JPWO2013099196A1 - 高張力熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

質量%で、C:0.035〜0.065%、Si:0.2%以下、Mn:0.7%以下、S:0.02%以下、N:0.01%以下、Al:0.1%以下、Ti:0.1〜0.2%を含み、あるいはさらにB:0.0035%以下含む組成の鋼素材に、粗圧延と、仕上圧延を5段以上連続して圧延機を設置したタンデム方式の圧延として、仕上圧延機の入側温度を1000℃以上、出側温度を900℃以上とし、仕上圧延終了後、冷却し、700℃以下の巻取温度で巻き取る。これにより、面積率で95%以上がフェライト結晶粒からなる金属組織で、該フェライト結晶粒内に平均粒径が6nm未満のTi炭化物と、さらに金属組織中に平均粒径0.5μm以下のTiSとが微細に分散析出した組織とを有し、引張強さTS:780MPa以上900MPa以下の高強度と、曲げ加工性に優れた高張力熱延鋼板が得られる。

Description

本発明は、自動車をはじめとする輸送機械類の部品、建築用などの構造用部材として好適な、引張強さTSが780MPa以上900MPa以下の高強度を有する高張力熱延鋼板およびその製造方法に係り、加工性、とくに曲げ加工性の向上に関する。
近年、自動車業界においては、地球環境の保全という観点から、炭酸ガスCO2排出量を削減すべく、自動車の燃費を改善することが常に重要な課題となってきた。自動車の燃費向上には、自動車車体の軽量化を図ることが有効であるが、自動車車体の強度を維持しつつ車体の軽量化を図る必要がある。自動車部品用素材となる鋼板を高強度化し、素材を薄肉化すれば、自動車車体としての強度を低下することなく、車体の軽量化が達成できる。たとえば、自動車の足回り部品(chassis parts)用鋼板の高強度化は、自動車車体の大幅な軽量化に繋がり、自動車の燃費向上に極めて有効な手段となる。このようなことから、最近では、これらの部品用素材に対し、高強度化の要望が非常に強くなっている。
一方、鋼板を素材とする自動車部品の多くは、プレス加工によって成形されるため、自動車部品用鋼板には、伸びが大きく、優れた加工性を有すること、とくに優れた曲げ加工性を有することが要求される。例えば、自動車足回り部品では、板厚が比較的厚い鋼板を用いてプレス成形することから、鋼板表面に局部的に曲げ加工が加わる。そのため、自動車足回り部品用素材となる鋼板には、強度とともに加工性、とくに曲げ加工性が重要視される。このため、とくに自動車足回り部品用素材としては、伸びが大きく、曲げ加工性に優れた高張力鋼板が必要となる。
しかし、鉄鋼材料は、一般的に、高強度化に伴い加工性が低下する。そのため、高張力鋼板を足回り部品に適用するうえでは、高強度と優れた加工性とを兼備した高張力鋼板とすることが必要となる。このようなことから、足回り部品用素材として、高強度と優れた加工性とを兼備した高張力熱延鋼板が要望されている。
このような要望に対し、例えば、特許文献1には、重量%で、C:0.03〜0.25%、Si:2.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.1%以下、S:0.007%以下、Al:0.07%以下、Cr:1.0%以下を含み、かつ、(Si+20×P)/(Mn+Cr)が0.6〜1.5を満足する組成と、フェライトと第2相(パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトの1種以上)よりなる組織とを有し、第2相の硬さ、第2相の体積率、第2相の粒径が所定の関係を満足する、疲労特性と伸びフランジ性(stretch flange formability)に優れた引張強さが490MPa以上である高強度熱延鋼板が提案されている。
また、特許文献2には、重量%で、C:0.01〜0.10%、Si:1.5%以下、Mn:1.0超〜2.5%、P:0.15%以下、S:0.008%以下、Al:0.01〜0.08%、Ti,Nbの1種又は2種の合計:0.10〜0.60%を含む組成と、フェライト量が面積率で95%以上で、かつフェライトの平均結晶粒径が2.0〜10.0μm で、マルテンサイトおよび残留オーステナイトを含まない組織とを有し、引張強さが490MPa以上で、伸びフランジ性に優れた超微細フェライト組織高強度熱延鋼板が提案されている。特許文献2に記載された技術では、疲労強度も向上するとしている。
