、配向方向の熱膨張係数が、半導体ウェハの熱膨張係数と温度によらずに同程度となる。このため、スペーストランスフォーマ3に取り付けられたプローブ2を、温度によらずに半導体ウェハに対して正確にコンタクトさせることができる。
ここで、セラミックス基板31の製造方法について、図3のフローチャートを参照して説明する。まず、窒化ホウ素(BN)と、酸化珪素(SiO)と、酸化マグネシウム(MgO)とを原材料とし、焼結助剤として酸化イットリウム(Y)と酸化アルミニウム(Al)とを含む原材料を秤量する(ステップS1)。
ここで、酸化マグネシウムは、反応焼結を進めてエンスタタイト(MgSiO)を生成することで、焼成されるセラミックス基板31の主な成分相をエンスタタイト(MgSiO)および窒化ホウ素(BN)とし、熱膨張係数を調整するために添加する。また、焼結助剤は、上記の他に従来から使用されているランタノイド金属酸化物やスピネル等の複合酸化物、これらの混合物、更にはこれらの混合物に酸化マグネシムを添加したものを使用することができる。
続いて、ステップS1で秤量した物質の混合、分散を行う(ステップS2)。具体的には、ステップS1で秤量した原材料に水またはアルコール等の溶媒を加えたものを湿式ボールミルによって混合、分散する。続いて、ステップS2で得られた混合物をエバポレータに入れて乾燥させ、溶媒を除去する(ステップS3)。これにより、窒化ホウ素、酸化珪素、酸化マグネシムおよび焼結助剤の混合物は、フレーク状の集合体となる。この混合物における窒化ホウ素の含有率は49.3重量%、酸化珪素の含有率は24.8重量%、酸化マグネシムの含有率は19.6重量%、酸化イットリウムの含有率は4.7重量%、酸化アルミニウムの含有率は1.6重量%である。
次に、ステップS3によって得られた混合物の集合体を粉砕する(ステップS4)。ステップS4では、粉砕後に達成すべき粒度分布に応じて乳鉢および/または乾式ボールミルを用いる。この後、メッシュパスを用いて混合物を分級し(ステップS5)、その集合体の平均粒径を小さくし、粒度を均一化する。
その後、平均粒径が小さくなり、粒度が均一化された混合物に対して、所定の一方向に外力を作用させ(ステップS6)、焼結する(ステップS7)。本実施の形態1においては、混合物を焼結する方法としてホットプレス焼結法を適用することができる。ホットプレス焼結法は、混合物をホットプレス装置内のカーボン製の型枠に入れて所定の一方向へプレス加圧しながら焼結する方法である。したがって、ホットプレス焼結法を用いて混合物を焼結する場合には、ステップS6の外力作用工程およびステップS7の焼結工程が一括して行われる(図3の破線領域で示すステップHP)。
以上説明したセラミックス基板31の製造方法は、ステップHPにおけるホットプレス焼結温度が1200℃〜1300℃である。このように通常のセラミックス、例えば、特許文献2のセラミックス部材の焼結温度(1750℃)よりも低い温度でセラミックス基板31を焼結するので、焼結工程におけるカーボン製の型枠との反応による型枠とセラミックス基板31との結合が抑えられる。
本実施の形態1で使用する窒化ホウ素は、結晶構造が六方晶であり、鱗片状粒子のため、一方向を指向する外力を作用させることによって鱗片状の表面が外力作用方向と略直交する方向に揃っていく。その結果、混合物は、外力作用方向と直交する方向、即ち、焼結体の板面に沿って平行に配向することとなる。
以上説明したステップS1〜ステップS7により、セラミックス基板31が完成する。このようにして製造されたセラミックス基板31は、少なくともエンスタタイト(MgSiO)および窒化ホウ素(BN)を構成成分として含み、電気絶縁性に優れると共に、鱗片状をなす窒化ホウ素粒子の面方向が略揃うことによって窒化ホウ素粒子が一方向に配向している。
このとき、製造されたセラミックス基板31は、理論計算値に基づくと、エンスタタイトの含有率が41.4(wt%)となる。ここで、理論計算値は、原料に用いた酸化珪素が全てエンスタタイトの生成に用いられたという前提に基づいて算出した。
図4に、鱗片状の窒化ホウ素粒子のa−軸とc−軸とを示す。焼結によって得られた焼結体は、配向度指数が0.8以上であることが好ましい。配向度指数とは、配向度の常用対数の絶対値をいい、次式で与えられる。
K=|log10{(I(100)/I(002))‖/(I(100)/I(002))⊥}|
=|log10{I.O.P}| ・・・(1)
ここで、I(100)は、試料にX線を照射したときの窒化ホウ素結晶の(100)面に沿ったX線回折の強度である。また、I(002)は、同じく窒化ホウ素結晶の(002)面に沿ったX線回折の強度である。(I(100)/I(002))‖は、加圧焼結時の加圧方向と平行な方向から試料にX線を照射したときの窒化ホウ素結晶の(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)と(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)との比である。(I(100)/I(002))⊥は、加圧方向と垂直な方向からX線を照射したときの(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)と(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)との比である。配向度指数Kは0以上の値である。
式(1)の右辺のI.O.P.は、配向度(The Index of Orientation Preference)である。I.O.P.<1の場合には、(002)面に対応する窒化ホウ素結晶のc−軸が試料中で加圧方向と平行に配向し、鱗片状の窒化ホウ素結晶の表面が焼成されたセラミックス基板31の主面方向に揃っている。また、I.O.P.>1の場合には、(100)面に対応する窒化ホウ素結晶のa−軸が試料中で加圧方向と平行に配向し、鱗片状の窒化ホウ素粒子の表面が加圧方向と平行する方向に揃っている。また、I.O.P.=1(K=0)の場合には、窒化ホウ素粒子の向きが試料中でランダムであることを示している。