また、特許文献3には、質量%で、C:0.01〜0.1%、S:0.03%以下、N:0.005%以下、Ti:0.05〜0.5%、Si:0.01〜2%、Mn:0.05〜2%、P:0.1%以下、Al:0.005〜1.0%を含み、さらに(Ti−48/12C−48/14N−48/32S)が0%以上を満たす範囲でTiを含有する組成と、鋼中の粒子で5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが10〜10nmで、最小間隔が10 nm超10nm以下である、引張強さが640MPa以上でバーリング加工性(burring formability)と疲労特性に優れた熱延鋼板が提案されている。
また、特許文献4には、質量%で、C:0.02〜0.08%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.1〜1.5%、Ti:0.03〜0.06%を含有し、P:0.1%以下、S:0.005%以下、Al:0.5%以下、N:0.009%以下に制限し、更に、Nb、Mo、Vの含有量の合計を0.01%以下に制限し、Ti/C:0.375〜1.6であり、結晶粒内のTiC析出物の平均直径が0.8〜3nmで、平均個数密度が1×1017個/cmであり、引張強度が540〜650MPaである省合金型高強度熱延鋼板が提案されている。
日本国特開平04−329848号公報 日本国特開2000−328186号公報 日本国特開2002−161340号公報 日本国特開2011−26690号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、鋼板にプレス加工等を施して所望の部品形状に成形する際に、軟質のフェライトと硬質の第二相との界面が、加工時の割れ発生起点となりやすく、優れた曲げ加工性を有する熱延鋼板であるとはいい難い。しかも、特許文献1に記載された技術は、引張強さが490MPa以上である熱延鋼板についてであり、特許文献1に記載された技術では、更なる高強度化と優れた曲げ加工性とを兼備させることに問題を残していた。
また、特許文献2に記載された技術では、Mn含有量が高く、Mnが偏析した箇所が鋼板の中に点在し、鋼板をプレス成形する際に、曲げ加工性を安定的に確保することが困難であるという問題があった。また、特許文献2に記載された技術では、Ti,Nbの1種又は2種の合計量を所定範囲に限定し、強固な炭化物を形成させ固溶C量をほぼ零に低減している。しかし、Cに対し過剰なTi、Nbを含有させると、炭化物が粗大化しやすく、所望の高強度を安定的に確保できないという問題がある。
また、特許文献3に記載された技術では、5nm以上のTiを含む析出物の平均サイズが10〜10nmと広い範囲となっているため、所望の高強度を安定的に確保できないという問題がある。
また、特許文献4に記載された技術では、得られる鋼板の引張強さはたかだか650MPaまでであり、更なる高強度と優れた加工性とを兼備させるには問題を残していた。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、引張強さ780MPa以上900MPa以下の高強度で、且つ優れた加工性、とくに優れた曲げ加工性を有する高張力熱延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。なお、ここでいう「優れた曲げ加工性」とは、頂角90度のV字ブロックに先端半径Rのポンチを用いて板厚tの鋼板を曲げ加工する曲げ試験で、曲げ部外側に亀裂が生じない最低の曲げ半径をRとして、R/tで定義される限界曲げ半径比が小さいことを意味する。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、熱延鋼板の高強度化と曲げ加工性に及ぼす各種要因について、鋭意研究した。その結果、硬さに差異がある相が複合した複合組織では、曲げ加工性が低下するため、優れた曲げ加工性を確保するためには、まず単相組織とする必要があることに思い至った。単相組織では、加工性の向上という観点から、転位密度の低いフェライト相がもっとも適している。