配向度については、Milan Hubacek, et al., J. Am. Ceram. Soc. 82 [1] 156-160(1999),“Effect of the Orientation of Boron Nitride Grains on the Physical Properties of Hot-Pressed Ceramics.”に詳しく説明されている。
セラミックス基板31は、窒化ホウ素が配向している方向の20〜250℃におけるJIS R1618(ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法)に基づいて測定される熱膨張係数が3×10−6〜5×10−6/℃の範囲であることが好ましい。これにより、セラミックス基板31は、窒化ホウ素粒子の配向方向の熱膨張係数がシリコンの熱膨張係数3.4×10−6/℃に近い値となる。
セラミックス基板31は、JIS R 1601(ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法)に基づいて測定される3点曲げ強度が200MPa以上であることが好ましい。これにより、セラミックス基板31は、薄板状であっても反りに対する強度が増加する。
セラミックス基板31は、相対密度が99%以上であることが好ましい。これにより、セラミックス基板31は、焼結によって構成成分が緻密になり、反りに対する強度が増加する。
なお、セラミックス基板31の製造方法における外力作用工程および焼結工程は、ホットプレス焼結法に限定されるわけではない。例えば、外力作用工程として、スリップキャスト法を適用してもよい。スリップキャスト法を適用した場合、外力としての重力によって窒化ホウ素粒子が型内で沈降し堆積する。これにより、窒化ホウ素粒子が配向することとなる。このようにして配向した窒化ホウ素粒子を含む集合体を焼結する際には、減圧焼結法や不活性雰囲気焼結法などの従来から知られている焼結法を適用すればよい。また、スリップキャスト法を適用した後、ホットプレス焼結法を用いて焼結してもよい。ホットプレス焼結法を用いる場合には、スリップキャスト法によって生じた窒化ホウ素粒子の配向方向とホットプレス焼結法における加圧方向とが直交するようにすればよい。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部が導電性材料によって充填されてなるセラミックス基板を備えているため、シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化にも好適なスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードを提供することができる。
また、本実施の形態1によれば、セラミックスを多層化しないため、大型基板の製造が可能であり、歩留まりもよい。
また、本実施の形態1によれば、狭ピッチ側の電極にプローブを接合することで、プローブヘッドとスペーストランスフォーマを実質的に一体としたプローブカードを構成することができる。このような構成によれば、さらなる狭ピッチ化を実現することが可能となる。
(変形例1−1)
図5は、本実施の形態1の変形例1−1に係るプローブカードが備えるスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ8は、複数のプローブ2を固着する側の表面の構成が、上述したスペーストランスフォーマ3と異なる。
セラミックス基板31の主面のうちプローブ2を固着する側の表面(図5の上面)には、薄膜多層配線シート81が積層されて接着等によって固着される。薄膜多層配線シート81上には、電極82が設けられる。
薄膜多層配線シート81は、積層されて基材をなす三つのポリイミドの薄膜81a、81b、81cを有する。薄膜多層配線シート81は、セラミックス基板31に積層される薄膜81aの表面に設けられる配線83と、薄膜81aに積層される薄膜81bの表面に設けられる配線84とを有する。薄膜81aには、充填部33と配線83とを接続する導通部85が貫通している。薄膜81bには、配線83と配線84とを接続する導通部86が貫通している。薄膜81cには、電極82と配線84とを接続する導通部87が貫通している。ポリイミドは液状のもの(感光性ポリイミド)を固めてもよいし、フィルム状のものを貼付してもよい。後者の場合、導通部や配線を形成する際には、フィルムをレーザ等で孔あけし、孔部をめっき等で充填するようにしてもよい。
電極82、配線83、84、導通部85、86、87は、銅、銅合金、銀、金、錫、ニッケル、アルミまたはアルミ合金を用いて形成される。導通部85、86、87は、めっきを施したり、スパッタ、イオンプレーティングを行ったりすることによって形成される。
セラミックス基板31の主面のうち配線基板4と対向する側の主面(図5の下面)の構成は、実施の形態1で説明したスペーストランスフォーマ3と同様である。電極37の中心間距離の最小値は、電極82の中心間距離の最大値よりも大きい。
以上説明した本実施の形態1の変形例1−1によれば、プローブ側の配線がポリイミドの内部に入っており、配線の引き回しを行いやすい。
また、本変形例1−1によれば、薄膜多層配線シート81の基材をなすポリイミドはセラミックス基板31よりも弾性率が十分低いので、セラミックス基板31の熱による膨張や収縮に追従させることが容易である。
また、本変形例1−1によれば、プローブ2を半田で固着するような場合、半田がコンタミネーションによって電極82の周囲に転写された場合であっても配線83に転写されることがないのでより好ましい。
また、本変形例1−1によれば、金属配線のインピーダンス整合が必要な場合や、スルーホールと電極の位置関係を調整する必要がある場合であってもセラミックスに配線を形成したポリイミド層を配置することで対応させることができる。
なお、本変形例1−1において、薄膜多層配線シート81は二層の配線からなっていたが、より多層の配線によって薄膜多層配線シートを構成することも可能である。また、薄膜多層配線シート81の代わりに、単層の配線からなる薄膜配線シートを適用することも可能である。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係るプローブカードの構成を示す断面図である。同図に示すプローブカード11は、複数のプローブ2と、絶縁材の基材を有し、複数のプローブ2の端部が取り付けられてプローブ2を保持するとともにプローブ2の保持面から反対側の表面へつながる配線が設けられた円盤状のプローブヘッド12と、プローブヘッド12における電極間の微小な配線間隔を変換するスペーストランスフォーマ13と、スペーストランスフォーマ13から出た配線を中継するインターポーザ14と、インターポーザ14によって中継された配線を検査装置へ接続する配線基板4と、板ばね5と、コネクタ6と、補強部材7とを備える。
図7は、スペーストランスフォーマ13の要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ13は、実施の形態1で説明したセラミックス基板31を基材として有する。セラミックス基板31の二つの主面には、複数の電極を含む配線パターンがそれぞれ設けられ、一方の主面の配線における電極の中心間距離は、他方の主面の配線パターンにおける電極の中心間距離と異なる。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図7の上面)には、端部が充填部33の表面に接続する配線34、および配線34の反対側の端部と接続する電極131が複数ずつ設けられている。複数の電極131は、対向するプローブヘッド12の表面に設けられた複数の電極と同様のパターンで配置される。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側(図7の下面側)の主面の構成は、実施の形態2で説明したスペーストランスフォーマ13と同様である。電極37の中心間距離の最小値は、電極131の中心間距離の最大値よりも大きい。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部が導電性材料によって充填されてなるセラミックス基板を備えているため、シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化にも好適なスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードを提供することができる。
また、本実施の形態2によれば、異なる温度環境下で複数の検査を行うような場合であっても、温度によらずにプローブを半導体ウェハの電極に正確にコンタクトさせることができる。したがって、温度帯域に応じてプローブヘッドを交換したりする必要がなくなり、検査時間を短縮および検査に要するコストの低減を実現することができる。
(変形例2−1)
図8は、本実施の形態2の変形例2−1に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ16は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図8の上面)には、接着等によって固着された薄膜シート161、薄膜シート161上に設けられた配線162、および薄膜シート161上で配線162と接続する電極163が設けられる。
薄膜シート161は、ポリイミドからなる基材の内部に、基材を貫通して充填部33および配線162とそれぞれ接続する導通部164を有する。
電極163は、対向するプローブヘッド12の表面に設けられた電極と接触する。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図7の下面)の構成は、上述したスペーストランスフォーマ13と同様である。電極37の中心間距離の最小値は、電極163の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−2)
図9は、本実施の形態2の変形例2−2に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ17は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図9の上面)の構成は、実施の形態2で説明したスペーストランスフォーマ13と同様である。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図9の下面)には、接着等によって固定された薄膜シート171、薄膜シート171上に設けられた配線172、および薄膜シート171上で配線172と接続する電極173が設けられる。
薄膜シート171は、ポリイミドからなる基材の内部に、基材を貫通して充填部33および配線172とそれぞれ接続する導通部174を有する。
電極173は、対向するインターポーザ14の表面に設けられた電極と接触する。電極173の中心間距離の最小値は、電極131の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−3)
図10は、本実施の形態2の変形例2−3に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ18は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図10の上面)には、薄膜配線シート181が接着等によって固着される。薄膜配線シート181上には、電極182が設けられる。