そして、転位密度の低いフェライト単相組織で高強度化するには、フェライト結晶粒中に微細炭化物を析出させることが考えられる。しかし、フェライト結晶粒中に、例えばTiを主たる炭化物構成元素とする微細炭化物が析出したフェライト組織では、曲げ加工性が向上しない場合があることを知見した。
そこで、曲げ加工性が向上しない理由について鋭意検討した。その結果、粗大化した硫化物が曲げ加工性を低下させていることを見出した。Tiを含有する鋼においては、硫化物としては、単体の硫化物TiSと、TiS とMnSとの複合硫化物の2種類が析出する。鋼中の硫化物は、炭化物より粗大化しやすく、このうち、とくに、TiSとMnSとの複合硫化物(complex sulfide)が粗大化しやすい。
この複合硫化物の粗大化を防止するために、本発明者らは、再結晶が瞬時に生じる温度域で熱間圧延することがよいことを想到した。このような特定の温度範囲で圧延することにより、微細な硫化物を析出させることができることを見出した。
というのは、再結晶が瞬時に生じる温度域で圧延すると、圧延で蓄積した歪エネルギー(accumulated distortion energy)、再結晶により瞬時に解放されるため、硫化物の粗大化の駆動力が瞬時に解放されて硫化物の粗大化が生じにくい。しかも、タンデム圧延を利用すれば、その効果は顕著となる。未再結晶温度域で圧延すると、圧延により蓄積されたエネルギーを駆動力に、硫化物が粗大化してしまう。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)質量%で、C:0.035〜0.065%、Si:0.2%以下、Mn:0.7%以下、P:0.025%以下、S: 0.02%以下、N:0.01%以下、Al:0.1%以下、Ti:0.1〜0.2%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、さらに面積率で95%以上がフェライト結晶粒からなる金属組織(microstructure)で、該フェライト結晶粒内に平均粒径が6nm未満のTi炭化物と、さらに金属組織中に平均粒径0.5μm以下のTiSとが分散析出(dispersively precipitated)した組織とを有する、引張強さTS:780MPa以上900MPa以下の高張力熱延鋼板。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0035%以下を含有する高張力熱延鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を合計で、1%以下含有する高張力熱延鋼板。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、表面にめっき層を有する高張力熱延鋼板。
(5)限界曲げ半径比が2以下である(1)ないし(4)のいずれかに記載の高張力熱延鋼板。
(6)鋼素材に、加熱し粗圧延と仕上圧延からなる熱間圧延を施し、仕上圧延終了後、冷却し、巻取る、熱延鋼板の製造方法であって、
前記鋼素材を、質量%で、
C:0.035〜0.065%、 Si:0.2%以下、
Mn:0.7%以下、 P:0.025%以下、
S:0.02%以下、 N:0.01%以下、
Al:0.1%以下、 Ti:0.1〜0.2%
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材とし、
前記仕上圧延を、仕上圧延機を5段以上、連続して設置したタンデム方式の圧延として、前記仕上圧延機の入側温度(finishing entry temperature)を1000℃以上、前記仕上圧延機の出側温度(finishing delivery temperature)を900℃以上とする圧延とし、
前記冷却後の巻取り温度を、500℃以上700℃以下とする、
引張強さが780MPa以上900MPa以下の高張力熱延鋼板の製造方法。
(7)前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0035%以下を含有する(6)に記載の高張力熱延鋼板の製造方法。