薄膜配線シート181は、積層される適材をなす二つのポリイミドの薄膜181a、181bを有する。薄膜配線シート181は、セラミックス基板31に積層される薄膜181aの表面に設けられる配線183を有する。薄膜181aには、充填部33と配線183とを接続する導通部184が貫通している。薄膜181aに積層される薄膜181bには、配線183と薄膜181bの表面に設けられる電極182とを接続する導通部185が貫通している。
電極182は、対向するプローブヘッド12の表面に設けられた電極と接触する。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図10の下面)の構成は、実施の形態2で説明したスペーストランスフォーマ13と同様である。電極37の中心間距離の最小値は、電極182の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−4)
図11は、本実施の形態2の変形例2−4に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ19は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図11の上面)の構成は、実施の形態2で説明したスペーストランスフォーマ13と同様である。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図11の下面)には、薄膜配線シート191が接着等によって固着される。薄膜配線シート191上には、電極192が設けられる。
薄膜配線シート191は、積層される適材をなす二つのポリイミドの薄膜191a、191bを有する。薄膜配線シート191は、セラミックス基板31に積層される薄膜191aの表面に設けられる配線193を有する。薄膜191aには、充填部33と配線193とを接続する導通部194が貫通している。薄膜191aに積層される薄膜191bには、配線193と薄膜191bの表面に設けられる電極192とを接続する導通部195が貫通している。
電極192の中心間距離の最小値は、電極131の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−5)
図12は、本実施の形態2の変形例2−5に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ20は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図12の上面)の構成は、変形例2−1で説明したスペーストランスフォーマ16と同様である。また、セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図12の下面)の構成は、変形例2−2で説明したスペーストランスフォーマ17と同様である。電極173の中心間距離の最小値は、電極163の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−6)
図13は、本実施の形態2の変形例2−6に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ21は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図13の上面)には、接着等によって固着された薄膜配線シート211、薄膜配線シート211上に設けられた配線212、および薄膜配線シート211上で配線212と接続する電極213が設けられている。
薄膜配線シート211は、積層される適材をなす二つのポリイミドの薄膜211a、211bを有する。薄膜配線シート211は、セラミックス基板31に積層される薄膜211aの表面に設けられる配線214を有する。薄膜211aには、充填部33と配線214とを接続する導通部215が貫通している。薄膜211aに積層される薄膜211bには、配線214と薄膜211bの表面に設けられる配線212とを接続する導通部216が貫通している。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図13の下面)の構成は、実施例2−2で説明したスペーストランスフォーマ17と同様である。電極173の中心間距離の最小値は、電極213の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−7)
図14は、本実施の形態の変形例2−7に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ22は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図14の上面)の構成は、変形例2−3で説明したスペーストランスフォーマ18と同様である。また、セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図14の下面)の構成は、変形例2−4で説明したスペーストランスフォーマ19と同様である。電極192の中心間距離の最小値は、電極182の中心間距離の最大値よりも大きい。
(変形例2−8)
図15は、本実施の形態の変形例2−8に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ23は、セラミックス基板31を基材として有する。
セラミックス基板31の主面のうちプローブヘッド12と対向する側の主面(図15の上面)には、薄膜多層配線シート231が接着等によって固着される。薄膜多層配線シート231上には、電極232が設けられる。
薄膜多層配線シート231は、積層されて基材をなす三つのポリイミドの薄膜231a、231b、231cを有する。薄膜多層配線シート231は、セラミックス基板31に積層される薄膜231aの表面に設けられる配線233と、薄膜231aに積層される薄膜231bの表面に設けられる配線234とを有する。薄膜231aには、充填部33と配線233とを接続する導通部235が貫通している。薄膜231bには、配線233と配線234とを接続する導通部236が貫通している。薄膜231cには、電極232と配線234とを接続する導通部237が貫通している。
セラミックス基板31の主面のうちインターポーザ14と対向する側の主面(図15の下面)の構成は、実施の形態2で説明したスペーストランスフォーマ13と同様である。電極37の中心間距離の最小値は、電極232の中心間距離の最大値よりも大きい。
なお、本変形例2−8において、薄膜多層配線シート231は二層の配線からなっていたが、より多層の配線によって薄膜多層配線シートを構成することも可能である。
以上説明した本実施の形態の変形例2−1〜2−8が実施の形態2と同様の効果を奏することはいうまでもない。
(その他の実施の形態)
図16は、本発明の別な実施の形態に係るスペーストランスフォーマの要部の構成を示す断面図である。同図に示すスペーストランスフォーマ24は、セラミックス基板31と同様にエンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体であるセラミックス基板241を基材として備える。
セラミックス基板241には、複数のスルーホール242が形成されている。スルーホール242の内周面には、銅、銀、金、錫、ニッケルなどによるめっき243が施されている。めっき243を施したスルーホール242には、絶縁性材料が充填された充填部244が設けられている。
セラミックス基板241の一方の主面(図16の上面)には、薄膜シート245が積層されている。この薄膜シート245の表面には配線246が設けられている。薄膜シート245には、めっき243と配線246とを接続する導通部247が貫通している。
セラミックス基板241の他方の主面(図16の下面)には、めっき243と接続する配線248が設けられている。
なお、スペーストランスフォーマ24において、二つの主面の配線間隔が異なることはいうまでもない。
このように、本発明において、スペーストランスフォーマのスルーホールは導電性材料のみによって充填する必要はない。
以上の説明からも明らかなように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下に説明する実施例によって本発明が限定されるものではない。
本発明の実施例では、所定の原料ロットを使用し、縦×横×厚さが90mm×90mm×20mmの焼結体を焼成した。焼成に当たっては、外力作用工程および焼結工程をホットプレス焼結法によって一括して行った。
図17は、本実施例で測定に使用した試験片を模式的に示す図であり、具体的には、焼結体101(破線で表示)からの試験片の切り出し方を模式的に示している。図18は、試験片を用いて測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を示す図である。図19は、試験片を用いて測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を示す図である。
図17に示す2つの試験片102、103のうち、試験片102は窒化ホウ素粒子の配向方向の熱膨張測定用として作製したものであり、試験片103が加圧方向(配向方向と垂直な方向)の熱膨張測定用として作製したものである。このように切り出した試験片102を用い、JIS R 1618に準拠して熱膨張係数(×10−6/℃)を測定し、JIS R 1601に基づく3点曲げ強度を測定した。その結果を、原材料の原料ロット番号、原材料と焼結助剤の各含有率(wt%)、焼結温度(℃)、焼結圧力(MPa)および焼成されたセラミックス部材に含まれる構成成分の存在、熱膨張係数、曲げ強度、配向度、配向度指数および相対密度と共に表1に示す。表1において、原料ロット番号は、セラミックス基板の焼成に用いた原料ロットの違いを示す番号である。
Figure 2013108759
(実施例1)
本発明の実施例1では、原料ロットL1を使用し、原材料として窒化ホウ素(BN)を49.3(wt%)、酸化珪素(SiO)を24.8(wt%)、酸化マグネシウム(MgO)を19.6(wt%)使用し、焼結助剤として酸化イットリウム(Y)を4.7(wt%)、酸化アルミニウム(Al)を1.6(wt%)使用して、縦×横×厚さが90mm×90mm×20mmの焼結体を焼成した。焼成に当たっては、外力作用工程および焼結工程をホットプレス焼結法によって一括して行った。ホットプレス焼結を行う際には、600mmHgの窒素雰囲気中で、面圧25MPaの焼結圧力にて一方向へプレス加圧し、焼結温度1300℃で2時間焼結した。焼成後、焼結されたセラミックス部材に含まれる構成成分の存在をX線回折によって分析した。図18および図19において、本実施例1の測定結果をそれぞれ点Ex1として示す。
表1に示すように、実施例1のセラミックス部材(原料ロット:L1)は、エンスタタイト(MgSiO)、窒化ホウ素(BN)およびフォルステライト(2MgO・SiO)を構成成分として含んでおり、150℃における配向方向の熱膨張係数が4.7×10−6/℃であり、3点曲げ強度が216MPaであった。
また、実施例1のセラミックス部材から切り出した2種類の試験片102、103に対し配向方向および加圧方向の熱膨張係数を20〜250℃の間の所定の温度帯域で測定した。表2は、試験片を用いて20〜250℃の間の所定の温度帯域で測定した配向方向の熱膨張係数と加圧方向の熱膨張係数の温度との関係を示す表である。
Figure 2013108759
表2から、セラミックス部材の配向方向の熱膨張係数は、20〜250℃の全ての温度帯域で4.6×10−6〜5.0×10−6/℃程度であり、シリコンの熱膨張係数(3.4×10−6/℃)に近い値を達成していることがわかる。他方、加圧方向の熱膨張係数は、6.2×10−6〜6.6×10−6/℃程度であった。この結果、本実施例1に係るセラミックス部材には、熱膨張係数に関する異方性が発現していることが明らかとなった。