(8)前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を合計で、1%以下含有する(6)または(7)に記載の高張力熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、自動車をはじめとする輸送機械類の部品、建築用などの構造用部材として好適な、引張強さTS:780MPa以上900MPa以下の高強度を有し、且つ曲げ加工性に優れた高張力熱延鋼板を、容易に製造することができ、産業上格段の効果を奏する。また、本発明になる高張力熱延鋼板は、プレス成形時の断面形状が複雑で、表面が曲げ加工を受ける、自動車足回り部品等の素材として、とくに好適である。
本発明熱延鋼板は、質量%で、C:0.035〜0.065%、Si:0.2%以下、Mn:0.7%以下、P:0.025%以下、S:0.02%以下、N:0.01%以下、Al:0.1%以下、Ti:0.1〜0.2%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する。
まず、本発明高張力熱延鋼板の組成限定理由について説明する。以下、とくに断わらないかぎり質量%は、単に%で記す。
C:0.035〜0.065%
Cは、微細炭化物を形成し、鋼板の強度を増加する作用を有する。所望の引張強さである780MPa以上の高強度を確保するためには、0.035%以上の含有を必要とする。一方、0.065%を超える含有は、強度が増加しすぎるうえ、パーライトが形成されやすくする。パーライトは曲げ加工時に亀裂発生の起点となるため、パーライトの形成は、曲げ加工性を低下させる要因となる。このため、Cは0.035〜0.065%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.040〜0.055%である。
Si:0.2%以下
Siを、0.2%を超えて含有すると、圧延時に表面にSiを含む低融点酸化物が形成され、表面性状が低下し、曲げ加工時に表面から亀裂が発生しやすくなり、曲げ加工性が低下する。このため、Siは0.2%以下に限定した。なお、好ましくは0.05%以下である。Si含有量はゼロであっても問題ない。
Mn:0.7%以下
Mnを、0.7%を超えて含有すると、Mnの偏析が生じやすくなる。Mn偏析部では曲げ加工時に亀裂が生じやすく、そのため、曲げ加工性が低下する。また、TiSの析出が早くなるため粗大化しやすく、曲げ加工性が低下しやすい傾向がある。このようなことから、Mnは0.7%以下に限定した。なお、好ましくは0.5%以下である。Mn含有量はゼロであっても問題ない。
P:0.025%以下
Pを、0.025%を超えて多量に含有すると偏析が顕著になり、曲げ加工性が低下する。このため、Pは0.025%以下に限定した。なお、好ましくは0.02%以下である。P含有量はゼロであっても問題ない。
S:0.02%以下
Sは、Mn、Tiを含有する本発明では、Tiと結合してTiSを、Mnと結合してMnSを形成する。これらの硫化物は、粗大化しやすく、数μm程度まで粗大化する場合がある。このような粗大な硫化物は、曲げ加工時に亀裂発生の起点となりやすく、曲げ加工性を低下させる要因となる。Sを、0.02%を超えて含有すると、粗大な硫化物の発生を抑制できなくなり、曲げ加工性が低下する。このため、Sは0.02%以下に限定した。なお、好ましくは0.01%以下であり、さらに好ましくは0.004%以下である。S含有量はゼロであっても問題ない。
N:0.01%以下
Nは、本発明では曲げ加工性を低下させる有害な元素であり、できるだけ低減することが望ましい。とくに、0.01%を超える含有は、粗大な窒化物が生成し、曲げ加工性を低下させる。このため、Nは0.01%以下に限定した。なお、好ましくは0.006%以下である。N含有量はゼロであっても問題ない。
Al:0.1%以下
Alは、脱酸剤として作用する元素である。このような効果を得るためには0.001%以上含有することが望ましい。一方、0.1%を超えて過剰に含有すると、脱酸生成物(deoxidation products)が凝集し、粗大化するため、曲げ加工性が低下する。このため、Alは0.1%以下に限定した。
Ti:0.1〜0.2%
Tiは、本発明において最も重要な元素である。Tiは微細な炭化物を形成することにより、優れた伸びフランジ性を維持しつつ、鋼板の高強度化に寄与する。このような効果を得るためには、0.1%以上の含有を必要とするが、0.2%を超えて含有すると、粗大な硫化物を生じやすく、曲げ加工性が低下する傾向となる。このため、Tiは0.1〜0.2%の範囲に限定した。なお、好ましくは0.14〜0.18%である。
上記した成分が基本の成分であるが、基本組成に加えて選択元素として、B:0.0035%以下、および/または、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を合計で、1%以下、を、必要に応じて選択して含有できる。例えば、鉱石やスクラップから混入する元素(Cu等)は、上記合計含有量以下であれば、とくに低減する必要はない。
B:0.0035%以下
Bは、オーステナイト粒界に偏析して、硫化物を微細化する作用を有する元素であり、このような効果を得るためには0.0005%以上含有することが望ましい。一方、0.0035%を超えて含有すると、Fe23(CB)が析出し、曲げ加工性が低下する。このため、含有する場合には、Bは0.0035%以下に限定することが好ましい。
上記した成分に加えて、本発明では、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を含有してもよいが、含有する場合には合計で1%以下とすることが好ましい。なお、より好ましくは合計で0.5%以下である。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。
つぎに、本発明熱延鋼板の組織限定理由について説明する。
本発明熱延鋼板は、面積率で95%以上をフェライト結晶粒により占められる金属組織と、該マトリックスを構成するフェライト結晶粒内に平均粒径が6nm未満のTi炭化物と、さらに金属組織中に平均粒径0.5μm以下のTiSとが分散析出した組織を有する。
面積率で95%以上がフェライト結晶粒からなる金属組織
本発明では、優れた曲げ加工性を確保するために、金属組織を、転位密度が低く、延性に富むフェライト結晶粒で占めることが有効である。とくに優れた伸びフランジ性を確保するために、フェライト単相組織とする。なお、ここでいう「単相」とは、面積率で100%である必要はなく、実質的に単相であればよい。ここで「実質的に単相」とは、フェライト結晶粒からなるフェライト相が、組織全体に対する面積率で95%以上、好ましくは97%以上である場合をいう。ここでいう「金属組織」とは、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて500〜5000倍の倍率で観察される金属組織を指す。
なお、フェライト相以外の第二相は、セメンタイト、パーライト、ベイナイト相、マルテンサイト相、残留オーステナイト相等が挙げられる。これら第二相の合計は、面積率で5%程度以下、好ましくは3%程度以下であれば、許容できる。
Ti炭化物:平均粒径が6nm未満
Ti炭化物は、その平均粒径が極めて小さい微細な炭化物として析出する傾向が強い。本発明では、実質的にフェライト単相である金属組織を構成するフェライト結晶粒中に、微細なTi炭化物を分散析出させ、所望の高強度を確保する。フェライト結晶粒中に微細に析出したTi炭化物は、鋼板に変形が加わった際に生じる転位の移動に対する抵抗として作用し、熱延鋼板の強化に寄与する。このため、フェライト結晶粒中に析出するTi炭化物の平均粒径は6nm未満とする。なお、平均粒径が3nm以下であれば、その作用はより顕著となる。このようなことから、Ti炭化物の平均粒径は6nm未満とした。なお、好ましくは4nm以下である。また、Ti炭化物には炭化物構成元素としてTiの他に鋼に含まれている元素が固溶する場合があるが、本発明におけるTi炭化物は、このような他の元素を固溶したTi炭化物とTi以外に炭化物構成元素を含まないTi炭化物の両者を含む。なお、Tiは比較的安価に添加できる元素であり、Ti以外に実質的に炭化物構成元素を含まないTi炭化物を用いることが有利である。この場合、前記選択元素のうち、炭化物形成傾向の強いMo、W、Nb、Vは無添加(不純物程度の含有量)とすることが好ましい。