上述した窒化ホウ素粒子の配向を更に明確に確認するため、焼成した実施例1のセラミックス部材を用いてX線回折の測定を行い、測定結果から窒化ホウ素の配向度(I.O.P.)および配向度指数を求めた。窒化ホウ素の配向度(I.O.P.)および配向度指数の値を表1に示す。
表1に示すように、焼成されたセラミックス部材は、配向度がI.O.P.=0.15<1であることから、窒化ホウ素結晶のc−軸が試料中で加圧方向と平行に配向し、焼成されたセラミックス部材の板面方向に沿って鱗片状の窒化ホウ素結晶の表面が配向していることが分かる。
また、焼成されたセラミックス部材の相対密度(嵩密度)を測定したところ、99.9%であり、緻密な焼結体であることが分かった。
一方、セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例1の焼結体から板厚が2.70mmのセラミックス部材を形成し、このセラミックス部材に対し、超鋼ドリルを用いたドリル加工により、500個の貫通孔をマトリックス状に形成した。ここでは、貫通孔の直径を160μm(アスペクト比は2.70/0.160=16.9)、孔ピッチを200μmとすることができた。その結果、ピッチ精度±数μmを達成することができた。この意味で、本実施例1で製造したセラミックス部材は良好な加工性を有していることも確かめられた。
(実施例2)
本発明の実施例2では、原料ロットL2を使用し、焼結温度を1300℃に変え、実施例1の方法によって縦×横×厚さが90mm×90mm×5mmの焼結体を焼成した。焼成後、焼結されたセラミックス部材に含まれる構成成分の存在を実施例1と同様にしてX線回折によって分析した。その結果を、実施例1で使用した原材料と焼結助剤の各含有率(wt%)、焼結温度(℃)、焼結圧力(MPa)および焼成されたセラミックス部材に含まれる構成成分の存在と共に表1に示す。
そして、焼成したセラミックス部材から実施例1の試験片102に対応する試験片を切り出し、JIS R 1618に準拠した熱膨張係数(×10−6/℃)と、JIS R 1601に基づく3点曲げ強度を測定した。また、焼成した実施例2のセラミックス部材を用いてX線回折の測定を行い、測定結果から窒化ホウ素の配向度(I.O.P.)および配向度指数を求めた。熱膨張係数、3点曲げ強度、窒化ホウ素の配向度(I.O.P.)および配向度指数の値を表1に併せて示す。また、焼成されたセラミックス部材について測定した相対密度(嵩密度)の値を表1に示す。更に、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex2として示す。
表1に示すように、実施例2のセラミックス部材は、少なくとも窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、150℃における配向方向の熱膨張係数が3.3×10−6/℃であり、3点曲げ強度が216MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.04、配向度指数は1.38、相対密度は99.6%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
焼成したセラミックス部材の加工性を確認するため、セラミックス部材に実施例1と同様にして貫通孔を加工した。その結果、本実施例2で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例3)
本発明の実施例3では、原料ロットL3を使用し、焼結温度を1250℃に変えるとともに焼結圧力を35MPaに変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex3として示す。
表1に示すように、実施例3のセラミックス部材は、窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が3.8×10−6/℃であり、3点曲げ強度が252MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.10、配向度指数は0.99、相対密度は99.9%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例3で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例4)
本発明の実施例4では、原料ロットL3を使用し、焼結温度を1250℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex4として示す。
表1に示すように、実施例4のセラミックス部材は、少なくとも窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.3×10−6/℃であり、3点曲げ強度が249MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.13、配向度指数は0.87、相対密度は99.6%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例4で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例5)
本発明の実施例5では、原料ロットL4を使用し、焼結温度を1250℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex5として示す。