TiS:平均粒径0.5μm以下
Tiを含有する本発明熱延鋼板では、金属組織中に、微細なTiを含む炭化物の析出に加えて、Tiを含む硫化物が析出する。析出するTiを含む硫化物としては、単独のTiS、さらにはTiSとMnSの複合硫化物がある。Tiを含む硫化物は炭化物より粗大化しやすく、TiSとMnSの複合硫化物は、とくに粗大化しやすい。Tiを含む硫化物が粗大に析出すると、曲げ加工性に悪影響を及ぼす。本発明では、MnSと複合しない、単独のTiS、しかも微細なTiSを析出させる。析出TiSの平均粒径は0.5μm以下とする。これにより、曲げ加工性に及ぼす悪影響を排除することができる。平均粒径が0.5μmを超えてTiSが粗大化すると、曲げ加工時に亀裂の発生起点となり、曲げ加工性を低下させる。このため、TiSの平均粒径は0.5μm以下に限定した。
本発明では、鋼板表面にめっき皮膜を形成してもよい。めっき皮膜を形成することにより、熱延鋼板の耐食性が向上し、厳しい腐食環境に晒される部品、例えば、自動車の足回り部品等の使途に好適な熱延鋼板となる。なお、めっき皮膜としては、溶融亜鉛めっき皮膜、合金化溶融亜鉛皮膜、電気めっき皮膜等が例示できる。
つぎに、本発明高張力熱延鋼板の好ましい製造方法について説明する。
本発明では、上記した組成を有する鋼素材に、加熱し粗圧延と仕上圧延からなる熱間圧延を施し、仕上圧延終了後、冷却し、巻取り、熱延鋼板(鋼帯)とする。
上記した組成を有するスラブ等の鋼素材の製造方法はとくに限定する必要はない。溶製方法としては、転炉、電気炉等の常用の溶製方法がいずれも適用できる。溶製された溶鋼は、偏析等の問題から、連続鋳造方法によりスラブ等の鋼素材とすることが好ましいが、造塊−分塊圧延法、薄スラブ連鋳法などの、公知の鋳造方法を用いてもなんら問題はない。
得られた鋼素材はついで、熱間圧延を施され熱延板とされる。なお、鋼素材に熱間圧延を施すにあたり、加熱炉に装入し所定の温度まで再加熱しても、あるいは鋼素材が所定温度以上の熱を保有している場合には、再加熱することなく、あるいは短時間の保持を行うだけで、熱間圧延を施す、いわゆる直接・直送圧延としてもなんら問題はない。
鋼素材の再加熱温度は、1150℃以上1300℃以下とすることが好ましい。炭化物形成元素であるTiを含有する鋼素材を使用する本発明では、粗圧延前に鋼素材中の炭化物、さらには硫化物を完全に溶解しておくことが必要であるため、TiSとMnSとの複合硫化物を完全に溶解させることができる1150℃以上に加熱することが好ましい。一方、加熱温度が1300℃を超えて、過剰に高温になると、オーステナイト結晶粒界が異常酸化され、得られる熱延鋼板の表面性状が低下し、曲げ加工性が低下する。このようなことから、鋼素材の熱間圧延のための加熱温度は1150〜1300℃の範囲に限定することが好ましい。
加熱された鋼素材は、ついで粗圧延および仕上圧延を施され、熱延板とされる。
粗圧延の条件は、所定の寸法形状の粗圧延バーが得られる条件であればよく、とくに限定する必要はない。
仕上圧延は、仕上圧延機を5段以上、連続して設置して、一方向に連続して圧延するタンデム方式の圧延とする。タンデム方式の圧延とすることにより、オーステナイト結晶粒界の位置を短時間で変えることで、オーステナイト粒界に析出する硫化物の微細化が達成される。すなわち、硫化物がオーステナイト粒界に析出する前に、圧延とそれに続く再結晶により、オーステナイト粒界の位置を変化させることで、顕著な硫化物の粗大化を防止できる。この効果を、オーステナイト再結晶促進による効果と合わせることで、硫化物を効率的に微細化することができる。なお、仕上圧延機の設置が5段未満では、オーステナイトの再結晶回数が少なくなり、硫化物の微細化が促進されず、所望の効果を期待できなくなる。なお、タンデム方式の仕上圧延機の1段当りの圧下率にとくに限定はないが、5%以上の圧下が好ましい。
さらに仕上圧延では、仕上圧延機の入側温度を1000℃以上、出側温度を900℃以上とする。本発明では、仕上圧延を、再結晶が瞬時に生じる温度域で圧延し、硫化物の粗大化を阻止する。再結晶が瞬時に生じる温度域で圧延すれば、圧延での蓄積エネルギーが瞬時に解放され、硫化物の粗大化の駆動力がなくなり、粗大化を阻止することができる。なお、入側温度が1000℃未満では、未再結晶温度域での圧延が長くなり、硫化物が粗大化する危険が増大する。一方、出側温度が900℃未満では、未再結晶温度域での滞留時間が長く、未再結晶温度域での圧下量が多くなり、硫化物の粗大化が顕著となる。このようなことから、仕上圧延機の入側温度を1000℃以上、出側温度を900℃以上に限定した。なお、仕上圧延の温度範囲は、好ましくは1050〜920℃である。
仕上圧延を終了した後、冷却して、所定の巻取り温度で巻き取る。仕上圧延終了後の冷却は、とくに限定する必要はないが、700℃までの平均冷却速度で50℃/s以上とすることが、引張強さの確保の観点から好ましい。冷却速度が平均で、50℃/sを下回って小さくなると、実質的にフェライト単相の組織を確保できにくくなる。このようなことから、平均冷却速度で50℃/s以上とすることが好ましい。
巻取り温度は、500℃以上700℃以下とする。
巻取り温度の適正化は、所望の鋼板組織を確保するために、あるいは硫化物の粗大化を抑制するために、重要である。巻取り温度が700℃を超える高温では、巻取り後に硫化物が粗大化し、曲げ加工性が低下する。なお、巻取り温度は、フェライト単相組織を確保する観点から500℃以上とする。巻取り温度が500℃未満では、ベイナイトが多量に生成して曲げ加工性が劣化する。なお、好ましくは580℃以上680℃以下である。
上記のような工程で製造された熱延鋼板には、めっき処理、例えば溶融亜鉛めっき処理を施し、表面にめっき皮膜を形成してもよい。なお、溶融亜鉛めっき処理後に合金化処理を施して、合金化溶融亜鉛めっき皮膜としてもよい。また、電気めっきを施して電気めっき皮膜を形成しても良い。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造して肉厚:280mmのスラブ(鋼素材)とした。これらスラブに、表2に示す加熱温度に加熱し、粗圧延を施した後、仕上圧延として、仕上圧延機を7段連続して設置したタンデム方式の連続圧延を、表2に示す条件で施したのち、表2に示す条件で冷却し、表2に示す巻取り温度で巻き取り、板厚:2.9mmの熱延鋼板を得た。なお、一部の熱延鋼板については、酸洗して表層のスケールを除去したのち、溶融亜鉛めっき処理(490℃の亜鉛めっき浴(0.1%Al−Zn浴)中に浸漬)を施し、付着量:48g/mの溶融亜鉛めっき皮膜を形成し、さらに550℃で合金化処理を施し、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とした。
得られた熱延鋼板から試験片を採取し、組織観察、引張試験、曲げ試験を実施した。試験方法は次のとおりである。
(1)組織観察
得られた熱延鋼板から組織観察用試験片を採取し、圧延方向と平行な断面(L断面)を機械研磨し、ナイタール液(nital)で腐食したのち、走査型電子顕微鏡(倍率:3000倍)で組織観察を行い、撮像した。得られた組織写真を用いて、画像解析装置によりフェライト相、フェライト相以外の組織の種類、およびそれらの組織分率(面積率)を求めた。
また、得られた熱延鋼板から透過型電子顕微鏡観察用薄膜を作製し、透過型電子顕微鏡(倍率:120000〜260000倍)で観察し、微細Ti炭化物の粒子径を求めた。なお、微細Ti炭化物の粒子径は、260000倍で30視野以上観察し、合計で100個以上のTi炭化物について各粒子の粒子径を求めた。得られた組織写真を用い、画像解析により、円近似で各粒子の粒子径をもとめ、それらの値を算術平均して、その鋼板(試験片)におけるTi炭化物の平均粒子径とした。
また、TiSについては、10000倍で30視野以上観察し撮像した。得られた組織について画像解析により、合計で20個以上のTiSについて円近似で、各粒子の粒子径を算出した。得られた値を算術平均して、その鋼板(試験片)におけるTiSの平均粒径とした。
(2)引張試験
得られた熱延鋼板から、圧延方向に対し直角方向を引張方向とするJIS 5号引張試験片(GL:50mm)を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張強さTSを求めた。
(3)曲げ試験