表1に示すように、実施例5のセラミックス部材は、窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.1×10−6/℃であり、3点曲げ強度が234MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.13、配向度指数は0.88、相対密度は99.6%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例5で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例6)
本発明の実施例6では、原料ロットL3を使用し、焼結温度を1230℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex6として示す。
表1に示すように、実施例6のセラミックス部材は、窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.1×10−6/℃であり、3点曲げ強度が249MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.12、配向度指数は0.93、相対密度は99.9%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例6で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例7)
本発明の実施例7では、原料ロットL4を使用し、焼結温度を1230℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex7として示す。
表1に示すように、実施例7のセラミックス部材は、窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.1×10−6/℃であり、3点曲げ強度が246MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.13、配向度指数は0.90、相対密度は99.9%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例7で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例8)
本発明の実施例8では、原料ロットL4を使用し、焼結温度を1270℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex8として示す。
表1に示すように、実施例8のセラミックス部材は、窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が3.9×10−6/℃であり、3点曲げ強度が239MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.12、配向度指数は0.91、相対密度は99.2%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例8で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例9)
本発明の実施例9では、原料ロットL5を使用し、焼結温度を1270℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex9として示す。
表1に示すように、実施例9のセラミックス部材は、少なくとも窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.5×10−6/℃であり、3点曲げ強度が275MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.13、配向度指数は0.87、相対密度は99.8%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例9で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(実施例10)
本発明の実施例10では、原料ロットL5を使用し、焼結温度を1300℃に変えたことを除き、実施例2と同様にして焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、実施例2と同様に分析し、測定した結果を原材料の含有率等と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ex10として示す。
表1に示すように、実施例10のセラミックス部材は、少なくとも窒化ホウ素およびエンスタタイトを構成成分として含み、配向方向と平行な方向の熱膨張係数が4.3×10−6/℃であり、3点曲げ強度が265MPaであった。また、配向度は、I.O.P.=0.12、配向度指数は0.93、相対密度は99.9%であり、窒化ホウ素結晶がセラミックス部材の板面に沿って配向し、緻密な焼結体であることが分かった。
セラミックス部材の加工性を確認するため、実施例2と同様に貫通孔を形成した。その結果、本実施例10で製造したセラミックス部材は、実施例1で製造したセラミックス部材と同等の加工性を有することが確かめられた。
(比較例1〜4)
次に、比較のため、原材料や焼結助剤の各割合(wt%)、焼結温度(℃)および焼結圧力(MPa)を変化させることにより比較例1〜4のセラミックス部材を焼成し、焼成したセラミックス部材および切り出した試験片について、含まれる構成成分の存在、熱膨張係数、3点曲げ強度、配向度、配向度指数および相対密度(嵩密度)を実施例1〜10と同様にして測定した。測定結果を比較例1〜4で使用した原材料の含有率(wt%)、焼結助剤の含有率(wt%)、焼結温度(℃)、焼結圧力(MPa)と共に表1に示す。また、測定した熱膨張係数と焼結温度との関係を図18に、測定した3点曲げ強度と焼結温度との関係を図19に、それぞれ点Ce1〜Ce4として示す。