得られた熱延鋼板から、曲げ試験片(大きさ:30mm×150mm)を採取した。曲げ試験片を、試験片の長手方向中央がV字ブロック(頂角:90°)の頂点に一致するように、V字ブロックに載置し、曲げ試験片の中央位置をポンチ(先端半径R)でV字ブロックに押し付ける曲げ試験を、ポンチ先端半径を変化させて行った。試験後、試験片の曲げ部外側を目視観察し割れの有無を調査した。繰り返し数は3回とした。3回の曲げ試験ですべて、曲げ部外側に目視で亀裂が発生しなかった場合を合格であると、一つでも亀裂が生じた場合を不合格であるとした。そして、合格する最も小さい先端半径Rを板厚tで除したR/tを、限界曲げ半径比と定義し、曲げ加工性の評価基準とした。R/tが2以下である場合に、曲げ加工性に優れていると評価する。
得られた結果を表3に示す。
Figure 2013099196
Figure 2013099196
Figure 2013099196
本発明例はいずれも、引張強さTS:780MPa以上の高強度と、良好な曲げ特性を兼備した熱延鋼板である。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、所望の高強度が確保できていないか、或いは限界曲げ半径比が大きく、所望の曲げ加工性が確保できていない。

Claims (8)

  1. 質量%で、
    C:0.035〜0.065%、 Si:0.2%以下、
    Mn:0.7%以下、 P:0.025%以下、
    S:0.02%以下、 N:0.01%以下、
    Al:0.1%以下、 Ti:0.1〜0.2%
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、
    さらに面積率で95%以上がフェライト結晶粒からなる金属組織で、該フェライト結晶粒中に平均粒径が6nm未満のTi炭化物と、さらに金属組織中に平均粒径0.5μm以下のTiSとが分散析出した組織とを有する引張強さTS:780MPa以上900MPa以下の高張力熱延鋼板。
  2. 前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0035%以下を含有する請求項1に記載の高張力熱延鋼板。
  3. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を合計で、1%以下含有する請求項1または2に記載の高張力熱延鋼板。
  4. 表面にめっき層を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の高張力熱延鋼板。
  5. 限界曲げ半径比が2以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の高張力熱延鋼板。
  6. 鋼素材に、加熱し粗圧延と仕上圧延からなる熱間圧延を施し、仕上圧延終了後、冷却し、巻取る、熱延鋼板の製造方法であって、
    前記鋼素材を、質量%で、
    C:0.035〜0.065%、 Si:0.2%以下、
    Mn:0.7%以下、 P:0.025%以下、
    S:0.02%以下、 N:0.01%以下、
    Al:0.1%以下、 Ti:0.1〜0.2%
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材とし、
    前記仕上圧延を、仕上圧延機を5段以上、連続して設置したタンデム方式の圧延として、前記仕上圧延機の入側温度を1000℃以上、前記仕上圧延機の出側温度を900℃以上とする圧延とし、
    前記冷却後の巻取り温度を、500℃以上700℃以下とする
    引張強さが780MPa以上900MPa以下の高張力熱延鋼板の製造方法。
  7. 前記組成に加えてさらに、質量%で、B:0.0035%以下を含有する請求項6に記載の高張力熱延鋼板の製造方法。
  8. 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu、Sn、Ni、Ca、Mg、Co、As、Cr、Mo、Sb、W、Nb、Pb、Ta、REM、V、Cs、Zr、Hf、Znのうちの1種または2種以上を合計で、1%以下含有する請求項6または7に記載の高張力熱延鋼板の製造方法。
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