表1に示すように、比較例1〜4のセラミックス部材は、少なくとも窒化ホウ素およびエンスタタイトを含んでいる。しかし、比較例1〜4のセラミックス部材は、熱膨張係数が3×10−6〜5×10−6/℃の範囲を外れると共に、3点曲げ強度が200〜300MPaの範囲を外れているもの(比較例1)、熱膨張係数が3×10−6〜5×10−6/℃の範囲を外れているもの(比較例3)、3点曲げ強度が200〜300MPaの範囲を外れているもの(比較例2、4)であった。
以上のように、本発明にかかるスペーストランスフォーマおよびこのスペーストランスフォーマを備えたプローブカードは、シリコンに近い熱膨張係数を有するとともに、構成が簡易で大口径化することに有用である。
1、11 プローブカード
2 プローブ
3、8、13、16、17、18、19、20、21、22、23、24 スペーストランスフォーマ
4 配線基板
5 板ばね
6 コネクタ
7 補強部材
12 プローブヘッド
14 インターポーザ
31、241 セラミックス基板
32、242 スルーホール
33、244 充填部
34、36、83、84、162、172、183、193、212、214、233、234、246、248 配線
35、37、82、131、163、173、182、192、213、232 電極
81、231 薄膜多層配線シート
81a、81b、81c、181a、181b、191a、191b、211a、211b、231a、231b、231c 薄膜
85、86、87、164、174、184、185、194、195、215、216、235、236、237、247 導通部
101 焼結体
102、103 試験片
161、171、245 薄膜シート
181、191、211 薄膜配線シート
243 めっき

Claims (10)

  1. エンスタタイトおよび窒化ホウ素を構成成分として含み、前記窒化ホウ素が一方向に配向している焼結体に対して厚さ方向に貫通するスルーホールが形成され、該スルーホールの内部に導電性材料が設けられたセラミックス基板を備え、
    前記セラミックス基板の二つの主面には、複数の電極を含む配線パターンがそれぞれ設けられ、一方の主面の配線における配線間隔は、他方の主面の配線パターンにおける配線間隔と異なることを特徴とするスペーストランスフォーマ。
  2. 前記セラミックス基板の少なくとも一方の主面は、該主面に積層して固着されたポリイミドの薄膜の内部または表面に配線パターンが設けられることを特徴とする請求項1に記載のスペーストランスフォーマ。
  3. 前記セラミックス基板は、
    前記窒化ホウ素の配向方向と直交する方向からX線を照射したときの前記窒化ホウ素の結晶の(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)と(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)との比(I(100)/I(002))‖、および前記配向方向からX線を照射したときの(002)面に沿ったX線回折の強度I(002)と(100)面に沿ったX線回折の強度I(100)との比(I(100)/I(002))⊥、に基づいて与えられる配向度指数K=|log10{(I(100)/I(002))‖/(I(100)/I(002))⊥}|が0.8以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のスペーストランスフォーマ。
  4. 前記セラミックス基板は、
    JIS R1618に基づいて測定される熱膨張係数であって前記窒化ホウ素が配向している方向と平行な方向の20℃〜250℃における熱膨張係数が3×10−6〜5×10−6/℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマ。
  5. 前記セラミックス基板は、
    JIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が200MPa以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマ。
  6. 前記セラミックス基板は、
    相対密度が99%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマ。
  7. 前記セラミックス基板は、
    前記窒化ホウ素は、結晶構造が六方晶であり、鱗片状粒子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマと、
    導電性材料によって形成され、前記セラミックス基板の一方の主面側であって配線間隔が他の主面側よりも小さい主面側に設けられた複数の電極の各々に固着される複数のプローブと、
    前記セラミックス基板の他方の主面側に積層される配線基板と、
    を備えたことを特徴とするプローブカード。
  9. 前記複数のプローブが固着される主面側の配線パターンは、単層または多層のポリイミドの薄膜からなる基材の内部に形成されることを特徴とする請求項8に記載のプローブカード。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のスペーストランスフォーマと、
    導電性材料によって形成される複数のプローブと、
    前記複数のプローブを保持し、前記スペーストランスフォーマの一方の主面であって電極間の間隔が相対的に小さい主面側に積層されるプローブヘッドと、
    前記スペーストランスフォーマの主面であって前記プローブヘッドが積層される主面と異なる主面側に積層される配線基板と、
    を備えたことを特徴とするプローブカード。
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